JP4658671B2 - 車両用セキュリティ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用セキュリティ装置に関するもので、より具体的には、車両に装着する車載機および使用者が持ち歩く携帯機とを備えて構成され、それら両者間でセキュリティ動作のための双方向の通信を行なうものにおける制御方式の改良に関する。
車両用セキュリティ装置は各種のものがあるが、その一タイプとして、車両に本体(車載機)を装着すると共に使用者は携帯機を持ち歩くようにし、その車載機と携帯機との間で双方向通信を行なうことでセキュリティを確保するようなものがある。係るタイプの車両用セキュリティ装置としては、例えば特許文献1などがある。
係る双方向通信型の車両用セキュリティ装置では、車載機には警戒動作を起動した状態(armed:アーム)と、警戒動作を解除した状態(disarmed:ディスアーム)の2つの状態(動作モード)があり、前者を警戒モード、後者を非警戒モードと呼ぶことにする。この警戒モード,非警戒モードは、携帯機に対するマニュアル操作(所定のスイッチの押下)に基づいて携帯機から車載機に向けて送信される制御信号により切り替え設定できるようになっている。この制御信号は、警戒モード設定命令信号と非警戒モード設定命令信号のように、制御内容を示すコードを含むものもあれば、単純に制御信号を送り、車載機側で、係る制御信号を受信すると、現在の状態を切り替える(現在のモードが警戒モードであれば、非警戒モードに解除する切り替えを行ない、現在のモードが非警戒モードであれば、警戒モードにセットする切り替えを行なう)ものもある。
また、車載機は車両の各部に配置した状態センサと接続してあり、それら状態センサから検知信号を待ち受けて車両の現在状態を監視する。その車載機は、異常検出の際に携帯機にその旨(報知信号)を送信することで使用者に車両の異常を報知することで利用者に異常を知らせるようになっている。
係る従前の双方向通信型の車両用セキュリティ装置においては、通常、警戒モードに移行(アームされた)後、車載機が異常を検知すると、車載機から威嚇するための警報を行なうとともに携帯機に異常を知らせるようにしている。すなわち、係る双方向通信型の車両用セキュリティ装置が開発される前は、携帯機から車載機に対して上記のモード切替の命令等を送信し、車載機は携帯機からの命令に従って異常の監視や、異常時には大きな警報音を発する等の警報処理を行なうことで、侵入者に対する威嚇を行なうとともに、その警報音により周囲の人(自宅の駐車場においている場合に、自宅にいる自動車の所有者等)に知らせるようにしていた。しかし、必ずしも自宅内に自動車の駐車場が設けられるとは限らず、自宅から離れた場所に駐車場を借りているユーザや、外出先で駐車する等、車載機を載せた車両の駐車位置と、携帯機を持った運転者(ユーザ)の存在位置が離れており、車載機が威嚇のために発する警報音をユーザが聞くことが出来ない事態も生じる。これに対し、双方向通信型の車両用セキュリティ装置の場合には、異常を検知した車載機から携帯機に対して異常通知が送られてくるため、車両から離れた位置に存在している携帯機を持ったユーザもその異常を知ることが出来る。そして、双方向通信型の車両用セキュリティ装置においても、従来の単方向の車両用セキュリティ装置における威嚇のため警報音の発生等の機能をそのまま残し、上述したように、車載機が異常を検出した場合には、その場で警報音を発生しつつ、携帯機に対しても異常を通知するようにしている。
車載機と携帯機との間ではID(Identification)つまり個体識別のためのID信号を送受信して互いを確認する構成とし、双方向通信は、車両から離れた位置に存在するユーザ(携帯機)に対しても異常信号を通知する必要などから、通信可能な範囲が比較的広くなる特定小電力無線の規格を採ることがある。
そして、車載機におけるモードの切り替えは、上述したように、携帯機に対するユーザのマニュアル操作以外にも、車載機が状態の変化を検知し、自動的に行なうものもある。例えば、車載機が携帯機が送るID信号(通信信号)の電界強度をモニタし、電界強度が所定値以下では携帯機(使用者)が車両から所定以上に離れたと判定し、ドアの施錠を行ない、警戒モードの動作に入る。一方、対応するID信号(通信信号)の電界強度が所定以上では携帯機(使用者)が車両の近辺にあると判定し、ドアの解錠を行ない、非警戒モードの動作に入る。もちろん、係るドアの解錠/施錠とは別に、電界強度に基づいて警戒モードと非警戒モードの切り替えを行なうようにしても良い。特定小電力無線を利用しつつ、このようにモードの切り替えを自動的に行なうようにするためには、ID信号は特定小電力無線の規格のため所定の休止時間を挟んで周期的にその送信を繰り返すことになる。
また、警戒モード,非警戒モードの切り替えを自動化する制御方法には、上記のように携帯機からのID信号(通信信号)の電界強度に応じて切り替える構成の他に、イグニッションキーの状態を制御判定に利用する考えがある。つまり、車載機には状態センサとしてイグニッションキーの位置を検知するキー位置センサを接続し、イグニッションキーを引き抜く、あるいはイグニッションキーをACC−OFFにすること、という動作をモニタして、これらの動作があった場合は、所定時間が経過した後に警戒モードに切り替える制御を行なうものである。つまり、上記の動作は、通常、運転者が車両から降車する前に行われる動作であるため、係る動作から一定時間経過後には運転者は車両から降りるとともに、車両から離れていくと推定できるためである。そこで、一定のマージンを取って警戒モードに移行させるのである。
特開2001−88661号公報
