JP4661096B2 - 表示デバイス用粒子、画像表示媒体および画像形成装置 - Google Patents

表示デバイス用粒子、画像表示媒体および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4661096B2
JP4661096B2 JP2004178058A JP2004178058A JP4661096B2 JP 4661096 B2 JP4661096 B2 JP 4661096B2 JP 2004178058 A JP2004178058 A JP 2004178058A JP 2004178058 A JP2004178058 A JP 2004178058A JP 4661096 B2 JP4661096 B2 JP 4661096B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
image
display
display device
positively
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004178058A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006003510A (ja
Inventor
智 平岡
秀彦 曽山
保夫 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2004178058A priority Critical patent/JP4661096B2/ja
Publication of JP2006003510A publication Critical patent/JP2006003510A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4661096B2 publication Critical patent/JP4661096B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Description

本発明は、繰り返し書き換えが可能な画像表示媒体、それに用いられる表示デバイス用粒子および画像形成装置に関するものである。
従来より、繰り返し書き換えが可能な画像表示媒体として、Twisting Ball Display(2色塗り分け粒子回転表示)、電気泳動、磁気泳動、サーマルリライタブル媒体、メモリ性を有する液晶などの表示技術が提案されている。前記表示技術は、画像のメモリ性には優れるが、表示面を紙のような白色表示とすることができず、コントラストが低いという問題があった。
前記のような問題を解決する、トナーを用いた表示技術として、導電性着色トナーと白色粒子を対向する電極基板間に封入し、非表示基板の電極内側表面に設けた電荷輸送層を介して導電性着色トナーへ電荷を注入し、電荷注入された導電性着色トナーが非表示基板に対向して位置する表示基板側へ、電極基板間の電界により移動し、導電性着色トナーが表示側の基板内側へ付着して導電性着色トナーと白色粒子とのコントラストにより画像表示する技術が提案されている(以下の非特許文献1を参照)。この技術は、画像表示媒体が全て固体で構成されており、白と黒(色)の表示を原理的に100%切り替えることができる点で優れている。しかし、前記技術では、非表示基板の電極内側表面に設けた電荷輸送層に接しない導電性着色トナー、また、他の導電性着色トナーから孤立している導電性着色トナーが存在し、これらの導電性着色トナーは、電荷が注入されないために電界によって移動せずにランダムに基板内に存在するため、濃度コントラストが低くなってしまうという問題がある。
このような問題を改善する目的で、一対の基板と、印加された電界により前記基板間を移動可能に前記基板の間に封入されると共に、色彩及び帯電特性が異なる複数種類の粒子群とを含む画像表示媒体が提案されている(以下の特許文献1を参照)。この画像表示媒体では、高い白色度と濃度コントラストが得られる。
しかしながら、この画像表示媒体は、初期において白色濃度、黒色濃度および濃度コントラストに優れるが、繰返し書き換えたときに、画像濃度が低下して濃度コントラストが低下したり、画像の均一性が低下して画像むらを生じたりすることがあった。
特開2001−312225号公報 Japan Hardcopy’99 論文集、p249-252
この問題を解決するものとして、本発明者らは、表示デバイス用粒子に含まれる窒素原子の量に着目し、粒子中に0.03mmol/g以上の窒素原子を含ませることにより、帯電性を向上させ、繰り返し画像記録を行った後でも画像濃度が低下しないことを見出し、先に出願した(特願2002−370481号)。
今回、本発明は、前記先願発明よりも粒子中の窒素原子の含有量を少なくしても前記のごとき従来技術における諸問題が解決されることを見出した。
即ち、本発明の目的は、繰返し書き換えても、画像濃度が低下して濃度コントラストが低下せず、さらに、画像の均一性が低下して画像むらの発生を防ぐことができる表示デバイス用粒子、これを用いた画像表示媒体並びに画像形成装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、駆動電圧を低く設定できると共に、外部からの衝撃および長時間の静置によっても長期に渡って安定な表示画像を確保することのできる画像表示媒体、及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
前記課題は、以下の表示デバイス用粒子、画像表示媒体及び画像形成装置を提供することにより解決される。
(1)正又は負に帯電し得る性質、及び色彩を有する表示デバイス用粒子において、粒子全体量に対して、カルシウム元素を0.03mg/100mg以上で0.1mg/100mg以下含み、かつ窒素原子を0.004mmol/g以上で0.03mmol/gより少ない量含むことを特徴とする表示デバイス用粒子。
(2)前記表示デバイス用粒子が、少なくとも、色材と、樹脂と、窒素原子を含む化合物とを含むことを特徴とする前記(1)に記載の表示デバイス用粒子。
(3)対向配置された一対の基板と、一対の基板間の空隙に封入された少なくとも2種類以上の粒子からなる表示デバイス用粒子群とを有する画像表示媒体であって、前記表示デバイス用粒子群における粒子の少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有し、前記正負に帯電し得る粒子が相互に異なる色彩を有し、かつ前記正負に帯電し得る粒子の少なくとも1種が、カルシウム元素を0.03mg/100mg以上で0.1mg/100mg以下含み、窒素原子を、0.004mmol/g以上で0.03mmol/gより少ない量含むことを特徴とする画像表示媒体。
(4)前記正負に帯電し得る粒子の少なくとも1種が、黒色又は有色であることを特徴とする前記(3)に記載の画像表示媒体。
(5)前記正負に帯電し得る粒子の少なくとも1種が、白色であることを特徴とする前記(4)に記載の画像表示媒体。
(6)対向配置された一対の基板と、一対の基板間の空隙に封入された少なくとも2種類以上の粒子からなる表示デバイス用粒子群と、一対の基板間に、画像情報に応じた電界を発生させる電界発生手段を備えた画像形成装置であって、前記表示デバイス用粒子群における粒子の少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有し、前記正負に帯電し得る粒子が相互に異なる色彩を有し、かつ前記正負に帯電し得る粒子の少なくとも1種が、カルシウム元素を0.03mg/100mg以上で0.1mg/100mg以下含み、窒素原子を、0.004mmol/g以上で0.03mmol/gより少ない量含むことを特徴とする画像形成装置。
本発明の表示デバイス用粒子は、特定量のCa元素及び窒素原子を含むため、これを画像表示媒体に用いた場合、繰返し書き換えても、画像濃度が低下して濃度コントラストが低下せず、さらに、画像の均一性が低下することによる画像むらの発生を防ぐことができる。
また、本発明の画像形成装置は、駆動電圧を低く設定できると共に、外部からの衝撃および長時間の静置によっても長期に亘って安定な表示画像を確保することができる。
以下、本発明の表示デバイス用粒子及びそれを用いた画像表示媒体、並びに画像形成装置について詳細に説明する。
[本発明の表示デバイス用粒子の構成]
本発明の表示デバイス用粒子は、正又は負に帯電し得る性質及び色彩を有し、粒子全体量に対して、カルシウム元素を0.03mg/100mg以上で0.1mg/100mg粒子以下含み、かつ窒素原子を、0.004mmol/g以上で0.03mmol/gより少ない量含むことを特徴とする。この表示デバイス用粒子は、特定の元素を特定量含むため、帯電性が向上し、繰返し書き換えても、画像濃度の低下や画像むらの発生を防ぐことができる。また、カルシウム元素の量が0.03mg/100mgより少ないと帯電性向上の効果が望めないので、少なくとも0.03mg/100mg以上、好ましくは0.06mg/100mg以上、より好ましくは0.07mg/100mg以上であることが望ましい。また、窒素原子の量が0.004mmol/gより少ないと同様に帯電性向上の効果が望めないので、少なくとも0.004mmol/g以上、好ましくは0.008mmol/g以上、より好ましくは0.01mmol/g以上であることが望ましい。
