JP4712994B2 - プラズマ処理装置及び方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラジアルアンテナから処理容器内に電磁界を供給し、処理容器内に生成されたプラズマを用いて被処理体に対して処理を行うプラズマ処理装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置やフラットパネルディスプレイの製造において、酸化膜の形成や半導体層の結晶成長、エッチング、またアッシングなどの処理を行うために、プラズマ処理装置が多用されている。これらのプラズマ処理装置の一つに、アンテナから処理容器内に高周波電磁界を供給し、その電磁界の作用により処理容器内のガスを電離させてプラズマを生成する高周波プラズマ処理装置がある。この高周波プラズマ処理装置は、低圧力で高密度のプラズマを生成できるので、効率のよいプラズマ処理が可能である。
高周波プラズマ処理装置において、プラズマの生成効率を向上させるためには、電磁界を効率よくプラズマ内に入射させる必要がある。その手段として、ラジアルアンテナに円偏波給電する方式が提案されている。以下、その方式について説明する。
【0003】
図6は、ラジアルアンテナに円偏波給電する方式の従来の高周波プラズマ処理装置の構成を示す断面図である。
このプラズマ処理装置は、上部が開口している有底円筒形の処理容器111を有している。この処理容器111の底部には基板台122が固定され、この基板台122の上面に被処理体である基板121が配置される。処理容器111の側壁には、プラズマガス供給用のノズル117が設けられ、処理容器111の底部には、真空排気用の排気口116が設けられている。処理容器111の上部開口は、そこからプラズマが外部に漏れないように、誘電体板113で塞がれている。
【0004】
この誘電体板113の上にラジアルアンテナ130が配置されている。このラジアルアンテナ130は、ラジアル導波路133を形成する互いに平行な2枚の円形導体板131,132と、これらの導体板131,132の外周部を接続する導体リング134とから構成されている。ここでは、ラジアルアンテナ130の直径を、ラジアルアンテナ130の内部すなわちラジアル導波路133内における電磁界の管内波長λg の4倍とする。
ラジアル導波路133の放射面となる導体板131には、スロット136が複数形成されている。このスロット136は、図7に示すように、導体板131の半径方向に垂直な周方向に沿って、同心円上に配置されている。
【0005】
ラジアル導波路133の背面となる導体板132の中心部には、電磁界Fの導入口135が形成され、この導入口135には円筒導波管141を介して高周波発生器144が接続されている。また、ラジアルアンテナ130にTE11円偏波給電するため、円筒導波管141には円偏波変換器142が設けられている。
なお、誘電体板113及びラジアルアンテナ130の外周は環状のシールド材112によって覆われ、電磁界Fが外部に漏れない構造になっている。
【0006】
図8は、ラジアルアンテナ130の内部、すなわちラジアル導波路133内の電界の状態を示す図である。この図において、(a)はある時点における電界の波面を示す概念図、(b)はラジアル導波路133の半径方向の電界の波形を示す図、(c)はラジアル導波路133の周方向の電界の波形を示す図である。
TE11円偏波給電されたラジアルアンテナ130の内部では、ラジアル導波路133の中心部から周縁部に向かって伝搬してゆく電磁界Fの進行波と、導体リング134で反射されて中心部に向かって戻ってゆく反射波とが重なり、ラジアル導波路133の半径方向に電界Eの振幅分布が定まった定在波が現れる。この定在波の半径方向の電界波形は、図8(b)に示すような波の数が4の正弦波形となる。また、上記定在波の周方向の電界波形は、図8(c)に示すような波の数が1の正弦波形となる。図8(c)のA点〜D点は、図8(a)のA点〜D点に対応している。
【0007】
この半径方向に振幅分布が定まった電界は、ラジアル導波路133の周方向には進行波となり、ラジアル導波路133に供給された電磁界Fの周波数と同じ周波数で回転する。