しかしながら、そうした従来の車両用セキュリティ装置では以下に示すような問題がある。上述したようなモード切替を自動的に行ないつつ双方向通信を行なうようにした場合には、ID信号は休止時間を挟むものの定常的(周期的)にその送信を繰り返すことから、電力消費が大きくなる問題がある。そして相手側では、到来するID信号を定常的に受信待ち受けすることになるため、やはり電力消費が大きくなってしまう。また、携帯機の側では車載機が知らせる異常検出を示す報知信号を定常的に待ち受ける動作となり、何れにしても長期間の定常的な受信待ち受けはバッテリに大きな負担となる。特に、携帯機は軽量,小型化の要求が大きく、バッテリをむやみと大容量化できない制限があり、深刻な問題になっている。
また、個体識別のためのID信号は適宜に暗号化する構成を採るが、これを定常的に送信し続けることは不審者が傍受しやすくなり、偽装される可能性が高くなるという問題も有する。さらに、通常、携帯機の使用している周波数は同一であるため、自動的にモード切替を行なうようにしたシステムに対応した複数の携帯機を同一敷地内で使用された場合、各携帯機から定常的に送信が行なわれるので、混信し誤動作や受信不能の状態に陥ることがある。
また、車の降車,乗車に、「ドアのロック,アンロック」と「セキュリティ装置のアーム,ディスアーム」を、両方、行なうのは面倒であり、自動的に、アーム,ディスアームされると便利である。
その方法として一般的なのは、セキュリティ装置のアーム,ディスアームの切り替えをドアのロック,アンロックに連動させる方法である。しかし、この場合の欠点は、セキュリティ装置は一般的に後から付けられるので、車に付属していた車の鍵や純正のキーレスエントリーシステムのリモコンでロック,アンロックしても、後付のセキュリティ装置と連動させることはできずアーム,ディスアームは出来ない。即ち、セキュリティ装置を作動させている場合は車に付属していた車の鍵や純正のキーレスリモコンは使用できない。また、セキュリティ装置にもロック、アンロックの制御を行なう回路が必要となる。車への取り付けも配線等に手間がかかる。
従来から、アームのみを自動で行なう方法としてイグニッションキーをoffにして一定時間後にアームさせる方法は行なわれている。しかし、ディスアームは、前記、定常的に送信する自動方式以外には殆どなかった。
なお、上記した特許文献1では、携帯機からはID信号を定常的に送信するような構成は採らないものの、ドアの開閉制御のためのアンロック信号を定常的に自動送信するようにした構成例があり、そうした構成においても電力消費が大きくなる問題が生じる。
したがって、消費電力の点を考慮すると、ID信号(通信信号)を定常的に送受信しない構成を採るのが好ましい。その場合、警戒モード,非警戒モードの自動化切り替えの制御には、ID信号(通信信号)の電界強度をモニタする構成では判定できないので、上記した他の方法、つまりイグニッションキーの状態をモニタする構成を採ることになる。
ところが、イグニッションキーの状態に応じた動作モードの自動化切り替えでは、過剰な警報動作や誤った警報動作を起こす問題がある。例えば、使用者がイグニッションキーをACC−OFFとして荷物の積み下ろし作業を始めると、イグニッションキーをACC−OFFとした後から所定時間が経過した後には警戒モードに切り替わることから、ドア開状態で作業中の使用者を不審者であると判定してしまい、所定の警報動作を起動することが起きる。
また最近は状態センサとして、ドップラセンサなど、物体の動き(移動体)の検知が行なえるセンサ手段を設けており、車両の近辺にある移動体を全て検知し得るようになってきている。このため、使用者が車両の近辺で立ち話などをしていると、車載機の側が警戒モードに切り替わった後には、その使用者本人の挙動を検知してしまい、車載機の側で異常検出であると判定して大音響で警報を鳴らすといった所定の警報動作を起動することが起きる。
何れにしても、使用者(携帯機)が車両の近辺にいるときは、車載機の側で何らかの異常検出があったとしても、車両の近辺にいる使用者が直ちに対応行動を取れることから大音響の警報音は必要なく、近隣に迷惑になるため過剰な警報動作を止めたいという要求がある。しかし、使用者(携帯機)が車両の近辺にあるという状況だけで単純に非警戒モードに切り替えることは、設計上想定していない不測の事態も起こり得るため好ましくなく、警戒モードの動作は止めたくない。
また例えば、車両を駐車させた場所が比較的に往来の多い道路に面しているような場合は、当該道路を車両や人間あるいは動物などが通るたびに車載機の側で状態センサ(ドップラセンサ)がそれを検知してしまい、これを異常検出として報知することになる。そして、こうした過剰な警報動作は、例えば夜間などでは近隣に迷惑がかかるという問題になる。
この発明は上記した課題を解決するもので、その目的は、電力消費を低減することができ、使用者(携帯機)が車両の近辺にある状況では過剰な警報動作や誤った警報動作を停止し、しかし警戒モードは停止するのではなく本来の警戒動作は維持し得る車両用セキュリティ装置を提供することにある。
さらに、ID信号等の制御のために携帯機と車載機との間で送受信する信号を不審者に傍受されにくく、また、例え複数の携帯機が同一敷地内で使用された場合でも混信するおそれを可及的に抑制できる車両用セキュリティ装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明に係る車両用セキュリティ装置は、車両に装着する車載機および使用者が持ち歩く携帯機に、送信機と受信機と各部の動作を制御する制御手段とをそれぞれ設け、前記車載機と前記携帯機との間でセキュリティ動作のための双方向の通信を行なう車両用セキュリティ装置であって、前記車載機の制御手段は、前記車両の各部に設けた状態の検知を行なう状態センサからの検知信号を待ち受けて車両の現在状態を監視し、車両が異常状態にあるか否かの判定を行ない、異常検出したときに前記携帯機に異常検出についての警報レベルを含む報知信号を送信する機能を有し、前記携帯機に電界強度測定手段を設け、前記携帯機の制御手段は、受信した前記報知信号を解析し、前記警報レベルが低レベル警報を示すときは前記報知信号に返答する応答信号を送信し、前記警報レベルが低レベル警報でないときは応答信号を送信しない制御を行なう機能と、前記警報レベルが少なくとも低レベル警報でない場合には警報報知を行う機能と、前記携帯機に設けた電界強度測定手段が測定した電界強度の情報を送信する機能を有し、前記車載機の制御手段は、前記報知信号の送信後は前記携帯機からの応答信号を待ち受けし、設定した応答信号の待ち時間中にその応答信号を受信しない場合、または当該応答信号の受信があり、前記電界強度の情報から前記携帯機に設けた電界強度測定手段が測定した電界強度が所定値を超えない場合には、前記異常状態に伴う通常の警報動作を行ない、前記応答信号の受信があり、前記電界強度が所定値を超える場合には前記通常の警報動作を行わない制御を行うようにした。