JP4713201B2 - リン除去剤供給装置及びそれを備えた小規模排水浄化槽 - Google Patents

リン除去剤供給装置及びそれを備えた小規模排水浄化槽 Download PDF

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Description

本発明は、戸建住宅、集合住宅、コンビニエンスストア等の小規模建築施設から排出されるし尿排水、生活排水、有機系排水等の合併排水(以下、これらを単に排水と略す)に含まれているリン分(リン酸イオン)を除去する固形リン除去剤、リン除去剤供給装置、及びそれを備え、排水を処理する小規模排水浄化槽に関する。
上記の施設等から排出される排水は、嫌気処理と好気処理の生物処理機能を主体とする小規模排水浄化槽によって処理され、消毒した後、放流されている。これら小規模排水浄化槽は、排水中の固形物や有機物を除去して汚濁指標のBODを低減(除去)して、さらには排水を嫌気処理と好気処理の系内で循環させて、窒素分を除去している。しかし、このような処理を施してもリン分(リン酸イオン)は除去することができず、そのまま放流されている。そこで小規模排水浄化槽では、リン酸イオンも除去することを目的にした場合、鉄、アルミニウム、カルシウム等の多価金属イオンを排水中に供給し、多価金属イオンとリン酸イオンとを反応させることにより固体化(または粒子化)して沈殿、浮上又は濾過等の処理によって除去する、反応凝集法が用いられている。
そして、この多価金属イオンを排水中に供給する方法としては、例えば、鉄、アルミニウム等の金属材を液中に対峙させて懸垂し、この金属材に電圧をかけて電流を流し、陽極からこれら多価金属イオンを溶出させる電解法がある(特許文献1参照)。さらには、多価金属イオンを排水中に供給する別の方法として、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミニウム等の水溶液の凝集剤を注入ポンプにより供給する凝集剤添加法がある(特許文献2参照)。
前記した電解法は、電解装置、制御装置等の備えが必須であり、また電極材の消耗に伴い新品との定期的交換が必要とされている。また、凝集剤添加法は、凝集剤注入装置(ポンプ)、制御装置、凝集剤貯留タンク等の備えが必須であり、また凝集剤の減少に伴い定期的補充が必要とされている。そして、前記した装置は総じて高価なものであるため、小規模排水浄化槽へ組み込むとなるとその負担が大きくなってしまい、また維持管理も複雑さを増している。
そこで、付帯装置の軽装化または不要化、低コスト化、維持管理性の向上等を狙った方法や装置が提案されている。例えば、リン酸イオンと反応する金属塩と消毒能を有する塩素系化合物とを混合して錠剤化し、この錠剤を浄化処理の終了した処理水と接触させて、リン酸イオンの除去と処理水の消毒を行う、リン除去殺菌固形剤、それを用いた浄化槽がある(特許文献3参照)。さらには高級脂肪酸、高級アルコール、パラフィン類等の有機化合物と鉄塩、アルミニウム塩等を混ぜて溶解、冷却固化したものを、活性汚泥方式の曝気槽に添加して溶解させる、固形脱窒、脱リン促進剤がある(特許文献4参照)。
特許第3506697号公報 特開2003−136082号公報 特開2000−210676号公報 特開2001−269689号公報
リン除去殺菌固形剤のような例では、殺菌剤を含んでいるため、生物処理が終了した後に処理水と接触させる必要のあること、また、処理水と接触させた後にリン酸イオンと反応して生成する固形物粒子(またはフロック)は、その粒径が小さく沈降速度の遅いことが推測される。従って、固液分離性を高め、固形物粒子の槽外への流出を防止するためには、滞留槽の容量を大きくする必要があり、結果的に小規模排水浄化槽全体の容量が大きいものになってしまう。
固形脱窒、脱リン促進剤のような例では、この固形剤を曝気槽に直接投入したり、濾床内の循環水と接触する部分に添加したりするものである。このような場合、固形剤は存在するリン酸イオン濃度に関係なく溶解していくため、反応量に必要な金属イオンの過不足を生じることが推測される。結果的に安定したリン除去が行われにくい。また、固形剤の残存状態も確認しにくく、維持管理に煩わしさを生じる。
本発明は、これら従来技術の課題を解決するものであり、重装備の機器を用いないで、且つ取り扱い容易な固形リン除去剤を用いることによって、固形リン除去剤からの金属塩の溶出量が調整でき、また、固形剤の残存量の確認及び補充が容易にでき、そして、特に小規模排水浄化槽へリン除去機能を容易に付与することのできる、固形リン除去剤、リン除去剤供給装置及びそれを備える小規模排水浄化槽を提供することを目的とする。
(1)本発明は、流入口および流出口を有し、水を蓄える有底の貯留容器と、前記貯留容器内に設けられ、固形リン除去剤を充填し、底面及び/又は側面下部に水と接触させる開口を有する収納容器と、前記貯留容器に前記収納容器を係着させる支持体とを備え、前記収納容器の底部(低部)を所定の水位高さで水と接触させる高さ調整手段を設けてなり、前記固形リン除去剤が、少なくとも、(a)鉄塩又はアルミニウム塩と、(b)水酸基、水酸基及びアセチル基、又は水酸基、アセチル基及びアセタール基を有するポリビニルアルコール系樹脂とを含有する、固形リン除去剤であるリン除去剤供給装置である。
(2)また、本発明は、流入口および流出口を有し、水を蓄える有底の貯留容器と、前記貯留容器内に設けられ、固形リン除去剤を充填し、底面及び/又は側面下部に水と接触させる開口を有する収納容器と、前記貯留容器に前記収納容器を係着させる支持体とを備え、前記収納容器の底部(低部)を所定の水位高さで水と接触させる高さ調整手段を設けてなり、前記固形リン除去剤が、少なくとも、(a)鉄塩又はアルミニウム塩と、(c)多糖類と、(b)水酸基、水酸基及びアセチル基、又は水酸基、アセチル基及びアセタール基を有するポリビニルアルコール系樹脂とを含有する、固形リン除去剤であるリン除去剤供給装置である
(3)また、多糖類が、澱粉、デキストリン、セルロース又はセロビオースである上記(2)に記載のリン除去剤供給装置である。
固形リン除去剤としては、それ自身に富栄養化成分の一つである窒素成分を含まず、また添加剤(結合剤、コーティング剤等)がいずれ酸化分解、加水分解または生分解等の作用を受けて分解または低分子化することが好ましい。
(4)また、本発明は、少なくとも嫌気処理槽、好気処理槽を組み込んでいる浄化槽に、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のリン除去剤供給装置を備えた小規模排水浄化槽である。
)また、本発明は、好気処理槽23を経た後の移流水を嫌気処理槽(21、22)へ返送する循環水路24にリン除去剤供給装置1を備えている、項()の小規模排水浄化槽である。
)また、本発明は、循環水路を分岐させ、分岐水路にリン除去剤供給装置を備えた上記()に記載の小規模排水浄化槽である。
)また、本発明は、リン除去剤供給装置の流入側の分岐水路に、循環水を間欠的に移流させるための水路開閉手段を設けた上記()に記載の小規模排水浄化槽である。
)更に、本発明は、嫌気処理槽から好気処理槽へ移流水が移流する水路にリン除去剤供給装置を備えた上記()に記載の小規模排水浄化槽である。
本発明の固形リン除去剤は、(a)鉄塩又はアルミニウム塩と(b)ポリビニルアルコ−ル系樹脂、または、(a)鉄塩又はアルミニウム塩と(c)多糖類と(b)ポリビニルアルコ−ル系樹脂、等の組成物をタブレット状に固体成形したものであり、この組成物のタブレット化によって、水と接触すると容易に溶解、消失してしまうという鉄塩又はアルミニウム塩の特性を改質できる。すなわち、タブレットの溶解性を遅らせる遅溶解性(徐放性)という特質を持たせることができる。また、本発明の固形リン除去剤は、富栄養化の窒素成分を含まず、また添加剤も分解性を有するものである。したがって、小規模排水浄化槽へ好適な固形リン除去剤として用いることができる。
また、本発明のリン除去剤供給装置は、水を蓄える有底の貯留容器と、この貯留容器内に設け、固形リン除去剤を充填し、底面及び/又は側面下部に水と接触させる開口を有する収納容器と、貯留容器に前記収納容器を係着させる支持体とから構成させ、そして、収納容器の底部(低部)を所定の水位高さで水と接触させる高さ調整手段を設けているものである。これによって、リン除去に見合った必要の溶解量を確保し、且つ、よりいっそうの徐放性を高めることができる。また、簡単な容器の構成からなっているので、極めて安価に製作でき、小規模排水浄化槽へ容易に搭載できる。
さらに、本発明の嫌気処理槽及び好気処理槽を組込んでいる小規模排水浄化槽は、前記した固形リン除去剤を充填したリン除去剤供給装置を備えているので、BOD、T−N、SSの除去とともに、リンも高度に安定して除去することができる。また、リン除去剤供給装置は、高さ調整の確認と固形リン除去剤有無の確認と補充だけで済むので、維持管理が容易である。さらに固形リン除去剤の補充だけなので、ランニングコストの負担を軽減できる。
さらに、本発明の小規模排水浄化槽は、リン除去剤供給装置を好気処理槽から嫌気処理槽への循環水路、または嫌気処理槽から好気処理槽への移流路に組込むことで、新たな水移送ポンプを不要にすることができる。また、特にリン除去剤供給装置を好気処理槽から嫌気処理槽への循環水路に設ける場合、この循環水路を分岐させ、通水量を減じた分岐水路に設けることで、リン除去に見合った必要溶解量の調整をより容易にすることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
先ず、固形リン除去剤について説明する。固形リン除去剤の最大の特長は、水溶性でリン分(リン酸イオン)と反応して塩を形成する物質を覆い、この物質の徐放性を付与することである。
そして、その主成分としては、(a)鉄塩又はアルミニウム塩と、(b)水酸基、水酸基及びアセチル基、又は水酸基、アセチル基及びアセタール基を有するポリビニルアルコール系樹脂との物質からなっている。
排水中に含まれるリン分(リン酸イオン)と反応し、不溶性又は難溶性のリン酸塩を形成する(a)鉄塩又はアルミニウム塩には、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄及びそれらの水和物等の鉄塩、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムナトリウム及びそれらの水和物等のアルミニウム塩等を挙げられるが、これらの化合物の中では好ましくは非潮解性のものである。
(b)水酸基、水酸基及びアセチル基、又は水酸基、アセチル基及びアセタール基を有するポリビニルアルコール系樹脂とは、ポリ酢酸ビニルをケン化して水酸基を付与し、さらにはアルデヒドと反応させてアセタール基を付与した樹脂である。なお、これらは下記構造式に示され、ポリ酢酸ビニルを100%ケン化すれば一般式(1)に示すように水酸基を有し、部分ケン化すれば一般式(2)に示すように水酸基及びアセチル基を有し、さらにアセタール化すれば、一般式(3)に示すように水酸基、アセチル基及びアセタール基を有する(この場合、ポリビニルアセタール樹脂ともいう)ものになる。これらポリビニルアルコール系樹脂は、水またはイソプロピルアルコール、エチルアルコール、アセトン等の有機溶媒又はこれらの混合溶媒に溶かして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂溶液と鉄塩又はアルミニウム塩の粉体(若しくは微粒子を含む微粉体)とを混練合すると、混合体はペースト状になり、これを乾燥すると、鉄塩又はアルミニウム塩の粒子はポリビニルアルコール系樹脂で覆われるようになる。以下、ポリビニルアルコール系樹脂をコーティング剤と称するときもある。
