JP4683877B2 - 2色相双極性球状粒子を表示媒体とする画像記録媒体及びその画像形成装置 - Google Patents

2色相双極性球状粒子を表示媒体とする画像記録媒体及びその画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、2色相双極性球状粒子を表示媒体とする画像記録媒体に関し、より詳細には、対向する無電極狭持基板である無電極パネル内に封入する帯電的に双極性の2色相球状粒子を、誘電分極下に反転変色させて着色像を表示させる画像記録媒体に関する。
また、本発明は、このような無電極パネル内に封入する2色相双極性球状粒子を介して画像を形成させる画像記録媒体を用いて所望する画像を表示させる画像形成装置にも関する。
近年、多種多様の情報が、記録・保存・伝送・表示形態として世の中に出力されている。プラズマパネル、液晶パネル、有機ELパネル等のフラットパネル型ディスプレ装置が、パソコンの表示部、広告・情報伝達の表示プレート、携帯電話の携帯情報端末機、また、ゲーム機、テレビ等の画像表示部に、また、電話器、複写機、ファクシミリ、プリンター等のオフィス機器や、洗濯機、冷蔵庫、炊飯器等の家電製品等の操作表示盤等に広く用いられている。その表示装置にあって、PDP、LCD、ELD等のフラットパネル型ディスプレイに代表されるディスプレイ装置は、大型フラットテレビ、携帯電話機、ノート型及びディスクトップ型パソコン、PDA(小型情報機器)、カーナビゲーション等に見られるように、大画面の大型フラット化の動向にあると共に、一方では、益々軽量・小型・薄型・省電力型等の方向にあるのが実状である。しかも、特に省電力型にあっても、その表示画面が一層鮮明で、高輝度で、高品位の表示画面が求められている。
周知のようにLCDは、対向する狭持電極基板間の封入液晶の電界偏向性を利用するディスプレイである。また、CRTは、蛍光体付き無電極ブラン管面に、陰極線銃(CRT)で電子を照射させて、発光させる自発光型ディスプレイである。また、このようなLCDやCRTとは全く異なるディスプレイ方式で展開されている電子ペーパー(PLD)なるディスプレイは、例えば、TFT背面電極基板と透明電極基板間隙の透明絶縁媒体中に(−)白色帯電粒子と(+)黒色帯電粒子が内包分散するマイクロカプセルが封入され、両電極の切換え操作による透明電極側へ泳動させて画像形成させるマイクロカプセル型電気泳動タイプで、表示特性としてLCDのような偏光板を使用しない完全散乱型表示方式である。また、[特許文献1]には、基板上の任意の位置に位置する電界の印加により移動する(電気泳動)マイクロカプセル内溶媒中に分散する光学反射特性が異なる2種以上の表示体(例えば、マゼンダ、イエロ、シアンの三原色)を、印加、表示体毎の表色の検出、表色情報としての位置情報等の基に画像表示をする多色表示パネルが提案されている。
以上のように、従来から提案されているPLDの画像表示の何れもが、封止電界系の絶縁液体中に分散する表示媒体を電気泳動させて画像形成させるものであるが、[特許文献2]には、少なくとも片方が透明であり対向導電性狭持基板間に封入する空気媒体層中で、導電性基板から、電子(又は正孔)をチャージされた単色粒子A1と、このA1とは色及び帯電性の異なる単色粒子A2を、電界の電気導電的作用下に移動させて画像形成させる画像形成装置が提案されている。
また、[特許文献3]には、表面伝導型電子放出素子(Suface-conduction Electron-emitter Display;SED)を用いて、CRTと同様に、このSEDから放出させた電子を蛍光体に当て発光させる自発光平面型ディスプレイのSED方式が提案されている。すなわち、ブラン管の陰極線銃に相当する電子放出部である表面伝導型電子放出素子を画素数だけ設けたガラス基板と、対の蛍光体付きのガラス基板とが、高真空の数mm間隙で封止パネル化されている。CRTと異なり電子ビームの偏向を必要とせず、40型を超える大画面でも、パネル厚が数cm程度でよく、現行のPDPに比較して消費電力が約1/3とされ、更にLCDのように液晶及びカラーフィルターを必要としない輝度と鮮明色を実現させる自発光型ディスプレイである。
また、[特許文献4]には、従来のTFT−LCDが、画素の高密度化・高精細化に係わる歩留り低下、画面サイズの大型化に係わるコストアップとに対する問題から、画像信号のスイチング素子として使うアクティブマトリックス方式のTFT−LCDに代えて、歩留りの向上、コストの低廉化、画素の高密度化及び画面サイズの大型化を可能にさせるPA−LCDの液晶ディスプレイが提案されている。すなわち、透明基板上にストライブ状のアノードとカソードを設けるプラズマチャンネル上に設ける誘電体シートを介して交差して設ける信号電極とを伴うプラズマセルをスイチング素子とするアクティブマトリックス型LCDとしてのプラズマアドレス液晶表示装置(PALC)が提案されている。
特開2003−295235号 特開2001−033833号 特開2000−251643号 特開2003−107447号
