JP4725389B2 - 高圧放電ランプ - Google Patents

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Description

本発明は、例えばDLP(登録商標)(Digital Light Processing:デジタル・ライト・プロセッシング)技術を利用した映写機などにおいて光源として用いられる発光物質としてキセノンガスを封入した高圧放電ランプに関する。
従来、高圧放電ランプとしては、例えば図8に示す構成のものが知られている。
この高圧放電ランプ10は、石英ガラス製の、発光管11および封止管12よりなるバルブと、発光管11の内部において、互いに対向するよう設けられた陰極19および陽極14により構成されている。
そして、陰極19および陽極14のそれぞれを支持するタングステン製の電極棒191、141が、封止管12内で固定的に配設された、その内部に軸方向に伸びる貫通孔を有する円筒状の石英ガラスよりなる保持用筒体16に挿通されて保持されると共に、段継ぎガラス15によって封止管12に封着されている。この電極棒191、141は、バルブの外端部から外方に突出して伸びて、陰極19および陽極14の各々に電力を供給する外部リード棒を兼ねるものである。
そして、発光管11内にキセノンガスが封入されている。
以上のような構成を有する高圧放電ランプ10においては、陰極19は、図9に示されるように、円柱状の胴部192と、この胴部192の一端に一体的に設けられた、陰極軸Lに沿って前方(図において左方)に向かうに従って次第に径が小さくなり、その先端に円形の平坦な先端面193が形成された円錐台形状のコーン状部194とにより構成されてなるものである。
そして、このような放電ランプでは、長時間にわたって安定した放射光を得るためには、電極間に生じるアーク放電を長時間安定させる必要があり、陰極19は、二酸化トリウム(ThO)よりなる電子放射性物質がドープされたトリエーテッドタングステンを用い、先端側領域196以外の領域であるに基端側領域195の表面には、タングステンカーバイド(WC)よりなる炭化層Aを形成するものである。
このような技術は、特開平10−283921号に記載されている。
なお、図9は陰極の平面図であり、便宜上、炭化層Aを破線で示すものである。
この炭化層Aでは、アーク放電動作中に拡散された酸化トリウム(ThO)の酸素をタングステンカーバイド(WC)がトラップして、トリア(Th)を効率よく陰極19の先端面193に供給するものである。このトリア供給現象は、タングステンカーバイド(WC)よりなる炭化層Aが1400℃〜1800℃の温度で最適に起こるものであり、このトリア供給現象を化学式示すと、下記(式1)(式2)になる。
ThO+WC→Th+2W+CO・・・・(式1)
ThO+2WC→Th+4W+2CO・・(式2)
さらに詳しくトリア供給現象を説明すると、陰極表面に形成された炭化層は、陰極の表面だけではなく、陰極の表面から約100μmまでの内部にまで浸透している。
つまり、上記式1、式2の反応は、陰極の表面だけで起こるものではなく、陰極の内部でも起こるものであり、陰極の内部で発生したトリア(Th)は、タングステンの結晶粒界を通り陰極の表面に析出するものと、タングステンの結晶粒界を通りながら、陰極内部を移動して陰極19の先端面193に析出するものがある。
この結果、ランプ点灯後、長時間にわたって、確実に、トリア(Th)を効率よく陰極19の先端面193に供給することができ、安定した放射光を長時間得ることができるものであった。
なお、陰極19の先端側領域196まで、炭化層を設けると、先端側領域196は約2900℃になり、タングステンカーバイド(WC)が溶融してしまい、陰極先端が早期に損耗し使用寿命が短くなる問題や、発光管が黒化して早期に放射光の強度が低下する恐れがあるため、陰極19の先端側領域196は、炭化層を設けない構造になっている。
さらに、トリア供給現象は、炭化層が1400℃〜1800℃の温度で最適に起こるものであり、陰極に設けられた炭化層が、確実に、1400℃〜1800℃になるように、図10に示すように、陰極表面に軸Lに対して垂直な垂直面197を形成し、この垂直面197にアークからの光を照射して、垂直面197上に形成された炭化層Aを、確実に1400℃〜1800℃の範囲にして、さらに、一層、トリア供給現象を効果的に行うことができる陰極が提案されている。
このような技術は、特開2005−142071号に記載されている。
なお、図10は陰極の平面図であり、便宜上、炭化層Aを破線で示すものである。
特開平10−283921号 特開2005−142071号
しかしながら、最近では、DLP(登録商標)技術を利用した映写機分野では、高輝度、点光源のランプの要望が高まり、キセノンガスの封入量を増やしランプの動作圧力を高めるとともに、電極間距離を短くした放電ランプが開発されている。
このような放電ランプでは、陽極の温度が今まで以上に高温となり、陽極の輻射熱の影響により、陰極の温度が上昇する傾向にある。
この結果、陰極に含有されているトリア(Th)が、早期に還元され短時間で枯渇することになる。
また、陰極先端部分が高温状態となるために、陰極先端部の結晶粒径が大きくなり、陰極内部のトリア(Th)は、結晶粒によって進行が阻害され、陰極先端にトリア(Th)が供給されなくなる。
つまり、ランプ点灯後、短時間で陰極先端にトリア(Th)が供給できなくなり、フリッカー現象が発生し、スクリーン上に映像のチラツキが発生するという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、ランプ点灯後、長時間にわたって安定的に陰極先端にトリア(Th)を供給することができ、フリッカー現象の発生を長時間抑制した使用寿命の長い高圧放電ランプを提供することにある。
請求項1に記載の高圧放電ランプは、バルブ内に陽極および陰極が対向して配置された高圧放電ランプであって、前記陰極は、酸化トリウムを含有したタングステンであって、陽極側の先端側を除く表面にタングステンカーバイトよりなる炭化層が形成されており、前記陰極には、酸化トリウムを含有したタングステンからなる電子放射体が、前記陰極に当触するように配置されており、前記電子放射体は、少なくとも陰極と当触する当接領域に、タングステンカーバイトよりなる炭化層が形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の高圧放電ランプは、請求項1に記載の高圧放電ランプであって、特に、前記電子放射体は塊状体であって、当該電子放射体を貫通する貫通孔が形成されており、前記電子放射体の貫通孔に前記陰極が嵌合されて、前記電子放射体が前記陰極に保持されていることを特徴とする。
請求項3に記載の高圧放電ランプは、請求項1に記載の高圧放電ランプであって、特に、前記電子放射体は線状体であって、前記電子放射体は、陰極に巻回して保持されていることを特徴とする。
本発明の放電ランプによれば、陰極に保持された電子放射体から陰極表面に電子放射物質であるトリア(Th)が供給されるので、長時間にわたって安定的に陰極先端にトリア(Th)を供給することができ、フリッカー現象の発生を長時間抑制した使用寿命の長い放電ランプとなる。
本発明の高圧放電ランプを、図1を用いて説明する。
高圧放電ランプ10は、石英ガラス製の、発光管11および封止管12よりなるバルブと、発光管11の内部において、互いに対向するよう設けられた陰極13および陽極14を有するものである。
陰極13および陽極14はタングステン製の電極棒131、141によって支持されており、この電極棒131、141は、封止管12の内部に軸方向に伸びる貫通孔を有する円筒状の石英ガラスよりなる保持用筒体16に挿通されて保持されると共に、段継ぎガラス15によって封止管12に封着されている。
この電極棒131、141は、バルブの外端部から外方に突出して伸びて、陰極13および陽極14の各々に電力を供給する外部リード棒を兼ねるものである。
そして、発光管11内にキセノンガスが封入されている。
陰極13は、二酸化トリウム(ThO)よりなる電子放射性物質がドープされたトリエーテッドタングステンであり、98%のタングステン(W)と、2%の二酸化トリウム(ThO)から、焼結電極である。
陽極14は、二酸化トリウム(ThO)を含まないタングステンからなるものである。
図2は、陰極の拡大平面図である。
陰極13は、円柱状の胴部132と、この胴部132の一端側に一体的に設けられた円柱状の小径胴部133と、電極軸Lに沿って前方(図において左方)に向かうに従って次第に径が小さくなり、その先端に円形の平坦な先端面134が形成された陽極側の先端側である円錐台形状のコーン状部135とから構成されている。
そして、陰極13の小径胴部133の表面には、タングステンカーバイド(WC)よりなる炭化層Aが形成されている。
この炭化層Aは、カーボン粉末の分散液を小径胴部133の表面に塗布し、真空中で熱処理することにより得られるものである。
この結果、この炭化層Aは、小径胴部133の表面だけではなく、表面から約100μmまでの内部にも浸炭して存在するものである。
図3は、電子放射体のみ取り出した斜視図である。
電子放射体17は、中心に貫通孔171を有する円盤状の塊状体であって、陰極13と同様に、二酸化トリウム(ThO)よりなる電子放射性物質がドープされたトリエーテッドタングステンであり、98%のタングステン(W)と、2%の二酸化トリウム(ThO)からな焼結体である。
そして、電子放射体17は、貫通孔171の内表面を含む全表面に、タングステンカーバイド(WC)よりなる炭化層Aが形成されている。
この炭化層Aは、陰極の炭化層と同様に、カーボン粉末の分散液を電子放射体17の表面に塗布し、真空中で熱処理することにより得られるものである。
この結果、この炭化層Aは、貫通孔171の内表面だけではなく、表面から約100μmまでの内部にも浸炭して存在するものである。
図4は、陰極に電子放射体が取り付けられた断面図である。
電子放射体17の貫通孔171に陰極13の小径胴部133が嵌合されて、陰極13に電子放射体17が保持されている。
そして、炭化層Aが形成された陰極13の小径胴部133の外周面と、炭化層Aが形成された電子放射体17の貫通孔171の内周面が当接した状態となっている。
つまり、電子放射体17の陰極13と当触する当接領域は、電子放射体17の貫通孔171の内周面である。
なお、図4では、電子放射体17の貫通孔171の内周面と小径胴部133との間の隙間を誇張して表現しているが、実際には、電子放射体17の貫通孔171の内周面は小径胴部133の外周面に当接している。
また、必要に応じて、電子放射体17が陰極13の小径胴部133から抜けないように、小径胴部133には、電子放射体17より陽極側に高融点金属からなるワイヤー、例えばモリブデンワイヤーWが巻回されて固定されており、このモリブデンワイヤーWにより電子放射体17が、陰極13から抜け落ちないようにするものである。
図5は、本発明の高圧放電ランプの陰極におけるトリア(Th)の動きを示す模式図である。なお、トリア(Th)の動きは矢印で模式的に示す。
陰極13の小径胴部133には炭化層Aが形成されおり、小径胴部133の表面及び表面から約100μmまでの内部に炭素が存在している。
ランプ点灯中に小径胴部133の温度が1400℃〜1800℃になると、上記式1と式2に示すように、酸化トリウム(ThO)の酸素をタングステンカーバイト(WC)がトラップすることにより、トリア(Th)が生成される。
そして、陰極13の表面及内部で生成されたトリア(Th)は、粒界拡散であるタングステンの結晶粒界を通り陰極13の表面に析出し、陰極の先端部が高温であるため、表面拡散が起こり、すなわち、小径胴部133の表面に沿って移動し、さらに、コーン状部135の表面に沿って移動して、陰極13の先端面134に供給される。
さらには、陰極13内部で生成されたトリア(Th)の一部は、タングステンの結晶粒界を通りながら、陰極13内部を移動して陰極13の先端面に供給される。
