JP4720134B2 - 水の消毒装置および消毒方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水全般の殺菌または消毒技術に関するものであり、例えば上水や下水の二次処理水や再利用水の被処理水を消毒または殺菌する消毒方法および消毒装置に関するものである。
一般に上水は、浄水処理場において河川などから採取した原水からアンモニア性窒素や鉄分等を除去した後に、凝集処理と急速ろ過法において懸濁物質を除去した後に水中の微生物を消毒殺菌するというプロセス処理がされている。一方、下水については下水処理場において、活性汚泥法によって有機物や浮遊性物質(Suspended Solid:SS)成分を除去する処理を実行した後に、汚泥の分離を行い、消毒、殺菌してから河川等に放流している。
消毒・殺菌後の処理水質の基準値は上水においては大腸菌数が非検出、一般細菌数が100個/mLと定められている。一方、下水道の放流水中の基準については、大腸菌群数が3000個/mL以下にするように定められている。
大腸菌、一般細菌、大腸菌群等の微生物数の測定は通常、培養法が用いられている。例えば下水の大腸菌群数の測定にはデソキシコレ−ト寒天培地法による測定が一般的である。
この方法は、被測定試料そのものまたは該被測定試料の希釈液を、デソキシコレ−ト寒天培地上に微生物が均一に分散するように混釈を行い、栄養分を含む培地上で該微生物を培養することにより各微生物(細胞)を判別可能な大きさのコロニ−にまで増殖させ、コロニ−数を計数し、このコロニ−数から微生物数を得るといった手法である。こういった培養法では、微生物の培養を利用しているために、一般に測定に18時間以上必要であり、迅速な測定手段とは言い難い。
従って水中の微生物を消毒殺菌するための消毒剤の注入率は、この培養法による大腸菌群数の測定値に応じてではなく、処理水量、アンモニア濃度、有機物濃度などを考慮した上で経験的に決定している。このような経験にもとづく注入率の決定では、消毒剤の量に過不足が生じやすい。
一方、消毒剤を過不足無く適正に注入する消毒システムについては、これまでにいくつか提案されている。
例えば、下水の消毒において処理水の流入量及び消毒後の消毒剤の残留塩素濃度を測定した上で塩素注入率を決定し、フィ−ドバック制御を行うことで残留塩素濃度を一定にする制御を行っている(特許文献1参照)。
また、別の例として、処理水の流入量を計測し、さらに大腸菌センサにより消毒後の処理水の大腸菌濃度を求めて、演算装置にフィ−ドバックし、消毒剤の注入量の制御を行っている。この場合、消毒後の処理水の大腸菌数もしくは大腸菌群数の目標値を維持するために、計測値と目標値との偏差に応じて消毒剤の注入量を制御するようにしている(特許文献2参照)。
特許2720552号公報 特開2003−10857号公報
従来の消毒システムは以上のようなものであり、消毒剤の注入制御は経験的に消毒剤の注入率を決定するか、消毒後の処理水の残留塩素濃度または大腸菌濃度あるいは大腸菌群濃度を求めてフィ−ドバック制御を行うことで消毒剤の注入率を決定している。しかし、水質は時々刻々と時間単位で変化するものであり、経験的に消毒剤の注入率を決定する方法では、水質の変化に対応することが困難である。従って、水質基準を達成するためには消毒剤を過剰に注入せざるを得ず、消毒後の処理水は消毒剤の残留濃度が高くなるため、上水においてはカルキ臭の発生や配管腐食の影響、下水ならば放流先の生態系に対して悪影響を及ぼし、さらに過剰分の消毒剤が無駄でコスト高となる問題があった。
また、消毒後の処理水の残留塩素濃度を測定して制御する方法については、残留塩素の検出限界は通常0.1mg/Lであるので、これより低く残留塩素濃度を維持することは困難であった。
一方、上水の水質の基準値は大腸菌数が非検出であり、下水の水質の基準値は大腸菌群数3000個/mLという放流基準があるものの、下水の放流時において0個/mLとしたいという要望が多い。つまり、大腸菌数もしくは大腸菌群数が非検出あるいは0個/mLとする必要がある。
しかし、従来の消毒システムのように消毒後の処理水の大腸菌数もしくは大腸菌群数を計測して、これを目標値との偏差に応じて消毒剤注入量を制御する方法では、大腸菌数もしくは大腸菌群数が0個/mLとなるように過不足無く消毒剤注入を行うことはできない。何故なら、大腸菌群数0個/mL以下という計測値を得ることはありえないため、消毒剤の過剰注入を抑制することができないためである。従って、大腸菌や大腸菌群数または微生物数をほぼ0個/mLとするような過不足の無いような消毒剤注入は不可能であった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、十分な消毒効果を達成しながらも、過不足ない適正な消毒剤注入を実現する水の消毒装置または消毒方法を得ることを目的としている。
本発明に係る水の消毒装置は、処理水と消毒剤を混和する消毒槽と消毒槽で消毒された処理水中の微生物の酵素活性値を測定する微生物測定装置と酵素活性値が0より大きくかつ培養法で測定した場合の処理水中の微生物数が非検出となる最大酵素活性値よりも小さくなるように、酵素活性目標値を設定して、消毒剤注入量を制御する制御装置と制御装置からの信号にもとづいて消毒剤を注入する消毒剤供給装置とを有するものである。
本発明に係る水の消毒方法は、処理水と消毒剤とを混和する消毒槽で消毒された処理水中の微生物の酵素活性値を測定する水の消毒方法であって、消毒された処理水中の微生物の酵素活性値が0より大きくかつ培養法で測定した場合の処理水中の微生物数が非検出となる最大酵素活性値よりも小さくなるように消毒剤の注入量を制御するものである。

この発明によれば、十分な消毒効果を得ながらも消毒剤を過不足なく注入することが可能となるため、消毒後の微生物数を非検出としながら消毒剤の残留濃度を極めて低くすることができ、放流先の環境に悪影響をおよぼすことがない。
また、消毒剤を過不足なく注入することが出来るので無駄な消毒剤を注入することなくランニングコストの節減ができるという効果を奏するものである。
実施の形態1.
まず、本発明の消毒方法の原理を説明する
本発明では微生物測定装置として図1に示す大腸菌群数計測装置を用いる。この大腸菌群数計測装置は被処理水に含まれる大腸菌群が特異的に持つ酵素β−ガラクトシダ−ゼによる酵素触媒反応を利用して、β−ガラクトシダ−ゼ活性値を測定するものである。
具体的には、大腸菌群が特異的に持つ酵素β−ガラクトシダーゼの酵素触媒作用によって、蛍光酵素基質である4−メチルウンベリフェリル−β−ガラクトピラノシド(4−MUG)より4−メチルウンベリフェロン(4−MU)が生成される。この4−メチルウンベリフェロンの蛍光強度を測定することにより、4−メチルウンベリフェロンの生成速度を計算することができる。この生成速度は試料水に元々含まれていたβ−ガラクトシダーゼの量に比例する。β−ガラクトシダーゼの量は大腸菌群数と比例しているので、4−メチルウンベリフェロンの生成速度を測定することにより大腸菌群数を測定することができる。
次に本実施の形態の大腸菌群数計測装置の構成を説明する。図1は大腸菌群数計測装置の構成を示す図である。
被処理水は導水管10を介して貯留タンク17に貯留される。貯留タンク17は大気圧開放となっている。貯留タンク17は配管18を介して、第1の混合部分24の一方に接続される。配管18の途上にポンプ20を設ける。
混合試薬容器25には酵素反応を行わせる混合試薬が入っている。混合試薬は蛍光酵素基質、緩衝液、界面活性剤の混合物である。ここでは蛍光酵素基質として4−メチルウンベリフェリル−β−ガラクトピラノシドを用いている。
混合試薬容器25は配管28を介して二方電磁弁31の一方に接続される。二方電磁弁31の他方は配管33を介して第1の混合部分24の一方に接続される。第1の混合部分24の残る一方は配管34を介して反応部分35に接続されている。反応部分35はコイル状の管であり恒温槽40に収められている。恒温槽40は一定の温度に保たれており、ここでは38℃である。反応部分35は第2の混合部分41の一方に接続される。
容器42にはアルカリ水溶液が入っており、ここでは3Mグリシン−水酸化ナトリウム溶液を用いている。容器42は配管43によりポンプ44を介して、二方電磁弁45の一方に接続される。二方電磁弁45の他方は配管46を介して第2の混合部分41に接続されている。第2の混合部分41の残る一方は配管47を介して検出部分48内のフロ−セル49の一端に接続される。
検出部分48内の蛍光を測定するための励起光源50として、ここでは紫LEDを用いている。励起光及びフロ−セル49から発した蛍光の波長スペクトルのうち有効な波長のみを通過させるためのバンドパスフィルタ51、52、および蛍光を検出する光電子増倍管53が取り付けられている。また蛍光の測定波長はここでは450nmと設定した。これは測定する蛍光物質に応じて適当なものを選択する。フロ−セル49の一方は配管54を介して廃液容器55に接続される。光電子増倍管53の出力はケ−ブル56を介してAD変換ボ−ド57に接続されディジタル信号に変換されケ−ブル58を介して、外部に出力される。
次に図1を用いて大腸菌群数計測装置の測定時の動作について説明する。図1において、貯水タンク17には導水管10を介して導かれた被処理水を貯留しておく。二方電磁弁31を開き、ポンプ20、30を動作させる。第1の混合部分24、配管34で被処理水と混合試薬は混合され、反応部分35に送られる。反応部分35の配管内には前回測定した時に残存した被処理水があるため、それが完全に置換されるまで、ポンプ20と30を動作させる。反応部分35の内部が完全に置換された状態でポンプ20と30を停止させ、二方電磁弁31を閉じる。この時刻を酵素触媒反応の開始時刻として反応0分時と設定する。以後、反応開始後1分の時を「反応1分時」と呼ぶ。
反応部分35では大腸菌群が持つβ−ガラクトシダ−ゼの触媒加水分解反応により4−メチルウンベリフェリル−β−ガラクトピラノシドから4−メチルウンベリフェロンが生成される。タイマ−が反応1分時となった時に、二方電磁弁45を開き、ポンプ20と44を動作させ、フロ−セル49に反応液を送液する。容器42から吸引された3Mグリシン−水酸化ナトリウム溶液により反応部分35の反応液はアルカリ性となり酵素触媒反応を停止する。
酵素であるβ−ガラクトシダ−ゼが蛍光酵素基質と反応して生成した蛍光物質の蛍光の強度を一定の酵素反応時間ごとに、例えば反応1分時、反応10分時、反応20分時、反応30分時の合計4回測定し、傾きすなわち生成速度を求め、酵素活性値としてβ−ガラクトシダ−ゼ活性値を求める。蛍光酵素基質として4−メチルウンベリフェリル−β−ガラクトピラノシドを用いた場合、蛍光物質は4−メチルウンベリフェロンであり、β−ガラクトシダ−ゼ活性値の単位はμg/L・minである。
ところで、発明者らは、塩素消毒を行ったときのデソキシコレ−ト寒天培地法による大腸菌群数と上述の酵素活性値であるβ−ガラクトシダ−ゼ活性値の関係を調べ、特異的な特徴があることを見出した。実験は消毒前の沈澄水を用いて、塩素注入率を0から2mg/Lの間で変化させ、大腸菌群数と大腸菌群数計測装置によるβ−ガラクトシダ−ゼ活性値を測定した。デソキシコレ−ト寒天培地法による大腸菌群数とβ−ガラクトシダ−ゼ活性値の関係を図2に示す。図2において横軸は大腸菌群数、縦軸はβ−ガラクトシダ−ゼ活性値である。また図2の内容を概念的に三つの部分に分割して説明するものとして図3に示す。
ここで、図2において、番号はそれぞれのプロットにおける塩素注入率を示している。このことから、塩素注入率が増加するにつれて、大腸菌群数およびβ−ガラクトシダ−ゼ活性値の値は低くなることがわかる。
さらに、この場合の塩素注入率と残留塩素濃度の関係を図4に示す。図4において横軸は塩素注入率(mg/L)、縦軸は残留塩素濃度(mg/L)である。プロットに付された番号は図2の番号に対応している。
まず、図3および図4のAの状態である塩素注入率が約0.5mg/L以下の低い場合を考える。
この場合、殺菌すべき大腸菌群数に比して、塩素の量が十分ではないので図3のAの状態に示すように塩素注入率が増加するにつれ、大腸菌群数は減少し、β−ガラクトシダ−ゼ活性値は大腸菌群数に対し比例的に減少する。その時、塩素はすべて消費されるので、図4のAの状態に示すように残留塩素濃度は0mg/Lとなる。
次に、図3および図4のBの状態である塩素注入率が約0.5〜1mg/Lの場合を示す。
この場合、β−ガラクトシダ−ゼ活性値と大腸菌群数の関係は図3のBの状態となる。この場合においても、大腸菌群数に比較して塩素の量は十分ではなく、塩素注入率が増加するにつれて、大腸菌群数は減少する。しかし、大腸菌群数に比してβ−ガラクトシダ−ゼ活性値はあまり減少しない図3のBに示すような特異な状況となる。この時の塩素注入率は大腸菌群をすべて殺菌するほど十分ではないので、塩素はほぼ消費され、図4に示すように残留塩素濃度は0.01mg/L以下となる。
さらに図3および図4のCの状態である塩素注入率が1mg/L〜1.5mg/Lの場合を示す。
この場合、図3のCのとおり、デソキシコレ−ト寒天培地法による大腸菌群数は非検出となる。
通常、デソキシコレ−ト寒天培地法は被測定試料そのものを希釈しないでそのまま測定し、一つのシャ−レに1mLの試料水を混釈した場合は、寒天培地上にコロニーが1個形成されれば1個/mLとなりこの値が最小の分解能である。従ってコロニーが1個も形成されなければ非検出であり、正確には大腸菌群が0個/mLではないが、検出限界以下となるので大腸菌群が全く存在しない場合(0個/mL)とみなせる。
この時、図3に示すとおり、β−ガラクトシダ−ゼ活性値は図3のBの状態から連続的に変化し、β−ガラクトシダ−ゼ活性値は0ではなく、測定可能な値となる。さらに塩素注入率を高めれば、β−ガラクトシダ−ゼ活性値は減少して最終的に0となる。つまり、大腸菌群数がデソキシコレ−ト寒天培地法で非検出の領域においてもβ−ガラクトシダ−ゼ活性値は塩素注入率に応じて連続的に変化する。
この場合の残留塩素濃度は図4に示すように0.01〜0.05mg/Lである。さらに塩素注入率を増加すると大腸菌群はすべて殺菌されているため、これ以上は塩素は消費されない。そのため残留塩素濃度は塩素注入率を増加するとそれに比例して増加し、0.05mg/L以上となった。
この図3および図4のCのような現象が起こる原因は以下のように説明できる。遊離塩素と結合塩素の合計が残留塩素である。0.01〜0.05mg/Lという極低濃度の残留塩素の場合は、残留塩素は大腸菌群の細胞膜のみ透過するが内部に浸透することができない。
その結果、大腸菌群の細胞膜が損傷状態となり、デソキシコレ−ト寒天培地などの選択培地に育成されず、非検出となる。この状態は細胞が生きているにもかかわらず培養できないというVBNC(Viable But Non−Culturable)状態として知られており、デソキシコレ−ト寒天培地法以外の測定法、例えば特定酵素基質培地法(MMO−MUG法)などでも起こる現象である。
一方、細胞の内部に存在するβ−ガラクトシダ−ゼなどの酵素は、酵素活性を失わずに残存する。従って、図3のCのようにデソキシコレ−ト寒天培地法による大腸菌群数は非検出であるが、β−ガラクトシダ−ゼ活性値は存在することになる。塩素注入率が高くなると残留塩素濃度も高くなる。残留塩素は大腸菌群の細胞膜を完全に透過し、内部に浸透することができるため酵素系に作用して殺菌が行われると共に残留塩素により酵素も不活化される。また水中に残留塩素が存在している場合は細胞外の酵素は全て不活化している。よってこの場合はデソキシコレ−ト寒天培地法による大腸菌群数もβ−ガラクトシダ−ゼ活性値もゼロとなる。
つまり、大腸菌群数が非検出でかつ、残留塩素濃度を低い状態に保つことのできる図3および図4のCの領域が存在し、その領域ではβ−ガラクトシダ−ゼ活性値がある値の範囲内であることを見出した。
この特性を利用すれば、β−ガラクトシダ−ゼ活性値をある値の範囲内で制御することにより、大腸菌群数を非検出に維持しながら、残留塩素濃度をきわめて低濃度に維持することができる。
例えば、図2の場合、Bの状態からCの状態に移行するときのβ−ガラクトシダ−ゼ活性値すなわち最大酵素活性値を約0.3μg/L・minとみなし、Cの状態の途上の点、つまり、微生物数が非検出となる最大酵素活性値よりも小さく、酵素活性値が0より大きい値、例えばここでは0.1μg/L・minを酵素活性目標値として設定し、塩素注入率(次亜塩素酸ナトリウムの注入量)を制御すれば、大腸菌群数を非検出にすることが可能となる。またこの時の残留塩素濃度は0.05mg/L以下になり、必要最小量の塩素で過不足の無い消毒を行うことが可能となる。
制御方法はフィ−ドバック制御を用いるのが望ましいが、特にこれに限定する必要はない。制御式の一例としては、従来用いられている流量に対する比例制御に、大腸菌群数計測装置による測定値で注入率の補正を行う次式のようにすればよい。
l=k1×Q+k2・(C*−C)+k3・Σ(C*−C) (1)
ここで
l:塩素注入率(mg/L)
1:流量項の係数
Q:流量(m3/hr)
2:偏差項の係数
*:大腸菌群数の目標値(個/mL)
C:大腸菌群数の測定値(個/mL)
k:積分項の係数
となる。ここで係数であるk1、k2、k3については、あらかじめシミュレ−ションなどで決定される値である。
また、残留塩素濃度が0.1mg/L以上存在する測定サンプルを孔径0.4μmのフィルタでろ過し大腸菌群を除去したサンプルをバックグラウンドとして、β−ガラクトシダ−ゼ活性値を求めたところ0.005μg/L・minであった。このように大腸菌群が存在しないフィルタ濾過サンプルを測定した場合でも、バックグラウンド値が測定される。図3のBの状態からCの状態に変化する点のβ−ガラクトシダ−ゼ活性値からバックグラウンド値を差し引いた値、すなわち大腸菌群が非検出となる最大酵素活性値を上限とし、下限をバックグランウンド値としてその間の値を目標値とすればよい。また、β−ガラクトシダーゼ活性値の測定誤差はおおむね±10%であるので、大腸菌群数が非検出の場合の最大のβ−ガラクトシダーゼ活性値の10%以上90%以下の間に管理値を設定することが望ましい。さらに望ましくは20%以上80%以下の間を管理値として設定すれば、より安全側で安定な制御を行うことができる。
具体的には図3のBの状態からCの状態に移行する時のβ−ガラクトシダ−ゼ活性値が前述のように0.3μg/L・minであるため、目標値としては0.03から0.27μg/L・min、より好ましくは0.06から0.24μg/L・minとすればよい。
次に上述のデソキシコレ−ト寒天培地法による大腸菌群数とβ−ガラクトシダ−ゼ活性値の関係を用いた、即ち大腸菌群計測装置を搭載した水の消毒装置の全体構成について説明する。
図5は本発明の実施の形態1の水の消毒装置を使用した消毒システムの全体構成図である。
本消毒システムは廃水の砂や粗ゴミを沈殿させる沈殿池1、活性汚泥中の微生物の働きにより有機物を分解させる活性汚泥処理槽3、浮遊している汚泥を沈降させる最終沈殿池4、本実施の形態の水の消毒装置100を有している。また、沈殿池1、活性汚泥処理槽3、最終沈殿池4、消毒装置100をこの順番に廃水が流れるように、6c、6dで沈殿池1と活性汚泥処理槽3とは管渠6b、活性汚泥処理槽3と最終沈殿池4とは管渠6c、最終沈殿池4と消毒装置100とは管渠6dで接続されている。さらに廃水を沈殿池1に流し込む管渠6a、本消毒システムで消毒された消毒処理水を河川や海に放流する管渠6eを有している
次に本実施の形態の消毒システムの動作について説明する。家庭や工場からの廃水である流入下水はまず管渠6aを介してまず沈殿池1に流れ込み、砂や粗ゴミを沈殿させ、管渠6bを介して活性汚泥処理槽3に送られる。
活性汚泥処理槽3では活性汚泥中の微生物の働きにより有機物が分解される。さらに処理水は管渠6cを介して最終沈殿池4に送られ、浮遊している汚泥を沈降させる。汚泥沈降後の沈澄水は管渠6dを介して消毒装置100に送られて消毒され、消毒処理水は管渠6eを介して河川や海に放流される。
次に本実施の形態の消毒装置100の構成について図5にもとづいて説明する。
消毒装置100は消毒槽7と管渠6d内に設置されている流量計9とを有している。さらに、管渠6eの消毒処理水を大腸菌群数計測装置12に送液する導水管10とポンプ11と大腸菌群数計測装置12を有する。また、大腸菌群数計測装置12で測定した後の排水を管渠6eに排水するように接続された排水管60をも有している。また、流量計9および大腸菌群数計測装置12より得られたデータにより注入する消毒剤量を制御する制御装置13をも有している。
さらに、消毒装置100は消毒槽7に消毒剤を供給する消毒剤供給装置110をも有している。消毒剤供給装置110は消毒剤である次亜塩素酸ナトリウムを貯蔵する次亜塩素酸ナトリウムタンク14と次亜塩素酸ナトリウムを送液するポンプ15と導水管16とからなる。ここで、ポンプ15は制御装置13の制御信号で動作するように制御装置13に接続されている。
次に消毒装置100の動作について説明する。
消毒装置100に流入する水の流量を測定する流量計9で測定し、得られた流量の信号を運転制御装置13に送る。また消毒処理水をポンプ11により導水管10を介して採水し、大腸菌群数計測装置12に送る。この大腸菌群数計測装置は前述の図1の構成を有しており、酵素活性値であるβ−ガラクトシダ−ゼ活性値を測定する。この測定値は制御装置13に送られる。流量の測定値と、β−ガラクトシダ−ゼ活性値とから制御装置13では例えば、式(1)を用いて塩素注入率を決定する。測定した流量に決定した塩素注入率を乗ずることにより塩素注入量を決定する。決定した塩素注入量に基づいて消毒剤供給装置110ではポンプ15の回転数が設定され、次亜塩素酸ナトリウムタンク14から導水管16を介して次亜塩素酸ナトリウムが送液される。次亜塩素酸ナトリウムは消毒槽7の直前で注入され、注入された次亜塩素酸ナトリウムは水中で塩素および次亜塩素酸イオンに変化し、消毒が行われる。消毒槽7は一定の滞留時間が保たれるようにコの字状に流路が形成されており、滞留時間は流量に依存するが、通常は5分から15分の間に設定されている。
このように消毒装置を構成したので、大腸菌群数ではなく、β−ガラクトシダ−ゼ活性値を指標として消毒剤の制御を行うことができる。そうすることにより大腸菌群数を非検出とし、残留塩素濃度を0.05mg/L以下とすることが可能となる。よって十分な消毒効果を得ながらも、消毒剤のコスト節減および放流先の環境保全のいずれについても両立することが可能となる顕著な効果を奏する。
ここでは、流量計9を設け、流量を測定することにより制御していたが、流量があらかじめ予測できる場合は流量計9を設ける必要はなく、大腸菌群数計測装置12の酵素活性値のみで制御することができる。そうすれば、装置構成がより簡便な消毒装置を得ることができる。
また、この実施の形態では、消毒剤として次亜塩素酸ナトリウムを用いて塩素消毒を行った場合を示したが、他のハロゲン系の消毒剤を用いた場合でも同様である。例えば、同じ塩素系のイソシアヌル酸ナトリウムや臭素系の次亜臭素酸ナトリウムを用いた場合でも全く同様である。ハロゲン系の消毒剤の殺菌機構はほぼ同様であり、図3の特性を示す限り、同様な消毒剤の注入制御が可能である。
さらに、大腸菌または大腸菌群がVBNCの状態になるような殺菌剤を用いる場合は同様の効果を奏する。
実施の形態2.
実施の形態2では、実施の形態1の消毒装置において、大腸菌群数計測装置12を用いずβ−ガラクトシダ−ゼ活性値は手動にて分析を行い、得られたβ−ガラクトシダ−ゼ活性値を利用して、消毒剤の注入制御を行うものである。これは実施の形態1において自動で行っていたものを、すべて手動で行うものであり、同じ測定原理を用いて測定すれば、同様な消毒剤注入制御が実現可能である。手動による分析の具体的な操作は以下の通りである。
大腸菌群を含む消毒処理水と蛍光酵素基質を含有した混合試薬を混合し、37〜38℃の恒温状態に置くことで酵素反応を行わせる。酵素であるβ−ガラクトシダ−ゼが蛍光酵素基質と反応して生成した蛍光物質を一定の酵素反応時間ごとに測定し、例えば1分、10分、20分、30分の合計4回についてそれぞれの蛍光強度を蛍光光度計で測定し、蛍光物質濃度に換算する。1分、10分、20分、30分の時間変化プロットから回帰直線を求めて傾きを得て、酵素活性値とする。得られた酵素活性値を運転制御装置に入力し、予め設定した酵素活性目標値により次亜塩素酸ナトリウムの注入制御を行う。実施の形態1と同様に蛍光酵素基質が4−メチルウンベリフェリル−β−ガラクトピラノシドを用いる場合は、酵素活性値はβ−ガラクトシダ−ゼ活性値となる。
ここで、酵素活性目標値としては、実施の形態1と同様に大腸菌群が非検出となる最大酵素活性値を上限とし、下限をバックグランウンド値としてその間の値を目標値とすればよい。また、β−ガラクトシダーゼ活性値の測定誤差はおおむね±10%であるので、大腸菌群数が非検出の場合の最大のβ−ガラクトシダーゼ活性値の10%以上90%以下の間に管理値を設定することが望ましい。さらに望ましくは20%以上80%以下の間を管理値として設定すれば、より安全側で安定な制御を行うことができる。
この実施の形態によれば、十分な消毒効果を得ながらも、消毒剤のコスト節減および放流先の環境保全のいずれについても、両立することが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態3では、実施の形態1において、酵素として大腸菌群に特異的なβ−ガラクトシダ−ゼではなく、大腸菌に特異的なβ−グルクロニダ−ゼに着目する。
公衆衛生学的な指標としては大腸菌群ではなく大腸菌を用いることがある。例えば既に述べたように上水では大腸菌が非検出と定められている。そのために、大腸菌群数ではなく大腸菌数を指標とする必要がある。
本実施の形態の消毒システムは図5に示す実施の形態1とほぼ同様であるが、大腸菌群数計測装置12の代わりに大腸菌数計測装置を用いている点が異なる。大腸菌数計測装置の構成は図2に示す大腸菌群数計測装置12と同様であるが、用いている試薬が異なっている。ここでは、混合試薬容器25の中に含まれる混合試薬の蛍光酵素基質として4−メチルウンベリフェリル−β−ガラクトピラノシドの代わりに4−メチルウンベリフェリル−β−グルクロニドを用いている。酵素反応によって得られた蛍光物質は、実施の形態1と同じく4−メチルウンベリフェロンである。実施の形態1と同様に沈澄水を用いて、塩素消毒時の大腸菌数とβ−グルクロニダ−ゼ活性値を調べた実験結果を図6に示す。ここで、図6のプロットに付した番号の順番に塩素注入率は高くなっている。つまり、塩素注入率が増加するについれて、大腸菌群数およびβ−ガラクトシダ−ゼ活性値の値は低くなる。このときの大腸菌数の測定はMMO−MUG法を用いた。
実験結果は図3と類似の傾向であり、β−ガラクトシダ−ゼの場合と同じく図4の特性と同じとみなしてよいことが分かる。従って、この実施の形態のβ−グルクロニダ−ゼ活性値の目標値は実施の形態1と同様に大腸菌が非検出となる最大酵素活性値を上限とし、下限をバックグランウンド値としてその間の値を目標値とすればよい。また、β−グルクロニダ−ゼ活性値の測定誤差はおおむね±10%であるので、大腸菌数が非検出の場合の最大のβ−グルクロニダ−ゼ活性値の10%以上90%以下の間に管理値を設定することが望ましい。さらに望ましくは20%以上80%以下の間を管理値として設定すれば、より安全側で安定な制御を行うことができる。本実施の形態の場合はβ−グルクロニダ−ゼ活性値を0.03から0.27μg/L・min、より好ましくは0.06から0.24μg/L・minとすればよい。
この実施の形態では実施の形態1と同様に殺菌すべき大腸菌を非検出とし、残留塩素濃度を0.05mg/L以下とすることが可能となる。よって十分な消毒効果を得ながらも、消毒剤のコスト節減および放流先の環境保全のいずれについても両立することが可能となる顕著な効果を奏する。
実施の形態4.
この実施の形態においては、実施の形態1で用いた4−メチルウンベリフェリル−β−ガラクトピラノシドの代わりに4−トリフロオロウンベリフェリル−β−ガラクトピラノシドを用いる。この蛍光酵素基質は4−メチルウンベリフェリル−β−ガラクトピラノシドと同じくβ−ガラクトシダ−ゼに反応するが、反応後に生成する蛍光物質として4−トリフルオロウンベリフェロンが生成する。この蛍光物質は4−メチルウンベリフェロンと励起波長が異なり390nm付近が最適であり、蛍光波長は490nmとなる。
従って図1において励起光源50、バンドパスフィルタ51、52と光電子増倍管53の仕様をそれらに応じて変更しておく必要がある。しかし構成および動作は実施の形態1と全く同じであるため説明は省略する。得られたβ−ガラクトシダ−ゼ活性値を利用して、同様に塩素注入率を制御することが可能である。実施の形態1と同様、塩素消毒時のこの蛍光酵素基質を用いた場合のβ−ガラクトシダ−ゼ活性値と大腸菌群数を比較する実験を行った。結果は図4の特性図と傾向は同じであったが、図4におけるBの状態からCの状態の移行時のβ−ガラクトシダ−ゼ活性値は約0.1μg/L・minと実施の形態1とは異なる結果となった。
この結果から、大腸菌群が非検出となる最大酵素活性値を上限とし、下限をバックグランウンド値としてその間の値を目標値とすればよい。また、β−ガラクトシダーゼ活性値の測定誤差はおおむね±10%であるので、大腸菌群数が非検出の場合の最大のβ−ガラクトシダーゼ活性値の10%以上90%以下の間に管理値を設定することが望ましい。さらに望ましくは20%以上80%以下の間を管理値として設定すれば、より安全側で安定な制御を行うことができる。
従ってこの実施の形態におけるβ−ガラクトシダ−ゼの酵素活性目標値としては、0.01から0.09μg/L・min、望ましくは0.02から0.08μg/L・minとすればよい。
この実施の形態によれば、実施の形態1と同様に殺菌すべき大腸菌群を非検出とし、残留塩素濃度を0.05mg/L以下とすることが可能となる。よって十分な消毒効果を得ながらも、消毒剤のコスト節減および放流先の環境保全のいずれについても両立することが可能となる顕著な効果を奏する。
実施の形態5.
この実施の形態では、実施の形態4で用いていた4−トリフロオロウンベリフェリル−β−ガラクトピラノシドの代わりに4−トリフロオロウンベリフェリル−β−グルクロニドを用いている。その他は実施の形態4と同様であるので説明は省略する。この基質はβ−グルクロニダ−ゼと特異的に反応し、4−トリフルオロウンベリフェロンを生成する。従って水質指標が大腸菌群から大腸菌になった点と着目する酵素と蛍光酵素基質とが異なるだけで、他の点は実施の形態4と全く同様である。
この実施の形態によれば、実施の形態4と同様に殺菌すべき大腸菌を非検出とし、残留塩素濃度を0.05mg/L以下とすることが可能となる。よって十分な消毒効果を得ながらも、消毒剤のコスト節減および放流先の環境保全のいずれについても両立することが可能となる顕著な効果を奏する。
実施の形態6.
この実施の形態では着目する酵素としてエステラ−ゼとした。エステラ−ゼは一般細菌が所持している酵素であり、一般細菌の酵素活性とみなすことができる。その他の構成や動作は実施の形態1と同様であるので説明は省略する。
この時の蛍光酵素基質として4−メチルウンベリフェリル−アセテ−トを用いる。4−メチルウンベリフェリル−アセテ−トにエステラ−ゼが反応すると、4−メチルウンベリフェロンが生成する。一般細菌数計測装置の出力値であるエステラ−ゼ活性値について実施の形態1と同様、塩素消毒時の一般細菌数とエステラ−ゼ活性値を調べた結果、図示はしないが図3の特性図と類似の傾向であり、β−ガラクトシダ−ゼの場合と同じとみなしてよいことが分かった。この時の一般細菌数の測定は標準寒天培地法を用いた。
従って実施の形態1のβ−ガラクトシダ−ゼの場合と同じく図3の特性と同じとみなしてよいので、一般細菌が非検出となる最大酵素活性値を上限とし、下限をバックグランウンド値としてその間の値を目標値とすればよい。また、エステラ−ゼ活性値の測定誤差はおおむね±10%であるので、一般細菌数が非検出あるいは0個/mLの場合の最大のエステラ−ゼ活性値の10%以上90%以下の間に管理値を設定することが望ましい。さらに望ましくは20%以上80%以下の間を管理値として設定すれば、より安全側で安定な制御を行うことができる。
この実施の形態によれば、殺菌すべき一般細菌数を非検出とし、残留塩素濃度を0.05mg/L以下とすることが可能となる。よって十分な消毒効果を得ながらも、消毒剤のコスト節減および放流先の環境保全のいずれについても両立することが可能となる顕著な効果を奏する。
実施の形態7.
本実施の形態では着目する酵素として実施の形態6と同様にエステラ−ゼであるが、用いる蛍光酵素基質として、4−トリフルオロウンベリフェリル−アセテ−トを用いる点のみが異なる。4−トリフルオロウンベリフェリル−アセテ−トはエステラ−ゼにより分解されて、4−トリフルオロウンベリフェロンを生成する。
この実施の形態の構成については実施の形態4と同様であり詳細な説明を省略する。
この実施の形態によれば、殺菌すべき一般細菌を非検出とし、残留塩素濃度を0.05mg/L以下とすることが可能となる。よって十分な消毒効果を得ながらも、消毒剤のコスト節減および放流先の環境保全のいずれについても両立することが可能となる顕著な効果を奏する。
本発明の実施の形態1の大腸菌群数計測装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態1による大腸菌群数とβ−ガラクトシダ−ゼ活性値との関係を測定した結果を示す図である。 本発明の実施の形態1による大腸菌群数とβ−ガラクトシダ−ゼ活性値との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1による塩素注入率と残留塩素濃度との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1の消毒装置を使用した消毒システムの全体構成図である。 本発明の実施の形態3による大腸菌数とβ−グルクロニダ−ゼ活性値の関係を測定した結果を示す図である。
符号の説明
1 沈殿池、3 活性汚泥処理槽、4 最終沈殿池、6a、6b、6c、6d、6e 管渠、7 消毒槽、9 流量計、10 導水管、11 ポンプ、12 大腸菌群数計測装置、13 運転制御装置、14 次亜塩素酸ナトリウムタンク、15 ポンプ、16 導入管、17 貯留タンク、18、21、28、32、33、34、43、46、47、54 配管、20 ポンプ、24 第1の混合部分、25 混合試薬容器、30 ポンプ、31 二方電磁弁、35 反応部分、40 恒温槽、 41 第2の混合部分、42 容器、44 ポンプ、45 二方電磁弁、48 検出部分、49 フロ−セル、50 励起光源、51、52 バンドパスフィルタ、53 光電子増倍管、55 廃液容器、56、58 ケ−ブル、57 AD変換ボ−ド、60 排水管、100 消毒装置、110 消毒剤供給装置。

Claims (8)

  1. 処理水と消毒剤を混和する消毒槽と
    前記消毒槽で消毒された処理水中の微生物の酵素活性値を測定する微生物測定装置と
    前記酵素活性値が0より大きくかつ培養法で測定した場合の処理水中の微生物数が非検出となる最大酵素活性値よりも小さくなるように、酵素活性目標値を設定して、消毒剤注入量を制御する制御装置と
    前記制御装置からの信号にもとづいて消毒剤を注入する消毒剤供給装置と
    を有する水の消毒装置。
  2. 消毒槽に供給される処理水の流量を測定する流量計を有し、前記流量計で測定された前記処理水の流量と微生物測定装置で測定された酵素活性値とから前記酵素活性値が0より大きくかつ培養法で測定した場合の微生物数が非検出となる最大酵素活性値よりも小さくなるように消毒剤注入量を制御する制御装置を有する請求項1記載の水の消毒装置。
  3. 制御装置において、酵素活性値が培養法で測定した場合の微生物数が非検出となる最大酵素活性値の10%以上かつ90%以下となるように消毒剤注入量を制御することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の水の消毒装置。
  4. 消毒剤はハロゲン系の消毒剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水の消毒装置。
  5. 酵素活性値として測定する酵素がβ−ガラクトシダ−ゼであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水の消毒装置。
  6. 酵素活性値として測定する酵素がβ−グルクロニダ−ゼであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水の消毒装置。
  7. 処理水と消毒剤とを混和する消毒槽で消毒された前記処理水中の微生物の酵素活性値を測定する水の消毒方法であって、
    消毒された前記処理水中の前記微生物の酵素活性値が0より大きくかつ培養法で測定した場合の前記処理水中の前記微生物数が非検出となる最大酵素活性値よりも小さくなるように、酵素活性目標値を設定して、前記消毒剤の注入量を制御することを特徴とする水の消毒方法。
  8. 酵素活性値が培養法で測定した場合の微生物数が非検出となる場合の最大酵素活性値の10%以上でかつ90%以下となるように消毒剤注入量を制御することを特徴とする請求項7記載の水の消毒方法。
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