JP4682463B2 - 酸素センサの異常診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素センサの検出子欠損による異常を診断する酸素センサの異常診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
触媒を利用した排気ガス浄化システムを備える内燃機関では、触媒による排気ガスの有害成分の浄化を有効に行うため、内燃機関で燃焼される混合気の空気と燃料との混合割合、すなわち空燃比の厳密なコントロールが欠かせない(空燃比は、より詳しくは、燃焼される混合気の空気/燃料の重量比と定義される)。そうした空燃比の高精度の制御が必要な内燃機関では、その排気系に、排気ガス中の酸素分圧を検出する酸素センサを設け、その検出結果より空燃比を求めて、そのフィードバック制御を実施している。
【0003】
ここでは、そうした酸素センサの例として、固体電解質を用いた筒型酸素センサを説明する。このセンサは、図1(a)にその概念構造を示すように、排気通路内に突出するように配設された筒型の検出子を備えている。検出子は、その内面を大気(空気)に露呈するとともに、その外面は、センサカバーを通して流過する排気ガスに曝される。また検出子は、その断面構造を同図(b)に示すように、内外の表面に電極が被覆された固体電解質により形成されている。固体電解質は、酸素がイオン化した状態でその内部を移動可能な固形物質を指し、酸素センサ用としては例えばジルコニアなどが利用されている。
【0004】
さて、そうした検出子を介して隔てられたその内側の大気と外側の排気ガスとの酸素分圧に差が生じると、その分圧の差を縮小すべく、酸素分圧の高い側(通常は大気側)の酸素がイオン化して固体電解質を通り、酸素分圧の低い側(通常は排気ガス側)へと移動する。酸素分子はイオン化する過程で4価の電子を受け取り、イオン化した状態から分子に戻る過程で4価の電子を放出する。そのため、上記の酸素の移動に応じて検出子の内外表面の電極で電子の移動が生じ、その結果、検出子に起電力が発生する。こうしてこのセンサは、大気と排気ガスとの酸素分圧の差に応じて電圧を出力する。
【0005】
一方、排気ガスの酸素分圧は、燃焼された混合気の空燃比に応じて変化する。例えば、理論空燃比、あるいはそれよりもリッチな空燃比で燃焼した混合気の場合、混合気の酸素がほぼ完全に燃焼し尽くされるため、その排気ガスの酸素分圧はほぼ零となる。また理論空燃比よりもリーンな空燃比の場合には、燃焼時に酸素が余剰する。そのため、空燃比がリーンとなるほど、排気ガス中の酸素分圧は高くなる。これに対して、大気の酸素分圧は、常にほぼ一定である。したがって、大気の酸素分圧を基準とした排気ガスの酸素分圧に応じた上記センサの出力電圧の大きさにより、内燃機関で燃焼された混合気の空燃比を把握できる。
【0006】
ちなみに、酸素センサには他にも、板形状の検出子を用いたものや、検出子にジルコニア以外の素材を用いたものなど、様々なタイプの酸素センサがある。そしてその多くでは、上記例示したセンサと同様の検出原理により排気ガスの酸素分圧を検出する構成、すなわち基準ガスと排気ガスとを隔離するよう配設された検出子が、基準ガスに対する排気ガスの酸素分圧の差に応じて検出信号を出力することで上記検出を行う構成となっている。またそうした酸素センサの多くでは、図1に例示した酸素センサと同様に、基準ガスとして大気を用いるようにしている。
【0007】
なお、理論空燃比での燃焼(ストイキ燃焼)のみを目的とした空燃比制御を行う内燃機関では、理論空燃比を境に出力電圧が大きく変化する特性の酸素センサが用いられることが多い。こうしたセンサは、理論空燃比よりもリッチ、及び理論空燃比よりもリーンのいずれかといった低い分解能しか持たないものの、上記ストイキ燃焼のみを行うには、それで十分事足りる。一方、希薄空燃比での燃焼を行うなど、より広範囲の空燃比での燃焼を行う内燃機関では、排気ガスの酸素分圧に応じてその出力電圧が線形的に変化する特性の、より分解能の高い酸素センサが用いられることもある。
【0008】
さて、こうした酸素センサにおいて、図2(a)に示すような検出子の欠損が生じて検出子の内外が連通すると、同図(b)に示すように検出子外部の排気ガスがその内部に侵入し、その内外の酸素分圧の差が無くなってセンサは起電力を発生しなくなる。よって、酸素センサの出力を監視し、検出子内外の酸素分圧の差がないことを示す検出信号を出力し続けるような出力パターンが認められた場合、検出子の欠損が生じたものと判定することができる。
【0009】
具体的には、酸素センサがリーン信号を出力し始めてからリッチ信号が出力される迄の時間を、機関運転中に常時計測し、その時間が所定時間を超えることをもって検出子の欠損有りと判定することができる。ここでは、燃焼された混合気の空燃比が理論空燃比よりもリーンであることを示す酸素センサの検出信号をリーン信号といい、それよりもリッチであることを示す酸素センサの検出信号をリッチ信号という。
【0010】
しかしながら、そうした診断態様では、例えば以下のような状況では、検出子の欠損の発生を必ずしも的確には検出できなくなることがある。
車載用内燃機関では、車両の走行状況などに応じて、燃料噴射を一時的に停止する燃料カットがしばし実施される。燃料カット中には、排気通路に空気が流され、それにより検出子の内外の気体が共に空気の状態となる。ここで燃料噴射が再開されれば、燃焼にともなう排気ガスが排気通路に流される。
【0011】
このとき、センサの検出子に欠損が生じていれば、燃焼再開とともに空燃比がリッチとなったとしても、検出子の内外の酸素分圧に差が生じないため、酸素センサはリーン信号を出力し続けるはずだ。ところが、検出子の外部に排気ガスが到達してからその排気ガスが検出子の内部に入り込むまでには若干の時間が必要となる。そのため欠損が発生している場合にも、燃料カットからの復帰直後には一時的に、図2(c)に示すように、検出子の内部に空気が存在し、その外部に排気ガスが存在するという欠損の無いときと同様の状態となることがある。そしてその結果、燃料カットからの復帰直後には、検出子の内外の酸素分圧に差が生じてセンサが起電力を発生してしまい、酸素センサが一時的にリッチ信号を出力することがある。
【0012】