また、前記携帯機の制御手段は、前記応答信号を送信した場合に警報報知を行うようにしてもよい。警報動作による警報を発する際の警報手段は、車載機に実装されていても良いし、例えば、車両のスモールランプやクラクションなどの、車両に既存の装置として組み込まれているものでもよい。
係る構成を採ると、車載機が異常を検出したときに、当該異常検出についての報知コードを携帯機に送り、その報知コードを受信した携帯機は、報知コードが対策すべき所定の警報動作を必要とする報知であるときは応答コードを車載機に返答し、その応答コードを受けた車載機は車両における警報動作を判定してこれを発動させる。
所定の警報動作を必要とする報知コードとは、車載機における異常状態、例えばセキュリティ上極めて重大な異常、あるいは誤動作の可能性もある異常、などを含むものでもよく、何れの状態センサによって検知されたかの状態でもよい。また、状態センサ毎に異常状態を設定してその結果を送るようにしてもよい。
携帯機はそれら何れの報知コードに対しても応答コードを返してもよいが、軽度な異常状態あるいは特定の状態センサの異常検出に対してのみ応答コードを返すようにしてもよい。
また、車載機から送り出す通信信号に、報知コードと共に返答を要求する要求コードを加えることもできる。このようすると、携帯機は要求コードがあるときにのみ応答コードを返答する構成となり、常時応答コードを送信しなくても良いので、省電力効果が期待できる。
例えば、報知コードが、ドップラセンサによる挙動判定の報知であるときは、使用者やその関係者の影響である確率が高く、応答コードを返すことで不要または迷惑な警報を回避することができる。異常検出が、軽度な振動による場合も外部からの影響が多く、セキュリティとしては緊急な状況でないため同様の動作をさせればよい。逆に、ドア開やカレントセンサ、ドップラセンサによる乗り込み検知があった場合には使用者が近くにいたとしても緊急の警告が必要であるとして携帯機から応答コードを待つことなく警告度の高い警報を行なうように構成してもよい。
すなわち本発明では、車載機が異常を検出した場合に携帯機に異常を報知し、携帯機がその報知コードを受信した場合には直ちに応答コードを送信し、車載機は携帯機に異常を報知してから所定時間内に携帯機からの応答コードを受けることによって車両の近くに携帯機(使用者)が存在するものとして車載機からの警報を行なわない(未警報)、かまたは警報度の低い警報(予備警報)を行なう。そして、応答コードを受信しない場合はその異常状態に対応した予め定められた警報(通常警報)を行なう。
このようにすれば、車載機は異常を検出した段階で携帯機に報知コードを送信し、受信機を所定の時間だけ動作させることでよい。そして携帯機もIDコードを定常的に送信する必要がなく、車載機からの報知コードを受信してから所定の時間だけ応答コードを送信することでよい。
携帯機は、車載機が送信する報知コードを定常的に受信待ち受けする必要があるように見えるが、そうではなく、所定の長いオフ期間を挟んで周期的に受信待ち受けすることで報知コードの受信が行なえる。
車載機においては、異常を検出した場合にのみ異常警報を発せられればよいため、ある程度連続して送出することによる省電力への影響は少なくすることができる。携帯機は車載機が行なう所定時間の連続送信に見合う程度まで受信待ち受けを周期的な受信に間隔を定めることができ、このため受信機の周期動作の比率を高くすることができる。
例えば、車載機が送信する通信信号は1フレームを100msとし、その1フレームにIDコード,異常検出に係る報知コードおよび報知情報などの送信データを含ませる構成とする。これは10フレームを連続に送信する設定では送信時間は1sになる。これに対して、携帯機は周期的に受信待ち受けする動作を行なうことでよく、例えば800msのオフ期間を挟んで受信待ち受けを200ms行なう設定を採ることができ、200msの受信待ち受け期間中に少なくとも1フレームは報知コードの受信が行なえることになる。この場合、携帯機の周期的な受信待ち受けの比率を1/4になり、すなわち、フレーム周波数と連続送信フレーム数との関係から受信待ち受けの動作周期を設定でき、連続送信フレーム数が多いほど休止時間の比率を高くすることができる。
また、送信出力を大きくすれば携帯機の受信感度も高くする必要性はないため回路の省電力化にもつなげることができる。またこれにより車載機から送信する報知コードを、携帯機における制御発動のトリガとして使用することは異常報知が必要な場面において、省電力と不要な警報の抑制、車載機の報知内容ができるという3つの利害関係が一致しており、バッテリセーブしつつ不要警報の抑制を確保できるという効果がある。
また、前記状態センサの一つは、対象物からの反射波のドップラ効果による変位を検知するドップラセンサとすることができる。このようにすると、使用者が車両の近辺にいる場合に問題になることが大きく、その場合ドップラセンサによる動体の検知がもっとも適した判定材料となる。ドップラセンサは状態センサとして有効に機能し、他の状態センサを設けずに当該センサを単独で使用しても、十分に機能するものである。
