JP4713959B2 - 燃料電池用担持触媒および燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池用担持触媒および燃料電池に関する。
固体高分子型燃料電池は、他の燃料電池に比べ、小型軽量化が可能なため、宇宙船用電源として開発され、最近では自動車、モバイル機器などの電源として盛んに研究されている。
固体高分子型燃料電池の起電部である膜電極複合体(以下、MEA(Membrane Electrode Assembly)と称する)は、アノード拡散層(所謂集電体)、アノード触媒層(所謂燃料極)、プロトン伝導性膜、カソード触媒層(所謂酸化剤極)及びカソード拡散層(所謂集電体)がこの順番で積層されたものから構成される。触媒層は触媒活性物質、導電性物質とプロトン伝導性物質と細孔とを含む混合体である。導電性物質を担持体とした担持触媒の場合、触媒層は担持触媒とプロトン伝導性物質と細孔とを含む混合体であることが多い。
アノード触媒層にメタノールなどの有機燃料及び水からなる混合燃料が、カソード触媒層に空気(酸素)が供給されると、それぞれの電極の触媒層の触媒表面において触媒反応が生じる。燃料極での触媒反応によって発生したプロトンはプロトン伝導性膜へ、電子はアノード拡散層へ移動し、酸化剤極ではカソード拡散層から供給される電子とプロトン伝導性膜から供給されるプロトンと酸素とを反応させることで、一対の集電体の間に電流を流す。しかしながら、この燃料電池は、特に100℃未満の低温域の出力特性が低く、これが幅広い普及の支障となっている。燃料電池の低出力特性は、主に燃料電池の触媒材料の低活性によるものであるため、燃料電池の触媒材料について多くの研究がなされている。
例えば、触媒材料の合金化(特に遷移金属の置換)、担持体の変更による活性度の向上などが検討されている。遷移金属置換の場合は電気化学的な安定性の問題があり、実用化には困難である。酸化物のほうは耐久性が期待できるため、各種酸化物、複合酸化物を担持体に貴金属を担持させ、または導電性カーボンの上に酸化物と貴金属触媒を担持させることが行われている。
例えば、特許文献1には、金属酸化物粉末とPt担持カーボン粉末との混合体や金属酸化物微粒子およびPt微粒子がカーボンに担持されたものを、酸化剤としてオゾン含有ガスが使用されるカソードの触媒として使用することが開示されている。
また、特許文献2には、高温のリン酸電解質と酸化剤である酸素の共存するカソード雰囲気中で進行する触媒活性金属の溶出およびシンタリングを抑制し、要求される活性と寿命のレベルを同時に満足する電極触媒を提供することを目的として、導電性カーボン粉末担体上に分散担持された担持金属触媒粒子の表面に、Nb、Ni、Sn、Ta、Ti、およびZrの中から選択された少なくとも一種の元素とSiとを共に含む酸化物または水酸化物を被着させたものを燃料電池用電極触媒として使用することが開示されている。
しかしながら、カーボンを担持体とした担持触媒は導電性には優れるものの、触媒活性が低いため、特許文献1および特許文献2の電極触媒を用いた燃料電池では優れた出力特性が得られなかった。
特許文献3には、炭化水素化合物類の水蒸気改質反応において、安価な金属を少量担持した触媒によって有効に一酸化炭素および水素を含む混合ガスに変換することを目的として、ジルコニウムの酸化物もしくは水酸化物に硫酸根もしくはタングステン酸化物を担持させた固体超強酸担体に、周期律表第VIII族および第IB族より選ばれる少なくとも1種の金属を担持してなる水蒸気改質用触媒を使用することが開示されている。特許文献3の水蒸気改質用触媒では、ジルコニウムの酸化物もしくは水酸化物上に硫酸根もしくはタングステン酸化物を介して金属が担持されているため、ジルコニウムの酸化物もしくは水酸化物と硫酸根もしくはタングステン酸化物と金属とが共有する界面が存在しない。
また、特許文献4では、自動車ガス排気触媒の安定性を向上させるため、Ce、Zr、Al、Ti、Si、Mg、W、Srの酸化物およびそれらの誘導体から得られる一種の単体、または二種以上の固溶体からなる基粒子の上に、金属粒子と融点が1500℃以上の金属または金属酸化物よりなるシンタリング防止剤を担持させ、金属粒子のシンタリングを防止する技術が開示されている。シンタリング防止剤は、排ガス浄化用触媒など1000℃付近といった高温下で使用した際に、金属粒子が熱によりシンタリング(焼結)を起こして反応活性な比表面積が低下するのを抑制するものである。このため、シンタリング防止剤には、Al、Mg、Ca、Ce、Sr、Zn、W、Moの酸化物およびそれらの誘導体から得られる一種の単体、または二種以上の固溶体からなる1500℃以上の高融点を有する材料が使用される。
しかしながら、燃料電池触媒としては特許文献3および特許文献4の担持触媒によっても高活性と高導電性の両立がなかなか困難であり、優れた出力特性が得られていない。いまでも十分な高活性を持つ触媒材料がまだ見出されておらず、Pt−RuとPtそれぞれは依然としてアノード触媒材料とカソード触媒材料の主流である。燃料電池の出力特性の更なる向上のために、酸化還元反応をスムーズに起こさせる高活性、高導電性かつ高安定性を持つ電極触媒の開発が要望されている。
特開2004−95263号公報 特開平9−167620号公報 特開2004−73991号公報 特開2003−80077号公報
本発明は、出力特性を向上させることが可能な燃料電池用担持触媒及び燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池用担持触媒は、酸化物担持体と、
前記酸化物担持体の表面に担持された触媒粒子と、
前記酸化物担持体の表面の前記触媒粒子の間に位置し、Mo、W、SnおよびRuからなる群より選択される少なくとも一種を含有する酸化物または複合酸化物を含む融点が1500℃未満の触媒層と、
前記酸化物担持体と前記触媒粒子と前記触媒層とが共有する界面と
を具備することを特徴とするものである。
本発明に係る燃料電池は、アノード、カソード、および、前記アノードと前記カソードとの間に配置されるプロトン伝導性膜を具備し、
前記アノードおよび前記カソードの少なくともいずれか一方が、前記燃料電池用担持触媒を含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、出力特性を向上させることが可能な燃料電池用担持触媒及び燃料電池を提供することができる。
以下、本発明の種々の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る担持触媒の構造を説明するための断面模式図である。
この担持触媒は、酸化物担持体1と、触媒粒子2と、触媒層3とを含み、以下に説明する構造を有する。
すなわち、触媒粒子2は、酸化物担持体1の表面に担持されている。酸化物担持体1の表面にはさらに、触媒粒子2と他の触媒粒子2との間に位置するように、触媒層3が担持されている。酸化物担持体1の表面上には、図1において矢印Xで示されているように、酸化物担持体1と触媒粒子2と触媒層3の三者が共有する界面(以下、共通界面と称する)が存在している。このような構造を本明細書中においては「ナノヘテロ構造」と称する。
本実施形態は、ナノヘテロ構造によって触媒粒子と触媒層との相乗効果を生かしたものである。高い活性、導電性と安定性を得るため、触媒粒子と酸化物担持体と触媒層との共通界面だけでなく、触媒層の選定も重要である。触媒層としてMo、W、SnおよびRuからなる群より選択される少なくとも一種を含有する酸化物または複合酸化物を含む融点が1500℃未満のものを使用することによって、ナノへテロ構造、特にその共通界面を通して、共通界面を含む領域に局部の電荷分布を形成することができる。この共通界面を含む領域の電荷分布により、触媒粒子と触媒層と酸化物担持体との量子効果、界面近辺の相互拡散によって触媒粒子と触媒層との相乗効果が得られ、担持触媒の活性および導電性を向上させることができるものと考えられる。さらに、触媒層は耐久性に優れることから、担持触媒の安定性を向上させることができるという効果も有する。これらの結果、燃料電池の出力特性を向上させることができるのである。
燃料電池における触媒反応は主に触媒粒子において生じる。このことから、触媒粒子を主触媒粒子と称することができる。触媒層は、主触媒粒子の活性を高める働きを有しており、助触媒層と称することができる。
次に、主触媒粒子、助触媒層および酸化物担持体を説明する。
<主触媒粒子>
遷移金属のd電子構造が触媒活性に特に優れているため、主触媒粒子は、遷移金属を含有することが望ましい。遷移金属の中でも、化学安定性、電気化学安定性の両面に優れることから、貴金属または特殊処理された遷移金属を用いることが望ましい。貴金属または特殊処理された遷移金属を用いることにより、担持触媒の安定性が動作環境によって著しく低下するのを抑制することができる。
Pt,Au,Pdは触媒活性、化学安定性に特に優れているため、主触媒粒子中にPt,AuおよびPdよりなる群から選択される少なくとも一種は40原子%以上を含有することがもっとも望ましい。また、上述した貴金属の一部がRu、Ir、RhおよびAgからなる群より選択される少なくとも一種の元素で置換された材料を、主触媒粒子として用いることもできる。
Ru、Ir、RhおよびAgは、有機燃料の酸化反応において副生するCOのCO2への酸化に対して優れた助触媒活性を発揮するため、前述した置換材料を用いることにより担持触媒の触媒活性をさらに向上させることができる。
特殊処理された遷移金属としては、例えば、遷移金属の窒化物、または、共有結合を有する遷移金属中心構造を有する材料を挙げることができる。遷移金属の窒化物としては、例えば、PtFeN、PtCoN等を挙げることができる。共有結合を有する遷移金属中心構造を有する材料は、例えば、遷移金属錯体を熱処理することにより得られ、かかる遷移金属錯体としては、コバルト、ニッケル等のsalen錯体、ポルフィリン錯体等を挙げることができる。
主触媒粒子は、ナノサイズの微粒子であることが望ましい。高活性を得るため、平均粒径が直径で3nm以下であることが好ましい。2nm以下は最も好ましい。これは、直径を小さくするほど共通界面の割合が多くなるため、主触媒粒子と助触媒層と酸化物担持体との相互作用効果が高められ、活性向上に寄与すると考えられるからである。ただ、小さすぎると、安定性が低下する場合があるため、主触媒粒子の平均粒径は、直径で0.5nm以上とすることが好ましい。
<助触媒層>
この助触媒層には、導電性と安定性が要求される。このため、助触媒層は、Mo、W、SnおよびRuからなる群より選択される少なくとも一種を含有する酸化物または複合酸化物を含む融点が1500℃未満のものである。この助触媒層とナノへテロ構造とを用いることによって、助触媒粉末を別に添加したり、助触媒層を用いるものの、ナノへテロ構造を持たない複合添加に比して大幅に活性を向上させることができる。導電性については、助触媒層とナノへテロ構造を用いることによって、担持触媒全体の導電率をいずれの酸化物の単一ものより大幅向上させることが可能であるが、さらなる導電性の向上のため、抵抗率(室温近辺)が5000mΩcm以下を示す電子伝導性を有することが望ましい。
助触媒層の融点を前記範囲に規定する理由について説明する。融点が1500℃以上であると、共通界面が不足であり、ヘテロ構造が得られにくく、高い出力特性を得られない。しかしながら、助触媒層の融点が低すぎると、助触媒層を形成し難いだけでなく、燃料電池特性の長期安定性が低下する恐れがあることから、融点を500℃以上とすることが好ましい。助触媒層の融点のより好ましい範囲は、600〜1400℃である。
この助触媒層は、平均厚さが3nm以下であることが好ましい。平均厚さが3nmを超えると、助触媒層と酸化物担持体と主触媒粒子との相互作用が弱くなり、触媒活性が低下する恐れがあるからである。また、助触媒層の平均厚さが3nmを超える担持触媒を用いると、燃料電池特性の長期安定性が低下する場合がある。助触媒層の平均厚さは、2nm以下とすることがさらに好ましい。また、助触媒層が薄すぎると、助触媒作用が弱くなり、均一性にも問題を生じる恐れがある。このため、助触媒層の平均厚さは、0.2nm以上とすることが好ましい。また、助触媒層は酸化物担持体を完全に遮蔽する必要がない。担持体を露出させることによって活性が向上する場合もあるからである。助触媒層は1層であってもよいし、多層構造とすることもできる。また、酸化物担持体の上に主触媒粒子と助触媒層以外に他の酸化物を添加しても良い。
<酸化物担持体>
酸化物担持体としては、種々の酸化物または複合酸化物を用いることができる。酸化物担持体の種類によらず、高い出力特性を得るためには、助触媒層としてMoO2、RuO2、WO2などの二元系酸化物が有力である。特に、MoO2酸化物は電子伝導性を持つものとされているため、MoO2酸化物と酸化物担持体との相乗効果による導電性向上が期待できるが、ナノヘテロ構造担持触媒による触媒活性及び導電性の更なる向上のためには酸化物担持体と助触媒層の組み合わせが極めて重要である。原因はまだ完全に把握していないが、酸化物担持体と助触媒層との間及び二種類酸化物と主触媒粒子との間の格子間マッチング、界面構造、電荷移動及びその安定性、経時変化などが影響するものと考えられる。以下に好ましい組み合わせ(1),(2)を説明する。
(1)助触媒層が、Moを含有する酸化物または複合酸化物を含む場合には、酸化物担持体は、Ti、Zr、Sn、W、Al、Cr、NbおよびSiからなる群より選択される少なくとも一種を含有する酸化物または複合酸化物を含むことが好ましい。助触媒層のMoを含有する酸化物または複合酸化物としては、例えば、MoOx(モル比x=1〜3)を挙げることができる。MoOxの中でも、MoO2を好ましい例として挙げることができる。MoOxのモル比xは、燃料電池の発電反応時に変動し得るだけでなく、主触媒粒子や酸化物担持体の組成にも影響を受けて変動し得る。しかしながら、モル比xを1〜3の範囲とすれば、助触媒層の融点を1500℃未満とし、出力特性の向上効果に特に優れる担持触媒を得ることができる。酸化物担持体の酸化物としては、例えば、TiO2、ZrO2、SnO2、WO3、Al23、Cr23、Nb25、SiO2が挙げられる。複合酸化物としては、前記種類の酸化物から構成されるものを挙げることができる。
(2)助触媒層が、W、SnおよびRuからなる群より選択される少なくとも一種を含有する酸化物または複合酸化物を含む場合には、酸化物担持体は、Moを含有する酸化物または複合酸化物を含むことが好ましい。助触媒層のW、SnおよびRuからなる群より選択される少なくとも一種を含有する酸化物としては、例えば、RuOx、WOx、SnOxを挙げることができる。これら酸化物のモル比xは、前述したMoOxと同じ理由により1〜3の範囲とすることが好ましい。これらの酸化物の中でも、RuO2、WO2、SnO2を好ましい例として挙げることができる。また、複合酸化物には、前記種類の酸化物から構成されるものを挙げることができる。酸化物担持体のMoを含有する酸化物としては、例えば、MoO3等を挙げることができる。
中でも、(1)の組み合わせにより大きな向上効果を得ることができる。また、酸化物担持体の酸化物として、Zeolite(SiO2−Al23系)またはペロブスカイト構造を持つ複合酸化物を用いた場合にも、出力特性の向上効果に優れた担持触媒を得ることができる。例えば、La,Sr,Mn,Coを含むペロブスカイト複合酸化物を用いた場合にも、高出力特性を得ることができる。
酸化物担持体は、抵抗率(室温近辺)が5000mΩcm以下を示す電子伝導性を有することが望ましい。これにより、担持触媒の導電性を特に良好にすることができる。
酸化物担持体の平均粒径は、直径で10nm〜100nmの範囲とすることが好ましい。酸化物担持体の平均粒径が100nmを超えると、得られる担持触媒のサイズが大きくなるため、電極における充填率が低下し、燃料電池の出力特性が低下する恐れがある。一方、酸化物担持体の平均粒径が10nm未満であると、電極における燃料あるいは酸化剤の通気性あるいは通液性が劣化する恐れがある。
主触媒粒子、助触媒層および酸化物担持体の結晶形態は、アモルファス、準結晶、結晶のいずれであってもよい。また、アモルファス、準結晶、結晶の混合物であってもよい。アモルファス材料を酸化物担持体に用いることによって、より高活性な担持触媒を得られることがある。酸化物の組成については、酸素サイトの欠損または金属サイトの欠損が存在する場合は触媒の活性、導電性が高くなる場合がある。また、活性、導電性あるいは安定性を高めるため、窒素化処理、錯体含浸・焼成処理など特殊処理を行なっても良い。本発明の実施形態に係る担持触媒は触媒活性に優れるため、カーボン担持触媒材料の触媒活性を補うことができ、カーボン担持触媒材料の併用により燃料電池の電極の導電性をさらに向上させることが可能である。また、カーボン担持触媒材料の代わりに電子伝導性の良好なカーボン材料、例えば、カーボンブラック、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブなどを併用することも可能である。
なお、ナノヘテロ構造、主触媒粒子の粒子直径、助触媒層の平均厚さは高倍率電子顕微鏡(TEM)分析によって観測・測定が可能である。酸化物担持体、助触媒層及び主触媒粒子の結晶構造はX線回折分析(XRD)によって分析することが可能である。担持触媒の表面元素の価数はX線光電子分析法(XPS)による測定が可能である。
次に、本発明の実施形態に係わる触媒材料の製造方法について説明する。本発明の実施形態に係る製造方法には、特に制限がない。溶液法でも良いが、物理蒸着、スパッタリング法でも良い。金属微粒子の上に酸化物が被ると活性が低下する場合がある。溶液法の場合は担持条件の制御によって選択的に担持させることがプロセス的に簡単である。よって、助触媒層の選択的な担持を簡単な方法で行うことが可能な溶液法を中心に検討した。
主触媒金属の粒子と助触媒層を酸化物担持体の上に担持させる溶液法には二種類ある。主触媒金属と助触媒酸化物の前駆体を一緒に担持させた後、還元処理など後処理によってヘテロ構造担持触媒を作製する同時担持法と、主触媒金属を担持させた後、助触媒酸化物を担持させる順次担持法である。中でも、順次担持法が好ましい。順次担持法は、酸化物担持体の上に主触媒粒子を担持させ、触媒前駆体(担持触媒A)を作製する担持工程と、含浸法によって触媒前駆体に他の酸化物を付与させる含浸工程とを具備する。
まず、担持工程について説明する。
主触媒粒子の製法については、固相反応法、固相−気相反応法、液相法(溶液法)、気相法などいろいろがあり、液相法(溶液法)についても、含浸法、沈殿法、共沈法、コロイド法、イオン交換法などがある。後述する実施例では、沈殿法によって主触媒粒子を作製しており、このときの還元処理条件としては、還元ガスを流量100〜2000mL/分で流しながら、100〜600℃、1〜10時間とすることが望ましいが、これらに限定されるものではない。
以下、含浸工程を詳細に説明する。
この含浸工程は、触媒前駆体を、Mo、W、SnおよびRuからなる群より選択される少なくとも一種の助触媒金属を含有する金属塩溶液に含浸した後、乾燥する過程と、
500〜1000℃の温度範囲で熱処理を施す過程とを含む。
上記溶液法の場合、助触媒層の前駆体を薄い層状な酸化物にさせる条件が重要である。前駆体から層状な酸化物への変身過程はまだ十分に把握していないが、本発明者らは層状な酸化物の融点にある程度依存していることを見出した。具体的には助触媒層を構成する酸化物もしくは複合酸化物の融点が1500℃未満であることが望ましい。酸化物の融点は酸化物の状態、処理雰囲気、酸化物の粒子サイズなどにも依存して変化し得るものではあるが、1500℃以上のような高融点の酸化物では層状形成と金属微粒子の微細化の両立が困難になることを見出した。
助触媒金属を含有する金属塩溶液については、複合酸化物を担持させる場合は多種酸化物の構成金属を含む複数金属塩の混合水溶液を使用することができる。また、担持工程の還元処理を省略してもよい場合がある。
熱処理過程の熱処理温度を1000℃を超える高温にすると、主触媒粒子の粒成長が激しいため、共通界面が形成され難くなる。また、熱処理温度を1000℃以下にしても、助触媒として1500℃以上のような高融点の酸化物を使用すると、粒子状担持になりやすく、共通界面を形成し難くなる。一方、熱処理過程の熱処理温度を500℃未満とすると、融点が1500℃未満の酸化物または複合酸化物を用いても薄い層状になり難いことがある。熱処理過程は、不活性ガスを流量100〜2000mL/分で流しながら、前記温度範囲で1〜10時間行うことが好ましい。なお、助触媒層の種類を複数種にする場合は、上記含浸工程を繰り返し行えば良い。
本発明の実施形態に係る燃料電池は、アノード、カソード、および、前記アノードと前記カソードとの間に配置されるプロトン伝導性膜を具備する。この燃料電池の一実施形態について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る燃料電池の発電部であるMEAを示す側面模式図である。
図2に示すMEAは、導電性多孔質シート11aとその上に積層されたアノード触媒層12を含むアノード13、および、導電性多孔質シート11bとその上に積層されたカソード触媒層14を含むカソード15が、プロトン伝導性膜16を介して、アノード触媒層12とカソード触媒層14とが対向するように積層される。なお、図2中、参照符号17は外部回路を示す。
助触媒層に含まれる触媒物質としては、アノード、カソード共に本発明の実施形態に係る燃料電池用担持触媒を用いることが好ましいが、本発明の実施形態に係る担持触媒を用いた電極と、他の電極、例えば、白金やルテニウム金属あるいはこれらの合金等の触媒金属を用いた電極とを組み合わせることもできる。
導電性多孔質シート(拡散層)としては、例えば、カーボンクロス、カーボンペーパーなどの通気性あるいは通液性を有する材料から形成されたシートを使用することができる。
アノード触媒層、カソード触媒層及びプロトン伝導性膜に含まれるプロトン伝導性物質は、プロトンを伝達できる材料であれば特に制限されることなく使用することができる。プロトン伝導性物質としては、例えば、ナフィオン(デュポン社製)、フレミオン(旭化成社製)、アシブレック(旭硝子社製)などのスルホン酸基を持つフッ素樹脂や、タングステン酸やリンタングステン酸などの無機物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アノード及びカソード電極は、例えば以下に説明する方法で製造することができる。
まず、前述の触媒物質、プロトン伝導性物質、水および有機溶媒を含有する電極組成物を調製する。この際、プロトン伝導性物質は有機溶媒中に溶解し、一方、触媒物質および導電剤は水中に分散させ、これらを混合することにより電極組成物を調製することが好ましい。
プロトン伝導性物質を有機溶媒中に溶解させるのは、プロトン伝導性物質が一般に水溶性が低く、有機溶媒に対する溶解性が高いからである。この溶液と、触媒物質と導電剤を水中に分散させた溶液とを混合することにより、プロトン伝導性物質、触媒物質および導電剤が均一に分散した電極を製造することができる。使用する有機溶媒は、プロトン伝導性物質を溶解できるものであれば特に制限されるものではなく、例えば、エタノール、1−プロパノ−ルなどを使用することができる。また、これらの有機溶媒と水との混合液を使用することも可能である。触媒物質と導電剤を水中に分散させるには、ホモジナイザー、ボールミルなど既知の分散器を用いて行えばよい。
得られた電極用組成物から水および有機溶媒を揮発させるなどして除去することによりカソード触媒層を作製し、これを導電性多孔質シート上に塗布することにより、電極を製造することができる。
電極の製造方法は、上述した方法に限られるものではなく、他の方法を用いることもできる。
例えば、導電性多孔質シートを支持体として、触媒物質と導電剤を水中に分散させた懸濁液をこの支持体上に濾過し、乾燥させた後、この支持体に、プロトン伝導性物質を溶解した有機溶剤を浸透させ、有機溶剤を揮発させることにより、電極を製造することができる。
また、例えば、触媒物質と導電剤を水中に分散した懸濁液と、プロトン伝導性物質を溶解した有機溶剤を均一に混合した後に、導電性多孔質シート上に塗布し、乾燥させる方法で電極を製造することも可能である。
このMEAは、例えば以下に説明するように製造することができる。
すなわち、前述したアノード電極とカソード電極とを、それぞれの触媒層が内側になるようにプロトン伝導性膜を介して圧着することによりMEAを製造することができる。
圧着条件としては、例えば100℃〜180℃の温度とし、10〜200kg/cm2の圧力とすることができ、この条件下で1分〜30分程度の間、熱圧着すればよい。
本発明の実施形態に係る燃料電池は、前述したMEAと燃料および酸化剤を供給する部分を含む。使用するMEAの数は1組でもよいが、複数使用することにより、所望の起電力を得ることができる。アノードに供給される燃料としては、メタノール、エタノール、蟻酸等を使用することができる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
[実施例]
以下、本発明の実施形態を実施例により説明するが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。
<担持触媒の製造>
(実施例1)
まず、酸化物担持体として平均直径が50nmのチタン酸化物微粒子20gを、純水3000mLにホモジナイザーを使って混合させて懸濁液とした後、フラスコに入れ、攪拌しながら、1時間還流した。次いで、主触媒金属を含有する金属塩Xの水溶液として、H2PtCl6水溶液とH2RuCl5水溶液を金属含有割合が目的とする主触媒合金中の金属含有割合と一致するように調製した混合水溶液(水溶液中の主触媒金属含有量:42mg/mL)を120mL加え、20分後に、炭酸水素ナトリウムの水溶液(50mg塩/mL水)をpH9となるまで徐々に滴下した(滴下速度:10mL/分)。滴下した後、そのまま1時間還流させ、ろ過した。沈殿物をフラスコに移し、希硫酸で30分還流させ、ろ過した。次に、沈殿物をフラスコに移し、純水でよく洗浄した後、純水で30分還流させ、ろ過した後、この沈殿物を100℃で乾燥させた。乾燥後、高純度ジルコニアボートに入れ、円筒炉で、3%H2/N2ガスを流量100mL/分で流しながら、250℃で2時間還元してから室温に戻し、酸化物担持体に主触媒粒子が担持されている触媒前駆体(担持触媒A)を得た。
次に、得られた触媒前駆体(担持触媒A)20gを、表1に示す助触媒金属を含有する金属塩Yの水溶液(水溶液中の助触媒金属含有量:2mg/mL)200mLに入れ、攪拌しながら、水分を蒸発させ、更に100℃で乾燥させた。続いて、この触媒前駆体を高純度ジルコニアボートに入れ、円筒炉で、Arガスを流量1000mL/分で流しながら、700℃で5時間熱処理することにより担持触媒を得た。
得られた担持触媒の形態を、透過型電子顕微鏡(TEM)によって観測した。その結果を高倍率TEM写真として図3に示す。
図3から明らかなように、酸化物担持体粒子1の上には、主触媒粒子2と助触媒層3が担持されており、助触媒層3が主触媒粒子2の間に存在していた。また、助触媒層3と主触媒粒子2と酸化物担持体1の三者は共通界面(図3中、矢印Xで示される)を有しており、得られた担持触媒はナノヘテロ構造を有することを確認できた。主触媒粒子と助触媒層の組成については、TEM−EDSによってそれぞれが表1に示す組成を有することを確認した。主触媒粒子の平均粒径については、得られた担持触媒の分散体からなる試料についてTEM観察を行い、5ヶ所の異なる視野において、全輪郭が観察可能である主触媒粒子を10個ずつランダムに選出し、各主触媒粒子の直径を測定し、計50個の直径の平均値を主触媒粒子の平均粒径とした。主触媒粒子は、直径が2〜5nmの分布を有し、平均直径が3.0nmであった。なお、酸化物担持体の平均直径についても主触媒粒子の平均直径と同様にして測定した。
助触媒層の平均厚さについては、得られた担持触媒の分散体からなる試料についてTEM観察を行い、5ヶ所の異なる視野において、担持触媒を10個ずつランダムに選出し、各担持触媒の助触媒層の厚さを測定し、計50箇所の厚さの平均値を助触媒層の平均厚さとした。助触媒層は、厚さが1〜3nmの分布を有し、平均厚さが1.5nmであった。
さらに、得られた担持触媒について、X線回折分析(XRD)を行い、MoO2の特徴ピークが観察された。更に、含浸工程前の触媒前駆体と含浸工程後の担持触媒について示差熱分析(DTA)を行った。1000℃以下に含浸工程による吸熱ピークが現れ、Moを含む層状酸化物(助触媒層)の融点は1500℃未満であることを確認した。
(実施例2〜8)
酸化物担持体の種類を表1に示すものに変更したこと以外には、実施例1と同様にして担持触媒を製造した。
(実施例9,10)
酸化物担持体および金属塩Yの種類を表1に示すものに変更したこと以外には、実施例1と同様にして担持触媒を製造した。
TEM観察の結果、これらの担持触媒はナノヘテロ構造を有していたが、酸化物担持体表面上に主触媒粒子と助触媒層だけでなく、粒子状の酸化物も担持されているのが観察された。TEM−EDSの結果、助触媒層の組成は、実施例9,10それぞれ表1に示す組成を有することを確認した。DTAの結果では実施例9,10共に1200℃以上1500℃未満の間に含浸工程による吸熱ピークが現れ、これら層状酸化物の融点は1500℃未満であることがわかった。
また、酸化物担持体としてはMoO3を使用したが、含浸工程後の担持触媒でのXRD分析結果では、実施例9,10共にMoO2の特徴ピークが確認された。
また、実施例9で得られた担持触媒について、指示薬変色反応法を用いて表面酸性を測定したところ、固体超強酸性であった。
(実施例11)
金属塩Yの水溶液中の助触媒金属含有量を8mg/mLに変更したこと以外には、実施例1と同様にして担持触媒を製造した。
TEM観察の結果、得られた担持触媒はナノヘテロ構造を有していたが、主触媒粒子が助触媒層で被覆されている部分もあった。助触媒層の厚さは2〜5nmであり、平均厚さが3.0nmであった。
(実施例12〜14)
酸化物担持体の種類を表1に示す複合酸化物に変更したこと以外には、実施例1と同様にして担持触媒を製造した。
(実施例15)
金属塩Yの水溶液として、表1に示す2種類の金属塩の水溶液を金属含有割合が目的とする助触媒複合酸化物中の金属含有割合と一致するように調製した混合水溶液を用いたこと以外には、実施例1と同様にして担持触媒を製造した。
TEM観察の結果、この担持触媒はナノヘテロ構造を有していたが、酸化物担持体表面上に主触媒粒子と助触媒層だけでなく、粒子状の酸化物も担持されているのが観察された。
助触媒層については、表1に示す組成を有する複合酸化物であることを確認した。DTAの結果では1000〜1200℃の間に含浸工程による吸熱ピークが現れ、層状酸化物(助触媒層)の融点は1500℃未満であることがわかった。
(実施例16,17)
金属塩Xの水溶液として、表2に示す2種類の金属塩の水溶液を金属含有割合が目的とする主触媒合金中の金属含有割合と一致するように調製した混合水溶液を用いたこと以外には、実施例1と同様にして担持触媒を製造した。
TEM−EDSの結果、実施例20,21の主触媒粒子の組成は、それぞれPtSn(Pt;50原子%、Sn;50原子%)とPtPd(Pt;50原子%、Pd;50原子%)であった。
(実施例18,20)
金属塩Xの水溶液として、表3に示す金属塩の水溶液を用いたこと以外には、実施例1と同様にして担持触媒を製造した。
TEM−EDSの結果、実施例18の主触媒粒子はPt粒子であり、実施例20の主触媒粒子はAu粒子であった。
(実施例19)
金属塩Yの種類を表3に示すものに変更したこと以外には、実施例18と同様にして担持触媒を製造した。
TEM−EDSの結果、主触媒粒子、助触媒層はそれぞれ表1に示す組成であった。DTAの結果では800〜1200℃の間に含浸工程による吸熱ピークが現れ、層状酸化物の融点は1500℃未満であることがわかった。
(比較例1)
金属塩Yの種類を表1に示すものに変更したこと以外には、実施例1と同様にして担持触媒を製造した。
TEM観察およびTEM−EDSの結果、得られた担持触媒は、TiO2(酸化物担持体)の上に主触媒粒子と粒子状のAl23が担持された形態にあり、助触媒層は担持されていなかった。DTAの結果では1500℃以上に含浸工程による吸熱ピークが現れ、粒子状酸化物の融点は1500℃以上であることがわかった。
(比較例2)
実施例1の触媒前駆体(担持触媒A)を、比較例2の担持触媒とした。
TEM観察の結果、酸化物担持体には、主触媒粒子は担持されていたが、助触媒層が担持されていなかった。
(比較例3)
実施例9の触媒前駆体(担持触媒A)を、比較例3の担持触媒とした。
TEM観察の結果、酸化物担持体には、主触媒粒子は担持されていたが、助触媒層が担持されていなかった。
(比較例4)
チタン酸化物微粒子(酸化物担持体)について含浸工程の後に担持工程を行ったこと以外には、実施例1と同様にして担持触媒を製造した。
TEM観察の結果、得られた担持触媒は、酸化物担持体の表面がMo酸化物の皮膜で被覆され、その上に主触媒粒子が担持された形態にあった。
(比較例5)
酸化物担持体および金属塩Yの種類を表1に示すものに変更したこと以外には、比較例4と同様にして担持触媒を製造した。
TEM観察およびTEM−EDSの結果、得られた担持触媒は、酸化物担持体の表面がW酸化物の皮膜で被覆され、その上に主触媒粒子が担持された形態にあった。XRDの結果、WO2の特徴ピークが観察された。
指示薬変色反応法を用いて得られた担持触媒の表面酸性を測定した結果、固体超強酸性であった。
(比較例6)
チタン酸化物微粒子20gの代わりにバルカンカーボンブラック8gを用いたこと以外には、実施例1と同様にして触媒前駆体(担持触媒A)を得た。得られた触媒前駆体(担持触媒A)を、比較例6の担持触媒とした。
TEM観察の結果、酸化物担持体には、主触媒粒子は担持されていたが、助触媒層が担持されていなかった。
(比較例7)
実施例1の触媒前駆体(担持触媒A)20gの代わりに、比較例6の触媒前駆体(担持触媒A)10gを用いたこと以外には、実施例1と同様にして担持触媒を製造した。
TEM観察およびTEM−EDSの結果、得られた担持触媒は、バルカンカーボンブラックの上に主触媒粒子と粒子状のMo酸化物が担持された形態にあり、助触媒層は担持されていなかった。XRD分析ではMoO2の特徴ピークが観察された。
(比較例8,9)
金属塩Xの水溶液として、表2に示す2種類の金属塩の水溶液を金属含有割合が目的とする主触媒合金中の金属含有割合と一致するように調製した混合水溶液を用いたこと以外には、比較例6と同様にして担持触媒を製造した。
TEM観察の結果、酸化物担持体には、主触媒粒子は担持されていたが、助触媒層が担持されていなかった。
(比較例10)
金属塩Xの水溶液として、表3に示す金属塩の水溶液を用いたこと以外には、比較例5と同様にして担持触媒を製造した。
TEM観察およびTEM−EDSの結果、得られた担持触媒は、酸化物担持体の表面がW酸化物の皮膜で被覆され、その上に主触媒粒子が担持された形態にあった。XRDの結果、WO2の特徴ピークが観察された。
指示薬変色反応法を用いて得られた担持触媒の表面酸性を測定した結果、固体超強酸性であった。
(比較例11,12)
金属塩Xの水溶液として、表3に示す金属塩の水溶液を用いたこと以外には、比較例6と同様にして担持触媒を製造した。
TEM観察の結果、酸化物担持体には、主触媒粒子は担持されていたが、助触媒層が担持されていなかった。
(実施例1〜15および比較例1〜7)
<アノードの作製>
実施例1の担持触媒3gと、純水8gと、20%ナフィオン溶液15gと、2−エトキシエタノール30gとを良く攪拌した後、卓上型ボールミルで分散し、スラリー組成物を作製した。撥水処理したカーボンペーパー(350μm、東レ社製)に上記のスラリー組成物をコントロールコータで塗布し、乾燥させ、担持触媒のローディング密度が3mg/cm2のアノードを作製した。
実施例1の担持触媒の代わりに実施例2〜15および比較例1〜7の担持触媒を用いたこと以外には、実施例1と同様にして実施例2〜15および比較例1〜7のアノードを作製した。
<カソードの作製>
比較例11の担持触媒2gと、純水5gと、20%ナフィオン溶液5gと、2−エトキシエタノール20gとを良く攪拌した後、卓上型ボールミルで分散し、スラリー組成物を作製した。撥水処理したカーボンペーパー(350μm、東レ社製)に上記のスラリー組成物をコントロールコータで塗布し、乾燥させ、担持触媒のローディング密度が2mg/cm2のカソードを作製した。
<MEAの作製>
得られたアノード(実施例1〜15および比較例1〜7)、カソード(比較例11)それぞれを、電極面積が10cm2になるように3.2cm×3.2cmの正方形に切り取った。このカソードとアノードの間に、プロトン伝導性固体高分子膜としてナフィオン117(デュポン社製、登録商標)を挟んで、125℃、10分、30kg/cm2の圧力で熱圧着して、図2に示す構造のMEAを作製した。
<燃料電池の作製及び評価>
得られたMEAと燃料供給部分と負荷器とを用いて、燃料直接供給型高分子電解質型単セル燃料電池を作製した。
得られた実施例1〜15および比較例1〜7の燃料電池それぞれについて、アノードに燃料としてメタノール水溶液(濃度:1M)を流量0.6mL/分で供給すると共に、カソードに空気を160mL/分の低流量で供給し、セルを50℃に維持した状態で、100mA/cm2の電流密度で放電させ、50時間後のセル抵抗の最高値およびセル電圧を測定した。この結果を下記表1に示す。
Figure 0004713959
ここで、比較例1,2の燃料電池では、セル抵抗の最高値は100mΩを超え、セル電圧は0.05V未満であった。
表1から明らかなように、実施例1〜15の燃料電池は、セル抵抗が低いだけでなく、セル電圧が高く出力特性に優れていた。特に、助触媒層がMo酸化物である場合、酸化物担持体がTi、Zr、Sn、W、Al、Cr、NbおよびSiからなる群より選択される少なくとも一種を含有する酸化物を含む担持触媒を用いた実施例1〜8の燃料電池は、酸化物担持体に前述した酸化物を含まない担持触媒を用いた実施例13,14に比較してセル抵抗が低かった。これは、実施例1〜8の燃料電池に用いた担持触媒が導電性に特に優れていたためと考えられる。中でも、酸化物担持体にTiO2を用いた実施例1の燃料電池、酸化物担持体にZrO2を用いた実施例2の燃料電池、および、酸化物担持体にSnO2を用いた実施例3の燃料電池では、他の酸化物担持体を用いた実施例4〜8の燃料電池に比較してセル電圧が高く、出力特性が特に良好であった。
これに対して、比較例1〜5の燃料電池は、実施例1〜15に比較してセル抵抗が高いだけでなく、セル電圧が低く出力特性に劣っていた。比較例6,7の燃料電池については、実施例1〜15に比較してセル抵抗は低かったものの、セル電圧が低く出力特性に劣っていた。
比較例1の燃料電池に用いた担持触媒では、特許文献4のように、酸化物担持体に融点が1500℃以上の安定なAl酸化物を担持させたため粒子状となり、ナノヘテロ構造が形成されず、共通界面が形成されなかったか、あるいは形成されても僅かしか存在しなかった。このため、担持触媒の活性や導電性あるいは安定性が低下したことに起因して出力特性が劣化したものと考えられる。
比較例2,3の燃料電池では、助触媒層が担持されていない担持触媒を使用したため、活性や導電性あるいは安定性が低下したことに起因してセル抵抗が高くなり、セル電圧が低下したものと考えられる。
比較例4の燃料電池では、酸化物皮膜が形成された酸化物担持体に主触媒粒子を担持させた担持触媒を使用したため、共通界面が無く、ナノヘテロ構造を有していなかったため、セル抵抗が高くなり、セル電圧が低下したものと考えられる。
比較例5の燃料電池では、特許文献3のようにW酸化物皮膜が形成された酸化物担持体に主触媒粒子を担持させた担持触媒を使用したため、共通界面が無く、ナノヘテロ構造を有していなかったため、セル抵抗が高くなり、セル電圧が低下したものと考えられる。
比較例6の燃料電池に用いた担持触媒では、担持体としてカーボンを用いたため導電性には優れていたものの活性が低く、また、助触媒層が存在しないため安定性が低下したことに起因してセル電圧が低下したものと考えられる。
比較例7の燃料電池に用いた担持触媒では、担持体としてカーボンを用いたため導電性には優れていたものの活性が低く、また、カーボンに担持されたMo酸化物が粒子状となり、ナノヘテロ構造が形成されなかったため、セル電圧が低下したものと考えられる。なお、酸化物が粒子状となったのは、カーボンと酸化物との相性によるものと考えられる。
(実施例16および比較例8)
実施例1の担持触媒の代わりに、実施例16および比較例8の担持触媒を使用したこと以外には、実施例1と同様にして燃料電池をそれぞれ作製した。実施例16および比較例8の燃料電池について、燃料としてエタノール水溶液(濃度:1M)を使用したこと以外には、実施例1と同様にしてそれぞれの燃料電池の評価を行った。その結果を下記表2に示す。
(実施例17および比較例9)
実施例1の担持触媒の代わりに、実施例17および比較例9の担持触媒を使用したこと以外には、実施例1と同様にして燃料電池をそれぞれ作製した。実施例17および比較例9の燃料電池について、燃料として蟻酸水溶液(濃度:1M)を使用したこと以外には、実施例1と同様にしてそれぞれの燃料電池の評価を行った。その結果を下記表2に併記する。
Figure 0004713959
表2のうち、燃料としてエタノール水溶液を用いた場合について述べる。
実施例16の燃料電池は、比較例8の燃料電池に比較してセル電圧が高く出力特性に優れていた。比較例8の燃料電池で用いた担持触媒は、担持体としてカーボンを用いたため導電性には優れていたものの活性が低く、助触媒層が担持されていなかったため、燃料電池のセル電圧が低下したものと考えられる。
実施例16の結果から、ナノへテロ構造を持つ担持触媒では高いエタノール酸化活性も得られることを確認できた。
表2のうち、燃料として蟻酸水溶液を用いた場合について述べる。
実施例17の燃料電池は、比較例9の燃料電池に比較してセル電圧が高く出力特性に優れていた。比較例9の燃料電池で用いた担持触媒は、担持体としてカーボンを用いたため導電性には優れていたものの活性が低く、助触媒層が担持されていなかったため、燃料電池のセル電圧が低下したものと考えられる。
実施例17の結果から、ナノへテロ構造を持つ担持触媒では高い蟻酸の酸化活性も得られることを確認できた。
(実施例18〜20および比較例10〜12)
<アノードの作製>
比較例6の担持触媒3gと、純水8gと、20%ナフィオン溶液15gと、2−エトキシエタノール30gとを良く攪拌した後、卓上型ボールミルで分散し、スラリー組成物を作製した。撥水処理したカーボンペーパー(350μm、東レ社製)に上記のスラリー組成物をコントロールコータで塗布し、乾燥させ、担持触媒のローディング密度が3mg/cm2のアノードを作製した。
<カソードの作製>
実施例18の担持触媒2gと、純水5gと、20%ナフィオン溶液5gと、2−エトキシエタノール20gとを良く攪拌した後、卓上型ボールミルで分散し、スラリー組成物を作製した。撥水処理したカーボンペーパー(350μm、東レ社製)に上記のスラリー組成物をコントロールコータで塗布し、乾燥させ、担持触媒のローディング密度が2mg/cm2のカソードを作製した。
実施例18の担持触媒の代わりに、実施例19,20および比較例10〜12の担持触媒を用いたこと以外には、実施例18と同様にして実施例19,20および比較例10〜12のカソードをそれぞれ作製した。
<燃料電池の作製及び評価>
得られたアノード(比較例6)およびカソード(実施例18〜20および比較例10〜12)を用いたこと以外には、実施例1と同様にして燃料電池を作製した。
得られた実施例18〜20および比較例10〜12の燃料電池それぞれについて、実施例1と同様にして燃料電池の評価を行った。この結果を下記表3に示す。
Figure 0004713959
表3のうちの主触媒粒子がPtの場合について述べる。
実施例18,19の燃料電池はセル電圧が高く出力特性に優れていた。
これに対して、比較例10の燃料電池は、実施例18,19に比較して、セル抵抗が高いだけでなく、セル電圧が低く出力特性に劣っていた。比較例10の燃料電池のカソードに用いた担持触媒では、特許文献3のように酸化物皮膜が形成された酸化物担持体に主触媒粒子を担持させたため、共通界面が無く、ナノヘテロ構造が形成されていなかったことから、セル抵抗が高くなり、セル電圧が低下したものと考えられる。
また、比較例11の燃料電池は、実施例18,19に比較して、セル電圧が低く出力特性に劣っていた。比較例11の燃料電池のカソードに用いた担持触媒では、担持体としてカーボンを用いたため導電性は高かったものの活性が低く、助触媒層が担持されていなかったため、燃料電池のセル電圧が低下したものと考えられる。
表3のうちの主触媒粒子がAuの場合について述べる。
実施例20の燃料電池はセル電圧が高く出力特性に優れていた。
これに対して、比較例12の燃料電池は、実施例20に比較して、セル電圧が低く出力特性に劣っていた。これは、比較例12の燃料電池のカソードに用いた担持触媒では、担持体としてカーボンを用いたため導電性は高かったものの活性が低く、助触媒層が担持されていなかったため、燃料電池のセル電圧が低下したものと考えられる。
実施例18〜20の結果から、酸素還元活性にもナノヘテロ構造による効果があることを確認できた。
担持体としてカーボンを使用した担持触媒と比較した場合、主触媒粒子がPtの実施例18のセル電圧の上昇幅は0.02Vであったのに対して、主触媒粒子がAuの実施例20のセル電圧の上昇幅は0.13Vと大きく、特に、Auの場合のセル電圧特性向上が大きい。主触媒粒子がAuの場合のセル電圧値そのものは、Ptの場合に比較して低いものの、例えばAu粒子のクラスタ化によっては更なる活性向上を期待できる。
本発明の一実施形態に係る担持触媒の構造を説明するための断面模式図。 本発明の一実施形態に係る燃料電池の発電部であるMEAを示す側面模式図。 実施例1の担持触媒の高倍率TEM写真。
符号の説明
1…酸化物担持体、2…触媒粒子、3…触媒層、11a,11b…導電性多孔質シート、12…アノード触媒層、13…アノード、14…カソード触媒層、15…カソード、16…プロトン伝導性膜、17…外部回路。

Claims (6)

  1. 酸化物担持体と、
    前記酸化物担持体の表面に担持された触媒粒子と、
    前記酸化物担持体の表面の前記触媒粒子の間に位置し、Mo、W、SnおよびRuからなる群より選択される少なくとも一種を含有する酸化物または複合酸化物を含む融点が1500℃未満の触媒層と、
    前記酸化物担持体と前記触媒粒子と前記触媒層とが共有する界面と
    を具備することを特徴とする燃料電池用担持触媒。
  2. 前記酸化物担持体は、Ti、Zr、Sn、W、Al、Cr、Nb、Si及びMoからなる群より選択される少なくとも一種を含有する酸化物または複合酸化物を含むことを特徴とする請求項1記載の燃料電池用担持触媒。
  3. 前記触媒層は、Moを含有する酸化物または複合酸化物を含み、かつ前記酸化物担持体は、Ti、Zr、Sn、W、Al、Cr、NbおよびSiからなる群より選択される少なくとも一種を含有する酸化物または複合酸化物を含むことを特徴とする請求項1記載の燃料電池用担持触媒。
  4. 前記触媒層は、W、SnおよびRuからなる群より選択される少なくとも一種を含有する酸化物または複合酸化物を含み、かつ前記酸化物担持体は、Moを含有する酸化物または複合酸化物を含むことを特徴とする請求項1記載の燃料電池用担持触媒。
  5. 前記触媒層は、平均厚さが3nm以下であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項記載の燃料電池用担持触媒。
  6. アノード、カソード、および、前記アノードと前記カソードとの間に配置されるプロトン伝導性膜を具備し、
    前記アノードおよび前記カソードの少なくともいずれか一方が、請求項1ないしのいずれか1項記載の燃料電池用担持触媒を含むことを特徴とする燃料電池。
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