本発明は、画像形成装置、及び階調補正テストチャートに関する。
カラーレーザプリンタなどの画像出力装置では、経時変化や環境変化、あるいは装置の個体差などの要因で階調特性が変化するのが一般的である。
上記要因で変化する階調特性を補正する方法として、キャリブレーションや階調補正、カラーバランス補正と呼ばれる技術が知られている。
これらの技術は、種々の色で構成されるパッチを印刷し、予め印刷してある基準チャートと比較したり、印刷したパッチを目視や測定器で読取ることにより補正を行う技術である。
また、測定器や基準チャートが不要で、低コストで構成できる方法として、基準濃度パターンと段階的に階調を変化させた階調パターンを並置して印刷し、目視で基準濃度パターンに対する階調パターンの濃淡を判断して基準濃度パターンに近い濃度で印刷できるように補正する種々の方法も提案されている。
一例として、下記特許文献1には、段階的に濃さを変化させた階調パッチパターンと、そのパッチに参照パッチパターンを並置し、目視で比較し、最も差が小さいところを選択する技術が開示されている。
この他にも、例えば、Y(Yellow),M(Magenta),C(Cyan)、あるいはY,M,C,K(Black)等の3色以上の色を用いてフルカラーを再現する画像出力装置では、印刷に用いる上記各色の基準となる基準濃度パターンの帯を上部に、各色の異なる幾つかの濃度の参照濃度パターンを下部に配置して基準濃度パターンと各濃度の参照濃度パターンを各色毎に並べて印刷した階調補正テストチャートを用い、上部の基準濃度パターンに最も近い色の参照濃度パターンを選択するキャリブレーション方法も知られている。
その際、基準濃度パターンは上述した各種要因によっても濃度変動に強い(濃度変動が少ない)低線数スクリーンで印刷し、参照濃度パターンは、実際のユーザデータ印刷時に使用する高線数スクリーンで印刷する等、濃淡判定をできるだけ行い易くする種々の工夫も凝らされている。
また、濃淡判定を正確に行い、補正精度を向上させるために、各色毎に、例えば、低濃度、中濃度、高濃度の濃度対比パターンを1枚の階調補正テストチャートとして印刷する方法も知られている。
しかしながら、カラー印刷に対応する画像出力装置のキャリブレーションにおいては、上述したいずれのタイプ(各色の濃淡対比パターンを1枚の用紙に印刷するタイプ、または、各色毎に複数の濃度の濃淡対比パターンを1枚の用紙に印刷するタイプ)の階調補正テストチャートであっても、Y,M,C、またはY,M,C,Kの色中、特に、Yの色(黄色)の濃淡対比パターンについては、基準濃度パターンと参照濃度パターンとの濃淡判断が困難であった。
これは、黄色に関しては、濃度の変化に対して彩度方向に大きな変化を示すのに対して明度方向へはあまり変化しないことによる。
また、明度方向にあまり変化しない上に、通常、基準濃度パターンと濃度対比パターンとがある程度明度の高い白い記録用紙上に印刷されるため、この用紙の白の明度と黄色の上記各パターンとの明度差が少ないことにより濃淡判断が更に難しいものとなる。
特開2002−44455号公報
本発明は、黄色の階調補正パターンに対して黄色に対して対比効果のある色の対比効果パターンを施すことにより、黄色の基準濃度パターンと参照濃度パターン間の目視による正確な濃淡判断が行なえる画像形成装置、及び階調補正テストチャートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置の発明は、黄色の階調補正テストチャートの印刷命令に基づき、多色印刷に用いる黄色を含む各色のうち、黄色の各濃度帯毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、前記基準濃度と比較する各濃度を有する複数の参照濃度パターンを並置して描画し、所定の濃度を超える濃度帯の前記基準濃度パターン及び各参照濃度パターンの周囲に青色から成る第1の対比効果パターンを描画し、かつ、前記所定の濃度未満の濃度帯の前記基準濃度パターンと前記各参照濃度パターンの周囲に黒色から成る第2の対比効果パターンを描画する黄色の階調補正テストチャート印刷データを生成する印刷データ生成手段と、前記印刷データ生成手段により生成される前記黄色の階調補正テストチャート印刷データに基づき、黄色の各濃度帯毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、前記基準濃度と比較する各濃度を有する複数の参照濃度パターンが並置して印刷され、所定の濃度を超える濃度帯の前記基準濃度パターン及び各参照濃度パターンの周囲に青色から成る第1の対比効果パターンが印刷され、かつ、前記所定の濃度未満の濃度帯の前記基準濃度パターンと前記各参照濃度パターンの周囲に黒色から成る第2の対比効果パターンが印刷された黄色の階調補正テストチャートを印刷する印刷手段と、前記印刷手段により印刷された前記黄色の階調補正テストチャート上の利用者の視認による基準濃度パターンと参照濃度パターンの濃淡比較に基づく任意のパターンの濃度調整値の入力を受付ける受付手段と、前記受付手段が受付けた任意のパターンの濃度調整値に基づき該任意のパターンの階調補正を行う階調補正手段とを具備する。
請求項2記載の画像形成装置の発明は、黄色の階調補正テストチャートの印刷命令に基づき、多色印刷に用いる黄色を含む各色のうち、黄色の各濃度帯毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、前記基準濃度と比較する各濃度を有する複数の参照濃度パターンを並置して描画し、所定の濃度を超える濃度帯の前記基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して青色による第1の埋め込み対比効果パターンを埋め込んで描画し、かつ、前記所定の濃度未満の濃度帯の前記基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して黒色による第2の埋め込み対比効果パターンを埋め込んで描画する黄色の階調補正テストチャート印刷データを生成する印刷データ生成手段と、前記印刷データ生成手段により生成される前記黄色の階調補正テストチャート印刷データに基づき、黄色の各濃度帯毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、前記基準濃度と比較する各濃度を有する複数の参照濃度パターンが並置して印刷され、所定の濃度を超える濃度帯の前記基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して青色による第1の埋め込み対比効果パターンが埋め込み印刷され、かつ、前記所定の濃度未満の濃度帯の前記基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して黒色による第2の埋め込み対比効果パターンが埋め込み印刷された黄色の階調補正テストチャートを印刷する印刷手段と、前記印刷手段により印刷された前記黄色の階調補正テストチャート上の利用者の視認による基準濃度パターンと参照濃度パターンの濃淡比較に基づく任意のパターンの濃度調整値の入力を受付ける受付手段と、前記受付手段が受付けた任意のパターンの濃度調整値に基づき該任意のパターンの階調補正を行う階調補正手段とを具備する。
請求項3記載の画像形成装置の発明は、黄色の階調補正テストチャートの印刷命令に基づき、多色印刷に用いる黄色を含む各色のうち、黄色の各濃度帯毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、前記基準濃度と比較する連続的に変化する濃度を有する参照濃度パターンとを同心円状に交互に配置して描画し、所定の濃度を超える濃度帯の前記基準濃度パターンと参照濃度パターンに対して青色による第1の埋め込み対比効果パターンを埋め込んで描画し、かつ、前記所定の濃度未満の濃度帯の前記基準濃度パターンと参照濃度パターンに対して黒色による第2の埋め込み対比効果パターンを埋め込んで描画する黄色の階調補正テストチャート印刷データを生成する印刷データ生成手段と、前記印刷データ生成手段により生成される前記黄色の階調補正テストチャート印刷データに基づき、黄色の各濃度帯毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、前記基準濃度と比較する連続的に変化する濃度を有する参照濃度パターンとが同心円状に交互に配置されて印刷され、所定の濃度を超える濃度帯の前記基準濃度パターンと参照濃度パターンに対して青色による第1の埋め込み対比効果パターンが埋め込み印刷され、かつ、前記所定の濃度未満の濃度帯の前記基準濃度パターンと参照濃度パターンに対して黒色による第2の埋め込み対比効果パターンが埋め込み印刷された黄色の階調補正テストチャートを印刷する印刷手段と、前記印刷手段により印刷された前記黄色の階調補正テストチャート上の利用者の視認による基準濃度パターンと参照濃度パターンの濃淡比較に基づく任意のパターンの濃度調整値の入力を受付ける受付手段と、前記受付手段が受付けた任意のパターンの濃度調整値に基づき該任意のパターンの階調補正を行う階調補正手段とを具備する。
請求項4記載の階調補正テストチャートの発明は、階調補正テストチャート上の利用者の視認による基準濃度パターンと参照濃度パターンの濃淡比較に基づく任意のパターンの濃度調整値の入力を受付ける受付手段と、前記受付手段が受付けた任意のパターンの濃度調整値に基づき該任意のパターンの階調補正を行う階調補正手段とを有する画像形成装置により黄色の階調補正テストチャートの印刷命令に基づいて印刷され、前記画像形成装置が多色印刷に用いる黄色を含む各色のうち、黄色の各濃度帯毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、前記基準濃度と比較する各濃度を有する複数の参照濃度パターンが並置して印刷され、所定の濃度を超える濃度帯の前記基準濃度パターン及び各参照濃度パターンの周囲に青色から成る第1の対比効果パターンが印刷され、かつ、前記所定の濃度未満の濃度帯の前記基準濃度パターンと前記各参照濃度パターンの周囲に黒色から成る第2の対比効果パターンが印刷されて成る。
請求項5記載の階調補正テストチャートの発明は、階調補正テストチャート上の利用者の視認による基準濃度パターンと参照濃度パターンの濃淡比較に基づく任意のパターンの濃度調整値の入力を受付ける受付手段と、前記受付手段が受付けた任意のパターンの濃度調整値に基づき該任意のパターンの階調補正を行う階調補正手段とを有する画像形成装置により黄色の階調補正テストチャートの印刷命令に基づいて印刷され、前記画像形成装置が多色印刷に用いる黄色を含む各色のうち、黄色の各濃度帯毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、前記基準濃度と比較する各濃度を有する複数の参照濃度パターンが並置して印刷され、所定の濃度を超える濃度帯の前記基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して青色による第1の埋め込み対比効果パターンが埋め込み印刷され、かつ、前記所定の濃度未満の濃度帯の前記基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して黒色による第2の埋め込み対比効果パターンが埋め込み印刷されて成る。
請求項6記載の階調補正テストチャートの発明は、階調補正テストチャート上の利用者の視認による基準濃度パターンと参照濃度パターンの濃淡比較に基づく任意のパターンの濃度調整値の入力を受付ける受付手段と、前記受付手段が受付けた任意のパターンの濃度調整値に基づき該任意のパターンの階調補正を行う階調補正手段とを有する画像形成装置により黄色の階調補正テストチャートの印刷命令に基づいて印刷され、前記画像形成装置が多色印刷に用いる黄色を含む各色のうち、黄色の各濃度帯毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、前記基準濃度と比較する連続的に変化する濃度を有する参照濃度パターンとが同心円状に交互に配置されて印刷され、所定の濃度を超える濃度帯の前記基準濃度パターンと参照濃度パターンに対して青色による第1の埋め込み対比効果パターンが埋め込み印刷され、かつ、前記所定の濃度未満の濃度帯の前記基準濃度パターンと参照濃度パターンに対して黒色による第2の埋め込み対比効果パターンが埋め込み印刷されて成る。
請求項1、4記載の発明によれば、黄色の各濃度帯の階調補正パターンの周囲を各濃度帯の濃度に応じた対比効果色に塗ることにより、各濃度帯で明度、あるいは彩度対比効果を利用した目視による正確な濃淡判断が行なえる。
請求項2、5記載の発明によれば、黄色の各濃度帯の階調補正パターンに各濃度帯の濃度に応じた対比効果色のパターンを埋め込み、各濃度で明度、あるいは彩度対比効果による正確な濃淡判断が行なえる。
請求項3、6記載の発明によれば、黄色の各濃度帯毎に同心円状に配置される基準濃度パターンと参照濃度パターンに、各濃度帯の濃度に応じた対比効果色のパターンを埋め込み、基準濃度と参照濃度の正確な濃淡判断が行なえる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係わるプリンタ20の機能構成を示すブロック図である。
このプリンタ20は、例えば、PC(パーソナル・コンピュータ)により実現されるクライアント端末10からの印刷命令(コマンド)を処理するコントローラ部21、コントローラ部21が上記コマンドを処理して出力する印字データに基づき画像の印字を行う印字部(請求項における印刷手段)22、操作ガイダンスや動作状態等の各種情報を表示する表示部と、キーボードやマウス等の入力デバイスから成る入力部から成る表示/操作部23等を具備して構成される。
コントローラ部21は、クライアント端末10からのコマンドを解析すると共に、該解析の結果、該コマンドが通常の印字命令であるか階調補正テストチャート(以下、階調補正チャート)の出力命令であるかに応じて後述するセレクタ216の入力切換制御を行うコマンド解析部211、コマンド解析部211でのコマンド解析の結果、通常の印刷命令である場合、印刷対象の文書データ〔PDL(Printer Description Language)データ〕をレンダリングしてビットマップ画像に展開する描画処理を行う描画部212、ビットマップ展開されたPDL(印字データ)をR,G,Bの色データからC,M,Y,Kの色データに色変換する色変換部213、色変換後の印字データを階調補正する階調補正部214、コマンド解析部211でのコマンドの解析結果、階調補正チャート出力命令である場合、階調補正チャートを印刷するための階調補正チャートデータ(請求項における階調補正テストチャート印刷データ)を生成する階調補正チャート生成部(請求項における印刷データ生成手段)215、階調補正部214の出力データまたは階調補正チャート生成部215の出力データのいずれか一方を選択して出力するように切換え可能なセレクタ216、セレクタ216により選択されたデータ(階調補正部214による階調補正後のデータ、または階調補正チャート生成部215により生成された階調補正チャートデータ)に対するスクリーン処理を行うスクリーン処理部217、該スクリーン処理部217でスクリーン処理された階調補正チャートデータに基づき印字部22により印字される階調補正チャート(図4、図6、図7、図13、図14参照)上での利用者の目視による基準濃度パターンと参照濃度パターンの濃淡判定に基づく任意の階調補正パターンに対応する階調補正値の入力を受付ける階調補正値入力部218、階調補正値入力部218により受付けた階調補正値に基づき階調補正パラメータを生成し、階調補正部214に入力する階調補正パラメータ生成部219を具備して構成される。
