JP4695667B2 - 複写機またはプリンター用すべり軸受装置 - Google Patents
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Description
従来の樹脂製すべり軸受装置として、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂と油とを含む樹脂組成物の成形体からなる摺動部材を用いたすべり軸受装置が知られている(特許文献1)。
特に、生産量や用途が拡大している複写機やレーザービームプリンター、インクジェットプリンター等は、使用状態が異なる多様な雰囲気下において良好な画像を形成するために、回転ムラなどが生じない耐摩耗性と摺動性に優れたすべり軸受が求められている。また、特に歯車等の耐摩耗性が必要な摺動部分に好適に採用可能な複写機またはプリンター用のすべり軸受およびすべり軸受装置が求められている。
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、吸湿・吸水後の寸法安定性に優れ、耐摩耗性と摺動性に優れた複写機またはプリンター用すべり軸受装置を提供することを目的としている。
また、摺動部を上記のような最良の摺動性を有する材料で構成でき、ハウジングは機械的特性や耐久性に優れた材料を優先的に選択可能なすべり軸受装置ができる。
本発明において、構成単位(I)のポリアミドと、構成単位(II)のポリアミドは、上記割合であればブロック体であってもランダム体であってもよい。
上記極限粘度(η)を有するポリアミド樹脂は、通常、 280〜330℃の融点を有しており、多くの場合、 290〜320℃の範囲内に融点を有する。また、このポリアミド樹脂は、耐熱性に優れているとともに、吸水率が低い。
また、構成単位(I)のみの芳香族ポリアミド樹脂と、構成単位(II)のみの脂肪族ポリアミド樹脂とを別々に製造して、これら構成単位(I)および(II)を混合し溶融混練することにより製造することもできる。
135℃デカリン中で測定した極限粘度が 6〜40dl/gのポリオレフィン樹脂(以下、超高分子量ポリオレフィン樹脂と称する)は、α−オレフィンの単独重合体または種類の異なるα−オレフィンの共重合体からなる。α−オレフィンとしては、たとえばエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−イコセンなどが挙げられる。本発明においては、エチレン単独重合体、またはエチレンを主成分として他のα−オレフィンを含む共重合体が好ましい。
分子量の指標となる 135℃デカリン中で測定した極限粘度(η)は 6〜40dl/g、好ましくは10〜40dl/g、さらに好ましくは 25〜35dl/gである。また、この超高分子量ポリオレフィン樹脂の密度(ASTM D1505に準じて測定)は、0.920 〜0.935g/cm3であることが好ましい。
また、超高分子量ポリオレフィン樹脂と高分子量ポリオレフィン樹脂との極限粘度の差は、 23〜39dl/g、好ましくは 23〜37dl/gである。
また、高分子量ポリオレフィン樹脂の密度(ASTM D1505に準じて測定)は、0.935g/cm3以上であることが好ましい。
超高分子量ポリオレフィン樹脂と高分子量ポリオレフィン樹脂とからなるポリオレフィン樹脂の極限粘度は、 0.5〜15dl/g、好ましくは 3〜10dl/g、さらに好ましくは 4〜6dl/gの範囲である。
また、α−オレフィンの重合時に、特定のチーグラー型触媒を用いる多段階重合により、超高分子量ポリオレフィンと高分子量ポリオレフィンとを特定の割合で含むポリオレフィン樹脂が得られる。
たとえば、まず、1段の重合工程において、α−オレフィンを重合させて上記超高分子量ポリオレフィンを生成させ、その他の段の重合工程において、水素の存在下にα−オレフィンを重合させて高分子量ポリオレフィンを生成させることにより、超高分子量ポリオレフィンと高分子量ポリオレフィンとを特定の割合で含むポリオレフィン樹脂が得られる。
