JP4661957B2 - 画像マッチング装置、およびカメラ - Google Patents

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Description

本発明は、テンプレートマッチングを行うための画像マッチング装置、および画像マッチング機能を備えたカメラに関する。
次のようなパターンマッチング方法が知られている。このパターンマッチング方法は、画像を複数の領域に分割し、各領域ごとにテンプレートマッチング処理を行って、最も類似度が高い領域をマッチング領域として抽出する(例えば、特許文献1)。
特開平5−81433号公報
しかしながら、従来のパターン・マッチング方法を用いた場合には、テンプレート画像とターゲット画像との間で画像の明るさが変化した場合には、その両画像間の輝度成分の値に違いが生じるため、テンプレートマッチングの精度が低下するという問題があった。
本発明による画像マッチング装置は、各画素が輝度成分と色差成分とを有する入力画像内に設定した探索枠内のターゲット画像と、各画素が輝度成分と色差成分とを有するテンプレート画像とをそれぞれ複数の分割領域に分割する分割手段と、分割領域ごとに輝度成分の値の平均値と色差成分の値の平均値とを算出し、いずれか1つの分割領域における輝度成分の値の平均値を基準値として算出する平均値算出手段と、テンプレート画像およびターゲット画像のそれぞれについて、各画素の色差成分の値に基づいて係数を算出する係数算出手段と、各分割領域の輝度成分の平均値から基準値に係数を掛けた値を減算して、各分割領域の輝度成分の値の平均値を正規化する正規化手段と、テンプレート画像における各分割領域の正規化後の輝度成分の値の平均値と各分割領域の色差成分の値の平均値、およびターゲット画像における各分割領域の正規化後の輝度成分の値の平均値と各分割領域の色差成分の値の平均値に基づいて、テンプレート画像とターゲット画像の類似度を算出する類似度算出手段と、類似度算出手段による類似度の算出結果に基づいて、入力画像内における前記テンプレート画像との類似度が最も高いターゲット画像の位置を特定することによりテンプレートマッチング処理を実行するマッチング手段とを備えることを特徴とする。
本発明による画像マッチング装置はまた、各画素が輝度成分と色差成分とを有する入力画像内に設定した探索枠内のターゲット画像と、各画素が輝度成分と色差成分とを有するテンプレート画像とをそれぞれ複数の分割領域に分割する分割手段と、分割領域ごとに輝度成分の値の加算値と色差成分の値の加算値とを算出し、いずれか1つの分割領域における輝度成分の値の加算値を基準値として算出する加算値算出手段と、テンプレート画像およびターゲット画像のそれぞれについて、各画素の色差成分の値に基づいて係数を算出する係数算出手段と、各分割領域の輝度成分の加算値から基準値に係数を掛けた値を減算して、各分割領域の輝度成分の値の加算値を正規化する正規化手段と、テンプレート画像における各分割領域の正規化後の輝度成分の値の加算値と各分割領域の色差成分の値の加算値、およびターゲット画像における各分割領域の正規化後の輝度成分の値の加算値と各分割領域の色差成分の値の加算値に基づいて、テンプレート画像とターゲット画像の類似度を算出する類似度算出手段と、類似度算出手段による類似度の算出結果に基づいて、入力画像内におけるテンプレート画像Aとの類似度が最も高いターゲット画像の位置を特定することによりテンプレートマッチング処理を実行するマッチング手段とを備えることを特徴とする。
本発明では、係数は、0から1の範囲の値であることが好ましい。
係数は、微分可能であり、かつ入力値に対する出力値が0から1の範囲の値を連続的にとり、かつ出力値が一意に決まる関数により出力される値であるようにしてもよい。
関数は、シグモイド関数であってもよい。
本発明によるカメラでは、被写体像を撮像して画像を取得する撮像手段と、上記画像マッチング装置とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、テンプレート画像とターゲット画像との間で画像の明るさが変化した場合でも、テンプレートマッチング処理の精度が低下することを防ぐことができる。
図1は、本実施の形態におけるカメラの一実施の形態の構成を示すブロック図である。カメラ100は、操作部材101と、レンズ102と、撮像素子103と、制御装置104と、メモリカードスロット105と、モニタ106とを備えている。操作部材101は、使用者によって操作される種々の入力部材、例えば電源ボタン、レリーズボタン、ズームボタン、十字キー、決定ボタン、再生ボタン、削除ボタンなどを含んでいる。
レンズ102は、複数の光学レンズから構成されるが、図1では代表して1枚のレンズで表している。撮像素子103は、例えばCCDやCMOSなどのイメージセンサーであり、レンズ102により結像した被写体像を撮像する。そして、撮像によって得られた画像信号を制御装置104へ出力する。
制御装置104は、撮像素子103から入力された画像信号に基づいて所定の画像形式、例えばJPEG形式の画像データ(以下、「本画像データ」と呼ぶ)を生成する。また、制御装置104は、生成した画像データに基づいて、表示用画像データ、例えばサムネイル画像データを生成する。制御装置104は、生成した本画像データとサムネイル画像データとを含み、さらにヘッダ情報を付加した画像ファイルを生成してメモリカードスロット105へ出力する。
メモリカードスロット105は、記憶媒体としてのメモリカードを挿入するためのスロットであり、制御装置104から出力された画像ファイルをメモリカードに書き込んで記録する。また、メモリカードスロット105は、制御装置104からの指示に基づいて、メモリカード内に記憶されている画像ファイルを読み込む。
