JP4725875B2 - 地下室付き鉄骨造りユニット式住宅建物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下室付きの鉄骨造りユニット式住宅建物に関する。詳しくは、都市部に多く存在する狭小地の縦方向空間を最大限有効に活用することで、狭小地でありながらも大きな住空間(延べ床面積)を確保する場合に好適な地下室付き鉄骨造りユニット式住宅建物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
都市部で多くみられる狭小地に大きな住空間(延べ床面積)を持った住宅建物を建設するにあたっては、縦方向空間を最大限有効に活用できるように地下室付きの複数層住宅建物とすることが考えられる。特に、住宅建物の場合、地下室は延べ床面積の3分の1まで容積率に含まれないという特典があり、この特典を生かすべく本発明者は、地下室+2〜3階建てといった縦方向空間を最大限に利用した地下室付きの鉄骨造りユニット式住宅建物を既に提案している。
【0003】
本発明者が既に提案している地下室付きの鉄骨造りユニット式住宅建物は、複数の芯材鉄骨の外側に金属製外板が固定されるとともに、芯材鉄骨の内側に内装仕上げ用木製下地が設けられ、かつ、外板と木製下地に固定される内板との間の空間で少なくとも芯材鉄骨を取り囲む箇所及び外板に接する箇所には断熱層が形成されてなる壁構造体、天井構造体及び床構造体の組立てにより、短辺方向には□型ラーメン構造、長辺方向には耐震壁構造のボックス型ユニットを構成し、このような同一仕様、同一構造のボックス型ユニットの複数個を住宅建設現場に搬入して、そのうちの一つのユニットを地下に埋設するとともに、残りのユニットを地下埋設ユニットの上に積み重ね、かつ、上下に隣接するユニット同士を互いに固定接合してなるものである。
【0004】
上記のような構成を持つ本発明者による既提案の地下室付きの鉄骨造りユニット式住宅建物は、従来一般の鉄骨造りの地下室付き住宅建物、すなわち、建設現場で地下室施工用の穴を掘削した上、その掘削穴内で基礎工事を行い、その基礎上に地下から地上建物の最上端に達するまでの高さの鉄骨柱を建込むとともに、その鉄骨柱に鉄骨梁を掛架して骨組構造体を施工し、しかる後、その骨組構造体に対して地下室及び地上建物の壁、床、天井、屋根等を順次取り付けるといったように、全面現場施工によって建設される従来の鉄骨造りの地下室付き住宅建物に比べて、現場工事が非常に少なく、狭小地であっても十分に大きな住空間を持った住宅建物を非常に短期に能率よく施工することができるだけでなく、ラーメン構造と耐震壁構造との複合構造を有し構造安全性に優れたボックス型ユニット同士を接合一体化したものであるから、地下埋設ユニットに加わる大きな土圧や水圧はもとより地上建物用ユニットに加わる大きな風圧等にも十分に対抗可能な強度を有し、かつ、地上建物用ユニットが構造安全性の高い地下埋設ユニットを深基礎として地盤に強固に支持されることになるため、地震発生時に地上建物用ユニットの揺れを小さく抑えるといったように、耐震性、耐久性にも非常に優れており、加えて、上下に隣接するユニット同士の床構造体及び天井構造体が断熱層を含め上下二重構造となるために、住宅建物として要求度の高い断熱、防音等の居住性及び耐震性、耐久性の向上が図れ、住宅建物全体のグレードアップを達成することができる等々の多くの利点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
反面、本発明者による既提案の地下室付きの鉄骨造りユニット式住宅建物は、地上建物用ユニットを構成する壁構造体及び天井構造体の骨組となる芯材鉄骨及び鋼板等の金属製外板といった熱伝導性のよい材料を使用しているために、木造住宅の場合に比べて季節変動に伴う温度変化や昼夜の急激な温度変化の影響を受けて空調(冷暖房)負荷が増大し、空調費用が高くつくという問題が残されている。
