JP4722799B2 - 走行制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、走行制御装置に関するものである。
自車両に搭載されたレーダなどを用いて自車両の直前を走行する車両(先行車両)を認識し、先行車両との車間制御を行う走行制御装置、および、運転者が設定した設定速度で定速走行制御を行う走行制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この走行制御装置では、運転者が車両内部に設けられたスイッチなどを用いて、走行制御装置をON、自車両の設定速度、先行車両までの距離モード等を設定すると、走行制御装置はその設定に基づいて、先行車両との車間距離を一定に保ち、または、自車両の車速を一定に保つ走行制御を行う。
また、走行制御装置には、渋滞路での追従走行を想定し、低速域において、先行車が低速状態から停止状態に至るまで車間制御を行い、先行車停止時には自車両を停止保持させるものもある。この場合、低速域では車間制御のみ行い、運転者が設定した設定速度に基づいた定速走行制御を行わない。
このような車間制御を伴う走行制御は、自車両の推定走行軌跡上に制御対象となる先行車両が存在していることが前提である。そこで、制御対象としていた先行車両が推定走行軌跡から存在しなくなって制御対象が解除されたときには、車間制御等の走行制御を停止して運転者による運転に委ね、走行制御を再び実行する場合には運転者による制御開始のための設定操作を必要とする制御方法が考えられている。
この場合、走行制御が停止されるたびに運転者により制御開始の設定操作を行うのは煩雑であるので、予め所定の猶予時間を設定しておき、制御対象が解除されてから前記猶予時間が経過するまでに再び制御対象を認識することができた場合には、走行制御を自動復帰させるシステムが考えられている。
特開2003−173500号公報
しかしながら、低速域での走行においては、車両挙動が不安定になったり、道路形状が複雑なときなど、制御対象を安定して認識することができない場合が多いことが想定される。そのようになると、例え前述のように猶予時間を設定しておいても、その猶予時間内に制御対象を再び認識しない事態が多く発生することが予想され、運転者の意図に反して走行制御の自動復帰が行われないため、運転者による制御開始の設定操作を頻繁に行わなければならなくなり、使い勝手が悪く、運転者が違和感を感じてしまう。
そこで、この発明は、運転者による制御開始の設定操作を頻発させないようにした走行制御装置を提供するものである。
この発明に係る走行制御装置では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、自車両の走行軌跡を推定する走行軌跡推定手段(例えば、後述する実施例における自車軌跡推定部31)と、前記走行軌跡推定手段により推定された走行軌跡に基づいて所定の制御対象領域を設定する制御対象領域設定手段(例えば、後述する実施例における制御対象領域第1設定部32)と、自車両の進行方向に向けて電磁波を発信し該電磁波が物体により反射された反射波を受信して該物体を検出する物体検出手段(例えば、後述する実施例におけるレーダ装置15)と、前記制御対象領域設定手段により設定された制御対象領域内で前記物体検出手段により検出された物体の中から自車両の制御対象とすべき物体を決定し、制御対象に決定された物体が前記制御対象領域から外れた場合に制御対象から解除する制御対象決定手段(例えば、後述する実施例における制御対象決定部34)と、前記制御対象決定手段により決定された制御対象とすべき物体と自車両との相対関係に基づいて自車両の走行制御を行う走行制御手段(例えば、後述する実施例における車両制御部37)と、を備え、前記制御対象決定手段により制御対象に決定された物体が制御対象を解除されたときには前記走行制御手段による走行制御を停止し、前記制御対象の解除から所定の解除猶予時間が経過するまでに前記制御対象決定手段によって制御対象とすべき物体が決定されたときには停止した前記走行制御を自動復帰する走行制御装置(例えば、後述する実施例における走行制御装置1)であって、前記制御対象決定手段により制御対象に決定された物体が制御対象から解除された時点の該物体の移動方位および自車両の移動方位を記憶する記憶手段(例えば、後述する実施例における制御対象解除時情報記憶部38)と、前記制御対象決定手段により前記物体が制御対象から解除された後の自車両の移動方位が、前記記憶手段に記憶された自車両の移動方位を基準にして、前記記憶手段に記憶された前記物体の移動方位に接近しているか否かを判定する移動方位判定手段(例えば、後述する実施例におけるステップS111)と、前記移動方位判定手段により自車両の移動方位が前記記憶手段に記憶された前記物体の移動方位に接近していると判定された場合に、前記制御対象領域設定手段により設定された前記制御対象領域を前記記憶手段に記憶された物体の移動方位寄りに拡大補正する制御対象領域補正手段(例えば、後述する実施例における制御対象領域第2設定部33)と、を備えることを特徴とする走行制御装置である。