ラジアル導波路133の半径Rの領域を周方向に回転する進行波の波長は2πRとなる。したがって、現実の管内波長λg <2πRとなる領域では、ラジアル導波路133の周方向において、管内波長が長くなったように見える。給電周波数が2.45GHzのように高い場合には、ラジアル導波路133の中心部を除くほとんどの領域でλg <2πRが成り立つ。
ラジアルアンテナ130内の比誘電率をε1 、真空中における電磁界の波長をλ0 とすると、
λg = λ0/ε1 1/2
であるから、ラジアルアンテナ130内の比誘電率ε1 は見かけ上、小さくなる。
【0008】
図9は、ラジアルアンテナ130の放射面と、処理容器111内のプラズマPとの境界部分を拡大して示す概念図である。
図6に示した誘電体板113を含むアンテナ130の放射面とプラズマPの表面との間の領域150の比誘電率をε2 、プラズマP内の比誘電率をε3 とすると、プラズマPの表面の法線方向に対する電磁界Fの入射角度θは、領域150の比誘電率ε2に依存せず、
θ=sin-11/ε3)1/2 ・・・(1)
で表されることが知られている。この(1)式が解をもち、電磁界FがプラズマP内に進入するには、
ε1 < ε3 ・・・(2)
となる必要がある。
【0009】
上述したように、図6に示したプラズマ処理装置では、ラジアルアンテナ130にTE11円偏波給電することにより、ラジアルアンテナ130内の比誘電率ε1 を見かけの上で小さくすることができる。したがって、(2)式を満たすようにすることにより、電磁界Fの反射量を低減して、電磁界Fを効率よくプラズマP内に入射させることができる。
図10は、図6に示したプラズマ処理装置において、電磁界Fの入射角度θの半径方向変化を示す図である。給電周波数は2.45GHzであり、プラズマP内の比誘電率ε3 の平均値を0.5とした。横軸は処理容器111の中心軸からの半径方向の距離r[cm]、縦軸はプラズマPへの電磁界Fの入射角度θ[゜]である。電磁界Fの入射角度θは、r=5cmの位置で約34゜であり、rが大きくなるのに反比例して小さくなり、rが16cm以上の領域では10゜以下となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、高周波プラズマ処理装置では、プラズマPへの電磁界Fの入射角度θが大きいほど、電磁界Fの吸収効率が大きくなり、効率よくプラズマを生成できることが知られている。したがって、図6に示した従来のプラズマ処理装置では、電磁界Fの入射角度θが小さい処理容器111の中心軸から離れた領域において、プラズマを効率よく生成できないという問題があった。
また、被処理体の基板121の大口径化の要求に応えるため、処理容器111及びラジアルアンテナ130の口径を大きくすると、処理容器111の中心軸から側壁までの距離が大きくなるので、側壁に近い領域では電磁界Fの入射角度θが更に小さくなり、プラズマ生成効率の低下は更に顕著になる。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、プラズマの生成効率の向上にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明のプラズマ処理装置は、処理容器内に電磁界を供給するラジアルアンテナのスロットが、ラジアルアンテナ内における電磁界の波長の略N倍(Nは自然数)の間隔の渦巻線上に配置されていることを特徴とする。スロットを渦巻線上に配置すると、同心円上に配置した場合と比較して、電磁界の1周期当たりの各スロットにおける位相変化が大きくなる。この位相変化に比例して、ラジアルアンテナ内の比誘電率も見かけの上で大きくなる。よって、プラズマ表面の法線方向に対する電磁界の入射角度を大きくすることができる。また、スロットが配置される渦巻線の間隔を、ラジアルアンテナ内における電磁界の波長の略N倍とすることにより、電磁界の入射角度がラジアルアンテナの半径方向でそろうので、ラジアルアンテナから処理容器内へ効率よく電磁界を供給することができる。なお、ラジアルアンテナの放射面とプラズマ表面との間隔が、上記放射面とプラズマ表面との間の領域における電磁界の波長の1/2以下の場合は、渦巻線の間隔をラジアルアンテナ内における電磁界の波長の略N倍としなくてもよい。