モニタ106は、カメラ100の背面に搭載された液晶モニタ(背面モニタ)であり、当該モニタ106には、メモリカードに記憶されている画像やカメラ100を設定するための設定メニューなどが表示される。また、制御装置104は、使用者によってカメラ100のモードが撮影モードに設定されると、撮像素子103から時系列で取得した画像の表示用画像データをモニタ106に出力する。これによってモニタ106にはスルー画が表示される。
制御装置104は、CPU、メモリ、およびその他の周辺回路により構成され、カメラ100を制御する。なお、制御装置104を構成するメモリには、SDRAMやフラッシュメモリが含まれる。SDRAMは、揮発性のメモリであって、CPUがプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリとして使用されたり、データを一時的に記録するためのバッファメモリとして使用される。また、フラッシュメモリは、不揮発性のメモリであって、制御装置104が実行するプログラムのデータや、プログラム実行時に読み込まれる種々のパラメータなどが記録されている。
本実施の形態では、制御装置104は、撮像素子103から入力されるスルー画の各フレームに対して、あらかじめ用意したテンプレート画像を用いたテンプレートマッチング処理を行うことによって、フレーム内からテンプレート画像と類似する画像領域を特定する。そして、制御装置104は、特定した領域をフレーム間で追跡することによって、被写体追跡処理を行う。
具体的には、制御装置104は、テンプレートマッチング処理の基準となるテンプレート画像と、撮像素子103から時系列で入力される各フレームとのマッチング演算を行う。例えば、制御装置104は、図2に示すように、テンプレート画像Aを用いて画像I内における被写***置を特定する。ここで用いるテンプレート画像Aは、あらかじめ使用者からの指示に基づいて取得される。例えば、使用者は、スルー画の最初のフレームがモニタ106に表示されたときに、操作部材101を操作して、最初のフレーム内で、フレーム間で追跡したい被写体を含む範囲を指定する。制御装置104は、使用者によって指定された範囲内の画像をテンプレート画像Aとして抽出して、SDRAMに記憶する。
制御装置104は、撮像素子103からのスルー画の入力が開始されると、各フレーム(コマ)を対象として、この画像I内の所定の位置にテンプレート画像と同じ大きさのターゲット枠を設定し、設定したターゲット枠内のターゲット画像Bをテンプレートマッチングの対象とする。すなわち、制御装置104は、ターゲット枠を画像I内で移動させながら、各ターゲット枠位置におけるターゲット画像Bと、テンプレート画像Aとのマッチング演算を行なう。マッチング演算の結果、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとの類似度が最も高い合致領域の画像I内における座標値を被写***置として特定する。
なお、制御装置104は、画像Iの全体ではなく、画像内からテンプレート画像Aを抽出した位置を含む所定範囲内(探索対象領域内)を対象としてテンプレートマッチングを行うようにしてもよい。これによって、テンプレートマッチングを行う範囲を画像I内の被写体が存在している可能性が高い範囲に限定することができ、処理を高速化することができる。本実施の形態では、制御装置104は、画像I内に設定した探索対象領域内を対象としてテンプレートマッチングを行う例について説明する。
本実施の形態では、テンプレート画像A内の各画素は、テンプレート画像A内における横方向の画素位置を示すmと、縦方向の画素位置を示すnとを用いて、Amnと表すものとする。例えば、テンプレート画像Aにおける左上端の画素はA11と表される。また、ターゲット画像B内の各画素は、ターゲット画像B内における横方向の画素位置を示すmと、縦方向の画素位置を示すnとを用いて、Bmnと表すものとする。例えば、ターゲット画像Bにおける左上端の画素はB11と表される。
テンプレートマッチングの手法としては、一般的に、公知の残差逐次検定法などが用いられる。この残差逐次検定法では、次式(1)に示す残差和により類似度値rを算出し、算出した類似度値rに基づいてテンプレートマッチングを行う。この次式(1)により算出される類似度値rは、その値が小さいほどテンプレート画像Aとターゲット画像Bとの類似度が高いことを示し、その値が大きいほどテンプレート画像Aとターゲット画像Bとの類似度が低いことを示す。
Figure 0004661957
本実施の形態では、テンプレート画像Aとターゲット画像Bは、いずれも輝度Y、色差CbおよびCrのYCbCr表色系で表される画像データであるものとし、制御装置104は、式(1)を用いてY成分の値に基づく類似度値rを算出し、式(1)を用いてCb成分の値に基づく類似度値rを算出し、式(1)を用いてCr成分の値に基づく類似度値rを算出する。そして、算出したY成分の値に基づく類似度値rとCb成分の値に基づく類似度値rとCr成分の値に基づく類似度値rの合計値を、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとの類似度値として算出する。