このように構成することにより、物体が制御対象から解除された時点の該物体の移動方位に、該物体が制御対象から解除された後の自車両の移動方位が接近している場合には、制御対象領域が該物体の移動方位寄りに拡大補正されるので、制御対象解除後に制御対象領域内で物体を検出し易くなり、解除猶予時間内に制御対象とすべき物体を決定し易くなって、走行制御の自動復帰が行われ易くなる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御対象領域補正手段は、前記解除猶予時間が経過した時に制御対象領域の拡大補正を終了することを特徴とする。
このように構成することにより、制御対象領域の拡大補正の実行期間が解除猶予時間を越えて冗長になるのを防止することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の発明において、前記制御対象領域補正手段は、前記解除猶予時間経過前であっても前記制御対象決定手段が制御対象とすべき物体を決定したときは制御対象領域の拡大補正を終了することを特徴とする。
このように構成することにより、制御対象領域の拡大補正の実行期間を必要最小限の短期間に留めることができる。
請求項4に係る発明は、請求項2に記載の発明において、前記制御対象領域補正手段は、前記解除猶予時間経過前に前記制御対象決定手段が制御対象とすべき物体を決定した場合には、該決定の時から所定時間が経過するまで制御対象領域の拡大補正を継続することを特徴とする。
このように構成することにより、制御対象領域を拡大補正したことにより制御対象とすべき物体が決定された場合に、制御対象領域の拡大補正を終了した直後に該物体が制御対象から解除されるのを抑制することができる。
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、自車両の速度が所定値以下の場合に前記制御対象領域補正手段による制御対象領域の拡大補正を許可することを特徴とする。
このように構成することにより、制御対象領域拡大補正の実行を自車両の速度が所定値以下の領域に制限することができる。
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記自車両の移動方位は、自車両の舵角、ヨーレートの少なくともいずれか一つに基づいて判断されることを特徴とする。
このように構成することにより、自車両の移動方位を容易に検出することができ
る。
請求項1に係る発明によれば、制御対象解除後に制御対象領域内で物体を検出し易くなり、解除猶予時間内に制御対象とすべき物体を決定し易くなって、走行制御の自動復帰が行われ易くなるので、煩雑な運転者の手動による走行制御開始操作の発生頻度を低減することができ、使い勝手が向上する。
請求項2あるいは請求項3に係る発明によれば、制御対象領域の拡大補正の実行期間を適正に設定することができる。
請求項4に係る発明によれば、制御対象領域を拡大補正したことにより制御対象とすべき物体が決定された場合に、制御対象領域の拡大補正を終了した直後に該物体が制御対象から解除されるのを抑制することができるので、安定した制御が可能になる。
請求項5に係る発明によれば、制御対象領域拡大補正の実行を自車両の速度が所定値以下の領域に制限することができるので、効果の高い領域(低速領域)にのみ実行することができる。
請求項6に係る発明によれば、自車両の移動方位を容易に検出することができるので、制御対象領域を拡大補正する際の拡大方向を容易に設定することができる。
以下、この発明に係る走行制御装置の実施例を図1から図6の図面を参照して説明する。
この発明に係る走行制御装置1は、図1の機能ブロック図に示すように、舵角センサ11、ヨーレートセンサ12、車速センサ13、ナビゲーション装置14、レーダ装置(物体検出手段)15、設定スイッチ16、減速アクチュエータ21、加速アクチュエータ22、制御状態告知装置23、制御装置30とを備えた車両に搭載されている。
