JP4657767B2 - プログラム、情報記憶媒体及び接触特性評価装置 - Google Patents

プログラム、情報記憶媒体及び接触特性評価装置 Download PDF

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本発明は、車輪とレールとの接触特性を評価する接触特性評価装置等に関する。
鉄道車両の台車の開発の際には、レールを模した軌条輪を用いた車両試験台で台車の性能試験を行い、この性能試験結果を基に、レール上での車両の運動をシミュレーションする場合がある。しかし、軌条輪は実際のレールと異なるため、シミュレーションを行う際には車輪と軌条輪との接触に関する情報を得る必要がある。そのための方法として、非特許文献1の方法が知られている。
佐藤栄作,「鉄道車両用操舵機構付き独立車輪台車の運動力学に関する研究 第2章 車輪・軌条輪の接触幾何学」,鉄道総合技術論文誌,財団法人鉄道総合技術研究所,2000年4月,特別第37号,p18−55
鉄道車両がレール上を走行すると、車輪の踏面やレールの頭頂面が摩耗するが、この摩耗は鉄道車両の運動特性に大きく影響するため、摩耗した状態での車輪とレールとの接触状態を知る必要がある。そこで、上述した非特許文献1に開示されている方法を利用して摩耗した車輪とレールとの接触特性を評価しようとした場合、次の問題が生じる。
即ち、上述した方法では、車輪及び軌条輪(レール)の形状が定式化(関数化)されていることを前提としている。だが、実際の摩耗した車輪やレールの形状はそれぞれに異なるものであるとともに、その形状データは、例えば専用の形状計測装置等によりアナログデータ又はデジタルデータとして与えられるものであり、摩耗した車輪やレールの形状を定式化することは非常に困難である。このため、上述した方法を用いて摩耗した車輪やレールの接触特性を評価することはほぼ不可能であった。
上記事情に鑑み、本発明は、計測形状データを用いた車輪とレールの接触特性の評価を可能とすることを目的としている。
上記課題を解決するために、第1の発明は、
コンピュータに、
所与の形状計測装置によって計測された鉄道用の輪軸を構成する左右それぞれの車輪の踏面形状データ、及び、前記形状計測装置によって計測されたレール断面形状データを、車輪厚さ方向に0.2mm未満の所定間隔毎の離散データに変換するデータ変換手段(例えば、図3のデータ変換部310;図13のステップA1、A5)、
前記データ変換手段による変換後の左右車輪の踏面形状データ及びレール断面形状データと、左右車輪間隔とに基づき、輪軸の軸方向変位及び輪軸のロール角を変化させることで、左右車輪それぞれがレールに接触する接触点を算出する接触点算出手段(例えば、図3の接触特性算出部330;図13のステップA7〜A17)、
前記接触点算出手段により算出された接触点を基に、前記データ変換手段による変換後の左右車輪の踏面形状データ及び前記レール断面形状データから車輪とレールとの所定の接触特性値を算出する接触特性値算出手段(例えば、図3の接触特性算出部330;図13のステップA19,A25)、
として機能させるためのプログラム(例えば、図3の接触特性評価プログラム410)である。
また、第4の発明は、
所与の形状計測装置によって計測された鉄道用の輪軸を構成する左右それぞれの車輪の踏面形状データ、及び、前記形状計測装置によって計測されたレール断面形状データを、車輪厚さ方向に0.2mm未満の所定間隔毎の離散データに変換するデータ変換手段と、
前記データ変換手段による変換後の左右車輪の踏面形状データ及びレール断面形状データと、左右車輪間隔とに基づき、輪軸の軸方向変位及び輪軸のロール角を変化させることで、左右車輪それぞれがレールに接触する接触点を算出する接触点算出手段と、
前記接触点算出手段により算出された接触点を基に、前記データ変換手段による変換後の左右車輪の踏面形状データ及び前記レール断面形状データから車輪とレールとの所定の接触特性値を算出する接触特性値算出手段と、
を備える接触特性評価装置(例えば、図1,3の接触特性評価装置20)である。
この第1又は第4の発明によれば、鉄道用の輪軸を構成する左右それぞれの車輪の踏面形状データ及びレール断面形状データが、車輪厚さ方向に0.2mm未満の所定間隔毎の離散データに変換され、この変換後の左右車輪の踏面形状データ及びレール断面形状データに基づいて、左右車輪それぞれがレールに接触する接触点が算出され、車輪とレールとの接触特性値が算出される。従って、形状計測装置による車輪の踏面形状データ及びレール断面形状データを0.2mm未満の所定間隔毎の離散データに変換することで、定式化されていない計測データから、実測値とほぼ一致する車輪とレールとの接触特性値を算出することが可能となる。
第2の発明は、第1の発明のプログラムにおいて、
前記接触特性値算出手段が、前記接触点での接触角度、車輪半径及び等価踏面勾配の内の少なくとも1つの接触特性値を算出する、
ように前記コンピュータを機能させることを特徴としている。
この第2の発明によれば、接触特性値として、接触点での接触角、車輪半径及び等価踏面勾配の少なくとも1つが算出される。
第3の発明は、第1又は第2の発明のプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、図3の記憶部400)である。
ここで「情報記憶媒体」とは、記憶されている情報をコンピュータが読み取り可能な、例えばハードディスクやMO、CD−ROM、DVD、メモリカード、ICメモリ等の記憶媒体である。従って、この第3の発明によれば、該情報記憶媒体に記憶されている情報をコンピュータに読み取らせて演算処理を実行させることで、第1又は第2の発明と同様の効果を奏することができる。
本発明によれば、計測データである、定式化されていない車輪及びレールの形状データから、実測値とほぼ一致する車輪とレールとの接触特性値(具体的には、接触点での接触角、車輪半径及び等価踏面勾配の少なくとも1つ)を算出することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に好適な実施形態を説明する。
[全体構成]
図1は、本実施形態の全体構成図である。同図に示すように、本実施形態は、形状計測装置10及び接触特性評価装置20を備えており、両装置間は所定のケーブルKによって接続されている。ここで、ケーブルKとはデータ授受が可能な通信路のことであり、例えばパラレル接続用のケーブルやUSB(Universal Serial Bus)接続用のケーブル等である。
形状計測装置10は、対象物体である鉄道車両の車輪Wの踏面形状(厚さ方向の断面形状)や、レールSの断面形状を計測する。計測データは、二次元のアナログデータとして出力される。尚、同図では、1つの形状計測装置10によって車輪W及びレールSの双方の形状を測定するように示されているが、車輪用、レール用それぞれの形状計測装置によって計測されてもよいのは勿論である。
接触特性評価装置20は、PC(Personal Computer)等で構成され、形状計測装置10によって計測された車輪WやレールSの計測形状データに基づいて、車輪WとレールSとの接触特性を評価する。具体的には、アナログデータである、形状計測装置10による車輪W及びレールSの計測形状データをデジタルデータ(離散データ)に変換し、変換後の形状データを基に、車輪WとレールSとの接触特性値を算出する。
図2(a)に、形状計測装置10による車輪Wの計測形状データの一例を示す。但し、X方向を車輪の厚さ方向、Y方向を高さ方向としている。このようなアナログデータである計測形状データをデジタルデータに変換する場合、データのサンプリングが必要となるが、サンプリングされた変換後のデジタルデータのデータ間隔は、後に算出される接触特性値等の精度に大きく影響するため、サンプリングが重要となってくる。
具体的には、同一の車輪について、計測形状データを基に算出したフランジ角度の値(算出値)と、実際に測定したフランジ角度の値(実測値)とを比較すると、車輪の厚さ方向のデータ間隔が0.2[mm]未満である場合には、算出値と実測値とはほぼ一致したが、データ間隔が0.2[mm]以上になると、算出値と実測値とが大きく異なることが分かった。ここではフランジ角度について述べたが、後述する接触特性の1つである車輪とレールとの接触点での角度(接触角)についても同様のことが言える。
このため、本実施形態では、図2(b)に示すように、形状計測装置10による計測形状データを、車輪の厚さ方向であるX方向のデータ間隔が0.2[mm]未満の等間隔のデジタルデータに変換する。そして、この変換後の等間隔データを用いて接触特性の評価を行う。同図(b)は、同図(a)に示した車輪Wの計測形状データの一部分について、データ間隔を0.15[mm]の等間隔データに変換した場合を示している。
尚、形状計測装置10による計測データがデジタルデータで与えられる場合も同様である。即ち、該デジタルデータのX方向のデータ間隔が0.2[mm]以上である場合、接触特性評価装置20は、該データに対して所定の補間処理を行って、データ間隔を0.2[mm]未満の等間隔のデジタルデータに変換し、変換後の等間隔データに基づいて、車輪とレールとの接触特性を評価する。
[接触特性評価装置]
図3は、本実施形態の接触特性評価装置20のブロック構成図である。同図によれば、接触特性評価装置20は、通信部100と、入力部200と、処理部300と、記憶部400と、出力部500とを備えて構成されている。
通信部100は、ケーブルKを介して、形状計測装置10等の外部装置とデータ通信を行う。特に、本実施形態では、形状計測装置10から、1つの輪軸を構成する左右それぞれの車輪の踏面形状データ、及び、レールの断面形状データを取り込む。取り込んだ左右それぞれの車輪の踏面形状データは計測車輪形状データ421として、レールの断面形状データは計測レール形状データ422として、それぞれ記憶部400に記憶される。この通信部100は、外部接続用のインターフェースボード等によって実現される。
入力部200は、接触特性評価装置20に対するユーザ(使用者)の操作入力を受け付け、操作データを処理部300に出力する。この入力部200は、例えばキーボードやマウス、ボタンスイッチ、タッチパネル、各種センサ、マイク等によって実現される。
処理部300は、接触特性評価装置20の全体制御を行う。この処理部300は、CPU等の演算装置やICメモリ等の記憶装置等によって実現される。また、処理部300は、データ変換部310と、車輪特性算出部320と、接触特性算出部330とを含み、記憶部400から読み出したプログラムやデータに従って、車輪とレールとの接触特性を評価する接触特性評価処理を実行する。
データ変換部310は、計測車輪形状データ421を、X方向のデータ間隔が所定間隔(具体的には、0.2[mm]未満)の離散値データに変換する。変換後のデータは、等間隔車輪形状データ423として記憶部400に記憶される。また、計測レール形状データ422についても同様に、X方向のデータ間隔が所定間隔(具体的には、0.2[mm]未満)の離散値データに変換する。変換後のデータは、等間隔レール形状データ424として記憶部400に記憶される。
車輪特性算出部320は、等間隔車輪形状データ423に基づき、車輪特性として、フランジ角、フランジ厚さ及び摩耗量を算出する。具体的には、図4に示すように、車輪のバック面の位置を、x=0、とし、x=65[mm]のY方向の位置を、y=0、とする。そして、フランジ角は、例えば、y=−12[mm]、及び、y=−18[mm]、の位置となる2点間の踏面の近似直線を最小二乗法で求め、この近似直線の角度とする。具体的には、y=−12〜−18、の間のデータをY方向に0.1[mm]刻みの等間隔データに補間し、得られた各点の座標データを基に、最小二乗法を用いて、y=−12〜−18[mm]、の踏面の近似直線を求め、その近似直線の角度をフランジ角とする。フランジ厚さは、y=−10[mm]、でのx値とする。摩耗量は、x=65[mm]、におけるy値と、同図中一点鎖線で示す新品車輪の値(規格値)における、x=65[mm]、でのy値との差分とする。車輪特性算出部320は、これらの車輪特性(フランジ角、フランジ厚さ及び摩耗量)を左右の車輪それぞれについて算出する。算出された各特性値は、車輪特性データ425として記憶部400に記憶される。
接触特性算出部330は、等間隔車輪形状データ423及び等間隔レール形状データ424に基づき、車輪とレールとの接触特性として、接触角、接触半径及び等価踏面勾配の値を算出する。具体的には、等間隔車輪形状データ423及び等間隔レール形状データ424を基に、先ず、左右それぞれの車輪W,Wを規定された輪軸の左右車輪間隔で配置し、左右それぞれのレールS,Sも規定された間隔をおいて配置する。そして、左右それぞれの車輪W,WをレールS,S上の中立位置に配置する。次に、左右車輪W,Wそれぞれを、所定距離(例えば、10[mm])上方へ移動させる。図5は、このときの車輪W及びレールSの配置例を示す図であり、X方向を輪軸に沿った方向(車輪Wの厚さ方向)とし、Y方向を高さ方向としている。
次いで、輪軸をその軸方向に沿って変位Xだけ移動させることで、左右車輪W,WそれぞれをX方向に沿って移動させ、この変位Xだけ移動させたときの左右それぞれの車輪W,WとレールS,SとのY方向の距離が等しくなる点(接触点)を算出する。車輪W,Wの踏面やレールS,Sの頭頂面が摩耗している場合、左右それぞれの車輪W,WとレールS,Sとは、輪軸が水平面に対して傾きを持った状態で接触する。このため、輪軸を適当にロール(回転)させる。即ち、左右車輪W,Wの相対位置関係を保ったまま、左右車輪W,W間の中心点を中心として時計回り又は反時計回り方向に回転させる。こうして、左右それぞれの車輪W,WとレールS,Sとの接触点を算出する。
具体的には、図6に示すように、輪軸をロール角φだけ回転させる。そして、左右の車輪W,Wそれぞれについて、レールS,Sとの間の距離H,Hを算出する。車輪・レール間の距離Hは、図7に示すように、車輪Wの踏面とレールSの頭頂面との高さの差の最小値として与えられる。
続いて、算出した距離H,Hの差Fを求める。そして、このFの値が、例えば、1/10000[mm]以下であれば、左右それぞれの車輪W,WとレールS,Sとの間の距離が等しい、即ちこのときのロール角φで、左右それぞれの車輪W,WとレールS,Sとが接触し得ると判定する。
一方、距離H,Hの差Fの値が1/10000[mm]より大きければ、左右それぞれの車輪W,WとレールS,Sとの間の距離が等しくない、即ち接触し得ないと判定する。接触し得ないと判定した場合、ロール角φを二分法やニュートン法により変化させ、再度、左右それぞれの車輪W,WとレールS,Sとの間の距離H,Hを求め、接触し得るか否かを判定する。つまり、左右それぞれの車輪W,WとレールS,Sとの間の距離H,Hが一致するまで、ロール角φを変化させる。尚このとき、ロール角φは、−φwm〜+φwm、の範囲で変化させる。
左右それぞれの車輪W,WとレールS,Sとが接触し得ると判定すると、このときのレール・車輪間距離Hを定義する車輪W,Wの踏面のywL,ywRの位置を、レールS,Sとの接触点の位置とする。そして、図8に示すように、左右の車輪W,Wそれぞれについて、この接触点での車輪半径及び接触角の値を算出する。接触角は、接触点での接線の角度として与えられる。
接触特性算出部330は、変位Xを、−Xwm〜+Xwmの範囲において所定の変位幅ΔX刻みで変化させて、各変位Xについて、上述のように、接触点の位置、接触半径及び接触角を算出する。
算出された変位X毎の接触点の位置は、接触状態データ426として記憶部400に記憶される。図9に、接触状態データ426に基づく車輪WとレールSとの接触状態の一例を示す。同図では、レールSの配置位置を固定とし、変位X=0,5,10,15[mm]、それぞれの場合について、算出された接触点でレールSと接触するように車輪Wを配置した状態(接触状態)を示している。同図(a)は、右車輪Wと右レールSとの接触状態を示しており、同図(b)は、左車輪Wと左レールSとの接触状態を示している。
また、変位X毎の車輪半径は車輪半径データ427aとして、接触角は接触角データ427bとして、それぞれ記憶部400に記憶される。図10に、車輪半径データ427aに基づく車輪半径の一例を示す。同図では、横軸を変位Xとし、縦軸を新品車輪の車輪半径(バック面から65[mm]の踏面での車輪半径。規格値)に対する増分として、左右の車輪Wそれぞれについて、変位X毎に、新品車輪に対する車輪半径の増分を算出し、この増分値をプロットして得られたグラフを示している。
また、図11に、接触角データ427bに基づく接触角の一例を示す。同図では、横軸を変位Xとし、縦軸を接触角[rad]として、左右の車輪Wそれぞれについて、変位X毎の接触角の値をプロットして得られたグラフを示している。
更に、接触特性算出部330は、算出した変位X毎の接触半径及び接触角を基に、すべり率を「0」としたときの輪軸の純転がり波長を算出する。そして、この算出結果に基づいて、車輪WとレールSとの等価踏面勾配を算出する。等価踏面勾配とは、車輪とレールとが中立点近傍にて接触している場合、それぞれの断面形状を一定の曲率を持った円弧とし、踏面勾配が微小であると仮定したとき、線形定数によって近似される車輪レール間の接触勾配のことである。
算出された等価踏面勾配は、等価踏面勾配データ427cとして記憶部400に記憶される。図12に、等価踏面勾配データ427cの一例を示す。同図では、横軸を変位Xとし、縦軸を等価踏面勾配として、変位X毎の等価踏面勾配の値をプロットして得られたグラフを示している。
記憶部400は、処理部300に接触特性評価装置20を統合的に制御させるための各種プログラムやデータ等を記憶する。具体的には、プログラムとして、接触特性評価プログラム410を記憶し、データとして、計測車輪形状データ421と、計測レール形状データ422と、等間隔車輪形状データ423と、等間隔レール形状データ424と、車輪特性データ425と、接触状態データ426と、接触特性データ427とを記憶する。接触特性データ427には、車輪半径データ427aと、接触角データ427bと、等価踏面勾配データ427cとが含まれる。この記憶部400は、例えばハードディスクやROM、RAM、MO等によって実現される。
出力部500は、処理部300による処理結果を出力するものであり、CRTやLCD、ELD等の表示装置、スピーカ等の音声出力装置、プリンタ等の印字装置等で実現される。
[処理の流れ]
図13は、接触特性評価装置20における接触特性評価処理の流れを説明するためのフローチャートである。この処理は、処理部300が接触特性評価プログラム410に従った処理を実行することで実現される。
同図によれば、先ず、データ変換部310が、計測車輪形状データ421に対して所定の補間処理を行い、X方向の離散幅が0.2[mm]未満の等間隔車輪形状データ423に変換する(ステップA1)。次いで、車輪特性算出部320が、この等間隔車輪形状データ423を基に、車輪特性として、フランジ角、フランジ厚さ及び摩耗量を算出する(ステップA3)。また、データ変換部310が、計測レール形状データ422に対して所定の補間処理を行い、X方向の離散幅が0.2[mm]未満の等間隔レール形状データ424に変換する(ステップA5)。
その後、接触特性算出部330が、車輪とレールとの接触特性を算出する。即ち、等間隔車輪形状データ423及び等間隔レール形状データ424を基に、レール上に左右車輪を中立位置に配置し、この位置から高さ方向(Y方向)に所定距離(例えば、10[mm])移動させる(ステップA7)。次いで、輪軸に沿った方向への変位Xを設定する(ステップA9)。ここで、変位Xは、初回の設定時は、変位Xが取り得る最小値である「−Xwm」に設定する。
続いて、ロール角φを設定し、設定したロール角φに応じて左右車輪の位置を変更する(ステップA11)。ここで、ロール角φは、初回の設定時には、ロールさせない場合に相当する「0」に設定する。そして、左右車輪それぞれについて、レールとの高さ方向の差分の最小値を車輪・レール間距離H,Hとして算出し(ステップA13)、算出した距離H,Hが等しいか否かを判断する。具体的には、距離HとHとの差分Fを算出し、この差分Fの値の大きさが、例えば1/10000[mm]以下である場合に、距離HとHとは等しいと判断する。
その結果、距離HとHとが等しくないと判断した場合には(ステップA15:NO)、ステップA11に戻り、ロール角φを再設定する(ステップA11)。
一方、距離HとHとが等しいと判断した場合には(ステップA15:YES)、接触特性算出部330は、左右車輪それぞれについて、距離Hを決定した踏面の位置を接触点とする(ステップA17)。そして、左右車輪それぞれについて、この接触点での車輪半径及び接触角を算出する(ステップA19)。
その後、現在の変位Xの値が最大値「+Xwm」以上であるか否かによって、全ての変位Xについての処理を終了したか否かを判断する。判断の結果、終了していないならば(ステップA21:NO)、ステップA9に戻り、変位Xを再設定する(ステップA9)。このとき、変位Xは、現在の変位Xの値に所定の変位幅ΔXを加算した値に設定する。
一方、全ての変位Xについて終了したならば(ステップA21:YES)、接触特性算出部330は、算出した車輪とレールとの接触特性を基に、輪軸の転がり波長を算出し(ステップA23)、その算出値を基に等価踏面勾配を算出する(ステップA25)。
以上の処理を行うと、接触特性評価処理は終了となる。
[作用・効果]
以上、本実施形態によれば、接触特性評価装置20は、形状計測装置10によって計測された車輪Wの踏面形状データを、車輪厚さ方向のデータ間隔が0.2[mm]未満のデジタルデータ(離散データ)に変換し、変換後の形状データ、及び、形状計測装置10により計測されたレールSの断面形状データを用いて、車輪WとレールSとの接触特性値を算出する。具体的には、輪軸の軸方向変位Xw及び輪軸のロール角φwを変化させることで車輪Wとレールとの接触点を算出し、接触特性値として、この接触点での車輪半径及び接触角を算出し、更に等価踏面勾配を算出する。
即ち、定式化されていない車輪W及びレールSの計測形状データから、実測値とほぼ一致する車輪WとレールSとの接触特性値(具体的には、接触点での接触角、車輪半径及び等価踏面勾配)を算出することが可能となる。
[変形例]
尚、本発明の適用可能な実施形態は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。例えば、上述した実施形態では、形状計測装置10による左右車輪の計測形状データである計測車輪形状データ421の全体について、X方向のデータ間隔が0.2[mm]未満の離散値データに変換することとしたが、車輪特性や接触特性の算出に影響の大きい部分のデータについてのみ、X方向のデータ間隔を0.2[mm]未満とした離散値データに変換することとしても良い。具体的には、X方向のデータ間隔を、車輪のバック面(x=0)から摩耗量算出の基準位置(y=65[mm])を超える所定位置(例えば、y=70[mm])までの範囲のデータについては0.2[mm]未満とし、これ以外の範囲(例えば、x=70[mm]以上)のデータについては、例えば1.0[mm]程度と比較的広いデータ間隔としても良い。
実施形態の全体構成図。 計測車輪形状データについてのデータ変換の一例。 接触特性評価装置のブロック構成図。 フランジ角、フランジ厚さ及び摩耗量の算出例。 車輪とレールとの配置例。 輪軸に与えるロール角φの設定例。 車輪・レール間距離の算出例。 車輪半径及び接触角の算出例。 接触状態データに基づく車輪とレールとの接触状態の一例。 車輪半径データに基づく車輪半径の増分の一例。 接触角データに基づく接触角の一例。 等価踏面勾配データに基づく等価踏面勾配の一例。 接触特性評価処理の流れ図。
符号の説明
10 形状計測装置
20 接触特性評価装置
100 通信部
200 入力部
300 処理部
310 データ変換部
320 車輪特性算出部
330 接触特性算出部
400 記憶部
410 接触特性評価プログラム
421 計測車輪形状データ
422 計測レール形状データ
423 等間隔車輪形状データ
424 等間隔レール形状データ
425 車輪特性データ
426 接触状態データ
427 接触特性データ
427a 車輪半径データ
427b 接触角データ
427c 等価踏面勾配データ
500 出力部
W(W,W) 車輪(左右)
S(S,S) レール(左右)

Claims (4)

  1. コンピュータに、
    所与の形状計測装置によって計測された鉄道用の輪軸を構成する左右それぞれの車輪の踏面形状データ、及び、前記形状計測装置によって計測されたレール断面形状データを、車輪厚さ方向に0.2mm未満の所定間隔毎の離散データに変換するデータ変換手段、
    前記データ変換手段による変換後の左右車輪の踏面形状データ及びレール断面形状データと、左右車輪間隔とに基づき、輪軸の軸方向変位及び輪軸のロール角を変化させることで、左右車輪それぞれがレールに接触する接触点を算出する接触点算出手段、
    前記接触点算出手段により算出された接触点を基に、前記データ変換手段による変換後の左右車輪の踏面形状データ及び前記レール断面形状データから車輪とレールとの所定の接触特性値を算出する接触特性値算出手段、
    として機能させるためのプログラム。
  2. 前記接触特性値算出手段が、前記接触点での接触角度、車輪半径及び等価踏面勾配の内の少なくとも1つの接触特性値を算出する、
    ように前記コンピュータを機能させるための請求項1記載のプログラム。
  3. 請求項1又は2に記載のプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体。
  4. 所与の形状計測装置によって計測された鉄道用の輪軸を構成する左右それぞれの車輪の踏面形状データ、及び、前記形状計測装置によって計測されたレール断面形状データを、車輪厚さ方向に0.2mm未満の所定間隔毎の離散データに変換するデータ変換手段と、
    前記データ変換手段による変換後の左右車輪の踏面形状データ及びレール断面形状データと、左右車輪間隔とに基づき、輪軸の軸方向変位及び輪軸のロール角を変化させることで、左右車輪それぞれがレールに接触する接触点を算出する接触点算出手段と、
    前記接触点算出手段により算出された接触点を基に、前記データ変換手段による変換後の左右車輪の踏面形状データ及び前記レール断面形状データから車輪とレールとの所定の接触特性値を算出する接触特性値算出手段と、
    を備える接触特性評価装置。
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