JP4672913B2 - 圧縮オーディオデータ再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーディオCDプレーヤ及びMP3プレーヤを兼用した圧縮オーディオデータ再生装置に関するもので、特に、MP3フォーマット等として知られる圧縮音声情報が記録されたCD−R(CDレコーダブルディスク)やCD−RW(CDリライタブルディスク)やミニディスク等の記録媒体(以下、ディスクと呼ぶ)から圧縮情報の再生を行うために必要なデコーダ部分に改良を施したものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、オーディオデータを圧縮処理するMP3フォーマット(MPEG-1 Audio Layer-3)が知られている。このMP3フォーマットに基づいてオーディオデータを圧縮処理すると、元の音質を聴感上劣化させることなく、約1/10(最大1/12)のファイルサイズに圧縮することができる。このため、オーディオプレーヤにこの種の技術を適用すれば、一枚のディスクに通常のオーディオCDの10倍以上の曲数を記録することができる。
【0003】
特に、一枚のディスクで大量のデータを取り扱うことを可能とすることができる結果、複数のCDを収納するCDチェンジャーを不要としたり、現状のCDチェンジャーの10倍以上の曲数を収納したCDチェンジャーを提供可能とすることができることから、プレーヤの小型化が強く要望されている車載用のオーディオプレーヤとして注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般の車載用オーディオプレーヤとしては、このようなMP3フォーマットに基づいて圧縮処理されたディスクの再生に加えて、オーディオ記録用の媒体として広く使用されている通常のオーディオCDの再生も要求されている。特に、このようなMP3データが記録されたディスクと通常のオーディオCDとの両者を再生する場合、ディスク形状、ディスクの駆動制御やデータの読取機構、アンプ、スピーカなどの再生機構、操作及び表示装置など、機能的に共通する部分が多いことから、両方のディスクを一台のプレーヤが再生する試みが提案されている。
【0005】
ところで、オーディオCDに記録されたCDオーディオデータ(CD_DAデータ)を再生する場合は、ディスクに記録された情報を読みとった光ピックアップからは、ディスクへの記録再生に適した変調方式であるEFM変調(Eight-to-Fourteen Modulation)が施されているRF信号が出力され、これをデジタルアナログコンバータ(D/Aコンバータ)によって再生信号に復調するが、前記のようなMP3圧縮データを伸張し再生するためには、専用のデコーダを利用する必要がある。
【0006】
現在では、前記のようなCDオーディオデータの復調や、光ピックアップのサーボコントロールを行うためのDSP(デジタル信号処理部)や、MP3デコーダを構成する回路ブロックのLSI化が進んでおり、各回路ブロックは1チップのLSIで実現されることが多い。
【0007】
この場合、従来では、各回路ブロックを構成するLSIごとに、復調処理に必要なオーディオサンプリング周波数やサーボコントロールに必要な同期用の周波数を得るための基準クロック発生器を設けている。しかし、基準クロックの周波数は数10MHzと比較的高周波であり、この高調波成分による不要輻射が発生しやすいという問題点がある。
【0008】
特に、従来の装置では、MP3デコーダを常時駆動しておき、オーディオCDの再生時には、CDオーディオデータをMP3デコーダをバイパスあるいはスルーさせて、後段のD/Aコンバータに供給している。しかし、このようにMP3デコーダを常時駆動していると、前記のような不要輻射に起因するノイズ対策のために遮蔽構造が必要となり、装置の複雑化、大型化を招くという問題が生じる。
【0009】
また、このようなCDオーディオデータとMP3のような圧縮データの両方を再生できる装置においては、両データの切替処理時において、ディスクに記録されたデータを読みとって、これをMP3デコーダで伸張し、さらにD/Aコンバータによってアナログ信号に変換するまでの間に、微少なタイムラグが生じ、ノイズ発生の原因となるおそれがある。
【0010】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、MP3フォーマットなどによって圧縮されたオーディオデータを伸張するためのデコーダを備えたオーディオCDの再生装置において、CDオーディオデータの再生時における前記デコーダに起因する不要輻射の発生をなくすことができる圧縮オーディオデータ再生装置を提供することを目的とする。
【0011】
本発明の他の目的は、CDオーディオデータとMP3のような圧縮データの切替処理時におけるノイズの発生を防止することのできる圧縮オーディオデータ再生装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、請求項1の発明は、入力された圧縮オーディオデータとCDオーディオデータとを処理して、アナログオーディオ信号を出力するデジタル信号処理部と、前記デジタル信号処理部に接続され、前記圧縮オーディオデータを伸張するためのデコーダと、前記デジタル信号処理部から出力される基準クロックを前記圧縮オーディオデータのデコーダに入力し、この基準クロックに基づいて前記デコーダ動作用のクロックを生成することを特徴とする。
このような構成を有する請求項1の発明は、圧縮オーディオデータを伸張するためのデコーダに専用のクロック発生器が不要となり、CDオーディオデータの再生時のようにデータ伸張用のデコーダを動作させる必要のない場合には、デコーダ部分からの不要輻射が解消される。
【0013】
また、本発明は、前記基準クロックが、前記デジタル信号処理部において生成されたオーディオ信号の同期クロックであるビットクロックであり、かつ、前記デコーダにはこのビットクロックをデコーダ動作用のクロックに変換するための逓倍回路が設けられていること特徴とする。このような構成を有する本発明は、圧縮オーディオデータをデコーダに出力する際にデジタル信号処理部から出力されるビットクロックをそのまま利用してデコーダ動作用のクロックに変換させることで、デジタル信号処理部などでデコーダ専用のクロックを発生させる必要がなくなり、装置全体の構成が簡略化される。
【0014】
特に、本発明は、前記デジタル信号処理部は、圧縮オーディオデータとCDオーディオデータとの切換回路と、処理されたデジタルオーディオ信号をアナログ変換するD/Aコンバータを備え、前記切換回路は、処理するデータがCDオーディオデータの場合にはこれをD/Aコンバータに直接出力し、処理するデータが圧縮オーディオデータの場合には前記デコーダを介してD/Aコンバータに出力すると共に、前記圧縮オーディオデータ中のビットクロックを逓倍回路に入力することを特徴とする。このような構成を有する本発明は、データの伸張が必要な圧縮オーディオデータを、デジタル信号処理部内で切換回路を制御するだけの動作でデコーダ側を経由してD/Aコンバータに送り出すことが可能になるので、デジタル信号処理部の多くの回路を圧縮オーディオデータとCDオーディオデータとで共有することが可能になる。しかも、処理するデータがCDオーディオデータの場合には、切換回路により、これをD/Aコンバータに直接出力するので、逓倍回路には、ビットクロックが出力されることがなく、その結果、CDオーディオデータの再生時における前記デコーダに起因する不要輻射の発生をなくすことができる。
【0015】
請求項2の発明は、前記デジタル信号処理部のアナログオーディオ信号の出力側に、前記圧縮オーディオデータのデコーダの立ち上がり時、アナログオーディオ信号の出力をカットするミュート回路を設けたことを特徴とする。このような構成を有する請求項2の発明は、圧縮オーディオデータの伸張処理の立ち上がり時に発生するノイズをカットすることが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の圧縮オーディオデータ再生装置の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
【0017】
(1.第1実施形態の構成)
本実施の形態の圧縮オーディオデータ再生装置には、使用者が装置を外部から操作するための操作パネルや制御ボタンなどを含む操作装置1と、装置の状態(例えば、ディスクの種類や有無、再生中の曲名やアーティスト名等の内容、再生音のボリューム、再生中の曲の順番など)を表示するために例えばLCD(Liquid Crystal Display)で形成された表示装置2とが設けられている。また、CDオーディオデータおよびMP3圧縮データから得られた音声信号の増幅用アンプ3およびスピーカ4とが設けられている。
【0018】
前記圧縮オーディオデータ再生装置には、ディスク駆動部5、ピックアップ部6が設けられている。このうち、ディスク駆動部5は、ディスクの有無および定位置などの位置検知機構51、ディスクの装着完了検知機構52、ディスクのローディング用モータ53、ピックアップの最内周位置の検知機構54、ピックアップ移動用のスピンドルモータ55、ディスク回転用のスピンドルモータ56などの各メカニズムを備えている。ピックアップ部6は、フォーカスコイル61、トラッキングコイル62、レーザーダイオード63、光検出器(フォトディテクタ)64など、ディスク上に記録されたデータの読取機構を備えている。
【0019】
前記のようなディスク駆動部5およびピックアップ部6の制御と、ピックアップ部6から得られたCDオーディオデータおよびMP3圧縮データをスピーカ4から出力可能な音声信号とするために、この圧縮オーディオデータ再生装置には、主制御部10、機構制御部11、RF信号処理部12、デジタル信号処理部(DSP)13、このデジタル信号処理部13から供給されたCD−ROMデータ(圧縮オーディオデータ)のデコード機能を備えたMP3デコーダ14、バッファメモリ15およびミュート回路16が設けられている。
【0020】
主制御部10は、いわゆるマイクロコンピュータによって構成されたものであり、前記操作装置1、表示装置2、ディスク駆動部5、ピックアップ部6および前記各制御部および処理部に接続され、これらを制御するものである。
【0021】
この主制御部10には、本再生装置の駆動停止を制御する再生制御部101が設けられ、この再生制御部101が前記ディスク駆動部5のディスクの有無および定位置などの位置検知機構51、ディスクの装着完了検知機構52に接続されている。
【0022】
主制御部10には、ピックアップ部から読みとられた各ディスクのリードインに記録された管理情報としてのTOC(Table Of Contents)を、デジタル信号処理部13からの取得することにより、装置内に挿入されたディスクが、オーディオCDかあるいはMP3圧縮データを記録したCD−ROMかを判別するためのディスク判別部102が設けられている。
【0023】
主制御部10には、デジタル信号処理部13のD/Aコンバータ134の後段に設けられたミュート回路16の制御部103が設けられている。すなわち、ミュート回路16は、CDオーディオデータとMP3デコーダ14からのMP3圧縮データに基づくオーディオ信号との切り替え時に、シリアルデータを一定期間ミュートして無音状態にするためのもので、前記ミュート回路制御部103は、MP3デコーダ14が立ち上がるまでの間、ミュート回路16を動作させてデジタル信号処理部13のD/Aコンバータ14からの出力をカットする制御を行う。
【0024】
機構制御部11は、前記ディスク駆動部5のディスクのローディング用モータ53、ピックアップ移動用のスピンドルモータ55およびディスク回転用のスピンドルモータ56と、ピックアップ部6に設けられたフォーカスコイル61、トラッキングコイル62の動作を制御する。
【0025】
前記ピックアップ部6のレーザーダイオード63と光検出器(フォトディテクタ)64とは、RF信号処理部12に接続されている。すなわち、このRF信号処理部12からの指令により、レーザーダイオード63から照射されるレーザ光がディスクのデータ記録面に照射され、その反射光を光検出器(フォトディテクタ)64で読みとり、読みとられたデータがRF信号処理部12において処理され、EFM変調が施されているRF信号と、トラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号が得られる。
【0026】
このようにして得られた各信号は前記デジタル信号処理部13に入力され、このうち、トラッキングエラー信号とフォーカスエラー信号とは前記機構制御部11に送られ、これらの信号に基づいて前記機構制御部11がピックアップ部6に設けられたフォーカスコイル61、トラッキングコイル62の動作を制御する。一方、RF信号は、CDオーディオデータかMP3圧縮データかを判別された後、それぞれ音声信号に変換される。
【0027】
デジタル信号処理部13には、所定周波数のクロック信号(任意の周波数のL/Rクロックとビットクロック)を発生する基準クロック発生器131が内蔵されており、この基準クロック発生器131により生成された基準クロックは、機構制御部11、CDオーディオデータの復調部、および圧縮オーディオデコーダ14にそれぞれ供給され、信号の同期をとるようにしている。なお、基準クロック発生器131は、デジタル信号処理部13の外部に設けられていても良い。
【0028】
また、デジタル信号処理部13は、RF信号処理部12から入力されたEFM信号を復調するEFM信号デコーダ132、切換回路133a,133b及びD/Aコンバータ134を備えている。
【0029】
EFM信号デコーダ132は、CD_DAデータ、つまりCDオーディオデータをデコードし、それをL/Rクロック、ビットクロック、シリアルデータの3信号からなるデジタル化されたオーディオ信号に変換する。L/Rクロックはシリアルデータとして転送される現在の音声サンプリングデータがLチャネルデータであるかRチャネルデータであるかを示すものであり、LチャネルデータとRチャネルデータの時分割周期に対応する周波数を有する。ビットクロックはシリアルデータとして転送される各サンプリングデータの同期クロックである。
【0030】
また、このEFM信号デコーダ132は、圧縮オーディオデータをMP3デコーダ14に、L/Rクロック、ビットクロックと共に出力するものであり、これらの信号はMP3デコーダ14の圧縮データ処理部141に入力される。
【0031】
切換回路133a,133bは、前記EFM信号デコーダ132からの出力がCDオーディオデータの場合にはD/Aコンバータ134に直接出力し、FM信号デコーダ132からの出力が圧縮オーディオデータの場合にはMP3デコーダ14を介してD/Aコンバータ134に側に出力するものであり、前記主制御部10が判定したディスク種別に応じて回路を切り替えるものである。
【0032】
D/Aコンバータ134は、前記EFM信号デコーダ132からのCDオーディオデータ、あるいはMP3デコーダ14における伸張処理により復元されたデジタルオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力するものである。このD/Aコンバータ134は、アナログ化されたオーディオ信号を所定の利得で増幅してスピーカ4に供給するオーディオアンプ3に接続されている。
【0033】
MP3デコーダ14は、前記デジタル信号処理部13の切換回路133aからのL/Rクロック、ビットクロック及び圧縮オーディオデータを入力して、これを記憶するバッファメモリ15に出力する圧縮データ処理部141と、バッファメモリ15から圧縮オーディオデータを読み出して伸張処理を行うデータ伸張処理部142とを備えている。このデータ伸張処理部142の出力側は、前記デジタル信号処理部13の切換回路133bに接続されている。
【0034】
MP3デコーダ14は、前記圧縮データ処理部141に入力される各信号中からビットクロックをデコーダ動作用に分岐して入力するデコーダ動作用クロック入力部143と、この入力部143から入力されたビットクロック(例えば2.8MHz)をバッファメモリ15から圧縮オーディオデータを読み出して伸張するために必要なデコーダ基準クロック(60MHz程度)に変換する逓倍回路144を備えている。
【0035】
(2.実施形態の作用)
以下、本実施の形態の作用を図3に示すフローチャートに従って説明する。
前記のような構成を有する本実施の形態の再生装置に、オーディオCDあるいは圧縮オーディオデータが記録されたCD−ROMが挿入されると、主制御部10がこれを検知して、ディスク駆動部5及びピックアップ部6を動作させて、ディスクの回転と記録されたデータの読みとりを開始する(S01)。
【0036】
主制御部10はそのディスク判別部102により、ピックアップ部6から読みとられた各ディスクのリードインに記録された管理情報としてのTOC(Table Of Contents)に従って(S02)、装置内に挿入されたディスクが、オーディオCDかあるいはCD−ROMかを判別する(S03)。
【0037】
ディスクがオーディオCDの場合には(S03のNO)、デジタル信号処理部13に設けられた切換回路133a,133bをD/Aコンバータ134側に切り換える。それと共に、ピックアップ部6からRF信号処理部12を介してEFM信号デコーダ132に入力されたEFM信号を復調して、それをL/Rクロック、ビットクロック、シリアルデータの3信号からなるデジタル化されたオーディオ信号に変換する(S04)。
【0038】
変換されたデジタルオーディオ信号は、前記切換回路133a,133bを介してD/Aコンバータ134に出力され、D/Aコンバータ134では、このデジタルオーディオ信号をアナログ変換し(S05)、これをミュート回路16及びアンプ3を介してスピーカ4から出力する(S06)。
【0039】
一方、挿入されたディスクがCD−ROMである場合には(S03のYES)、TOC情報がデジタル信号処理部13から主制御部10に送信され、ここでCD−ROMと判定される。この場合、主制御部10の指令により、デジタル信号処理部13に設けられた切換回路133a,133bがMP3デコーダ14側に切り換えられる。それと共に、ピックアップ部6からRF信号処理部12を介してEFM信号デコーダ132に入力されたEFM信号を復調して、それをL/Rクロック、ビットクロック、圧縮オーディオデータの3信号からなるデジタル信号に変換し、このデジタル信号を切換回路133aによってデジタル信号処理部13外部のMP3デコーダ14に出力する(S07)。
【0040】
このようにして切換回路133aを通過したL/Rクロック、ビットクロック、圧縮オーディオデータの3信号の中で、ビットクロックのみを分岐して、MP3デコーダ14のデコーダ動作用クロック入力部143を介して逓倍回路144に入力する。この逓倍回路144においては、前記入力部143から入力されたビットクロックを圧縮オーディオデータを伸張するために必要なデコーダ基準クロックに変換する(S08)。
【0041】
このようにして、デコーダ基準クロックが与えられると、MP3デコーダ14は動作可能状態なるので、これを検出した主制御部10からMP3デコーダ14に対してリセット信号が送出され、MP3デコーダ14の初期化がなされる(S09)。
【0042】
MP3デコーダ14が初期化されると、前記デジタル信号処理部13によって得られたデジタル化された圧縮オーディオデータは、MP3デコーダ14の圧縮データ処理部141に入力され、更に、バッファメモリ15に蓄積される。
【0043】
MP3デコーダ14は、前記のようにしてデータ伸張用の基準クロックを得た後は、バッファメモリ15に蓄積した圧縮オーディオデータを順次読み出し、これを伸張してデジタル音声信号に変換する。この変換されたデジタル音声信号は、L/Rクロック及びビットクロックと共に再びデジタル信号処理部13に戻され、切換回路133bを介してD/Aコンバータ134に送られる。
【0044】
すなわち、MP3デコーダ14は、バッファメモリ15に蓄積されているデータを読み出して分析し(S10)、このデータが圧縮オーディオデータ(MP3フォーマットの圧縮データ)である場合には(S11のYES)、これを伸張してD/Aコンバータ134に出力する(S12)。仮に、分析されたデータが他の形式のデータである場合には(SのNO)、処理を終了して、主制御部10から表示装置2にエラー表示その他を行う(S13)。なお、データの分析の手法は上記の限らず、適宜の手法を用いることができる。
【0045】
D/Aコンバータ134においては、伸張された圧縮オーディオデータは、オーディオCDからのデジタル化されたオーディオ信号の処理と同様にアナログ変換され(S05)、ミュート回路16、アンプ3を介してスピーカ4から出力される(S06)。
【0046】
ところで、前記のようなMP3デコーダ14による処理を開始した場合に、MP3デコーダ14の初期化、バッファメモリ15に対するデータの蓄積、あるいは圧縮オーディオデータの伸張のために、装置の起動や切換時において、スピーカから音声信号が出力されるまでの間に若干のタイムラグが生じるおそれがある。そこで、本実施の形態においては、主制御部10のミュート回路制御部103により、一定時間ミュート回路16を作動させて、スピーカからの音声出力をカットする。その結果、再生出力の切換時に生じるノイズの発生を防止することができる。
【0047】
このミュート回路制御部103によるMP3デコーダ14の立ち上がりの検出、言い換えると、デジタル信号処理部13のD/Aコンバータ14にオーディオ信号が入力され始めた、という判定は次のように行われる。すなわち、主制御部10は、デジタル信号処理部13及びMP3デコーダ14とのインターフェースで、デジタル信号処理部13及びMP3デコーダ14が正常に立ち上がったことを認識することができるので、その認識結果に基づいてデジタル信号処理部13からの出力のミュートを主制御部10が制御する。その結果、MP3デコーダとの通信インターフェースが正常に終了するまでは、デジタル信号処理部13に対して、主制御部10が、ミュートをかけておくことが可能になる。
【0048】
なお、ミュート回路16は、所定のタイミング(例えば、MP3ファイルが存在すること、あるいはCD−ROMであることが確認されたとき)から予め定められた時間だけミュート制御されるように構成することもできる。
【0049】
以上述べたように、本実施の形態においては、MP3デコーダ14に専用のクロック発生器を設けることなく、デジタル信号処理部13に設けられた基準クロック発生器131によって得られるビットクロックを、MP3デコーダ14に入力する圧縮オーディオ信号から分岐してその伸張用の基準クロックとして使用している。その結果、MP3デコーダ14専用のクロック発生器が不要となり、不要輻射の発生が抑制される。
【0050】
(3.他の実施の形態)
本発明は、前記の実施の形態に限定されるものではなく、各制御部や処理部をそれぞれ専用のLSIによって構成したが、この回路構成は必ずしも図示のものに限定されない。各部をより集積した1つのLSIにまとめて搭載するすること可能である。また、ディスクに記録されている圧縮データとしては、現在主流となっているMP3フォーマットに基づいて圧縮処理されたものとして説明したが、他の圧縮フォーマットに基づいて圧縮処理されたものでもよい。また、圧縮オーディオデータの記録媒体としては、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスク、ROMやRAMなどのメモリなどであっても良いし、1つの媒体に圧縮オーディオデータ以外のファイルが混在するものであっても良い。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、不要輻射の発生が抑制され、それに伴う装置の小型化・単純化が可能な圧縮オーディオデータ再生装置を得ることができる。
また、ミュート回路を設けた場合には、圧縮オーディオデータのデコーダの立ち上がり時におけるノイズの発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による圧縮オーディオデータ再生装置の第1実施形態を示すブロック図。
【図2】図1の圧縮オーディオデータ再生装置におけるデジタル信号処理部とMP3デコーダ部分の拡大図。
【図3】本発明による圧縮オーディオデータ再生装置の第1実施形態の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…操作装置
2…表示装置
3…増幅用アンプ
4…スピーカ
5…ディスク駆動部
6…ピックアップ部
10…主制御部
11…機構制御部
12…RF信号処理部
13…デジタル信号処理部
14…圧縮オーディオデコーダ
15…バッファメモリ
16…ミュート回路
51…位置検知機構
52…装着完了検知機構
53…ローディング用モータ
54…検知機構
55…スピンドルモータ
56…スピンドルモータ
61…フォーカスコイル
62…トラッキングコイル
63…レーザーダイオード
64…フォトディテクタ
101…再生制御部
102…ディスク判別部
103…ミュート回路制御部
131…基準クロック発生器
132…RF信号デコーダ
133a,133b…切換回路
134…D/Aコンバータ
141…圧縮データ処理部
142…データ伸張処理部
143…デコーダ動作用クロック入力部
144…逓倍回路
Claims (2)
- 入力された圧縮オーディオデータとCDオーディオデータとを処理して、アナログオーディオ信号を出力するデジタル信号処理部と、前記デジタル信号処理部に接続され、前記圧縮オーディオデータを伸張するためのデコーダと、前記デジタル信号処理部から出力される基準クロックを前記圧縮オーディオデータのデコーダに入力し、この基準クロックに基づいて前記デコーダ動作用のクロックを生成することを特徴とする圧縮オーディオデータ再生装置において、
前記基準クロックが、前記デジタル信号処理部において生成されたオーディオ信号の同期クロックであるビットクロックであり、かつ、前記デコーダにはこのビットクロックをデコーダ動作用のクロックに変換するための逓倍回路が設けられ、
前記デジタル信号処理部は、圧縮オーディオデータとCDオーディオデータとの切換回路と、処理されたデジタルオーディオ信号をアナログ変換するD/Aコンバータを備え、
前記切換回路は、処理するデータがCDオーディオデータの場合にはこれをD/Aコンバータに直接出力し、処理するデータが圧縮オーディオデータの場合には前記デコーダを介してD/Aコンバータに出力すると共に、前記圧縮オーディオデータ中のビットクロックを逓倍回路に入力することを特徴とする圧縮オーディオデータ再生装置。 - 前記デジタル信号処理部のアナログオーディオ信号の出力側に、前記圧縮オーディオデータのデコーダの立ち上がり時、アナログオーディオ信号の出力をカットするミュート回路を設けたことを特徴とする請求項1に記載の圧縮オーディオデータ再生装置。
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