JP4680573B2 - クランプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クランプ装置に係り、特に、工作機械の基台(テーブル)に対して所定のワーク(被加工物)をクランプして、保持せしめるためのクランプ装置の改良された構造に関するものである。
従来から、工作機械の基台に対してワークを保持せしめる際には、各種のバイスやクランプ装置等が用いられてきている。そして、そのようなクランプ装置の一つとして、例えば、特許文献1においては、クランプ部材に設けられた段付きの貫通孔(ザグリ孔)に、本体部材や基台、或いは基台に形成されたT溝内に移動可能に配置されるTナット等に設けられたネジ穴に螺合されるネジ部材を挿通し、かかるネジ部材の頭部を、ネジ部材の軸に対して直角な横方向へ偏位した中心をもつように構成したクランプ装置が、明らかにされている。そのようなクランプ装置にあっては、該ネジ部材の回転に伴って、かかる偏心した頭部が貫通孔内でカム作用運動し、クランプ部材の貫通孔の内周面をネジ部材の頭部の外周面にて押圧する偏心嵌合を行なうことによって、クランプ部材に横方向への押圧力が作用するようにして、かかる押圧力によって、クランプ部材と所定の支持部材の間に配置された被加工物(ワーク)がクランプされ得るようになっている。
また、特許文献2においては、クランプ部材を二分割してなる2つのクランプ部材半体を、それらの外周面に配置したバネ材で、弾性的に連結すると共に、該2つのクランプ部材半体の対向面の略中央部位を通るように設けられた貫通孔に、前述のクランプ装置と同じく、基台等に設けられたネジ穴に螺合されるネジ部材が挿通され、更に、かかるネジ部材とクランプ部材との間に設けられたテーパ嵌合によって、該ネジ部材が螺入されたときに、該二分割されたクランプ部材半体を拡開(離間)し、クランプ部材に側方への押圧力が作用するように構成されたクランプ装置が、明らかにされている。そして、そこでは、そのようにして得られた押圧力によって、クランプ部材と所定の支持部材の間に配置されたワークが保持され得るようになっているのである。
従って、このような構造とされたクランプ装置にあっては、一般的な構造を有するバイス、即ち、長手形状を呈し、その長手方向に延びる案内面を有して、基台に固定されるベースと、かかるベースの長手方向の一端部に対して一体的に固設された固定ジョーと、ベースの他端部側において固定ジョーに対向して配置され、ベースの案内面による案内によって固定ジョーに対して接近/離隔移動可能とされた可動ジョーと、該可動ジョーの移動を行なわしめるスピンドルとを含み、かかるスピンドルの回転による可動ジョーの固定ジョーに対する接近移動によって、それらの間にワークを挟持して、クランプするようにしたバイスに比べて、その構造が効果的に簡略化され得るという特徴を有することとなる。
しかしながら、それらのクランプ装置にあっても、各種の問題が内在しており、例えば、特許文献1のものでは、偏心したネジ部材の頭部の外周面とクランプ部材の貫通孔の内周面との偏心嵌合にて、クランプ部材への押圧力を生じせしめているところから、かかるクランプ装置によってワークを保持する際に、ネジ部材の頭部を任意の位置に固定出来ないと共に、そのような偏心したネジ部材の頭部が、貫通孔内でカム作動するためには、ネジ部材の頭部の軸方向下面と、クランプ部材の段付の貫通孔の上面、或いは固定される基台の上面との間に、所定の間隙が必要となるため、そのような隙間の存在によって縦方向(ネジ部材の軸方向)の拘束力が弱くなってしまい、ワークの浮き上がりを抑制するために充分な拘束力が得られないといった問題を内在するものであった。
また、特許文献2に開示されたクランプ装置にあっては、二分割されたクランプ部材半体をネジ部材によって拡開して、横方向の押圧力を生じせしめて、ワークをクランプしているところから、ワークを保持している間は、それら2つのクランプ部材半体の突合せ部間に、必然的に、隙間が生じることとなる。このため、クランプしたワークを切削加工した際に発生する切削屑等の異物が、それら二分割された一方のクランプ部材半体と他方のクランプ部材半体との間の隙間に入り込むと、拡開されていた2つのクランプ部材半体間の隙間を閉じることが出来なくなり、そのために適正なストローク、換言すればクランプ部材の移動、具体的には2つのクランプ部材半体の移動を得ることが困難となる結果、ワークの着脱が出来なくなる等といった問題を生じる恐れがあった。
特許第2849593号公報 米国特許第5641257号明細書
ここにおいて、本発明は、かくの如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、簡略な構造をもって、ワークが確実にクランプされ得ると共に、異物等によって装置の作動が阻害される恐れがないようにしたクランプ装置を提供することにある。
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、中央部に貫通孔を有し且つ該貫通孔の周りに位置せしめられた複数の分割体にて構成されるクランプ部材と、該クランプ部材の貫通孔に装入され、該クランプ部材を支持する支持ベースへの螺入によって、該クランプ部材を固定せしめるネジ部材とを含み、該クランプ部材の貫通孔と該ネジ部材との間に設けられたテーパ嵌合機構により、該ネジ部材が螺入されたときに、該クランプ部材を拡開し、前記分割体に側方への押圧力が作用するようにしたクランプ装置において、前記クランプ部材を構成する複数の分割体を、その周方向における相互の対向部位間に介装されて、それら対向部位に固着せしめられたゴム弾性体乃至はエラストマによって、一体的に連結せしめると共に、それら複数の分割体を、該クランプ部材の前記貫通孔の径方向外方に弾性的に移動可能に構成し、且つ、前記クランプ部材の貫通孔の内面を、前記支持ベースとは反対側において外方に向って拡径するテーパ受け面として形成する一方、前記ネジ部材が遊挿されて、該ネジ部材の螺入につれて前記クランプ部材の貫通孔内に進入せしめられるリング部材を配設し、該リング部材の外周面に、前記テーパ受け面に対応したテーパ嵌入面を形成して、それらテーパ受け面とテーパ嵌入面とによって、前記テーパ嵌合機構を構成したことを特徴とするクランプ装置を、その要旨とするものである。
また、このような本発明に従うクランプ装置の望ましい態様の一つによれば、前記ゴム弾性体乃至はエラストマが、前記複数の分割体の相互の対向部位間において、少なくとも前記支持ベースとは反対側に位置する間隙の全体を埋めるようにして、それら対向部位に固着せしめられることとなる。
そして、本発明にあっては、前記クランプ部材が、二つの分割体によって構成され、且つ全体として多角形の平面形態を呈するように、該多角形形状の対向する辺部の中央部に位置する部位において、それら二つの分割体が前記ゴム弾性体乃至はエラストマにて連結されているクランプ装置をも、その特徴とするものである。
このように、本発明に従うクランプ装置によれば、装置全体が、複数の分割体にて構成されたクランプ部材と、ネジ部材とから構成されると共に、ワークをクランプする際の動作が、該複数のクランプ部材分割体と該ネジ部材との間に設けられたテーパ嵌合機構で行なわれているところから、従来のバイス等のクランプ装置と比して、構造の簡略化と、かかるクランプ装置を基台に組み付けて、保持させるための作業性の向上が、有利に図られ得るのである。
また、そのようなクランプ部材(分割体)とネジ部材の間に形成されたテーパ嵌合機構によって、ネジ部材の螺入により発生するクランプ部材のワークに対する押圧力と、クランプ装置の基台に対する拘束力の両方が、効果的に生じせしめられるようになっているところから、従来のクランプ装置のように、ワークの浮き上がりが発生してしまう恐れが、効果的に解消せしめられることとなる。
さらに、それら複数の分割体にて構成されたクランプ部材が、ゴム弾性体乃至はエラストマによって一体的に連結されているところから、ネジ部材の螺入によって、クランプ部材分割体が拡開された際には、そのような弾性体が伸びて、クランプ部材分割体同士の連結を保つと共に、ワークのクランプが解除された際には、ワークに対して押圧されていたクランプ部材分割体が、かかる弾性体の復元力によって、ワークから離脱せしめられることとなるため、クランプ作業の作業性を、有利に向上することが可能となるのである。
