JP4723000B2 - ビット線結合を生じる不揮発性メモリを制御してプログラムする方法 - Google Patents

ビット線結合を生じる不揮発性メモリを制御してプログラムする方法 Download PDF

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Description

本発明は、不揮発性メモリのプログラミングに関する。
半導体メモリは、さまざまな電子装置内で、ますます多く使用されるようになっている。例えば、不揮発性半導体メモリは、携帯電話、デジタルカメラ、パーソナルデジタルアシスタント、モバイルコンピューティングデバイス、非モバイルコンピューティングデバイス、およびその他のデバイスの中で使用されている。電気的に消去可能でプログラム可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)およびフラッシュメモリは、特に普及している不揮発性半導体メモリである。フラッシュメモリもまたEEPROMの一種であるが、全メモリアレイまたはメモリの一部の内容は、従来のフル機能を備えたEEPROMとは異なり、一度に消去できる。
従来のEEPROMとフラッシュメモリは共に、半導体基板中のチャネル領域の上方に位置するとともにチャネル領域から絶縁されている浮遊ゲートを利用している。この浮遊ゲートは、ソース領域とドレイン領域の間に位置している。制御ゲートが、浮遊ゲートの上方に設けられているとともに浮遊ゲートから絶縁されている。このようにして形成されたトランジスタの閾値電圧は、浮遊ゲートに保持されている電荷の量によって制御される。すなわち、ソースとドレイン間を導通させてトランジスタをオンさせる前に制御ゲートに印加しなければならない電圧の最小値は、浮遊ゲート上の電荷のレベルによって制御される。
EEPROMデバイスおよびフラッシュメモリデバイスの中には、2つの範囲の電荷を記憶させるために使う浮遊ゲートを有しているものがある。したがって、メモリ素子は、2つの状態(消去された状態とプログラムされた状態)のどちらかとしてプログラム/消去することが可能である。このようなフラッシュメモリは、バイナリフラッシュメモリデバイスと呼ばれることもある。その理由は、各メモリ素子が1ビットのデータを記憶するからである。
マルチステート(マルチレベルとも呼ばれる)フラッシュメモリデバイスは、複数の異なる許容/有効プログラム閾値電圧範囲を特定することによって実現される。これらの異なる閾値電圧範囲はそのそれぞれが、メモリデバイスの中に符号化されたデータビットの集合の所定の値に対応している。例えば、素子が4つの異なる閾電圧範囲に対応する4つの異なる電荷帯のうちの1つの状態にあるときに、各メモリ素子が2ビットのデータを記憶できる。
一般的に、プログラムが動作している間に制御ゲートに印加されるプログラム電圧Vpgmは、一連のパルスとして印加される。一実施形態では、これらパルスの大きさは、連続するパルスごとに所定のステップサイズだけ(例えば、0.2〜0.4V)だけ増加する。Vpgmは、フラッシュメモリ素子の制御ゲート(または、場合によってはステアリングゲート)に印加することが可能である。プログラムパルス間の期間に、検証動作が実行される。すなわち、並列にプログラムされている素子グループ中の各素子のプログラミングレベルを、連続するプログラミングパルス間で読み取って、このレベルによって、素子がプログラムすべき検証レベル以上であるか否かを判定する。マルチステートフラッシュメモリ素子を含むアレイの場合、これらメモリ素子は、各々の状態に対する検証ステップを実行して、素子が自身のデータに関連する検証レベルに到達したかどうかを判定可能とする。例えば、データを4つの状態で記憶することが可能なマルチステートメモリ素子は、3つの比較ポイントに対して検証動作を実行する必要がある。
さらに、EEPROMデバイスまたはNANDストリングのNANDフラッシュメモリデバイスなどのフラッシュメモリデバイスをプログラムするとき、一般的には、制御ゲートにVpgmを印加するとともにビット線を接地する。すると、例えば、記憶素子のようなセルまたはメモリ素子のチャネルから浮遊ゲートに電子が注入される。電子が浮遊ゲート中に蓄積されると、浮遊ゲートは負に帯電して、メモリセルの閾値電圧が引き上げられ、これによって、メモリセルはプログラムされた状態になる。プログラミングに関するさらなる情報は、双方ともそれらの全体を参照してここに組み込む「Source Side Self Boosting Technique For Non−Volatile Memory」という名称の米国特許第6,859,397号および2005年2月3日に公開された「Detecting Over Programmed Memory」という名称の米国特許出願公開第2005/0024939号に見受けられる。
しかしながら、ビット線間の結合が、さまざまな状況下でプログラミングを混乱させる。ビット線は、一般的には、メモリアレイもしくはメモリチップまたは他の不揮発性記憶素子集合の全体にわたって互いに近接して配列されている金属製の線である。このような結合を解決するメカニズムが必要とされている。
ビット線間結合による影響を解決する不揮発性メモリ素子のプログラミング方法を提供する。
一実施形態では、不揮発性記憶装置をプログラムする方法では、第1のビット線に印加する電圧を制御することによって、第1の不揮発性記憶素子のプログラミングをプログラム電圧の期間中に部分的に抑止するステップを含む。例えば、抑止電圧を第1のビット線に印加すると、プログラム電圧のプログラミング効果が弱められる。さらに、プログラム電圧の期間中に、第1のビット線に対する印加電圧が、抑止レベルからプログラムレベルに変化して、プログラム電圧のプログラミング効果が弱められずに、第1の不揮発性記憶素子がプログラム可能となる。
第1のビット線に対する印加電圧のこのような電圧変化は、プログラムするように選択されておらず、かつ、プログラム電圧の印加中に抑止電圧が印加されている隣のビット線に結合する。例えば、第1のビット線の電圧低下は、隣接するビット線の電圧低下を引き起こす。このような結合した電圧低下が生じると、隣接するビット線の選択ゲートが一時的に開いてしまう。このため、抑止されているストリングが放電し、抑止されているストリング上の記憶素子が間違ってプログラムされる(このプロセスはプログラム外乱として知られている)。この結合電圧に対処するには、第1のビット線に対する印加電圧が電圧変化している間に選択ゲート電圧を調整すればよい。例えば、抑止されているビット線に対するビット線電圧が結合により低下したら、選択ゲート電圧を一時的に低下させればよい。このように一時的に電圧を低下させることによって、抑止されているビット線上の選択ゲートへのバイアスが選択ゲートを開くほどには大きくならないことが保証される。
本発明の実施に適した不揮発性メモリシステムの一例では、NANDフラッシュメモリ構造を使用する。NANDフラッシュメモリ構造では、NANDストリングの2つの選択ゲートの間に複数のトランジスタが直列に配置されている。図1は、1つのNANDストリングを示す上面図である。図2は、その等価回路である。図1および図2に示すNANDストリングは、直列の4つのトランジスタ100、102、104、106を備え、第1の選択ゲート120と第2の選択ゲート122との間に挟まれている。選択ゲート120は、NANDストリングをビット線コンタクト126に接続する。選択ゲート122は、NANDストリングをソース線コンタクト128に接続する。選択ゲート120は、制御ゲート120CGに適切な電圧を印加することによって制御される。選択ゲート122は、制御ゲート122CGに適切な電圧を印加することによって制御される。トランジスタ100、102、104、106のそれぞれは、制御ゲートと浮遊ゲートを有する。トランジスタ100は、制御ゲート100CGと浮遊ゲート100FGを有する。トランジスタ102は、制御ゲート102CGと浮遊ゲート102FGを有する。トランジスタ104は、制御ゲート104CGと浮遊ゲート104FGを有する。トランジスタ106は、制御ゲート106CGと浮遊ゲート106FGを有する。制御ゲート100CG、102CG、104CG、106CG、は、ワード線WL3、WL2、WL1、WL0にそれぞれ接続されている。一実施形態では、トランジスタ100、102、104、106のそれぞれがメモリセルあるいはメモリ素子となる。他の実施形態では、メモリ素子が複数のトランジスタを含んでいてもよく、図1および図2に示した構成と異なっていてもよい。選択ゲート120は、ドレイン選択線SGDに接続され、選択ゲート122は、ソース選択線SGSに接続される。
図3は、上記のNANDストリングの断面図を示す。NANDストリングのトランジスタはp−ウェル領域140内に形成されている。各トランジスタは、制御ゲート(100CG、102CG、104CG、および106CG)と浮遊ゲート(100FG、102FG、104FG、および106FG)からなるスタックゲート構造を備えている。浮遊ゲートは、酸化膜または他の誘電体膜上のp−ウェルの表面上に形成されている。制御ゲートは、浮遊ゲート上に位置しており、制御ゲートと浮遊ゲートは、ポリシリコン間誘電体層によって分離されている。メモリ素子(100、102、104、106)の制御ゲートは、ワード線を形成している。N+拡散層130、132、134、136、138は隣接する素子間で共有されており、これにより素子は相互に直列に接続されてNANDストリングを形成している。これらのN+拡散層は、各素子のソースおよびドレインを形成している。例えば、N+拡散層130は、トランジスタ122のドレイン、および、トランジスタ106のソースとして働く。N+拡散層132は、トランジスタ106のドレイン、および、トランジスタ104のソースとして働く。N+拡散層134は、トランジスタ104のドレイン、および、トランジスタ102のソースとして働く。N+拡散層136は、トランジスタ102のドレイン、および、トランジスタ100のソースとして働く。N+拡散層138は、トランジスタ100のドレイン、および、トランジスタ120のソースとして働く。N+拡散層126は、NANDストリングのビット線につながっており、N+拡散層128は、複数のNANDストリングの共通ソース線につながっている。
