JP4681190B2 - 脈管外出血を制御する装置 - Google Patents
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Description
本発明は、血管外出血を制御する装置、特に、血管内止血装置として使用するための膨張可能な装置に関する。
【0002】
血管の傷付きによる損傷は、溢出(血管からの出血)を引き起こす可能性がある。一方、かかる体内出血は、血管が損傷し又は傷付いた患者の血圧が失われることにつながる。損傷した血管が後肝大静脈及び(又は)肝静脈であるとき、これらの血管は、その修復のため外科医がアクセスすることが極めて難しいから、患者にとって特に危険である。これらの血管は、脊柱の近くで且つ肝臓の後側に配置され、外科医がこの型式の損傷した血管を修復するためには、最初に、外科医は血管に対し比較的妨害されないアクセスが可能であるようにすることが必要である。通常、損傷した血管へのアクセスは、比較的直線状に切開することにより実現することができる。しかし、後肝大静脈又は肝静脈への損傷の場合、外科医は肝臓の大部分に対し全体として直接、前方から切開しなければならず、このためアクセスが妨げられるため、必要とされる緊急切開は、特に困難である。このことは、極めて時間を費やす方法であり、更に、これらの血管(後肝大静脈及び肝静脈)への損傷は比較的稀であるから、大多数の外科医が定期的に採用する方法ではない。
【0003】
これら型式の方法における更なる問題点は、外科的方法自体(医原性損傷)により更なる血液の損失が生じる可能性があることである。この問題点は、一部分、かかる慣れない方法を行う外科医によって更に悪化することでもある。
【0004】
損傷した血管の修復方法は、一般に、溢出程度を最小にし得るように可能な限り迅速に行わなければならない。特に、大血管が損傷されたとき、溢出の処置は、最も早い機会に、すなわち最大限、ほんの数分間にて行わなければならない。2又は3分間にて、全部の血液が失われる可能性がある。特に、貫通性損傷、肝臓の摘出又は肝臓自体の浸軟によって、肝臓自体の血管の完全さが失われ、従って出血が生じることで肝臓の構造が著しく損なわれるとき、肝臓自体への傷付き又は損傷は、高死亡率及び罹患率を伴う。溢出を適宜に制御することを実現することが困難であれば、その結果、全体として、血液は、肝静脈に沿って逆流し且つ損傷し/傷付いた肝臓から出て、腹膜に入ることになる。溢出を制御することの困難さの直接的な原因は、特に、外科医が傷付いた箇所に迅速にアクセスし、次に、溢出の制御を実現することが困難なためである。また、手術し且つ出血を制御することを同時に行うことも困難である。
【0005】
一度び外科医が、その損傷部分を修復するため傷付き又は損傷した血管又は器官にアクセスしたならば、傷付き又は損傷した血管又は器官部分からの溢出を少なくとも一時的に制御することが必要である。この溢出の少なくとも一時的な制御は、外科医が傷付き/損傷した血管又は器官を修復することを可能にする。かかる一時的制御が必要とされる技術において、損傷した血管から血液が供給される(又は、心臓に戻る血液のための)器官又はその他の身体部分は、血液不足となる可能性がある(虚血)。このことは、器官の損傷又は死亡のような重大な結果を引き起こす可能性がある。このため、これらの重大な合併症を回避すべきであるならば、損傷した/傷付いた血管/器官からの溢出を一時的に制御することは、その血液が供給される器官又は身体に又はそれらからの血流を実質的に妨げるものであってはならない。
【0006】
従来、溢出の一時的な制御は短絡技術を使用して試みられていた。1989年11月のアメリカンジャーナルオブサージャリ(The American Journal of Surgery)第158巻の「伏在静脈と大腿部の連結部を通じての後肝大静脈バルーン短絡部の挿入(Insertion of a Retrohepatic Vena Cava Balloon Shunt Through the Saphenofemoral Junction)」(オージェイ マックエナ(OJ McAnena)、イーイー ムーア(EE Moore)、及びエフエイ ムーア(FA Moore))には、後肝大静脈バルーン短絡法が記載されている。この装置は、比較的大型で且つ取り扱い難く、通常、空気、血液、膿又はその他の流体を胸部から排出するために使用される助間胸部ドレン及び血管の損傷部分を閉塞するための膨張可能なバルーンを利用するものである。この装置はまた、装置を挿入し且つ使用するため、時間を消費する患者への切開及び比較的複雑な外科的操作をも必要とする。必要とされる挿入技術に慣れた外科医及び手術室付き看護婦等しかこの装置を効果的に使用することができない。更に、損傷した血管内を流れる血液は、バルーン付近にて管の一部分に設けられた小さい穴を通じて短絡管に進入し且つバルーンをバイパスするため、バルーンの後方の短絡管に形成されたより多数の小さい穴から出なければならない。その結果、血管内の血流が制限され、このことは大きな不利益な点である。特に、血液の循環量を可能な限り回復する必要のあるショック状態の患者の場合、流れが少しでも制限されることは、有害な効果を生じ、その患者が死亡する主たる原因となる可能性がある。
【0007】
本発明の1つの目的は上述した問題点の1つ又はより多くを回避し又は最小にすることである。
本発明の第一の特徴によれば、血液又はその他の生物学的流体を運ぶ人間又は動物の血管内に実質的に収縮した状態にて挿入される膨張可能な装置であって、血管内の血液又はその他の生物学的流体がその使用時に装置を通って流れるときに通る細長い開放−端部の管手段を画成する膨張状態を有する装置が提供される。
【0008】
より具体的には、但し非限定的に、本発明は、血液又はその他の生物学的流体を運ぶ人間又は動物の損傷した血管内に実質的に収縮した状態にて挿入される膨張可能な装置であって、上記損傷部分からの漏洩を最小にし、好ましくは実質的に防止し得るように血管の損傷部分を実質的に閉塞し得るように膨張した状態を有し、その膨張した状態にて、その使用時、血管内の血液又はその他の生物学的流体が装置を通って流れるときに通る細長い開放−端部の管手段を画成し、これにより上記血管の損傷部分がバイパスされるようにする装置を提供するものである。
【0009】
