JP4724224B2 - はんだ接合される製品の製造方法、はんだ接合装置、リフロ装置及びはんだ接合方法 - Google Patents

はんだ接合される製品の製造方法、はんだ接合装置、リフロ装置及びはんだ接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、プリント基板(PWB)に部品が実装されたプリント回路基板のような、はんだ接合される製品の製造方法及びはんだ接合装置に関し、特にこのようなはんだ接合される製品をはんだ接合するリフロ条件の設定方法に関する。
はんだ接合により部品をプリント基板に実装するリフロ技術においては、基板上に塗布したクリームはんだペーストの上に部品を装着した後、リフロ炉にて全体をはんだ融点以上に加熱してはんだ接合を行っている。そして、リフロ炉の動作条件であるリフロ条件(炉内温度、基板の搬送速度や風速)は、必要最低温度から部品の耐熱温度までの間にはんだ接合部の温度が収まるように設定される。
従来のはんだ接合部温度の管理方法では、製品相当のサンプル基板上に温度測定用の熱電対を設けて、実際にリフロ加熱を行った際の温度を実測することによって、温度プロファイルの確認と温度設定値の調整を行なっていた。
また、別の管理方法として、事前にプリント回路板の基板の物性値および部品の物性値を調査し、その値を用いて熱解析シミュレーションを行うことによりリフロ工程における温度プロファイルを推定して、指定された温度規格を満足しているか確認する方法がある(例えば、下記特許文献1)。
特許第2782789号公報 特開平3−256105号公報 特開2002−353609号公報
しかしながら、上記のような製品サンプルを準備して実測するためには、製品サンプルの準備のために少なからずコストを必要とする。また、リフロ条件を設定するまでの間に、サンプル作成からリフロ炉を用いた実験まで多大な労力を必要としていた。
また熱解析シミュレーションは、部品や基板の物性値の入力作業、及び解析自体にも多大な時間がかかる。また精度が悪いために、結局はシミュレーション後に再度製品サンプルによる実測確認をしなければならないケースも多いため、実運用上の問題も多い。
さらに、近年では、鉛フリー化したBGAのバンプを用いる鉛フリーBGAが実装されるケースが増えている。この鉛フリーBGAは融点は、従来の共晶はんだバンプをもつBGAと比較して20℃以上高くなるので、リフロ条件の設定はさらに難しい作業となる。
上記問題点に鑑み、本発明では、例えばプリント回路基板のような、はんだ接合される製品をリフロ加熱によってはんだ接合する際に、最適なリフロ条件を容易に決定することを可能とした、はんだ接合される製品を製造する製造方法及びはんだ接合装置を提供することを目的とする。
リフロ技術によるはんだ接合では、リフロ温度すなわちリフロ加熱時におけるはんだ接合部の温度が、必要最低温度から部品の耐熱温度までの間となるように、リフロ時の加熱条件すなわちリフロ条件が設定される。ここでリフロ条件とは、例えばリフロ炉内の温度、リフロ炉内におけるプリント基板の搬送速度、及び熱風の風速などであって、基板をリフロ加熱する際の加熱条件である。
リフロ温度は基板全体で一様ではなく、搭載される部品の集中度によって高い部分と低い部分がある。ここで、リフロ温度は基板の熱容量によって決定されるので、基板上の各箇所におけるリフロ温度は、当該箇所に搭載されている部品の体積に応じて変動する。
そこで本発明では、実装する部品を載せた基板を所定の加熱条件に基づいてリフロ加熱して部品を基板にはんだ接合する際に、基板の各位置において所定寸法の範囲内に実装される部品が占める部品体積をそれぞれ算出し、算出された部品体積に応じて加熱条件を決定し、決定された加熱条件に基づいてリフロ加熱を行う。
すなわち、本発明の第1形態によるはんだ接合される製品の製造方法は、実装する部品を載せた基板を所定の加熱条件に基づいてリフロ加熱することによって、部品を基板にはんだ接合する際に、基板の各位置において所定寸法の範囲内に実装される部品が占める部品体積をそれぞれ算出し、算出された部品体積に応じて加熱条件を決定し、決定された加熱条件に基づいてリフロ加熱を行う。
また、はんだ接合される製品の製造方法は、下記ステップ、すなわち基板の所定寸法の範囲ごとに算出したこれら範囲内に搭載された部品の体積のうち、最大の値を有する最大部品体積に対応するはんだ付け温度とはんだ付けに要する必要温度とを対比した結果算出された、当該基板に対応するはんだ条件を、読み出すステップと、読み出されたはんだ条件に基づいて基板への部品のはんだ付けを行うステップと、を有するものであってもよい。
本発明の第2形態によるはんだ接合装置は、実装する部品を載せた基板を所定の加熱条件に基づいてリフロ加熱することによって、部品を基板にはんだ接合するはんだ接合装置であって、基板の各位置において所定寸法の範囲内に実装される部品が占める部品体積をそれぞれ算出する部品体積算出部と、算出された部品体積に応じて加熱条件を決定する加熱条件決定部と、を備えて構成される。
基板に生じるリフロ温度のうち最高値は、実装部品が少ない(部品体積が最低の)箇所に生じその値は基板によってほぼ決まっている。したがって上記のように算出した部品体積の最高値は基板上に生じるリフロ温度のバラツキの範囲を表す。したがってこのような部品体積の最高値にしたがって加熱条件を決定すれば、各基板に生じるリフロ温度のバラツキに応じて使用可能な加熱条件を決定することが可能となる。
