JP4670566B2 - 半導体ウェーハの両頭研削装置、静圧パッドおよびこれを用いた両頭研削方法 - Google Patents

半導体ウェーハの両頭研削装置、静圧パッドおよびこれを用いた両頭研削方法 Download PDF

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Description

本発明は半導体ウェーハの両頭研削装置および両頭研削方法に関し、特に原料ウェーハの両面に供給された流体の静圧により原料ウェーハをその両面で非接触支持する静圧パッドに関するものである。
半導体シリコンウェーハ(以下, ウェーハと記す)においては、近年、「ナノトポグラフィ」と呼ばれる表面うねり成分の大小が問題となっている。このナノトポグラフィは、ウェーハの表面形状の中から「そり」や「Warp」より波長が短く、「表面粗さ」よりは波長の長い、λ= 0.2〜20mmの波長成分を取り出したものであり、PV値は0.1〜0.2μm以下の極めて浅いうねりである。
ナノトポグラフィは一般に「光学干渉式」の測定機(商標名 ; Nanomapper(ADE Corp.)やDynasearch((株)レイテックス))によって測定されており、図6に測定例を示す。図6(a) はナノトポグラフィ・マップであり、その濃淡でナノトポグラフィの強度を定性的に表している。一方、図6(b) は45°おきに測定した4断面(直径)上のナノトポグラフィの形状と定量的な強度を表しており、グラフの山谷はナノトポグラフィ・マップの濃淡に対応している。なお、図7はナノトポグラフィ・マップとナノトポグラフィ断面形状の対応を模式的に説明したものである。
このナノトポグラフィはデバイス製造におけるSTI(Shallow Trench Isolation)工程の歩留まりに影響するといわれている。ナノトポグラフィはウェーハの加工工程(スライス〜研磨)中で作り込まれるものであり、研削加工、特に両頭研削の影響が強い。
両頭研削の概略を図8に模式的に示す。原料ウェーハW(スライス・ウェーハ)は、ガラスエポキシ製薄板(不図示)に穿ったウェーハとほぼ同径の孔に挿入され、図8(a)に示すように、左右2枚の概略ウェーハ径の金属製の厚板である静圧パッド11、21の間に、静圧パッドとウェーハの間隙hを有するように保持される。図8(c)に示すように、静圧パッドは、その表面にランド13(土手部分)とポケット14(凹部)を有する。図8(d)に示すように、ポケット14には静圧水が供給され、これによってウェーハWを回転自在に保持している。図8(c)に示すように静圧パッドの一部は切り抜いてあり、ここに研削砥石12、22を挿入して、図8(b)に示すようにウェーハWおよび研削砥石12、22を回転させ、ウェーハWを左右両面から同時に研削する。研削中、ウェーハWは、例えばエッジ部分に駆動ローラを押し当てたり、ノッチ部にツメを引っかけて駆動することにより、数10rpmで回転する。
このような両頭研削により研削されたウェーハについて、上述したようにNanomapper等でナノトポグラフィを測定する。このデータを演算プログラムにより処理して、ウェーハ面の4本の直径上のナノトポグラフィ測定値、すなわち8本の半径上のナノトポグラフィ測定値を得る(図9(a))。得られた8本の半径上のナノトポグラフィ測定値を、半径方向の各位置における8点で平均し、図9(b)に示す「平均値成分」を得る(半径方向の位置は図11参照)。図9(a)で得られた8本の半径上のナノトポグラフィ測定値から、図9(b)で得た平均値成分を半径方向の各位置における8点で差し引いて「残差成分」とする(図9(c))。
ここで、平均値成分はウェーハ面にリング状に形成される表面うねり成分に対応し、すなわちリング状成分あるいは点対称成分と言うことができ、残差成分はナノトポグラフィ測定値からリング状成分を除いたウェーハ面内のばらつき成分と言うことができる。
さらに、平均値成分については、図9(b)に示すように、ウェーハ中心からの距離によって両頭ヘソ、中央部凹凸、中間リング、最外周リング等に分けられることが分かっている。
これら各ナノトポグラフィの典型的な生成原因を、下記表1に示す。
Figure 0004670566
ナノトポグラフィの調整方法として最も広汎に使用される方法は以下に述べる「シフト調整」および「チルト調整」である。
たとえば、両頭研削中にウェーハ両面の切削加重のアンバランス等により研削されたウェーハに反りが発生することがあり、この反りの発生を抑えるためにウェーハと砥石の相対位置の調整を行う両頭研削方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようなウェーハWと砥石12、22の位置関係の調整方法の具体例を図10に示す。ひとつは「シフト調整」と呼ばれ、ウェーハ面に対して垂直方向に砥石12、22を平行移動させる調整であり(図10(a))、もう一つは「チルト調整」と呼ばれ、ウェーハ面と砥石12、22の相対角度を変化させる調整である(図10(b))。
しかし、これらの調整方法は各ナノトポグラフィの成分に対して必ずしも独立に作用するわけではない。すなわち、例えば「シフト調整」を行うと、「中央部凹凸」のみならず「最外周リング」の成分まで変化してしまう(表1参照)。「チルト調整」を行った場合も同様である。従って、原料ウェーハの形状によっては、これらの調整を組み合わせても修正しきれないナノトポグラフィ成分が残存してしまうという問題があった。
国際公開第00/67950号パンフレット
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、従来のチルト調整やシフト調整では解決できない両頭研削後のウェーハのナノトポグラフィを、最小化することができる半導体ウェーハの両頭研削装置および両頭研削方法を提供することを目的としたものである。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、半導体ウェーハの両頭研削装置において、複数のポケットに供給される流体の静圧により原料ウェーハをその両面で非接触支持する静圧パッドであって、前記複数のポケットがそれぞれ流体の供給孔を具備して、各ポケットごとに供給する流体の静圧を調整できるものである静圧パッドを提供する
このような複数のポケットがそれぞれ流体の供給孔を具備して、各ポケットごとに供給する流体の静圧を調整できるものである静圧パッドを用いて両頭研削を行えば、各ポケットごとに静圧を調整することによって、ウェーハ面内あるいは左右のパッドで支持する静圧を変更することができ、従来のチルト調整やシフト調整では解決できない両頭研削後のウェーハのナノトポグラフィを、最小化することができ、デバイス製造工程における歩留まりを改善することができる。
この場合、ポケットごとに供給する流体の静圧を、流体の流量および/または流体圧により調整するものとすることができる
このように、上記静圧パッドのポケットごとに供給する流体の静圧は、流体の流量および/または流体圧により容易に調整することができる。
また、本発明は、少なくとも、流体の静圧により原料ウェーハを支持し、該原料ウェーハの両面を同時に研削する半導体ウェーハの両頭研削装置であって、上記に記載の静圧パッドを具備することを特徴とする両頭研削装置を提供する
このように、上記の複数のポケットがそれぞれ流体の供給孔を具備して、各ポケットごとに供給する流体の静圧を調整できるものである静圧パッドを具備した両頭研削装置であれば、従来のチルト調整やシフト調整では解決できない両頭研削後のウェーハのナノトポグラフィを、最小化することができ、デバイス製造工程における歩留まりを改善することができる。
また、本発明は、半導体ウェーハの両頭研削方法であって、静圧パッドの複数のポケットにそれぞれ流体を供給することで、該ポケットごとに流体の静圧を調整して、該静圧により原料ウェーハをその両面で非接触支持しながら、該原料ウェーハを砥石で両頭研削することを特徴とする半導体ウェーハの両頭研削方法を提供する
このようにポケットごとに流体の静圧を調整すれば、ウェーハ面内あるいは左右のパッドによる静圧を微妙に調整できるので、従来のチルト調整やシフト調整では解決できない両頭研削後のウェーハのナノトポグラフィを、最小化することができ、デバイス製造工程における歩留まりを改善することができる。
この場合、ウェーハ面に対して垂直方向に前記砥石を平行移動させるシフト調整および/またはウェーハ面と前記砥石の相対角度を変化させるチルト調整を行ってから両頭研削を行うことが好ましい
このように、ポケットごとに流体の静圧を調整することに加えて、チルト調整やシフト調整も合わせて行うことにより、両頭研削後のウェーハのナノトポグラフィを、より一層最小化することができ、デバイス製造工程における歩留まりを改善することができる。
以上説明したように、本発明の静圧パッドまたは両頭研削方法を用いてウェーハの両頭研削を行うことで、ウェーハ面内あるいは左右のパッドでの支持圧を調整することができ、従来のチルト調整やシフト調整では解決できない両頭研削後のウェーハのナノトポグラフィを、最小化することができ、デバイス製造工程における歩留まりを改善することができる。
以下、本発明についてより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
両頭研削装置において、ウェーハを非接触支持する静圧パッドには数L/minの流量の静圧水が供給されている。元来、この静圧水は左右の静圧パッドの間隙でウェーハが「ばたつく」ことを軽減するための「押さえ」であり、かつ、静圧パッドの金属面とウェーハが直接接触することを防止する役割をしている。従って、従来は左右の静圧パッドに一本の給水管で均等な流量で給水していた。
これに対して、本発明者らは、静圧パッドに供給する静圧水の流量(圧力)を面内で変化させたり、左右の静圧パッドに供給する静圧水の流量(圧力)に差をつけることで、研削したウェーハのナノトポグラフィを変化させることができることを見出した。
図5は左右静圧パッドに具備した流体の供給孔に取り付けたノズル径を変えることで給水量(圧力)に差をつけて、ウェーハを左右静圧パッドの一方向に押しつけた状態で研削した例である。変更前には左右静圧パッドへほぼ同量の給水を行う設定であったが、変更後はウェーハ中央部付近の給水量を減らし、また一方の静圧パッドへの給水量を増加させる設定とした。これによって、同等の形状の原料ウェーハを使用した場合でも、ウェーハ中央部にあったWarp形状の凹みが改善し、ひいてはナノトポグラフィが減少した。この知見をもとに本発明者らは本発明を完成させた。
すなわち本発明の静圧パッドは、半導体ウェーハの両頭研削装置において、複数のポケットに供給される流体の静圧により原料ウェーハをその両面で非接触支持する静圧パッドであって、前記複数のポケットがそれぞれ流体の供給孔を具備して、各ポケットごとに供給する流体の静圧を調整できるものである静圧パッドである。
この場合、流体の静圧の調整手段は特に限定されないが、たとえば、流体の流量および/または流体圧により簡便に調整することができる。
前述のように、従来は、左右の静圧パッドにそれぞれ一本の給水管から均等な流量で給水していた。すなわち、ウェーハを支持する静圧パッドの静圧により、研削するウェーハのナノトポグラフィが影響されることは知られていなかった。そして、従来の研削では、シフト調整/チルト調整を行っても修正しきれないナノトポグラフィ成分が残存していた。
そこで本発明では、静圧パッドの複数のポケットに具備したそれぞれ流体の供給孔に供給管を接続して、各ポケットごとに供給する流体の静圧を調整できるようにすることで、研削中のウェーハの特定の部分の支持圧や位置を微調整することができるようになり、結果としてウェーハ両面を均一に研削できるようになる。たとえば研削砥石の周囲のウェーハを静圧パッドの一方の側に押しつけ、かつ、「ばたつかない」ように支持して研削することが可能になり、ナノトポグラフィの改善を達成した。
このような静圧パッドは特に限定されないが、たとえば、図1(a)および図1(b)を挙げることができる。図1(a)の静圧パッドは、各ポケット24にそれぞれ流体の供給孔100を具備している。
流体の供給孔100はポケットごとに、図1(b)の各給水管105に接続されている。各給水管105の流体圧はたとえば、各給水管105にバルブ106および圧力計(P)107を設けて、圧力計(P)107により流体圧を検出しながら、バルブ106の開度を変更することで個々に調整することができる。
また、各ポケットに設ける流体の供給孔の数や供給孔に取り付ける給水ノズルの径、給水管の径、水圧等を変化させることでも、流体の流量および/または流体圧を調整でき、結果として各ポケットごとに供給する流体の静圧を調整することができる。
また、本発明によれば、少なくとも、流体の静圧により原料ウェーハを支持し、該原料ウェーハの両面を同時に研削する半導体ウェーハの両頭研削装置であって、上記に記載の静圧パッドを具備することを特徴とする両頭研削装置が提供される。
上記静圧パッドを具備する両頭研削装置を、図2を参照して具体的に説明する。本発明に係る両頭研削装置は、上記本発明の静圧パッド31、41を具備する。上述したように、本発明の静圧パッド31、41の具体例としてはたとえば図1(a)および図1(b)を挙げることができる。図1(a)に示すように、静圧パッドは、その表面にランド23(土手部分)とポケット24(凹部)を有し、各ポケットには流体の供給孔100を有する。流体の供給孔100には図1(b)の給水管105が接続され、各ポケットごとに供給する水の静圧が調整できる。このようにして得られる水の静圧により、静圧パッド31、41は、ウェーハWを回転自在に非接触保持することができる。静圧パッド31、41の一部は切り抜いてあり、ここに研削砥石12、22を挿入して、ウェーハWおよび研削砥石12、22を回転させ、ウェーハWを左右両面から同時に研削することができる。ウェーハWは、例えばエッジ部分に駆動ローラを押し当てたり、ノッチ部にツメを引っかけて駆動することにより、数10rpmで回転することができる。
このように各ポケットに流体の供給孔を具備する静圧パッドを用いて両頭研削を行えば、研削中のウェーハの特定の部分の位置調整を行い、結果としてウェーハ両面を均一に研削できる。従って、従来のチルト調整やシフト調整では解決できない両頭研削後のウェーハのナノトポグラフィを、最小化することができ、デバイス製造工程における歩留まりを改善することができる。
また、本発明は、半導体ウェーハの両頭研削方法であって、静圧パッドの複数のポケットにそれぞれ流体を供給することで、該ポケットごとに流体の静圧を調整して、該静圧により原料ウェーハをその両面で非接触支持しながら、該原料ウェーハを砥石で両頭研削することを特徴とする半導体ウェーハの両頭研削方法を提供する。
上記両頭研削方法を図2を参照して具体的に説明する。原料ウェーハW(スライス・ウェーハ)を、ガラスエポキシ製薄板(不図示)に穿ったウェーハとほぼ同径の孔に挿入し、上記静圧パッド31、41の間に、静圧パッドとウェーハが間隙を有するようにウェーハを保持する。図1(a)および図1(b)に示すように、静圧パッドの各ポケット24(凹部)の流体の供給孔100に接続された給水管105を用いて水を供給し、各ポケットごとに流体の静圧を調整して、ウェーハの特定の部分の支持圧や位置の調整を行う。図1(a)に示すように静圧パッドの一部は切り抜いてあり、ここに研削砥石12、22を挿入して、図2(b)に示すようにウェーハWおよび研削砥石12、22を回転させ、ウェーハWを左右両面から同時に研削する。研削中、ウェーハWは、例えばエッジ部分に駆動ローラを押し当てたり、ノッチ部にツメを引っかけて駆動することにより、数10rpmで回転する。
このような両頭研削方法により両頭研削を行えば、研削中のウェーハの特定の部分の支持圧や位置の調整を行い、ウェーハ両面を均一に研削できる。結果として、従来のチルト調整やシフト調整では解決できない両頭研削後のウェーハのナノトポグラフィを、最小化することができ、デバイス製造工程における歩留まりを改善することができる。
また、上記両頭研削方法において、ウェーハ面に対して垂直方向に前記砥石を平行移動させるシフト調整および/またはウェーハ面と前記砥石の相対角度を変化させるチルト調整を行ってから両頭研削を行うことが好ましい。
上記静圧パッドの複数のポケットにそれぞれ流体を供給することで、該ポケットごとに流体の静圧を調整する両頭研削方法に、さらにシフト調整および/またはチルト調整を組み合わせることで、両頭研削後のウェーハのナノトポグラフィをより低減することができる。
具体的な調整方法を例を挙げて説明する。最初に、両頭研削後のウェーハのナノトポグラフィを測定して、測定値を基にシフト調整/チルト調整を行って、ナノトポグラフィの最小化を図る。このシフト調整/チルト調整を行っても残存する「中央部凹凸」「最外周リング」等については、図4に示すような各ポケットA’〜F’、A〜Fへの給水量や水圧をそれぞれ変化させることで最小化する。たとえば、あらかじめポケットEとポケットE’への給水量の差が研削後のウェーハのナノトポグラフィに与える影響を測定しておき、その測定結果を基にナノトポグラフィを最小化するようにポケットE’、Eの給水量を設定すれば、ナノトポグラフィを改善することができる。他にもたとえば、ポケットA、Bの給水量を増加あるいは減少させたときの、ウェーハのナノトポグラフィを測定し、その測定結果を基にナノトポグラフィを最小化するようにポケットA、Bに給水すれば、ナノトポグラフィを改善することができる。
このような調整の例として、図5を用いて説明する。図5の変更前は、ポケットA’〜D’、A〜Dに直径0.7mmの給水ノズルで均等に給水し、ポケットE’、F’、E、Fの中心部は直径1.0mmの給水ノズル、周縁部分は直径0.7mmおよび直径0.5mmの給水ノズルにより給水して、両頭研削を行った。両頭研削後のウェーハについて、ウェーハ形状とナノトポグラフィを調べたところ、ウェーハには中央部凹みが存在していた。
図5の変更後では、ポケットC’、D’、A〜Dに直径0.5mmの給水ノズルにより給水し、ポケットA’、B’は変更前と同じく直径0.7mmの給水ノズルにより給水した。ポケットE’、F’の中心部は直径0.7mmの給水ノズルにより、ポケットE、Fの中心部は直径0.5mmの給水ノズルにより給水した。ポケットE’、F’、E、Fの周縁部分は変更前と同じく直径0.7mmおよび直径0.5mmの給水ノズルにより給水した。このように給水することで、左静圧パッドのポケットC’、D’、E’、F’の静圧を低下させ、右静圧パッドのポケットA〜Fの静圧を低下させることで、ウェーハ両面を両頭研削した。両頭研削後のウェーハについて、ウェーハ形状とナノトポグラフィを調べたところ、中央部凹みが消滅し、ナノトポグラフィも改善していることがわかる。
以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(改善前)
試料ウェーハとしてCZ法で製造された直径300mmの単結晶シリコンウェーハを用いた。
半導体ウェーハ製造の両頭研削工程で用いる両頭研削装置において、ウェーハのナノトポグラフィの「中央部凹凸」および「最外周リング」を最小化するために、両頭研削装置の砥石のシフト調整およびチルト調整を行った。静圧パッド11、21としては、複数のポケットがそれぞれ流体の供給孔を具備せず、各ポケットごとに流体の静圧を調整できない従来型の静圧パッドを使用した。図8(a)に示す両頭研削装置において、左右の静圧パッド11、21へ各1本の給水管で給水を行った。流量は2.0L/minとし、左右に等量の給水を行った。この給水により得られる静圧により、ウェーハWを非接触支持しながら、両頭研削を行った。
両頭研削後のウェーハについて光学式の測定装置Nanomapperでナノトポグラフィの測定を行った。得られたナノトポグラフィのデータを演算プログラムにより処理して、ウェーハ面の4本の直径上のナノトポグラフィ測定値、すなわち8本の半径上のナノトポグラフィ測定値を得た。得られた8本の半径上のナノトポグラフィ測定値を、半径方向の各位置における8点で平均し、図3(a)に示す「平均値成分」を得た。図3(a)に示すように、砥石のシフト調整およびチルト調整を行っても、「中央部凹凸」「最外周リング」が残存していることがわかる。
(改善後)
次に、図4(a)および図4(b)に示す静圧パッド31、41の各ポケットの流体の供給孔に給水管を接続し、その各ポケットへの給水量を調節して静圧を調整した以外は、上記改善前と同条件で両頭研削を行った。
静圧パッドへの給水量は、図4(a)に示す左静圧パッド31のポケットA’〜D’への給水量は各0.25L/minとし、ポケットE’およびF’への給水量は各0.5L/minとした。図4(b)に示す右静圧パッド41のポケットE及びFへの給水量をそれぞれ1.0L/minとした。右静圧パッド41のポケットA〜Dへの給水量は、各0.25L/minとした。
このように給水を行うことで、ウェーハのポケットE及びFの部分を左静圧パッド側へ押し付けて両頭研削を行った。
両頭研削後のウェーハについて、改善前と同条件でナノトポグラフィの測定を行った。得られた結果を図3(b)に示す。図3(b)では、改善前の図3(a)で残存していた「中央部凹凸」「最外周リング」が最小化されていることがわかる。
このように、両頭研削において、静圧パッドのポケット毎に給水の流量および圧力を調整し、砥石の周囲のウェーハを静圧パッドの一定の側に押しつけ、かつ、「ばたつかない」ように支持して研削することで、ナノトポグラフィが改善した。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
たとえば、ナノトポグラフィの測定は、光学干渉式の測定機以外に、静電容量式測定機やレーザ式センサで行ってもよい。また、本発明により研削されるウェーハは半導体シリコンウェーハに限られず、化合物半導体ウェーハであってもよい。
(a)は本発明に係る静圧パッドの一例であり、(b)は本発明に係る静圧パッドの給水系統の概略図である。 (a)は本発明に係る両頭研削装置の概略図であり、(b)はウェーハと砥石の回転方向を示す概略図であり、(c)は静圧パッドとウェーハの位置関係を示す概略図である。 (a)は、シフト調整およびチルト調整後に両頭研削したウェーハのナノトポグラフィの平均値成分であり、(b)は、本発明の静圧パッドを用いて両頭研削したウェーハのナノトポグラフィの平均値成分である。 (a)は、実施例の改善後における左静圧パッドの各ポケットの概略図であり、(b)は、実施例の改善後における右静圧パッドの各ポケットの概略図である。 静圧パッドの各ポケットへの給水量とウェーハ形状およびナノトポグラフィの関係を示す図である。 (a)は濃淡でナノトポグラフィの強度を定性的に表すナノトポグラフィ・マップであり、(b) は45°おきに測定した4断面(直径)上のナノトポグラフィの形状と定量的な強度を表すグラフである。 ナノトポグラフィ・マップとナノトポグラフィ断面形状の対応を説明する概略図である。 (a)は従来の両頭研削装置の概略図であり、(b)はウェーハと砥石の回転方向を示す概略図であり、(c)は静圧パッドのランドパターンを示す写真であり、(d)は静圧パッドとウェーハの位置関係を示す概略図である。 ナノトポグラフィ測定値(a)を平均値成分(b)と残差成分(c)に分離したグラフである。 (a)はシフト調整を説明する概略図であり、 (b)はチルト調整を説明する概略図である。 ウェーハ面の8本の半径上のナノトポグラフィ測定値を用いる場合の、半径方向の位置を示す概略図である。
11…従来の左静圧パッド、 21…従来の右静圧パッド、
31…本発明の左静圧パッド、 41…本発明の右静圧パッド、
12…左砥石、 22…右砥石、
13…従来の静圧パッドのランド、 14…従来の静圧パッドのポケット、
23…本発明の静圧パッドのランド、 24…本発明の静圧パッドのポケット、
100…流体の供給孔、 105…給水管、 106…バルブ、 107…圧力計、
h…静圧パッドとウェーハの間隙、 W…ウェーハ、 P…圧力計、
A、B、C、D、E、F…本発明の右静圧パッドのポケット、
A’、B’、C’、D’、E’、F’…本発明の左静圧パッドのポケット。

Claims (5)

  1. 半導体ウェーハの両頭研削装置において、複数のポケットに供給される流体の静圧により原料ウェーハをその両面で非接触支持する同じ形状の左右一組の静圧パッドであって、前記複数のポケットがそれぞれ流体の供給孔を具備して、前記ウェーハのナノトポグラフィを最小化するために、各ポケットごとに供給する流体の静圧を調整することによって、前記原料ウェーハ面内あるいは前記左右の静圧パッドで支持する静圧を変更することができ、かつ前記原料ウェーハを支持する静圧が左右で異なるものである静圧パッド。
  2. 前記ポケットごとに供給する流体の静圧を、流体の流量および/または流体圧により調整できるものである請求項1に記載の静圧パッド。
  3. 少なくとも、流体の静圧により原料ウェーハを支持し、該原料ウェーハの両面を同時に研削する半導体ウェーハの両頭研削装置であって、請求項1または請求項2に記載の静圧パッドを具備することを特徴とする両頭研削装置。
  4. 半導体ウェーハの両頭研削方法であって、前記ウェーハのナノトポグラフィを最小化するために、同じ形状の左右一組の静圧パッドの複数のポケットにそれぞれ流体を供給することで、該ポケットごとに流体の静圧を調整することによって、原料ウェーハ面内あるいは前記左右の静圧パッドで支持する静圧を変更して前記原料ウェーハを支持する静圧を左右で異ならせて、該静圧により前記原料ウェーハをその両面で非接触支持しながら、該原料ウェーハを砥石で両頭研削することを特徴とする半導体ウェーハの両頭研削方法。
  5. 請求項4に記載の半導体ウェーハの両頭研削方法であって、ウェーハ面に対して垂直方向に前記砥石を平行移動させるシフト調整および/またはウェーハ面と前記砥石の相対角度を変化させるチルト調整を行ってから両頭研削を行うことを特徴とする半導体ウェーハの両頭研削方法。
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