JP4706057B2 - 細胞分離用吸着材、細胞分離用吸着材モジュールおよび細胞分離方法 - Google Patents

細胞分離用吸着材、細胞分離用吸着材モジュールおよび細胞分離方法 Download PDF

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本発明は、末梢血、臍帯血、骨髄液、細胞懸濁液などの細胞集団を含む試料から、目的とする特定の細胞を効率的かつ選択的に吸着および脱離させるための細胞分離用吸着材、細胞分離用吸着材モジュール、その製造方法、ならびに該細胞分離用吸着材を用いた細胞分離方法に関する。
近年、再生医療分野のめざましい発展により、角膜や皮膚の培養シートを使った治療や、骨再生、造血幹細胞移植等が盛んに行われるようになっている。さらに、心筋シート、肝再生等に関する研究もなされており、再生医療分野の技術は今後も更に発展していくものと予想される。このような技術の発展には、目的とする特定の細胞(以下、「対象細胞」と称する場合もある)を効率よく分離および回収する技術が不可欠である。
従来、特定の細胞を分離および回収する技術としては、遠心分離法、密度勾配遠心法、フローサイトメトリー法、水性二相分離法、磁気ビーズを用いた分離方法、および電気泳動法などが用いられてきた。これらのなかで遠心分離法は、50年以上も前から使用されてきた実績があり、現在では成分献血にも採用されている方法である。この方法は、大量の細胞を処理できるという大きな利点がある反面、高価で大きな装置を必要とすること、および比重の近い細胞同士の分離が難しいこと等の問題がある。
また、密度勾配遠心法は、比重を調整した溶液にサンプルを重層し、非常に大きな遠心力をかけて比重の異なるものを分離させる方法である。この方法は、高い分離能を確保できる利点がある反面、細胞の形態変化や機能低下を引き起こす可能性があるうえに、比重調整液の層を乱さないようにサンプル重層する必要があること、開放系の装置であるため無菌操作が難しいこと等の問題がある。
また、フローサイトメトリー法は、細胞懸濁液を非常に細いノズルに通し、1滴に1個以下の細胞を含む液滴を作成する際に、ノズル通過中の細胞にレーザー光を照射して、その散乱光の相違により細胞の種類を判断し、液滴に異なる電荷をかけて各々の受器に振り分ける方法である。従って、非常に精密な細胞分離が可能である反面、大量の細胞を処理できないこと、ノズル通過時にかかる力で細胞が損傷すること、開放系の装置であるため無菌操作が困難であること、精密な装置であることから非常に高価であること等の問題がある。
また、磁気ビーズによる分離方法は、対象細胞の表面に発現したマーカーと特異的相互作用を示す物質で表面修飾した磁気ビーズを、細胞懸濁液に加えて混合し、強磁場中に置いたカラムにかけるものである。この方法は、対象細胞への影響が小さいこと、閉鎖系の装置を組むことができ、無菌操作に適していること等の利点がある。しかし、回収した対象細胞から磁気ビーズを分離させることが難しいという問題がある。
さらに、水性二相分離法は、対象細胞の表面性状に起因する分配係数の相違を利用して、細胞を抽出分離する方法であることから、得られる細胞に比較して廃液量が多いこと、連続化および自動化が難しいこと等の問題を有する。また、電気泳動法は、微小空間内に緩衝液と細胞懸濁液を置いて電場をかけ、細胞表面の電荷密度の相違を利用して分離する方法であるため、多量の細胞を処理することは困難である。
これらの問題を解決するものとして、吸着材を用いる方法が数多く提唱されている。こ
の吸着材を用いる方法は、閉鎖的な系の作製が容易であるため、簡便に無菌的な細胞吸着を実現できるという利点がある。ところが、この方法は吸着した対象細胞を脱離させることが困難であるため、吸着材に細胞懸濁液を流した後に洗浄液を導入する必要があること、細胞の回収率が不十分になり易いこと、脱離操作に時間を要すること等の問題を有している。さらに、吸着材の形態としては、ビーズまたは繊維が一般的であるが、ビーズを用いた細胞吸着モジュールでは細胞懸濁液を流通する際の圧力損失が大きいため、細胞への損傷が大きいこと、繊維を用いる場合には繊維径を厳密に決める必要があること等の問題点もあった。従って、対象細胞の除去を目的とする治療(いわゆるアフェレーシス)には非常に有効な手段であるが、吸着した対象細胞を回収して利用することは困難である。