またリフロ温度は基板の厚さに応じて変化するため、加熱条件の決定にあたっては、さらに基板の既知の厚さの値を使用してもよい。
1つの部品体積を算出する所定寸法の範囲は、基板に実装された少なくとも1つの部品について当該部品を囲む所定寸法の範囲としてよい。このとき、対象となる部品の端から所定距離だけ離れた位置までを含むように所定寸法の範囲を定め、この所定距離として部品同士の間隔が基板に塗布されるはんだのリフロ加熱時における温度に対して実質的に影響しなくなる最小部品間距離を、予め定めておいてもよい。
加熱条件の決定に際して、予め定めた複数の加熱条件から選択して加熱条件を決定してもよく、部品体積に基づく所定の算出方法に従って加熱条件を定義する値を決定してもよい。
部品体積の算出に際して、はんだ接合される製品について設計した、基板上への部品の配置データに基づいて部品体積を算出してもよく、又ははんだ接合される製品に実装される各部品を実装面に搭載した状態で基板の表面の各位置の高さをセンサで検出しておき、基板表面の各位置の高さに基づいて部品体積を算出してもよい。
本発明の第3形態によるはんだ条件判別方法は、基板への部品実装時におけるはんだ接合の条件を判別するはんだ条件判別方法であって、基板上の所定寸法の範囲内に配置される部品の体積を算出するステップと、算出された部品体積から最大部品体積を抽出するステップと、抽出された最大部品体積をパラメータとして基板における最低リフロ温度を判別するステップと、最低リフロ温度とはんだ付けに要する必要温度とを比較して、基板におけるはんだ条件が適切なものか否かを判別するステップと、を有する。
このはんだ条件判別方法において、部品体積算出時には基板の板厚を勘案して部品体積を算出してもよい。
本発明の第4形態によるリフロ装置は、部品が搭載された基板を加熱してリフロを行うリフロ装置であって、部品を加熱する加熱機構と、加熱機構を制御する制御部と、制御部による加熱機構制御時に用いられるリフロ条件を記憶した記憶部とを備えて構成される。ここで上記リフロ条件は、基板上の所定寸法の範囲内に搭載された部品の体積に応じて設定されたものであり、上記制御部は、リフロ処理が施される基板に対応したリフロ条件を記憶部から読み出して、読み出されたリフロ条件により基板に対するリフロ処理を制御する。
このリフロ装置において、上記リフロ条件は、基板上の所定寸法の範囲内に配置された部品の体積を算出し、算出された部品体積のうち最大値を有する部品体積に対応するリフロ温度とはんだ付けに要する必要温度とを対比し、リフロ温度が必要温度を下回らないように選定されたものであってよい。
本発明の第5形態によるはんだ接合方法は、実装する部品を載せた基板を所定の加熱条件に基づいてリフロ加熱することによって、部品を基板にはんだ接合する方法であって、基板の各位置において所定寸法の範囲内に実装される部品が占める部品体積をそれぞれ算出し、算出された部品体積に応じて加熱条件を決定し、決定された加熱条件に基づいてリフロ加熱を行う。
本発明を、添付の図面を参照して以下に説明する。
部品間の距離とリフロ温度のバラツキΔTとの関係を示すグラフである。 部品体積を算出する範囲を説明する図である。 部品体積とリフロ温度のバラツキΔTとの関係を示すグラフである。 リフロ条件の決定方法を説明する図である。 異なる温度規格の下で許容される部品体積の決定方法を説明する図である。 本発明の第1実施例よるはんだ接合装置の概略構成を示すブロック図である。 図6に示すはんだ接合装置により実行されるリフロ条件を決定する方法のフローチャートである。 第1のリフロ設備におけるリフロ条件の決定方法の説明図である。 第2のリフロ設備におけるリフロ条件の決定方法の説明図である。 本発明の第2実施例よるはんだ接合装置の概略構成を示す斜視図である。 図10に示すはんだ接合装置の概略構成を示すブロック図である。 図10に示すはんだ接合装置により実行されるリフロ条件を決定する方法のフローチャートである。
符号の説明
1 はんだ接合装置
2 基板
11 部品体積算出部
12 体積レベル決定部
13 リフロ条件決定部
15 リフロ炉
41 体積センサ
42 バーコードセンサ
C0、C11〜C32 部品
以下、はんだ接合される製品の製造方法及びはんだ接合装置の実施例を説明する。
ここで、本実施形態の対象とするはんだ接合技術は、基板上に塗布したクリームはんだペーストの上に部品を装着した後、はんだ融点以上の熱風で加熱してはんだ接合を行うリフロ技術である。
上記の通り、リフロ技術によるはんだ接合では、リフロ温度がはんだ接合に要する必要最低温度から部品の耐熱温度までの間となるようにリフロ条件が設定される。ここでリフロ条件とは、リフロ炉にて部品を装着したプリント基板を加熱する際の加熱条件をいい、その主な要素としては、例えばリフロ炉内の温度、リフロ炉内におけるプリント基板の搬送速度、及び熱風の風速などがある。
ここで、リフロ温度は基板全体で一様ではなく、搭載される部品の集中度によって温度が高い部分と温度が低い部分がある。したがって、基板上に現れる最も高いリフロ温度と最も低いリフロ温度が、はんだが溶融する必要最低温度から部品の耐熱温度までの範囲内に収まるように、リフロ条件を設定しなければならない。
