JP4661363B2 - 液滴噴射装置及び液体移送装置 - Google Patents

液滴噴射装置及び液体移送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4661363B2
JP4661363B2 JP2005153904A JP2005153904A JP4661363B2 JP 4661363 B2 JP4661363 B2 JP 4661363B2 JP 2005153904 A JP2005153904 A JP 2005153904A JP 2005153904 A JP2005153904 A JP 2005153904A JP 4661363 B2 JP4661363 B2 JP 4661363B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
pressure
common liquid
chamber
liquid chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005153904A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006327031A (ja
Inventor
宏人 菅原
博幸 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2005153904A priority Critical patent/JP4661363B2/ja
Priority to US11/441,169 priority patent/US7784920B2/en
Publication of JP2006327031A publication Critical patent/JP2006327031A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4661363B2 publication Critical patent/JP4661363B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14233Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14233Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm
    • B41J2002/14266Sheet-like thin film type piezoelectric element
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14419Manifold
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/11Embodiments of or processes related to ink-jet heads characterised by specific geometrical characteristics

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

本発明は、ノズルから液体を噴射する液滴噴射装置、及び、液体を移送する液体移送装置に関する。
インクジェットヘッドには、アクチュエータにより振動板を変形させてノズルに連通する圧力室に圧力を付与して、ノズルからインクを噴射させるものがある。このようなインクジェットヘッドにおいては、アクチュエータによりある圧力室に圧力を付与したときにこの圧力室内で発生した圧力波が、この圧力室に連通するマニホールドを介して他の圧力室まで伝播してしまい、液滴体積や液滴速度がばらついて印字品質が低下してしまう虞がある。このような圧力波の伝播を抑制するためには、マニホールド内の圧力波を速やかに減衰させることが好ましいが、そのためにマニホールドの容積を大きくすると装置全体が大型化してしまい、マニホールドに専用のダンパーを設けると部品点数が増加してしまう。
そこで、専用のダンパーを設けることなくマニホールド内の圧力変動の減衰を促進することが可能なインクジェットヘッドが提案されている。例えば、特許文献1のインクジェットヘッドでは、振動板が圧力室に対向する領域からマニホールドに対向する領域まで均一な厚さで延びており、振動板のマニホールドと反対側には、マニホールドに対向する領域にダンパ室が形成されている。これによると、ダンパ室に対向する領域において振動板が変形可能になっている。そのため、この振動板の変形によりマニホールド内において圧力波を減衰させることにより、圧力波がマニホールドを介して他の圧力室に伝播するのをある程度防止することができる。
特開平9−141856(図1)
しかしながら、特許文献1のインクジェットヘッドでは振動板に厚みがあるため、振動板が十分に変形せず、マニホールド内において圧力波を確実に減衰させることができない虞がある。振動板を十分に変形させるために振動板全体を薄くして振動板の剛性を低下させることも考えられるが、そうすると振動板の強度などに問題が生じてしまう。
本発明の目的は、部品点数を増やすことなく、マニホールド内で圧力波を確実に減衰させることができる液滴噴射装置及び液体移送装置を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の液滴噴射装置は、平面に沿って配置され且つ複数のノズルに夫々連通する複数の圧力室とこれら複数の圧力室に連通する共通液室とを含む流路ユニットと、前記複数の圧力室の容積を選択的に変化させて前記圧力室内の液体に圧力を付与する圧電アクチュエータとを備え、平面に直交する方向から見て、複数の圧力室と共通液室の少なくとも一部が重ならない状態で隣接して配置されており、圧電アクチュエータは、複数の圧力室を覆うように流路ユニットの一表面に配置された振動板と、この振動板の圧力室と反対側の面の、少なくとも複数の圧力室と対向する領域に配置された圧電層と、この圧電層の一方の面の複数の圧力室と対向する領域に夫々配置された複数の個別電極、及び、圧電層の他方の面に配置された共通電極とを備えている。共通液室と各圧力室との間には、この共通液室と各圧力室とを区画する隔壁部が形成されている。振動板は、複数の圧力室と対向する領域から、共通液室と対向する領域まで延びており、振動板には、共通液室側の面に、前記共通液室の全域と対向しているとともに、前記共通液室と対向する部分から前記隔壁部を跨いで各圧力室と対向する領域まで連続的に延びた凹部が形成されており、凹部が形成されることで、隔壁部と振動板との間にできた隙間が、共通液室と各圧力室との間において流路面積が部分的に狭くなる絞り流路となっている
これによると、圧力室と共通液室とが隣接し、振動板が圧力室に対向する領域から共通液室に対向する領域まで延びており、さらに、振動板の共通液室に対向する部分に凹部が形成され、この領域において振動板の厚みが薄くなっているため、この部分において振動板が変形しやすくなっている。したがって、振動板において凹部が形成された部分がダンパーとして機能し、振動板の変形により共通液室内の圧力波を確実に減衰させることができる。また、振動板に凹部を形成するだけで容易にダンパーを形成することができるため、共通液室内にダンパーを形成するために専用のダンパー部材などを設ける必要がなく、部品点数を減らすことができ、装置全体の小型化、製造コストの低減が可能となる。
