JP4669216B2 - 半導体発光素子の製造方法 - Google Patents

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本発明は、例えば、窒化ガリウム系化合物半導体をサファイアなどの透明結晶基板に形成して構成される半導体発光素子の製造方法に関するものである。
近年、注目されている半導体発光素子は、1.95〜6eVの高エネルギーバンドギャップを有し、青色、緑色や紫外の発光を可能とする窒化ガリウム系化合物半導体(InGaAl1−X−YN,0≦X,0≦Y,X+Y≦1)を、サファイアなどの透明結晶基板に形成して構成される。
しかし、この種の半導体発光素子は、特許文献1で指摘されているように、透明結晶基板とエピタキシャル膜との屈折率の違いにより、外部量子効率が悪くなるという欠点を有している。
特許文献1では、その欠点を克服する方法として、窒化ガリウム系化合物半導体の最上層を非鏡面とすることにより、その面での多重反射を抑制し、干渉を少なくして、発光を効率よく外部に取り出す技術を提案している。具体的には、C面(0001)から0.2〜15°ずらしたサファイアのオフ基板上に、窒化ガリウム系化合物半導体を成長させることにより非鏡面とする方法(以下「第1の方法」という)と、エッチングまたは研磨により非鏡面とする方法(以下「第2の方法」という)とが示されている。
なお、特許文献2には、半導体ウエハの表面に格子状露出部を残すパターンの耐ブラストマスクを形成する工程と、ノズルから半導体ウエハに微粒子ブラスト材をブラストして格子状露出部に基板の所定深さにまで至る分割用溝を形成する工程とを含む半導体ウエハの分割方法が開示されている。
特開平6−291368号公報 特開2001−284290号公報
しかしながら、上記第1の方法では、非鏡面とはなるものの、粗面化としてはその度合いが低いため、同文献(段落0013)に記載されているように、良くて10%程度の発光強度の向上にとどまっている。
第2の方法では、同文献(段落0016)に記載されているように、第1の方法よりも5%低下した発光強度になっている。また、第2の方法のように、エッチングまたは研磨で非鏡面とする場合、残留応力やクラックの発生により、半導体発光素子の強度の信頼性が低下するという問題がある。また、微小な半導体発光素子の表面を精度良く加工することは困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、従来よりも発光強度を増強することができる半導体発光素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための請求項1記載の発明は、透明結晶基板を複数含むウエハの一の面に、前記複数の透明結晶基板に対して複数の半導体をそれぞれ積層する積層工程と、前記複数の透明結晶基板の各々におけるその半導体が積層される面に対する少なくとも裏面に、ブラスト材のブラストにより粗面化して粗面を形成する粗面化工程とを含む半導体発光素子の製造方法であって、前記積層工程と前記粗面化工程との間に、前記複数の透明結晶基板および半導体を個々に分割するための分割用溝を形成する溝形成工程の後、前記複数の透明結晶基板および半導体を個々に分割する分割工程を行い、その後、透明結晶基板の各々における半導体が積層される面に対する側面全面の角度が鋭角となるようにレーザにより前記側面を形成する工程を含むことを特徴とする。
この方法では、各透明結晶基板の半導体積層面に対する少なくとも裏面に粗面を形成することにより、従来の非鏡面の対象となる半導体の最上層よりも大きい、透明結晶基板と外界との界面でのそれら両者の屈折率の違いによる反射を抑制することができ、しかも、ブラスト材のブラストにより、従来の第1の方法および第2の方法に比べて、上記裏面の粗面化の度合いが高くなるとともに、各透明結晶基板の側面全面の角度が、半導体層が積層される面に対して鋭角となるように形成されるので、発光強度を一層増強することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の半導体発光素子の製造方法において、前記粗面化工程で、前記複数の透明結晶基板の各々におけるその半導体が積層される面に対する裏面および側面の全面を、ブラスト材のブラストにより粗面化することを特徴とする。この方法では、各透明結晶基板の側面も粗面となることにより、発光強度をより一層増強することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の半導体発光素子の製造方法において、前記溝形成工程で、前記分割用溝をレーザにより形成することを特徴とする。この方法でも、従来よりも発光強度を増強することができるほか、分割用溝をレーザにより形成することにより、残留応力やクラックの発生を無くすことができる。
請求項4記載の発明は、請求項1または請求項2記載の半導体発光素子の製造方法において、前記溝形成工程で、前記分割用溝をブレードにより形成することを特徴とする。この方法でも、従来よりも発光強度を増強することができる
本発明によれば、従来よりも発光強度を増強することができる。
(参考例1)
図1は参考例1の半導体発光素子の製造方法の説明図、図2,図3は参考例1の半導体発光素子の製造方法において特徴となる各工程の説明図、図4は参考例1の半導体発光素子の反射抑制の説明図、図5は半導体発光素子の効果の説明図である。
先ず、参考例1の半導体発光素子の製造方法について、特徴となる各工程を説明する。参考例1の半導体発光素子の製造方法には、図2,図3に示すように、透明結晶基板11を複数含むウエハ10の一の面10aに、複数の透明結晶基板11に対して複数の半導体12をそれぞれ積層する積層工程と、複数の透明結晶基板11の各々におけるその半導体12が積層される面(以下「半導体積層面」という)11aに対する少なくとも裏面11bの全面を、微粒子ブラスト材(図1(c)の2参照)のブラストにより粗面化する粗面化工程とが含まれる。
次に、参考例1の半導体発光素子の製造方法について説明すると、先ず図1(a)に示すように積層工程に入る。ウエハ10には例えば厚さ約330μmのサファイアを使用し、その一の面10aに各半導体12を積層する。一の面10aは、特許文献1と同様にc面(0001)に設定してもよいが、参考例1ではa面(11−20)に設定する。半導体12は、有機金属気相成長法で形成される窒化ガリウム系化合物半導体であり、例えば、バッファ層、n型コンタクト層、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層、p型コンタクト層によりなる主要層120と、電極121とにより構成される。活性層には、使用
用途によって、適宜に組成、材料、構造が変更されるため、特に限定されないが、GaN障壁層とInGaN井戸層が交互に積層される単一または多重量子井戸構造とする。また、半導体層2には、フォトリソグラフィなどにより所望のパターンが形成される。
次いで、図1(b)に示すように溝形成工程に移る。参考例1では、分割用溝10c(図1(c)参照)の形成前に、分割用溝10cを利用して行われるウエハ10のブレーキングを補助するための少なくとも深さ2μmの補助ラインを、レーザにより、ウエハ10の一の面10aにおける各半導体12の周囲に格子状に形成する。具体的には、Nd:YAGレーザの3倍高調波(波長355nm)を図1(b)の直交方向D1で照射する。レーザは、例えば、出力3.0W、周波数60kHz、走査速度3mm/秒に設定される。なお、補助ラインは必ずしも形成する必要はない。
この後、ウエハ10の一の面10aに対する裏面10bに、分割用溝10cを、各透明結晶基板11の断面形状が台形状になるように断面V字状に形成するとともに、各透明結晶基板11における半導体積層面11aに対する側面11cの角度θを、半導体層12からの光に対する側面11cでの反射を抑制する鋭角にする。ここで、分割用溝11cは、ブレードにより形成するようにしてもよいが、参考例1ではレーザにより形成する。具体的には、ウエハ10に対して、裏面10b側から図1(b)の傾斜方向D2で、Nd:YAGレーザの3倍高調波を照射することにより、半導体積層面11aに対する側面11cの角度θが例えば60°の鋭角となる分割用溝10cを、裏面10b側から見て上記補助ラインに対応する格子状となるように形成する。分割用溝10cは、深さが150μmよりも浅ければ、ウエハ10の分割時に結晶内にクラック等のダメージが生じうるので、150μm以上であって上記補助ラインと連通しない深さに設定される。また、格子ピッチは、一般的な300μm程度でもよいが、例えば1mm程度に設定され、レーザは、例えば、出力4.0W、周波数30kHz、走査速度1mm/秒に設定される。透明結晶基板11の裏面11bが発光観測面となる。
なお、分割用溝10cと補助ラインは連通してもよい。この場合には、裏面10bに接着シートなどを張るか吸引によりウエハ10がばらばらにならないように処置をすればよい。
次いで、図1(c)に示すように粗面化工程に移る。参考例1では、各透明結晶基板11における半導体積層面11aに対する裏面11bおよび側面11cの全面を、微粒子ブラスト材2のブラストにより粗面化して微小な凹凸を形成する。モース硬度が8〜9のサファイアなどの高硬度材を透明結晶基板11に使用する場合には、微粒子ブラスト材2は、ビッカース硬度を2000以上にするために、アルミナ、炭化珪素、ボロンまたはダイアモンドなどが望ましい。参考例1では、例えば、粒子径20μmのアルミナが使用され、ブラスト圧力は0.5MPa、照射時間は10秒に設定される。
次いで、図1(d)に示すように、複数の透明結晶基板11および半導体12を、分割用溝10cおよび補助ラインを利用して個々に分割することにより、発光ダイオードなどの半導体発光素子1を複数得る分割工程に移る。なお、分割は、粗面化工程における微粒子ブラスト材2の衝撃を利用するようにしてもよく、また、分割用溝10cをブラストで形成する場合には、そのブラストによる微粒子ブラスト材を粗面化にも兼用し、さらにその微粒子ブラスト材の衝撃を分割に利用するようにしてもよい。
次に、半導体発光素子1の特徴について説明する。図4(a)に示すように、半導体12の活性層から出た光は、屈折率の大きな物質(サファイア)から小さな物質(外界)へと進行するので、透明結晶基板11が図のような平角状であってその裏面および側面が平面である場合、その界面となる側面に対して臨界角以下で入射する光が多くなるため、多くの光がその側面で反射することになる。この後、側面で反射した光は、屈折率の大きな物質(サファイア)から小さな物質(外界)へと進行するので、上記と同様に多くの光が裏面で反射することになる。つまり、半導体12の光源を理想的な点光源の集合体と考えたとき、透明結晶基板11の側面または裏面の法線に対して、点光源からの光のなす角度θ,θが臨界角以上の角度になれば、その点光源からの光は、透明結晶基板11の側面または裏面で反射する。そして、図4(a)のように、透明結晶基板11の側面および裏面で反射する多重反射となれば、活性層から出た光は、GaN系化合物半導体層で吸収されて減衰するので、光の取り出し効率が悪くなる。例えば、外界の屈折率が1であり、透明結晶基板(サファイア)11の屈折率が1.77であるすれば、法線に対する臨界角は約35°になる。
これに対して、半導体発光素子1では、図4(b)に示すように、半導体12の活性層から出た光は、屈折率の大きな物質(サファイア)から小さな物質(外界)へと進行しようとするが、角度θが60°となる断面台形状になっているため、透明結晶基板11の側面11cの法線に対して点光源からの光のなす角度(入射角)θが小さくなり、その法線に対して臨界角未満の入射角となる点光源を多くすることができるので、半導体層12からの光に対する側面11cでの反射を抑制することができる。また、側面11cが粗面になっているので、半導体層12からの光をより多く外界に射出させることができる。さらに、半導体12の活性層から出た光のうち、一部の光が側面11cで反射して裏面11bに到来したとしても、裏面11bが粗面になっているので、その到来した光を外界に射出させることができる。なお、角度θは、半導体発光素子1のサイズおよび透明結晶基板11の厚みなどに依存するので、上記60°に限定されるものではない。
これにより、半導体発光素子1では、図5に示すように、発光強度が7.91mWとなる光出力“A”が得られ、図4(a)の場合の4.58mWとなる光出力“D”よりも、光の取り出し効率を飛躍的に高めることができる。また、分割用溝10cをV字状に加工したものだけの場合の6.04mWとなる光出力“B”よりも光の取り出し効率が高くなっている。
以上、参考例1によれば、各透明結晶基板11の半導体積層面11aに対する裏面11bおよび側面11cの全面が粗面となることにより、従来の非鏡面の対象となる半導体の最上層よりも大きい、透明結晶基板11と外界との界面でのそれら両者の屈折率の違いによる反射を抑制することができ、しかも、微粒子ブラスト材2のブラストにより、従来の第1の方法および第2の方法に比べて、裏面11bおよび側面11cの全面の粗面化の度合いが高くなるから、従来よりも発光強度を一層増強することができる。
また、各透明結晶基板11の側面11cの角度がその半導体積層面11aからの光に対する当該側面11cでの反射を抑制する鋭角になることになり、透明結晶基板11の側面11cと外界との界面での反射を抑制することができるので、発光強度を一層増強することができる。
さらに、分割用溝10cをレーザにより形成することにより、残留応力やクラックの発生を無くすことができる。また、微粒子ブラスト材2を噴射することにより、レーザ加工時に生じた汚れを除去することも可能となる。
なお、参考例1では、透明結晶基板11は、断面台形状になっているが、半球状でもよい。この構造の場合、点光源から発した光の取り出し効率を最もよくすることが可能となる。
また、分割用溝10cを形成するため、ウエハ10に対して、Nd:YAGレーザの3倍高調波を照射するようにしたが、これに限らず(以下の参考例2および実施形態においても)、波長532nmの2倍高調波、波長266nmの4倍高調波または波長213nmの5倍高調波を照射するようにしてもよく、あるいはパルス幅が極めて短い1ps以下の超短パルスレーザを照射するようにしてもよい。超短パルスレーザの場合、レーザ波長として、近赤外レーザであるTi:サファイアレーザ(波長800nm)やNd:YAGレーザ(波長1064nm)でも加工することが可能である。
また、分割用溝10c形成用のレーザの出力は、4.0Wを例示したが、これに限らず(以下の参考例2および実施形態においても)、2.0Wより小さければ所要の深さまで分割用溝を形成することができず、20Wより大きければ熱によって透明結晶基板11の結晶にダメージが入ってしまうので、2.0〜20W程度の範囲内に設定するのが望ましい。
また、分割用溝10c形成用のレーザの周波数は、30kHzを例示したが、これに限らず(以下の参考例2および実施形態においても)、5kHzより低ければ所要の深さまで分割用溝を形成することができず、60kHzより高ければ熱によって透明結晶基板11の結晶にダメージが入ってしまうので、5〜60kHz程度の範囲内に設定するのが望ましい。
また、分割用溝10c形成用のレーザの走査速度は、1mm/秒を例示したが、これに限らず(以下の参考例2および実施形態においても)、1mm/秒より遅ければ、熱によって透明結晶基板11の結晶にダメージが入り、また加工時間が長くなる一方、20mm/秒程度より速ければ所要の深さまで分割用溝を形成することができないので、1〜20mm/秒程度の範囲内に設定するのが望ましい。
また、微粒子ブラスト材2の粒子径は、20μmを例示したが、これに限らず(以下の参考例2および実施形態においても)、10μmより小さければ粗面化の凹凸の度合いが低くなり、100μmより大きければ、透明結晶基板11の結晶への衝撃ダメージが大きくなるので、10〜100μm程度の範囲内に設定するのが望ましい。このとき、微粒子ブラスト材2の粒子径と表面の粗面化の度合いは比例するので、粒子径が大きいほど凹凸の度合いが大きくなる。
また、微粒子ブラスト材2のブラスト圧力は、0.5MPaを例示したが、これに限らず(以下の参考例2および実施形態においても)、0.3MPaより低ければ加工速度が遅くなり、0.7MPaより高ければ、透明結晶基板11の結晶への衝撃ダメージが大きくなるので、0.3〜0.7MPa程度の範囲内に設定するのが望ましい。
さらに、微粒子ブラスト材2の照射時間は、10秒を例示したが、これに限らず(以下の参考例2および実施形態においても)、5秒よりも短ければ粗面化の凹凸の度合いが低くなり、20秒よりも長ければ、透明結晶基板11の結晶への衝撃ダメージが大きくなるので、5〜20秒程度の範囲内に設定するのが望ましい。
(参考例2)
図6は参考例2の半導体発光素子の製造方法の説明図である。
参考例2の半導体発光素子の製造方法は、図6に示すように、参考例1との相違点として、溝形成工程で、分割用溝10cを井戸(ストレート)状に形成することを特徴とする。つまり、図6(b)に示すように溝形成工程に移れば、参考例1と同様に補助ラインを形成し、この後、ウエハ10に対して、裏面10b側から同図の垂直方向D3で、Nd:YAGレーザの3倍高調波を照射することにより、井戸状の分割用溝10c(図6(c)参照)を、裏面10b側から見て上記補助ラインに対応する格子状となるように形成する。レーザは、例えば、出力6.0W、周波数30kHz、走査速度1mm/秒に設定される。ただし、粗面化工程では、図6(c),(d)に示すように、裏面11bの全面が微粒子ブラスト材2のブラストにより粗面化される。
以上、参考例2によれば、先の図5に示すように、発光強度が5.97mWとなる光出力“C”が得られ、図4(a)の場合の4.58mWとなる光出力“D”よりも、光の取り出し効率を高めることができる。
なお、参考例2では、裏面11bの全面を微粒子ブラスト材2のブラストにより粗面化するようになっているが、これに限らず、参考例1と同様に、裏面11bおよび側面11cの全面を微粒子ブラスト材2のブラストにより粗面化するべく、微粒子ブラスト材2を鉛直下向きに限らず斜め下向きにして側面11cに噴射するようにしてもよい。このように、裏面11bおよび側面11cの全面を微粒子ブラスト材2のブラストにより粗面化すれば、図5に示す光出力“C”よりも光の取り出し効率を高めることが期待できる。
これに対して、参考例1では、裏面11bおよび側面11cの全面を微粒子ブラスト材2のブラストにより粗面化するようにしたが、参考例2と同様に、裏面11bの全面を微粒子ブラスト材2のブラストにより粗面化するようにしてもよい。この場合でも、図5の光出力“C”,“D”の関係から、光の取り出し効率が参考例1よりも悪くなるものの、図4(a)の場合の光出力“D”よりも光の取り出し効率を高めることができる。
(実施形態)
図7は本発明による実施形態の半導体発光素子の製造方法の説明図である。
実施形態の半導体発光素子の製造方法は、図7に示すように、参考例1,2(図7の例では参考例1)との相違点として、参考例1,2と同様の図7(b)に示す粗面化工程の前に分割工程に移り、複数の透明結晶基板11および半導体12を個々に分割することを特徴とする。
実施形態では、参考例1と同様の積層工程の後、分割工程に移り、複数の透明結晶基板11および半導体12を個々に分割し、製造途中における平角状の個々の半導体発光素子1を、図7(a)に示すような真空などによるチャックが可能な装置3で固定し、傾斜方向D2で、Nd:YAGレーザの3倍高調波を照射することにより、半導体積層面11aに対する側面11c全面の角度θが例えば60°の鋭角となるようにする。
実施形態によれば、分割用溝10cにより側面を形成する参考例1,2に比べ、レーザにより側面11cを直接形成するので、高精度で側面11c全面を所望の角度に設定することができる。なお、半導体発光素子1の形状は、図7の形状に限定されない。
なお、上記参考例1,2および実施形態において、残存する微粒子ブラスト材2を除去するため、溶剤を用いた超音波洗浄やウオータージェットによる洗浄、酸やアルカリによる化学的エッチングを実行するようにしてもよい。
また、参考例1では、分割用溝10cの形成にレーザを使用したが、図8(a)に示すような刃先の角度が60°のブレード4を使用して断面V字状の分割用溝10cを形成するようにしてもよい。同様に、参考例2では、分割用溝10cの形成にレーザを使用したが、図8(b)に示すような刃先の角度が90°のブレード5を使用して井戸状の分割用溝10cを形成するようにしてもよい。
また、参考例1,2において、分割用溝10cの形成時に完全にブレーキングし、その後で、製造途中の各半導体発光素子1を例えば装置3で固定して、透明結晶基板11における半導体積層面11aに対する少なくとも裏面11bに微粒子ブラスト材2を噴射するようにしてもよい。
さらに、図9に示すように、粗面化工程での微粒子ブラスト材2のブラストの前に、複数の各透明結晶基板11の少なくとも裏面11bの全面における粗面化の凹凸差を大きくするため、例えば100μmの格子ピッチのマスク(ブラストマスク)6を形成するようにしてもよい。この方法では、各透明結晶基板11の少なくとも裏面11bの全面における粗面化の度合いを高くすることができるので、発光強度をより一層増強することができる。
参考例1の半導体発光素子の製造方法の説明図である。 参考例1,2および本発明による実施形態の半導体発光素子の製造方法にお いて特徴となる各工程の説明図である。 参考例1,2および本発明による実施形態の半導体発光素子の製造方法にお いて特徴となる各工程の説明図である。 参考例1の半導体発光素子の反射抑制の説明図である。 半導体発光素子の効果の説明図である。 参考例2の半導体発光素子の製造方法の説明図である。 本発明による実施形態の半導体発光素子の製造方法の説明図である。 参考例1,2の変形例の説明図である。 参考例1,2および実施形態の変形例の説明図である。
1 半導体発光素子
10 ウエハ
10a 一の面
10b 裏面
10c 分割用溝
11 透明結晶基板
11a 半導体積層面
11b 裏面
11c 側面
12 半導体
120 主要層
121 電極
2 微粒子ブラスト材

Claims (4)

  1. 透明結晶基板を複数含むウエハの一の面に、前記複数の透明結晶基板に対して複数の半導体をそれぞれ積層する積層工程と、前記複数の透明結晶基板の各々におけるその半導体が積層される面に対する少なくとも裏面に、ブラスト材のブラストにより粗面化して粗面を形成する粗面化工程とを含む半導体発光素子の製造方法であって、前記積層工程と前記粗面化工程との間に、前記複数の透明結晶基板および半導体を個々に分割するための分割用溝を形成する溝形成工程の後、前記複数の透明結晶基板および半導体を個々に分割する分割工程を行い、その後、透明結晶基板の各々における半導体が積層される面に対する側面全面の角度が鋭角となるようにレーザにより前記側面を形成する工程を含むことを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  2. 前記粗面化工程で、前記複数の透明結晶基板の各々におけるその半導体が積層される面に対する裏面および側面の全面を、ブラスト材のブラストにより粗面化することを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子の製造方法。
  3. 前記溝形成工程で、前記分割用溝をレーザにより形成することを特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体発光素子の製造方法。
  4. 前記溝形成工程で、前記分割用溝をブレードにより形成することを特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体発光素子の製造方法
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