舵角センサ11は自車両の操舵角を検出し、ヨーレートセンサ12は自車両のヨーレートを検出し、車速センサ13は自車両の車速を検出して、それぞれ検出結果に応じた検出信号を制御装置30へ出力する。
ナビゲーション装置14は、例えば装置内部で記憶する地図データに対して、GPS(Global Positioning System)やD−GPS(Differential GPS)等を利用して得た現在位置情報に基づいてマップマッチングを行うことで自車両の現在位置を算出し、算出した現在位置に基づいて目的地までの経路探索や経路誘導等の処理を行い、自車両の現在位置等の情報を制御装置30へ出力する。
レーダ装置15は、例えばレーザ光やミリ波等の電磁波を適宜の検知方向(例えば、自車両の進行方向前方)に向けて発信すると共に、この発信した電磁波が自車両の外部の物体(例えば他車両)によって反射されたときにその反射波を受信し、発信した電磁波と受信した電磁波(反射波)とを混合してビート信号を生成し、制御装置30へ出力する。
設定スイッチ16は、運転者が走行制御システムへの指示内容を設定する各種スイッチからなり、例えば、走行制御システムをON/OFFさせる走行制御メインスイッチ、制御モードを設定する制御モードスイッチ、クルーズコントロール時の設定車速を増減する加減速操作スイッチ、車間制御時の車間距離の大きさを設定する車間距離設定スイッチ等が含まれ、指令内容に応じた指令信号を制御装置30へ出力する。なお、この実施例では、制御モードスイッチによって、先行車両との車間制御のみを行う車間制御モードと、先行車両との車間制御を行うとともに車間制御対象が存在しないときに自車速度を一定に保つ車間制御機能付きクルーズモードのいずれかのモードを選択可能である。
減速アクチュエータ21は、制御装置30の指令にしたがって例えばスロットル開度やブレーキ液圧を制御し、自車両を減速するものである。
加速アクチュエータ22は、制御装置30の指令にしたがって例えばスロットル開度を制御し、自車両を加速するものである。
制御状態告知装置23は、制御装置30から入力した情報をメータ等の表示手段を用いて運転者に告知するものである。
制御装置30は、自車軌跡推定部(走行軌跡推定手段)31、制御対象領域第1設定部(制御対象領域設定手段)32、制御対象領域第2設定部(制御対象領域補正手段)33、制御対象決定部(制御対象決定手段)34、制御対象解除時情報記憶部(記憶手段)38、制御モード決定部35、制御目標値決定部36、車両制御部(走行制御手段)37、とを備えて構成されている。
自車軌跡推定部31には、舵角センサ11、ヨーレートセンサ12、車速センサ13の検出信号、およびナビゲーション装置14で算出した自車両の現在位置等の情報が入力され、自車軌跡推定部31は、これら入力に基づいて自車両の走行軌跡を算出(推定)し、制御対象領域第1設定部32へ出力する。以下の説明では、自車軌跡推定部31によって推定された走行軌跡を推定走行軌跡と称す。
制御対象領域第1設定部32は、自車軌跡推定部31から入力した自車両の推定走行軌跡に基づき、その推定走行軌跡に対して直交する基本幅を有し該推定走行軌跡に沿って延びる一定の距離範囲内を制御対象の範囲(以下、基本制御対象領域Aという)に設定し、設定した基本制御対象領域Aを制御対象領域第2設定部33へ出力する。
制御対象領域第2設定部33は、制御対象領域第1設定部32から入力した基本制御対象領域Aと制御対象解除時情報記憶部38に記憶された情報に基づいて、所定の条件が満たされた場合に基本制御対象領域Aを推定走行軌跡に対して直交する左右いずれか一方の方向に拡大する補正を行う。
さらに、制御対象領域第2設定部33は、基本制御対象領域Aに対して拡大補正を行わなかったときには基本制御対象領域Aを制御対象決定部34へ出力し、基本制御対象領域Aに対して拡大補正を行ったときには拡大補正後の制御対象領域(以下、拡大制御対象領域Bという)を制御対象決定部34へ出力する。
制御対象決定部34は、レーダ装置15によって検出された物体の検出データの中から、制御対象領域第2設定部33から入力した基本制御対象領域Aまたは拡大制御対象領域Bに存在する物体を抽出するとともに、該物体と自車両との相対距離、相対速度、該物体の移動方位等を算出し、抽出された物体の中から自車両の制御対象とすべき物体(すなわち、先行車両)を決定する(図2(A),(D)参照)。また、制御対象決定部34は、先行車両を決定した際に、自車両と該先行車両との相対距離、相対速度等の情報を制御目標値決定部36へ出力する。
さらに、制御対象決定部34は、制御対象に決定した先行車両が基本制御対象領域Aまたは拡大制御対象領域Bから外れた場合には、該先行車両を制御対象から解除する(図2(B),(C)参照)。
制御対象解除時情報記憶部38は、制御対象決定部34によって制御対象に決定された先行車両が制御対象から解除された時点における該先行車両の移動方位と、同時点における自車両の移動方位を記憶する。
制御モード決定部35は、設定スイッチ16の制御モードスイッチおよび自車両の車両制御状態に基づいて、自車両の制御モードが車間制御機能付きクルーズモードか車間制御モードのいずれであるかを判定し、判定結果を制御目標値決定部36へ出力する。
制御目標値決定部36は、設定スイッチ16から入力した指令内容(例えば、設定車速や目標車間距離等)、制御対象決定部34から入力される自車両と先行車両との相対距離、相対速度等の情報、制御モード決定部35から入力した制御モードなどに基づいて、走行制御に必要な制御目標値、例えば目標車速、目標加減速度等の制御パラメータを決定する。
車両制御部37は、制御目標値決定部36で決定された制御目標値(目標車速や目標加減速度等)に基づいて、減速アクチュエータ21および加速アクチュエータ22を制御することにより自車両の走行制御を行うとともに、現在の制御状態を制御状態告知装置23へ出力する。
また、車両制御部37は、制御対象決定部34により制御対象に決定された先行車両が制御対象を解除されたときには前記走行制御を停止し、制御対象の解除から所定の解除猶予時間が経過するまでに制御対象決定部34によって制御対象とすべき物体が決定されたときには走行制御を自動復帰して再開し(図4参照)、前記解除猶予時間が経過しても制御対象決定部34によって制御対象とすべき物体が決定されないときには前記走行制御を解除する(図5参照)。走行制御が解除された場合には、走行制御が自動復帰されないので、走行制御を再開するには運転者が設定スイッチ16の走行制御メインスイッチを操作して「ON」にする必要がある(図5参照)。
次に、制御対象領域の変更について説明する。
ここでは、直線路の先にコーナーが存在する道路を車間制御モードまたは車間制御機能付きクルーズモードで走行制御する場合であって、渋滞のため低速走行しているときを例に挙げて説明する。なお、この走行制御装置1では、低速走行しているときには、制御モードとして車間制御機能付きクルーズモードが選択されている場合にも、車速制御は行われず、車間制御だけが行われる。
図2(A)は、自車両がコーナーより手前の直線路を走行し、制御対象である先行車両がコーナーに進入開始した状態を示している。この時点(t1)では、自車両の推定走行軌跡は直線であり、制御対象領域も推定走行軌跡に沿って直線状である。そして、この時点(t1)では制御対象領域内で先行車両が検知されているので、この先行車両を車間制御対象として決定し、車間制御が実行される。
図2(B)は、自車両がコーナー進入直前まで前進し、前記先行車両がコーナーの中央付近まで進んだ状態を示している。この時点(t2)でも、自車両の推定走行軌跡は直線であり、制御対象領域も直線状である。しかしながら、コーナーの中央付近まで進んだ前記先行車両は制御対象領域から外れるため、該先行車両は車間制御対象から解除され、その結果、車間制御が停止され、運転者による運転に委ねられる。
図2(C)は、自車両がコーナーに進入開始し、車間制御対象から解除された前記先行車両がコーナーの中央付近を走行している状態を示している。この時点(t3)では、自車両の推定走行軌跡は緩い左旋回の曲線状になり、制御対象領域もこの推定走行軌跡に沿った曲線状になる。しかしながら、制御対象領域が緩い曲線状になっても前記先行車両は制御対象領域から外れているため、車間制御対象として検知されず、車間制御の停止が継続される。
図2(D)は、自車両がコーナーの中央付近まで前進し、前記先行車両もまだコーナーの中央付近を走行している状態を示している。この時点(t4)では、自車両の推定走行軌跡はほぼコーナーに沿った左旋回の曲線状になり、制御対象領域もこの推定走行軌跡に沿った曲線状である。このようになると、車間制御対象から解除されていた前記先行車両が制御対象領域内で検出される。
このように先行車両が車間制御対象を解除されてから制御対象領域内で再び検出されるまでの時間(以下、解除継続時間という)が、解除猶予時間以内の場合には、停止されていた車間制御が自動復帰して、再び車間制御が再開される(図4参照)。これに対して、解除継続時間が解除猶予時間を越える場合には、車間制御は解除され、車間制御を再び実行するには、運転者が設定スイッチ16の走行制御メインスイッチを操作して「ON」にして、車間制御開始の設定操作を行わなければならない(図5参照)。
ところで、このような道路を中・高速で走行し車間制御を行っている場合には、解除継続時間が解除猶予時間を越える頻度は比較的に少ないと考えられるが、渋滞などのため低速走行で車間制御を行っている場合には、解除継続時間が解除猶予時間を越える事態が比較的に多くなることが予測され、車間制御解除が頻発することが予測される。車間制御解除が頻発すると、そのたびに運転者が設定スイッチ16の走行制御メインスイッチをON操作して車間制御の開始設定をしなければならず、煩雑である。
そこで、この実施例の走行制御装置1は、このような状況のときに車間制御が解除されにくくするために、車間制御対象であった先行車両が制御対象から解除されたときには、解除された時点(以下、制御対象解除時と略す)における先行車両の移動方位および同時点の自車両の移動方位を記憶しておき、前記先行車両が制御対象から解除された後の自車両の移動方位が、制御対象解除時の自車両の移動方位を基準にして、制御対象解除時の前記先行車両の移動方位に接近している場合には、図3に示すように、基本となる制御対象領域(基本制御対象領域A)を、制御対象解除時の前記先行車両の移動方位と同じ側に拡大補正して、拡大制御対象領域Bとする。制御対象領域を基本制御対象領域Aから拡大制御対象領域Bに変更することによって、制御対象領域内で先行車両が検出し易くなり、解除猶予時間内に該先行車を再び車間制御対象に決定し易くなる。その結果、車間制御を自動復帰し易くすることができ、運転者の手動による車間制御開始設定操作を減らすことができる。
なお、自車両の移動方位は舵角センサ11あるいはヨーレートセンサ12により検出可能であり、この実施例では舵角センサ11で検出される舵角に基づいて検出する。また、先行車両の移動方位はレーダ装置15の検出結果の履歴から検出することが可能である。
次に、車間制御時における制御対象領域の変更制御を図6のフローチャートに従って説明する。図6のフローチャートに示す制御対象領域変更制御ルーチンは制御装置30によって一定時間毎に繰り返し実行される。
まず、ステップS101において、レーダ装置15により物体を検知する。
次に、ステップS102に進み、自車両の推定走行軌跡を算出する。
次に、ステップS103に進み、基本幅を有し推定走行軌跡に沿って延びる基本制御対象領域Aを算出する。
次に、ステップS104に進み、領域拡大モードカウントnが1以上であるか否かを判定する。
ステップS104における判定結果が「NO」(n<1)である場合には、ステップS105に進み、基本制御対象領域Aを制御対象領域として設定する。なお、領域拡大モードカウントの初期値は「0」であり、このルーチンを最初に実行したときには、ステップS104において「NO」と判定される。
ステップS105からステップS106に進み、制御対象領域(この場合は基本制御対象領域A)内に物体が存在するか否かを判定する。
ステップS106における判定結果が「YES」である場合には、ステップS107に進み、今回は制御対象領域内に車間制御対象となり得る先行車があり、車間制御対象を決定することができると判断する。
次に、ステップS108に進み、領域拡大モードカウントnをリセットして「0」にし、本ルーチンの実行を一旦終了する。
車間制御対象である先行車が制御対象領域から外れず、したがって車間制御対象が解除されないときには、ステップS101からステップS108の一連の処理を繰り返すことになり、その間は制御対象領域は基本制御対象領域Aに維持される。
このように、基本制御対象領域Aを維持する状態が続いていたときに、ステップS106における判定結果が「NO」となった場合には、ステップS109に進み、今回は制御対象領域内に車間制御対象となり得る先行車がないので、車間制御対象を決定することができないと判断し、ステップS110に進む。
ステップS110においては、前回このルーチンを実行したときに制御対象領域に車間制御対象となり得る先行車があったか否かを判定する。つまり、今回初めて車間制御対象を決定することができなくなったのか、あるいは、前回に引き続いて今回も車間制御対象を決定することができないのかを判定する。