また、振動板の共通液室と反対側の面が平面になるため、この面に電極及び配線パターンを形成することが容易になる。また、圧電層を振動板の共通液室と反対側の面に形成する場合には、圧電層を平坦に形成することも容易になる。
また、絞り流路の流路面積は、圧力室内における圧力波の伝播、ひいては、ノズルからの液滴の噴射量に大きな影響を及ぼすため、絞り流路は精度よく形成される必要がある。ここで、本発明では、この絞り流路は、圧力室と対向する領域まで延びた凹部の一部と流路ユニットの一表面との間に形成されることから、振動板に凹部を形成することにより、ダンパーと絞り流路とが同時形成されることになる。したがって、振動板に精度よく凹部を形成することにより、ダンパーと絞り流路の両方を同時に精度よく形成することができる。これにより、絞り流路を、凹部とは別に形成する場合に比べて製造工程を簡略化でき、歩留まりも向上する。
このとき、凹部は、共通液室側ほど広がるテーパー状の断面形状を有していてもよい。これによると、凹部の隅部のなす角が90°よりも大きくなるため、凹部の隅部において気泡が滞留するのを防止することができる。これにより、気泡が滞留することにより液滴の噴射特性が変化してしまうのが防止される。
このとき、共通液室と各圧力室との間には、この共通液室と各圧力室とを区画する隔壁部が形成され、この隔壁部と振動板に形成された凹部との間に、絞り流路が形成されており、隔壁部の圧力室側の面が、振動板から離れるほど圧力室側へ傾斜するように形成されていてもよい。これによると、圧力室の底面と隔壁部の圧力室側の面とのなす角が90°よりも大きくなるため、圧力室の底面と隔壁部の圧力室側の面との間の隅部に気泡が滞留するのを防止することができる。これにより、気泡が滞留することにより液滴の噴射特性が変化してしまうのが防止される。
また、本発明の液滴噴射装置においては、凹部は、共通液室と対向する領域から複数の圧力室と対向する領域までそれぞれ延び、流路ユニットの一表面との間で絞り流路を形成する複数の連通凹部を含み、これら複数の連通凹部の間の領域において、振動板が流路ユニットの一表面に接合されていてもよい。これによると、複数の連通凹部の間の領域において、振動板が流路ユニットに接合されているため、連通凹部内の絞り流路の流路面積の変動が抑制される。
このとき、振動板には、各圧力室に対応して2つの連通凹部が設けられ、圧力室は、これら2つの連通凹部と個別に連通する2つの液体流入領域を備え、これら2つの液体流入領域の間には、隔壁部が存在してもよい。2つの液体流入領域の間に隔壁部が存在しない場合、2つの液体流入領域の間の領域は液体の流れがよどみやすく、この部分に気泡が滞留してしまう虞があるが、これによると、2つの液体流入領域の間に隔壁部が存在しているので、2つの液体流入領域の間に気泡が滞留するのを防止することができる。したがって、気泡が滞留することにより液滴の噴射特性が変化してしまうのが防止される。
また、本発明に液滴噴射装置においては、圧電層が、振動板の共通液室と対向する部分には形成されていなくてもよい。これによると、圧電層が振動板の共通液室に対向する部分に形成されている場合よりも振動板が変形しやすいので、振動板の変形による圧力波の減衰効果が高まる。
また、本発明の液滴噴射装置においては、圧電層は、振動板の、複数の圧力室と対向する部分から共通液室と対向する部分まで連続的に形成され、圧電層の、共通液室に対向する部分に、溝又は貫通部が形成されていてもよい。圧電層が、振動板の圧力室と対向する部分から共通液室に対向する部分まで形成されている構成では、圧電層を振動板の共通液室に対向する部分に形成せずに振動板の圧力室に対向する部分に形成する構成よりも圧電層の形成は容易であるが、圧電層が共通液室に対向する部分に形成されているため振動板の変形がある程度阻害され、共通液室内での圧力波の減衰効果が低下してしまう。しかし、本発明では、圧電層の共通液室に対向する部分に、溝又は貫通部が形成されているため、共通液室に対向する部分において圧電層の剛性が低下し、振動板の変形が圧電層により阻害されにくくなる。したがって、振動板の共通液室と対向する部分に圧電層が形成された構成であっても、振動板の変形により十分圧力波の減衰させることができる。
本発明の液体移送装置は、複数の圧力室とこれら複数の圧力室に連通する共通液室とを含む流路ユニットと、複数の圧力室の容積を選択的に変化させて圧力室内の液体に圧力を付与する圧電アクチュエータとを備えており、平面に直交する方向から見て、複数の圧力室と共通液室の少なくとも一部が重ならない状態で隣接して配置されている。圧電アクチュエータは、複数の圧力室を覆うように流路ユニットの一表面に配置された振動板と、この振動板の圧力室と反対側の面の、少なくとも複数の圧力室と対向する領域に配置された圧電層と、この圧電層の一方の面の複数の圧力室と対向する領域に夫々配置された複数の個別電極、及び、圧電層の他方の面に配置された共通電極とを備えている。共通液室と各圧力室との間には、この共通液室と各圧力室とを区画する隔壁部が形成されている。振動板は、複数の圧力室と対向する領域から、共通液室と対向する領域まで延びており、振動板には、共通液室側の面に、前記共通液室の全域と対向しているとともに、前記共通液室と対向する部分から前記隔壁部を跨いで各圧力室と対向する領域まで連続的に延びた凹部が形成されることで、隔壁部と振動板との間にできた隙間が、共通液室と各圧力室との間において流路面積が部分的に狭くなる絞り流路となっている。これによると、圧力室と共通液室とが隣接し、振動板が圧力室に対向する領域から共通液室に対向する領域まで延びており、さらに、振動板の共通液室に対向する部分に凹部が形成され、この領域において振動板の厚みが薄くなっているため、振動板の変形により、共通液室内で圧力波を確実に減衰させることができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施の形態は、本発明をノズルからインクを噴射する液滴噴射装置及び液体移送装置としてのインクジェットヘッドに適用した一例である。
まず、インクジェットヘッド3を備えたインクジェットプリンタ1について図1を用いて簡単に説明する。図1に示すように、インクジェットプリンタ1は図1の左右方向(走査方向)に移動可能なキャリッジ2と、このキャリッジ2に設けられて記録用紙Pに対してインクを噴射するシリアル式のインクジェットヘッド3と、記録用紙Pを図1の前方(紙送り方向)へ搬送する搬送ローラ4等を備えている。インクジェットヘッド3はキャリッジ2と一体的に走査方向へ移動して、ノズル15(図2〜図5参照)から記録用紙Pに対してインクを噴射する。そして、インクジェットヘッド3により記録された記録用紙Pは搬送ローラ4により紙送り方向へ排出される。
次に、インクジェットヘッド3について、図2〜図5を用いて説明する。図2は、図1のインクジェットヘッド3の平面図、図3は図2の部分拡大図、図4は図3のIV−IV線断面図、図5は図3のV−V線断面図である。図2〜図5に示すように、インクジェットヘッド3は、10個の圧力室10及びこれら10個の圧力室10に連通する2つのマニホールド14(共通液室)を有し、10個の個別インク流路が形成された流路ユニット31と、流路ユニット31の上面に配置された圧電アクチュエータ32とを備えている。
まず流路ユニット31について説明する。図4、図5に示すように流路ユニット31は、キャビティプレート20、マニホールドプレート21及びノズルプレート22を備えており、これらの3枚のプレートが積層状態で接合されている。このうち、キャビティプレート20及びマニホールドプレート21は略矩形のステンレス鋼製の板である。また、ノズルプレート22は、例えば、ポリイミド等の高分子合成樹脂材料により形成され、マニホールドプレート21の下面に接着される。尚、ノズルプレート22も他の2枚のプレート20、21と同じ金属材料により形成されていてもよい。
キャビティプレート20には、図2〜図5に示すように、平面に沿って2列に5個ずつ配列された10個の圧力室10が形成されている。各圧力室10は平面視で略長円形上に形成されており、その長軸方向が走査方向となるように配置されている。また、キャビティプレート20には、圧力室10よりも図2の左右方向外側の領域において、各列の5個の圧力室10に夫々に隣接し、これら5個の圧力室10にわたって紙送り方向(図2の上下方向)に延びて5つの圧力室10に連通する2つのマニホールド14の上部、及び、走査方向(図2の左右方向)に延びて2つのマニホールド14の図2の下端部に連通し、2つのマニホールド14にインクを供給するインク供給流路18の上部を形成する貫通穴11が形成されている。ここで、圧力室10と貫通穴11とは、圧力室10の貫通穴11と隣接している側の端部が延びた貫通状の孔である連通部10aを介して互いに連通しており、連通部10aの幅(図2の上下方向の長さ)は、圧力室10の幅よりも狭くなっている。
マニホールドプレート21には、図2〜図5に示すように、平面視で圧力室10の長手方向の、マニホールド14に隣接しているのと反対側の端部に重なる位置に、圧力室10に連通する円形の連通孔12が形成されている。さらに、マニホールドプレート21の貫通穴11に重なる領域には、2つのマニホールド14の下部及びインク供給流路18の下部を形成する貫通穴13が形成されている。また、ノズルプレート22には、連通孔12に連通するノズル15が夫々形成されている。
そして、貫通穴11、13がノズルプレート22及び後述の振動板40により上下から塞がれて、その内部に2つのマニホールド14及び2つのマニホールド14に連通するインク供給流路18が形成されている。このとき、キャビティプレート21において圧力室10と貫通穴11とが平面視で重ならない状態で隣接して配置されており、貫通穴11と貫通穴13とが互いに重なる位置に配置されている。つまり、マニホールド14と圧力室10とが平面視で重ならない状態で隣接して配置されている。したがって、マニホールド14と圧力室10の一部が重なって配置されている場合のように、両者が重なっている領域において両者を区画するための部材を設ける必要がなく、部品点数を減らすことができる。また、インク供給流路18には、インク供給口17を介して図示しないインクタンクからインクが供給される。
そして、図4に示すように、マニホールド14は連通部10aを介して圧力室10に連通し、さらに、圧力室10は、連通孔12を介してノズル15に連通している。このように、流路ユニット31内には、マニホールド14から圧力室10を経て、さらに圧力室10からノズル15に至る個別インク流路が10個形成されている。
次に、圧電アクチュエータ32について説明する。図4、図5に示すように、圧電アクチュエータ32は、流路ユニット31の上面に10個の圧力室10に対向する領域から10個の圧力室10に隣接する2つのマニホールド14及びインク供給流路18に対向する領域まで連続的に配置された、導電性を有する振動板40と、この振動板40の圧力室10と反対側の面にマニホールド14及びインク供給流路18に重なる部分には形成されず、且つ、10個の圧力室10に跨って連続的に形成された圧電層41と、この圧電層41の上面に10個の圧力室10に夫々対応して形成された10個の個別電極16とを備えている。
振動板40は、ステンレス鋼等の鉄系合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、チタン合金等の金属材料からなる厚みが約20〜30μm程度の板状体であり、図4、図5に示すように、10個の圧力室10及び2つのマニホールド14を覆うように連続的に配置され、キャビティプレート20に接合されている。振動板40は、10個の個別電極16に対向して個別電極16と振動板40との間の圧電層41に電界を作用させる共通電極を兼ねており、常にグランド電位に保持されている。
また、図3、図4に示すように、振動板40の下面(マニホールド14側の面)のマニホールド14に対向する部分には、凹部40aが形成されており、凹部40aが形成された領域において振動板40の厚みは部分的に薄くなっている(例えば、10μm程度)。凹部40aは、その表面が平面状になっており、マニホールド14側(下側)ほど(マニホールド14に近づくほど)広がるテーパー状の断面形状を有する。そのため、凹部40の隅部の角度が90度より大きくなっており、凹部40の隅部に気泡が滞留するのを防止することができる。これにより、気泡が滞留することによりインクの噴射特性が変化してしまうのが防止される。ここで、凹部40aは、例えば、エッチング速度等の加工条件を調整することにより、その隅部の角度が所望の角度となるように形成することができる。尚、凹部40aは振動板40の下面に形成されていることから、振動板40の上面は凹凸のない平面となっている。
振動板40の表面には、図4、図5に示すように、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との固溶体であり、強誘電体であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電層41が形成されている。圧電層41は、10個の圧力室10に跨って連続的に形成されているが、振動板40のマニホールド14及びインク供給流路18に対向する領域には形成されていない。ここで、圧電層41は、例えば、超微粒子の圧電材料を振動板40の表面に高速で衝突させて堆積させるエアロゾルデポジション法(AD法)を用いて形成される。この他、圧電層41は、ゾルゲル法、スパッタ法、水熱合成法、あるいは、CVD(化学蒸着)法を用いて形成することもでき、さらには、PZTのグリーンシートを焼成することによって得られた圧電シートを振動板40の表面に貼り付けることにより形成することもできる。
圧電層41の上面には、図2〜図5に示すように、平面形状が圧力室10よりも一回り小さい長円形状である10個の個別電極16が形成されている。これら10個の個別電極16は、平面視で対応する圧力室10の中央部に重なるように夫々形成されている。個別電極16は金、銅、銀、パラジウム、白金、チタンなどの導電性材料からなる。さらに、圧電層41の上面には、10個の個別電極16の圧力室10の長手方向の、マニホールド14に隣接しているのと反対側の端部から、夫々、平面視で圧力室10に対向しない圧電層41の中央部分まで延びた、10個の接点部16aが形成されている。個別電極16及び接点部16aは、例えば、スクリーン印刷、スパッタ法、蒸着法等で形成することができる。また、接点部16aは、図示しないフレキシブルプリント配線板(FPC)を介して図示しないドライバICに接続されている。ここで、複数の接点部16aは、圧電層41の圧力室10やマニホールド14に対向していない部分に集中して配置されているので、接点部16aとFPCとを接合する際にFPCを接点部16aに強く押し付けることができ、接合を確実に行うことができる。
次に、圧電アクチュエータ32の動作について説明する。ドライバICからFPCを介して個別電極16に選択的に駆動電圧が供給されると、駆動電圧が供給された個別電極16と、共通電極を兼ねており、グランド電位に保持された振動板40との間に挟まれている部分の圧電層41に上下方向の電界が生じる。すると、圧電層41のうち、駆動電圧が印加された個別電極16の真下の部分が分極方向である厚み方向と垂直な水平方向に収縮する。そして、この収縮に伴い、圧力室10に対向する領域の圧電層41及び振動板40が圧力室10側に凸になるように変形する。このことにより、圧力室10の体積が減少し、インクの圧力が上昇するので、圧力室10に連通するノズル15からインクが噴射される。
このように圧力室10内の圧力を変化させると、圧力室10内では圧力波が発生する。このとき、連通部10aは圧力室10の幅よりも狭くなっているため、連通部10aにより圧力波がマニホールド14に伝播するのが抑制されるが、それでも、ある程度、圧力波はマニホールド14に伝播してしまう。
ここで、図2〜図4に示すように、圧力室10とマニホールド14とは隣接して配置され、振動板40が圧力室10に対向する領域からマニホールド14に対向する領域まで延びている。さらに、振動板40はマニホールド14に対向する領域に凹部40aが形成されて厚みが薄くなっているため、この部分において変形しやすくなっている。このため、振動板40の凹部40aが形成された部分がダンパーとして機能し、圧力室10からマニホールド14内に伝播した圧力波を振動板40の変形により確実に減衰させることができる。したがって、マニホールド14に伝播した圧力波がさらに別の圧力室10に伝播するのが防止される。
また、振動板40に凹部40aを形成するだけでダンパーを容易に形成することができるので、ダンパーを設けるのに専用のダンパー部材などを必要とせず部品点数が増加しないため、インクジェットヘッド3の製造コストの低減及び小型化が可能となる。
さらに、圧電層41がマニホールド14に対向する部分に形成されていないため、この部分において、圧電層41により振動板40の変形が阻害されにくくなり、マニホールド14内において圧力波をより確実に減衰させることができる。
次に、第1の実施の形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、第1の実施の形態と同様の構成を有するものには同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
図6に示すように、振動板85の上面に凹部85aが形成されていてもよい(変更形態1)。この場合でも、振動板85は凹部85aが形成された領域においてその厚みが低下しており、この部分において変形しやすくなっている。したがって、振動板85の変形によりマニホールド14内において圧力波を減衰させることができる。
振動板40とは別に共通電極が設けられていてもよい。例えば、図7に示すように、振動板40の上面に絶縁材料からなる絶縁材料層87が形成され、絶縁材料層87の上面に共通電極88が形成されていてもよい(変更形態2)。このとき、振動板40の凹部40aが下側に形成されており振動板40の上面には凹凸がない平面であるため、振動板40の上面に絶縁材料層87及び共通電極88を容易に形成することができる。
図8に示すように、振動板49の2つのマニホールド14に対向する領域に夫々、振動板49の下面に形成され、紙送り方向(図8の紙面垂直方向)に延びた複数の凹部49aと、振動板49の上面に形成され、紙送り方向に延びた複数の凹部49bとが圧力室10の長手方向に並んで交互に配置されていてもよい(変更形態3)。この場合、凹部49a、49bを形成することによりこの部分における振動板49の剛性を効果的に低下させ、振動板49を変形しやすくすることができる。
図9に示すように、圧電層86が圧力室10に対向する部分からマニホールド14に対向する部分を含む振動板40の上面の全域に亘って形成されていてもよい(変更形態4)。この場合、圧電層86を振動板40の上面の全域に形成し、さらに、振動板40の上面は凹凸がない平面であるので、マニホールド14に対向する部分に圧電層41を形成しない場合よりも、AD法等前述の方法により圧電層41の形成を容易に行うことができる。このとき、圧電層86は平面視でマニホールド14に重なる部分にも形成され、振動板40の変形がある程度阻害されることになるが、振動板40は凹部40aが形成された部分においてその厚みが低下して変形しやすくなっているため、この場合でも、ある程度は振動板40の変形によりマニホールド14内において圧力波を減衰させることができる。
さらに、図10に示すように、圧電層89の上面のマニホールド14に重なる領域に、紙送り方向(図10の紙面垂直方向)に延びた複数の溝89aが形成されていてもよい(変更形態5)。圧電層89がマニホールド14に対向する領域に形成されていると、圧電層89により振動板40の振動がある程度阻害されてしまう。しかし、この場合、圧電層89のマニホールド14に対向する部分に溝89aが形成されているため振動板89のマニホールド14に対向する部分の剛性が低下するため、圧電層89により振動板40の変形が阻害されにくくなる。尚、溝89aの代わりに、圧電層89のマニホールド14に重なる領域に圧電層89を貫通する複数の貫通孔が形成されていてもよい。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について図11、図12を用いて説明する。但し、第1の実施の形態と同様の構成を有するものには同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
図11は、第2の実施の形態に係るインクジェットヘッド5の図3相当の平面図であり、図12は図11のXII−XII線断面図である。図11、図12に示すように、インクジェットヘッド5は、第1の実施の形態のインクジェットヘッド3(図2参照)と同様、10個の圧力室50及びこれら10個の圧力室50に連通する2つのマニホールド54を有し、10個の個別インク流路が形成された流路ユニット81と、この流路ユニット81の上面に配置された圧電アクチュエータ82とを備えている。
図11、図12に示すように、流路ユニット81は、キャビティプレート60、マニホールドプレート21及びノズルプレート22を備えており、これら3枚のプレート60、21、22が積層状態で接合されている。これら3枚のプレート60、21、22のうち、マニホールドプレート21、及び、ノズルプレート22の2枚のプレートは第1実施形態と同様のものであり、その説明を省略する。
キャビティプレート60には、第1の実施の形態のキャビティプレート20と同様(図2参照)、平面に沿って2列に5個ずつ配列された10個の圧力室50が形成されている。各圧力室50は、平面視で、略長円形の形状に形成されている。また、キャビティプレート60の、平面視でマニホールドプレート21の貫通穴13と重なる位置に、各列の5個の圧力室50にわたって紙送り方向に延びた2つのマニホールド54の上部、及び、走査方向に延び、2つのマニホールド54に連通する第1の実施の形態と同様のインク供給流路18(図2参照)の上部を形成する貫通穴51が形成されている。圧力室50と貫通穴51とは隣接して配置され、両者の間に形成された隔壁部61により互いに区画されている。隔壁部61は、図12に示すように、圧力室50に面する側の側面がマニホールドプレート21に近づくにつれて(振動板から離れるほど)圧力室50側に傾斜して形成されている。つまり、この側面は、圧力室50の底面(マニホールドプレート21の上面)に対して90度を超える角度をなす傾斜面となっている。
そして、貫通穴13、51がノズルプレート22及び後述の振動板70により上下から塞がれて、その内部にマニホールド54及びインク供給流路18(図2参照)が形成されている。ここで、圧力室50と貫通穴51とが隔壁部61で区画されているため、圧力室50とマニホールド54とが隔壁部61により互いに区画されていることになる。
また、図11、図12に示すように、圧力室50の長手方向の、マニホールド54と隣接している側の端部と後述の振動板70の凹部との間にはインク流入口73が形成され、さらに、隔壁部61と振動板70の凹部70aとの間には圧力室50とマニホールド54との間において流路面積が部分的に狭くなった絞り流路72が形成されている。そして、図12に示すように、マニホールド54が、絞り流路72、インク流入口73を介して圧力室50に連通しており、さらに、圧力室50が連通孔12を介してノズル15に連通している。これにより、マニホールド54から圧力室50を経てノズル15まで連通する個別インク流路が形成される。
振動板70は、第1の実施の形態の場合の振動板40(図2〜図5参照)と同様、ステンレス鋼等の鉄系合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、チタン合金等の金属材料からなり、その厚みは約20〜30μmである。振動板70の下面には、図11、図12に示すように、マニホールド54に対向する領域から、圧力室50の長手方向の、マニホールド54と隣接している側の端部に対向する領域まで延びた凹部70aが形成されており、凹部70aが形成された部分において、振動板70の厚みは薄くなっている(例えば、10μm程度)。凹部70aは、第1の実施の形態の凹部40a(図2〜図4参照)と同様、その表面が平面状になっており、マニホールド54側ほど広くなったテーパー状の断面形状となっている。
これにより、図11、図12に示すように、振動板70の凹部70aが形成された部分と、圧力室50の長手方向の、マニホールド54と隣接している側の端部との間にインク流入口73が形成され、さらに、隔壁部61の上面との間には絞り流路72が形成されている。ここで、絞り流路72の流路高さは凹部70aの深さに等しくなっている。そのため、この絞り流路72の流路断面積は、圧力室50とマニホールド54との間においてインク流入口73や連通孔12に比べて十分狭くなっており、この絞り流路72により、圧力室50で発生した圧力波がマニホールド54へ伝播しにくくなるようになっている。
ところで、この絞り流路72の流路面積は、圧力室50内における圧力波の伝播に影響し、ひいては、ノズル15から噴射されるインク滴の速度や体積等、インク噴射特性に大きく影響を及ぼすことから、絞り流路72はかなり精度よく形成されている必要がある。第2の実施の形態においては、振動板70の下面に形成された凹部70aの一部とキャビティプレート60の上面との間に絞り流路72が形成されることから、振動板70に凹部70aを精度よく形成すると、絞り流路72も同時に精度よく形成されることになる。したがって、絞り流路72を凹部70aとは別に形成する場合に比べてインクジェットヘッド5の製造工程を簡略化でき、歩留まりも向上する。
また、隔壁部61の圧力室50側の側面が、圧力室50の底面に対して90度を超える角度をなす傾斜面となっている。そのため、この側面が底面に対して直交する場合と比較して、絞り流路72から圧力室50内に流入するインクによどみが発生しにくく、インクがスムーズに圧力室50内に導入される。したがって、圧力室50の底面と隔壁部61の側面とにより形成される隅部に気泡が滞留するのを防止することができ、気泡が滞留することによりインクの噴射特性が変化してしまうのが防止される。
さらに、本実施の形態においても、圧力室50とマニホールド54とが隣接して配置されており、振動板70が圧力室50に対向する領域からマニホールド54に対向する領域まで延びて形成されており、振動板70のマニホールド54に対向する領域に凹部70aが形成されているので、第1の実施の形態の場合と同様、振動板70の変形によりマニホールド54において圧力波を確実に減衰させることができる。
次に、第2の実施の形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、第2の実施の形態と同様の構成を有するものには同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
図13に示すように、振動板90において、凹部90aは2つのマニホールド54に対向する領域から各マニホールド54に夫々隣接する5個の圧力室50と対向する領域まで夫々延びた10個の連通凹部90bを含んでいてもよい(変更形態6)。この場合、10個の連通凹部90bとキャビティプレート60との間に夫々絞り流路91が形成されており、隣接する連通凹部90bの間の領域において、振動板90が流路ユニット31の一表面、つまり、キャビティプレート60の上面に接合されている。これによると、隣接する連通凹部90bの間の領域において、振動板90がキャビティプレート60の上面に接合されているため、振動板90が変形したときに、連通凹部90bとキャビティプレート60との間の絞り流路91の流路面積が変動するのを抑制することができ、インクの噴射特性が変化するのを防止することができる。
図14に示すように、振動板95に、各圧力室93に対応して2つの連通凹部94が形成され、圧力室93の2つの連通凹部94に対向する2つのインク流入領域93aの間に隔壁部96が存在していてもよい(変更形態7)。この場合、振動板95には、2つのマニホールド54に対向する領域から各マニホールド54に夫々隣接する5つの圧力室93の短手方向の両端部に対向する領域まで走査方向(図15の左右方向)に夫々延びた2つの連通凹部94が設けられている。さらに、各圧力室93の長手方向の、マニホールド54と隣接している側の端部において2つの連通凹部94と重なる2つの領域が、各連通凹部94から個別にインクが流入する2つのインク流入領域93aとなっている。そして、2つのインク流入領域93aは、隔壁部96により区画されている。また、隔壁部96の側面は、圧力室93の短手方向内側ほど圧力室93の長手方向内側に突出している。
2つのインク流入領域93aの間に隔壁部96が存在しない場合、2つのインク流入領域93aの間にはインクがよどみやすく、この領域に気泡が滞留してしまう虞がある。しかし、この場合、2つのインク流入領域93aの間には隔壁部96が存在するため、2つのインク流入領域の間に気泡が滞留するのを防止することができる。尚、この場合、隔壁部96の圧力室93側の側面が圧力室93の短手方向内側ほど圧力室93の長手方向内側に突出しているため、マニホールド54から2つの連通凹部94を介してインク流入領域93aに流れ込んだインクは、図14に示すように圧力室93内の壁面及び隔壁部96の圧力室93側の側面に沿って流れる。
個別電極の形状は、第1、第2の個別電極16(図3、図11参照)のものに限られず、例えば、図15に示すように、個別電極17がその中央部分に圧力室50よりも一回り小さい長円形状の穴17aが形成された、環状のものであってもよい(変更形態8)。この場合は、ドライバICによりFPCを介して個別電極17に駆動電圧を印加すると、圧電層71の個別電極17に対向する領域が圧力室50の短手方向に収縮することにより、振動板70は圧力室50と反対側に凸になるように変形し、これにより圧力室50の体積が増加しインクの圧力が低下するため、マニホールド54から圧力室50にインクが流れ込む。そして、個別電極17に印加した駆動電圧を解除すると、振動板70の変形が元に戻り、これにより圧力室50の体積が元に戻りインクの圧力が上昇するため、ノズル15からインクが噴射される。
第1、第2の実施の形態においては、平面視でマニホールドと圧力室とが完全に重ならないように配置されていたが、マニホールドと圧力室の一部が重なっていてもよい。例えば、図16に示すように、マニホールドプレート28の貫通穴19が貫通穴51に対向する領域からさらに圧力室10に重なる領域にまで延びており、キャビティプレート60とマニホールドプレート28との間に、連通孔12に対向する領域に形成された連通孔25及び貫通穴11に対向する領域に形成された貫通孔26を有するベースプレート23が配置されていてもよい(変更形態9)。この場合、ベースプレート23により、マニホールド24と圧力室50とが重なる領域において、両者が区画されている。
第1、第2の実施の形態においては、振動板のマニホールドに対向する領域にのみ凹部が形成されていたが、振動板のマニホールドに対向する部分に加え、インク供給流路に対向する部分にも凹部が形成されていてもよい(変更形態10)。この場合、振動板はさらに変形しやすくなり、圧力波をより効果的に減衰させることができる。
このほか、第2の実施の形態においても第1の実施の形態の変更形態2(図7参照)で説明したように共通電極を振動板70と別に設けたり、変更形態4(図9参照)で説明したように圧電層71を振動板70の上面全域に設けたり、変更形態5(図10参照)で説明したように圧電層71を振動板70の上面全域に設け、さらに、圧電層71のマニホールド54に対向する領域に紙送り方向に延びた複数の溝を形成したりする変更が可能である。
また、本発明は、インクジェットヘッドのほか試薬、生体溶液、配線材料溶液、電子材料溶液、冷媒用、燃料用などインク以外の液体を噴射する液滴噴射装置、及び、これらの液体を移送する液体移送装置に適用することも可能である。
第1の実施の形態に係るインクジェットプリンタの概略構成図である。 図1のインクジェットヘッドの平面図である。 図2の拡大図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図3のV−V線断面図である。 変更形態1の図4相当の断面図である。 変更形態2の図4相当の断面図である。 変更形態3の図4相当の断面図である。 変更形態4の図4相当の断面図である。 変更形態5の図4相当の断面図である。 第2の実施の形態の図3相当の平面図である。 図11のXII−XII線断面図である。 変更形態6の図11相当の平面図である。 変更形態7の図11相当の平面図である。 変更形態8の図11相当の平面図である。 変更形態9の図4相当の断面図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
3 インクジェットヘッド
10 圧力室
14 マニホールド
15 ノズル
16 個別電極
17 個別電極
24 マニホールド
31 流路ユニット
32 圧電アクチュエータ
40 振動板
40a 凹部
41 圧電層
50 圧力室
61 隔壁部
70 振動板
70a 凹部
72 絞り流路
81 流路ユニット
82 圧電アクチュエータ
90b 連通凹部
91 絞り流路
93a インク流入領域
94 連通凹部
96 隔壁部

Claims (8)

  1. 平面に沿って配置され且つ複数のノズルに夫々連通する複数の圧力室とこれら複数の圧力室に連通する共通液室とを含む流路ユニットと、前記複数の圧力室の容積を選択的に変化させて前記圧力室内の液体に圧力を付与する圧電アクチュエータとを備え、
    前記平面に直交する方向から見て、前記複数の圧力室と前記共通液室の少なくとも一部が重ならない状態で隣接して配置されており、
    前記圧電アクチュエータは、
    前記複数の圧力室を覆うように前記流路ユニットの一表面に配置された振動板と、
    この振動板の前記圧力室と反対側の面の、少なくとも前記複数の圧力室と対向する領域に配置された圧電層と、
    この圧電層の一方の面の前記複数の圧力室と対向する領域に夫々配置された複数の個別電極、及び、前記圧電層の他方の面に配置された共通電極とを備え、
    前記共通液室と各圧力室との間には、この共通液室と各圧力室とを区画する隔壁部が形成され、
    前記振動板は、前記複数の圧力室と対向する領域から、前記共通液室と対向する領域まで延びており、
    前記振動板には、前記共通液室側の面に、前記共通液室の全域と対向しているとともに、前記共通液室と対向する部分から前記隔壁部を跨いで各圧力室と対向する領域まで連続的に延びた凹部が形成されており、
    前記凹部が形成されることで、前記隔壁部と前記振動板との間にできた隙間が、前記共通液室と各圧力室との間において流路面積が部分的に狭くなる絞り流路となっていることを特徴とする液滴噴射装置。
  2. 前記凹部は、前記共通液室側ほど広がるテーパー状の断面形状を有することを特徴とする請求項に記載の液滴噴射装置。
  3. 記隔壁部の前記圧力室側の面が、前記振動板から離れるほど前記圧力室側へ傾斜するように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴噴射装置。
  4. 前記凹部は、前記共通液室と対向する領域から前記複数の圧力室と対向する領域までそれぞれ延び、前記流路ユニットの一表面との間で前記絞り流路を形成する複数の連通凹部を含み、
    これら複数の連通凹部の間の領域において、前記振動板が前記流路ユニットの一表面に接合されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の液滴噴射装置。
  5. 前記振動板には、各圧力室に対応して2つの前記連通凹部が設けられ、
    前記圧力室は、これら2つの連通凹部と個別に連通する2つの液体流入領域を備え、これら2つの液体流入領域の間には、前記隔壁部が存在することを特徴とする請求項に記載の液滴噴射装置。
  6. 前記圧電層は、前記振動板の、前記共通液室と対向する部分には形成されていないことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の液滴噴射装置。
  7. 前記圧電層は、前記振動板の、前記複数の圧力室と対向する部分から前記共通液室と対向する部分まで連続的に形成され、
    前記圧電層の、前記共通液室に対向する部分に、溝又は貫通部が形成されていることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の液滴噴射装置。
  8. 複数の圧力室とこれら複数の圧力室に連通する共通液室とを含む流路ユニットと、前記複数の圧力室の容積を選択的に変化させて前記圧力室内の液体に圧力を付与する圧電アクチュエータとを備え、
    前記平面に直交する方向から見て、前記複数の圧力室と前記共通液室の少なくとも一部が重ならない状態で隣接して配置されており、
    前記圧電アクチュエータは、
    前記複数の圧力室を覆うように前記流路ユニットの一表面に配置された振動板と、
    この振動板の前記圧力室と反対側の面の、少なくとも前記複数の圧力室と対向する領域に配置された圧電層と、
