JP4714493B2 - コークス炭化炉用昇温炉蓋 - Google Patents

コークス炭化炉用昇温炉蓋 Download PDF

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Description

本発明は、石炭粒子からコークスを製造するコークス炭化炉の昇温用ドア(炉蓋)に関するものである。
技術背景
コークス炭化炉に装入された石炭粒子の乾留処理を終えて製造されたコークスを取出(窯出し)する毎にコークス炭化炉の出入口を開閉する炭化炉蓋は、頑丈な鉄骨炉蓋フレーム構造体に大型耐火煉瓦を内張りして耐熱性を確保し、さらに炉蓋フレーム構造体と大型耐火煉瓦との間に炉口枠を押圧し出入口を閉塞する耐熱金属のシールプレートを設けて炉内ガスの漏洩を防止する密封構造に製作されている。しかしながら、耐火煉瓦が高温度の乾留熱を吸収するため、炉蓋付近に装入された石炭粒子が充分に乾留されず、不良コークスが多く窯出しされる問題があった。
この様な問題に対処して開発されたのが、特公平3−40074号公報や特公平5−38795号公報などで紹介される様に、炉蓋フレーム構造体の炭化炉側に熱伝導性金属隔壁で分離された垂直な炉内ガス通路に小さな炉内ガス導入孔を設けた炭化炉蓋、さらに該炉内ガス通路に空気や酸素を吹き込むノズルを設けた炭化炉蓋である。この様な炭化炉蓋は、上記した耐火煉瓦を内張りした炉蓋に較べ、炉蓋付近に装入された石炭粒子の乾留速度を速め不良コークスの発生を少なめる効果を有するが、実用化に至っていない。その理由は明らかにされないが、本発明者らの推測によると、薄鋼板で組み立てられた隔壁体が炉蓋を開閉する毎に急熱急冷の熱サイクルの影響を受けて変形する問題、変形した隔壁体が耐火物構造のコークス炭化炉壁を擦り落とす問題、擦り落された耐火物の破片が窯出しされる乾留コークスに混ざり込む問題、石炭粒子から舞い上がる石炭微細粒子が小さな炉内ガス導入孔に堆積しまたタール化して炉内ガスの導入を停止するなど、コークス生産に支障を来す多くの問題があったものと思われる。
これらの問題を解消した炉蓋が、例えば特開2004−18852号公報や特開2004−99859号公報で紹介される様に、「炉蓋構造体の断熱ボックスに、炉高方向を複数段に分割する位置に設けた横体支持枠の上下離隔間に石炭粒子遮蔽用の耐熱金属製短冊板を左右に通気間隙を設けて縦横に並列しかつ着脱自在に吊設して構成したコークス炉内ガス回遊隔離室を設けた、コークス炭化炉用昇温炉蓋」である。
特公平3−40074号公報 特公平5−38795号公報 特開2004−18852号公報 特開2004−99859号公報
発明を解決しようとする課題
そこで本発明者らは、コークス炭化炉用昇温炉蓋のコークス炉内ガス回遊隔離室すなわち炉内ガス燃焼室において、正圧域での炉圧変化から正圧域と負圧域を交互に繰り返しながら変動し徐々に低圧化する炉況の中で、炉内ガス燃焼室の炉圧変化を高感度に捉え炉内ガス燃焼室が負圧時に、コークス炭化炉から流入した不完全燃焼(未燃焼)の炉内ガスが燃焼するに必要な量の空気を、電気的制御に依らず機械的動作で、送給するノズルを付設したコークス炭化炉蓋を先に開発した。さらに本発明者らは、このノズルを炉内ガス燃焼室に流れ込んだ未燃焼の炉内ガスを燃焼させる必要な量の空気を長期間安定して確実にかつ迅速に送給する構造に改善すると共に、燃焼で上昇した該炉内ガス燃焼室の高温度の熱で炉蓋側に装入された石炭粒子を加熱促進せしめ、同時に炉蓋の底部または側面部で発生するタールも燃焼熱で分解焼失させるコークス炭化炉用昇温炉蓋を提供するものである。
課題を解決するための手段