印字部22は、例えば、イエロー(Y:Yellow),マゼンタ(M:Mgenta),シアン(C:Cyan),黒(K:Black)の各色のトナー(Y),(M),(C),(K)を用いて、それぞれ、Y色,M色,C色,K(黒)色の画像(トナー像)を形成する各色毎の画像形成ユニットを備え、コントローラ部21が上述した各処理を経てスクリーン処理部217から出力する印字データ〔文書を印字する印字データ、または階調補正チャートを印字する印字データ(階調補正チャートデータ)〕に基づき各色毎に電子写真プロセスによりカラーによる文書(ドキュメント)40、または階調補正チャート〔階調補正チャート50(図4参照)等〕の印刷を行う。
図2は、本発明に係わるプリンタ20の印刷処理動作を示すフローチャートである。
図2に示すように、プリンタ20は、待機中、コマンド解析部211が、クライアント端末10からのコマンドが受信されたか否かを監視している(ステップS101)。
ここで、クライアント端末10からコマンドが受信されると(ステップS101YES)、コマンド解析部211は、該コマンドを解析し、該コマンドが通常印刷命令であるか階調補正チャートの印刷命令(チャート出力命令)であるかを判定する(ステップS102)。
ここで、通常の印刷命令であると判定された場合(ステップS102で通常印刷命令)、該コマンドに含まれる印刷対象の文書データ(PDLデータ)に基づく印刷処理を実行する(ステップS111)。
この場合、まず、描画部212が、印刷対象の文書データ(PDLデータ)をレンダリングし、R,G,Bの各色成分から成るビットマップ画像に展開する。
次いで、色変換部213は、上記R,G,Bのビットマップ画像データをY,M,C,Kの各色成分から成る画像データに色変換する。
引き続き、階調補正部214は、色変換部213により色変換されたY,M,C,Kの画像データを階調補正し、該階調補正後の画像データを出力する。
また、コマンド解析部211は、上記ステップS102でのコマンド解析結果(コマンドは通常印刷命令)に応じ、セレクタ216に対して、階調補正部214の出力を選択するように指示する。
セレクタ216は、上記指示に基づき、階調補正部214により階調補正されたY,M,C,Kの画像データをスクリーン処理部217に入力する。
スクリーン処理部217は、入力された階調補正後の画像データをスクリーン処理し、印字部22に送出する。
印字部22は、スクリーン処理部217から入力されるY,M,C,Kの画像データに基づき、各画素毎に、感光体上に各色成分の各階調情報に応じた静電潜像をそれぞれ形成し、該各静電潜像を各色トナー像としてそれぞれ現像し、該各色トナー像を記録媒体(記録用紙)に転写、定着させる電子写真プロセスを実施して該記録用紙上に多色混合画像(カラー画像)を印刷、出力する。
これに対して、上記ステップS101で受信したコマンドがチャート出力命令であると判定された場合(ステップS102でチャート出力命令)、コマンド解析部211は階調補正チャート生成部215に対して階調補正チャートデータの生成指示を送出し、階調補正チャート生成部215は、該階調補正チャートデータ生成指示に基づき階調補正チャートデータを生成し、該階調補正チャートデータを出力する(ステップS103)。
ここで、予め階調補正チャートデータ(図中に符号30で示す)を格納しておき、階調補正チャートデータの生成指示を受けた階調補正チャート生成部215が該階調補正チャートデータを読み出して出力するようにしても良い。
また、コマンド解析部211は、上記ステップS102でのコマンド解析結果(コマンドはチャート出力命令)に応じ、セレクタ216に対して、階調補正チャート生成部215の出力を選択するように指示する。
セレクタ216は、上記指示に基づき、上記ステップS103で階調補正チャート生成部215により生成された階調補正チャートデータをスクリーン処理部217に入力する。
スクリーン処理部217は、入力された階調補正チャートデータをスクリーン処理し、印字部22に送出する。
印字部22は、スクリーン処理部217より入力される階調補正チャートデータに基づき、上述した電子写真プロセスを実施して記録用紙上にカラー画像から成る階調補正チャート〔階調補正チャート50(図4参照)等〕を印刷して出力する(ステップS104)。
図2に示す一連の印刷処理中、ステップS103において、階調補正チャート生成部215は、例えば、Y,M,Cの各色毎に、基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、該基準濃度パターンの濃度と比較するための各濃度を有する参照濃度パターンとが並置された階調補正パターンが複数配列された、例えば、階調補正チャート50(図4参照)を印刷する階調補正チャートデータ(ビットマップデータ)を生成する。
本発明において、階調補正チャート生成部215が生成する、例えば、階調補正チャート50等の階調補正チャートを印刷するための階調補正チャートデータは、各色に対応する階調補正パターンのうち、黄色の階調補正パターンに対して、黄色対して明度対比効果、あるいは彩度対比効果のある色から成る対比効果パターンを併せ描画する命令を含むデータ内容となっている。
ここで、黄色の階調補正パターンに対して、黄色に関して明度対比効果のある色から成る対比効果パターンを併せ描画する理由について説明する。
図3は、本発明のプリンタ20などのレーザプリンタにおいて、Y,M,C(あるいは、Y,M,C,K)の各色を用いて多色印刷する場合のCIE Lab色空間での色再現性を示す図である。
図3において、同図(a)は、a*(スター)−b*平面における色再現性を示し、同図(b)は、b*−L平面における色再現性を示している。
図3に示すように、CIE Lab色空間において、黄色単色の階調カーブは、a*−b*平面においては図3(a)に示す如くの軌跡を描き、b*−L平面においては図3(b)に示す如くの軌跡を描く。
この黄色単色での階調カーブの軌跡から分かるように、高濃度の黄色は、明度もある程度高いが、a*+方向に大きな彩度値となり、また、低濃度の黄色は、彩度が落ちるに従がって明度が高くなる。
従がって、黄色に対する対比効果の有効性の観点からは、高濃度の黄色に対しては彩度対比が有効であり、低濃度の黄色に対しては明度対比が有効である。
具体的には、黄色に対して大きく彩度が異なるのは反対色相(a*−)の暗い青であり、明度が大きく異なるのは黒である〔図3(b)参照〕。
上記観点から、本発明に係わるプリンタ20では、黄色の高濃度(予め設定した所定濃度を超える濃度)の階調補正パターンに対しては暗い青色による彩度対比効果パターンを配置し、黄色の低濃度(所定濃度未満の濃度)の階調補正パターンに対しては黒による明度対比効果パターンを配置することで、黄色の高濃度、低濃度それぞれの階調補正パターンにおける基準濃度パターンと参照濃度パターンとの濃淡変化を強調するものである。
以下、黄色の階調補正パターンに対して、彩度、あるいは明度の対比効果のある色の対比効果パターンを並置する本発明の階調補正チャートの具体例について各実施例を挙げて詳細に説明する。
図4は、本発明の実施例1に係わるプリンタ20における階調補正チャート50の印刷結果を示す図である。
図4に示すように、階調補正チャート50は、上段にY色(黄色)で印刷されるY色の階調補正パターン51、中段にM色で印刷されるM色の階調補正パターン52、及び下段にC色で印刷されるC色の階調補正パターン53とから成る。
Y色の階調補正パターン51は、Y色の基準となる濃度を有し、横方向へ帯状に延びる基準濃度パターン510に対して、その下部に、Y色の上記基準濃度と対比するための段階的に異なる濃度であって、所定の濃度を有する参照濃度パターン511、該参照濃度パターン511より薄い濃度を有する参照濃度パターン512、該参照濃度パターン512より薄い濃度を有する参照濃度パターン513、及び該参照濃度パターン513より薄い濃度を有する参照濃度パターン514を、横方向(帯状)に配列されるように並置した構造を有する。
M色の階調補正パターン52は、M色の基準となる濃度を有し、横方向へ帯状に延びる基準濃度パターン520に対して、その下部に、M色の上記基準濃度と対比するための段階的に異なる濃度であって、所定の濃度を有する参照濃度パターン521、該参照濃度パターン521より薄い濃度を有する参照濃度パターン522、該参照濃度パターン522より薄い濃度を有する参照濃度パターン523、及び該参照濃度パターン523より薄い濃度を有する参照濃度パターン524を、横方向(帯状)に配列されるように並置した構造を有する。
C色の階調補正パターン52は、C色の基準となる濃度を有し、横方向へ帯状に延びる基準濃度パターン530に対して、その下部に、C色の上記基準濃度と対比するための段階的に異なる濃度であって、所定の濃度を有する参照濃度パターン531、該参照濃度パターン531より薄い濃度を有する参照濃度パターン532、該参照濃度パターン532より薄い濃度を有する参照濃度パターン533、及び該参照濃度パターン533より薄い濃度を有する参照濃度パターン534を、横方向(帯状)に配列されるように並置した構造を有する。
また、階調補正チャート50では、上記Y色の階調補正パターン51を構成する基準濃度パターン510、参照濃度パターン511,512,513及び514の周囲に、黄色に対する彩度対比効果のある暗い青色〔黄色の補色として配置する、CIE Lab色空間(図3参照)上、黄色から最も遠い色〕の対比効果パターン550が配置されている。
かかる階調補正チャート50を印刷するに際し、本実施例のプリンタ20では、図1に示す機能構成中、階調補正チャート生成部215は、クライアント端末10からの階調補正テストチャートの印刷命令に基づき、Y,M,Cの各色毎に、該当する色の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、基準濃度と比較する該当する色の各濃度を有する複数の参照濃度パターンを並置して描画するビットマップデータと、黄色の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンの周囲に黄色に対する彩度対比効果を有する暗い青色から成る対比効果パターンを描画するビットマップデータを含む階調補正テストチャート印刷データを生成する。
スクリーン処理部217は、所定のスクリーン角度とライン数(M)から成る低線数ラインスクリーンと、該低線数ラインスクリーンとスクリーン角度及びライン数〔ライン数は、例えば、N(N>M)〕が異なるY、M、Cの各色にそれぞれ対応する高線数ラインスクリーンを有する。
そして、階調補正チャート生成部215により生成された上記階調補正テストチャート印刷データの各色の基準濃度パターンデータ、及び上記対比効果パターンデータを低線数ラインスクリーンによりスクリーン処理し、各色の参照濃度パターンデータを当該各色にそれぞれ対応する高線数ラインスクリーンによりスクリーン処理する。
そして、印字部22は、スクリーン処理部217によるスクリーン処理後の階調補正テストチャート印刷データに基づき、図4に示す如く、Y,M,Cの各色毎に、該当する色の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、基準濃度と比較する該当する色の各濃度を有する複数の参照濃度パターンが並置して(階調補正パターン51,52,53として)印刷され、黄色の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンの周囲に黄色に対する彩度対比効果を有する暗い青色から成る対比効果パターン550が印刷された階調補正テストチャート50を印刷する。
その後、ユーザは、印刷された階調補正チャート50上で、各色毎に、基準濃度パターンと各参照濃度パターンの濃度を視認により濃淡を比較し、基準濃度パターンと同じ濃度に見える(濃度が最も近い)参照濃度パターンを各色毎に選択し、該選択結果(選択した参照濃度パターン)に対応する階調補正値を、例えば、表示/操作部23の操作部から指定(入力)する。
これに対し、プリンタ20では、階調補正値入力部(請求項における受付手段に相当)218が、表示/操作部23から入力される各色毎の任意のパターンの階調補正値を取込み、階調補正パラメータ生成部219が該取込んだ任意のパターンの階調補正値に対応する階調補正パラメータを生成して階調補正部214に送出し、階調補正部214(請求項における階調補正手段に相当)が、該階調補正パラメータに基づき該当する各色成分の任意のパターンに対する階調補正を実行する。
階調補正パラメータの生成方法について図5の特性図を参照して説明する。図5(a)は、入力データ値に対する出力濃度値の特性を示す図であり、図5(b)は、階調補正パラメータのカーブ特性を示す図である。
図5(a)の横軸は、入力データ値を0〜100パーセントとして規格化した値であり、8bit入力であれば、0〜255の入力に相当する。縦軸は、各色濃度の最大値を100パーセントとして規格化したものである。
正常な状態では、入力値(パーセント)に対して出力濃度(パーセント)は同じ値となる。
正常な状態であれば、同一入力に対して、低線数の基準濃度パターンも、高線数の参照濃度パターンも同じ濃度となる。
ところが、画像形成装置(プリンタ20)の状態が変化し、高線数出力の階調特性が変化したとする。
その場合でも、低線数の基準濃度パターンは高線数の参照濃度パターンに比べて階調特性が変化しにくいため、正常時の濃度特性に近い階調特性となる。
この状態で、ユーザは、基準濃度パターンと同じ濃度と見える参照濃度パターンを選択し、それに対応する階調補正値を入力する。
階調補正パラメータ生成部219は、ユーザが選択した階調補正値から、選択した参照濃度パターンを出力した入力値を求める。
階調補正部214は、図5(b)の特性図(グラフ)上で、横軸値を基準濃度パターンの入力値(パーセント)とし、縦軸値をユーザが選択した参照濃度パターンの入力値として、補正点を決定する。
この点とグラフ上の原点(0,0)と最大出力(100,100)の3点を結んだカーブ(補正LUT(LookUp Table)を生成し、階調補正パラメータとして出力する〔図5(b)参照〕。
図5(b)は、プリンタ20の階調が薄めに変化し、正常な状態では濃く印刷される参照パターンをユーザが選択した例である。
階調補正部214は、入力データ補正LUTに通すことで、補正を実施する。
なお、ユーザが、印刷された階調補正チャート50上で、基準濃度パターンと濃度が最も近い参照濃度パターンを選択し、該選択した参照濃度パターンに対応する階調補正値をプリンタ20に入力し、プリンタ20が、該入力された階調補正値に基づき該当するパターンの階調補正を行う処理動作は、以下に示す各実施例に係わるプリンタ20B、20C、20D及び20Eにおいても、それぞれの階調補正チャート60Ya、60Yb、60Yc及び80Yを用いて同様に行なわれる(但し、60Ya、60Yb、60Yc及び80Yにおいては、高濃度、中濃度、低濃度の3点をユーザが選択する必要があるため、図5(b)の補正点は3点となる)。
上述した階調補正処理に際してプリンタ20に入力する階調補正値をユーザが決定するに当たり、本実施例の階調補正チャート50では、黄色の階調補正パターンの周囲が黄色に対する彩度対比効果を有する暗い青色で塗られているため、黄色の基準濃度パターンと参照濃度パターンとの間で、彩度対比効果を利用した目視による正確な濃淡判断が行なえる。
図6は、本発明の実施例2に係わるプリンタ(便宜的に、20Bと呼称)における階調補正チャート60Yaの印刷結果を示す図である。
図6に示すように、階調補正チャート60Yaは、黄色(Yellow)用の階調補正チャートであって、上段に印刷されるY色の高濃度の階調補正パターン61、中段に印刷されるY色の中濃度の階調補正パターン62、及び下段に印刷されるY色の低濃度の階調補正パターン63とから成る。
Y色の高濃度階調補正パターン61は、Y色の高濃度の基準となる濃度を有し、横方向へ帯状に延びる基準濃度パターン610に対して、その下部に、Y色の上記高濃度の基準濃度と対比するための段階的に異なる濃度(高濃度)であって、所定の濃度を有する参照濃度パターン611、該参照濃度パターン611より薄い濃度を有する参照濃度パターン612、該参照濃度パターン612より薄い濃度を有する参照濃度パターン613、及び該参照濃度パターン613より薄い濃度を有する参照濃度パターン614を、横方向(帯状)に配列されるように並置した構造を有する。
Y色の中濃度階調補正パターン62は、Y色の中濃度の基準となる濃度を有し、横方向へ帯状に延びる基準濃度パターン620に対して、その下部に、Y色の上記中濃度の基準濃度と対比するための段階的に異なる濃度(中濃度)であって、所定の濃度を有する参照濃度パターン621、該参照濃度パターン621より薄い濃度を有する参照濃度パターン622、該参照濃度パターン622より薄い濃度を有する参照濃度パターン623、及び該参照濃度パターン623より薄い濃度を有する参照濃度パターン624を、横方向(帯状)に配列されるように並置した構造を有する。
Y色の低濃度階調補正パターン63は、Y色の低濃度の基準となる濃度を有し、横方向へ帯状に延びる基準濃度パターン630に対して、その下部に、Y色の上記低濃度の基準濃度と対比するための段階的に異なる濃度(低濃度)であって、所定の濃度を有する参照濃度パターン631、該参照濃度パターン631より薄い濃度を有する参照濃度パターン632、該参照濃度パターン632より薄い濃度を有する参照濃度パターン633、及び該参照濃度パターン633より薄い濃度を有する参照濃度パターン634を、横方向(帯状)に配列されるように並置した構造を有する。
また、この階調補正チャート60Yaでは、上記Y色の高濃度階調補正パターン61を構成する基準濃度パターン610、参照濃度パターン611,612,613及び614と、上記Y色の中濃度階調補正パターン62を構成する基準濃度パターン620、参照濃度パターン621,622,623及び624との周囲に、黄色に対する彩度対比効果を有する暗い青色から成る対比効果パターン650が配置されると共に、上記Y色の低濃度階調補正パターン63を形成する基準濃度パターン630、参照濃度パターン631,632,633及び634の周囲に、低濃度の黄色に対する明度対比効果を有する黒色から成る対比効果パターン651が配置されている。
かかる階調補正チャート60Yaを印刷するに際し、本実施例のプリンタ20Bでは、図1に示す機能構成中、階調補正チャート生成部215は、クライアント端末10からの黄色の階調補正テストチャートの印刷命令に基づき、Y色の各濃度(高、中、低濃度)帯毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、基準濃度と比較する各濃度を有する複数の参照濃度パターンを並置して描画するビットマップデータと、所定の濃度を超える濃度帯(この例では、高濃度、中濃度)の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンの周囲に黄色に対する彩度対比効果を有する暗い青色から成る第1の対比効果パターンを描画し、かつ、所定の濃度未満の濃度帯(この例では、低濃度)の基準濃度パターンと各参照濃度パターンの周囲に黄色に対する明度対比効果を有する黒色から成る第2の対比効果パターンを描画するビットマップデータから成る黄色の階調補正テストチャート印刷データを生成する。
スクリーン処理部217は、上述した黄色の階調補正テストチャート印刷データ中、Y色の高濃度、中濃度、低濃度それぞれの基準濃度パターンデータ、Y色の高濃度、中濃度の階調補正パターンデータの周囲の対比効果パターン650、及びY色の低濃度の階調補正パターンデータの周囲の対比効果パターン651を、それぞれ、低線数ラインスクリーンによりスクリーン処理し、各濃度の参照濃度パターンデータを黄色に対応する高線数ラインスクリーンによりスクリーン処理する。
そして、印字部22は、スクリーン処理部217によるスクリーン処理後の階調補正テストチャート印刷データに基づき、図6に示す如く、Y色の各濃度(高、中、低濃度)帯毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、基準濃度と比較する各濃度を有する複数の参照濃度パターンが並置して(階調補正パターン61,62,63として)印刷され、所定の濃度を超える濃度帯(高濃度、中濃度)の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンの周囲に黄色に対する彩度対比効果を有する暗い青色から成る第1の対比効果パターン650が印刷され、かつ、所定の濃度未満の濃度帯(低濃度)の基準濃度パターンと各参照濃度パターンの周囲に黄色に対する彩度対比効果を有する黒色から成る第2の対比効果パターンが印刷された黄色の階調補正テストチャート60Yaを印刷する。
なお、本実施例のプリンタ20Bでは、クライアント端末10からのM色、あるいはC色を指定した階調補正チャートの印刷命令に基づいて、M色、C色の各色別に、当該各色の各濃度(高、中、低濃度)毎に、各濃度の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、基準濃度と比較する段階的に異なる各濃度を有する複数の参照濃度パターンを並置した階調補正パターンが印刷されたM色用、あるいはC色用の階調補正テストチャート60Ma、60Ca(不図示)を印刷することができる。
図7は、本発明の実施例3に係わるプリンタ(便宜的に、20Cと呼称)における階調補正チャート60Ybの印刷結果を示す図である。
図7に示すように、階調補正チャート60Ybは、黄色(Yellow)用の階調補正チャートであって、上段に印刷されるY色の高濃度の階調補正パターン61b、中段に印刷されるY色の中濃度の階調補正パターン62b、及び下段に印刷されるY色の低濃度の階調補正パターン63bとから成る。
本実施例のY色用の階調補正チャート60Ybにおいて、高濃度の階調補正パターン61b、中濃度の階調補正パターン62b、低濃度の階調補正パターン63bの各パターンにおける基準濃度パターン610bと参照濃度パターン611b,612b,613b,614b、基準濃度パターン620bと参照濃度パターン621b,622b,623b,624b、基準濃度パターン630bと参照濃度パターン631b,632b,633b,634bとの配置位置、形状及び濃度の関係は、実施例2に係わる黄色の階調補正チャート60Ya(図6参照)中の高濃度の階調補正パターン61、中濃度の階調補正パターン62、低濃度の階調補正パターン63の各パターンにおける基準濃度パターン610と参照濃度パターン611,612,613,614、基準濃度パターン620と参照濃度パターン621,622,623,624、基準濃度パターン630と参照濃度パターン631,632,633,634との配置位置、形状及び濃度の関係とそれぞれ同じである。
但し、本実施例のY色用の階調補正チャート60Ybによれば、高濃度の階調補正パターン61b内の基準濃度パターン610bと参照濃度パターン611b,612b,613b,614b、及び中濃度の階調補正パターン62b内の基準濃度パターン620bと参照濃度パターン621b,622b,623b,624bの各パターンに対して、黄色に対する彩度対比効果を有する暗い青色の線による第1の埋め込み対比効果パターン652(図8乃至図11参照)が埋め込み印刷される一方で、低濃度の階調補正パターン63b内の基準濃度パターン630bと参照濃度パターン631b,632b,633b,634bの各パターンに対しては、黄色に対する彩度対比効果を有する黒色の線による第2の埋め込み対比効果パターン653(図12参照)が埋め込み印刷されている。
図8乃至図11は、図7におけるY色用の階調補正チャート60Ybの高濃度の階調補正パターン61bにおける基準濃度パターン610bと参照濃度パターン611b、612b及び613bの印刷結果を部分的に抽出し拡大して示す概念図である。
図8は、Y色用の階調補正チャート60Ybの高濃度の階調補正パターン61b中、基準濃度パターン610bの部分抽出拡大図である。
図8に示すように、基準濃度パターン610bは、該当する基準濃度パターンデータのスクリーン処理に用いる低線数ラインスクリーンのスクリーン角度に一致する傾き角度を有し、かつ、該基準濃度に対応する面積比相当分の数及び太さから成る黄色ライン710を連続配置して形成される一方で、該基準濃度パターン610bに対応する第1の埋め込み対比効果パターン652は、同じ傾き角度を有する暗い青色ライン740を当該基準濃度パターン610bを構成する上記黄色ライン710のライン間に適宜なピッチで埋め込むことにより形成されている。
図9は、Y色用の階調補正チャート60Ybの高濃度の階調補正パターン61b中、参照濃度パターン611bの部分抽出拡大図である。
図9に示すように、参照濃度パターン611bは、該当する参照濃度パターンデータのスクリーン処理に用いる黄色対応の高線数ラインスクリーンのスクリーン角度に一致する傾き角度を有し、かつ、該参照濃度に対応する面積比〔例えば、80パーセント(但し、高濃度)〕相当分の数及び太さから成る黄色ライン711を連続配置して形成される一方で、該参照濃度パターン611bに対応する第1の埋め込み対比効果パターン652は、同じ傾き角度を有する暗い青色ライン741を当該参照濃度パターン611bを構成する上記黄色ライン711のライン間に適宜なピッチで埋め込むことにより形成されている。
図10は、Y色用の階調補正チャート60Ybの高濃度の階調補正パターン61b中、参照濃度パターン612bの部分抽出拡大図である。
図10に示すように、参照濃度パターン612bは、該当する参照濃度パターンデータのスクリーン処理に用いる黄色対応の高線数ラインスクリーンのスクリーン角度に一致する傾き角度を有し、かつ、該参照濃度に対応する面積比〔例えば、50パーセント(但し、高濃度)〕相当分の数及び太さから成る黄色ライン712を連続配置して形成される一方で、該参照濃度パターン612bに対応する第1の埋め込み対比効果パターン652は、同じ傾き角度を有する暗い青色ライン742を当該参照濃度パターン612bを構成する上記黄色ライン712のライン間に適宜なピッチで埋め込むことにより形成されている。
図11は、Y色用の階調補正チャート60Ybの高濃度の階調補正パターン61b中、参照濃度パターン613bの部分抽出拡大図である。
図11に示すように、参照濃度パターン613bは、該当する参照濃度パターンデータのスクリーン処理に用いる黄色対応の高線数ラインスクリーンのスクリーン角度に一致する傾き角度を有し、かつ、該参照濃度に対応する面積比〔例えば、25パーセント(但し、高濃度)〕相当分の数及び太さから成る黄色ライン713を連続配置して形成される一方で、該参照濃度パターン613bに対応する第1の埋め込み対比効果パターン652は、同じ傾き角度を有する暗い青色ライン743を当該参照濃度パターン613bを構成する上記黄色ライン713のライン間に適宜なピッチで埋め込むことにより形成されている。
同様に、Y色用の階調補正チャート60Ybにおいて、高濃度の階調補正パターン61b中の参照濃度パターン614b、及び中濃度の階調補正パターン62b中の基準濃度パターン620b、参照濃度パターン621b,622b,623b,624bは、それぞれ、各々の参照濃度に対応する面積比相当分の数及び太さから成る黄色ラインを連続配置して形成される一方で、該各パターンに対応する第1の埋め込み対比効果パターン652は、同じ傾き角度を有する暗い青色ラインを当該各パターンを構成する黄色ラインのライン間に適宜なピッチで埋め込むことにより形成されている。
これに対し、Y色用の階調補正チャート60Yb上で、低濃度の階調補正パターン63b中の基準濃度パターン630b、参照濃度パターン631b,632b,633b,634bは、いずれも、図12に示す如くの形態の第2の埋め込み対比効果パターン653が埋め込み印刷される。
一例として、図12は、Y色用の階調補正チャート60Ybの低濃度の階調補正パターン63b中、基準濃度パターン630bと参照濃度パターン631bの部分抽出拡大図を示している。
図12に示すように、基準濃度パターン630bは、該当する基準濃度パターンデータのスクリーン処理に用いる低線数ラインスクリーンのスクリーン角度に一致する傾き角度を有し、かつ、該基準濃度に対応する面積比相当分の数及び太さから成る黄色ライン730を連続配置して形成される一方で、該基準濃度パターン630bに対応する第2の埋め込み対比効果パターン653は、同じ傾き角度を有する黒色ライン750を当該基準濃度パターン630bを構成する上記黄色ライン730のライン間に適宜なピッチで埋め込むことにより形成されている。
また、参照濃度パターン631bは、該当する基準濃度パターンデータのスクリーン処理に用いる黄色対応の高線数ラインスクリーンのスクリーン角度に一致する傾き角度を有し、かつ、該参照濃度に対応する面積比(例えば、80パーセント)相当分の数及び太さから成る黄色ライン731を連続配置して形成される一方で、該参照濃度パターン631bに対応する第2の埋め込み対比効果パターン653は、同じ傾き角度を有する黒色ライン751を当該参照濃度パターン631bを構成する上記黄色ライン731のライン間に適宜なピッチで埋め込むことにより形成されている。
同様に、低濃度の階調補正パターン63bにおいて、参照濃度パターン632b、633b、634bも、それぞれ、各々の参照濃度に対応する面積比(例えば、50パーセント、25パーセント、10パーセント等)相当分の数及び太さから成る黄色ラインをそれぞれ配する一方で、同じ傾き角度を有する所定数の黒色ラインを、上記黄色ラインのライン間に適宜なピッチで第2の埋め込み対比効果パターン653として埋め込む形で形成される。
上記構成から成る本実施例のY色用の階調補正チャート60Ybによれば、暗い青色による線(埋め込み対比効果パターン652)を埋め込み印刷した高濃度、中濃度の階調補正パターン61b、62bにおいては、当該各濃度の基準濃度パターンと各参照濃度パターンとの濃度比較に際し、黄色に対する暗い青色による彩度対比効果により両パターンの正確な濃淡判断が実現できる。
他方、黒色の線(埋め込み対比効果パターン653)を埋め込み印刷した低濃度の階調補正パターン63bでは、基準濃度パターンと各参照濃度パターンとの濃度比較に際し、黄色に対する明度対比効果により両パターンの正確な濃淡判断が行なえる。
上述した階調補正チャート60Ybを印刷するに際し、本実施例のプリンタ20Cでは、図1に示す機能構成中、階調補正チャート生成部215は、クライアント端末10からのY色の階調補正テストチャートの印刷命令に基づき、黄色の各濃度(高、中、低濃度)帯毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、基準濃度と比較する各濃度を有する複数の参照濃度パターンを並置して描画するビットマップデータと、所定の濃度を超える濃度帯(高濃度、中濃度)の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して黄色に対する明度対比効果を有する暗い青色による第1の埋め込み対比効果パターン652を埋め込んで描画し、かつ、所定の濃度未満の濃度帯(低濃度)の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して黄色に対する彩度対比効果を有する黒色による第2の埋め込み対比効果パターン653を埋め込んで描画するビットマップデータから成る黄色の階調補正テストチャート印刷データを生成する。
このように生成された黄色の階調補正パターンは、既にスクリーン処理されたと同等のデータとなっている。2重のスクリーン処理を避けるために黄色の階調補正テストチャートデータを出力するときは、スクリーン処理部217のスクリーン処理が停止され、入力された階調補正テストチャート印刷データがそのまま出力される。
そして、印字部22は、階調補正テストチャート印刷データに基づき、図7乃至図12に示す如く、Y色の各濃度(高、中、低濃度)帯毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、基準濃度と比較する各濃度を有する複数の参照濃度パターンが並置して印刷され、所定の濃度を超える濃度帯(高濃度、中濃度)の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して暗い青色による第1の埋め込み対比効果パターン652が埋め込み印刷され、かつ、所定の濃度未満の濃度帯(低濃度)の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して黒色による第2の埋め込み対比効果パターン653が埋め込み印刷された黄色の階調補正テストチャート60Ybを印刷する。
図13は、本発明の実施例4に係わるプリンタ(便宜的に、20Dと呼称)における階調補正チャート60Ycの印刷結果を示す図である。
図13に示すように、階調補正チャート60Ycは、黄色(Yellow)用の階調補正チャートであって、上段に印刷されるY色の高濃度の階調補正パターン61b、中段に印刷されるY色の中濃度の階調補正パターン62b、及び下段に印刷されるY色の低濃度の階調補正パターン63bとから成る。
これらY色の高濃度の階調補正パターン61b、中濃度の階調補正パターン62b、及び低濃度の階調補正パターン63bは、実施例3に係わる階調補正チャート60Yb上の同符号のものと同等である。
すなわち、Y色の高濃度の階調補正パターン61b内の基準濃度パターン610bと参照濃度パターン611b,612b,613b,614b、及び中濃度の階調補正パターン62b内の基準濃度パターン620bと参照濃度パターン621b,622b,623b,624bの各パターンに対して、暗い青色の線による埋め込み対比効果パターン652が埋め込み印刷される一方で、低濃度の階調補正パターン63b内の基準濃度パターン630bと参照濃度パターン631b,632b,633b,634bの各パターンに対しては、黒色の線による埋め込み対比効果パターン653が埋め込み印刷されている。
また、この階調補正チャート60Yaでは、Y色の高濃度階調補正パターン61bを形成する基準濃度パターン610b、参照濃度パターン611b,612b,613b及び614bと、Y色の中濃度階調補正パターン62bを形成する基準濃度パターン620b、参照濃度パターン621b,622b,623b及び624bとの周囲に暗い青色による対比効果パターン650〔実施例2と同等(図6参照)〕が配置されると共に、Y色の低濃度階調補正パターン63bを形成する基準濃度パターン630b、参照濃度パターン631b,632b,633b及び634bの周囲には黒色による対比効果パターン651〔実施例2と同等(図6参照)〕が配置されている。
この階調補正チャート60Ycを印刷するに際し、本実施例のプリンタ20Dでは、図1に示す機能構成中、階調補正チャート生成部215は、クライアント端末10からの黄色の階調補正テストチャートの印刷命令に基づき、Y色の各濃度(高、中、低濃度)毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、基準濃度と比較する各濃度を有する複数の参照濃度パターンを並置して描画するビットマップデータと、所定の濃度を超える濃度帯(高濃度、中濃度)の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンの周囲に黄色に対する彩度対比効果を有する暗い青色から成る第1の対比効果パターン650を描画し、かつ、所定の濃度未満の濃度帯(低濃度)の基準濃度パターンと各参照濃度パターンの周囲に黄色に対する明度対比効果を有する黒色から成る第2の対比効果パターン651を描画するビットマップデータと、所定の濃度を超える濃度帯(高濃度、中濃度)の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して黄色に対する彩度対比効果を有する暗い青色による第1の埋め込み対比効果パターン652を埋め込んで描画し、かつ、所定の濃度未満の濃度帯(低濃度)の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して黄色に対する明度対比効果を有する黒色による第2の埋め込み対比効果パターン653を埋め込んで描画するビットマップデータから成る黄色の階調補正テストチャート印刷データを生成する。
このように生成された黄色の階調補正パターンは、既にスクリーン処理されたと同等のデータとなっている。2重のスクリーン処理を避けるために黄色の階調補正テストチャートデータを出力するときは、スクリーン処理部217のスクリーン処理が停止され、入力された階調補正テストチャート印刷データがそのまま出力される。
そして、印字部22は、階調補正テストチャート印刷データに基づき、図13に示す如く、Y色の各濃度(高、中、低濃度)毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、基準濃度と比較する各濃度を有する複数の参照濃度パターンが並置して印刷され、所定の濃度を超える濃度帯(高濃度、中濃度)の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンの周囲に黄色に対する彩度対比効果を有する暗い青色から成る第1の対比効果パターン650が印刷され、所定の濃度未満の濃度帯(低濃度)の基準濃度パターンと各参照濃度パターンの周囲に黄色に対する明度対比効果を有する黒色から成る第2の対比効果パターン651が印刷されると共に、所定の濃度を超える濃度帯(高濃度、中濃度)の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して黄色に対する彩度対比効果を有する暗い青色による第1の埋め込み対比効果パターン652が埋め込み印刷され、かつ、所定の濃度未満の濃度帯(低濃度)の基準濃度パターン及び各参照濃度パターンに対して黄色に対する明度対比効果を有する黒色による第2の埋め込み対比効果パターン653が埋め込み印刷された黄色の階調補正テストチャート60Ycを印刷する。
図14は、本発明の実施例5に係わるプリンタ(便宜的に、20Eと呼称)における階調補正チャート80Yの印刷結果を示す図である。
図14に示すように、この階調補正チャート80Yは、黄色(Yellow)用の階調補正チャートであって、
それぞれ環状の形状を成す黄色の高濃度の基準濃度パターン81a、黄色の高濃度の参照濃度パターン82a、黄色の中濃度の基準濃度パターン81b、黄色の中濃度の参照濃度パターン82b、黄色の低濃度の基準濃度パターン81c、黄色の低濃度の参照濃度パターン82cが、同心円状に、かつ、互いに接して配置されて成る。
基準濃度パターン81aは、黄色の高濃度の基準となる濃度を有し、その内側に接している参照濃度パターン81bは、黄色の高濃度の基準濃度と比較するための、例えば、円の右回り(時計回り)〔あるいは、左回り(反時計回り)〕に連続に変化する高濃度帯の濃度を有する。
参照濃度パターン81bの内側に接している基準濃度パターン82aは、黄色の中濃度の基準となる濃度を有し、更にその内側に接している参照濃度パターン82bは、黄色の中濃度の基準濃度と比較するための、例えば、円の右回り(時計回り)〔あるいは、左回り(反時計回り)〕に連続に変化する中濃度帯の濃度を有する。
参照濃度パターン82bの内側に接している基準濃度パターン83aは、黄色の低濃度の基準となる濃度を有し、更にその内側に接している参照濃度パターン83bは、黄色の低濃度の基準濃度と比較するための、例えば、円の右回り(時計回り)〔あるいは、左回り(反時計回り)〕に連続に変化する低濃度帯の濃度を有する。
この黄色の階調補正チャート80Yにおいて、黄色の高濃度の階調補正パターン(基準濃度パターン81a、参照濃度パターン81b)と、黄色の中濃度の階調補正パターン(基準濃度パターン82a、参照濃度パターン82b)には、暗い青色の線による埋め込み対比効果パターン850が埋め込み印刷される一方で、低濃度の階調補正パターン(基準濃度パターン83a、参照濃度パターン83b)に対しては、黒色の線による埋め込み対比効果パターン851が埋め込み印刷されている。
埋め込み対比効果パターン850、851は、それぞれ、実施例3,4に示した第1の埋め込み対比効果パターン652、第2の埋め込み対比効果パターン653と同等の方法により埋め込むことができる。
かかる階調補正チャート80Yを印刷するに際し、本実施例のプリンタ20Eでは、図1に示す機能構成中、階調補正チャート生成部215は、クライアント端末10からの黄色の階調補正テストチャートの印刷命令に基づき、Y色の各濃度(高、中、低濃度)毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターンと、基準濃度と比較する連続的に変化する濃度を有する参照濃度パターンとを同心円状に交互に配置して描画するビットマップデータと、所定の濃度を超える濃度帯(高濃度、中濃度)の基準濃度パターンと参照濃度パターンに対して暗い青色による第1の埋め込み対比効果パターン850を埋め込んで描画し、かつ、所定の濃度未満の濃度帯(低濃度)の基準濃度パターンと参照濃度パターンに対して黒色による第2の埋め込み対比効果パターン851を埋め込んで描画するビットマップデータから成る黄色の階調補正テストチャート印刷データを生成する。
このように生成された黄色の階調補正パターンは、既にスクリーン処理されたと同等のデータとなっている。2重のスクリーン処理を避けるために黄色の階調補正テストチャートデータを出力するときは、スクリーン処理部217のスクリーン処理が停止され、入力された階調補正テストチャート印刷データがそのまま出力される。
そして、印字部22は、黄色の階調補正テストチャート印刷データに基づき、図14に示す如く、Y色の各濃度(高、中、低濃度)毎に、各濃度帯の基準となる濃度を有する基準濃度パターン(81a,82a,83a)と、基準濃度と比較する連続的に変化する濃度を有する参照濃度パターン(81b,82b,83b)とが同心円状に交互に配置されて印刷され、所定の濃度を超える濃度帯(高濃度、中濃度)の基準濃度パターン(81a,82a)と参照濃度パターン(81b,82b)に対して黄色に対する彩度対比効果を有する暗い青色による第1の埋め込み対比効果パターン850が埋め込み印刷され、かつ、所定の濃度未満の濃度帯(低濃度)の基準濃度パターン(83a)と参照濃度パターン(83b)に対して黄色に対する明度対比効果を有する黒色による第2の埋め込み対比効果パターン851が埋め込み印刷された黄色の階調補正テストチャート80Yを印刷する。
この他、本発明は、上記し、且つ図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
例えば、上記各実施例では、黄色の階調補正パターンの周囲、あるいはパターン内に施す対比効果パターンとして、色空間上、黄色から最も遠い遠い暗い青色を用いたが、これに限らず、黄色に対する彩度対比効果が有効となる範囲内で、上記暗い青に近い青色を適用できる。
また、上記各実施例では、基準濃度パターンの形状が長方形で各参照濃度パターンの形状が正方形の例、基準濃度パターン及び参照濃度パターンの形状が共に環状形の例を挙げているが、基準濃度パターン及び参照濃度パターンの形状、配置はこれに限るものではなく、種々の形で実現できるものである。
また、上記実施例では、階調補正チャート生成部215がビットマップデータから成る階調補正テストチャート印刷データを生成する例を挙げたが、PDL等の描画命令から成る階調補正テストチャート印刷データを生成するようにしても良い。
本発明は、経時変化や環境変化などの要因で変化する階調特性を補正するキャリブレーションや階調補正の機能を有するカラーレーザプリンタ等の画像形成装置、及び該画像形成装置のキャリブレーションに用いる階調補正テストチャートに適用できる。
本発明に係わるプリンタの機能構成を示すブロック図。
本発明に係わるプリンタの印刷処理動作を示すフローチャート。
レーザプリンタのCIE Lab色空間での色再現性を示す図。
実施例1に係わる階調補正チャートの印刷結果を示す図。
階調補正パラメータの生成方法を説明するための各種特性を示す図。
実施例2に係わる階調補正チャートの印刷結果を示す図。
実施例3に係わる階調補正チャートの印刷結果を示す図。
黄色の高濃度の基準濃度パターン610bの部分抽出拡大図。
黄色の高濃度の参照濃度パターン611bの部分抽出拡大図。
黄色の高濃度の参照濃度パターン612bの部分抽出拡大図。
黄色の高濃度の参照濃度パターン613bの部分抽出拡大図。
黄色の低濃度の基準濃度パターン630b及び参照濃度パターン631bの部分抽出拡大図。
実施例4に係わる階調補正チャートの印刷結果を示す図。
実施例5に係わる階調補正チャートの印刷結果を示す図。
10…クライアント端末(PC)、20…プリンタ、21…コントローラ部、211…コマンド解析部、212…描画部、213…色変換部、214…階調補正部、215…階調補正チャート生成部、216…セレクタ、217…スクリーン処理部、218…階調補正値入力部、219…階調補正パラメータ生成部、22…印字部、23…表示/操作部、30…階調補正チャートデータ、50,60Ya,60Yb,60Yc,80Y…階調補正テストチャート(階調補正チャート)、550…対比効果パターン、650…第1の対比効果パターン、651…第2の対比効果パターン、652,850…第1の埋め込み対比効果パターン、653,851…第2の埋め込み対比効果パターン