    この圧電層の一方の面の前記複数の圧力室と対向する領域に夫々配置された複数の個別電極、及び、前記圧電層の他方の面に配置された共通電極とを備え、
    前記共通液室と各圧力室との間には、この共通液室と各圧力室とを区画する隔壁部が形成され、
    前記振動板は、前記複数の圧力室と対向する領域から、前記共通液室と対向する領域まで延びており、
    前記振動板には、前記共通液室側の面に、前記共通液室の全域と対向しているとともに、前記共通液室と対向する部分から前記隔壁部を跨いで各圧力室と対向する領域まで連続的に延びた凹部が形成されており、
    前記凹部が形成されることで、前記隔壁部と前記振動板との間にできた隙間が、前記共通液室と各圧力室との間において流路面積が部分的に狭くなる絞り流路となっていることを特徴とする液体移送装置。
JP2005153904A 2005-05-26 2005-05-26 液滴噴射装置及び液体移送装置 Expired - Fee Related JP4661363B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005153904A JP4661363B2 (ja) 2005-05-26 2005-05-26 液滴噴射装置及び液体移送装置
US11/441,169 US7784920B2 (en) 2005-05-26 2006-05-26 Liquid-droplet jetting apparatus and liquid transporting apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005153904A JP4661363B2 (ja) 2005-05-26 2005-05-26 液滴噴射装置及び液体移送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006327031A JP2006327031A (ja) 2006-12-07
JP4661363B2 true JP4661363B2 (ja) 2011-03-30

Family

ID=37462836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005153904A Expired - Fee Related JP4661363B2 (ja) 2005-05-26 2005-05-26 液滴噴射装置及び液体移送装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7784920B2 (ja)
JP (1) JP4661363B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101170854B1 (ko) * 2006-12-01 2012-08-02 삼성전기주식회사 압전방식 잉크젯 프린트헤드
EP1958777B1 (en) * 2007-02-16 2013-08-14 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Method of manufacturing piezoelectric actuator and method of manufacturing liquid transporting apparatus
US8173203B2 (en) * 2007-02-16 2012-05-08 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Method of manufacturing piezoelectric actuator and method of manufacturing liquid transporting apparatus
EP2075133B1 (en) 2007-12-28 2011-09-28 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid transporting apparatus and piezoelectric actuator
JP4582176B2 (ja) * 2008-03-31 2010-11-17 ブラザー工業株式会社 液滴吐出ヘッド及びその製造方法
JP5549163B2 (ja) * 2009-09-14 2014-07-16 株式会社リコー 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2013063551A (ja) * 2011-09-16 2013-04-11 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
KR101350624B1 (ko) * 2011-12-29 2014-01-16 삼성전기주식회사 잉크젯 프린트 헤드
JP6061088B2 (ja) * 2013-03-28 2017-01-18 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP6565253B2 (ja) 2015-03-24 2019-08-28 セイコーエプソン株式会社 ヘッドユニットおよび液体吐出装置
JP2017087439A (ja) * 2015-11-02 2017-05-25 株式会社リコー 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP7095522B2 (ja) * 2018-09-20 2022-07-05 株式会社リコー 液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置
JP7131260B2 (ja) * 2018-09-28 2022-09-06 ブラザー工業株式会社 液体吐出ヘッド
EP3744525A1 (en) * 2019-05-28 2020-12-02 Canon Production Printing Holding B.V. Liquid ejection device with dampening device

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08309983A (ja) * 1995-05-22 1996-11-26 Fuji Electric Co Ltd インクジェット記録ヘッドおよびその駆動方法
JPH11268267A (ja) * 1998-03-20 1999-10-05 Nec Corp インクジェットプリンタ用プリントヘッド装置及びそのインク充填方法
JPH11300971A (ja) * 1998-02-18 1999-11-02 Seiko Epson Corp インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置
JP2001047629A (ja) * 1999-08-13 2001-02-20 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッド及びその製造方法
JP2003245897A (ja) * 2002-02-25 2003-09-02 Ricoh Co Ltd 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2003311991A (ja) * 2002-04-25 2003-11-06 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JP2005119271A (ja) * 2003-09-25 2005-05-12 Brother Ind Ltd 液体移送装置
