JP4708254B2 - 流体管保護ダクト、流体管保護ダクト装置、及びその基台にシート材を取着配置する方法 - Google Patents

流体管保護ダクト、流体管保護ダクト装置、及びその基台にシート材を取着配置する方法 Download PDF

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Description

本発明は、長手方向に連続した開口部を備え、当該開口部から内部に流体管を収容して保護する長尺の流体管保護ダクト、流体管保護ダクト装置、及びその基台にシート材を取着配置する方法に関するものである。
開口部から給水湯管等の流体管を内部に収容して保護する流体管保護ダクト(以下、単に「保護ダクト」と略すこともある)の内部(内周面)には、冬季において流体管に結露等が発生するのを防止するために、接着剤を用いてシート状の断熱材を貼着していた(特許文献1,2参照)。しかし、接着剤による貼着では、保護ダクトの運搬中の振動や、貼着後の長期間の経過による接着力の低下等により、断熱材が所定位置から外れたり、ずれたりすることがあった。また、断熱材は、予め保護ダクトに貼着されて施工現場に持ち込まれる場合もあるが、施工現場において、断熱材を保護ダクトに貼着することもあり、後者の場合には、保護ダクトの所定位置に断熱材をずれることなく貼着する作業には、多大の時間と手間を要していた。
また、保護ダクトの内部に貼着されたシート状の断熱材は、保管中の熱等によって、特に端部が変形してだれてしまい、収容空間内に進入して管材収容の妨げとなったり、使用時における断熱性能を低下させてしまうという問題もあった。
実開平6−16799号公報 実開2002−12681号公報
本発明は、内部に断熱材を簡単に取着できると共に、一旦取着した断熱材が外れにくい流体管保護ダクト、流体管保護ダクト装置、及びその基台に断熱材を取着配置する方法の提供を課題としている。
上記課題を解決するための請求項1の発明は、長手方向に連続した開口部を備え、当該開口部から内部に流体管を収容して保護する長尺の流体管保護ダクトであって、前記流体管保護ダクトの内部にそのダクト内面から連結板部を介して前記ダクト内面に一体に連結されたシート材収容路形成板部を備え前記ダクト内面と前記シート材収容路形成板部との間に長手方向に連続して形成された空間は、前記ダクト内面に沿って収容される長尺のシート材の幅方向端部が内方に向けて離脱するのを防止すべく、当該端部を部分的に収容して保持するシート材収容路となっていることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、流体管保護ダクトの内面から連結板部を介して前記ダクト内面にシート材収容路形成板部が一体に連結されて、当該ダクト内面と前記シート材収容路形成板部との間に長手方向に連続して形成された空間は、前記ダクト内面に沿って収容される長尺のシート材の幅方向端部が内方に向けて離脱するのを防止すべく、当該端部を部分的に収容して保持するシート材収容路となっているため、流体管保護ダクトのダクト内面に沿って収容される長尺のシート材の幅方向端部は、流体管保護ダクトの内部に形成されたシート材収容路に収容され、ダクト内面から内方に離脱しないように保持される。よって、保護ダクトにシート材を配置する際には、当該シート材の幅方向端部を前記シート材収容路に配置するのみで、接着剤等を使用せずに保護ダクトに対してシート材を取着できて、保護ダクトに対するシート材の取着作業(配置作業)が容易となると共に、保護ダクトの内部に取着されたシート材は、運搬中に作用する振動等によっても簡単には外れにくくなる。
請求項1の発明における「シート材」とは、断熱材、遮音シート、防振シート、防火シート、発熱シート等を意味し、「保護ダクト」とは、二分割構造、半割れ構造、スリット付構造等のように長手方向に連続した開口部を有する構造であって、筒体構造を排除するものであり、「流体管」とは、給水湯管、冷媒管、排水管、換気パイプ等を意味する。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、基台と蓋体とが互いに組み付けられることで内部に流体管を収容する流体管収容路が形成され、前記基台又は蓋体の少なくとも一方に、シート材の端部を収容するシート材収容路が形成されていることを特徴としている。
基台と蓋体とが互いに組み付けられることで内部に流体管を収容する流体管収容路が形成される流体管保護ダクトにおいては、冬季における結露等の防止のために、基台又は蓋体の少なくとも一方の内部に断熱材を配置することがあって、流体管の収容前には基台と蓋体とは分離されていて、基台に形成された流体管収容路に流体管を収容させた後に、基台に対して蓋体を覆蓋させている。基台と蓋体との分離時には、これらの少なくとも一方に配置された断熱材は露出されると共に、基台に対して流体管を収容する際に、基台に断熱材が配置されている場合には、当該断熱材の幅方向端部と流体管とが干渉し易くなって、流体管の収容時に断熱材の幅方向端部が巻き込まれて、流体管の収容が阻害される恐れがある。
しかし、請求項2の発明によれば、断熱材の幅方向端部はシート材収容路に収容されて、当該断熱材の幅方向端部の配置位置がずれない構成になっているために、流体管の収容時において、基台に配置された断熱材の幅方向端部と流体管との干渉がなくなって、正規の配置位置から断熱材がずれなくなると共に、基台に流体管をスムーズに収容できる。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記シート材収容路は、流体管収容路の内面に沿って配置されるシート材の幅方向両端部を収容可能とすべく一対一組となって形成されていることを特徴としている。
