JP4674312B2 - 核燃料ペレットの製造方法および核燃料ペレット - Google Patents

核燃料ペレットの製造方法および核燃料ペレット Download PDF

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本発明は、高速増殖炉や軽水炉用の燃料として使用される核燃料ペレットの製造方法および核燃料ペレットに関し、さらに詳しくは、マイナーアクチノイド酸化物、ウラン酸化物(UO2)、プルトニウム酸化物(PuO2)などの核燃料物質酸化物からなる燃料相と、非放射性で核・物理・化学的に不活性なモリブデン(Mo)からなる不活性母材相とから構成される核燃料ペレットの製造方法および核燃料ペレットに関する。
原子炉の燃焼に供した核燃料、即ち使用済み核燃料からは、ネプツニウム(Np)、アメリシウム(Am)、キュリウム(Cm)等の長半減期のマイナーアクチノイド(以下、MAと略する)が発生する。このMAの効果的な処理方法として、原子炉内で中性子を照射して核変換等を起こさせることにより、核的に安定な元素へ変換させることが行われている。
上述したMAの核燃料への加工形態は、ウラン酸化物(UO2)、ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)等の標準的な核燃料に、少量のMAを添加・混合して成形した後、焼結してMA含有核燃料ペレットとする方法が一般的である。
しかしながら、MAを添加したUO2やMOX燃料における熱伝導度や融点などの熱的特性は、主にMA酸化物の影響によって、UO2やMOX燃料の熱的特性を下回ることに起因して低下するため、炉心の熱・核設計を成立させるためにはMAの添加量を制限する必要がある。このことは、従来技術によっては、軽水炉の長年の運転により今現在多量に蓄積しているMAの迅速な燃焼処理が困難となる可能性を示している。
そこで、核燃料中へのMAの含有量を増加させるために、従来の核燃料とは異なった核燃料が提案されている。この核燃料は、MAを含有する燃料相と、非放射性で核・物理・化学的に不活性な不活性母材相とから構成された焼結体からなっており、高い熱伝導率および燃焼中の酸素ポデンシャルの優れた調整効果を備えているため、MAを燃焼させるための燃料形態として優れた特性を示すのみならず、燃料相としてU、Pu等を用いることにより、高性能な核燃料としても使用することが可能となること、さらに非特許文献1に示されているように不活性母材相として有望なものに、金属モリブデン(Mo)があること、また、使用済み核燃料中に多量に生成されるMo核***生成物を不活性母材として使用することも提案されている。
上述したMoを不活性母材相とした核燃料(以下、Moサーメット燃料とも称する)は、高い熱伝導率と、燃焼中の酸素ポテンシャルの優れた調整効果を備えているため、近時は、これらの特性をさらに向上、即ちMoの含有量が多く、燃料相とMo不活性母材相が均一分散され且つ高密度に加工されたMoサーメット燃料の提供が要求されている。
しかしながら、従来のMoサーメット燃料ペレットの製造方法を用いて、高密度のペレットを得ようとすると、Moが高融点金属であることに起因して、1,800℃以上の高い焼結温度が必要となる。
さらに、燃料相中にMAを含有させた場合、特にAmは蒸気圧が高く焼結中に蒸発飛散する可能性が指摘されている。このことはまた、蒸発飛散したAmの設備への付着による燃料製造設備の高線量化をもたらし、結果として設備の維持コストの増加等をもたらすのみならず、製造したペレットの品質低下とそれによる製造コストの増加をもたらすという問題点がある。
さらに、高温焼結であるが故に、焼結炉を構成する耐火材や断熱材、さらにヒーター等の寿命が短くなり、生産コストの増大をもたらすという問題点がある。
このため、MAを含有させたMoサーメット燃料ペレットの焼結は出来るだけ低温で行なうことが求められている。
また、上記の焼結工程の前段の混合工程や成型工程は、従来、遊星ボールミルによる混合、静水圧プレスによる加圧成形等、複雑なプロセスを必要とした。このような複雑な粉末処理は、MA等の高放射性物質の設備への付着による設備の高線量化につながり、設備のメンテナンス性の悪化、維持コストの増加や、放射性廃棄物の増加をもたらす。このため、高放射性物質を取り扱う観点からは、製造プロセスはできるだけ簡素なものとすることが求められている。
一方、使用済み核燃料から回収したMoを使用するMoサーメット燃料ペレットにおいては、回収時に随伴する鉄(Fe)、コバルト(Co)ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)等の金属不純物の混入と、それによる焼結密度への影響を無視することが出来ない。従って、これらの金属不純物が混入した回収Moを使用する場合であっても、製造したMoサーメット燃料ペレットが所定の高密度を備え、所望する特性を発揮する必要がある。
これまでに、特定の化合物を添加し、それらを焼結助剤として作用させ、核燃料ペレットの高密度化を図る発明はいくつか提案されている。特許文献1、2および3は、UO2燃料に金属以外の化合物を焼結助剤として添加して密度を向上させようとするものである。例えば特許文献1においては、焼結助剤としてアルミナおよびシリカを添加する技術であるが、製造したペレットには非晶質のアルミナシリケート粒界相が析出し、これらの粒界相は燃料温度が高い条件においては溶融するため、高速炉用燃料には適用不可能である。また、特許文献2は硫酸アンモニウムを微量添加する技術であるが、密度は最大でも2%程度向上するに過ぎず、密度の根本的な上昇は望めないという問題点がある。また、特許文献3ではLiによる焼結密度の向上を図る技術であるが、しかしLiは腐食性が高く、そのため、添加量は「できるだけ少ない方が良い」とされている。即ち、Liは被覆管腐食において最も混入を避けるべき金属のうちのひとつだからである。従って、一層の高密度化が図れないという問題点がある。
焼結助剤を添加せずに密度を向上させる技術としては、特許文献4に示されているように、原料粉末の性状に応じて、プレス圧力、焼結雰囲気をコントロールする方法がある。しかしながら、使用済み核燃料からの回収モリブデン等のように原料粉末の組成が一定しないものには適用不可能であるという問題点がある。
特開平10−293187号公報 特開2000−193776号公報 特開昭57−197496号公報 特開平2006−234753号公報 M. Osaka, M. Koi, S. Takano, T. Misawa, Y. Yamane, "A Novel Concept for Americium-containing Target for Use in Fast Reactors, " J. Nucl. Sci. Technol., 43, 367-374 (2006).
従って、本発明の目的は、比較的低い焼結温度で且つ製造プロセスも簡素化でき、しかも高密度である、Moを不活性母材相とする核燃料ペレットの製造方法を提供することである。
また、本発明の目的は、Moの含有量が多く、燃料相とMo不活性母材相が均一分散され且つ高密度に加工された核燃料ペレットを比較的低い焼結温度で且つ製造プロセスも簡素化できる製造方法を提供することである。
また、本発明の目的は、使用済み核燃料から回収したMoを不活性母材相として使用する場合に、Moに混入する金属不純物が高密度化への阻害要因とならないような核燃料ペレットの製造方法を提供することである。
上記課題を解決すべく、本発明者らは鋭意実験の結果、焼結温度が低くでき且つ焼結密度が向上できる焼結助剤を見出し、本発明を完成させたものである。
即ち、本発明の核燃料ペレットの製造方法は、第1の成分として80〜20体積%のマイナーアクチノイド、ウランもしくはプルトニウムの酸化物またはそれら2種以上からなる燃料相を構成する酸化物燃料粉末と、第2の成分として20〜80体積%の不活性母材相を構成するモリブデン粉末とを混合、成型、焼結してなる核燃料ペレットの製造方法において、第3の成分として前記モリブデンに対して1〜10質量%のマンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、パラジウムおよびチタンからなる群から選ばれる1種または2種以上を焼結助剤として使用すること、および、前記第1、第2および第3の3つの成分を混合して混合粉末を得る混合工程と、前記混合粉末をプレスして成型体を得る成型工程と、前記成型体に1,600〜1,750℃の熱処理を施して焼結体を得る焼結工程とを備えてなることを特徴とする。
また、本発明の核燃料ペレットの製造方法は、上記モリブデン粉末に代えて、使用済み核燃料から回収されたモリブデンを使用することにより、当該モリブデンに随伴した金属不純物のマンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、パラジウムおよびチタンからなる群から選ばれる1種または2種以上を、前記第3の成分として機能させることを特徴とする。
また、本発明の核燃料ペレットの製造方法は、上記第1の成分中に含まれるマイナーアクチノイドの酸化物が燃料相の最大50体積%であることを特徴とする。
また、本発明の核燃料ペレットは、上記の製造方法を用いて製造されていることを特徴とする。
本発明の製造方法によれば、所定の金属を所定の割合で焼結助剤として添加することによって、従来技術をベースとする焼結温度よりも50〜200℃も低い焼結温度で、高密度の燃料ペレットを製造することができるという効果がある。
また、本発明の製造方法によれば、主としてMoの不活性母材相の焼結密度が向上し、さらには、焼結中に不活性母材相が燃料相との間隙を埋めるように粒成長するため、Mo不活性母材相の割合を最小で20体積%まで低めても高密度の燃料ペレットを製造することができるという効果がある。
また、本発明の製造方法によれば、不活性母材相のMoとして、使用済み核燃料から回収された金属不純物を混入するMoを使用する場合には、金属不純物としてはFe、Ni、Co、Pd等が随伴されるが、これらの金属不純物は焼結助剤としても機能する。そのため、回収Mo中の金属不純物をMoに対して10質量%以下に調整することにより、別途焼結助剤を添加することなく回収Moに混入する金属不純物を焼結助剤として機能させ、燃料ペレットの高密度化に寄与させることができるという効果がある。
また、モリブデンの添加を多くすることによって、燃料ペレットの熱伝導度、酸素ポテンシャル等の燃料特性の劣化を抑えることができるため、燃料相中に含まれるMAの含有量を燃料相の最大50体積%まで増加させることができる。その結果、使用済み核燃料の再処理や高レベル廃棄物の迅速な処理が可能になるという効果がある。
さらに、本発明の製造方法やそれに用いる製造設備は、従来から核燃料ペレットの製造に採用されている方法や設備をベースとするものであるため、従来から十分な実績を有し安全かつ簡素な方法や設備であり、MA等の高放射性物質の取り扱いにおいても、設備のメンテナンスの観点から利点を有するものである。従って、製造プロセスが簡素化できるという効果がある。
図1の工程図は、本発明の実施形態の一例を示すものである。Moサーメット燃料の燃料相を構成する酸化物燃料物質としては、シュウ酸沈殿法または直接脱硝法により得られたUO2やPuO2、さらに、AmO2のごときMAを使用する。またこれらの酸化物の2種以上を使用する場合には、酸化物固溶体として使用される。
Moサーメット燃料の不活性母材相を構成するMoとしては、市販の金属Mo、あるいは使用済み核燃料から回収したMoの粉末を使用する。燃料相となる酸化物燃料粉末と不活性母材相となるMo粉末との混合割合は、酸化物燃料粉末80〜20体積%とMo粉末20〜80体積%となるようにする。
酸化物燃料粉末が80体積%を超えると、Moの酸化や燃料相の還元等により焼結密度上昇が阻害される。20体積%より少ないと、本発明による密度上昇効果は主に不活性母材相の高密度化によるものであるため、密度上昇効果の低下が生じる。
本発明においては、酸化物燃料粉末とMo粉末の他に、焼結助剤としてNi粉末、Fe粉末またはPd粉末をさらに添加混合することにより、Moサーメット燃料の高密度化が可能となる。焼結助剤としてはこれ以外に、Mn、Co、Cu、Zn、Tiといった遷移金属の粉末も使用することができる。なお、Pdは使用済み核燃料からの回収を望むことができる。例示した焼結助剤の内、好ましい焼結助剤は、Pd、FeおよびCoである。これらは、焼結後Moに固溶して合金を形成することにより、原子炉運転中において液相を生じさせない。このため、Moサーメット燃料の物理的・化学的安定性が向上し、結果として安全性が高まる。
焼結助剤の添加量は、Moに対して1〜10質量%の範囲とする。最適添加量は、焼結助剤の種類、粉末調製、焼結条件等によって多少異なるが、一般的には、添加量が1質量%未満では十分な密度向上効果が得られず、約5質量%程度の添加量において密度が最大となる。一方、10質量%を超えて添加した場合には密度が低下する傾向が認められる。
Mo粉末として、使用済み核燃料から回収された金属不純物を混入するMoを使用することもできる。混入する金属不純物としては、Fe、Ni、Pd等が挙げられるが、これらの金属不純物は焼結助剤としても機能する。そのため、回収Mo中の金属不純物をMoに対して10質量%以下に調整することにより、別途焼結助剤を添加することなく回収Moに混入する金属不純物を焼結助剤として機能させて、燃料ペレットの高密度化に寄与させることができる。
後述する実施例に記載していない金属も同じ焼結機構(液相焼結)により同様の焼結助剤としての機能をはたす。また、焼結助剤を2種類以上混合使用した際も同様である。
燃料相を構成する酸化物燃料粉末中にAmO2のごときMAを含有させることにより、核燃料と共にMAを原子炉内で燃焼処理することができる。この場合のMAの含有量は、燃料相の最大50体積%とすることができる。50体積%より多量に含有させると、燃料相の熱物理・化学的安定性の低下を生じる。
上述した原料粉末を混合するに際しては、粉末を微粉砕するためのボールミル等を使用する必要はなく、混合方法も単純な回転型ミキサーでよく、混合時問も5分から最大でも30分程度で十分である。
このようにして得られた混合粉末を、単軸プレスを使用して200MPa程度の圧力でペレット形状に成型する。成型体の焼結は、4%以上の水素を含むアルゴン気流中で1,600〜1,750℃にて4時間程度行なう。
表1の実験No.1〜9においては、市販のMo粉末とシュウ酸沈殿法により得られたUO2粉末またはPuO2粉末とを両者の体積割合が50体積%となるように秤量し、さらに焼結助剤として市販のPdまたはNiをMo重量に対して表1に示す添加量となるように添加し、メノウ乳鉢でアセトンを溶媒として5分間混合した。
次いで、単軸プレスで200MPaで2分間成型して直径6mm×高さ4mmの円柱状ペレットとし、次いで、水素を4%含むアルゴン気流中で、電気炉において1,600℃で4時間焼成することによってMoサーメット燃料ペレットを調製した。
なお、上記の溶媒は、アセトンを例示したが、同様の性質を有するエタノールを用いても良い。また、今回湿式の混合の例を示したが、必ずしも溶媒を用いる必要はなく、粉末の流動性やプレス保形性の高い粉末を用いることによっては乾式混合を選択することも可能である。
得られたMoサーメット燃料ペレットの密度を測定した結果を表1に示す。さらに、表1における焼結助剤添加量と密度との関係を示すグラフを図2(実験No.1〜4)に示す。これらの結果から、焼結助剤をMo重量に対して1〜10質量%の範囲で添加した実験No.2〜5及び7〜9のペレットの密度は、焼結助剤を添加しない実験No.1と6と比較して高密度化されていることがわかる。
焼結温度が1,600℃未満だと焼結助剤を配合しても必要な密度が得られない。1,750℃を超える焼結温度であると焼結助剤を入れないものと変わらず、低温焼結の効果がない。
なお、表1には示していないが、核燃料酸化物と同様の特性を有するCeO2を用いた試験での1,600℃の焼結において、CeO2が19体積%の場合は、理論密度9.649g/cm3に対して、密度が6.947g/cm3となり、理論密度の72%にすぎなかった。また、Moの割合が20体積%を下回ると金属相が少ないことにより、金属が焼結する部分の容積の不足から、同一温度での焼結密度が低下した。
また、1,600℃の焼結でCeO2が81体積%の場合は、理論密度7.851g/cm3に対して、密度が5.496g/cm3となり、理論密度の70%にすぎなかった。
また、CeO2が50体積%の場合において、1,750℃で4時間焼成した場合は密度が7.16g/cm3となった。
図3は、PuO2の燃料相とMoの不活性母材相とPdの焼結助剤とからなるMoサーメット燃料ペレットの光学顕微鏡金相写真であり、灰色部分はPuO2を、白色部分はMoとPdをそれぞれ示している。この金相写真からわかるように、本発明によるMoサーメット燃料ペレットにおいては、燃料相とMo不活性母材相はほぼ均一に分散されており、ペレット内での熱伝導度の不均一性がなく物理・化学的安定性に優れたものとなる。
なお、表1には、燃料相中にMAを含有させた例を省略したが、UO2、PuO2と同様の結晶構造を有しているため、さらには焼結助剤の添加は主としてMo不活性母材相の焼結密度を向上させているため、UO2、PuO2と同様の密度上昇が得られた。したがって、本発明のMoサーメット燃料ペレットの製造方法によれば、燃料相中にMAを最大50体積%まで含有させることで、MAの燃焼処理にも有効に利用することが可能となることが確認された。
標準的な核燃料であるウラン酸化物の熱伝導率は、1,000℃において2.8W/m・Kであるのに対して、Moを50体積%含有するMoサーメット燃料ではその値は40W/m・Kと14倍以上となり、本発明による熱伝導率の向上効果は明らかである。これは、Moの熱伝導率が高いことに加えて、本発明による焼結助剤を加えた製造方法により、それが焼結されて連結された組織をつくり出したことによるものである。また、Moを20体積%以上添加することにより、燃焼期間を通じて良好な酸素ポテンシャルの調整能力を維持することができる。
本発明の実施形態の一例を示す工程図である。 表1の実験No.1〜4における焼結助剤添加量と密度との関係を示すグラフである。 本発明によるMoサーメット燃料ペレットの光学顕微鏡金相写真である。

Claims (4)

  1. 第1の成分として80〜20体積%のマイナーアクチノイド、ウランもしくはプルトニウムの酸化物またはそれら2種以上からなる燃料相を構成する酸化物燃料粉末と、第2の成分として20〜80体積%の不活性母材相を構成するモリブデン粉末とを混合、成型、焼結してなる核燃料ペレットの製造方法において、
    第3の成分として前記モリブデンに対して1〜10質量%のマンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、パラジウムおよびチタンからなる群から選ばれる1種または2種以上を焼結助剤として使用すること、および、前記第1、第2および第3の3つの成分を混合して混合粉末を得る混合工程と、前記混合粉末をプレスして成型体を得る成型工程と、前記成型体に1,600〜1,750℃の熱処理を施して焼結体を得る焼結工程とを備えてなることを特徴とする核燃料ペレットの製造方法。
  2. 前記モリブデン粉末に代えて、使用済み核燃料から回収されたモリブデンを使用することにより、当該モリブデンに随伴した金属不純物のマンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、パラジウムおよびチタンからなる群から選ばれる1種または2種以上を、前記第3の成分として機能させることを特徴とする請求項1に記載の核燃料ペレットの製造方法。
  3. 前記第1の成分中に含まれるマイナーアクチノイドの酸化物が燃料相の最大50体積%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の核燃料ペレットの製造方法。
  4. 請求項1乃至3に記載の製造方法を用いて製造されていることを特徴とする核燃料ペレット。
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