電磁界を回転モードで給電しない場合には、N≧3とすることが望ましい。これにより、処理容器及びラジアルアンテナを大口径化した場合でも、処理容器の側壁に近い領域における電磁界の入射角度を十分大きくすることができる。
【0012】
また、上述したプラズマ処理装置において、ラジアルアンテナの中心部に接続され回転モードで電磁界を給電する給電手段を備えるようにしてもよい。これにより、電磁界の1周期当たりの各スロットにおける位相変化が2π(ラジアン)だけ大きくなる。これにより、ラジアルアンテナ内の比誘電率も見かけの上で更に大きくなるので、電磁界の入射角度を更に大きくすることができる。
電磁界を回転モードで給電する場合には、N≧2とすることが望ましい。これにより、回転モードで給電しない場合にN≧3とするのと同じ条件となる。
【0013】
本発明のプラズマ処理方法は、処理容器内に被処理体を配置し、ラジアルアンテナの放射面に複数配置されたスロットから電磁界を処理容器内に供給し、処理容器内に生成されたプラズマを用いて被処理体に対して処理を行うプラズマ処理方法において、ラジアルアンテナのスロットをそのラジアルアンテナ内における電磁界の波長の略N倍(Nは自然数)の間隔の渦巻線上に配置することを特徴とする。ここで、電磁界を回転モードで給電しない場合には、N≧3とすることが望ましい。
また、ラジアルアンテナの中心部から回転モードで電磁界を給電するようにしてもよい。ここで、電磁界を回転モードで給電する場合には、N≧2とすることが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の一実施の形態を詳細に説明する。ここでは、本発明をエッチング装置に適用した場合を例に説明する。図1は、本発明の一実施の形態であるエッチング装置の構成を示す断面図である。
このプラズマ処理装置は、上部が開口している有底円筒形の処理容器11を有している。この処理容器11の底部には基板台22が固定され、この基板台22の上面に被処理体である基板21が配置される。処理容器11の側壁には、処理容器11内にArなどのプラズマガスやCF4 などのエッチングガスを導入するためのノズル17が設けられている。処理容器11の底部には、真空排気用の排気口16が設けられている。処理容器11の上部開口は、そこからプラズマが外部に漏れないように、誘電体板13で塞がれている。
【0015】
この誘電体板13の上にラジアルアンテナ30が配置されている。このラジアルアンテナ30は、誘電体板13によって処理容器11から隔離されており、処理容器11内で生成されるプラズマPから保護されている。誘電体板13及びラジアルアンテナ30の外周は、処理容器11の側壁上に環状に配置されたシールド材12によって覆われ、電磁界Fが外部に漏れない構造になっている。
【0016】
ラジアルアンテナ30の中央部は、円筒導波管41によって高周波発生器44に接続されている。この高周波発生器44は、1GHz〜十数GHzの範囲内の所定周波数の高周波電磁界Fを発生するものである。円筒導波管41の途中には、インピーダンスマッチングを図るためのマッチング回路43と、円筒導波管41を伝搬する電界の主方向を管軸を中心にして回転させる円偏波変換器42が設けられている。マッチング回路43は、高周波発生器44と円偏波変換器42との間にあってもよいし、円偏波変換器42とラジアルアンテナ30との間にあってもよい。以上の円筒導波管41と円偏波変換器42とマッチング回路43と高周波発生器44とにより、ラジアルアンテナ30にTE11円偏波給電する給電手段が構成される。
【0017】
次に、ラジアルアンテナ30の構成について更に説明する。
ラジアルアンテナ30は、ラジアル導波路33を形成する互いに平行な2枚の円形導体板31,32と、これらの導体板31,32の外周部を接続してシールドする導体リング34とから構成されている。導体板31,32及び導体リング34は、銅又はアルミニウムなどの導体で形成されている。
ラジアル導波路33の上面となる導体板32の中心部には、ラジアル導波路33内に電磁界Fを導入する導入口35が形成され、この導入口35に上述した円筒導波管41が接続されている。
【0018】
ラジアル導波路33の内部において、導体板31の中心部には、導入口35に向かって突出する円錐部材37が設けられている。この円錐部材37も導体板31,32等と同じ導体で形成されている。この円錐部材37により、円筒導波管41を伝搬してきた電磁界Fをラジアル導波路33内へ良好に導波することができる。
ラジアル導波路33の下面となる導体板31には、ラジアル導波路33内を伝搬する電磁界Fを処理容器11内に供給するスロット36が複数形成されている。この導体板31がラジアルアンテナ30の放射面を構成する。
ここでは、ラジアルアンテナ30の直径を、ラジアルアンテナ30の内部すなわちラジアル導波路33内における電磁界の管内波長λg の8倍とする。
【0019】
図2は、図1に示すII−II′線方向からみたラジアルアンテナ30の平面図である。
ラジアルアンテナ30の放射面に形成されたスロット36は、放射面の中心部Oから周縁部に向かう渦巻線(螺旋ともいう)上に配置されている。回転モードで電磁界を供給する場合、渦巻線の回転方向は、ラジアルアンテナ30内の電磁界の回転方向と同じ方向とする。なお、スロット36の形状は、曲線状でもよいし、直線状でもよい。
図2に示した渦巻線は、いわゆるアルキメデスの渦巻線であり、極座標(r,θ)で表すと、
r=aθ ・・・(3)
となる。aは定数であり、ここではa=λg/πとしている。λg はラジアルアンテナ30内における電磁界の管内波長である。渦巻線上の一点Q1 から渦巻線上を1回転(2π)したときの点をQ2 とし、点Q1 と点Q2 との間隔を渦巻線の間隔dと定義すると、この渦巻線の間隔dは2λg となっている。
【0020】
図3は、ラジアルアンテナ30の内部、すなわちラジアル導波路33内の電界の状態を示す図である。この図において、(a)はある時点における電界の波面を示す概念図、(b)はラジアル導波路33の半径方向の電界の波形を示す図、(c)はラジアル導波路33の周方向の電界の波形を示す図である。ラジアルアンテナ30にTE11円偏波給電すると、ラジアルアンテナ30内の電界は図8に示したのと同様に、半径方向には波長λg の定在波となり、周方向には進行波となり給電周波数と同じ周波数で回転する。
したがって、間隔d=2λg の渦巻線上を点Q1 から点Q2 まで1回転したときの電磁界の位相変化は、周方向の位相変化2π(ラジアン)と半径方向の位相変化2×2π(ラジアン)との和から6π(ラジアン)となる。よって、間隔d=2λg の渦巻線上にスロット36を配置することにより、進行波が1回転する1周期当たりの各スロット36における位相変化は6π(ラジアン)となる。
【0021】
従来のようにスロット136を同心円上に配置した場合、1周期当たりの各スロット136における電磁界の位相変化は、周方向の位相変化2π(ラジアン)のみであるから、間隔d=2λg の渦巻線上にスロット36を配置することにより、上記位相変化が3倍になったことになる。したがって、1周期当たりの電磁界の位相変化に比例する波数kも3倍になる。波数kは比誘電率ε1 の平方根に比例するので、波数kが3倍になったことにより、アンテナ30内の比誘電率ε1 も見かけ上9倍になる。
【0022】
処理容器11内に生成されたプラズマP内の比誘電率をε3 とすると、プラズマPの表面の法線方向に対する電磁界Fの入射角度θは、上記(1)式のようになる。したがって、上述したようにスロット36を渦巻線上に配置して、アンテナ30内の比誘電率ε1を見かけの上で大きくすることにより、プラズマPへの電磁界Fの入射角度θを大きくすることができる。これにより、プラズマPによる電磁界Fの吸収効率が大きくなるので、従来よりも効率よくプラズマを生成することができる。
【0023】
図4は、電磁界Fの入射角度θの半径方向変化を示す図である。給電周波数は2.45GHzであり、プラズマP内の比誘電率ε3 の平均値を0.5とした。横軸は処理容器の中心軸からの半径方向の距離r[cm]、縦軸はプラズマPへの電磁界Fの入射角度θ[゜]である。点線は図6,図7に示したラジアルアンテナ130に円偏波給電したときの入射角度θであり、実線は図1,図2に示したラジアルアンテナ30を円偏波給電したときの入射角度θである。
図4から、間隔d=2λg の渦巻線上にスロット36を配置することにより、rが30cmの領域でも入射角度θは15.7゜であり、十分に大きいことが分かる。よって、被処理体の基板21の大口径化の要求に応えるため、処理容器11及びラジアルアンテナ30の口径を大きくしても、処理容器11の側壁に近い領域でのプラズマ生成効率の低下を防止することができる。
【0024】
以上では、図2に示したラジアルアンテナ30のように1本の渦巻線上にスロット36を配置した例を用いて説明したが、図5に示すラジアルアンテナ30Aのように放射面の中心Oの周りに等間隔に位置する複数の渦巻線上にスロット36を配置するようにしてもよい。なお、各渦巻線の間隔dはすべて等しく、d=2λg である。このように複数の渦巻線上にスロット36を配置することにより、放射面上におけるスロット36の密度が大きくなるので、放射効率を向上させることができる。
複数の渦巻線上にスロット36を配置すると、放射面の内側領域(中心Oに近い領域)のスロット密度が外側領域(周縁に近い領域)よりも高くなる傾向がある。したがって、内側領域のスロット密度が高くなりすぎる場合には、内側領域にもスロット36を配置する渦巻線と、内側領域にはスロット36を配置しない渦巻線とを交互に設けるようにしてもよい。または、放射面の内側領域のスロット長を相対的に短く、外側領域のスロット長を相対的に長くしてもよい。
【0025】
また、スロット36を配置する渦巻線の間隔dは管内波長λg の略自然数N倍であればよい。これにより、プラズマPへの電磁界Fの入射角度θがラジアルアンテナ30,30Aの半径方向でそろうので、ラジアルアンテナ30,30Aから処理容器11内へ効率よく電磁界Fを供給することができる。ただし、渦巻線の間隔dは厳密にN×λg である必要はなく、およそ(N±0.1)×λg の範囲で許容される。なお、間隔d=N×λg の渦巻線上にスロット36を配置したラジアルアンテナに円偏波給電した場合、1周期当たりの各スロット36における位相変化は、(N+1)×2π(ラジアン)となる。
【0026】
Nが大きくなれば、ラジアルアンテナ30,30A内の見かけの比誘電率ε1 も大きくなる。したがって、ラジアルアンテナ30,30Aに円偏波給電する場合には、N≧2であれば、処理容器11及びラジアルアンテナ30の口径を大きくしても、処理容器11の側壁に近い領域でのプラズマ生成効率の低下を防止することができる。
【0027】
また、図1に示したエッチング装置では、円筒導波管41と円偏波変換器42とマッチング回路43と高周波発生器44とからなる給電手段を用いて、ラジアルアンテナ30にTE11円偏波給電するようにしたが、ラジアルアンテナ30,30Aに回転モードで電磁界を給電すれば同様の効果が得られる。回転モードで電磁界を給電する他の方法には、例えば、キャビティー内でTM11モードの電磁界に摂動を与えて回転させ、その回転させた電磁界をラジアルアンテナ30,30Aに供給する方法がある。
【0028】
しかし、必ずしもラジアルアンテナ30,30Aに回転モードで給電する必要はない。間隔d=N×λg の渦巻線上にスロット36を配置したラジアルアンテナ30,30Aに例えば同軸給電した場合、1周期当たりの各スロット36における位相変化は、周方向の位相変化2π(ラジアン)がなくなり、半径方向の位相変化N×2π(ラジアン)のみとなる。したがって、回転モードで給電しなくても、スロット36を配置する渦巻線の間隔dを回転モードで給電した場合よりもλg だけ大きくとれば、同様の効果を得られる。よって、ラジアルアンテナ30,30Aに回転モードで給電しない場合には、N≧3とすることにより、処理容器11及びラジアルアンテナ30の口径を大きくしても、処理容器11の側壁に近い領域でのプラズマ生成効率の低下を防止することができる。
【0029】
また、図2,図5に示したラジアルアンテナ30,30Aでは、すべてのスロット36の長手方向が渦巻線に沿うように配置されているが、「ハ」の字に近い延長線上で互いに直交する2個のスロットを1対とする複数対のスロットを、間隔d=N×λg の渦巻線上に配置するようにしてもよい。
また、本発明のプラズマ処理装置は、ECR(electron cyclotron resonance)プラズマ処理装置にも適用することができる。また、エッチング装置のほか、プラズマCVD装置などに利用することもできる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、処理容器内に電磁界を供給するラジアルアンテナのスロットを、ラジアルアンテナ内における電磁界の波長の略N倍(Nは自然数)の間隔の渦巻線上に配置する。スロットを渦巻線上に配置すると、同心円上に配置した場合と比較して、電磁界の1周期当たりの各スロットにおける位相変化が大きくなる。この位相変化に比例して、ラジアルアンテナ内の比誘電率も見かけの上で大きくなる。よって、プラズマ表面の法線方向に対する電磁界の入射角度を大きくして、プラズマの生成効率を高めることができる。また、スロットが配置される渦巻線の間隔を、ラジアルアンテナ内における電磁界の波長の略N倍(Nは自然数)とすることにより、電磁界の入射角度がラジアルアンテナの半径方向でそろうので、ラジアルアンテナから処理容器内へ効率よく電磁界を供給し、プラズマの生成効率を高めることができる。
【0031】
また、ラジアルアンテナの中心部から回転モードで電磁界を給電することにより、電磁界の1周期当たりの各スロットにおける位相変化が2π(ラジアン)だけ大きくなる。これにより、ラジアルアンテナ内の比誘電率も見かけの上で更に大きくなるので、プラズマの生成効率を更に高めることができる。
また、電磁界を回転モードで給電しない場合にはN≧3とし、電磁界を回転モードで給電する場合にはN≧2とすることにより、処理容器及びラジアルアンテナを大口径化した場合でも、処理容器の側壁に近い領域で十分なプラズマ生成効率を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態であるエッチング装置の構成を示す断面図である。
【図2】 図1に示すII−II′線方向からみたラジアルアンテナの放射面の平面図である。
【図3】 ラジアルアンテナの内部、すなわちラジアル導波路内の電界の状態を示す図である。
【図4】 電磁界の入射角度の半径方向変化を示す図である。
【図5】 ラジアルアンテナの放射面の他の構成例を示す平面図である。
【図6】 ラジアルアンテナに円偏波給電する方式の従来の高周波プラズマ処理装置の構成を示す断面図である。
【図7】 ラジアルアンテナの放射面の構成を示す平面図である。
【図8】 ラジアルアンテナの内部、すなわちラジアル導波路内の電界の状態を示す図である。
【図9】 ラジアルアンテナの放射面と処理容器内のプラズマとの境界部分を拡大して示す概念図である。
【図10】 電磁界の入射角度の半径方向変化を示す図である。
【符号の説明】
11…処理容器、12…シールド材、13…誘電体板、16…排気口、17…ノズル、21…基板、22…基板台、30,30A…ラジアルアンテナ、31,32…導体板、33…ラジアル導波路、34…導体リング、35…電磁界導入口、36…スロット、37…円錐部材、41…円筒導波管、42…円偏波変換器、43…マッチング回路、44…高周波発生器、F…電磁界、P…プラズマ、d…渦巻線の間隔、λg …管内波長。

Claims (4)

  1. 処理容器内に収容され被処理体が配置される載置台と、放射面にスロットが複数配置され前記処理容器内に電磁界を供給するラジアルアンテナとを備えたプラズマ処理装置において、
    前記ラジアルアンテナのスロットは、前記ラジアルアンテナ内における電磁界の波長の略N倍(Nは自然数)の間隔の渦巻線上に配置され
    Nは3以上であることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
    前記ラジアルアンテナの中心部に接続され回転モードで電磁界を給電する給電手段を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 処理容器内に被処理体を配置し、ラジアルアンテナの放射面に複数配置されたスロットから電磁界を前記処理容器内に供給し、前記処理容器内に生成されたプラズマを用いて前記被処理体に対して処理を行うプラズマ処理方法において、
    前記ラジアルアンテナ内における電磁界の波長の略N倍(Nは自然数)の間隔の渦巻線上に前記スロットを配置し
    Nを3以上とすることを特徴とするプラズマ処理方法。
  4. 請求項記載のプラズマ処理方法において、
    前記ラジアルアンテナの中心部から回転モードで電磁界を給電することを特徴とするプラズマ処理方法。
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