JP4692327B2 - 負荷駆動装置 - Google Patents
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Description
このような負荷駆動装置は、例えば特許文献2に開示されているように、車両用発電機の出力電圧を制御する車両用発電制御装置などに広く使用されている。
負荷駆動装置50は、チャージポンプ回路51、昇圧駆動回路52、電源供給回路53、放電回路(遮断回路)54、保護回路55、クランプ回路56、還流ダイオード57、駆動制御回路58、駆動用トランジスタTrから構成され、直流電源Vccから負荷Zに供給される駆動電流を制御して負荷4を駆動する。
ちなみに、負荷駆動装置50の構成は、特許文献1の図1に開示されている負荷駆動回路の要部構成と略同一であり、チャージポンプ回路51が特許文献1の昇圧部に該当する。
尚、各バッファ回路52a,52bは1段のCMOS(Complementary MOS)インバータによって構成されている。
バッファ回路52aの出力信号は、バッファ回路52bへ出力されると共に、ノードβを介して各コンデンサC1,C3の一端(ダイオードD1〜D4に接続されている電極の反対側の電極)に印加されている。
バッファ回路52bの出力信号は、ノードαを介して各コンデンサC2,C4の一端(ダイオードD2〜D5に接続されている電極の反対側の電極)に印加されている。
尚、電源供給回路53はカレントミラー回路によって構成されている。
すなわち、駆動制御回路58から出力された制御信号がバッファ回路54aを介してトランジスタ54bのゲートに印加され、トランジスタ54bがオンすると、そのオンしたトランジスタ54bを介して、チャージポンプ回路51のダイオードD5のカソードがアースに接続されると共に、駆動用トランジスタTrのゲートがアースに接続される。
そのため、駆動用トランジスタTrは速やかにオフし、直流電源Vccから負荷Zへの駆動電流の供給が停止される。
そのため、駆動用トランジスタTrのゲート電圧は、各ツェナーダイオードD9のツェナー電圧(降伏電圧)の総和の電圧でクランプされる。
よって、ツェナーダイオードD9の個数を適宜設定することにより、チャージポンプ回路51の昇圧電圧が過大になったときに、駆動用トランジスタTrのゲートに耐電圧以上の電圧が印加されるのを防ぎ、そのゲート絶縁膜を保護することができる。
そのため、駆動用トランジスタTrのゲート・ソース間電圧は、ツェナーダイオードD7のツェナー電圧にダイオードD8の順方向電圧を加算した電圧でクランプされる。
よって、ツェナーダイオードD7のツェナー電圧およびダイオードD8の順方向電圧を適宜設定することにより、チャージポンプ回路51の昇圧電圧が過大になったときに、駆動用トランジスタTrのゲートに耐電圧以上の電圧が印加されるのを防ぎ、そのゲート絶縁膜を保護することができる。
そして、バッファ回路52aの出力信号はノードβを介して各コンデンサC1,C3の一端に印加され、バッファ回路52bの出力信号はノードαを介して各コンデンサC2,C4の一端に印加される。
ちなみに、前記原因としては、例えば、電源供給回路53またはチャージポンプ回路51の動作不良などがある。
また、バッファ回路52bの出力信号はハイレベルになり、ノードαを介して各コンデンサC2,C4の一端に印加される電圧もハイレベルになる。
そして、チャージポンプ回路51は、電源供給回路53から電流が供給されなくなるため昇圧動作を停止する。
尚、各バッファ回路52a,52bの出力信号のローレベルはアース電位(=0V)である。
ところで、各コンデンサC2,C4の破壊はスクリーニング検査によって調べられ、各コンデンサC2,C4が破壊されていない良品の負荷駆動装置50だけが選別されて製品出荷される。しかし、スクリーニング検査が不十分な場合には、各コンデンサC2,C4が破壊された不良品の負荷駆動装置50が製品出荷されるおそれがある。
そのため、各コンデンサC2,C4が破壊されている場合に、バッファ回路52bのハイレベルの出力信号が各コンデンサC2,C4の少なくともいずれか一方から各ダイオードD3〜D5を介して出力されたとしても、放電回路54が正常に動作していれば、バッファ回路52bのハイレベルの出力信号が駆動用トランジスタTrのゲートに印加されることはなく、駆動用トランジスタTrはオンしない筈である。
電源から負荷に供給される駆動電流を制御する電流駆動素子と、
その電流駆動素子を駆動するための昇圧電圧を生成するチャージポンプ回路と、
そのチャージポンプ回路を駆動するための発振信号を生成する発振信号生成手段と、
負荷の駆動停止時には、前記発振信号生成手段が生成した発振信号の電圧値を、前記電流駆動素子の動作が停止するレベルまで引き下げることにより、前記チャージポンプ回路の昇圧動作を停止させる動作停止手段と、
前記チャージポンプ回路の昇圧電圧を検出する電圧検出手段と
を備えた負荷駆動装置であって、
前記チャージポンプ回路は、複数個のコンデンサを繰り返し充放電させることで入力された電圧をより高い電圧に昇圧して前記電流駆動素子へ出力し、
前記発振信号は、前記チャージポンプ回路の各コンデンサに印加され、
前記動作停止手段は、負荷の駆動時に、前記電圧検出手段の検出したチャージポンプ回路の昇圧電圧が、前記電流駆動素子を中途半端なオン状態にする電圧の場合には、前記発振信号生成手段が生成した発振信号の電圧値を、前記電流駆動素子の動作が停止するレベルまで引き下げることにより、前記チャージポンプ回路の昇圧動作を停止させることを技術的特徴とする。
請求項1の発明では、負荷の駆動停止時に、発振信号生成手段が生成した発振信号の電圧値を、電流駆動素子の動作が停止するレベルまで引き下げることにより、チャージポンプ回路の昇圧動作を停止させる動作停止手段が備えられている。
そのため、チャージポンプ回路の各コンデンサのいずれかが破壊されていたとしても、発振信号生成手段が生成した発振信号の電圧値は電流駆動素子の動作が停止するレベルまで引き下げられているため、電流駆動素子は完全に動作停止状態(オフ状態)になる。
従って、請求項1の発明によれば、各コンデンサが破壊された場合でも、負荷の駆動停止時に電流駆動素子が不要に動作して過剰発熱を起こし破壊されるのを確実に防止できる。
従って、請求項1の発明によれば、負荷の駆動時に電流駆動素子が中途半端な動作状態となり過剰に発熱して破壊されるのを確実に防止できる。
上術した[課題を解決するための手段][発明の効果]に記載した構成部材・構成要素と、[発明を実施するための最良の形態]に記載した構成部材・構成要素との対応関係は以下のようになっている。
「発振信号」は、バッファ回路52a,52bの出力信号に該当する。
「発振信号生成手段」は、クロック信号CLを生成する駆動制御回路58と、昇圧駆動回路52(バッファ回路52a,52b)とに該当する。
「電流駆動素子の動作が停止するレベル」は、ローレベル(アース電位)に該当する。
請求項1の「動作停止手段」は、ローレベルの制御信号CSを生成する駆動制御回路58と、印加電圧カット回路11,21とに該当する。
請求項2の「動作停止手段」は、ローレベルの制御信号MSを生成するモニタ回路12と、印加電圧カット回路11,21とに該当する。
「電圧検出手段」は、モニタ回路12に該当する。
図1は、第1実施形態の負荷駆動装置10の構成を示す回路図である。
負荷駆動装置10は、チャージポンプ回路51、昇圧駆動回路52、電源供給回路53、放電回路54、保護回路55、クランプ回路56、還流ダイオード57、駆動制御回路58、駆動用トランジスタTr、印加電圧カット回路11、モニタ回路12から構成され、直流電源Vccから負荷Zに供給される駆動電流を制御して負荷4を駆動する。
尚、モニタ回路12は、負荷Zの駆動時における初期状態ではハイレベルの制御信号MSを生成し、チャージポンプ回路51の動作が安定した時点で、チャージポンプ回路51の昇圧電圧に基づいて前記論理レベルの制御信号MSを生成する。
AND回路11aは、昇圧駆動回路52のバッファ回路52bの出力信号と各制御信号CS,MSとの論理積(AND)演算を行い、その演算結果に応じた出力信号を生成し、その出力信号をノードαを介して各コンデンサC2,C4の一端(ダイオードD2〜D5に接続されている電極の反対側の電極)に印加する。
AND回路11bは、昇圧駆動回路52のバッファ回路52aの出力信号と各制御信号CS,MSとの論理積演算を行い、その演算結果に応じた出力信号を生成し、その出力信号をノードβを介して各コンデンサC1,C3の一端(ダイオードD1〜D4に接続されている電極の反対側の電極)に印加する。
また、モニタ回路12は、負荷Zの駆動時における初期状態ではハイレベルの制御信号MSを生成して印加電圧カット回路11へ出力する。
そして、AND回路11bの出力信号はノードβを介して各コンデンサC1,C3の一端に印加され、AND回路11aの出力信号はノードαを介して各コンデンサC2,C4の一端に印加される。
そして、チャージポンプ回路51の動作が安定した時点では、ダイオードD5から出力されるチャージポンプ回路51の昇圧電圧が、駆動用トランジスタTrのしきい値電圧以上になるように設定されている。
その結果、チャージポンプ回路51の昇圧動作が続行される。
すると、クロック信号CLおよび制御信号CSに関係なく、各AND回路11a,11bの出力信号は共にローレベルになる。
その結果、チャージポンプ回路51は昇圧動作を停止し、チャージポンプ回路51から駆動用トランジスタTrのゲートに印加される昇圧電圧は、駆動用トランジスタTrのしきい値電圧を大幅に下回る電圧値になり、駆動用トランジスタTrは完全なオフ状態となる。
そのため、各AND回路11a,11bから各ノードα,βを介して各コンデンサC1〜C4の一端(ダイオードD1〜D5に接続されている電極の反対側の電極)に印加される出力信号は全てローレベルになる。
図5は、第2実施形態の負荷駆動装置20の構成を示す回路図である。
負荷駆動装置20は、チャージポンプ回路51、昇圧駆動回路52、電源供給回路53、放電回路54、保護回路55、クランプ回路56、還流ダイオード57、駆動制御回路58、駆動用トランジスタTr、印加電圧カット回路21、モニタ回路12から構成され、直流電源Vccから負荷Zに供給される駆動電流を制御して負荷4を駆動する。