なお、式(1)では、テンプレート画像Aとターゲット画像Bの対応する画素の差分をとり、それを画像全体で合計することによって類似度値を算出しているが、本実施の形態では、これを画素ごとではなくブロックごとに行う。すなわち、本実施の形態では、制御装置104は、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとをそれぞれ複数のブロックに分割し、テンプレート画像Aとターゲット画像Bの対応するブロック(図3(a)で後述するブロック番号が同じブロック)同士でY成分の値の平均値の差分、Cb成分の値の平均値の差分、およびCr成分の値の平均値の差分をとり、これを画像全体で合計することによって類似度値を算出する。
具体的には、制御装置104は、図3(a)に示すように、テンプレート画像Aおよびターゲット画像Bを、複数のブロック(領域)に分割する。例えば、テンプレート画像Aの大きさとターゲット画像Bの大きさをそれぞれ9×9画素の大きさとし、1つのブロックの大きさが3×3画素となるようにテンプレート画像Aとターゲット画像Bとを9つのブロックに分割する。なお、本実施の形態では、各ブロックを図3(a)に示す番号を用いて表すこととし、例えば、左上のブロックはブロック1と表記する。
そして、制御装置104は、テンプレート画像Aおよびターゲット画像Bのそれぞれについて、図3(b)に示すように、各ブロックごとに、Y成分の値の平均値、Cb成分の値の平均値、およびCr成分の値の平均値を算出する。例えば、図3(b)に示す例では、左上のブロックであるブロック1は、Y成分の値の平均値は76であり、Cb成分の値の平均値は113であり、Cr成分の値の平均値は143であることを示している。
本実施の形態では、制御装置104は、このようにテンプレート画像Aおよびターゲット画像Bのそれぞれについて算出した、各ブロックごとのY成分の値の平均値、Cb成分の値の平均値、Cr成分の値の平均値に基づいて、式(1)を用いた類似度値rの算出を行ってテンプレートマッチングを行う。
このようにテンプレート画像Aおよびターゲット画像Bのそれぞれに、各ブロックごとのY成分の値の平均値、Cb成分の値の平均値、Cr成分の値の平均値を算出した場合には、画像の明るさが変化すると、その影響はY成分の値の変動に影響を与えることとなり、テンプレートマッチングの精度が低下する可能性がある。
例えば、図4(a)に示すような日陰で撮影された暗い画像と、図4(b)に示すような日向で撮影された明るい画像とでは、図4(c)および(d)に示すように、Y成分の値の平均値が大きく異なる。なお、図4(c)は、図4(a)に示す暗い画像内における領域4aを対象として算出されたY成分の値の平均値、Cb成分の値の平均値、およびCr成分の値の平均値を示している。また、図4(d)は、図4(b)に示す明るい画像における領域4bを対象として算出されたY成分の値の平均値、Cb成分の値の平均値、およびCr成分の値の平均値を示している。
図4(c)と図4(d)とにおいて、同じブロック番号同士のY成分の値の平均値、Cb成分の値の平均値、およびCr成分の値の平均値を比較すると、Cb成分の値の平均値、およびCr成分の値の平均値に大きな差はないが、Y成分の値の平均値には大きな差が生じていることがわかる。これは、上述したように、図4(a)における領域4a内の画像と図4(b)における領域4b内の画像とで画像の明るさが異なっていることに起因する。
本実施の形態では、制御装置104は、テンプレートマッチングを行うに当たって、このような画像の明るさの変化に起因するY成分の値の平均値の変化によって、テンプレートマッチングの精度が低下するのを防ぐための処理を実行する。具体的には、制御装置104は、Y成分の値の平均値を正規化することによって、あらかじめ画像の明るさ変化の影響を排除してから、類似度値rを算出するようにする。以下、本実施の形態における処理の詳細について説明する。
制御装置104は、テンプレート画像Aおよびターゲット画像Bのそれぞれを対象として算出した各ブロックのY成分の値の平均値のうち、いずれか1つのブロックのY成分の値の平均値を基準値とし、各ブロックのY成分の値の平均値から該基準値を減算することによって、Y成分の値の平均値を正規化すれば、Y成分の値の平均値から画像の明るさ変化による影響を排除することができる。例えば、第1ブロックのY成分の値の平均値をY1、第2ブロックのY成分の値の平均値をY2のように表すようにし、第5ブロックのY成分の値の平均値Y5を基準値として正規化を行う場合には、制御装置104は、次式(2)により正規化を行うことができる。
Figure 0004661957
図5(a)は、図4(c)に示す各ブロックのY成分の値の平均値を、式(2)を用いて正規化した結果を示している。また、図5(b)は、図4(d)に示す各ブロックのY成分の値の平均値を、式(2)を用いて正規化した結果を示している。図5(a)と図5(b)とにおいて、同じブロック番号同士のY成分の値の平均値を比較すると、正規化により、全てのブロックでY成分の値の平均値の差が小さくなっている。
制御装置104は、このブロックごとのY成分の値の平均値の正規化を、テンプレート画像Aおよびターゲット画像Bのそれぞれについて行った後、上述したように、式(1)を用いてブロックごとの各成分の値の平均値を用いた類似度値rの算出を行う。例えば、図4(a)における領域4a内の画像をテンプレート画像Aとし、図4(b)における領域4b内の画像をターゲット画像Bとして、図5(a)と図5(b)に示した正規化後のY成分の値の平均値を対象として式(1)により類似度値rを算出した場合には、次式(3)のようになる。
r=|−30−(−27)|+|21−22|+|−10−(−17)|+|−17−(−29)|+|0−0|+|−4−(−27)|+|−10−4|+|−9−(−3)|+|1−11|=76 ・・・(3)