【0006】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、工期の著しい短縮及び工費の大幅な節減、耐震性、耐久性、構造安全性、防音性、気密性に非常に優れ、狭小地においても十分に大きい住空間を確保できるのはもとより、住宅建物全体の温度変化を小さくして快適な居住性の確保に要する空調費用の低減を図ることができる地下室付き鉄骨造りユニット式住宅建物を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る地下室付き鉄骨造りユニット式住宅建物は、複数の芯材鉄骨の外側に金属製外板が固定されるとともに、芯材鉄骨の内側に内装仕上げ用木製下地が設けられ、かつ、外板と木製下地に固定される内板との間の空間で少なくとも芯材鉄骨を取り囲む箇所及び外板に接する箇所には断熱層が形成されてなる壁構造体、天井構造体及び床構造体の組立てにより、短辺方向には□型ラーメン構造、長辺方向には耐震壁構造のボックス型ユニットを構成し、このような同一仕様、同一構造のボックス型ユニットの複数個を住宅建設現場に搬入して、そのうちの一つのユニットを地下に埋設するとともに、残りのユニットを地下埋設ユニットの上に積み重ね、かつ、上下に隣接するユニット同士を互いに固定接合してなる地下室付き鉄骨造りユニット式住宅建物であって、各ボックス型ユニットを構成する天井構造体、壁構造体及び床構造体における外板と内板との間の空間で上記断熱層の形成されていない空気層を互いに連通接続させて各ボックス型ユニット毎にユニット内壁の外周を取り巻く循環通風路が形成されているとともに、各ボックス型ユニットの循環通風路同士をダクト接続して地下埋設ユニットにおける循環通風路内の空気を地上建物用ユニットにおける循環通風路に強制循環可能に構成していることを特徴とするものである。
【0008】
上記構成の本発明によれば、全面現場施工による建設手段が採られていた従来一般の鉄骨造りの地下室付き住宅建物に比べて、既述したとおりの利点、即ち、工期の著しい短縮及び工費の大幅な節減が図れるとともに、耐震性、耐久性、構造安全性、防音性、気密性に非常に優れ、狭小地においても十分に大きい住空間を確保できる等々の多くの利点を有している。その上、本発明では、地下室を形成するユニットが埋設される地下の温度は年間を通じて安定し、一日の温湿度の変化も非常に少ないことに着目して、その安定した地下の熱エネルギーの有効利用を図るべく、地下埋設ユニットのユニット内壁の外周を取り巻くように形成された循環通風路内の空気をダクトファン等を介して地上建物用ユニットにおける循環通風路に強制循環させることによって、芯材鉄骨及び金属製外板といった熱伝導性のよい材料が使用されている地上建物用ユニットにおける壁構造体及び天井構造体の温度変化を非常に小さく抑え、それだけ空調(冷暖房)負荷を減少して快適な居住性の確保に要する空調費用の低減を図ることに成功したのである。
【0009】
本発明に係る地下室付き鉄骨造りユニット式住宅建物において、地下埋設ユニットと地上建物用ユニット及び/又は上下に積み重ねられた地上建物用ユニット同士を、請求項2に記載のように、それら互いに隣接するユニットにおける芯材鉄骨の端部に固定した金属製板部材同士を防水シール材を挟んでボルトにより締付けて固定接合する構成を採用することにより、ユニット積み重ね形態のものでありながら、高い気密性及び外部からの音の侵入や内部(住空間)からの音の漏れ出しを防ぐ高い防音性が得られるとともに、地下埋設ユニットにおける循環通風路内の空気の外部漏れを防止して温湿度の安定した空気の強制循環による空調負荷の減少性能を高め、空調費用を一層低減することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る地下室付き鉄骨造りユニット式総2階建て住宅建物の外観正面図、図2はそれの斜視縦断面図であり、この地下室付き鉄骨造りユニット式総2階建て住宅建物は、寸法や形状などを標準化して工場で同一仕様、同一構造に製作された後、大型トラック等を介して住宅建設現場に搬入された3個のボックス型ユニット1…のうち、一つのユニットB1を地下に埋設することにより地下室BRを施工するとともに、残り二つのユニットF1,F2を地下埋設ユニットB1の上に順次積み重ねることにより地上二階の住宅室F1R,F2Rを建設して構成されている。 なお、本実施の形態では、地上建物用の二階ユニットF2の最上部に切妻屋根Rを施工したもので図示しているが、ろく屋根であってもよい。
【0011】