表示デバイス用粒子に含まれるカルシウム元素の量が0.1mg/100mg粒子を超え、かつ窒素原子の含有量が0.03mmol/g以上になると、表示デバイス用粒子同士が凝集するために、繰返し書き換えた際に、画像濃度が低下して濃度コントラストが低下し、さらに、画像の均一性が低下して画像むらが発生しやすくなる。
本発明の表示デバイス用粒子は前記のごとき特性を有するものであれば、その構成成分は特に限定されないが、実用上は、粒子中に色材及び樹脂を含むことが好ましく、また、必要に応じて帯電制御剤やポリマー微粒子等の他の成分が含まれていてもよい。なお、色材が帯電制御剤を兼ねてもよい。
(カルシウム元素の測定の測定)
カルシウム元素の量は、蛍光X線で測定する。蛍光X線でトナー樹脂中に含まれるカルシウムの強度を測定して、別途測定した検量線から換算した。
(カルシウム元素量の調節)
表示デバイス用粒子にカルシウムを特定量添加する方法は、最終的に得られる粒子に所定量のカルシウムが含有される方法であれば特に制限なく用いられる。例えば、表示デバイス用粒子を懸濁重合で製造する際の重合反応液に炭酸カルシウム等の無機カルシウム塩を制御した量で添加する方法、重合反応後に無機カルシウム塩を塩酸により分解するとき塩酸量を制御して添加する方法、これらの方法の併用等の方法を用いることができる。前記無機カルシウム塩としては、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウムなどが挙げられる。
また、表示デバイス用粒子にカルシウム元素を含有させるためには、前記のごとき無機カルシウム塩だけでなく、任意のカルシウム含有化合物を用いることができる。
(窒素原子量の調節)
本発明の表示デバイス用粒子に含まれる窒素原子は、表示デバイス用粒子が帯電する際の起点として機能する。例えば、実施例の項で示した窒素原子含有表示デバイス用粒子(黒色粒子)は正に帯電し、組み合わせて用いるもう1種類の表示デバイス用粒子(白色粒子)は負に帯電するが、組み合わせて用いる表示デバイス用粒子の種類によっては、必ずしも窒素原子含有表示デバイス用粒子が正に帯電するものではない。
表示デバイス用粒子に含まれる窒素原子は、色材や樹脂に含まれる形で供給されてもよく、あるいは、色材や樹脂とは別に窒素原子を含む化合物(以下、窒素を含む色材、樹脂及びその他の化合物を総称して「含窒素化合物」ということがある)として供給されてもよい。そして表示デバイス用粒子中の窒素原子含有量は、前記含窒素化合物の量を調節することにより行うことが好まし。
また、本発明の表示デバイス用粒子を、懸濁重合等の湿式重合法を利用して作製する場合には、窒素原子を含む樹脂及び/又は色材を用いると、表示デバイス用粒子に含まれる窒素原子の含有量の調整や、窒素原子の結合形態の選択等が容易になり好ましい。
表示デバイス用粒子に含まれる含窒素化合物における窒素原子の結合形態は、帯電起点として機能するのであれば、如何なる結合形態を取るものであってもよいが、具体的には、第1〜第3アミンの結合形態を取ることが好ましい。
また、含窒素化合物は、重合反応や架橋反応が可能な反応性基を含むモノマーであることが好ましい。なお、モノマー中に含まれる窒素原子の数は1つ以上であれば特に限定されない。
このような特徴を有する含窒素化合物について、下記一般式(1)に示すような1つの窒素原子と、1つの重合反応や架橋反応が可能な基を含むモノマーを具体例として以下に挙げるが、本発明に用いられる含窒素化合物としては、以下の一般式(1)で示されるものに限定されるものではない。
一般式(1) Ra(CH2nN(R1)(R2
一般式(1)において、Raは、反応性基(重合反応性基及び/又は架橋反応が可能な基)を表しており、例えば、アクリロイル基(CH2=CHCOO−)、メタクリロイル基(CH2=C(CH3)COO−)のごとき重合反応可能な2重結合を含む基の他、架橋反応性の官能基を含む基が挙げられ、特に限定されない。nは1〜8の整数を示す。
また、R1およびR2は、水素原子、アルキル基、アリール基(フェニル基等)、アラルキル基(ベンジル基、フェネチル基等)、カルボキシル基、ヒドロキシル基等の置換基を表わし、R1とR2は同一であっても異なっていてもよい。
前記R1及びR2がアルキル基である場合には、その炭素数は1〜8が好ましく、1〜3がより好ましく、メチル基及びエチル基が特に好ましい。
以上に説明したような一般式(1)で表されるような含窒素化合物の具体例として、例えば、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル、メタアクリル酸ジエチルアミノエチルなどのモノマーが挙げられる。
なお、一般式(1)で表されるようなモノマーを用いて本発明の表示デバイス用粒子を作製する場合には、表示デバイス用粒子に含まれる窒素原子の含有量が、既述したように
0.004mmol/g以上で0.03mmol/gより少ない量になるように、一般式(1)で表されるようなモノマーの配合量を調整することが好ましい。
また、本発明の表示デバイス用粒子において、「色彩を有する」とは、粒子が光透過性(透明)ではないことを意味し、黒色、白色、灰色及び有彩色の色を有していることを示す。
(色材)
本発明の表示デバイス用粒子に用いられる色材としては、公知のものであれば特に限定されないが、具体的には以下のものが挙げられる。また、本発明において色彩を有する表示デバイス用粒子を作るための色材としては、黒色、白色、これらの混合色(灰色)及び有彩色の色材が用いられる。
黒色系の色材としては、カーボンブラック、チタンブラック、磁性粉、オイルブラック、等有機、無機系の染・顔料系の黒色材が挙げられる。
白色系の色材としては、ルチル型酸化チタン、アナターゼ型酸化チタン、亜鉛華、鉛白、硫化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム等の白顔料が挙げられる。
その他、有彩色の色材としては、フタロシアニン系、キナクリドン系、アゾ系、縮合系、不溶性レーキ顔料、無機酸化物系の染顔料を使用することができる。具体的には、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デユポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3、等が代表的なものとして好適に挙げられる。
これらの染顔料は、必要に応じて、分散性改良のための表面処理等が施されてもいてもよい。
この他に、有彩色の特定顔料としては、カラーフィルター用の顔料などがあり、400nm〜500nmの範囲に極大の吸収波長を持つ青色顔料、500nm〜600nmの範囲に極大の吸収波長を持つ緑色顔料、及び600nm〜700nmの範囲に極大の吸収波長を持つ赤色顔料などが挙げられる。より具体的には、青色顔料の例としては、C.I.ピグメント・ブルー15(15:3、15:4、15:6など)、21、22、60、64など、緑色顔料の例としては、C.I.ピグメント・グリーン7、10、36、47など、赤色顔料の例としては、C.I.ピグメント・レッド9、97、122、123、144、149、166、168、177、180、192、215、216、224などが挙げられる。
これらの特定顔料は、マスターバッチ顔料として用いられることが好ましい。ここで、マスターバッチとは、色材配合の経済性、色材の分散及び均一性の向上、更には、射出、押し出し成形、計量等の容易性などを改善することを目的として考え出された、最終成形物(本発明では、表示デバイス用粒子)に対する予備的混合物であり、原料樹脂に所望の色彩を有する顔料を高濃度(通常、5〜50質量%)で混合、混練し、ペレット状(又はフレーク状、板状)に加工されたものを指す。
マスターバッチ顔料に用いられる原料樹脂としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸、メタクリル酸、2−ビニルピリジン等のラジカル重合性単量体のホモ重合体および共重合体、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
マスターバッチ顔料の製造方法を以下に示す。まず、前記特定顔料と前記原料樹脂とを、有機溶媒中に粉砕分散させ、顔料分散液を調製する。ここで、粉砕分散処理には、サンドミル、ボールミル、アトライタ等の媒体攪拌ミルが使用される。また、粉砕分散処理は、バッチ式および連続式のいずれの方式によって行ってもよい。その後、この顔料分散液から有機媒媒を除去し、次いで、粉砕を行って、原料樹脂中に特定顔料が均一に分散したマスターバッチ顔料を製造する。
このようにして得られたマスターバッチ顔料を用いて、本発明の表示デバイス用粒子を製造する場合には、マスターバッチ顔料をモノマー中に添加し、分散させて用いる。
色材として、帯電制御剤を兼ねるものの構造としては、電子吸引基あるいは電子供与基をもつもの、金属錯体等のものが挙げられる。その具体例としては、C.I.ピグメント・バイオレット1、C.I.ピグメント・バイオレット3、C.I.ピグメント・バイオレット23、C.I.ピグメント・ブラック1等が挙げられる。
色材の添加量は、色材の比重を1としたとき、粒子全体に対して1〜60質量%の範囲とすることが好ましく、5〜50質量%の範囲とすることがより好ましい。
また、色材が前記特定顔料である場合、色材の比重を1としたとき、粒子全体に対して1〜60質量%の範囲とすることが好ましく、5〜30質量%の範囲とすることがより好ましい。
(樹脂)
樹脂としては、ポリオレフィン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール、等のポリビニル系樹脂;塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体;スチレンーアクリル酸共重合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコン樹脂、及びその変性物;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンのようなフッ素樹脂;ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート;アミノ樹脂;エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、複数の樹脂を混合して使用してもよい。これら樹脂は、架橋させていてもよい。更に、樹脂としては、従来の電子写真法に用いられるトナー用の主要成分として知られる公知の結着樹脂を、問題なく使用することができる。特に、架橋成分を含んだ樹脂を用いることが好ましい。
また、樹脂中に、前記のごとき含窒素モノマーを含ませることが好ましい。
(ポリマー微粒子)
ポリマー微粒子としては、従来公知のポリマーを使用することができるが、併用する色材よりも比重の低いものを使用することが好ましく、また、ポリマー微粒子自身が色彩を有する場合、併用する色材が有する色彩を考慮して、適宜、選択して使用することが好ましい。更に、併用する樹脂としては、後述するものを使用することができるが、メタクリル系又はアクリル系樹脂が好ましく用いられる。
ポリマー微粒子としては、具体的には、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、尿素ホリマリン樹脂、スチレン・アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂等を単独又は複数組み合わせて使用することができるが、これらに限定されるものではない。これらの樹脂は、架橋構造を有していることが好ましく、更に、併用する樹脂相よりも屈折率が高いものであることがより好ましい。
ポリマー微粒子は、球形、不定形、偏平形などの形状を有するものを使用することができるが、球形であることがより好ましい。
ポリマー微粒子の体積平均粒子径は、表示デバイス用粒子よりも小さいものであれば用いることができるが、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。また、粒度分布はシャープなものがよく、より好ましくは、単分散であることが好ましい。
更に、より小さい比重の表示デバイス用粒子を作製する観点から、ポリマー微粒子の一部又は全部が、中空粒子からなることが好ましい。かかる中空粒子の体積平均粒子径は、表示デバイス用粒子よりも小さいものであれば用いることができるが、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。特に、中空粒子の場合、光の散乱の観点から、体積平均粒子径は、0.1〜1μmであることが更に好ましく、0.2〜0.5μmであることが特に好ましい。
ここで、「中空粒子」とは、粒子内部に空隙を有するものを指す。空隙は10〜90%であることが好ましい。また、「中空粒子」は、中空のカプセル状態のものであっても、粒子の外壁が多孔質状態のものであってもよい。
また、中空粒子のうち、中空のカプセル状態のものは、外殻部の樹脂層と粒子内部の空気層との界面における屈折率の差、また、外壁が多孔質状態のものは、外壁と空洞の間の屈折率の差によって起こる光の散乱を利用して白色度を上げること、及び隠蔽性を高めることがができるため、白色の表示デバイス用粒子に内在させることが特に好ましい。
また、本発明の表示デバイス用粒子において、ポリマー微粒子の添加量は、表示デバイス用粒子全体に対して、1〜40質量%の範囲であることが好ましく、1〜20質量%の範囲であることがより好ましい。ポリマー微粒子の添加量が1質量%より少ない場合には、ポリマー微粒子の添加による比重の低減の作用が現われにくい場合がある。また、ポリマー微粒子の添加量が40質量%より多い場合には、好ましい形態の表示デバイス用粒子を作製する際における分散性等の製造性が劣る場合がある。
(その他の添加剤)
本発明の表示デバイス用粒子には、必要に応じて、帯電性を制御するために、帯電制御剤を添加してもよい。帯電制御剤としては、電子写真用トナー材料に使用される公知のものが使用でき、例えば、セチルピリジルクロライド、P−51、P−53(オリエント化学工業製)等の第4級アンモニウム塩、サリチル酸系金属錯体、フェノール系縮合物、テトラフェニル系化合物、カリックスアレン化合物、また、酸化金属微粒子、又は、各種カップリング剤により、表面処理された酸化金属微粒子を挙げることができる。
帯電制御剤としては、無色、低着色力、又は、含まれる粒子全体の色と同系色であることが望ましい。無色、低着色力、又は、含まれる粒子全体の色と同系色(つまり、粒子に含まれる色材の色と同系色)の帯電制御剤を使用することにより、選択される粒子の色相へのインパクトを、低減することができる。
ここで、「無色」とは、色彩を有しないことを意味し、「低着色力」とは、含まれる粒子全体の色彩に与える影響が小さいことを意味する。また、「含まれる粒子全体の色と同系色」とは、それ自身色相を有するものの、含まれる粒子全体の色と同色ないし、近似した色相であり、結果として、含まれる粒子全体の色彩に与える影響が小さいものであることを意味し、例えば、白色顔料を色材として含有する粒子において、白色の帯電制御剤は、「含まれる粒子全体の色と同系色」の範疇に含まれる。いずれにしても、帯電制御剤の色としては、「無色」、「低着色力」、「含まれる粒子全体の色と同系色」にかかわらず、それが含まれる粒子の色が、所望の色となるようなものであればよい。
帯電制御剤の添加量は、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%がよい。また、帯電制御剤の粒子中における分散単位の大きさとしては、体積平均粒子径で、5μm以下のものが好適に用いられ、1μm以下のものであることが好ましい。また、粒子中において相溶状態で存在していてもよい。
本発明の表示デバイス用粒子には、更に、抵抗調整剤が添加されることが好ましい。抵抗調整剤を添加することにより、粒子相互間の電荷交換を早くすることが可能となり、表示画像の早期安定化を達成することが可能となる。ここで抵抗調整剤とは、導電性の微粉末のことを意味し、特に、電荷交換や、電荷の漏洩を適度に生じる導電性の微粉末であることが好ましい。抵抗調整剤を共存させることにより、長期にわたる粒子間摩擦や、粒子−基板表面間摩擦による粒子の荷電量の増大、いわゆるチャージアップを回避することが可能となる。
抵抗調整剤としては、体積抵抗率が1×106Ωcm以下、好ましくは、1×104Ωcm以下の無機微粉末が好適に挙げられる。具体的には、例えば、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、各種導電性酸化物でコートされた微粒子、例えば、酸化スズコートされた酸化チタンなどが挙げられる。抵抗調整剤としては、無色、低着色力、又は含まれる粒子全体の色と同系色のものであることが好ましい。これらの用語の意義については、帯電制御剤のところで説明したものと同様である。抵抗調整剤の添加量としては、着色粒子の色を妨げない範囲であれば問題無く、0.1〜10質量%程度が好ましい。
本発明の表示デバイス用粒子の粒子径としては、一概には言えないが、良好な画像を得るためには、体積平均粒子径が、1〜100μm程度が好ましく、3〜30μm程度がより好ましく、これらの粒度分布はシャープなものがよく、より好ましくは、単分散であることが好ましい。
(表示デバイス用粒子の製造方法)
本発明の表示デバイス用粒子は、懸濁重合、乳化重合、分散重合などの球状粒子を製造する湿式製法や、従来の不定形粒子を製造する粉砕分級法等が挙げられる。また、粒子の形状を揃える為に、熱処理を施すことも好適に行うことができる。
また、粒度分布を揃える方法として、分級操作により、調整することができる。例えば、各種振動篩、超音波篩、空気式篩、及び湿式篩、遠心力の原理を使用したローター回転式分級機、風力分級機等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは、単独、又は多数組み合わせることにより、所望の粒度分布に調整できる。特に精密に調整する場合は、湿式篩を使用するのが好ましい。
また、粒子形状を制御する方法(形状係数を制御する方法)としては、次に示す方法等が好適に挙げられる。例えば、特開平10−10775号公報記載のように、溶媒にポリマーを溶解し着色剤を混合し、得られた混合溶液を無機分散剤の存在下で水系媒体中に分散し、得られた分散液を凍結乾燥することにより溶媒を除去する方法、また、所謂、懸濁重合法において、モノマーと相溶性のある(溶媒と相溶性のない、もしくは、少ない)重合性のない有機溶媒を添加し、懸濁重合をおこない、粒子を作製、取り出し、乾燥させる工程で、有機溶媒を除去させる乾燥方法を適宜選択する方法が好適に挙げられる。
前記の懸濁重合法における乾燥方法としては凍結乾燥法が好適に挙げられ、この凍結乾燥法においては、−10℃ないし−200℃(好ましくは、−30℃ないし−180℃)の範囲で行うことが好ましい。また、凍結乾燥法は、圧力40Pa以下程度で行うが、特に13Pa以下で行うことが好ましい。ここで、有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸プロピル等のエステル系溶剤、ジエチルエーテル等のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、トルエン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶剤、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素系溶剤等が挙げられる。これらの溶媒は、ポリマーを溶解できることが好ましく、また、水に溶解する割合が0〜30質量%程度であるものが好ましい。また、工業化を行うに当たり、安全性、コスト及び生産性をも考慮すると、シクロヘキサンが特に好ましい。
更に、前記のごとき方法の他、特開2000−292971号公報記載のように、複数の微粒子分散液を混合して、微粒子同士を凝集・合一させて、所望の粒子径に増大させる方法や、従来公知の溶融混練、粉砕、分級法などで得られた粒子に、機械的な衝撃力(例えば、ハイブリダイザー(奈良機械製作所)、オングミル(ホソカワミクロン)、θコンポ−ザー(徳寿工作所)等)を加えたり、加熱したりする方法等でも粒子形状を制御することができる。
[本発明の画像表示媒体の構成]
本発明の画像表示媒体は、対向配置された一対の基板と、該一対の基板間の空隙に封入された少なくとも2種類以上の粒子からなる粒子群とからなり、該2種類以上の粒子の少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有し、かつ、前記正負に帯電し得る粒子が相互に異なる色彩を有する画像表示媒体であって、前記正負に帯電し得る粒子のうち少なくとも1種が、前記本発明の表示デバイス用粒子であることを特徴とする。
(2種類以上の粒子からなる粒子群)
本発明における2種類以上の粒子からなる粒子群は、そのうちの少なくとも1種類(第1の粒子)が正に、他の少なくとも1種類(第2の粒子)が負に帯電し得る性質を有し、かつ、前記正負に帯電し得る粒子が相互に異なる色彩を有する。
本発明の画像表示媒体は、前記のごとき表示デバイス用粒子を少なくとも2種類以上含み、少なくとも1種類の粒子が、カルシウム元素及び窒素原子を特定量含むため、粒子間の凝集性及び基板との剥離性が低減される。したがって、本発明の画像表示媒体を画像形成装置に用いると、繰り返し書き換えても画像コントラストの低下や画像ムラの発生を防ぐことができるという安定した表示画像を保持することができ、また、駆動電圧を低く設定できると共に、外部からの衝撃及び長時間の静置よっても長期に亘って安定な表示画像を確保することが可能となる。
また、本発明の画像表示媒体において、正に帯電する粒子(第1の粒子)と負に帯電する粒子(第2の粒子)は、それぞれ1種類のみであっても2種類以上であっても問題なく、2種類以上の場合においても、そのうち一種が本発明の表示デバイス用粒子で構成されていれば、前記と同様の作用機構により本発明の効果が発揮される。
以下、本発明の画像表示媒体において、第1の粒子及び第2の粒子、つまり正負に帯電し得る双方の粒子の総称を「表示粒子」と称することとする。かかる表示粒子は、双方が共に前記本発明の表示デバイス用粒子で構成されていることが好ましいが、窒素原子を含んでいない従来公知の表示デバイス用粒子を併用することもできる。
併用可能な従来公知の粒子としては、少なくとも、色材及び樹脂から構成されており、色材及び樹脂は前記本発明の表示デバイス用粒子と同様のものを用いることができる。また、必要に応じて帯電制御剤やポリマー微粒子等の他の成分が含まれてもよく、色材が帯電制御剤を兼ねる構成であってもよい。
本発明の画像表示媒体において、表示粒子の一方は、白色であることことが好ましく、言い換えれば、表示粒子の一方に、白色系の色材を含むことが好ましい。一方の粒子を白色にすることにより、他方の粒子の着色力、濃度コントラストを向上することができる。この時、一方の粒子を白色にするための白色系の色材としては、酸化チタンが好ましい。色材として酸化チタンを使用することにより、可視光の波長の範囲において、隠蔽力を高くでき、より一層濃度コントラストを向上させることができる。白色系の色材として、特に好ましくは、ルチル型の酸化チタンである。
本発明に用いられる酸化チタンは、異なる粒子径を有する2種類以上のものを併用することが好ましい。酸化チタンは一般的に分散性が悪く、分散性を向上させようとしても、径が大きいものは、比重が重い分、2次、3次凝集の発生が早く、結局、分散安定性が悪化し、隠蔽力を十分発揮できないという場合があった。一方、粒子径の小さいものは、光の散乱を十分起こすことができず、やはり隠蔽力が小さいという場合があった。従って、平均粒子径の異なる2種類以上の酸化チタンを併用することにより、分散安定性及び隠蔽性の向上を両立させることが可能となった。
使用可能な酸化チタンの一次粒子径は、好ましくは、少なくとも1種類は、光学的に隠蔽性の高い粒子径である、0.1μm〜1.0μmであるものがよく、他方の酸化チタンの一次粒子径は、0.1μm未満のものが好ましい。
また、粒子径の小さい酸化チタンには、表面処理を実施してもよい。表面処理剤としては、白色度に影響を与えない範囲で、各種カップリング剤、有機物を溶媒で溶解させたものが使用できる。
ここで、酸化チタンを含有する白色の表示粒子は他の色材を有する表示粒子に比べて特に比重が大きいため、当該表示粒子としてポリマー微粒子を含むような表示デバイス用粒子を用いることは特に好ましい。また、かかる表示デバイス用粒子に内在するポリマー微粒子を中空粒子にすることで、白色度も高まるため、より高いコントラストを期待することもできる。
なお、本発明は、表示粒子の一方が白色であることに制限されるものではない。例えば、表示粒子の一方が黒色もしくは有色であってもよい。但し、当該有色とは、黒色および白色以外の色を意味する。この場合は、例えば、黒色(あるいは有色)の文字とこの色と異なる他の色の文字や記号を切替えて表示するときに特に有効である。
また、表示粒子においては、そのうち一方が正に、他方が負に帯電し得る性質を有するように調整する必要があるが、異なる種類の粒子が衝突したり、摩擦されたりすることで帯電するときには、両者の帯電列の位置関係により、一方が正に、他方が負にそれぞれ帯電する。このため、例えば、上述した帯電制御剤を適宜選択することにより、この帯電列の位置を適切に調整することができる。
表示粒子の粒度としては、表示粒子が白色粒子および黒色粒子からなる場合に、例えば、白色粒子と黒色粒子の粒子径、及び分布をほぼ同等にすることで、いわゆる2成分現像剤のような大粒子径粒子が小粒子径粒子に囲まれ、大きな粒子本来の色濃度を下げる原因となるような付着状態が回避されるので、高い白色濃度及び黒色濃度が得られる。このような観点からは、表示粒子の粒度分布は、変動係数で15%以下程度が好ましく、単分散であることが特に好ましい。なお、当該変動係数とは、表示粒子の粒度分布における体積平均粒子径の標準偏差を、この体積平均粒子径の算術平均値で割った値を100倍したものである。
また、コントラストは白黒粒子の混合比によっても変化することがある。従って、表示粒子の表面積が同等になる程度の混合比率が望ましい。これから大きくずれると比率の多い粒子の色が強くなることがる。但し、同色で濃い色調の表示と淡い色調の表示でコントラストを付けたい場合や、2種類の着色粒子が混合して作り出す色で表示したい場合はこの限りではない。
(基板)
本発明の画像表示媒体に用いられる基板は、対向配置され対を成すようにして用いられるものであり、この一対の基板間の空隙には前記表示粒子が封入される。本発明において、基板とは、導電性を有する板状体(導電性基板)であり、画像表示媒体としての機能を持たせるためには、一対の基板のうち少なくとも一方が透明な透明導電性基板であることが必要となる。その際は、当該透明導電性基板が表示基板となる。
導電性基板としては、基板自体が導電性であっても、絶縁性の支持体表面を導電化処理したものであってもよく、また、結晶であるか非晶質であるかは問わない。基板自体が導電性である導電性基板としては、アルミニウム、ステンレススチール、ニッケル、クロム等の金属及びその合金結晶、Si,GaAs,GaP,GaN,SiC,ZnOなどの半導体を挙げることができる。
絶縁性の支持体としては、高分子フィルム、ガラス、石英、セラミック等を挙げることができる。絶縁性の支持体の導電化処理は、前記基板自体が導電性である導電性基板の具体例で挙げた金属又は金、銀、銅等を、蒸着法、スパッター法、イオンプレーティング法などにより成膜して行うことができる。
透明導電性基板としては、絶縁性の透明支持体の片面に透明電極が形成された導電性基板、又はそれ自体導電性を有する透明支持体が用いられる。それ自体導電性を有する透明支持体としては、ITO(Indium Tin Oxide)、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅等の透明導電性材料を挙げることができる。
絶縁性の透明支持体としては、ガラス、石英、サファイア、MgO,LiF,CaF2等の透明な無機材料、また、弗素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、エポキシ等の透明な有機樹脂のフィルム又は板状体、更にまた、オプチカルファイバー、セルフォック光学プレート等が使用できる。
前記透明支持体の片面に設ける透明電極としては、ITO、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅等の透明導電性材料を用い、蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等の方法により形成したもの、あるいはAl,Ni,Au等の金属を蒸着やスパッタリングにより半透明になる程度に薄く形成したものが用いられる。
これら基板において、対向する側の表面は、表示粒子の帯電極性に影響を及ぼすので、適切な表面状態の保護層を設けることも好ましい態様である。保護層は、主に基板への接着性、透明性、及び帯電列、更には低表面汚染性の観点から選択することができる。具体的な保護層の材料としては、例えばポリカーボネート樹脂、ビニルシリコーン樹脂、フッ素基含有樹脂等を挙げることができる。樹脂の選択は、使用する表示粒子に含まれる主成分の種類を考慮して選択され、また、表示粒子との摩擦帯電の差が小さいものが選択される。
[本発明の画像形成装置の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の画像表示媒体を用いた、本発明の画像形成装置について詳細に説明する。なお、同様の機能を有すものは全図面通して同じ符号を付し、その説明を省略する場合がある。
−第1実施形態−
図1は、本発明の画像形成装置の一例(第1の実施形態)を示す概略構成図である。
第1の実施形態に係る画像形成装置12は、図1に示すように電圧印加手段201を備えている。画像表示媒体10は、画像が表示される側の表示基板14と、これに対向する非表示基板16との間に、これら2つの基板の外周を封止するようにスペーサ204が設けられ、表示基板14、非表示基板16およびスペーサ204で仕切られた隙間に表示粒子として黒色粒子18及び白色粒子20とが封入されている。表示基板14及び非表示基板16の対向面には、後述するように透明電極205が付されているが、非表示基板16の対向面に設けられた透明電極205は接地されており、表示基板14の対向面に設けられた透明電極205は電圧印加手段200と接続されている。
次に、画像表示媒体10の詳細について説明する。
画像表示媒体10を構成する表示基板14は、例えば、サイズが50×50×1.1mmの7059ガラス基板201の対向面に、透明電極(例えばITO透明電極)205と保護層206(例えば厚さ5μmの「PC−Z」ポリカーボネート樹脂からなる層)がこの順に設けられたもので、また、非表示基板16は、前記7059ガラス基板201と同サイズのガラス基板202に、前記のごとき透明電極205と保護層206をこの順に設けたものである。
スペーサ204としては、40×40×0.3mmのシリコンゴムプレートの中央部を15×15mmの正方形に切り抜いて空間を形成したものを利用することができる。
画像表示媒体10の作製に際してはこのシリコンゴムプレートを非表示基板16の対向面側上に設置する。次に、表示粒子として、例えば、体積平均粒子径20μmの酸化チタン含有の球状白色粒子20と、体積平均粒子径20μmのカーボン含有球状黒色粒子18とを質量比2対1の割合で混合し、この混合粒子約15mgを非表示基板16の対向面側上に設置されたシリコンゴムプレートの正方形に切り抜かれた部分にスクリーンを通して振るい落とす。その後、このシリコンゴムプレートに表示基板14の対向面側を密着させ、両基板間をダブルクリップで加圧保持して、シリコンゴムプレートと両基板とを密着させ、画像表示媒体10を形成する。
なお、黒色粒子18および白色粒子20の少なくともいずれか一方は本発明の表示デバイス用粒子が用いられる。
−第2実施形態−
以下、図面を参照して本発明の第2実施形態を詳細に説明する。
図2は、本発明の画像形成装置の他の例(第2の実施形態)を示す概略構成図であり、単純マトリックスを用いた画像表示媒体10に画像を形成するための画像形成装置12について示したものである。
帯電性の異なる複数の(不図示の)表示粒子群が封入された画像表示媒体10の平面方向には、縦および横方向の電圧を制御する電極403An及び404Bn(nは正数)が単純マトリックス構造となるように配置されている。電極403Anは、波形発生装置405B及び電源405Aにより構成された電界発生装置405の電源405Aに接続されており、電極404Bnは、波形発生装置402B及び電源402Aにより構成された電界発生装置402の電源402Aに接続されている。また、電極404Bn、電源405A、電極403Anはシーケンサー406に接続されている。
画像の表示に際しては、電界発生装置402、或いは、電界発生装置405により、各電極403An、404Bnに電位を発生させ、シーケンサ406によって電極の電位駆動タイミングを制御して、各電極の電圧の駆動を制御し、片方の面の電極403A1〜Anには1行単位で表示粒子が駆動できる電界を付与し、他方の面の電極404B1〜Bnには画像情報に応じた電界を面内同時に付与させることができる。
図3〜図5は、図2に示す画像形成装置12の任意の面での画像形成部(画像表示媒体10)の模式断面図の例を示したものである。
表示粒子18、20は、電極面あるいは基板面に接触しており、基板14または基板16の少なくとも一方の面は透明で表示粒子18,20の色を外部から透過してみることができるものである。電極403A,404Bは、図3に示すように、基板14および16が向き合う面側に埋めこまれて一体化していてもよく、図4に示すように基板14、16の内部に埋めこまれて一体化してもよく、図5のように表示基板14および非表示基板16が向き合う面と反対側の面から少し離れた位置に、表示基板14および非表示基板16と分離して設けられてもよい。
画像形成装置12に適宜電界の設定を行なうことにより、単純マトリックス駆動による表示が可能になる。なお、表示粒子18、20は電界に対して移動のしきい値を持つものであれば駆動は可能であり、表示粒子18、20の色、帯電極性、帯電量、などの制限を受けるものではない。
−第3実施形態−
以下、図面を参照して本発明の第3実施形態を詳細に説明する。図6は本発明の画像形成装置の他の例(第3の実施形態)を示す概略構成図であり、具体的には印字電極を用いた画像形成装置について示したものである。
図6に示す画像形成装置12は、印字電極11と、この印字電極に対向配置されアースに接続された対向電極26から構成されている。
印字電極11と対向電極26との間は画像表示媒体10が矢印B方向に搬送可能である。画像表示媒体10は一対の基板(表示基板14および非表示基板16)、この基板間に封入された表示粒子18,20から構成され、矢印B方向への搬送に際しては、非表示基板16側が対向電極26と近接ないし接触し、表示基板側が、印字電極11に近接するように搬送される。
なお、印字電極11は、基板13と、基板13の表示基板14側に設けられた電極15とからなり、印字電極11は不図示の電源に接続されている。
次に、印字電極11の表示基板14側に設けられた電極15の配置や形状について説明する。図7は、印字電極に設けられた電極パターンの例について示す模式図であり、図6において、印字電極11の電極15が設けられた面を、非表示基板16側から表示基板14方向へと見た場合について示したものである。
電極15は、図7(A)に示すように、表示基板14の片側の面に画像表示媒体10の搬送方向(図中矢印B方向)に対して略直交する方向(すなわち、主走査方向)に沿って画像の解像度に応じて所定間隔に1列に並べられている。電極15は、図7(B)に示すように正方形でもよいし、図7(C)に示すようにマトリックス状に配置されていてもよい。
次に、印字電極の詳細について説明する。図8は、印字電極の概略構成図について示したものである。
各電極15には、図8に示すように、AC電源17AとDC電源17Bとが接続制御部19を介して接続されている。接続制御部19は、一端が電極15に接続され、かつ、他端がAC電源17Aに接続されたスイッチ21Aと、一旦が電極15に接続され、かつ、他端がDC電源17Bに接続されたスイッチ21Bからなる複数のスイッチで構成されている。
このスイッチ21A、21Bは制御部60によりオンオフ制御され、AC電源17A及びDC電源17Bと電極15とを電気的に接続する。これにより、交流電圧や直流電圧、又は交流電圧と直流電圧とを重畳した電圧を印加することができる。
次に、第3の実施形態における作用を説明する。
まず、画像表示媒体10が図示しない搬送手段により図中矢印B方向へ搬送され、印字電極11と対向電極26との間に搬送されると、制御部60は、接続制御部19に指示して全てのスイッチ21Aをオンさせる。これにより、すべての電極15にAC電源17Aから交流電圧が印加される。
ここで画像表示媒体10は、電極を持たない一対の基板内の空間に2種類以上の表示粒子群が封入された媒体である。
交流電圧が電極15に印加されると、画像表示媒体10内の黒色粒子18及び白色粒子20が表示基板14と非表示基板16との間を往復運動する。これにより、表示粒子同士の摩擦や表示粒子と基板との摩擦により黒色粒子18及び白色粒子20は摩擦帯電され、例えば、黒色粒子18がプラスに帯電され、白色粒子20は帯電されないか、又はマイナスに帯電される。なお、以下では、白色粒子20はマイナスに帯電されるものとして説明する。
そして、制御部60は、接続制御部19に指示して画像データに応じた位置の電極15に対応するスイッチ17Bのみをオンさせ、画像データに応じた位置の電極15に直流電圧を印加させる。例えば、非画像部に直流電圧を印加し、画像部には直流電圧を印加しないようにする。
これにより、電極15に直流電圧が印加されていた場合、図6に示すように印字電極11が表示基板14と対向する部分にあったプラスに帯電された黒色粒子18は、電界の作用により非表示基板16側へ移動する。また、非表示基板16側にあったマイナスに帯電された白色粒子20は電界の作用により表示基板14側へ移動する。従って、表示基板14側には白色粒子20のみが現れるため、非画像部に対応する部分に画像は表示されない。
一方、電極15に直流電圧が印加されていない場合、印字電極11が表示基板14と対向する部分にあったプラスに帯電された黒色粒子18は、電界の作用に表示基板14側にそのまま維持される。また、非表示基板16側にあったプラスに帯電された黒色粒子18は電界の作用により表示基板14側へ移動する。従って、表示基板14側には黒色粒子18のみが現れるため、画像部に対応する部分に画像が表示される。
これにより、表示基板14側には黒色粒子18のみが現れるため、画像部に対応する部分に画像が表示される。
このようにして、画像に応じて黒色粒子18及び白色粒子20が移動し、表示基板14側に画像が表示される。なお、白色粒子20が帯電されていない場合、黒色粒子18のみが電界の影響を受けて移動する。画像が表示されない部位での黒色粒子18は非表示基板16に移動し、表示基板14側からは白色粒子20によって隠蔽されるため画像の表示は可能である。また、画像表示媒体10の基板間に発生していた電界が消失した後も、表示粒子固有の付着力により表示された画像は維持される。また、これらの表示粒子は、基板間に電界が発生すれば再び移動することができるため、画像形成装置12により繰り返し画像を表示させることができる。
このように、空気を媒体として帯電した表示粒子を電界により移動させるため、安全性が高い。また、空気は粘性抵抗が低いため、高速応答性を満足させることもできる。
−第4実施形態−
以下、図面を参照して本発明の第4実施形態を詳細に説明する。図9は本発明の画像形成装置の他の例(第4の実施形態)を示す概略構成図であり、静電潜像担時体を用いる画像形成装置について示したものである。
図9に示す画像形成装置12は、矢印A方向に回転可能なドラム状の静電潜像担持体24と、これに対向配置された矢印C方向に回転可能なドラム状の対向電極26とから主に構成されており、静電潜像担持体24と、対向電極26との間を矢印B方向に一対の基板間に表示粒子を封入した画像表示媒体10が挿通可能である。
静電潜像担持体24の周囲には、対向電極26が設けられた側のほぼ反対側に、静電潜像担持体24に近接するように帯電装置80が配置されており、帯電装置80の矢印A方向側の静電潜像担持体24表面に静電潜像が形成可能なように光ビーム走査装置82が配置されており、これら3つの部材により静電潜像形成部22が構成されている。
静電潜像担持体24としては、感光体ドラム24を使用することができる。感光体ドラム24は、ドラム状にしたアルミニウムやSUSなどの導電性基体24Aの外周側に光導電層24Bを形成したもので、光導電層24Bとしては公知の種々の材料を使用することができる。たとえばα−Si、α−Se、As2Se3などの無機光導電性材料や、PVK/TNFなどの有機光導電性材料を用いることができ、これらはプラズマCVDや蒸着法やディッピング法などにより形成することができる。また必要に応じて電荷輸送層やオーバーコート層等を形成してもよい。また、導電性基体24Aは接地されている。
帯電装置80は、静電潜像担持体24の表面を所望の電位に一様に帯電するものである。帯電装置80は、感光体ドラム24の表面を任意の電位に帯電させられるものであればよく、本実施の形態では電極ワイヤに高電圧を印加し、静電潜像担持体24との間でコロナ放電を発生させて、感光体ドラム24の表面を一様に帯電するコロトロンを使用したものとする。この他にも、導電性のロール部材、ブラシやフィルム部材等を感光体ドラム24に接触させ、これに電圧を印加して感光体ドラム表面を帯電するものなど、公知の種々の帯電器を使用することができる。
光ビーム走査装置82は、帯電された静電潜像担持体24の表面を画像信号に基づいて微小スポット光を照射し、静電潜像担持体24上に静電潜像を形成するものである。光ビーム走査装置82は、画像情報にしたがって感光体ドラム24表面に光ビームを照射し、一様に帯電された感光体ドラム24上に静電潜像を形成するものであればよく、本実施の形態では光ビーム走査装置82内に設けられたポリゴンミラー84、折り返しミラー86、図示しない光源やレンズ等を備えた結像光学系により、所定のスポット径に調整されたレーザビームを画像信号に応じてオンオフさせながらポリゴンミラー84によって感光体ドラム24の表面を光走査させるROS(RasterOutputScanner)装置とする。この他にもLEDを所望の解像度に応じて並べたLEDヘッド等を使用してもよい。
対向電極26は、例えば弾性を有した導電性ロール部材で構成されている。これにより、画像表示媒体10とより密着させることができる。また、対向電極26は、静電潜像担持体24と図中矢印B方向へ図示しない搬送手段により搬送される画像表示媒体10を挟んで対向した位置に配置されている。対向電極26は、直流電圧電源28が接続されている。対向電極26は、この直流電圧電源28によりバイアス電圧VBが印加される。この印加するバイアス電圧VBは、例えば図10に示すように、静電潜像担持体24上の正の電荷が帯電した部分の電位をVH、帯電されていない部分の電位をVLとした場合、両者の中間の電位となるような電圧とする。
次に、第4実施形態における作用を説明する。
静電潜像担持体24が図9において矢印A方向に回転開始されると、静電潜像形成部22により静電潜像担持体24上に静電潜像が形成される。一方、画像表示媒体10は、図示しない搬送手段により図中矢印B方向へ搬送され、静電潜像担持体24と対向電極26との間に搬送される。
ここで、対向電極26は図10に示すようなバイアス電圧VBが印加されており、対向電極26と対向する位置の静電潜像担持体24の電位はVHとなっている。このため、静電潜像担持体24の表示基板14と対向する部分が正の電荷で帯電されていた場合(非画像部)で、かつ表示基板14の静電潜像担持体24と対向する部分に黒色粒子18が付着していた場合には、正に帯電している黒色粒子18は、表示基板14側から非表示基板16側へ移動し、非表示基板16に付着する。これにより、表示基板14側には白色粒子20のみが現れるため、非画像部に対応する部分に画像は表示されない。
一方、静電潜像担持体24の表示基板14と対向する部分が正の電荷で帯電されていない場合(画像部)で、かつ非表示基板16の対向電極26と対向する部分に黒色粒子18が付着していた場合には、対向電極26と対向する位置の静電潜像担持体24の電位はVLとなっているので、帯電された黒色粒子18は、非表示基板16側から表示基板14側へ移動し、表示基板14に付着する。これにより、表示基板14側には黒色粒子18のみが現れるため、画像部に対応する部分に画像が表示される。
このようにして、画像に応じて黒色粒子18が移動し、表示基板14側に画像が表示される。なお、画像表示媒体10の基板間に発生していた電界が消失した後も、粒子固有の付着力及び粒子と基板間の鏡像力により表示された画像は維持される。また、黒色粒子18及び白色粒子20は、基板間に電界が発生すれば再び移動することができるため、画像形成装置12により繰り返し画像を表示させることができる。
このように、対向電極26にバイアス電圧が印加されているため、黒色粒子18が表示基板14、非表示基板16の何れの基板に付着している場合であっても黒色粒子18を移動させることができる。このため、黒色粒子18を予め一方の基板側に付着させておく必要がない。また、コントラスト及び尖鋭度の高い画像を形成することができる。更に、空気を媒体として帯電した粒子を電界により移動させるため、安全性が高い。また、空気は粘性抵抗が低いため、高速応答性を満足させることもできる。
以上、図面を参照して本発明の画像表示媒体を用いた、本発明の画像形成装置の実施形態について説明したが、本発明の画像形成装置は、これら実施形態に限定されるわけではなく、所望に応じた構成とすることができる。また、表示粒子の色の組合せを黒、白としたが、この組合せに限定されるわけではなく、所望色彩を有する表示粒子を、必要に応じて、適宜選択することができる。
以下、本発明を、実施例を挙げて更に具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。なお、以下の実施例及び比較例においては、既述の[発明を実施するための最良の形態]の項で説明した第1の実施形態に係る画像表示媒体および画像形成装置(図1に示す画像表示媒体および画像形成装置)を用いた。このとき、各部材の大きさ、材質等も既述の[発明を実施するための最良の形態]の項で説明したものと同様とした。
本発明の表示デバイス用粒子中に含まれるカルシウム元素の量及び窒素原子の量は以下のようにして測定した。
<カルシウム元素量の測定>
カルシウム元素の量は、蛍光X線で測定した。蛍光X線で既知量の表示デバイス用粒子に含まれるカルシウム強度を測定し、別途測定した検量線から換算して、表示デバイス用粒子中のカルシウム元素量を計算した。
(白色粒子の作製)
−分散液Aの調製−
下記組成を混合し、直径10mmのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液Aを調製した。
<組成>
・メタクリル酸シクロヘキシル: 64質量部
・酸化チタン(白色顔料): 30質量部
(一次粒子径0.3μm、タイペークCR63:石原産業製)
・ポリマー微粒子(中空粒子): 5質量部
(一次粒子径0.3μm、SX866(A):JSR製)
・帯電制御剤: 1質量部
(SBT−5−0016:オリエント化学工業製)
−分散液Bの調製−
下記組成を混合し、分散液Aと同様にボールミルにて微粉砕して分散液Bを調製した。
<組成>
・炭酸カルシウム: 40質量部
・水: 60質量部
−混合液Cの調製−
下記組成を混合し、超音波機で脱気を10分間行い、ついで乳化機で攪拌して混合液Cを調製した。
<組成>
・分散液B: 7.0g
・20%食塩水: 50g
分散液A35gと、ジビニルベンゼン1gと、重合開始剤V601を0.35g秤量して充分混合し、超音波機で脱気を10分行った。この混合液を前記混合液Cの中に入れ、乳化機で乳化を実施した。次に、この乳化液を瓶に入れ、シリコーン詮をし、注射針を使用し、減圧脱気を充分行い、窒素ガスで封入した。次に、70℃で10時間反応させ粒子を得た。得られた微粒子粉をイオン交換水中に分散させ、10%塩酸水50gで炭酸カルシウムを分解させ、ろ過を行った。その後、充分な蒸留水で洗浄し、目開き:10μm、15μmのナイロン篩にかけ、粒度を揃えた。これを乾燥させ、平均粒子径12.56μmの白色粒子−1(表示デバイス用粒子)を得た。
(黒色粒子1の作製)
分散液Aの代わりに、含窒素化合物としてジエチルアミノエチルメタクリレートを溶解させた下記分散液Dを用いた以外は、前記の白色粒子−1の作製と同様にして、黒色粒子−1(本発明の表示デバイス用粒子)を作製した。得られた黒色粒子−1の平均粒子径は13.5μmであった。
黒色粒子1に含まれるカルシウム元素の量は、0.09mg/100mgであり、また、黒色粒子1に含まれる窒素原子の量は0.005mmol/gであった。
−分散液Dの調製−
下記組成を混合し、直径10mmのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液Dを調製した。
<組成>
・メチルメタクリレート: 53.946質量部
・ジエチルアミノエチルメタクリレート: 0.054質量部
・マイクロリスブラック: 6質量部
(黒色粒子2の作製)
分散液Aの代わりに、含窒素化合物としてジエチルアミノエチルメタクリレートを溶解させた下記分散液Eを用い、塩酸は80g使った以外は、前記の白色粒子−1の作製と同様にして、黒色粒子−2(本発明の表示デバイス用粒子)を作製した。得られた黒色粒子−2の平均粒子径は13.34μmであった。
黒色粒子2に含まれるカルシウム元素の量は0.05mg/100mgであり、また、黒色粒子2に含まれる窒素原子の量は0.023mmol/gであった。
−分散液Eの調製−
下記組成を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液Eを調製した。
<組成>
・メチルメタクリレート: 52.92質量部
・ジエチルアミノエチルメタクリレート: 0.4質量部
・マイクロリスブラック: 6質量部
(チバスペシャリティケミカルズ製)
・帯電制御剤: 1重量部
(COPY CHARGE PSY VP2038:クラリアントジャパン製)
(黒色粒子3の作製)
分散液Aの代わりに、下記分散液Fを用い、また、塩酸水溶液は、10gの塩酸水で炭酸カルシウムを分解した以外は、前記の白色粒子−1の作製と同様にして、黒色粒子−3(表示デバイス用粒子)を作製した。得られた黒色粒子−3の平均粒子径は12.87μmであった。
黒色粒子3に含まれるカルシウム元素の量は0.16mg/100mgであり、また、黒色粒子3に含まれる窒素原子の量は0mmol/gであった。
−分散液Fの調製−
下記組成を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液Fを調製した。
<組成>
・メチルメタクリレート: 90質量部
・マイクロリスブラック: 10質量部
(チバスペシャリティケミカルズ製)
(黒色粒子4の作製)
分散液Aの代わりに、含窒素化合物としてジエチルアミノエチルメタクリレートを溶解させた下記分散液Gを用い、20gの塩酸水で炭酸カルシウムを分解した以外は、前記の白色粒子−1の作製と同様にして、黒色粒子−4(表示デバイス用粒子)を作製した。得られた黒色粒子−4の平均粒子径は13.25μmであった。
黒色粒子4に含まれるカルシウム元素の量は0.12mg/100mgであり、また、黒色粒子4に含まれる窒素原子の量は0.89mmol/gであった。
−分散液Gの調製−
下記組成を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液Gを調製した。
<組成>
・メチルメタクリレート: 51.3質量部
・ジエチルアミノエチルメタクリレート: 1.5質量部
・マイクロリスブラック: 6質量部
(チバスペシャリティケミカルズ製)
<実施例1〜2、比較例1〜2>
表1に示すように、前記したようにして得られた白色粒子および黒色粒子1〜4を組み合わせた2組の表示デバイス用粒子を混合したセット(表示粒子1〜4)を作製した。
この表示粒子1〜4を用い、図1に示す第1の実施形態の画像形成装置に用いられる画像表示媒体の対向配置された基板(表示基板14、非表示基板16)間の空隙に封入し、実施例1〜2及び比較例1〜2の画像表示媒体を得た。このとき、白色粒子と、黒色粒子と、の配合比率(個数基準)としては、白色粒子:黒色粒子=2:1となるようにした。
(評価)
得られた画像表示媒体及び画像形成装置について、以下に示す評価を行った。
−駆動電圧−
白色粒子20と黒色粒子18とを質量比2:1で混合した二粒子の所定量を封入した前記画像表示媒体10の表示基板14の透明電極205に直流電圧100Vを印加すると、非表示基板16側にあった負極性に帯電された白色粒子20の一部が電界の作用により表示基板14側へ移動し初め、直流電圧(駆動電圧)を印加すると表示基板14側へ多くの白色粒子20が移動して表示濃度はほぼ飽和した。
この時、正極性に帯電された黒色粒子18は非表示基板16側へ移動した。このあと、電圧を0Vとしても、表示基板14上の表示粒子は移動せず、表示濃度に変化はなかった。このとき印加する直流電圧を駆動電圧とし、この駆動電圧を表1に示す。
ここで、画像の評価方法は、電圧の極性切替えの前後それぞれの画像において、20mm×20mmのパッチ内の5ヶ所を濃度測定計X−Rite404で測定して、その5ヶ所の黒色の反射濃度の平均値を画像毎に算出した。平均反射濃度が1.2以上であれば、画像濃度は良好である(表の○)と判定し、1.2より低い場合には良好でない(表の×)と評価した。
また、画像ムラは、目視により判断した。表1において○は画像に問題なしを、×は大きなムラが観察され、実用上使用不可であることを意味する。
この黒色の反射濃度および画像ムラについて、初期表示の状態と、電圧の極性切り替えを 300Hzで1分間行い、これを合計5回繰り返して行った後について評価した結果を表1に示す。
表1に示す結果から、黒色粒子に含まれる窒素原子の含有量を0.004mmol/g以上で0.03mmol/gより少ない量とし、かつ黒色粒子に含まれるカルシウム元素を0.03mg/100mg以上で0.1mg/100mg以下にすることにより、黒色の反射濃度が十分に高く、画像ムラが無く、また、長期に亘る繰り返し表示の後においても黒色の反射濃度の顕著な低下や、画像ムラの発生がなく、良好な画像が得られることがわかった。
本発明の画像形成装置の一例(第1の実施形態)を示す概略構成図である。 本発明の画像形成装置の他の例(第2の実施形態)を示す概略構成図である。 図2に示す画像形成装置12に用いられる画像表示媒体10における任意の箇所での断面を示す概念図である。 図2に示す画像形成装置12に用いられる他の画像表示媒体10における任意の箇所での断面を示す概念図である。 図2に示す画像形成装置12に用いられる他の画像表示媒体10における任意の箇所での断面を示す概念図である。 本発明の画像形成装置の他の例(第3の実施形態)を示す概略構成図である。 印字電極の電極のパターンを示す模式図である。 印字電極の概略構成図である。 本発明の画像形成装置の他の例(第4の実施形態)を示す概略構成図である。 静電潜像担持体及び対向電極における電位を示す図である。
符号の説明
10 画像表示媒体
11 印字電極
12 画像形成装置
13 印字電極11の表示基板14側の面
14 表示基板
15 電極
16 非表示基板
17A AC電源
17B DC電源
18 表示粒子(黒色粒子)
19 接続制御部
20 表示粒子(白色粒子)
22 静電潜像形成部
24 静電潜像担持体(感光体ドラム)
24A 導電性基体
24B 光導電層
26 対向電極
28 直流電圧電源
60 制御部
80 帯電装置
82 光ビーム走査装置
84 ポリゴンミラー
86 折り返しミラー
204 スペーサ
205 透明電極
206 保護層
402 電界発生装置
402A 電源
402B 波形発生装置
403 電極An
404 電極Bn
405 電界発生装置
405A 電源
405B 波形発生装置
406 シーケンサー

Claims (6)

  1. 正又は負に帯電し得る性質、及び色彩を有する表示デバイス用粒子において、粒子全体量に対して、カルシウム元素を0.03mg/100mg以上で0.1mg/100mg以下含み、かつ窒素原子を0.004mmol/g以上で0.03mmol/gより少ない量含むことを特徴とする表示デバイス用粒子。
  2. 前記表示デバイス用粒子が、少なくとも、色材と、樹脂と、窒素原子を含む化合物とを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示デバイス用粒子。
  3. 対向配置された一対の基板と、一対の基板間の空隙に封入された少なくとも2種類以上の粒子からなる表示デバイス用粒子群とを有する画像表示媒体であって、前記表示デバイス用粒子群における粒子の少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有し、前記正負に帯電し得る粒子が相互に異なる色彩を有し、かつ前記正負に帯電し得る粒子の少なくとも1種が、カルシウム元素を0.03mg/100mg以上で0.1mg/100mg以下含み、窒素原子を、0.004mmol/g以上で0.03mmol/gより少ない量含むことを特徴とする画像表示媒体。
  4. 前記正負に帯電し得る粒子の少なくとも1種が、黒色又は有色であることを特徴とする請求項3に記載の画像表示媒体。
  5. 前記正負に帯電し得る粒子の少なくとも1種が、白色であることを特徴とする請求項4に記載の画像表示媒体。
  6. 対向配置された一対の基板と、一対の基板間の空隙に封入された少なくとも2種類以上の粒子からなる表示デバイス用粒子群と、一対の基板間に、画像情報に応じた電界を発生させる電界発生手段を備えた画像形成装置であって、前記表示デバイス用粒子群における粒子の少なくとも1種類が正に、他の少なくとも1種類が負に帯電し得る性質を有し、前記正負に帯電し得る粒子が相互に異なる色彩を有し、かつ前記正負に帯電し得る粒子の少なくとも1種が、カルシウム元素を0.03mg/100mg以上で0.1mg/100mg以下含み、窒素原子を、0.004mmol/g以上で0.03mmol/gより少ない量含むことを特徴とする画像形成装置。
JP2004178058A 2004-06-16 2004-06-16 表示デバイス用粒子、画像表示媒体および画像形成装置 Expired - Lifetime JP4661096B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004178058A JP4661096B2 (ja) 2004-06-16 2004-06-16 表示デバイス用粒子、画像表示媒体および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004178058A JP4661096B2 (ja) 2004-06-16 2004-06-16 表示デバイス用粒子、画像表示媒体および画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006003510A JP2006003510A (ja) 2006-01-05
JP4661096B2 true JP4661096B2 (ja) 2011-03-30

Family

ID=35771967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004178058A Expired - Lifetime JP4661096B2 (ja) 2004-06-16 2004-06-16 表示デバイス用粒子、画像表示媒体および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4661096B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007322782A (ja) * 2006-06-01 2007-12-13 Bridgestone Corp 情報表示用パネルおよびその製造方法
JP2008026469A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Bridgestone Corp 表示媒体用粒子およびそれを用いた情報表示用パネル

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002107771A (ja) * 2000-09-29 2002-04-10 Fuji Xerox Co Ltd 画像表示媒体および画像形成装置
JP2003057688A (ja) * 2001-08-21 2003-02-26 Fuji Xerox Co Ltd 画像表示媒体、及び画像形成装置
JP2003208107A (ja) * 2002-01-10 2003-07-25 Fuji Xerox Co Ltd 画像表示媒体およびその製造方法
JP2003241230A (ja) * 2001-12-12 2003-08-27 Fuji Xerox Co Ltd 表示デバイス用粒子及びそれを用いた画像表示媒体、並びに画像形成装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002107771A (ja) * 2000-09-29 2002-04-10 Fuji Xerox Co Ltd 画像表示媒体および画像形成装置
JP2003057688A (ja) * 2001-08-21 2003-02-26 Fuji Xerox Co Ltd 画像表示媒体、及び画像形成装置
JP2003241230A (ja) * 2001-12-12 2003-08-27 Fuji Xerox Co Ltd 表示デバイス用粒子及びそれを用いた画像表示媒体、並びに画像形成装置
JP2003208107A (ja) * 2002-01-10 2003-07-25 Fuji Xerox Co Ltd 画像表示媒体およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006003510A (ja) 2006-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100864226B1 (ko) 표시 디바이스용 입자, 이것을 사용한 화상 표시 디바이스 및 화상 형성 장치
US6876486B2 (en) Particles for display device, image display medium using the same, and image forming device
US7295364B2 (en) Colorant, particles for display device, image display medium and image forming apparatus
US6809854B2 (en) Image display medium and image forming device
US7023608B2 (en) Particle for a display device, image display medium and image forming apparatus
US7321460B2 (en) Particle for display device, method for manufacturing particle for display device, image display medium and image forming apparatus
JP2002202531A (ja) 画像表示媒体および画像形成装置
JP4661096B2 (ja) 表示デバイス用粒子、画像表示媒体および画像形成装置
JP4525078B2 (ja) 画像表示媒体、及び画像形成装置
US6950084B2 (en) Image display medium and image forming apparatus
JP4586356B2 (ja) 画像表示媒体および画像形成装置
JP4586360B2 (ja) 表示デバイス用粒子、表示デバイス用粒子の製造方法、画像表示媒体および画像形成装置
JP4296708B2 (ja) 画像表示方法
JP4701609B2 (ja) 画像表示媒体及び画像形成装置
JP4572520B2 (ja) 画像表示媒体および画像形成装置
JP2002174829A (ja) 可逆性画像表示媒体
JP4635419B2 (ja) 画像表示媒体及び画像形成装置
JP4501393B2 (ja) 表示デバイス用粒子、画像表示媒体および画像形成装置
JP2002156664A (ja) 画像表示方法及び画像形成装置
JP2004198881A (ja) 表示デバイス用粒子及び、それを用いた画像表示媒体並びに画像形成装置
JP2006267747A (ja) 画像表示媒体、及び画像形成装置
JP2009139655A (ja) 表示媒体、及び表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100810

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4661096

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250