JP4684838B2 - 照明装置および光制御手段構造体並びにこれらを用いた画像表示装置 - Google Patents

照明装置および光制御手段構造体並びにこれらを用いた画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、複数の線状光源からなる照明装置、これに用いる2種の光線方向制御手段を有する構造体およびこれを用いた画像表示装置に関するものであり、特に大型で高輝度と輝度均一性が要求される照明看板装置、液晶ディスプレイ装置等に好適に用いられる照明装置、これに用いる2種の光線方向制御手段を有する構造体および画像表示装置に関するものである。
画像表示装置用の照明装置を例に取ると、導光板の側端に配した光源の光を導光板で正面方向に誘導し、拡散シートで均一化するエッジライト方式と、照明面の裏側に光源を配し、光を光拡散板で均一化する直下方式とが挙げられる。
直下方式は、光源を装置の背面に備えるため、携帯電話やモバイルパソコンなどの薄さを要求される分野では光源を側端に備えることで有利となるエッジライト方式が主流であった。
一方で近年、テレビやパソコンモニターなどの市場を中心に、ディスプレイの大型化および高輝度化の要求が高まってきた。大型化に伴い上記エッジライト方式では光源が配置できる表示面積に対する周辺部の長さ割合が減少するため、充分な輝度を得ることができない。そこで面光源上に複数の輝度向上フィルムを配置する方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら輝度向上フィルムは、コストアップに繋がること、また使用するフィルムの数が多くなることから、生産性や薄型化の観点から必ずしも有利とはいえない。
さらに、ディスプレイの大型化に伴い導光板の重量が増加するといった問題もある。
このようにエッジライト方式では近年のディスプレイの大型化、高輝度化といった市場の要求に答えることは困難となってきた。
そこで複数の光源を用いる直下方式が注目されている。図26にこの方式の照明装置の一例を示す。この例では照明装置はX方向と、X方向に垂直なY方向とからなる矩形状の出射面を持ち、複数の線状光源1と、光拡散板5と、反射板4とを備え、前記線状光源1はX方向とY方向とに平行な1つの仮想平面内に配置されており、かつ、該線状光源1は長手方向がY方向に平行に配置されており、かつ、X方向に沿って等間隔に配列しており、前記光拡散板5は前記配列した線状光源1の出射面側に配置され、かつ、主面は線状光源1が配列している前記仮想平面と平行であり、前記反射板4は前記配列した線状光源1を挟んで前記光拡散板5の反対側に位置し、かつ、該反射板4の主面は線状光源が配列している前記仮想平面と平行である。また光拡散板5は通常、光拡散材が均一に分散されており、主面内で均一な光学性能を持つ。
矩形状の出射面は画像表示装置、照明看板などの本照明装置の多くの用途において最も一般的である。
また線状光源は、点状光源と比べて輝度ムラの解消が容易であり、配線が短く容易であるためこれらの照明装置の光源として最も一般的である。線状光源としては冷陰極管などが多く用いられる。また通常、線状光源は同じタイプのものを用いることが生産上有利であり、輝度の均一化にも有利であるが、この場合、線状光源は出射面の矩形の長い辺と平行な向きで配列することが、線状光源の本数を削減できるため望ましい。また線状光源を同一平面内に等間隔に配置することで課題である輝度ムラは線状光源の配置に伴う周期的なものとなり、主面内で均一な光学性能を持つ光拡散板での輝度ムラの解消は容易になる。反射板は必須ではないが、線状光源および光拡散板から出射方向と反対に放射された光を出射側に反射して再び出射光として利用する働きがあり、光の利用効率は高める上で有利である。
また直下方式は光源から放射される光の利用効率、即ち光源から放射される光束のうち出射面から放射される光束の割合が高く、かつ、光源数を自由に増加させることができるため、要求される高輝度が容易に得られる。
さらに、光を正面に向ける導光板が不要なため、軽量化を図ることができる。
また他の照明装置として、例えば照明看板などでは、構成が単純で輝度向上フィルムなどを用いることなく容易に高輝度が得られることから、直下方式が主流である。
しかしながら直下方式では、ランプイメージの解消、薄型化、省エネルギーといった独特の課題を解決しなければならない。特に画像表示装置や照明看板など照明面を観察する用途では、ランプイメージの解消のみならず、面内の輝度均一性が求められる。さらにテレビやパソコンモニターなど主として正面方向から照明面を観察する用途では、面内の正面輝度の均一性が最も重要である。ランプイメージはエッジライト方式よりもはるかに顕著な輝度ムラとして現れるため、従来エッジライト方式で用いられてきたフィルム表面に光拡散材を塗布した拡散フィルムなどの手段では解消が困難である。そこでメタクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂等の基材樹脂に、光拡散材を分散した光拡散板が広く用いられている。光拡散板を用いた直下方式の表示装置の例は既に図26を用いて説明したとおりである。良好な拡散性と光利用効率を得るために、無機微粒子や架橋有機微粒子など種々の光拡散材が検討されている(例えば、特許文献2参照)。しかしこれら光拡散材を用いる方法では光拡散材への光の吸収や、不要な方向への光の拡散のため省エネルギーの観点から好ましくない。また、光源を近接して多数配置することでランプイメージは軽減できるが消費電力が増加する問題がある。
一方、反射板に独特の形状を持たせて、ランプイメージを消去する方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし反射板の形状と光源との位置合わせが必要であること、反射板の形状のため、薄型化が阻害される場合があること、などから好ましくない。
さらに光源に対向して反射性部材を設置する方法(例えば、特許文献4参照)、光源ごとに例えばフレネルレンズのような光線方向変換素子を配す方法など(例えば、特許文献5参照)も提案されているが、同様に部材と光源との正確な位置合わせが必要であることから生産性が劣るといった課題が生じる。
また、凹凸を表面に有する光拡散板が提案されている(例えば特許文献6参照)。これらの拡散板は拡散材の使用を回避、もしくは削減しつつ所望の拡散性を得られるので光の利用効率を高められる。しかしながら凹凸形状についての詳しい検討がないため、輝度ムラの厳密な調整は困難である。同様に出射面内の正面輝度の均一性を得ることも困難である。
また、光量損失が少ないプリズムシートも提案されている(例えば特許文献7参照)。これはシートの両面に断面が三角形又は波型で一方向に連続して伸びる多数の凸部を形成している。しかしながらこれらのプリズムシートは拡散光を正面に向けることで光量損失を低減することを目的としているため、直下方式で生じるランプイメージを解消することはできない。
大型照明装置においては、携帯電話やモバイルパソコンなどに比べて薄型化についての要求が厳しくないため、光源と光拡散板との距離を短くすることや、光学フィルムの枚数の削減などで対応できる。また、省エネルギーを実現するには光の利用効率を高めることが必要である。直下方式は前述のように線状光源の本数を増やすことができ高輝度を得ることが容易であるが、省エネルギーの視点からランプイメージ解消のために大量の光拡散材を用いるなどによって光の利用効率を下げることを抑制しなければならない。
特開平2−17号公報 特開昭54−155244号公報 特許2852424号公報 特開2000−338895号公報 特開2002−352611号公報 特開平10−123307号公報 特許第3455884号
そこで本発明では、高輝度で、特に正面輝度が高く、光の利用効率が高く、装置の大型化への対応が容易で、光源と他の部材との厳密な位置合わせなく正面方向の輝度ムラが解消され、生産性や薄型化にも有利な照明装置、該照明装置が備える第1および第2光線方向制御手段を有する構造体、及びこれを用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
そこで本発明者らは図26に例示したような一般的な直下方式の照明装置の光拡散板を我々が提案する第1光線方向制御手段と第2光線方向制御手段とに置き換えることで、上記の課題を解決できることを見出した。上記の課題に対して、本発明では、第2光線方向制御手段により光拡散材の利用の回避もしくは大幅な削減を実現し、光の利用効率の向上を達成でき、さらに第1光線方向制御手段によりY方向の視野角を絞り出射エネルギーを正面方向に集中させることにより、高輝度化、特に多くの用途で有用な正面輝度の向上を達成できる。また第2光線方向制御手段を畝上の複数の凸部とし、その断面形状を最適化することで、第2光線方向制御手段へ光が入射する面上の全ての点で、入射光の出光方向を同様に制御するような一様な性質を持たせることができ、サイズ変更に有利なだけでなく、光源との位置合わせも不要となる。また正面方向への出光強度の分布を一定にすることで、正面方向の輝度ムラを解消することができる。さらに第2光線方向制御手段の持つ輝度ムラ解消、輝度向上などの複合的な機能により、他の機能性光学フィルムの利用を解消もしくは削減でき、生産性や薄型化などにも有利となる。さらに第2光線方向制御手段の正面方向への出光割合を高めることで正面強度を高めることも可能である。加えてこれらの照明装置の出射側に透過型表示素子を配置することで画像表示装置を得られる。
本発明で提供する照明装置はX方向と、X方向に垂直なY方向とからなる矩形状の出射面を持つ照明装置であって、前記照明装置は複数の線状光源と、第1光線方向制御手段と第2光線方向制御手段とを備え、該第2光線方向制御手段はY方向の視野角特性を絞るための部材であり、該第2光線方向制御手段は、正面方向の輝度ムラを解消するための部材である。
出光強度の分布がほぼ一定であれば、輝度ムラが解消され、輝度の均一性が得られる。前記のように線状光源を配列した照明装置では、出光強度の分布は、各線状光源の出光強度の分布の総和であり、出射面側の任意の位置で分布がほぼ一定となれば、輝度ムラは解消される。
本発明の照明装置は正面方向への出光強度の分布をほぼ一定とすることで、正面方向の輝度ムラを解消する。加えてこれらの照明装置の出射側に透過型表示素子を配置することで画像表示装置を得られる。ここで正面方向とは第2光線方向制御手段の主面の法線方向を中心とした微小立体角を意味する。
以下に本発明が提供する手段について詳細に説明する。
請求項1記載の発明は