以上のような状況下に、携帯電話機、ノート型パソコン、PDA(小型情報機器)、カーナビゲーション等のディスプレイに見られるLCD、ELD等のフラットパネル型ディスプレイ装置が、大小の表示画面サイズを有するディスプレイとして広く利用されている。また、近年、特に大型大画面のテレビ用フラットパネル型ディスプレイとして、PDPが急速に普及している。また、歩留まり、コスト、高密度化・高精細化等に係わって種々課題を抱えるLCDにおいても、PDPの低消費電力化の技術的課題に関連させて、PDPに比較して、より薄型化、より軽量化、より低消費電力化等を可能にさせるとして、例えば、特に中型画面のテレビ用フラットパネル型ディスプレイとして展開されている。
また、既に上記した次世代のディスプレイとしてのSED方式による自発光型ディスプレイは、PDPに代替させて低消費電力、薄型の大画面として、例えば、壁掛けテレビとして利用されるフラットパネル型ディスプレイが提案されている。また、同じく既に上記した次世代のディスプレイとしてのPALC方式の反射型液晶ディスプレイは、従来のTFT−LCDのアクテイブマトリックスとして画素スイチングのTFT方式に代えて、歩留りの向上、コストの低廉化、画素の高密度化及び画面サイズの大型化を可能にさせるPA−LCD(プラズマアドレス液晶ディスプレイ)方式のフラットパネル型ディスプレイが提案されている。更には、種々上記したLCD、LED、PDP、SED又はPALC等の何れとも画像の表示方式が全く相違するが、PLDとしての各種のディスプレイが提案されているのが実状である。
このように多岐にわたる表示形式に対処すべく、多種多様のディスプレイ装置が展開され、その用途動向においては、何れもフラットパネル型ディスプレイとして用いられているが、益々薄型で、軽量で、省電力型の小型化の方向にある一方で、益々薄型で、省電力型で、大画面の大型化の方向にもある。また、その技術動向に言及すれば、益々省電力型下にあって、高視野角のディスプレイ画面で、その表示品質を一層向上できる表示形式が求められ、益々多様化する用途動向に対処させている。更には、情報、端末、ネットワークの観点で、益々拡大普及するインタネットを介してのブロードバンドメデアにあって、その端末を担うディスプレイの表示形式も、益々多岐にわたると予想される中で、近年に及んでも、未だ充分満足される表示形式に至っていない傾向にあるとも言える。
そこで、本発明者らは、既に特願03−391544号において、体積法で表す平均粒子径が1〜300μm範囲にある単分散粒子で、2色相に色分けされた着色球状樹脂粒子及びその新規な製造方法を提案した。また、その2色相着色球状粒子の用途として、例えば、画像を表示させるディスプレイ媒体として期待されることから、その2色相を帯電的に(±)の2極相に分極している2色相球状粒子を提案している。
そこで、本発明者らは、このような2色相が(±)2極性である特徴を活かすことで、簡単に2色相粒子を反転させることで変色画像を視感させることに着目して、電気的に絶縁性である2枚のガラス板パネルを、略0.5mm間隙になるように対向貼り合わせたフラットパネルを試作した。このパネル間に封止された空気媒体中に、粒子径45μmで、白黒2色相の球状粒子で、しかも、(±)2極相に分極する有極性粒子(又は双極性粒子)を封入させた。次いで、この試作無電極パネルの両端に(±)電極を装着させて、所定電圧を印加させながらこの外部電極をON−OFFさせたところ、電流計は全く振れないが、極めてスムーズに白黒相が反転する変色像を視感させることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明によれば、対向する無電極パネル中に封入されている表示媒体の2色相双極性球状粒子を、誘電分極下に反転変色させて、所望する着色画像を表示(又は記録)させることを特徴とする画像記録媒体を提供する。
すなわち、対向する2枚の無電極狭持基板としての両無電極パネル板は、非導電体の少なくとも誘電体部材であって、画像表示側パネル板は透明誘電体部材で、しかも、この対向する両無電極パネル板は、少なくとも同等の誘電率を有している。また、このパネル中に封入する表示媒体は、互に異なる2色相を有し、しかも、互いに異なる(±)の帯電極性を有する双極性球状粒子であり、双極性球状粒子を封入させる密封パネルは空気媒体槽からなる
そこで、このように誘電体部材の無電極パネル内に封入されている表示媒体が、(±)の双極に帯電する双極性球状粒子であることから、例えば、靜置下にこのパネルが電子放出下に置かれると、このパネル面は、恰も仮想電界の外部電界下に置かれる。このようなパネル中にある双極性球状粒子は、恰も強誘電体の分極2色相球状粒子として誘電分極下に分極反転され、着色画像として視感(又は記録)させることができる画像記録媒体である。
また、本発明の他の目的として、このような特徴によって画像を記録形成させる本発明による画像記録媒体を用いることで、対向する2枚の対の両無電極狭持基板である無電極パネル中に封入する表示媒体の2色相双極性球状粒子が、仮想電界下の誘電分極下に反転変色させて、所望する着色画像を表示させることを特徴とする画像形成装置を提供する。
すなわち、用いる画像記録媒体は、互に異なる2色相を有し、且つ互いに異なる(±)の帯電極性を有する双極性球状粒子が、表示媒体として対向する対の両無電極パネル中に設けられる空気媒体槽に封入・分散されている。
また、両無電極狭持基板は、非導電体の少なくとも同程度の誘電率を有する誘電体部材であって、且つ画像表示側狭持基板が、透明誘電体部材である。
このような画像記録媒体が画像形成時には、この対の両無電極パネルが仮想電界下に置かれる両パネル板面は、コンピュータ指令による誘電分極下に所望するパターン像を形成させるパターン信号として(±)対の帯電極を形成させることから、封入されている双極性の2色相球状粒子は、このパターン仮想電界に沿って速やかに分極反転して所望するパターンの着色画像をこの画像記録媒体に表示させることができる。
以上から、本発明が提供する画像を形成させる記録媒体は、フラットパネル型ディスプレイ用であって、2色相球状粒子の表示媒体を封入する密封セルは、対向電極を有さない誘電体部材の狭持パネル板で構成されている。しかも、対向する対の誘電体パネル板の誘電率は、画像表示時に形成される仮想電界下に、狭持パネル板には(正)・(負)対の帯電極性をスムーズに形成させることから、略同等で、限りなく同等の誘電率であることが重要である。
すなわち、この狭持パネル板を、外部電極を介して所定電圧の印加下に置くことで、両パネル板は誘電体であるが故に、電流が流れずに何れかパネル面が(−)帯電すると同時に、誘電分極下に対向パネル面は(+)帯電されて、狭持パネル板は、仮想電界下に置かれる。このような仮想電界下に(±)の帯電極性を呈する対の誘電体狭持パネル中には、表示媒体として封入されている2色相双極性球状粒子は、予め帯電的に(±)の帯電極を有していることから、恰も強誘電体なる「2色相自発分極粒子」として封入されていることになる。この仮想電界下にある誘電体パネル中に封入されている「2色相自発分極粒子」は、仮想電界の帯電切り換えで、回転トルクが作用して容易に分極反転する。同時に2色相粒子であることから、この分極反転を介して明確に変色表示を視感させることから、無電極パネル中に封入する電荷的に双極性である2色相球状粒子の「反転トルク」で画像を表示させることを可能にさせている。
そこで、本発明においては、このように狭持パネル板を仮想電界下に置くためには、上記に説明する外部電極を介して所定の電荷印加で対処させる他に、本発明においては、対の狭持パネル板の何れか面を、例えば、表面伝導型電子放出素子法(SED法)、電解型電子放出素子法(FED法)、冷陰極線法(MIM法)、プラズマ放電法、コロナ放電法等から選ばれる何れかの対処法で、電子放出又はイオン放出させることで、少なくとも略同誘電率を有する誘電体部材の対パネル板面には、誘電分極下に容易に(+)に帯電され、狭持パネル板としては、(±)の仮想電界下に置くことができる。
以下に、本発明による画像記録媒体及びその画像記録媒体を用いる画像記録装置を実施させる最良の形態について更に説明する。
既に上述する如く本発明による画像記録媒体の画像形成させる対向する2枚のパネル板には対向電極が設けられていない。この無電極パネル中には、2色相球状粒子で、互いに異なる(±)の帯電極性を有する双極性球状粒子が、表示媒体として封入されている。しかも、2枚の対向パネル板は、少なくとも同等の誘電率を有する非導電性の誘電体部材で構成されていることが特徴である。
従って、このような対向する誘電体パネル板の何れか片方面が、例えば、外部から電子又はイオンが照射されると、容易に(−)極に帯電されて他方対向パネル面には、対の(+)極を誘電帯電させる。本発明においては、対向する無電極パネル板は、このような仮想電界に置かれることで、この対向パネル板中に封入される有極性2色相球状粒子は、恰も強誘電体の双極性粒子(又は自発分極粒子)として挙動することから、この仮想電界下に容易に回転トルクすなわち反転トルクが作用して反転変色させて、所望する着色画像を表示させることが特徴である。
すなわち、図1(a)及び(b)に示す本発明による画像記録媒体の概念断面図を参照して更に説明する。誘電体部材の対向パネル板20、21には、図(b)に図示すように、例えば、外部電極を介して所定電界(E)を印加させることができる。このような印加状態の誘電体パネル板には、全く電流が流れないが、「パネル20」面には、(−)帯電がなされると同時に、「パネル21」面には、(+)帯電がなされる。この状態で、本発明においては、無電極であるパネル「20/21」面は「(−)/(+)」の仮想電界下に置かれている。そこで、図(b)中において、例えば、(−)帯電のパネル20面に対して、対同(−)極帯電で対面している封入「2色相球状粒子1」の「自発分極2色相球状粒子」は、図示されているように瞬時に同心軸での分極反転が、「(±)1」→「(±)2」→「(±)3」→「(±)4」→「(±)5」の分解反転図に示すように、白色→黒色ドット像とし視感される。次いで、表示されたこの黒色ドットは、図(a)に図示するように「20/21」面が「(+)/(−)」の仮想電界下に切り変わることで、瞬時に同心軸での分極反転が、「(±)6」→「(±)7」→「(±)8」→「(±)9」→「(±)10」の分解反転図に示すように、この黒色ドット像は消去又は削除させることになる。
そこで、本発明においては、このような「白/黒」の2色相双極性球状粒子の画像表示媒体に変えて、このパネル中に、例えば、赤色/白色、黄色/白色、青/白色、緑色/白色、紫色/白色等の何れかの「有彩色相/白色相」なる2色相双極性球状粒子を封入させることができる。従って、本発明においては、「黒色/白色」を含めてモノトーン(単色)による反転変色画像用の画像記録媒体を適宜好適に用いることができる。また、例えば、赤色/白色、黄色/白色、青/白色、緑色/白色、紫色/白色等から選ばれる少なくとも2有彩色以上を組み合わせることで、「有彩色相/白色相」からなる混在色の2色相双極性球状粒子が封入する画像表示媒体を適宜好適に用いることができる。
従って、本発明による画像記録媒体は、誘電体部材からなる2枚の対向する密封パネル板中に、「黒色/白色」を含めて、その他の有彩色のモノトーン(単色)の画像表示及び「有彩色相/白色相」の2色以上の多色の画像表示を可能にさせる2色相双極球状粒子の一個分を一画素(又は一ドット)とする複数の画素群を形成するように封入させることができる。
そこで、本発明において、このように封入される2色相双極性球状粒子は、表示画像を鮮明にさせるためから、体積基準で表す平均粒子径として、20〜400μmの範囲で、好ましくは、30〜300μmであって、しかも、反転させる回転性から、好ましくは、単分散粒子であることが好適である。また、対向する無電極のパネル間には、0.4〜1.5mmの間隙が設けられ、好ましくは、表示画像の鮮明さ、画像安定性、反転性等から0.6〜1.2mmの間隙を設けることが好適である。
また、本発明において、画像表示媒体の2色相双極性球状粒子を、封入させる密封パネル板内は、好ましくは、常圧下に空気を封入させた空気媒体槽なる分散媒体とすればよい。しかも、2色相双極性球状粒子の双極帯電性からすれば、適宜適度の湿度(相対湿度HRで表して20〜90%)を有する分散媒体であってもよい。また、本発明においては、必要に応じて、この密封パネル板内の分散媒体の2色相双極性球状粒子の反転性を阻害させるような化学的又は物理的に浸蝕変形させない限りにおいて、誘電性の有機溶媒を分散媒体とすることもできる。
以上から、このような特徴を有する本発明による画像記録媒体を用いることで、以下に説明する如く、本発明によって、図2に図示するような画像記録装置を適宜実施させることができる。
図2には、本発明による画像記録媒体を用いてなる画像記録装置の概念断面図が図示されている。同程度の誘電率を有し、シート厚が0.01〜1mm範囲にある2枚の誘電体シートの「透明誘電体シート20」/「誘電体シート21」とを対向させた両パネル板間には、間隙幅が0.6〜1.2mmの密封空気媒体槽25が形成されている。この媒体槽25中には、2色相双極性球状粒子(11,12)が封入されている。また、封入させる2色相双極性球状粒子(11,12)は、既に詳細に上述しているように、本発明における仮想電界下で反転変色させて画像を表示させる画素(ドット)群を形成させる画像表示媒体として封入分散されている。
また、この画像記録媒体である両無電極パネル体に設ける間隙幅0.6〜1.2mmで形成されている密封空気媒体槽25には、粒子径が20〜400μm範囲にある2色相双極性球状粒子(11,12)が、限りなく一段相を形成するように封入分散させ、仮想電界下でのスムーズな反転変色を妨げない範囲における最大分散密度で封入されている。この2色相の有彩色相は、黒色/白色を含む、例えば、赤色/白色、黄色/白色、青/白色、緑色/白色、紫色/白色等の何れかの「有彩色相/白色相」なる2色相双極球状粒子を封入させることができる。また、本発明においては、密封空気媒体槽25中には、それぞれ単独のモノトーンであってもよく、これらの複数色を適宜混合させた多色画像を形成させる表示媒体として封入させてもよい。
そこで、本発明による画像記録装置には、例えば、図2に図示するような、[透明誘電体シート20/2色相双極球状粒子(11,12)封入空気媒体槽25/誘電体シート21]の構成からなる両無電極パネル体に、密封型の「電子放出槽ユニット40」が設けられている。この電子放出槽ユニット40は、誘電体シート21面の所望するスポット帯電群に対して電子を放出させて、誘電体シート21面の所望面を(−)に帯電させる。この時点において、本発明において、対向する透明誘電体シート20の対所望面は、瞬時に誘電分極されて(+)に帯電する。従って、この空気媒体槽25の2色相双極球状粒子12は、仮想電界下に置かれ、既に図1(a)及び(b)の説明から明らかなように、この2色相双極球状粒子12は、反転変色されて所望する画像を形成させる画素の一部として表示させるものである。
このように密封型の電子放出槽ユニット40から放出させ電子は、本発明において、例えば、電子放出槽ユニット40中に設ける「表面伝導型電子放出素子」30を介して平面的に照射される。本発明においては、「表面伝導型電子放出素子」30は、誘電体シート31を介して設ける発生信号回路32(又は表面伝導型電子放出素子の動作回路32)をコンピュータ下に、所望するパターン像を形成させるパターン信号のDS33として動作させることで、「表面伝導型電子放出素子」30を介して誘電体シート21面には、「S字型」状パターンの(−)帯電するように電子が放出される。その結果、透明誘電体シート20の対所望面には、「S字型」状に(+)帯電されて、このような仮想電界下に置かれる2色相双極球状粒子12群は、例えば、図2に図示する綜研化学(株)のハウスマークである「S字型」画像を反転表示させることができる。
また、本発明において、画像形成装置に搭載する画像記録媒体を起動(又は駆動)させる動作源として、画像記録媒体の対向誘電体パネル板を仮想電界下に対処させるものであれば、既に上述した表面伝導型電子放出素子法(SED法)に限定されるものではなく、例えば、電解電子放出素子法(FED法)、冷陰極線法(MIM法)、プラズマ放電法、コロナ放電法等から選ばれる何れかの電子放出又はイオン放出法を適宜挙げることができる。
そこで、本発明の画像記録媒体の表示媒体である2色相双極球状粒子の製造方法として、既に本発明者らは特願03−391544号において、体積法で表す平均粒子径が1〜300μm範囲にある単分散粒子で、2色相に色分けされ、且つ画像を表示させるディスプレイ媒体として期待される(±)2極相を形成する2色相球状粒子のマイクロチャンネル製造方法を提案している。
すなわち、このマイクロチャンネル製造方法によれば、着色連続相と球状粒子化相とが互いにO/W型又はW/O型の関係にあって、着色連続相が移送される第1マイクロチャンネルから、第2マイクロチャンネルに流れる流動媒体の球状粒子化相内に、2色の着色連続相が順次吐出させて2色相球状ポリマー粒子で、電荷的に(±)の極性を有する双極性球状粒子として適宜に調製される。
重合性樹脂成分を含有する油性又は水性の流動性媒体中に、この媒体に不溶性の着色染顔料を含有する2色に分相させた着色連続相中の重合性樹脂成分を、しかも、互いに異なる正負に帯電する重合性モノマーで形成させて、第1マイクロチャンネルに移送させ、次いで、この着色連続相を、第2マイクロチャンネル内を流れる水性又は油性の球状粒子化相中に、連続又は間欠的に順次吐出させる。次いで、球状粒子化相中に吐出させた吐出物は、マイクロチャンネル内での一連の吐出・分散・移送中に球状粒子化されながら、球状粒子化相中に順次球状物化されるので、この球状化粒子中の重合性樹脂成分をUV照射下及び/又は加熱下に重合硬化させ2色相双極性球状粒子が適宜調製される。
そこで、本発明における着色連続相とは、2色相に分相されている連続色相であって、黒色/白色を含む、例えば、赤色/白色、黄色/白色、青/白色、緑色/白色、紫色/白色等の何れかの「有彩色相/白色相」から選ばれる何れかの2色の分相色相を挙げることができる。このような色相を形成させる染顔料としては、本発明で好適に使用される後述する重合性樹脂成分を含有する流動性分散媒体に不溶性又は均一に分散される限りにおいて特に限定することなく適宜選んで用いられる。
本発明において、好ましくはモノマーより水に溶解し難い油溶性染料であれば適宜好適に使用される。その油溶性染料として、例えば、黒・・・Olesolol Fast Black,Solvent Black 27Cr(3価)5%含有,Pigment Black7/水、赤・・・VALIFAST RED 3306,Olesolol Fast RED BL,Solvent RED 8Cr(3価)5.8%含有、青・・・カヤセットブルー,Solvent Blue 35、黄色・・・VALIFAST YELLOW 4120,Oil Yellow 129,Solvent Yellow 16,Solvent Yellow 33,Disperse Yellow 54、緑・・・Oil Green 502,Opias Green 502,Solvent Green 3、マゼンダ・・・VALIFAST PINK 2310N,Plast RED D-54,Plast RED 8355,Plast RED 8360,Solvent RED 149,Solvent RED 49,Solvent RED 52,シアン・・・VALIFAST BLUE 2610,VALIFAST BLUE 2606,Oil BLUE 650,Plast BLUE 8580,Plast BLUE 8540等を挙げることができる。また、必要に応じて各種の直接染料、酸性染料、塩基性染料、アゾイック染料、反応性染料、蛍光染料及び蛍光増白剤を使用することができる。
また、顔料として、例えば、イエロー顔料としてパーマネントイエローDHG,リオノールイエロー1212B,シムラーファーストイエロー4400,ピグメントイエロー12、マゼンダ顔料としてピグメントレッド57:1,リオノールレッド6B−4290G,イルガライトルビン4BL,ファストゲンスーパーマゼンダRH、シアン顔料としてリオノールブルー7027,ファストゲンブルーBB,クロモフタルブルー4GNP、ブラック顔料としてカーボンブラック,ブラックパールズ430、チタンホワイト,リトポン,炭カル、ベンガラ,カドミウム赤,クロムパーミリオン、黄鉛,亜鉛黄,バリウムエロー,コバルトエロー、エメラルドグリーン,コバルトグリーンビリジアン、群青,ブルシアンブルー,コバルトブルー,エジプトブルー、マンガンバイオレット,コバルトバイオレット,マルス紫等の各種の無機・有機顔料等も使用することができる。
これら着色剤としての染顔料の添加量は、特に限定されるものではなく、また、その着色粒子の用途等によっても所望される色調が異なり、また、上述する着色連続相中での分散性等から、本発明においては、着色連続相中の重合硬化成分である全重合性樹脂成分100重量部当たり、0.1〜20重量部で、好ましくは2〜10重量部の範囲で適宜好適に添加することができる。
そこで、このような観点から、本発明に用いる重合性樹脂成分(又は重合性モノマー)として、下記に種々挙げる重合性モノマーの具体例として示すモノマー種から明らかなように、本発明に用いる重合性モノマーの官能基又は置換基の種類によって、既に上述する本発明に用いる2色相双極球状粒子の帯電性は、それぞれ(−)帯電性と(+)帯電性を示す傾向にあるモノマー種を挙げることができる。従って、少なくとも2種以上の複数種のモノマーを本発明における重合性樹脂成分として使用する場合には、その(+)及び(−)帯電性を示す傾向を周知のうえで、好ましくは、同種帯電性の傾向にあるモノマー同士を複数組合わせて適宜好適に使用することもできる。
一方、少なくとも1種の官能基及び/又は置換基を分子内に有する重合性樹脂成分(又は重合性モノマー)において、その官能基又は置換基としては、例えば、カルボニル基,ビニル基,フェニル基,アミノ基,アミド基,イミド基,ヒドロキシル基,ハロゲン基,スルホン酸基,エポキシ基及びウレタン結合等を挙げることができる。本発明においては、このような重合性モノマーにおける官能基又は置換基を有するモノマー種の単独又は2種以上の複数種を組合わせて適宜好適に使用することができる。
そこで、(−)帯電性の傾向にある重合性モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸アリールエステル類としては;(メタ)アクリル酸フェニル,(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられ、ハロゲン基としては;(メタ)アクリル酸−2−クロロエチル等が挙げられ、ニトリル基としては;アクリロニトリル,メタクリロニトリル等が挙げられ、エポキシ基含有重合性化合物類としては;(メタ)アクリル酸グリシジル,マレイン酸のモノ及びジグリシジルエステル,フマル酸のモノ及びジグリシジルエステル,クロトン酸のモノ及びジグリシジルエステル,テトラヒドロフタル酸のモノ及びジグリシジルエステル,イタコン酸のモノ及びグシジルエステル等のジカルボン酸モノ及びアルキルグリシジルエステル,p−スチレンカルボン酸のアルキルグリシジルエステル等が挙げられ、ヒドロキシ基含有重合性化合物類としては;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル,(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル,(メタ)アクリル酸とポリプロピレングリコールが挙げられ、フッ素ビニル単量体類としては;(メタ)アクリル酸トリフルオロジメチル,(メタ)アクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル,(メタ)アクリル酸−2−パ−フルオロメチルエチル,(メタ)アクリル酸−2−パ−フルオロエチル,(メタ)アクリル酸パ−フルオロメチル等のフッ素置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられ、不飽和カルボン酸類としては;アクリル酸,メタアクリル酸,テトラヒドロフタル酸,イタコン酸,シトラコン酸,クロトン酸,マレイン酸,フマル酸,イソクロトン酸,ノルボルネンジカルボン酸等が挙げられ、また、これらの誘導体としての無水マレイン酸,無水イタコン酸,無水シトラコン酸,テトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
また、(ポリ)アルキレングリコールのジアクリル酸エステル類としては;エチレングリコールのジアクリル酸エステル,ジエチレングリコールのジアクリル酸エステル,トリエチレングリコールのジアクリル酸エステル,トリプロピレングリコールのジアクリル酸エステル等が挙げられ、また、(ポリ)アルキレングリコールのジメタクリル酸エステル類としては;エチレングリコールのジメタクリル酸エステル,ジエチレングリコールのジメタクリル酸エステル,トリエチレングリコールのジメタクリル酸エステル,ポリエチレングリコールのジアクリル酸エステル,プロピレングリコールのジメタクリル酸エステル,トリプロピレングリコールのジメタクリル酸エステル等を挙げることができる。
また、スチレン系モノマーとしては、例えば、アルキルスチレンとしては;スチレン,メチルスチレン,ジメチルスチレン,トリメチルスチレン,エチルスチレン,ジエチルスチレン,トリエチルスチレン,プロピルスチレン,ブチルスチレン,ヘキシルスチレン,ヘプチルスチレン及びオクチルスチレン等が挙げられ、ハロゲン化スチレンとしては;フロロスチレン,クロルスチレン,ブロモスチレン,ジブロモスチレン等が挙げられ、その他、ニトロスチレン,アセチルスチレン,メトキシスチレン等が挙げられる。
さらに、官能基を有さない(メタ)アクリル系モノマーとしては;(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸オクチル等のアクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキル、アクリル酸イソボルニル等の(メタ)アクリル酸と2環式アルコールとのエステル等が挙げられ、ケイ素含有ビニル系モノマーとしては;ビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエトキシシラン等が挙げられ、ビニルエステル類としては;プロピオン酸ビニル,n−酪酸ビニル,イソ酪酸ビニル,カプロン酸ビニル,ラウリル酸ビニル,ステアリン酸ビニル,安息香酸ビニル,サリチル酸ビニル等が挙げられる。
一方、(+)帯電性の傾向にある重合性モノマーとして、例えば、アミド基含有ビニル単量体類としては;メタクリルアミド,N−メチロールメタクリルアミド,N−メトキシエチルメタクリルアミド等が挙げられ、アミノ基含有エチレン性不飽和化合物類としては;(メタ)アクリル酸アミノエチル,(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル,メタクリル酸ジメチルアミノエチル,(メタ)アクリル酸アミノプロピル,メタクリル酸フェニルアミノエチル等のアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル系誘導体類,N−ビニルジエチルアミン,N−アセチルビニルアミン等のビニルアミン系誘導体類,アリルアミン,メタクリルアミン,N−メチルアクリルアミン,N,N−ジメチルアクリルアミド等のアリルアミン系誘導体,アクリルアミド,N−メチルアクリルアミド等のアクリルアミド系誘導体,p−アミノスチレン等のアミノスチレン類,N-メチロール(メタ)アクリルアミド及びジアセトンアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類,6−アミノヘキシルコハク酸イミド等が挙げられる。
また、例えば、(メタ)アクリル酸アミノエチル,(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル,メタクリル酸ジメチルアミノエチル,(メタ)アクリル酸アミノプロピル,メタクリル酸フェニルアミノエチル,メタクリル酸シクロヘキシルアミノエチル等のアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル系誘導体類,N−ビニルジエチルアミン,N−アセチルビニルアミン等のビニルアミン系誘導体類,アリルアミン,メタクリルアミン,N−メチルアクリルアミン,N,N−ジメチルアクリルアミド等のアリルアミン系誘導体,アクリルアミド,N−メチルアクリルアミド等のアクリルアミド系誘導体,N−アミノスチレン等のアミノスチレン類,6−アミノヘキシルコハク酸イミド等のアミノ基含有エチレン性不飽和結合を有するモノマーが適宜好適に使用することができる。
本発明において、既に上述した第2マイクロチャネルに着色連続相として突出された後の重合性樹脂成分の重合時におけるこのような重合性モノマーを他の共重合モノマーに組合わせて使用する場合には、着色樹脂微粒子に託される所望する帯電性(又は電気泳動性)にもよるが、重量基準で表して、帯電性モノマーが、好ましくは全モノマー中1〜100%の範囲で、更に好ましくは5〜100%で、特に好ましくは10〜100%の範囲にある重合性モノマーとの共重合体粒子であれば適宜好適に使用されて、所望する双極性球状粒子を提供することができる。
また、このような本発明に表示媒体として用いる2色相双極性球状粒子は、球状の単分散粒子で、その平均粒子径が体積基準で表して1.0〜400μmの範囲で、好ましくは、1.0〜200μmで、更に好ましくは1.0〜50μmの範囲に適宜調製することができる。また、その平均粒子径のバラツキが著しく低い均斉な粒子を適宜調製される。本発明においては、その均斉度をCv値で表して、20%以下、好ましくは、5%以下、更に好ましくは3%以下の単分散粒子の2色相双極性球状粒子として適宜好適に用いられる。
以下に、本発明を実施例により更に説明するが、本発明はこれらの実施例にいささかも限定されるものではない。
(参考例)
メチルメタクリレート(MMA)100重量部と、ジメチルアミノメタクリレート1重量部と、着色剤としてカーボンブラック(三菱化学製;MA−100)0.3重量部とをサンドミルを用いて分散し、アゾビス系開始剤(V−65)の2重量部を溶解し、(+)帯電性の黒色連続相用反応性溶液A−1とした。
次に重合性単量体2として、メチルメタクリレート(MMA)の100重量部と、MAAの1重量部と、IBX−A/AAポリマーの0.5重量部と、着色剤としてチタンホワイト(石原産業製 R−550)の10重量部とをサンドミルを用いて分散させ、過酸化物系開始剤(パーブチルND)2重量部を溶解させ、(−)帯電性の白色連続相用反応性溶液A−2とした。
次に、イオン交換水100重量部に88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部を溶解させたものを水性の流動媒体Bを調製した。
次いで、特願03−391544号に開示したマイクロチャンネル式製造装置を使用して、本発明に使用する2色相双極性球状粒子を調製した。Y字型のチャンネルを介して上記した黒色連続相用反応性溶液A−1と白色連続相用反応性溶液A−2との黒色/白色の単量体の2色相連続合流体として、T字型に交差したマイクロチャンネルの第1マイクロチャンネル側より、5(ml/hr)の突出量で、第2マイクロチャンネルを25(ml/hr)で流れる流動媒体B中に突出させ、その後、管内径1mmのガラスチューブに流しながら、100Wの高圧水銀灯を用いて100mW/cm2で160秒間紫外線を照射し重合を行なった。以上の操作により 黒色/白色の2色相で、且つ黒色(+)/白色(−)の電荷を呈する双極性球状粒子を調製した。その粒子径は150μmで、CV値は5%であった。なお、製造装置に設けるT字に交差するマイクロチャンネルにおける第1マイクロチャンネルは、縦0.1mm、横0.1mmで正方形の断面を持った流路で、第2マイクロチャンネルは、縦0.1mm、横0.2mmで長方形の断面を持った流路である。
(実施例)
次いで、参考例で調製した「黒/白」の2色相双極性球状粒子を表示媒体として封入させた[図1]に図示する画像記録媒体としての対向パネル板を、その各種の30×60×1.5mmのパネル板を対向組み合わせて試作した。その対向パネル間隙を0.4mmと0.6mmの2種として、それぞれの空気分散媒槽中に「黒/白」の2色相(±)双極性球状粒子を封入させた。次いで、[図1]に示すようにそのパネル両端に外部電極を設けて、静電気除去機のON/OFF下に、封入2色相双極性球状粒子の反転性を評価結果を[表1]に示す。
Figure 0004683877

以上から、封入2色相双極性球状粒子の反転性から評価すると、本発明による画像記録媒体を形成させる対向パネル板(又はパネルシート)は、導電性ではなく、且つ非導電性であるが誘電体部材であって、しかも、少なくとも、同程度の誘電率を有する誘電体部材を対向させてパネル板を構成させることが特徴である。
本発明によって、ディスプレイパネル間に対向電極を有さない点で、従来のノート型パソコン、携帯電話、 カーナビゲーション等のLCD、ELD等のフラットパネルディスプレイとは著しく異なり、また、画像形成が、仮想電界下に置かれるこの無電極ディスプレイパネル中の2色相双極性球状粒子の反転変色である点で、昨今のPLDなるパネル対向電極間に封入される表示媒体粒子の電気泳動下の変色表示とも著しく異なる薄型で、軽量で、省電力型の新規なフラットパネルディスプレイを提供させることができる。
本発明による画像記録媒体の画像表示の原理を説明する概念図を示す。 本発明による画像形成装置で、綜研化学(株)のハウスマーク「S」字を画像表示させた一例を示す。
符号の説明
1〜12 2色相双極球状粒子(表示媒体)
20、21 対向誘電体パネル板
25 電子放出槽パネル
30 平面伝導型電子放出素子
31 誘電体シート
32 画像信号電極(又は信号発生回路)
40 電子放出槽

Claims (6)

  1. 対向する2枚の無電極狭持基板である無電極パネル中に封入する表示媒体の2色相球状粒子を、誘電分極下に反転変色させて、所望する着色画像を表示させる画像記録媒体において、
    対向する対の両無電極パネル板は、少なくとも同等の誘電率を有する誘電体部材であって、且つ画像表示側パネル板は、透明誘電体部材で、
    前記表示媒体の2色相球状粒子は、互いに異なる(±)の帯電極性を有する双極性球状粒子で、
    前記双極性球状粒子を封入させる密封パネルは空気媒体槽からなり、
    画像表示時には、仮想電界下に置かれる前記無電極パネル中の前記2色相双極性球状粒子は、誘電分極下に分極反転させて着色画像を表示させることを特徴とする画像記録媒体。
  2. 封入する前記表示媒体は、黒色相と白色相との2色相球状粒子か又は赤色、黄色、青色、紫色及び緑色の何れか有彩色相と白色相との2色相球状粒子で、且つ体積基準で表す平均粒子径が10〜400μmであることを特徴とする請求項1に記載の画像記録媒体。
  3. 対向する前記無電極パネル間には、0.1〜1.5mmの間隙が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像記録媒体。
  4. 対向する対の両無電極狭持基板である無電極パネル中に封入する表示媒体の2色相球状粒子を、誘電分極下に反転変色させて、所望する着色画像を表示させる画像記録媒体を用いてなる画像形成装置において、
    用いる画像記録媒体の対向する対の両無電極パネル中には、表示媒体である2色相球状粒子が、互いに異なる(±)に帯電する双極性球状粒子として封入され、
    前記双極性球状粒子を封入させる密封パネルは空気媒体槽からなり、
    前記対の両無電極パネルは、非導電体の少なくとも同等の誘電率を有する誘電体部材で構成され、且つ画像表示側の無電極パネル板は、透明誘電体部材であって、
    画像形成時には、仮想電界下に置かれている前記対の両パネル板面には、誘電分極下に(±)の対の帯電極を呈し、
    前記画像記録媒体内に封入する前記2色相双極性球状粒子を、分極反転させて、所望する着色画像を表示させることを特徴とする画像形成装置。
  5. 画像表示時に形成される前記仮想電界は、表面伝導型電子放出素子法(SED法)、電解型電子放出素子法(FED法)、冷陰極線法(MIM法)、プラズマ放電法、コロナ放電法から選ばれる何れかの電子放出又はイオン放出によって対処させることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像記録媒体内には、封入する前記表示媒体が、黒色相と白色相との2色相の(±)有極性球状粒子による画素群が、無数に配置されて、所望する白黒画像を表示させることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
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