上記各ユニット1…(B1,F1,F2)は、四つの壁構造体4Wと一つの床構造体4F及び一つの天井構造体4Cを工場でボックス型に組立てて構成されており、このような構造体4W,4F及び4Cの組立てにより、各ボックス型ユニット1…(B1,F1,F2)は、短辺方向にはラーメン構造であり、かつ、長辺方向には耐震壁構造の複合構造となっている。
【0012】
これらボックス型ユニット1…を構成する構造体4W,4F,4Cのうち、壁構造体4W及び天井構造体4Cは、図3に示すように、チャンネルやH型鋼等を用いて適当ピッチに配置された芯材鉄骨5…の外側に鋼板等の金属製外板6が固定されているとともに、芯材鉄骨5…の内側フランジ部5a…には内装仕上げ用木製下地8…を釘止めや接着などにより固定施工可能な下地止め部材9…が接着固定されており、かつ、壁構造体4Wの芯材鉄骨5…の上下端部には金属製板部材12,12…が固定されている。一方、床構造体4Fは、図4に示すように、芯材鉄骨5…の外側に金属製外板を有さず、芯材鉄骨5…の内側フランジ部5a…に下地止め部材9…が接着固定されている。
【0013】
なお、各ボックス型ユニット1…は、それ単体がボックス型に一体構成されたものであってもよいが、水平方向で複数個に分割された分割ユニット1A,1A…の芯材鉄骨5,5…をそれらのウェブ部5b,5b…同士で背中合わせにし、それら背中合わせしたウェブ部5b,5b…をボルト接合により一体化したものを用いてもよい。このような分割式とする場合は、複数個の分割ユニット1A…のうち、水平方向の両端に位置する分割ユニット1Aは互いに対向する二面とそれに直交する面との三面に壁構造体4Wを有し、かつ、中間に位置する分割ユニット1Aは互いに対向する二面にのみ壁構造体4Wを有して水平一方向に貫通する構造であり、三面の壁構造体4Wを有する端部分割ユニット1Aの二つと二面に壁構造体4Wを有する貫通構造の中間分割ユニット1Aとをボルト接合により一体化することで、単一の室内空間、つまり、地下室BRや地上住宅室F1R,F2Rを形成するように構成されている。
【0014】
上記のように3個のボックス型ユニット1…(B1,F1,F2)の積み重ねにより建設される地下室付き鉄骨造りユニット式総2階建て住宅建物においては、地下埋設ユニットB1と地上建物用の一階ユニットF1及び一階ユニットF1と二階ユニットF2同士が、図5及び図6に示すように、上下で隣接するユニットB1とF1、F1とF2における壁構造体4W,4Wの芯材鉄骨5,5の下端部と上端部に固定の金属製板部材12,12同士を防水シール材14を挟んでボルト13により締付けた接合部Xと、各上部側ユニットF1,F2の床構造体4Fにおける芯材鉄骨5…と各下部側ユニットB1,F1の天井構造体4Cにおける金属製外板6との現場溶接による接合部Y、並びに上下で隣接するユニットB1とF1、F1とF2における壁構造体4W,4Wの外板6,6の端部同士の全周に亘る現場溶接による接合部Zとにより相互に一体固定接合されている。
【0015】
各ユニット1…(B1,F1,F2)における各構造体4W,4F,4Cの金属製外板6と上記木製下地8…に施工現場で釘止めあるいは接着止めされる床仕上材やプラスターボードあるいは壁仕上材等の木製内板10との間の空間で上記芯材鉄骨5…を取り囲む箇所及び金属製外板6に接する箇所には、それらが露出しないように発泡性断熱材の一例である発泡ウレタンを現場吹付けすることにより断熱層11が形成されている。
【0016】
上記構成の地下室付き鉄骨造り総2階建て住宅建物において、各ユニット1…(B1,F1,F2)を構成する天井構造体4C、壁構造体4W及び床構造体4Fにおける外板6と内板10との間の空間で上記断熱層11の形成されていない空気層19を互いに連通接続させることにより、各ユニット1…(B1,F1,F2)毎にユニット内壁の外周を取り巻く状態で図2の太線矢印で示すような空気流れを形成する循環通風路15B,15F1,15F2が形成されている。これら各ユニット1…(B1,F1,F2)の循環通風路15B,15F1,15F2同士はダクトファン16,16を介して接続されており、これによって、地下埋設ユニットB1における循環通風路15B内の空気を地上建物用ユニットF1,F2における循環通風路15F1,15F2にも強制循環可能に構成している。なお、各ユニット1…における壁構造体4W…の内板10には給気グリル18が、また、天井構造体4C…の内板10には排気グリル19が開設されているが、その強制給排気装置については本発明と直接関係のないものであるため、詳細な説明は省略する。
【0017】
上記のような地下室付き鉄骨造りユニット式総2階建て住宅建物は、工場で組立てられ製作された同一仕様、同一構造の3個のボックス型ユニット1…を大型トラック等で住宅建設現場に搬入して、それらのうちの一つのユニットB1が地下に埋設されるように縦(上下)方向に積み重ねるとともに、上下に隣接するユニットB1,F1、F1,F2における各壁構造体4W,4Wの芯材鉄骨5,5の下端部と上端部に固定の金属製板部材12,12同士のボルト13による締め付け接合及び各上部側ユニットF1,F2,F3の床構造体4Fにおける芯材鉄骨5…と各下部側ユニットB1,F1,F2の天井構造体4Cにおける金属製外板6との現場溶接による接合並びに各壁構造体4Wの外板6,6の端部同士の全周に亘る現場溶接による固定接合というユニット接合工事と、各ユニット1…における各構造体4W,4F,4Cの外板6と内板10との間の空間への発泡ウレタンの吹き付けによる断熱層11の形成工事という簡単かつ工数の少ない現場工事を行うだけで、狭小地であっても十分に大きな住空間を持つ地下室付きユニット式総2階建て住宅建物を非常に短い工期で建設することが可能である。
【0018】
また、ラーメン構造と耐震壁構造との複合構造を有し構造安全性に優れたボックス型ユニット1…の一体化により、地下埋設ユニットB1に加わる大きな土圧や水圧はもとより地上建物用ユニットF1,F2に加わる大きな風圧等にも十分に対抗可能な強度を有し、さらに、地上建物用ユニットF1,F2が地下埋設ユニットB1を深基礎として地盤に強固に支持されることになるため、地震発生時の地上建物用ユニットF1,F2の揺れを小さく抑えるといった非常に優れた耐震性、耐久性も確保することが可能である。また、各ユニットB1,F1,F2の積み重ねによって、上下に隣接する層の床構造体4F及び天井構造体4Cが断熱層11,11を含め上下二重構造となるために、高い断熱性、防音性及び気密性を確保することが可能である。
【0019】
加えて、上下に積み重ねられた各ユニット1…には、ユニット内壁の外周を取り巻くように形成された循環通風路15B,15F1,15F2がダクトファン16,16を介して互いに接続されており、年間を通じて安定し、かつ、一日の温湿度の変化も非常に少なく安定している地下の熱エネルギー、つまり、地下埋設ユニットB1における循環通風路15B内の温湿度の安定した空気がファンダクト16,16を介して地上建物用ユニットF1,F2における循環通風路15F1,15F2にも強制循環されることになる。これによって、芯材鉄骨5…及び金属製外板6といった熱伝導性がよく、外気温の影響を受けて激しく温度変化しやすい材料から構成されている地上建物用ユニットF1,F2における壁構造体4W及び天井構造体4Cの温度変化を非常に小さく抑えることが可能となり、それだけ空調(冷暖房)負荷を減少して快適な居住性の確保に要する空調費用の低減を図ることが可能である。
【0020】
なお、上記実施の形態では、地下室付き鉄骨作りユニット式総2階建て住宅建物に適用して説明したが、地下室付きの平屋建て住宅建物でも、総3階建て住宅建物であってもよい。また、同一仕様、同一構造のボックス型ユニットを地上において水平方向にも複数個並置して接合することも可能である。
【0021】
また、上記実施の形態では、各ユニット1…(B1,F1,F2)の循環通風路15B,15F1,15F2同士をダクトファン16,16を介して接続させただけの構成で説明したが、各ダクトファン16,16の先端に冷暖房用のフレキシブルダクトを接続し、これらフレキシブルダクトを地上建物用ユニットF1,F2の循環通風路15F1,15F2の天井部にまで延設させてもよく、この場合は、地下埋設ユニットB1における循環通風路15B内の温湿度の安定した空気を地上建物用ユニットF1,F2の循環通風路15F1,15F2に効率よく循環させることが可能である。