ステップS110における判定結果が「YES」(今回初めて車間制御対象を決定することができない)である場合には、ステップS111に進み、自車両の移動方向側で車間制御対象が解除されたか否かを判定する。換言すると、先行車両が制御対象から解除された後の自車両の移動方位が、制御対象解除時の自車両の移動方位を基準にして、制御対象解除時の先行車両の移動方位に近付いているか否かを判定する。
ステップS111における判定結果が「YES」である場合には、ステップS112に進み、制御対象解除時の先行車両の移動方位を記憶し、さらに、ステップS113に進み、領域拡大モードカウントnに「1」をセットして、本ルーチンの実行を一旦終了する。
この場合、次回このルーチンを実行したときには、ステップS104における判定結果が「YES」になる。
ステップS104における判定結果が「YES」(n≧1)である場合には、ステップS114に進み、拡大制御対象領域Bを算出する。拡大制御対象領域Bは、基本制御対象領域Aに対して、ステップS112において記憶した先行車両の移動方位側に所定幅だけ制御対象領域を拡大補正することによって算出することができる。
ステップS114からステップS115に進み、拡大制御対象領域Bを制御対象領域として設定して、ステップS106に進み、制御対象領域(この場合は拡大制御対象領域B)内に物体が存在するか否かを判定する。
一方、ステップS110における判定結果が「NO」である場合、すなわち、前回に引き続いて今回も車間制御対象を決定することができない場合には、ステップS116に進み、領域拡大モードカウントnが1以上であるか否かを判定する。
ステップS116における判定結果が「NO」(n<1)である場合には、本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS116における判定結果が「YES」(n≧1)である場合には、ステップS117に進み、領域拡大モードカウントnをインクリメントする(nに1を加算する)。
次に、ステップS118に進み、領域拡大モードカウントnが所定値以上か否かを判定する。この所定値は解除猶予時間に対応する。
ステップS118における判定結果が「NO」(所定値未満)である場合には、本ルーチンの実行を一旦終了する。つまり、この場合には解除猶予時間を経過していないので、車間制御対象を決定することができない状態が続いている間、拡大制御対象領域Bを維持し続ける。
なお、解除猶予時間内に拡大制御対象領域B内に車間制御対象となり得る先行車両が検知された場合、すなわち、ステップS115において制御対象領域を拡大制御対象領域Bに設定し、続くステップS106において拡大制御対象領域B内に物体が存在すると判定された場合には、その後にステップS107,S108の処理が行われることによって、解除猶予時間内であっても制御対象領域の拡大補正を終了する。これにより、制御対象領域の拡大補正の実行期間を必要最小限の短期間に留めることができる。
ステップS118における判定結果が「YES」(所定値以上)である場合には、ステップS119に進み、領域拡大モードカウントnをリセットして「0」に戻し、本ルーチンの実行を一旦終了する。つまり、解除猶予時間を経過した場合には、制御対象領域の拡大補正を終了して、拡大制御対象領域Bを基本制御対象領域Aに戻す。これにより、制御対象領域の拡大補正の実行期間が解除猶予時間を越えて冗長になるのを防止し、適正な期間にすることができる。
なお、ステップS111における判定結果が「NO」である場合には、自車両の移動方向側で車間制御対象が解除されていないので、制御対象領域の拡大補正の対象ではないので、ステップS120に進み、領域拡大モードカウントnをリセットして「0」に戻し、本ルーチンの実行を一旦終了する。
この実施例においては、制御装置30がステップS111の処理を実行することによって移動方位判定手段が実現される。
なお、この実施例では、解除猶予時間内に拡大制御対象領域B内に車間制御対象となり得る先行車両が検知され、該先行車両が制御対象に決定された場合には、直ちに制御対象領域の拡大補正を終了するようにしているが、直ちに拡大補正を終了しないで、前記決定の時から所定の一定時間が経過するまで制御対象領域の拡大補正を継続するようにしてもよい。このようにすると、制御対象領域の拡大補正を終了した直後に、車間制御対象に決定した先行車両が再び制御対象から解除されるのを抑制することができ、安定した制御が可能になる。