あるいは、静電容量の変位やコイルの渦電流効果や圧電材料の圧電効果などを利用して振動を検知する衝撃センサとすることができる。使用者が車両の近辺にいる状況には、例えば洗車を行なう場合などがある。その場合、車載機が警戒モードに入っていると、洗車による振動で警報を発してしまう。また、例えば道沿いに駐車したときは、トラックなどが通過することでの振動により誤動作する可能性も高い。
ドップラセンサによる検知では車両に対していたずら等を行なおうとする不審者を車両に触れる前には警告するため比較的警告度の低い警告を行なえばよい。しかし、衝撃センサによる検知では不審者等が直接車両に触れている可能性があるため比較的警告度の高い警報を発する必要性がある。そのため上記したようなケースでは近隣に迷惑がかかり問題がある。
車両の近辺に携帯機(使用者)がいることを確認した上で、そばにいれば警報を制御することができればこれら問題は解決できるものであり、ドップラセンサを設けていないセキュリティシステムを使用している場合において、十分に効果が発揮できるものである。
車載機から携帯機に送信される通信信号(フレーム)は、異常時の報知コードだけでなく、携帯機からの警戒モード,非警戒モード,ドアの開閉などを指令する指令コード、車載機のセキュリティ履歴の参照などの問い合わせコードに対する応答コードがある。これらの信号待ち状態においても車載機から報知コードが送られたときは携帯機は直ちに応答コードを出す。これにより、警報の抑制を的確に行なうことができる。これは携帯機が車両の近辺に存在している状況なので警報を出さなく、うるさくないので好ましい。
また、前記状態センサの一つを、イグニッションキーの状態を検知するキー位置センサとし、前記車載機において、前記キー位置センサによる検知が活用位置を示す際には警戒動作を解除する制御を行なう構成にする。
係る構成では、携帯機が車両の直近にあるときは車載機による警報を完全に行なわないようにするようにしても問題はない。そのようなとき、使用者はセキュリティ装置が警戒モードであることを失念し、非警戒モードに変更せずに車両の運転を行なうためキー位置をACCまたはIGにしてしまうことも考えられる。このような場合には、セキュリティ装置を警戒モードに保持しておく必要性がないため非警戒モードとすることが好ましい。一方、携帯機が直近になくこのような状況になる場合は自宅の駐車場において夜間など携帯機が家の中にある状態(近辺)であるときに不審者が車両のキーシリンダを操作しているという最悪の状態を検知して警報を発することが可能となる。
いずれの場合も、前記車載機における送信出力を、前記携帯機における応答信号の送信出力よりも大きい値に設定するとよい。すなわち、係る構成では、携帯機が送信する車両の異常状態の報知コードは、携帯機が遠方にあっても到達し得るようにするため高出力で送信することが望ましい。一方同様に、携帯機の側でも応答コードや指令コードといった各種のコードは広範囲な通信可能圏を得る面からは高出力で送信したい。しかし、本発明が目的とする省電力化のために応答コードを返すことに限ると、携帯機が車両の近辺にあるか否が判定できればよい。そこで、携帯機の送信出力を小さくすれば、車載機が応答コードを受信できないケースは携帯機が遠方に位置していると判定でき、携帯機が車載機の近辺にあるか否かを判定できる。この場合、車載機において携帯機からの応答コードの電界強度を測定する必要がなく、電界強度測定部が不要になり車載機の構成を簡略化することができる。
また、前記警報手段に対する警報動作の指令は、前記電界強度測定手段が測定した電界強度に応じて決定し、電界強度が所定以上では前記携帯機が車両の近辺にあると判定して緊急性レベルが低い警報動作を起動させる制御を行なう構成にするとよい。
係る構成では、携帯機を所有している使用者が車両の直近にいる場合は警報を行なう必要性はない。一方、自宅に駐車場があり、携帯機が自宅内にある場合やコンビニエンスストア等に買い物に出向いた場合には車両が使用者の直近ではなく、不審者から見て使用者は確認できない。その場合には不審者に対して警告を実施することが好ましいが、本発明では携帯機にその警報は伝えられるため使用者は車両の状況をすぐに確認することができる。そのため、車載機による警告は使用者が異常を確認するまでの短期間、不審者を警告するものであればよい。
一方、携帯機が車両のそばに存在しない場合は、使用者が異常を確認することができないため通常の警報を行なわせるようにすればよい。なお、電界強度測定手段を携帯機に持たせた場合には、携帯機からの応答コードに判定強度判定手段の結果を合わせて車載機に通知するようにすれば実現できる。
また、携帯機と車載機の距離を直近、近辺、圏外と3段階に分けて車載機の警報基準と距離とを考慮してさまざまな組み合わせを行なうことも可能である。例えば、直近においてはドップラセンサの検知ありで未警報とし、衝撃センサの検知ありで未警報とし、ドア開センサの検知ありで未警報とする。近辺においてはドップラセンサの検知ありで未警報とし、衝撃センサの検知ありで未警報とし、ドア開センサの検知ありで通常警報とする。圏外においてはドップラセンサの検知ありで予備警報とし、衝撃センサの検知ありで通常警報とし、ドア開センサの検知ありで通常警報とする。そして、未警報は警報を行なわないまたは警報音を出さない警報動作、予備警報は警告度の低い警報、通常警報はそれぞれの状態センサに設定してある警報動作とする。
さらにまた、前記車載機の制御手段は、異常検出した際に前記携帯機に前記報知信号を送信してから所定時間が経過した後に初期状態に復帰する制御を行なう構成にするとよい。
係る構成では、一度警報を制御した場合の後の動作としては所定時間警報を制御した後、動作をリセットして初期状態のスタートに戻るように構成することができる。このようにすれば、状態センサが異常を検出していることで携帯機に信号を送り出し携帯機から所定の返答があれば再び警報を抑制することができる。