【0022】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、本発明者が既に提案している地下室付きの鉄骨造りユニット式住宅建物が有する多くの利点、つまり、全面現場施工による建設手段が採られていた従来一般の鉄骨造りの地下室付き住宅建物に比べて、工期の著しい短縮及び工費の大幅な節減が図れるとともに、耐震性、耐久性、構造安全性、防音性、気密性に非常に優れ、狭小地においても十分に大きい住空間を確保できる等々の多くの利点を確保できるのはもとより、年間を通じて安定し、かつ、一日の温湿度の変化も非常に少なくて安定している地下の熱エネルギーを地下埋設ユニットだけでなく、外気温の影響を受けて激しく温度変化しやすい地上建物用ユニット内壁の外周を取り巻く循環通風路にも強制循環させることによって、芯材鉄骨及び金属製外板といった熱伝導性のよい材料が使用されている地上建物用ユニットにおける壁構造体及び天井構造体の温度変化を非常に小さく抑えることができ、したがって、それだけ空調(冷暖房)負荷の減少が図れて快適な居住性の確保に要する空調費用を著しく低減することができるという効果を奏する。
【0023】
特に、請求項2に記載のようなボルト締め付けによるユニット接合構成を採用することにより、ユニット積み重ね形態のものでありながら、高い気密性及び外部からの音の侵入や内部(住空間)からの音の漏れ出しを防ぐ高い防音性が得られるとともに、地下埋設ユニットにおける循環通風路内の空気の外部漏れを防止して温湿度の安定した空気の強制循環による空調負荷の減少性能を高め、空調費用の一層の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地下室付き鉄骨造りユニット式総2階建て住宅建物の外観正面図である。
【図2】同上住宅建物の斜視縦断面図である。
【図3】ボックス型ユニットにおける壁構造体及び天井構造体の構成を示す要部の拡大断面図である。
【図4】ボックス型ユニットにおける床構造体の構成を示す要部の拡大断面図である。
【図5】図1の丸囲いしたA部の拡大正面図である。
【図6】積み重ねユニットの床構造体と天井構造体との接合部構造を示す要部の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1… ボックス型ユニット
B1 地下埋設用ユニット
F1,F2 地上建物用ユニット
4W,4F,4C 壁,床,天井構造体
5 芯材鉄骨
6 金属製外板
8 内装仕上げ用木製下地
10 木製内板
11 断熱層
13 ボルト
14 防水シール材
15B,15F1,15F2 循環通風路
16 ダクトファン
19 空気層
BR 地下室
F1R,F2R 地上住居室

Claims (2)

  1. 複数の芯材鉄骨の外側に金属製外板が固定されるとともに、芯材鉄骨の内側に内装仕上げ用木製下地が設けられ、かつ、外板と木製下地に固定される内板との間の空間で少なくとも芯材鉄骨を取り囲む箇所及び外板に接する箇所には断熱層が形成されてなる壁構造体、天井構造体及び床構造体の組立てにより、短辺方向には□型ラーメン構造、長辺方向には耐震壁構造のボックス型ユニットを構成し、このような同一仕様、同一構造のボックス型ユニットの複数個を住宅建設現場に搬入して、そのうちの一つのユニットを地下に埋設するとともに、残りのユニットを地下埋設ユニットの上に積み重ね、かつ、上下に隣接するユニット同士を互いに固定接合してなる地下室付き鉄骨造りユニット式住宅建物であって、
    各ボックス型ユニットを構成する天井構造体、壁構造体及び床構造体における外板と内板との間の空間で上記断熱層の形成されていない空気層を互いに連通接続させて各ボックス型ユニット毎にユニット内壁の外周を取り巻く循環通風路が形成されているとともに、各ボックス型ユニットの循環通風路同士をダクト接続して地下埋設ユニットにおける循環通風路内の空気を地上建物用ユニットにおける循環通風路に強制循環可能に構成していることを特徴とする地下室付き鉄骨造りユニット式住宅建物。
  2. 上記地下埋設ユニットと地上建物用ユニット及び/又は上下に積み重ねられた地上建物用ユニット同士は、それら互いに隣接するユニットにおける芯材鉄骨の端部に固定した金属製板部材同士を防水シール材を挟んでボルトにより締付けて固定接合されている請求項1に記載の地下室付き鉄骨造りユニット式住宅建物。
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