また、本発明において、前記した間隙を埋めるゴム弾性体乃至はエラストマが、少なくともクランプ部材を支持する支持ベース(基台)とは反対側に位置する間隙の全体を埋めるようにして、クランプ部材分割体の相互の対向部間に固着せしめられているようにすれば、切削加工の際に発生する切削屑等の異物が、クランプ部材分割体同士の隙間に入ってしまうという問題が、効果的に解消され得ることとなり、以て、確実に、ワークの保持、解除動作を行なうことが出来るのである。
さらに、そのようなクランプ部材が、全体として多角形の平面形態を呈している2つの分割体にて構成され、それら2つの分割体の対向する辺部の中央位置において、ゴム弾性体乃至はエラストマにて連結されているようにすれば、ワークの厚みが薄い場合においても、効果的にワークを保持することが可能となる。
そして、かかる本発明に従うクランプ装置の望ましい態様の一つによれば、クランプ部材に設けられた貫通孔の内面が、クランプ装置の取り付けられる基台側とは反対側に向って拡径するテーパ受け面とされ、一方、ネジ部材の頭部が、該テーパ受け面に対応して、基台側に向って次第に縮径するテーパ嵌入面とされた、所謂皿ネジとされて、テーパ嵌合機構が形成されているところから、従来のクランプ装置よりも、その構造を、より簡略化することが可能となり、生産性を有利に向上せしめることが出来るのである。
特に、本発明に従うクランプ装置によれば、クランプ部材に形成されたテーパ受け面に対応した形状とされたテーパ嵌入面が外周面に形成されたリング部材がネジ部材に遊挿されて、かかるリング部材とクランプ部材との間にテーパ嵌合機構が構成されているところから、複数に分割されたクランプ部材を、それぞれ径方向外方に移動せしめて、それらクランプ部材と所定の支持部材との間でワークを固定する際に、固定されるワークの幅にばらつきがあっても、そのようなネジ部材に遊挿されたリング部材が横方向に移動することによって、そのようなばらつきが吸収せしめられることとなり、以て、それぞれのワークを確実に保持することが可能となるのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1および図2には、本発明に従うクランプ装置の理解を容易にするための参考例の一つが示されており、そこで、図1(a)には、正面形態が、また図1(b)には、平面形態が、更に、図2には、図1(b)におけるA−A断面形態が、それぞれ示されている。そして、それら図1,2より明らかなように、クランプ装置10は、クランプ部材12を構成する2つのクランプ半体(分割体)12a,12bと、締付ボルト16とを有して、構成されている。
より詳細には、クランプ半体12a,12bは、図3にも示されているように、何れも、鉄や黄銅等の所定の金属材料を用いて、矩形形状とされた平板の4つの角部のうち、2つの角部が面取りされて、略台形の平面形状を呈しており、そして、それら2つのクランプ半体12a,12bの面取りされていない辺部を対向させ、その対向面間に、NBR等のゴム材質からなるゴム弾性体14が、それらクランプ半体12a,12bと同一厚さ、同一幅において固着されることにより、クランプ半体12a,12b同士を一体的に連結し、以て、全体として外形が略六角形状乃至は八角形形状とされた、平板状のクランプ部材12を構成している。また、このように一体的に連結されたクランプ半体12a,12bの略中央部位には、平板状の厚さ方向(図3(b)において上下方向)に貫通するように、貫通穴18が設けられている。さらに、かかる貫通穴18の内面のうち、クランプ装置10が基台に取り付けられる方向とは反対側において、外方に向かって拡開するテーパ受け面20が、形成されている。
そして、そのような貫通孔18には、鉄等の所定の金属製の締付ボルト16が挿通されている。かかる締付ボルト16は、図4にも示されるように、円形の頭部22と、基台に設けられた取付穴等に螺入せしめられる雄ネジが、その外周面に設けられている脚部24とから、構成されている。そして、かかる円形の頭部22の側面下部が、脚部24側に向かうに従って次第に縮径せしめられたテーパ嵌合面26とされて、所謂皿ネジと同様な形状とされているのである。また、かかる頭部22には、ここでは、その上面に開口する六角孔28が設けられており、クランプ装置10の基台への取付けの際は、かかる六角孔28に、対応する形状とされた六角レンチが挿入されて、締付ボルト16が回転させられることによって、基台に設けられた取付け孔に対して螺入せしめられることとなる。