X方向と、X方向に垂直なY方向とからなる矩形状の出射面を持ち、
複数の線状光源と、第1光線方向制御手段と、第2光線方向制御手段と反射板とを備える照明装置であって、
前記線状光源は、垂直に交わるY軸とX軸とに平行な仮想面内に、平行かつ等間隔に、配置しており、
かつY軸に平行に、X軸に沿って配列しており、
前記反射板を線状光源に対して発光面と対向する側に、前記X方向およびY方向に平行に配置しており、
前記第1光線方向制御手段と、前記第2光線方向制御手段とは、前記線状光源が配置される仮想平面よりも出射面側に、
前記光源からの光が該第1光線方向制御手段と第2光線方向制御手段の両方に受光されるように配置しており、
前記第1光線方向制御手段は、受光した光を屈折させて光のY軸方向の分散を集光して、出射面側に通過させ、
前記第2光線方向制御手段は、受光した光を反射、屈折させて光のX軸方向の位置均一性を高めて、出射面側に通過させる
ことを特徴とする照明装置である。
該反射板は、線状光源からの光を受けて反射し拡散光として光制御部材に入射させ、また光制御部材からの反射光を受けて反射し拡散光として再度光制御部材に入射させる役割を果たす。本構成により線状光源の配置に由来する正面方向の輝度ムラを解消でき、かつ正面方向に集光することにより最重要である正面方向の輝度均一性と高輝度化を実現することができる。
さらに、請求項1に記載の発明は、
記第2光線方向制御手段が板状構造物にあり、
前記板状構造物が前記線状光源が配置される仮想平面と平行に配置されており、
前記第2光線方向制御手段が前記板状構造物の出射面側の面のY軸に平行な複数の畝状凸部からなり、
前記線状光源の中心間の距離をD、任意の前記線状光源の中心と前記第2光線方向制御手段を有する板状構造物との距離をH、該1本の線状光源から第2光線方向制御手段に入光した光の、X方向の位置座標X(光源位置をX=0とする)における出射面の法線方向への出光強度を表した関数をf(X)とし、
g(X)=f(X−D)+f(X)+f(X+D) (1)
としたとき、
−D/2≦X≦D/2の範囲で、
g(X)の最小値であるg(X)minと最大値であるg(X)maxの比g(X)min/g(X)maxが0.6以上であり、
Xの最小値Xminが−3.0D≦Xmin≦−0.5Dの範囲であり、最大値Xmaxが0.5D≦Xmax≦3.0Dの範囲であり(ここで、XminおよびXmaxは、f(X)の値がX=0である線状光源付近を中心に減衰していき、実質0になるときの両端の座標)、
任意の凸部のX方向の断面形状が、下記の式(2)〜(8)で表される(2N+1)個の傾きの異なる領域−N〜Nからなることを特徴とする照明装置である。
δ=(Xmax−Xmin)/(2N+1) (2)
i=i×δ (3)
αi=Tan-1(Xi/H) (4)
βi=Sin-1((1/n)sinαi) (5)
γi=Sin-1((1/n2)sinαi) (6)
i∝f(Xi+T・tanγi)・cosΦi・cosβi/cosαi/cos(Φi−βi) (7)
Φi=Tan-1((n・sinβi)/(n・cosβi−1) (8)
ただし、
N:自然数
i:−NからNの整数
n:光制御部材の凸部の屈折率
2:光制御部材の基材の屈折率
i:領域iのX方向の幅
Φi:領域iの出射面に対する斜面の傾き
T:第2光線方向制御手段を有する板状構造物の入射面から凸部の底部までの厚み
第2光線方向制御手段のある板状構造物の主面と線状光源が配置されている仮想平面とが平行であることで、線状光源から第2光線方向制御手段までの距離が一様になるため、それぞれの線状光源の第2光線方向制御手段への入光強度の分布は均等になり、全体の入光強度の分布は線状光源の配列方向であるX方向に沿って、線状光源の位置に従った周期的な分布となるため、輝度ムラの解消が容易である。
該第2光線方向制御手段のある板状構造物の主面は、線状光源に対向し線状光源からの光を受光する入射面と前記入射面に受光した光を出光する出射面とからなる。前記出射面は表面に畝状の凸部を複数形成しており、該凸部は頂部にあたる畝状の稜線がY方向に平行に形成されており、かつ、X方向に沿って配列している。該凸部は、線状光源からの光を制御し出射光の正面方向への出光強度の分布を一定にするための役割をする。凸部の頂部にあたる畝状の稜線がY方向に平行に配置されており、すなわち該凸部同士は平行に位置し、第2光線方向制御手段の主面である入射面と出射面とは線状光源が配置されている仮想平面と平行に配置されているため、線状光源からの光を効率良く主面に受け、輝度ムラが顕著なX方向の光の方向制御が可能となる。直下方式の照明装置では、線状光源の長手方向と垂直なX方向で、最も輝度ムラが顕著である一方、本発明の照明装置が、第2光線方向制御手段の凸部の形状を好適なものとすることで、正面方向への出光強度の分布を一定とし、正面方向の輝度ムラを解消することを特徴としており、凸部の幅が最小となる方向で最もその能力が高く、したがって、該凸部の頂部にあたる畝状の稜線は線状光源と平行、すなわちY方向に平行に設けることで、輝度ムラを効率よく解消できる。
また、同様の形状の凸部を平行に配列することで、第2光線方向制御手段の光学的性質は一様となるので、位置合わせが不要で、ディスプレイサイズや線状光源の本数や配置の変更にも即座に対応でき、生産性よく照明装置を製造することができる。したがって例えば大型の押出し成形機などで作成した望ましい凸部を施した大型の板状成形物の任意の位置を任意のサイズに切り出して第2光線方向制御手段とすることができるため、生産上有利なだけでなく、照明装置のサイズ変更にも容易に対応できる。
第2光線方向制御手段の入射面には、線状光源からの光と、線状光源からの光が反射板に反射して拡散光としての光とが、入射する。このうち、該線状光源から第2光線方向制御手段に入光した光について、前記線状光源の中心間の距離をD、任意の前記線状光源の中心と前記第2光線方向制御手段との距離をHとするとき、該線状光源から第2光線方向制御手段に入光した光のX方向の位置座標Xと、正面方向である出射面の法線方向への出光強度とを、光源位置をX=0として表した関数をf(X)とし、
g(X)=f(X−D)+f(X)+f(X+D) (1)
としたとき、
−D/2≦X≦D/2の範囲で、
g(X)の最小値であるg(X)minと最大値であるg(X)maxとの比g(X)min/g(X)maxが0.6以上であることを特徴とする。
本発明の照明装置においては、各線状光源は同様のものを用いる。そこで前記関数g(X)は隣接する線状光源3本分のf(X)の総和となる。−D/2≦X≦D/2の範囲は中心の線状光源と隣接する線状光源とのそれぞれの中間点までの範囲であり、任意の隣接する線状光源3本に関するg(X)が上記の条件を満たすとき、面内全体で正面方向の輝度ムラが解消できる。
線状光源の周期ごとに同じ条件で光を受光し、かつ第2光線方向制御手段は入射面上の任意の点に入射した光に対して同じ出光方向制御するので、1周期分である−D/2≦X≦D/2の範囲について出光強度の分布を制御することで全体の出光強度の分布を制御できる。また既に述べたとおり、出光強度の分布は、各線状光源の出光強度の分布の総和であり、観察面側の任意の位置で分布がほぼ一定となれば、輝度ムラは解消される。本発明の照明装置は正面方向への出光強度の分布をほぼ一定とすることで、正面方向の輝度ムラを解消する。
線状光源の光の強度は距離に反比例するため離れた線状光源からの光の影響は小さい。このため、近接する3本の線状光源からの出光強度のみを考慮した関数g(X)を適当な範囲にすることで正面方向への出光強度の分布を制御でき、正面方向の輝度ムラを解消できる。g(X)を最小値であるg(X)minと最大値であるg(X)maxの比g(X)min/g(X)maxが0.6以上である範囲とすることで、反射板の効果によって実際の出光強度の分布は更に均一となり、観察面側の任意の位置で、各線状光源の正面方向への出光強度の分布の総和がほぼ一定となり、正面方向の輝度ムラを解消できる。
図9は図7でf(X)について示したD=30mmとして線状光源を配列した本発明の照明装置のf(X)とg(X)を示す図である。中央に位置する線状光源のX方向の位置座標を0とし、X方向の距離(mm)をX座標としている。
さらに本発明者らは、正面方向への出光強度の分布をほぼ均一にするための凸部の形状について見出している。すなわち、本発明では、Xの最小値XminがXの最小値Xminが−3.0D≦Xmin≦−0.5Dの範囲であり、最大値Xmaxが0.5D≦Xmax≦3.0Dの範囲であり、凸部のX方向の断面形状が、下記の式(2)〜(8)で表される(2N+1)個の傾きの異なる領域−N〜Nからなることを特徴とする。このうち領域0は傾き0、すなわち入射面と平行になり、直下から入射した光を効率的に正面方向へ出射することができる。
δ=(Xmax−Xmin)/(2N+1) (2)
i=i×δ (3)
αi=Tan-1(Xi/H) (4)
βi=Sin-1((1/n)sinαi) (5)
γi=Sin-1((1/n2)sinαi) (6)
i∝f(Xi+T・tanγi)・cosΦi・cosβi/cosαi/cos(Φi−βi) (7)
Φi=Tan-1((n・sinβi)/(n・cosβi−1)) (8)
ただし
N:自然数
i:−NからNの整数
n:第2光線方向制御手段の凸部の屈折率
2:第2光線方向制御手段の基材の屈折率
i:領域iのX方向の幅
Φi:領域iの出射面に対する斜面の傾き
T:第2光線方向制御手段を有する板状構造物の入射面から凸部の底部までの厚み
ここで、α、β、γ、Φなどの角度はいずれも絶対値が90°未満で、基準線に対して右回りに成す角度を正、左回りに成す角度を負とする。
まず、図4を用いて式(7)について説明する。
min、Xmaxは、f(X)の値がX=0である線状光源付近を中心に減衰していき、実質0になるときの両端の座標である。Xmin〜Xmaxの間を等分に(2N+1)分割すると、分割した各要素の幅δは式(2)で示される。このとき任意の要素の中心座標Xiは、式(3)で示される。X=0の位置にある線状光源から座標Xの第2光線方向制御手段の入射面への入射角度は法線方向に対して式(4)で示される角度αiとなる。
ここで光は屈折して法線方向に対して、式(4)で示される角度γiで第2光線方向制御手段内部を進む。凸部の底部に達すると再び屈折し、式(5)で示される角度βiで第2光線方向制御手段内部を進み、凸部2に入射する。ここで、第2光線方向制御手段の凸部と凸部が設けられている基材の屈折率が同じであってもよく、この場合凸部の底部では屈折せず、βi=γiとなる。そのうち、式(8)で示される出射面に対する傾きΦiの斜面に到達した光のみ正面方向に向かう。