これに対し、刺激応答性高分子を利用し、対象細胞を脱離させる方法が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。また、対象細胞に対する選択性を向上させるために、対象細胞を特異的に吸着する物質(例えば、抗体等)を用いる方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、これらの方法で細胞分離する場合、基材表面において、対象細胞を特異的に吸着する物質が存在する領域以外の領域に、非特異的に細胞が吸着する現象(以下、「非特異吸着」と称する場合もある)が生じうる。非特異吸着が起
きると、対象細胞のみならず非対象細胞も基材表面に吸着するので、回収した対象細胞に非対象細胞が混入してしまう。
これを防ぐため、対象細胞を特異的に吸着する物質が存在する領域以外の領域へ、細胞に親和性を有しない高分子を吸着させておく方法(以下、「ブロッキング」と称する場合もある)も採用されている(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、従来のブロッキングにおいて、対象細胞を特異的に吸着する物質を基材表面上へ充分な量で導入するためには、ブロッキングのための上記高分子を吸着させる前に、対象細胞を特異的に吸着する物質を導入することが望ましいと考えられていた。しかし、このような方法では、対象細胞を特異的に吸着する物質を導入した後、直ちに細胞の分離・回収作業に用いることができない。一方、従来のブロッキング用高分子を、対象細胞を特異的に吸着する物質を導入する前に基材に吸着させた場合には、対象細胞を特異的に吸着する物質の導入量が減少してしまい、対象細胞を効率的に吸着することができない。従って、対象細胞を特異的に吸着する物質の導入量を保持しつつ、当該物質を導入する前にブロッキングを行う方法が求められていた。
特開平9-49830号公報 特許第3441496号 WO 00/67901 特願2004-355416
本発明の目的は、細胞集団から、対象細胞を効率的かつ選択的に吸着および脱離させることによって、対象細胞を分離および回収するための手段を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、対象細胞を特異的に吸着する物質および基材の双方に親和性を有するが細胞には親和性を有しない高分子をあらかじめ基材に吸着させた後、該高分子を介して対象細胞を特異的に吸着する物質を基材に導入することが有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を包含する。
(1)対象細胞を特異的に吸着する物質が導入された領域と刺激応答性高分子が結合した
領域とを基材表面上に有する細胞分離用吸着材であって、対象細胞を特異的に吸着する物質が、該物質および基材の双方に親和性を有するが細胞には親和性を有しない高分子を介して基材に導入されている、前記細胞分離用吸着材。
(2)刺激応答性高分子が温度応答性高分子である(1)記載の細胞分離用吸着材。
(3)温度応答性高分子がポリN−イソプロピルアクリルアミドである(2)記載の細胞分離用吸着材。
(4)対象細胞を特異的に吸着する物質が抗体である、(1)〜(3)のいずれかに記載の細胞分離用吸着材。
(5)対象細胞を特異的に吸着する物質および基材の双方に親和性を有するが細胞には親和性を有しない高分子が、抗体のFcフラグメントと親和性を有するタンパク質である、(1)〜(4)のいずれかに記載の細胞分離用吸着材。
(6)抗体のFcフラグメントと親和性を有するタンパク質が、プロテインA、プロテインG、プロテインLおよびプロテインMからなる群から選択される、(5)記載の細胞分離用吸着材。
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載の細胞分離用吸着材が充填されてなる細胞分離用吸着材モジュール。
(8)細胞集団を含む試料を、(1)〜(6)のいずれかに記載の細胞分離用吸着材または(7)記載の細胞分離用吸着材モジュールと接触させること、および細胞分離用吸着材に刺激を与えることにより吸着している対象細胞を細胞分離用吸着材から脱離することを含む、細胞分離方法。