JP2005125743A (ja) * 2003-09-29 2005-05-19 Brother Ind Ltd 液体移送装置及び液体移送装置の製造方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4509059A (en) 1981-01-30 1985-04-02 Exxon Research & Engineering Co. Method of operating an ink jet
US4697193A (en) 1981-01-30 1987-09-29 Exxon Printing Systems, Inc. Method of operating an ink jet having high frequency stable operation
US4459601A (en) 1981-01-30 1984-07-10 Exxon Research And Engineering Co. Ink jet method and apparatus
US4646106A (en) 1982-01-04 1987-02-24 Exxon Printing Systems, Inc. Method of operating an ink jet
JPH02266952A (ja) 1989-04-07 1990-10-31 Fuji Electric Co Ltd インクジェット記録ヘッド
JPH0749225B2 (ja) 1990-04-25 1995-05-31 マックス株式会社 テープ印字装置
US5943079A (en) 1995-11-20 1999-08-24 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink jet head
JP3680394B2 (ja) 1995-11-20 2005-08-10 ブラザー工業株式会社 インクジェットヘッド
CN2741772Y (zh) * 2002-02-19 2005-11-23 兄弟工业株式会社 喷墨打印头和具有该喷墨打印头的喷墨打印机
US7121651B2 (en) * 2002-05-09 2006-10-17 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Droplet-jetting device with pressure chamber expandable by elongation of pressure-generating section

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08309983A (ja) * 1995-05-22 1996-11-26 Fuji Electric Co Ltd インクジェット記録ヘッドおよびその駆動方法
JPH11300971A (ja) * 1998-02-18 1999-11-02 Seiko Epson Corp インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置
JPH11268267A (ja) * 1998-03-20 1999-10-05 Nec Corp インクジェットプリンタ用プリントヘッド装置及びそのインク充填方法
JP2001047629A (ja) * 1999-08-13 2001-02-20 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッド及びその製造方法
JP2003245897A (ja) * 2002-02-25 2003-09-02 Ricoh Co Ltd 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2003311991A (ja) * 2002-04-25 2003-11-06 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JP2005119271A (ja) * 2003-09-25 2005-05-12 Brother Ind Ltd 液体移送装置
JP2005125743A (ja) * 2003-09-29 2005-05-19 Brother Ind Ltd 液体移送装置及び液体移送装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20060268075A1 (en) 2006-11-30
US7784920B2 (en) 2010-08-31
JP2006327031A (ja) 2006-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4661363B2 (ja) 液滴噴射装置及び液体移送装置
JP4770401B2 (ja) 液滴噴射装置
US7712885B2 (en) Liquid-droplet jetting apparatus
JP4826732B2 (ja) 液滴噴射装置
JP5040263B2 (ja) 液滴噴射装置
JP4661354B2 (ja) 液体移送装置
JP2007176161A (ja) 吐出タイミング決定方法及び液滴吐出方法
JP2018144474A (ja) 液滴噴射装置
JP2022107048A (ja) 液滴噴射装置
JP2012192641A (ja) 液滴噴射装置
JP4940686B2 (ja) 液体移送装置
JP5348011B2 (ja) 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
US7766460B2 (en) Liquid-droplet jetting apparatus
JP2008018662A (ja) 液滴噴射装置、液体移送装置、フィルタ及びフィルタの製造方法
JP5028782B2 (ja) 液滴噴射装置
JP5163784B2 (ja) 液滴噴射装置及び液体移送装置
JP2009178893A (ja) 液体移送装置及び液体移送装置の製造方法
JP4843954B2 (ja) 液体移送装置
JP2007090868A (ja) 液滴噴射装置及び液体移送装置
JP4240135B2 (ja) インクジェットヘッド
JP2006306073A (ja) 液体移送装置、及び、液体移送装置の製造方法
US7559633B2 (en) Liquid-droplet jetting apparatus and liquid transporting apparatus
JP2006231530A (ja) 液体移送装置
JP5223255B2 (ja) 圧電アクチュエータ、液体移送装置、及び、液滴噴射装置
JP6641023B2 (ja) 液体吐出ヘッド、および記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100914

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4661363

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees