JP4668085B2 - 電子時計 - Google Patents
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Description
本発明は、発振回路の出力信号に基づいて計時動作を行い、時刻表示を行う電子時計に関する。
従来から、発振回路の出力信号に基づいて計時動作を行い、時刻表示を行う電子時計が利用されている。
従来の電子時計は、低消費電力化を図るため、通常動作時、発振回路はサンプリング動作する定電圧回路から供給される所定定電圧で動作している。また前記発振回路を構成する水晶振動子の端子が基板パターンの汚れ等によりリークした場合の対策で、発振回路ループ内にリーク保護用の直流カットコンデンサを挿入し、発振特性を安定させている。
従来の電子時計は、低消費電力化を図るため、通常動作時、発振回路はサンプリング動作する定電圧回路から供給される所定定電圧で動作している。また前記発振回路を構成する水晶振動子の端子が基板パターンの汚れ等によりリークした場合の対策で、発振回路ループ内にリーク保護用の直流カットコンデンサを挿入し、発振特性を安定させている。
しかしながら、低消費電力化により発振回路の発振起動特性が悪くなり、又、前記コンデンサにより発振のトリガとなるノイズが入りにくいため、更に発振起動特性が悪くなるという問題がある。
発振起動特性を向上させるために、駆動能力の高い発振用インバータを別に設けたり（特許文献１参照）、増幅率の高い補助増幅部を設けることにより（特許文献２参照）、発振回路の発振起動特性を向上させようとする発明が提案されている。
発振起動特性を向上させるために、駆動能力の高い発振用インバータを別に設けたり（特許文献１参照）、増幅率の高い補助増幅部を設けることにより（特許文献２参照）、発振回路の発振起動特性を向上させようとする発明が提案されている。
しかしながら、駆動能力の高い発振用インバータや増幅率の高い補助増幅部を別途設けているため、消費電力が大きくなったり、構成が複雑になるという問題がある。
本発明は、構成が簡単で、低消費電力を維持しながら発振起動特性を向上できるようにすることを課題としている。
本発明によれば、発振回路ループ内にリーク保護用のコンデンサを有し所定周波数の信号を出力する発振手段と、前記発振手段の出力信号を分周して計時動作の基準となる時計信号を出力する分周手段と、前記分周手段から出力される時計信号に基づいて駆動信号を出力する駆動手段と、前記駆動手段によって駆動されて現在時刻を表示する表示手段と、少なくとも前記発振手段に駆動電力を供給する駆動電力供給手段と、前記駆動電力供給手段から出力される駆動電圧を制御する制御手段とを備えて成る電子時計において、前記発振手段はスイッチ手段を有し、前記制御手段は、前記発振手段の発振起動時に前記コンデンサを短絡すると共に所定時間経過後に前記コンデンサを前記発振回路ループ内に挿入するように前記スイッチ手段を制御することを特徴とする電子時計が提供される。
制御手段は、発振手段の発振起動時にコンデンサを短絡すると共に所定時間経過後に前記コンデンサを発振回路ループ内に挿入するようにスイッチ手段を制御する。
制御手段は、発振手段の発振起動時にコンデンサを短絡すると共に所定時間経過後に前記コンデンサを発振回路ループ内に挿入するようにスイッチ手段を制御する。
ここで、前記制御手段は、前記発振手段の発振起動時に、前記発振手段に駆動電圧として電源電圧が供給されるように前記駆動電力供給手段を制御するように構成してもよい。
また、前記制御手段は、発振起動時から所定時間経過した後に、前記駆動電力供給手段を所定周期で間欠的に駆動制御することによって、前記駆動電力供給手段から前記発振手段に対して、前記電源電圧よりも低い所定範囲内の電圧であって前記所定周期で脈動する電圧を供給するように構成してもよい。
また、前記制御手段は、前記発振起動時に電源電圧が供給されるように前記駆動電力供給手段を制御した後、前記間欠的な駆動を行うまでの所定期間、前記電源電圧よりも所定電圧低い一定の定電圧が前記発振手段に供給されるように前記駆動電力供給手段を制御するように構成してもよい。
また、前記制御手段は、発振起動時から所定時間経過した後に、前記駆動電力供給手段を所定周期で間欠的に駆動制御することによって、前記駆動電力供給手段から前記発振手段に対して、前記電源電圧よりも低い所定範囲内の電圧であって前記所定周期で脈動する電圧を供給するように構成してもよい。
また、前記制御手段は、前記発振起動時に電源電圧が供給されるように前記駆動電力供給手段を制御した後、前記間欠的な駆動を行うまでの所定期間、前記電源電圧よりも所定電圧低い一定の定電圧が前記発振手段に供給されるように前記駆動電力供給手段を制御するように構成してもよい。
本発明の電子時計によれば、構成が簡単で、低消費電力を維持しながら発振起動特性を向上することが可能になる。
図１は、本発明の実施の形態に係る電子時計のブロック図である。
図１において、電子時計は、所定周波数の信号を発生する発振回路１０、発振回路１０の出力信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生する分周回路１２、前記時計信号に基づいて時刻表示用の表示部１６を駆動する駆動回路１５、分周回路１２からの信号に同期して発振回路１０及び定電圧回路１３を制御する制御回路１４、駆動回路１５の駆動によって現在時刻等を表示する表示部１６を備えている。
図１において、電子時計は、所定周波数の信号を発生する発振回路１０、発振回路１０の出力信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生する分周回路１２、前記時計信号に基づいて時刻表示用の表示部１６を駆動する駆動回路１５、分周回路１２からの信号に同期して発振回路１０及び定電圧回路１３を制御する制御回路１４、駆動回路１５の駆動によって現在時刻等を表示する表示部１６を備えている。
発振回路１０は、発振回路１０にリークが生じた場合でも発振動作を継続させるための発振安定回路１１を備えている。発振安定回路１１は、後述するように、発振回路ループ内に配設されたリーク保護用コンデンサ及び前記コンデンサに並列接続された開閉スイッチを備えている。
表示部１６は、電子時計がアナログ電子時計の場合にはモータ、輪列、時刻表時用表示針等を備えており、又、電子時計がデジタル電子時計の場合には時刻等を表示する液晶表示器等のデジタル表示器を備えている。
表示部１６は、電子時計がアナログ電子時計の場合にはモータ、輪列、時刻表時用表示針等を備えており、又、電子時計がデジタル電子時計の場合には時刻等を表示する液晶表示器等のデジタル表示器を備えている。
尚、図２では、定電圧回路１３からは発振回路１０にのみ駆動電力を供給するように表し、他の構成要素１２、１４〜１６への駆動電力供給経路は省略しているが、前記他の構成要素１２、１４〜１６にも定電圧回路１３から駆動電力を供給するように構成してもよく、あるいは、他の経路から供給するように構成してもよい。即ち、定電圧駆動回路１３からは、少なくとも発振回路１０に駆動電力を供給するように構成する。
図２は、図１に示した発振回路１０の詳細を示す回路図であり、図１と同一部分には同一符号を付している。
図２において、発振回路１０は、水晶振動子２１、コンデンサ２２、２３、インバータ２４、抵抗２５及び発振安定回路１１を備えている。水晶振動子２１、コンデンサ２２、２３、インバータ２４及び抵抗２５は発振回路ループを構成している。
発振安定回路１１は、発振回路１０にリークが生じた場合でも発振動作を継続させるための回路であり、前記発振回路ループ内に配設されたリーク保護用コンデンサ２６及びコンデンサ２６に並列接続された開閉スイッチ２７を備えている。開閉スイッチ２７は制御回路１４から供給される開閉制御信号ＣＯＦＦによって開閉制御される。
図２において、発振回路１０は、水晶振動子２１、コンデンサ２２、２３、インバータ２４、抵抗２５及び発振安定回路１１を備えている。水晶振動子２１、コンデンサ２２、２３、インバータ２４及び抵抗２５は発振回路ループを構成している。
発振安定回路１１は、発振回路１０にリークが生じた場合でも発振動作を継続させるための回路であり、前記発振回路ループ内に配設されたリーク保護用コンデンサ２６及びコンデンサ２６に並列接続された開閉スイッチ２７を備えている。開閉スイッチ２７は制御回路１４から供給される開閉制御信号ＣＯＦＦによって開閉制御される。
発振回路１０は、水晶振動子２１以外は、スイッチ２７も含めて半導体集積回路によって構成されており、水晶振動子２１は回路基板に外付けされている。
定電圧回路１３の電源端子には電源用電池（図示せず）の出力電圧である電源電圧ＶDDが接続されている。定電圧回路１３の制御入力部には、制御回路１４から、出力電圧制御信号ＶＲＥＧＵＰが入力され又、出力タイミング制御信号ＶＲＥＧＳＰが入力される。定電圧回路１３は、発振回路１０に対して、制御回路１４からの制御信号ＶＲＥＧＵＰ、ＶＲＥＧＳＰに応じた駆動電圧ＶＲＥＧを供給する。
定電圧回路１３の電源端子には電源用電池（図示せず）の出力電圧である電源電圧ＶDDが接続されている。定電圧回路１３の制御入力部には、制御回路１４から、出力電圧制御信号ＶＲＥＧＵＰが入力され又、出力タイミング制御信号ＶＲＥＧＳＰが入力される。定電圧回路１３は、発振回路１０に対して、制御回路１４からの制御信号ＶＲＥＧＵＰ、ＶＲＥＧＳＰに応じた駆動電圧ＶＲＥＧを供給する。
尚、発振回路１０は発振手段を構成し、分周回路１２は分周手段を構成し、定電圧回路１３は駆動電力供給手段を構成し、制御回路１４は制御手段を構成し、駆動回路１５は駆動手段を構成し、表示部１６は表示手段を構成し、スイッチ２７はスイッチ手段を構成している。
図３は、本発明の実施の形態に係る電子時計のタイミング図であり、図２と同一部分には同一符号を付している。
図３は、本発明の実施の形態に係る電子時計のタイミング図であり、図２と同一部分には同一符号を付している。
以下、図１〜図３を用いて、本実施の形態に係る電子時計の動作を詳細に説明する。
図１において、時刻Ｔ０において、電子時計の電源を投入すると、制御回路１４は、発振安定回路１１に対して開閉制御信号ＣＯＦＦを出力して、スイッチ２７を閉（ＯＮ）状態にする。これにより、閉状態のスイッチ２７によってコンデンサ２６は短絡される。
同時に、制御回路１４は、ハイレベルの出力電圧制御信号ＶＲＥＧＵＰと、ハイレベルの出力タイミング制御信号ＶＲＥＧＳＰを定電圧回路１３に出力する。
図１において、時刻Ｔ０において、電子時計の電源を投入すると、制御回路１４は、発振安定回路１１に対して開閉制御信号ＣＯＦＦを出力して、スイッチ２７を閉（ＯＮ）状態にする。これにより、閉状態のスイッチ２７によってコンデンサ２６は短絡される。
同時に、制御回路１４は、ハイレベルの出力電圧制御信号ＶＲＥＧＵＰと、ハイレベルの出力タイミング制御信号ＶＲＥＧＳＰを定電圧回路１３に出力する。
定電圧回路１３は、ハイレベルの出力電圧制御信号ＶＲＥＧＵＰに応答して電圧が電源電圧ＶDDの出力電圧を、又、ハイレベルの出力タイミング制御信号ＶＲＥＧＳＰに応答して前記電圧を継続して、発振回路１０に駆動電圧として供給する。
発振回路１０は、定電圧回路１３から電源電圧VDDの駆動電圧を継続して供給されるため、容易に発振動作を開始する。また、コンデンサ２６はスイッチ２７によって短絡されているため、起動時のノイズによって発振動作のトリガが行われ、容易に発振動作を開始することができる。
発振回路１０は、定電圧回路１３から電源電圧VDDの駆動電圧を継続して供給されるため、容易に発振動作を開始する。また、コンデンサ２６はスイッチ２７によって短絡されているため、起動時のノイズによって発振動作のトリガが行われ、容易に発振動作を開始することができる。
次に、時刻Ｔ０から所定時間経過後の時刻Ｔ１において、制御回路１４は、スイッチ２７を開（ＯＦＦ）状態にする。これにより、前記発振回路ループ内にリーク保護用コンデンサ２６が挿入されることになるため、リークが発生した場合でも、コンデンサ２６によって発振動作が阻止されることなく継続して行われる。
次に、時刻Ｔ１から所定時間経過後の時刻Ｔ２において、制御回路１４は、出力電圧制御信号ＶＲＥＧＵＰをローレベルにする。定電圧回路１３は、ローレベルの出力電圧制御信号ＶＲＥＧＵＰに応答して、出力電圧を前記電源電圧ＶDDよりも所定電圧だけ低い所定の定電圧の駆動電圧を発振回路１０に供給する。これにより、発振回路１０を低消費電力で駆動する。
次に、時刻Ｔ１から所定時間経過後の時刻Ｔ２において、制御回路１４は、出力電圧制御信号ＶＲＥＧＵＰをローレベルにする。定電圧回路１３は、ローレベルの出力電圧制御信号ＶＲＥＧＵＰに応答して、出力電圧を前記電源電圧ＶDDよりも所定電圧だけ低い所定の定電圧の駆動電圧を発振回路１０に供給する。これにより、発振回路１０を低消費電力で駆動する。
次に、時刻Ｔ２から所定時間経過後の時刻T３において、制御回路１４は、出力タイミング制御信号ＶＲＥＧＳＰを、所定周期で所定デューティサイクルのパルス信号にする。定電圧回路１３は、前記出力タイミング制御信号ＶＲＥＧＳＰに応答して間欠駆動され、前記パルス信号のハイレベル期間に前記定電圧によって充電されると共に前記パルス信号のローレベル期間に放電されるコンデンサ（図示せず）の端子電圧が、駆動電圧として発振回路１０に供給される。
即ち、定電圧回路１３は、前記定電圧と前記定電圧よりも所定電圧低い電圧の間を前記パルス信号と同一周期で脈動する電圧の駆動電圧を発振回路１０に供給する。これにより、発振回路１０を更に低い消費電力で駆動することができる。
分周回路１２は、前記の如くして発振回路１０が発生した信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生する。駆動回路１５は、前記時計信号に基づいて表示部１６を駆動する。表示部１６は、駆動回路１５の駆動によって現在時刻等を表示する。
分周回路１２は、前記の如くして発振回路１０が発生した信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生する。駆動回路１５は、前記時計信号に基づいて表示部１６を駆動する。表示部１６は、駆動回路１５の駆動によって現在時刻等を表示する。
以上述べたように、本実施の形態に係る電子時計は、発振起動時に、発振安定回路１１のスイッチ２７を閉状態にしてリーク保護用コンデンサ２６を短絡する。また、定電圧回路１３は発振回路１０に電源電圧ＶDDの駆動電圧を供給して発振回路１０を発振起動する。これにより、発振回路１０は容易に発振起動する。また、発振起動から所定時間経過後、発振回路１０に供給する駆動電圧を電源電圧ＶDDよりも低い連続した一定の定電圧を供給する。これにより、発振回路１０は安定して発振動作を継続する。さらに所定時間経過後、スイッチ２７を開状態にしてコンデンサ２６を発振回路ループ内に挿入することにより、リークによる発振停止の発生を防止すると共に、定電圧回路１３を間欠駆動することによって前記一定の定電圧よりも低く、前記間欠駆動周期で所定の電圧範囲内で変動する電圧を発振回路１０に供給して発振動作を継続させるようにしている。
したがって、発振起動時にコンデンサ２６を短絡するように構成しているため、発振起動が容易になり、発振開始後にコンデンサ２６を発振回路ループ内に挿入するようにしているためリークによる発振動作停止の発生を抑制することが可能になる。
また、発振起動時には高い電圧によって駆動するため発振が容易に行われ又、発振が行われた後は、低い電圧によって駆動したり、間欠駆動を行うため、省電力化が可能になる。
また、駆動能力の高い発振用インバータを別に設けたり、増幅率の高い補助増幅部を設ける必要がないため、低消費電力が可能になり又、構成を簡単にすることが可能になる。
また、発振起動時には高い電圧によって駆動するため発振が容易に行われ又、発振が行われた後は、低い電圧によって駆動したり、間欠駆動を行うため、省電力化が可能になる。
また、駆動能力の高い発振用インバータを別に設けたり、増幅率の高い補助増幅部を設ける必要がないため、低消費電力が可能になり又、構成を簡単にすることが可能になる。
また、本発明の電子時計は、電子腕時計や電子置時計、カレンダ機能付き電子時計等の各種電子時計に適用可能であり、特に、電池を電源とする電子時計に好適である。
１０・・・発振手段を構成する発振回路
１１・・・発振安定回路
１２・・・分周手段を構成する分周回路
１３・・・駆動電力供給手段を構成する定電圧回路
１４・・・制御手段を構成する制御回路
１５・・・駆動手段を構成する駆動回路
１６・・・表示手段を構成する表示部
２１・・・水晶振動子
２２、２３・・・発振用コンデンサ
２４・・・インバータ
２５・・・抵抗
２６・・・保護用コンデンサ
２７・・・スイッチ手段を構成するスイッチ
１１・・・発振安定回路
１２・・・分周手段を構成する分周回路
１３・・・駆動電力供給手段を構成する定電圧回路
１４・・・制御手段を構成する制御回路
１５・・・駆動手段を構成する駆動回路
１６・・・表示手段を構成する表示部
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２２、２３・・・発振用コンデンサ
２４・・・インバータ
２５・・・抵抗
２６・・・保護用コンデンサ
２７・・・スイッチ手段を構成するスイッチ
Claims (2)
- 発振回路ループ内にリーク保護用のコンデンサを有し所定周波数の信号を出力する発振手段と、前記発振手段の出力信号を分周して計時動作の基準となる時計信号を出力する分周手段と、前記分周手段から出力される時計信号に基づいて駆動信号を出力する駆動手段と、前記駆動手段によって駆動されて現在時刻を表示する表示手段と、少なくとも前記発振手段に駆動電力を供給する駆動電力供給手段と、前記駆動電力供給手段から出力される駆動電圧を制御する制御手段とを備えて成る電子時計において、
前記発振手段はスイッチ手段を有し、
前記制御手段は、前記発振手段の発振起動時に前記コンデンサを短絡すると共に所定時間経過後に前記コンデンサを前記発振回路ループ内に挿入するように前記スイッチ手段を制御し、
前記制御手段は、発振起動時から所定時間経過した後に、前記駆動電力供給手段を所定周期で間欠的に駆動制御することによって、前記駆動電力供給手段から前記発振手段に対して、前記電源電圧よりも低い所定範囲内の電圧であって前記所定周期で脈動する電圧を供給し、
前記制御手段は、前記発振起動時に電源電圧が供給されるように前記駆動電力供給手段を制御した後、前記間欠的な駆動を行うまでの所定期間、前記電源電圧よりも所定電圧低い一定の定電圧が前記発振手段に供給されるように前記駆動電力供給手段を制御することを特徴とする電子時計。 - 前記制御手段は、前記発振手段の発振起動時に、前記発振手段に駆動電圧として電源電圧が供給されるように前記駆動電力供給手段を制御することを特徴とする請求項１記載の電子時計。
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