JP4673088B2 - 投射用レンズおよび投射型画像表示装置 - Google Patents

投射用レンズおよび投射型画像表示装置 Download PDF

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Description

この発明は、投射用レンズおよび投射型画像表示装置に関する。
赤・緑・青の各色画像を3枚のパネル(液晶ライトバルブ等)に個別的に表示し、各色画像を合成して透過型スクリーンの背面から広画角で拡大投射表示する「リアプロジェクタ」は装置が薄型で、大画面の表示画像が高精細であるところから、一般のTV放送、ビデオ再生画像やコンピュータの表示機器として広く普及している。なかでも反射型パネルを用いるものは、その構造上、透過型パネルを用いるものよりも画素を小さく高精細にできるため、更なる普及が見込まれている。
「反射型パネルを用いたリアプロジェクタ」は一般に、白色光源からの光を、色分離光学系により赤・緑・青の各色に分離して各反射型パネルへ導き、各反射型パネルで反射する光(各パネルに表示された画像により2次元的に変調されている)を色合成光学系により合成して投射用レンズに入射させるようになっている。
このため、赤・緑・青の各色を反射型パネルへ導くPBS(偏光ビームスプリッタ)と「色合成光学系としてのプリズム等の光学部品」とを投射用レンズと反射型パネルの間に配置する必要があり、投射用レンズには「長いバックフォーカス」が必要とされる。
また、反射型パネルから色合成光学系に入射する光線の角度が変化すると、それに応じて色合成光学系の分光透過率が変化するので、投射されたカラー画像における各色の明るさが画角により変化して見づらい画像になるので、投射用レンズは「主光線の角度が縮小側において光軸と略平行になるテレセントリックな性質」を持つことが好ましい。
「長いバックフォーカスを持ち、縮小側がテレセントリックである投射用レンズ」として、従来から、拡大側から順に「負の屈折力のレンズ群」と「正の屈折力のレンズ群」が配置される所謂「レトロフォーカスタイプ」のものが知られている(特許文献1〜4)。
このタイプの投射用レンズは、開口絞りを中心として拡大側と縮小側の屈折力配分が非対称であるため歪曲収差、倍率色収差の発生が顕著となりやすい。
特開2003−5069 特開2003−195164 特開2004−354405 特開2005−004074
この発明は、レトロフォーカスタイプで半画角:40度以上の広画角を達成でき、長いバックフォーカスと「縮小側の高いテレセントリック性」を持ち、なおかつ、倍率色収差を十分に小さく補正された投射用レンズの実現を課題とする。この発明はまた、この投射用レンズを用いることにより高精細な投射画像を表示できる投射型画像表示装置の実現を課題とする。
この発明の投射用レンズは図1に例示するように、拡大側(図の左方)から縮小側(図の右方)に向かって、負の屈折力を持つ第1レンズ群I、開口絞りST、正の屈折力を持つ第2レンズ群IIを上記順序に配してなるレトロフォーカスタイプであり、縮小側にテレセントリックである。図1における符号Pは「赤・緑・青の各色を反射型パネルへ導くPBSと色合成光学系であるプリズムとを合わせて」示しており、符号RPは赤・緑・青の各画像を表示する反射型パネルを1枚に簡略化して示している。
第2レンズ群IIは「拡大側の3枚」が、負レンズ(第1の負レンズ)・正レンズ(第1の正レンズ)・正レンズ(第2の正レンズ)で構成され、第1の負レンズは「縮小側に大きな曲率」を持つ。第1の正レンズは「拡大側に大きな曲率」を持ち、第1の負レンズの縮小側に貼り合せられている。即ち、第2レンズ群の最も拡大側は「第1の負レンズと第1の正レンズとの接合レンズ」である。第1の正レンズに続く第2の正レンズは「拡大側に大きな曲率」を持つ。
即ち、第2レンズ群は、拡大側から縮小側へ向かって上記「第1の負レンズ・第1の正レンズ・第2の正レンズからなる構成」で始まる。
第2レンズ群の上記第2の正レンズよりも縮小側には、1または2枚のアッベ数の小さい負レンズが配置される。これら1または2枚の「アッベ数の小さい負レンズ」は、単独で、もしくは「アッベ数がより大きい正レンズと張り合わせられた接合レンズ」として配置される。これら「1枚または2枚のアッベ数が小さい負レンズ」は、倍率色収差の補正用に用いられるものである。これらアッベ数の小さい負レンズのアッベ数は、好ましくは45以下である。
第1の負レンズの屈折率:N1、第1の正レンズの屈折率:N2、第2の正レンズのアッベ数:νII3は条件:
(1) 0.13 < N1−N2 < 0.20
(2) 15 < νII3 < 30
を満足する。
請求項1記載の投射用レンズは、第2レンズ群内における第2の正レンズの部分分散比:θgF、アッベ数:νII3が条件:
(3) 0 <θgF−(0.6438−0.001682νII3)< 0.04
を満足することが好ましい(請求項2)。
請求項1または2記載の投射用レンズはまた、拡大側の共役点が無限遠の時の空気中におけるバックフォーカス:Bf、全系の焦点距離:f、第1レンズ群の焦点距離:f1が条件:
(4) 4.0 < Bf/f < 6.8
(5) 2.4 <|f1/f|< 3.0
を満足することが好ましい(請求項3)。
請求項1〜3の任意の1に記載の投射用レンズは、第2レンズ群が「1枚の負の屈折力を持つプラスチックレンズ」を含み、該プラスチックレンズの焦点距離:fP、第2レンズ群の焦点距離:f2が条件:
(6) 2.5 <|fP/f2|< 5.0
を満足する構成とすることができる(請求項4)。この場合、第2レンズ群内の上記「負の屈折力を持つプラスチックレンズ」は、片面もしくは両面が非球面であることが好ましい(請求項5)。
請求項1〜5の任意の1に記載の投射用レンズの第1レンズ群は、図1に例示するように「拡大側から順に、メニスカス形状で両面が非球面の第1の負レンズ、メニスカス形状の第2の負レンズからなる構成」から始まる構成とすることができる(請求項6)。図1の例では、第2の負レンズの縮小側に凹レンズが配置されている。
第1レンズ群の構成は、後述する実施例に示されたように「3枚の負レンズ」で構成するのが好適である。実施例1〜5では、第1レンズ群を構成する3枚の負レンズは、何れも、曲率の強い凹面を縮小側に向けた負レンズであり、拡大側から数えた第1枚目は光軸近傍が両凹形状で全体の形状がメニスカス形状、第2枚目のレンズは負メニスカスレンズ、第3番目のレンズは両凹レンズである。
上記請求項6記載の投射用レンズにおける「第1レンズ群内の最も拡大側に配置された第1の負レンズ」はプラスチック製であることができ(請求項7)、この場合において第1レンズ群内の「第1と第2の負レンズ間の空気層」を通る主光線の光路長さが、像高の増加に従い大きくなることが好ましい(請求項8)。
また、上記請求項1〜8の任意の1に記載の投射用レンズにおける第2レンズ群のレンズ構成は、上記の如く「拡大側の3枚」が第1の負レンズ・第1の正レンズ・第2の正レンズで構成され、第1の負レンズは第1の正レンズと貼り合せられており、第2の正レンズの縮小側に1または2枚のアッベ数の小さい負レンズが配置されるが、第2レンズ群の具体的なレンズ構成としては、後述の実施例に示すように、拡大側から縮小側へ向かって「負正(接1)・正・負正(接2)・負・正負(接3)・正・正」の構成(実施例1〜4)や「負正(接1)・正・正・正負(接4)・正・正」のパワー配置によるのが好適である。
上の説明で「接1」は上記第1の負レンズと第1の正レンズとの接合レンズである。
また、「接2」〜「接4」は、上述した「アッベ数の小さい負レンズとアッベ数がより大きい正レンズとを張り合わせた接合レンズ」であり、倍率色収差の補正用である。
この発明の投射型画像表示装置は、上記請求項1〜8の任意の1に記載の投射用レンズを搭載してなるものである(請求項9)。
説明を補足すると、広い画角を有する投射用レンズでは、焦点距離を短くする必要があるが「レンズ面間隔・曲率半径をそのまま小さくして焦点距離を短くしていく」とバックフォーカスも短くなる。
「反射型パネルを用いたリアプロジェクタ」に用いられるレトロフォーカスタイプの投射用レンズには、PBS、色合成プリズム等を配置できる「長いバックフォーカス」が要求されるので、「焦点距離に対するバックフォーカスの比率(所謂「レトロ比」)」を大きな値にしなければならない。
この発明の投射用レンズで目指している「半画角:40度以上の広い画角」を実現するためには、レトロ比として一般に4以上が必要であるが、レトロ比が大きくなると「開口絞りを中心として拡大側と縮小側の屈折力配分」の非対称性も大きくなる。反射型パネルを用いたリアプロジェクタ用の投射用レンズでは、上記の如く「縮小側にテレセントリックな性質」が要求されるので、縮小側の正レンズ群の屈折力はさらに大きい値を要求され、屈折力配分の非対称性も顕著となり、歪曲収差、倍率色収差の補正が困難である。
倍率色収差の発生を小さく抑えるには「アッベ数の大きいガラス」によるレンズでレンズ系を構成することが基本となるが、アッベ数が大きくても「d線よりも波長の短いg線、F線」等の光線が「屈折によりd線よりも大きく曲がる性質」は変わらないので、倍率色収差が十分に小さい投射用レンズを得ることは容易ではない。
一般に「レトロフォーカスタイプ」の投射用レンズでは、縮小側の正のレンズ群中にアッベ数の小さい負レンズを付加し、この負レンズにより「正レンズと逆の倍率色収差」を発生させ、正レンズによる倍率色収差と相殺させて全体として倍率色収差を小さくすることが行われている。しかし、アッベ数の小さいガラスは部分分散比が大きく、たとえF線に対する倍率色収差を相殺させて十分小さく補正しても、F線より波長の短いg線では補正過剰になり「逆方向の倍率色収差」を発生させてしまう。
このように、倍率色収差の補正という観点から見ても、広画角と大きなレトロ比を両立させた投射用レンズの実現は困難であった。
この発明の投射用レンズは、正の屈折力を持つ第2レンズ群中に「縮小側に大きな曲率を持つ第1の負レンズと拡大側に大きな曲率を持つ第1の正レンズとの接合レンズ、拡大側に大きな曲率を持つ第2の正レンズからなる構成」を有することにより、倍率色収差を小さいものにしている。
拡大側の1点から投射用レンズに入射し、第1レンズ群の縮小側に射出(スクリーン上の一点からパネルに進む光線を考える。)したg線、F線は、より波長の長いd線より光軸側を進むが、第2レンズ群中の第2の正レンズの縮小側に「倍率色収差の補正用として付加されるアッベ数の小さい負レンズ」により、波長の短いg線は逆に補正過剰となってd線より光軸から離れて進む。
この発明の投射用レンズでは、条件(2)を満足する「第2レンズ群中の第2の正レンズ」を配することにより、補正過剰のg線を「d線より光軸側に曲げる作用」を与え、上記の「補正過剰で発生する倍率色収差」を小さいものとしている。
第2の正レンズのアッベ数:νII3が、条件(2)の上限を超えると、補正過剰で発生する「波長の短い光線の倍率色収差」を小さく抑えることが難しくなる。また、条件(2)の下限を超えると、目的の収差補正は可能であるが、現実にはそのような光学ガラスは知られていない。仮に在ったとしても高価なものになってしまうであろう。
第2レンズ群における「第1の負レンズと第1の正レンズを貼り合わせた接合レンズ」は、第2の正レンズの強い屈折力により発生する球面収差、コマ収差、非点収差を補正するためのものである。この接合レンズを「第2の正レンズより開口絞り側」に配することにより、接合レンズにおける主光線の高さ(光軸からの距離)が小さくなり、軸外の収差である倍率色収差に対しては影響が小さい。このため、接合レンズは第2の正レンズの効果を損ねることなく球面収差、コマ収差、非点収差を補正できる。また、この接合レンズのアッベ数を適宜に選ぶことにより軸上色収差も補正が可能である。
条件(1)の上限を超えると、第1の負レンズと第1の正レンズの屈折率差:N1−N2が大きくなるので、貼り合わせ面で所望の屈折効果を得ようとすると、貼り合わせ面の曲率が小さくなり諸収差の補正が難しくなる。また、条件(1)の下限を超えると、貼り合わせ面の曲率が大きくなり過ぎ、レンズ製作が困難になる。
レンズの材料となる光学ガラスの屈折率は光の波長で異なり、短い波長になるほど屈折率は大きい。また「波長が短くなるにつれて屈折率の大きくなる度合い」も、各光学ガラスの種類で異なっている。
g線(435.83nm)に対する屈折率をNg、
F線(486.13nm)に対する屈折率をNF、
C線(656.27nm)に対する屈折率をNC、
d線(587.56nm)に対するアッベ数をνd
とし、g線−F線間の屈折率の大きくなる度合いをθgFとすると、θgFは、
θgF=(Ng−NF)/(NF−NC)
で表わされ、「部分分散比」と呼ばれている。
「部分分散比:θgFを縦軸、アッベ数:νdを横軸にとった座標系」において各光学ガラスの(νdgF)値をプロットすると、その多くは直線上に分布し、これらの光学ガラスは「正常分散ガラス」と呼ばれている。上記座標系上で「正常分散ガラスを代表する2つの光学ガラスの座標を結んだ1本の直線」を標準線とすると、座標点が標準線から比較的大きく離れた光学ガラスも多少存在し、これらは「異常分散ガラス」と呼ばれている。
異常分散ガラスの「標準線からのずれ量」は「異常分散度」と呼ばれ、
θgF−(0.6438−0.001682ν)
で定義される。この発明の投射用レンズは、第2レンズ群内に配された第2の正レンズの材料(部分分散比:θgF、アッベ数:νd=νII3)を、その異常分散度が条件(3)を満足するように適宜に選ぶことで、さらに倍率色収差を良好に補正することを可能としている。
パラメータ:θgF−(0.6438−0.001682νII3)が条件(3)の下限を超えると第2の正レンズにおける「波長の短い光線に対する屈折率の大きくなる度合い」が小さくなり「補正過剰で発生する倍率色収差を打ち消す効果」が弱くなる。条件(3)の上限を超えると、収差補正の効果は大きくなるが、条件(2)を満たす範囲内でそのような光学ガラスは知られていない。
上記条件(4)は、所望の「大きな画角」を保持しつつ、反射型パネルを用いたリアプロジェクタの投射用レンズに必要にして十分なバックフォーカス確保するための条件である。
半画角:40度以上の広画角を保持しつつ条件(4)の下限を超えると、バックフォーカス:Bfが短くなり、投射用レンズと反射型パネルの間に、PBS、色合成プリズム等の光学系を配置するのが困難になる。また、所望の「十分なバックフォーカス」を保持しつつ条件(4)の上限を超えると、全系の焦点距離:fが小さくなり、諸収差の補正が困難になってしまう。
条件(5)は、十分に長いバックフォーカスと、良好な光学性能とを両立させるための条件である。パラメータ:|f1/f|が条件(5)の上限を超えると|f1|が大きくなり過ぎて第1レンズ群の負の屈折力が小さくなり、所望のバックフォーカスを得るのが困難になる。条件(5)の下限を越えると、バックフォーカスは十分に確保できるが|f1|が小さくなり過ぎて第1レンズ群の負の屈折力が過大になり、コマ収差、像面湾曲等の収差を良好に保つのが困難になる。
第2レンズ群は、倍率色収差の発生を抑えるため「縮小側に配置される正レンズのアッベ数が大きい」ことが望ましいが、さらに、異常分散性を大きくすると前述の補正過剰で発生する倍率色収差に対しても効果的である。
この発明の投射用レンズも、第2レンズ群の縮小側にはアッベ数、異常分散性の大きいガラスを材料とした正レンズを使用している。
アッベ数、異常分散性が大きいガラスは通常の光学ガラスに比して「温度による屈折率変化」が大きく、投射用レンズにおいては「温度によるピント位置の変化」という問題が生じる。「温度による屈折率変化の方向」も通常の光学ガラスと逆で、この性質は「温度によるピント位置の変化」に深刻な影響を与える。
第2レンズ群に配されるアッベ数の小さい負レンズは、温度が上昇すると屈折率は増加するので負の屈折力も増加する。しかし、アッベ数、異常分散性の大きい正レンズは温度が上昇すると屈折率は減少し、正の屈折力も減少する。
このため、投射用レンズ全体としての屈折力は温度が上昇すると正・負レンズの影響が重なり、「温度によるピント位置の変化」は大きなものとなる。
リアプロジェクタの投射用レンズは、プロジェクタの筐体内に設置された後、筐体内に密閉されるのでピント位置の再調整が機構的に難く、ピント位置の変化には十分配慮する必要がある。
条件(6)はこの点を鑑みて、第2レンズ群内に負の屈折力を持つプラスチックレンズを配置し「温度によるピント位置の変化」を規制するための条件である。
光学プラスチック材料として、PMMA(メタクリル樹脂)、COP(シクロオレフィン樹脂)等が知られているが、これらのプラスチックの屈折率は温度が上昇すると減少する。
第2レンズ群内に配置された負のプラスチックレンズは、温度が上昇すると屈折率が減少するので負の屈折力も減少し、アッベ数・異常分散性の大きい正レンズにおける「温度上昇に伴う正の屈折力の減少」を打ち消す作用を奏する。
条件(6)のパラメータ:|fP/f2|が、上限を超えると、プラスチックレンズの屈折力が小さくなり「温度変化に伴う屈折力変動の相殺」の作用も小さくなってしまう。また、下限を超えると、プラスチックレンズの屈折力が大きくなり「温度変化に伴う屈折力変動の相殺」の作用が大きくなり過ぎる。
請求項5記載の投射用レンズでは、プラスチックレンズの加工性が容易であることを利用して、第2レンズ群中に配されるプラスチックレンズに非球面を持たせて高い光学性能を実現できるようにしている。
前述の如く、レトロフォーカスタイプの投射用レンズの屈折力配分は、レンズ中心(開口絞り位置)から見ると非対称であり、歪曲収差が大きく発生し易い。
請求項6記載の投射用レンズでは、軸外の主光線の高さが他のレンズに比べて大きい、第1レンズ群の最も拡大側に非球面レンズを配置することで、歪曲収差を効果的に補正している。
請求項7記載の投射用レンズでは、第1レンズ群内の非球面レンズを、安価で成型の容易なプラスチック材料による「プラスチック非球面レンズ」として低コスト化を可能としている。
投射用レンズによる投射画像の画像品質を劣化させる原因の一つとして、光線がレンズ面同士で多重反射し、スクリーン上に映りこむ所謂ゴースト、フレアがある。ゴースト、フレアが発生すると、投射画像のコントラストが下がり見づらいものになる。従来、一般に、ゴーストやフレアを防ぐ手段として、レンズの各面に反射率を下げるコーティングを施すことが行われているが、コーティング後の反射率として要求されるのは0.3%程度とかなり小さい。
ガラスレンズに対しては良好な反射防止膜のコーティングが可能であるが、プラスチックレンズに対しては、耐熱性の弱さから、理想的なプロセス温度でコーティングを行うことができず「小さい反射率のコーティング」の実現は難しい。したがって、プラスチックレンズを搭載した投射用レンズは、プラスチック面で反射する光線の進み方に十分注意する必要がある。
請求項8記載の投射用レンズは、第1レンズ群のプラスチックレンズの縮小側に隣り合うレンズ面の曲率を大きくし、これらのレンズ間の空気層を通る主光線の光路長さを、像高の増加に従い大きくしてゴースト、フレアの発生を回避している。
図21、図22に、第1レンズ群Iのプラスチックレンズで反射し、縮小側に隣り合うレンズ面で再度反射してスクリーンへ進む光線の光路を示している。
請求項8記載の投射用レンズは、図21に示したように反射光の多くはプラスチックレンズ(図の最もスクリーン側のレンズ)の外周部に当たってスクリーンに到達できずゴースト、フレアの発生する可能性が少なくなっている。
請求項8の条件を満たさないレンズでは、図22に示すように、プラスチックレンズの縮小側に隣り合うガラスレンズの曲率が小さく、反射した光線はそのままスクリーンへ向かってしまいゴースト、フレアが発生しやすい投射用レンズとなっている。
以上に説明したように、この発明によれば後述する具体的な実施例のように、半画角:40度以上の広画角で長いバックフォーカスを持ち、縮小側が高いテレセントリック性を有し、倍率色収差が小さく、性能良好な投射用レンズおよびこれを搭載した投射型画像表示装置を実現できる。
以下、実施の形態として、投射用レンズの具体的な実施例を5例挙げる。
各実施例中、「S」により拡大側から数えた面番号を表し、「R」により各面(開口絞りSTの面およびPBS、色合成光学系であるプリズムPの面を含む)の曲率半径(非球面にあっては近軸曲率半径)を表し、「D」により光軸上の面間隔を表す。また、「Nd」及び「νd」により、各レンズの材質のd線に対する「屈折率」及び「アッべ数」を示す。
「f」は投射用レンズの全系の焦点距離、「F/No」は明るさを表すF値、「ω」は半画角、「obd」は物体(スクリーン)からレンズ第1面(第1レンズ群の最もスクリーン側のレンズ面)までの距離、「Bf」は空気中(プリズムのない状態)のバックフォーカスを表す。なお、長さの次元を持つ量の単位は特に断らない限り「mm」である。
非球面の形状は、光軸との交点を原点として、光軸に対する高さ:h、光軸方向の変移:Z、近軸曲率半径:R、円錐定数:K、高次項の非球面係数:A、B、C、D、Eとして、周知の式:
Z=(1/R)・h/[1+√{1−(1+K)・(1/R)・h}]
+A・h4+B・h6+C・h8+D・h10+E・h12
で表し、上記R、K、A、B、C、D、Eを与えて形状を特定する。
図1に、実施例1の投射用レンズのレンズ構成を示す。
拡大側(図の左方)から第1レンズ群I、開口絞りST、第2レンズ群IIを配してなる。投射レンズと反射型パネルRPの間には、「PBSと色合成光学系を合わせた」プリズムPが挿入されている。
f=8.527、F/No=2.5、ω=41.8°、obd=694、
Bf=53.356
S R D Nd νd
1 −675.118 6.400 1.49154 57.8
2 93.241 6.500
3 45.000 3.200 1.72342 38.0
4 24.610 19.500
5 −81.193 2.400 1.48749 70.4
6 44.008 70.310
7 ∞(絞り) 4.190
8 −58.831 5.000 1.77250 49.6
9 15.850 6.250 1.59270 35.5
10 −97.160 0.370
11 34.300 4.990 1.80809 22.8
12 −113.222 4.410
13 −46.470 4.500 1.83500 43.0
14 48.974 7.420 1.48749 70.4
15 −19.888 0.450
16 −97.999 2.500 1.49154 57.8
17 109.212 0.300
18 58.455 8.170 1.49700 81.6
19 −18.050 1.500 1.80610 33.3
20 38.760 0.480
21 43.396 7.450 1.48749 70.4
22 −39.126 0.300
23 92.321 8.380 1.49700 81.6
24 −29.512 5.000
25 ∞ 72.000 1.51680 64.2
26 ∞ 0.987 。
非球面
第1面
K=−2993.6407、A=0.651265×10−5、B=−0.467722×10−8
C=0.290651×10−11、D=−0.112668×10−14、E=0.196047×10−18
第2面
K=0.395782、A=0.406642×10−5、B=−0.25603×10−8
C=−0.992903×10−14、D=0.287208×10−15、E=−0.132122×10−19
第16面
K=30.933055、A=−0.576209×10−5、B=0.239836×10−7
C=−0.201146×10−9、D=0.134849×10−11、E=−0.201298×10−14
各条件のパラメータの値
(1)N1−N2=0.1798
(2)νII3=22.8
(3)θgF−(0.6438−0.001682νII3)=0.026
(4)Bf/f=6.257
(5)|f1/f|=2.683
(6)|fP/f2|=2.656 。
実施例1の投射用レンズを縮小側で評価した球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図2に、コマ収差の図を図3に示す。各収差図は、550nmの波長を持つ緑色光:Gの収差を示すが、球面収差図、コマ収差図には赤の光:R、青の光:Bを代表して波長:620nmと460nmの収差も表示している。非点収差図におけるSはサジタル像面、Mはメリディオナル像面の収差を示す。
倍率色収差の図は、550nmを基準として、400nmから700nmの波長範囲を図4に示す。5割、7割、10割の3つの像高について表示し、収差の値の単位はミクロンである。
図5に、実施例2の投射用レンズのレンズ構成を、図1に倣って示す。
f=8.572、F/No=2.5、ω=41.7°、obd=700、
Bf=52.037
S R D Nd νd
1 −4255.808 5.800 1.49154 57.8
2 94.241 6.500
3 44.500 3.200 1.72342 38.0
4 21.750 18.500
5 −56.512 3.000 1.48749 70.4
6 63.990 61.800
7 ∞(絞り) 2.210
8 −66.251 5.000 1.75500 52.3
9 14.620 6.270 1.59270 35.5
10 −94.260 0.890
11 32.746 5.000 1.84666 23.8
12 −144.649 3.140
13 −50.885 3.610 1.83500 43.0
14 37.061 7.880 1.48749 70.4
15 −19.173 0.300
16 −85.099 2.500 1.49154 57.8
17 137.788 1.040
18 115.625 8.210 1.49700 81.6
19 −16.128 1.610 1.80610 33.3
20 40.583 0.500
21 46.963 8.439 1.48749 70.4
22 −31.039 0.300
23 93.801 9.290 1.49700 81.6
24 −29.091 5.000
25 ∞ 70.000 1.51680 64.2
26 ∞ 0.987 。
非球面
第1面
K=−33835588030、A=0.862689×10−5、B=−0.522652×10−8
C=0.292579×10−11、D=−0.105813×10−14、E=0.209939×10−18
第2面
K=2.319705、A=0.555814×10−5、B=−0.314258×10−8
C=−0.352251×10−12、D=0.245925×10−15、E=−0.145401×10−18
第16面
K=28.874395、A=−0.542325×10−5、B=0.348419×10−7
C=−0.186021×10−9、D=0.150667×10−11、E=−0.276152×10−15
各条件のパラメータの値
(1)N1−N2=0.1623
(2)νII3=23.8
(3)θgF−(0.6438−0.001682νII3)=0.014
(4)Bf/f=6.071
(5)|f1/f|=2.542
(6)|fP/f2|=2.779
実施例2の投射用レンズを縮小側で評価した球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図6に、コマ収差の図を図7に、倍率色収差の図を図8に示す。
図9に、実施例3の投射用レンズのレンズ構成を、図1に倣って示す。
f=8.012、F/No=2.5、ω=43.5°、obd=650、
Bf=50.700
S R D Nd νd
1 −411.185 6.400 1.49154 57.8
2 93.241 6.500
3 45.000 3.640 1.72342 38.0
4 24.764 21.810
5 −90.360 3.000 1.49700 81.6
6 40.445 68.720
7 ∞(絞り) 0.570
8 −51.126 5.000 1.77250 49.6
9 16.506 5.830 1.59270 35.5
10 −76.403 0.300
11 33.987 5.000 1.75211 25.1
12 −76.007 5.510
13 −38.118 2.000 1.83500 43.0
14 57.087 7.130 1.48749 70.4
15 −19.031 1.650
16 −79.862 2.500 1.49154 57.8
17 406.376 0.300
18 131.419 7.280 1.49700 81.6
19 −18.060 3.560 1.80610 33.3
20 47.939 0.630
21 59.121 7.620 1.49700 81.6
22 −32.831 0.820
23 92.969 8.630 1.49700 81.6
24 −30.431 5.000
25 ∞ 68.000 1.51680 64.2
26 ∞ 0.962 。
非球面
第1面
K=−1269.633、A=0.646642×10−5、B=−0.471781×10−8
C=0.288715×10−11、D=−0.113575×10−14、E=0.187275×10−18
第2面
K=0.775227、A=0.461252×10−5、B=−0.293279×10−8
C=−0.200867×10−12、D=0.240215×10−15、E=0.353681×10−19
第16面
K=31.65228、A=−0.724794×10−5、B=0.257597×10−7
C=−0.199252×10−9、D=0.15029×10−11、E=0.485537×10−15
各条件のパラメータの値
(1)N1−N2=0.1798
(2)νII3=25.1
(3)θgF−(0.6438−0.001682νII3)=0.016
(4)Bf/f=6.328
(5)|f1/f|=2.705
(6)|fP/f2|=3.542
実施例3の投射用レンズを縮小側で評価した球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図10に、コマ収差の図を図11に、倍率色収差の図を図12に示す。
図13に、実施例4の投射用レンズのレンズ構成を、図1に倣って示す。
f=8.009、F/No=2.5、ω=43.5°、obd=650、
Bf=53.361
S R D Nd νd
1 −426.945 5.800 1.49154 57.8
2 93.241 6.500
3 45.000 3.200 1.72342 38.0
4 25.123 20.400
5 −89.721 2.100 1.49700 81.6
6 41.377 70.450
7 ∞(絞り) 3.410
8 −57.202 5.000 1.77250 49.6
9 15.480 6.660 1.59270 35.5
10 −101.515 0.930
11 39.020 4.470 1.92286 20.9
12 −230.942 4.590
13 −55.089 4.480 1.83500 43.0
14 50.984 7.280 1.48749 70.4
15 −19.891 0.300
16 −97.773 2.500 1.49154 57.8
17 210.448 0.300
18 77.351 7.750 1.49700 81.6
19 −18.184 2.190 1.80610 33.3
20 38.871 0.490
21 43.751 7.420 1.48749 70.4
22 −39.141 0.320
23 92.323 8.460 1.49700 81.6
24 −29.169 5.000
25 ∞ 72.000 1.51680 64.2
26 ∞ 0.986 。
非球面
第1面
K=−1555.7916、A=0.670656×10−5、B=−0.473154×10−8
C=0.289595×10−11、D=−0.112056×10−14、E=0.199129×10−18
第2面
K=1.114313、A=0.459977×10−5、B=−0.2748×10−8
C=−0.866238×10−13、D=0.283554×10−15、E=0.276454×10−19
第16面
K=31.038295、A=−0.5659×10−5、B=0.230742×10−7
C=−0.205065×10−9、D=0.136584×10−11、E=−0.201709×10−14
各条件のパラメータの値
(1)N1−N2=0.1798
(2)νII3=20.9
(3)θgF−(0.6438−0.001682νII3)=0.0282
(4)Bf/f=6.663
(5)|f1/f|=2.802
(6)|fP/f2|=3.572
実施例4の投射用レンズを縮小側で評価した球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図14に、コマ収差の図を図15に、倍率色収差の図を図16に示す。
図17に、実施例5の投射用レンズのレンズ構成を、図1に倣って示す。
実施例5においては、第2レンズ群は全て球面のレンズで構成されているが、収差図から分かるように良好な光学性能を有している。温度変化の比較的小さい環境で使用されることが前提で「温度によるピント位置の変化」に対して性能的に十分耐えうると判断される場合は、第2レンズ群に負のプラスチックレンズを搭載する必要がないので価格の安い投射用レンズが実現できる。
f=6.687、F/No=2.5、ω=46.8°、obd=585、
Bf=32.288
S R D Nd νd
1 417.151 5.000 1.49154 57.8
2 57.965 5.200
3 36.817 2.800 1.77250 49.6
4 25.980 13.020
5 −235.980 2.100 1.62041 60.3
6 22.365 78.150
7 ∞(絞り) 0.300
8 133.375 1.300 1.74330 49.2
9 13.897 5.410 1.59270 35.5
10 −98.151 9.180
11 19.444 3.760 1.75520 27.5
12 25.420 2.760
13 −40.797 4.040 1.48749 70.4
14 −21.060 3.330
15 64.065 6.560 1.49700 81.6
16 −13.811 1.300 1.80610 33.3
17 32.885 0.600
18 48.170 5.190 1.48749 70.4
19 −38.244 0.300
20 38.531 6.120 1.49700 81.6
21 −35.341 5.000
22 ∞ 40.000 1.51680 64.2
23 ∞ 0.989 。
非球面
第1面
K=71.043882、A=0.13487×10−4、B=−0.157696×10−7
C=0.145349×10−10、D=−0.792813×10−14、E=0.223574×10−17
第2面
K=0.648548、A=0.102198×10−4、B=−0.102875×10−7
C=−0.660603×10−11、D=0.170581×10−13、E=−0.79222×10−17
条件のパラメータの値
(1)N1−N2=0.1506
(2)νII3=27.5
(3)θgF−(0.6438−0.001682νII3)=0.010
(4)Bf/f=4.828
(5)|f1/f|=2.811
実施例5の投射用レンズを縮小側で評価した球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図18に、コマ収差の図を図19に、倍率色収差の図を図20に示す。
上に挙げた実施例1〜5の投射用レンズは何れも、拡大側から縮小側に向かって、負の屈折力の第1レンズ群I、開口絞りST、正の屈折力の第2レンズ群IIを配してなり、縮小側にテレセントリックで、第2レンズ群IIは「拡大側から順に縮小側に大きな曲率を持つ第1の負レンズ、拡大側に大きな曲率を持つ第1の正レンズの2枚が張り合わされた接合レンズ、拡大側に大きな曲率を持つ第2の正レンズからなる構成」からはじまり、且つ、第2の正レンズよりも縮小側に、1または2枚のアッベ数の小さい負レンズがアッベ数がより大きい正レンズと張り合わせられた接合レンズ(実施例1〜4において接合レンズ2枚、実施例5において接合レンズ1枚)として配され、第1の負レンズの屈折率:N1、第1の正レンズの屈折率:N2、第2の正レンズのアッベ数:νII3が、条件:
(1) 0.13 < N1−N2 < 0.20
(2) 15 < νII3 < 30
を満足している(請求項1)。
また、実施例1〜5の投射用レンズは、上記第3の正レンズのアッベ数:νII3、部分分散比:θgFが、条件:
(3) 0 <θgF−(0.6438−0.001682νII3)< 0.04
を満足し(請求項2)、バックフォーカス:Bf、全系の焦点距離:f、第1レンズ群の焦点距離:f1が、条件:
(4) 4.0 < Bf/f < 6.8
(5) 2.4 <|f1/f|< 3.0
を満足している(請求項3)。
また、実施例1〜4の投射用レンズは、第2レンズ群IIに1枚の負のプラスチックレンズを含み、そのプラスチックレンズの焦点距離:fP、第2レンズ群の焦点距離:f2が、条件:
(6) 2.5 <|fP/f2|< 5.0
を満足し(請求項4)、そのプラスチックレンズの面は非球面である(請求項5)。
実施例1〜5の投射用レンズは何れも、第1レンズ群Iが拡大側から順に、メニスカス形状で両面が非球面の第1の負レンズ、メニスカス形状の第2の負レンズから始まり(請求項6)、第1の負レンズの材料はプラスチックである(請求項7)。
また、実施例1〜5の投射用レンズは何れも第1レンズ群内の第1と第2の負レンズ間の空気層を通る主光線の光路長さが、像高の増加に従い大きくなっており(請求項8)、従って、白色光源の光を赤・緑・青の三つの光に分離し、それぞれ独立した3枚の反射型パネルへ導き、各反射型パネルから反射するこれら画像情報を持つ光を色合成光学系のプリズムにより合成し、透過型スクリーンの背面から拡大投射表示する周知のリアプロジェクタ等の投射型画像表示装置に上記実施例1〜5の投射用レンズを搭載することにより、高精細な画像を表示可能な投射型画像表示装置を実現できる(請求項9)。
実施例1のレンズ構成図である。 実施例1の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 実施例1のコマ収差を示す図である。 実施例1の倍率色収差を示す図である。 実施例2のレンズ構成図である。 実施例2の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 実施例2のコマ収差を示す図である。 実施例2の倍率色収差を示す図である。 実施例3のレンズ構成図である。 実施例3の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 実施例3のコマ収差を示す図である。 実施例3の倍率色収差を示す図である。 実施例4のレンズ構成図である。 実施例4の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 実施例4のコマ収差を示す図である。 実施例4の倍率色収差を示す図である。 実施例5のレンズ構成図である。 実施例5の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 実施例5のコマ収差を示す図である。 実施例5の倍率色収差を示す図である。 請求項8記載の第1レンズ群で、プラスチックレンズとそれに隣り合うレンズ面間で一度反射し、スクリーンへ向かう光線を示す図である。 請求項8記載の条件を満たさない第1レンズ群で、プラスチックレンズとそれに隣り合うレンズ面間で一度反射し、スクリーンへ向かう光線を示す図である。
符号の説明
I 第1レンズ群
II 第2レンズ群
ST 開口絞り
P PBSと色合成光学系を合わせたプリズム
RP 反射型パネル

Claims (9)

  1. 拡大側から縮小側に向かって、負の屈折力を持つ第1レンズ群、開口絞り、正の屈折力を持つ第2レンズ群を上記順序に配してなり、縮小側にテレセントリックであり、
    上記第2レンズ群が、拡大側から順に、縮小側に大きな曲率を持つ第1の負レンズと拡大側に大きな曲率を持つ第1の正レンズの2枚が張り合わされた接合レンズ、拡大側に大きな曲率を持つ第2の正レンズからなる構成から始まり、
    且つ、上記第2の正レンズよりも縮小側に、1または2枚のアッベ数の小さい負レンズが単独で、もしくはアッベ数がより大きい正レンズと張り合わせられた接合レンズとして配され、
    上記第1の負レンズの屈折率:N1、上記第1の正レンズの屈折率:N2、上記第2の正レンズのアッベ数:νII3が条件:
    (1) 0.13 < N1−N2 < 0.20
    (2) 15 < νII3 < 30
    を満足することを特徴とする投射用レンズ。
  2. 請求項1記載の投射用レンズにおいて、
    第2レンズ群内の第2の正レンズの、部分分散比:θgF、アッベ数:νII3が条件:
    (3) 0 <θgF−(0.6438−0.001682νII3)< 0.04
    を満足することを特徴とする投射用レンズ。
  3. 請求項1または2記載の投射用レンズにおいて、
    拡大側の共役点が無限遠の時の空気中におけるバックフォーカス:Bf、全系の焦点距離:f、第1レンズ群の焦点距離:f1が条件:
    (4) 4.0 < Bf/f < 6.8
    (5) 2.4 <|f1/f|< 3.0
    を満足することを特徴とする投射用レンズ。
  4. 請求項1〜3の任意の1に記載の投射用レンズにおいて、
    第2レンズ群は、1枚の負の屈折力を持つプラスチックレンズを含み、該プラスチックレンズの焦点距離:fP、第2レンズ群の焦点距離:f2が、条件:
    (6) 2.5 <|fP/f2|< 5.0
    を満足することを特徴とする投射用レンズ。
  5. 請求項4に記載の投射用レンズにおいて、
    第2レンズ群内の負の屈折力を持つプラスチックレンズは、片面もしくは両面が非球面であることを特徴とする投射用レンズ。
  6. 請求項1〜5の任意の1に記載の投射用レンズにおいて、
    第1レンズ群が、拡大側から順に、メニスカス形状で両面が非球面の第1の負レンズ、メニスカス形状の第2の負レンズからなる構成からはじまることを特徴とする投射用レンズ。
  7. 請求項6記載の投射用レンズにおいて、
    第1レンズ群内の最も拡大側に配置された第1の負レンズがプラスチック製であることを特徴とする投射用レンズ。
  8. 請求項7記載の投射用レンズにおいて、
    第1レンズ群内の第1と第2の負レンズ間の空気層を通る主光線の光路長さが、像高の増加に従い大きくなることを特徴とする投射用レンズ。
  9. 請求項1〜8の任意の1に記載の投射用レンズを搭載してなる投射型画像表示装置。
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