3入力AND回路から構成された印加電圧カット回路21は、駆動制御回路58の生成したクロック信号CLと各制御信号CS,MSとの論理積演算を行い、その演算結果に応じた出力信号を生成してバッファ回路52aへ出力する。
すなわち、負荷Zの駆動時において、チャージポンプ回路51の動作が安定した時点でも、チャージポンプ回路51の昇圧電圧が駆動用トランジスタTrのしきい値電圧未満の場合には、モニタ回路12はローレベルの制御信号MSを生成して印加電圧カット回路21へ出力する。
そのため、各バッファ回路52a,52bから各ノードβ,αを介して各コンデンサC1〜C4の一端(ダイオードD1〜D5に接続されている電極の反対側の電極)に印加される出力信号は全てローレベルになる。
すると、クロック信号CLおよび制御信号MSに関係なく、印加電圧カット回路21の出力信号はローレベルになる。
そのため、各バッファ回路52a,52bから各ノードβ,αを介して各コンデンサC1〜C4の一端に印加される出力信号は全てローレベルになる。
そして、2個のAND回路11a,11bから成る印加電圧カット回路11を備えた第1実施形態に比べて、1個のAND回路だけから成る印加電圧カット回路21を備えた第2実施形態によれば、部品点数が少なくなるため低コスト化を図ることができる。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記各実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
しかし、図6または図7に示すように、チャージポンプ回路51を、直列接続された3個のダイオードD1〜D3と、各ダイオードD1,D2に並列接続されたダイオードD6と、各ダイオードD1〜D3の各接続点にそれぞれ接続され2個のコンデンサC1,C2とによって構成してもよい。
図7は、第4実施形態の負荷駆動装置40の構成を示す回路図である。
尚、第3実施形態は第1実施形態(図1)に対応し、第4実施形態は第2実施形態(図5)に対応しており、チャージポンプ回路51以外の構成は上記各実施形態と同じである。
尚、駆動用トランジスタTrのゲートに接続されているダイオード(第1,第2実施形態ではダイオードD5、第3,第4実施形態ではダイオードD3)は省いてもよい。
しかし、印加電圧カット回路11,21は、負荷Zの駆動時にモニタ回路12の生成した制御信号MSがローレベルの場合(チャージポンプ回路51の昇圧電圧が駆動用トランジスタTrのしきい値未満の場合)と、負荷Zの駆動停止時とに、各コンデンサC1〜C4の一端(ダイオードD1〜D5に接続されている電極の反対側の電極)に印加される信号をローレベルにすることが可能であれば、どのような構成であってもよい。
しかし、各バッファ回路52a,52bの出力信号のローレベルは、アース電位に限らず、駆動用トランジスタTrがオフするレベル(駆動用トランジスタTrの動作が停止するレベル)であれば、どのような電圧値に設定してもよい。
また、駆動用トランジスタTrは、MOSトランジスタやバイポーラトランジスタに限らず、どのような電流駆動素子(例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、SIT(Static Induction Transistor)、サイリスタなど)に置き換えてもよい。
11,21…印加電圧カット回路
12…モニタ回路
51…チャージポンプ回路
52…昇圧駆動回路
53…電源供給回路
58…駆動制御回路
C1〜C4…コンデンサ
D1〜D6…ダイオード
CL…クロック信号
CS,MS…制御信号
Z…負荷
Tr…駆動用トランジスタ
Claims (1)
- 電源から負荷に供給される駆動電流を制御する電流駆動素子と、
その電流駆動素子を駆動するための昇圧電圧を生成するチャージポンプ回路と、
そのチャージポンプ回路を駆動するための発振信号を生成する発振信号生成手段と、
負荷の駆動停止時には、前記発振信号生成手段が生成した発振信号の電圧値を、前記電流駆動素子の動作が停止するレベルまで引き下げることにより、前記チャージポンプ回路の昇圧動作を停止させる動作停止手段と、
前記チャージポンプ回路の昇圧電圧を検出する電圧検出手段と
を備えた負荷駆動装置であって、
前記チャージポンプ回路は、複数個のコンデンサを繰り返し充放電させることで入力された電圧をより高い電圧に昇圧して前記電流駆動素子へ出力し、
前記発振信号は、前記チャージポンプ回路の各コンデンサに印加され、
前記動作停止手段は、負荷の駆動時に、前記電圧検出手段の検出したチャージポンプ回路の昇圧電圧が、前記電流駆動素子を中途半端なオン状態にする電圧の場合には、前記発振信号生成手段が生成した発振信号の電圧値を、前記電流駆動素子の動作が停止するレベルまで引き下げることにより、前記チャージポンプ回路の昇圧動作を停止させることを特徴とする負荷駆動装置。
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