これに対して、Y成分の値の平均値を正規化せずにY成分の値の平均値を対象として式(1)により類似度値rを算出した場合、例えば、図4(a)における領域4a内の画像をテンプレート画像Aとし、図4(b)における領域4b内の画像をターゲット画像Bとして、図4(c)と図4(d)に示したY成分の値の平均値を対象として式(1)により類似度値rを算出した場合には、次式(4)のようになる。
r=|76−121|+|127−170|+|96−131|+|89−119|+|106−148|+|102−121|+|96−152|+|97−145|+|107−159|=370 ・・・(4)
式(3)に示した類似度値rの算出結果と式(4)に示した類似度値rの算出結果とを比較すると、式(4)に示した算出結果では、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとの類似度は低く算出されている(類似度値rが大きい)のに対して、式(3)に示した算出結果では、両画像の類似度は高く算出されている(類似度値rが小さい)ことがわかる。このように、テンプレート画像Aとテンプレート画像Bとの明るさが異なる場合には、両画像内の被写体の類似度が高くてもY成分の値の平均値を正規化せずに類似度値rを算出すると、Y成分の値の平均値に基づいて算出した類似度は低く算出されてしまう。
このため、Y成分の値の平均値、Cb成分の値の平均値、およびCr成分の値の平均値のそれぞれを対象として式(1)により各色成分の類似度値rを算出し、これを合計して得られる両画像の類似度値についても、図5に示す正規化後のY成分の値の平均値を用いた場合には244となり、図4に示す正規化を行わない場合には538となる。このように、Y成分の値の平均値を正規化してから両画像の類似度値を算出することにより、画像の明るさの変化による影響を排除して、テンプレートマッチング演算の精度を向上させることができる。
なお、上述したY成分の値の平均値を正規化してから類似度値を算出することにより画像の明るさの変化による影響を排除する手法は、テンプレート画像Aおよびターゲット画像Bが有彩色の場合には有効であるが、テンプレート画像Aおよびターゲット画像Bが無彩色に近い場合には更なる工夫が必要である。
まず、テンプレート画像Aとターゲット画像Bが無彩色に近い画像であるか否かは、次のように判断できる。例えば、図6(a)に示す画像内では、無彩色に近い画像領域として、黒髪を含む領域6aと白い壁を含む領域6bとを設定し、有彩色の画像領域として衣服を含む領域6cとを設定している。なお、これらの領域6aから6cは、図3(a)に示した9画素×9画素の領域である。図6(b)は、領域6a内の各画素のCb成分の値と、無彩色を示す128との絶対差分の算出結果を示している。図6(c)は、領域6a内の各画素のCr成分の値と、無彩色を示す128との絶対差分の算出結果を示している。
図6(d)は、領域6b内の各画素のCb成分の値と、無彩色を示す128との絶対差分の算出結果を示している。図6(e)は、領域6b内の各画素のCr成分の値と、無彩色を示す128との絶対差分の算出結果を示している。図6(f)は、領域6c内の各画素のCb成分の値と、無彩色を示す128との絶対差分の算出結果を示している。図6(g)は、領域6c内の各画素のCr成分の値と、無彩色を示す128との絶対差分の算出結果を示している。
図6(b)〜図6(e)に示すように、領域内の各画素の色差成分(Cb成分、Cr成分)の値と無彩色を示す128との絶対差分の算出結果は0に近い値となる。これに対して、図6(f)および図6(g)に示すように、領域内の各画素の輝度成分(Y成分)の値と無彩色を示す128との絶対差分の算出結果は大きい値となる。
よって、テンプレート画像A内の各画素のCb成分、またはCr成分の値と無彩色を示す128との絶対差分の算出結果が所定の値以下、例えば10以下の場合には、テンプレート画像Aは無彩色の画像であると判断することができる。また、ターゲット画像B内の各画素のCb成分、またはCr成分の値と無彩色を示す128との絶対差分の算出結果が所定の値以下、例えば10以下の場合に、ターゲット画像Bは無彩色の画像であると判断することができる。
図6(a)に示す領域6a内の各画素のY成分の値を図7(b)に示し、図6(b)に示す領域6b内の各画素のY成分の値を図7(a)に示す。上述したように、領域6aは、人物の黒髪を含んだ無彩色に近い領域であり、領域6bは、白壁を含んだ無彩色に近い領域である。すなわち、領域6aと領域6bとは、本来でれば類似度が低く算出されるべきである。ここで、領域6aをテンプレート画像Aとし、領域6bをターゲット画像Bとして式(1)により類似度を算出する場合について考える。
この場合、制御装置104は、上述したように、図6(a)に示す領域6a(テンプレート画像A)内を3画素×3画素の9つのブロックに分割し、各ブロックごとに図7(a)に示すY成分の値の平均値を算出する。また、図6(b)に示す領域6b(ターゲット画像B)内を3画素×3画素の9つのブロックに分割し、各ブロックごとに図7(b)に示すY成分の値の平均値、Cb成分の値の平均値、およびCr成分の値の平均値を算出する。
そして、制御装置104は、上述したように、Y成分の値の平均値を正規化した後、式(1)を用いて、Y成分についての類似度値r、Cb成分についての類似度値r、およびCr成分についての類似度値rを算出する。なお、図7(a)および図7(b)に示すY成分の値の平均値に基づいて算出されるY成分についての類似度値は67.33となる。これに対して、図7(a)および図7(b)に示すY成分の値の平均値を正規化せずに、式(1)を用いてY成分についての類似度値rを算出した場合には993.11となる。このように、Y成分の値の平均値を正規化した場合には、正規化しない場合と比較してY成分についての類似度は高く算出される。
一方、図6(b)〜図6(e)に示したように、各画素における色差成分の値は、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとの間でほとんど差がないため、Cb成分の類似度値rとCr成分の類似度値rは、いずれも小さくなる。このため、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとがいずれも無彩色である場合には、正規化して算出したY成分についての類似度値rと、Cb成分についての類似度値rと、Cr成分についての類似度値rとを合計して算出したテンプレート画像Aとターゲット画像Bとの類似度は、高く算出されることになる。
すなわち、テンプレート画像Aとターゲット画像Bがいずれも無彩色に近い画像の場合には、両画像が黒髪を含む画像と白壁を含む画像のように全く異なる画像であっても、Y成分の値の平均値を正規化して類似度を算出すると両画像の類似度は高く算出されてしまうことになる。本実施の形態では、制御装置104は、このような問題を避けるために、以下のように処理を行う。
制御装置104は、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとのそれぞれについて、各ブロックのY成分の値の平均値のうち、いずれか1つのブロックのY成分の値の平均値を基準値とし、各ブロックのY成分の値の平均値から次式(5)に示すシグモイド関数の出力値βを係数としてかけた基準値を減算することによって、Y成分の値の平均値を正規化する。例えば、第1ブロックのY成分の値の平均値をY1、第2ブロックのY成分の値の平均値をY2のように表すようにし、第5ブロックのY成分の値の平均値Y5を基準値として正規化を行う場合には、制御装置104は、次式(6)により正規化を行うことができる。
Figure 0004661957
Figure 0004661957
なお、シグモイド関数は、微分可能な関数であって、図8に示すように、入力値xの値に応じて0から1の範囲の値βを連続的に一意に出力するS字型関数である。このシグモイド関数は、図9に示すように、係数aとbとの値により傾きと出力値が1に漸近する位置が決まる。例えば、図9(a)は、a=6、b=1とした場合を示しており、図9(b)は、a=1、b=6とした場合を示しており、図9(c)は、a=6、b=6とした場合を示している。また、図9(d)は、a=6、b=11とした場合を示しており、図9(e)は、a=11、b=6とした場合を示している。本実施の形態では、図9(c)に示すa=6、b=6とした場合のシグモイド関数を使用するものとする。
また、入力値xは、次式(7)により算出される値を、所定数で割ることによって算出される。
Figure 0004661957
本実施の形態では、式(7)により算出される値を、テンプレート画像Aの画素数(81)に10をかけた値で割ることによってxを算出する。このように設定されるシグモイド関数の出力値βは、テンプレート画像Aおよびターゲット画像Bの無彩色度を示し、βが0に近いほど画像は無彩色に近く(無彩色度が高く)、βが0の場合には画像が完全無彩色であることを示す。また、βが1に近いほど画像は有彩色に近く(無彩色度が低く)、βが1の場合には画像が完全有彩色であることを示す。
式(6)を用いてY成分の値の平均値を正規化して類似度を算出する場合の具体例について、図6および図7に示す例を用いて説明する。なお、ここでは、図6(a)に示す領域6a、領域6b、および図10(a)に示す領域10aのそれぞれをテンプレート画像Aとして、制御装置104がそれぞれのテンプレート画像Aについて式(6)を用いてY成分の値の平均値を正規化する場合について説明する。
まず、図6(a)に示す領域6aをテンプレート画像Aとする場合について説明する。この場合には、制御装置104は、図6(b)および図6(c)に示す例において、式(7)により算出される値を、テンプレート画像Aの画素数(81)に10をかけた値で割ることによってxを算出する。算出結果は、x=(55+89)/(81×10)=0.178となる。そして、制御装置104は、このxを用いて式(5)によりシグモイド関数の出力値βを得る。この場合の出力値β、すなわち無彩色度を示す値は、0.0072となる。上述したように、黒髪を含む領域6a内から抽出したテンプレート画像Aは、無彩色に近い画像であるため、βは0に近い値となっている。
制御装置104は、算出したβを用いて式(6)によりテンプレート画像Aの各ブロックのY成分の値の平均値を正規化する。この場合、βは0に近い数値であるため、結果として、テンプレート画像Aが無彩色に近い場合には、基準値である第5ブロックのY成分の値の平均値Y5にβをかけると基準値は小さい値となり、各ブロックのY成分の値の平均値から減算される値は小さくすることができる。
これによって、テンプレート画像Aが無彩色に近い画像の場合には、Y成分の値の平均値を正規化して明るさの変化に対応するとともに、最終的に算出される類似度にY成分の類似度の影響も残して無彩色画像同士をテンプレートマッチングする場合におけるマッチング精度の低下を防ぐことができる。
次に、図6(a)に示す領域6bをテンプレート画像Aとする場合について説明する。この場合には、制御装置104は、図6(d)および図6(e)に示す例において、式(7)により算出される値を、テンプレート画像Aの画素数(81)に10をかけた値で割ることによってxを算出する。算出結果は、x=(400+350)/(81×10)=0.926となる。そして、制御装置104は、このxを用いて式(5)によりシグモイド関数の出力値βを得る。この場合の出力値β、すなわち無彩色度を示す値は、0.3908となる。上述したように、白壁を含む領域6b内から抽出したテンプレート画像Aは、無彩色に近い画像であるため、βは0に近い値となる。