(9)細胞分離用吸着材を製造する方法であって、
基材表面に、刺激応答性高分子を結合すること、ならびに
基材表面に、対象細胞を特異的に吸着する物質および基材の双方に親和性を有するが細胞には親和性を有しない高分子を吸着させ、続いて対象細胞を特異的に吸着する物質を導入することを含む、前記方法。
本発明により、細胞集団から、対象細胞を効率的かつ選択的に分離回収することができる。
本発明の細胞分離用吸着材は、対象細胞を特異的に吸着する物質が導入された領域と刺激応答性高分子が結合した領域とを基材表面上に有し、該対象細胞を特異的に吸着する物質が、該物質および基材の双方に親和性を有するが細胞には親和性を有しない高分子を介して基材に導入されている。
刺激応答性高分子
本発明において刺激応答性高分子とは、温度、光、pH、電気または磁気等の何らかの刺激に応答して高次構造が変化する高分子を意味する。刺激応答性高分子としては、例えば、温度応答性高分子、光応答性高分子、pH応答性高分子、電気応答性高分子および磁気応答性高分子が挙げられる。
温度応答性高分子としては、例えば、ポリ(N−置換アクリルアミド)、ポリ(N−置換メタクリルアミド)、ポリ(N,N−二置換アクリルアミド)、ポリ(N,N−二置換メタクリルアミド)、置換されていてもよいポリビニルエーテル等を使用することができる。ここで置換基としては、炭素数1〜20、好ましくは1〜6の直鎖または分岐のアルキル基、および炭素数3〜20、好ましくは3〜10のシクロアルキル基等が挙げられる。
より具体的には、ポリ(N−メチルアクリルアミド)、ポリ(N−エチルアクリルアミド)、ポリ(N−シクロプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−n−プロピルアクリルアミド)、N−メチル−N−エチルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、ポリ(N−メチルメタクリルアミド)、ポリ(N−エチルメタクリルアミド)、ポリ(N−シクロプロピルメタクリルアミド)、ポリ(N−イソプロピルメタクリルアミド)、ポリ(N−n−プロピルメタクリルアミド)、N−メチル−N−エチルメタクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルメタクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル等が挙げられる。また、これらの単独重合体だけでなく、これらの重合体のモノマー単位の2種以上を組合わせた共重合体や、他の重合性モノマーとの共重合体も使用できる。
光応答性高分子としては、アゾベンゼン、ジアリールエテン、スピロピラン、スピロオキサジン、フルギド、ロイコ色素等やこれらの有機化合物の誘導体から適宜選択された構造を付加させた高分子が挙げられる。例えば、アゾベンゼン基を有する吸水性高分子のように光異性化を起こす高分子、トリフェニルメタンロイコハイドロオキシドのビニル誘導体とアクリルアミド系単量体との共重合体のように光イオン解離する感応基を有する光応答性高分子、スピロベンゾピランを含むN−イソプロピルアクリルアミドゲルのように疎水性相互作用を光制御することにより一定温度領域で光により相転移を生じる光応答性高分子等を用いることができる。
また、pH応答性高分子としては、イオン解離基を有する高分子、例えば、カルボキシル基を有するポリアクリル酸やポリメタクリル酸、スルホン酸基を有するポリビニル硫酸やポリスチレンスルホン酸、アミノ基を有するポリビニルアミンやポリビニルアリルアミン、N−イソプロピルアクリルアミドとアクリル酸との共重合体およびN−イソプロピルアクリルアミドとイタコン酸との共重合体等が挙げられる。
電気応答性高分子としては、例えば、ビニルフェロセンとN−イソプロピルアクリルアミドとの共重合体のようにフェロセニル基を側鎖に有する電気応答性高分子が挙げられる。フェロセニル基は、還元状態では疎水性の官能基であるが、酸化されると親水性が高まるため、一定の温度領域で電気化学的に膨潤および収縮を制御することができる。
これらの刺激応答性高分子は、単独で使用してもよいし、複数種を組合わせて使用してもよい。
対象細胞を特異的に吸着する物質