請求項3の発明によれば、シート材の幅方向両端部が一対一組のシート材収容路にそれぞれ収容されているために、保護ダクトにシート材を取着した後に、その端部が外れにくくなる。
また、請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記一対一組のシート材収容路は、開口部の両側に、当該開口部と反対側に収容開口を形成して配置されていることを特徴としている。
保護ダクトの内部に取着配置されるシート材の幅方向両端部は、保護ダクトの開口部の両側に近接した位置に配置されていて、保護ダクトの内部に流体管を収容する際に、シート材の幅方向両端部と流体管とが干渉し易い。しかし、請求項4の発明によれば、シート材の幅方向両端部は、開口部の両側における当該開口部と反対側に収容開口を形成した一対一組のシート材収容路にそれぞれ収容されるために、前記干渉を確実に防止して、シート材を正規の取着配置位置に保持できる。
また、請求項5の発明は、対向配置された一対の管材保持壁の間に流体管を収容して保護する基台と、当該基台に覆蓋される蓋体とから成る長尺の流体管保護ダクトであって、前記一対の管材保持壁は、基台本体に立設された一対の外壁部と、当該一対の外壁部の内側に配置されて、当該一対の外壁部の自由端側に連結板部を介して一体に連結された一対の内壁部とから成り、前記一対の管材保持壁の外壁部と内壁部との間の長手方向に連続して形成された空間は、前記基台の内壁面に沿って収容される長尺のシート材の幅方向の両端部が内方に向けて離脱するのを防止すべく、当該両端部を部分的に収容して保持するためのシート材収容路となっていることを特徴としている。
請求項5の発明によれば、基台の流体管収容路の外側を覆うようにして配置されるシート材の幅方向両端部は、一対の外壁部と一対の内壁部との間の空間であるシート材収容路にそれぞれ挿入配置されて保持されるので、配置後のシート材の両端部は、定位置に配置された状態を保持して、基台の内方に離脱することはない。また、流体管を保持する一対の管材保持壁を構成する外壁部と内壁部との間がシート材収容路となっていて、基台に対して流体管を収容する開口部の部分において、外壁部と内壁部は連結板部で連結されているため、流体管の収容時に当該流体管とシート材の両端部とが干渉しないために、当該シート材が巻き込まれなくなる。また、基台の流体管収容路に配置された流体管は、その外周側が前記シート材により覆われた状態で、対向配置された一対の内壁部及び一対の外壁部の外方へのたわみ変形、或いは一対の内壁部の原形状自体によって保持される。
また、請求項の発明は、請求項5に記載の発明において、前記一対一組のシート材収容路は、前記開口部と対面する位置にシート材を露出させるようにして、その両側に配置されていることを特徴としている。
請求項の発明によれば、基台の開口部からシート材の引込み具を挿入して、前記開口部と対面する位置に露出して配置されたシート材に突刺させることにより、シート材を基台内に容易に引き込められる。また、開口部から内部に挿入される流体管がシート材を基台内面側に押し下げるので、シート材は基台内面に接着されていなくてもよい。
また、請求項の発明は、流体管保護ダクト装置であって、請求項4ないし6のいずれかに記載の流体管保護ダクトと、当該流体管保護ダクトの各シート材収容路に幅方向両端部がそれぞれ収容される幅を有する長尺のシート材とから成ることを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項4ないし6のいずれかの発明を、「流体管保護ダクト」と「シート材」との組み合わせとして把握したものであって、実質的には請求項4ないし6の発明と同様の作用効果が得られる。
請求項の発明は、請求項5に記載の流体管保護ダクトを構成する基台の一対のシート材収容路に長尺のシート材の幅方向両端部を収容して取着配置する方法であって、前記シート材の幅方向両端部を各シート材収容路に挿入した状態で、引込み具に設けられた複数の突刺針を基台の管材収容部に配置されたシート材に突刺させた状態で、前記引込み具を基台の長手方向に引っ張ることにより、前記シート材の幅方向の両端部を基台の各シート材収容路に収容した状態で前記基台にシート材を断面略U字状にして取着配置することを特徴としている。
請求項の発明によれば、シート材の先端部の幅方向両端部を基台の両側の各シート材収容路にそれぞれ所定長だけ挿入した状態で、引込み具に設けられた複数の突刺針を基台の管材収容部に配置されたシート材に突刺させた状態で、前記引込み具を基台の長手方向に単に引っ張るという簡単な方法によって、長尺のシート材を断面略U字状に変形させて、保護ダクトの基台に取着配置できる。
本発明によれば、長尺のシート材の幅方向端部は、流体管保護ダクトの内部に形成されたシート材収容路に収容され、配置位置がずれないように、即ち、長尺のシート材の幅方向端部が流体管保護ダクトの内方に離脱しないように、保持されるので、保護ダクトにシート材を配置する際には、当該シート材の幅方向端部を前記シート材収容路に配置するのみで、接着剤等を使用せずに保護ダクトに対してシート材を取着できて、保護ダクトに対するシート材の取着作業(配置作業)が容易となると共に、保護ダクトの内部に取着されたシート材は、運搬中に作用する振動等によっても簡単には外れにくくなる。