ここで、角度Φiの斜面が占める領域iの斜面の長さをbiとし、領域iの斜面から第2光線方向制御手段の凸部内部での光線方向に垂直な方向への射影の長さをeiとすると、X方向と第2光線方向制御手段の主面の法線方向に平行な断面内における領域iの斜面の角度が、第2光線方向制御手段の凸部内部での光線方向と垂直な角度に対して成す角度ξiは(Φi−βi)となるので、
i=bi・cos(Φi−βi) (9)
となる。
またここで、角度Φiの斜面が占める領域iの入射面と平行な面への射影の長さ、すなわち領域iのX方向の幅をaiとすると、
i=ai/cosΦi (10)
である。
式(9)、式(10)から
i=ai/cosΦi・cos(Φi−βi) (11)
となる。
ここで、図13に示すように凸部のX方向の幅、すなわちaiの総和をPとすると、角度αiで第2光線方向制御手段2に入射して第2光線方向制御手段内部を通過して凸部2に向かう光9のうち領域iに向かう光の割合はei/(P・cosβi)である。
一方、角度αiで第2光線方向制御手段に入射する光の強度、即ち照度は、後で述べるようにcos2αiに比例する。
また、図14に示すように、座標Xiの点における光源の直径を見込む角度Δαiはcosαiに比例する。従って、座標Xiに入射する単位面積単位角度あたりの光の強度は、cos2αi/Δαiに比例し、このことからcos2αi/cosαi、つまりcosαiに比例する。つまり線状光源からの光がX=0の点で単位凸部に入射する光の単位角度あたりの強度に対し、座標X=Xiの点で単位凸部に入射する光の単位角度あたりの強度の割合はcosαiである。従って、正面に出光する光はcosαi・ei/(P・cosβi)であり、式(11)よりai/cosΦi・cos(Φi−βi)・cosαi/(P・cosβi)である。
第2光線方向制御手段を有する板状構造物の入射面から凸部の底部までの厚みがTであるとき、座標(Xi+T・tanγi)に出射するため、そのときの正面方向への出光強度はf(Xi+T・tanγi)である。
さらに、正面方向への出光強度は、線状光源の発光強度と正面方向への出射割合とに比例するため、
f(Xi+T・tanγi)∝ai/cosΦi・cos(Φi−βi)・cosαi/(P・cosβi) (12)
に従って、
i∝P・f(Xi+T・tanγi)・cosΦi・cosβi/cosαi/cos(Φi−βi) (13)
となる。ここで、凸部2の幅をPとすると、aiの総和は凸部の幅Pとなるので、
Figure 0004684838
となる。
Pは凸部幅であり定数となるため、
i∝f(Xi+T・tanγi)・cosΦi・cosβi/cosαi/cos(Φi−βi) (7)
凸部は(式7)の関係を満足するような幅aiの領域iからなる形状である。周知の通り比例縮小光学系は、ほぼ同一の指向特性を示すので自由に凸部のピッチを選定することができる。
ここで、図5を用いて第2光線方向制御手段への入射角度と入射強度の関係を説明する。
線状光源から第2光線方向制御手段への入射角θを中心に、微小角度Δθを考慮すると、Δθが十分小さい場合には次の式(15)、式(16)および式(17)が成り立つ。
U=H’・Δθ (15)
H’=H/cosθ (16)
V=U/cosθ (17)
従って
V=H・Δθ/cos2θ (18)
である。つまり、Vはcos2θに反比例するので、線状光源からのΔθ内の出射光の強度がθによらず一定な場合には、第2光線方向制御手段への単位面積当たり入射光の強度はcos2θに比例する。
次に、式(8)について説明する。
図6に本発明の照明装置で光を正面に向ける原理を示す。
線状光源から、屈折率nの第2光線方向制御手段2にαの角度で入光する入射光7は該第2光線方向制御手段の入射面6で屈折し、板状構造物内部を通過し、さらにこの光9は出射面側の凸部2で屈折し観察面側に出射するが、このとき出射光8が正面方向に出光するのは凸部2において、傾きが望ましい角度Φである場合である。本発明では配置に基づくαの分布と入射光7の強度を考慮し、正面方向への出光強度が一定となるよう角度Φの割合を調節することで正面方向への出光強度を調節できる。
入射光7を正面に向けるための出射面の凸部2の傾きΦは、第2光線方向制御手段2の屈折率と第2光線方向制御手段2への光の入射角度によって決まる。入射面6の法線に対する、入射面6への光の入射する角度をα,入射面6で屈折し第2光線方向制御手段内部の凸部2部分を通過する光が入射面6の法線に対して成す角度をβ、第2光線方向制御手段内部を進む光が出射側の斜面の法線に対して成す角度をε、光が出射側斜面で屈折し観察面側に出射する光の斜面の法線に対して成す角度をωとし、また、第2光線方向制御手段の屈折率をnとする。このとき、出射面を出た光が入射面の法線方向である正面方向に進むような、凸部の斜面の角度をΦとする。
このとき次のような関係が成立する。
β=Sin−1(1/n・sinα) (5)’
Φ=β−ε (19)
−n・sinε=−sinω=sinΦ (ω=−Φ) (20)
式(19)および式(20)より、
−n・sin(β−Φ)=sinΦ (21)
−n・{sinΦ・cosβ−cosΦ・sinβ}=sinΦ (21)’
式(21)’の両辺をcosΦで除すると(sinΦ/cosΦ=tanΦなので)
−n{tanΦ・cosβ−sinβ}=tanΦ (21)”
これよりΦは次のように表すことができる。
Φ=Tan-1(n・sinβ)/(n・cosβ−1)) (21)'''
式(5)’、式(21)'''より
Φ=Tan-1・(sinα/(n・cos(Sin−1 ((1/n)sinα))−1))(21)''''
α、n、Φはこのような関係になり、第2光線方向制御手段2の屈折率nと、凸部2の傾きΦによって、所望の入射角αの光を正面方向に出射することができる。式(21)'''によって、凸部の各領域の傾きΦは式(8)を満足することで、角度αで入射面に入射した光を凸部の領域iから正面方向に出射することができることが説明できる。
以上のように、望ましい正面方向への出光強度の分布f(X)における、凸部の形状を決める重要な要素である凸部の領域iの傾きΦとこれが占めるX方向の幅aは、線状光源の配置や第2光線方向制御手段の屈折率などの構成に基いて選定される。
請求項記載の発明は、前記第1光線方向制御手段が板状構造物にあり、
前記板状構造物が前記線状光源が配置される仮想平面と平行に配置されており、
前記第1光線方向制御手段が前記板状構造物の出射面側の面のX軸に平行な複数の畝状凸部からなり、該凸部のX軸に垂直でY軸に平行な断面の形状の傾きの最大値が30°以上かつ60°以下であることを特徴とする請求項1〜2に記載の照明装置である。
第1光線方向制御手段を板状構造物とすることで、機械的強度が確保でき、フィルム状態で反りに伴い発生する光学特性の変化を軽減することができる。
図16で第1光線方向制御手段の作用を説明する。X方向に垂直な面内での光の伝搬を考える。
第1光線方向制御手段を構成する板状構造物の線状光源側の面から入射した光は光が入射する面での屈折、出射面側に設けた凸部斜面の屈折によって、入射角度よりも、その絶対値が小さい角度で出射する光が生じる。つまり出射角度分布を狭くすることが可能である。凸部の形状によっては凸部斜面での全反射により光は再度光源側に反射される場合も発生する。反射された光は光源裏面に設けられた反射板により反射され、再度第1光線方向制御手段に入射し上述の現象が繰り返される。
凸部斜面の最大傾斜角度は30°〜60°にあることが好ましい。30°以下であると、正面方向へ屈折する光が減少し集光機能が低下し、60°以上であると斜め方向への出射光が増加するため同様に集光機能が低下する。
請求項に記載の発明は、
前記第1光線方向制御手段が板状構造物にあり、
前記板状構造物が前記線状光源が配置される仮想平面と平行に配置されており、
前記第1光線方向制御手段が前記板状構造物の光が入射する側の面のX軸に平行な複数の畝状凸部からなり、該凸部のX軸に垂直でY軸に平行な断面の形状の傾きの最大値が10°以上かつ40度以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置である。
前記板状構造物の主面は前記第1光線方向制御手段のある入射面とこれに対向する出射面とからなる。
図20で第1光線方向制御手段の作用を説明する。前記板状構造物の法線方向とY方向に平行な面内での光の進行を考える。ここで説明の便宜上、Y方向の一方をプラス、他方をマイナスとする。図20においては右方向がプラス、左方向がマイナスを示している。また凸部Wの頂部を堺にプラス方向の領域をs、マイナス方向の領域をtとする。
第2光線方向制御手段の法線方向とY方向に平行な面内で、第2光線方向制御手段の法線方向に対しプラスの方向で入射した場合、領域sに入射すると光が入射する面での屈折作用により入射角度よりもより法線方向に近い角度で出射する。一方領域tに入射するとより法線方向から離れる角度で出射する。
第1光線方向制御手段の通過する光の角度分布の調整は凸部Wの形状を調整することで可能である。つまり好適な形状を選択することで、出射光の角度分布を狭くすることが可能である。また、板状構造物の光が入射する面側への入射角度が大きくなると、出射面での全反射により、光は再度光源側に反射される。反射された光は光源裏面に設けられた、反射板により再度第2光線方向制御手段に入射し上述の現象が繰り返される。
従って、第2光線方向制御手段の光が入射する面側にY方向と平行な畝状の凸部Wの形成により、X方向の出射光角度分布を狭くし、正面方向の輝度を高めることができる。凸部Wの高さが高くなるとX方向に斜めから観察した場合の領域sの割合が小さくなり、逆に領域tの割合が大きくなる。つまり凸部の高さが高くなりすぎると光は集光せず、より広がりをもった出射光分布となり、逆に正面方向の輝度は低下する。
凸部W斜面の最大傾斜角度は10°〜40°にあることが好ましい。さらに20°から30°がより好ましい。また凸部WのY軸方向の断面形状の頂部は曲面からなることが望ましい。断面形状の頂部が直線で形成されていると、欠けや崩れが発生しやすくなり、これに伴う輝点や黒点により外観品位の低下を招くからである。
さらに凸部WのY軸方向の断面形状は頂部を通る第2光線方向制御手段の主面の法線を中心とした線対称形であることが望ましい。これによりX方向の出射光角度分布を0°方向を中心にプラスおよびマイナス方向で対称形にすることが出来るので、プラス方向とマイナス方向でバランスの取れた視野角特性を得ることができる。
請求項記載の発明は、前記畝上凸部が光が入射する面に設けられた第1光線方向制御手段と前記第2光線方向制御手段とが同じ板状構造物にありことを特徴とする。これにより第1光線方向制御手段と第2光線方向制御手段のある部材間の界面をなくすることができ、界面での反射による光の損失を低減することができる。
請求項記載の発明は、請求項に記載の照明装置であって、前記凸部のX方向の断面形状が、該凸部を成す(2N+1)個の傾きの異なる領域のうち少なくとも1組の隣接する2つの領域の形状を曲線で近似した形状であることを特徴とする照明装置である。請求項で記載の凸部は(2N+1)個の角度Φiの斜面よりなるが、このうち少なくとも一組の隣接する2つの領域の形状を曲線で近似した形状を示している。これによって、正面方向への出光強度の分布や、出光角度の分布がよりなめらかになるため望ましい。また、より賦形しやすいため第2光線方向制御手段の作製時に有利となり望ましい。さらに、領域の接合部が鋭い形状ではないことで破損しにくい点も望ましい。該接合部の破損は光の出射方向の変化や、不必要な散乱が生じることがあり、望ましくない。
請求項記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の照明装置であって、前記板状構造物が60℃80%雰囲気下において吸水率0.5%以下の透明な熱可塑性樹脂からなることを特徴とする。板状構造物の表面に凹凸を形成することで光が入射する面と出射面とで表面積が異なるが、上記雰囲気下での吸水率を0.5%以下にすることで、吸水による膨張差により発生する反りを低減することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の照明装置が備える第1光線方向制御手段および第2光線方向制御手段を有する構造体である。該第1光線方向制御手段および第2光線方向制御手段を構成する構造物は、入射面側から該入射面に入射した光を一部は反射し、一部は透過する。この機能によって出射光の輝度ムラは低下する。また、第2光線方向制御手段を構成する構造物の入射面を透過する光は、入射面で屈折して入射面の法線方向付近に集光されて、出射面に向かう。第2光線方向制御手段を構成する構造物の入射面を透過して出射面の凸部に向かった光は、凸部の各領域の傾きに応じて屈折する。適切な角度の領域に向かった光は正面方向に向かう。また、傾きの異なる凸部の各領域の割合を適切に選ぶことによって、任意の出射面上の点における正面方向への出光強度を一定にできる。以上の入射面と出射面凸部の機能によって、入射面側に線状光源を配置する種々の構成で出射面の法線方向である正面方向への出射光の輝度ムラを解消できる。
請求項記載の発明は、請求項1〜いずれかに記載の照明装置の出射面側に透過型表示素子を設けたことを特徴とする画像表示装置である。該照明装置は正面輝度が高く正面方向の輝度分布が均一な照明装置であり、この出射側に透過型表示素子を設けることにより、好ましい画像表示装置として利用できる。ここで、画像表示装置とは、照明装置と表示素子を組み合わせた表示モジュール、さらには、この表示モジュールを用いたテレビ、パソコンモニターなどの少なくとも画像表示機能を有する機器のことを言う。
本発明では、直下方式において、光の利用効率が高く、正面方向への出光強度の分布を一定とすることで、ランプイメージなどの正面方向の輝度ムラがなく、かつ正面方向の輝度が高い照明装置を提供する。また、線状光源と他の部材を近づけたりフィルム構成を単純化したりすることで薄型化にも対応できる。さらに、第1光線方向制御手段、と第2光線方向制御手段と反射板に入射した光に対して、すべての場所で同様な光学的制御を行うことが可能であるため、線状光源と他の部材との位置合わせが不要で、ディスプレイサイズや線状光源の本数や配置の変更にも即座に対応でき、生産性よく製造できる照明装置を提供する。また、第1光線方向制御手段および第2光線方向制御手段を有する構造体を提供する。さらにこれを用いた画像表示装置を提供する。
第1光線方向制御手段としては光が入射する面である入射面に配置された複数のレンズ、出射側に配置された複数のレンズもしくは複数のプリズムが挙げられる。また第2光線方向制御手段としては出射面側に配置された複数のレンズもしくは多面体が挙げられる。
図1に、本発明の提供する照明装置の最良の形態の例を示す。X方向とX方向に垂直なY方向とからなる矩形状の出射面を持つ照明装置であって、線状光源1は前記X方向とY方向とに平行な1つの仮想平面内に、Y方向と平行に、かつX方向に沿って配置されている。
ここで第2光線方向制御手段が前記配列した線状光源の出射面側に配置され、かつ、第2光線方向制御手段が畝状の凸部であり、該畝状凸部を構成する構造体の主面は線状光源1が配列している前記仮想平面と平行であり、出射面側に表面に凸部2を複数形成しており、該凸部2は頂部にあたる畝状の稜線がY方向に平行に形成されており、かつ、X方向に沿って配列している照明装置である。
背面にX方向とY方向に平行に配置した反射板4の反射率は95%以上であることが望ましい。線状光源1から背面に向かう光や、光制御部材2で反射して背面に向かう光をさらに出射側に反射することで、光を有効に利用できるため光利用効率が高くなる。反射板の材質としては、アルミ、銀、ステンレスなどの金属泊、白色塗装、発泡PET樹脂などが挙げられる。反射板は反射率が高いものが光利用効率を高める上で望ましい。この観点から、銀、発泡PET樹脂などが望ましい。また光を拡散反射するものが出射光の均一性を高める上で望ましい。この観点から発泡PET樹脂などが望ましい。
本発明の線状光源は反射板と光制御部材に挟まれるように配置されていることから、線状光源より出射した光は、約半分は光制御部材の方向に向かい、残りの約半分は反射板の方向に向かう。このうち反射板に向かって該反射板で拡散反射された光は、拡散光として光制御部材に入射する。また線状光源から光制御部材に入射した光の一部は、全反射されて戻り反射板に向かう。該線状光源を出射して反射板に向かった光、および、光制御部材で全反射して戻り反射板に向かった光は、反射板で拡散反射し拡散光として光制御部材に再び入射する。該拡散光として入射した光は、光制御部材の出射面上の全ての点で、正面輝度、角度分布が等しい光として出射する。したがって反射板を配置した状態での拡散光を含む場合の正面方向の出射光強度の最小値G(X)minと最大値G(X)maxとの比G(X)min/G(X)maxは、反射光を含まない場合の比g(X)min/g(X)maxより大きくなる。また反射板を適切に選択することで光制御部材に入射する光の50%以上は拡散光となる。
反射板の効果は、反射板の反射率、拡散性能、線状光源配置により異なるが、以下、反射板による輝度ムラ解消効果について簡単に見積もる。線状光源から出射した光のうち50%が反射板で拡散反射された後、光制御部材に入射すると仮定する。反射板の反射率を95%とすると、線状光源から光制御部材に向かい正面方向に出光した光と同じ量の光のうち95%が、線状光源から反射板により反射された後拡散光として光制御部材に入射し正面方向に出光する。線状光源から光制御部材に向かった光のうち正面方向に出光する光をg(X)max とg(X)min の平均と仮定すると、(g(X)max +g(X)min )/2×0.95が線状光源から反射板で反射し拡散光として光制御部材に入射し正面方向に出射する。これをg(X)max およびg(X)min にそれぞれ加算して、反射板を配置した場合の出光強度の最小値であるG(X)min、最大値であるG(X)max およびその比比G(X)min/G(X)maxをそれぞれ求めると以下のようになる。
G(X)max = g(X)max+(g(X)max+g(X)min)/2×0.95 (22)
G(X)min = g(X)min+(g(X)max+g(X)min)/2×0.95 (23)
G(X)min/G(X)max={g(X)min+(g(X)max+g(X)min)/2×0.95}/{g(X)max+(g(X)max+g(X)min)/2×0.95} (24)
比G(X)min/G(X)maxが0.8以上になるためには、
g(X)min/g(X)max≧0.65 (25)
となる。
上述のように、実際には光制御部材への入射光のうち拡散光成分は50%以上であるため、
g(X)min/g(X)max>0.6 (26)
とすればよい。
図27は線状光源を平行に配列した場合の、正面方向への出光強度と線状光源の位置との関係を表す図である。ここに示すように、複数の線状光源1を配置して成る照明装置にあっては、正面方向(図中では上)への出光強度は、各線状光源1の直上部分と、該直上部分と隣り合う線状光源1それぞれの直上の間の部分(斜め上部分)とでは大きく異なる。これは本発明の照明装置では第2光線方向制御手段の入射面への正面方向への入射強度が、各線状光源1の直上部分と、斜め上部分とで大きく異なることを意味する。
図2は図1の照明装置の、線状光源の位置と正面方向への出光強度との関係を示す図である。このように正面方向への出光強度の分布がほぼ一定になるため、正面方向の輝度ムラが解消される。
図3は、隣接する3本の線状光源を配置したときの、線状光源の位置とそれぞれの正面方向への出光強度の分布を示した図である。これらの総和がほぼ一定になっていれば、正面方向の輝度ムラが解消したといえる。本発明の第2光線方向制御手段2によって図2に示すように、正面方向への出光強度の分布がほぼ一定になるため、正面方向の輝度ムラが解消される。
図7に、D=30mmとして線状光源を配列した本発明の照明装置の任意の1本の線状光源からの光による正面方向への出光強度のX方向の分布の1例を示す。1本の線状光源からの光による正面方向への出光は、Xmin〜Xmaxの範囲となる。図7に示すような緩やかな減衰を示す場合は、例えばf(X)の値が最大値の1/100となる時のXの値で代用することも出来る。Xmin、Xmaxを定めるためのf(X)の値は、それぞれ同じであることが望ましく、最大値の1/20以下であれば問題なく、1/100以下であることがさらに望ましい。図7ではXmin=−3D、Xmax=3Dであり、f(Xmin)=f(Xmax)でf(X)の1/100以下である。このような形状では正面方向への出光強度は厳密には隣接する3本のみの総和では決まらないので、g(X)は一定であるよりも、X=0である中心付近のg(X)が周辺に比べて少し高いことが望ましい。
