JP4686043B2 - 帯板エッジ屑巻取装置の巻取軸 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯板エッジ屑巻取装置の巻取軸に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、冷延・精整設備における鋼板エッジ裁断後の屑巻取装置に用いられる巻取軸は、無垢の一体テーパー軸，または拡縮機構を備えたものであった。巻取軸は屑を巻き取ったり、スクラップを払出するとき、摩耗してくる。そして、補修するときは、巻取軸を装置本体から取り外し、それに機械加工・硬化肉盛り等の補修を施したり、新品と取り替えてきた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、巻取軸を屑巻取装置から取り外すに要する作業負荷が大きく、また、補修に多大の費用を要していた。また、拡縮機構を備えたり巻取軸はオーバーホールの実施に多大なコストがかかっていた。
本発明は上記課題を解決し、巻取軸を屑巻取装置に設置したままで、摩耗部品のみ取り替えるだけで済む巻取装置を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の構成は次のとおりとする。即ち、第１構成は、巻取軸は段を介して先端側に細くなる複数の巻取部を有し、各巻取部に外径が等しい耐摩耗性に優れたスリーブが挿入固定されたことである。
【０００５】
第２構成は、第１構成に加え、前記巻取軸の先端面に前記スリーブの抜け止めキャップが着脱自在に取り付けられたことである。
【０００６】
第３構成は、第１構成または第２構成に加え、前記複数のスリーブの境界部の少なくとも一方スリーブの端面には、抜き取り用面取部が設けられたことである。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施態様を図面に示す一実施例にもとづき説明する。図１〜３において、巻取軸１は段を介して先端側に細くなる複数（図示３）の巻取部１ａ，１ｂ，１ｃを有し、各巻取部に耐摩耗性に優れたスリーブ２ａ，２ｂ，２ｃが挿入されて焼バメ固定されている。前記巻取軸１の先端面に、前記スリーブの抜止キャップ３が六角穴付きボルト４を介して着脱自在に取り付けられている。
【０００８】
本発明は以上のような構造で、スリーブが摩耗したときは、六角ボルト４を緩めてキャップ３を解体し、更にスリーブをガスバーナー等で加熱して膨張させて抜き取り、新しいものと取り替えることで、軸の摩耗が解消される。また、スリーブが複数に分割されているため、摩耗箇所のスリーブのみ交換すればよい。
【０００９】
図４は他の実施例を示し、前記複数のスリーブの境界部の少なくとも一方スリーブの端面には、抜き取り用面取部２１が設けられたものである。そして、２１の部分が形成された溝内に抜き取り工具を挿入し、スリーブの軸方向にたたけば、抜き取りが容易となる。
【００１０】
本発明は前記した実施例や実施態様に限定されず、特許請求の精神および範囲を逸脱せずに種々の変形を含む。
【００１１】
【発明の効果】
本発明の第１構成により、強度に関係なく耐摩耗性の優れたスリーブを巻取軸の外周に設置出来るので、巻取軸の寿命が延長できる。また、巻取軸を摩耗した時に装置本体から解体せず、スリーブの取り替えのみで軸補修が実施出来ることとなった。しかも、摩耗箇所のスリーブのみを交換すればよい。
【００１２】
第２構成により、第１構成の効果に加え、スリーブの軸への固定が確実となった。
【００１３】
第３構成により、第１構成または第２構成の効果に加え、スリーブの軸からの取り外し作業が容易となった。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の一実施例の正面図である。
【図２】 図１の巻取部拡大断面図である。
【図３】 図２の右側面図である。
【図４】 他の実施例の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
１ 巻取軸
１ａ，１ｂ，１ｃ 巻取部
２ａ，２ｂ，２ｃ スリーブ
３ 抜止キャップ
４ 六角穴付きボルト
２１ 面取部

Claims (3)

1. 巻取軸は段を介して先端側に細くなる複数の巻取部を有し、各巻取部に外径が等しい耐摩耗性に優れたスリーブが挿入固定されたことを特徴とする帯板エッジ屑巻取装置の巻取軸。
2. 前記巻取軸の先端面に前記スリーブの抜け止めキャップが着脱自在に取り付けられたことを特徴とする請求項１記載の帯板エッジ屑巻取装置の巻取軸。
3. 前記複数のスリーブの境界部の少なくとも一方スリーブの端面には、抜き取り用面取部が設けられたことを特徴とする請求項１または請求項２記載の帯板エッジ屑巻取装置の巻取軸。

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