JP4691606B2 - 逆方向にチャーピングされながらアイドラ光を用いた光媒介型チャープパルス増幅装置 - Google Patents

逆方向にチャーピングされながらアイドラ光を用いた光媒介型チャープパルス増幅装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4691606B2
JP4691606B2 JP2009511933A JP2009511933A JP4691606B2 JP 4691606 B2 JP4691606 B2 JP 4691606B2 JP 2009511933 A JP2009511933 A JP 2009511933A JP 2009511933 A JP2009511933 A JP 2009511933A JP 4691606 B2 JP4691606 B2 JP 4691606B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
mediated
pump
pulse
idler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009511933A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009538443A (ja
Inventor
ジン コン,ホン
ワン リー,ドン
チョイ,ジン
ヒュン ビーク,ドゥ
ウー ユーン,ジン
ヒュン キム,テ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Korea Advanced Institute of Science and Technology KAIST
Original Assignee
Korea Advanced Institute of Science and Technology KAIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Korea Advanced Institute of Science and Technology KAIST filed Critical Korea Advanced Institute of Science and Technology KAIST
Publication of JP2009538443A publication Critical patent/JP2009538443A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4691606B2 publication Critical patent/JP4691606B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/39Non-linear optics for parametric generation or amplification of light, infrared or ultraviolet waves
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/10Controlling the intensity, frequency, phase, polarisation or direction of the emitted radiation, e.g. switching, gating, modulating or demodulating
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/39Non-linear optics for parametric generation or amplification of light, infrared or ultraviolet waves
    • G02F1/392Parametric amplification

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Lasers (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)

Description

本発明は光媒介型チャープパルス増幅装置(Optical Parametric Chirped Pulse Amplification;OPCPA)に係り、さらに詳しくは、数十フェムト秒(fs;10−15秒)から数数ピコ秒(ps;10−12秒)に至る領域のモードロックされた極超短レーザー光を増幅する逆方向にチャーピングされながらアイドラ光(以下、「余剰光」ともいう)を用いた光媒介型チャープパルス増幅装置(OPCPA)に関する。
光媒介型チャープパルス増幅装置(OPCPA)は、既存のパルスチャーピング光増幅(Chirped Pulse Amplification;CPA)技術と光媒介増幅(Optical Parametric Amplification;OPA)の概念を結合した新規な光増幅方式であって、最近活発に研究され始めたレーザー増幅技術である。
従来の光媒介型チャープパルス増幅装置(OPCPA)においては、長波長を先行させるような方式のチャーピングを与える回折格子反平行構造(格子対の反平行関係による正のチャーピング)がパルス伸張系に先に適用され、増幅された後に短波長を先行させるチャーピングを与える回折格子平行構造(格子対の平行関係による負のチャーピング)がパルス圧縮系に適用されて、パルス伸張系において引き起こされたパルスの時間伸びを補償する。
これを図1から図4に基づいてより詳細に説明する。
図1は、従来の技術による光媒介型チャープパルス増幅装置(OPCPA)の構造図である。
図1を参照すると、従来の光媒介型チャープパルス増幅装置(OPCPA)は、パルス伸張系10と、ポンプ光流入用の二色性ミラー81、82と、ポンプレーザー21、22と、光媒介増幅部31、32と、ポンプ光除去用の二色性ミラー41、42と、ビーム除去装置51、52及びパルス圧縮系60を備えてなる。
パルス伸張系10は、レーザー光を周波数ごとに光経路を異ならせて時間的に伸ばす装置である。すなわち、パルス伸張系10においては、極超短レーザー出力光のパルス長を時間的に元の数フェムト秒(fs;10−15秒)/数十ピコ秒(ps;10−12秒)領域から数百ピコ秒(ps;10−12秒)/数ナノ秒(ns;10−9秒)の領域に伸ばす(これについては、効率よい光増幅と光学部品の損傷限界を避けるために講じられた関連CPA技術を参照すること)。
この明細書においては、前記パルス伸張系10の出力光を単に「信号光」と称する。
パルス伸張系10の構造の詳細については図2から図4に基づいて行われるため、ここではその説明を省略する。
ポンプレーザー21、22は、ポンプレーザー光(単に、「ポンプ光」と称する。)を出力する装置である。
ポンプ光流入用の二色性ミラー81、82は、異なる特性を有するポンプ光と信号光を流入させて次段(光媒介増幅部)に送る装置である。
光媒介増幅部31、32においては、前記ポンプ光を用いて信号光を増幅させ、余剰光を発生させる。これにより、ポンプ光そのものはその分減衰される。
すると、前記光媒介増幅部31、32の出力光はポンプ光、増幅された信号光及び余剰光となる。