この固体状チタン触媒成分としては、たとえば、粒度分布が狭く、平均粒径 0.01〜5μm 程度の微小球体が数個固着したような形態の高活性微粉末状触媒成分を用いるのが好ましい。このような性状を有する高活性微粉末状チタン触媒成分は、たとえば、特開昭56−811号公報に記載された固体状チタン触媒成分において、液状状態のマグネシウム化合物と液状状態のチタン化合物を接触させて固体生成物を析出させる際に析出条件を厳密に調整することによって製造することができる。たとえば、上記方法において、塩化マグネシウムと高級アルコールとを溶解した炭化水素溶液と、四塩化チタンとを低温で混合し、次いで 50〜100℃程度に昇温して固体生成物を析出させる際に、塩化マグネシウム 1モルに対し、0.01〜0.2モル程度の微量のモノカルボン酸エステルを共存させるとともに強力な撹拌条件下に析出を行なう。さらに必要ならば四塩化チタンで洗浄してもよい。このようにして、活性、粒子状態ともに満足すべき固体触媒成分が得られる。この触媒成分は、たとえば、チタンを約 1〜6 重量%程度含有し、ハロゲン/チタン(原子比)が約 5〜90、マグネシウム/チタン(原子比)が約 4〜 50 の範囲にある。
この高分子量ポリオレフィンの重合工程が超高分子量ポリオレフィンの生成工程の後に位置している場合には、その高分子量ポリオレフィンの重合工程には超高分子量ポリオレフィンを含む反応混合物が供給される。また、高分子量ポリオレフィンの重合工程が、超高分子量ポリオレフィンが生成される重合工程の前に位置する場合には、前段階で生成した高分子量ポリオレフィンおよび超高分子量ポリオレフィンが供給され、いずれの場合にも連続して重合が実施される。
その際、当該重合工程には、通常、原料モノマー混合物および水素が供給される。当該重合工程が第1段階の重合工程である場合には、上記高活性チタン触媒成分および有機アルミニウム化合物触媒成分からなる触媒が供給され、当該重合工程が第2段階以降の重合工程である場合には、前段階で生成した重合反応混合物中に含まれている触媒をそのまま使用することもできるし、必要に応じて上記高活性チタン触媒成分および/または有機アルミニウム化合物触媒成分を追加補充してもよい。
上記超高分子量ポリオレフィン生成の重合工程以外の重合工程における水素の供給割合は、当該重合工程に供給されるモノマー 1モルに対して通常 0.01〜50モル、好ましくは 0.05〜30 モルの範囲である。
また、その誘導体としては、酸ハライド、エステル、アミド、イミド、無水物などが挙げられ、具体的には、塩化マレニル、マレイミド、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、グリシジルメタクリレート、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエートなどが挙げられる。これらの変性剤は、単独でも2種以上を組み合わせても用いられる。これらの中でも、無水マレイン酸が、反応性が高く、強度および外観の良好な成形物を得ることができるため好ましい。
また、超高分子量ポリオレフィンと高分子量ポリオレフィンの両方を予め変性剤で変性した後、両者を混合してもよい。
アゾ化合物としては、具体的には、アゾイソブチロニトリル、ジメチルアゾイソブチレートなどが挙げられる。これらのラジカル重合開始剤は単独または2種以上を組み合わせて用いられる。
なお、本発明に係る樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲でポリアミド組成物中に、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、PPE(ポリフェニルエーテル)、PES(ポリエーテルスルフォン)、PEI(ポリエーテルイミド)、LCP(液晶ポリマー)およびこれらの樹脂変性物などからなる耐熱性樹脂を配合することもできる。
さらに、本発明のポリアミド樹脂組成物には、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤などの酸化防止剤(耐熱安定剤)を配合することができる。