一方で、現在主流として使用されているリフロ炉(図示せず)では、熱風による対流伝熱によって基板の加熱が行われている。リフロ温度は、部品を搭載した基板の熱容量によって決定され、この熱容量は質量×比熱すなわち体積×比重×比熱によって決定される。
基板上に搭載されている部品は、銅、シリコン、エポキシ樹脂等の材料で構成されるが、各部品が同じような材料比率で構成されていると仮定してよいため、比重や比熱は部品間でほぼ同等と見なすことができる。したがって、加熱される基板上の部品の熱容量は、各部品の体積をパラメータに用いて表すことができる。
そして、基板上の各箇所について、それぞれの箇所に搭載されている部品の体積(以下「部品体積」と記す)を算出すれば、その箇所における熱容量を導き出すことができ、基板上に現れるリフロ温度のバラツキを求めることが可能となる。
基板上に搭載された部品体積を算出する際には、どの程度の広さの範囲を想定して、この範囲内に配置された部品が占める体積を算出するかが問題となる。リフロ温度は、はんだにより接合される個々の部品の熱容量だけでなく、その部品の周辺に配置された部品の熱容量にも影響されるためである。
図1は、部品間の距離と、リフロ温度の基板上でのバラツキΔT(以下「リフロΔT」と記す)との相関を示すグラフである。ここでリフロΔTとは、個々の部品・箇所におけるリフロ温度と、その基板において最も高いリフロ温度との差を意味する。基盤上でリフロ温度が最も高い部分は部品が配置されていない部分であり、当該箇所のリフロ温度はほぼ決まっている、言い換えればほぼ固定されているとみなすことが出来る。一方、図1に図示されるように、リフロΔTは部品間距離と相関関係を有している。結局このリフロΔTは、周辺部品との間の距離によって変化する当該部品のリフロ温度の低下量を示している。
図1に図示されたグラフから分かるように、部品間の間隙が大きくなって距離Aを超えると、リフロΔTがほぼ変化しなくなるとみなすことができる。これは、ある箇所のリフロ温度は、当該箇所から距離Aを隔てた部品の熱容量に影響されないことを意味する。
したがって、基板上の各部品・箇所のリフロ温度を示すパラメータとして部品体積を算出するべき範囲の寸法は、リフロ温度を求めるべき部品の部品端から距離Aを隔てた地点を含むように決定することができる。これによって、個々の部品・箇所周辺に配置された他部品による熱容量の影響を考慮して、リフロΔTの算出を行うことができるようになる。このような距離Aは個別の条件によって変化しうるが、これは実験により容易に決定することが可能である。
図2は、部品体積の算出を説明する図面であり、部品が搭載された基板の一部分を示している。上記の通り、本実施形態では、特定の部品あるいは箇所から距離Aを隔てた範囲内に配置された部品全体の体積を算出する。具体的には、基板上の各箇所に配置された複数部品について、図2に示すようにそれぞれの部品端から距離Aの範囲内に配置された部品が占める部品体積(以下の説明において「部品周辺エリア体積」と記すことがある)をそれぞれ算出する。図2に示す例では、リフロ温度を求める当該部品を部品C0とすると、部品C11〜C15が部品C0の部品端から距離Aを隔てた範囲S内に完全に含まれるため、これらの部品の体積が全て部品周辺エリア体積に計上される。一方、部品C21〜C23については、その一部分のみが部品C0の部品端から距離Aの範囲S内に含まれる。具体的には、部品C21〜C23については、ハッチングされた部分だけが部品C0の部品端から距離Aの範囲S内に含まれるため、そのハッチングされた部分の体積だけが部品周辺エリア体積に計上される。部品C31及びC32については、部品C0の部品端から距離Aの範囲S内に含まれていないため、部品C31および部品C32の体積は部品周辺エリア体積としては計上されない。なお、部品C0の体積も、部品周辺エリア体積に計上される。
このような寸法(距離A)の範囲内に配置されたすべての部品が占める体積を算出することにより、部品周辺エリア体積を、各算出箇所に関するリフロΔTとほぼ比例するパラメータと見なすことができる。この様子を図3に示す。
図3は、あるリフロ炉でリフロ加熱した場合における、基板上の部品周辺エリア体積と、それぞれの箇所のリフロΔTとの関係を示すグラフである。図3に図示するとおり、部品周辺エリア体積が大きくなるのにしたがってリフロΔTも大きくなる、言い換えればリフロ温度低下の度合いが大きくなる。
このように、部品周辺エリア体積は、ある基板について、リフロ炉内で生じるリフロ温度の温度差を推定するために利用することができる。したがって、部品周辺エリア体積を利用すれば、あるリフロ条件の下で加熱した場合に、その基板に生じるリフロ温度の差がはんだ接合に必要とされる温度範囲内に入るか否かを判定することができ、これによって許容できるリフロ条件を決定することが可能となる。
ここで、リフロ温度の温度差について様々な範囲を画定し、それぞれの範囲の温度差を生じさせる部品周辺エリア体積の範囲を定めることによって、様々なリフロ温度の温度差レベルに対応する体積レベルへ、部品周辺エリア体積をレベル分けすることができる。
例えば図3の例では、部品周辺エリア体積が所定の体積を超える体積レベル2の範囲内にある場合には、リフロ温度に最大温度範囲2に示す範囲の温度差が生じるのに対し、部品周辺エリア体積が所定の体積以下である体積レベル1の範囲内にある場合には、リフロ温度には最大でも温度範囲1に示す範囲でしか温度差が生じない。