図1〜図3では、NANDストリング内に4つのメモリ素子を示しているが、4つのトランジスタを使用する構成は、一例であることに留意されたい。ここに記載される技術によって使用されるNANDストリングは、4つ未満のメモリ素子を有していてもよく、又は、4つを超えるメモリ素子を有していてもよい。例えば、一部のNANDストリングは、8、16、32、64あるいはそれ以上の数のメモリ素子を含むことができる。本明細書における説明は、NANDストリング内のメモリ素子がいかなる数でも有効である。
各メモリ素子は、アナログ又はデジタル形式で表されたデータを記憶することが可能である。1ビットのデジタルデータを記憶する場合、メモリ素子の可能な閾値電圧の範囲は、論理データ「1」および「0」が割り当てられる2つの範囲に分割される。NAND型フラッシュメモリの一例では、メモリ素子の消去された後の閾値電圧は負となり、論理「1」と定義される。プログラム後の閾値電圧は正となり、論理「0」と定義される。閾値電圧が負の状態で制御ゲートに0Vを印加することによって読み出しが試みられた場合、メモリ素子はオンになり、論理1が記憶されていることを示す。閾値電圧が正の状態で制御ゲートに0Vを印加することによって読み出しが試みられた場合、メモリ素子はオンにならず、これは論理「0」が記憶されていることを示す。
また、メモリ素子は、複数の状態を記憶することも可能であり、それにより例えば複数ビットのデジタルデータを記憶することも可能である。複数の状態のデータを記憶する場合、可能な閾値電圧の範囲は、記憶する状態の数に分割される。例えば、4つの状態の情報が使用される場合、4つの閾値電圧範囲が存在し、それぞれにデータ値「11」、「10」、「01」、「00」が割り当てられる。NAND型メモリの一例では、消去動作の後の閾値電圧は負となり、「11」と定義される。正の閾値電圧は、「10」、「01」、「00」の状態のために使用される。一部の実施例では、これらのデータ値(例えば論理状態)を、グレイコード割り当て方法を用いて閾値範囲に割り当て、これで、浮遊ゲートの閾値電圧が間違ってその隣接する物理状態にずれても、1つの論理ビットのみしか影響されないようにしている。メモリ素子にプログラムされたデータとこの素子の閾値電圧範囲との間の具体的な関係は、メモリ素子に対して採用されるデータ符号化スキームによって異なる。例えば、その双方の全体を参照してここに組み込む、2003年6月13日に出願された「Tracking Cells For A Memory System」という名称の米国特許第6,222,762号および米国特許出願第10/461,244号と、2004年12月16日に公開された米国公開特許出願第2004/0255090号には、マルチステート式フラッシュメモリ素子のさまざまなデータ符号化スキームが記載されている。
NAND型フラッシュメモリおよびそれらの動作に関連する例は、次の米国特許で提供されており、それぞれの全体が参照により本明細書に援用される。米国特許第5,386,422号、第5,570,315号、米国特許第5,774,397号、米国特許第6,046,935号、米国特許第6,456,528号、および米国出願第6,522,580号である。NAND型フラッシュメモリに加え、その他のタイプの不揮発性フラッシュメモリも本発明とともに使用されてもよい。
フラッシュEEPROMシステムで役に立つ別のタイプのメモリ素子は、導電性の浮遊ゲートの代わりに非導電性の誘電性材料を利用して、電荷を不揮発式に蓄積している電荷トラップ素子である。このような素子が、1987年3月に発行されたIEEEのエレクトロン・デバイス・レターの第EDL−8巻の第3号の、チャンらによる「A True Single−Transistor Oxide−Nitride−Oxide EEPROM Device」という記事の93〜95ページに記載されている。シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化物(“ONO”)で形成された三層誘電体を、メモリ素子のチャネル上で、導電性の制御ゲートと半導体基板の表面とで挟んでいる。この素子は、素子のチャネルから窒化物中に電子を注入し、この窒化物中でこれらの電子が限られた領域中に捕獲されて蓄積されることによってプログラムされる。すると、この蓄積された電荷のため、この素子のチャネルのある部分の閾値電圧が変化するが、この変化は検出可能である。この素子は、ホットホールを窒化物中に注入することによって消去される。また、1991年4月に発行されたソリッドステート回路に関するIEEEジャーナルの第26巻の第4号のノザキらによる「A 1−Mb EEPROM with MONOS Memory Cell for Semiconductor Disk Application」の497〜501ページを読めば、ドーピングされた多結晶シリコンゲートがメモリ素子チャネルのある部分上を伸張して、互いに分離された選択トランジスタを形成している分離ゲート構造の類似の素子が記述されている。前述の2つの記事の全体を参照してここに組み込む。参照して個々に組み込む、1998年のIEEEプレスのウイリアム・D・ブラウン(William D. Brown)とジョー・E・ブルーワ(Joe E. Brewer)によって編集された「Nonvolatile Semiconductor Memory Technology」の1.2章に言及されているプログラミング技法もまた、誘電性電荷捕獲デバイスに応用可能であるとこの章に記述されている。このパラグラフに記述されているメモリ素子もまた、本発明で用いることが可能である。
各々の素子に2ビットを記憶する別の方式が、2000年11月に発行されたIEEEのエレクトロン・デバイス・レターの第21巻の第11号のエイタン(Eitan)らによる「NROM:A Novel Localized Trapping, 2−Bit Nonvolatile Memory Cell」の543〜545ページに記載されており、ONO誘電体層が、ソース拡散層とドレイン拡散層間のチャネル上を伸張していることが記載されている。一方のデータビットに対する電荷がドレインに隣り合った誘電体層中で局所化され、他方のデータビット用の電荷がソースに隣り合った誘電体層中で局所化される。マルチステートデータ記憶装置は、誘電体内部の空間的に分離された電荷蓄積領域のバイナリ状態を別々に読み取ることによって記憶される。このパラグラフに記述するメモリ素子もまた、本発明で用いることが可能である。
図4は、3つのNANDストリングを示す回路図である。NAND構造を用いたフラッシュメモリシステムの一般的なアーキテクチャは、いくつかのNANDストリングを含んでいる。例えば、3つのNANDストリング201、203、205が、多くのNANDストリングを有するメモリアレイ中に示されている。各NANDストリングは、2つの選択トランジスタと4つのメモリ素子を含んでいる。例えば、NANDストリング201は、選択トランジスタ220および230ならびにメモリ素子222、224、226および228を含んでいる。NANDストリング203は、選択トランジスタ240および250ならびにメモリ素子242、244、246および248を含んでいる。NANDストリング205は、選択トランジスタ260および270ならびにメモリ素子262、264、266および268を含んでいる。各NANDストリングは、その選択トランジスタ(例えば選択トランジスタ230、250または270)によってソース線に接続されている。選択線SGSは、ソース側の選択ゲートを制御するために用いられる。NANDストリング201、203および205は、ドレイン選択線SGDによって制御される選択トランジスタ220、240、260などによってビット線202、204、206のそれぞれに接続されている。他の実施形態では、選択線が必ずしも共通である必要はない。ワード線WL3は、メモリ素子222と242の制御ゲートに接続されている。ワード線WL2は、メモリ素子224と244の制御ゲートに接続されている。ワード線WL1は、メモリ素子226と246の制御ゲートに接続されている。ワード線WL0は、メモリ素子228と248の制御ゲートに接続されている。図示するように、各ビット線と個々のNANDストリングは、列のアレイやメモリ素子の集合を備えている。ワード線(WL3、WL2、WL1およびWL0)は、行のアレイや集合を備えている。各ワード線は、行の中の各メモリ素子の制御ゲートに接続されている。例えば、ワード線WL2は、メモリ素子224、244、264の制御ゲートに接続されている。
各メモリ素子はデータ(アナログデータまたはデジタルデータ)を記憶することが可能である。1ビットのデジタルデータを記憶するときには、メモリ素子の可能な閾値電圧の範囲を2つの範囲に分割されて、これらの範囲に論理データ「1」および論理データ「0」が割り当てられる。NANDタイプのフラッシュメモリの一例では、メモリ素子が消去されると、閾値電圧が負となり、論理「1」が定義される。プログラム動作後は、閾値電圧が正となり、論理「0」が定義される。閾値電圧が負であるときに読み取り動作を試みると、メモリ素子はオンして、論理1が記憶されていることが示される。閾値電圧が正であるときに読み取り動作を試みると、メモリ素子がオンせず、論理0が記憶されていることが示される。メモリ素子はまた、複数ビットのデジタルデータのような複数レベルの情報を記憶することも可能である。この場合、可能な閾値電圧の範囲は、データのレベル数に分割される。例えば、4レベルの情報が記憶される場合には、データ値「11」、「10」、「01」、「00」に対して4つの閾値電圧範囲が割り当てられる。NANDタイプのメモリの1例では、消去動作後の閾値電圧は負であり、「11」と定義される。正の閾値電圧は、状態「10」、「01」、「00」に対して用いられる。
NANDタイプのフラッシュメモリとその動作の関連の例は、その各々を参照してここに組み込む米国特許第5,522,580号、第5,570,315号、第5,774,397号、第6,046,935号および第6,456,528号の明細書に与えられている。
フラッシュメモリ素子をプログラムするときには、プログラム電圧がその素子の制御ゲートに印加され、この素子と接続されているビット線が接地される。チャネルからの電子が浮遊ゲート中に注入される。電子が浮遊ゲート中に累積されると、この浮遊ゲートは負に帯電し、この素子の閾値電圧が上昇する。プログラム電圧をプログラムされている素子の制御ゲートに印加するときには、そのプログラム電圧を該当するワード線に印加する。上述したように、このワード線も、同じワード線を共有する他の各NANDストリング中の1つの素子に接続されている。例えば、図4の素子224をプログラムする場合、プログラム電圧は素子244の制御ゲートにも印加される。ワード線上の1つの素子を、同じワード線に接続されている他の素子をプログラムすることなくプログラムしようとする場合には、問題が生じる。例えば、素子224をプログラムしたいが他の素子244はプログラムしたくない場合である。プログラム電圧はあるワード線に接続されているすべての素子に印加されるため、このワード線上の選択されていない素子(プログラムすべきでない素子)、特に、プログラムするように選択された素子に隣接する素子が、プログラム外乱と呼ばれるプロセスで誤ってプログラムされることがある。例えば、素子224をプログラムするとき、隣接する素子244が誤ってプログラムされてしまう可能性がある。
プログラム外乱を防止することが可能な技法はいくつか存在する。「自己昇圧方法」として知られている方法では、選択されていないビット線を電気的に絶縁して、プログラミング中にパス電圧(例えば10V)を選択されていないワード線に印加する。選択されていないワード線は選択されていないビット線に結合して、選択されていないビット線のチャネルに電圧(例えば8V)が印加される。これによって、プログラム外乱が抑制される。したがって、自己昇圧によってチャネルの電圧が上昇して、これによってトンネル酸化物の両端の電位が減少し、プログラム外乱が低減される。
NANDストリングは一般的には(常にではないが)、ソース側からドレイン側に、例えば、メモリ素子228からメモリ素子222に向かってプログラムされる。例えば、NANDストリング203をNANDストリング201より前にプログラムする場合を考える。プログラミングプロセスがNANDストリング201の最後の(または最後に近い)メモリ素子をプログラムする準備ができており、抑止されているNANDストリング(例えばNANDストリング203)上のすでにプログラムされているメモリ素子のすべてまたはほとんどがプログラムされた場合、これらすでにプログラムされているメモリ素子の浮遊ゲートには負の電荷が存在する。その結果、NANDストリング203の一部では電位が十分に上昇しないために、最後のいくつかのワード線と接続されているNANDストリング203上の素子には引き続きプログラム外乱が生じる可能性がある。例えば、NANDストリング201上の素子222をプログラムするときに、NANDストリング203上の素子248、246および244がすでにプログラムされていれば、これらのトランジスタ(244、246、248)の各々の浮遊ゲートには負の電荷が存在しており、このために自己昇圧プロセスでの昇圧レベルが制限され、素子242にプログラム外乱が発生する可能性がある。
ローカル自己昇圧法(「LSB」)および消去領域自己昇圧法(「EASB」)は、すでにプログラムされている素子のチャネルを抑止されている素子のチャネルから絶縁することによって、従来の自己昇圧法の欠点を解決しようとするものである。例えば、図4の素子224をプログラムする場合、LSBとEASBでは、素子244のチャネルをすでにプログラムされている素子(246と248)から絶縁することによって素子244へのプログラミングを抑止しようとする。LSB技法では、プログラムされる素子のビット線は接地され、抑止されている素子のNANDストリングのビット線はVddに接続される。プログラム電圧Vpgm(例えば20ボルト)を、選択されたワード線に印加する。選択されたワード線の隣接するワード線にはゼロボルトが印加され、残りの選択されていないワード線にはVpassが印加される。例えば、ビット線202にはゼロボルトが印加され、ビット線204にはVddが印加される。ドレイン選択線SGDにはVddが印加され、ソース選択線SGSにはゼロボルトが印加される。(素子224をプログラムするための)選択されたワード線WL2はVpgmである。隣接するワード線WL1とWL3はゼロボルトであり、他のワード線(例えばWL0)はVpassである。
EASBはLSBと似ているが、ソース側で隣接するワード線だけにゼロボルトが印加されることが異なっている。ドレイン側で隣接するワード線にはVpassが印加される。Vpassが低すぎると、チャネル中での昇圧の程度が、プログラム外乱を防止するには不十分となる。Vpassが高すぎると、選択されていないワード線がプログラムされてしまう。例えば、WL1にはVpassではなくてゼロボルトが印加され、WL3にはVpassが印加される。1つの実施形態では、Vpassは7〜10Vである。
LSBとEASBによれば自己昇圧が改善されるが、ソース側の隣接する素子(素子246は素子244のソース側の隣にある)がプログラムされているか消去されているかによって相違が発生するという問題がある。ソース側の隣接する素子がプログラムされていると、その浮遊ゲートには負の電荷が存在する。そのうえ、制御ゲートにゼロボルトが印加されていると、負に充電されているゲートの下のジャンクションが極端に逆バイアスされ、このため、昇圧されたチャネル内に向けて電子がリークするゲート誘導漏れ電流(GIDL)が引き起こされることがある。GIDLは、ジャンクションへの大きなバイアスと、低いまたは負のゲート電圧によって発生し、まさに、ソース側の隣接する素子がプログラムされていて、ドレインジャンクションが昇圧された場合に当てはまる。GIDLが発生すると、昇圧された電圧が急速にリークして消滅し、この結果、プログラミングエラーとなる。この現象は、サイズが小さい素子で必要とされる急速かつ高濃度にドーピングされたジャンクションではより厳しい問題となる。漏れ電流が非常に高いと、チャネル領域中での昇圧電位が減少して、その結果、プログラム外乱となりかねない。さらに、プログラムされているワード線がドレインに近いほど、昇圧されたジャンクションに存在する電荷量は少なくなる。したがって、昇圧されたジャンクションにおける電圧は急速に降下して、プログラム外乱を引き起こす。
ソース側の隣接するメモリ素子が消去されていると、浮遊ゲートには正の電荷が発生し、このため、トランジスタの閾値電圧が負になることが多い。トランジスタは、ゼロボルトがワード線に印加されてもオフとならない。メモリ素子がオンの場合には、NANDストリングはEASBモードでは動作しない。その替わりに、NANDストリングは自己昇圧モードで動作し、このため、上記の問題がある。このシナリオは、他のソース側の素子がプログラムされていて、このため、ソース側の昇圧を制限する場合には最も発生する確率が高い。この問題は、チャネル長さがより短い場合に最も問題となる。
図5は、本発明を実施するために使用できるフラッシュメモリシステムの一実施形態のブロック図である。このシステムでは、メモリ素子アレイ302は、列制御回路304と、行制御回路306と、C−ソース制御回路310と、p−ウェル制御回路308によって制御される。列制御回路304は、メモリ素子内に記憶されたデータを読み出すために、プログラム動作中のメモリ素子の状態を判定するために、および、ビット線の電位レベルを制御してプログラミングを促進又はプログラミングを抑止するために、メモリ素子アレイ302のビット線に接続されている。行制御回路306は、ワード線のうちのいずれかを選択するために、読み出し電圧を印加するために、プログラム電圧を印加するために、および、消去電圧を印加するために、ワード線に接続されている。例えば、EPROMおよびフラッシュメモリ回路で使用するプログラム電圧レベルは、メモリ回路で一般に使用される電圧より高い。これらは回路に供給される電圧より高いことが多い。これらの高い電圧は、行制御回路306(あるいは別の場所)内の電荷ポンプによって生成される。一例においては、行制御回路306は、原則的には容量性ワード線に電荷を投入し、電圧を上昇させる。電荷ポンプは入力を電圧Vinで受け取り、入力された電圧を電圧増幅の過程において徐々に上昇させ、より高い電圧Voutを出力する。出力された電圧は負荷、例えばEPROMメモリ回路ワード線に供給される。いくつかの実施例においては、負荷から電荷ポンプへフィードバック信号が送られる。電荷ポンプは、負荷が所定の電圧に達したことを示す信号に応答して停止する。また、負荷が所定の電圧に達すると、過電荷を防ぐために分路が使用される。しかし、これはより多くの電力を消費し、低電圧印加の際には望ましくない。電荷ポンプに関する詳細な情報は、その全体が参照として本発明に組み込まれる米国特許第6,734,718号に記載されている。
C−ソース制御回路310は、メモリ素子に接続された共通ソース線(図6に「C−ソース」として示す)を制御する。P−ウェル制御回路308は、p−ウェル電圧を制御する。
メモリ素子内に記憶されたデータは、列制御回路304によって読み出され、データ入力/出力バッファ312を経由して、外部入力/出力線に出力される。メモリ素子内に記憶されるプログラムデータは、外部入力/出力線を経由してデータ入力/出力バッファ312に入力され、列制御回路304に転送される。外部入力/出力線は、コントローラ318に接続される。
フラッシュメモリデバイスを制御するためのコマンドデータは、コントローラ318に入力される。コマンドデータは、どのような動作が要求されているのかをフラッシュメモリに通知する。入力コマンドは、列制御回路304と、行制御回路306と、C−ソース制御回路310と、p−ウェル制御回路308と、データ入力/出力バッファ312とを制御する状態マシン316に転送される。状態マシン316は、さらに、レディ(READY)/ビジー(BUSY)や、パス(PASS)/フェイル(FAIL)などの、フラッシュメモリのステータスデータを出力してもよい。いくつかの実施例において、状態マシン316は、後述するフローチャートに描かれる工程を含むプログラミングプロセスの管理を担う。
コントローラ318は、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、パーソナルデジタルアシスタントなどのホストシステムに接続されているか、あるいは、接続可能である。コントローラ318は、ホストからコマンドをおよびデータを受信するために、および、ホストにデータおよびステータス情報を提供するために、ホストと通信を行う。コントローラ318は、ホストからのコマンドを、状態マシン316と通信するコマンド回路314が解読して実行可能なコマンド信号に変換する。通常、コントローラ318は、メモリアレイに書き込まれるか、あるいは、メモリアレイから読み出されるユーザデータのためのバッファメモリを有している。いくつかの実施例においては、プログラミングプロセスはこのコントローラによって管理できる。