たとえば、繊維状の無機充填剤の好適な例としては、ガラス繊維、炭素繊維、アスベスト繊維およびホウ素繊維が挙げられる。これらの中で、特にガラス繊維が好ましい。ガラス繊維を使用することにより成形物の引張り強度、曲げ強度、曲げ弾性率などの機械的特性および熱変形温度などの耐熱特性が向上する。上記のようなガラス繊維の平均長さは、通常は、0.1〜20mm、好ましくは 0.3〜6mmの範囲にあり、アスペクト比が、通常は 10〜2000、好ましくは 30〜600 の範囲にある。平均長さおよびアスペクト比が、このような範囲内にあるガラス繊維を使用することが好ましい。このようなガラス繊維は、樹脂成分 100重量部に対して、通常 200重量部以下の量で、好ましくは 5〜180重量部、さらに好ましくは5〜150重量部配合される。
これらの充填剤は、 2種以上混合して使用することもできる。また、これらの充填剤をシランカップリング剤あるいはチタンカップリング剤などで処理して使用することもできる。なお、このような充填剤の平均粒径は、通常 0.1〜200μm、好ましくは 1〜100μm の範囲内である。
このような充填剤は、樹脂成分 100重量部に対して、通常 200重量部以下の量で、好ましくは 100重量部以下の量で、特に好ましくは 1〜50 重量部の量で使用される。
有機充填剤の例としてはポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリメタフェニレンテレフタルアミド、ポリパラフェニレンイソフタルアミド、ポリメタフェニレンイソフタルアミド、ジアミノジフェニルエーテルとテレフタル酸(イソフタル酸)との縮合物およびパラ(メタ)アミノ安息香酸の縮合物などの全芳香族ポリアミド;ジアミノジフェニルエーテルと無水トリメリット酸または無水ピロメリット酸との縮合物などの全芳香族ポリアミドイミドまたは全芳香族ポリイミド;全芳香族ポリエステル;ポリベンツイミダゾールおよびポリイミダゾフェナントロリンなどの複素環含有化合物;ならびに、ポリテトラフルオロエチレンなどから形成されている粉状、板状、繊維状あるいはクロス状物などの二次加工品などが挙げられる。
図1に示すすべり軸受装置は、円筒状の摺動部1を上述のポリアミド樹脂組成物で形成し、これを摺動部1より大径の円筒状ハウジング2に嵌め、ハウジング2の内側に軸方向に形成した蟻溝に樹脂製回り止め3を圧入して一体化したものである。円筒状ハウジング2は金属、樹脂、ゴムまたはセラミック材で形成できる。
上記すべり軸受装置は、摺動部1に機械的強度が要求されないので、最良の摺動性を有する材料が選択でき、ハウジング1は機械的特性や耐久性に優れた材料を優先的に選択できる。このようにすべり軸受装置は、摺動面とその他の部分を異なる材質で形成し、各部分の機能を分離して持たせることができる。また、機械的強度が強く要求されない使用条件のものでは摺動面とハウジングを同じ材料で一体に形成できる。
図3に示す現像装置は、2成分現像方法を用いる現像装置の一例であり、ロール状の静電潜像保持体5(感光ドラム)に代えて感光ベルトを採用することもできる。なお、図中番号の14は帯電器、15はクリーニング装置、16は磁気部材を示している。
製造例1
ポリアミド樹脂1の製造
1,6−ジアミノヘキサン 26450g(228モル)、テレフタル酸 20560g(124モル)、およびアジピン酸 14800g(101モル)と、触媒として次亜リン酸ナトリウム 48g(0.45モル)、分子量調整剤として安息香酸 172g(1.41モル)、およびイオン交換水 6.2リットルを 100リットルの反応器に仕込み、窒素置換後、 250℃、35kg/cm2の条件で 1時間反応を行なった。テレフタル酸とアジピン酸とのモル比は 55:45 である。
1 時間経過後、この反応器内に生成した反応生成物を、この反応器と連結され、かつ圧力を約 10kg/cm2低く設定した受器に抜き出し、極限粘度(η)が 0.15dl/gのポリアミド前駆体 55900g を得た。
次いで、このポリアミド前駆体を乾燥し、二軸押出機を用いてシリンダー設定温度 340℃で溶融重合してポリアミド樹脂1を得た。このポリアミド樹脂1の組成は次の通りである。ジカルボン酸成分単位中におけるテレフタル酸成分単位の含有率は 55モル%、アジピン酸成分単位の含有率は 45モル%であった。したがって、(I)で示される構成単位が 55モル%、(II)で示される構成単位が45モル%である。また、 30℃濃硫酸中で測定した極限粘度(η)は1.35dl/gであり、融点は 312℃であった。
ポリアミド樹脂2の製造
1,6−ジアミノヘキサン 25400g(219モル)、テレフタル酸 24700g(149モル)、およびイソフタル酸 10600g(64モル)と、触媒として次亜リン酸ナトリウム 45g(0.425モル)、分子量調整剤として安息香酸 325g(2.66モル)、およびイオン交換水 14.8リットルを 100リットルの反応器に仕込み、窒素置換後、250℃、35kg/cm2の条件で 1時間反応を行なった。テレフタル酸とイソフタル酸とのモル比は 70:30 である。
1 時間経過後、この反応器内に生成した反応生成物を、この反応器と連結され、かつ圧力を約 10kg/cm2低く設定した受器に抜き出し、極限粘度(η)が 0.10dl/gのポリアミド前駆体 54500g を得た。
次いで、このポリアミド前駆体を乾燥し、二軸押出機を用いてシリンダー設定温度 330℃で溶融重合してポリアミド樹脂2を得た。このポリアミド樹脂2の組成は次の通りである。ジカルボン酸成分単位中におけるテレフタル酸成分単位の含有率は 70モル%、イソフタル酸成分単位の含有率は 30モル%であった。また、 30℃濃硫酸中で測定した極限粘度(η)は1.10dl/gであり、融点は 325℃であった。
ポリアミド樹脂3の製造
1,6−ジアミノヘキサン 26450g(228モル)、テレフタル酸 20630g(124モル)、およびアジピン酸 14850g(102モル)と、触媒として次亜リン酸ナトリウム 48g(0.45モル)、分子量調整剤として安息香酸 342g(2.80モル)、およびイオン交換水 6.2リットルを 100リットルの反応器に仕込み、窒素置換後、 250℃、35kg/cm2の条件で 1時間反応を行なった。テレフタル酸とアジピン酸とのモル比は 55:45 である。
1 時間経過後、この反応器内に生成した反応生成物を、この反応器と連結され、かつ圧力を約 10kg/cm2低く設定した受器に抜き出し、極限粘度(η)が 0.15dl/gのポリアミド前駆体 55900g を得た。
次いで、このポリアミド前駆体を乾燥し、二軸押出機を用いてシリンダー設定温度 340℃で溶融重合してポリアミド樹脂3を得た。このポリアミド樹脂3の組成は次の通りである。ジカルボン酸成分単位中におけるテレフタル酸成分単位の含有率は 55モル%、アジピン酸成分単位の含有率は 45モル%であった。したがって、(I)で示される構成単位が 55モル%、(II)で示される構成単位が45モル%である。また、 30℃濃硫酸中で測定した極限粘度(η)は1.00dl/gであり、融点は 312℃であった。
ポリアミド樹脂4の製造
ポリアミド樹脂3の製造において、テレフタル酸の配合量を 16880g(102モル)、およびアジピン酸の配合量を 18150g(124モル)、配合比(モル比)を 45:55 とした以外は、ポリアミド樹脂3の製造と同様にしてポリアミド樹脂4を得た。
ポリアミド樹脂5の製造
ポリアミド樹脂3の製造において、テレフタル酸の配合量を 24380g(147モル)、およびアジピン酸の配合量を 11550g(79モル)、配合比(モル比)を 65:35 とした以外は、ポリアミド樹脂3の製造と同様にしてポリアミド樹脂5を得た。
製造例1〜製造例5で得られたポリアミド樹脂1〜ポリアミド樹脂5の組成および物性をまとめて表1に示す。なお、*印で示したポリアミド樹脂2の構成成分比(I)/(II)における(II)はC4H8部分がイソフタル酸残基である。
変性ポリエチレン樹脂1の製造
135℃デカリン中で測定した極限粘度(η)が 31dl/g のポリエレチン樹脂 20 重量%、同じく極限粘度(η)が 1dl/g のポリエレチン樹脂 80 重量%を混合してなるポリエチレン樹脂 100重量部、無水マレイン酸 0.8重量部、および有機過酸化物(日本油脂(株)パーヘキシン−25B) 0.07重量部をヘンシェルミキサーで混合し、得られた混合物を 250℃に設定した 65mmφの一軸押出機で溶融グラフト変性することによって、変性ポリエレチン樹脂1を得た。この変性ポリエチレン樹脂1の無水マレイン酸グラフト量をIR分析で測定したところ、0.8重量%であった。なお、変性前の混合ポリエチレン樹脂の 135℃デカリン中で測定した極限粘度(η)は、 5dl/g であった。
変性ポリエチレン樹脂2の製造
135℃デカリン中で測定した極限粘度(η)が 3.7dl/g の高密度ポリエチレン(密度:0.95g/cm3) 100重量部、無水マレイン酸 0.8重量部、および有機過酸化物(日本油脂(株)パーヘキシン−25B) 0.07重量部をヘンシェルミキサーで混合し、得られた混合物を 250℃に設定した 65mmφの一軸押出機で溶融グラフト変性することによって、変性ポリエレチン樹脂2を得た。この変性ポリエチレン樹脂2の無水マレイン酸グラフト量をIR分析で測定したところ、 0.8重量%であった。
製造例1で得られたポリアミド樹脂1の 70 重量部および製造例6で得られた変性ポリエレチン樹脂1の 30 重量部を混合し、次いで、30mmφのベント式二軸スクリュー押出機を用いて 300〜335℃のシリンダー温度条件で溶融混合してポリアミド樹脂組成物のペレットを製造した。こうして得られたペレットを用いて射出成形試験片を作製し、以下に示す方法で吸水後の寸法安定性、耐摩耗性、実機を想定した動摩擦係数および摩耗量を測定して、すべり軸受としての性能を評価した。評価結果を表2に示す。
金型原寸を測定した金型にて 2mm厚の角板を作製し、その角板を 23℃の水槽に入れ、 96 時間吸水させた後の寸法変化率を測定し、寸法変化率が 0.5%未満の場合を○、 0.5%以上で 1.0%未満の場合を△、 1.0%以上を×で評価した。
内径 9.2mmφ、外形12.2mmφ、幅 5.4mmのリング状試験片を成形した。このラジアル試験片を用いラジアル試験機にて面圧 0.49MPa、速度 13.62m/分、摺動相手材をマグネシウム(Mg)を含むアルミニウム合金(A5056)、 30℃の条件で摩擦摩耗試験を行なった。評価は試験開始後 50 時間後の摩擦係数と、摩耗量を測定した。摩耗量は摺動部の厚みを試験前後で測定し、その差を摩耗量とした。
ポリアミド樹脂1〜ポリアミド樹脂5、市販ポリアミド樹脂(ナイロン6樹脂、東レ(株)アラミンCM1007)、変性ポリエレチン樹脂1および変性ポリエレチン樹脂2をそれぞれ表2に示す組成および割合で、溶融混合してポリアミド樹脂組成物のペレットを製造し、実施例1と同様に評価を行なった。評価結果を表2に示す。
2 ハウジング
3 回り止め
4a フランジ
5 静電潜像保持体
6 光線
7 現像剤
8 現像ローラ
9 シート
10 撹拌用回転羽根
11、12、13 回転軸
14 帯電器
15 クリーニング装置
16 磁気部材
Claims (3)
- 静電潜像保持体、現像ローラ、および撹拌用回転羽根を具備してなるプロセスカートリッジ化された現像装置を内蔵した複写機またはプリンター用すべり軸受装置であって、
前記すべり軸受装置は、ポリアミド樹脂組成物を成形してなる摺動部と、この摺動部を保持するハウジングとからなり、前記静電潜像保持体、現像ローラ、または撹拌用回転羽根の回転軸を前記摺動部で支持するものであり、
前記ポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂を 65〜75 重量%、変性ポリエチレン樹脂を 35〜25 重量%配合してなり、該ポリアミド樹脂組成物を用いて金型原寸を測定した金型にて 2mm 厚の角板を作製し、その角板を 23℃の水槽に入れ 96 時間吸水させた後の寸法変化率が 0.5% 未満であり、
前記ポリアミド樹脂は、(I)で示される構成単位を 55 モル%、(II)で示される構成単位を 45 モル%含み、 30℃濃硫酸中で測定した極限粘度が 1.35 dl/gであり、
- 前記ポリアミド樹脂組成物は、前記ポリアミド樹脂を 70 重量%、前記変性ポリエチレン樹脂を 30 重量%配合してなることを特徴とする請求項1記載の複写機またはプリンター用すべり軸受装置。
- 内径 9.2mmφ、外形12.2mmφ、幅 5.4mmの前記摺動部を用い、ラジアル試験機にて、該摺動部の摺動相手材をマグネシウムを含むアルミニウム合金とし、面圧 0.49MPa、速度 13.62m/分、30℃の条件で摩擦摩耗試験を 50 時間行なったときの、摩擦係数が 0.23 未満、試験前後の前記摺動部の厚みの差(摩耗量)が 48μm 未満であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の複写機またはプリンター用すべり軸受装置。
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