制御装置104は、算出したβを用いて式(6)によりテンプレート画像Aの各ブロックのY成分の値の平均値を正規化する。この場合もβは0に近い数値であるため、結果として、テンプレート画像Aが無彩色に近い場合には、基準値である第5ブロックのY成分の値の平均値Y5にβをかけると基準値は小さい値となり、各ブロックのY成分の値の平均値から減算される値は小さくなる。
次に、図6(a)に示す領域6cをテンプレート画像Aとする場合について説明する。この場合には、制御装置104は、図6(f)および図6(g)に示す例において、式(7)により算出される値を、テンプレート画像Aの画素数(81)に10をかけた値で割ることによってxを算出する。算出結果は、x=(1428+2128)/(81×10)=4.390となる。そして、制御装置104は、このxを用いて式(5)によりシグモイド関数の出力値βを得る。この場合の出力値β、すなわち無彩色度を示す値は、1となる。上述したように、衣服を含む領域6c内から抽出したテンプレート画像Aは、有彩色の画像であるため、βは1となる。
制御装置104は、算出したβを用いて式(6)によりテンプレート画像Aの各ブロックのY成分の値の平均値を正規化する。この場合もβは1であるため、結果として、テンプレート画像Aが有彩色である場合には、基準値である第5ブロックのY成分の値の平均値Y5にβをかけても値は変わらず、各ブロックのY成分の値の平均値から減算される値は大きくなる。
次に、図10(a)に示す領域10aをテンプレート画像Aとする場合について説明する。なお、図10(a)においては、図6(a)に示した人物とは異なる人物の髪を含む領域10a内の画像をテンプレート画像Aとして抽出している。なお、図10においては、領域10aは、図3(a)に示した9画素×9画素の領域である。また、図10(b)は、領域10a内の各画素のCb成分の値と、無彩色を示す128との絶対差分の算出結果を示している。図10(c)は、領域10a内の各画素のCr成分の値と、無彩色を示す128との絶対差分の算出結果を示している。
制御装置104は、図10(b)および図10(c)に示す例において、式(7)により算出される値を、テンプレート画像Aの画素数(81)に10をかけた値で割ることによってxを算出する。算出結果は、x=550/(81×10)=0.68となる。そして、制御装置104は、このxを用いて式(5)によりシグモイド関数の出力値βを得る。この場合の出力値β、すなわち無彩色度を示す値は、0.13となる。このβの値は、領域10a内の人物の髪が、図6(a)における領域6a内の黒髪よりも若干有彩色がかっていることを示している。
この場合に、制御装置104は、算出したβを用いて式(6)によりテンプレート画像Aの各ブロックのY成分の値の平均値を正規化すると、βは0に近い数値ではあるが、領域6aにおける算出結果よりは大きいため、各ブロックのY成分の値の平均値から減算される値も大きくなる。これによって、テンプレート画像Aが有彩色に近づくほど、各ブロックのY成分の値の平均値から減算される値を大きくすることができ、精度の高い類似度の算出が可能となる。
図11は、本実施の形態におけるテンプレートマッチング処理の流れを示すフローチャートである。図11に示す処理は、撮像素子103から画像データが入力されると起動するプログラムとして、制御装置104によって実行される。なお、テンプレートマッチング処理で用いる追跡対象の被写体を含んだテンプレート画像は、あらかじめ取得され、バッファメモリとしてのSDRAMに記録されているものとする。
ステップS10において、制御装置104は、入力画像I内の探索対象領域内にターゲット枠を設定し、ターゲット枠内の部分画像をターゲット画像Bとして抽出する。その後、ステップS20へ進む。
ステップS20では、制御装置104は、上述したように、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとのそれぞれについて、それぞれの画像内を9つのブロックに分割して、各ブロックごとにY成分の値の平均値、Cb成分の値の平均値、およびCr成分の値の平均値を算出する。そして、制御装置104は、算出したY成分の値の平均値を式(6)を用いて正規化して、ステップS30へ進む。
ステップS30では、制御装置104は、各ブロックごとの正規化後のY成分の値の平均値、Cb成分の値の平均値、およびCr成分の値の平均値に基づいて、式(1)により各成分の類似度値rを算出する。そして、制御装置104は、算出した各成分の類似度値rを合計することによって、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとの類似度値を算出する。その後、ステップS40へ進む。
ステップS40では、制御装置104は、現在の入力画像内におけるターゲット画像Bの抽出位置と、ステップS30で算出した類似度値とを対応付けてSDRAMに記録し、ステップS50へ進む。
ステップS50では、制御装置104は、探索対象領域内の全範囲についてターゲット枠の移動が完了したことにより、探索が完了したか否か、すなわち探索対象領域の全範囲についてテンプレートマッチング処理が完了したか否かを判断する。
ステップS50で否定判断した場合には、ステップS60へ進む。ステップS60では、制御装置104は、探索対象領域内でのターゲット枠の設定位置をずらすことによって、ターゲット画像の抽出位置を移動させる。その後、ステップS10へ戻って処理を繰り返す。
これに対して、ステップS50で肯定判断した場合には、ステップS50へ進む。ステップS70では、制御装置104は、ステップS40で記録した各ターゲット画像Bの抽出位置における類似度値をSDRAMから読み出して、全ての類似度の中から最も類似度が高いもの、すなわち類似度値が最も小さいものを特定する。そして、制御装置104は、特定した最も小さい類似度が算出されたときのターゲット画像Bの抽出位置を、テンプレート画像Aとの合致位置として特定して、処理を終了する。
なお、制御装置104は、図11に示した上記処理を撮像素子103から時系列で入力される画像データに対して繰り返し実行することにより、フレーム間で被写体追跡を行うことができる。
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)制御装置104は、テンプレート画像Aとターゲット画像Bのそれぞれを複数のブロック(分割領域)に分割し、各ブロックごとにY成分の値の平均値とCb成分の値の平均値と、Cr成分の値の平均値を算出し、いずれか1つのブロックにおけるY成分の値の平均値を基準値とする。そして、制御装置104は、テンプレート画像Aおよびターゲット画像Bのそれぞれについて、各画素のCb成分、Cr成分の各値に基づいて、シグモイド関数の出力値βを係数として算出し、各ブロックのY成分の平均値から上記基準値に該係数を掛けた値を減算して、各ブロックのY成分の値の平均値を正規化する。制御装置104は、テンプレート画像Aにおける各ブロックの正規化後のY成分の値の平均値と各ブロックのCb成分の値の平均値とCr成分の値の平均値、およびターゲット画像Bにおける各ブロックの正規化後のY成分の値の平均値と各ブロックのCb成分の値の平均値とCr成分の値の平均値に基づいて、テンプレート画像Aとターゲット画像Bの類似度を算出するようにした。そして、制御装置104は、算出した類似度に基づいて、入力画像内におけるテンプレート画像Aとの類似度が最も高いターゲット画像Bの位置を特定することによりテンプレートマッチング処理を実行するようにした。これによって、テンプレート画像A、およびターゲット画像Bが有彩色である場合、無彩色である場合のいずれの場合にも、画像の明るさの変化による影響を排除して、精度の高いテンプレートマッチングが可能となる。さらに、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとがいずれも無彩色に近い場合であっても、テンプレートマッチングの精度が低下するのを防ぐことができる。
(2)Y成分の値の平均値を正規化するために用いる係数であるシグモイド関数の出力値βは、0から1の範囲の値をとるようにした。シグモイド関数の出力値βは、テンプレート画像Aおよびターゲット画像Bの無彩色度を示し、βが0に近いほど画像は無彩色に近く(無彩色度が高く)、βが0の場合には画像が完全無彩色であることを示すようにすることができる。また、βが1に近いほど画像は有彩色に近く(無彩色度が低く)、βが1の場合には画像が完全有彩色であることを示すようにすることができる。
―変形例―
なお、上述した実施の形態のカメラは、以下のように変形することもできる。
(1)上述した実施の形態では、制御装置104は、テンプレート画像Aとターゲット画像Bをそれぞれ9つのブロックに分割し、各ブロックごとにY成分、Cb成分、およびCr成分の値の平均値を算出するようにした。そして、算出したY成分の値の平均値を正規化した後、正規化後のY成分の値の平均値、Cb成分の値の平均値、およびCr成分の値の平均値に基づいて、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとの類似度を算出する例について説明した。しかしながら、制御装置104は、各ブロックごとに、各成分の値の平均値ではなく各成分の値の加算値(合計値)を算出し、算出した加算値を用いて、Y成分の値の加算値の正規化、およびテンプレート画像Aとターゲット画像Bとの類似度の算出を行うようにしてもよい。これにより、上述した実施の形態と同様に、テンプレート画像A、およびターゲット画像Bが有彩色である場合、無彩色である場合のいずれの場合にも、画像の明るさの変化による影響を排除して、精度の高いテンプレートマッチングが可能となる。
(2)上述した実施の形態では、制御装置104は、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとをそれぞれ9分割し、9つのブロックのそれぞれについてY成分の値の平均値、Cb成分の値の平均値、およびCr成分の値の平均値を算出する例について説明した。しかしながら、制御装置104は、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとを分割するブロック数を9以外としてもよい。また、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとはそれぞれ9×9画素であり、分割後の各ブロックは3×3画素である例について説明したが、テンプレート画像Aとターゲット画像Bの大きさ、および分割後の各ブロックの大きさも上記サイズに限定されない。
(3)上述した実施の形態では、制御装置104は、式(1)を用いた残差逐次検定法により、テンプレート画像Aとターゲット画像Bとのマッチング演算を行なう例について説明した。しかしながら、テンプレートマッチングの方法は、他の方法を用いてもよい。例えば、正規化相関法などの他の公知の手法を用いてテンプレート画像Aとターゲット画像Bとのマッチング演算を行なうようにしてもよい。
(4)上述した実施の形態では、カメラ100上でパターンマッチング処理を行って被写体追跡を行う例について説明したが、パーソナルコンピューター(パソコン)等を用いて上記処理を行ってもよい。例えば、動画再生が可能なパソコンにおいて、動画の各コマを上記ターゲット画像とし、あらかじめ用意されたテンプレート画像を用いてテンプレートマッチングを行う場合にも本発明は適用可能である。
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。また、上述の実施の形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよい。
カメラ100の一実施の形態の構成を示すブロック図である。 テンプレート画像A、画像I、およびターゲット画像Bの具体例を示す図である。 テンプレート画像Aとターゲット画像Bを9つのブロックに分割した場合の具体例、および各ブロック後との輝度成分の値の平均値、色差成分の値の平均値の算出結果の例を示す図である。 画像の明るさが変化した場合の具体例を示す図である。 各ブロックの輝度成分の値の平均値を正規化した場合の具体例を示す図である。 画像内に設定した領域ごとの画素単位の色差成分の値の例を示す図である。 画像内に設定した領域ごとの画素単位の輝度成分の値の例を示す図である。 シグモイド関数の具体例を示す第1の図である。 シグモイド関数の具体例を示す第2の図である。 画像内に設定した領域の画素単位の色差成分の値の例を示す図である。 テンプレートマッチング処理の流れを示すフローチャート図である。
符号の説明
100 カメラ、101 操作部材、102 レンズ、103 撮像素子、104 制御装置、105 メモリカードスロット、106 モニタ

Claims (6)

  1. 各画素が輝度成分と色差成分とを有する入力画像内に設定した探索枠内のターゲット画像と、各画素が輝度成分と色差成分とを有するテンプレート画像とをそれぞれ複数の分割領域に分割する分割手段と、
    前記分割領域ごとに輝度成分の値の平均値と色差成分の値の平均値とを算出し、いずれか1つの分割領域における輝度成分の値の平均値を基準値として算出する平均値算出手段と、
    前記テンプレート画像および前記ターゲット画像のそれぞれについて、各画素の色差成分の値に基づいて係数を算出する係数算出手段と、
    各分割領域の輝度成分の平均値から前記基準値に前記係数を掛けた値を減算して、各分割領域の輝度成分の値の平均値を正規化する正規化手段と、
    前記テンプレート画像における各分割領域の正規化後の輝度成分の値の平均値と各分割領域の色差成分の値の平均値、および前記ターゲット画像における各分割領域の正規化後の輝度成分の値の平均値と各分割領域の色差成分の値の平均値に基づいて、前記テンプレート画像と前記ターゲット画像の類似度を算出する類似度算出手段と、
    前記類似度算出手段による前記類似度の算出結果に基づいて、前記入力画像内における前記テンプレート画像との類似度が最も高い前記ターゲット画像の位置を特定することによりテンプレートマッチング処理を実行するマッチング手段とを備えることを特徴とする画像マッチング装置。
  2. 各画素が輝度成分と色差成分とを有する入力画像内に設定した探索枠内のターゲット画像と、各画素が輝度成分と色差成分とを有するテンプレート画像とをそれぞれ複数の分割領域に分割する分割手段と、
    前記分割領域ごとに輝度成分の値の加算値と色差成分の値の加算値とを算出し、いずれか1つの分割領域における輝度成分の値の加算値を基準値として算出する加算値算出手段と、
    前記テンプレート画像および前記ターゲット画像のそれぞれについて、各画素の色差成分の値に基づいて係数を算出する係数算出手段と、
    各分割領域の輝度成分の加算値から前記基準値に前記係数を掛けた値を減算して、各分割領域の輝度成分の値の加算値を正規化する正規化手段と、
    前記テンプレート画像における各分割領域の正規化後の輝度成分の値の加算値と各分割領域の色差成分の値の加算値、および前記ターゲット画像における各分割領域の正規化後の輝度成分の値の加算値と各分割領域の色差成分の値の加算値に基づいて、前記テンプレート画像と前記ターゲット画像の類似度を算出する類似度算出手段と、
    前記類似度算出手段による前記類似度の算出結果に基づいて、前記入力画像内における前記テンプレート画像Aとの類似度が最も高い前記ターゲット画像の位置を特定することによりテンプレートマッチング処理を実行するマッチング手段とを備えることを特徴とする画像マッチング装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像マッチング装置において、
    前記係数は、0から1の範囲の値であることを特徴とする画像マッチング装置。
  4. 請求項3に記載の画像マッチング装置において、
    前記係数は、微分可能であり、かつ入力値に対する出力値が0から1の範囲の値を連続的にとり、かつ出力値が一意に決まる関数により出力される値であることを特徴とする画像マッチング装置。
  5. 請求項4に記載の画像マッチング装置において、
    前記関数は、シグモイド関数であることを特徴とする画像マッチング装置。
  6. 被写体像を撮像して画像を取得する撮像手段と、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像マッチング装置とを備えることを特徴とするカメラ。
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