JP4658333B2 - シアン化ナトリウムペースト組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、シアン化ナトリウム組成物、該組成物を製造するための方法、および該組成物を使用するための方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
シアン化ナトリウム(NaCN)は、広範な用途を有する。たとえば、それは電気メッキすること、金属表面を処理すること、鉱石から貴金属を回収すること、および多数の他の化学的用途において用いられる。金および銀のような貴金属を含有する鉱石のリーチングにおけるNaCNの使用は、当該技術において特によく知られている。
【0003】
前記の用途のためのNaCNの製造は、いわゆる「湿潤」法において実施され、そこではシアン化水素(HCN)を水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液で中和し、引き続いて蒸発結晶化を行って、NaCN結晶のスラリーを製造する。NaCN結晶をスラリーから分離し、乾燥し、そして通常は乾燥圧縮法によりブリケットへと成形する。得られるブリケットは、約99質量%の無水NaCNである。
【0004】
ブリケットは、通常周囲空気への暴露を排除するように設計された容器にいれて、需要者へと輸送される。なぜなら無水NaCNは非常に吸湿性が高く、および周囲空気にさらされたときに相当量の水を吸収する可能性があるからである。周囲空気にさらされた場合には、ケーキングによって輸送および保管における深刻な困難がもたらされる可能性がある。また、周囲空気を排除する追加の費用が存在する。
【0005】
一般的に、大多数の需要者は、NaCNブリケットを水溶液へと変換する。彼らは、時としてブリケットをより小さい粒子へと分割した後に、NaCNを溶解して約20〜25質量%のNaCNを含有する溶液を製造する。有害なシアン化水素蒸気の結果的な発生を伴う加水分解を回避するために、希釈水に対してNaOHのようなアルカリが添加される。得られる溶液のpHを約12以上に上昇させるのに充分なアルカリを添加すべきである。
【0006】
無水製品の保管、および、無水NaCNブリケットの取り扱いあるいは該ブリケットをより小さい粒子へと分割する際の、呼吸により吸い込まれる可能性のある塵の発生に起因する産業衛生上の危険に関連する難点および費用を回避するために、より大きな需要者のいくつかは、直接的な溶液保存に切り替えている。これは、輸送容器(通常はタンクローリーまたは鉄道車両)あるいは貯蔵タンク内でのブリケットの溶解、および得られる溶液を貯蔵タンクへと取り出すことによって達成されてきている。
【0007】
ブリケットの製造は、使用前に無水NaCNを溶解および希釈することのみのために、無水NaCNを濃縮、分離、乾燥および圧縮することに関連する追加の投資および作業費用の不利益を有する。したがって、特にNaCN製造施設が需要者に適当に接近して位置する場合に、NaCN溶液の直接輸送が大いに望ましいように見える。しかし、NaCN溶液の輸送は、高い輸送費用および万一の運搬中の事故の際の流出物の高い環境的危険を与える。
【0008】
当該技術において知られている多数の方法によって、NaCNの無水結晶を調製することができる。たとえば、McMinnの米国特許第2,708,151号およびOliverの米国特許第2,726,139号は、実質的に純粋なHCNを実質的に純粋なNaOHと反応させてNaCNを含有する溶液を形成するための方法を開示している。Mannらの米国特許第3,619,132号、Cainの米国特許第2,616,782号、Mittaschらの米国特許第1,531,123号およびRogersらの米国特許第4,847,062号は、不純な出発材料を用いてNaCNを調製するための方法を開示している。反応溶液からNaCNの乾燥結晶を単離することは、無水NaCNの有害な塵を露出することの危険および追加の製造費用を与える。
【0009】
したがって、充分に高いNaCN質量パーセント濃度において安価に製造および梱包することができ、長距離を輸送する際の環境に対する低い危険度を有し、および需要者への引き渡し時に効率よく溶液中に溶解するNaCN組成物に関する要求が存在する。同様に、需要者に対する製品の安全な運搬の観点から大いに望ましいペースト状の稠度を有する組成物を提供することにより、輸送前にNaCNを分離、乾燥および圧縮する必要性を排除するNaCNを製造するための方法を開発する必要が存在する。
【0010】
本発明の利点は、ペースト組成物中のNaCN濃度が、水を輸送する費用が最優先の問題とならないほど充分に高いことである。本発明の別の利点は、本発明のペースト組成物が、無水NaCNブリケットを取り扱うことに関連する有害な塵埃に対する暴露の危険、およびNaCNの加水分解に起因する有害なHCN蒸気の発生を回避するために苛性アルカリを添加する必要性を、需要者のために排除することである。同様に、本発明のペースト組成物の利点は、該ペーストが充分な塩基を包含し、およびしたがって需要者は、用途において用いる際に、加水分解を回避するために追加の塩基を与える必要がないことである。他の利点は、以下に本発明をより完全に開示する際に、より明らかとなるであろう。
