JP4675030B2 - レーザ光伝達装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、照射対象から反射したレーザ光に対して耐性の強いレーザ光伝達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来のレーザ光伝達装置が用いられたレーザ加工装置を示す図である。この図5に示すように、レーザ光伝達装置1は、レーザ発振器2から発せられたレーザ光を加工ヘッド3を介して照射対象(被加工物)であるワークWに導くものである。レーザ光伝達装置1は、レーザ発振器2により発せられたレーザ光を導く光ファイバ5とこの光ファイバ5の出射側に設けられた光ファイバコネクタ7とから構成されている。このレーザ光伝達装置1の光ファイバ5の入射端部がレーザ発振器2に接続され、光ファイバコネクタ7の出射側の端部が加工ヘッド3に接続されて、レーザ加工装置が構成されている。
加工ヘッド3は、光ファイバコネクタ7から出射されたレーザ光9を平行光にするためのコリメートレンズ11および平行光を集光させるための集光レンズ13の2枚のレンズを備えている。そして、レーザ発振器2から出力されたレーザ光は、レーザ光伝達装置1および加工ヘッド3を介してワークW上に集光され、切断、溶接および穴開け等のレーザ加工が行われる。
【0003】
図6に示すように、光ファイバ5は、光ファイバ芯線17とこの光ファイバ芯線17の外周面を被覆する樹脂製の被覆部19とを備えている。この光ファイバ5の出射端部は、被覆部19が剥がされて、光ファイバ芯線17が露出されている。光ファイバ5の出射端部のうち被覆部19で覆われている部分はスリーブ21によって把持されている。このスリーブ21は、筒状のコネクタ本体23内に挿入されて、コネクタ本体23にねじ止め(図示せず)により固定されている。
また、コネクタ本体23内の出射側の端より少し後退した位置には、光ファイバ芯線17が挿通される挿通孔25を有する壁部27が形成されている。そして、レーザ光9は、光ファイバ芯線17によって規定された角度で光ファイバ芯線17の出射端面から出射され、加工ヘッド3のコリメートレンズ11に向かうようになっている。
【0004】
ところが、レーザ加工、特にレーザ溶接を行うとき、ワークWとして、アルミ、銅などのYAGレーザ光に対して高い反射率をもつ材料を選択した場合、加工条件不良や焦点位置ずれ等の理由でワークWがレーザ光を吸収しない状況が発生し、レーザ加工ができないことがある。この場合、レーザ光9はワークWによって反射されて、光ファイバコネクタ7に戻ってくる。このようなレーザ光(反射光)は、均一な状態ではないワークWの表面を反射するとともに、コリメートレンズ11および集光レンズ13の2枚のレンズを一往復しているため、出射直後のビーム品質よりも劣化している。このため、ワークWから反射したレーザ光は、出射直後のレーザ光とは異なる光路を辿って光ファイバコネクタ7に戻ってくる。
【0005】
例えば、図7において一点鎖線で示すように、ワークWから反射したレーザ光29がコネクタ本体23の壁部27の挿通孔25に向けて進入した場合には、上記レーザ光29が壁部27の挿通孔25の周辺を加熱するため、壁部27の挿通孔25の周辺の温度が極度に上昇し、光ファイバ芯線17を溶融、断線させる虞がある。また、ワークWから反射したレーザ光30が光ファイバ芯線17を側面から通過してコネクタ本体23内に進入した場合には、光ファイバ5の被覆部19を焼損する虞がある。
【0006】
上記不都合を試験により確認した。すなわち、光ファイバコネクタ7が出射側に取り付けられた光ファイバ5に、出力1kWのレーザ光を入射し、加工ヘッド3を介して銅板からなるワークWにレーザ光を集光・照射した。照射条件は、レーザ光をワークWに対して垂直に照射するようにし、焦点はワークWより下側に設定して、照射したレーザ光がワークWによって最大量反射されるようにした。上記条件でワークWにレーザ光を照射した結果、約4秒で光ファイバ5が断線した。この試験の後、光ファイバコネクタ7の分解調査を行ったところ、光ファイバ5の被覆部19が焼損し、光ファイバ芯線17が溶断していた。
【0007】
このような損傷を防止するため、従来においては、光ファイバの出射端部に、ワークから反射したレーザ光を反射させる略錐状の端面(反射面)を有するキャップを、光ファイバとは非接触に取り付けて、ワークから反射したレーザ光をキャップの端面により反射させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−283087号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術では、キャップの端面によりワークから反射したレーザ光を反射させることはできるが、キャップ内部の光ファイバとキャップとの間の隙間に進入するレーザ光には対応することができず、このレーザ光により光ファイバが損傷する虞がある。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、光ファイバが損傷するのを防止することができるレーザ光伝達装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のレーザ光伝達装置は、レーザ発振器により発せられたレーザ光を照射対象に導く光ファイバと、この光ファイバの出射側に設けられ、加工ヘッドに接続される筒状のコネクタと、このコネクタの出射側の端部に設けられ、該コネクタの出射側の開口を塞ぐ遮光部材とを備え、前記遮光部材は、前記光ファイバの出射端面より前方に設けられて、前記光ファイバの出射端面からのレーザ光を通過させるとともに、前記照射対象から反射したレーザ光を反射させる内周面を有する通過孔を備え
前記遮光部材には、前記光ファイバの出射端部を非接触に収納するとともに、前記通過孔に連通されている収納部が形成され、
前記光ファイバは、光ファイバ芯線とこの光ファイバ芯線の外周面を被覆する被覆部とを備え、
前記光ファイバの出射端部は、前記被覆部が剥がされて、前記光ファイバ芯線が露出され、
前記筒状のコネクタは、光ファイバ芯線の出射端部が挿通される挿通孔を有する壁部を備え、
前記遮光部材は、出射側の端面が反射面とされ、かつ、前記筒状のコネクタの出射側の端部と前記壁部とで形成される凹み部に嵌入されて固定されていることを特徴とする。
【0012】
光ファイバの出射側に設けられたコネクタの出射側の端部に、照射対象から反射したレーザ光(以後、「反射光」と言う。)を反射させる内周面を有する通過孔が形成された遮光部材を設けているので、コネクタ内に進入する反射光の量が低減する。したがって、コネクタ内に進入したレーザ光によって光ファイバが損傷せず、安定したレーザ加工が行われる。
また、遮光部材に、光ファイバの出射端部を非接触に収納する収納部が形成されているので、反射光を受けた遮光部材が加熱しても、収納部により形成された空間が光ファイバと遮光部材とを熱的に遮断するため、光ファイバが加熱した遮光部材の影響を受けない。したがって、加熱した遮光部材により光ファイバが損傷しない。
【0013】
請求項2に記載のレーザ光伝達装置は、請求項1に記載の発明において、前記遮光部材の前記通過孔は、前記光ファイバの出射端面から離れるにつれて次第に内径が大きくなる切頭円錐形状に形成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明においては、遮光部材の通過孔を、光ファイバの出射端面から離れるにつれて次第に内径が大きくなる切頭円錐形状に形成しているので、光ファイバの出射端面からのレーザ光が損失なく出射される。
【0015】
請求項3に記載のレーザ光伝達装置は、請求項1に記載の発明において、前記遮光部材の前記通過孔は、両端部が前記光ファイバの出射端面から離れるにつれて次第に内径が大きくなる切頭円錐形状に形成され、中間部が円柱状に形成されていることを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明においては、遮光部材の通過孔の両端部を、光ファイバの出射端面から離れるにつれて次第に内径が大きくなる切頭円錐形状に形成しているので、光ファイバの出射端面からのレーザ光が損失なく出射される。また、通過孔の中間部を円柱状に形成しているので、通過孔内に進入した反射光は、通過孔のうち、切頭円錐形状の部分の内周面と円筒状の部分の内周面とで異なる角度で反射されるため、コネクタ内に反射光が進入するのをさらに防止される。
【0019】
請求項4に記載のレーザ光伝達装置は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明において、前記遮光部材に、該遮光部材の温度が予め設定された温度に達したときに、前記レーザ発振器を停止させる信号を前記レーザ発振器に送る温度センサが設けられていることを特徴とする。
【0020】
請求項4に記載の発明においては、遮光部材の温度が予め設定された温度に達したとき、すなわち照射対象に対する加工不良等に起因する反射光の増加により遮光部材の温度が上昇して、この温度が予め設定された温度に達したとき、レーザ発振器を停止させるための信号をレーザ発振器に送る温度センサを設けているので、加工不良等が発生した場合に、レーザ発振器が自動的に停止するため、照射対象に対する加工不良等が長時間継続することがない。
また、加工不良が発生した場合に、レーザ光発振器を自動的に停止させるため、レーザ光発振器によるレーザ光の出射条件等が悪いことを、使用者等に報知することができる。これにより、焦点の位置や出力等の条件を変更して、より良い条件でレーザ光をワークに照射することができる。
【0021】
請求項5に記載のレーザ光伝達装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明において、前記壁部の前記挿通孔の内周面と前記光ファイバ芯線の出射端部の外周面との間に、壁部遮光部材が設けられ、この壁部遮光部材の前記遮光部材側の端面に、レーザ光を反射する反射部が設けられていることを特徴とする。
【0022】
請求項5に記載の発明においては、光ファイバ芯線の出射端部の外周面と壁部の挿通孔の内周面との間に、反射部が形成されている壁部遮光部材が設けられているので、反射光が壁部の挿通孔を通過しても、この反射光は壁部遮光部材の反射部により反射されるため、反射光により光ファイバの被覆部が焼損しないとともに、コネクタが加熱されない。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、以下の各図において、図5乃至図7と同一構成要素には、同一符号を付してその説明を簡略化する。
図1は、本発明の第1実施の形態に係るレーザ光伝達装置1Aを示す断面図である。
光ファイバコネクタ(コネクタ)7のコネクタ本体23の出射側の端部には、このコネクタ本体23の出射側の端部と壁部27とにより形成された凹み部33が形成されており、この凹み部33に、反射光がコネクタ本体23内に進入するのを阻止する遮光ブロック(遮光部材)35が嵌入されて固定されている。
【0024】
遮光ブロック35の後側(図1において左側)の中央部分には、コネクタ本体23の壁部27の挿通孔25から外方に突出した光ファイバ芯線17の出射側端部を非接触に収納する収納部37が形成されている。また、遮光ブロック35の前側(図1において右側)の中央部分には、光ファイバ芯線17の出射端面からのレーザ光9を通過させる通過孔39が収納部37に連通されて形成されている。この通過孔39は光ファイバ芯線17の出射端面の前方に位置している。また、通過孔39は、光ファイバ芯線17の出射端面から離れるにつれて次第に内径が大きくなる切頭円錐形状(円錐台形状)に形成されており、その内周面41は、反射光を反射する鏡面状の反射面とされている。また、遮光ブロック35の出射側の端面35aは、反射光を反射させる鏡面状の反射面とされている。
なお、遮光ブロック35の材質としては、レーザ光に対して高い反射率を持ち、かつ熱伝導率の良い銅、アルミ合金および真鍮などが好ましい。
【0025】
また、遮光ブロック35の後側の部分の外周面と収納部37との間には、後側に開口された凹み部43が形成されており、この凹み部43に遮光ブロック35の温度を測定する温度センサ45が挿入されている。温度センサ45は、レーザ光発振器2に電気的に接続され、遮光ブロック35の温度が予め設定された温度に達すると、レーザ発振器2を停止させるためのアラーム信号をレーザ発振器2に送って、レーザ発振器2を停止させるようになっている。
なお、本実施の形態では、上記設定温度は、100℃に設定されているが、これに限定されるものではなく、遮光ブロック35の材質等に応じて適宜変更可能である。
【0026】
このように構成されたレーザ光伝達装置1Aにあっては、光ファイバコネクタ7のコネクタ本体23の出射側の端部に遮光ブロック35を設けているので、コネクタ本体23に向かう反射光の一部は、遮光ブロック35の端面35aによって反射され、コネクタ本体23内に進入するレーザ光の量を低減することができる。したがって、コネクタ本体23内に進入した反射光により光ファイバ5の被覆部19が焼損するのを防止することができる。また、コネクタ本体23内に進入した反射光がコネクタ本体23の壁部27に照射されて、この壁部27が加熱されるのを防止することができるため、壁部27の急激な温度上昇によって、壁部27の挿通孔25に挿通された光ファイバ芯線17が溶融したり、あるいは断線したりするのを防止することができる。よって、安定したレーザ加工を行うことができる。
【0027】
また、遮光ブロック35に、光ファイバ5の出射端部を非接触に収納する収納部37が形成されているので、ワークWから反射したレーザ光により遮光ブロック35が加熱されても、収納部37により形成された空間Sが光ファイバ5と遮光ブロック35とを熱的に遮断するため、光ファイバ5が加熱した遮光ブロック35の影響を受けるのを防止することができ、遮光ブロック35の加熱により光ファイバが損傷するのを防止することができる。
【0028】
また、遮光ブロック35の通過孔39を、光ファイバ5の出射端面から離れるにつれて次第に内径が大きくなる切頭円錐形状に形成しているので、出射端面からのレーザ光を損失なく出射することができる。
【0029】
また、遮光ブロック35の温度が予め設定された温度に達したとき、すなわちワークWに対する加工不良等の理由により反射光の増加により遮光ブロック35の温度が上昇して、この温度が設定した温度に達したときに、レーザ発振器2を停止させるためのアラーム信号をレーザ発振器2に送る温度センサ45を設けているので、ワークWに対する加工不良等が発生した場合に、レーザ発振器2を自動的に停止させるため、ワークWに対する加工不良等が長時間継続するのを防止することができる。
また、加工不良が発生した場合に、レーザ光発振器2を自動的に停止させるため、レーザ光発振器2によるレーザ光の出射条件等が悪いことを、使用者等に報知することができる。これにより、焦点の位置や出力等の条件を変更して、より良い条件でレーザ光をワークWに照射することができる。
【0030】
上記効果を試験により確認したところ、以下のような結果となった。すなわち、上記構成のレーザ光伝達装置1の光ファイバ5に、出力1kWのレーザ光を入射し、加工ヘッド3を介して銅板からなるワークWにレーザ光を集光・照射した。照射条件は、レーザ光をワークWに対して垂直に照射するようにし、焦点はワークWより下側に設定して、照射したレーザ光がワークWによって最大量反射されるようにした。また、温度センサ45の設定温度は、100℃に設定した。上記条件でワークWにレーザ光を照射した結果、約2秒で遮光ブロック35の温度が100℃に達し、レーザ発振器2が停止した。その後、光ファイバコネクタ7の分解調査を行ったところ、光ファイバ5の光ファイバ芯線17には熱の影響を受けた痕跡が全く見当たらなかった。
【0031】
図2および図3は、本発明の第2実施の形態に係るレーザ光伝達装置1Bを示す図である。なお、図2および図3において、図1と同一構成要素には同一符号を付してその説明を簡略化する。
図2および図3に示すように、コネクタ本体23の出射側の端部の凹み部33に、反射光がコネクタ本体23内に進入するのを阻止する遮光ブロック(遮光部材)55が嵌入されて固定されている。
【0032】
遮光ブロック55の後側の部分には、コネクタ本体23の壁部27の挿通孔25から外方に突出した光ファイバ芯線17の出射側端部を非接触に収納する収納部57が形成されている。また、遮光ブロック55の前側の部分には、光ファイバ芯線17の出射端面からのレーザ光9を通過させる通過孔59が収納部57に連通して形成されている。この通過孔59は、光ファイバ芯線17の出射端面より前方に位置している。また、通過孔59は、図3に示すように、両端部59aが光ファイバ芯線17の出射端面から離れるにつれて次第に内径が大きくなる切頭円錐形状に形成され、中間部59bが円柱状に形成されている。すなわち、通過孔59は、切頭円錐形状に形成された孔(図3において一点鎖線参照)の中間部を、円柱状に形成した形状をなしている。また、通過孔59の内周面61は、反射光を反射する鏡面状の反射面とされている。また、遮光ブロック55の出射側の端面55aは、反射光を反射させる鏡面状の反射面とされている。
なお、遮光ブロック55の材質としては、レーザ光に対して高い反射率を持ち、かつ熱伝導率の良い銅、アルミ合金および真鍮などが好ましい。