また、自車両の速度が所定値以下の場合に制御対象領域の拡大補正を許可するようにしてもよい。このようにすると、制御対象領域拡大補正の実行を所定車速以下の領域に制限して、効果の高い低速走行領域にのみ実行することができる。
この発明に係る走行制御装置の実施例における機能ブロック図である。 直線路からコーナーを走行する際の自車両、先行車両、制御対象領域の関係を示す図である。 基本制御対象領域Aと拡大制御対象領域Bを説明する図である。 実施例において車間制御が自動復帰される場合のタイムチャートである。 実施例において車間制御が解除される場合のタイムチャートである。 実施例の走行制御装置における制御対象領域変更制御のフローチャートである。
符号の説明
1 走行制御装置
15 レーダ装置(物体検出手段)
31 自車軌跡推定部(走行軌跡推定手段)
32 制御対象領域第1設定部(制御対象領域設定手段)
33 制御対象領域第2設定部(制御対象領域補正手段)
34 制御対象決定部(制御対象決定手段)
37 車両制御部(走行制御手段)
38 制御対象解除時情報記憶部(記憶手段)
S111 移動方位判定手段

Claims (6)

  1. 自車両の走行軌跡を推定する走行軌跡推定手段と、
    前記走行軌跡推定手段により推定された走行軌跡に基づいて所定の制御対象領域を設定する制御対象領域設定手段と、
    自車両の進行方向に向けて電磁波を発信し該電磁波が物体により反射された反射波を受信して該物体を検出する物体検出手段と、
    前記制御対象領域設定手段により設定された制御対象領域内で前記物体検出手段により検出された物体の中から自車両の制御対象とすべき物体を決定し、制御対象に決定された物体が前記制御対象領域から外れた場合に制御対象から解除する制御対象決定手段と、
    前記制御対象決定手段により決定された制御対象とすべき物体と自車両との相対関係に基づいて自車両の走行制御を行う走行制御手段と、
    を備え、前記制御対象決定手段により制御対象に決定された物体が制御対象を解除されたときには前記走行制御手段による走行制御を停止し、前記制御対象の解除から所定の解除猶予時間が経過するまでに前記制御対象決定手段によって制御対象とすべき物体が決定されたときには停止した前記走行制御を自動復帰する走行制御装置であって、
    前記制御対象決定手段により制御対象に決定された物体が制御対象から解除された時点の該物体の移動方位および自車両の移動方位を記憶する記憶手段と、
    前記制御対象決定手段により前記物体が制御対象から解除された後の自車両の移動方位が、前記記憶手段に記憶された自車両の移動方位を基準にして、前記記憶手段に記憶された前記物体の移動方位に接近しているか否かを判定する移動方位判定手段と、
    前記移動方位判定手段により自車両の移動方位が前記記憶手段に記憶された前記物体の移動方位に接近していると判定された場合に、前記制御対象領域設定手段により設定された前記制御対象領域を前記記憶手段に記憶された物体の移動方位寄りに拡大補正する制御対象領域補正手段と、
    を備えることを特徴とする走行制御装置。
  2. 前記制御対象領域補正手段は、前記解除猶予時間が経過した時に制御対象領域の拡大補正を終了することを特徴とする請求項1に記載の走行制御装置。
  3. 前記制御対象領域補正手段は、前記解除猶予時間経過前であっても前記制御対象決定手段が制御対象とすべき物体を決定したときは制御対象領域の拡大補正を終了することを特徴とする請求項2に記載の走行制御装置。
  4. 前記制御対象領域補正手段は、前記解除猶予時間経過前に前記制御対象決定手段が制御対象とすべき物体を決定した場合には、該決定の時から所定時間が経過するまで制御対象領域の拡大補正を継続することを特徴とする請求項2に記載の走行制御装置。
  5. 自車両の速度が所定値以下の場合に前記制御対象領域補正手段による制御対象領域の拡大補正を許可することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  6. 前記自車両の移動方位は、自車両の舵角、ヨーレートの少なくともいずれか一つに基づいて判断されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の走行制御装置。
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