このように、2つのクランプ半体12a,12bをゴム弾性体14にて連結して構成されるクランプ部材12と、締付ボルト16とが組み合わされて、構成されたクランプ装置10は、図5に示されるように、締付ボルト16の脚部24が、基台30に設けられた取付孔32等に螺入せしめられることによって、締付ボルト16のテーパ嵌合面26にて、それぞれのクランプ半体12a,12bのテーパ受け面20,20が押圧されて、クランプ半体12a,12bを基台30に押し付けると共に、側方(図において左右方向)への押圧力が発生して、クランプ半体12a,12bが離間せしめられるようになる。こうして、クランプ半体12a,12bが拡開されることによって、図6に示されるように、基台30に取り付けられた支持部材34とクランプ部材12(図6においてはクランプ半体12b)との間において、ワーク(被加工物)36が、保持されるのである。
このように、クランプ装置10にあっては、ゴム弾性体14にて連結されたクランプ半体12a,12bと、締付ボルト16のみにて、装置全体が構成されているところから、従来のクランプ装置よりも、装置全体の構造をより簡略化することが可能となると共に、クランプ装置10の基台30への取付けや、ワーク36のクランプ作業が、単に、締付ボルト16を、その頭部22に設けられた六角孔28に工具を差し込んで回転させて、基台30に設けられた取付孔32に螺入するのみで、可能となるものであるところから、クランプ作業の作業性の向上も、有利に図られ得る特徴がある。
さらに、クランプ部材12(クランプ半体12a,12b)の貫通孔18に設けられたテーパ受け面20と、締付ボルト16の頭部22に設けられたテーパ嵌合面26とから構成されるテーパ嵌合機構によって、締付ボルト16によって得られるクランプ部材12を基台30へと押圧する力を、締付ボルト16の軸方向に働く力と、径方向に働く力とに、それぞれ効果的に分散せしめることが可能となる。その結果、クランプ半体12a,12bを、それぞれ、側方へと移動させて、それらクランプ半体12a,12bとの間隙を拡開させる動作をした際にも、クランプ部材12のワーク36への押圧する力と、クランプ部材12の基台30への拘束する力とを、共に有利に確保することが出来ることとなり、クランプしているワーク36の加工の際に、ワーク36に上向きの力が加わった場合にあっても、ワーク36の浮き上がりを防止することが可能となる。
そして、そのような二つのクランプ半体12a,12bの対向する辺部の間隙の全体を埋めるようにして、ゴム弾性体14が固着され、クランプ半体12a,12b同士が弾性的に連結せしめられているところから、クランプ半体12a,12bとが拡開された際にも、クランプ半体12a,12bの間に隙間が生じることが無くなり、従来のクランプ装置にて発生していた、ワーク36の切削加工等によって発生する切削屑等の異物が、かかる隙間に入り込むといった問題が、効果的に解消されることとなる。そして、その結果、ワーク36の保持を解除するためのクランプ半体12a,12bの接近動作が、そのような異物の侵入によって阻害されることがないため、以て、確実に、ワーク36の保持、解除動作を行なうことが出来るのである。
また、このようにクランプ半体12a,12bの拡開の際にゴム弾性体14が延びて、クランプ半体12a,12bの連結を保つようにされているところから、ワーク36のクランプが解除された際にも、ワーク36に対して押圧されていたクランプ部材12が、かかるゴム弾性体14の復元力によって、ワーク36から離脱せしめられることとなるために、クランプ作業の作業性が、有利に向上させられ得ることとなる。
なお、本参考例の形態においては、比較的柔らかい材質である黄銅にて、クランプ部材12が形成されているところから、ワーク(被加工物)をクランプした際に、ワークを傷つけ難いといった効果も発揮されることとなる。さらに、そのような比較的柔らかい材質にて形成されたクランプ部材12を、クランプ部材12が接触せしめられるワーク外面の形状に合わせて容易に加工することが可能であるところから、作業現場にて、クランプ部材12を、クランプするワーク形状に合った形状に加工して、より確実にワークを保持することが可能となるのである。
そして、図7(a)〜(c)には、本発明に従うクランプ装置の望ましい態様の一つとしてのクランプ装置50が、示されている。そこでは、クランプ装置50は、クランプ半体12a,12bと締付ボルト40との間において、リング状の皿ワッシャ38が、締付ボルト40の頭部42に遊挿されて、構成されている。
そこにおいて、クランプ半体12a,12bは、前記した参考例の形態と同様に、その対向する辺部の間隙の全体を埋めるように、ゴム弾性体14が固着されて、弾性的に連結されている。また、皿ワッシャ38は、図8に示されるように、外形が円形の平板形状を呈し、その外周面が、一方の側(図において下側)に向かうに従って縮径された、テーパ嵌合面44とされていると共に、その厚さ方向に貫通する貫通孔46が円形の中心を通るように設けられて、形成されているのである。なお、貫通孔46は、その途中で、大径部46aから小径部46bとなる、段付孔(ザグリ孔)とされている。
そして、このような貫通孔46は、図9に示される如く、円柱状の頭部42が、大径部42aと小径部42bとされた締付ボルト40が挿入された際に、かかる皿ワッシャ38の貫通孔46と締付ボルト40の頭部42との間に、径方向に適当な大きさの隙間が生じるように、頭部42よりも僅かに大きな径とされているのである。なお、締付ボルト40は、前述した参考例の形態に示した締付ボルト16と同様に、その脚部24には、取り付けられる基台の取付孔に螺入せしめられる雄ネジが外周面に形成されると共に、頭部42には、かかる締付ボルト40を回転せしめるための工具が挿入される六角孔28が、形成されている。
このようにして構成されたクランプ装置50は、図10に示すように、締付ボルト40の脚部24が、基台30に設けられた取付孔32に螺入せしめられることによって、締付ボルト40に遊挿された皿ワッシャ38が基台30に向かって押圧せしめられて、かかる皿ワッシャ38に設けられたテーパ嵌合面44にて、両側のクランプ半体12a,12bのテーパ受け面20,20が、それぞれ押圧されることとなる。そして、そのようなテーパ嵌合機構によって締付ボルト40の軸方向と径方向にそれぞれ分散せしめられた押圧力が、クランプ半体12a,12bを基台30に押し付けると共に、クランプ半体12a,12bを側方(図において左右方向)へと拡開し、クランプ半体12a,12bが互いに離間せしめられることとなる。こうして、クランプ半体12a,12bが拡開することによって、基台30に取り付けられた支持部材34,34とクランプ半体12a,12bとの間において、ワーク36,36が、それぞれ保持されることとなる。
従って、かかるクランプ装置50を用いて、その両側にワーク36を保持せしめた場合にあっては、前述したクランプ装置10と同様の各種の効果を発揮すると共に、クランプ装置50の両側にクランプされるワーク36の大きさ(幅)のばらつきによって、クランプ装置50の中心位置、つまり、締付ボルト40の中心軸から、両側それぞれのワーク36までの距離に差が生じた場合においても、締付ボルト40と皿ワッシャ38との間に設けられた径方向の隙間によって、そのような距離の差を吸収して、両側のクランプ半体12a,12bと皿ワッシャ38との間のテーパ嵌合が、等しく、確実に行なわれ得るようにされているところから、クランプ半体12a,12bからワーク36,36それぞれへの保持力を効果的に生ぜしめることが可能となると共に、クランプ半体12a,12bの基台30への拘束力も、効果的に発揮せしめられるのである。
以上、本発明の代表的な実施の形態について説明してきたが、本発明は、そのような実施形態のもののみに限定して解釈されるものでは決してなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
例えば、クランプ部材12は、本実施の形態においては、比較的柔らかい材質の黄銅製のものが用いられていたが、クランプするワークに応じて、鉄等の他の各種の金属材質を適宜選択することが可能である。また、その外形形状も、本実施の形態のように、八角形形状のみならず、矩形形状等の多角形形状や、円弧形形状等、クランプするワークに対応した形状として、クランプ装置を構成しても何等差支えない。
また、前記した実施形態では、締付ボルト16(40)が、基台30に設けられた取付孔32に螺入せしめられることによって、クランプ装置10(50)が、基台30に固定されるようになっていたが、例えば、基台30に設けられたT溝内に摺動可能に配置されたTナット等に対して、締付ボルト16(40)を螺合せしめて、このTナットとクランプ装置10(50)との間で、基台30のT溝形成部位を挟持することによって、クランプ装置10(50)を基台30に対して固定することも、勿論可能である。
本発明に従うクランプ装置の理解を容易にするための参考例を示す説明図であって、(a)は、その正面図を、また(b)は、その平面図を、それぞれ示している。 図1(b)における、A−A断面説明図である。 図1のクランプ装置を構成するクランプ部材を示す説明図であって、(a)は、その平面図を、(b)は、(a)におけるB−B断面図を、それぞれ示している。 図1のクランプ装置を構成する締付ボルトを示す正面説明図である。 図1のクランプ装置を基台に取り付けた状態を示す説明図であって、(a)は、その平面図を、(b)は、(a)におけるC−C断面図を、それぞれ示している。 図1のクランプ装置を用いてワークをクランプした状況を示す断面説明図である。 本発明に従うクランプ装置の一例を示す説明図であって、(a)は、その正面図を、(b)は、その平面図を、(c)は、(b)におけるD−D断面図を、それぞれ示している。 図7のクランプ装置に用いられる皿ワッシャを示す説明図であって、(a)は、その平面図を、(b)は、(a)におけるE−E断面図を、それぞれ示している。 図7のクランプ装置を構成する締付ボルトを示す正面説明図である。 図7のクランプ装置を用いてワークをクランプした状況を示す断面説明図である。
符号の説明
10 クランプ装置
12 クランプ部材
12a,12b クランプ半体
14 ゴム弾性体
16 締付ボルト
18 貫通孔
20 テーパ受け面
22 頭部
24 脚部
26 テーパ嵌合面

Claims (3)

  1. 中央部に貫通孔を有し且つ該貫通孔の周りに位置せしめられた複数の分割体にて構成されるクランプ部材と、該クランプ部材の貫通孔に装入され、該クランプ部材を支持する支持ベースへの螺入によって、該クランプ部材を固定せしめるネジ部材とを含み、該クランプ部材の貫通孔と該ネジ部材との間に設けられたテーパ嵌合機構により、該ネジ部材が螺入されたときに、該クランプ部材を拡開し、前記分割体に側方への押圧力が作用するようにしたクランプ装置において、
    前記クランプ部材を構成する複数の分割体を、その周方向における相互の対向部位間に介装されて、それら対向部位に固着せしめられたゴム弾性体乃至はエラストマによって、一体的に連結せしめると共に、それら複数の分割体を、該クランプ部材の前記貫通孔の径方向外方に弾性的に移動可能に構成し、
    且つ、前記クランプ部材の貫通孔の内面、前記支持ベースとは反対側において外方に向って拡径するテーパ受け面として形成する一方、前記ネジ部材が遊挿されて、該ネジ部材の螺入につれて前記クランプ部材の貫通孔内に進入せしめられるリング部材を配設し、該リング部材の外周面に、前記テーパ受け面に対応したテーパ嵌入面形成して、それらテーパ受け面とテーパ嵌入面とによって、前記テーパ嵌合機構成したことを特徴とするクランプ装置。
  2. 前記ゴム弾性体乃至はエラストマが、前記複数の分割体の相互の対向部位間において、少なくとも前記支持ベースとは反対側に位置する間隙の全体を埋めるようにして、それら対向部位に固着せしめられている請求項1に記載のクランプ装置。
  3. 前記クランプ部材が、二つの分割体によって構成され、且つ全体として多角形の平面形態を呈するように、該多角形形状の対向する辺部の中央部に位置する部位において、それら二つの分割体が前記ゴム弾性体乃至はエラストマにて連結されている請求項1または請求項2に記載のクランプ装置。
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