前記ポンプ光と信号光との位相整合方式によって、光媒介増幅はコリニア位相整合(以下、「共線形位相整合」ともいう)と非共線形位相整合とに大別されるが、非共線形位相整合方式において設計条件を上手に選択する場合、共線形位相整合に比べて広い利得帯域幅を有することができ、一般に広帯域光媒介増幅(Broadband OPA;Broadband optical parametric amplification)時に非共線形位相整合を利用することになる。この場合、余剰光は、今後、波長による角分散により活用困難になるため、ビーム除去器を用いてなくすことになる。
ポンプ光除去用の二色性ミラー41、42においては、光媒介増幅部31、32の出力光を信号光及びそれ以外の光(余剰光、ポンプ光)に分類して経路をそれぞれ異ならせる。
例えば、ポンプ光除去用の二色性ミラー41、42においては、信号光を反射させ、余剰光及びポンプ光が透過されるようにして、前記透過された余剰光及びポンプ光をビーム除去装置51、52を用いて除去する。
一般に、極超短レーザー発振器そのものからの出力光はかなり小さなパルス当たりのエネルギーを有しているため、複数段の増幅部(OPA)を介して増幅することになる。
すなわち、前記ポンプレーザー21、22、光媒介増幅部31、32、ポンプ光除去用の二色性ミラー41、42及びビーム除去装置51、52などを複数備えて、所望の大きさの信号になるまで増幅が行われる。
この点、この明細書においては、ポンプレーザー21、22、ポンプ光流入用の二色性ミラー81、82、光媒介増幅部31、32、ポンプ光除去用の二色性ミラー41、42及びビーム除去装置51、52を順に「第1、第2」と称する。すなわち、図面番号21は第1のポンプレーザー、22は第2のポンプレーザーと称する。なお、第1のポンプレーザーから出力される光は第1のポンプ光と称し、第2のポンプレーザーから出力される光は第2のポンプ光と称する。
上記のように、所望の大きさだけ信号の増幅が行われると、最後にパルス圧縮系60を用いてさらに時間的な圧縮が行われる。
図面符号71から74は、光(ビーム)の経路を切り換えるビーム経路切り換え用のミラーである。
図2から図4は、従来の技術による光媒介型チャープパルス増幅装置のパルス伸張系の構成図であって、図2は、回折格子反平行構造(屈折型)であり、図3は、回折格子反平行構造(反射型)であり、図4は、回折格子反平行構造(オフナー−トリプレット型)である。
先ず、図2を参照すると、屈折型回折格子反平行構造は、2つの回折格子(それぞれ「第1の回折格子」、「第2の回折格子」と称する。)111、112と、2枚のレンズ113、114及び1つの(ルーフ)ミラー115よりなる。
前記ミラー115は、入射光の高さだけを変更して反射させる役割を果たす。
その光経路を調べてみると、光は第1の回折格子111に入射して反射された後、2枚のレンズ113、114を通過した後に第2の回折格子112に入射して再び反射される。前記反射された光はミラー115に入射するが、その光は前記ミラー115により高さのみが変更されて反射される。前記反射された光は、第2の回折格子112、2枚のレンズ114、113及び第1の回折格子111を介してビーム経路切り換え用のミラー71に入射する。
図2に示す屈折型回折格子反平行構造においては、下記の如き問題点が発生する。すなわち、レンズ113、114を有する屈折型回折格子反平行構造においては、レンズによる色収差などの問題が発生する。
前記レンズの色収差の問題を解決するために、図3に示す反射型回折格子反平行構造が提案されている。
図3を参照すると、反射型回折格子反平行構造は、2つの回折格子(それぞれ「第1の回折格子」、「第2の回折格子」と称する。)121、122と、2つの筒状ミラー123、124及び1枚の(ルーフ)プリズム125からなる。
上記において、プリズム125は、図2に示すミラーと同じ役割を果たす。
その光経路を調べてみると、光は第1の回折格子121に入射して反射された後、2つの筒状ミラー123、124を介して第2の回折格子122に入射・反射される。前記反射された光はプリズム(またはミラー)125に入射する。その光は前記プリズム125により高さのみが変更されて反射され、前記反射された光は第2の回折格子122、筒状ミラー124、123及び第1の回折格子121を通ってビーム経路切換え用のミラー71に入射する。
図3に示す反射型回折格子反平行構造においては、下記の如き問題点が発生する。すなわち、2つの筒状ミラーにおける光軸に対する傾斜により収差などの問題点が発生する。
これを解消するために、図4A(平面図)及び図4B(側面図)に示すオフナー−トリプレット構造が提案されている。
図4を参照すると、オフナー−トリプレット構造は、1つの回折格子131と、サイズの異なる2つの球状ミラー(それぞれ「第1の球状ミラー」、「第2の球状ミラー」と称する)132、133及び1つのプリズム(またはミラー)134よりなる。
上記のプリズム134は、図2のミラーと同じ役割を果たす。
前記第2の球状ミラー133が第1の球状ミラー132よりも大きい。
その光経路を調べてみると、光は回折格子131に入射して反射された後、第2の球状ミラー133に入射・反射される。前記反射された光は第1の球状ミラー132に入射・反射された後、さらに第2の球状ミラー133に入射・反射される。前記反射された光は回折格子131に入射し、再び反射されてプリズム134に入射する。その光は前記プリズム134により高さのみが変更されて反射されるが、回折格子131、第2の球状ミラー133、第1の球状ミラー132を通過し、さらに第2の球状ミラー133、回折格子131を通って出光される。
次に、従来の技術による光媒介型チャープパルス増幅装置の動作及び作用について説明する。
先ず、光は、図2から図4に示す構造を有するパルス伸張系(10)を通過するが、これにより、長波長が先行する、時間的に伸びた構造を有する波形が出力される。
前記パルス伸張系10の出力光(信号光)はビーム経路切換え用のミラー71、72を介して第1のポンプ光流入用の二色性ミラー81に流入され、また、第1のポンプレーザー21から出力された光(ポンプ光)も第1のポンプ光流入用の二色性ミラー81に流入される。
前記信号光及びポンプ光は再び第1の光媒介増幅部31に流入される。ここでは、ポンプ光により信号光が増幅されながら余剰光が発生され、ポンプ光そのものは減衰される。
結果として、前記第1の光媒介増幅部31の出力光は、ポンプ光、増幅された信号光及び余剰光となる。
前記出力光は第1のポンプ光除去用の二色性ミラー41に流入されて増幅された信号光及びそれ以外の光(ポンプ光、余剰光)に分離される。すなわち、減衰されたポンプ光及び余剰光は透過されて第1のビーム除去装置51により除去され、増幅された信号光は反射される。
前記増幅された信号光が所定の大きさ以上に増幅された信号光であれば直ちにパルス圧縮系60に流入され、そうでない場合には前記過程(ポンプ光流入用の二色性ミラーからビーム除去装置まで)を再び経ることになる。
すなわち、第1のポンプ光除去用の二色性ミラー41において反射された信号光(増幅された信号光)が所定の大きさ以上に増幅された信号光ではなければ、他のポンプ光流入用の二色性ミラー(第2のポンプ光流入用の二色性ミラー)82に流入され、また、第2のポンプレーザー22から発せられたポンプ光も前記第2のポンプ光流入用の二色性ミラー82に流入される。その後、第2の光媒介増幅部32、第2のポンプ光除去用の二色性ミラー42及び第2のビーム除去装置を経て、所定の大きさ以上に増幅された信号光となるまで前記過程は繰り返し行われる。
上記のように、増幅された信号光はパルス圧縮系60に流入され、パルス圧縮系60においては前記増幅された信号光を再び時間的に圧縮させる。
しかしながら、上記の如き構造の光媒介型チャープパルス増幅装置には、下記の如き問題点がある。
すなわち、従来の光媒介型チャープパルス増幅装置においては、回折格子反平行構造(屈折型、反射型、オフナー−トリプレット型)(図2から図4参照)をパルス伸張系に使用し、且つ、回折格子平行構造(図7参照)をパルス圧縮系に使用していたが、前記パルス圧縮系の構造が極めて複雑であるという問題点がある。これにより、光媒介型チャープパルス増幅装置も複雑になるだけではなく、光学系の整列も困難になり、コストアップとなるという問題点が発生していた。
本発明は上記の如き問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、
第一に、長波長を先行させるような方式のチャーピングを与える回折格子反平行構造の代わりに、短波長を先行させるような方式のチャーピングを与える回折格子平行構造をパルス伸張系に適用させ、
第二に、第1の光媒介増幅部の出力光のうち増幅された信号光の代わりに余剰光を第2の光媒介増幅部に流入させ、
第三に、パルス圧縮系においてはパルス伸張系において使用した回折格子平行構造を同様に適用させて、
従来の問題点(構造の複雑化、コストアップ)を解消すると共に、これまでとは全く異なる新規な構造の光媒介型チャープパルス増幅装置を提供するところにある。
これを詳述すると、本発明の目的は、既存の複雑な構造を有するパルス伸張系を使用することなく、共線形位相整合構造と共に単なる回折格子対だけを用いて、レーザー光を時間的に周波数成分に対して既存の方式とは逆方向に伸ばした後(意図的な逆方向へのチャーピング)、2つの光媒介増幅段(2−stage OPA;2−stage optical parametric amplification)を経由させる。1次増幅部(OPA)において増幅された信号光は放棄すると共に、発生される余剰光だけを取った後、次の増幅段の信号光として使用するような方式を用いて、結果的にパルス圧縮系の前段において圧縮可能なチャーピングレーザー光(チャーピングパルス)を得るところにある。
すなわち、本発明の目的は、特に、ほとんど重なり合う信号光−ポンプ光の関係、すなわち、信号光波長(λ)/ポンプ光波長(λ)/余剰光波長(λ)に対して、従来にはλ<2λ<λまたはλ<2λ<λであったのを本発明においてはλs≒2λ≒λになるようにして、ほとんどの光媒介増幅利得(OPA利得)が共線形位相整合時であっても広い利得帯域を有しうるというかなり実用性が高くて簡単な構造を有する新規な概念のパルスチャーピング光媒介増幅装置(OPCPA)を提案するところにある。
これまで光媒介増幅系において余剰光を活用することが困難であった理由について説明すると、下記の通りである。
第一に、非共線形方式の位相整合においては余剰光の角分散が発生するため、今後ビームが進行するとき、波長によって空間的に異なる方向に進行することになり、これを補正する適当な手段を見つけることが困難である。第二に、もし、余剰光を活用するために共線形位相整合を利用しながら、余剰光の偏光を正常光に合わせることで余剰光の角分散の問題を解消することはできるが、一般的には広い信号光のスペクトルに対して均一な利得を与えるほどの十分に広い利得帯域を得ることは困難である。第三に、特別な場合、共線形位相整合方式にも拘らず、信号光のスペクトルをいずれも十分に増幅可能な広い利得帯域が得られる場合もあるが、増幅信号光とは逆方向にチャーピングされたパルスを有することになり、今後通常のパルス圧縮系を通じてはパルス幅が元の状態に戻らない。また、これを圧縮して活用するためには、加工し難い広い口径を有する高価な一連の光学部品から構成された新規なパルス圧縮系が望まれる。その理由は、一般に、パルス伸張系がパルス圧縮系に比べて遥かに複雑な構造を有しているためである。
上記の如き目的を達成するために、本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置は、レーザー光を周波数ごとに光経路を異ならせて時間的に伸ばすが、短波長を先行させる方式のチャーピングを与えるパルス伸張系と、ポンプレーザー光を出光する1以上のポンプレーザーと、前記ポンプレーザー光及びパルス伸張系を経た信号(信号光)を入力とし、前記ポンプレーザー光を用いて信号光を増幅させ、第1の余剰光を発生させる第1の光媒介増幅部と、前記第1の光媒介増幅部の出力光を第1の余剰光及びそれ以外の光(ポンプ光及び信号光)に分離する第1の光信号分離部と、前記第1の光信号分離部において分離された第1の余剰光及び他のポンプレーザーから出力されたポンプレーザー光を入力され、前記ポンプレーザー光を用いて第1の余剰光を増幅させ、第2の余剰光を発生させる第2の光媒介増幅部と、前記第2の光媒介増幅部の出力光を増幅された第1の余剰光及びそれ以外の光(ポンプ光及び第2の余剰光)に分離する第2の光信号分離部と、前記増幅された第1の余剰光をさらに時間的に圧縮させるパルス圧縮系と、
を備え、
共線形位相整合時に下記の関係式
<関係式>
λ≒2λ≒λ
(ここで、λは信号光波長、λはポンプ光波長、λは余剰光波長を示す。)
を満足することを特徴とする。
好ましくは、前記パルス伸張系とパルス圧縮系は同じ構造であり、さらに好ましくは、回折格子平行構造である。
また、好ましくは、前記回折格子平行構造は、平行構図を有する2つの回折格子と、入射光の高さのみを変更して反射させる1つのミラーと、を備えてなる。
さらに、好ましくは、前記第1及び第2の光媒介増幅部は、BBO(Beta Barium Borate),LBO(Lithium Triborate),KTP(Potassium Titanyl Phosphate)及びKDP(Potassium Dihydrogen Phosphate)などの非線形光学媒質を利用する。
さらに、好ましくは、本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置は、第1の光媒介増幅部の前段に設けられ、ポンプ光波長に対しては無反射コーティングが施されており、信号光波長に対しては広帯域高反射コーティングが施されている第1のポンプ光流入用の二色性ミラーと、第2の光媒介増幅部の前段に設けられ、ポンプ光波長に対しては無反射コーティングが施されており、第2の光媒介増幅部の信号光に相当する第1の余剰光の波長に対しては広帯域高反射コーティングが施されている第2のポンプ光流入用の二色性ミラーと、をさらに備える。
さらに、好ましくは、第1の光信号分離部は、第1の光媒介増幅部から出力された第1の余剰光は反射させ、それ以外の光(第1のポンプ光及び信号光)は透過させて第1の余剰光とそれ以外の光に分離する第1のポンプ光除去用の二色性ミラーである。
さらに、好ましくは、第2の光信号分離部は、第2の光媒介増幅部から出力されて増幅された第1の余剰光は反射させ、それ以外の光(ポンプ光及び第2の余剰光)は透過させて、増幅された第1の余剰光とそれ以外の光に分離する第2のポンプ光除去用の二色性ミラーである。
さらに、好ましくは、本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置は、第1の光信号分離部において分離されたポンプ光及び信号光を除去する第1のビーム除去器をさらに備える。
さらに、好ましくは、本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置は、第2の光信号分離部において分離されたポンプ光及び第2の余剰光を除去する第2のビーム除去器をさらに備える。
さらに、好ましくは、本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置は、前記パルス伸張系の後段に設けられて入射した光の経路を第1のポンプ光流入用の二色性ミラーに切り換える第1のビーム経路切換え用のミラーをさらに備える。
さらに、好ましくは、本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置は、前記第2のポンプ光除去用の二色性ミラーにおいて反射された光の経路をパルス圧縮系に切り換える第2のビーム経路切換え用のミラーをさらに備える。
以下、添付図面に基づき、本発明による好適な実施形態を詳述する。
図5は、本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置のブロック図であり、図6は、図5をさらに詳細に示す光媒介型チャープパルス増幅装置の構造図である。
図5及び図6を参照すると、本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置は、パルス伸張系100と、ポンプレーザー210、220と、光媒介増幅部310、320と、光信号分離部410、420と、ビーム除去部(ビーム除去装置)510、520及びパルス圧縮系600を備えてなる。
パルス伸張系100は、レーザー光を周波数ごとに光経路を異ならせて時間的に伸ばすが、短波長を先行させるような方式(図9参照)のチャーピングを与える装置である。すなわち、パルス伸張系100においては、極超短レーザー出力光のパルス長を時間的に元の数フェムト秒(fs;10−15秒)/数十ピコ秒(ps;10−12秒)領域から数百ピコ秒(ps;10−12秒)/数ナノ秒(ns;10−9秒)の領域に伸ばす。
パルス伸張系100の構造の詳細な説明は図7に基づいて行われるため、ここではその説明を省略する。
ポンプレーザー210、220は、ポンプレーザー光(ポンプ光)を出力する装置であって、本発明においては2以上(第1のポンプレーザー、第2のポンプレーザー)を備えている。
光媒介増幅部310、320においては、前記ポンプ光を用いて信号光を増幅させ、余剰光を発生させる。これにより、ポンプ光そのものはその分減衰される。
より詳述すると、第1の光媒介増幅部310への入力光は、第1のポンプレーザー210から出力される光(第1のポンプ光)及びパルス伸張系100から出力される光(信号光)であり、第1の光媒介増幅部310から出力される光は、減衰された第1のポンプ光、増幅された信号光及び第1の余剰光となる。
また、第2の光媒介増幅部320の入力光は、第2のポンプレーザー220から出力される光(第2のポンプ光)及び第1の光信号分離部410において分離された光(第1の余剰光)であり、第2の光媒介増幅部320から出力される光は、減衰された第2のポンプ光、増幅された第1の余剰光及び新たに発生された余剰光(第2の余剰光)となる。
光媒介増幅部310、320は非線形光学媒質を利用することが好ましく、前記非線形光学媒質としては、KTP(Potassium Titanyl Phosphate)、KDP(Photassium Dihydrogen Phosphate)、LBO(Lithium Triborate)及びBBO(Beta-Barium Borate)などがあり、前記非線形光学媒質にはポンプ光、信号光及び余剰光の波長に対して無反射コーティングが施される。ここで、ポンプ光と信号光の波長によって非線形光学結晶の製作及び位相整合方式の設計構造が異なってくる。
前記光媒介増幅部においてほとんど重なり合う信号光−ポンプ光の関係が成り立つが、従来にはλ<2λ<λまたはλ>2λ>λとなる関係が一般的であったが、本発明においてはλ≒2λ≒λとなる関係を満足しなければならない。
ここで、λは信号光波長、λはポンプ光波長、λは余剰光波長を示す。
上記の如き関係式を満足すれば、ほとんどの光媒介増幅利得(OPA利得)が共線形位相整合時であっても広い利得帯域を有することができる(図8参照)。
光信号分離部410、420においては、除去しようとする光信号と次段に送ろうとする光信号とに分離し、ビーム除去装置510、520においては、前記光信号分離部410、420において分離されたものであって、除去しようとする光信号を除去する。
前記光信号分離部410、420の一例としては、ポンプ光除去用の二色性ミラーなどがあり、前記ポンプ光除去用の二色性ミラーは、除去しようとする光を透過させ、次段に送ろうとする光を反射させる役割を果たす。
より詳述すると、第1のポンプ光除去用の二色性ミラー410は、第1の余剰光波長に対しては広帯域高反射コーティングが施されており、第1のポンプ光及び信号光波長に対しては無反射コーティングが施されている。これにより、第1のポンプ光除去用の二色性ミラーにより第1の余剰光及びそれ以外の光(信号光、減衰された第1のポンプ光)に分離される。
また、第2のポンプ光除去用の二色性ミラー420は、第1の余剰光波長に対しては広帯域高反射コーティングが施されており、ポンプ光及び第2の余剰光波長に対しては無反射コーティングが施されている。これにより、第2のポンプ光除去用の二色性ミラーにより増幅された第1の余剰光及びそれ以外の光(第2の余剰光、第2のポンプ光)に分離される。
前記信号光及び減衰された第1のポンプ光は第1のビーム除去装置510により除去され、前記第2の余剰光及び第2のポンプ光は第2のビーム除去装置520により除去される。
もちろん、本発明においては、原理上には、前記ポンプ光除去用の二色性ミラーの役割をその逆に行わせてもよい。すなわち、前記ポンプ光除去用の二色性ミラーは、除去しようとする光を反射させ、次段に送ろうとする光を透過させて、前記反射された光が除去されるようにその位置にビーム除去装置を配設しても構わない。しかしながら、実際の場合、次段に送るべき出力光の分散を避けるために、通常、二色性ミラーは出力光に対して反射型に設計することがより好ましい。
本発明においては、第2のポンプレーザー220と、第2の光媒介増幅部320と、第2のポンプ光除去用の二色性ミラー420及び第2のビーム除去装置520を複数設けて、所望の信号になるまで増幅させ続ける。
最終的に増幅された光信号は、元の信号光とは異なる波長を有するように増幅された信号であり、この信号はパルス圧縮系600により再び時間的に圧縮される。
本発明においては、光媒介増幅部310、320の前段に、異なる特性を有するポンプ光と信号光(または余剰光)を流入させて次段(光媒介増幅部)に送るポンプ光流入用の二色性ミラー810、820をさらに備えてもよい。
より詳細に説明すると、第1のポンプ光流入用の二色性ミラー810は、ポンプ光波長に対しては無反射コーティングが施されており、信号光波長に対しては広帯域高反射コーティングが施されている。また、第2のポンプ光流入用の二色性ミラー820は、ポンプ光波長に対しては無反射コーティングが施されており、第2の光媒介増幅部の信号光に相当する第1の余剰光の波長に対しては広帯域高反射コーティングが施されている。これにより、流入される両光は光媒介増幅部に送られる。
さらに、本発明においては、複数のビーム経路切換え用のミラー710〜740を設けて、前段から出力された光を次段に送っている。
前記ビーム経路切換え用のミラー710〜740は、信号光の全体の波長領域に対して広帯域高反射コーティングが施されている必要があり、入射した信号光の経路を切り換える役割を果たす。
これを詳述すると、例えば、パルス伸張系100の後段にビーム経路切換え用のミラー710、720を設けて入射した光の経路を第1のポンプ光流入用の二色性ミラー810に切り換え、且つ、第2のポンプ光除去用の二色性ミラー420の後段にビーム経路切換え用のミラー730を設けて入射した光の経路をパルス圧縮系に切り換える。
また、本発明の光媒介増幅に当たって、信号光と余剰光との間の偶数次分散(GVD、FODなど)時には符号が反対の符号に変わり、奇数次分散(TODなど)時には符号がそのまま維持されるという特性があり、回折格子対により発生した奇数次分散が本発明の構造においては累積されるようになっている。しかしながら、これは、最近多用されている商用の音響光学フィルター(Commercial AOPDF; Acousto-Optic Programmable Dispersive Filter、Dazzlerなどがある)、チャープミラーなどを用いて簡単に補償可能であるため、本発明の構造においては問題とならない。
図7は、本発明の一実施形態による光媒介型チャープパルス増幅装置のパルス伸張系の構成図であって、回折格子平行構造を示す。
本発明においては、パルス伸張系とパルス圧縮系が同じ構造となっている。
例えば、図2及び図3に示す屈折(反射)型回折格子反平行構造をパルス伸張系とパルス圧縮系に同時に用いても構わなく、図4に示すオフナー−トリプレット型回折格子反平行構造を用いても構わない。
しかしながら、本発明においては、パルス伸張系とパルス圧縮系として、図2から図4に示す回折格子反平行構造よりは、図7に示すような簡単な構造を有する回折格子平行構造を用いた方がよい。
図7を参照すると、回折格子平行構造は、平行構図を有する2つの回折格子141、142と、入射光の高さのみを変更して反射させる1つのミラー143と、を備えている。その光経路を調べてみると、光は第1の回折格子141に入射して反射された後、第2の回折格子142に入射して反射される。前記反射された光はミラー143に入射し、前記ミラー143により高さのみが変更されて再び反射される。前記反射された光は第2の回折格子142、第1の回折格子141を通って出光される。
図8は、本発明において活用可能な共線形位相整合構造に設計された光媒介増幅装置のデザインの適用例である。
図8A及び図8Bは、OPA増幅部に対する光媒介利得曲線を示すものであって、図8Aは、ポンプ光の強度を400MW/cm、BBO結晶の長さを15mm、ポンプ光の波長を532nmとしたときにおけるグラフを示し、中心波長1045nm〜1085nmの信号光を増幅するのに活用することができる。図8Bは、ポンプ光の強度を400MW/cm、BBO結晶の長さを11mm、ポンプ光の波長を390nmとしたときにおけるグラフを示し、中心波長770nm〜790nmの信号光を増幅させるのに活用することができる(上記の両ケースでは両方とも信号光と余剰光の偏光が正常光であるタイプI方式の位相整合を用いている)。
より詳述すると、図8Aと図8Bは、光媒介増幅利得を示すものであって、例えば、図8Aにおける実線曲線はθ=22.84°及びα=0°に設計された増幅段による増幅利得曲線であって、1030nmの波長の信号光に対しては約2500倍の信号増幅利得を得、且つ、1050nm波長の信号光に対しては約1800倍の利得を得ることを示している。
参考までに、図8Aにおける実線曲線はθ=22.84°及びα=0°であるとき、点線曲線はθ=22.85°及びα=0°であるとき、1点鎖線の曲線はθ=22.86°及びα=0°であるときをそれぞれ示す。
また、図8Bにおける実線曲線はθ=29.98°及びα=0°であるとき、点線曲線はθ=29.99°及びα=0°であるとき、1点鎖線の曲線はθ=23.00°及びα=0°であるときをそれぞれ示す。
ここで、θはクリスタルの光学軸とポンプ光との間の角、αはポンプ光と信号光との間の角を示す。
本発明においては、余剰光を活用するために共線形位相整合を利用するが、これは、上述したように、下記の条件(関係式)を満足しなければならない。
<条件>
λ≒2λ≒λ
ここで、λは信号光波長、λはポンプ光波長、λは余剰光波長を示す。
上記の如き条件を満足すると、光媒介増幅利得(OPA利得)が共線形位相整合時であっても広い利得帯域を有することができる。
図9は、本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置のパルス伸張系により伸ばされた元の信号光のチャーピング状態を示すグラフであり、図10A及び図10Bは、本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置の第1の光媒介増幅部の出力光である信号光及び第1の余剰光のチャーピング状態を示すグラフである。また、図11は、本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置の第2の光媒介増幅部の出力光である増幅された第1の余剰光のチャーピング状態を示すグラフである。
同図を参照すると、一つのパルスがパルス伸張系100を経由すると、図9に示すように、時間的に伸びた元の信号光となる。この信号は、従来のパルス伸張系10を経由した信号とは逆方向に伸びたものである。すなわち、従来には長波長を先行させるような方式のチャーピングを与える回折格子反平行構造を経由し、本発明においては、短波長を先行させるような方式のチャーピングを与える回折格子平行構造を経由する。
上記の如き形態の波形が第1の光媒介増幅部310を経由すると、増幅された信号光(図10A参照)と余剰光(図10B参照)が発生される。
前記余剰光は、長波長を先行した構造を有する。
本発明においては、上述したように、第1の光媒介増幅部310の出力光から信号光とポンプ光は分離されて除去され、第1の余剰光は選択されて次段(第2の光媒介増幅部)に送られる。
前記第1の余剰光が第2の光媒介増幅部320を経由すると、図11に示すように増幅された余剰光が発生される。
上記のように構成された本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置の動作及び作用について説明する。
図7に示す構造を有するパルス伸張系100を通過したレーザー光は、波長に応じて時間的に伸びた構造の形態を有する。前記パルス伸張系100は、短波長を先行させるような方式のチャーピングを与えるため、図9に示すような波形が出力される。
前記パルス伸張系100の出力光(信号光)は、ビーム経路切換え用のミラー710、720を通って第1のポンプ光流入用の二色性ミラー810に流入されると共に、第1のポンプレーザー210から出力された光(第1のポンプ光)も前記第1のポンプ光流入用の二色性ミラー810に流入される。
前記信号光及びポンプ光は第1の光媒介増幅部310に同時に流入される。ここでは、ポンプ光により信号光が増幅されながら余剰光が発生され、ポンプ光そのものは減衰される。
要するに、前記第1の光媒介増幅部の出力光は、減衰された第1のポンプ光、増幅された信号光及び第1の余剰光となる。
前記出力光は第1のポンプ光除去用の二色性ミラー410に流入されて第1の余剰光及びそれ以外の光(第1のポンプ光、信号光)に分離される。すなわち、第1のポンプ光除去用の二色性ミラー410により第1のポンプ光及び信号光は透過されて第1のビーム除去装置510により除去され、第1の余剰光は反射される。
前記第1の余剰光は他のポンプ光流入用の二色性ミラー(第2のポンプ光流入用の二色性ミラー820)に流入されると共に、第2のポンプレーザー220から発せられたポンプ光(第2のポンプ光)も前記第2のポンプ光流入用の二色性ミラー820に流入される。
前記第1の余剰光及び第2のポンプ光は第2の光媒介増幅部320に流入される。ここではポンプ光により第1の余剰光が増幅されながら新たな余剰光(第2の余剰光)が発生され、第2のポンプ光そのものは減衰される。
要するに、前記第2の光媒介増幅部320の出力光は減衰された第2のポンプ光、増幅された第1の余剰光及び第2の余剰光となる。
前記出力光は第2のポンプ光除去用の二色性ミラー420に流入されて第1の余剰光及びそれ以外の光(第2のポンプ光、第2の余剰光)に分離される。すなわち、第2のポンプ光除去用の二色性ミラー420により第2のポンプ光及び第2の余剰光は透過されて第2のビーム除去装置により除去され、増幅された第1の余剰光は反射される。
前記増幅された第1の余剰光は、元の信号光とは異なる波長を有するように増幅された信号に相当する。
前記増幅された第1の余剰光が所定の大きさ以上に増幅された光であればパルス圧縮系に流入され、そうでない場合には前記過程(第2のポンプ光流入用の二色性ミラーから第2のビーム除去装置まで)を再び経ることになる。
前記第1の余剰光が最終的に所定の大きさ以上に増幅された光信号であればパルス圧縮系600に流入され、パルス圧縮系600においては前記増幅された余剰光を再び時間的に圧縮する。
したがって、本発明に用いられるパルス伸張系は、従来より用いられているパルス伸張系よりもその構造が簡単であり、これにより、光媒介型チャープパルス増幅装置の構造がさらに簡単になる。また、光学系の整列もさらに簡単になり、全体の光学系の安定性が高くなる。なお、製造コストを削減することができるというメリットがある。
加えて、光学媒質の通過時に起こる分散についても、長波長−短波長若しくは短波長−長波長のような変換仕組みを通じて分散がかなり打ち消されるというメリットがある。
さらに、既存の光媒介型チャープパルス増幅装置(OPCPA)は、増幅部の増幅率だけ信号光とノイズを選択的に増幅することにより、SNR(信号対雑音比)の点から通常の増幅部に比べてメリットを有するものであったが、本発明は、信号光により誘起された余剰光を用いて増幅を行うような仕組みであるため、増幅率だけの信号対雑音比に加えて、遥かに高い雑音増幅の除去能を示すことが期待され、これは、高出力レーザーのターゲット収束などにおいて問題視される前段パルスの問題への解決策となると見られる。
従来の技術による光媒介型チャープパルス増幅装置の構造図である。 従来の技術による光媒介型チャープパルス増幅装置のパルス伸張系の構成図である。 従来の技術による光媒介型チャープパルス増幅装置のパルス伸張系の構成図である。 従来の技術による光媒介型チャープパルス増幅装置のパルス伸張系の構成図である。 本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置のブロック図である。 図5をさらに詳細に示す光媒介型チャープパルス増幅装置の構造図である。 本発明の一実施形態による光媒介型チャープパルス増幅装置のパルス伸張系の構成図である。 本発明において活用可能な共線形位相整合構造に設計された光媒介増幅装置のデザインの適用例である。 本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置のパルス伸張系において伸ばされた元の信号光のチャーピング状態を示すグラフである。 本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置の第1の光媒介増幅部の出力光である信号光及び第1の余剰光のチャーピング状態を示すグラフである。 本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置の第1の光媒介増幅部の出力光である信号光及び第1の余剰光のチャーピング状態を示すグラフである。 本発明による光媒介型チャープパルス増幅装置の第2の光媒介増幅部の出力光である増幅された第1の余剰光のチャーピング状態を示すグラフである。
符号の説明
100:パルス伸張系、
210、220:ポンプレーザー、
310、320:光媒介増幅部(OPA)、
410、420:光信号分離部(ポンプ光除去用の二色性ミラー)、
510、520:ビーム除去部、
600:パルス圧縮系、
710〜740:ビーム経路切換え用のミラー
810、820:ポンプ光流入用の二色性

Claims (12)

  1. レーザー光を周波数ごとに光経路を異ならせて時間的に伸ばすが、短波長を先行させる方式のチャーピングを与えるパルス伸張系と、
    ポンプレーザー光を出光する1以上のポンプレーザーと、
    前記ポンプレーザー光及びパルス伸張系を経た信号(信号光)を入力とし、前記ポンプレーザー光を用いて信号光を増幅させ、第1のアイドラ光を発生させる第1の光媒介増幅部と、
    前記第1の光媒介増幅部の出力光を第1のアイドラ光及びそれ以外の光(ポンプ光及び信号光)に分離する第1の光信号分離部と、
    前記第1の光信号分離部において分離された第1のアイドラ光及び他のポンプレーザーから出力されたポンプレーザー光を入力され、前記ポンプレーザー光を用いて第1のアイドラ光を増幅させ、第2のアイドラ光を発生させる第2の光媒介増幅部と、
    前記第2の光媒介増幅部の出力光を増幅された第1のアイドラ光及びそれ以外の光(ポンプ光及び第2のアイドラ光)に分離する第2の光信号分離部と、
    前記増幅された第1のアイドラ光をさらに時間的に圧縮させるパルス圧縮系と、
    を備え、
    コリニア位相整合時に下記の関係式
    <関係式>
    λ≒2λ≒λ
    (ここで、λは信号光波長、λはポンプ光波長、λアイドラ光波長を示す。)
    を満足することを特徴とする光媒介型チャープパルス増幅装置。
  2. 前記パルス伸張系とパルス圧縮系は、同じ構造であることを特徴とする請求項1に記載の光媒介型チャープパルス増幅装置。
  3. 前記パルス伸張系とパルス圧縮系は、回折格子平行構造であることを特徴とする請求項1または2に記載の光媒介型チャープパルス増幅装置。
  4. 前記回折格子平行構造は、平行構図を有する2つの回折格子と、入射光の高さのみを変更して反射させる1つのミラーと、を備えてなることを特徴とする請求項3に記載の光媒介型チャープパルス増幅装置。
  5. 前記第1及び第2の光媒介増幅部は、非線形光学媒質を利用することを特徴とする請求項1に記載の光媒介型チャープパルス増幅装置。
  6. 第1の光媒介増幅部の前段に設けられ、ポンプ光波長に対しては無反射コーティングが施されており、信号光波長に対しては広帯域高反射コーティングが施されている第1のポンプ光流入用の二色性ミラーと、
    第2の光媒介増幅部の前段に設けられ、ポンプ光波長に対しては無反射コーティングが施されており、第2の光媒介増幅部の信号光に相当する第1のアイドラ光の波長に対しては広帯域高反射コーティングが施されている第2のポンプ光流入用の二色性ミラーと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の光媒介型チャープパルス増幅装置。
  7. 第1の光信号分離部は、第1の光媒介増幅部から出力された第1のアイドラ光は反射させ、それ以外の光(第1のポンプ光及び信号光)は透過させて第1のアイドラ光とそれ以外の光に分離する第1のポンプ光除去用の二色性ミラーであることを特徴とする請求項1に記載の光媒介型チャープパルス増幅装置。
  8. 第2の光信号分離部は、第2の光媒介増幅部から出力されて増幅された第1のアイドラ光は反射させ、それ以外の光(ポンプ光及び第2のアイドラ光)は透過させて、増幅された第1のアイドラ光とそれ以外の光に分離する第2のポンプ光除去用の二色性ミラーであることを特徴とする請求項1に記載の光媒介型チャープパルス増幅装置。
  9. 第1の光信号分離部において分離されたポンプ光及び信号光を除去する第1のビーム除去器をさらに備えることを特徴とする請求項1または7に記載の光媒介型チャープパルス増幅装置。
  10. 第2の光信号分離部において分離されたポンプ光及び第2のアイドラ光を除去する第2のビーム除去器をさらに備えることを特徴とする請求項1または8に記載の光媒介型チャープパルス増幅装置。
  11. 前記パルス伸張系の後段に設けられて入射した光の経路を第1のポンプ光流入用の二色性ミラーに切り換える第1のビーム経路切換え用のミラーをさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の光媒介型チャープパルス増幅装置。
  12. 前記第2のポンプ光除去用の二色性ミラーにおいて反射された光の経路をパルス圧縮系に切り換える第2のビーム経路切換え用のミラーをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の光媒介型チャープパルス増幅装置。
JP2009511933A 2006-05-26 2007-01-29 逆方向にチャーピングされながらアイドラ光を用いた光媒介型チャープパルス増幅装置 Expired - Fee Related JP4691606B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR10-2006-0047352 2006-05-26
KR1020060047352A KR100749342B1 (ko) 2006-05-26 2006-05-26 역방향으로 처핑되면서 잉여광을 이용한 광 매개형 처프펄스 증폭 장치
PCT/KR2007/000493 WO2007139272A1 (en) 2006-05-26 2007-01-29 Apparatus for optical parametric chirped pulse amplification (opcpa) using inverse chirping and idler

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009538443A JP2009538443A (ja) 2009-11-05
JP4691606B2 true JP4691606B2 (ja) 2011-06-01

Family

ID=38602899

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009511933A Expired - Fee Related JP4691606B2 (ja) 2006-05-26 2007-01-29 逆方向にチャーピングされながらアイドラ光を用いた光媒介型チャープパルス増幅装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20090161202A1 (ja)
JP (1) JP4691606B2 (ja)
KR (1) KR100749342B1 (ja)
CN (1) CN101449438B (ja)
WO (1) WO2007139272A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007142843A2 (en) * 2006-05-24 2007-12-13 Cornell Research Foundation, Inc. Chirped-pulse quadratic nonlinearity-based high-energy pulse compressor
DE102009028819B4 (de) 2009-08-21 2012-07-19 Forschungsverbund Berlin E.V. Vorrichtung und Verfahren zur Verstärkung oder Frequenzwandlung von Laserstrahlung mithilfe der Quasi-Phasenanpassung bei der Vierwellenmischung
FR2984535B1 (fr) * 2011-12-14 2014-01-17 Commissariat Energie Atomique Procede et dispositif d'amplification parametrique optique d'impulsions a derive de frequence, utilisant deux signaux de pompe et permettant l'elargissement de la bande spectrale de gain
US8908739B2 (en) * 2011-12-23 2014-12-09 Alcon Lensx, Inc. Transverse adjustable laser beam restrictor
CN103427320B (zh) * 2013-08-29 2016-03-30 无锡天镭激光科技有限公司 一种近红外波长可调谐全正色散飞秒光纤激光器
US9438002B2 (en) * 2014-01-29 2016-09-06 Electronics And Telecommunications Research Institute Laser system
KR102146831B1 (ko) * 2014-01-29 2020-08-21 한국전자통신연구원 레이저 시스템
CN104577690B (zh) * 2015-01-22 2017-07-14 中国科学院上海光学精密机械研究所 超宽带相干合成啁啾脉冲放大激光***
CN108873558A (zh) * 2017-05-12 2018-11-23 武汉工程大学 一种宽带泵浦的啁啾补偿光参量放大方法及装置
KR102210151B1 (ko) * 2017-09-11 2021-02-02 한국전자통신연구원 펄스 레이저 장치
CN108767629B (zh) * 2018-03-26 2020-11-10 中国科学院上海光学精密机械研究所 大能量有源多程啁啾脉冲展宽器
KR102210160B1 (ko) * 2018-09-07 2021-02-02 한국전자통신연구원 펄스 레이저 장치
CN110071411B (zh) * 2019-04-19 2020-09-15 中国科学院上海光学精密机械研究所 有源的offner展宽器
CN113984222B (zh) * 2021-10-28 2024-06-14 中山光子科学中心 光栅压缩器波前畸变在线测量装置及测量方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000089266A (ja) * 1998-07-16 2000-03-31 Imra America Inc 擬位相整合パラメトリックチャ―プパルス増幅システム
US20020001321A1 (en) * 1997-05-20 2002-01-03 The Regents Of The University Of California Ultrashort-pulse laser machining system employing a parametric amplifier
US6870664B2 (en) * 2001-12-13 2005-03-22 The Regents Of The University Of California Nondegenerate optical parametric chirped pulse amplifier

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5912910A (en) * 1996-05-17 1999-06-15 Sdl, Inc. High power pumped mid-IR wavelength systems using nonlinear frequency mixing (NFM) devices
US6344921B1 (en) * 1999-02-22 2002-02-05 Almantas Galvanauskas Optical parametric amplifiers and generators in optical communication systems
US6359914B1 (en) * 1999-10-04 2002-03-19 University Of Dayton Tunable pulsed narrow bandwidth light source
CN1119846C (zh) * 2000-03-28 2003-08-27 中国科学院物理研究所 超短脉冲啁啾光参量激光器
JP2002031823A (ja) * 2000-07-14 2002-01-31 Japan Atom Energy Res Inst 高出力短パルスレーザー光の発生システム
US6873454B2 (en) * 2001-12-13 2005-03-29 The Regents Of The University Of California Hybrid chirped pulse amplification system
US6791743B2 (en) * 2001-12-13 2004-09-14 The Regents Of The University Of California High average power scaling of optical parametric amplification through cascaded difference-frequency generators
CN100568075C (zh) * 2005-05-19 2009-12-09 复旦大学 混合注入式飞秒激光光学参量放大器装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20020001321A1 (en) * 1997-05-20 2002-01-03 The Regents Of The University Of California Ultrashort-pulse laser machining system employing a parametric amplifier
JP2000089266A (ja) * 1998-07-16 2000-03-31 Imra America Inc 擬位相整合パラメトリックチャ―プパルス増幅システム
US6870664B2 (en) * 2001-12-13 2005-03-22 The Regents Of The University Of California Nondegenerate optical parametric chirped pulse amplifier

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009538443A (ja) 2009-11-05
CN101449438A (zh) 2009-06-03
US20090161202A1 (en) 2009-06-25
KR100749342B1 (ko) 2007-08-14
CN101449438B (zh) 2011-04-06
WO2007139272A1 (en) 2007-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4691606B2 (ja) 逆方向にチャーピングされながらアイドラ光を用いた光媒介型チャープパルス増幅装置
JP4820904B2 (ja) 3次分散チャーピングを用いたスペクトル倍増光媒介型チャープパルス増幅装置
US7072101B2 (en) Downchirped pulse amplification
JP3479735B2 (ja) 短光パルスの増幅装置および発生装置、非線形群速度分散ミスマッチの補正方法
US6198568B1 (en) Use of Chirped Quasi-phase-matched materials in chirped pulse amplification systems
US9219344B2 (en) Generating ultrashort laser pulses based on two-stage pulse processing
US20050271094A1 (en) Method and apparatus for high power optical amplification in the infrared wavelength range (0.7-20 mum)
US8797641B2 (en) Pulse-width converting apparatus and optical amplifying system
US9377667B2 (en) Cascaded optical harmonic generation
US7538935B2 (en) All-optical, continuously tunable, pulse delay generator using wavelength conversion and dispersion
US6870664B2 (en) Nondegenerate optical parametric chirped pulse amplifier
CN112366504B (zh) 一种对偏振不敏感的径向偏振光光参量放大器及放大方法
US6775053B2 (en) High gain preamplifier based on optical parametric amplification
US9568803B2 (en) Cascaded optical harmonic generation
US20060013272A1 (en) Laser system with optical parametric amplifier
JP4772545B2 (ja) パルス圧縮器およびレーザ発生装置
WO2022104597A1 (zh) 一种对偏振不敏感的径向偏振光光参量放大器及放大方法
WO2023032357A1 (ja) レーザ増幅装置及びレーザ増幅方法
US11223179B1 (en) Multi-millijoule holmium laser system
EP3255489B1 (en) Cascaded optical harmonic generation
CN116171515A (zh) 短脉冲激光***
JPWO2020160116A5 (ja)
JP2001272704A (ja) 波長変換装置およびその波長変換装置を備えたレーザ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101005

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110125

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees