JP4665586B2 - ブランケット装着機構並びにこれを利用したオフセット印刷装置及び有機el素子の製造方法 - Google Patents

ブランケット装着機構並びにこれを利用したオフセット印刷装置及び有機el素子の製造方法 Download PDF

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本発明は、例えば有機薄膜のエレクトロルミネセンス(以下単にELという)現象を利用した有機EL素子、特に、有機発光層を構成する有機発光材料が高分子材料である有機EL素子において、有機発光材料を溶媒に溶解または分散させ、インキ化し、基板上に高精細にパターン印刷するのに適した印刷装置および印刷方法に関するものであり、その為のブランケットおよびブランケット装着機構に関するものである。
有機EL素子は、透光性基板上に透明導電層、有機発光層を有する有機発光媒体層、陰極層を順次積層した構造を有し、有機発光媒体層中の有機発光層に電流を流すことによって発光させるもので、自発光型素子である。
有機発光媒体層の典型的な例としては、正孔注入層に銅フタロシアニン、正孔輸送層にN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、有機発光層にトリス(8−キノリノール)アルミニウムをそれぞれ用いたものが挙げられる。これらの有機発光媒体層はいずれも低分子材料であり、各層は10〜100nm程度の厚みで抵抗加熱方式などの真空蒸着法などによって積層される。このため、低分子材料を用いる有機薄膜EL素子の製造のためには、複数の蒸着釜を連結した真空蒸着装置を必要とし、生産性が低く製造コストが高い。
一方、有機発光媒体層として高分子材料を用いた有機EL素子が提案されている。有機発光媒体層における有機発光層としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾールなどの高分子中に低分子の有機発光材料を溶解させたものや、ポリフェニレンビニレン誘導体(PPV)、ポリアルキルフルオレン誘導体(PAF)等の高分子有機発光材料が用いられる。これら有機発光材料は溶媒に溶解または安定に分散しインキ化することで、スピンコート法、フレキソ印刷方法、グラビア印刷方法等の湿式法で形成することができる。前述の低分子材料を用いた有機EL素子と比較して、大気圧下での成膜が可能であり設備コストが安い、という利点がある。
しかし、これら湿式法によるコーティング法や印刷方法ではフルカラー表示パネルに必要な高精細のパターニングは難しい。他の方法として、インクジェット方式による高精細パターン印刷方法が提案されているが、均一な膜厚の製膜が難しく、パターン形状制御が困難であり、隣の画素との混色してしまうという問題があった。
そこで、これらの問題点を解決する方法として、オフセット印刷方法(特許文献1)や凸版反転方式によるオフセット印刷方法(特許文献2)が提案されている。
オフセット印刷方法や凸版反転方式によるオフセット印刷方法は、ともに平滑なゴム層からなるブランケットを用い、ブランケットをブラン胴に固定し、ブランケット表面にあるパターン化されたインキを被転写体に転写させるものであり、インキのパターン形状及び膜厚が制御しやすいという利点がある。
しかしながら、有機発光層の形成といった高精細なインキパターンを被印刷基板上に印刷する為に使用されるオフセット印刷装置や凸版反転方式によるオフセット印刷装置では、ブランケットとブラン胴の間のずれにより印刷位置ずれやダブり等の印刷障害が発生してしまうため、ブランケットをブラン胴へ均一に貼り付ける必要がある。これについては、ブランケットをブラン胴に装着後、ブランケットの両端を変位させることによりブランケットに引っ張る方法(特許文献3)や、ブランケットの一方をブラン胴に固定した後ブランケットを予め規格された張力でひいておき、その値を保ったままブラン胴へ巻きつけ、終端をブラン胴へ固定する方法が提案されている(特許文献4)。
特開2001−93668号公報 特開2003−17248号公報 特開平7−1715 特開平11−10835号公報
しかし、上記従来の方法では、ブラン胴と接触する面のブランケットとブラン胴の材質や表面形状によっては、ブランケット装着時にブランケットがブラン胴と十分な密着することができず、両者の間に隙間(空間)が形成してしまうことがあった。また、長時間印刷した場合、ブランケットとブラン胴の間に十分な密着力が無いために徐々にブランケットとブラン胴の間でずれが起きてしまい、ブランケットが歪むことでブランケットとブラン胴の間に隙間が形成されていってしまうということがあった。
そして、これらの隙間によって印刷位置ずれやダブり等の印刷障害といった問題が発生した。特に、有機EL素子の場合、印刷位置だけではなくパターン形状や膜厚を正確に制御する必要があり、ブランケットとブラン胴の隙間が微小であっても、パターン形状ムラや膜厚ムラが発生し、有機EL素子として素子化した場合に発光不良や素子劣化の原因となる。したがって、フルカラーディスプレイといった高性能な有機EL素子得ることが出来なくなってしまうという問題があった。
また、ブランケットを張力により巻きつけた場合、張力が大きすぎるとブランケットの厚さおよび圧縮性が変化し、あわせて印刷パラメーターが変化することによって、印刷障害が発生してしまう。さらに、張力を保ったままブランケットをブラン胴へ巻きつけるには、新たにテンション治具を印刷装置に備える必要があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、オフセット印刷装置、凸版反転方式によるオフセット印刷装置においてブランケットをブラン胴に装着する際に、ブランケットとブラン胴を密着した状態で適度な張力で装着し、印刷中にブランケットが密着状態を保持することが可能なブランケットの簡便な装着方法を得ることを課題とする。また、ブランケットをブラン胴に密着させ装着したブランケットとブラン胴を有するオフセット印刷装置、凸版反転方式によるオフセット印刷装置を用いて、印刷位置ずれやダブり等の印刷障害の無い印刷物、特に、パターン形状ムラや膜厚ムラの無い有機発光層を有するEL素子を得ることを課題とする。
上記課題を解決する為に請求項1に係る発明は、ブランケットと版とを接触させブランケット上にインキパターンを形成しブランケット上のインキパターンを被印刷基板へ転写、印刷するオフセット印刷装置において、ブランケットをブラン胴に装着する際に、印刷ステージ上にブランケットを広げる工程と、ブランケットの端の一方をブラン胴に固定する工程と、ブラン胴を回転させ押圧しながらブランケットをブラン胴に装着する工程と、ブランケットの端の他方をブラン胴に固定する工程を有し、前記ブランケットの端の一方をブラン胴に固定する工程は、ブラン胴に予め施した切り抜き部へブランケットの一方の端を挟み込み固定する工程であり、前記ブラン胴を回転させ押圧しながらブランケットをブラン胴に装着する工程は、ブランケット全面若しくはブラン胴全面に形成された粘着層によりブランケットとブラン胴とを固定するとともに、前記ブラン胴を回転させ前記ブランケットと版との接触と同じ圧力で押圧しながらブランケットをブラン胴に装着する工程であり、前記ブランケットの端の他方をブラン胴に固定する工程は、ブラン胴に予め施した切り抜き部へブランケットの他方の端を挟み込み固定する工程であることを特徴とするブランケット装着方法とした。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のブランケット装着方法によりブランケットをブラン胴に装着したオフセット印刷装置とした。
また、請求項3に係る発明は、請求項記載のオフセット印刷装置が凸版反転方式であることを特徴とするオフセット印刷装置とした。
また、請求項4に係る発明は、請求項1に記載のブランケット装着方法によりブランケットをブラン胴に装着した凸版反転方式によるオフセット印刷工程により有機発光材料を溶媒に溶解または分散してなる有機発光インキを用いて有機発光層を形成する有機EL素子の製造方法であって、前記ブランケットの材料がシリコーン系エラストマー又はフッ素系エラストマーからなり、前記ブランケットの表面の十点平均粗さが0.1μm以下であることを特徴とする有機EL素子の製造方法とした。
本発明によれば、オフセット印刷装置、凸版反転方式によるオフセット印刷装置に使用されるブランケットをブラン胴に装着する装着方法において、印刷ステージ上にブランケットを広げた状態でブラン胴を回転させ、押圧しながら前記ブランケットを前記オフセット印刷装置に設置されたブラン胴に装着することで、ブランケットとブラン胴の間の空気を順次逃がしながらブランケットとブラン胴を密着した状態で装着することが容易にできた。
また、ブランケットとブラン胴を全面で固定することによって、印刷中のブランケットとブラン胴とのずれをさらに抑制することができた。
また、このようにしてブランケットをブラン胴に密着させたオフセット印刷装置、凸版反転方式によるオフセット印刷装置を用いることによって、高精度な印刷物を得ることができた。特に、有機EL素子において有機発光層を形成する際に、このようなオフセット印刷装置を用いて有機発光材料からなる有機発光インキを被印刷基板にパターン印刷ことにより、均一な印圧で印刷することができ、有機発光層のパターン形状や膜厚は安定し、膜厚ムラやパターンムラの無い均一なパターンを有する有機発光層を得ることができ、高性能な有機EL素子を得ることができた。
本発明における印刷用ブランケットのブラン胴への装着方法を図1に模式図として示した。
図1において印刷ステージ上04にブランケット03が設置されている。ブランケット端の一方を固定し(始端とする)、ブランケット03が圧縮するように本体フレーム01上にあるブラン胴02および印刷ステージ04の位置を調整し、印刷ステージ04を移動させ、ブラン胴02とブランケット03を密着させながらブラン胴にブランケットを装着させる。このとき、ブラン胴でブランケットを押圧することにより、ブランケットとブラン胴の間の空気を順次逃がしながらブランケットとブラン胴を密着した状態で装着することが可能となる。そして、もう一方のブランケット端(終端とする)を固定する。
なお、ブランケット装着時にブランケットにかける圧力は、印刷時に、ブラン胴からブランケットを介してオフセット印刷における凹版、反転オフセット印刷おける凸版にかける版圧及び被転写体にかける印圧と同じであることが好ましい。このとき、ブランケットの始端および終端は粘着層により固定する。なお、粘着層による固定と併せて、専用の治具を使用し固定することも可能である。例えば、ブランケットの両端をブラン胴に予め施した切り抜き部へ挟み込み固定しても良い。
また、ブランケット全面若しくはブラン胴全面に粘着層を有し、ブランケットを装着し、ブランケットとブラン胴を全面で固定した場合には、ブランケットとブラン胴がより強固に固定されるので好ましい。粘着層はブラン胴に形成することも、ブランケット表面に形成することも可能である。
なお、粘着層を形成する材料としてはアクリル系、ゴム系、シリコーン系、ロジン系、テルペン系材料等からなる液状、ゲル状またはフィルム状の粘着剤を使用することができる。また、粘着層の形成方法としては、ブランケットまたはブラン胴表面に粘着剤をコーティングし乾燥させる方法や、離型紙を有する粘着層をブランケットまたはブラン胴に圧着させ離型紙を剥がす方法により形成される。
本発明のオフセット印刷装置による印刷方法について図2を用いて詳細に説明する。
図2(a)から(d)は、本発明のオフセット印刷装置およびオフセット印刷工程を示した模式図である。図2において本体フレーム01上にあるブラン胴02の周囲にはブランケット03が装着してある。また、04は印刷ステージであり、印刷時には原版である凹版05または被転写基板06を固定する。また、印刷ステージ04は一軸方向に移動可能になっている。また図中に示す07はインキであり、08はドクターブレードである。
印刷ステージ04上には凹版05が固定されており、図示しないインキ供給手段により凹版05上にインキが供給され、インク印刷ステージ04の移動につれてドクターブレードにより余分なインキは除去され、凹版05のパターン部にインキ07が充填される(図2(a))。さらに印刷ステージ04が移動しブラン胴02を回転させることで、凹版05のインキをブランケット03上に受理し、ブランケット上にインキパターンを得る(図2(b))。ついで、印刷ステージ04が移動しブラン胴02を回転させることでと被転写基板06上にブランケット上のインキパターンが転移し、印刷工程を終了する(図2(c)、(d))。
本発明の凸版反転方式によるオフセット印刷装置による印刷方法について図3を用いて詳細に説明する。
図3(a)から(d)は、本発明の凸版反転方式によるオフセット印刷装置および凸版反転方式によるオフセット印刷工程を示した模式図である。図3において本体フレーム01上にあるブラン胴02の周囲にはブランケット03が装着してある。また、04は印刷ステージであり、印刷時には原版である凸版09または被転写基板06を固定する。また、印刷ステージ04は一軸方向に移動可能になっている。また図中に示す07はインキである。
印刷ステージ04上には凸版09が固定されており、ブランケット03には予めインキ07が図示しないインキ供給手段により、カーテンコート法、バーコート法、ワイヤーコート法、スリットコート法等のコーティングを用いて塗布されている。(図3(a))印刷ステージ04の移動しブラン胴を回転させることにより、ブランケット03上のインキ膜を所望のパターンのネガパターンである凸版09により除去され、ブランケット上のインキが所望のパターンにパターン化される(図3(b))。ついで、印刷ステージ04が移動しブラン胴を回転させることにより、被転写基板06上にブランケット上のインキパターンが転移し、印刷工程を終了する(図3(c)、(d))。
なお、本発明におけるオフセット印刷装置及び凸版反転方式によるオフセット印刷装置はブランケット装着時および印刷時においてステージが固定され、ブラン胴が移動する方式であっても構わない。
本発明における印刷用ブランケットとしては、化学的に安定であり耐溶剤性および可撓性を有していればよい。形状は特に限定するものではないが、表面は平坦であることが有機発光媒体層の膜均一性を得るという観点から好ましく、十点平均粗さRz≦0.1μmであるものが好ましい。
印刷用ブランケットを構成する材料としては、高分子フィルムやゴムのようにある程度の柔軟性を有する材料で構成されることが好ましく、例えばフッ素樹脂、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタラート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン‐酢酸ビニレン共重合体、ポリエーテルスルホン、シリコーン系エラストマー、フッ素系エラストマー、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴムまたはこれらの混合物を用いてなるものである。また、印刷用ブランケットは、クッション層や基材フィルム層、プライマー層等を有する積層構造であってもよい。また、印刷用ブランケットの印刷面はフッ素樹脂処理、シリコーン処理などをしても良い。
印刷インキ07は作製するパターンの機能によって適宜選択することが出来る。有機EL素子の有機発光層に用いる有機発光材料としては、クマリン系、ペリレン系、ピラン系、アンスロン系、ポルフィレン系、キナクリドン系、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系、ナフタルイミド系、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系、インジウム錯体系等の蛍光性色素をポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等の高分子中に溶解させたものや、ポリアリーレン系、ポリアリーレンビニレン系やポリフルオレン系等が挙げられる。なお、有機発光層の膜厚は50μm〜150nmであることが好ましい。
これらの有機発光材料はトルエン、キシレン、アニソール、メシチレン、テトラリン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、水等の単独または混合溶媒に溶解し、有機発光インキとなる。また、有機発光インキには必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤等を添加してもよい。
以下、本発明のブランケット装着機構、およびこれらによるオフセット印刷方法若しくは凸版反転オフセット印刷方法を用いた有機EL素子の製造方法を詳細に説明する。
まず、図4に本発明の有機EL素子の模式図を示した。本実施形態における被転写基板06は、透光性基板10上に、陽極である透明導電層11と正孔輸送層12とが設けられている。その上に有機発光層及び陰極が設けられている。なお、有機発光層上には、電荷輸送層等を設けてもよい。
透明導電層10としては、インジウムと錫の複合酸化物(以下ITOという)を用いることができ、前記基板上に蒸着またはスパッタリング法により成膜することができる。また、オクチル酸インジウムやアセトンインジウムなどの前駆体を基材上に塗布後、熱分解により酸化物を形成する塗布熱分解法等により形成することもできる。あるいは、アルミニウム、金、銀等の金属が半透明状に蒸着されたものを用いることができる。あるいはポリアニリン等の有機半導体も用いることができる。
上記、透明導電層10が積層されたガラスまたはプラスチック基材は、本発明のために特別に製造する必要はなく、導電層の抵抗率や光線透過率に合わせて市販の基材を用いることができる。
透明導電層10は、必要に応じてエッチングによりパターニングを行ったり、UV処理、プラズマ処理などにより表面の活性化を行ってもよい。また、エッチングの代わりにニトロセルロース、ポリアミド、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体、エチレン‐酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などを絶縁層として形成してもよい。
正孔輸送層12に用いる正孔輸送材料としては、ポリアニリン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物等の高分子材料を用いることができる。正孔輸送層4へは必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤等を添加しても良い。また、このとき正孔輸送層4の膜厚は10〜120nmであることが好ましい。
これらの正孔輸送材料は、トルエン、キシレン、アニソール、メシチレン、テトラリン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、水等の単独または混合溶媒に溶解または分散させ、スピンコート、バーコート、ワイヤーコート、スリットコート等のコーティング法により塗布できる。グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、フォトリソ法等を用いて必要に応じてパターン形成が行なわれる。また、本発明のブランケット装着機構、およびこれらによるオフセット印刷方法若しくは凸版反転オフセット印刷方法を用いてパターニングを行っても良い。
次に、発明のブランケット装着方法によりブランケットをブラン胴へ装着したブランケット及びブラン胴を配置したオフセット印刷装置若しくは凸版反転オフセット印刷装置により、有機発光層13がパターン印刷される。
陰極層14としては、有機発光媒体層発光特性に合わせて、リチウム、マグネシウム、カルシウム、イッテルビウム、アルミニウムなどの金属単体やこれらと金、銀などの安定な金属との合金または多層と知りことが出来る。また、インジウム、亜鉛、錫などの導電性酸化物を用いることも出来る。これらの材料は、通常の抵抗加熱、EB過熱などの真空蒸着やスパッタ法などで設けることができ、膜厚は特に限定されないが、1nm以上500nm以下が好ましい。また、フッ化リチウムなどの薄膜を陰極層と有機発光媒体層との間に設けてもよい。陰極層のパターニングを行う際には、蒸着マスクなどを用いることができる。さらに、陰極層上に絶縁性の無機物や樹脂などにより保護層を設けてもよい。
本発明の装着方法を用いることにより、行われるオフセット印刷法、凸版反転方式によるオフセット印刷法と比較して、有機発光媒体層13を正確にパターニングするとともに、被印刷基板06へ正確に印刷することが可能となる。
また、本発明のブランケット装着機構およびブランケット及ぶブラン胴を配置したオフセット印刷装置、凸版反転方式によるオフセット印刷装置は、液晶表示装置部材であるカラーフィルターにも適用可能である。有機EL素子と同様にR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)およびブラックマトリックスについて、塗り分けによる高精細なパターニングをする際に本発明を使用できる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を説明する。本発明は、下記実施例に何ら制限されるものではない。
本実施例において、ブランケットはブラン胴に装着する面に粘着層を有するシリコーンブランケットを用いた。また、凹版は100mm×100mm×1.2mmのガラスに深さ30μm、ライン/スペースが150μm/150μmで長さ80mmのライン100本からなるパターンを有するものを用いた。また、被印刷基板には100mm×100mm×1.0mmのガラスを用いた。さらに、インキにはポリ(2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレンビニレン)(MEH−PPV)1.0重量%のトルエン/アニソール混合溶液を用いた。
本発明のブランケット装着方法を用いてブランケットを装着したブラン胴を配置したオフセット印刷装置によりパターンを形成し、同じブランケットを用いて連続して10回印刷した。得られた印刷物のパターン位置を凹版05のパターンと比較した結果、印刷物の相対位置ずれは、印刷方向に対して±4μmであった。
100mm×100mm×1.2mmのガラスに深さ30μm、ライン/スペースが150μm/150μmで長さ80mmのライン100本からなるネガパターンを有する凸版を用い、本発明のブランケット装着方法によりブランケットを装着したブラン胴を配置した凸版反転方式によるオフセット印刷装置により、実施例1と同様にMEH−PPVインキについて10回連続してパターン印刷した。得られた印刷物のパターン位置を凹版のパターンと比較した結果、印刷物の相対位置ずれは、印刷方向に対して±5μmであった。
透明導電材料であるITOつきガラスからなる透光性基板上のITOを所定のパターンにエッチングを行い、透明導電層を形成した後、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物をスクリーン印刷法によりパターン状に印刷し、膜厚が50nmの正孔輸送層を得た。
次に、実施例1と同様に本発明のブランケット装着方法によりブランケットを装着したブラン胴を配置したオフセット印刷装置によりMEH−PPVインキのパターンを印刷し、100nmの有機発光媒体層13を得た。次いで、陰極層14としてカルシウムおよび銀を真空蒸着法によりそれぞれ10nm、200nm形成し、有機EL素子を得た。
この有機EL素子は5.5.Vで100cd/mのパターン化された発光を示し、発光ムラなどの欠陥は見られなかった。
(比較例1)
本比較例においては、実施例1と同じブランケットを図5のようにブラン胴に装着し、そのブラン胴を配置したオフセット印刷装置を用いた。図5は本比較例によるブランケットの装着方法を説明するブラン胴断面の模式図である。
図5(a)では、ブラン胴02にブランケット03を巻きつけ、ブランケットの両端をブラン胴の切り抜き部15に折り込んだ。図5(b)では、ブランケットが折り込まれたブラン胴の切抜き部に対し、ブランケットを巻き込むように押さえネジ16を用いてブランケットを固定した。このとき、押さえネジを締めこむことによりブランケットに張力を付与した。
このようにしてブランケットを装着したブラン胴を配置したオフセット印刷装置を用い、実施例1と同様にMEH−PPVインキのパターン印刷を10回連続して行なった。印刷物の相対位置ずれを測定したところ、印刷方向に対して±10μmであった。
(比較例2)
比較例1と同様に図5のようにブランケットを装着したブラン胴を配置した凸版反転オフセット印刷装置を用い、実施例2と同様にMEH−PPVインキのパターン印刷を10回連続して行なった。印刷物の相対位置ずれを測定したところ、印刷方向に対して±15μmであった。
本発明におけるブランケットの装着工程を示す図である。 本発明におけるオフセット印刷装置およびオフセット印刷工程を示した模式図である。 本発明における凸版反転方式によるオフセット印刷装置および凸版反転方式によるオフセット印刷工程を示した模式図である。 本発明による有機EL素子の断面図である。 比較例1、2によるブランケットの装着方法を説明するブラン胴断面の模式図である。
符号の説明
01・・本体フレーム
02・・ブラン胴
03・・ブランケット
04・・印刷ステージ
05・・凹版
06・・被転写基板
07・・インキ
08・・ドクターブレード
09・・凸版
10・・透光性基板
11・・透明導電層
12・・正孔輸送層
13・・有機発光層
14・・陰極層
15・・切り抜き部
16・・押さえネジ

Claims (4)

  1. ブランケットと版とを接触させブランケット上にインキパターンを形成しブランケット上のインキパターンを被印刷基板へ転写、印刷するオフセット印刷装置において、ブランケットをブラン胴に装着する際に、印刷ステージ上にブランケットを広げる工程と、ブランケットの端の一方をブラン胴に固定する工程と、ブラン胴を回転させ押圧しながらブランケットをブラン胴に装着する工程と、ブランケットの端の他方をブラン胴に固定する工程を有し、
    前記ブランケットの端の一方をブラン胴に固定する工程は、ブラン胴に予め施した切り抜き部へブランケットの一方の端を挟み込み固定する工程であり、
    前記ブラン胴を回転させ押圧しながらブランケットをブラン胴に装着する工程は、ブランケット全面若しくはブラン胴全面に形成された粘着層によりブランケットとブラン胴とを固定するとともに、前記ブラン胴を回転させ前記ブランケットと版との接触と同じ圧力で押圧しながらブランケットをブラン胴に装着する工程であり、
    前記ブランケットの端の他方をブラン胴に固定する工程は、ブラン胴に予め施した切り抜き部へブランケットの他方の端を挟み込み固定する工程
    であることを特徴とするブランケット装着方法。
  2. 請求項1に記載のブランケット装着方法によりブランケットをブラン胴に装着したオフセット印刷装置。
  3. 請求項記載のオフセット印刷装置が凸版反転方式であることを特徴とするオフセット印刷装置。
  4. 請求項1に記載のブランケット装着方法によりブランケットをブラン胴に装着した凸版反転方式によるオフセット印刷工程により有機発光材料を溶媒に溶解または分散してなる有機発光インキを用いて有機発光層を形成する有機EL素子の製造方法であって、
    前記ブランケットの材料がシリコーン系エラストマー又はフッ素系エラストマーからなり、
    前記ブランケットの表面の十点平均粗さが0.1μm以下であることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
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