特に、一対一組となって対向形成された各シート材収容路が流体管保護ダクトの開口部の両側に配置されている場合には、保護ダクトの内部に流体管を収容する際に、シート材の幅方向両端部が流体管と干渉して巻き込まれなくなるので、保護ダクトに対する流体管の収容が容易となる特有の効果がある。
以下、複数の実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
最初に、図1ないし図3を参照して、実施例1の給水湯管の保護ダクトD1 について説明する。図1は、保護ダクトD1 を構成する基台V1 と蓋体L1 の分解断面図であり、図2は、同じく組付断面図であり、図3は、基台V1 に給水湯管P1 を押し込んで収容している途中の断面図である。保護ダクトD1 は、長尺を呈していて、互いに組み付けられて内部に給水湯管P1 を収容する管材収容部2を形成する基台V1 と蓋体L1 とで構成される。
基台V1 は、図1及び図2に示されるように、壁面等に密着して固定される基台本体1と、該基台本体1の幅方向の両端部よりもやや内側の部分に立設された一対の管材保持壁W1 と、該管材保持壁W1 を構成する内外の各壁部4,5の間の断熱材収容路B11に幅方向の両端部が収容された基台側断熱材A11とを備えている。基台本体1は、幅方向の両端部が壁面等に密着する密着部1aとなっていると共に、幅方向の中央の大部分を占める部分は、前記一対の管材保持壁W1 とによって管材収容部2を形成する底壁部1bとなっており、前記密着部1aに対して傾斜連結部1cで連結されて段差状に形成されることにより、壁面等に密着しない部分である。前記底壁部1bの内面側(管材収容部2の側)であって、その幅方向の中央部には、ビス(図示せず)を介して基台V1 を壁面等に固定する際におけるビスの位置決めを行なうための断面V字状の位置決め溝3が全長に亘って形成されている。なお、基台本体1の裏面に形成された広幅凹溝及び該広幅凹溝の両側に形成された狭幅凹溝は、必要に応じて基台本体1と壁面等との間に介在させるスペーサ(図示せず)の嵌着溝1d,1eを示す。
次に、図1を参照して、管材収容部2を形成する一対の管材保持壁W1 について詳細に説明する。各管材保持壁W1 は、所定間隔をおいて離間して配置されて、主体部が断面円弧状をなす内壁部4と外壁部5とで構成されて、内壁部4及び外壁部5の各先端部(基台本体1を基準にして、該基台本体1から最も離れている部分をいう)が連結板部6で連結されることにより、内壁部4における外壁部5と連結されている側と反対側の端部は、自由端部4cとなっている。内壁部4は、断面円弧状をした内壁本体部4aと、該内壁本体部4aと前記連結板部6との間に配置される起立板部4bとで構成される。一方、外壁部5は、断面円弧状をした内壁本体部4aと同一の円弧中心C0 を有する断面円弧状の外壁本体部5aと、前記基台本体1の底壁部1bの幅方向の両端部に立設された起立板部5bと、前記外壁本体部5aと起立板部5bとを連結する傾斜板部5cとで構成される。断面円弧状をした内壁本体部4aと外壁本体部5aとは、互いに平行に配置されて、両者4a,5aの間の空間は、長尺シート状をした基台側断熱材A11の幅方向の両端部を収容するための断熱材収容路B11となっている。このため、断熱材収容路B11の収容開口は、前記開口部7と反対側(基台本体1の底壁部1b側)に形成されていて、基台側断熱材A11のうち露出される部分は、前記開口部7と対面して配置される。また、基台V1 の一対の断熱材収容路B11の先端部の間は、給水湯管P1 を押し込んで管材収容部2に収容するための開口部7となっている。即ち、実施例1では、一対の断熱材収容路B11は、管材収容部2の開口部7の両側に配置された構成である。なお、外壁部5を構成する起立板部5b及び傾斜板部5cと基台本体1を構成する密着部1a及び傾斜連結部1cとで形成される凹状の部分は、後述の蓋体L1 の係合体24と係合可能な係合溝8となっている。
また、基台V1 の管材保持壁W1 は、先端側が連結板部6を介して連結された内壁部4と外壁部5とで構成されているので、一対の管材保持壁W1 の間の管材収容部2に給水湯管P1 を押し込んで収容する途中、及び収容時の双方において、内壁部4及び外壁部5は、それぞれ独立して外方にたわみ変形し得る。即ち、内壁部4は、起立板部4bと連結板部6との連結部を変形基点9として外方にたわみ変形すると共に、外壁部5は、外壁本体部5aの内側面の幅方向の中央部の易変形溝11及び外壁本体部5aと起立板部5bの接続部との変形基点12を中心にしてそれぞれ外方にたわみ変形する。また、実施例1の基台V1 の管材収容部2には、管材保持壁W1 を構成する内外の各壁部4,5が独立して外方にたわみ変形することにより、外径の異なる複数種類の管材の保持が可能である。なお、図2に示されるように、一対の管材保持壁W1 の内壁部4の間の開口部7の幅Eは、保持可能な最小の給水湯管P1 の外径M1 よりも小さい。