【0011】
(発明の要約)
本発明の第1の実施形態によれば、NaCN、塩基、水および必要に応じてレオロジー調整剤を含む組成物が提供される。
【0012】
本発明の第2の実施形態によれば、(a)高温において、塩基および必要に応じてレオロジー調整剤を含む水性媒質とHCNを接触させる工程と、(b)該媒質を冷却してNaCNペースト組成物を提供する工程とを含む、NaCNペースト組成物を調製するための方法が提供される。
【0013】
本発明の第3の実施形態によれば、本発明の第1の実施形態において開示される組成物と同一であり、および本発明の第2の実施形態において開示される方法により製造することができる組成物と鉱石を接触させることを含む方法が提供される。
【0014】
(発明の詳細な説明)
本発明は、電気メッキをすること、金属表面を処理すること、鉱石から貴金属を回収すること、および多数の他の化学的用途のような、溶液中のNaCNを要求する用途を容易にするNaCNペースト組成物を提供する。
【0015】
本発明の目的に関して、ペーストは、水相中の固体粒子の懸濁液であり、一般的に該懸濁液の粘度が、25℃において約1s−1から約10s−1の剪断速度範囲内で約1から約500Pa・sであるものと定義される。剪断粘度、または単に粘度は、材料の剪断応力と剪断速度との間の比例定数であり、および本発明のペースト組成物の流動性を特徴づけるのに用いることができる一般的な測定値である。H. A. Barnes, J. F. HuttonおよびK. Waltersによる「An Introduction to Rheology」(Elsevier, 1989)の第26〜31頁に記載されているように、粘度測定を、異なるプローブ形状(平行板(または円板)、円錐および板、または同心円柱)を用いるいくつかの種類の回転機器の任意のものにおいて実施してもよい。さらに、測定を、2つの一般的モード(定常すなわち一定の剪断条件下で要求される速度、あるいは定常剪断条件下で要求される力)のいずれにおいて行ってもよい。定常剪断条件下の平行円板機器を用いて特徴づけられる本発明のペースト組成物は、約0.1〜100s−1の剪断速度範囲にわたる粘度対剪断速度の両対数プロットにおいて、近似的な冪乗則の剪断減粘行動を示す。
【0016】
そのようなNaCNペースト組成物は、安価に製造および梱包することができ、およびNaCN溶液よりも安全に運搬することができる。同様に、本発明のペースト組成物は、NaCN以外の材料の運搬、すなわち水の運搬にかかる製造業者に対する費用を最小限にするのに充分に高いNaCN重量パーセントを有して、需要者に提供される。
【0017】
本発明の第1の実施形態によれば、シアン化ナトリウム、塩基、水および必要に応じてレオロジー調整剤を含む組成物が提供される。
【0018】
当業者に知られている任意の方法によって製造されるシアン化ナトリウムを、本発明の組成物中に用いることができる。シアン化ナトリウムは、該組成物中に、該組成物の総重量を基準として少なくとも約45質量%、好ましくは少なくとも55質量%、および最も好ましくは60質量%存在し、ならびに約45質量%〜約82質量%、より好ましくは約55質量%〜約80質量%、および最も好ましくは60質量%〜75質量%の範囲内であることができる。
【0019】
本発明によれば、約12以上の組成物のpHを提供することができる任意の有機または無機塩基を用いることができる。理論に結びつけることを望むものではないが、そのように高いpHは、NaCNの加水分解およびシアン化水素蒸気の形成(NaCN+HO←→NaOH+HCN)を防止すると信じられる。しかし、塩基は金属酸化物、金属水酸化物、金属水硫化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩、水和された金属酸化物、またはそれらの2つ以上の組合せから選択され、ここで該金属がCRC Handbook of Physics and Chemistry、第67版、1986-1987(CRC Press (Boca Raton, Florida))のCAS版の元素周期表のIA属金属、IIA属金属およびそれらの組合せから成る群から選択されることが好ましい。好ましい塩基の例は、酸化ナトリウム、水酸化ナトリウム、酸化カリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、水酸化ベリリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水硫化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムおよびそれらの2つ以上の組合せを含むが、それらに限定されるものではない。最も好ましい塩基は、それが容易に入手可能かつ安価であることにより、水酸化ナトリウムである。
【0020】
その量が本発明の組成物に少なくとも約12のpHを与えることができる限りにおいて、任意の量の塩基を用いることができる。一般的に、塩基は、組成物の総重量を基準として約2〜約20%の範囲内で組成物中に存在することができる。組成物が以下の本明細書に開示されるレオロジー調整剤を含む場合、塩基は、組成物の総重量を基準として約2〜約15質量%、好ましくは約3〜約12質量%、および最も好ましくは3〜7質量%の範囲内で組成物中に存在することができる。しかし、組成物がレオロジー調整剤を含まない場合、塩基は、好ましくは約7〜約20%の範囲内で組成物中に存在する。
【0021】
水は、通常の水道水、脱イオン水、蒸留水、溶解した塩基を含有する溶液またはそれらの2つ以上の組合せであることができる。水は、前述の方法により定義および測定される際に、25℃において約1s−1から約10s−1までの剪断速度範囲内で約2〜約500Pa・s、好ましくは約3〜約200Pa・sの粘度を有するNaCN組成物の製造を実施するのにその量が充分である限り、任意の量で組成物中に存在することができる。一般的に、水は、組成物中に少なくとも約15質量%存在する。
【0022】
また、本発明の組成物中にレオロジー調整剤が存在することもできる。組成物の脱水中にシアン化ナトリウムが「岩状の」固体へと沈降することを防止することができる任意の材料を用いることができる。現在好ましいレオロジー調整剤は少なくとも1つの金属カルボン酸塩であり、ここで該金属カルボン酸塩の金属は、前述で定義されるIA属金属、IIA属金属、またはそれらの2つ以上の組合せから選択される。適当なレオロジー調整剤の例は、ギ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ギ酸カリウム、酢酸カリウム、酒石酸カリウムおよびそれら2つ以上の組合せを含むが、それらに限定されるものではない。結晶成長を抑制することが知られている他のレオロジー調整剤(水溶性鉄塩のようなもの)を、それらがNaCNペースト組成物および最終用途に悪影響を与えない限りにおいて、レオロジー調整剤として使用することができる。
【0023】
存在する場合には、レオロジー調整剤は、組成物の総重量を基準として約0.01〜約10質量%、好ましくは0.3〜約6質量%、および最も好ましくは1〜4質量%の範囲内で組成物中に存在することができる。しかし、塩基が約7〜約20質量%の範囲内で組成物中に存在する場合に、レオロジー調整剤は1%までの量で組成物中に存在することができ、およびシアン化ナトリウムは約45〜約78質量%までの範囲内で組成物中に存在することができる。塩基濃度が増大する際に、必要とされるレオロジー調整剤の量は減少する。
【0024】
需要者に対する引き渡し時に、NaCNペーストは、水中に迅速かつ効率的に溶解して、水溶液を形成する。迅速かつ効率的に溶解するとは、周囲より低い温度においてさえペースト組成物が水中に溶解することを意味する。たとえば、ペースト組成物は、15℃の温度において適切な混合/攪拌を用いて4時間以内に水中に30質量%の濃度まで、水に溶解することができる。これは、屋外作業を伴う寒冷な遠隔地に配置される可能性のある需要者にとって、特に有用である。あるいはまた、需要者は、プロセス操作においてペーストを直接使用してもよい。
【0025】
本発明のペースト組成物のいずれのものも、測定可能な量の不純物、特に、NaOH中和剤と二酸化炭素(HCN反応器ガス中に典型的に存在する)の反応によって形成される炭酸ナトリウム(NaCO)を含有してもよい。最終製品中のNaCOレベルは、安定なペーストの形成に有害であるべきではなく、および典型的には6質量%未満である。
【0026】
好ましくは、費用、有効性およびペースト組成物の調製の容易さに起因して、塩基はNaOHである。塩基としてNaOHの使用することは、特にNaCN溶液がNaOH溶液中へのHCN反応器ガスの吸収によって調製されるときに、必要とされる工程数および反応剤の数を減少することにより、NaCNペースト組成物の調製を容易にする。
【0027】
本発明のNaCNペースト組成物は、典型的には、無水NaCN/NaCN・2HO転移温度未満に冷却したときでさえ、シアン化ナトリウム2水和物(NaCN・2HO)を持たない。ペースト中のNaCNは、水の存在下における無水NaCNである。剛直な固体である2水和物の濃度が高くなりすぎることは、組成物のレオロジー特性に悪影響を与えるであろう。NaCN・2HOの形成は、ペースト組成物中の自由水の量を減少させるであろう。NaCN・2HOの存在または不在は、X線粉末回折分析によって確認することができる。なぜなら無水NaCNは立方構造を有し、およびNaCN・2HOは単斜構造を有するからである。