さらに、電子放射体17の陰極13と当接している近傍部分である、電子放射体17の表面および表面から約100μmまでの内部は、陰極からの熱によって、陰極と略同じ温度になっており、つまり1400℃〜1800℃になっている。
この結果、電子放射体17に炭化層Aが形成されており、電子放射体17の陰極13と当接している貫通孔171の内表面及び内表面から約100μmまでの内部に存在している炭素が、酸化トリウム(ThO)の酸素をトラップすることにより、電子放射体17においても、トリア(Th)が生成されることになる。
そして、電子放射体17の貫通孔171の内表面に析出したトリア(Th)が、陰極13の小径胴部133の表面に供給され、このトリア(Th)が小径胴部133の表面を動き、コーン状部135の表面に沿って移動して、陰極13の先端面に供給される。
この結果、電子放射体17からも陰極13にトリア(Th)が供給されることになり、ランプ点灯後、長時間にわたって安定的に陰極先端にトリア(Th)を供給することができ、トリア(Th)原子の枯渇に起因するフリッカー現象の発生を長時間抑制することができる。
また、点灯後、陰極13の先端が高温になるために、陰極13の先端の結晶粒径が大きくなって、陰極13の内部に生成されたトリア(Th)が結晶粒界を通って陰極内部で移動できなくなっても、電子放射体17から陰極13の表面にトリア(Th)が供給されることになり、確実にしかも安定的に陰極13の先端面134にトリア(Th)を供給することができ、ランプ点灯後、長時間にわたって安定的に陰極先端にトリア(Th)を供給することができ、フリッカー現象の発生を長時間に渡って抑制することができる。
図6は、陰極に他の例の電子放射体が取り付けられた説明図である。
電子放射体18は、直径6〜12mmの線状体であって、二酸化トリウム(ThO)よりなる電子放射性物質がドープされたトリエーテッドタングステン線であり、98%のタングステン(W)と、2%の二酸化トリウム(ThO)からなるものである。
そして、線状の電子放射体18の表面には、タングステンカーバイド(WC)よりなる炭化層Aが形成されている。
この炭化層Aは、カーボン粉末の分散液を電子放射体187の表面に塗布し、真空状態で加熱処理されて得られるものである。
なお、図6では、電子放射体18の炭化層Aの寸法は誇張して表現しており、また、小径胴部133の炭化層Aは、便宜上点線で示している。
この電子放射体18は、予め表面に炭化層Aが形成されている状態で、炭化層Aが形成された陰極13の小径胴部133に緊密に巻回されて、陰極13に保持されている。
このような陰極13では、陰極13の小径胴部133には炭化層Aが形成されおり、小径胴部133の表面及び表面から約100μmまでの内部に炭素が存在している。
ランプ点灯中に小径胴部133の温度が1400℃〜1800℃になると、上記式1と式2に示すように、酸化トリウム(ThO)の酸素をタングステンカーバイト(WC)がトラップすることにより、トリア(Th)が生成される。
そして、陰極13の表面及内部で生成されたトリア(Th)は、粒界拡散であるタングステンの結晶粒界を通り陰極13の表面に析出し、陰極の先端部が高温であるため、表面拡散が起こり、すなわち、小径胴部133の表面に沿って移動し、さらに、コーン状部135の表面に沿って移動して、陰極13の先端面134に供給される。
さらには、陰極13内部で生成されたトリア(Th)の一部は、タングステンの結晶粒界を通りながら、陰極13内部を移動して陰極13の先端面に供給される。
さらに、電子放射体18は、陰極からの熱によって、陰極と略同じ温度になっており、つまり1400℃〜1800℃になっている。
この結果、電子放射体18の陰極13と当接している表面及び表面から約100μmまでの内部に存在している炭素が、酸化トリウム(ThO)の酸素をトラップすることにより、電子放射体18においても、トリア(Th)が生成されることになる。
そして、電子放射体18の表面に析出したトリア(Th)が、陰極13の小径胴部133の表面に供給され、このトリア(Th)が小径胴部133の表面を動き、コーン状部135の表面に沿って移動して、陰極13の先端面134に供給される。
この結果、電子放射体18からも陰極13にトリア(Th)が供給されることになり、ランプ点灯後、長時間にわたって安定的に陰極先端にトリア(Th)を供給することができ、トリア(Th)原子の枯渇に起因するフリッカー現象の発生を長時間抑制することができる。
次に、図1及び図4に示す電子放射体を有する陰極を用いた高圧放電ランプを用いて、フリッカー発生状況を調べる実験を行った。
フリッカーは、点灯時の電圧振幅幅が1Vを超えると、スクリーン上の映像のチラツキが顕著になる。そこで、電圧振幅幅が1Vを超えた時点で、スクリーン上の映像のチラツキが問題となり、フリッカーによるランプ寿命と定義した。
この実験で使用した高圧放電ランプは、定格24V、78A、2kWで点灯するものであり、比較ランプとして、電子放射体を取り付けていない図9の陰極を用いた以外は同一仕様のランプを比較ランプとして実験した。
結果を図7に示す。
図7は、横軸に点灯時間(時間)、縦軸は電圧振幅幅(V)を示すものであり、グラフAは本発明の高圧放電ランプのデータ、グラフBは比較ランプのデータである。
図7からわかるように、比較ランプでは、点灯後900時間経過した段階で電圧振幅幅が1V以上となり、スクリーン上の映像のチラツキが顕著になり、ランプの寿命が尽きたものとなっている。
一方、本発明の高圧放電ランプでは、点灯後1100時間経過した段階で初めて電圧振幅幅が1V以上となり、スクリーン上の映像のチラツキが顕著になり、ランプの寿命が尽きたものとなっている。つまり、フリッカーによるランプ寿命を200時間も遅らせることができた。
この結果から、本発明の高圧放電ランプは、ランプ点灯後、長時間にわたって安定的に陰極先端にトリア(Th)を供給されており、フリッカー現象の発生を長時間抑制した使用寿命の長いランプとなっている。
本発明の高圧放電ランプの説明図である。 本発明の高圧放電ランプの陰極の説明図である。 本発明の高圧放電ランプの陰極に保持される電子放射体の説明図である。 本発明の電子放射体を保持している高圧放電ランプの陰極の説明図である。 本発明の高圧放電ランプの陰極におけるトリア(Th)の動きを示す模式図である。 本発明の他の電子放射体を保持している高圧放電ランプの陰極の説明図である。 フリッカー発生状況を調べた実験結果のデータ説明図である。 従来の高圧放電ランプの説明図である。 従来の高圧放電ランプの陰極の説明図である。 従来の高圧放電ランプの陰極の説明図である。
符号の説明
10 高圧放電ランプ
11 発光管
12 封止管
13 陰極
132 胴部
133 小径胴部
134 先端面
135 コーン状部
14 陽極
15 段継ぎガラス
16 保持用筒体
17 電子放射体
171 貫通孔
18 電子放射体
A 炭化層
K ワイヤー

Claims (3)

  1. バルブ内に陽極および陰極が対向して配置された高圧放電ランプであって、
    前記陰極は、酸化トリウムを含有したタングステンであって、陽極側の先端を除く表面にタングステンカーバイトよりなる炭化層が形成されており、
    前記陰極には、酸化トリウムを含有したタングステンからなる電子放射体が、前記陰極に当触するように配置されており、
    前記電子放射体は、少なくとも陰極と当接する当接領域に、タングステンカーバイトよりなる炭化層が形成されていることを特徴とする高圧放電ランプ。
  2. 前記電子放射体は塊状体であって、当該電子放射体を貫通する貫通孔が形成されており、
    前記電子放射体の貫通孔に前記陰極が嵌合されて、前記電子放射体が前記陰極に保持されていることを特徴とする請求項1に記載の高圧放電ランプ。
  3. 前記電子放射体は線状体であって、
    前記電子放射体は、前記陰極に巻回して保持されていることを特徴とする請求項1に記載の高圧放電ランプ。
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