Figure 0004713201
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なお、ポリビニルアルコール系樹脂は、コーティング、乾燥後は水に溶けにくいものの、長期的には生分解を受け、また、富栄養化成分の一つである窒素成分を含まないので、小規模排水浄化槽には好適といえる。
その他にタブレット化する際の離型性をよくするために、滑沢剤を加えてもよい。滑沢剤としてはステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸塩、オルト硼酸、安息香酸ナトリウム等を用いることができる。
また、本発明の固形リン除去剤は、その主成分としては、(a)鉄塩又はアルミニウム塩と、(c)多糖類と、(b)水酸基、水酸基及びアセチル基、又は水酸基、アセチル基及びアセタール基を有するポリビニルアルコール系樹脂との物質からなっているものでもある。(a)鉄塩又はアルミニウム塩、(b)ポリビニルアルコール系樹脂については、前記したものと同じであるので、説明を省略する。固形リン除去剤は、上記成分に(c)多糖類を加えることにより、タブレットの徐放性をさらに高めることができる。
多糖類としては、澱粉、デキストリン、セルロース又はセロビオースが好ましい。これら物質は、結合剤又は粘結剤としての働きもあり、そして、富栄養化成分の一つである窒素成分を含まず、また、生分解を受けるので、小規模排水浄化槽には好適といえる。そして、前記したと同様、その他にタブレット化する際の離型性をよくするために、滑沢剤を加えてもよい。滑沢剤としてはステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸塩、オルト硼酸、安息香酸ナトリウム等を用いることができる。
鉄塩又はアルミニウム塩と、ポリビニルアルコール系樹脂とで成形されるタブレット状の固形リン除去剤の配合量は、鉄塩又はアルミニウム塩を100重量部としたときに、ポリビニルアルコール系樹脂1〜15重量部とすることが好ましい。また、鉄塩又はアルミニウム塩と、多糖類と、ポリビニルアルコール系樹脂とで成形されるタブレット状の固形リン除去剤の配合量は、鉄塩又はアルミニウム塩を100重量部としたときに、多糖類1〜15重量部、ポリビニルアルコール系樹脂1〜15重量部することが好ましい。なお、これに滑沢剤を加えるときには、その配合量は滑沢剤0.2〜1重量部が加えられる。上記の範囲の配合量とすることによって、タブレットの徐放性を大きく向上させることができる。また、タブレット成形において、滑沢剤を加えると打錠機からの放出性をより向上させることができる。
鉄塩又はアルミニウム塩と、ポリビニルアルコール系樹脂と、これに滑沢剤とを加えて、成形されるタブレット状の固形リン除去剤は、概ね次ぎの方法によって製造することができる。微粉化した鉄塩又はアルミニウム塩と、別に溶媒へ溶かしておいたポリビニルアルコール系樹脂溶液とを混練合する。この場合、多くはペースト状になる。これによって、鉄塩又はアルミニウム塩の微細粒子(若しくは紛体)は、ポリビニルアルコール系樹脂で被覆、即ちコーティングされる。この際、ポリビニルアルコール系樹脂溶液の量が多い場合には、溶媒によって鉄塩又はアルミニウム塩の一部が溶解するが、溶媒蒸発において析出するので、コーティングされる。混練合した後、乾燥を施し、溶媒を蒸発させる。このものを再度、粉砕して微粉化し、これに滑沢剤を加えてよく混合する。次ぎに、この混合微粉体を打錠機によりタブレッティングする。上記の方法によりタブレット状の固形リン除去剤を得ることができる。
また、(a)鉄塩又はアルミニウム塩と、(c)多糖類と、(b)水酸基、水酸基及びアセチル基、又は水酸基、アセチル基及びアセタール基を有するポリビニルアルコール系樹脂と、これに滑沢剤とを加えて成形されるタブレット状の固形リン除去剤は、先ず、鉄塩又はアルミニウム塩と多糖類とを良く混合して微粉化し、後は前記と同様の方法で製造することができる。
次ぎに、本発明のリン除去剤供給装置について説明する。図1は本発明のリン除去剤供給装置の一例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A面における縦断面図である。リン除去剤供給装置1は、水(または被処理水)が流入出する流入口2および流出口3を有し、水を蓄えるための有底の貯留容器4がある。この貯留容器4の内側には、固形リン除去剤5が収納されるとともに、底面又は側面下部のどちらかに、あるいは底面と側面下部の両方に、水と接触させる開口6を設けた収納容器7を配置させている。前記貯留容器4と収納容器7とは、支持体8−1、8−2によって係着させている。さらにリン除去剤供給装置1には、収納容器7の底部を所定の水位高さで水と接触するように高さ調整手段を設けている。