図4は、リフロ条件の決定方法を説明する図である。図に示すC1〜C4は、特定の部品周辺エリア体積を有する部品・箇所における、基板のリフロ加熱時に生じるリフロ温度の変化幅を示している。
図4において、C1およびC2はリフロ条件Aにてリフロ加熱を行った場合の、基板におけるリフロ温度の変化幅を示している。同様に、C3およびC4は、リフロ条件Bにてリフロ加熱を行った場合の、基板上のリフロ温度変動幅を示している。
一方、C1およびC3は、基板上の最大の部品周辺エリア体積が図3図示のレベル1の範囲に収まる基板を示している。C1とC3は、リフロ条件以外の条件は同じであるものとする。同様に、C2およびC4は、基板上の最大部品周辺エリア体積が図3図示のレベル2の範囲に達している基板を示している。C2とC4も、リフロ条件以外の条件は同じであるものとする。
したがって、C1、C2、C3並びにC4は、部品周辺エリア体積の最大値及びリフロ条件がそれぞれ、レベル1及び条件A、レベル2及び条件A、レベル1及び条件B、並びにレベル2及び条件Bと組み合わせた場合を示す。
なお、同一体積レベル内に最大部品周辺エリア体積が収まっていたとしても、個別の最大部品周辺エリア体積の値に応じて、生じる最低リフロ温度は変わってくる。図4に図示された各範囲C1〜C4において下辺が傾斜しているのは、各体積レベルの中において部品周辺エリア体積の最大値が大きくなるのにしたがってリフロ温度の最低値が低下することを示し、また上辺が一定しているのは、部品周辺エリア体積の最大値の変化にかかわらずリフロ温度の最大値は上昇しないことを示している。
いまリフロ温度を温度T1〜T2の間に管理する場合を考える。図4に図示された条件では、この基板の部品周辺エリア体積の最大値が体積レベル1の範囲内にあれば、リフロ条件A及びリフロ条件Bのいずれを用いてもリフロ温度を温度T1〜T2の間に維持することが可能である。
しかし、部品周辺エリア体積の最大値が体積レベル2の範囲内である場合には、リフロ条件Aを用いると基板上のある部分について必要最低温度T1を下回るおそれが生じるため、リフロ条件Aを用いることは出来ず、リフロ条件Bを選択する必要がある。
このように、部品周辺エリア体積の最大値によってリフロ温度の変動範囲を見積もることによって、各リフロ条件における基板上の最低リフロ温度を判別して必要最低温度T1と比較し、当該リフロ条件が適切であるか否かを判別し、許容される温度範囲を満足するリフロ条件を選択することが可能となる。
許容されるリフロ温度の幅は、製品によって異なり、またはんだ付けの条件などによっても異なってくる場合がある。例えば、共晶はんだと比較すると、鉛フリーはんだはその融点が高い。その一方で、リフロの最大許容温度は部品の耐熱温度などに依存するため、用いられるはんだ種別に関わらずほぼ一義的に定まる。そのため、共晶はんだと鉛フリーBGAが混在している製品では、共晶はんだのみを使用した製品に許容されるリフロ温度の変動範囲よりも、許容されるリフロ温度の変動範囲が狭い。
したがって、図5に示す部品周辺エリア体積とリフロΔTとの関係を、用いられるはんだ種別に対応付けるとすると、例えば共晶はんだのみを使用した場合には、許容される温度変化幅を図示規格1の範囲とすることが可能であるため、部品周辺エリア体積の最大値として体積レベル1及び2の範囲内を取ることができる。これに対して、例えば共晶はんだと鉛フリーBGAを混在して使用している場合には、許容される温度変化幅が図示規格2の範囲となり規格1よりも狭くなるため、部品周辺エリア体積の最大値が体積レベル1の範囲内にある場合のみ、良好なリフロ処理を行うことができる。
このように、使用可能なリフロ条件を部品周辺エリア体積の最大値に基づいて決定する場合には、リフロ加熱する製品に鉛フリーBGAを使用しているか否かについて考慮することが望ましい。
また、リフロ温度は基板の板厚によっても影響を受けるので、基板の板厚についても同様に考慮することが望ましい。
このように、リフロ条件は、部品周辺エリア体積の最大値、基板の板厚及び鉛フリーBGAの使用有無などに基づいて決定することができる。リフロ条件の決定は、例えば下記の表1の表1に示すようなリフロ条件の割り当て表を使用して、予め設定された複数のリフロ条件A〜Dのうちから許容されるリフロ条件を選択して行ってもよい。
表1の例では、まず、所定の体積を基準として部品周辺エリア体積の最大値を体積レベル1及び体積レベル2にレベル分けし、また同様に基板の板厚が所定の板厚より厚いか否かによって板厚レベル1及び2にレベル分けしている。このように、表1の例では、基板の厚みも熱容量の変動要因として考慮している。そして、それぞれの体積レベル及び板厚レベルの組合せと、基板をはんだ接合する際に使用することができるリフロ条件A〜Dとを、鉛フリーBGAの使用の有無に応じて対応付けている。
Figure 0004724224
表1の例では、鉛フリーはんだの使用如何に関わらず、体積レベル1の場合には、基板の板厚レベル1ではリフロ条件Aで、板厚レベル2ではリフロ条件Cでのリフロが可能となる。したがって、部品周辺エリア体積の最大値が体積レベル1の基板では、基板の板厚レベルをパラメータとしてリフロ条件を選択できる。