このため、酸素センサの出力がリーン信号となってからリッチ信号に反転するまでの時間に基づいた上記の診断態様では、欠損が生じていようとも、欠損が無いとの誤った判定がなされてしまうことがある。
【0013】
そこで従来、例えば特開平8−21282号公報では、燃料カットからの復帰より一定の期間が経過するまでの間は、欠損異常の判定にかかるセンサ出力のモニタを禁止するようにしている。これにより、燃料カットからの復帰直後にセンサが如何なる検出結果を示そうとも、それが異常判定に反映されることはなくなり、上記のような誤判定を回避できる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
こうして酸素センサの検出子欠損を、ある程度に高い精度で判定することは可能であるが、その判定手法には未だ改良の余地がある。
【0015】
例えば上記公報の異常判定手法によれば、上記のような好ましくないセンサ出力の診断への反映を確実に回避しようとすれば、燃料カット復帰から十分な時間が経過するまでの間、異常判定にかかるセンサ出力のモニタを中断しなければならない。そしてその結果、検出子の欠損発生の判明が遅れ、早急な対応が行えなくなるおそれがある。
【0016】
またそうした特殊な状況でなくとも、内燃機関の運転状況によっては、欠損の生じた酸素センサが正常時と同様の出力パターンを示したり、或いは正常な酸素センサが欠損発生時に類似した出力パターンを示したりすることもある。そのため、そうした状況と検出子の欠損との的確に判別するには、ある程度長期に亘るセンサ出力のモニタが必要となる。
【0017】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、酸素センサの検出子欠損による異常を、より好適に診断できる酸素センサの異常診断装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果を記載する。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、基準ガスと排気ガスとの間に介設される検出子を有して、それら基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差に応じた検出信号を出力する酸素センサについて、その酸素センサの検出信号の出力パターンに基づいて前記検出子の欠損異常を診断する酸素センサの異常診断装置において、前記酸素センサの検出電圧毎の出力頻度の分布に基づき前記検出子の欠損の有無を判定して前記異常を診断するようにしたものである。
【0019】
上述したように、検出子の欠損が生じると、検出子の基準ガス側にも排気ガスが入り込み、検出子の基準ガス側と排気ガス側との酸素分圧の差が無くなる。ただし特定の状況下では、検出子の欠損が発生していても、酸素センサが正常時と同様に、基準ガス側と排気ガス側との酸素分圧の差があることを示す検出信号を出力することがある。とは云え、そうした現象の発生は散発的であり、酸素センサの検出信号の出力分布は、検出子の欠損の発生により大きく様変わりする。よって上記構成のように、酸素センサの検出信号の出力分布に基づいて異常診断を行えば、検出子の欠損発生時に酸素センサが正常時に類似した検出信号を散発的に出力したとしても、適切に異常を検出することができる。
【0020】
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の酸素センサの異常診断装置において、前記基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差が所定値以下であることを示す前記酸素センサの検出電圧の出力割合が所定値以上となる出力分布の確認に基づき、前記検出子の欠損有りと判定するようにしたものである。
【0021】
上述したように酸素センサは、その検出子に欠損が生じていても、基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差が大きいことを示す検出信号を散発的に出力することがある。ただし、そうした検出電圧の出力割合は小さく、欠損発生時の酸素センサの検出電圧毎の出力頻度の分布は、基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差の小さい領域に偏る。したがって、基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差が小さいことを示す酸素センサの検出電圧の出力割合がある程度よりも大きいことから、検出子の欠損の発生を的確に確認できる。
【0022】
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の酸素センサの異常診断装置において、前記基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差が所定値以上であることを示す前記酸素センサの検出電圧の出力割合が所定値以上となる出力分布の確認に基づき、前記検出子の欠損無しと判定するようにしたものである。
【0023】
検出子の欠損がなければ、上記のように、酸素センサの検出電圧毎の出力頻度分布が、基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差の小さい領域に偏ることはない。よって、基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差が大きい領域についての酸素センサの出力割合がある程度よりも大きいことから、検出子の欠損が無いことを的確に確認できる。
【0024】
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、空気と排気ガスとの間に介設される検出子を有して、それら空気と排気ガスとの酸素分圧の差に応じた検出信号を出力し、且つ機関排気系の触媒下流側に配設される酸素センサについて、その検出信号の出力パターンに基づいて前記検出子の欠損異常を検出する酸素センサの異常診断装置において、内燃機関の燃料カット復帰から所定時間が経過するまでに前記酸素センサから出力された検出信号については前記異常診断への反映を禁止するとともに、前記燃料カット中における前記触媒の酸素吸蔵量を算出し、その算出された酸素吸蔵量に応じて前記所定時間を可変設定するようにしたものである。
【0025】
燃料カットの実施により排気ガスの酸素分圧が高くなると、触媒に酸素が吸蔵されるようになる。こうして触媒に吸蔵された酸素は、燃料カット復帰後の排気ガスの酸素分圧の低下に応じて、徐々に排気ガス中に放出される。その結果、燃料カット復帰後しばらくは、機関排気系の触媒下流側では、排気ガスの酸素分圧が高い状態が続く。そこで酸素センサの出力パターンに基づく異常診断を的確に行おうとすれば、燃料カット復帰からしばらくの期間における酸素センサの出力結果を診断に反映しないようにする必要がある。
【0026】
一方、燃料カット復帰後の排気ガスの酸素分圧の高い状態が続く期間は、燃料カット中に触媒に吸蔵された酸素の量によって変化する。そこで、燃料カット復帰後、燃料カット中に触媒に吸蔵された酸素の量(酸素吸蔵量)に応じて、上記のような診断へのセンサ出力の反映を禁止する時間を設定すれば、そうした時間を必要最小限に設定することができる。したがって、上記構成によれば、燃料カット復帰後の触媒からの酸素放出による検出子の欠損異常の誤った判定を好適に回避しながらも、異常診断実施の機会低下を必要最小限に抑えることができる。
【0027】
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、空気と排気ガスとを隔離するように設けられた検出子を有して、それら空気と排気ガスとの酸素分圧の差に応じた検出信号を出力する酸素センサであって、機関排気系の触媒下流側に配設される酸素センサについて、その酸素センサの検出信号の出力パターンに基づいて前記検出子の欠損による異常を診断する酸素センサの異常診断装置において、内燃機関の燃料カット復帰から所定時間が経過するまでの前記検出信号については、前記異常診断への反映を禁止するとともに、前記燃料カット中の吸入空気量の積算値、及び触媒温度の少なくとも一方に応じて前記所定時間を可変設定するようにしたものである。
【0028】
燃料カット中に機関排気系に流された空気の量が多いほど、上述の燃料カット中における触媒の酸素吸蔵量も多くなる。そうした空気の量は、燃料カット中の吸入空気量の積算値から求めることができる。一方、触媒の酸素吸蔵能力は、その温度状態によって変化するため、燃料カット中の触媒の酸素吸蔵量も、触媒温度に応じて変化する。そのため、燃料カット中の吸入空気量の積算値、及び触媒温度の少なくとも一方に応じて、上記のような診断へのセンサ出力の反映を禁止する時間を可変設定することで、誤った異常検出を回避可能な必要最小限にそうした時間を設定できる。
【0029】
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の酸素センサの異常診断装置において、前記検出子の温度を検出する温度検出手段と、その検出された検出子の温度が、その検出子の活性温度未満であるときに出力された前記検出信号については、前記異常診断への反映を禁止する禁止手段と、を備えるようにしたものである。
【0030】
検出子の温度がその活性温度に達していなければ、酸素センサは機関運転状況に応じた適切な検出信号を出力できず、検出子の欠損が無いにも拘わらず、欠損が発生したときのような検出結果を出力することがある。その点、上記構成では、検出子の温度がその活性温度に達していなければ、そのときの酸素センサの検出信号の診断への反映が禁止されるため、そうした検出子の温度状況による誤まった異常診断を好適に回避できる。
【0031】
(請求項7)
請求項7に記載の発明は、空気と排気ガスとの間に介設された検出子を有して、それら空気と排気ガスとの酸素分圧の差に応じた検出信号を出力する酸素センサについて、その酸素センサの検出信号の出力パターンに基づいて前記検出子の欠損異常を診断する酸素センサの異常診断装置において、前記排気ガスの酸素分圧が前記空気よりも高いことを示す前記酸素センサの検出信号が出力されたことをもって、前記検出子の欠損異常有りと判定するようにしたものである。
【0032】
たとえ燃料カット中であろうとも、燃焼された排気ガスの酸素分圧が空気の酸素分圧よりも高くなることはない。ただし後述するように、検出子の欠損が発生したときには、機関運転状況によっては酸素センサが、排気ガスが空気よりも高い酸素分圧であることを示す検出信号を出力することがある。よって、そうした正常時には生じることのない酸素センサの検出信号の出力が確認されることから、検出子の欠損の発生を容易かつ的確に確認することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図3〜図7を参照して詳細に説明する。
【0034】
まず、本発明の適用される車載用内燃機関の排気ガス浄化システムの構成を、図3を参照して説明する。
同図3に示すように、内燃機関10の吸気通路11には、その通路面積を可変とするスロットルバルブ15が設けられ、その開度制御によりエアクリーナ14を通じて吸入される空気の量が調整されている。ここで吸入された空気の量(吸入空気量)は、エアフローメータ16により検出されている。そして吸気通路11に吸入された空気は、スロットルバルブ15下流に設けられたインジェクタ17より噴射された燃料と混合された後、燃焼室12に送られて、そこで燃焼される。
【0035】
一方、燃焼室12での燃焼により生じた排気ガスが送られる排気通路13には、排気ガス中の有害成分を浄化する三元触媒18が設けられ、その上流側にはフロント酸素センサ19、その下流側にはリア酸素センサ20がそれぞれ設けられている。
【0036】
三元触媒18は、燃焼される混合気の空燃比が理論空燃比近傍の狭い範囲(ウインドウ)でのみ、排気ガス中の主要有害成分(HC、CO、NOx)のすべてを効率的に浄化する。そうした三元触媒18を有効に機能させるには、混合気の空燃比を上記ウインドウの中心に合わせこむ、厳密なコントロールが必要となる。
【0037】
そうした空燃比の制御は、電子制御装置22により行われる。電子制御装置22には、上記エアフローメータ16や酸素センサ19,20、あるいはアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルセンサ21、機関回転速度を検出するNEセンサ(図示略)を始めとする各種センサ類の検出信号が入力されている。そしてそれらセンサ類の検出信号より把握される内燃機関10や車両の運転状況に応じて、上記スロットルバルブ15やインジェクタ17等を駆動制御して、上記のような空燃比の制御を行っている。そうした電子制御装置22による空燃比制御の概要は次の通りである。
【0038】
まず電子制御装置22は、上記アクセルペダルの踏み込み量や機関回転速度の検出結果に応じて把握される吸入空気量の要求量を求め、それに応じた吸入空気量が得られるようにスロットルバルブ15の開度を調整する。その一方、エアフローメータ16により検出される吸入空気量の実測値に対して、理論空燃比が得られるだけの燃料量を求め、それによりインジェクタ17からの燃料噴射量を調整する。これにより、燃焼室12で燃焼される混合気の空燃比を、ある程度に理論空燃比に近づけることはできる。ただし、それだけでは上記要求される高精度の空燃比制御には不十分である。
【0039】
そこで電子制御装置22は、上記各酸素センサ19,20の検出結果より把握される空燃比の実測値に基づいて、インジェクタ17からの燃料噴射量をフィードバック補正し、要求される空燃比制御の精度を確保している。
【0040】
以上のように、この排気ガス浄化システムでは、酸素センサ19,20の検出結果に応じて燃料噴射量をフィードバック補正する、いわゆる空燃比フィードバック制御を実施することで、混合気の空燃比を理論空燃比近傍に保持し、高い排気ガス浄化率を確保している。なお、この排気ガス浄化システムでは、上述のように2つの酸素センサ19,20によって、三元触媒18の上下流における排気ガスの酸素分圧をそれぞれ検出することで、上記空燃比フィードバック制御の更なる高精度化を図っている。
【0041】
こうした排気浄化システムに採用される2つの酸素センサ19,20はいずれも、基本的には図1に例示のセンサと同様の構造であり、大気と排気ガスとを隔離するように設けられた検出子を備え、それらの酸素分圧の差に応じた電圧を出力する。
【0042】
ここで、両酸素センサ19,20の出力特性を図4に例示する。同図における空気過剰率λとは、その理論空燃比を基準(λ=「1.0」)とした混合気中の空気重量比の比率を示している(λ=[空気の重量]/[混合気の重量]/[理論空燃比での空気/混合気の重量比])。
【0043】
同図に示すように、酸素センサ19,20の出力電圧は、空気過剰率λ=「1.0」を境に大きく変化し、燃焼された混合気の空燃比が理論空燃比よりもリーンな領域(λ>「1.0」)では比較的小さい電圧を示し、それよりもリッチな領域(λ<「1.0」)では比較的高い電圧を示す。ここでは、「0.45V」のセンサ出力をしきい値として、センサ19,20の検出結果が、理論空燃比よりもリッチかリーンかを判断している。なお、酸素センサ19,20の上記各領域でのセンサ出力電圧の大きさは、検出子の温度状態に応じて変化することがある。ただし、理論空燃比を境としてセンサ出力電圧が急変するというその出力傾向は、常に変化しないように設計されている。
【0044】
図5(a)〜(c)は、リア酸素センサ20の機関運転中における出力パターンの例を示している。
空燃比フィードバック制御が行われ、内燃機関で理論空燃比(ストイキ)燃焼が行われているときのリア酸素センサ20の正常な出力パターンの例を、図5(a)に示す。このようにストイキ燃焼時には、正常なリア酸素センサ20は、空燃比が理論空燃比よりもリッチであることを示す高い電圧と、それよりもリーンであることを示す低い電圧とを交互に繰り返すような出力パターンを示す。
【0045】
一方、内燃機関10では、高負荷運転時には、理論空燃比よりもリッチな空燃比で燃焼が行われる。こうしたときには、正常なリア酸素センサ20は、図5(b)に例示するように、空燃比が理論空燃比よりもリッチであることを示す比較的高い電圧域内で推移するような出力パターンを示す。
【0046】
これに対し、検出子の欠損が生じたときのリア酸素センサ20は、図5(c)に例示するような出力パターンを示す。すなわち、欠損が生じた場合には、リア酸素センサ20が正常であれば排気ガスと大気との酸素分圧の差がほとんど無いことを示す「0」V付近の電圧を出力した状態に保持されている。ただし、燃料カット復帰後のような排気ガスの酸素分圧の急変に応じて、時折高い電圧を出力する。
【0047】
以上のように、検出子の欠損が生じたときには、リア酸素センサ20の出力パターンは、正常時とは大きく異なっている。図6(a)〜(c)は、上記各状況でのリア酸素センサ20の出力分布を示している。このように、検出子の欠損が生じたときには、センサ出力の分布は、空燃比が理論空燃比よりもリーンであることを示す低い電圧域に偏るため(同図(c))、正常時(同図(a)(b))と明確に区別できる。このため、酸素センサ19,20の出力頻度の分布から、検出子の欠損の有無を容易かつ的確に判定できる。
【0048】
よって本実施形態では、機関運転中にセンサ出力のモニタ結果から、こうしたリア酸素センサ20の出力分布を求め、それに基づいて検出子欠損の有無を判定することで異常診断を行っている。以下、こうした異常診断処理の詳細を、図7を併せ参照して説明する。
【0049】
図7は、上記異常診断の処理手順の概要を示すフローチャートである。この異常診断処理は、触媒18の下流側に配設されたリア酸素センサ20を対象として、機関運転中に電子制御装置22により繰り返し実行される。
【0050】
この異常診断において電子制御装置22は、所定の期間、リア酸素センサ20の出力電圧をモニタし、その出力頻度を求めている。ここでのセンサ出力電圧のモニタは、次のように行われる。
【0051】
すなわち、電子制御装置22は、診断実施の前提条件の成立している限りにおいて(S100:YES)、この異常診断の処理を継続する。ここでは、下記条件(c1)〜(c4)のすべての成立をもって、前提条件の成立と判定している。
(c1) 車速が所定速度K8以上である。
(c2) アイドル運転中でない。
(c3) 燃料カット中でない。
(c4) 吸入空気量が所定量K9以上である、等。
こうした前提条件の設定により、ある程度に燃焼される混合気量が多く、混合気の空燃比が、排気ガスの酸素分圧に十分に反映されてリア酸素センサ20に検出可能な条件で、異常診断が実施されるようになる。
【0052】
そしてそうした前提条件が成立している限りにおいて(S100:YES)、電子制御装置22は、診断対象となるリア酸素センサ20の出力電圧を所定時間毎に取得(サンプリング)する。
【0053】
本実施形態では、センサ出力電圧を次の4つの領域(イ)〜(ニ)に区分けしている。
領域(イ):リア酸素センサ20がほとんど電圧を出力していない電圧域(0.05V以下)。
領域(ロ):正常な状態のリア酸素センサ20が、混合気の空燃比が理論空燃比よりもリーンのときに通常出力する電圧域(0.05〜0.45V)。
領域(ハ):領域(ロ)と領域(ニ)との中間の電圧域(0.45〜0.7V)。
領域(ニ):正常な状態のリア酸素センサ20が、混合気の空燃比が理論空燃比よりもリッチのときに通常出力する電圧域(0.7V以上)。
そして電子制御装置22は、センサ出力電圧がサンプリングされる毎に、各領域(イ)〜(ニ)にそれぞれ対応したカウンタCa,Cb,Cc,Cdの値をインクリメントすることで、リア酸素センサ20の上記各領域(イ)〜(ニ)の出力頻度をそれぞれ記録している(S110)。
【0054】
こうしたセンサ出力電圧のサンプリング、及びカウンタの操作は、上記前提条件が成立しなくなるか(S100:NO)、あるいは判定条件が成立するか(S120:YES)のいずれかとなるまで、繰り返し実行される。判定条件は、サンプリング開始からのモニタ時間が所定時間を経過したことを、その成立条件としている。
【0055】
そして、センサ出力電圧のモニタ途中、判定条件の成立を待たずして前提条件が不成立となったときには(S100:NO)、それまでの上記各カウンタCa,Cb,Cc,Cdの値は保持し、再び条件が整ってから異常診断を再開、継続する。
【0056】
一方、判定条件が成立し(S120:YES)、所定数のセンサ出力電圧のサンプリングを終えると、続いて、そのモニタ結果に基づいたリア酸素センサ20の正常・異常の判定が行われる(S130)。
【0057】
ここで、検出子欠損時のセンサ20の出力分布は、図6(c)に例示したように、領域(イ)や領域(ロ)の低い電圧域、すなわち正常な状態であれば混合気の空燃比が理論空燃比よりもリーンであることを示す領域に集中する。これに対して、正常時には、図6(a)(b)に例示したように、領域(ハ)や領域(ニ)のような高い電圧域、すなわち混合気の空燃比が理論空燃比よりもリッチであることを示す領域にも、一定割合以上のセンサ出力電圧がみられる。
【0058】
よって本実施形態では、下記の条件(a1)(a2)のいずれかが成立すれば、検出子の欠損は無く、リア酸素センサ20は正常であると判定している。
(a1) カウンタCdの値が所定値K1以上である。すなわち、モニタ期間におけるリア酸素センサ20の領域(ニ)における出力の割合が一定値以上である。
(a2) カウンタCcとカウンタCdの値の和が所定値K2以上である。すなわち、モニタ期間におけるリア酸素センサ20の領域(ハ)及び(ニ)における出力の割合が所定値以上である。
【0059】
また下記の条件(b1)〜(b3)のすべてが成立すれば、検出子の欠損が生じており、リア酸素センサ20は異常であると判定している。
(b1) カウンタCaの値が所定値K4以上である。すなわち、モニタ期間におけるリア酸素センサ20の領域(イ)での出力の割合が所定値以上である。
(b2) カウンタCdの値が所定値K5未満である。すなわち、モニタ期間におけるリア酸素センサ20の領域(ニ)での出力の割合が所定値未満である。
(b3) カウンタCcとカウンタCdの値の和が所定値K6未満である。すなわち、モニタ期間におけるリア酸素センサ20の領域(ハ)及び領域(ニ)での出力の割合が所定値未満である。
【0060】
こうして正常・異常の判定を行った後、電子制御装置22は、各カウンタの値をクリアし(S140)、診断処理を終了する。なお、ここで正常とも異常とも判定されなかったときには、前提条件が整い次第、異常診断をやり直す。
【0061】
以上のように、センサ20の出力分布に基づいて異常診断を行えば、たとえ検出子欠損の生じたリア酸素センサ20が、燃料カット復帰後などの排気ガスの酸素分圧の急変に応じて一時的に高い電圧を出力しようとも、それに拘わらず検出子欠損を的確に検出することができる。
【0062】
また検出子の欠損の生じたリア酸素センサ20は、排気ガスの酸素分圧の急変時に一時的に高い電圧を出力することはあるが、そうした高い電圧を出力している時間はごく短時間である。そこで本実施形態では、電子制御装置22は、上記モニタ期間中、リア酸素センサ20が、混合気の空燃比が理論空燃比よりもリッチであることを示す電圧(0.45V以上の電圧)を連続して出力し続けている時間を測定している。そしてモニタ期間におけるそうした時間の最大値が所定値以上であるときにも、検出子の欠損は無く酸素センサ20は正常であると判定している。
【0063】
なお、こうした態様での異常診断は、触媒18の上流側に設けられるフロント酸素センサ19を対象として適用することもできる。
以上説明した本実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
【0064】
(1) 本実施形態では、リア酸素センサ20の出力分布に基づいて、検出子欠損の有無を判定し、異常診断を行っている。よって、検出子欠損の生じたリア酸素センサ20が一時的に高い電圧を出力しようとも、それに拘わらず検出子欠損を的確に検出することができる。
【0065】
(第2実施形態)
続いて、本発明を具体化した第2実施形態について、第1実施形態と異なる点を中心に、図8、図9を併せ参照して説明する。
【0066】
第1実施形態のように酸素センサの出力分布に基づいたり、上記公報のように酸素センサのリーン信号の継続時間に基づいたりするなど、酸素センサの出力パターンに基づいて検出子欠損の有無を判定し、異常診断を行うことができる。ところが酸素センサは特定の状況下では、検出子の欠損発生時にも正常時と同様の出力パターンを示すことや、あるいはその逆に正常時にも欠損発生時と同様の出力パターンを示すことがある。例えば、次のような状況では、そうした誤診断を招き易い酸素センサの出力パターンが示されることがある。
【0067】
(状況1) 燃料カットの復帰直後
内燃機関10の燃料カット中には、排気通路13に空気が流され、その空気中の酸素の一部が三元触媒18に吸蔵される。触媒18に吸蔵された酸素は、燃料カットが終わり、燃料噴射が再開されて排気通路13を流れる排気ガスの酸素分圧が低下すると、触媒18から徐々に放出される。そうして放出された酸素によって、排気通路13の触媒18の下流側では、燃料カット復帰後しばらくは、酸素分圧が高く、排気ガスと大気との酸素分圧の差の小さい状態が続くこととなる。そのため触媒18の下流側に配設されたリア酸素センサ20は、その間、正常な状態でも欠損発生時のような出力パターンを示す。
【0068】
(状況2) 検出子の低温時
酸素センサの検出子として用いられる固体電解質などの素子は、ある程度に昇温されて活性化されないと、酸素分圧の差に応じた出力を十分に発生できない。そのため酸素センサは、たとえ検出子の欠損が生じていなくとも、検出子がその活性温度以下の低温な状態では、酸素センサの出力電圧が低下し、リッチ信号をほとんど出力しなくなる。そのため、検出子が低温のときには、酸素センサは、正常な状態でも、欠損発生時と同様の出力パターンを示す。
【0069】
以上のように、燃料カット復帰の直後や検出子が低温のときには、正常な酸素センサでも欠損発生時と同様の出力パターンを示すこととなり、検出子欠損の有無の判定を適切に行えなくなってしまう。そこで本実施形態では、以下のような対策を講じている。
【0070】
まず、本実施形態では、リア酸素センサ20の検出子欠損の異常診断に際し、検出子の温度状態を監視し、検出子の温度が十分に昇温されていなければ、そうした異常診断にかかる酸素センサ20の出力電圧のモニタを禁止し、かかる状況での酸素センサ20の出力が異常診断に反映されないようにしている。
【0071】
また本実施形態では、燃料カット復帰直後の触媒18からの酸素放出に伴う異常診断精度の低下については、次のような対策を講じている。
上述した特開平8−21282号公報にみられるように、燃料カット復帰後しばらくの期間、異常診断にかかる酸素センサの出力パターンのモニタを禁止すれば、触媒18からの酸素放出に伴う酸素センサ近傍の排気ガスの高酸素化による誤った異常診断を回避することはできる。ただし、そうしたモニタ禁止期間は異常診断が中断されるため、そうした措置により診断の機会は低下することとなる。
【0072】
一方、燃料カット復帰後、排気ガスの酸素分圧の高い状態が続く期間、すなわち触媒18に吸蔵された酸素が十分に放出されるまでの期間は、燃料カット中に触媒18に吸蔵された酸素の量によって変化する。そこで燃料カット中に触媒18に吸蔵された酸素量を求め、その求められた酸素量に基づくことで、触媒18からの酸素放出に伴う排気ガスの高酸素化による診断精度の低下を回避可能な必要最小限に上記モニタ禁止期間を設定できるようになる。
【0073】
燃料カット中に触媒18に吸蔵された酸素量、すなわち酸素吸蔵量は、次のようにして求めることができる。
燃料カット中に排気通路13に流された空気の量が多いほど、触媒18には多くの酸素が吸蔵される。その空気量は、燃料カット中の吸入空気量の積算値より求められる。一方、触媒18はその温度状態に応じて活性度合いが変化し、燃料カット中における触媒18の酸素吸蔵能力も変化する。よって、それら燃料カット中の吸入空気量の積算値、及び触媒18の温度の関数として、燃料カット中の触媒18の酸素吸蔵量を求めることができる。
【0074】
本実施形態では、こうして求められた酸素吸蔵量に応じてモニタ禁止期間を設定し、燃料カット復帰からその定められた期間、異常診断にかかるセンサ出力のモニタを禁止することで、異常診断機会の減少を必要最小限に留めている。
【0075】
図8は、そうした本実施形態での、異常診断の前提条件判定についての電子制御装置22の処理手順を示している。本実施形態では、この処理において、異常診断にかかるセンサ出力のモニタを実施するか否かが決定される。ここで前提条件が成立しないと判定されたときには、電子制御装置22は異常診断を一旦中止し、その後に再び前提条件が成立してから異常診断をやり直す。
【0076】
同図に示すように、本実施形態では、以下の各条件(c1)〜(c6)のすべてが成立したときに前提条件の成立となり、異常診断が実施される。
(c1) 車速が所定速度K8以上である。
(c2) アイドル運転中でない。
(c3) 燃料カット中でない。
(c4) 吸入空気量が所定量K9以上である。
(c5) 燃料カット復帰後の経過時間が所定時間以上である(経過時間≧[判定値])。
(c6) 検出子の温度がその活性温度以上である。
ここでの条件(c1)〜(c4)は、第1実施形態での前提条件と同様であり、本実施形態では、それに加えて条件(c5)及び条件(c6)が前提条件に加えられている。
【0077】
ここで、条件(c5)の判定値は、燃料カット中の吸入空気量の積算値、及び触媒温度の推定値に基づき求められている。ここでは、電子制御装置22は、そのメモリ内に予め記憶された算出マップを用いて上記判定値を算出しており、その算出マップには、燃料カット復帰後に上記触媒18からの酸素放出が異常診断に与える影響が十分に小さくなるのに要する時間について、その燃料カット中の吸入空気量の積算値及び触媒温度の推定値に応じた適正値に対応する値として、上記判定値が登録されている。そうした適正値は、予め実験等により求めることができる。
【0078】
また触媒温度は、触媒18を流過する排気ガスの温度や流量に応じて変化し、例えば高負荷運転時など排気通路13に高温の排気ガスが多量に流される状態が続けば触媒温度は上昇し、排気通路13に低負荷運転時など少量で低温の排気ガスしか流されない状態が続けば触媒温度は低下する。このため、ここでは、それまでの機関運転状態の推移の履歴から触媒温度を推測するようにしている。勿論、触媒18自体やその付近に温度センサを設け、それにより実測した値を用いて上記判定値を算出することもできる。
【0079】
こうして本実施形態では、上記条件(c5)により、燃料カット復帰から所定時間、異常診断にかかるセンサ出力のモニタが禁止されるとともに、そのモニタ禁止期間が燃料カット中の吸入空気量の積算値、及び触媒温度の推定値に応じて可変設定している。その結果、図9に例示するように、燃料カット復帰後の触媒18からの酸素放出が異常診断に影響しなくなるようになった直後から、直ちに異常診断を再開できるようになる。
【0080】
一方、本実施形態では、上記条件(c6)に示されるように、検出子の温度がその活性温度以上となっていない限りは、異常診断にかかるセンサ出力のモニタが禁止される。これにより、検出子が適度に昇温されていない状態でのリア酸素センサ20の出力に基づいた誤診断を確実に回避できる。
【0081】
なお、リア酸素センサ20の検出子温度は、同センサ20やその近傍に温度センサを設けて検出することもできるが、上記触媒温度と同様に、それまでの機関運転状態の推移の履歴から推定して求めることもできる。
【0082】
そして本実施形態では、上記前提条件を満たす状況、すなわち燃料カット復帰直後や検出子の低温時のような診断に不適切な状況を除いた状況でモニタされたリア酸素センサ20の出力パターンに基づいて異常診断が実施される。ちなみに、ここでの異常診断として、第1実施形態のような出力分布に基づいた異常診断、上記公報のようなリーン信号の継続時間に基づいた異常診断のいずれを採用しても、上記態様でセンサ出力のモニタを制限することで、その診断精度を向上できる。
【0083】
なお、酸素センサの設置位置に拘わらず、検出子低温時のセンサ出力低下による異常診断精度の低下は生じ得る。そのため、フロント酸素センサ19の検出子の欠損異常を診断する場合についても、その検出子の温度がその活性温度未満のときのセンサ出力については異常診断に反映しないようにすることで、その診断精度を向上することができる。
【0084】
以上説明した本実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、燃料カット中の触媒18への酸素吸蔵量を求め、その酸素吸蔵量に応じて、その燃料カット復帰後からのモニタ禁止期間を可変設定している。これにより、燃料カット復帰後のモニタ禁止期間を必要最小限に設定でき、誤判定を好適に回避しながらも、異常診断実施の機会低下を必要最小限に抑えることができる。
【0085】
(2)本実施形態では、燃料カット中の吸入空気量の積算値、及び触媒温度の推定値に応じて上記のモニタ禁止期間を可変設定している。これにより燃料カット中の触媒18への酸素吸蔵量を的確に求めて、好適にモニタ禁止期間を設定することができる。
【0086】
(3)本実施形態では、検出子の温度を求め、その求められた検出子温度がその活性温度未満であるときに出力されたリア酸素センサ20の出力結果については、異常診断への反映を禁止するようにしている。よって、検出子が低温で十分に出力を発することができないときのリア酸素センサ20の出力に基づいて、誤まった診断が下されることを好適に回避できる。
【0087】
(第3実施形態)
続いて、本発明を具体化した第3実施形態について、上記各実施形態と異なる点を中心に、図10を併せ参照して説明する。
【0088】
酸素センサ19,20の検出子に欠損が生じれば、検出子内外の酸素分圧の差が生じなくなって、センサ19,20はほとんど出力電圧を発生しない状態となる。ただし、上述したように排気ガスの酸素分圧が急激に低くなった場合、検出子内部に外部の排気ガスが入り込む迄の期間、検出子の外部には酸素分圧の低い排気ガスが存在するものの、検出子の内部には酸素分圧の高い排気ガスが残留したままの状態となることがある。そしてその結果、酸素センサ19,20は検出子の欠損発生時であれ、高い出力電圧を一時的に発生することがある。
【0089】
それと同じ原理で、欠損発生時に排気ガスの酸素分圧が急激に高くなるときには、検出子の内部に酸素分圧の低い排気ガスが残留したまま、その外部の排気ガスの酸素分圧が高くなって、やはり検出子内外の酸素分圧の差が生じる。その場合、酸素がイオン化した状態で検出子の外部から内部へと移動することとなり(図1参照)、通常とは逆方向に電流が流れ、図5(c)に矢印で示すように、酸素センサ19,20が負の電圧を出力することがある。
【0090】
これに対して、燃焼された排気ガスが検出子内部の大気よりも高い酸素分圧となることはあり得ず、したがって欠損の無い正常な酸素センサ19,20が負の電圧を出力することはない。よって、酸素センサ19,20が、検出子の内部(大気側)よりも外部(排気ガス側)の方が酸素分圧が高いことを示す検出結果を出力すれば、検出子に欠損が生じたものと判断することができる。
【0091】
そこで本実施形態では、図10にその異常診断の処理手順を示すように、酸素センサ19,20が負電圧を出力すること、すなわちサンプリング(取得)した酸素センサ19,20の出力電圧が「0」V以下であることの確認に基づいて、検出子の欠損有りと判定し、異常診断を行うようにしている。そのため本実施形態では、酸素センサ19,20の検出子の欠損を、容易且つ迅速に検出できる。
【0092】
以上説明した各実施形態のその他の変更例を以下に記載する。
・第1実施形態では、リア酸素センサ20の出力領域を4つに区分けし、カウンタCa〜Cdを用いてリア酸素センサ20の出力分布を求め、異常診断に用いているが、そうした出力分布の求め方は、任意に変更しても良い。
【0093】
・また第1実施形態での正常・異常の判定条件についても、対象となる酸素センサの出力特性等に応じて任意に変更しても良い。要は、正常時、及び欠損異常時に、それぞれ特徴的な出力分布の確認をもって正常・異常の判定を行えば、たとえ欠損発生時に酸素センサが正常時に類似した検出信号を一時的に出力したり、或いは正常なセンサが一時的に欠損発生時に類似した検出信号を出力したりしても、適切に異常を検出できる。
【0094】
・第2実施形態では、燃料カット中の吸入空気量の積算値、及び触媒温度の双方から判定値を求め、燃料カット復帰後のセンサ出力のモニタ禁止期間を設定している。ただし、それらのいずれか一方のみでも、燃料カット中の触媒18の酸素吸蔵量の多少を概算することは可能であり、その吸蔵量に応じた上記モニタ禁止期間の可変設定は可能である。またそれら積算値及び触媒温度以外にも、燃料カット中の触媒18の酸素吸蔵量を推定可能なパラメータがあれば、それを用いて上記モニタ禁止期間の可変設定を行うようにしても良い。
【0095】
・また第2実施形態では、前提条件が不成立となると異常診断を中止し、再び条件が整ってから異常診断を新たに始めるようにしているが、前提条件の不成立となっている間、その診断にかかるセンサ出力のモニタのみを中断するようにしても良い。すなわち、前提条件が不成立となっている間は異常診断を一時中断することとし、条件が再び整ったときには、診断を中断したところから再開するようにしても良い。要は、燃料カット復帰後、その燃料カット中の触媒18の酸素吸蔵量に応じて設定された時間が経過する迄の間、或いは検出子の低温時におけるセンサ出力が異常診断に反映されなければ、その診断精度を向上することはできる。
【0096】
・更に第2実施形態では、燃料カット復帰後、その燃料カット中の触媒18の酸素吸蔵量に応じた時間が経過する迄、及び検出子の低温時の双方で、その間のセンサ出力の異常診断への反映を禁止しているが、その前者のみを適用しても、触媒18の下流側に設置された酸素センサの異常診断精度を高めることはできる。また検出子がその活性温度未満のときのセンサ出力の異常診断への反映を禁止するだけでも、そうした検出子温度による異常診断精度の低下を抑えることはできる。更に検出子の温度によるセンサ出力の異常診断への反映禁止は、触媒18の上流側に設置される酸素センサの異常診断に対して適用しても、その診断精度を高めることができる。
【0097】
・上記各実施形態の異常診断は、図1等に例示した酸素センサに限らず、排気ガスと基準ガスとの間に介設された検出子を有して、それら両ガスの酸素分圧の差に応じた検出信号を出力するセンサであれば、任意に適用することができる。
【0098】
・また上記各実施形態の異常診断は、図3に例示する排気ガス浄化システムに限らず、任意の排気浄化システムの酸素センサについて適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸素センサの概念構造を示す模式図。
【図2】検出部欠損時の様相を示す模式図。
【図3】本発明の適用される排気浄化システムの概要を示す模式図。
【図4】酸素センサの出力特性を示すグラフ。
【図5】酸素センサの出力波形例を示すグラフ。
【図6】酸素センサ出力電圧の頻度分布の例を示すグラフ。
【図7】第1実施形態における異常診断処理のフローチャート。
【図8】第2実施形態における診断実施の前提条件の成立判定処理のフローチャート。
【図9】同実施形態の制御態様を示すタイムチャート。
【図10】第3実施形態の異常診断処理のフローチャート。
【符号の説明】
10…内燃機関、11…吸気通路、12…燃焼室、13…排気通路、14…エアクリーナ、15…スロットルバルブ、16…エアフローメータ、17…インジェクタ、18…触媒、19…フロント酸素センサ、20…リア酸素センサ、21…アクセルセンサ。

Claims (7)

  1. 基準ガスと排気ガスとの間に介設される検出子を有して、それら基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差に応じた検出信号を出力する酸素センサについて、その酸素センサの検出信号の出力パターンに基づいて前記検出子の欠損異常を診断する酸素センサの異常診断装置において、
    前記酸素センサの検出電圧毎の出力頻度の分布に基づき前記検出子の欠損の有無を判定して前記異常を診断する
    ことを特徴とする酸素センサの異常診断装置。
  2. 前記基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差が所定値以下であることを示す前記酸素センサの検出電圧の出力割合が所定値以上となる出力分布の確認に基づき、前記検出子の欠損有りと判定する請求項1に記載の酸素センサの異常診断装置。
  3. 前記基準ガスと排気ガスとの酸素分圧の差が所定値以上であることを示す前記酸素センサの検出電圧の出力割合が所定値以上となる出力分布の確認に基づき、前記検出子の欠損無しと判定する請求項1に記載の酸素センサの異常診断装置。
  4. 空気と排気ガスとの間に介設される検出子を有して、それら空気と排気ガスとの酸素分圧の差に応じた検出信号を出力し、且つ機関排気系の触媒下流側に配設される酸素センサについて、その検出信号の出力パターンに基づいて前記検出子の欠損異常を検出する酸素センサの異常診断装置において、
    内燃機関の燃料カット復帰から所定時間が経過するまでに前記酸素センサから出力された検出信号については前記異常診断への反映を禁止するとともに、前記燃料カット中における前記触媒の酸素吸蔵量を算出し、その算出された酸素吸蔵量に応じて前記所定時間を可変設定する
    ことを特徴とする酸素センサの異常診断装置。
  5. 空気と排気ガスとを隔離するように設けられた検出子を有して、それら空気と排気ガスとの酸素分圧の差に応じた検出信号を出力する酸素センサであって、機関排気系の触媒下流側に配設される酸素センサについて、その酸素センサの検出信号の出力パターンに基づいて前記検出子の欠損による異常を診断する酸素センサの異常診断装置において、
    内燃機関の燃料カット復帰から所定時間が経過するまでの前記検出信号については、前記異常診断への反映を禁止するとともに、前記燃料カット中の吸入空気量の積算値、及び触媒温度の少なくとも一方に応じて前記所定時間を可変設定する
    ことを特徴とする酸素センサの異常診断装置。
  6. 記検出子の温度を検出する温度検出手段と、
    その検出された検出子の温度が、その検出子の活性温度未満であるときに出力された前記検出信号については、前記異常診断への反映を禁止する禁止手段と、を備える請求項1に記載の酸素センサの異常診断装置。
  7. 空気と排気ガスとの間に介設された検出子を有して、それら空気と排気ガスとの酸素分圧の差に応じた検出信号を出力する酸素センサについて、その酸素センサの検出信号の出力パターンに基づいて前記検出子の欠損異常を診断する酸素センサの異常診断装置において、
    前記排気ガスの酸素分圧が前記空気よりも高いことを示す前記酸素センサの検出信号が出力されたことをもって、前記検出子の欠損異常有りと判定する
    酸素センサの異常診断装置。
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