本発明の1つの有利な点は、その損傷部分の箇所にて血液/生物学的流体を運ぶ血管内に装置を配置し、次に、血液/生物学的流体を運ぶ血管の損傷部分を閉塞し、これにより、溢出を防止すると同時に、血液/生物学的流体が装置を通って比較的妨害されずに流れるのを許容し得るようにその装置をその膨張した状態まで膨張させることができる点である。この通常の方法又は略通常の方法にて、血管内の身体部位及び生理学的血流を保つことができる。このことは、血液が溢出し又は血管から出て、循環せずに失われた、ショック状態の患者にとって特に重要なことである。更に、装置の管状の形態は、色々な寸法及び形状の血管の切断箇所、引裂き箇所又はその他の開口を閉塞することをも容易にする。本発明の装置はまた、例えば、胸部チューブ/ドレン管を心膜腔に挿入するために患者の心臓へのアクセスが必要とされる心房大静脈短絡法のような技術に代えて、使用することもできる。
【0010】
従来の装置を使用する場合、かかる短絡法は、心臓へのアクセスを可能にするため大規模な切開を必要とする。本発明の装置は、装置を肝静脈の下方の下大静脈(IVC)内に挿入し且つ装置の一端をIVC内で且つ心膜内に動かすために必要とされる場合と比べて、胸部チューブを挿入するのに必要な切開程度を軽減するものである。
【0011】
膨張した装置により画成された細長い管手段は、入口端と、出口端と、装置の長手方向長さにわたって画成された少なくとも1つの通路を有する通路手段とを備える、実質的に円筒状の形態であることが好ましい。該円筒状の形態は損傷した血管の内腔と緊密に嵌ることを可能にする。上記通路手段の直径は、血液(又はその他の生物学的流体)が比較的妨害されずに装置を通って流れることができるのに十分に大きいことが好ましい。このように、上記通路手段の直径は、膨張した装置の外径の少なくとも50%、好ましくは50%以上、最も好ましくは90から95%の範囲にあるようにすることができる。
【0012】
本発明の装置は、脈管内に挿入することができ且つ例えば、血液が逃げる血管の裂け目のような損傷箇所に配置することのできる膨張可能なスリーブの仕方にて作用する。膨張した装置の寸法は、装置が膨張したとき、装置の外壁が裂け目にて血管の脈管内膜に対して押し付けられ、シールを形成するように選ばれ、このシールは、血液が血管の裂け目から逃げるのを防止すると同時に、膨張した装置の管状の形状が血管内のその自然の流路に従って、装置を通って比較的妨害されずに流れ続けるのを許容する。
【0013】
膨張可能な装置は、実質的に包み込まれた膨張可能な容積を画成する実質的に潰れ可能な壁を1つ又はより多数備えることが好ましい。例えば、該装置は、膨張したとき上記細長い管手段を画成し得るような形状とされたバルーンを備えることが便宜である。食塩水又はその他の生理学的に受容可能な流体或いは流体の組合せを包み込まれた膨張可能な容積に注入することにより装置を膨張させることができる。
【0014】
該装置は、全体として円形の断面とすることができる。これと代替的に、該装置には、装置が使用される血液又は生物学的流体を運ぶ損傷した血管の特別な形状又は形態に従って楕円形又は不規則的な断面を有するように形成してもよい。
【0015】
全体として、装置の相対的長さ及び直径の寸法は、装置を使用することのできる特定の用途の必要条件に従って変更することができる(製造時)ことが理解されよう。例えば、下大静脈(IVC)又は大動脈のような比較的大きい内径の血管内で装置を展開すべき場合、これに相応して大径の装置を使用する必要がある。これと逆に、大腿部又は鎖骨下動脈のような比較的小さい内径の血管内にて装置を使用する場合、これに相応して小径とする必要がある。
【0016】
膨張可能な装置の長手方向長さは、必要に応じて同様に変更することができる(製造時)。例えば、損傷領域が血管の長さに沿って極めて広いならばその場合、血管の損傷領域と少なくとも等しい長さまで伸びるのに十分な長さ(また、好ましくは僅かにより長い長さ)の装置を使用する必要があろう。
【0017】
本発明の装置には、装置の長手方向枢軸と実質的に整合させることが便宜である作用通路(又は導管)が設けられることが好ましい。より好ましくは、該作用通路又は導管は、装置の長手方向伸長部を貫通して少なくとも途中まで伸びるように形成し且つ配置される。望ましくは、作用通路又は導管は、その内部に流体、装置及びガイドワイヤーの少なくとも1つが受け入れられるように形成し且つ配置されるようにする。勿論、特に、作用通路/導管の長手方向拡がりに依存して、上記流体、装置又はガイドワイヤーを装置内の位置(通路手段のような)まで又は装置の外側の位置まで配置し又は供給するために作用通路/導管が利用可能であることが理解されよう。例えば、作用通路/導管を上記ガイドワイヤー又は装置を受け入れるために使用しようとするならば、作用通路は完全に包み込まれた通路(パイプのような)とする必要はなく、ガイドワイヤー又は装置を内部に保持するのに十分であるが、流体を受け入れるのには適しないC字形断面の通路とすることもできることが理解されよう。本発明の1つの実施の形態によれば、作用通路は、膨張可能な装置と一体に形成し、又は少なくとも1つの点にて装置に固定し、細長い導管の両端部分が膨張した装置により画成された管手段のそれぞれの両端から突き出すことができる中央の細長い導管又は同様の構造体の中空内部である。上記突き出す端部分の第一の端部が、例えば、約1mの長さという程に比較的長いことが好ましい一方、第二の端部分は、膨張した装置が管状の形態を超えて極く短い長さだけ(例えば、数cmだけ)突き出すようにする。上記の第一の突き出す端部分には、食塩水のような流体又は造影材料或いはその他の材料又は装置を作用通路内に導入し、患者の血流中に供給することを許容し得るように第一の自己密封型入口ポートが設けられることが好ましい。
【0018】
作用通路の更なる有利な点は、装置を挿入し且つ患者の体内で位置決めするのに役立ち得るように、上記ガイドワイヤーを該作用通路に沿って挿入することを可能にする点である。このように、更なる重要な有利な点は装置が通常以上の挿入技術を必要としないことである。装置は、外科医又は麻酔医が比較的直線状に挿入することができる。例えば、後肝大静脈又は肝静脈からの溢出を一時的に制御するため装置が使用される場合、外科医又は麻酔医は装置を患者の首の大静脈に挿入することにより装置を上方から迅速に挿入することができる(内頚静脈の内腔は心臓の右心房を介してIVCと直接連続する状態にある)。また、この装置は、基本的に膨張可能な管であるから、方向に依存しない、すなわち「上下逆さ」に挿入することはあり得ない。
【0019】