図8に、図7の場合と同じくD=30mmとして線状光源を配列し、別の第2光線方向制御手段を用いた本発明の照明装置における任意の1本の線状光源からの光による正面方向への出光強度のX方向の分布の1例を示す。この例ではXmin=−D、Xmax=Dである。第2光線方向制御手段である凸部の形状によっては、ある入射角度以上の光が正面に進まないので、このように線状光源からある程度離れた部分で急激に出光強度が低下する分布となる。このような形状では正面方向への出光強度は隣接する3本のみの総和で決まるので、g(X)が一定であることが最も望ましい。このとき、Xmin〜Xmaxの範囲で光は正面方向へ出光し、その分布はf(X)となる。図7に示すXmin=−3D,Xmax=3Dである場合と、図8に示すXmin=−D,Xmax=Dである場合とを比較すると、第2光線方向制御手段である凸部幅は限られているので、斜面の傾きの角度Φの配分により正面方向への出光強度の分布が決定する。凸部形状が図7に示すように遠方より斜め方向に入射するエネルギーの弱い光を正面方向に向けるような斜面角度を持つより、図8に示すように遠方からの光を正面に向ける角度Φはもたずに、−D<X<Dの範囲に入射した光のみ正面に向ける角度Φで構成される凸部形状の方が、正面輝度は向上する。このようにXmax〜Xminの幅を小さくすることは、より強い光を効率的に正面に向けることによって正面方向への出光割合を高める効果を持つ。
一方、Xmax〜Xminの幅を大きくすることは、遠くの線状光源の光を正面に向けることによって正面方向への出光割合を高める効果を持つ。したがって正面輝度を高めるにはXmax〜Xminの幅が適切な範囲にあることが望ましい。望ましいXmax〜Xminの幅はf(X)によって異なるが、例えば出光強度が最大値の1/2以上となるXの範囲を目安と出来る。この範囲が大きい場合はXmax〜Xminの幅を比較的大きめに取ることが望ましく、小さい場合小さめに取ることが望ましい。このようにXmax〜Xminの幅を好適に定めることで正面輝度を高めることができる。
図10は、図8でf(X)について示した照明装置のg(X)を示す。既に示したように、g(X)が線状光源1周期分である−D/2≦X≦D/2の範囲で一定であれば、正面方向の輝度ムラは解消され、また、Xmin、Xmaxが最適である場合には、線状光源の近傍のエネルギーの高い光を正面に向けるため、より正面方向の輝度は高くなる。
領域−N〜Nの配列順序がX軸に必ずしも沿っている必要はない。しかしそうしなかった場合には、各領域の並び方により、第2光線方向制御手段である凸部には変曲点が存在し、角度αiで入射した光を正面に向ける角度Φiの凸部の斜面に到達する前に別の角度の斜面に到達し屈折あるいは反射によって光線方向が変わり、角度Φiの斜面に到達しなかったり、望ましくない角度で角度Φiの斜面に到達したりすることで、光の出射方向の制御が困難となり、性能が不充分となる場合がある。−N〜Nの領域がX軸の位置座標の順に並んでいる場合、通常は第2光線方向制御手段である凸部の形状は変曲点をもたない形状となり、凸部全体が略凸状を成す。このような形状の場合、通常、光が所望の凸部上の領域に到達する前に別の凸部上の領域に到達して反射や屈折によって光線の方向が変化することがなく、光線方向の制御が容易となり有利である。
また第2光線方向制御手段である凸部の各領域のX方向の幅aiがf(Xi+T・tanβi)・cosΦi・cosβi/cosαi/cos(Φi−βi) に比例することが本発明の照明装置の特徴であるが、凸部の底部から表面までの高さの影響によって、好ましい幅が少しずれる場合があるが、大きな影響はない。
ここで、図12は第2光線方向制御手段2と線状光源1の配置を示す断面図である。図中に入射面6から第2光線方向制御手段である凸部の底部までの厚みTと線状光源1の中心から第2光線方向制御手段2の入射面6までの距離Hと線状光源1の中心間の間隔Dとを示す。入射面6から凸部底までの厚みTは1mm〜3mmが望ましい。Tが小さいと、第2光線方向制御手段の厚さが薄くなり、照明装置としての厚さも薄くなり望ましいが、薄すぎると強度が弱くたわみ、そのため出光方向が変化することで制御できなくなり正面方向の輝度ムラが発生する。また力学的強度が弱くなり、破損する可能性もある。また、逆に厚すぎると照明装置の厚さが厚くなり、薄型化の要望に反するため望ましくない。
また、Nは2以上であることが望ましい。Nが大きい場合凸部は多くの傾きからなる複雑な形状である。傾きの数が多いと、正面方向への出光の制御を効率的に精度よく行うことができ、正面方向への出光強度の分布の均一性が高い。精度の面ではNは大きい方が良いが、大きすぎると形状が複雑になり作製が困難となる。作成の容易さの観点からNが100以下であることが望ましく、10以下であることが、さらに望ましい。
第2光線方向制御手段である凸部を形成する領域のうち少なくとも一組の隣接する領域の形状を曲線で近似してもよい。また二組以上の隣接する領域の形状を曲線で近似してもよい。さらに3つ以上の隣接する領域の形状を曲線で近似してもよく、凸部全体の形状を曲線で近似しても良い。図11は凸部の全領域の形状を曲線で近似した場合の第2光線方向制御手段のX方向の断面形状の例を示す図である。多くの領域の形状を曲線で近似すると、正面方向への出光強度の分布や出光角度の分布をなめらかにする、賦形しやすい、破損しにくい、などの、隣接する領域の形状を曲線で近似することの効果がより高まり、望ましい。曲線への近似法としては特に制限はなく、通常よく知られている最小二乗法、スプライン補間法、ラグランジュ補間法などを用いることができる。近似に用いる点は、近似する領域から少なくとも1点を選ぶ。通常近似する領域の数より多くとる。例えば、連続する複数の領域の両端と各領域の接点を選ぶことができる。また加えて、各領域の中点を近似に用いることもできる。
図12に示すように、本発明の照明装置では線状光源がY方向に平行に間隔Dで同一平面内に配置し、Hだけ離れた位置に第2光線方向制御手段の入射面が配置している。ここで、Dが小さい方が、正面方向への出光強度の分布は一定となるため望ましい。しかし、Dが小さすぎると、同じ画面サイズの場合には線状光源の本数が増えエネルギー消費が増え、望ましくない。Dの望ましい範囲は10mm〜100mmであり、より望ましい範囲としては、15mm〜50mmである。また、Hが大きい方が、正面方向への出光強度の分布は一定となるため望ましい。しかし、Hが大きすぎると厚みが厚くなり、照明装置として要求される薄型化に反するため望ましくない。Hの望ましい範囲は5mm〜50mmであり、より望ましい範囲としては10mm〜30mmである。また、比D/Hは、DとHの兼ね合いから、0.5〜3であることが望ましく、1〜2であることがさらに望ましい。
第2光線方向制御手段である凸部の高さは1μm〜500μmが望ましい。500μmより大きくなると、出射面を観察した際、第2光線方向制御手段である凸部が確認されやすくなるため品位の低下を招く。また1μmより小さくなると光の回折現象により着色が発生し品位の低下を生じる。さらに、透過型液晶パネルを透過型表示装置素子として設けた本発明の画像表示装置においては、X方向の凸部の幅Pが、液晶の画素ピッチの1/100〜1/1.5であることが望ましい。これより大きくなると液晶パネルとのモアレが発生し画質を大きく低下させる。
第2光線方向制御手段である凸部に形状を賦形するには制限はないが、押出し成形、射出成形、紫外線硬化型樹脂を用いた2P成形等があげられる。成形方法は凸部の大きさ、必要形状、量産性を考慮して適宜用いればよい。主面サイズが大きい場合は、押出し成型が適している。
また、通常第2光線方向制御手段である凸部は連続して配列するが、凸部の間に平坦部を設けてもよい。平坦部を設けることにより、金型の凸部が変形しにくい形状となるため、有利である。また、線状光源の直上での光が正面方向に出射されるため、線状光源の直上での輝度のみを上げるときに有効である。逆に、平坦部を持たない形状の場合は、凸部の斜面の傾きの角度ですべての光を制御できるため、正面方向への出光強度の分布が均一となる。
また、第2光線方向制御手段である凸部が同じ形状であることが望ましい。第2光線方向制御手段の光学的性質は一様であるので、位置合わせが不要で、ディスプレイサイズや線状光源の本数や配置の変更にも即座に対応でき、生産性よく照明装置を製造することができる。
また第2光線方向制御手段が板状部材にあり、かつ第2光線方向制御手段が出射面に形成された凸部である時、該板状部材は第2光線方向制御手段と同じ材料でもよく、通常光学材料の基材として用いられる材料であれば望ましく用いることができ、通常、透光性の熱可塑性樹脂を用いる。たとえばメタアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シクロオレフィン樹脂、メタアクリル−スチレン共重合樹脂、シクロオレフィン−アルケン共重合樹脂などが挙げられる。
本発明の第2光線方向制御手段は必要に応じて異なる複数の材料を用いて作ることもできる。例えば第2光線方向制御手段である凸部をフィルム上に形成した後、凸部を形成していないフィルム面に支持板を合わせて、光拡制御部材とすることもできる。これは例えば凸部の形成に紫外線硬化樹脂を用いる場合は凸部付近以外に汎用の透光性樹脂を用いることで高価な紫外線硬化樹脂の使用量を削減することができる。
また光拡散手段を設けることで、更に輝度の均一性を高めることができる。
光拡散手段としては板状部材の主面にシボやエンボスなどのランダムな凹凸を設ける方法、少量の光拡散材を構造物の内部に分散する方法、拡散シートを光制御部材の入射側および/または出射側に設ける方法、あるいはこれらを組み合わせた方法が挙げられる。ランダムな凹凸の形成は微粒子を分散した溶液を主面に塗布することや、凹凸の形成された金型から転写することにより実現できる。これらは光源側よりも出射面側に設けられることが望ましく、光制御部材の光源側および/または出射面側に設けることができる。凹凸の程度は算術平均粗さRaが3μm以下であることが望ましい。これより大きくなると、拡散効果が大きくなりすぎるために、正面輝度が低下する。入射面が平坦である場合、様々な方向から入射した光が、光制御部材内に入射したとき入射面での屈折によりある程度正面付近に集光されるため、結果として正面方向への出光割合が増える。例えば、光制御部材の屈折率が1.55である場合には、入射面の法線方向と40度以内の角度範囲に集光される。入射面に凹凸を付与した場合、光制御部材に入射した光は、広い角度に屈折され進むので、正面方向への出光割合を増やす効果が低下する場合がある。また出射面に微細な凹凸を設ける場合、凹凸面で屈折されることで同様に凹凸によって正面方向への出光割合を増やす効果が低下する場合がある。得られる拡散性や輝度ムラ解消効果と正面輝度とのバランスから用いる用途に望ましい範囲に調整することができる。
光拡散材を構造物の内部に分散する場合は、光拡散材の濃度は比較的低く抑えることができる。これによって、透過率や正面輝度の低下を低く抑えることができる。好適な光拡散材の濃度は材料によって異なるが、透過率とヘイズを目安にすることができる。透過率80%以上かつ、ヘイズ50%以下であるような濃度で用いることが望ましい。例えば、厚さ2mmのMS重合物に、光拡散材としてシロキサン系重合体粒子(トスパール120:GE東芝シリコーン(株)製、数平均粒子径2μm、CV値3%)を0.04Wt%含んでいるような成型板などを用いることができる。
前記光拡散手段が板状部材にあり、第1光線方向制御手段および第2光線方向制御手段が板状構造物にある時、これらは同じ板であってもよい。
光拡散材を塗布する場合、出射面側に塗布することがより好ましい。光拡散材としては従来光拡散板や拡散シートに用いられる無機微粒子や架橋有機微粒子を用いることができる。使用量は従来の一般的な光拡散板に比べてごく少量で同等以上の拡散性が得られるとともに、透過性も非常に高い。
支持板を用いる場合などで、第2光線方向制御手段の基材部分や第2光線方向制御手段の線状光源側に配置される部材が屈折率の異なる複数種類の板となっても問題ない。この場合、ここまで示してきた考え方に沿って、式(7)に相当する式を導くことでaiを求めることができる。しかしながらそれぞれの屈折率のばらつきが90%以内である場合は、屈折率nは各板厚の比に従って近似することで式(7)を導くことができる。例えば基材部分および線状光源側に配置される部材が、屈折率がn’、n’’、n’’’で板厚がそれぞれT’、T’’、T’’’の3枚の板によってなる場合、nは(n’・T’+n’’・T’’+n’’’・T’’’)/Tの値で近似できる。
また屈折率の異なる光拡散材が分散している場合、本発明では光拡散材の使用量が極めて少量であるので、その屈折率の影響は考慮しなくてもよい。
また第1光線方向制御手段が前記配列した線状光源の出射面側に配置され、かつ、第1光線方向制御手段を構成する構造体の主面は線状光源1が配列している前記仮想平面と平行であり、出射面側もしくは光が入射する面側の表面に凸部を複数形成しており、該凸部は頂部にあたる畝状の稜線がX方向に平行に形成されており、かつ、Y方向に沿って配列している。
背面に配置した反射板4は線状光源1から背面に向かう光や、第1光線方向制御手段や第2光線方向制御手段で反射して背面に向かう光をさらに出射側に反射することで、光を有効に利用できるため光利用効率が高くなる。
第1光線方向制御手段もしくは第2光線方向制御手段の何れかは板状構造物にあることが望ましく、さらに線状光源側に配置されている部材が板状構造物であることがより好ましい。線状光源側の部材が板状構造物であることで、機械的強度を増し、反りによる光学特性の低下を防ぐことができる。
図15に第2光線方向制御手段が板状構造物にあり、かつ第1光線方向制御手段が出射面側の面のX軸に平行な複数の畝状凸部からなる場合の構成例を示す。この場合、第2光線方向制御手段は第1光線方向制御手段よりも光源側に配置されている。本構成では第1光線方向制御手段は板上もしくはフィルム上に形成されていればよい。
また図17に第1光線方向制御手段が板状構造物にあり、かつ第1光線方向制御手段が板状構造物の出射面側の面のX軸に平行な複数の畝状凸部からなる場合の構成例を示す。この場合、板状構造物は第1光線方向制御手段よりも観察側に配置されている。本構成では第2光線方向制御手段は板上もしくはフィルム上に形成されていればよい。
図19に第1光線方向制御手段が板状構造物にあり、かつ第1光線方向制御手段が板状構造物の光が入射する面側の面のX軸に平行な複数の畝状凸部からなる場合の構成例を示す。この場合、板状構造物は第1光線方向制御手段よりも光源側に配置されている。本構成では第2光線方向制御手段は板状もしくはフィルム上に形成されていればよい。
図21に第2光線方向制御手段が板状構造物にあり、かつ第1光線方向制御手段が板状構造物の光が入射する面側の面のX軸に平行な複数の畝状凸部からなる場合の構成例を示す。この場合、板状構造物は第1光線方向制御手段よりも光源側に配置されている。本構成では第1光線方向制御手段は板状もしくはフィルム上に形成されていればよい。
第1光線方向制御手段の凸部の高さは1μm〜500μmが望ましい。500μmより大きくなると、出射面を観察した際、凸部が確認されやすくなるため品位の低下を招く。また1μmより小さくなると光の回折現象により着色が発生し品位の低下を生じる。さらに、透過型液晶パネルを透過型表示装置素子として設けた本発明の画像表示装置においては、Y方向の凸部の幅が、液晶のY方向画素ピッチの1/100〜1/1.5であることが望ましい。これより大きくなると液晶パネルとのモアレが発生し画質を大きく低下させる。
また第1光線方向制御手段および第2光線方向制御手段が凸部である場合、第1光線方向制御手段および第2光線方向制御手段は通常光学材料として用いられる材料であれば望ましく用いることができ、通常、透光性の熱可塑性樹脂を用いる。たとえばメタアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シクロオレフィン樹脂、メタアクリル−スチレン共重合樹脂、シクロオレフィン−アルケン共重合樹脂などが挙げられる。また基材となるフィルムやシート上に第1光線方向制御手段を紫外線硬化性樹脂により2P成形(Photo Polymerization Process)することも可能である。
さらに第1光線方向制御手段もしくは第2光線方向制御手段が凸部であり、該凸部を有する構造物が板状である場合、該板状構造物の光が入射する面の表面積と光が出射する面の表面積が異なる。吸水により板状構造物が膨張、もしくは脱水により板状構造物が収縮する場合、上記表面積の差により光が入射する面と光が出射する面の膨張率または収縮率が異なり、板状構造物に反りが発生する。前記板状構造物が温度60℃、湿度80%の雰囲気下において吸水率が0.5%以下の透明な熱可塑性樹脂からなることで、この反りを軽減することができる。吸水率が同条件下で0.5%を超えると、反りの量が過大となり、外観の品位低下を招く。
また第1光線方向制御手段である畝状凸部が板状構造物の光が入射する面に形成され、同じ板状構造物の光が出射する面に第2光線方向制御手段である畝状凸部が形成される場合、光が入射する面の表面積と光が出射する面の表面積差が小さくなるため、反りに対して有利である。また第1光線方向制御手段である畝上凸部のなす方向と第2光線方向制御手段である畝上凸部のなす方向とが直行する場合、板状構造物の剛性を増すため反りに対してより有利である。
図22に示す様に、第1光線方向制御手段が板状構造物の光が入射する面に形成された凸部である場合、第2光線方向制御手段と同一の構造物にあることが好ましい。第1光線方向制御手段と第2光線方向制御手段が分離されている場合に比べ空気との界面を2つなくすことができ出射光の効率を向上させることができる。
第1光線方向制御手段および第2光線方向制御手段が同一の板状構造物にある場合は、先ず、第1光線方向制御手段もしくは第2光線方向制御手段を形成した板状構造物を作製した後、その反対面に第1光線方向制御手段もしくは第2光線方向制御手段を2P成形などにより形成することで得ることができる。
さらには、第1光線方向制御手段の雌型、第2光線方向制御手段の雌型を用意し射出成形などにより同時に成形することも可能である。
図23には、第1光線方向制御手段および第2光線方向制御手段が同一の板状構造物の光が出射する面に形成された凸部である場合の例を示す。前記第1光線方向制御手段は、凸部の表面の法線方向がX方向と垂直であり、Y方向と垂直ではない部分であり、光線のY方向の方向制御をする。前記第2光線方向制御手段は、凸部の表面の法線方向がY方向と垂直であり、X方向と垂直ではない部分であり、光線のX方向の方向制御をする。この様な構成の場合は、先ず、第1光線方向制御手段および第2光線方向制御手段の両者を有する雌型を作製した後、板状部材の表面に2P成形などにより形成することで得ることができる。
さらには、雌型を用意し射出成形などにより成形することも可能である。図23に示す第2光線方向制御手段のY座標に垂直な断面の形状はY座標により異なる。正面方向のランプイメージの解消原理は、第2光線方向制御手段の傾きの占める割合によるので、該断面形状の傾きの分布を平均した平均傾き分布が、望ましい傾き分布になっていれば良い。望ましい傾き分布とはすなわち第2光線方向制御手段が第1光線方向制御手段と同一の面にない場合と同じであることを指し、例えば請求項2や6で示す形状であることが望ましい。
第2光線方向制御手段の出射面側に光拡散機能を有する光拡散シートを設けても良い。光拡散シートによる拡散によりより均一な正面輝度分布を得ることができる。
図18に示す様に、第1光線方向制御手段の表面には複数の略半球状の微小凹凸が形成され、かつ第2光線方向制御手段より出射面側に配置されていることが好ましい。前述したように、第2光線方向制御手段に対し斜め方向に入射した光は第2光線方向制御手段凸部の一部から正面方向に光を出射する。つまり第2光線方向制御手段の凸部を詳細に観察するとX方向と平行な微細な明暗が発生する。微小凹凸によってY方向の角度分布も分散させることで上記微細な明暗を解消することができる。また微小凹凸はランダムに配置されていることが望ましい。発光面上にLCDパネルなどを設けた場合、周期性を有する画素と第2光線方向制御手段の凸部の配列周期との干渉により生じるモアレをランダムに配置した微小凹凸による散乱効果により低減することができる。
該微小凹凸は第1光線方向制御手段の凸部を形成後、微粒子を分散した溶液をスプレー等での塗布、もしくはロール状の雌型を準備し微粒子を分散した樹脂を押出しによる成形、さらには平板状のメス型を準備し微粒子を分散した紫外線硬化型の樹脂を用いて2P成形することにより得ることができる。
この際の微粒子の屈折率と第1光線方向制御手段凸部Zの屈折利率との差は0.1以下であることが望ましい。さらには0.05以下であることがより好適である。0.1より大きくなると屈折率差による散乱作用により集光機能が低下するためである。
なお、本発明の画像表示装置としては、照明装置上に透過型の液晶表示素子を用いる等の方法により実現され、特に制限はないが、透過型表示素子としては透過型液晶パネルがあげられ、表示面の輝度均一性に優れる画像表示装置を得ることが出来る。
本発明の実施例の形態を以下に示す。
本実施例の照明装置の構成は図1の略図で示される。
まず図示していないY方向の長さ458mm、X方向の長さ730mm、Y方向とX方向に垂直な厚さ方向の長さ35mmで、出射側にY方向の長さ698mm、X方向の長さ416mmの矩形の開口部を持つ直方体状の白色のABS樹脂製のハウジングを用意する。
次に前記ハウジングの出射側の開口部に対向する位置にある底部を覆うように、発泡ペット樹脂からなる反射率95%の反射板4を配置する。
次に前記反射板の出射側に2mmの間隔をおいて、該反射板と平行に線状光源を配置する。線状光源1としては直径3mm、長さ700mmの複数の冷陰極管を長手方向がY方向に平行に、X方向に沿って配列させて配置する。実施例9以外の実施例、比較例では冷陰極管16本を22mmずつの間隔をおいて配置する。実施例9では冷陰極管12本を30mmずつの間隔をおいて配置する。
次に第2光線方向制御手段2を開口部に被せるように配置する。前記第2光線方向制御手段は前記線状光源1の出射側に14mmの間隔をおいて、該反射板4と平行となる。該第2光線方向制御手段のサイズはX方向の長さ707mm、Y方向の長さ436mmで、Y方向とX方向に垂直な厚さ方向の凸部の高さを含まない厚さは2mmである。
線状光源1の中心から第2光線方向制御手段2までのHは15.5mm、隣接する線状光源1の中心同士の距離Dは実施例9および比較例3を除く実施例、比較例では25mm、実施例9および比較例3では33mmである。
実施例1〜3、5〜13および15の第2光線方向制御手段は以下の手順により作製した。出射面に形成する畝状の凸部2は、切削加工によって幅0.3mmの溝状の凹部を平行に連続して作製した金型を用いて形成する。屈折率1.55の紫外線硬化樹脂を前記金型の切削面に塗布し、その上にメタクリル酸メチル−スチレン共重合体である屈折率1.549の縦436mm、横707mm、厚さ0.1mmの透明樹脂フィルム(実施例15を除く)を重ね、該透明樹脂フィルムの上から紫外線を照射して前記紫外線硬化樹脂を硬化させた。
また実施例1〜3、5〜13および15の第1光線方向制御手段は以下の手順により作製した。第1光線方向制御手段3は、切削加工によって幅0.1mmの溝状の凹部を平行に連続して作製した金型を用いて形成する。屈折率1.55の紫外線硬化樹脂を前記金型の切削面に塗布し、その上にメタクリル酸メチル−スチレン共重合体である屈折率1.549の縦436mm、横707mm、厚さ0.1mmの透明樹脂フィルムを重ね、該透明樹脂フィルムの上から紫外線を照射して前記紫外線硬化樹脂を硬化させた。
板状構造物とする場合には、厚さ2mmの樹脂板表面に粘着剤を介して上記第1光線方向制御手段を形成したフィルムを片面に、もしくは第2光線方向制御手段を形成したフィルムを片面に、もしくは第1光線方向制御手段を形成したフィルムと第2光線方向制御手段を形成したフィルムの両者を両面に光学的に密着させて得た。実施例15以外には透明なアクリル板を用いた。
実施例15は、透明樹脂板の代わりに、光拡散材の微粒子としてシロキサン系重合体粒子(トスパール120:GE東芝シリコーン(株)製、数平均粒子径2μm、CV値3%)を0.04Wt%含有した成型板を用いて、第1光線方向制御手段を有する部材を作製する。
光拡散材を含有する成型板は次のようにして作製する。
他の実施例で光制御部材の作成に用いる透明樹脂板の材料と同じメタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂のペレットと、光拡散材と、紫線吸収剤である2−(5−メチル−2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール0.1質量%とをヘンシェルミキサーで混合後、押出機を用いて溶融混練し、押出樹脂温度200℃にて、幅1000mm、厚み2mmの成型板を作製する。これを切削することで、縦436mm、横707mmとする。
実施例4および実施例14の第1光線方向制御手段と第2光線方向制御手段は以下の手順により作製した。まず、第1光線方向制御手段を反転した雌型を切削加工によって幅0.1mmの溝状の凹部を平行に連続して作製する。これと直行する方向に第2光線方向制御手段を反転した雌型を切削加工によって0.3mmの溝状の凹部を連続して作製する。屈折率1.55の紫外線硬化樹脂を前記金型の切削面に塗布し、その上にメタクリル酸メチル−スチレン共重合体である屈折率1.549の縦436mm、横707mm、厚さ0.1mmの透明樹脂フィルムを重ね、該透明樹脂フィルムの上から紫外線を照射して前記紫外線硬化樹脂を硬化させた。その後厚さ2mmの透明なアクリル板表面に粘着剤を介して上記第1光線方向制御手段および第2光線方向制御手段を形成したフィルムを光学的に密着させた。
金型の溝部の形状は表1に示したN、f(X)、Ymin、Ymax、よって定められる傾きΦとX方向の幅aを持つ各領域−N〜Nを同じく表1に示す領域の順序にしたがって並べるように作製する。
実施例1〜13は各凸部の全領域を、最小二乗法で曲線に近似している。全ての線分の両端の点をとって、隣接する少なくとも2つの線分の頂点を近似している。
(比較例)
比較例1〜4として、第2光線方向制御手段のみ有する光制御部材を配置するものの結果を表1に示す。正面方向から観察した結果、正面方向の輝度が低下する。
比較例5として、頂角が90°の畝状のプリズムが出射面に形成されたプリズムシートをプリズムが線状光源と平行になるように配置する。正面方向から観察した結果、線状光源の直上部分では輝度の低下が大きくなり、面内の輝度ムラが大きくなる。
表1に各実施例および各比較例の構成と輝度測定の結果を示す。
Figure 0004684838
図24、図25に該シートの光制御の原理を示す。図24に示すようにプリズムシート11の入射面に法線方向から入射した光7は全て全反射して反射光10として光源側に戻るためこの領域の全光線透過率は原理的には0であり、実測値も5%と非常に低い。一方、図25に示すように、斜め方向から入射した光7は凸部で屈折して正面付近に向かうため、高い全光線透過率を示す。実施した構成では90%であった。この例では、輝度ムラは解消しない。
またこの照明装置の出射側に透過型液晶パネルを載せて、画像表示装置とし、正面から観察する。この結果、得られた画像は輝度ムラが顕著である。
比較例6として、該光制御部材に代えて通常の微粒子含有の光拡散板を使用した場合の、評価を実施する。この場合、正面方向の輝度が低下する。またこの照明装置の出射側に透過型液晶パネルを載せて、画像表示装置とし、正面から観察する。この結果、得られた画像は、前記実施例1の照明装置を用いた場合と比較してかなり暗いことがわかる。
また実施例3の出射面の凹凸および入射面の凹凸を有する雌型を作製後、温度60℃、湿度80%の雰囲気下において吸水率が0.4%である材料と2%である材料を用いて射出成形により図22に示す板厚2mmの板状構造物を作製した。2つの板状構造物を温度45°、湿度90%Rhの雰囲気下に放置した結果、吸水率2%の材料で作製した板状構造物の反り量が1.9mmであるのに対し、吸水率0.4%の材料で作製した板状構造物の反り量は0.8mmであった。ここで反り量は、被測定物を平板の上に置いたとき、平板に対向する面の平板からの最大高さである。
本発明の照明装置の好適な例の概略図である。 図1の照明装置の、線状光源の位置と正面方向への出光強度との関係を示す図である。 隣接する3本の線状光源を配置したときの、線状光源の位置とそれぞれの正面方向への出光強度の分布を示す図である。 線状光源からの光の入射角度αと、凸部の領域iの斜面の傾きの角度Φiと領域iのX方向の幅aiとの関係を示す図である。 光制御部材への入射角度と入射強度の関係を説明する図である。 本発明の照明装置で光を正面に向ける原理を示す図である。 1本の線状光源からの光による正面方向への出光強度のX方向の分布の1例を示す図である。 1本の線状光源からの光による正面方向への出光強度のX方向の分布の図7と異なる1例を示す図である。 図7で示した照明装置のf(X)とそれに対応するg(X)を示す図である。 図8で示した照明装置のf(X)とそれに対応するg(X)を示す図である。 凸部の全領域の形状を曲線で近似した場合の光制御部材のX方向の断面形状の例を示す図である。 本発明に用いることの出来る光制御部材と線状光源との配置を示した図である。 角度αiで凸部向かう光のうち領域iに向かう光の割合を示す図である。 座標Xiでの線状光源を見込む角度を示す図である。 第2光線方向制御手段を出射面側に配置た構造物を、第2光線方向制御手段の出射面側に配置した場合の構成図である。 出射面側に第1光線方向制御手段を配置した場合の集光作用の原理を示す図である。 第2光線方向制御手段を出射面側に配置した板状構造物を、第1光線方向制御手段の入射面側に配置した場合の構成図である。 第2光線方向制御手段を出射面側に配置し、第2光線方向制御手段表面がランダムな凹凸を有する構造物を、第2光線方向制御手段の出射面側に配置した場合の構成図である。 第2光線方向制御手段を入射面側に配置した板状構造物を、第2光線方向制御手段の入射面側に配置した場合の構成図である。 入射面側に第1光線方向制御手段を配置した場合の集光作用の原理を示す図である 第2光線方向制御手段を入射面側に配置した構造物を、第2光線方向制御手段の出射面側に配置した場合の構成図である。 第1光線方向制御手段と第2光線方向制御手段を同じ板状構造物の入射面と出射面にそれぞれ形成した場合の構成図である。 第1光線方向制御手段と第2光線方向制御手段を同じ板状構造物の出射面に形成した場合の構成図である。 比較例4のプリズムシートの平滑面に線状光源の光が垂直に入射したときの光の進む様子を示す図である。 比較例4のプリズムシートの平滑面に斜め方向より線状光源の光が入射したときの光の進む様子を示す図である。 従来の直下方式の照明装置の概略図である。 平行に配列した線状光源からの正面方向への出光強度の分布を示す図である。
符号の説明
1:線状光源、2:第2光線方向制御手段、3:第1光線方向制御手段、4:反射板、5:光拡散板、6:入射面
7:入射光、8:出射光、9:板状構造物を通過する光、10:反射光
11:プリズムシート

D:隣接する線状光源の中心間の距離
H:線状光源の中心と光制御部材の入射面との距離
f(X):線状光源の配列方向Xと照明装置の任意の1本の線状光源からの光の光制御部材の凸部から出射する正面方向への出光強度との分布の関数
N:自然数
n:光制御部材の凸部の屈折率
2:光制御部材の基材の屈折率
max:f(X)が0となるときの正方向のX座標
min:f(X)が0となるときの負方向のX座標
g(X):f(X−D)+f(X)+f(X+D)
線状光源の配列方向Xと、隣接する3本の線状光源からの光の光制御部材の凸部から出射する正面方向への出光強度との分布の関数
g(X)min:Xmin〜Xmax間のg(X)の最小値
g(X)max:Xmin〜Xmax間のg(X)の最大値
δ:δ=(Xmax−Xmin)/(2N+1)を満たす微小区間
Φi:凸部の領域iの出射面に対する斜面の傾き
i:Xmin〜Xmax間を(2N+1)等分したときの各要素のX座標の中心値
i:凸部の領域iのX方向の幅
T:光制御部材の入射面から凸部の底部までの厚み
αi:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、線状光源から入射面に入射して光制御部材内部を通って領域iから出射する光の、線状光源からの光線方向が入射面の法線に対して成す角度
βi:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、線状光源から入射面に入射して光制御部材内部を通って領域iから出射する光の、光制御部材の凸部内部での光線方向が、入射面の法線に対して成す角度
γ:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、線状光源から入射面に入射して光制御部材内部を通って領域iから出射する光の、光制御部材の基材内部での光線方向が、入射面の法線に対して成す角度
i:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、領域iの斜面の長さ
i:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、法線方向光源から入射面に入射して光制御部材内部を通って領域iから出射する光の、光制御部材内部での光線方向に垂直な方向への領域iの斜面の射影の長さ
ξi:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、領域iの斜面の角度が、光制御部材の凸部内部での光線方向と垂直な角度に対して成す角度
θ:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、線状光源から入射面に入射して光制御部材内部を通って出射面から出射する光の、線状光源からの光線方向が、入射面の法線に対して成す入射角度
Δθ:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、入射角度θの光を中心にした微小範囲が線状光源の中心と成す角度
H’:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、線状光源から角度(θ−Δθ)で出射した光が通る光制御部材の入射面上の点と、線状光源の中心とを結ぶ軌道を、線状光源と角度θで出射した光が通る軌道上に射影に長さ(線状光源から角度θで出射した光が通る光制御部材の入射面上の点と線状光源の中心との距離にほぼ等しい)
V:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、線状光源からの入射角度θを中心とするΔθの光が通過する光制御部材の入射面上の領域の長さ
U:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、線状光源からの入射角度θを中心とするΔθの光が通過する光制御部材の入射面上の領域の長さVの線分の、入射角度θに垂直な角度への射影
α:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、光制御部材に入射する光が、入射面の法線に対して成す入射角度
β:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、線状光源から入射面に入射して光制御部材内部を通って凸部から出射する光の、光制御部材の凸部内部での光線方向が、入射面の法線に対して成す角度
γ:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、線状光源から入射面に入射して光制御部材内部を通って凸部から出射する光の、光制御部材の基材内部での光線方向が、入射面の法線に対して成す角度
ε:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、線状光源から入射面に入射して光制御部材内部を通って凸部から出射する光の、光制御部材内部での光線方向が、通過する凸部の斜面の法線に対して成す角度
ω:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、線状光源から入射面に入射して光制御部材内部を通って凸部から出射する光の、凸部から出射する光線の方向が、通過する凸部の斜面の法線に対して成す角度
P:X方向と光制御部材の主面の法線方向に平行な断面内における、凸部の幅
Δαi:座標Xiより線状光源の直径を見込む角度

Claims (8)

  1. X方向と、X方向に垂直なY方向とからなる矩形状の出射面を持ち、
    複数の線状光源と、第1光線方向制御手段と、第2光線方向制御手段と反射板とを備える照明装置であって、
    前記線状光源は、垂直に交わるY軸とX軸とに平行な仮想面内に、平行かつ等間隔に、配置しており、
    かつY軸に平行に、X軸に沿って配列しており、
    前記反射板は線状光源に対して発光面と対向する側に、前記X方向およびY方向に平行に配置しており、
    前記第1光線方向制御手段と、前記第2光線方向制御手段とは、前記線状光源が配置される仮想平面よりも出射面側に、
    前記光源からの光が該第1光線方向制御手段と第2光線方向制御手段の両方に受光されるように配置しており、
    前記第1光線方向制御手段は、受光した光を屈折させて光のY軸方向の分散を集光して、出射面側に通過させ、
    前記第2光線方向制御手段は、受光した光を反射、屈折させて光のX軸方向の位置均一性を高めて、出射面側に通過させ、
    記第2光線方向制御手段が板状構造物にあり、
    前記板状構造物が前記線状光源が配置される仮想平面と平行に配置されており、
    前記第2光線方向制御手段が前記板状構造物の出射面側の面のY軸に平行な複数の畝状凸部からなり、
    前記線状光源の中心間の距離をD、任意の前記線状光源の中心と前記第2光線方向制御手段を有する板状構造物との距離をH、該1本の線状光源から第2光線方向制御手段に入光した光の、X方向の位置座標X(光源位置をX=0とする)における出射面の法線方向への出光強度を表した関数をf(X)とし、
    g(X)=f(X−D)+f(X)+f(X+D) (1)
    としたとき、
    −D/2≦X≦D/2の範囲で、
    g(X)の最小値であるg(X)minと最大値であるg(X)maxの比g(X)min/g(X)maxが0.6以上であり、
    Xの最小値Xminが−3.0D≦Xmin≦−0.5Dの範囲であり、最大値Xmaxが0.5D≦Xmax≦3.0Dの範囲であり(ここで、XminおよびXmaxは、f(X)の値がX=0である線状光源付近を中心に減衰していき、実質0になるときの両端の座標)、
    任意の凸部のX方向の断面形状が、下記の式(2)〜(8)で表される(2N+1)個の傾きの異なる領域−N〜Nからなることを特徴とする照明装置。
    δ=(Xmax−Xmin)/(2N+1) (2)
    i=i×δ (3)
    αi=Tan-1(Xi/H) (4)
    βi=Sin-1((1/n)sinαi) (5)
    γi=Sin-1((1/n2)sinαi) (6)
    i∝f(Xi+T・tanγi)・cosΦi・cosβi/cosαi/cos(Φi−βi) (7)
    Φi=Tan-1((n・sinβi)/(n・cosβi−1) (8)
    ただし、
    N:自然数
    i:−NからNの整数
    n:光制御部材の凸部の屈折率
    2:光制御部材の基材の屈折率
    i:領域iのX方向の幅
    Φi:領域iの出射面に対する斜面の傾き
    T:第2光線方向制御手段を有する板状構造物の入射面から凸部の底部までの厚み
  2. 前記第1光線方向制御手段が板状構造物にあり、
    前記板状構造物が前記線状光源が配置される仮想平面と平行に配置されており、
    前記第1光線方向制御手段が前記板状構造物の光が出射する側の面のX軸に平行な複数の畝状凸部からなり、該凸部のX軸に垂直でY軸に平行な断面の形状の傾きの最大値が30°以上かつ60°以下であることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記第1光線方向制御手段が板状構造物にあり、
    前記板状構造物が前記線状光源が配置される仮想平面と平行に配置されており、
    前記第1光線方向制御手段が前記板状構造物の光が入射する側の面のX軸に平行な複数の畝状凸部からなり、該凸部のX軸に垂直でY軸に平行な断面の形状の傾きの最大値が10°以上かつ40度以下であることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  4. 前記第1光線方向制御手段と前記第2光線方向制御手段とが同じ板状構造物にあことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の照明装置。
  5. 請求項に記載の照明装置であって、前記凸部のX方向の断面形状が、該凸部を成す(2N+1)個の傾きの異なる領域のうち少なくとも1組の隣接する2つの領域の形状を曲線で近似した形状であることを特徴とする照明装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置であって、前記板状構造物が温度60℃、湿度80%の雰囲気下において吸水率が0.5%以下の透明な熱可塑性樹脂からなることを特徴とする照明装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の照明装置が備える第1光線方向制御手段および第2光線方向制御手段を有する構造体。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の照明装置の出射面側に透過型表示素子を設けたことを特徴とする画像表示装置。
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