これに対して、体積レベル2の場合には、鉛フリーはんだなしであれば、板圧レベル1でリフロ条件B、板厚レベル2でリフロ条件Dでのリフロが可能である一方、鉛フリーはんだを用いる場合には、板厚レベルに関わらず適したリフロ条件を得ることができない。このように、表1の例では、基板の部品周辺エリア体積の最大値がレベル2の場合には、板厚レベルならびに鉛フリーはんだの使用有無を考慮して、リフロ条件を選択する必要が出てくる。
このように、体積レベルの範囲及び板厚レベルの範囲の組合せに応じて、基板ごとのリフロ条件の対応関係を予め設定しておくことができる。このような対応関係は、当該リフロ条件でリフロ加熱したときに生じるリフロ温度のバラツキ(リフロΔT)が、鉛フリーBGAの使用の有無に応じて定まる許容温度範囲内に成るか否かの判断を加味して予め設定しておくことができる。
なお、上記の部品周辺エリア体積の算出方法では、基板上に配置された各部品について、それぞれの部品端から距離Aの範囲内に配置された部品が占める部品体積を算出することとした。
これに代えて、基板上に配置された部品を基準とするのではなく、基板上の各箇所について、当該箇所を囲む所定の寸法の範囲内に配置された部品が占める部品体積を算出することとしても同様の効果が期待できるのは明らかである。そして部品体積の算出を行う範囲の寸法を、基板上に配置された部品について部品体積を算出する場合と同様の寸法の範囲として予め定めておくことが可能である。
また上記のリフロ条件の決定方法の例では、リフロ条件の割り当て表を用いることによって予め定めた複数のリフロ条件の中から使用するリフロ条件を選択していたが、これに代えて又はこれに加えて、リフロ条件を定義する物理的値を、部品周辺エリア体積の最大値及び/又は板厚に基づく所定の算出方法に基づいて決定してもよい。
基板上の各箇所の熱容量は、当該箇所の部品周辺エリア体積と板厚とに比例するから、例えば、部品周辺エリア体積の最大値V及び板厚Dに基づいて、次式(1)にしたがって、リフロ炉内温度Tを定めることによってリフロ条件を決定することも可能である。
T=A×V+B×D+C (1)
ここに、A、B及びCは予め定めた定数の算出パラメータである。この方法を用いると、リフロ加熱時の温度プロファイルをより詳細に管理することが可能となる。定数A,B,Cは、実験などによって求めることが出来る。
また上記の通り算出した部品周辺エリア体積の最大値及び板厚をパラメータとして、予め定めたリフロ条件における基板上の最低リフロ温度Tminを、実験値や下記式(2)のような算出式にしたがって判別し、この最低リフロ温度Tminと、はんだ付けに要する必要温度とを比較して、当該リフロ条件が適切なものであるか否かを判別して、適切なリフロ条件を選択してもよい。
Tmin=Tmax−E×V (2)
ここにEは予め定めた定数の算出パラメータであり、Tmaxはリフロ条件毎に板厚Dに応じて定めた所定定数の最高リフロ温度である。
以下、添付する図6〜図12を参照しながら、本発明によるはんだ接合装置及びはんだ接合される製品の製造方法の好ましい実施の形態について詳説する。
図6は、本発明の一実施形態によるはんだ接合装置の主に処理・制御を司る部分の基本構成を示すブロック図である。
ここでは、はんだ接合される製品として、プリント基板(PWB)の表面に電子部品等の電気的部品(以下、単に「部品」と記す)がはんだ接合されるプリント回路基板を例に挙げて説明する。
そして、図6に示すはんだ接合装置1として、プリント基板上に塗布したクリームはんだペーストの上に部品を装着した後、リフロ炉(図示せず)にてはんだ融点以上の熱風で加熱してはんだ接合を行うリフロ装置を例に挙げて説明する。
図6に図示するように、本実施形態によるはんだ接合装置1は、リフロ炉(図示せず)のリフロ条件を設定するための部品体積算出部11、体積レベル決定部12及びリフロ条件決定部13と、設定されたリフロ条件に基づいてリフロ炉(図示せず)を制御するリフロ炉制御部14を備える。
部品体積算出部11は、図2を参照して上述した方法と同様に、プリント基板上に配置された各部品について、それぞれの部品端から距離Aの範囲内に配置された当該部品を含む各部品が占める部品周辺エリア体積を算出する。このとき部品体積算出部11は、製品であるプリント回路基板の設計データである実装CADデータ31に含まれている基板上の各部品の配置情報と、予め部品情報ライブラリ32のようなデータベースに登録された各部品の寸法情報とに基づいて、部品周辺エリア体積を算出することができる。
また部品体積算出部11が、基板上の各箇所毎(部品毎ではなく)に、当該箇所を囲む所定の寸法の範囲内に配置された部品が占める部品周辺エリア体積を算出してもよいことは、上記にて説明した通りである。
体積レベル決定部12は、プリント基板上の各部品(又は各箇所)について算出された部品周辺エリア体積の最大の値を選択し、この最大の部品周辺エリア体積をこのプリント回路基板のリフロ温度のバラツキを示す指標である体積レベルとして決定する。
リフロ条件決定部13は、決定された体積レベルに応じてリフロ条件を決定する。具体的には、リフロ条件を定めるリフロ炉内温度、リフロ炉内搬送速度、及び熱風の風速等の各要素のいずれか又はその全部を決定する。そしてリフロ条件決定部13は、決定したリフロ条件を、直接リフロ炉制御部14に出力してリフロ炉制御部14によるリフロ炉(図示せず)の制御に供するか、またはオペレータによるリフロ炉(図示せず)の操作に供するため、決定したリフロ条件を表示装置や印刷装置等であるデータ出力部33に出力する。
なお、リフロ条件を設定するための上記の構成要素、すなわち部品体積算出部11、体積レベル決定部12及びリフロ条件決定部13は、単一又は複数の情報処理プロセッサ上で動作してそれぞれ上記の機能を実行するソフトウエアモジュールとして実現することが可能であり、または単一又は複数の専用ハードウエアとして実現することも可能である。
以下、図7に示すフローチャート、並びに図8及び図9に示す説明図を参照して、図6に示すはんだ接合装置1によるリフロ条件の決定方法を説明する。
ステップS1において、リフロ条件決定部13は実装CADデータ31に含まれている当該プリント基板の設計データの中から鉛フリーBGA搭載情報を検出して、当該プリント基板に鉛フリーBGAが使用されているか、また共晶はんだと鉛フリーはんだとが混在しているか否かを判定する。そしてステップS2において、リフロ条件決定部13は、鉛フリーBGAが混在しているかに否かに応じてリフロ温度の規格を決定する。
例えば、従来の共晶はんだバンプをもつBGAのリフロ温度の必要最低温度をT1とし、鉛フリー化BGAのリフロ温度の必要最低温度をT2とし、部品耐熱温度をT3とする。共晶はんだバンプを持つBGAでは、リフロ温度がT3−T1の範囲となるリフロ温度規格1が適用される。一方、鉛フリー化BGAの必要最低温度T2は共晶はんだバンプをもつBGAの必要最低温度T1よりも20°C高いため、鉛フリーBGAが混在している場合には、共晶はんだバンプのみの場合のリフロ温度規格1よりも温度変動の許容範囲が狭いリフロ温度がT3−T2の範囲となるリフロ温度規格2が適用される。
ステップS3において、部品体積算出部11は、実装CADデータ31に含まれている基板上の各部品の配置情報と、予め部品情報ライブラリ32のようなデータベースに登録された各部品の寸法情報とに基づいて、部品周辺エリア体積を算出する。
ステップS4において体積レベル決定部12は、ステップS3において算出された各部品周辺エリア体積のうち、最大の部品周辺エリア体積をこのプリント回路基板の固有の体積レベルとして決定する。
ステップS5において、リフロ条件決定部13は、ステップS2で決定したリフロ温度規格と、ステップS4で決定したこのプリント回路基板の固有の体積レベルと、実装CADデータ31に含まれている基板の板厚情報に基づいて、予め設定されている複数のリフロ条件の中から使用するリフロ条件を決定する。
リフロ設備には性能差があり、例えばより高性能なリフロ設備ではプリント基板上に発生するリフロ温度のバラツキ範囲が小さいという傾向がある。また、リフロ条件を定める各物理量もリフロ設備によって異なっているため、リフロ条件決定部13はリフロ条件をリフロ設備ごとに代えて設定する必要がある。ここでは2台のリフロ設備を使用する場合について想定し、そのうちの第1のリフロ設備は標準的な性能の設備であり、第2のリフロ設備は高性能設備であるとする。
図8は、第1のリフロ設備におけるリフロ条件の決定方法の説明図である。図8は、互いに板厚が異なる2種類の基板に対して、異なるリフロ条件Aおよびリフロ条件Bによりリフロ加熱をした場合に生じる、リフロ温度の変化範囲を示している。ここで、使用されるプリント基板の2種類の板厚1及び板厚2は、それぞれ1.6mm及び2.4mmであるとする。
図8の例では、範囲A1は板厚1の基板をリフロ条件Aで加熱した場合のリフロ温度範囲を示し、範囲B1は板厚1の基板をリフロ条件Bで加熱した場合のリフロ温度範囲を示し、範囲A2は板厚2の基板をリフロ条件Aで加熱した場合のリフロ温度範囲を示し、範囲B2は板厚2の基板をリフロ条件Bで加熱した場合のリフロ温度範囲を示す。このように、図8の例では4種類の条件が設定されている。なお、リフロ条件A及びリフロ条件Bは、図8の例で想定されているリフロ設備固有のリフロ条件である。
ここで、範囲A1,A2,B1およびB2についてはそれぞれ、体積レベルV1,V2,V3の三種類の体積レベルが設定されている。
各範囲A1及びB1、並びにA2及びB2は、それぞれの板厚が板厚1並びに板厚2である基板群のリフロ温度のバラツキ範囲を示しており、基板の体積レベルがV1からV3へと大きくなる(すなわち部品周辺エリア体積の最大値が増加する)のにしたがってリフロ温度のバラツキ範囲が広くなることを示している。
はんだとして共晶はんだのみが用いられる場合、温度規格としては規格1、つまりリフロ温度範囲T1−T3が適用される。この場合、A1,A2、B1およびB2はその体積レベルに関わらず、最低となるリフロ温度が規格1における最低必要温度T1を上回っている。なお、B1の場合には、基板において最大リフロ温度を示す箇所が、部品の耐熱温度であるT3を上回る可能性が示唆されている。
一方、鉛フリーBGA混在時の温度規格2(T2〜T3)が適用される場合には、リフロ条件Aを使用すれば、A1において図8にてハッチングされた体積レベルV1の場合に対応することが可能である。同様に、リフロ条件Bを使用すれば、B2にてハッチングされた体積レベルV1の場合に対応することが可能であることが分かる。A1の体積レベルV2,V3、B2の体積レベルV2,V3,A2については、基板において最低リフロ温度を示す箇所が、必要温度T2を下回る可能性が示唆されており、リフロが出来ない可能性がある。
図9は、第2のリフロ設備におけるリフロ条件の決定方法の説明図である。図に示す範囲C1、D1、C2、D2は各々、体積レベルがV1からV3まで異なる2種類の板厚のプリント基板を、異なるリフロ条件C及びDでリフロ加熱した場合に生じるリフロ温度の範囲を示す。ここで範囲C1は板厚1の基板をリフロ条件Cで加熱した場合の範囲を示し、範囲D1は板厚1の基板をリフロ条件Dで加熱した場合の範囲を示し、範囲C2は板厚2の基板をリフロ条件Cで加熱した場合の範囲を示し、範囲D2は板厚2の基板をリフロ条件Dで加熱した場合の範囲を示す。
図示するとおり、共晶はんだ温度規格1(T1〜T3)が適用される場合には、リフロ条件Cを使用すれば、板厚1及び板厚2のどちらの場合でも、全ての体積レベルV1〜V3の基板において要求される温度範囲T1〜T3の中に収まることが分かる(範囲C1及びC2参照)。
鉛フリーBGA混在時の温度規格2(T2〜T3)が適用される場合には、リフロ条件Aを使用すれば板厚1及び体積レベルV1の場合に対応することが可能であり(範囲C1参照)、リフロ条件Bを使用すれば板厚2であり体積レベルV1の場合に対応することが可能であることが分かる(範囲D2参照)。
そこで本実施例では、基板板厚の基準を1.8mmとし、基盤板厚を1.8mm以下の板厚レベル1と1.8mmより厚い板厚レベル2つにレベル分けし、各体積レベル及び板厚レベルの組合せと、これらのレベルの範囲に属する基板をはんだ接合する際に使用することができるリフロ条件A〜Dとを、鉛フリーBGAの使用の有無に応じて対応付ける、下記の表2のようなリフロ条件割り当てマスターテーブルを作成する。
Figure 0004724224
リフロ条件決定部13は、ステップS2で決定したリフロ温度規格と、ステップS4で決定したこのプリント回路基板の固有の体積レベルと、実装CADデータ31に含まれている基板の板厚情報をレベル分けした板厚レベルに基づいて、リフロ条件割り当てマスターテーブルを参照することによって、使用するべきリフロ条件を一意に決定することが可能である。
図10は、本発明の第2実施例よるはんだ接合装置の概略構成を示す斜視図であり、図11は、図10に示すはんだ接合装置の概略構成を示すブロック図である。
図6に示した実施例では、部品周辺エリア体積の算出のために実装CADデータ31や部品ライブラリ32といった上流の情報を利用している。本実施例ではこれに代えて、基板2をリフロ炉15へと運ぶ搬送装置(コンベア等)16の経路上に、レーザ等の非接触式体積センサ41を備え、プリント回路板個々に各箇所の部品周辺エリア体積を算出する。
ここで非接触式体積センサ41は、例えば基板2上をレーザ光線等で走査し、基板2表面、及び表面に部品が搭載されている箇所では部品上面の高さを検出することによって、基板2上の各箇所に搭載された部品が占める体積を検出する。
さらにはんだ接合装置1には、コンベア16上を搬送される製品のバーコードを読み取り、その型番を識別するためのバーコードリーダ42を備えてもよい。ある製品について部品周辺エリア体積を一度読み取った場合にはそのとき決定した体積レベルを記憶しておく。そして次回、同じ製品のはんだ接合を行う場合には、バーコードリーダ42によってその製品に付されたバーコードを読み取り、過去に部品周辺エリア体積が既に読み取られた製品と同じ製品であるかを判定する。そして既に部品周辺エリア体積の読み取られていた場合には、記憶した体積レベルを使用してリフロ条件を設定することとしてよい。そのためにはんだ接合装置1には、ある製品について体積レベル決定部12が決定した体積レベルを記憶する体積レベル記憶部17を備える。
図12は、図10に示すはんだ接合装置により実行されるリフロ条件を決定する方法のフローチャートである。ステップS1及びS2において、リフロ条件決定部13は、鉛フリーBGAが混在しているか否かを判定し、これに応じてリフロ温度の規格を決定する。
ステップS11において、バーコードリーダ42はコンベア16上を搬送される基板2に付されたバーコードを読み取る。ステップS12において部品体積算出部11及び体積レベル決定部12は、バーコードを読み取った基板と同じ型番の製品について、既に体積レベルを決定したことがあるか否かを判定する。
体積レベルを決定したことがない場合、ステップS3へと進み、部品体積算出部11は非接触式体積センサ41が読み取った基板2の表面形状データから、基板2上の各箇所の部品周辺エリア体積を各々算出する。そしてステップS4において、体積レベル決定部12はプリント回路基板の固有の体積レベルを決定したのち、ステップS13において決定した体積レベルとこの製品の型番情報とを対応付けて体積レベル記憶部17に記憶する。そしてステップS5において、決定された体積レベルを使用してリフロ条件を決定する。
一方でステップS12の判断にて、既に体積レベルを決定したことがあると判定された場合には、体積レベル決定部12は、この製品の型番情報とを対応付けて記憶された体積レベルのデータを体積レベル記憶部17から読み込む。そしてステップS5において、読み込まれた体積レベルを使用してリフロ条件を決定する。
なお、上記図6及び図10に示した実施例では、はんだ接合装置1において部品周辺エリア体積の算出乃至リフロ条件の決定を行っていたが、上記説明した方法による部品周辺エリア体積の算出乃至リフロ条件の決定ははんだ接合装置1において行う必要は必ずしもない。
これに代えて、他の部品情報ライブラリ32や実装CADデータ31、体積センサ41などを利用可能な外部の計算装置を用いて、リフロ処理を行う製品に関する部品周辺エリア体積の算出乃至リフロ条件の決定の処理を実行させてもよい。
この場合には、上記のように決定されたリフロ条件を記憶するための記憶部18をはんだ接合装置1に設ける。そしてこのはんだ接合装置1を用いて基板2上への部品のリフロ処理を行う際に、はんだ接合装置1リフロ炉制御部14がこの基板2に対応したリフロ条件を記憶部18から読み出して、読み出したリフロ条件に基づいて基板2上への部品のリフロ処理の制御を行ってもよい。
以上、説明のみを目的として選択した好適な実施例を参照しながら、本発明を説明したが、当業者には本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、これら実施例の様々な変形、省略、および逸脱を、行なうことが可能であることは明らかである。また、クレームに使用される各用語は、明細書にて説明された実施例に記載された特定の意味に限定されるものではない。
本発明は、プリント基板(PWB)に部品が実装されたプリント回路基板のような、はんだ接合される製品の製造方法及びはんだ接合装置に適用可能であり、特にこのようなはんだ接合製品をはんだ接合する際のリフロ条件の設定方法に適用可能である。

Claims (6)

  1. 実装する部品を載せた基板を所定の加熱条件に基づいてリフロ加熱することによって、前記部品を前記基板にはんだ接合する、はんだ接合される製品の製造方法であって、
    前記部品同士の間隔が前記基板に塗布されるはんだのリフロ加熱時における温度に対して実質的に影響しなくなる最小の距離である所定距離を定め、
    前記基板に実装された少なくとも1つの前記部品について、前記少なくとも1つの部品の端から前記所定距離だけ離れた位置までを含むように所定寸法の範囲を定め、
    前記所定寸法の範囲内に実装される前記部品が占める部品体積をそれぞれ算出し、
    算出された前記部品体積に応じて前記加熱条件を決定し、
    決定された前記加熱条件に基づいてリフロ加熱を行うことを特徴とする、はんだ接合される製品の製造方法。
  2. 前記算出された部品体積と、前記基板の既知の厚さに応じて、前記加熱条件を決定することを特徴とする請求項1に記載のはんだ接合される製品の製造方法。
  3. 予め定めた複数の加熱条件から選択して、前記加熱条件を決定することを特徴とする請求項1に記載のはんだ接合される製品の製造方法。
  4. 実装する部品を載せた基板を所定の加熱条件に基づいてリフロ加熱することによって、前記部品を前記基板にはんだ接合するはんだ接合装置であって、
    前記基板の各位置において、所定寸法の範囲内に実装される前記部品が占める部品体積をそれぞれ算出する部品体積算出部と、
    算出された前記部品体積に応じて前記加熱条件を決定する加熱条件決定部と、
    を備え
    前記所定寸法の範囲は、前記基板に実装された少なくとも1つの前記部品について、前記少なくとも1つの部品の端から所定距離だけ離れた位置までを含むように定められ、前記所定距離は、前記部品同士の間隔が、前記基板に塗布されるはんだのリフロ加熱時における温度に対して実質的に影響しなくなる最小距離であることを特徴とするはんだ接合装置。
  5. 部品が搭載された基板を加熱してリフロを行うリフロ装置において、
    前記部品を加熱する加熱機構と、
    前記加熱機構を制御する制御部と、
    前記制御部による前記加熱機構制御時に用いられるリフロ条件を記憶した記憶部とを備え、
    前記リフロ条件は、基板上の所定寸法の範囲内に搭載された部品の体積に応じて設定されたものであり、
    前記制御部は、リフロ処理が施される基板に対応したリフロ条件を前記記憶部から読み出して、前記読み出されたリフロ条件により前記基板に対するリフロ処理を制御し、
    前記所定寸法の範囲は、前記基板に実装された少なくとも1つの前記部品について、前記少なくとも1つの部品の端から所定距離だけ離れた位置までを含むように定められ、前記所定距離は、前記部品同士の間隔が、前記基板に塗布されるはんだのリフロ加熱時における温度に対して実質的に影響しなくなる最小距離であることを特徴とする、リフロ装置。
  6. 実装する部品を載せた基板を所定の加熱条件に基づいてリフロ加熱することによって、前記部品を前記基板にはんだ接合するはんだ接合方法であって、
    前記部品同士の間隔が前記基板に塗布されるはんだのリフロ加熱時における温度に対して実質的に影響しなくなる最小の距離である所定距離を定め、
    前記基板に実装された少なくとも1つの前記部品について、前記少なくとも1つの部品の端から前記所定距離だけ離れた位置までを含むように所定寸法の範囲を定め、
    前記所定寸法の範囲内に実装される前記部品が占める部品体積をそれぞれ算出し、
    算出された前記部品体積に応じて前記加熱条件を決定し、
    決定された前記加熱条件に基づいてリフロ加熱を行うことを特徴とする、はんだ接合方法。
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