JP4668641B2 - 走査型火災検出器の調整方法 - Google Patents

走査型火災検出器の調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、監視区域を走査して火災とその位置を検出する走査型火災検出器の調整方法及び走査型火災検出器に関する。
従来、競技場、展示会場などの広い監視区域を有する施設の消火設備として放水銃システムが設置されている。放水銃システムは、走査型火災検出器による光学的な水平及び垂直走査により監視区域を監視しており、火災による炎からのエネルギーによる受光信号から火災を検出して火源位置を演算し、放水銃を水平旋回により火源位置に指向させ、火源までの距離に応じた放水圧力の制御で消火用水を散水して消火するようにしている。
走査型火災検出器は、垂直走査モータによって回転される回転ミラーを有し、回転ミラーは監視区域から入射する被写体光学像を光学系を介して光電変換素子で受光する。この場合、光学系に設けられたスリットを通過した光だけが光電変換素子で受光されることにより、各走査区域の面積が規定される。
走査型火災検出器は監視区域を上方から見下ろす位置に設置され、両面ミラーを用いた回転ミラーを一定速度で回転させることによって監視区域内を垂直方向に走査し、ミラーの1回転で2回、0°〜90°の角度範囲を垂直方向に走査し、1垂直走査を完了する毎に所定回転角度ずつ水平方向へ水平走査モータでステップ回転させる。
図12は従来の走査型火災検出器のミラー駆動部であり、垂直走査用モータ134により回転ミラー136を一定速度で回転し、回転ミラー136で反射された0°〜90°の垂直走査範囲に対応した警戒区域からの入射光は反射鏡140を含む光学系を介して赤外線検出素子146に結像される
回転ミラー136を取り付けた回転円板152は2ヶ所に突起152a,152bを設け、これをフォトインタラプタ154で検出して回転ミラー136の1回転で2回同期信号を出力し、各同期信号を基準に回転ミラー136の片面により0°〜90°の回転角の範囲と、反対面により180°〜270°の回転角の範囲で、間に水平旋回を挟んで2回、監視区域の0°〜90°の垂直走査範囲の火災を監視している。
この回転ミラーの駆動により監視区域内を細かく区切った各走査区域を順次走査して、光電変換素子で放射エネルギーの強さに応じた検出信号に光電変換し、この検出信号を所定の基準値とを比較判断することで、監視区域内のどの走査区域で火災が発生したかを判断する。
監視区域を細分化した各走査区域の位置は、走査型火災検出器の走査の開始位置に対する水平走査角度θと垂直走査角度αで表され、火災と判断したときの走査区画の位置(θ,α)、即ち火源位置を水平走査角と垂直角を出力する。
このような監視区域や走査区画は建物が完成する前に設計図面のデータにより決定し、走査型火災検出器を含めた放水銃システムを製作することになる。したがって、走査型火災検出器を据え付ける場合には、建物の実際の監視区域の基準位置と火災検出器の走査の開始位置とを一致させて、建物の監視区域の範囲と火災検出器の走査範囲とを合わせなければならない。
特開平5−305152号公報 特開平9−81873号公報
しかしながら、このような従来の走査型火災検出器にあっては、図12のように、回転円板152の2ヶ所に設けた突起152a,152bにより回転ミラー136の1回転で2回同期信号を出力し、各同期信号を基準に回転ミラー136の片面により0°〜90°の回転角の範囲と、反対面により180°〜270°の回転角の範囲で2回に亘り監視区域の0°〜90°の垂直方向の火災を監視するようにしていたため、ミラー回転板136の2ヶ所に形成する突起152a,152bの位置及び寸法につき極めて高い精度が要求され、部品コストが高く、組み立て調整に手間と時間がかかるという問題があった。
本発明は、ミラー回転円板に設ける同期信号を出力するための突起の寸法精度を不要とし、監視区域に設置した状態で検出器と警戒区域の監視方向を一致させる調整が簡単且つ容易にできるようにした走査型火災検出器の調整方法及び走査型火災検出器を提供することを目的とする。
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。本発明は、走査型火災検出器の調整方法を提供する。
即ち本発明は、一定速度で回転して監視区域を光学的に垂直走査する回転ミラーと、回転ミラーの1回転毎に出力される同期信号から所定のアイドル回転時間T1を経過したタイミングで受光信号の検出処理を開始し、所定の垂直走査角範囲を走査する垂直走査回転時間T2を経過したタイミングで検出処理を終了する火災検出処理部とを備えた走査型火災検出器の調整方法に於いて、
監視区域の既知の垂直走査角の位置に調整用火源を配置し、
警戒区域の監視走査による調整用火源の検出で得られた垂直走査角αと既知の垂直走査角αoとの角度誤差Δαを求めて回転ミラーの回転誤差時間ΔTに変換し、
回転誤差時間ΔTによりアイドル回転時間T1を修正して検出器の垂直走査角を監視区域の垂直走査角に一致させることを特徴とする。
本発明は、監視区域の光学的な水平走査及び垂直走査により受光される受光信号から火源を検出した際に、火災断定信号と火源位置を示す水平走査角と垂直走査を出力する走査型火災検出器を提供する。本発明の走査型火災検出器は、
一定速度で回転して監視区域を垂直走査する回転ミラーと、
回転ミラーを取り付けた回転円板に設けた単一の突起により回転ミラーの1回転毎に同期信号を出力する同期信号出力部と、
同期信号から所定のアイドル回転時間T1を経過したタイミングで受光信号の検出処理を開始し、所定の垂直走査角度範囲を走査する垂直走査回転時間T2を経過したタイミングで検出処理を終了する火災検出処理部と、
調整モードの設定状態で、監視区域の既知の垂直走査角αoの位置に配置された調整用火源を検出して得られた垂直走査角αと外部から設定された既知の垂直走査角αoとの角度誤差Δαを求めて回転ミラーの回転誤差時間ΔTに変換し、回転誤差時間ΔTによりアイドル回転時間T1を修正して検出器の垂直走査角を監視区域の垂直走査角に一致させる調整部と、
を備えたことを特徴とする。
ここで、調整部は中央制御盤からの指示により調整モードを設定すると共に既知の垂直走査角αoの設定を受信する。
本発明によれば、同期信号を回転ミラーの1回転で1回発生させることで、回転ミラーを取付いている回転円板に設ける同期信号発生用の突起が1つで済み、突起を2個設けていた場合のような高い寸法精度は要求されず、また火災検出の際の位置精度は警戒区域に設置した状態で簡単に調整できるため、組み立ても簡単で済み、部品コスト及び製造コストを低減することができる。
警戒区域に設置した際に、走査型火災検出器の0°〜90°の垂直走査角は警戒区域の0°〜90°に対しずれているが、警戒区域の既知の垂直走査角の位置に調整用火源を配置し、この状態で中央監視盤の中央操作卓から走査型火災検出器に調整モードを設定すると、調整のための監視走査が行われ、調整用火源について検出された垂直走査角が表示される。
このため調整用火源の検出走査角を見て、調整用火源を設置している既知の垂直走査角との相違が分かり、この時、中央操作卓から調整用火源についての既知の垂直走査角をセットすると、これが走査型火災検出器に転送され、自動的に検出器の垂直走査角を監視区域の垂直走査角に一致させる調整処理が自動的に行われ、簡単且つ容易に調整をすることができる。
図1は本発明が適用される放水銃システムの説明図である。図1において競技場や展示会場などの施設内を警戒区域として、この例では4台の放水銃10が設置され、各放水銃10に対応して警戒区域を監視する走査型火災検出器12が同じく4台設置されている。走査型火災検出器12は警戒区域を見下ろす位置に設置されており、光学的な水平及び垂直走査により警戒区域を走査して、火災による火源とその位置を検出して出力する。
放水銃10は架台に対しノズルを旋回自在に搭載しており、ノズルの俯仰角は所定角度をもって固定設置されている。放水銃10に対しては放水銃制御盤14と現場操作盤16が設けられる。また放水銃10に対してはポンプ22よりの配水管26が接続され、更にエアーコンプレッサー28からの空気配管29も接続されている。ポンプ22はポンプ制御盤24により制御される。
監視センタには中央制御盤18及び中央操作卓20が設置されている。中央制御盤18には走査型火災検出器12及び放水銃制御盤14、更にポンプ制御盤24が接続されている。中央操作卓20からは、操作型火災検出器12に対し調整モードを設定して調整動作を行わせることができる。
走査型火災検出器12のいずれかで火災を検出すると、火災断定信号と火源位置を示す位置情報、具体的には火源位置を示す垂直走査角と水平走査角が中央制御盤18に送られ、中央制御盤18は予め準備されたデータベースを参照して火源の3次元位置を演算し、火源に最も近い放水銃10を選択し、放水銃10に対し火源までの放水距離を通知して旋回制御させる。
放水銃10からの放水の起動は、自動モードであれば放水銃10の指向完了で自動的に行われ、手動モードであれば現場操作盤16の手動操作で行われる。放水銃10から消火用水を放水する際に、同時に、空気配管29で供給された空気が消火用水の周囲に噴き込まれ、水と空気を混合することで十分な放水距離と放水範囲を確保できるようにしている。
図2は本発明により調整する走査型火災感知器の検出構造の説明図である。図2(A)において、走査型火災検出器12は、筐体30内に水平走査モータ32を設置しており、筐体30の下部に旋回自在に装着したヘッド31を190°の水平走査範囲47で往復旋回させている。この水平走査範囲47における水平ステップ走査は、0.72°単位に265ステップの分解能で監視を行う。
また筐体30内には垂直走査モータ34が設けられ、回転ミラー36を一定速度で回転している。回転ミラー36の回転により、0°〜90°の範囲となる垂直走査範囲48が設定される。この垂直走査範囲48は、0.1°単位に901ステップの分解能で監視を行う。また回転ミラー36は両面ミラーであることから、回転ミラー36の1回転につき、間に所定角度の水平ステップ旋回走査を挟んで0°〜90°の範囲となる垂直走査範囲48の走査が2回行われる。
図2(B)に示すように、走査型火災検出器12は、回転ミラー36による反射光を監視していることから、回転ミラー36が45°回転することで0°から90°の垂直走査範囲48の監視が可能となる。
回転ミラー36の1回転(360°)の時間は例えば120msであり、1回転する際に両面ミラーであることから2回火災監視を行う。従って、回転ミラー36の片面が垂直走査範囲48(0°から90°)を監視する時間は、以下の式で求められ、15msとなる。
360°/45°=8
120ms/8=15ms
垂直走査範囲48は0°から90°であり、この範囲を0.1°単位に901ステップにわけていることから、0.1°当りの回転時間は15ms/901=16.67μsとなる。
図2(A)に示すように、垂直走査範囲48からの光エネルギーは、反射ミラー36から対物レンズ38、反射鏡40、スリット42、集光レンズ44を備えた光学系を介して赤外線検出素子46に結像される。ここで回転ミラー36が静止したと仮定した場合の垂直走査範囲48における監視視野49はスリット42の大きさにより決まり、例えば水平1°、垂直0.43°となっている。
本発明にあっては、このような走査型火災検出器12を警戒区域に設置して調整する際に、0°〜90°の垂直走査範囲48の既知の垂直走査角となる位置に調整用火源50を配置して、調整のための監視走査を行うようにしている。
図3は図2(A)の回転ミラー駆動部の説明図である。図3において、垂直走査用モータ34の回転軸に装着された回転ミラー36は両面ミラーを使用しており、回転ミラー36は回転円板52の端面に中心軸を通るように直径方向に配置されており、垂直走査モータ34による一定回転速度で回転される。
回転ミラー36は例えば垂直走査モータ34により120msの周期で1回転しており、両面ミラーであることから1回転で2回垂直走査を行うことになる。本発明にあっては、回転ミラー36の1回転で1回同期信号を出力するようにしており、このため回転円板52の外周の所定位置には突起52aが設けられている。突起52aに対しては、同期信号を出力する回転タイミングに対応した位置にフォトインタラプタ54を設けている。
フォトインタラプタ54は、突起52aが通過する隙間を介して両側に発光素子と受光素子を配置しており、突起52aが通過するごとに受光素子に対する光入力が断たれることで検出信号を出力し、これに基づいて、後の説明で明らかにする同期信号が1回転に1回出力される。
このような回転ミラー駆動部の構造においては、回転円板の周囲の2ヶ所に同期信号発生用の突起を設けていた従来のような精度は必要とせず、同期信号を発生するタイミングに対応した回転プレート52の周囲にフォトインタラプタ54を作動させるに十分な突起52aが形成されていればよい。
図4は本発明の走査型火災検出器における監視区域に対する設置と監視走査の説明図である。図4において、本発明の走査型火災検出器12は、監視区域55に対し斜め上方から見下ろす位置に設置されている。走査型火災検出器12は、走査型火災検出器の0°方向(垂直走査開始方向)56が監視区域48における0°方向に一致し、且つ走査型火災検出器12における90°方向(垂直走査終了方向)58も同様に、監視区域48における90°方向に一致させる必要がある。
図5は本発明による走査型火災検出器の回路構成のブロック図である。図5において、本発明の走査型火災検出器は、水平旋回モータ32に対し水平走査制御部66を設け、また垂直走査モータ34に対し垂直走査制御部68を設けている。
垂直走査モータ34に対しては、図3のモータ駆動部に示したように、回転円板52に設けた突起52の通過を検出するフォトインタラプタ54が設けられており、フォトインタラプタ54の出力は同期信号出力部62に入力され、フォトインタラプタ54からの受光信号に基づき同期信号出力部62から回転ミラーの1回転に1回、同期信号を出力している。
同期信号出力部62からの同期信号は監視制御部64に与えられ、同期信号に基づいて垂直走査制御部68による垂直走査モータ34の制御、水平走査制御部66による水平旋回モータ32の制御、更に警戒区域の光学的走査で得られた受光信号の検出処理が行われる。
赤外線検出器46は回転ミラーによる光学的な垂直走査で入射した赤外線エネルギーを受光して検出信号を出力し、検出信号はアンプ70で増幅された後、アナログ信号処理部72で波形整形、ノイズカットなどの処理を受け、監視制御部64に入力され、ここに設けているAD変換器により0°〜90°の垂直走査角範囲において0.1°単位でサンプリングされ、901ステップ分の検出データに変換され、演算処理部74に出力される。
演算処理部74は、0°〜90°の垂直走査に伴って0.1°間隔でサンプリングされた各検出データにつき、予め定めた火災閾値と比較し、火災閾値を超えた場合に火災と判断し、火源を特定するための走査処理を監視制御部64に行わせる。
図6は本発明の走査型火災検出器の監視走査で火災を検出した際に火災を断定するための走査処理の説明図である。
図6において、警戒区域の火災範囲96に対する監視走査において、走査線98の水平ステップで最初に火災を検出した場合、次の監視ステップに進み、火災が連続しているかどうかを判定する。ここで火災監視の処理ステップは2水平ステップ単位とし、1垂直走査ごとに2ステップの水平旋回を行っている。
火災範囲96に対する水平走査により走査線102に至ると火災が検出されないことから、火災が連続していたステップ数から計算して火災範囲の中心ステップ例えば走査線100の位置に走査を戻す。この走査線100の位置は検出した火災範囲96の中央位置となる。
火災範囲96のセンタ位置に走査位置を戻したならば、その位置で水平走査を停止し、連続して例えば40回、垂直走査を行い、この垂直走査で検出データが火災判断値を超えた回数が例えば20回以上であった場合には火災を断定し、火災断定信号を出力する。同時に火源位置を示す情報を出力する。
図7は図5の監視制御部64の機能構成のブロック図である。図7において、監視制御部64には、T1レジスタ76、T2レジスタ78、T3レジスタ80、火災監視処理部82、AD変換器84、時間調整部86、レジスタ88,90が設けられる。
T1レジスタ76は、同期信号から回転ミラー36の表面による垂直走査開始タイミングとなる垂直0°方向までのアイドル回転時間T1を設定する。T2レジスタ80は同期信号から回転ミラー36の裏面による垂直走査開始タイミングとなる垂直0°方向までのアイドル回転時間T2を設定する。T3レジスタ76は、0°〜90°の垂直走査角範囲に対応したミラー回転時間T3を設定する。
火災監視処理部82は、同期信号とT1レジスタ76、T2レジスタ78、T3レジスタ80の設定時間T1,T2,T3に基づき、ミラー表面による1回目の火災監視処理、水平ステップ走査、ミラー裏面による2回目の火災監視処理、水平ステップ走査を処理する。
図8は図7の火災監視処理部82のミラー回転に同期した処理のタイムチャートである。図8は同期信号であり、ミラーの1回転に1回得られ、同期信号の周期T0は、ミラー1回転の時間である120msとなる。
T3は火災監視のタイミングであり、同期信号の立上りからアイドル回転時間T1を経過した時点を垂直0°方向の垂直走査開始タイミングとし、ミラーの0°〜45°(垂直走査範囲0°〜90°)の回転時間で決まる垂直走査回転時間T3に亘り赤外線検出素子46の検出信号に対し0.1°の回転時間となる16.67μsの周期をもつサンプルクロックを使用したAD変換を行って検出データに変換し、火災を判断する。
ミラー表面による垂直走査範囲0°〜90°の垂直走査回転時間T3に続いて空き時間を設け、空き時間の間に水平ステップ走査を行い、次にミラー裏面による2回目の垂直走査回転時間T3に亘り赤外線検出素子46の検出信号に対し0.1°の回転時間となる16.67μsの周期をもつサンプルクロックを使用したAD変換を行って検出データに変換し、火災を判断する。
再び図7を参照するに、時間調整部86は図1に示した中央制御盤18の中央操作卓20からの操作指示により動作して調整モードを設定し、走査型火災検出器12の0°〜90°の垂直走査角を警戒区域の0°〜90°の垂直走査角に一致させるための調整処理を実行する。
この調整処理は、警戒区域の既知の垂直走査角αoの位置に調整用火源を設置し、調整モードの設定で監視走査を行って調整用火源を検出し、検出火源の垂直走査角αを中央操作卓20のディスプレイに表示させる。
このとき調整用火源の垂直走査角αoは分かっていることから、表示された検出垂直走査角αをみて誤差の有無が直ぐにわかる。誤差がある場合には、既知の調整用火源の垂直走査角αoの値を中央操作卓20でセットし、走査型火災検出器12に転送する。
走査型火災検出器12は図7の監視制御部64のレジスタ88に監視走査で検出された調整用火源の垂直走査角α1とα2を保持している。なお、α1はミラー表面での垂直走査範囲であり、α2はミラー裏面での垂直走査範囲である。また中央操作卓20から転送された調整用火源についての既知の垂直走査角を校正垂直走査角αoとしてレジスタ90に保持する。
ここでミラー表面を用いると、時間調整部86は、レジスタ88,90の値を読み込んで垂直走査角の角度誤差Δα1を次式で算出する。
(角度誤差Δα1)=(校正垂直走査角αo)−(検出垂直走査角α1)
続いて角度誤差Δαをミラーの回転時間に次式で変換し、回転誤差時間ΔTを求める。
(回転誤差時間ΔT)=16.67μs×(角度誤差Δα1)/0.1°
このようにして回転誤差時間ΔT1が算出されると、T1レジスタ76のアイドル回転時間T1を読出し
T1=T1+ΔT1
とする修正を行い、修正したアイドル回転時間T1をT1レジスタ76にセットし、調整を終了する。またミラー裏面についても同様の処理を行いT2を設定する。
このようなアイドル回転時間T1、T2の調整により、図8の同期信号からT1またはT2時間を経過した火災監視垂直走査の開始タイミングで走査型火災検出器12の垂直0°方向と監視視区域の垂直0°方向が完全に一致し、火源位置を正確に検出することができる。
図9は本発明による走査型火災検出器の調整方法の説明図である。図9(A)は調整前の走査型火災検出器12の垂直走査範囲の説明図であり、監視区域0°方向90に対し、走査型火災検出器12の0°方向56には角度誤差Δα(Δα1またはΔα2)がある。
このような走査型火災検出器12を調整するため、警戒区域における走査型火災検出器12から見て例えば既知の垂直走査角45°となる位置に調整用火源50を設置する。調整用火源50を設置した状態で、図7に示したように、調整部86に調整モードを設定して監視動作を行うと、自動的に調整処理が実行される。
この場合、走査型火災検出器12の垂直走査で調整用火源50を検出したときの垂直走査角αがα1=45.2°、α2=45.1°であったとすると、中央操作卓20からセットした校正垂直走査角αo=45°から角度誤差Δα1、Δα2が
Δα=45°−45.2°=−0.2°
として算出され、これが回転誤差時間ΔTに変換されてアイドル回転時間T1、T2を修正する。その結果、調整後は図9(B)のように、監視区域0°方向90と走査型火災検出器12の0°方向56が一致することになる。勿論、監視区域90°方向92と走査型火災検出器12の90°方向58も一致することになる。
図10は図7の火災監視処理部82による垂直走査処理のフローチャートである。図10において、まずステップS1でT1レジスタ76及びT2レジスタ78からアイドル回転時間T1、T2を取り込み、図8のミラー表面による0°〜90°の回転時間のタイミングを判定する時間(T1)、(T1+T3)、(T2)、(T2+T3)を設定する。
ステップS2で同期信号を判別するとステップS3でタイマをリセットスタートし、ステップS4でアイドル回転時間T1への到達を監視する。アイドル回転時間T1を経過するとステップS5に進み、ミラー表面による1回目の垂直走査角0°〜90°の火災監視の垂直走査を行う。
この火災監視の垂直走査中にステップS6で監視範囲90°の設定時間(T1+T3)への到達を判定しており、設定時間(T1+T3)を経過するとステップS7に進む。
続いてステップS7でミラー裏面かによる監視範囲0°までの設定時間(T2)への到達を判定しており、設定時間(T2)を経過するとステップS8に進みミラー裏面による2回目の垂直走査角0°〜90°の火災監視の垂直走査を行う。
この火災監視の垂直走査中にステップS9で設定時間(T2+T3)への到達を判定しており、設定時間(T2+T3)を経過するとステップS2に戻り、次の同期信号を待つ。
なお、フローチャートでは省略しているが、火災監視範囲90°終了後の空き時間で水平旋回モータ32を水平ステップ旋回、即ち0.72°水平旋回させる。
図11は図7の時間調整部86によるアイドル時間調整処理のフローチャートである。本発明の走査型火災検出器の調整は、警戒区域の既知の垂直走査角αoの位置に調整用火源を設置した状態で図1の中央制御盤18の中央操作卓20におけるディスプレイ画面のメニューから検出器調整を選択して起動すると、調整対象となる走査型火災検出器に調整コマンドが送信される。
このため図11のステップS1において調整コマンドの受信を判別するとステップS2で調整モードを設定し、ステップS3で監視走査を開始する。この監視走査により図6に示したように、調整用火源を火災範囲96として火源の検出処理が行われ、ステップS4で火災を断定すると火災断定信号、火源位置を示す水平走査角θ、ミラー表面、裏面による垂直走査角α1、α2が出力される。
この火源の垂直走査角αをステップS5で中央制御盤18に転送し、走査卓20のディスプレイに検出垂直走査角角α1、α2の値を表示させる。このため中央操作卓20をみて調整用火源を配置した既知の垂直走査角αoとの相違が分かり、調整のため中央操作卓20から調整用火源の垂直走査角を校正垂直走査角αoとしてセットし走査型火災検出器に転送する。
走査型火災検出器12はステップS6で調整用火源の校正垂直走査角αoの受信を判別すると、ステップS7で検出垂直走査角の角度誤差Δα1、Δα2を計算し、ステップS8で回転誤差Δαをモータ回転時間として表現される回転誤差時間ΔT1、ΔT2に変換し、ステップS9でアイドル回転時間T1、T2を修正し、ステップS10で調整モードを解除する。
なお、走査型火災検出器12を調整する際の調整用火源の水平走査範囲における設置方向としては、例えば走査型火災検出器12から見て監視区域の正面方向に設置することが望ましい。
また、走査型火災検出器12から見て、調整用火源を水平走査範囲の1箇所だけではなく既知の垂直走査角をもつ例えば2箇所に設置し、2つの調整用火源につき同様な監視走査で2つの調整用火源につきそれぞれ回転時間誤差を求め、その平均誤差によりアイドル回転時間T1、T2を修正し、修正制度を高めるようにしてもよい。
また走査型火災検出器12の調整で検出したアイドル回転時間T1は、中央制御盤18のデータベースにも登録して保存し、障害などにより走査型火災検出器に保持している修正済みアイドル回転時間T1、T2が失われた場合、データベースから取得できるようにすることで、再度調整処理を行わなくても済むようにする。
なお本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
本発明が適用される放水銃システムの説明図 本発明により調整する走査型火災検出器の検出構造の説明図 図2の回転ミラー駆動部の説明図 走査型火災検出器の監視区域に対する設置と監視走査の説明図 本発明による走査型火災検出器の回路構成のブロック図 本発明の走査型火災検出器における火災断定のための走査処理の説明図 図5の監視制御部の機能構成のブロック図 本発明の走査型火災検出器における同期信号に対する火災監視及び水平旋回のタイムチャート 警戒区域に調整用火源を配置して行う本発明による走査型火災検出器の調整方法の説明図 図7の火災監視処理部による垂直走査処理のフローチャート 図7の時間調整部によるアイドル回転時間調整処理のフローチャート 従来の走査型火災検出器における回転ミラー駆動部の説明図
符号の説明
10:放水銃
11:電動弁
12:火災検出器
13:遠隔開閉弁
14:放水制御盤
16:現場操作盤
18:中央制御盤
20:中央操作卓
22:ポンプ
24:ポンプ制御盤
26:配水管
28:エアーコンプレッサ
29:空気配管
30:筐体
32:水平走査モータ
34:垂直走査モータ
36:回転ミラー
38:対物レンズ
40:反射鏡
42:スリット
44:集光レンズ
46:赤外線検出素子
48:垂直走査範囲
50:調整用火源
52:回転円板
52a:突起
54:フォトインタラプタ
55:監視区域
56:0°方向
58:90°方向
60:同期信号発生タイミング
62:同期信号出力部
64:監視制御部
66:水平走査制御部
68:垂直走査制御部
70:アンプ
72:アナログ信号処理部
74:演算処理部
76:T1レジスタ
78:T2レジスタ
80:T3レジスタ
82:火災監視処理部
84:AD変換器
86:時間調整部
90:監視区域0°方向
92:監視区域90°方向

Claims (3)

  1. 一定速度で回転して監視区域を光学的に垂直走査する回転ミラーと、前記回転ミラーの1回転毎に出力される同期信号から所定のアイドル回転時間を経過したタイミングで前記受光信号の検出処理を開始し、所定の垂直走査角範囲を走査する垂直走査回転時間を経過したタイミングで検出処理を終了する火災検出処理部とを備えた走査型火災検出器の調整方法に於いて、
    監視区域の既知の垂直走査角の位置に調整用火源を配置し、
    警戒区域の監視走査による前記調整用火源の検出で得られた垂直走査角と前記既知の垂直走査角との角度誤差を求めて前記回転ミラーの回転誤差時間に変換し、
    前記回転誤差時間により前記アイドル回転時間を修正して検出器の垂直走査角を監視区域の垂直走査角に一致させることを特徴とする走査型火災検出器の調整方法。
  2. 監視区域の光学的な水平走査及び垂直走査により受光される受光信号から火源を検出した際に、火災断定信号と火源位置を示す水平走査角と垂直走査を出力する走査型火災検出器に於いて、
    一定速度で回転して監視区域を垂直走査する回転ミラーと、
    前記回転ミラーを取り付けた回転円板に設けた単一の突起により前記回転ミラーの1回転毎に同期信号を出力する同期信号出力部と、
    前記同期信号から所定のアイドル回転時間を経過したタイミングで前記受光信号の検出処理を開始し、所定の垂直走査角範囲を走査する垂直走査回転時間を経過したタイミングで検出処理を終了する火災検出処理部と、
    調整モードの設定状態で、監視区域の既知の垂直走査角の位置に配置された調整用火源を検出して得られた垂直走査角と外部から設定された前記既知の垂直走査角との角度誤差を求めて前記回転ミラーの回転誤差時間に変換し、前記回転誤差時間により前記アイドル回転時間を修正して検出器の垂直走査角を監視区域の垂直走査角に一致させる調整部と、
    を備えたことを特徴とする走査型火災検出器。

  3. 請求項2記載の走査型火災検出器に於いて、前記調整部は中央制御盤からの指示により調整モードを設定すると共に前記既知の垂直走査角の設定を受信することを特徴とする走査型検出器の調整方法。
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