また状態センサが異常を検出していないときは、警報動作がなされないため車両用セキュリティ装置は警戒モードで固定される。この繰り返しにより、使用者が車両の近辺にいる場合には警報を止めることができ、使用者が意識することなく的確な警報動作を実現することができる。しかも、携帯機の送信機は車載器からの信号に返答するのみでよいため携帯機も省電力化することができる。
以上のように、本発明に係る車両用セキュリティ装置では、電力消費を低減することができ、使用者(携帯機)が車両の近辺にある状況では過剰な警報動作や誤った警報動作を停止し、しかし警戒モードは停止するのではなく本来の警戒動作は維持することができる。
図1は、本発明の好適な一実施の形態を示している。本実施の形態において車両用セキュリティ装置は、車両に装着する車載機1および使用者が持ち歩く携帯機2とを備えて構成される。車載機1は、各種の状態センサ11〜16から検知信号を待ち受けて車両の現在状態を監視し、異常検出の際に携帯機2に報知コードを送信し、そして携帯機2が返答した応答コードおよび検知情報などに基づいて不正侵入等の異常か否かを判定して、警報音や灯火の点滅など、対応する警報動作を起動する構成になっている。
車載機1と携帯機2とは双方向のデータ通信を行なう。このデータ通信の方式は、コード化した各種データをフレーム単位で送受信する方式であって、いわゆるパケット通信を行なうようになっている。車載機1,携帯機2の何れも、送信するフレーム(通信信号)にはIDコードを付与してあり、フレームのコード解析では、まずIDコードを検査して当該フレームが真の通信相手からのものであることを確認する手順になっている。
車載機1は、いわゆるコンピュータからなる制御部3を有し、その制御部3の入力側に、車両の状態を検知するための各種の状態センサ11〜16を接続し、出力側に送信機4,音警報部5,灯火警報部6を接続してある。携帯機2に送る各種データは送信ルーチン31が処理して送信機4に送り、警報ルーチン32が警報指令の処理を行って音警報部5,灯火警報部6に送るように構成される。そして、車載機1にはアンテナ7に繋がる送信機4と対に受信機8を有し、受信したフレーム(通信信号)は制御部3に送ると共に電界強度測定部9に送り、その電界強度測定部9が測定した電界強度値を制御部3に取り込むようになっている。
携帯機2は、アンテナ20に繋がる送信機21と対に受信機22を有し、そして制御部23,入力スイッチ24,表示パネル25を備えていて、入力スイッチ24が制御部23の送信ルーチン231に接続してマニュアル操作の指令を指示し、表示パネル25が制御部23の報知処理ルーチン232に接続して表示情報を受け取る構成であり、受信機22が受信したフレームは報知処理ルーチン231に取り込んでコード解析し、その報知処理ルーチン231から解析出力(報知コード)を受けた送信ルーチン232が応答コードを生成して送信機21に送り出すようになっている。
(車載機1の動作:報知コードの送信)
各種の状態センサ11〜16は車両の各部において状態の検知を行なうものであり、本実施の形態ではドア開センサ11,ドップラセンサ12,振動センサ13,カレントセンサ14,傾斜センサ15,キー位置センサ16などを設けている。これらは機能から分類すると、車両への侵入を検知するための侵入センサ、車両の破損を検知するための破損センサ、車両の通常でない動きを検知するための挙動センサなどがある。ここでは上記したような各種の状態センサ11〜16を設けるが、これに限定されないことはもちろんであるし、例示したもの全てを実装しなくても良い。
ドア開センサ11は、例えばカーテシスイッチの配線に接続し、ドアの開閉状態を検知するもので侵入センサとなる。もちろん、ドア枠部に対面する車体側にリミットスイッチその他のセンサを別途設けてドアが開いたことを検知するようにしたものでも良い。ドップラセンサ12は、マイクロ波などを周辺に送信し、対象物からの反射波のドップラ効果による変位(例えば、位相の変位)を検知するものである。このため、ドップラセンサ12は、車両に近づく移動体(侵入者)を検知でき、侵入センサとなる。振動センサ13は、静電容量の変位やコイルの渦電流効果や圧電材料の圧電効果などを利用して振動を検知するものであり、挙動センサとなる。カレントセンサ14は、車体に発生する電流変化を検知するもので挙動センサとなる。傾斜センサ15は、車体の傾斜角度を検知するもので挙動センサとなる。キー位置センサ16はイグニッションキーの位置状態を検知するもので車両の使用状況に関して情報を得ることができる。
これら各種の状態センサ11〜16の検知出力は異常検出ルーチン30に取り込み、異常検出ルーチン30ではそれら検知出力について異常検出か否かを判定し、異常検出であると判定した際は異常検出情報を送信ルーチン31に送ると共に、警報指令を警報ルーチン32に送るようになっている。
送信ルーチン31は、異常検出ルーチン30から異常検出情報を受け取ると、携帯機2に報知すべきか否かの判断を行ない、判定が報知のときは報知コード(フレーム)を送信機4へ送り出す。この送り出す報知コードは、何れの状態センサ11〜16による異常検出情報なのか、そして当該異常検出についての警報レベルなどの情報を含むものとなる。
ところで、車載機1は起動状態が2つあり、一つは機能の全てをオン動作として警戒動作を起動した状態とする警戒モード(armed)、そして他方は状態センサ11〜16の検知出力があっても警報動作は行なわずに警戒動作を解除した状態とする非警戒モード(disarmed)である。
車載機1と携帯機2との双方向通信は、基本的には、何れの側でもフレームの送信は同一フレーム(ID+報知情報)を送信し、これは受信側が行なう休止時間を挟む周期的な受信待ち受けに対応するものである。そして、フレームの受信待ち受けは、受信機を連続的にオン動作させるのではなく、所定の休止時間を挟んで周期的にオン動作させて受信する設定であり、周期的に受信待ち受けを行なうことで電力消費を少なくした運用が行なえるようになっている。
(携帯機2の動作:報知コードの受信)
携帯機2の受信待ち受けでは、受信機22が受信したフレームは報知処理ルーチン232に送り、その報知処理ルーチン232においてフレームのコード解析を行なう。報知コードを受け取った際はその報知コードが示す報知情報を表示パネル25に出力すると共に、報知コードを送信ルーチン231に送り渡す動作となる。そして、送信ルーチン231では、報知処理ルーチン232から受け取った報知コードの内容が返答要求を含むものでは、車載機1に返答するための応答コードを生成して送信機21に送り出すようになっている。この応答コードを送信する際は、何れの報知コードに対する返答なのかを示す応答IDコードを当該フレームに添付する設定になっている。
また、携帯機2から送信するコードには、警戒モード,非警戒モードやドア開閉などを指示する指令コード、車載機1のセキュリティ履歴の参照などの問い合わせコードなどがある。つまり、所定の入力スイッチ24をマニュアル操作することで、その指令を送信ルーチン231が受け取り、対応するコードを生成して送信機21に送り出すようになっている。
(車載機1の動作:応答コードの受信)
携帯機2が送信したフレームは、車載機1の側で受信できた場合には受信機8から制御部3の動作判定ルーチン33に取り込み、動作判定ルーチン33ではコード解析を行ない、その解析結果から判断して異常検出ルーチン30,警報ルーチン32に対してそれぞれ対応した指令コードを渡し、異常検出ルーチン30はその指令コードを受けて警戒モード,非警戒モードの制御などを行なう。
フレームから応答コードを取り出した際は、その応答コードは直ちに警報ルーチン32に送り込み、このとき電界強度測定部9では当該フレーム(受信信号)について電界強度を測定しており、測定した電界強度値は警報ルーチン32に送られる。
警報ルーチン32は、異常検出ルーチン30から警報指令を受け取ると、応答コードの待ち受けを所定の時間だけ行なう。この待ち受け時間中は、応答コードが動作判定ルーチン33から送り込まれた際は、同期して送り込まれる電界強度値を検査して所定値以上である場合に音警報部5,灯火警報部6に対して所定の警報動作を指令するようになっている。この場合、携帯機2が応答コードを返答しているので、使用者は双方向通信が行なえる圏内であり速やかに車両に戻り得ることから、報知コードが重大な異常検出であるとき以外は軽度の警報動作を行なうことになる。例えば音警報を短時間だけ弱く鳴らしたり、光警報だけを実行したりするなど、適宜に設定すればよい。
また、待ち受け時間中に応答コードの受信がなかった場合は異常検出ルーチン30からの警報指令をそのままに実行することとし、この場合は携帯機2(使用者)への報知が未完了なので、警報動作は緊急,重大な異常に対応した動作を行なうことになる。
そして、警報ルーチン32では警報動作を起動する際は異常検出ルーチン30に対して起動開始を知らせる。
なお、本実施の形態では、電界強度測定部9は車載機1に設けているが、携帯機2に設ける構成としてもよく、その場合、受信した報知コードが所定以上の電界強度値であるときに応答コードを送信するような構成としてもよい。
この場合、車載機1から送信する報知コードは、携帯機2において受信時に電界強度飽和を防ぐため通常より小さい出力とすることが好ましく、携帯機2からの応答コード(フレーム)は車載機1に確実に到達し得るようにするために送信出力を通常よりも大きくすることが好ましい。
車載機1は、電源は車両に設置することから比較的大容量にすることができる。このため、送信機4は高出力のものに構成でき、フレームの送信出力を大きくすることができる。フレームを高出力で送信するように構成すると、携帯機2は車載機1から遠く離れた遠方にあっても受信し得ることになる。しかし、携帯機2は電源(バッテリ)が小容量であるため送信出力を大きくすることができず、比較的遠方で車載機1からのフレーム(報知コード)を受信し得るものの、それに対して返答する応答コードは車載機1に必ずしも到達できないことが起きる。
そこで車載機1では、報知コードを送信した際は応答コードの受信を待ち受ける返答待ち時間を所定に設定しており、その返答待ち受け時間中に応答コードの受信がないときは、返答待ち受け時間が経過した時点で再度の送信を行なう構成になっている。このとき再度送信するコードは、再度の報知であることを示す再報知コードとし、前回の報知コードに比べて送信出力を大きくして送信する設定にしている。この再報知コードは、携帯機2に応答コードを要求しないことを示す内容にしてあり、携帯機2が再報知コードを受信できた場合は表示パネル25に報知情報の表示のみを行って応答コードは送信しない動作となる。
なお、再報知コードについて、携帯機2に対して応答コードを非要求としないで、返答要求する設定方式にすることもできる。つまり、応答コードを要求しない内容設定にせずに、応答コードの返答を要求する設定は採るものの、車載機1では再報知コードを送信した時点で直ちに所定の警報動作を起動する。これは応答コードが得られなかった場合と同様に高レベルの警報動作を行なう設定を採り、この警報動作中に携帯機2から応答コードを受信できたとしても、その返答は参考情報として処理する方式を採ってもよい。
図2は、車載機の警戒モードにおける警報動作の一例を示すフローチャートである。警戒モードにおいて、異常検出ルーチン30は制御部3に接続した各種の状態センサ11〜16について検知出力の待ち受け(モニタリング)を継続しており(S11)、何らかの検知があって異常検出であると判定できた場合(S11でYes)は、その異常検出情報を送信ルーチン31に送り、送信ルーチン31において送信可能な報知コードに処理し、フレームを送信機4に送り出す(S12)。
車載機1の受信機8は、電力消費を低減するため間欠的に受信待ち受けする動作設定になっている。しかし、処理ステップS12において報知コードを送り出した後は受信待ち受けを続行する連続受信の動作に切り替えて(S13)、応答コードを待ち受けする(S14)。この応答コードの待ち受けは、所定時間Rだけ行なう(S15)。また、返答待ち受け時間Rは、通常制御における間欠動作の受信待ち受け時間よりも十分に長い時間に設定し、応答コードの受信を次の受信待ち受けサイクルにずれ込むことなくタイミングよく受信し得る設定にしている。
つまり、受信機8が受信したフレーム(受信信号)は動作判定ルーチン33においてコード解析し、待ち受け時間Rの間に応答コードがあるときは(分岐判断処理ステップS14でYes)、警報ルーチン32にその応答コードを送る。そしてこのとき警報ルーチン32において当該受信信号の電界強度を検査し(S16)、所定値以上であるときに(分岐判断処理ステップS16でYes)予備警報の起動を指令する(S17)。この予備警報は所定時間eが経過した時点で終了し(分岐判断処理ステップS18でYes)、当該警報動作は初期状態に戻す(S11)。
逆に、受信信号の電界強度が所定値以下であるとき(分岐判断処理ステップS16でNo)、そして待ち受け時間Rの間に応答コードがないときは(分岐判断処理ステップS15でYes)、通常警報の起動を指令する(S19)。
電界強度を検査する理由は、携帯機2(所有者)が車両の近辺に存在しているか否かを確認するためである。ここで、携帯機2の送信出力を小さく設定することでは、携帯機2が送信する応答コード(フレーム)を受信できる範囲は狭く限られるため電界強度を検査することは必ずしも必要ではない。
図2に示す警報動作は検出した異常が軽度な場合のものであり、検出した異常の程度に応じて対応する警報動作は適宜なものとなる。すなわち、検出した異常が重大,緊急なものの場合は、携帯機2が返答する応答コードは待たない制御となり、その重大,緊急な異常を検出すると直ちに通常警報を実行する。
図3は、携帯機の処理動作の一例を示すフローチャートである。携帯機2においては、車載機1からのフレーム(通信信号)を待ち受けている(S21)。そして、フレームを受信した際は(分岐判断処理ステップS21でYes)、それをコード解析する(S22)。コード解析した結果、報知コードが低レベル警報を示すときは(分岐判断処理ステップS23でYes)、対応する応答コードを送信し(S24)、そして携帯機2の表示パネルに警報報知を行なう(S25)。
逆に、報知コードが低レベル警報ではないときは(分岐判断処理ステップS23でNo)、応答コードは送り返さずに直ちに警報報知を行なう(S25)。
なお、本実施の形態では、低レベル警報であればすべての場合に応答コードを送出するようにしたが、低レベル警報のなかでも分類分けをし、例えばドップラセンサ12の低レベル警報の場合には応答コードを送出するが、他の種類のものの場合には応答コードを送出しないなど、任意の態様を取ることができる。また、低レベル警報のときは携帯機2において警報報知を行なわないように構成してもよい。
また、携帯機2に電界強度測定部を設ける構成を採った場合、測定した電界強度値をデータとして応答コードに加えることができる。その場合は、車載機1において携帯機2までの距離を判断し、距離に応じた警報の制御を行なうことができる。もちろん、車載機1に電界強度測定部9を設けることで、車載機1において携帯機2までの距離を判断することができるので、距離に応じた警報の制御を行なうことが出来る。
なお、上述した実施の形態では、車載機1が実行する実際の警報処理は、携帯機2からの応答信号の受信判定の後に行なうようにしたが、本発明ではこれに限ることはなく、例えば、異常検出時に予備警報をすぐ実行し、その後、処理ステップS19になったときに通常警報を実行するようにしてもよい。また、異常検出したときに予備警報を実行して、処理ステップS18の段階で未警報とするようにしてもよい。
このようにすることで、使用者が車両の近辺にいた際は、予備警報になるため、セキュリティ装置が稼動したことを知ることができ、携帯機2によって一旦非警戒モードとすることができる。非警戒モードとなった後は各種の状態センサ11〜16が検知を停止し、異常を検出しなくなってから所定時間後に警戒モードに自動的に移行するような構成にすればよい。
またこのような構成にすれば、予備警報を行なわず、未警報とするようにしても、その後のセキュリティには大きな影響はない。これは、携帯機2には警報信号が車載機1から出力されるためで、使用者は何らかの異常を検出したことがわかるからである。
実際に有効なケースとしては、例えば、自宅に駐車場のある場合の夜間等には、このような構成とすることで車載機1からは不要な警報を一切行なうことなく、使用者には異常の状態を携帯機2によって知らせることが可能となるからである。このような警報の仕方は、一般的にサイレントセキュリティと呼ばれて認知されているものであるが、携帯機2と車載機1の位置関係により車載機1と携帯機2の警報の仕方を適宜設定することができるものである。
また、警報の制御を始めてから所定時間後に、異常検出ルーチン30の動作を初期状態に戻すようにすれば、各種の状態センサが検知を継続して異常を継続して検出している場合においても、使用者が近辺にいれば引き続き警報を抑制することができ、使用者が近辺にいなければ警報を抑制せずに発生させることができる。そして各種の状態センサ11〜16が検知を停止し、異常を検出していなければ警戒モードを継続することができ、使用者はこれら一連の動作を意識する必要はない。しかも、携帯機2は車載機1からの報知コード(通信信号)に対する応答コードのみ送信すればよいため同時に省電力の効果を得ることができる。
また、別の制御方法として、警報の制御を始めてから所定時間後に、異常検出ルーチン30を初期状態に戻す前段階において、車載機1から携帯機2に継続確認コード(警報の制御を引き続き行なうか否かを示すコード信号)を送信し、携帯機2がその継続確認コードを受信した場合は応答コードを送り返すようにし、車載機1が継続確認コードを送信してから所定時間以内に携帯機2からの応答コードを受信した場合には警報の制御を引き続き行なうように構成してもよい。