さらに、リン除去剤供給装置1について詳述する。図1では、リン除去剤供給装置1は円筒形を示している。この場合は、収納容器7の底部を所定の水位高さで水と接触するように施した高さ調整手段が、収納容器7を左右方向に回動(または回転)させて高さを変移させるようにしたものである。収納容器7を回動させるために、支持体8−1は、貯留容器4の側壁と外胴9とに4ヶ所で係着させている。また、支持体8−2は、貯留容器4の底面と外胴9の下端面とに4ヶ所で係着させている。なお、支持体8−1および支持体8−2は、外胴9を介して収納容器7を支持するものであり、この収納容器7を支持できる構造であればよく、したがって、この構造に限定されるものではない。収納容器7は、外胴9と螺合させてあり、したがって、収納容器7を左右方向に回動させることができ、これによって、収納容器7は上下方向に変移させることができる。
収納容器7の底面には、開口6が設けてあり、水位を底面より僅か上方になるように収納容器7の高さ調整をすると、貯留容器4の水位と一致するように水が開口6から侵入する。併せて、水は固形リン除去剤5の最下端付近と接触するが、これによって固形リン除去剤5の接水部が徐々に溶解し、開口6から貯留容器4の水側へ移動する。これが継続されることによって、固形リン除去剤5は、下部から徐々に溶解し消失していくため、その上方にある固形リン除去剤5が自重により、逐次、下方へ移動していくものである。開口6を有する底面(底板)は、図1では多数の穴を設けたパンチング板を示しているが、メッシュ状、スリット状等であってもよい。開口6は、収納容器7の側面下部に設けることもできる。この場合も、収納容器7の側面下部に、穴、メッシュ又はスリット等の開口を設ければよい。
本発明に係る固形リン除去剤5は、図1では、円柱状に成形したタブレットを初期の充填で4ヶ所、縦方向4段に積み重ねている状態を示している。タブレットの形状や充填状態等は、これに限定されるものではなく、保持時間、大きさ、形状、成形性等、設計段階において適宜決定されるものである。なお、固形リン除去剤5の残存確認、補充などの維持管理をしやすくするために、収納容器7の上面には蓋10を設けている。蓋10は、全体を取り外すことができるように設けてもよく、上面の一部に開閉できる蓋を設けてもよい。
図2は、収納容器7の底部を所定の水位高さで水と接触するように施した高さ調整手段について、別の例を示すものである。(a)は図1(b)と類似する縦断面図、(b)は(a)のB−B矢視面における縦断面図である。この場合、収納容器7と外胴9とは固着接続している。したがって、外胴9を取り除き、支持体8−1、8−2を介して貯留容器4と収納容器7とを直接、接続することもできる。水位高さの調整手段は、流出口3の入口部位に螺着させた流出キャップ11を回動(または回転)させるものである。即ち、流出キャップ11には、水が越流する開口部12が設けてあり、流出キャップ11を左右に回動すると開口部12の越流高さが変わり、これによって貯留容器4内の水位を調整するものである。なお、収納容器7の構造等は、図1と同様であるので説明を省略する。
ここで、小規模排水浄化槽は、少なくとも4カ月に一回以上の頻度で維持管理するように決められているため、収納容器7には4カ月程度持つように固形リン除去剤5が充填される。したがって、収納容器7は、維持管理の頻度に見合った大きさの容量以上であることが好ましい。
次に、リン除去剤供給装置を備える小規模排水浄化槽について説明する。
図3は、本発明の嫌気処理槽、好気処理槽を組込んでいる浄化槽に、リン除去剤供給装置を備える小規模排水浄化槽を示す一例であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)のC−C矢視面の概略断面図である。小規模排水浄化槽20は、少なくとも嫌気処理槽(第一の嫌気処理槽21、第二の嫌気処理槽22)、好気処理槽23を組み込んで、これらの槽を一体化したものであり、その内側上部の空間にはリン除去剤供給装置1を備えている。
ここで、リン除去剤供給装置1は、好気処理槽23を経た後の移流水を第一の嫌気処理槽21へ返送する循環水路24に備えることが好ましい。固形リン除去剤5が硫酸第一鉄のように2価を主剤とする場合、溶存酸素があるとか、または酸化還元電位の高い状態にあるほうが3価に酸化されやすいからである。図3では好気処理槽23を経た後の移流水は、開口50を通り移流管25に入る。そして、循環水は、移流管25内に設けている循環用ポンプ26によって汲み上げられ、その上部で接続される循環水路24を流下してリン除去剤供給装置1に入る。ここで、循環水は固形リン除去剤5と接触した後、流入バッフル27を介して、第一の嫌気処理槽21に入る。なお、リン除去剤供給装置1は、第一の嫌気処理槽21の上部空間部で、また、マンホール(マンホールカバー28)の位置する部位に配置させているが、第二の嫌気処理槽22の上部空間部でマンホールの部位に配置させることもできる。いずれの場合も、固形リン除去剤5を補充する都合上、マンホールの直下となる部位が好ましい。
リン除去剤供給装置1内の固形リン除去剤5を溶解させる量は、溶解速度、循環水との接触面積および循環水量によって決めることができる。したがって、リン除去剤供給装置1では、循環水の全量と接触させる必要はない。そのため、循環水路24は分岐させ、この分岐水路29にリン除去剤供給装置1を配置させることが好ましい(図3ではこの配置を示している)。さらには、リン除去剤供給装置1の流入側の分岐水路29に、水路開閉手段を設けて、循環水を間欠的に移流させることが好ましい。図3では、水路開閉手段として、電磁弁30を設けている例を示しているが、電動弁であってもよい。なお、電磁弁30等の水路開閉手段は、タイマー31の指令により間欠的に作動させることができる。