上記構成の基台V1 には、図4に示される方法により、長尺シート状の基台側断熱材A11が取着配置される。図4は、基台V1 に基台側断熱材A11を引き込んで配置している途中の状態を示す斜視図である。引込み具Jは、基板91の裏面に多数本の突刺針92が複数条(実施例では3条)に植設されて、前記基板91の長手方向の一端部に把手93が設けられた構成である。長尺の基台側断熱材A11は、長手方向に連続して切割り部A11bが形成された断面リング状となるように巻癖が付けられた状態で成形されており、その幅は、基台V1 の大きさに対応して定められている。断面リング状に成形された基台側断熱材A11の先端部の切割り部A11bの部分を外方に拡開させて、基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aを基台V1 の両側に形成された各断熱材収容路B11に所定長だけ挿入しておいて、基台側断熱材A11の前記挿入部分のうち基台V1 の底壁部1bを覆う部分に前記引込み具Jの基板91に植設された多数の突刺針92を突刺させた状態で、前記引込み具Jを基台V1 の長手方向Qに引っ張ると、断面リング状に成形された長尺の基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aは、切割り部A11bの部分が徐々に拡開されて、基台V1 の両側の各断熱材収容路B11に収容されてゆく。これにより、図1及び図2に示されるように、基台V1 の両側の断熱材収容路B11には、基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aが断面略U字状に拡開されて、両側の断熱材収容路B11の上端にまで達した状態で収容されて、基台V1 の管材収容部2の外側には、その全周に亘って基台側断熱材A11が取着配置される。断熱材収容路B11に収容された基台側断熱材A11は、原形状である断面リング状に戻ろうとする復元力によって、内壁部4の外側面に密着した状態を維持するため、接着剤等を使用して基台側断熱材A11を基台V1 の配置面に接着固定する必要はない。
なお、上記した基台V1 への基台側断熱材A11の取着配置方法は、取着配置前の基台側断熱材A11に切割り部A11b を有するように断面リング状の巻癖を付けた状態に成形しておいて、取着配置時に巻癖に抗して基台側断熱材A11を拡開させて取着配置する例であるが、取着配置前の基台側断熱材A11を平板状(シート状)に成形しておいて、引込み具Jにより基台V1 に引き込む際に、平板状から断面略U字状に変形させることも可能である。この場合には、幅方向両端部A11a が基台V1 の各断熱材収容路B11に収容された基台側断熱材A11は、自身の弾性復元力により管材保持壁W1 を構成する外壁部5の内側面に当接する。
このように、基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aは、基台V1 の両側に形成された各断熱材収容路B11に収容されているために、図3に示されるように、基台V1 の開口部7から給水湯管P1 を押し込んで、内部の管材収容部2に収容する際に、前記給水湯管P1 は、内壁部4を構成する起立板部4bに直接に当接して、基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aと全く接触することなく、一対の管材保護壁W1 を構成する内外の各壁部4,5を外方にたわみ変形させた後に、原形状に復元させることにより、基台V1 の管材収容部2に給水湯管P1 が収容保持される。よって、給水湯管P1 の収容時に基台側断熱材A11の両端部A11aを巻き込むことがなくて、給水湯管P1 を管材収容部2にスムーズに収容できる。また、保護ダクトD1 の保管時、或いは給水湯管P1 を収容した使用時において、基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aが断熱材収容路B11から抜け出ることはなくて、その取着状態が維持可能となっているため、給水湯管P1 に湯等の温度の高い流体が流れて基台側断熱材A11の温度が高められても、従来の保護ダクトに取着された断熱材のように、その端部がだれ落ちることはなくて、断熱性能をそのまま維持し続ける。なお、基台V1 の各断熱材収容路B11にそれぞれ収容されている基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aは、管材保持壁W1 の外方へのたわみ変形時、及び原形状への復元変形時の双方において、管材保持壁W1 のたわみ変形に強制的に追従させられて変形する。
次に、図1及び図2を参照して、蓋体L1 について説明する。蓋体L1 は、天壁部21と、該天壁部21の両側に連続して形成された一対の傾斜壁部22と、各傾斜壁部22に連続して形成された一対の側壁部23とから成って、一対の側壁部23の下端部の間が開口した形状である。一対の側壁部23の下端部内側には、基台V1 の係合溝8に係合可能な中空状の係合体24が内側に突設されている。係合体24が中空構造にしてあるのは、中空部24aが空気層となって断熱作用を奏させるためである。
また、左右一対の各側壁部23の内側面の上端部から左右一対の傾斜壁部22に至る部分には、各側壁部23及び各傾斜壁部22と所定間隔をおいてこれらに平行に収容路形成板部25が配置されて、その開口側の一端部は、連結板部26を介して側壁部23に連結されている。この結果、蓋体L1 の傾斜壁部22及び側壁部23と収容路形成板部25及び連結板部26の間には、蓋体側断熱材A12の幅方向両端部A12aを収容するための断熱材収容路B12が形成される。蓋体L1 の天壁部21と左右一対の傾斜壁部22の内側面には、蓋体側断熱材A12が取着配置されて、その幅方向両端部A12aは、左右一対の断熱材収容路B12にそれぞれ収容されている。なお、蓋体側断熱材A12における少なくとも天壁部21の内側面に配置される部分は、垂れ下がりを防止するために接着剤等により接着しておいても良い。なお、基台側及び蓋体側の各断熱材A11,A12は、発泡ポリエチレン等により成形される。
よって、上記のようにして、基台V1 の管材収容部2に給水湯管P1 を収容した後に、基台V1 の開口部7の側から蓋体L1 を押し込むと、蓋体L1 の左右一対の係合体24が基台V1 の外壁部5の外側面を摺接することにより、一対の側壁部23が外方に拡開された後に原形状に復元して、図2に示されるように、蓋体L1 の各係合体24が基台V1 の各係合溝8に係合されて、基台V1 と蓋体L1 とが一体に組み付けられる。このように、蓋体L1 を基台V1 に覆蓋させる場合においても、蓋体L1 の内側面に取着された蓋体側断熱材A12の幅方向両端部A12aは、蓋体L1 の内側面に形成された各断熱材収容路B12に収容されていて、基台V1 の外壁部5の外側面に直接に接触しないために、蓋体側断熱材A12の幅方向両端部A12aの取着位置がずらされたりすることなく、正規の配置位置をそのまま保持している。このため、蓋体側断熱材A12の断熱性能が低下されることもない。なお、実施例1の保護ダクトD1 においては、図2に示されるように、基台側及び蓋体側の各断熱材A11,A12の各幅方向両端部A11a,A12a は、所定長だけ重合していて、給水湯管P1 は全周に亘って間断なく断熱されるという利点がある。なお、図1ないし図3において、C1 は、給水湯管P1 の軸心を示す。
次に、図5を参照して、実施例2の保護ダクトD2 について説明する。図5(イ)は、保護ダクトD2 を構成する基台V2 の断面図であり、同(ロ)は、給水湯管P2 を収容した基台V2 と蓋体L2 とを組み付けた状態の断面図である。基台V2 は、前記保護ダクトD1 の基台V1 において、一対の管材保持壁W1 の一方の内壁部4を欠落させた構成である。即ち、基台V2 は、一対の管材保持壁W2,W2'から成り、一方の管材保持壁W2 は、前記管材保持壁W1 と同様に、内外の各壁部4,5の間に、基台側断熱材A21の幅方向の一端部A21aを収容するための断熱材収容路B12となっているが、他方の管材保持壁W2'には、断熱材収容路B12は形成されておらず、外壁本体部5aの先端部に内方に折り曲げられた折曲げ部5dは、給水湯管P2 の収容の面からは、管材収容部2の開口部7を形成すると共に、基台側断熱材A21の収容の面からは、基台側断熱材A21の幅方向の他端面A21bを当接させる作用をなす。
また、基台側断熱材A21は、平板状(シート状)のものを折り曲げて、基台V2 の所定位置に収容したものであるため、収容状態においては自身の弾性復元力により外壁部5の内側面に当接する。基台側断熱材A21の幅は、前記基台側断熱材A11の幅よりも小さくて、幅方向の他端面A21bが折曲げ部5dの内面に当接した状態においても、幅方向の一端部A21aは、管材保持壁W2 に形成された断熱材収容路B21に僅かに収容されることにより、外れない状態になっている。このように、基台側断熱材A21は、断熱材収容路B21に対する幅方向の一端部A21aの収容幅が最も小さい状態においても、前記一端部A21aは外れない構成になっているので、保管中において断熱材収容路B21が周方向に廻って前記収容幅が大きくなった場合には、基台側断熱材A21の幅方向の一端部A21aは、断熱材収容路B21からは当然に外れない。従って、基台側断熱材A21の幅方向の一端部A21aが断熱材収容路B21から外れることはない。
一方、蓋体L2 は、前記蓋体L1 と全体形状は類似しているが、前記蓋体L1 と異なって、内側面に基台側断熱材A21の幅方向両端部を収容する基台側収容路は形成されておらず、蓋体L2 の内側面に蓋体側断熱材A22が接着剤により貼着されている。
そして、基台V2 の開口部7から管材収容部2に給水湯管P2 を押し込むと、給水湯管P2 は、管材保持壁W2 の起立板部5bと管材保持壁W2'の折曲げ部5dにそれぞれ当接して、各管材保持壁W2,W2'を外方に拡開させた後に原形状に復元して、管材保持壁W2 の内壁部4と基台側断熱材A21とで保持された状態となる。その後に、給水湯管P2 が収容された基台V2 に対して蓋体L2 を一体に組み付けると、図5(ロ)に示されるように、基台V2 に収容された給水湯管P2 は、基台側及び蓋体側の各断熱材A21,A22によりほぼ全周が断熱された状態となる。なお、図5において、C2 は、給水湯管P2 の軸心を示す。
次に、図6を参照して、実施例3の保護ダクトD3 について説明する。本保護ダクトD3 は、寒冷地において給水湯管P3 内での凍結を防止すべく、給水湯管P3 を暖めるための発熱シートA31を基台V3 に収容したものである。図6(イ)は、保護ダクトD3 を構成する基台V3 の断面図であり、同(ロ)は、給水湯管P3 を収容した基台V3 と蓋体L3 とを組み付けた断面図である。基台V3 は、基台本体31に一対の管材保持壁W3 が所定間隔をおいて立設された構成であり、管材保持壁W3 は、基台本体31の底壁部31bの幅方向の両端部に起立された起立板部32の上端部に外斜上方に傾斜した傾斜板部33を介して保持壁本体部34が一体に設けられた構成である。保持壁本体部34の先端部は、保持する給水湯管P3 の外径に対応した円弧状に形成されている。また、一対の起立板部32の上端部の内側面には、底壁部31bと平行となって収容路形成板部35が内方に突出して形成され、底壁部31bと収容路形成板部35との間の空間部が、シート材収容路B31となっていて、盤状をした発熱シートA31の幅方向の両端部A31aは、それぞれ前記シート材収容路B31に収容されている。実施例3では、一対のシート材収容路B31は、一対の管材保持壁W3 の先端部の間の開口部36からは離れた位置(開口部36の奥側)に形成されている。なお、37は、一対の管材保持壁W3 の基端部外側に形成された係合溝を示す。