この課題に対応した本発明の要旨は、空気チャンバー内にガス昇降流通ガイド板を設けて左右に二分する隔離室の一側には下方側を空気吸入口とし上方側を水平端面な吸入空気吐出口とする空気吸引パイプをまた他側の隔離室には下方側を炭化炉蓋のコークス炭化炉側に設けた炉内ガス燃焼室に連通する吸入空気送出口としかつ上部側を吸入空気流入口とする吸入空気送出パイプまたは側壁上方側に吸入空気通気孔を穿設した吸入空気送出カップとを前記空気チャンバーの底板を貫通して該空気チャンバー内に突設し、必要によっては空気チャンバー内の吸入空気送出パイプまたは吸入空気送出カップの上方側に炉内ガス淀み空間を形成する大口径の下向き外套カップを被着し、さらに前記した空気吸引パイプの吸入空気吐出口に着脱自在な閉塞弁板を載置しかつ空気吸引パイプの外周に遊嵌し該閉塞弁板の搭載自重で圧縮するコイルバネを空気チャンバーの底板にまたは架台で載置すると共に、空気吸引パイプの吸入空気吐出口上方に閉塞弁板飛行制止板を架設しかつ吸入空気の気流ガイド板を囲繞した閉塞弁板昇降ガイドフレームを該空気吸引パイプからコイルバネを介して離隔する位置に設け、さらには閉塞弁板の空気吸口側にコイルバネの上端部側を遊嵌するコイルバネ遊嵌リングを設けまた空気チャンバーの底板または架台にコイルバネの下端部側を遊嵌するコイルバネ遊嵌リングを設けてなる炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズルを、前記炉内ガス燃焼室に付設したコークス炭化炉用昇温炉蓋を提供するものである。
発明の効果
本発明のコークス炭化炉用昇温炉蓋は、炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズルがコークス炭化炉で発生し炉内ガス燃焼室に流れ込んだ未燃焼性炉内ガスを燃焼させるに必要な量の空気を全て機械的動作で炉内ガス燃焼室に送給するため、保全管理が簡便であり、過剰な量の空気の送給による炉内ガス燃焼室の温度降下と石炭粒子の焼き過ぎ(灰分化)を防止する効果を有する。また炉内ガス燃焼室の一瞬の高圧変化で該炉内ガス燃焼室から吸引空気送出パイプを経て空気チャンバーに逆流する炉内ガスに含まれる石炭やタールなどの浮遊粒子は、ガス昇降流通ガイド板の減圧(減速)作用によって、吸引空気送出パイプまたは吸引空気送出カップの取付側隔離室で分離されるため、空気吸引パイプ側が汚染される事がなく、空気吸入量を制御する閉塞弁板が円滑に作動し、炉内ガスが燃焼するに必要な空気を炉内ガス燃焼室に長期間安定して送給し、炉蓋付近の石炭粒子の乾留を速める効果を有する。
以下、本発明について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、コークス炭化炉のコークス排出側(またはコークス押出側)の出入口を閉塞した炭化炉蓋とその近傍のコークス炭化炉の断面図を示す。1はコークス炭化炉で、石炭粒子2が装入されている。すなわち、コークス炭化炉1は、両側に隣接した加熱炉(図示せず)で、石炭粒子2を乾留する炉体構造に設けられている。3は炭化炉蓋である。炭化炉蓋3は、コークス炭化炉1の炉口枠4を押圧する締結機能構造に製作された頑丈な鋼鉄製炉蓋フレーム5のコークス炭化炉側にスライドプレート6、ナイフエッジ断面形状のフランジ部材7を周設してコークス炭化炉1の炉口枠4に当接する耐熱金属のシールプレート8や炉内プレート9などを介装し、さらにアルミナシリケートやセラミックスファイバーなど一般に使用される断熱材10を充填した断熱ボックス11を介してコークス炭化炉1の出入口12に突出する炉内ガス燃焼室13を設けて構成されている。炉内ガス燃焼室13は、コークス炭化炉1で石炭粒子2を乾留する際に発生する炉内ガスが流れ込み易い様に、対面あるいは側面にも狭隘なガス流通隙間(または流通孔)を設けた耐熱金属製の中空構造物であって、例えば図示する様に、断熱ボックス12の炉高方向を複数段に分割する位置に固定した横支持枠14に、耐熱金属製の短冊板15を、左右または上下あるいはその両者にガス流通隙間16を設けかつ着脱自在な係合手段を利用して縦横に架設した構造体である。また炉内ガス燃焼室13は、多数の環状または不連続環状の耐熱金属製短冊フレームの上下側にガス流通隙間を設けて多段状に横設したり、コークス炭化炉を低く断熱ボックス側を高く傾設した中空構造体であってもよい。すなわち、本発明において炉内ガス燃焼室13とは、炉内ガスが流れ込む枠体構造の炉内ガス流通構造に設けたもので、その構造について特に限定するものでない。17は炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズルで、炭化炉蓋3に付設され、接続パイプを介して炉内ガス燃焼室13に連通する構造に設けられている。炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズル17は、コークス炭化炉1からガス流通隙間16を通って炉内ガス燃焼室13に流れ込んだ炉内ガスを燃焼させるに必要な量の空気を吸い込み炉内ガス燃焼室13に送給する装置で、その構造の詳細について後述するが、炭化炉蓋3の炉高方向に1基または任意の間隔を設けて2基以上が付設される。18は閂で、炭化炉蓋3を炉口枠4に強く押圧し出入口12を閉塞するもので、圧縮バネや螺子ボルトなどの締結部材を組み合わせて製作されている。また炭化炉蓋3には、出入口12を封着するシールプレート8のフランジ部材7を炉口枠4に押圧するシリンダーやバネなどを使用した進退自在な押圧機構に設けられている。すなわち、炭化炉蓋3は、コークス炭化炉1の出入口12を開閉可能に設け、炉内ガスを燃焼させる構造に設けられている。
図2は、図1において炭化炉蓋3の炉内ガス燃焼室13に付設する炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズル17の一実施例を、拡大断面図で示す。19は空気チャンバーである。空気チャンバー19は、底板20と天板21と側面板22を中空状の矩形断面、円筒断面など任意な中空断面形状のボックス状に組立てた密閉構造のボックスで、コークス炭化炉1から炉内ガス燃焼室13に流れ込んだ未燃焼の炉内ガスを燃焼させるに必要な量の空気を吸い込みまた炉内ガス燃焼室13に送給する空気量制御機器が組み込まれている。空気チャンバー19には、任意な位置にガス昇降流通ガイド板23を設けて該室内を左右に二分する隔離室Aと隔離室Bを設け、一側の隔離室A(またはB)には下方側を空気吸入口24としまた上方側を水平端面な吸入空気吐出口25とする空気吸引パイプ26を、他側の隔離室B(またはA)には、下方側を炉内ガス燃焼室13に連通する吸入空気送出口27としかつ上方側を吸入空気流入口28とする吸入空気送出パイプ29または図3で示す様な下方側を炉内ガス燃焼室13に連通する吸入空気送出口27としかつ側壁上方側に吸入空気通気孔30を穿設した下方側開口の吸入空気送出カップ31を、空気チャンバー19の底板20を貫通して該空気チャンバー19内に突出させて設けている。ガス昇降流通ガイド板23は、炉内ガス燃焼室13が高圧のとき、炉内ガス燃焼室13から隔離室Bの吸引空気送出パイプ29または吸入空気送出カップ31を経て隔離室Aの空気吸引パイプ26に逆流する炉内ガスを減圧しながら、該炉内ガス中に混在する石炭やタールなどの浮遊粒子を該吸引空気送出パイプ内や隔離室Bに落下させて分離除去し清浄化するものであって、空気チャンバー19の上下間長さよりも短いガス流堰板32の1枚を底板20または天板21に固定し、あるいは2枚以上の多数枚を左右に炉内ガス流通間隙33を設けて空気チャンバー19の底板20または天板21との間を交互に固定して構成したものである。またガス流堰板32は、平板断面、弧状断面、波状断面などの板条材を同一形状または任意な複合形状に組合わせ、炉内ガスが空気チャンバー19内を上下に蛇行しながら流通するガス昇降流通ガイド板23に設けられている。
さらに本発明においては、炉内ガス燃焼室13に送給する空気の吸引量(または送出量)を必要量に制御するために、空気吸引パイプ26の吸入空気吐出口25に着脱自在な閉塞弁盤34を載置し、空気吸引パイプ26の外周には該閉塞弁盤34の搭載自重で圧縮するコイルバネ35を遊嵌し空気チャンバー19の底板20または架台36に載置すると共に、空気吸引パイプ26の吸入空気吐出口25から過剰な高さに浮上する閉塞弁盤34の飛行を制止する円板や環状板あるいはリボン状など任意な形状に成した閉塞弁盤飛行制止板37を架設しかつ空気吸引パイプ26を囲繞するコイルバネ35を介して該空気吸引パイプ26を取り囲む離隔位置に立設する2本または3本以上のガイド棒からなる枠体構造の弁盤昇降ガイドフレーム38が、閉塞弁盤34の昇降動作を阻害しない隙間を設けて底板20または架台36に固定されている。コイルバネ35は、閉塞弁盤34の浮上作用を助けまた降下時の衝撃を吸収するものである。また閉塞弁盤34を外気と炉内ガス燃焼室13の微小な差圧でも感度よく昇降させるため、空気チャンバー19の隔離室Aで局部的に淀む空気または炉内ガスの影響を避ける様に、気流空間を形成する気流ガイド板39が弁盤昇降ガイドフレーム38の外周上方側を囲繞する様にパイプ状に設けられている。また気流ガイド板39の上端部は、閉塞弁盤飛行制止板37に接近あるいは一体物に接着してもよい。さらに閉塞弁盤34が同一垂直線上を昇降する様に、閉塞弁盤34の空気吸引パイプ側にはコイルバネ35の上端部側を遊嵌するコイルバネ遊嵌リング40を設け、また空気チャンバー19の底板20または架台36にはコイルバネ35の下端部側を遊嵌するコイルバネ遊嵌リング41を設けている。つまり、コイルバネ遊嵌リング40は、昇降する閉塞弁盤34が、降下したときにコイルバネ35に片乗りする事なく定位置に搭載するためのガイド用リングであり、コイルバネ遊嵌リング41は、閉塞弁盤34が昇降する度に伸縮するコイルバネ35の横移動させる事なく、定位置に安置させるものである。
上記の様に組立られた本発明における炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズル17は、炉内ガス燃焼室13が正圧の場合は連通する空気チャンバー19も正圧になり、閉塞弁盤34の上面に圧力が掛かってコイルバネ35を圧縮し、該閉塞弁盤34が空気吸引パイプ26の上端面に吸着される様に載置し、空気の吸引を制止する。その反対に、炉内ガス燃焼室13が負圧になった場合は空気チャンバー19が負圧になり、閉塞弁盤34が吸い上げられて浮上し、伸長するコイルバネ35にも押し上げられながら空気吸引パイプ26の吸入空気吐出口25を開放し、その間に空気を吸引する。この様に閉塞弁盤34が炉内ガス燃焼室13の炉圧状況に追従する開閉動作を繰り返しながら、炉内ガス燃焼室13に流入した炉内ガスを燃焼するに必要な量の空気を、空気チャンバー19を介して、該炉内ガス燃焼室13に送り込む機械的構造に設けられている。
尚、上記した炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズル17において、閉塞弁盤34の昇降動作を効果的に駆動させるにはガラス板、金属板、雲母板や合成樹脂などの軽量材料を使用するとよい。中でもガラス板は、炉内ガスに変質する事がなく、使用温度に変形する事がなく、平垣性にも優れているため、他の材料よりも適している。
さらに本発明は、上記の炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズル17を示す図2および図3において、42は大口径の下向き外套カップで、必要に応じて使用されるものである。下向き外套カップ42は、図2の吸入空気送出パイプ29または図3の吸入空気送出カップ31を内側上方に炉内ガスの噴留空間室Sを設ける様に被せる事によって、吸入空気送出パイプ29の吸入空気流入口28あるいは下方側開口の吸入空気送出カップ31の吸入空気通気孔30から噴出する炉内ガスの噴出速度を減速し、該炉内ガスに含まれる石炭などの浮遊粒子を噴出付近で落下除去し、閉塞弁盤34の昇降付近の汚染化を防止して吸引空気の流通性を確保すると共に、良好なコークスの製造歩留りを向上する効果を有する。
さらに上記した炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズル17は、図1で示す様に、吸入空気送出パイプ29または吸入空気送出カップ31と炉内ガス燃焼室13に内設される空気噴出ノズルパイプ43とを、噴出炉内ガス誘導パイプにも使用される送給空気誘導用接続パイプ44や開閉バルブ45を介して接続される。特に本発明においては、炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズル17また接続パイプ間で目詰まりや損傷などを起こした場合に、分解補修作業や部品交換作業に都合のよいネジ継手法による組立工法が便利である。また開閉バルブ45を使用する事は、急遽不必要になった空気を人為的に送出停止する場合に便利である。また空気噴出ノズルパイプ43のノズル部分については、特に限定するものでなくパイプ孔、分散ノズル孔など任意な形状のノズル孔を使用してもよい。
以上の様に構成された本発明のコークス炭化炉用昇温炉蓋は、前記した従来の炉蓋と同様に取扱われ、コークス製造作業が行われる。石炭粒子2の乾留初期においては、該石炭粒子2から発生した未燃焼ガスを含有した多量の炉内ガスがコークス炭化炉1の上方排気口(図示せず)から流れ出しまたその一部が炉内ガス燃焼室13に流れ込み、コークス炭化炉1も炉内ガス燃焼室13も正圧になる。この時の炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズル17は、炉内ガス燃焼室13の正圧に連動し、空気チャンバー19の閉塞弁盤34が空気吸引パイプ26の吸入空気吐出口25を押圧する様に降下し、空気の吸引を遮断する。乾留時間の経過に炉内ガスの発生量が徐々に減少し、炉内ガス燃焼室13は正負圧境界域を交互に上下に繰り返しながら乾留末期まで続く。この現象が起因する理由は現時点では明らかにする事ができないが、本発明者らの推察によれば、石炭粒子2から発生する炉内ガス発生量の減少とコークス炭化炉1と炉内ガス燃焼室13との間で起こるガス流通経路の変化によるものと考える。正負圧境界域で変化する炉内ガス燃焼室13が負圧化する毎に空気チャンバー19も負圧化し、閉塞弁盤34が空気吸引パイプ26の吸入空気吐出口25から吸い上げられ浮上し、浮上時間に見合った量の空気すなわち炉内ガス燃焼室13に流れ込んだ炉内ガスを燃焼させるに必要な量の空気を送り込み、未燃焼ガスを燃焼させる。燃焼した際の熱圧で炉内ガス燃焼室13は正圧になり、閉塞弁盤34は、空気吸引パイプ26の吸入空気吐出口25を塞ぎ、空気の吸引を絶つ。この燃焼圧の影響を受けて空気チャンバー19に逆流する炉内ガスは、ガス昇降流通ガイド板23あるいは必要に応じて設けられた下向き外套カップ42の流通抵抗による減速効果で、該炉内ガスに含有される石炭などの浮遊粒子の一部が吸入空気送出カップ31内に落下しまた空気チャンバー19の隔離室Bで落下し堆積する。従って、空気チャンバー19をガス昇降流通ガイド板23で隔離された隔離室Aは、炉内ガスに含まれる浮遊粒子で汚染される事がなく、炉内ガス燃焼室13に流れ込んだ炉内ガスを燃焼させるに必要な量の空気を長期間安定して送給する事ができる。
さらに本発明は、コークス乾留中に何らかの原因で、炉内ガス燃焼室13の炉内ガスを燃焼させるに必要な量以上の空気を吸い込んで局部的に小爆発を起こす危険性を察したときは、開閉バルブ44を閉める事によって、空気の供給を遮断し、未然に小爆発を防止する事ができる。
世界的にコークス供給量の不足さらには一刻も早い環境改善対策が叫ばれる中で、本発明のコークス炭化炉蓋は、時代の要求に叶った装置として国内外が益々使用される可能性が極めて高い。
本発明の一実施例で、コークス炭化炉のコークス排出側(またはコークス押出側)の出入口を閉塞した炭化炉蓋とその近傍のコークス炭化炉の縦断面図を示す。 本発明における炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズルの一実施例を、詳細拡大図で示す。 本発明における炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズルで、他の一実施例を詳細拡大図で示す。
符号の説明
1 コークス炭化炉
3 炭化炉蓋
13 炉内ガス燃焼室
17 炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズル
19 空気チャンバー
23 ガス昇降流通ガイド板
24 空気吸入口
25 吸入空気吐出口
26 空気吸引パイプ
27 吸入空気送出口
28 吸入空気流入口
29 吸入空気送出パイプ
30 吸入空気通気孔
31 吸入空気送出カップ
34 閉塞弁盤
35 コイルバネ
37 閉塞弁盤飛行制止板
38 弁盤昇降ガイドフレーム
39 気流ガイド板
40 コイルバネ遊嵌リング
41 コイルバネ遊嵌リング
42 下向き外套カップ
A 隔離室
B 隔離室
S 噴留空間室

Claims (2)

  1. 空気チャンバー内にガス昇降流通ガイド板を設けて左右に二分する隔離室の一側には下方側を空気吸入口とし上方側を水平端面な吸入空気吐出口とする空気吸引パイプをまた他側の隔離室には下方側を炭化炉蓋のコークス炭化炉側に設けた炉内ガス燃焼室に連通する吸入空気送出口としかつ上方側を吸入空気流入口とする吸引空気送出パイプまたは側壁の上部側に吸入空気通気孔を穿設した吸入空気送出カップとを前記空気チャンバーの底板を貫通して該空気チャンバー内に突設し、さらに前記した空気吸引パイプの吸入空気吐出口に着脱自在な閉塞弁板を載置しかつ空気吸引パイプの外周に遊嵌し該閉塞弁板の搭載自重で圧縮するコイルバネを空気チャンバーの底板にまたは架台で載置すると共に、吸引空気送出パイプの吸入空気吐出口上方に閉塞弁板飛行制止板を架設しかつ吸入空気の気流ガイド板を囲繞した閉塞弁板昇降ガイドフレームを該空気吸引パイプからコイルバネを介して離隔する位置に設け、さらには閉塞弁板の空気吸入口側に閉塞弁板昇降ガイド用のコイルバネ遊嵌リングを設けまた空気チャンバーの底板または架台にコイルバネの下端部側を定着するコイルバネ遊嵌リングを設けて構成した炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズルを、前記炉内ガス燃焼室に付設した事を特徴とするコークス炭化炉用昇温炉蓋。
  2. 空気チャンバー内にガス昇降流通ガイド板を設けて左右に二分する隔離室の一側には下方側を空気吸入口とし上方側を水平端面な吸入空気吐出口とする空気吸引パイプを設け他側の隔離室には下方側を炭化炉蓋のコークス炭化炉側に設けた炉内ガス燃焼室に連通する吸入空気送出口としかつ上方側を吸入空気流入口とする吸引空気送出パイプまたは側壁の上部側に吸入空気通気孔を穿設した吸入空気送出カップとを前記空気チャンバーの底板を貫通して該空気チャンバー内に突設し、さらに空気チャンバー内の吸引空気送出パイプまたは吸入空気送出カップの上方側に炉内ガス淀み空間を形成する大口径の下向き外套カップを被着しまた前記した空気吸引パイプの吸入空気吐出口に着脱自在な閉塞弁板を載置しかつ空気吸引パイプの外周に遊嵌し該閉塞弁板の搭載自重で圧縮するコイルバネを空気チャンバーの底板にまたは架台で載置すると共に、吸引空気送出パイプの吸入空気吐出口上方に閉塞弁板飛行制止板を架設しかつ吸入空気の気流ガイド板を囲繞した閉塞弁板昇降ガイドフレームを該空気吸引パイプからコイルバネを介して離隔する位置に設け、さらには閉塞弁板の空気吸入口側に閉塞弁板昇降ガイド用のコイルバネ遊嵌リングを設けまた空気チャンバーの底板または架台にコイルバネの下端部側を定着するコイルバネ遊嵌リングを設けて構成した炉内ガス燃焼用空気送出量制御ノズルを、前記炉内ガス燃焼室に付設した事を特徴とするコークス炭化炉用昇温炉蓋。
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