警報の制御を始めてから所定時間後に、異常検出ルーチン30を初期状態に戻すという上記の方法の場合には、引き続き車載機1が異常状態である場合、あらためて車載機1から確認信号を発する必要性があり、使用者が車両の近辺にいない場合には携帯機2の受信タイミングにより数秒程度のタイムラグが発生し、不審者が使用者がいなくなるのを待って車両に近づいた場合に警報を発するのが遅れてしまう。しかし、係るアルゴリズムにすることにより、警報のタイムラグを発生することなくスムーズなセキュリティ体制に移行でき、使用者が車両の近くにいる場合に不要な警報を発することを抑制できる。
なお、車載機1が警報を制御中に車両のキーの状態を監視し、ACCまたはIGの位置になった場合は、使用者がキーを入れたことと看做されるため警戒モードの動作自体を中止し、非警戒モードとするようにしてもよい。その際に、非警戒モードとする前段階において、車載機1から確認信号を発し携帯機2からの所定電界強度以上の応答コードを受けることで再度車載機1から非警戒モードに移行し、所定電界強度以上の応答コードを受信しないか、応答コードを受信しない場合には警報を発するようにすれば、より確実なセキュリティ動作を行なうことができる。
本発明に係る車両用セキュリティ装置の好適な一実施の形態を示す構成図である。 車載機の警戒モードにおける警報動作の一例を示すフローチャートである。 携帯機の処理動作の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 車載機
2 携帯機
3,23 制御部
4,21 送信機
5 音警報部
6 灯火警報部
7,20 アンテナ
8,22 受信機
9 電界強度測定部
11 ドア開センサ
12 ドップラセンサ
13 振動センサ
14 カレントセンサ
15 傾斜センサ
16 キー位置センサ
24 入力スイッチ
25 表示パネル
30 異常検出ルーチン
31 送信ルーチン
32 警報ルーチン
33 動作判定ルーチン
23 送信ルーチン
232 報知処理ルーチン

Claims (9)

  1. 車両に装着する車載機および使用者が持ち歩く携帯機に、送信機と受信機と各部の動作を制御する制御手段とをそれぞれ設け、前記車載機と前記携帯機との間でセキュリティ動作のための双方向の通信を行なう車両用セキュリティ装置であって、
    前記車載機の制御手段は、前記車両の各部に設けた状態の検知を行なう状態センサからの検知信号を待ち受けて車両の現在状態を監視し、車両が異常状態にあるか否かの判定を行ない、異常検出したときに前記携帯機に異常検出についての警報レベルを含む報知信号を送信する機能を有し、
    前記携帯機に電界強度測定手段を設け、
    前記携帯機の制御手段は、受信した前記報知信号を解析し、前記警報レベルが低レベル警報を示すときは前記報知信号に返答する応答信号を送信し、前記警報レベルが低レベル警報でないときは応答信号を送信しない制御を行なう機能と、前記警報レベルが少なくとも低レベル警報でない場合には警報報知を行う機能と、前記携帯機に設けた電界強度測定手段が測定した電界強度の情報を送信する機能を有し、
    前記車載機の制御手段は、前記報知信号の送信後は前記携帯機からの応答信号を待ち受けし、設定した応答信号の待ち時間中にその応答信号を受信しない場合、または当該応答信号の受信があり、前記電界強度の情報から前記携帯機に設けた電界強度測定手段が測定した電界強度が所定値を超えない場合には、前記異常状態に伴う通常の警報動作を行ない、前記応答信号の受信があり、前記電界強度が所定値を超える場合には前記通常の警報動作を行わない制御を行う
    ことを特徴とする車両用セキュリティ装置。
  2. 前記携帯機の制御手段は、前記警報レベルが低レベル警報の場合に警報報知を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用セキュリティ装置。
  3. 前記車載機における送信出力を、前記携帯機における応答信号の送信出力よりも大きい値に設定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用セキュリティ装置。
  4. 前記状態センサの一つは、対象物からの反射波のドップラ効果による変位を検知するドップラセンサであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用セキュリティ装置。
  5. 前記状態センサの一つは、静電容量の変位やコイルの渦電流効果や圧電材料の圧電効果などを利用して振動を検知する衝撃センサであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用セキュリティ装置。
  6. 前記状態センサの一つを、イグニッションキーの状態を検知するキー位置センサとし、
    前記車載機において、前記キー位置センサによる検知が活用位置を示す際には警戒動作を解除する制御を行なうことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の車両用セキュリティ装置。
  7. 前記通常の警報動作を行わない制御は、通常警報動作よりも警報度の低い警報を行うこと、或いは警報を行わないことである請求項1から6のいずれか1項に記載の車両用セキュリティ装置。
  8. 前記車載機の制御手段は、異常検出した際に前記携帯機に前記報知信号を送信してから所定時間が経過した後に初期状態に復帰する制御を行なうことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の車両用セキュリティ装置。
  9. 前記警報動作による警報を発する警報手段は、前記車載機に組み込まれていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の車両用セキュリティ装置。
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