【0033】
また、遮光ブロック55の後側の部分の外周面と収納部57との間には、後側に開口された凹み部63が形成されており、この凹み部63に遮光ブロック55の温度を測定する温度センサ45が挿入されている。
【0034】
このように構成されたレーザ光伝達装置1Bにあっては、第1実施の形態と同様な作用効果を奏するとともに、遮光ブロック55の通過孔59の両端部59aを、光ファイバ5の出射端面から離れるにつれて次第に内径が大きくなる切頭円錐形状に形成しているので、光ファイバ5の出射端面からのレーザ光を損失なく出射することができる。また、通過孔59の中間部59bを円柱状に形成しているので、通過孔59内に進入してきた反射光は、通過孔59のうち、切頭円錐形状の部分の内周面と円筒状の部分の内周面とで異なる角度で反射されるため、コネクタ本体23内に反射光が進入するのをさらに防止することができる。
【0035】
図4は、本発明の第3実施の形態に係るレーザ光伝達装置1Cを示す図である。なお、図4において、図2および図3と同一構成要素には同一符号を付して、その説明を簡略化する。
図4に示すように、コネクタ本体23の壁部27の挿通孔25の内周面と光ファイバ芯線17の外周面との間に、反射光が挿通孔25を介してコネクタ本体23内に進入するのを防止する筒状の壁部遮光部材75が、コネクタ本体23に固定されている。
壁部遮光部材75の遮光ブロック55側の端面には、レーザ光に対して高い反射率を有する反射膜(反射部)77が形成されている。なお、この反射膜77としては、例えば、金、銀などの金属膜または誘電体膜等を用いることができる。
【0036】
このように構成されたレーザ光伝達装置1Cにあっては、第1実施の形態と同様な作用効果を奏するとともに、コネクタ本体23の壁部27の挿通孔25の内周面と光ファイバ芯線17の外周面との間に壁部遮光部材75を設けているので、反射光が遮光ブロック35の挿通孔25を通過しても、壁部遮光部材75の反射膜77が反射光を反射するため、反射光により光ファイバ5の被覆部19が焼損するのを防止することができるとともに、コネクタ本体23の壁部27が加熱されるのをさらに防止することができる。
【0037】
本発明は、上述した各実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形が可能である。
例えば、上記各実施の形態では、遮光ブロック35,55の端面35a,55aおよび通過孔39,59の内周面41,61は、鏡面状に形成されているが、これに代えて、これらの面35a,55a,41,61を、反射光を散乱反射させるために粗面状に形成するようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載のレーザ光伝達装置によれば、コネクタ内に進入する反射光の量を低減させることができるため、コネクタ内に進入したレーザ光によって光ファイバが損傷するのを防止することができ、安定したレーザ加工を行うことができる。
また、反射光を受けた遮光部材が加熱しても、収納部により形成された空間が光ファイバと遮光部材とを熱的に遮断するため、光ファイバが加熱した遮光部材の影響を受けるのを防止することができ、加熱した遮光部材により光ファイバが損傷するのを防止することができる。
【0040】
請求項2に記載のレーザ光伝達装置によれば、請求項1に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、光ファイバの出射端面からのレーザ光を損失なく出射することができる。
【0041】
請求項3に記載のレーザ光伝達装置によれば、請求項1に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、光ファイバの出射端面からのレーザ光を損失なく出射することができるとともに、コネクタ内に反射光が進入するのをさらに防止することができる。
【0043】
請求項4に記載のレーザ光伝達装置によれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとともに、加工不良等が発生した場合に、レーザ発振器を自動的に停止させることができるので、照射対象に対する加工不良等が長時間継続するのを防止することができる。また、レーザ光発振器によるレーザ光の出射条件等が悪いことを、使用者等に報知することができ、焦点の位置や出力等の条件を変更して、より良い条件でレーザ光をワークに照射することができる。
【0044】
請求項5に記載のレーザ光伝達装置によれば、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとともに、反射光が壁部遮光部材の通過孔を通過しても、この反射光を壁部遮光部材の反射部により反射することができるため、反射光により光ファイバの被覆部が焼損するのを防止することができるとともに、コネクタが加熱するのをさらに防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係るレーザ光伝達装置を示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施の形態に係るレーザ光伝達装置を示す断面図である。
【図3】図2の遮光部材を拡大して示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施の形態に係るレーザ光伝達装置を示す断面図である。
【図5】従来のレーザ光伝達装置が用いられたレーザ加工装置を示す図である。
【図6】図5の光ファイバコネクタを拡大して示す断面図である。
【図7】図5の光ファイバコネクタ内に反射光が入射している状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C レーザ光伝達装置
2 レーザ発振器
3 光ファイバ
7 光ファイバコネクタ(コネクタ)
9 レーザ光
17 光ファイバ芯線
19 被覆部
25 挿通孔
35,55 遮光ブロック(遮光部材)
37,57 収納部
39,59 通過孔
41,61 内周面
45 温度センサ
75 壁部遮光部材
77 反射膜(反射部)
W ワーク(照射対象)

Claims (5)

  1. レーザ発振器により発せられたレーザ光を照射対象に導く光ファイバと、この光ファイバの出射側に設けられ、加工ヘッドに接続される筒状のコネクタと、このコネクタの出射側の端部に設けられ、該コネクタの出射側の開口を塞ぐ遮光部材とを備え、前記遮光部材は、前記光ファイバの出射端面より前方に設けられて、前記光ファイバの出射端面からのレーザ光を通過させるとともに、前記照射対象から反射したレーザ光を反射させる内周面を有する通過孔を備え
    前記遮光部材には、前記光ファイバの出射端部を非接触に収納するとともに、前記通過孔に連通されている収納部が形成され、
    前記光ファイバは、光ファイバ芯線とこの光ファイバ芯線の外周面を被覆する被覆部とを備え、
    前記光ファイバの出射端部は、前記被覆部が剥がされて、前記光ファイバ芯線が露出され、
    前記筒状のコネクタは、光ファイバ芯線の出射端部が挿通される挿通孔を有する壁部を備え、
    前記遮光部材は、出射側の端面が反射面とされ、かつ、前記筒状のコネクタの出射側の端部と前記壁部とで形成される凹み部に嵌入されて固定されていることを特徴とするレーザ光伝達装置。
  2. 前記遮光部材の前記通過孔は、前記光ファイバの出射端面から離れるにつれて次第に内径が大きくなる切頭円錐形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ光伝達装置。
  3. 前記遮光部材の前記通過孔は、両端部が前記光ファイバの出射端面から離れるにつれて次第に内径が大きくなる切頭円錐形状に形成され、中間部が円柱状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ光伝達装置。
  4. 前記遮光部材に、該遮光部材の温度が予め設定された温度に達したときに、前記レーザ発振器を停止させる信号を前記レーザ発振器に送る温度センサが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のレーザ光伝達装置。
  5. 前記壁部の前記挿通孔の内周面と前記光ファイバ芯線の出射端部の外周面との間に、壁部遮光部材が設けられ、この壁部遮光部材の前記遮光部材側の端面に、レーザ光を反射する反射部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のレーザ光伝達装置。
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