ここで、小規模排水浄化槽20のリン除去機構を説明する。好気処理槽23を経由すると、排水中のリン分のほとんどは、リン酸イオンとして存在する。そこで、好気処理を経た移流水は、移流管25内の循環用ポンプ26で汲み上げられ、循環水路24を流下する。電磁弁30が開のとき、循環水の一部は分岐水路29から電磁弁30を通りリン除去剤供給装置1に入る。ここで、固形リン除去剤5と接触した循環水は、固形リン除去剤5の一部を溶解させる。循環水中のリン酸イオンは、溶出した鉄イオン又はアルミニウムイオンと反応して不溶性又は難溶性の塩を形成する。このような塩を含んだ循環水は、リン除去剤供給装置1を出て、流入バッフル27を経由して第一の嫌気処理槽21に入る。第一の嫌気処理槽21に入った循環水は、槽内水と混合されるが、この際、循環水に含まれるリン酸塩粒子は槽内水中の浮遊物質(SS)と凝集する、または汚泥等に混ざり付着して分離、蓄積される、即ち、リンが除去される。
上記において、循環水は、排水の流入に関係なく、多くの場合、窒素除去のために連続的に好気処理槽23から、第一の嫌気処理槽21、第二の嫌気処理槽22、好気処理槽23へと循環させている。したがって、循環水の全量がリン除去剤供給装置1を経由すると、必要量以上に固形リン除去剤5が溶解する場合もある。そこで、固形リン除去剤5から適量を溶解させるために、リン除去剤供給装置1の収納容器7の底部を所定の水位高さで水と接触するように高さ調整する、または循環水の一部を分岐水路29へ通水させ、少量の水と接触させるようにしている。なお、リン除去剤供給装置1を出た循環水は、第二の嫌気処理槽22へ返送するようにしてもよい。
次に、小規模排水浄化槽20を更に詳しく説明する。
嫌気処理槽は、第一の嫌気処理槽21と第二の嫌気処理槽22とで構成され、第一の嫌気処理槽21には、排水流入口32が設けられている。また、排水流入口32の下方には、上部及び下部が開口する箱状の流入バッフル27が設けられ、排水流入口32と反対側の仕切り壁には移流管33(若しくは移流口)が設けられている。第一の嫌気処理槽21は、流入する排水中の沈降しやすい固形物を沈殿分離させ、これを槽底部で濃縮貯留させる。このとき、槽底部に貯留する汚泥の一部は嫌気的生物反応によってスカムとなり、浮上して槽上部にて貯留される。また、濾床34では、嫌気的生物反応を進行させる。併せて、循環水路24(又は分岐水路29)から移流する循環水も混合され、生成したリン酸塩粒子は、汚泥やSSとともに分離、蓄積される。
第二の嫌気処理槽22は、第一の嫌気処理槽21と同様な処理機能を持たせ、スカム化による槽上部での汚泥貯留、濾床35での嫌気的生物反応、及び、槽底部に沈殿した汚泥の貯留を行う。併せて残留するリン酸塩粒子も汚泥とともに分離、蓄積される。好気処理槽23側の仕切り壁には、移流管36が設けられ、この移流管36内には移送ポンプ37が取り付けられている。以上の嫌気処理槽(第一の嫌気処理槽21、第二の嫌気処理槽22)にて、有機物の分解に伴い被処理水に含まれる蛋白質由来等の窒素分の多くはアンモニア態窒素に転換される。なお、濾床34及び濾床35は、必ずしも必要なものでなく、取り除くこともできる。
第一の嫌気処理槽21及び第二の嫌気処理槽22のそれぞれの上部には、流入する排水の変動を緩和させ次槽へ移流させるために、液水準が最高水位(H.W.L)及び最低水位(L.W.L)の間で変動可能な流量調整部38を設けている。この場合、第一の嫌気処理槽21と第二の嫌気処理槽22との水位は、排水の流入量が移送ポンプ37の送液量よりも多いか少ないかによってL.W.LとH.W.Lとの間を変動する。小規模排水浄化槽20は、流量調整部38を設けることにより、排水の流入量が平均化され、嫌気処理槽(第一の嫌気処理槽21、第二の嫌気処理槽22)、好気処理槽23等の、各槽のそれぞれの機能は良好に発揮される。なお、移送ポンプ37は、本実施例ではブロワ39から送気される空気を用いるエアリフトポンプであるが、密閉容器に空気を圧送させる間欠定量ポンプ、電動による水中ポンプ等を用いることもできる。
好気処理槽23は、曝気するための散気管40を底部に配置し、ブロワ39から送気される空気を噴出させる。また、好気処理槽23は、微生物付着材(担体、微生物担体、接触材、接触濾材ともいう)を充填した床を形成している。ここで、微生物付着材を充填した床は、微生物付着材が噴出する空気によって液と共に流動する流動床、液のみが動く固定床、又は、流動床と固定床の両方を組み込んだものであってもよい。好気処理槽23は曝気を行い、(微生物が付着している)微生物付着材と液とが十分に混ざるようにし、あるいは、微生物付着材と液とが積極的に接触するようにし、これによって有機物を酸化・分解し、アンモニア態窒素が硝化(亜硝酸イオン、硝酸イオン)し、リン分はリン酸イオンになる。
微生物付着材の形状は、板状、網板状、ヘチマ状、多孔質状、筒状、棒状、骨格球状、紐状、更には粒状、不定形な塊状、立方体状、繊維塊状等の種々の形状に加工したものを用いることができる。流動床には、これら微生物付着材のうち、比較的小さく流動しやすい形状のものが好ましく用いられ、また、固定床には、付着する微生物や粒子等によって閉塞しにくく固定しやすい形状のものが好ましく用いられる。微生物付着材の材質は、塩化ビニリデン、ポリビニルフォルマール、ポリウレタン、メラミン樹脂等の合成樹脂製加工物、セラミックス、珪砂等の無機製加工物、アンスラサイト等の化石加工物、活性炭等で比重が約1又は1以上のもの、また、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン等で、比重が約1又は1以下のもののいずれも用いることができる。
好気処理槽23の一画には、底部付近に開口50を有する移流管25があり、その移流管25内には循環用ポンプ26が立設され、また、移流管25にほぼ隣接するように好気処理槽23の上部に、濾過槽51、移流管52が配置され、そして移流管52と隣接するように消毒槽53が配置され、さらに消毒槽53には放流口55を臨ませている。好気処理を経た移流水は、開口50から移流管25に入り、一部は循環用ポンプ26で汲み上げられ、循環水路24を流下し、リン除去剤供給装置1、第一の嫌気処理槽21へと至る。循環水を返送させることにより、リン酸イオンの除去の他に、好気処理槽23で浮遊しているSSまたは底部に沈殿している汚泥を引抜くことができることや、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素がある場合には第一の嫌気処理槽21、第二の嫌気処理槽22にて生物的作用によって脱窒素もできる。
移流管25の移流水の一部は、移流管25の上部から濾過槽51に入り、移流水中のSSが捕捉除去され、SSに起因するBOD分の除去や透明度の向上が図られる。なお、濾材が充填されている濾過層では、生物的処理も僅かながら発現される。濾過槽51は、SSの捕捉によって徐々に閉塞するため、閉塞する前に濾過層の洗浄を実施するバブリング管(図示省略)、洗浄排水引き抜きポンプ(図3ではエアリフトポンプを示す)54が配置されている。バブリング管および洗浄排水引き抜きポンプ54には、ブロワ39から送気される空気を噴出させる。移流管52からの移流水は、消毒槽53で消毒され、放流口55から処理水として放流される。
次に小規模排水浄化槽20の運転方法を説明する。流入排水は、図3中の実線矢印で示すとおり、排水流入口32から第一の嫌気処理槽21に入り、そこで固液分離及び嫌気的生物処理が行われる。ここを通過した移流水は、第二の嫌気処理槽22に入り、さらに固液分離及び嫌気的生物処理が進む。また、流量調整部38において、第一の嫌気処理槽21及び第二の嫌気処理槽22へ流入する排水量の変動を吸収・緩和しながら、排水を移送ポンプ37で次の好気処理槽23へ定量的に移送する。
好気処理槽23に流入する移流水は、散気管40から吐出される空気及び微生物付着材によって、好気的生物分解を受ける。分解された排水中の有機物の一部は、微生物に摂取され、微生物付着材に付着し、一部は液中に浮遊してSSとして存在する。好気処理槽23を出た移流水は、下部の開口50から移流管25に入る。ここで移流水は、一部が循環用ポンプ26によって連続又は間欠的に循環水路24を介してリン除去剤供給装置1に移送され、リン除去剤供給装置1において、リン酸イオンがリン酸塩になり、循環水とともに第一の嫌気処理槽21に返送される。残り分の移流水は移流管25の上部の越流口(図示省略)から濾過槽51へ入る。濾過処理された移流水は、移流管52から消毒槽53に入り消毒され、放流口55から系外へ放流される。
次に、リン除去剤供給装置を嫌気処理槽から好気処理槽へ移流水が移流する水路に備える、小規模排水浄化槽について説明する。図4は本発明の小規模排水浄化槽を示す一例であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)のD−D矢視面の概略断面図である。小規模排水浄化槽20の基本的構成は、図3と同様にして、少なくとも嫌気処理槽(第一の嫌気処理槽21、第二の嫌気処理槽22)、好気処理槽23を組み込んで、これらの槽を一体化したものである。嫌気処理槽から好気処理槽23へ移流水が移流する水路に、リン除去剤供給装置1を配置させると、固形リン除去剤5が硫酸第一鉄のように2価の場合は、好気処理槽23において溶存酸素により2価から3価へと容易に酸化される。
ここで、小規模排水浄化槽20は、図3と同様であるので、図3と異なる点および要点について説明する。嫌気処理槽のうち、第二の嫌気処理槽22の移流部には移流管36が設けられ、この移流管36内には移送ポンプ37が設けられている。移送ポンプ37で上部へ揚水された槽内水が好気処理槽23へ移流する水路には、リン除去剤供給装置1が設けられている。リン除去剤供給装置1の後段には、溶解した固形リン除去剤5と移流水に含まれるリン酸イオンとを反応させる好気処理槽23が配置されている。好気処理槽23では、リン酸イオンと鉄イオン又はアルミニウムイオンとの反応性を高めるため、また、好気的生物処理を行うために、ブロワ39から送られる空気で撹拌、曝気する散気管40を設けている。生成したリン酸塩の粒子は、微生物付着材に付着したり、または存在するSSと凝集して後段の濾過槽51で捕捉除去される、あるいは、循環ポンプ26によって、嫌気処理槽へ返送され、ここで分離、蓄積される。なお、濾過槽51で捕捉除去されたものは、濾過槽51の洗浄排水として嫌気処理槽へ返送され、同様に分離、蓄積される。
小規模排水浄化槽20の運転方法は、図3と同様であるので、説明を省略する。
(実施例1〜3)
リン酸イオンと反応する硫酸第一鉄七水和物(関東化学株式会社製、試薬1級)と、コーティング剤の水酸基、アセチル基及びアセタール基を有するポリビニルアルコール系ポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業株式会社製、エスレックKS)とからなる、固形リン除去剤のタブレット化(錠剤化)を次ぎの工程より実施した。先ず硫酸第一鉄七水和物を乳鉢で粉化した。また、エスレックKSは、アセトンで膨潤後(エスレックKS10gに対しアセトンを45g)、水とエタノールの混合溶媒(50/50体積比)に溶解し、10重量%の溶媒溶液とした。上記粉化した硫酸第一鉄七水和物と溶解したエスレックKSとを混練合した。次ぎに乾燥した後、乳鉢で粉化した。この混合粉体5gをハンドプレス型錠剤成形器により、圧力約9KNで加圧した結果、直径20mm、高さ約10.5mmの円柱状のタブレットを得た。表1に各組成物の配合割合を示した。実施例1では硫酸第一鉄七水和物100重量部、エスレックKS 4重量部、実施例2では硫酸第一鉄七水和物100重量部、エスレックKS 6重量部、実施例3では硫酸第一鉄七水和物100重量部、エスレックKS 8重量部をそれぞれ配合した。
Figure 0004713201
(実施例4〜6)
リン酸イオンと反応する硫酸第一鉄七水和物(関東化学株式会社製、試薬1級)と、多糖類のデキストリン(関東化学株式会社製、試薬1級)と、コーティング剤の水酸基を有するポリビニルアルコール樹脂(日本合成化学工業株式会社製、ゴーセノール完全ケン化型NL)とからなる、固形リン除去剤のタブレット化(錠剤化)を次ぎの工程より行った。先ず硫酸第一鉄七水和物およびデキストリンを混ぜて、乳鉢で粉化した。また、ゴーセノールNLは、水とイソプロピルアルコールの混合溶媒に溶解した。上記粉化した硫酸第一鉄七水和物およびデキストリンと溶解したゴーセノールNLとを混練合した。次ぎに乾燥した後、乳鉢で粉化した。この混合粉体5gをハンドプレス型錠剤成形器により、圧力約9KNで加圧した結果、直径20mm、高さ約10.5mmの円柱状のタブレットを得た。表2に各組成物の配合割合を示した。実施例4では硫酸第一鉄七水和物100重量部、デキストリン9重量部、ゴーセノールNL2重量部、実施例5では硫酸第一鉄七水和物100重量部、デキストリン9重量部、ゴーセノールNL5重量部、実施例6では硫酸第一鉄七水和物100重量部、デキストリン9重量部、ゴーセノールNL9重量部をそれぞれ配合した。
Figure 0004713201
(実施例7〜9)
リン酸イオンと反応する硫酸第一鉄七水和物(関東化学株式会社製、試薬1級)と、多糖類のセルロース(日本製紙ケミカル株式会社、KCフロック)と、コーティング剤の水酸基及びアセチル基を有するポリビニルアルコール樹脂(日本合成化学工業株式会社製、ゴーセノール部分ケン化型GL)とからなる、固形リン除去剤のタブレット化(錠剤化)を次ぎの工程より行った。先ず硫酸第一鉄七水和物およびKCフロックを混ぜて、乳鉢で粉化した。また、ゴーセノールGLは、水とイソプロピルアルコールの混合溶媒に溶解した。上記粉化した硫酸第一鉄七水和物およびKCフロックと溶解したゴーセノールGLとを混練合した。次ぎに乾燥した後、乳鉢で粉化した。この混合粉体5gをハンドプレス型錠剤成形器により、圧力約9KNで加圧した結果、直径20mm、高さ約10.5mmの円柱状のタブレットを得た。表2に各組成物の配合割合を示した。実施例7では硫酸第一鉄七水和物100重量部、KCフロック 2.5重量部、ゴーセノールGL 2重量部、実施例8では硫酸第一鉄七水和物100重量部、KCフロック 2.5重量部、ゴーセノールGL 5重量部、実施例9では硫酸第一鉄七水和物100重量部、KCフロック 2.5重量部、ゴーセノールGL 9重量部をそれぞれ配合した。
(実施例10〜12)
リン酸イオンと反応する硫酸第一鉄七水和物(関東化学株式会社製、試薬1級)と、多糖類のデキストリン(関東化学株式会社製、試薬1級)と、コーティング剤の水酸基、アセチル基及びアセタール基を有するポリビニルアルコール系ポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業株式会社製、エスレックKS)とからなる、固形リン除去剤のタブレット化(錠剤化)を次ぎの工程より行った。先ず硫酸第一鉄七水和物およびデキストリンを混ぜて、乳鉢で粉化した。また、エスレックKSは、アセトンで膨潤後、水とエタノールの混合溶媒に溶解した。上記粉化した硫酸第一鉄七水和物およびデキストリンと溶解したエスレックKSとを混練合した。次ぎに乾燥した後、乳鉢で粉化した。この混合粉体5gをハンドプレス型錠剤成形器により、圧力約9KNで加圧した結果、直径20mm、高さ約10.5mmの円柱状のタブレットを得た。表3に各組成物の配合割合を示した。実施例10では硫酸第一鉄七水和物100重量部、デキストリン 11重量部、エスレックKS 2重量部、実施例11では硫酸第一鉄七水和物100重量部、デキストリン 11重量部、エスレックKS 7重量部、実施例12では硫酸第一鉄七水和物100重量部、デキストリン 11重量部、エスレックKS 13重量部をそれぞれ配合した。
Figure 0004713201
リン酸イオンと反応する硫酸第一鉄七水和物は、単独でタブレット化できるが、これに流水すると水との接触部から溶解が始まり、直ちにタブレットは崩れてしまった。即ち、徐放性が得られないことから、硫酸第一鉄七水和物に結合剤を混ぜてタブレット化したものを比較対照とするため、そのタブレット化を実施した。
(比較例1)
硫酸第一鉄七水和物(関東化学株式会社製、試薬1級)とデキストリン(関東化学株式会社製、試薬1級)とを混ぜて、乳鉢で粉化した。この混合粉体5gをハンドプレス型錠剤成形器により、圧力約9KNで加圧した結果、直径20mm、高さ約10.5mmの円柱状のタブレットを得た。表1の比較例1に組成物の配合割合を示し、硫酸第一鉄七水和物100重量部、デキストリン11重量部とした。
(比較例2)
硫酸第一鉄七水和物(関東化学株式会社製、試薬1級)とセルロース(日本製紙ケミカル株式会社製、KCフロック)とを混ぜて、乳鉢で粉化した。この混合粉体5gをハンドプレス型錠剤成形器により、圧力約9KNで加圧した結果、直径20mm、高さ約10.5mmの円柱状のタブレットを得た。表1の比較例2に組成物の配合割合を示し、硫酸第一鉄七水和物100重量部、KCフロック2.5重量部とした。