また、蓋体L3 は、保護ダクトD2 の蓋体L2 とほぼ同一である。よって、一対の管材保持壁W3 の上端部の間の開口部36から給水湯管P3 を内部の管材収容部38に押し込むと、一対の管材保持壁W3 が外方にたわみ変形した後に原形状に復元して、給水湯管P3 は、奥側の部分が発熱シートA31に接触した状態で、一対の管材保持壁W3 に保持される。その後に、給水湯管P3 が保持された基台V3 に対して蓋体L3 を一体に組み付ける。これにより、長期間の使用によっても発熱シートA31の両端部がだれることなく、寒冷地において給水湯管P3 を暖めることができて、その凍結を防止できる。なお、図6において、C3 は、給水湯管P3 の軸心を示す。
次に、図7を参照して、実施例4の保護ダクトD4 について説明する。図7(イ)は、保護ダクトD4 を構成する基台V4 の断面図であり、同(ロ)は、冷媒管P4,P4'を収容した基台V4 と蓋体L4 とを組み付けた断面図である。基台V4 は、底壁部41の幅方向の両端部に側壁部42がそれぞれ立設され、各側壁部42の先端部には、蓋体L4 を一体に組み付けた際に、該蓋体L4 の裏面に密着する密着板部43が内方にわん曲して対向した状態でそれぞれ形成され、各密着板部43の間は開口部44となった構成である。底壁部41と一対の側壁部42とで形成される空間は、冷媒管P4,P4'の収容部45となっている。側壁部42と密着板部43との接続部分には、係合溝46が形成されている。
また、一方の側壁部42の上端部、及び他方の側壁部42の下端部には、収容路形成板部47,48が側壁部42との間に所定間隔をおいてそれぞれ配置されて、各収容路形成板部47,48の開口部44の側の端部は、連結板部49,51を介して側壁部42に連結されている。また、底壁部41の幅方向の中央には、別の収容路形成板部52が底壁部41と所定間隔をおいて配置されて、収容路形成板部52の幅方向の中央部と底壁部41とは、連結板部53で連結されている。よって、各収容路形成板部47,48,52の部分には、断熱材収容路B41a,B41b,B41cがそれぞれ形成されて、一対一組となった二組の断熱材収容路B41a,B41c(B41c,B41b)が、断面視の周方向に沿って収容開口が対向した状態で形成される。また、2枚の長尺の各基台側断熱材A41の幅方向両端部A41aが、前記断熱材収容路B41a,B41c(B41c,B41b)にそれぞれ収容された状態で、底壁部41及び側壁部42の間、及び底壁部41の幅方向の略半分の部分にそれぞれ取着配置されている。これにより、底壁部41の内面の全幅、及び一方の側壁部42の内面に、それぞれ基台側断熱材A41が取着配置される。また、基台側断熱材A41を所定位置に取着配置するには、例えば幅方向一端部を断熱材収容路B41aに収容した後に、図7(イ)で2点鎖線で示されるように、盛り上がった状態の幅方向他端部を別の断熱材収容路B41aに収容することにより行なう。
一方、蓋体L4 は、断面視で全体が外方に向けて緩やかにわん曲していて、幅方向の両端部は、基台V4 の密着板部43に密着可能なように他の部分よりも小さな曲率半径で急激にわん曲されて、幅方向の両端部には、内方に向けて折り曲げられた係合突部54が形成されている。
そして、基台V4 の開口部44から内部の収容部45に冷媒管P4,P4'を収容した後に、基台V4 の係合溝46に蓋体L4 の係合突部54を係合させて、基台V4 と蓋体L4 とを一体に組み付ける。これにより、内部の収容部45に収容された冷媒管P4,P4'は、壁面等に密着される基台V4 の底壁部41及び一方の側壁部42がそれぞれ基台側断熱材A41により断熱される。また、各基台側断熱材A41の幅方向両端部A41aは、いずれも一対一組となった各断熱材収容路B41a,B41c(B41c,B41b)に収容されているため、冷媒管P4,P4'の収容時に巻き込まれたり、或いは使用時においてだれることはなく、長期間に亘って初期の取着配置状態が維持される結果、断熱性能が維持される。
次に、図8及び図9を参照して、実施例5の保護ダクトD5 について説明する。図8(イ)は、保護ダクトD5 を構成する基台V5 の断面図であり、同(ロ)は、冷媒管P5 を収容した基台V5 と蓋体L5 とを組み付けた断面図であり、図9は、基台V5 に基台側断熱材A51を取着配置している状態の斜視図である。なお、実施例4の保護ダクトD4 と同一又は同等部分には、同一符号を付して異なる部分についてのみ説明する。基台V5 の各側壁部42の内側には、所定間隔をおいて収容路形成板部55が側壁部42のほぼ全幅に亘って配置されて、側壁部42と収容路形成板部55との間の空間部は、断熱材収容路B51となっている。
基台V5 の内側面に基台側断熱材A51を取着配置するには、図9に示されるように、平板状(シート状)をした基台側断熱材A51の先端部の幅方向両端部A51aを、基台V5 の両側の各断熱材収容路B51にそれぞれ収容しておいて、前記引込み具Jの突刺針92を基台側断熱材A51の幅方向中央部に突刺させて、そのまま基台V5 の長手方向Qに移動させると、平板状(シート状)の基台側断熱材A51は、基台V5 内に引き込まれて、その幅方向両端部A51aが徐々に起立されて基台V5 の各断熱材収容路B51に収容される。これにより、基台側断熱材A51は、断面略コの字形となって基台V5 の内側面に取着配置される。また、取着配置された基台側断熱材A51の幅方向両端部A51aは、基台V5 の各断熱材収容路B51に収容されているために、冷媒管P5 の収容時に一緒に巻き込まれたり、長期間の使用によっても、幅方向両端部A51aがだれることはなく、断熱性能が維持される。
次に、図10を参照して、実施例6の保護ダクトD6 について説明する。図10(イ)は、保護ダクトD6 を構成する基台V6 の断面図であり、同(ロ)は、冷媒管P6 を収容した基台V6 と蓋体L6 とを組み付けた断面図である。なお、保護ダクトD6 の基本構成は、保護ダクトD4 と同等であるので、対応部分には、同一符号に「’」を付し、異なる部分についてのみ説明する。基台V6 の底壁部41’の幅方向の一端部には、収容路形成板部61が所定間隔をおいて平行に配置されて、断熱材収容路B61aが形成されていると共に、基台V6 の底壁部41’の幅方向の他端部から側壁部42’に至る部分には、断面L字形をした収容路形成板部62が所定間隔をおいて配置されて、断面L字形をした別の断熱材収容路B61bが形成されており、底壁部41’に取着配置された基台側断熱材A61の幅方向の両端部A61aは、前記各断熱材収容路B61a,B61bにそれぞれ収容されている。この基台側断熱材A61を所定位置に取着配置するには、前記基台側断熱材A41と同様に行なえばよい。
このため、基台V6 の底壁部41’の内側面に取着配置された基台側断熱材A61の幅方向の両端部A61aは、外れることなく長期間に亘ってその配置姿勢を維持するため、基台側断熱材A61の断熱性能が維持される。
次に、図11及び図12を参照して、実施例7の保護ダクトD7 について説明する。図11(イ)は、保護ダクトD7 の断面図であり、同(ロ)は、保護ダクトD7 内に排水管P7 を収容した使用状態の断面図であり、図12は、保護ダクトD7 の一部を破断した使用状態の斜視図である。保護ダクトD7 は、一部が平面状に形成されて、当該平面部71に長手方向の切割り部72が形成されたダクト本体73と、当該ダクト本体73の切割り部72を挟んで両側に形成された一対の連結体74とで構成される。一対の連結体74は、ダクト本体73の長手方向と直交する方向にビス75を螺合させて、相互に引き寄せ合うことにより、ビス75を介して連結される。各連結体74の内方には、収容路形成板部76が所定間隔をおいてそれぞれ配置されて、連結板部77を介して一体に連結されて、各連結体74の内側面と収容路形成板部76との間の空間部は、シート材収容路B7 となっている。
ダクト本体73の内周面には、遮音シートA7 が接着剤により貼着されて、その幅方向両端部A7aは、前記各シート材収容路B7 に収容されている。このため、遮音シートA7 の幅方向両端部A7aは、ダクト本体73の切割り部72に連結板部77を介して臨んでいて、露出構造となっていない。換言すると、各シート材収容路B7 の収容開口は、切割り部72と反対側に形成されている。よって、ダクト本体73の前記切割り部72を拡開させて、ダクト本体73の内部に排水管P7 を収容した後に、長手方向に沿って所定間隔をおいた複数箇所においてビス75を介して一対の連結体74を連結する。また、ダクト本体73内に収容される排水管P7 は、固定具Fを構成する挿入板部78の先端に連結された半割円筒体と、別体の半割円筒体とで嵌着具79により長手方向に沿った複数箇所が嵌着されていて、前記固定具Fを壁面K等に固定することにより、壁面K等に沿って排水管P7 が保護ダクトD7 内に収容された状態で配管される。なお、固定具Fの挿入板部78は、ダクト本体73の切割り部72に挿入されている。
このため、ダクト本体73の内周面に貼着された遮音シートA7 の幅方向両端部A7aは、それぞれシート材収容路B7 に収容されているため、使用中における太陽熱が作用しても熱変形して外れたりせず、そのままの収容状態を維持する。また、ダクト本体73の切割り部72を拡開させて、内部に排水管P7 を収容する際においても、遮音シートA7 の幅方向両端部A7aは排水管P7 に直接に接触しないため、排水管P7 の収容をスムーズに行なえる。
また、断熱材、発熱シート、遮音シート等のシート材を貼着せずに収容して幅方向中間部がだれてしまっても、幅方向両端部がシート材収容路に収容されているために、開口部から管材を収容する際に、だれた幅方向中間部が邪魔になることはなく、まただれた幅方向中間部は、開口部と対面しているために、収容された管材によってダクト内面側に向けて押し戻される。
また、実施例2の基台側断熱材A21を除く基台側断熱材A11,A41,A51,A61、実施例3の発熱シートA31及び実施例7の遮音シートA7 の幅方向両端部は、いずれも断熱材又はシート材の収容路の形成端で規制されていて幅方向に移動しないため、長期間の使用中においても配置位置の変動がない利点がある。
また、上記各実施例1〜7では、保護ダクトD1 〜D6 を構成する基台V1 〜V6 の内部、或いは略円筒状をした保護ダクトD7 の内部に、シート材の一例として断熱材、発熱シート、遮音シートを取着配置する例について説明したが、本発明における「シート材」とは、上記の他に、防振シート、防火シート等を挙げることができ、これらの「シート材」を取着配置する場合も同様にて、その幅方向両端部をシート材収容路に収容して行なう。
また、保護ダクトに収容可能な他の流体管としては、換気パイプ等が挙げられる。
保護ダクトD1 を構成する基台V1 と蓋体L1 の分解断面図である。 同じく組付断面図である。 基台V1 に給水湯管P1 を押し込んで収容している途中の断面図である。 基台V1 に基台側断熱材A11を引き込んで配置している途中の状態を示す斜視図である。 (イ)は、保護ダクトD2 を構成する基台V2 の断面図であり、(ロ)は、給水湯管P2 を収容した基台V2 と蓋体L2 とを組み付けた状態の断面図である。 (イ)は、保護ダクトD3 を構成する基台V3 の断面図であり、(ロ)は、給水湯管P3 を収容した基台V3 と蓋体L3 とを組み付けた断面図である。 (イ)は、保護ダクトD4 を構成する基台V4 の断面図であり、(ロ)は、冷媒管P4,P4'を収容した基台V4 と蓋体L4 とを組み付けた断面図である。 (イ)は、保護ダクトD5 を構成する基台V5 の断面図であり、(ロ)は、冷媒管P5 を収容した基台V5 と蓋体L5 とを組み付けた断面図である。 基台V5 に基台側断熱材A51を取着配置している状態の斜視図である。 (イ)は、保護ダクトD6 を構成する基台V6 の断面図であり、(ロ)は、冷媒管P6 を収容した基台V6 と蓋体L6 とを組み付けた断面図である。 (イ)は、保護ダクトD7 の断面図であり、(ロ)は、保護ダクトD7 内に排水管P7 を収容した使用状態の断面図である。 保護ダクトD7 の一部を破断した使用状態の斜視図である。
11,A21,A41,A51,A61:基台側断熱材
12,A22,A32:蓋体側断熱材(断熱手段)
31:発熱シート
7 :遮音シート
11a,A21a,A31a,A41a,A51a,A61a :基台側断熱材の幅方向両端部
11,B21,B41a,B41b,B41c,B51,B61a,B61b :基台側の断熱材収容路
31,B7 :シート材収容路
12:蓋体側の断熱材収容路
1 〜D7 :流体管保護ダクト
1 〜L6 :蓋体
J:引込み具
1 〜P3 :給水湯管(管材)
4 〜P6 :冷媒管(管材)
7 :排水管(管材)
1 〜V6 :基台
1 〜W3 :管材保持壁
4:内壁部
5:外壁部
7,36,44:開口部
72:切割り部(開口部)
92:突刺針

Claims (8)

  1. 長手方向に連続した開口部を備え、当該開口部から内部に流体管を収容して保護する長尺の流体管保護ダクトであって、
    前記流体管保護ダクトの内部にそのダクト内面から連結板部を介して前記ダクト内面に一体に連結されたシート材収容路形成板部を備え
    前記ダクト内面と前記シート材収容路形成板部との間に長手方向に連続して形成された空間は、前記ダクト内面に沿って収容される長尺のシート材の幅方向端部が内方に向けて離脱するのを防止すべく、当該端部を部分的に収容して保持するシート材収容路となっていることを特徴とする流体管保護ダクト。
  2. 基台と蓋体とが互いに組み付けられることで内部に流体管を収容する流体管収容路が形成され、前記基台又は蓋体の少なくとも一方に、シート材の端部を収容するシート材収容路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体管保護ダクト。
  3. 前記シート材収容路は、流体管収容路の内面に沿って配置されるシート材の幅方向両端部を収容可能とすべく一対一組となって形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の流体管保護ダクト。
  4. 前記一対一組のシート材収容路は、開口部の両側に、当該開口部と反対側に収容開口を形成して配置されていることを特徴とする請求項3に記載の流体管保護ダクト。
  5. 対向配置された一対の管材保持壁の間に流体管を収容して保護する基台と、当該基台に覆蓋される蓋体とから成る長尺の流体管保護ダクトであって、
    前記一対の管材保持壁は、基台本体に立設された一対の外壁部と、当該一対の外壁部の内側に配置されて、当該一対の外壁部の自由端側に連結板部を介して一体に連結された一対の内壁部とから成り、
    前記一対の管材保持壁の外壁部と内壁部との間の長手方向に連続して形成された空間は、前記基台の内壁面に沿って収容される長尺のシート材の幅方向の両端部が内方に向けて離脱するのを防止すべく、当該両端部を部分的に収容して保持するためのシート材収容路となっていることを特徴とする流体管保護ダクト。
  6. 前記一対一組のシート材収容路は、前記開口部と対面する位置にシート材を露出させるようにして、その両側に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の流体管保護ダクト。
  7. 請求項4ないし6のいずれかに記載の流体管保護ダクトと、当該流体管保護ダクトの各シート材収容路に幅方向両端部がそれぞれ収容される幅を有する長尺のシート材とから成る流体管保護ダクト装置。
  8. 請求項5に記載の流体管保護ダクトを構成する基台の一対のシート材収容路に長尺のシート材の幅方向両端部を収容して取着配置する方法であって、
    前記シート材の幅方向両端部を各シート材収容路に挿入した状態で、引込み具に設けられた複数の突刺針を基台の管材収容部に配置されたシート材に突刺させた状態で、前記引込み具を基台の長手方向に引っ張ることにより、前記シート材の幅方向の両端部を基台の各シート材収容路に収容した状態で前記基台に前記シート材を断面略U字状にして取着配置することを特徴とする流体管保護ダクトの基台にシート材を取着配置する方法。
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