一例のメモリシステムは、コントローラ318を含む1つの集積回路と、1つ以上の集積回路チップ(それぞれがメモリアレイと、関連する制御、入力/出力、および状態マシン回路とを含む)を備えている。メモリアレイとシステムのコントローラ回路は、1つ以上の集積回路チップ上に一緒に統合される傾向にある。メモリシステムは、ホストシステムの一部として組み込まれていてもよく、又は、ホストシステムに着脱可能に挿入されるメモリカード(又はその他のパッケージ)内に含まれていてもよい。そのような着脱可能なカードは、メモリシステム全体(例えば、コントローラを含む)を含んでいてもよく、又は、メモリアレイおよび関連する周辺回路のみを含んでいてもよい(コントローラはホスト内に組み込まれる)。このように、コントローラ(または制御機能)は、ホスト内に組み込まれることも、又は着脱可能なメモリシステム内に含まれることも可能である。
いくつか実施形態では、図5のコンポーネントのいくつかは、組み合わせることが可能である。さまざまな設計で、図5のコンポーネントのうちで、メモリ素子アレイ302以外の1つ以上のコンポーネントが、制御回路と考えることが可能である。例えば、1つ以上の制御回路は、コマンド回路、状態マシン、行制御回路、列制御回路、ウェル制御回路、ソース制御回路およびデータ入/出力回路のうちのどれか1つまたはこれらを組み合わせたものを含んでいる。
図6を参照して、メモリ素子アレイ302の構造の例を説明する。一例として、1,024個のブロックに区分けされているNAND型フラッシュEEPROMを説明する。消去動作においては、各ブロックに記憶されたデータは同時に消去される。1つの形態では、ブロックは、同時に消去される素子の最小単位である。本実施形態において、各ブロックには8,512列あり、偶数および奇数列に分割される。ビット線も偶数のビット線(BLe)と奇数のビット線(BLo)に分割される。図6は、直列に接続され、NANDストリングを形成する4つのメモリ素子を示す。4つの素子は各NANDストリングに含まれるように図示されているが、使用する素子の数は4つ以上でも4つ以下でもよい。NANDストリングの一方の端子は、選択トランジスタSGDを介して対応するビット線に接続され、他方の端子は、第二の選択トランジスタSGSを介してC−ソース線に接続されている。
読み出しおよびプログラミング動作の一実施形態の間は、4,256のメモリ素子が同時に選択される。選択されるメモリ素子は、同じワード線と、同じ種類のビット線(例えば、偶数ビット線又は奇数ビット線)とを有する。したがって、論理ページを形成する532バイトのデータを、同時に読み出し又はプログラムすることが可能であり、1つのメモリブロックは、少なくとも8つの論理ページを記憶することが可能である(4本のワード線、それぞれが奇数および偶数ページを有する)。マルチステートメモリ素子の場合、各メモリ素子が2ビットのデータを記憶し、これら2ビットがそれぞれ異なったページに記憶される場合、1つのブロックは16の論理ページを記憶する。他のサイズのブロックおよびページも、本発明とともに使用されてもよい。さらに、図5および図6に示す構造以外の構造を、本発明を実施するために使用することもできる。例えば、1つの形態においては、ビット線は、全てのビット線がプログラムされかつ同時に(あるいは非同時に)読み取られるように奇数と偶数の線に分割されない。
メモリ素子の消去は、p−ウェルを消去電圧(例えば、20ボルト)まで引き上げるとともに、選択されたブロックのワード線を接地することによって行われる。ソースおよびビット線はフローティングとする。消去は、メモリアレイ全体、独立したブロック、又はメモリデバイスの一部である別の単位のメモリ素子に対して実行することができる。1つの実施形態においては、浮遊ゲートから電子がp−ウェル領域に移動し、閾値電圧は負になる。
読み出しおよび検証動作では、トランジスタをパスゲートとして動作させるために、選択ゲート(SGDおよびSGS)と、選択されないワード線(例えば、WL1が選択されるワード線の場合には、WL0、WL2、およびWL3)が、読み出しパス電圧(例えば、4.5ボルト)まで引き上げられる。選択されたワード線WL1は、各読み出しおよび検証動作について指定されたレベルの電圧に接続され、対応するメモリ素子の閾値電圧が指定されたレベルの電圧より上なのか下なのかが判定される。例えば、2レベル型のメモリ素子の読み出し動作では、選択されたワード線WL1を接地してもよく、それによって閾値電圧が0Vよりも高いのか否かが検出される。2レベル型のメモリ素子の検証動作では、選択されたワード線WL1を例えば0.8Vに接続し、それによって閾値電圧が少なくとも0.8Vに到達しているのか否かが検証される。ソースおよびp−ウェルは0ボルトである。選択されたビット線は、偶数のビット線(BLe)と考えられるが、例えば0.7Vのレベルにプリチャージされる。閾値電圧が、ワード線上の読み出し又は検証レベルよりも高い場合には、該当する素子に対応するビット線(BLe)の電位レベルは、非導電性のメモリ素子であるために、ハイレベルに維持される。他方、閾値電圧が、読み出し又は検証レベルよりも低い場合には、対応するビット線(BLe)の電位レベルは、導電性のメモリ素子がビット線を放電するため、例えば0.5V未満のローレベルに低下する。これによって、メモリ素子の状態が、ビット線に接続された電圧比較器センス増幅器により検出される。
上記の消去、読み出し、および検証動作は、当業界で知られた技術に従って実行される。したがって、説明した詳細の多くについては、当業者によって変更されることが可能である。当業界で知られた他の消去、読み出しおよび検証技術を使用することもできる。
上述したように、各々のブロックを多くのページに分割することが可能である。一実施形態では、1ページがプログラミングの単位である。いくつかの実施例では、個々のページはセグメントに分割されてもよい。セグメントは、基本的なプログラミング動作として一度に書き込まれる最小数の素子を有している。一般的に、1ページ以上のデータが1行のメモリ素子に記憶される。1ページに1つ以上のセクターを記憶することが可能である。セクターには、ユーザデータとオーバヘッドデータが含まれる。オーバヘッドデータは、セクターのうちのユーザデータから計算されたエラー訂正符号(ECC)を含んでいる。コントローラの一部が、データがアレイ中にプログラムされている間にECCを計算し、また、データがアレイから読み出されている間にこのECCを用いてチェックする。代替例では、ECCおよび/または他のオーバヘッドデータを、自身が属するユーザデータとは異なったページ、さらには異なったブロックに記憶する。他の形態では、メモリデバイスの他の部分(例えば状態マシン)がECCを計算可能である。
ユーザデータを含むセクターは、一般に、磁気ディスクドライブ中のセクターのサイズに対応して512バイトである。オーバヘッドデータは、一般的には追加の16〜20バイトである。多くのページがブロックを形成しているが、その数値は、例えば、8ページから32ページ、64ページ、さらにこれ以上の数値の間のいずれかの数値である。
図7に、それぞれのメモリ素子が2ビットのデータを記憶している場合のメモリ素子アレイの閾値電圧分布を示す。Eは、消去されたメモリ素子に対する第1の閾値電圧分布を示している。A、B、Cは、プログラムされたメモリ素子に対する3つの閾値電圧分布を示している。1つの設計では、分布E中の閾値電圧は負であり、分布A、B、C中の閾値電圧は正である。
異なる閾値電圧範囲はそのそれぞれが、データビットの集合の所定の値に対応している。メモリ素子にプログラムされたデータとこの素子の閾値電圧レベルとの間の具体的な関係は、素子に対して採用されるデータ符号化スキームによって異なる。一例では、“11”を閾値電圧範囲E(状態E)に割り当て、“10”を閾値電圧範囲A(状態A)に割り当て、“00”を閾値電圧範囲B(状態B)に割り当て、“01”を閾値電圧範囲C(状態C)に割り当てている。しかしながら、他のスキームを用いている実施形態もある。
メモリ素子からデータを読み出すために3つの読み出し基準電圧Vra、Vrb、Vrcが使用される。任意のメモリ素子の閾値電圧がVra、VrbおよびVrcより大きいか小さいかをテストすることによって、システムはメモリ素子がどの状態にあるかを判定することが可能である。3つの検証基準電圧Vva、Vvb、Vvcも示されている。メモリ素子を状態A、B、Cにプログラムする際には、本システムは、これらのメモリ素子の閾値電圧がそれぞれVva、Vvb、Vvc以上であるかどうかテストする。VLおよびVHはそれぞれ高位、低位の閾値電圧であり、粗プログラミングあるいは密プログラミングを用いて記憶素子を状態Aにプログラムする際に使用される。これについては図10および図16を参照して後に詳述する。
一実施形態では、フルシーケンスプログラミングとして知られているが、メモリ素子を、消去状態Eからプログラムされた状態A、B、C(曲線矢印で示されている)のうちのどれにでも直接的にプログラムすることが可能である。例えば、プログラムされるメモリ素子の母集団を最初に消去し、これによってこの母集団中のすべてのメモリ素子が消去状態Eとなるようにする。一部のメモリ素子が状態Eから状態Aにプログラムされている間に、他のメモリ素子を状態Eから状態Bにプログラムしたり、および/または、状態Eから状態Cにプログラムしたりする。
図8に、互いに異なった2つのページ、すなわち、下位ページと上位ページ分のデータを記憶するマルチステートメモリ素子をプログラムする2パス式技法の例を示す。4つの状態、すなわち、状態E(11)、状態A(10)、状態B(00)および状態C(01)が示されている。状態Eの場合、両ページとも“1”を記憶している。状態Aの場合、下位ページは“0”を記憶し、上位ページは“1”を記憶している。状態Bの場合、両ページとも“0”を記憶している。状態Cの場合、下位ページは“1”を記憶し、上位ページは“0”を記憶している。ここで、特定のビットパターンがそれぞれの状態に割り当てられているが、別のビットパターンを割り当ててもよい。第1のプログラミングパスでは、素子の閾値電圧レベルが、下位の論理ページにプログラムされるビットにしたがって設定される。このビットが論理“1”であれば、この閾値電圧は変更されないが、これは、前に消去されている結果として適切な状態にあるからである。しかしながら、このプログラムされるビットが論理“0”であれば、この素子の閾値レベルは、矢印430で示すように状態Aにまで引き上げられる。これで、第1のプログラミングパスが完結する。
第2のプログラミングパスでは、素子の閾値電圧レベルが、上位の論理ページにプログラムされるビットにしたがって設定される。この上位論理ページビットが論理“1”を記憶するのであれば、なんらプログラムされない。これは、素子が、下位ページビットのプログラミングに基づいて決まる状態EまたはAの内の一方の状態にあるからである(状態EとAの双方が“1”という上位ページビットを有している)。上位ページビットが論理“0”となるのであれば、閾値電圧はシフトする。第1のパスの結果、素子が消去状態Eのままであれば、第2のフェーズで、素子は、閾値電圧が矢印434で示すように状態C内に移るようにプログラムされる。素子が、第1のプログラミングパスの結果として状態Aにプログラムされている場合、メモリ素子は、矢印432で示すように閾値電圧が状態B内に移るように、第2のパスでさらにプログラムされる。第2のパスの結果、下位ページのデータを変更することなく、上位ページの論理“0”を記憶するように指定された状態に素子をプログラムすることになる。
一実施形態では、2ページ全体を満たすのに十分なデータが書き込まれた場合に、フルシーケンス書き込みを実行するようにシステムをセットアップすることが可能である。2ページ全体を満たすのに十分なデータが書き込まれない場合、プログラミングプロセスは、受信したデータによる下位ページのプログラミングをプログラムすることが可能である。さらにその後にデータが受信されると、本システムは、上位ページをプログラムする。別の実施形態では、このシステムは、下位ページをプログラムするモードで書き込みを始め、次に、ワード線のメモリ素子の全部(またはほとんど)を満たすに十分なデータがその後に受信されればフルシーケンスプログラミングモードに変換することが可能である。このような実施形態のより詳細が、その全体を参照してここに組み込む、発明者サージー・アナトリビッチ・ゴロベッツ(Sergy Anatolievich Gorobets)とヤン・リー(Yan Li)による、2004年12月14日に出願された「Pipelined Programming of Non−Volatile Memories Using Early Data」という名称の米国特許出願第11/013,125号に開示されている。
図9A〜9Cに、浮遊ゲート間の結合を低減する不揮発性メモリをプログラムする別のプロセスを開示する。このプロセスは、前のページの隣り合ったメモリ素子に書き込んだ後に、特定のページに対する特定のメモリ素子に書き込み動作を実行する。一実施例では、不揮発性メモリ素子はそのそれぞれが、4つのデータ状態を用いて2ビットのデータを記憶する。例えば、状態Eが消去された状態で、状態A、BおよびCがプログラムされた状態と仮定する。状態Eはデータ11を、状態Aはデータ01を、状態Bはデータ10を、状態Cはデータ00を記憶している。隣り合った状態Aと状態Bの間で双方のビットが変化するので、これはノングレイコーディングの例である。データをデータの物理状態に符号化する他の方法も用いることが可能である。それぞれのメモリ素子が2ページ分のデータを記憶している。参照目的で、これらのページのデータを上位ページと下位ページと呼ぶが、別のラベルを付けることも可能である。状態Aを参照すると、上位ページはビット0を記憶し、下位ページはビット1を記憶する。状態Bを参照すると、上位ページはビット1を記憶し、下位ページはビット0を記憶する。状態Cを参照すると、双方のページはビットデータ0を記憶する。プログラミングプロセスは、2つのステップのプロセスである。第1のステップでは、下位ページをプログラムする。この下位ページがデータ1の状態にとどまることになっている場合、メモリ素子の状態は状態Eのままである。このデータが0にプログラムされることになっている場合、メモリ素子が状態B’にプログラムされるように、メモリ素子の閾値電圧VTHを引き上げる。図9Aに、状態Eから状態B’にメモリ素子をプログラムする様子を示す。図9Aに示す状態B’は中間状態B’である。したがって、図9に示すように検証ポイントを、Vvbより低いVvb’として示す。
1つの形態では、あるメモリ素子が状態Eから状態B’にプログラムされると、隣り合ったワード線上のその隣接するメモリ素子がその下位ページに関してプログラムされる。その隣接するメモリ素子をプログラムした後で、浮遊ゲート間の結合作用によって、状態B’である検討中のメモリ素子の見かけ上の閾値電圧が引き上げられる。これによって、状態B’の閾値電圧分布の幅を図9Bの閾値電圧分布450として示す分布にまで広げる作用がある。この閾値電圧分布の見かけ上の拡大は、上位ページをプログラムするときに修正される。
図9Cは、上位ページをプログラムするプロセスを示している。メモリ素子が消去された状態Eにあって上位ページが1にとどまるのであれば、このメモリ素子は状態Eのままである。メモリ素子が状態Eにあってその上位ページデータを0にプログラムすることになっているのであれば、このメモリ素子の閾値電圧を引き上げて、メモリ素子が状態Aとなるようにする。メモリ素子が中間閾値電圧分布450を示す状態B’にあって、上位ページデータが1にとどまることになっている場合、このメモリ素子は最終状態Bにプログラムされる。メモリ素子が中間閾値電圧分布450を示す状態B’にあって、上位ページデータがデータ0になることになっている場合、このメモリ素子の閾値電圧を引き上げて、メモリ素子が状態Cとなるようにする。図9A〜9Cに示すプロセスによって浮遊ゲート間の結合作用が低減されるが、これは、隣接するメモリ素子の上位ページをプログラムした場合にしか、所与のメモリ素子の見かけ上の閾値電圧が影響されないからである。別の状態のコーディングの例として、上位ページデータが1のときには閾値電圧分布450から状態Cへ移動する、および、上位ページデータが0のときには状態Bへ移動することが挙げられる。図9A〜9Cに4つのデータ状態と2ページ分のデータに関する例を示すが、ここで教示する概念は、状態が4つより多いまたは少なく、あるいは、2ページではない他の実施例にも適用可能である。様々なプログラミング方法および浮遊ゲート間の結合については、2005年4月5日に出願された米国特許第11/099,133号の「Compensating For Coupling During Read Operations Of Non−Volatile Memory」に記載されている。
ビット線結合
ビット線は、一般的には、メモリアレイ、メモリチップまたは他の不揮発性記憶素子集合の全体に亘って互いに近接して配設されている金属製の線である。この配列のため、ビット線間の結合がさまざまな状況で発生し得る。例えば、第1のビット線に印加される電圧が変化すると、隣接する1つ以上のビット線に結合することがある。ある例示のシナリオでは、選択されたビット線への印加電圧が変化する(例えば、抑止レベルからプログラムレベルに低下する)。プログラム電圧パルスの一部の期間中に抑止レベルに電圧が印加され、選択されたビット線上の記憶素子をプログラムする速度が制御される。隣のビット線に電圧を低下させる結合が生じると、そのビット線に接続されている選択ゲートが間違ってオンする場合がある。これは、選択ゲート電圧とビット線電圧との差の関数である選択ゲートのバイアスが、選択ゲートの閾値電圧より一時的に大きくなるからである。選択ゲートがオンすると、選択されていないストリングのチャネルの昇圧電圧が、選択されていないビット線から放電されてしまうため、選択ゲートのオンは好ましくない。このような昇圧電荷はリークして消えてしまう傾向があるが、これは、このような電荷のキャパシタンスがビット線のキャパシタンスよりはるかに小さいからである。その結果、抑止するはずの記憶素子でプログラム外乱が発生し得る。このシナリオに対処するため、選択されたビット線に印加される電圧の変化中に選択ゲート制御電圧を調整することが提案されている。
選択されたビット線に対して抑止電圧が印加される上記の例示のシナリオは、粗/密プログラミング技法を考えると理解することができる。図10に、ビット線抑止電圧を設定することによってどのように粗プログラミングと密プログラミングが実行されるかを示すタイムラインを示している。VとVは、所定の状態に対する下位の検証レベルと上位の検証レベルである。上図は記憶素子の閾値電圧の時間に対する変化を示し、下図は、記憶素子に接続されているビット線に印加されるビット線電圧を示している。記憶素子のプログラミング速度は、印加されるプログラミング電圧パルスVpgmの影響を抑止するビット線抑止電圧を印加することによって遅くすることが可能である。粗/密プログラミングは、最初に、粗プログラミングによって、記憶素子の閾値電圧を迅速に所定レベルまで増加させ、その後、密プログラミングによって低速で増化させることが可能である。特に、粗プログラミングは電圧閾値がV未満のときに実行され、密プログラミングは電圧閾値がVとV間にあるときに実行される。記憶素子は、その電圧閾値がVを超えると、抑止モードになって、それ以上のプログラミングや検証から保護される。互いに異なるVとVの値は、マルチステート記憶素子の個々の状態(例えば、状態A、状態B、状態C)に対応させることができる。これによって、個々の状態を粗/密プログラミングすることが可能となる。例として、図7を参照すると、VとVのそれぞれは、記憶素子を状態Aにプログラミングする際に用いられる下位の電圧閾値と上位の電圧閾値である。
したがって、選択されたビット線に抑止電圧を印加することで、部分的にプログラミングを抑止し、選択されたストリング上の記憶素子の電圧分布を狭めることが可能である。例えば、抑止電圧をNANDストリング上のマルチステート記憶素子に印加して、個々の状態の閾値電圧の分布を狭めることができる。これは、プログラムする記憶素子のレベルが検証レベルに近いときに、ビット線に抑止電圧を印加することによって達成可能である。抑止電圧によってプログラミングが低速となり、これによってプログラムされる電圧の閾値レベルをより正確に制御可能となる。1つの方式では、ビット線抑止電圧(一般的には0.5〜1.0V)は、酸化物中の電場を減少させ、プログラミング中にNANDストリングを通過する。このためには、選択ゲート電圧が、この電圧を通過させるに十分高い値(一般的に2.5V)であることが必要である。
別の実施形態では、図11と12に関連して以下に説明するが、ビット線抑止電圧は、プログラミングを防止するに十分高い値(一般的に2.5V)であるが、図10の方式と同様に、プログラム電圧パルスの全体の期間ではなくプログラム電圧パルスの一部の期間でのみ出力される。例えば、ビット線は、プログラムパルスの中間部において2.5Vから0Vまで引き下げられ、これによって、パルス全体の1部でのみプログラムされる。このようなプログラミング技法は、その全体を参照してここに組み込む、2004年5月5日に出願されたダニエルC.グートマン(DanielC.Guteman)、ニーマ・モクレシ(Nima Mokhlesi)およびユーピン・フォング(Yupin Fong)による「Bitline Governed Approach For Program Control Of Non−Volatile Memory」という題名の米国特許出願第10/839,806号(代理人整理番号SAND−01008US0)でさらに説明されている。
図11に、粗プログラミングモードにおける電圧と時間の関係を示す。ソース選択ゲート電圧VSGSはゼロに設定され、ゲートは閉じた状態が維持される。ソース電圧Vは1.4Vなどの低レベルに設定され、ゲート対ソース電圧は負に維持される。選択されたビット線のビット線電圧Vbit lineはゼロに設定され、このビット線は抑止されない状態とする。一方、選択されていないビット線のVbit lineは2.5Vなどの抑止レベル(この値はドレイン選択ゲート電圧VSGDと比較して十分に高い)に設定される。これによって、抑止されているビット線の選択ゲートが閉じた状態に維持され、抑止されているストリングのチャネルが昇圧電圧を維持可能となる。例えば、VSGDを2.5Vなどの一定レベルに設定することが可能であるが、この値は選択されていないビット線電圧(例えば、2.5V)と比較して十分小さい。これによって、選択されていないビット線の選択ゲートを閉じた状態に維持することができる。また、VSGDは、選択されたビット線電圧(例えば、0V)と比較して十分大きい。これによって、選択されたビット線の選択ゲートを開いた状態に維持する。選択されたNANDストリング中の電圧VNANDは0Vである。これは、選択されたビット線が0Vであり、このビット線と接続している選択ゲートが開いているからである。選択されていないNANDストリングの電圧は、7.5V程度のレベルにまで昇圧される。選択されたワード線の電圧VSWLはプログラム電圧Vpgmにあるが、これには、例えば、一連の電圧パルスが含まれている。このようなパルスの1つが図11に示されている。選択されていないワード線の電圧VUWL(例えば、9.0V)は、選択されていないNANDストリングのチャネル中に結合し、それらのチャネルを昇圧する。
タイミングt〜tを参照すると、選択されていないストリングのVbit line、VSGD、VSWL、VUWLおよびVは図示するように制御されて、tで所定レベルにまで上昇される。tでプログラムパルスVpgmは0Vに戻り、そのすぐ後のtで、選択されていないワード線の電圧VUWLが0Vに戻る。その結果、選択されていないストリングの電圧VNANDがこれに応じて低下する。一実施例では、そのすぐ後のtで、選択されていないストリングの電圧波形VSGDとVが0Vに戻る。
図12に、密プログラミングモードにおける電圧と時間の関係を示す。一実施形態においては、密プログラミングモードでは、選択されたビット線に印加される電圧が、プログラム電圧パルスの一部の期間(例えば、tとtの間)で上昇されて抑止電圧が印加される。この抑止電圧によって、選択されたビット線に接続されている選択された記憶素子がプログラムされることが防止される。抑止電圧は、例えば、この期間では一定とすることができる。プログラム電圧パルスの残りの期間では、選択されているビット線への印加電圧は、0Vなどの低レベルに移行する。tとtの間に示すように、ドレイン選択ゲート電圧は0Vに減少し、その後、2.5Vに戻る。その結果、ドレイン選択ゲートトランジスタがオンし、選択されているストリング上の選択されている記憶素子のプログラミングが開始可能となる。図示する例では、この変化はtで発生する。tとt間の期間では、選択されているストリングのチャネルは、選択されていないストリングのチャネルと同様に、7.5Vなどの昇圧電圧を維持する。これは、選択されているストリングの選択ゲートが閉じているからである。選択されているストリングの選択ゲートが閉じているのは、ドレイン選択ゲートトランジスタのゲート対ソース電圧が閾値電圧より低く維持されているからである。tで選択されているビット線の電圧が、抑止レベル(例えば、2.5V)からプログラムレベル(例えば、0V)まで変化(低下)すると、ビット線が互いに近接しているために、この電圧変化が選択されているビット線から隣接する1つ以上の選択されていないビット線に結合する。1つ以上の隣接するビット線が放電すると、この結合によって、抑止電圧の一時的な変化が引き起こされることがあり、この変化は選択されていないビット線に出力される(tとtの間の破線領域に示す)。選択されていないビット線に対する抑止電圧の低下は、選択されていないストリング中の昇圧電圧を放電させ、その結果、プログラム外乱が生じ得る。
ビット線の結合に対する解決策として、選択されたビット線の電圧の変化に応じてドレイン選択ゲート電圧を調整することができる。特に、ドレイン選択ゲート電圧をその定常状態レベルである2.5Vから一時的に減少させることによって、ビット線が一時的に結合して低レベルとなった場合に、選択ゲートトランジスタがオンして、昇圧された電荷の損失が生じることを防止することができる。具体的には、選択されたビット線電圧が変化する直前(例えばt)に、隣接するビット線が結合による影響から回復するのに十分な期間に亘ってVSGDを一次的に0Vにする。その後(例えば、tで)、VSGDを高位の定常状態である2.5Vに戻せばよい。VSGDを調整することによって、抑止されている記憶素子に印加されている昇圧電圧がビット線結合のために放電されることが防止され、プログラム外乱が防止される。tでVSGDが2.5Vに戻ると、ドレイン選択ゲートトランジスタがオンして、選択されたストリング上の選択された記憶素子へのプログラミングが開始可能となる。また、tでは、選択されたNANDストリング中の電圧VNANDが7.5Vから0Vに変化する。別の方式では、VSGDと、選択されていない場合のVbit lineと、選択されている場合のVbit lineを、2.5Vではなくて約1.5Vなどの低レベルで出力することが可能である。この方式を採用すれば、その結果、電力消費が減少するが、これはメモリの設計では重要な点となっている。
図13は、不揮発性記憶素子を検証及びプログラムするために用いられるコンポーネントの実施形態のブロック図である。1ビット線分の回路を示す。一実施形態では、ビット線ごとにこのような回路が1つ存在する。別の実施形態では、1対のビット線毎に(例えば、奇数/偶数の対毎に)このような回路が1つ存在する。ビット線はスイッチ500とキャパシタ502に接続されている。キャパシタの他方の端子はグランドなどの基準電位に接続されている。このキャパシタンスはビット線自身のキャパシタンスであることに留意されたい。スイッチ500は、予備充電電圧(Vprecharge)回路と、センスアンプ回路510の入力に接続されている。信号Vrefもセンスアンプ回路510の入力に接続されている。センスアンプ回路510の出力からは、粗/密(C/F)レジスタ520とロックアウトレジスタ522に対してデータが出力される。C/Fレジスタ520の出力からは、マルチプレクサ530と504に対してデータが出力される。マルチプレクサ530は、ストローブ信号TとTを受信し、これら2つの信号のどちらかを、粗/密レジスタ520からのデータに基づいて選択する。マルチプレクサ530の出力は、センスアンプ回路510に接続されており、タイミングに関する検出を制御する。
これらのコンポーネントの検証動作は、ビット線放電検証プロセスに基づいて行われる。最初にビット線を予備充電する。次に、検証パルスを、このビット線に接続されているメモリセルの制御ゲートに出力する。すると、このビット線が放電する。この放電の速度に基づいて、記憶素子の電圧が特定の閾値電圧レベルより大きいか小さいかを判定することが可能である。
別の方式では、ロジックを、状態マシン316等に存在するファームウエアで実施して、所望の機能を実行することが可能である。
図14は、検出する際のビット線電圧と時間の関係を示すグラフである。一実施例では、予備充電の開始から、ビット線を時間Tの期間に亘って放電させる。時点Tにおいてビット線の電圧を基準電圧Vrefと比較する。ビット線電圧VBLがVrefより大きければ、記憶素子の駆動能力は低いので、目標とする閾値電圧を上回るようにプログラムする。時点Tにおいてビット線電圧がVrefより小さければ、記憶素子の閾値電圧は目標とする閾値電圧未満となる。一実施形態では、粗/密方法を用いてプログラムされている記憶素子の場合、時間Tの長さを変更して、粗プログラミングと関連する放電のための時間Tや、密プログラミング中での放電と関連する時間Tが存在するようにすることが可能である。別の実施形態では、粗プログラミング用のVrefと密プログラミング用のVrefとを設定することによって、粗プログラミングと密プログラミングとの間で比較ポイントを変えるようにすることが可能である。
図13に示す装置の一実施形態では、実施形態では、粗/密レジスタ520は1ビットレジスタ(またはラッチ)であり、特定の記憶素子が粗プログラミングモードにあるか密プログラミングモードにあるかを示す。C/Fレジスタ520が記憶する値は、マルチプレクサ530に送信される。センスアンプ510には、マルチプレクサ530が示す基準時間ストローブにおいてビット線電圧を基準電圧Vrefと比較する回路が含まれている。プログラミング中において、記憶素子が粗プログラミングモードにあれば、マルチプレクサ530は粗プログラミングモード基準時間ストローブTをセンスアンプ510に送信する。粗モード中において、ビット線がTで示す時間内に固定の基準値Vref以下にまで放電しなかったために、粗検証プロセスが好適にパスしたとセンスアンプ510が判定すれば、センスアンプ510は、C/Fレジスタ520を粗状態Cから密状態Fにスイッチさせる。しかしながら、ビット線がTで示す時間内に固定の密モード基準値以下にまで放電しなかったために、密検証プロセスも好適にパスしたとセンスアンプ510がさらに判定すれば、センスアンプ510は、記憶素子をこれ以上プログラムしないようにロックアウト(抑止)すべきであることをロックアウトレジスタ522に示させる。また、記憶素子が密プログラミングモードにあれば、マルチプレクサ530は、密モードプログラミング基準時間ストローブTをセンスアンプ510に送信する。密モード中において、ビット線がTで示す時間内に固定の基準値Vref以下にまで放電しなかったために、密検証プロセスが好適にパスしたとセンスアンプ510が判定すれば、センスアンプ510は、記憶素子をこれ以上プログラムしないようにロックアウト(抑止)すべきであることをロックアウトレジスタ522に示させる。したがって、1つのプログラムパルスが終了するごとに、粗検証ポイントと密検証ポイントが存在する。記憶素子が1つのパルスでは粗検証にも密検証にもパスしないが、次のパルスでは粗検証と密検証の双方にパスするということが考えられる。この場合、記憶素子は粗プログラミングからロックアウトに直接に移行する。これは、記憶素子が粗検証にはパスするが密検証にはフェイルして、次のプログラムパルスで密プログラミングモードに移行する場合にのみ発生する。
スイッチ500も、マルチプレクサ504から入力を受信する。マルチプレクサ504は、選択可能な2つの入力、0V(プログラミングを許容する)とVdd(プログラミングを禁止する)を有している。別の実施形態では、他の電圧を用いたり、3つ以上の電圧を用いたり(例えば、3つ以上の入力を持つマルチプレクサを用いる)することが可能である。マルチプレクサ504は、選択論理回路536によって制御される。選択論理回路536は、C/Fレジスタ520、ロックアウトレジスタ522およびタイマー(もしくはカウンタ)534からデータを受信する。C/Fレジスタ520は、記憶素子が粗モードにあるか密モードにあるかを示す。ロックアウトレジスタ522は、記憶素子をこれ以上プログラムしないようにロックアウト(抑止)すべきか否かを示す。一実施形態では、実施形態では、タイマー534は、プログラムパルスの開始時にカウントダウンを開始するプログラム可能なタイマーである。タイマー534は、プログラムパルスの中間でゼロに到達する(そして、出力でそれを示す)ようにプログラムされている。別の実施形態では、タイマーが、パルスの中間以外の時間を報告することが可能である。
選択論理回路536は、記憶素子をプログラムからロックアウトする場合に、マルチプレクサ504によってビット線にVddを印加させる。選択論理回路536は、記憶素子が粗モードでプログラム中であるときに、マルチプレクサ504によってビット線に0Vを印加させる。選択論理回路536は、記憶素子が密モードでプログラム中であるときには、初期において、マルチプレクサ504によってビット線にVddを印加させる。選択論理回路536は、マルチプレクサ504に対して(タイマー534により規定されて)送信される選択内容を変更することによってビット線電圧を変化させる。これによって、マルチプレクサ504の出力が、プログラムパルスの途中(例えば中間)でVddから0Vに変化する。
図15に、不揮発性記憶装置をプログラムするプロセスを説明するフローチャートを示す。このプロセスは、ステップ600に示すように、データのプログラム要求を受信すると、これに応じて開始される。ステップ602では、システムによって、メモリの内のプログラムすべき適切な部分を選択する。ステップ604で、サイクルカウントをインクレメントする。サイクルカウント(すなわち、プログラミングサイクルの数のカウント値)は、フラッシュメモリアレイ、状態マシン、コントローラまたは他のロケーションに記憶される。一実施形態では、実施形態では、サイクルカウントは、状態マシンに接続されているレジスタに記憶される。ステップ606では、選択されたメモリ部分をオプションとして事前プログラムするが、これは、フラッシュメモリの消耗に備えるためである。選択されたセクターまたはページの全ての記憶素子は、同じ閾値電圧範囲にプログラムされる。ステップ608では、プログラムすべき全ての記憶素子を消去する。例えば、ステップ608は、全ての記憶素子を消去状態Eに移すステップを含むことがある。ステップ610では、ソフトプログラミングプロセスによって、消去プロセス中に、記憶素子の一部の閾値電圧が消去状態の分布未満の値に低下してしまう問題を解消する。ソフトプログラミングプロセスでは、プログラム電圧パルスを記憶素子に印加することによって、それらの閾値電圧を閾値電圧分布E内まで増加させる。ステップ612では、初期プログラムパルスの値を、例えば、電荷ポンプを適切にプログラムすることによって設定する。ステップ614では、プログラムカウントPCをゼロに初期設定する。
ステップ616では、プログラムパルスVpgmを1つ以上の適切なワード線に印加する。一般に、多くの記憶/メモリ素子を同時にプログラムすることが可能である。1つの方式では、個々のメモリ素子が、粗プログラミングモード、密プログラミングモードまたはロックアウトモードにあるという場合がある。したがって、同じプログラミングパルスを、選択された1つ以上のワード線上の各々のメモリ素子に印加する。粗モードにあるメモリ素子の場合、経路ブロック618上で処理が進行する。これらの素子の場合、ビット線電圧はパルス全体に亘って0Vに維持される。密モードにあるメモリ素子の場合、経路617上で処理が進行する。ステップ619では、ビット線抑止電圧を、プログラミングパルスの一部の期間において関連のビット線に印加する。ステップ620では、上述したように、ビット線抑止電圧の変化中に選択ゲート電圧VSGDを調整する(例えば、抑止レベル(Vdd)から0Vに調整する)。ロックアウトされたメモリ素子の処理は図示しないが、これは、プログラミングが実行されないからである。この場合、プログラミングパルスの全期間に亘って抑止電圧が関連のビット線に印加される。
ステップ622では、選択された1つ以上のワード線上のメモリ素子を検証して、これらの素子が目標の閾値電圧レベルに到達したかをチェックし、さらに、これらメモリ素子が新しいモードに移行したか(例えば、粗モードから密モードに、密モードからロックアウトモードにまたは粗モードからロックアウトモードに)を判定するモード判定を実行する。すべてのメモリ素子が目標閾値電圧レベルに到達した場合(ステップ624)、ステップ626でプログラミングプロセスが好適に完了する(ステータス=パス)。検証できないメモリ素子がある場合は、ステップ628で、プログラムカウントPCが20等の限界値未満であるか否かを判定する。プログラムカウントがこの限界値未満でなければ、プログラミングプロセスは失敗となる(ステップ630)。プログラムカウントが限界値未満であれば、ステップ632で、次のパルスのためのプログラム電圧信号Vpgmの値を、ステップサイズ(例えば0.3V)だけインクレメントし、プログラムカウントPCをインクレメントする。目標閾値電圧に到達したメモリ素子は、現在のプログラミングサイクルの残りの部分ではプログラミングからロックアウトされることに留意されたい。ステップ632の後は、プロセスはステップ616へと続き、次のプログラムパルスを印加する。メモリ素子の各々に対してパスステータスまたはフェイルステータスが宣言されるまで、このプロセスを繰り返す。
図16は、検証と粗モード/密モード判定とを実行するプロセスの実施形態を説明するフローチャートである。このプロセスは、概して図15のステップ622に対応している。ステップ762では、レジスタ(または他の記憶デバイス)をチェックして、プログラム中の特定の記憶素子が粗プログラミングモードにあるか密プログラミングモードにあるか判定する。記憶素子が粗モードにあれば(判断ブロック764)、ステップ766で粗検証を実行する。例えば、図7を参照すると、状態Aにプログラムされる記憶素子に対しては、その記憶素子の現在の閾値電圧VTHが低い閾値電圧Vと比較される。多くの実施形態では、記憶素子がプログラムされ得る各々の閾値電圧分布に対して、低い電圧閾値Vと高い電圧閾値Vとが存在することに留意されたい。記憶素子の閾値電圧が目標状態のV以上である場合(例えば、VTH≧V:判断ブロック770)、この記憶素子は粗検証テストにパスとなり、その後のステップ772でこの記憶素子が密検証テストにパスするかどうか判定する。例えば、状態Aにプログラムすべき記憶素子の閾値電圧VTHを高い閾値電圧Vと比較する。判断ブロック776で、VTH≧Vであれば、この記憶素子は密検証テストもパスとなる。この記憶素子は、例えば、プログラミング動作中にビット線をVddに昇圧することによって、現在のプログラミングサイクルまたはセッション中にこれ以上プログラムされないように抑止/ロックアウトされる(ステップ784)。記憶素子を抑止するまたはロックアウトする他の手段も用いることが可能である。判断ブロック776の結果がnoであれば、記憶素子は密検証テストにパスせずに、密プログラミングモードに移行する(ステップ782)。判断ブロック770の結果がnoであれば、この記憶素子は粗検証テストにパスせずに、粗プログラミングモードが継続される(ステップ780)。
判断ブロック764において、記憶素子が密プログラミングモードにあれば、密検証プロセスをステップ768で実行する。判断ブロック774でVTH≧Vであれば、密検証テストにパスとなり、この記憶素子は、現在のプログラミングサイクルまたはセッション中にこれ以上プログラムされないように抑止/ロックアウトされる(ステップ784)。判断ブロック774の結果がnoであれば、この記憶素子は、さらなるプログラムから抑止/ロックアウトされることなく、密プログラミングモードが継続される(ステップ778)。
上記のプロセスは、個別の記憶素子に対して実行することが可能である。しかしながら、多くの実施形態では、複数の記憶素子を同時にプログラムする。したがって、上記のプロセスを複数の記憶素子に対して同時に実行することも可能である。このようなプログラミング中においては、記憶素子の一部は、粗プログラミングモード、密プログラミングモードまたはプログラミングからの抑止/ロックアウト状態となる。
本発明に関する前述の詳細な説明は、例証と説明のために提示されたものである。本発明を開示する形態そのもので尽きるとかこれに限るとかを意図するものではない。上記の教示に照らし合わせて、多くの修正例や変更例が可能である。説明した実施形態は、本発明とその実際の応用例の原理がもっともよく説明され、これによって、他の当業者が、想定される特定の用途に適しているさまざまな実施形態で、また、さまざまな修正をもって、本発明を利用することが可能となるように選ばれたものである。本発明の範囲は添付クレームによって定義されることを意図するものである。
図1は、NANDストリングの上面図である。 図2は、図1のNANDストリングの等価回路図である。 図3は、図1のNANDストリングの断面図である。 図4は、3つのNANDストリングを示す回路図である。 図5は、不揮発性メモリシステムのブロック図である。 図6は、メモリアレイの編成例を示す図である。 図7は、消去状態からプログラム状態に直接プログラムするマルチステートデバイスの閾値電圧分布の例を示す図である。 図8は、消去状態からプログラム状態にツーパスでプログラムするマルチステートデバイスの閾値電圧分布の例を示す図である。 図9Aは、種々の閾値電圧分布を示すとともに、不揮発性メモリをプログラムするプロセスを説明する図である。 図9Bは、種々の閾値電圧分布を示すとともに、不揮発性メモリをプログラムするプロセスを説明する図である。 図9Cは、種々の閾値電圧分布を示すとともに、不揮発性メモリをプログラムするプロセスを説明する図である。 図10は、ビット線抑止電圧を設定することによって、どのように粗プログラミングと密プログラミングが実行されるかを示すタイムラインを示す図である。 図11は、粗プログラミングモード時の電圧と時間の関係を示す図である。 図12は、密プログラミングモード時の電圧と時間の関係を示す図である。 図13は、不揮発性記憶素子を検証してプログラムするために用いられるコンポーネントの一実施形態を示すブロック図である。 図14は、検出時におけるビット線電圧の時間に対するグラフである。 図15は、フラッシュメモリをプログラムするプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。 図16は、検証と粗モード/密モード判定とを実行するプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。

Claims (15)

  1. 不揮発性メモリをプログラムする方法であって、
    不揮発性メモリは、
    第1ビット線と、
    第1ビット線に接続されている第1ドレイン選択ゲートと、
    直列に接続された複数の不揮発性記憶素子を備えており、第1ドレイン選択ゲートを介して第1ビット線に接続されている第1ストリングと、
    第2ビット線と、
    第2ビット線に接続されている第2ドレイン選択ゲートと、
    直列に接続された複数の不揮発性記憶素子を備えており、第2ドレイン選択ゲートを介して第2ビット線に接続されている第2ストリングと、
    第1ドレイン選択ゲートと第2ドレイン選択ゲートに接続されているドレイン選択線と、
    第1ストリングの不揮発性記憶素子の制御ゲートと第2ストリングの不揮発性記憶素子の制御ゲートに接続されている複数のワード線、
    を有しており、
    前記方法は、
    第1ストリング中の第1不揮発性記憶素子の制御ゲート及び第2ストリング中の第2不揮発性記憶素子の制御ゲートに接続されている選択ワード線にプログラム電圧を印加するステップと、
    プログラム電圧を印加している間に、第1ビット線の電圧を抑止電圧から許容電圧に低下させるステップと、
    プログラム電圧を印加している間に、第2ビット線に抑止電圧を印加するステップと、
    プログラム電圧を印加している間に、ドレイン選択線の電圧を、第1ドレイン選択ゲート電圧から第1ドレイン選択ゲート電圧よりも低い第2ドレイン選択ゲート電圧に変化させるステップであって、第1ビット線で抑止電圧から許容電圧への電圧変化が生じている間においてドレイン選択線の電圧を一時的に第2ドレイン選択ゲート電圧に低下させるステップ、
    を有することを特徴とする方法。
  2. 第1ビット線で前記電圧変化が生じることによって、第1ビット線と第2ビット線の間の結合のために、第2ビット線の電圧が抑止電圧から一時的に低下することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 第2ビット線の電圧の一時的な低下が、ドレイン側選択線の電圧を第2ドレイン選択ゲート電圧に低下させなかった場合に第2選択ゲートをオンさせるのに十分な量であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. プログラム電圧が、連続する電圧パルスからなるパルス波に含まれる電圧パルスであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の方法。
  5. 第2ビット線の電圧の一時的な低下が生じている間は、ドレイン選択線の電圧を第2ドレイン選択ゲート電圧に維持することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  6. プログラム電圧を印加している間において、
    第1ビット線の電圧を抑止電圧から許容電圧に低下させる前に、ドレイン選択線の電圧を第1ドレイン選択ゲート電圧から第2ドレイン選択ゲート電圧に減少させ、
    第2ビット線の電圧が一時的に低下した値から抑止電圧に戻った後に、ドレイン選択線の電圧を第2ドレイン選択ゲート電圧から第1ドレイン選択ゲート電圧に上昇させる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  7. 第1ビット線に抑止電圧が印加され、第2ビット線に抑止電圧が印加され、ドレイン選択線に第1ドレイン選択ゲート電圧が印加されている状態では、第1ドレイン選択ゲートと第2ドレイン選択ゲートが閉じており、
    第1ビット線で前記電圧変化が生じている間に、ドレイン選択線に第2ドレイン選択ゲート電圧が印加されることによって、第2選択ゲートが閉じた状態に維持され、
    第1ビット線に許容電圧が印加され、第2ビット線に抑止電圧が印加され、ドレイン選択線に第1ドレイン選択ゲート電圧が印加されている状態では、第1ドレイン選択ゲートが開いており、第2ドレイン選択ゲートが閉じている、
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
  8. 不揮発性記憶システムであって、
    第1ビット線と、
    第1ビット線に接続されている第1ドレイン選択ゲートと、
    直列に接続された複数の不揮発性記憶素子を備えており、第1ドレイン選択ゲートを介して第1ビット線に接続されている第1ストリングと、
    第2ビット線と、
    第2ビット線に接続されている第2ドレイン選択ゲートと、
    直列に接続された複数の不揮発性記憶素子を備えており、第2ドレイン選択ゲートを介して第2ビット線に接続されている第2ストリングと、
    第1ドレイン選択ゲートと第2ドレイン選択ゲートに接続されているドレイン選択線と、
    第1ストリングの不揮発性記憶素子の制御ゲートと第2ストリングの不揮発性記憶素子の制御ゲートに接続されている複数のワード線と、
    管理回路、
    を有しており、
    管理回路は、データをプログラムする要求を受信し、その要求に応じて、以下のステップ、すなわち、
    第1ストリング中の第1不揮発性記憶素子の制御ゲート及び第2ストリング中の第2不揮発性記憶素子の制御ゲートに接続されている選択ワード線にプログラム電圧を印加するステップと、
    プログラム電圧を印加している間に、第1ビット線の電圧を抑止電圧から許容電圧に低下させるステップと、
    プログラム電圧を印加している間に、第2ビット線に抑止電圧を印加するステップと、
    プログラム電圧を印加している間に、ドレイン選択線の電圧を、第1ドレイン選択ゲート電圧から第1ドレイン選択ゲート電圧よりも低い第2ドレイン選択ゲート電圧に変化させるステップであって、第1ビット線で抑止電圧から許容電圧への電圧変化が生じている間においてドレイン選択線の電圧を一時的に第2ドレイン選択ゲート電圧に低下させるステップ、
    を実行することを特徴とする方法。
  9. 第1ビット線で前記電圧変化が生じることによって、第1ビット線と第2ビット線の間の結合のために、第2ビット線の電圧が抑止電圧から一時的に低下することを特徴とする請求項8に記載の不揮発性記憶システム。
  10. 第2ビット線の電圧の一時的な低下が、ドレイン側選択線の電圧を第2ドレイン選択ゲート電圧に低下させなかった場合に第2選択ゲートがオンさせるのに十分な量であることを特徴とする請求項9に記載の不揮発性記憶システム。
  11. プログラム電圧が、連続する電圧パルスからなるパルス波に含まれる電圧パルスであることを特徴とする請求項8〜10の何れか一項に記載の不揮発性記憶システム。
  12. 第1ストリングと第2ストリングがNANDストリングであることを特徴とする請求項8〜11の何れか一項に記載の不揮発性記憶システム。
  13. 第2ビット線の電圧の一時的な低下が生じている間は、管理回路がドレイン選択線の電圧を第2ドレイン選択ゲート電圧に維持することを特徴とする請求項9に記載の不揮発性記憶システム。
  14. プログラム電圧を印加している間において、管理回路が、第1ビット線の電圧を抑止電圧から低下させる前に、ドレイン選択線の電圧を第1ドレイン選択ゲート電圧から第2ドレイン選択ゲート電圧に減少させ、第2ビット線の電圧が一時的に低下した値から抑止電圧に戻った後に、ドレイン選択線の電圧を第2ドレイン選択ゲート電圧から第1ドレイン選択ゲート電圧に上昇させることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  15. 第1ビット線に抑止電圧が印加され、第2ビット線に抑止電圧が印加され、ドレイン選択線に第1ドレイン選択ゲート電圧が印加されている状態では、第1ドレイン選択ゲートと第2ドレイン選択ゲートが閉じており、
    第1ビット線で前記電圧変化が生じている間に、ドレイン選択線に第2ドレイン選択ゲート電圧が印加されることによって、第2選択ゲートが閉じた状態に維持され、
    第1ビット線に許容電圧が印加され、第2ビット線に抑止電圧が印加され、ドレイン選択線に第1ドレイン選択ゲート電圧が印加されている状態では、第1ドレイン選択ゲートが開いており、第2ドレイン選択ゲートが閉じている、
    ことを特徴とする請求項8〜14の何れか一項に記載の不揮発性記憶システム。
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