(溶解性試験)
幅23mm、長さ60mmの塩化ビニル製トレイに、上記実施例1〜12および比較例1、2で作製したタブレットを各試験ごとに置き、トレイの上流側から水道水10ml/minを定量ポンプにより10分間連続供給した。このとき、タブレットの下端部から2mm程度の高さまでが水道水と接触した。タブレットと接触した後、トレイから流れ出る流出水全量を容器で受けた。そして、流出水中に溶解した鉄イオン濃度を測定し、タブレット中の鉄分の含有率からタブレットの溶解量を算出した。実施例および比較例の各タブレットの溶解試験結果を表1〜3にそれぞれ示した。なお、鉄イオン濃度の測定には、デジタル簡易水質計(株式会社共立理化学研究所、Λ−8000型)を用いた。
表1から、タブレットの溶解重量比を見ると、比較例1に対して、実施例1〜3はそれぞれ大幅に小さい値を示しており、溶解量が小さくなっている。すなわち、硫酸第一鉄七水和物とポリビニルアルコール系樹脂エスレックKSとからなるタブレットは、溶解速度が小さく、徐放性を有している。
表2から、タブレットの溶解重量比を見ると、表1の比較例1に対して、実施例4〜6および実施例7〜9は大幅に小さい値を示しており、溶解量が小さくなっている。すなわち、硫酸第一鉄七水和物と、多糖類のデキストリン又はKCフロックと、ポリビニルアルコール系樹脂のゴーセノールNL又はゴーセノールGLとからなるタブレットは、溶解速度が小さく、徐放性を有している。
また、表3から、タブレットの溶解重量比を見ると、表1の比較例1に対して、実施例10〜12は大幅に小さい値を示しており、溶解量が小さくなっている。すなわち、硫酸第一鉄七水和物と、多糖類のデキストリンと、ポリビニルアルコール系樹脂エスレックKSとからなるタブレットは、溶解速度が小さく、徐放性を有している。
本発明のリン除去剤供給装置の一例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A面における縦断面図。 本発明に係るリン除去剤供給装置の収納容器の高さ調整手段における別の一例を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)のB−B矢視面における縦断面図。 本発明の小規模排水浄化槽の一例を示し、(a)は概略平面図、(b)は(a)のC−C矢視面の概略断面図。 本発明の小規模排水浄化槽の別の一例を示し、(a)は概略平面図、(b)は(a)のD−D矢視面の概略断面図。
符号の説明
1:リン除去剤供給装置 2:流入口 3:流出口 4:貯留容器
5:固形リン除去剤 6:開口 7:収納容器 8−1:支持体
8−2:支持体 9:外胴 10:蓋 11:流出キャップ
12:開口部
20:小規模排水浄化槽 21:第一の嫌気処理槽 22:第二の嫌気処理槽
23:好気処理槽 24:循環水路 25:移流管
26:循環用ポンプ 27:流入バッフル 28:マンホールカバー
29:分岐水路 30:電磁弁 31:タイマー
32:排水流入口 33:移流管 34:濾床 35:濾床
36:移流管 37:移送ポンプ 38:流量調整部
39:ブルワ 40:散気管
50:開口 51:濾過槽 52:移流管 53:消毒槽
54:洗浄排水引き抜きポンプ 55:放流口


Claims (8)

  1. 流入口および流出口を有し、水を蓄える有底の貯留容器と、前記貯留容器内に設けられ、固形リン除去剤を充填し、底面及び/又は側面下部に水と接触させる開口を有する収納容器と、前記貯留容器に前記収納容器を係着させる支持体とを備え、前記収納容器の底部を所定の水位高さで水と接触させる高さ調整手段を設けてなり、
    前記固形リン除去剤が、少なくとも、(a)鉄塩又はアルミニウム塩と、(b)水酸基、水酸基及びアセチル基、又は水酸基、アセチル基及びアセタール基を有するポリビニルアルコール系樹脂とを含有する、固形リン除去剤であるリン除去剤供給装置。
  2. 流入口および流出口を有し、水を蓄える有底の貯留容器と、前記貯留容器内に設けられ、固形リン除去剤を充填し、底面及び/又は側面下部に水と接触させる開口を有する収納容器と、前記貯留容器に前記収納容器を係着させる支持体とを備え、前記収納容器の底部を所定の水位高さで水と接触させる高さ調整手段を設けてなり、
    前記固形リン除去剤が、少なくとも、(a)鉄塩又はアルミニウム塩と、(c)多糖類と、(b)水酸基、水酸基及びアセチル基、又は水酸基、アセチル基及びアセタール基を有するポリビニルアルコール系樹脂とを含有する、固形リン除去剤であるリン除去剤供給装置。
  3. 多糖類が、澱粉、デキストリン、セルロース又はセロビオースである請求項2に記載のリン除去剤供給装置
  4. 少なくとも嫌気処理槽、好気処理槽を組み込んでいる浄化槽に、請求項1〜3のいずれか一項に記載のリン除去剤供給装置を備えた小規模排水浄化槽。
  5. 好気処理槽を経た後の移流水を嫌気処理槽へ返送する循環水路にリン除去剤供給装置を備えた請求項に記載の小規模排水浄化槽。
  6. 循環水路を分岐させ、分岐水路にリン除去剤供給装置を備えた請求項に記載の小規模排水浄化槽。
  7. リン除去剤供給装置の流入側の分岐水路に、循環水を間欠的に移流させるための水路開閉手段を設けた請求項に記載の小規模排水浄化槽。
  8. 嫌気処理槽から好気処理槽へ移流水が移流する水路にリン除去剤供給装置を備えた請求項に記載の小規模排水浄化槽。
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