JP4696451B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

この発明は電力変換装置などに使用される逆阻止デバイスなどのパワー半導体装置に関する。
マトリックスコンバータ回路などに用いられる双方向IGBTは逆阻止IGBTを逆並列に接続した構成をしている。この逆阻止IGBTをダイオード動作させたときの逆回復特性を改善するために、コレクタ側の一部をショットキー接合にした構造(特許文献1)や、ライフタイムキラーをコレクタ接合付近に局在させる構造(特許文献2)や、コレクタ層の厚さを極めて薄くした構造(特許文献3)などが開示されている。つぎに、従来の逆阻止IGBTの構造について説明する。この構造は特願2003−209709号に記載されている。
図9は、従来の逆阻止IGBTの構成図であり、同図(a)は要部平面図、同図(b)は同図(a)のX−X線で切断した要部断面図である。この逆阻止IGBTは、半導体基板100としてのn- ドリフト領域51と、n- ドリフト領域51の表面層にセル毎に形成したpベース領域53と、pベース領域53の表面層に形成したn+ エミッタ領域56と、n+ エミッタ領域56とn- ドリフト領域51の間のpベース領域53上にゲート絶縁膜57を介して形成したゲート電極58と、n+ エミッタ領域56とpベース領域53に接してコンタクトホール62を介して形成したエミッタ電極60と、ゲート電極58とエミッタ電極60を絶縁する層間絶縁膜59と、n- ドリフト領域51の裏面に形成したp+ コレクタ領域65と、このp+ コレクタ領域65に接してn- ドリフト領域51の側面に形成したp分離層(以下分離層4aという)と、p+ コレクタ領域65上に形成したコレクタ電極66で構成される。
この逆阻止IGBTのセル間のn- ドリフト領域51の表面はゲート絶縁膜57で被覆されエミッタ電極60とは電気的に分離されている。この従来の逆阻止IGBTの分離層構造についてさらに詳細に説明する。
図10は、従来の逆阻止IGBTの分離層構造のコーナー部付近の形状を示す平面図である。この平面図はチップ化する前のウェハ1の状態の平面図である。分離層4(ダイシング前)は、酸化膜をマスクとして、マスクの開口部5(開口部幅は2Wであり、図では開口部の半分の幅Wが示されている)からボロンを拡散して形成される。本例では分離層4のマスクの開口部端8の曲率中心位置は、活性部端6の曲率中心位置9と一致している。ボロンを拡散すると、分離層pn接合7の曲率中心位置も活性部端6の曲率中心位置9と一致して移動しない(実測による)。従って、拡散後の分離層pn接合7、分離層4のマスクの開口部端8、活性部端6の曲率中心位置9は全て一致して、コーナー部では同心円状になる。そのため、直線部の耐圧構造の幅をWosとすると、R=Wos+Roとなる。
チップ化して、分離層4a(ウェハを切断した後)に逆バイアスを印加すると、コーナー部では直線部に比べて、空乏層がn- 層15(図9のn- ドリフト領域51のこと)側により伸びやすくなる。これは空乏層がある一定距離伸びた場合に発生する接合より内周部の空間電荷量が、コーナー部の方が少ないことに由来する。逆に言えば同じ空間電荷量を発生するためには、コーナー部の空乏層は内周部に向かって直線部より遠くに伸びないといけないのである。
この結果、逆バイアス時にコーナー部では空乏層が耐圧構造を経て活性部にパンチスルーし易くなる。これは逆耐圧を低下させるので好ましくない。コーナー部の空乏層の伸びについて説明する。
図11は逆バイアスブレークダウン時の空乏層の伸びを模式的に示している。直線部の空乏層最大幅Dsmaxは、分離層pn接合耐圧をVbとすると
(数1)
Dsmax=2Vb/Emax (1)
で表される。Emaxはシリコンの臨界電界強度である。分離層4aは深さ方向にも曲率を持っているので実際はコーナー部では球面であり、若干空乏層端19は伸びにくくなっているが、簡単のために円柱状であるとしている。pn接合方向に沿って単位長さ当たりの空間電荷量Qは
(数2)
Q=q×Nd×Dsmax (2)
である。qは素電荷量、Ndはn層ドーピング濃度である。n- 層15中の電荷量とp層中の電荷量は同じQである。また分離層4aはn- 層15に比べて非常に高濃度であり、空乏層端19は専らn- 層15方向に伸びる。コーナー部において、特にコーナーの45度付近Dの空乏層端19は、形状効果の為に直線部に比べて伸び易い。ところでコーナー部pn接合19の単位長さ当たりの空間電荷量は直線部と同じQである。(分離層4a側にはほとんど空乏層が伸びないので、コーナー部といえども分離層4a側で見ればほとんど直線である) 従ってコーナー部の空乏層幅をDcmaxとすると、コーナー部の(分離層pn接合7に沿った)単位長さ当たりの空間電荷量は
(数3)
Q=q×Nd×π×〔R2 −(R−Dcmax)2 〕/2×π×R (3)
である。従ってコーナー部における空乏層幅Dcmaxと直線部における空乏層幅Dsmaxの差Doの関係は式(2)と(3)より、
(数4)
Do=Dcmax−Dsmax=(Dcmax2 /2R) (4)
となり、これをDsmaxで表すと
(数5)
Do=R−Dsmax−(R2 −2R×Dsmax)0.5 (5)
となる。
コーナー部では、Doだけ空乏層端19が活性部端6に近づき、パンチスルーし易い状況になっている。実際はガードリングやpフローティングリング等の耐圧構造によりDsmax(またはDcmax)は式(1)よりももっと長くなりDoはさらに大きくなる。つまり、さらに活性部端6に近づくこととなり、逆耐圧を確保することが困難になる。
そこで、直線部の耐圧構造3の幅を大きく設計してパンチスルー余裕度を持たせれば(空乏層端19と活性部端6の間に距離をとれば)、当然コーナー部に対する余裕が生まれてコーナー部での空乏層端19が活性部端6に近づくことは防止できる。しかし、耐圧構造3の面積をむやみに大きくすることになり、同じ特性(すなわちオン電圧)を得ようとする場合のチップ面積が増大し、チップコストが増大する。
次に分離層4の断面構造について説明する。
図12は分離層の断面図である。マスク17の開口部の半分の幅をW、分離層4(縦)拡散深さをXj、横方向拡散深さ(距離)をYj、ウェハバックラップ後の最終シリコン厚さをtとする。YjはXjの0.7〜1.0の範囲であるが、安全側評価のためにXjに等しいとしても良い。図13のように、Xjがt以下であれば、ダイシング後にn- 層15がチップ側面20に露出してしまい、逆バイアス印加時に漏れ電流が大きく、逆耐圧を得ることができない。 また、図14のように、開口部幅2Wが拡散深さXjよりも小さくなると、狭い開口部5から不純物が拡散されるために、十分なXjを得るために長時間熱処理すると、シリコンに結晶欠陥が多数発生たり、シリコン面が荒れるなどの不都合を生じる。このため、十分深いXjを得ることは困難となり、Xjがt以下となってしまい、前記のように、n- 層15がチップ側面20に露出してしまい、逆バイアス印加時に漏れ電流が大きく、逆耐圧を得ることができない。さらに、図15のように、拡散深さXjがぎりぎりチップ裏面(研削後のウェハ面18に相当する)に付く条件(すなわちXj=t)で、裏面に現れる分離層幅はおよそWに等しくなるが、ダイシング時に発生するチッピング16(ウェハのカケ)の大きさがWを超えると、この部分でn- 層15がチップ側面20に露出してしまい、十分な逆耐圧が得られない。
前記したように、従来の逆阻止IGBTの分離層構造ではコーナー部での空乏層端19の伸びが大きくなり、チップサイズ(チップ面積)を増大せずに十分な逆耐圧を得ることが困難になる。また、ダイシング時に発生するチッピング16により分離層4が部分的に欠落し、チップ側面20でn- 層15が露出して、この箇所の漏れ電流が増大して、十分な逆耐圧を得ることが困難になる場合がある。
この発明の目的は、前記の課題を解決して、チップサイズを増大させることなく、十分な逆耐圧が得られる分離層構造を有する半導体装置を提供することである。
前記の目的を達成するために、半導体装置が、逆阻止半導体装置であって、低濃度ドリフト領域に耐圧構造領域が形成されており、ドリフト領域と逆導電型の分離層がドリフト領域の外周側面に形成され、空乏層がこの分離層の外周側面のpn接合からドリフト領域に向かって伸びる半導体装置において、前記耐圧構造領域の外周端が前記分離層の内周端と一致し、前記耐圧構造領域の内周端と外周端とが対向する直線部とコーナー部とを有し、前記直線部の対向する幅より前記コーナー部の対向する幅が広く、かつ前記耐圧構造領域のコーナー部が円弧状であり、該コーナー部の外端の曲率中心位置を、前記コーナー部の内端の曲率中心位置からずらした距離をL(単位はμm)とし、前記耐圧構造領域のコーナー部の外端から内端に向かって伸びる空乏層の最大伸び量をDcmax(単位はμm)、前記耐圧構造領域の直線部の幅をWos(単位はμm)、前記耐圧構造領域のコーナー部の内端の曲率半径をRo(単位はμm)としたとき、
(数6)
0.3L≧Dcmax2 /2(Wos+Ro)
を満足する構成とする。
また、半導体基板の一方の主面に形成した分離層形成マスクの開口部から不純物を拡散して形成する前記分離層の縦方向拡散深さをXjとし、前記半導体基板の最終厚さをtとしたとき、
(数7)
Xj≧t
とする構成にする。
前記開口部の片側の幅をW、チッピングの最大値をLoとしたとき、
(数8)
Xj≧t
を満たして、
(数9)
Xj(Xj−t)0.5 +W≧Lo
を満足する構成とする。
また、前記チッピングの最大値Loを、前記開口部の中心線からチッピングの先端までの最大距離とする。
前記の構成とすることで、本発明による分離層を有する逆阻止IGBTにおいては、逆バイアス時にコーナー部で空乏層の活性部へのパンチスルーが起こりにくく、十分な逆耐圧を得ることができる。またダイシング時にチッピングが発生しても、分離層幅が十分大きくチップ側面にn- 層が露出しないので、十分な逆耐圧を確保することができる。
この発明により、コーナー部の曲率中心位置を移動させて、直線部の分離層幅より、コーナー部の分離層幅を広くすることで、逆阻止デバイスにおいて十分な逆耐圧を確保することができる。
この発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明によるチップコーナー部の分離層形状を示す要部平面図である。これは前記の図10に相当する図である。尚、図10と同一部位には同一符号を付した。
分離層pn接合7のコーナー部の曲率中心位置10を、活性部端6の曲率中心位置9よりも外側(チップ外周方向)に設定する。このようにすることで、コーナー部(円弧を描く部分)における分離層pn接合7から活性部端6までの距離は、直線部におけるそれに比べて大きくなる。尚、分離層pn接合7は耐圧構造3の外周端と一致し、活性部端6は耐圧構造3の内周端と一致する。
前記の背景技術の項で説明したように、コーナー部における形状効果により空乏層が伸びやすくなっており、コーナー部の空乏層幅は直線部の空乏層幅よりも、
(数10)
Do=(Dcmax2 /2R)
だけ大きい。尚、直線部の耐圧構造の幅をWosとすると、前記したように、R=Wos+Roである。また、空乏層幅は分離層pn接合7からの幅のことである。
しかし、分離層pn接合7の曲率中心位置10の外側への移動量Lを十分大きく設計すれば、コーナー部における形状効果により空乏層が伸びやすくなっても、コーナー部のパンチスルー余裕度は、直線部の余裕度よりも大きくなり、コーナー部でパンチスルーすることはなくなる。このことをさらに詳細に説明する。
図2は、分離層pn接合7の曲率中心位置10を(コーナー部45度方向に)Lだけ移動した場合に、パンチスルー余裕度(空乏層端と活性部端との距離)がどれだけ向上するかを説明するための図である。図中の13は移動前の分離層pn接合で、14は移動前の開口部端である。
分離層pn接合7の曲率中心位置10を移動しない場合(活性部端6の曲率中心位置9にした場合)の曲率半径をR、曲率中心位置10をLだけ移動した後の曲率半径をrとすると、パンチスルー余裕度の向上値L1は
(数11)
L1=r+L−R
である。ここでRは
(数12)
R=r+(L/20.5
であるので、パンチスルー余裕度の向上値L1は
(数13)
L1=r+L−(r+(L/20.5 ))=(1−1/20.5 )L=0.3L
である。
コーナ部が直線部より空乏層がDoだけ伸びているので、この伸びを解消するように、曲率中心位置10を移動させ、直線部のパンチスルー余裕度よりコーナー部のパンチスルー余裕度を大きくすればコーナー部でのパンチスルーを防止できる。
従って、パンチスルー余裕度の向上値L1をDo(コーナー部と直線部の空乏層幅の差)より大きくすればよい。つまり0.3L>Doであればコーナー部でのパンチスルーが避けられる。
このように、0.3L>Doを満足するようにLを選定することで、直線部の耐圧構造の幅Wosを広げることなく、つまりチップサイズ(チップ面積)を増大させることなく、コーナー部の耐圧構造の幅Wocを広げることができて、十分な逆耐圧を得ることができる。
つぎに、分離層の断面構造の設計について説明する。
図3は本発明による分離層構造断面図である。ウェハ1を分離層拡散深さXj(縦方向拡散深さ)よりも最終シリコン厚tが薄くなるように研削することで、ウェハ1をチップ化したときにn- 層15がチップ側面に露出しないようになり、逆バイアス印加時に逆漏れ電流が側面を通して流れることを抑制できる。
つまり、Xj>tとすることで、n- 層4が側面で露出せず、逆バイアス印加時に逆漏れ電流が抑えられる。
また、開口部幅2W(分離層窓幅)をXjよりも大きくすることで、ボロン拡散熱処理によって十分なXjが得られ、開口部5直下での分離層4の底面が平坦となり、ダイシング時のチッピング16(カケ)がある場合でも、Wをチッピングの最大値Loよりも大きくすることで、チッピング16の先端がn- 層15に達することは無く、逆漏れ電流は増大しない。尚、Loは開口部5の中心線11から最大のチッピングの先端Aまでの距離である。
つまり、Xj>t、2W>Xjとした場合、W>Loとすることで、チッピングの先端Aがn- 層15に達することは無く、逆漏れ電流は増大しない。
つぎに、前記のことをさらに数式を用いて詳細に説明する。図4のような座標系で考えると、分離層pn接合7の縦方向の位置Yは次の式で近似できる。
(数14)
Y=X2 /Xj (6)
ここでYは縦方向の座標軸で、Xは横方向の座標軸である。この近似式は表面での横方向拡散深さをYjとしたとき、Yj=Xjとしている。つまり、縦方向拡散深さXjと表面での横方向拡散深さYjを同じとしている。
最終シリコン厚tにおける分離層幅横方向接合距離XをYjtとし、式(6)のYに(Xj−t)を代入して、Yjtを求めると
(数15)
Yjt=(Xj(Xj−t))0.5 (7)
となる。従って、Lo<Yjt+Wとなるように、つまり
(数16)
Lo<(Xj(Xj−t))0.5 +W (8)
となるように、最終シリコン厚みをtとした場合に、Lo、XjおよびWを決めることで、チッピング16があった場合でもn- 層15がチップの側面に露出することはなく、十分な逆耐圧を得ることができる。尚、Loはダイシングソーの切断特性(ダイシングソーの刃幅、材質、磨耗の程度など)で決まる。
また、式(8)を満足させることで、図5で示す最大のチッピング16の先端Dが半導体基板の裏面(符号18と一致する)に位置した場合でも、チッピングの先端Dは分離層4内に止まり、裏面の分離層pn接合位置Eと接することがなく、n- 層15がチップの側面に露出することはない。
つぎに、前記の設計に基づいて製作した本発明の実施例について説明する。
図6は、この発明の一実施例の半導体装置の構成図であり、同図(a)は要部平面図、同図(b)は要部断面図である。半導体装置は逆阻止IGBTであり、同図(a)はチップにする前のウェハの状態を示す平面図であり、同図(b)はダイシングする前のウェハの断面図である。ダイシングした後のチップ端面は同図(b)の符号20で示した。
定格耐圧を600Vとし、ウェハ比抵抗を28Ωcmとした場合について説明する。
同図(a)において、中心を移動しない場合の分離層pn接合7の曲率半径Rは800μm、マスクの開口部幅の半分Wは200μm、横方向接合深さYjは120μm、活性部端6の曲率半径Roは100μmとする。
逆方向ブレークダウン時(Vce=−700V)の空乏層幅は式(1)より70μmである(Emax=2×105 V/cmとした)。しかし、これはガードリングなど(図9の55や54)がない場合の値であり、ガードリングなどのある実構造のシミュレーションでは、Dsmax=200μmであり、Dcmaxは234μmである。
従って、Doは式(5)より34μmとなり、Lを110μm以上(例では200μm)にすることで、0.3L>Doを満たすことができる。曲率中心位置10を移動させた後の分離層pn接合7の曲率半径rは659μmであり、Roは100μmである。また、空乏層端19から曲率中心位置9までの距離は、A1(直線部)が600μm、A2(コーナー部)が625μmである。
コーナー部では空乏層端7が直線部に比べて34μm(=Do)伸びているが、曲率中心位置10の移動距離Lを200μmとすることで、パンチスルー余裕度の向上値L1(A2−A1)を60μm向上させることができ、その結果、コーナー部での中性領域(空乏層が広がっていない領域)が、直線部での中性領域と比べて26μm(L1−Do=60μm−34μm)広くなる。このように曲率中心位置10を移動させることで、チップサイズを増大させることなく、コーナー部が直線部よりも先にパンチスルーことを防止できる。
同図(b)において、前記の分離層の縦方向接合深さXjを120μm、最終Si厚tを90μmとしたとき、ダイシング時のチッピングの最大値Loは通常40μm程度であるため、WがLoに対して5倍程度の裕度あり、チッピング発生によるn- 層15の露出は起こらない。
また、前記のようにXjを120μm、tを90μmとしたとき、ダイシング時のチッピングの最大値Loが100μmでも、Wを40μm以上とすることで、式(8)を満足し、チッピング発生によるn- 層15の露出は理論的には起こらないことになる。
つぎに、前記の実施例の半導体装置を用いて製作した双方向スイッチ素子について説明する。
図7は、双方向スイッチ素子の構成図であり、同図(a)は要部断面図、同図(b)は回路図である。双方向スイッチ素子に用いられる第1と第2逆阻止IGBT41、42は図1と図3に示した分離層構造が採用されている。
絶縁基板43上に形成された第1、第2導電パターン44、45に、第1と第2逆阻止IGBT41、42のコレクタ電極16a、16bをそれぞれ固着し、第1逆阻止IGBT41のエミッタ電極10aと第2逆阻止IGBT42のコレクタ電極16bが固着している第2導電パターン45とをボンデングワイヤ46aで接続し、また、第2逆阻止IGBT42のエミッタ電極10bと第1逆阻止IGBT41のコレクタ電極16aが固着している第1導電パターン44とをボンデングワイヤ46bで接続し、第1、第2逆阻止IGBT41、42のエミッタ電極10a、10bと第1、第2主端子T1、T2と接続し、第1、第2逆阻止IGBT41、42のゲートパット8a、8bと第1、第2ゲート端子G1、G2を接続する。
この双方向スイッチ素子は、同図(b)に示す回路図のように、本発明の逆阻止IGBT41、42を逆並列に接続した構造となっている。
また、図8の回路図に示すように、本発明の逆阻止IGBT41、42にゲート駆動回路47a、47bを接続して双方向スイッチ回路とすることができる。これら図7、図8に示す回路では、従来の双方向スイッチ回路で必要であった逆阻止用ダイオードが不要となり、電気的損失(順電圧降下、逆回復損失等)を低減できる。
そのため、本発明の逆阻止IGBTを用いれば、逆バイアス時の漏れ電流を十分低減しながら、かつ損失の低いマトリクスコンバータを提供することができる。
本発明によるチップコーナー部の分離層形状を示す要部平面図 分離層pn接合7の曲率中心位置10を(コーナー部45度方向に)Lだけ移動した場合に、パンチスルー余裕度(空乏層端と活性部端との距離)がどれだけ向上するかを説明するための図 本発明による分離層構造断面図 分離pn接合を表す座標系を示す図 最大のチッピング16の先端Aが半導体基板の裏面(符号18と一致する)に位置した場合の図 この発明の一実施例の半導体装置の構成図であり、(a)は要部平面図、(b)は要部断面図 双方向スイッチ素子の構成図であり、(a)は要部断面図、(b)は回路図 双方向スイッチ素子の回路図 従来の逆阻止IGBTの構成図であり、(a)は要部平面図、(b)は(a)のX−X線で切断した要部断面図 従来の逆阻止IGBTの分離層構造のコーナー部付近の形状を示す平面図 逆バイアスブレークダウン時の空乏層の伸びを模式的に示している図 分離層の断面図 Xjがt以下の分離層の断面図 開口部幅2Wが拡散深さXjよりも小さい場合の分離層の断面図 拡散深さXjがぎりぎりチップ裏面に付く条件(すなわちXj=t)での分離層の断面図
符号の説明
1 ウェハ
2 活性部
3 耐圧構造
4 分離層(切断前)
4a 分離層(切断後)
5 開口部
6 活性部端(主接合部端)
7 分離層pn接合
8 開口部端
8a、8b ゲートパッド
9 移動前の曲率中心位置
10 移動後の曲率中心位置
10a、10b 第1、第2エミッタ電極
11 ダイシングライン中心線(開口部中心線)
12 チップ端
13 移動前の分離層pn接合
14 移動前の開口部端
15 n-
16 チッピング
16a、16b 第1、第2コレクタ電極
17 マスク
18 研削後のウェハ面(裏面)
19 空乏層端
20 切断後の端面
41、42 第1、第2逆阻止IGBT
43 絶縁基板
44、45 第1、第2導電パターン
46a、46b ボンディングワイヤ
47a、47b ゲート駆動回路
W 開口部幅の半分
Xj 縦方向拡散深さ
Yj 横方向拡散深さ(距離)
R 移動前の曲率半径
r 移動後の曲率半径
L 移動距離
Ro 活性部端の曲率半径
Wos耐圧構造の幅(直線部)
Woc耐圧構造の幅(コーナー部)
t 最終ウェハ厚

Claims (4)

  1. 半導体装置が、逆阻止半導体装置であって、低濃度ドリフト領域に耐圧構造領域が形成されており、ドリフト領域と逆導電型の分離層がドリフト領域の外周側面に形成され、空乏層がこの分離層の外周側面のpn接合からドリフト領域に向かって伸びる半導体装置において、前記耐圧構造領域の外周端が前記分離層の内周端と一致し、前記耐圧構造領域の内周端と外周端とが対向する直線部とコーナー部とを有し、前記直線部の対向する幅より前記コーナー部の対向する幅が広く、かつ前記耐圧構造領域のコーナー部が円弧状であり、該コーナー部の外端の曲率中心位置を、前記コーナー部の内端の曲率中心位置からずらした距離をL(単位はμm)とし、前記耐圧構造領域のコーナー部の外端から内端に向かって伸びる空乏層の最大伸び量をDcmax(単位はμm)、前記耐圧構造領域の直線部の幅をWos(単位はμm)、前記耐圧構造領域のコーナー部の内端の曲率半径をRo(単位はμm)としたとき、
    (数1)
    0.3L≧Dcmax 2 /2(Wos+Ro)
    を満足することを特徴とする半導体装置。
  2. 半導体基板の一方の主面に形成した分離層形成マスクの開口部から不純物を拡散して形成する前記分離層の縦方向拡散深さをXjとし、前記半導体基板の最終厚さをtとしたとき
    (数2)
    Xj≧t
    とすることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記開口部の幅を2W、チッピングの最大値をLoとしたとき、
    (数3)
    〔Xj(Xj−t)〕0.5 +W≧Lo
    を満足することを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  4. 前記チッピングの最大値Loが、前記開口部の中心線からチッピングの先端までの最大距離であることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
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