細長い導管の壁は、その厚さにて、装置の膨張可能な容積と流体的に連通した第二の通路を保持することが好ましく、また、この第二の通路を介して、食塩水又はその他の生物学的に適合可能な流体を装置内に注入して装置を膨張させることができる。この場合、第二の通路の入口端(食塩水を受け入れる)は、第一の入口ポートと同一の細長い導管の端部分に形成された第二の自己密封型入口ポートで終わり且つ該第二の入口ポートに接続されることが好ましい。使用時、食塩水は、細長い導管内の第二の通路に沿って上記第二の自己密封型入口ポートを介して注入して装置を膨張させる。中央の細長い導管の壁は、食塩水、造影流体又はその他の流体又は装置(例えば、血液又は蘇生目的のための流体)を装置から又は装置を通じて別個に運び得るように中央の細長い導管の同一の突き出し端部に設けられた更なる別個の入口ポートと流体的に連通した1つ又はより多数の更なる通路を保持することができる。
【0020】
該装置は、色々なゴム、合成ゴム又は例えば、ラテックス、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン、プルロニック(RTM)及び/(又は)ブロック及び/(又は)その共重合体のようなプラスチック材料のごとき、1つ又はより多数の生理学的に受容可能な材料にて製造することができる。例えば、膨張可能な管手段は、ラテックスにて製造することができる一方、中央の細長い導管はポリウレタンにて製造することが便宜である。
【0021】
該装置は、装置の通路手段内にあり且つ装置の内径を跨ぐ少なくとも1つの膨張可能な支持支柱を更に備えることができる。上記支持支柱又はその各々は、装置の包み込まれた膨張可能な容積と流体的に連通した中空内部を有することが好ましい。上記支持支柱又はその各々は、その少なくとも部分的に又は完全に膨張した状態まで展開させたとき、装置に対し更なる構造的一体性を提供する。上記支持支柱の色々な形態が可能である。更に、例えば、2つ、3つ、4つ又はより多数の支持支柱のような複数の支持支柱を提供することができる。これらの支持支柱は、装置が膨張状態にあるとき、支柱が中央の細長い導管から膨張した装置の好ましくは全体として円筒状形態の環状外側部分まで半径方向外方に伸びるように形成し且つ配置されることが好ましい。
【0022】
支持支柱は、好ましい実施の形態において、上述したように中央の細長い導管の壁に形成された、食塩水を運ぶ内側通路に流体的に接続され、これにより、上記内側通路を通じて食塩水(又は別の生理学的に適合可能な流体)を注入することにより装置を膨張させ、支持支柱を膨張させ且つその結果、装置の環状の外側部分を膨張させることができる。
【0023】
装置の更なる好ましい実施の形態において、装置を形成する管を少なくとも2つの膨張可能な半円形の壁部分から形成し、壁部分の各々が隣接する壁部分の相応する端縁に対し実質的に平行に伸びる2つの主要な長手方向伸長端縁を有している。上記少なくとも2つの壁部分は、支持支柱と流体的に連通し、上記支持支柱は、少なくとも2つの壁部分の各主要端縁を整合させ、隣接する壁部部の主要端縁が互いに対して当接し、装置が膨張した状態にあるとき、その間にて且つその拡がり部分に沿って多少なりとも流体密のシールを形成するように形成され且つ配置されている。
【0024】
好ましくは、1つの壁部分当たり1つ以上の支柱が提供されるようにする。1つの壁部分当たり2、3又は4つの支柱を提供することができる。1つの壁部分当たり2つの支柱が提供されることが望ましい。
【0025】
勿論、管が2つの壁部分のみを備える場合、隣接する壁部分の主要端縁が互いに整合した状態に維持されることを保証するためには、2つの壁部分の間を伸びる単一の支柱のみを設ければよいことが可能であることが理解されよう。
【0026】
3、4、5つ又はより多数の壁部分が設けられる場合、壁部分の各々に1つの支柱が設けられ、支柱の各々が隣接する壁部分の1つの支柱に隣接している。かかる配置において、壁部分は上記支柱を介して個々に且つ別個に膨張させることができ又は上記支柱が全て互いに共通的に流体連通しているとき、共に膨張させることができる。
【0027】
膨張した装置は、その長手方向長さに沿ってその外径が不均一であるようにすることができる。必要とされる装置は、端部分と、該端部分の間に配置されたくびれ部分とを備え、該くびれ部分が、該くびれ部分の周縁の周りを少なくとも途中まで伸びる縮小外径部分を有し、これにより、血液/生理学的流体を運ぶ血管内で膨張したとき、端部分及びくびれ部分が血管の内径(血管内膜)と装置の外面との間にて漏れなし状態で嵌り、また、縮小径部分は装置の外面と血管内膜との間に作用キャビティを画成するものとする。
【0028】
望ましくは、縮小外径部分は、該縮小外径部分が膨張した装置の周縁の周りで広がる程度と少なくとも同一程度まで膨張した装置の長さの長手方向に伸びるようにする、すなわち膨張した装置が「カヌー」型の形状に類似するようにする。最も好ましくは、膨張した装置は、比較的狭小なくびれ部分と、比較的幅の広い端部分とを有する、全体として砂時計形状の側部プロフィールを呈するようにする。この実施の形態において、幅の広い端部分は、血管がその膨張した状態にあるとき、血液/生物学的流体を運ぶ血管の内壁(血管内膜)と漏れ無しの嵌り状態を提供する。比較的狭小なくびれ部分は、装置の外面と血液/生物学的流体を運ぶ血管の損傷部分との間に作用空間を画成し、外科医は、この作用空間内で損傷した領域に対する修復を行うことができる。
【0029】
更に、砂時計形状の装置は、肝静脈のような血管が取り付けられた下大静脈(IVC)のような枝血管内にて特に使用することができる。例えば、肝臓の移植の間、砂時計形状の装置はIVC内に挿入して(収縮状態にて)、装置の一端が肝静脈の上方に配置され、その他端が肝静脈の下方に配置されるようにする。装置を膨張させると、IVCを通る血流を保ちつつ、装置の端部とIVCの血管内膜との間に漏洩無しの嵌り状態を提供すると同時に、肝静脈をIVCを通って流れる血液から隔離する。IVCに取り着く箇所にて肝静脈の周りを切開することにより、肝静脈の「袖口様端縁」を形成し、これによりIVCを通る血流を保ちつつ、肝臓及び肝静脈を除去することを許容する。
【0030】
1つの改変した実施の形態において、装置は、装置の膨張可能な容積の他の部分まで別個に膨張可能であるくびれ部分を内蔵している。装置が現場にあるとき、別個に膨張可能なくびれ部分を少なくとも部分的に収縮させることにより、くびれ部分と損傷した血管の壁との間に全体として環状の作用スペースを形成し且つ/(又は)拡張することができる。
【0031】
上述した本発明の更なる実施の形態において、装置には、膨張した装置に画成された通路手段から装置の枢軸に対し全体として垂直な流れ方向に向けて枝血管まで血液を灌流させることを許容し得るように形成され且つ配置された戦略的に位置決めした1つ又はより多数の開口部が設けられ、上記枝血管の入口端は、装置がその使用時、正確に配置されたとき、装置の開口部に隣接する位置に配置される。更に、例えば、装置は静脈内に挿入し、これにより、例えば、腎臓又は肝臓のような関係した器官から血液が流れることを許容し、これにより、修復可能である静脈の損傷部分を隔離せずに灌流を続けることができる。該装置は、その長さに沿って不均一な直径を有し、上記開口部が設けられた比較的狭小な第一の端部分(ネック部分)と、比較的幅の広い第二の部分(本体部分)とを有することができる。
【0032】
本発明の更に別の特徴によれば、血液又はその他の流体を運ぶ損傷した血管内に挿入される上述した膨張可能な装置と、上記血管の内部へのアクセスを容易にする挿入手段とを備える、部品のキットが提供される。該部品のキットは、バルーンをその膨張状態まで展開させる展開手段を備えることも好ましい。
【0033】
挿入手段は、血管(又は生物学的流体を運ぶ損傷したその他の血管(又はその他の血管に接続された血管)の一部分)にアクセスするための針と、針のボアを通じて血管内に挿入されるガイドワイヤーとを備えることが便宜である。該挿入手段は、膨張可能な装置を血管内に挿入するときに通すことのできるシース手段を更に備えることが好ましい。横方向力が加えられたとき恒久的に変形せずに撓み又は曲がることを許容し得るように細長いガイドワイヤーは可撓性であることが好ましい。該シースは、管状の形態であることが好ましく、また、損傷した血管の内腔内に挿入し易くし得るようにその一端にてテーパーが付けられることが好ましい。
【0034】
膨張可能な装置には、ガイドワイヤーを挿入することのできる作用通路と、装置の膨張可能な容積と流体的に連通した第二の通路とを有する、上述したような中央の細長い導管が設けられることが好ましい。展開手段は、細長い導管の上記第二の通路を介して食塩水又は別の生物学的に適合可能な流体を膨張可能な装置内に注入する注射器手段を備えることが好ましい。
【0035】
上述したキットにより、外科医、又は代替的に且つより便宜には手術分野以外の別の医者(例えば、麻酔医)が膨張可能な装置を患者の腹部に挿入し且つ展開させることができる。
【0036】
本発明の別の特徴によれば、治療中上述した膨張可能な装置を使用する方法は特許請求の範囲に記載されている。特に、脈管外出血を制御するときに上述した膨張可能な装置を使用することが特許請求の範囲に記載され、特に、下大静脈又は肝静脈の1つの損傷部分を閉塞するとき、上述した膨張可能な装置を使用することが特許請求の範囲に記載されている。
【0037】
本発明の更なる特徴によれば、上述した膨張可能な装置をその収縮した状態にて損傷した血管内に挿入することと、該装置を血管の損傷部分に隣接する位置に配置することと、上記損傷部分からの血液の漏れを最小にし、好ましくは、実質的に防止し得るように損傷部分を実質的に閉塞し得るように装置を膨張させることとを備える、脈管外出血を制御する方法が提供される。損傷した血管は、例えば、下大静脈又は肝静脈の1つとすることができる。この場合、この方法の挿入ステップは、装置を患者の首の静脈に挿入することを備えることが好ましい。
【0038】
これと代替的に、血管は大動脈とし、その損傷部分は、例えば、大動脈の外傷性障害に起因する大動脈の引裂き、又は大動脈の弓への傷付けとしてもよい。この場合、動脈系を介してのアクセスが必要であり、このため、挿入ステップは、装置を大腿部動脈を介して下方から患者の体内に挿入することを備えることが便宜である。
【0039】
上述した膨張可能な装置の更なる適用例も可能である。特に、該装置はステント挿入分野にて適用可能である。従来のステント挿入法において、(折り畳んだ)ステントを保持するバルーンが膨張したとき、血流が一時的に遮断される。胸部大動脈のような血管内にステントを挿入することは、バルーンが膨張するとき、バルーン及びステントの双方が血管を通る血液の流れ方向に移動する点にて特別な問題が伴うことが周知である。この移動は、バルーンが血管内部のピストンとして効果的に作用し、これにより血液がバルーンに直接作用する結果である。このステント及びバルーンが移動する問題は、ステントの各々が比較的高価であり、場合により特定の患者及び外科的方法のため特注にて製造される場合、特に、望ましくない。これに反して、本発明の膨張した装置の管状の形態は、ステントが膨張する間、血液が比較的妨害されずに流れることを許容する。このように、本発明の別の特徴によれば、ステントが膨張可能な装置と同軸状となり且つ該膨張可能な装置を周縁方向に取り巻くように、全体として管状の膨張可能なステントを折り畳んだ状態にて上述した膨張可能な装置上に配置するステップと、膨張可能な装置をその収縮した状態にてまた、ステントがその上に配置された状態にてステントを挿入すべき血管内に挿入するステップと、装置をその望ましい部分に配置するステップと、該ステントが血管の壁を支持する膨張した状態にステントを展開させ得るように装置を膨張させるステップとを備える、ステントを血管内に挿入し且つ血管内で展開させる方法が提供される。
【0040】
次に、単に一例として、添付図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を説明する。
本発明の一実施の形態による膨張可能な装置1が図1から図4に図示されている。図1及び図2には、装置1と共に使用し得るように設けられたシース2を介して損傷部分6を有する血管4内に挿入されるその収縮状態にある装置が図示されている。該装置1は、膨張したとき(図3に図示するように)、実質的に円筒状の開放端部の形態の全体として管状部材を画成するバルーンと、図4に最も明確に図示するように、装置1の内壁10により貫通するように画成された通路8とを備えている。
【0041】
図1及び図2に図示するように、装置1を血管4内に挿入し易くするため、血管4内に挿入されるシース2が設けられている。図1から図3において、装置1を血管の内腔内に押し込むことができることを明確にし得るように、シース2は透明のものとして図示されている。シース2の第一の僅かにテーパーを付けた端部14を血管4内に挿入し、シース2の第二の端部は血管4から突き出す。シース2の第二の端部16は細長い中央管20の周りにて自己密封し、この中央管は膨張可能な装置1を貫通して伸び且つ該装置から後方に突き出している。以下に更に詳細に挿入方法について説明する。
【0042】
図3及び図4から最も明確に理解し得るように、中央管20は、通路8を通って軸方向に伸び且つ装置の各端部から突き出している。中央管20は中空であり、該中空内部は、流体をその損傷部分6を越えて損傷した血管内に流体を供給する作用通路23として機能する。装置1の膨張可能な容積と流体的に連通したより小さい別個の通路21が中央管20の壁25の厚さ部分内に内蔵されている。3つの細長い膨張可能な支柱22が作用通路23から装置1の内壁10まで外方に分岐し、通路8を3つの別個の通路部分8a、8b、8cに効果的に分割し、また、これらの膨張可能な支柱は、中央管20と流体的に連通しており、該中央管にはその第一の端部20aに、装置1を膨張させ得るようにこの小さい通路21内に食塩水(又はその他の生理学的に適合可能な流体)を注入するため自己密封型側部入口ポート24が設けられている。また、画像化又はその他の同様の目的のため造影流体又はその他の材料を作用通路23を介して血管4内に注入し得るように中央管20の第一の端部20aに第二の自己密封型側部入口ポート26も設けられている。これらの第一及び第二の入口ポート24、26はより小さい通路21及び作用通路23の一端にそれぞれ接続されている。図2及び図3に図示するように、装置の膨張可能な部分と側部入口ポート24、26を有する中央管の第一の端部20aとの間には、比較的長い長さ(約1m等々)の中央管20が存在する。中央管の他端20bは、装置の膨張可能な管部分を越えて短い距離だけ(数cm)だけ突き出している。
【0043】
装置1を血管4内に挿入し且つ位置決めし易くするため、ガイドワイヤー(図示せず)が使用される。ガイドワイヤーは、医療等級スチール(ステンレススチール)のような生理学的に適合可能な金属合金にて形成されている。使用時、装置1は次のようにして膨張させる。最初に、装置1を挿入しようとする血管(例えば、静脈又は動脈)の領域内で患者の皮膚に但し血管に入らないように僅かな切開部を形成する。この血管は、損傷部分を有する血管とし、又は損傷した血管に接続され、このため損傷した血管にアクセスするための血管とすることができる。例えば、損傷した静脈が下大静脈であるとき、これに対するアクセスは、上大静脈に接続された患者の首の内頚静脈内に装置1を挿入することで得られる。次に、(皮膚の切開部を介して)針を内部に挿入することにより、針(皮下)を使用して血管自体を配置することができる。次に、針を通じてガイドワイヤー(図示せず)を血管内に進める。次に、針を除去する。次に、拡張器(図示せず)を使用して血管内への開口部(針により形成)を拡大し、拡張器を除去した後、シース2のテーパー付き端部14を開口内に挿入する。次に、細長い管部材の作用通路をガイドワイヤーの上方に進めて、装置1をシース2を通じて押す(手操作で)。この時点でガイドワイヤーを除去することができる(また何れの場合でも、装置1を膨張させる前にガイドワイヤーを除去する)。装置1はシース2を通して血管の内腔に沿って押し続け、装置1が血管壁の損傷部分6に隣接する位置に配置されるまで、中央管20の長端部が収縮した装置1の後方から従うようにする。次に、損傷部分6を閉塞し得るように食塩水を注入することで装置1に膨張させる。
【0044】
装置1は、図3に図示した膨張した状態において、膨張可能な支持支柱22により少なくとも一部分が支持された全体として円筒状部材を備えている。上述したように、支持支柱22は、装置1の膨張可能な容積と流体的に連通しており且つ中央管20の膨張通路21から食塩水溶液(又は、装置の膨張可能な容積内に注入される生理学的に受容可能な別の流体)を受け取る。膨張させたとき、装置1の外壁28は血管4の内壁(内膜)30に対して面一となるように押し付け装置1と血管4の内壁との管に漏れ無しのシールを形成する。装置が図3及び図4に図示した膨張状態にあるとき、血管2の損傷部分4が外科医によって修復される間、血液は比較的妨害されずに通路8を通って流れる(図5及び図6の矢印AからBを参照)。(これと代替的に、血液は図5及び図6にてBからAの方向に流れるようにしてもよい)。通路8の直径は、血液が比較的妨害されずに、すなわち血管内の通常の流量にて又はそれに近い量にて装置1を通って流れることを保証するのに十分に大きい。このことは、通路手段の直径を装置の外径Dの80から90%の範囲に設計することにより実現される。
【0045】
好ましくは、血液と接触するであろう装置の少なくとも表面は、例えば、ヘパリンのような抗凝血材料にて形成され且つ(又は)被覆されている。装置の表面に抗凝血材料が存在することの有利な点の1つは、このように外科医が血液/生物学的流体を運ぶ血管を修復し、必要であれば、それに関連する輸血を行う間、数時間にわたって装置を現場に残すことができる点である。
【0046】
本発明の第二実施形態による改変した装置201が図5に図示されており、ここで、図1から図4の装置と同様の部品は同様の参照番号で表示してある。該改変した装置201は、装置1が膨張した状態にあるとき比較的幅の広い直径の2つの管状端部分34、36の間に配置された比較的狭小径のくびれ部分32を有している。このように、膨張した装置は図5に図示するように、実質的に砂時計のプロフィールを有している。装置の使用時、2つの端部分34、36が血管4の損傷部分6の両側に配置され、くびれ部分32が損傷部分6に配置されるようにする。装置201を膨張させたとき、端部分34、36は装置201と血管4の内壁との間に漏れ無しのシールを提供し、これにより血液がその損傷部分6にて血管4から漏れ出るのを防止する。このことは、外科医が血管4の損傷部分6を修復することを許容する。更に、くびれ部分32の直径が比較的狭小である結果、血管の(損傷した)内壁30と装置のくびれ部分32の外面28との間に略環状空間38が形成される。この環状空間38は、例えば、血管4を修復する間に外科医が使用する外科用器具(例えば、メス、針又は鋏)にて傷付けることにより装置201の完全性を損なう虞れが少ない状態で外科医が損傷部分6を修復すべく操作することを許容する。
【0047】
本発明の別の改変した実施の形態による装置301は、図6に図示するように、膨張可能な第一の端部分44及び第二の端部分46の間に別個に膨張可能なくびれ部分42を備えている。該装置301は、折り畳んだ状態(非膨張状態)にて修復すべき血管4内に挿入され、その内部容積に食塩水を注入することにより第一及び第二の端部44、46を膨張させる。この実施の形態において、中央管20は管壁25の厚さ部分に2つの別個の通路を内蔵しており、その一方は食塩水を端部分44、46に供給するためのものであり、もう一方は食塩水をくびれ部分42に供給するためのものである。管20の入口端における第一の入口ポート24は、装置の第一及び第二の端部分44、46と流体的に連通する1つの又はより多くの支持支柱22に食塩水を供給するこれら2つの通路の第一通路50に接続されている。これら2つの通路の第二通路52は、管20の第二の入口ポート26を支持支柱22の別個の一方を介して個々に膨張可能なくびれ部分42に接続する。
【0048】
図1から図6の装置が大静脈又は肝静脈の損傷部分を閉塞するために使用することを目的とする場合、装置の膨張可能な管状部分の長さLは、典型的に、13から17cmの長さ範囲である一方、中央管20は、典型的に、約1mの長さである。装置の直径は、折り畳んだとき、典型的に3から4mmであり、膨張したとき、2から2.5cmである。しかし、これら寸法は装置を別の血管内で使用することを目的とする場合、相違させることができることが理解されよう。例えば、その病変部分を閉塞するために大動脈内で使用する場合、膨張可能な管状部分は、長さ約7cm及び直径4cmとなるであろう(膨張したとき)。
【0049】
図7から図9には、その他の身体部分の虚血(血流減少)を防止しつつ、溢出の制御を行うための図3の装置の改変した形態が図示されている(同様に、図1から図4と同様の部品は同様の参照番号で表示してある)。この実施の形態は、損傷した血管4(これは、例えば、身体部分がその血液の供給を受ける分岐部分に極く近接し又は該分岐部分にて損傷し又は傷付いた主要な血管とすることができる)から分岐する血管を介して身体部分に血液が供給される場合に使用されよう。これと同様の場合、図3、図5又は図6に図示したような装置を通常通りに配置すると、身体部分に供給する血管の分岐部分が閉塞する可能性がある。このことは、例えば、下大静脈が肝臓又は腎臓静脈付近で損傷された場合、又は図9に図示するように、腎臓動脈58の下方に動脈瘤60が存在する場合に生ずるであろう。これら場合の何れにおいても、損傷した血管を修復するのに必要とされるような相当な長時間、これらの枝血管への血流が遮断されるならば、肝臓及び腎臓の機能及び生命力は著しく損なわれ、多分、致命的となると考えられる。
【0050】
このように、図7から図9の改変した実施の形態によれば、膨張可能な装置401には、開口部56が形成された比較的狭小なネック部分54が設けられており、この開口部は、装置401(この装置を使用する場合)の通路8を通って血液が流れて主要な(損傷した)血管4から分岐する血管58に入り又はその血管から出るのを許容する。図8から最も明確に理解し得るように、開口部56は、通路8を通る通常の血液の流れに対し全体に垂直に血液が通路8から流れ出るのを許容し得るように配置されている。上述したように、この装置401は、例えば、腎臓動脈58への血液の供給を保ちつつ、漏洩する動脈瘤60(図9)を修復するときに使用するのに特に適している。外科医が主要な血管4を修復する間の全体に亙り、又は患者を別の場所に搬送することが必要な場合、又は専門家が患者の場所に到達するまで、遅れが生ずる場合、腎臓(又はその他の器官)に血液を供給し、これにより漏洩を制御し且つ同時に腎臓の灌流を許容するため、このことは顕著に有益な点である。
【0051】
開口部56の相対的な位置は、特定の目的に合うように選ばれる、すなわち、これらの位置は、全体として、何れの器官への血液の供給を保つかに依存する。1つの器官のみに供給する場合、1つの開口部のみを有する装置401を使用することができる。理解されるように、色々な器官が必要とする血液の供給は、相違し、また、器官に血液を供給する血管の寸法が相違するため、開口部は、これに相応して色々な血流の必要条件に合うように異なる寸法とすることができる。
【0052】
図10及び図11には、全体として参照番号501で示した本発明による装置の更なる改変した実施の形態が図示されている。この装置501は、円筒状であり、第一の端部62と第二の端部64との間を伸びるため、等しい直径である。装置501は、下大静脈70を図12の内膜68と漏洩無しに接触する外壁66を有している。
【0053】
装置501は、第一の端部62と第二の端部64との間の中間に形成された楕円形の形状の凹み部72(図11の斜線領域を参照)を有している。凹み部分72は、装置501が膨張した状態にあるとき、内膜68と漏れ無しに接触する外端縁74を有している。凹み部72は、外科医が操作するための作用領域を形成する。図12に図示するように、装置501は、IVC内に挿入され且つ凹み部を肝静脈76の上方に配置するとき、外科医が肝静脈の周りを切開して袖口様端縁78(図13)を形成し、これにより肝臓80を除去することを可能にする。上述した装置501は、外科医が肝臓(図12及び図13)のような器官及び腎臓のようなその他の器官の移植手術を行う間、袖口様端縁78を形成することを可能にする点で特に有用である。
【0054】
図14A及び図14Bに図示した更なる好ましい実施の形態において、装置601は、装置601の中心から半径方向に伸びるように配置された3つの膨張可能な半円形断面の壁部分82a、82b、82cから形成されている。壁部分82a、82b、82cの各々は、装置601の長さに沿って伸びる2つの主要側部84a、84bを有している。
【0055】
膨張可能な支柱86a、86b、86cは、壁82a、82b、82cの各々の内面88から内方に伸びている。支柱86a、86b、86cの各々は、各支柱86a、86b、86cの第一の端部90a、90b、90cにてそれぞれの壁部分82a、82b、82cと流体的に連通している一方、3つの支柱86a、86b、86cの全ては支柱86a、86b、86cが互いに接続されたその第二の端部92a、92b、92cにて互いに流体的に連通している。図14Aに図示した収縮状態において、壁部分82a、82b、82cの主要端縁84a、84bは互いに隔てられている。膨張状態(図14B)にあるとき、隣接する壁部分84a、84b、84cの主要端縁84a、84bは互いに完全に接触し、流体は、主要端縁84a、84bの間で漏洩せずに装置601を通って流れることができる。
【0056】
上述した実施の形態に対する色々な改変例が可能であることが理解されよう。例えば、ガイドワイヤーは、装置が損傷した血管の内腔内の現場又はその他の所望の位置にある場合、その材料が予め設定した形状又は形態を採る、いわゆる「形状記憶」材料にて形成することができる。
【0057】
更に、中央管20の壁に食塩水通路を内蔵させることに代えて、装置の全体として円筒状(又は砂時計の形状)の環状部材に直接接続された管により上述した装置の任意の膨張可能な容積に食塩水を供給することができる。この場合、中央管20は設けなくてよい。
【0058】
例えば、外傷の場合に最も一般的であるように、IVC又は肝静脈からの溢出を制御するために適用可能であると共に、上述した装置は、また、大動脈−腔管状器官のような非外傷性病変部(すなわち、動脈瘤等によって大動脈とIVCとが直接連通する状態)を制御するためにも適しており、この場合、そのそれぞれの管腔内での血流を保持するために、この装置を使用することが可能であることが更に理解されよう。
【0059】
更に、上述したように、該装置は、ステントを血管内で展開させるときにも使用することができる。このステントは、単に、例えば、上記の図1から図4の装置の膨張可能な管状部分の上を通して、ステントが膨張可能な装置と同軸状であり且つ該膨張可能な装置を周縁方向に取り巻くようにすることができる。次に、上述したのと同一の仕方にて膨張可能な装置を所望の血管内に挿入し、次に、膨張させてステントをその膨張状態に展開させる。この場合にも、血液が装置の膨張可能な管状部分を通って流れることができるという有利な点は、ステントを該ステントが血管壁を支持するその膨張した状態まで展開させる間、患者の体内で通常の又は略通常の血液流が維持されることである。
【0060】
特に、装置が特定型式の処置法にて使用される場合、すなわち装置をステント挿入のために使用する場合、本発明の装置に為すことのできる更なる改変は、装置に放射線医学マーカを設けることである。X線検査中の血管(大動脈のような)内の装置の位置及び配置の視覚化を容易にするため、バルーン又は膨張可能な管部分には、各端部に放射線医学マーカを設けることができる。更に又はこれと代替的に、放射線医学マーカは、血管の内径の評価を容易にし得るように配置し又は拡大してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 血管内に挿入される、本発明の一実施形態による装置の平面図である。
【図2】 挿入された装置の部分を明確化し得るように血管を断面図で図示した、図1の血管内に挿入された装置の側面図である。
【図3】 同様にその断面図にて図示した血管内で展開させた(すなわち、その膨張状態にある)図1及び図2の装置の図である。
【図4】 図3の膨張した装置の一端の断面図である。
【図5】 血管内に配置された状態で示す、本発明の別の実施の形態による膨張した装置の長手方向断面図である。
【図6】 本発明の更なる実施の形態による膨張した装置の長手方向断面図である。
【図7】 開口部が形成された縮小径端部分を有する、本発明の更に別の実施の形態による装置の側面図である。
【図8】 図7の装置を貫通する血液流路の図である。
【図9】 装置を明確化し得るように血管を断面図で示した、漏洩する動脈瘤を有する血管内の現場内にて膨張した状態にある図7及び図8の装置の図である。
【図10】 本発明の更に別の実施形態による膨張した装置の側面図である。
【図11】 図10の装置を上方から見た平面図である。
【図12】 肝静脈及び肝臓に隣接して下大静脈内に配置された図10及び図11の装置の概略側面図である。
【図13】 袖口様端縁を下大静脈から切った図12の肝臓の図である。
【図14】 14A図は管が支柱により接続された3つの別個の壁部分から形成される、収縮状態にある装置の更なる好ましい実施の形態の断面図であり、14B図は管が支柱により接続された3つの別個の壁部分から形成される、膨張状態にある装置の更なる好ましい実施形態の断面図である。
Claims (35)
- 血液又はその他の生物学的流体を運ぶ人間又は動物の血管内に実質的に収縮した状態で挿入される膨張可能な装置において、入口端及び出口端を有する細長い開放端部の管手段を画成する膨張状態を有し、前記管手段が、装置を使用するとき、前記膨張状態にて、血管の内膜の内側全周に緊密に嵌まるように形成され且つ配置された外壁と、前記膨張状態において該外壁から隔てられた内壁とを有し、該内壁が、血液又はその他の生物学的流体が通って流れることのできる装置を貫通する実質的に妨害されない通路手段を画成し、前記外壁及び前記内壁が膨張可能な部分を画成し、該膨張可能な部分が前記内壁の内方に配置された膨張通路と流体的に連通し、これにより、装置を膨張状態にて使用するとき、装置の前記外壁から又は前記外壁と血管との間から漏洩せず且つ流れが実質的に妨害されずに血液又はその他の生物学的流体が装置を通って流れることができるようにした、膨張可能な装置。
- 請求項1に記載の装置において、膨張した装置により画成された細長い管手段が、装置の長手方向長さに亙って前記入口端と前記出口端との間に画成された少なくとも1つの通路を備える、装置。
- 請求項1又は2に記載の装置において、前記内壁の直径が膨張した装置の前記外壁の50%以上である、装置。
- 請求項1又は2に記載の装置において、前記内壁の直径が、膨張した装置の前記外壁の90から95%の範囲にある、装置。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の装置において、食塩水又はその他の生理学的に受容可能な流体が膨張可能な部分に注入されることにより膨張させることのできる、内包された前記膨張可能な部分を画成する、1つ又はより多数の折り畳み可能な壁を備える、装置。
- 請求項1から5までのいずれか一項に記載の装置において、膨張したとき、全体として円形又は楕円形の断面を有する、装置。
- 請求項1から6までのいずれか一項に記載の装置において、膨張したとき、装置を使用すべき損傷した血管又は生物学的流体を運ぶ血管の特別な形状又は形態に従った不規則断面を有する、装置。
- 請求項1から7までのいずれか一項に記載の装置において、傷付いた領域を有する血管内で装置を使用するとき、前記血管内の前記損傷領域と少なくとも等しい長さまで伸びる長さを有する、装置。
- 請求項1から8までのいずれか一項に記載の装置において、装置を少なくとも部分的に貫通して伸びる作用通路又は導管を有し、流体、装置及びガイドワイヤーから成る群の少なくとも1つを内部に受け入れ得るように該作用通路又は導管が形成され且つ配置される、装置。
- 請求項9に記載の装置において、作用通路又は導管が通路手段内の中央に配置された細長い導管の中空内部である、装置。
- 請求項10に記載の装置において、細長い導管が膨張可能な装置と一体に形成される、装置。
- 請求項10又は11に記載の装置において、細長い導管が、該導管に沿った少なくとも1つの点にて装置に固定され、細長い導管の両端部分が、膨張した装置により画成された管手段のそれぞれの両端から突き出す、装置。
- 請求項12に記載の装置において、前記突き出す端部分の第一の端部分が比較的長い一方、第二の端部分が膨張した装置を形成する管手段を越えて極く短い長さだけ突き出す、装置。
- 請求項13に記載の装置において、前記第一の突き出す端部分には、患者の血流中に供給すべく流体材料又は装置を作用通路内に導入するのを許容する第一の自己密封型入口ポートが設けられる、装置。
- 請求項1から14までのいずれか一項に記載の装置において、装置の挿入及び位置決めを助け得るようにガイドワイヤーの上を摺動し得るように形成され且つ配置される、装置。
- 請求項10から15までのいずれか一項に記載の装置において、細長い導管を形成する壁が、その厚さ部分にて、装置の膨張可能な部分と前記流体的に連通する前記膨張通路を保持し、生物学的に適合可能な流体が、該通路を通じて装置内に注入されて装置を膨張させる、装置。
- 請求項16に記載の装置において、膨張可能な装置の入口端が、第一の入口ポートと同一の細長い導管の端部分に設けられた第二の自己密封型入口ポートにて終わり且つ該入口ポートに接続される、装置。
- 請求項16又は17に記載の装置において、中央の細長い導管を形成する1つ又はより多数の壁が、中央の細長い導管の同一の突き出す端部に設けられた更なる別個の入口ポートと流体的に連通する1つ又はより多数の更なる通路を保持し、1つ又はより多数の生物学的に適合可能な流体、造影流体及びその他の流体又は装置を該通路に沿って装置まで、装置から又は装置を通じて別個に運び得るようにした、装置。
- 請求項1から18までのいずれか一項に記載の装置において、通路手段の内部に少なくとも1つの膨張可能な支持支柱を有し、該膨張可能な支持支柱が前記膨張可能な部分と流体的に連通する、装置。
- 請求項19に記載の装置において、少なくとも1つの支柱が装置の内径を跨ぐ、装置。
- 請求項19又は20に記載の装置において、2つ、3つ、4つ又はより多数の支持支柱が設けられる、装置。
- 請求項10から18までのいずれか一項の項に従属する、請求項19又は20に記載の装置において、装置が膨張した状態にあるとき、支柱が中央の細長い導管から前記内壁と前記外壁との間に画成された膨張した装置の環状の外側部分まで半径方向外方に伸びるように、少なくとも1つの支持支柱が形成され且つ配置される、装置。
- 請求項10から18までのいずれか一項の項に従属し、請求項19から22のいずれか一項に記載の装置において、少なくとも1つの支持支柱が、中央の細長い導管の壁に形成された内側通路と流体的に連通する、装置。
- 請求項1から23までのいずれか一項に記載の装置において、膨張した装置がその長手方向長さに沿って不均一な外径である、装置。
- 請求項1から24までのいずれか一項に記載の装置において、膨張した装置が、比較的狭小なくびれ部分と、比較的幅の広い端部分とを有する全体として砂時計の形状の側部プロフィールを呈する、装置。
- 請求項25に記載の装置において、装置がその膨張した状態にあるとき、血液/生物学的流体を運ぶ血管の内膜と漏れ無しに嵌まることを可能にし、くびれ部分が、装置の外面と血液/生物学的流体を運ぶ血管の内膜との間に作用空間を画成する、装置。
- 請求項25又は26のいずれかに記載の装置において、くびれ部分が、装置の膨張可能な部分の他の部分から別個に膨張可能である、装置。
- 請求項1から27までのいずれか一項に記載の装置において、前記管の側壁を貫通する1つ又はより多数の開口部が設けられ、前記開口部が枝血管内の分岐点に配置されたとき、該開口部が、装置の枢軸に対し全体として垂直な流れ方向に向けて血液が通路手段から灌流することを許容し得るように形成され且つ配置された、装置。
- 請求項28に記載の装置において、前記開口部が設けられた比較的狭小な第一の端部分と、比較的幅の広い第二の部分とを有して、その長さに沿って不均一な直径を有する、装置。
- 請求項24から29までに記載の装置において、装置の第一の端部と第二の端部との間に配置されたくびれ部分を有し、該くびれ部分が、装置の外周縁の周りを少なくとも途中まで伸びる縮小外径部分を有し且つ前記血管の内膜と膨張した装置との間に作用領域を画成する、装置。
- 請求項30に記載の装置において、縮小外径部分が、装置周縁の拡がり程度と少なくとも等しい長手方向拡がり程度を有する、装置。
- 請求項19から31までのいずれか一項に記載の装置において、装置を形成する管が、少なくとも2つの膨張可能な半円形の壁部分から形成され、該壁部分の各々が、隣接する壁部分の相応する端縁に対し実質的に平行に伸びる2つの主要な長手方向に伸長する端縁を有し、前記少なくとも2つの壁部分が、前記支持支柱と流体的に連通し、前記支持支柱が少なくとも2つの壁部分のそれぞれの主要端縁を整合させるように形成され且つ配置され、隣接する壁部分の主要端縁が、互いに当接して、装置が膨張した状態にあるとき、その間に且つその拡がり部分に沿って多少なりとも流体密のシールを形成する、装置。
- 請求項1から32までのいずれか一項に記載の装置において、ゴム、合成ゴム、プラスチック材料、ポリウレタン、ポリエチレン、プルロニック(RTM)及び(又は)ブロック、及び(又は)その共重合体を含む群から選ばれた1つ又はより多数の生理学的に受容可能な材料にて製造される、装置。
- 血液又はその他の生物学的流体を運ぶ人間又は動物の血管内に実質的に挿入される膨張可能な装置のキットにおいて、血液又はその他の流体を運ぶ血管内に挿入される請求項1から33までのいずれか一項に記載の膨張可能な装置と、前記血管の内部へのアクセスを容易にする挿入手段とを備える、装置のキット。
- 請求項34に記載の装置のキットにおいて、装置をその膨張した状態に展開させる展開手段を備える、装置のキット。
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