【0028】
また、本発明によれば、組成物は、該組成物の総重量を基準とする質量%により、以下の成分を含み、以下の成分を本質的に具え、あるいは以下の成分から成ることができる:(a)約45〜約82%のNaCN;(b)約3〜約20%の塩基;(c)約0.01〜6%のレオロジー調整剤;および(d)少なくとも約15%の水、ここで該組成物は、25℃において約1〜約10s−1の剪断速度範囲内で500Pa・s未満の粘度を有する。NaCN、塩基、レオロジー調整剤および水の定義、範囲および質量%は、前述のものと同一であることができる。
【0029】
本発明の第2の実施形態によれば、NaCNペースト組成物を製造するための方法を提供し、該方法は、最初にHCNまたはHCN反応器ガスを水性媒質中のNaOHと接触させる工程を含む。HCN反応器ガスとは、HCNを製造するプロセスからの生成物を意味する。HCN反応器ガスは、たとえばメタン、アンモニアおよび空気を触媒の存在下で反応させるAndrussow法、および炭化水素とアンモニアとを触媒を内張りしたセラミック管内で反応させるBMA法のような当該技術において知られている任意の方法により製造することができる。そのような方法は当業者によく知られているので、簡潔さの観点から、本明細書においてそれらの記述を省略する。
【0030】
HCNまたはHCN反応器ガスをNaOH含有水性媒質と接触させることは、NaCNの製造を実施するのに充分な任意の条件において実施することができる。そのような条件は、一般的に約0.1〜約10時間である充分な時間にわたってその温度に適応させることができる圧力下における、約25℃〜約150℃、好ましくは約30℃〜約100℃、より好ましくは約50℃〜約90℃、および最も好ましくは70℃〜85℃の範囲内の温度を含むことができる。
【0031】
水性媒質は、溶液またはスラリーの形態にあることができる。好ましくはHCNは、吸収器内のNaOHを含む水性媒質中に吸収され、それは水を除去する必要性を減少または排除して、NaCNペースト組成物を形成することができる。また、水性媒質は、NaCN、NaCNの溶液、または両方を含むことができる。水性媒質中の水含有量は温度によって制御することができる。吸収器を、90〜100℃のような高温において運転してNaCNスラリーまたはNaCNペースト組成物を製造することもできるし、あるいは30〜50℃のような低温で運転してより希薄なNaCNスラリーまたはNaCN溶液を提供することもできる。NaCNの「希薄なスラリー」とは、NaCNを含む水性スラリーであって、水の濃度がペースト組成物において所望されるものよりも高く、それによって所望されるペースト組成物を調製するプロセスの一部として追加の脱水すなわち濃縮工程を必要とする水性スラリーを表現することを意味する。所望されるペースト組成物を製造するために必要とされる具体的な温度は、当業者に知られている慣用の水−蒸気平衡関係を用いて計算することができる。
【0032】
NaOHを含む水性媒質中で、NaOHは、HCNと反応してNaCNを生成する。水性媒質中のNaOHの濃度は、存在する全てのHCNと反応するのに充分であるべきである。HCNの分圧を減少させ、ならびにNaCNの加水分解およびHCN蒸気の形成を防止するために、充分な塩基が存在するべきであり、該塩基はNaOHまたは前述の他の塩基類のいずれかである。好ましくは、前述のように、塩基はNaOHである。また、塩基は、生成物ペースト中の本発明の第1の実施形態において開示される最終濃度(たとえば、3〜20質量%)および少なくとも約12のpHを提供する量で存在するべきである。
【0033】
必要に応じて、本プロセスに対してレオロジー調整剤を添加する。レオロジー調整剤の定義および範囲は、本発明の第1の実施形態において開示されている。現在好ましいレオロジー調整剤は、便利さおよび入手可能性に起因して、NaOCHである。NaOHとHCNを接触させるNaCNの製造中、特に50℃より高い温度において、反応
NaCN + 2HO → NaOCH + NH
により、NaOCHをインサイチューで製造することができることがその理由である。
【0034】
NaOCHをインサイチューで発生させることにより、本プロセスに対してレオロジー調整剤を物理的に添加する必要が無くなる。インサイチューで生成されるギ酸塩の所望される濃度は、シアン化ナトリウム、塩基、水、またはそれらの2つ以上の組合せの濃度または量;温度;時間;またはあるいはの2つ以上の組合せを調整することにより得ることができる。
【0035】
好ましくは、HCNまたはHCN反応器ガスを水性NaOH媒質と接触させるプロセスは、連続的動作において実施される。接触工程が連続的に行われるときには、特に生成するNaCN流を濃縮または脱水する必要がないときに、NaOHを含む水性媒質は好都合にはNaCNを含有する。そのような濃縮工程は、NaCNを含む水性流を生成する。濃縮工程から得られる水性NaCN流は、再循環させることができる。
【0036】
NaOHおよび必要に応じてレオロジー調整剤を含む水性媒質とHCNを接触させる、すなわちその中にHCNを吸収するプロセスは、NaCNを含む水性媒質を生成する。該水性媒質を冷却する時に、以下の成分を含む、以下の成分を本質的に具える、または以下の成分から構成されるNaCNペースト組成物が生成される:NaCN、塩基、レオロジー調整剤および少なくとも約15%の水、ここで該組成物は25℃において約1〜約10s−1の剪断速度範囲内で500Pa・s未満の粘度を有する。
【0037】
別法として、本プロセスをレオロジー調整剤の不存在下において実施することもでき、そこではHCNが、NaOHを含む水性媒質と接触させられ、すなわちその中に吸収され、該NaOHは、前述の質量%の塩基を含む組成物をもたらすのに充分な量で存在し、NaCNを含む水性媒質を提供する。水性媒質の冷却時に、本発明の第1の実施形態において開示されるNaCNペースト組成物が提供される。
【0038】
初期媒質が充分に高い濃度のNaOHを有し、かつ充分なHCNが添加されることを条件として、HCNをNaOHを含む水性媒質と接触させ、すなわちその中に直接吸収される前述の方法は、NaCN製品の濃縮または脱水する追加の工程の必要のないNaCNペーストを都合よく提供する。しかし、同様に、NaOHの希薄スラリーまたはNaOH溶液を用いて、所望されるペースト組成物を生成するのに脱水すなわち濃縮工程が必要となる可能性があるNaCNのスラリーまたは溶液を提供してもよいことが予想される。必要な場合には、脱水工程を、NaCNを含む水性媒質が冷却される前または後に実施することができる。当業者に知られているスラリーを濃縮するための多数の標準的方法の任意のものを用いることができる。そのような方法は、大気圧下または減圧下での蒸発、沈殿、濾過を含むが、それらに限定されるものではない。
【0039】
さらなる別法として、シアン化水素またはシアン化水素反応器ガスを、吸収器−結晶化器中にある水酸化ナトリウムを含む水性媒質中に吸収させることもできる。一般的に、吸収器−結晶化器は、結晶スラリーを循環させ、それによって同時の蒸発および結晶化を可能にすることを含む。シアン化ナトリウムを製造するための同時すなわち同時に行われる蒸発および結晶化は、当業者に知られており、および米国特許第4,847,062号中に開示され、その開示は参照により本明細書の一部をなすものとする。
【0040】
別法において、NaCNペーストは、固体NaCNから調製することができる。この方法において、たとえば無水NaCN結晶またはNaCN・2HO「2水和物」の形態にある固体NaCNを、水、塩基、および必要に応じてレオロジー調整剤と混合する。生成物のペースト組成物中の3〜20%塩基の濃度および少なくとも約12のpHを与えるのに充分な塩基を添加する。レオロジー調整剤の必要性は、前述のように、最終ペースト組成物中の塩基の濃度に依存する。7〜20%の塩基濃度において、レオロジー調整剤の不存在下において、良好なペースト組成物を製造することができる。
【0041】
NaCNを調製および/または脱水するのに用いられるプロセスが約35℃より高い温度において実施された場合でさえ、周囲温度へと冷却する時点においてNaCN・2HOの形成が最小限であることに注意すべきである。理論に結びつけることは望むものではないが、充分な塩基濃度(アルカリ性)およびレオロジー調整剤の必要に応じた存在が、濃縮または脱水時に溶液と固体との中間であるNaCN組成物の形成を促進し、該組成物はNaCNの2水和物複合体を形成せず、かつ周囲温度においてペースト状特性を維持すると信じられる。
【0042】
本発明の第3の実施形態によれば、本発明の第1の実施形態において開示されるNaCNペースト組成物である組成物を鉱石と接触させることを含む方法が提供される。該ペースト組成物は、たとえば輸送容器から直接的に使用することもできる。必要ならば、ペースト固形物を輸送容器中で加熱し、そして使用のために移し替えてもよい。
【0043】
あるいはまた、鉱石を処理する方法の工程は、ペースト組成物を水中に溶解して、典型的には20%〜30%NaCNの濃度を有する水溶液を形成することを伴うこともできる。ペーストの溶解を、以下の手順:NaCNペースト組成物を含有する輸送容器を充分に高い温度まで加熱し、そして水または希薄NaCN溶液を該輸送容器を通してNaCN溶液を貯蔵するための貯蔵容器へと循環させることにより達成することができるが、それに限定されるものではない。理想的には、循環する水または希薄NaCN溶液は、該輸送容器中に高速で噴射され、そしてペーストの表面に衝突する。当業者に知られているように、広範な溶解方法を使用することができる。
【0044】
NaCNペースト組成物中の温度および成分の相対量の両方が、ペースト組成物の溶解の速度に影響するであろう。より高い温度およびより低い固形分含量が、より速い溶解速度を提供する。好ましくは、溶解温度は35℃〜50℃の範囲内である。しかし、遠隔の採鉱地においては、0℃に近い局地的な水温はペーストを溶解するのに充分である。
【0045】
ペースト組成物は高い濃度の塩基を有するので、ペースト組成物を直接的にまたはNaCN溶液としてのいずれにおいて用いる時にも、需要者は塩基を添加する必要がない。NaCN溶液を用いて鉱石を処理する際には、しばしば、塩基を添加して、HCNの分圧を減少させ、HCN煙霧の発生を防止する必要がある。
【0046】
ペースト組成物または溶解した溶液を鉱石と接触させ、それは鉱石から金属を浸出させる。鉱石からの金属のリーチングは当業者によく知られているので、簡潔さの観点から、本明細書においてはその記述を省略する。ペースト組成物を、たとえば、電気メッキおよび金属表面処理のような他のプロセスにおいても、同様に用いることができる。
【0047】
(実施例)
以下の実施例は、本発明を例示することを意図し、および本発明を制限することを意図するものではない。他に指示のない限り、全てのパーセントは、全組成物を基準とする重量による。
【0048】
(実施例1)
本実施例は、NaCNペースト組成物を製造するための蒸発方法を例示する。適当な反応フラスコ中に、以下の反応剤を攪拌しながら添加し、混合物を形成する:110.4gのHO;7.8gの水酸化ナトリウム、NaOH(s、ペレット);3.9gのギ酸ナトリウム、NaOCH(s);および1.9gの炭酸ナトリウム、NaCO(s)。
【0049】
約70℃に維持された水浴中で該混合物を加熱した。全ての反応剤が溶解した時に、継続的な攪拌をしながら、86.0gのNaCN(顆粒状固体)を添加した。約20分の後に、NaCNは完全に溶解し、および水浴から反応フラスコを取り外し、そしてロータリーエバポレータに据え付けた。約40〜45℃の温度における約1〜2mmHgの減圧下において、水を除去した。80.7gのHOが除去されるまで、溶液の濃縮を約2時間にわたって継続した。そのように形成された生成物は以下の組成を有した:66.5%のNaCN、6.0%のNaOH、3.0%のNaOCH、1.5%のNaCO、および23.0%のHO。
【0050】
生成物組成物を、室温(約25℃)まで冷却し、そこで、該組成物は数ヶ月間にわたる室温における長期の自然エージングの後でさえ優れたペースト状の特徴を示した。この組成物の粘度は、定常剪断条件下における平行円板構成を有する回転粘度計を用いて25℃において測定される際に、剪断速度1s−1において40.2Pa・sであり、および剪断速度10s−1において7.7Pa・sであった。
【0051】
(実施例2)
本実施例においては、シアン化ナトリウムペースト組成物は、成分の直接的組合せにより調製され、平衡組成物を生成した。適当な反応容器中で、16.0gの50%水酸化ナトリウム水溶液、6.0gのギ酸ナトリウム、および3.0gの無水炭酸ナトリウムを、室温において攪拌しながら、40.0gの脱イオン水中に溶解させた。溶解したならば、135.0gの無水シアン化ナトリウム(粉砕、d50約50ミクロン)を、固体が完全に液相と混ざるまで(約2〜3分間)攪拌しながら徐々に添加し、混合物を製造した。この時点において、該混合物を透明プラスチックで覆って蒸発による損失を最小限とし、そして、約70℃に維持された水浴中で、不定期に攪拌しながら、母液の平衡飽和が達成されるまで(約30〜60分間)加熱した。得られた生成物混合物を室温まで冷却し、そこでその生成物混合物は、1s−1における46.2Pa・sおよび10s−1における9.4Pa・s(両者共に25.0℃において測定される)の粘度を有する半流体でペースト状の稠度を保有した。最終ペースト組成は、67.5%のNaCN、4.0%のNaOH、3.0%のNaOCH、1.5%のNaCO、および24.0%のHOであった。該組成物は、室温における数ヶ月の自然エージングの後においてさえ優れたペースト状の特徴を保持した。
【0052】
(実施例3〜8)
以下の実施例は、200gスケールにおいて実施例2に記載される直接的組合せを用いて調製された。これらの実施例を第1表に略述する。比較のために、実施例2の結果を繰り返した。
【0053】
【表1】
Figure 0004658333
【0054】
得られた組成物は、粘度のデータによって証明されるように、全て優れたペーストの特徴を示した。一般的に、実施例4、5、2、6および7に示されるように、パーセント固体が増大するにつれて、ペーストの流動性が低下する(より高い粘度)。所望されるならば、実施例2および3、ならびに実施例7および8の組成物の比較により観察されるように、NaCN、NaOH、およびNaOCHの相対濃度に依存して、この傾向を修正することができた。実施例3の結果は、レオロジー調整剤の不存在下、高いNaOH濃度において優れたペーストの特徴が得られたことをさらに示す。
【0055】
(実施例9)
本実施例は、過剰のNaOHの代りに代替の塩基である水酸化カリウム(KOH)を使用して、本発明のペースト組成物を調製することができることを例示する。本実施例において、11.0gのKOH(固体、ペレット)、6.0gのNaOCH、3.0gのNaCO、および132.0gのNaCNを48.0gのHOを用いて平衡化したことを除いて、実施例2と同一の直接的組合せアプローチを用いた。剪断速度1s−1における41.9Pa・sおよび剪断速度10s−1における10.9Pa・sの粘度を有し、76.0%固形分含量である優れたペーストが製造された。
【0056】
(実施例10)
本実施例は、NaCNペースト組成物の溶解を例示する。以下の組成(73.5%のNaCN、4.0%のNaOH、3.0%のNaOCH、1.5%のNaCO)および82.0%の総固形分を有する実施例7由来の85gのNaCNの試料を、ペースト表面の直上に配置された垂直注入ノズルおよび排出管を取り付けた栓付き細型ビーカー中に装填した。溶解試験の開始に先立って、ペースト試料を約2〜4℃において平衡化させた。蠕動ポンプを用いて、約13〜15℃に維持された123.3gの脱イオン水を、27〜28mL/分の流量(およそ2.3m/sのノズル速度)において、溶解容器を通して循環させた。この水量を用いて、ペーストが完全に溶解した時に、最終溶液が30%NaCNであるようにした。この実験においてペーストを完全に溶解するのに必要とした時間は、400分であった。
【0057】
(実施例11〜25)
実施例10の溶解プロセスを、同一の組成物の他のペースト試料に関して、第2表に示されるように条件を変化させながら繰り返した。指示された全パーセント固形分を与えるために、実施例20〜25は低いパーセントNaCNを有する。
【0058】
【表2】
Figure 0004658333
【0059】
データは、本発明のペースト組成物が容易に溶解して、溶解する水の温度および流量が増大するのに伴い、およびペーストのパーセント固形分が減少するにつれて、溶液を形成しおよびペーストを溶解するのに必要とされる時間が減少したことを示す。ペーストの初期温度は、4〜23℃の範囲内において、溶解時間にほとんど影響しなかった。
以下に、本発明の好ましい態様を示す。
[1] シアン化ナトリウム、塩基、水を含むペースト組成物であって、前記組成物は、1s−1から10s−1の剪断速度範囲内において2〜500Pa・sの粘度を有することを特徴とするペースト組成物。
[2] 前記シアン化ナトリウムは、60〜75質量%の範囲内で前記組成物中に存在し、前記塩基は、金属酸化物、金属水酸化物、金属水硫化物、金属炭酸塩、または金属重炭酸塩であり、および前記金属化合物中の金属はIA属金属またはIIA属金属であることを特徴とする[1]に記載の組成物。
[3] 前記組成物中に0.01〜10質量%の範囲内で存在するレオロジー調整剤をさらに含むことを特徴とする[1]または[2]に記載の組成物。
[4] 前記レオロジー調整剤はギ酸ナトリウムであり、および前記組成物中に0.3〜6質量%の範囲内で存在し;ならびに前記塩基は水酸化ナトリウムであり、および前記組成物中に3〜12質量%の範囲内で存在することを特徴とする[3]に記載の組成物。
[5] 前記組成物は、少なくとも60%の前記シアン化ナトリウム、3〜7%の前記塩基、1〜4%の前記レオロジー調整剤、および少なくとも18%の水を含み;前記塩基は水酸化ナトリウムであり、および前記レオロジー調整剤はギ酸ナトリウムであることを特徴とする[5]に記載の組成物。
[6] 該組成物の総重量を基準として、0〜6質量%の炭酸ナトリウムをさらに含むことを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の組成物。
[7] 前記組成物は、前記シアン化ナトリウム、前記塩基、前記水、および前記レオロジー調整剤を組み合わせることにより製造されることを特徴とする[4]〜[6]のいずれかに記載の組成物。
[8] (a)シアン化ナトリウムを含む水性媒質の製造を実施するのに充分な塩基の存在下、充分な温度において、シアン化水素またはシアン化水素反応器ガスを、水酸化ナトリウムを含む水性媒質と接触させる工程と、
(b)前記シアン化ナトリウムを含む水性媒質を冷却して、シアン化水素ペースト組成物の製造を実施する工程と
を具えたことを特徴とするシアン化ナトリウムペースト組成物を調製するための方法。
[9] 工程(a)における前記接触工程は、前記シアン化水素またはシアン化水素反応器ガスを前記水酸化ナトリウムを含む前記水性媒質中へと吸収させることにより実施され:および前記水酸化ナトリウムを含む水性媒質は、同時の蒸発および結晶化を伴う循環する結晶スラリーを含む吸収器−結晶化器中にあることを特徴とする[8]に記載の方法。
[10] 前記水酸化ナトリウムを含む水性媒質は、レオロジー調整剤をさらに含むことを特徴とする[8]または[9]に記載の方法。
[11] 前記塩基は水酸化ナトリウムであり、および前記レオロジー調整剤はギ酸ナトリウムであることを特徴とする[10]に記載の方法。
[12] 前記ギ酸ナトリウムを、前記方法の工程(a)中にインサイチューで発生させることを特徴とする[11]の方法。
[13] 工程(a)と工程(b)との間に、脱水工程をさらに含むことを特徴とする[8]〜[12]のいずれかに記載の方法。
[14] 鉱石とペースト組成物を、前記鉱石から金属を浸出するのに充分な条件下において接触させる工程を含む方法であって、前記ペースト組成物は[1]〜[7]のいずれかに記載されたものと同一であるか、または[9]〜[13]のいずれかに記載された方法により製造されることを特徴とする方法。

Claims (10)

  1. シアン化ナトリウム、塩基、水からなるペースト組成物であって、前記シアン化ナトリウムは前記組成物中に45〜82質量%の量で存在し、前記塩基は前記組成物中に7〜20質量%の量で存在し、および前記組成物は、1s−1から10s−1の剪断速度範囲内において2〜500Pa・sの粘度を有することを特徴とするペースト組成物。
  2. シアン化ナトリウム、塩基、水およびレオロジー調整剤を含むペースト組成物であって、前記シアン化ナトリウムは前記組成物中に55〜80質量%の量で存在し、前記塩基は前記組成物中に2〜15質量%の量で存在し、前記レオロジー調整剤は前記組成物中に0.01〜10質量%の量で存在し、全ての質量%は前記組成物の総質量を基準とし、および前記組成物は、1s−1から10s−1の剪断速度範囲内において2〜500Pa・sの粘度を有することを特徴とするペースト組成物。
  3. 前記組成物中に、前記組成物の総重量を基準として、および0〜6質量%の炭酸ナトリウムをさらに含み、前記シアン化ナトリウムは、60〜75質量%の範囲内で前記組成物中に存在し、前記塩基は、金属酸化物、金属水酸化物、金属水硫化物、金属炭酸塩、または金属重炭酸塩であり、および前記金属化合物中の金属はIA属金属またはIIA属金属であることを特徴とする請求項2に記載の組成物。
  4. 前記レオロジー調整剤はギ酸ナトリウムであり、および前記組成物中に0.3〜6質量%の範囲内で存在し;ならびに前記塩基は水酸化ナトリウムであり、および前記組成物中に3〜12質量%の範囲内で存在することを特徴とする請求項3に記載の組成物。
  5. 前記組成物は、少なくとも60%の前記シアン化ナトリウム、3〜7%の前記塩基、1〜4%の前記レオロジー調整剤、および少なくとも18%の水を含み;前記塩基は水酸化ナトリウムであり、および前記レオロジー調整剤はギ酸ナトリウムであることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
  6. (a)シアン化ナトリウムを含む水性媒質の製造を実施するのに充分な塩基の存在下、充分な温度において、シアン化水素またはシアン化水素反応器ガスを、水酸化ナトリウムを含む水性媒質と接触させる工程であって、前記シアン化ナトリウムは前記組成物中に45〜82質量%の量で存在し、前記塩基は前記媒質中に7〜20質量%の量で存在する工程と、
    (b)前記シアン化ナトリウムを含む水性媒質を冷却して、シアン化水素ペースト組成物の製造を実施する工程と
    を具えたことを特徴とするシアン化ナトリウムペースト組成物を調製するための方法。
  7. (a)シアン化ナトリウムを含む水性媒質の製造を実施するのに充分な塩基の存在下、充分な温度において、シアン化水素またはシアン化水素反応器ガスを、水酸化ナトリウムを含む水性媒質と接触させる工程であって、前記シアン化ナトリウムは前記組成物中に55〜80質量%の量で存在し、前記塩基は前記媒質中に3〜20質量%の量で存在する工程と、
    (b)前記シアン化ナトリウムを含む水性媒質を冷却して、シアン化水素ペースト組成物の製造を実施する工程と
    を具え、前記水酸化ナトリウムを含む水性媒質は、レオロジー調整剤をさらに含み、前記レオロジー調整剤は前記水性媒質中に0.01〜10質量%の量で存在することを特徴とするシアン化ナトリウムペースト組成物を調製するための方法。
  8. 前記塩基は水酸化ナトリウムであり、および前記レオロジー調整剤はギ酸ナトリウムであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記ギ酸ナトリウムを、前記方法の工程(a)中にインサイチューで発生させることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 鉱石とペースト組成物を、前記鉱石から金属を浸出するのに充分な条件下において接触させる工程を含む方法であって、前記ペースト組成物は請求項1から5のいずれかに記載されたものと同一であるか、または請求項6から9のいずれかに記載された方法により製造されることを特徴とする方法。
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