本発明の細胞分離用吸着材は、対象細胞を特異的に吸着する物質(以下、「細胞吸着物質」と称する場合もある)が導入された領域を有する。対象細胞を特異的に吸着する物質には、対象細胞または対象細胞表面の物質と特異的に相互作用してこれを吸着または結合する物質が包含される。対象細胞を非対象細胞から選択して吸着するという観点から、対象細胞と非対象細胞の表面性状の相違を利用するものが好適である。特異的相互作用とし
ては、例えば、抗原と抗体の反応、レクチンと糖鎖の反応、酵素とその基質の反応、ビオチンとアビジンの反応、ビオチンとストレプトアビジンの反応、リボフラビンとリボフラビン結合タンパク質の反応等が挙げられる。従って、対象細胞を特異的に吸着する物質は、対象細胞または対象細胞表面の物質に応じて、適宜選択することができる。本発明においては、抗原と抗体の反応を利用し、対象細胞を特異的に吸着する物質として抗体を用いるのが好ましい。抗体の具体例としては、細胞の表面に発現している抗原(例えば、血液細胞の表面に発現している抗原、具体的には、CD2抗原、CD34抗原、CD80抗原、CD86抗原、CD90抗原、CD133抗原、CD243抗原など)と特異的に相互作用してこれを吸着する抗体が挙げられる。
ブロッキング性結合剤
本発明の細胞分離用吸着材において、上記細胞吸着物質は、該物質および基材の双方に親和性を有するが細胞には親和性を有しない高分子(以下、「ブロッキング性結合剤」と称する場合もある)を介して基材表面に導入されている。対象細胞を特異的に吸着する物質とブロッキング性結合剤との結合および/または吸着は、物理的であっても化学的であってもよい。
ブロッキング性結合剤としては、対象細胞を特異的に吸着する物質と高分子基材の双方に親和性を有するが細胞には親和性を有しない高分子であれば特に制限されない。対象細胞を特異的に吸着する物質として抗体を導入する場合は、抗体のFcフラグメントに親和性を有するタンパク質をブロッキング性結合剤として用いるのが好ましい。このようなタンパク質としては、例えば、プロテインA、プロテインG、プロテインL、プロテインM、プロテインLA等が挙げられる。ブロッキング性結合剤としては、これらを単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
ブロッキング性結合剤が存在することにより、細胞集団に含まれる細胞(対象細胞および非対象細胞)が、細胞分離用吸着材表面に非特異的に吸着するのを防ぐことができ、回収した細胞に含まれる対象細胞の割合、すなわち対象細胞の選択性を向上させることができる。また、アルブミン等の慣用のブロッキング剤とは異なり、対象細胞を特異的に吸着する物質と基材との双方に親和性を有するため、細胞吸着物質の導入量を維持するとともに、当該物質を導入する前にブロッキングを行うことができる。その後、対象細胞を特異的に吸着する物質を導入すれば、直ちに選択性の高い細胞分離用吸着材として使用することがきるという利点がある。また、あらかじめブロッキングした細胞分離材料が長期保存可能なものであれば、これをストックしておけるという利点も有する。
さらに、対象細胞を特異的に吸着する物質として抗体を用い、ブロッキング性結合剤として上記のFcフラグメントに親和性を有するタンパク質を用いた場合は、抗体のFcフラグメントが基材表面のブロッキング性結合剤と結合し、構造上、抗体の抗原認識部位(Fabフラグメント)が露出されやすいので、抗体と対象細胞または対象細胞表面の物質とが相互作用しやすく、より多くの対象細胞を吸着することができる。
基材
本発明の細胞分離用吸着材における基材としては、上記刺激応答性高分子を結合させることができ、かつ上記ブロッキング性結合剤を吸着させることができるものであれば特に制限されない。基材は、刺激応答性高分子の不溶化を主な目的として用いられるが、さらに細胞分離用吸着材の力学的な強度を補完したり、細胞分離用吸着材を取扱い易い形状に保持する役割も有する。
基材としては、例えば、金属材料、炭素材料、半導体材料およびその複合材料、無機材料、ならびに有機材料からなる基材が挙げられる。金属材料としては、白金、白金黒、金
、パラジウム、ロジウム、銀、水銀、タングステンおよびそれらの化合物などが挙げられ、炭素材料としては、グラファイト、カ−ボンファイバーなどが挙げられ、半導体材料およびその複合材料としては、単結晶シリコン、アモルファスシリコン、炭化ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素、SOI(シリコン・オン・インシュレータ)などが挙げられ、無機材料としては、ガラス、石英ガラス、アルミナ、サファイア、セラミクス、フォルステライト、感光性ガラスなどが挙げられ、有機材料としては高分子材料などが挙げられる。
本発明においては、好ましくは高分子材料からなる基材を用いる。高分子材料としては、本発明の目的に適した性質を有するものの中から適宜選択することができる。高分子基材は、天然物であるか合成物であるかを問わず使用することができ、また、2種以上の材料を組合せたものであってもよく、さらには、高分子に高分子以外の他の材料や化合物が添加されたものであってもよい。高分子の具体例としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコールおよびポリ酢酸ビニル等のポリオレフィン、ナイロン(例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロンMXD6)等のポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートおよびポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ乳酸、ABS樹脂(Acrylonitrile Butadiene Styrene樹脂)、アクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂およびエポキシ樹脂など、ならびにセルロース、セルロースアセテート、キチン、綿、絹等が挙げられる。
基材の形態としては、平板、繊維、中空糸、粒子、不織布、織物等が挙げられ、本発明の目的に適する限りにおいて、いずれの形態も用いることができる。目的とする細胞をより効率的に分離および回収するという観点から、比表面積が大きい形態、対象細胞が多点結合によって吸着され易い形態であるものが好ましい。従って、繊維、中空糸、粒子、不織布、織物等が好ましい。取り扱いが容易であるなどの点から、不織布、織物が特に好ましい。
細胞分離用吸着材の製造方法
本発明はまた、上記の細胞分離用吸着材を製造する方法に関する。本発明の細胞分離用吸着材の製造方法は、基材表面に、刺激応答性高分子を結合すること、ならびに基材表面に、対象細胞を特異的に吸着する物質および基材の双方に親和性を有するが細胞には親和性を有しない高分子を吸着させ、続いて対象細胞を特異的に吸着する物質を導入することを含む。
刺激応答性高分子を基材に結合させる方法としては、高分子の合成分野において公知の方法を適宜用いることができる。刺激応答性高分子は、基材にグラフト結合させるのが好ましい。ここでグラフト結合とは、幹となる基材、好ましくは高分子基材に、刺激応答性高分子を枝状に結合させることをいう。刺激応答性高分子を基材にグラフト結合させる方法としては、例えば、基材に放射線、電子線、プラズマ等を照射して表面近傍に活性種を発生させ、これを開始点としてモノマーを重合させる方法、基材表面に化学的処理を施して反応性基を発生させ、その反応性基と反応することができる官能基を有する刺激応答性高分子と結合させる方法、ならびに反応性基を持つ高分子で基材を構成し、その反応性基と反応することができる官能基を有する刺激応答性高分子と結合させる方法等が挙げられる。ここで、反応性基としては、カルボキシル基、アルデヒド基、アミノ基、イミノ基、スルホン酸基、エポキシ基、イソシアネート基、酸クロリド基、ヒドロキシ基、チオール基、ジスルフィド基等の官能基を例示できる。
基材として高分子基材を用いる場合、刺激応答性高分子をグラフト結合させることによ
り、高分子基材と刺激応答性高分子で構成されるグラフト共重合体が得られる。グラフト共重合体とは、幹となる単量体単位のところどころに他種の単量体単位が側鎖として配列した構造を持つ共重合体をいう(化学辞典、東京化学同人、p378)。
本発明の細胞分離用吸着剤における刺激応答性高分子のグラフト量は、吸着した細胞を効果的に脱離させる観点から、例えば、基材としてポリプロピレン製の不織布を用いた場合、通常0.1〜20%、好ましくは0.5〜5%である。なお、本発明において、グラフト量は、下記に示す式により得られる。
グラフト量(%)=
(グラフト済基材の重量−グラフト前基材の重量)/グラフト前基材の重量×100
ブロッキング性結合剤を介して対象細胞を特異的に吸着する物質を基材へ導入する工程は、グルタルアルデヒドなどを用いて共有結合により基材に固定する方法、イオン性基を当該物質および基材表面に導入しイオン性結合によって基材に固定する方法、または疎水性結合によって物理吸着する方法などがあるが、当該物質が操作中に基材から解離しない限り、どの様な方法を用いてもよい。
ブロッキング性結合剤を介して対象細胞を特異的に吸着する物質を基材に導入する工程と、刺激応答性高分子を基材に結合させる工程とは、いずれを先に行ってもよく、また、同時に行っても構わない。
対象細胞
本発明において細胞分離の対象とする細胞集団とは、2種以上の細胞を含む細胞集団を意味し、細胞集団を含む試料としては、例えば、末梢血、臍帯血、骨髄液、尿、腹水、ならびに対象細胞を含む細胞懸濁液等が挙げられる。対象細胞を含む細胞懸濁液には、他の方法によって粗精製されたものも含まれる。細胞集団を含む試料の性状は、目的に合致する限りにおいてどのようなものでもよいが、細胞分離の速さ、作業の容易性等を考慮すると、液体であることが望ましい。また、対象細胞とは、細胞集団に含まれる細胞であって、分離および回収の目的となる特定の細胞をいう。例えば、動物(ヒトを含む)もしくは植物、または微生物由来の細胞、これらの細胞を細胞融合して得た雑種細胞、ならびにこれらの細胞に遺伝子を導入した細胞等が挙げられる。例えば、好中球、好酸球、好塩基球、単球、リンパ球(T細胞、NK細胞、B細胞等)等の白血球や、血小板、赤血球、血管内皮細胞、造血幹細胞、骨髄系幹細胞、リンパ系幹細胞、赤芽球、骨髄芽球、単芽球、巨核芽球および巨核球等の血液細胞、内皮系細胞、上皮系細胞、肝実質細胞、膵ラ島細胞等が含まれる。さらに具体的な例としては、CD2抗原、CD34抗原、CD80抗原、CD86抗原、CD90抗原、CD133抗原、CD243抗原等を表面に発現した雑種細胞等が挙げられる。
細胞分離用吸着材モジュール
本発明はまた、上記細胞分離用吸着材が充填されてなる細胞分離用吸着材モジュールに関する。細胞分離用吸着材モジュールとは、細胞集団を導入できる入口部および非対象細胞を排出できる出口部を設けた容器に、上記の細胞分離用吸着材を充填したものを意味する。細胞分離用吸着材モジュールの容器の材質は、その内部に細胞分離用吸着材を充填できるものであれば如何なるものであってもよく、その材質としては、金属、高分子(天然および合成)、ガラスまたはこれらの複合材料等が挙げられ、具体的には、ステンレス、アルミニウム、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロンMXD6などのポリアミド類、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。また、容
器は硬質である必要はなく、これらの材質からなる積層フィルムのような軟質のものも使用可能である。
細胞分離方法
本発明はまた、本発明の細胞分離用吸着材または細胞分離用吸着材モジュールを用いて、細胞を分離する方法に関する。本発明の細胞分離方法は、細胞集団を含む試料を細胞分離用吸着材または細胞分離用吸着材モジュールと接触させること、および細胞分離用吸着材に刺激を与えることにより吸着している対象細胞を細胞分離用吸着材から脱離することを含む。本発明の方法においては、好ましくは、試料を接触させた後、細胞分離用吸着材に吸着していない非対象細胞を除去するため、細胞分離用吸着材を洗浄する。洗浄は、当技術分野で慣用の方法で実施することができ、例えば37℃のリン酸緩衝化食塩水(PBS)で洗浄する。
細胞を分離するために細胞分離用吸着材に与える刺激は、細胞分離用吸着材において基材に結合させた刺激応答性高分子の種類によって適宜選択することができる。例えば、刺激応答性高分子として、温度応答性高分子であるポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)を用いた場合は、細胞分離用吸着材を通常0〜32℃、好ましくは4〜25℃の温度に、通常5〜60分間維持することにより刺激を与え、吸着している対象細胞を脱離させて分離する。
本発明において、細胞を分離回収した後の対象細胞の選択性は、下式により算出することができる。
対象細胞の選択性=脱離工程を経た後の対象細胞の数/脱離工程を経た後の全細胞数
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
細胞集団を含む試料として、別々に成育させた2種の細胞を一定の細胞数比で懸濁した細胞懸濁液を用いた。刺激応答性高分子には、温度応答性高分子であるポリN−イソプロピルアクリルアミドを使用した。なお、ポリN−イソプロピルアクリルアミドの相転移温度は32℃であり、32℃より高い温度では、側鎖のアクリルアミド部分が脱水和するためにポリマー鎖が収縮して疎水性を示し、また32℃より低い温度では、側鎖のアクリルアミド部分が水和してポリマー鎖が伸長して親水性を示す。
細胞分離用吸着材の作製、それを用いた細胞の分離回収および測定は、次の1)〜7)に示す方法に従って行った。
1)基材への刺激応答性高分子のグラフト結合
基材には、ポリプロピレン製の不織布(PP不織布)を用いた。まず、平均孔径10μmのPP不織布(ミリポア社製)に、アルゴン雰囲気下でプラズマを照射した後、これを脱気した3%N−イソプロピルアクリルアミド水溶液中に浸漬し、60℃の水浴中で重合反応(グラフト重合)を行った。系内に大気を導入した後、反応容器からグラフト済PP不織布を取り出し、水−メタノール(1:1)混合溶媒で洗浄した。その後、グラフト済PP不織布を真空乾燥させ、下式によりグラフト量を算出した。
グラフト量(%)=(グラフト済PP不織布の重量−PP不織布の重量)/PP不織布
の重量×100
その結果、得られたPP不織布へのポリN−イソプロピルアクリルアミドのグラフト量
は1.9%であった。
2)グラフト済PP不織布表面へのブロッキング性結合剤の吸着
グラフト済PP不織布を直径20mmの円形に切り出して容器内に入れ、室温に保ったプロテインG溶液(100μg/ml)を2ml添加した。これを、約5分間室温に置いて、グラフト済PP不織布とプロテインG溶液がなじむようにした。その後、容器ごと37℃雰囲気下に2時間置き、グラフト済PP不織布表面にプロテインGを吸着させた。その後、37℃のダルベッコリン酸緩衝液(PBS)で洗浄して、余剰のプロテインGを除去した。なお、2)の工程において、プロテインG溶液の溶媒には、PBSを用いた。また、室温は、32℃以下の温度とした。
3)細胞分離用吸着材の作製
次に、2)で得られた不織布(ポリN−イソプロピルアクリルアミドをグラフト結合し、かつ、プロテインGを吸着させたPP不織布)が入った容器に、室温に保ったマウス抗ヒトCD34モノクローナル抗体溶液(10μg/ml、溶媒:PBS)を2ml添加した。これを、容器ごと37℃雰囲気下に1.5時間保持した後、不織布を37℃のPBSで洗浄して余剰の抗体を除去し、細胞分離用吸着材を得た。
4)細胞懸濁液(細胞集団を含む試料)の調製
対象細胞として、CD34陽性細胞であるKG−1a細胞株(急性骨髄性白血病細胞)を用い、非対象細胞として、CD34陰性細胞であるJurkat細胞株(白血病性T細胞株)を使用した。これらを別々に継代し培養した両細胞株の数を各々計測し、その細胞数比が1:1であり、かつ細胞濃度が5×10個/mlとなるように混合して細胞懸濁液を調製した。この細胞懸濁液を試料として用いた。
5)細胞の吸着
容器内に3)で作成した細胞分離用吸着材を入れた。その上に、4)で調製した細胞懸濁液を2ml添加し、37℃にて45分間接触させた。その後、37℃のPBSにて細胞分離用吸着材を洗浄し、吸着していない細胞を除去した。
6)細胞の脱離
5)で用いたものとは別の容器に、5)で得られた細胞吸着済の細胞分離用吸着材を入れ、RPMI1640培地1.5mlを加えて15分間10℃に保ち、吸着していた細胞を脱離させた。
7)脱離した細胞数の計測
6)の溶液部分(脱離した細胞が浮遊するRPMI1640培地)を均一にし、微量をサンプリングした。血球計算盤にて、これに含まれる細胞濃度(個/ml)を計測した。
8)脱離した細胞に含まれる対象細胞の比率(選択性)の計測
6)の溶液部分にFITC標識マウス抗ヒトCD34モノクローナル抗体を添加し、37℃で30分間撹拌した。遠心分離によって細胞を沈降させ、上澄液を廃棄して、一定量のPBSを加え、再度細胞を浮遊および懸濁させた。この細胞懸濁液を血球計算盤に移し、全ての細胞数(A)と、蛍光染色されている細胞数(F)を計測した。
対象細胞の選択性は、下式により算出した。
選択性=F/A
その結果、選択性は0.78であった。
(実施例2)
グラフト量1.9%のグラフト済PP不織布に代えて、グラフト量1.1%のグラフト済PP不織布を用い、かつ、プロテインG溶液(100μg/ml)に代えて、プロテインA溶液(50μg/ml)を使用した以外は、全て実施例1と同様にして対象細胞の選択性を求めた。その結果、選択性は0.92であった。
(比較例1)
プロテインGを用いないこと以外は全て実施例1と同様にして、対象細胞の選択性を求めた。その結果、選択性は0.68であった。
(比較例2)
プロテインAを用いないこと以外は全て実施例2と同様にして、対象細胞の選択性を求めた。その結果、選択性は0.81であった。
実施例1〜2および比較例1〜2に用いた細胞分離用吸着材とそれを用いて得られた対象細胞の選択性を表1にまとめて示す。
Figure 0004706057
以上から本発明の細胞分離用吸着剤は、対象細胞を選択的に分離できることが明らかとなった。
本発明の細胞分離用吸着材は、各種の細胞集団の中より目的とする対象細胞を効率よく選択的に分離回収できるものであるから、工業的利用に有効なものである。

Claims (6)

  1. 対象細胞を特異的に吸着する物質が導入された領域と温度応答性高分子が結合した領域とを基材表面上に有し、対象細胞を特異的に吸着する物質が、該物質及び基材の双方に親和性を有するが細胞には親和性を有しない高分子を介して基材に導入されている細胞分離用吸着剤であって、a)対象細胞を特異的に吸着する物質が抗体であり、b)温度応答性高分子が、炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基により置換されている、ポリ(N-アルキル置換アクリルアミド)、ポリ(N-アルキル置換メタクリルアミド)、ポリ(N,N−ジアルキル置換アクリルアミド)又はポリ(N,N−ジアルキル置換メタクリルアミド)であり、c)対象細胞を特異的に吸着する物質および基材の双方に親和性を有するが細胞には親和性を有しない高分子が、抗体のFcフラグメントと親和性を有するタンパク質であることを特徴とする、前記細胞分離用吸着材。
  2. 温度応答性高分子がポリN−イソプロピルアクリルアミドである請求項1記載の細胞分離用吸着材。
  3. 抗体のFcフラグメントと親和性を有するタンパク質が、プロテインA、プロテインG、プロテインLおよびプロテインMからなる群から選択される、請求項1又は2記載の細胞分離用吸着材。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の細胞分離用吸着材が充填されてなる細胞分離用吸着材モジュール。
  5. 細胞集団を含む試料を、請求項1〜3のいずれか1項記載の細胞分離用吸着材または請求項4記載の細胞分離用吸着材モジュールと接触させること、および細胞分離用吸着材に刺激を与えることにより吸着している対象細胞を細胞分離用吸着材から脱離することを含む、細胞分離方法。
  6. 材表面に、温度応答性高分子を結合すること、ならびに
    基材表面に、対象細胞を特異的に吸着する物質および基材の双方に親和性を有するが細胞には親和性を有しない高分子を吸着させ、続いて対象細胞を特異的に吸着する物質を導入することを含む、細胞分離用吸着材の製造方法であって、a)対象細胞を特異的に吸着する物質が抗体であり、b)温度応答性高分子が、炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基により置換されている、ポリ(N-アルキル置換アクリルアミド)、ポリ(N-アルキル置換メタクリルアミド)、ポリ(N,N−ジアルキル置換アクリルアミド)又はポリ(N,N−ジアルキル置換メタクリルアミド)であり、c)対象細胞を特異的に吸着する物質および基材の双方に親和性を有するが細胞には親和性を有しない高分子が、抗体のFcフラグメントと親和性を有するタンパク質であることを特徴とする、前記方法。
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