JP4656354B2 - 音声処理装置および音声処理方法、並びに記録媒体 - Google Patents

音声処理装置および音声処理方法、並びに記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボット制御装置およびロボット制御方法、並びに記録媒体に関し、特に、例えば、音声認識装置による音声認識結果に基づいて行動するロボットに用いて好適なロボット制御装置およびロボット制御方法、並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年においては、例えば、玩具等として、ユーザが発した音声を音声認識し、その音声認識結果に基づいて、ある仕草をしたり、合成音を出力する等の行動を行うロボット(本明細書においては、ぬいぐるみ状のものを含む)が製品化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなロボットは、常時、音声入力を受け付けるようになされている。しかしながら、音声が入力されている途中でロボットが発話したり、あるいは、ロボットが発話している途中で音声が入力されると、ロボットの発話した音声自体も入力された音声であると誤検知されてしまう場合があった。
【0004】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、音声の誤認識を防止することができるようにするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の音声処理装置は、音声データの入力を受ける音声入力手段と、音声入力手段により入力が受けられた音声データを認識する認識手段と、音声を出力する音声出力手段と、音声出力手段により音声が出力されておらず、認識手段により音声データが認識されていない場合に、音声データのレベルに基づいて、音声データに含まれるノイズのレベルを推定する推定手段と、音声データのレベルが推定手段により推定されたノイズのレベルと第1の所定値の和を超えたとき、認識手段による音声データの認識が開始されるように制御し、認識手段による音声データの認識の途中で、音声出力手段により音声が出力されたとき、認識手段による音声データの認識が中断されるように制御する認識制御手段とを備え、認識制御手段は、音声出力手段による音声の出力が終了したときに推定手段により推定されたノイズのレベルが、その音声が出力される前のノイズのレベルと第2の所定値の和を超えている場合、認識手段による音声データの認識が開始されないように制御することを特徴とする。
【0007】
認識制御手段は、音声出力手段による音声の出力が終了した後に推定手段により推定されたノイズのレベルが、その音声が出力される前のノイズのレベルと第2の所定値の和を所定の時間超え続けた場合、音声データのレベルが現在のノイズのレベルと第1の所定値の和を超えたとき、認識手段による音声データの認識が開始されるように制御するようにすることができる。
【0008】
本発明の音声処理方法は、音声データの入力を受ける音声入力ステップと、音声入力ステップの処理により入力が受けられた音声データを認識する認識ステップと、音声を出力する音声出力ステップと、音声出力ステップの処理により音声が出力されておらず、認識ステップの処理により音声データが認識されていない場合に、音声データのレベルに基づいて、音声データに含まれるノイズのレベルを推定する推定ステップと、音声データのレベルが推定ステップの処理により推定されたノイズのレベルと第1の所定値の和を超えたとき、認識ステップの処理による音声データの認識が開始されるように制御し、認識ステップの処理による音声データの認識の途中で、音声出力ステップの処理により音声が出力されたとき、認識ステップの処理による音声データの認識が中断されるように制御する認識制御ステップとを含み、認識制御ステップの処理では、音声出力ステップの処理による音声の出力が終了したときに推定ステップの処理により推定されたノイズのレベルが、その音声が出力される前のノイズのレベルと第2の所定値の和を超えている場合、認識ステップの処理による音声データの認識が開始されないように制御することを特徴とする。
【0009】
本発明の記録媒体に記録されているプログラムは、コンピュータに、音声データの入力を受ける音声入力ステップと、音声入力ステップの処理により入力が受けられた音声データを認識する認識ステップと、音声を出力する音声出力ステップと、音声出力ステップの処理により音声が出力されておらず、認識ステップの処理により音声データが認識されていない場合に、音声データのレベルに基づいて、音声データに含まれるノイズのレベルを推定する推定ステップと、音声データのレベルが推定ステップの処理により推定されたノイズのレベルと第1の所定値の和を超えたとき、認識ステップの処理による音声データの認識が開始されるように制御し、認識ステップの処理による音声データの認識の途中で、音声出力ステップの処理により音声が出力されたとき、認識ステップの処理による音声データの認識が中断されるように制御する認識制御ステップとを含み、認識制御ステップの処理では、音声出力ステップの処理による音声の出力が終了したときに推定ステップの処理により推定されたノイズのレベルが、その音声が出力される前のノイズのレベルと第2の所定値の和を超えている場合、認識ステップの処理による音声データの認識が開始されないように制御する処理を実行させることを特徴とする。
【0010】
本発明の音声処理装置および音声処理方法、並びに記録媒体に記録されているプログラムにおいては、音声データの入力が受けられ、音声が出力されておらず、音声データが認識されていない場合に、音声データのレベルに基づいて、音声データに含まれるノイズのレベルが推定され、音声データのレベルがノイズのレベルと第1の所定値の和を超えたとき、音声データの認識が開始されるように制御され、音声データの認識の途中で、音声が出力されたとき、その認識が中断されるように制御される。また、音声の出力が終了したときに推定されたノイズのレベルが、その音声が出力される前のノイズのレベルと第2の所定値の和を超えている場合、音声データの認識が開始されないように制御される。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用したロボットの一実施の形態の外観構成例を示しており、図2は、その電気的構成例を示している。
【0012】
本実施の形態では、ロボットは、例えば、犬等の四つ足の動物の形状のものとなっており、胴体部ユニット2の前後左右に、それぞれ脚部ユニット3A,3B,3C,3Dが連結されるとともに、胴体部ユニット2の前端部と後端部に、それぞれ頭部ユニット4と尻尾部ユニット5が連結されることにより構成されている。
【0013】
尻尾部ユニット5は、胴体部ユニット2の上面に設けられたベース部5Bから、2自由度をもって湾曲または揺動自在に引き出されている。
【0014】
胴体部ユニット2には、ロボット全体の制御を行うコントローラ10、ロボットの動力源となるバッテリ11、並びにバッテリセンサ12および熱センサ13からなる内部センサ部14などが収納されている。
【0015】
頭部ユニット4には、「耳」に相当するマイク(マイクロフォン)15、「目」に相当するCCD(Charge Coupled Device)カメラ16、触覚に相当するタッチセンサ17、「口」に相当するスピーカ18などが、それぞれ所定位置に配設されている。また、頭部ユニット4には、口の下顎に相当する下顎部4Aが1自由度をもって可動に取り付けられており、この下顎部4Aが動くことにより、ロボットの口の開閉動作が実現されるようになっている。
【0016】
脚部ユニット3A乃至3Dそれぞれの関節部分や、脚部ユニット3A乃至3Dそれぞれと胴体部ユニット2の連結部分、頭部ユニット4と胴体部ユニット2の連結部分、頭部ユニット4と下顎部4Aの連結部分、並びに尻尾部ユニット5と胴体部ユニット2の連結部分などには、図2に示すように、それぞれアクチュエータ3AA1乃至3AAK、3BA1乃至3BAK、3CA1乃至3CAK、3DA1乃至3DAK、4A1乃至4AL、5A1および5A2が配設されている。
【0017】
頭部ユニット4におけるマイク15は、ユーザからの発話を含む周囲の音声(音)を集音し、得られた音声信号を、コントローラ10に送出する。CCDカメラ16は、周囲の状況を撮像し、得られた画像信号を、コントローラ10に送出する。
【0018】
タッチセンサ17は、例えば、頭部ユニット4の上部に設けられており、ユーザからの「撫でる」や「たたく」といった物理的な働きかけにより受けた圧力を検出し、その検出結果を圧力検出信号としてコントローラ10に送出する。
【0019】
胴体部ユニット2におけるバッテリセンサ12は、バッテリ11の残量を検出し、その検出結果を、バッテリ残量検出信号としてコントローラ10に送出する。熱センサ13は、ロボット内部の熱を検出し、その検出結果を、熱検出信号としてコントローラ10に送出する。
【0020】
コントローラ10は、CPU(Central Processing Unit)10Aやメモリ10B等を内蔵しており、CPU10Aにおいて、メモリ10Bに記憶された制御プログラムが実行されることにより、各種の処理を行う。
【0021】
すなわち、コントローラ10は、マイク15、CCDカメラ16、タッチセンサ17、バッテリセンサ12、および熱センサ13から与えられる音声信号、画像信号、圧力検出信号、バッテリ残量検出信号、および熱検出信号に基づいて、周囲の状況や、ユーザからの指令、ユーザからの働きかけなどの有無を判断する。
【0022】
さらに、コントローラ10は、この判断結果等に基づいて、続く行動を決定し、その決定結果に基づいて、アクチュエータ3AA1乃至3AAK、3BA1乃至3BAK、3CA1乃至3CAK、3DA1乃至3DAK、4A1乃至4AL、5A1、および5A2のうちの必要なものを駆動させる。これにより、頭部ユニット4を上下左右に振らせたり、下顎部4Aを開閉させる。さらには、尻尾部ユニット5を動かせたり、各脚部ユニット3A乃至3Dを駆動して、ロボットを歩行させるなどの行動を行わせる。
【0023】
また、コントローラ10は、必要に応じて、合成音あるいは後述するようなエコーバックの音声を生成し、スピーカ18に供給して出力させたり、ロボットの「目」の位置に設けられた図示しないLED(Light Emitting Diode)を点灯、消灯または点滅させる。
【0024】
以上のようにして、ロボットは、周囲の状況等に基づいて自律的に行動をとるようになっている。
【0025】
次に、図3は、図2のコントローラ10の機能的構成例を示している。なお、図3に示す機能的構成は、CPU10Aが、メモリ10Bに記憶された制御プログラムを実行することで実現されるようになっている。
【0026】
コントローラ10は、特定の外部状態を認識するセンサ入力処理部31、センサ入力処理部31の認識結果を累積して、感情や、本能、成長の状態を表現するモデル記憶部32、センサ入力処理部31の認識結果等に基づいて、続く行動を決定する行動決定機構部33、行動決定機構部33の決定結果に基づいて、実際にロボットに行動を起こさせる姿勢遷移機構部34、各アクチュエータ3AA1乃至5A1および5A2を駆動制御する制御機構部35、合成音を生成する音声合成部36、並びに、音声合成部36において合成された合成音の出力を制御する出力制御部37から構成されている。
【0027】
センサ入力処理部31は、マイク15、CCDカメラ16、もしくは、タッチセンサ17から与えられる音声信号、画像信号、圧力検出信号等に基づいて、特定の外部状態や、ユーザからの特定の働きかけ、ユーザからの指示等を認識し、その認識結果を表す状態認識情報を、モデル記憶部32および行動決定機構部33に通知する。
【0028】
すなわち、センサ入力処理部31は、音声認識部31Aを有しており、音声認識部31Aは、マイク15から与えられる音声信号について音声認識を行う。そして、音声認識部31Aは、その音声認識結果としての、例えば、「歩け」、「伏せ」、「ボールを追いかけろ」等の指令その他を、状態認識情報として、モデル記憶部32および行動決定機構部33に通知する。
【0029】
また、センサ入力処理部31は、画像認識部31Bを有しており、画像認識部31Bは、CCDカメラ16から与えられる画像信号を用いて、画像認識処理を行う。そして、画像認識部31Bは、その処理の結果、例えば、「赤い丸いもの」や、「地面に対して垂直なかつ所定高さ以上の平面」等を検出したときには、「ボールがある」や、「壁がある」等の画像認識結果を、状態認識情報として、モデル記憶部32および行動決定機構部33に通知する。
【0030】
さらに、センサ入力処理部31は、圧力処理部31Cを有しており、圧力処理部31Cは、および、タッチセンサ17から与えられる圧力検出信号を処理する。圧力処理部31Cは、その処理の結果、タッチセンサ17から、所定の閾値以上で、かつ短時間の圧力を検出したときには、「たたかれた(しかられた)」と認識し、所定の閾値未満で、かつ長時間の圧力を検出したときには、「撫でられた(ほめられた)」と認識して、その認識結果を、状態認識情報として、モデル記憶部32、および行動決定機構部33に通知する。
【0031】
モデル記憶部32は、ロボットの感情、本能、成長の状態を表現する感情モデル、本能モデル、成長モデルをそれぞれ記憶、管理している。
【0032】
ここで、感情モデルは、例えば、「うれしさ」、「悲しさ」、「怒り」、「楽しさ」等の感情の状態(度合い)を、所定の範囲の値によってそれぞれ表し、センサ入力処理部31からの状態認識情報や時間経過等に基づいて、その値を変化させる。本能モデルは、例えば、「食欲」、「睡眠欲」、「運動欲」等の本能による欲求の状態(度合い)を、所定の範囲の値によってそれぞれ表し、センサ入力処理部31からの状態認識情報や時間経過等に基づいて、その値を変化させる。成長モデルは、例えば、「幼年期」、「青年期」、「熟年期」、「老年期」等の成長の状態(度合い)を、所定の範囲の値によってそれぞれ表し、センサ入力処理部31からの状態認識情報や時間経過等に基づいて、その値を変化させる。
【0033】
モデル記憶部32は、上述のようにして感情モデル、本能モデル、成長モデルの値で表される感情、本能、成長の状態を、状態情報として、行動決定機構部33に送出する。
【0034】
なお、モデル記憶部32には、センサ入力処理部31から状態認識情報が供給される他、行動決定機構部33から、ロボットの現在または過去の行動、具体的には、例えば、「長時間歩いた」などの行動の内容を示す行動情報が供給されるようになっており、同一の状態認識情報が与えられても、行動情報が示すロボットの行動に応じて、異なる状態情報を生成するようになっている。
【0035】
すなわち、例えば、ロボットが、ユーザに挨拶をし、ユーザに頭を撫でられた場合には、ユーザに挨拶をしたという行動情報と、頭を撫でられたという状態認識情報とが、モデル記憶部32に与えられ、この場合、モデル記憶部32では、「うれしさ」を表す感情モデルの値が増加される。
【0036】
一方、ロボットが、何らかの仕事を実行中に頭を撫でられた場合には、仕事を実行中であるという行動情報と、頭を撫でられたという状態認識情報とが、モデル記憶部32に与えられ、この場合、モデル記憶部32では、「うれしさ」を表す感情モデルの値は変化されない。
【0037】
このように、モデル記憶部32は、状態認識情報だけでなく、現在または過去のロボットの行動を示す行動情報も参照しながら、感情モデルの値を設定する。これにより、例えば、何らかのタスクを実行中に、ユーザが、いたずらするつもりで頭を撫でたときに、「うれしさ」を表す感情モデルの値を増加させるような、不自然な感情の変化が生じることを回避することができる。
【0038】
なお、モデル記憶部32は、本能モデルおよび成長モデルについても、感情モデルにおける場合と同様に、状態認識情報および行動情報の両方に基づいて、その値を増減させるようになっている。また、モデル記憶部32は、感情モデル、本能モデル、成長モデルそれぞれの値を、他のモデルの値にも基づいて増減させるようになっている。
【0039】
行動決定機構部33は、センサ入力処理部31からの状態認識情報や、モデル記憶部32からの状態情報、時間経過等に基づいて、次の行動を決定し、決定された行動の内容を、行動指令情報として、姿勢遷移機構部34に送出する。
【0040】
即ち、行動決定機構部33は、ロボットがとり得る行動をステート(状態)(state)に対応させた有限オートマトンを、ロボットの行動を規定する行動モデルとして管理しており、この行動モデルとしての有限オートマトンにおけるステートを、センサ入力処理部31からの状態認識情報や、モデル記憶部32における感情モデル、本能モデル、または成長モデルの値、時間経過等に基づいて遷移させ、遷移後のステートに対応する行動を、次にとるべき行動として決定する。
【0041】
ここで、行動決定機構部33は、所定のトリガ(trigger)があったことを検出すると、ステートを遷移させる。すなわち、行動決定機構部33は、例えば、現在のステートに対応する行動を実行している時間が所定時間に達したときや、特定の状態認識情報を受信したとき、モデル記憶部32から供給される状態情報が示す感情や、本能、成長の状態の値が所定の閾値以下または以上になったとき等に、ステートを遷移させる。
【0042】
なお、行動決定機構部33は、上述したように、センサ入力処理部31からの状態認識情報だけでなく、モデル記憶部32における感情モデルや、本能モデル、成長モデルの値等にも基づいて、行動モデルにおけるステートを遷移させることから、同一の状態認識情報が入力されても、感情モデルや、本能モデル、成長モデルの値(状態情報)によっては、ステートの遷移先は異なるものとなる。
【0043】
その結果、行動決定機構部33は、例えば、状態情報が、「怒っていない」こと、および「お腹がすいていない」ことを表している場合において、状態認識情報が、「目の前に手のひらが差し出された」ことを表しているときには、目の前に手のひらが差し出されたことに応じて、「お手」という行動をとらせる行動指令情報を生成し、これを、姿勢遷移機構部34に送出する。
【0044】
また、行動決定機構部33は、例えば、状態情報が、「怒っていない」こと、および「お腹がすいている」ことを表している場合において、状態認識情報が、「目の前に手のひらが差し出された」ことを表しているときには、目の前に手のひらが差し出されたことに応じて、「手のひらをぺろぺろなめる」ような行動を行わせるための行動指令情報を生成し、これを、姿勢遷移機構部34に送出する。
【0045】
また、行動決定機構部33は、例えば、状態情報が、「怒っている」ことを表している場合において、状態認識情報が、「目の前に手のひらが差し出された」ことを表しているときには、状態情報が、「お腹がすいている」ことを表していても、また、「お腹がすいていない」ことを表していても、「ぷいと横を向く」ような行動を行わせるための行動指令情報を生成し、これを、姿勢遷移機構部34に送出する。
【0046】
なお、行動決定機構部33には、モデル記憶部32から供給される状態情報が示す感情や、本能、成長の状態に基づいて、遷移先のステートに対応する行動のパラメータとしての、例えば、歩行の速度や、手足を動かす際の動きの大きさおよび速度などを決定させることができ、この場合、それらのパラメータを含む行動指令情報が、姿勢遷移機構部34に送出される。
【0047】
また、行動決定機構部33では、上述したように、ロボットの頭部や手足等を動作させる行動指令情報の他、ロボットに発話を行わせる行動指令情報も生成される。ロボットに発話を行わせる行動指令情報は、音声合成部37に供給されるようになっており、音声合成部37に供給される行動指令情報には、音声合成部37に生成させる合成音に対応するテキスト等が含まれる。そして、音声合成部37は、行動決定部32から行動指令情報を受信すると、その行動指令情報に含まれるテキストに基づき、合成音を生成し、出力制御部38を介して、スピーカ18に供給して出力させる。これにより、スピーカ18からは、例えば、ロボットの鳴き声、さらには、「お腹がすいた」等のユーザへの各種の要求、「何?」等のユーザの呼びかけに対する応答その他の音声出力が行われる。
【0048】
姿勢遷移機構部34は、行動決定機構部33から供給される行動指令情報に基づいて、ロボットの姿勢を、現在の姿勢から次の姿勢に遷移させるための姿勢遷移情報を生成し、これを制御機構部35および音声認識部31Aに送出する。
【0049】
ここで、現在の姿勢から次に遷移可能な姿勢は、例えば、胴体や手や足の形状、重さ、各部の結合状態のようなロボットの物理的形状と、関節が曲がる方向や角度のようなアクチュエータ3AA1乃至5A1および5A2の機構とによって決定される。
【0050】
また、次の姿勢としては、現在の姿勢から直接遷移可能な姿勢と、直接には遷移できない姿勢とがある。例えば、4本足のロボットは、手足を大きく投げ出して寝転んでいる状態から、伏せた状態へ直接遷移することはできるが、立った状態へ直接遷移することはできず、一旦、手足を胴体近くに引き寄せて伏せた姿勢になり、それから立ち上がるという2段階の動作が必要である。また、安全に実行できない姿勢も存在する。例えば、4本足のロボットは、その4本足で立っている姿勢から、両前足を挙げてバンザイをしようとすると、簡単に転倒してしまう。
【0051】
このため、姿勢遷移機構部34は、直接遷移可能な姿勢をあらかじめ登録しておき、行動決定機構部33から供給される行動指令情報が、直接遷移可能な姿勢を示す場合には、その行動指令情報を、そのまま姿勢遷移情報として、制御機構部35に送出する。一方、行動指令情報が、直接遷移不可能な姿勢を示す場合には、姿勢遷移機構部34は、遷移可能な他の姿勢に一旦遷移した後に、目的の姿勢まで遷移させるような姿勢遷移情報を生成し、制御機構部35に送出する。これによりロボットが、遷移不可能な姿勢を無理に実行しようとする事態や、転倒するような事態を回避することができるようになっている。
【0052】
制御機構部35は、姿勢遷移機構部34からの姿勢遷移情報にしたがって、アクチュエータ3AA1乃至アクチュエータ5A2を駆動するための制御信号を生成し、これを、アクチュエータ3AA1乃至アクチュエータ5A2に送出する。これにより、アクチュエータ3AA1乃至アクチュエータ5A2は、制御信号にしたがって駆動し、ロボットは、自律的に行動を起こす。
【0053】
エコーバック部36は、マイク15から与えられ、音声認識部31Aで音声認識される音声信号を監視しており、その音声信号を復唱するような音声(以下、適宜、エコーバック音声という)を生成して出力する。このエコーバック音声は、出力制御部57を介して、スピーカ18に供給されて出力される。
【0054】
出力制御部38には、音声合成部37からの合成音のディジタルデータ、および、エコーバック部36からのエコーバック音声のディジタルデータが供給されるようになっており、出力制御部38は、それらのディジタルデータを、アナログの音声信号にD/A変換し、スピーカ18に供給して出力させる。また、出力制御部38は、音声合成部37からの合成音と、エコーバック部36からのエコーバック音声の、スピーカ18への出力が競合した場合に、その競合を調整する。即ち、エコーバック部36からのエコーバック音声の出力は、行動決定機構部33の制御にしたがって音声合成部37が行う合成音の出力とは独立に行われるようになっており、エコーバック音声の出力と合成音の出力とは競合する場合がある。そこで、出力制御部38は、その競合の調整を行う。
【0055】
次に、図4は、図3の音声認識部31Aの構成例を示している。
【0056】
マイク15からの音声信号は、AD(Analog Digital)変換部41に供給される。AD変換部41では、マイク15からのアナログ信号である音声信号がサンプリング、量子化され、ディジタル信号である音声データにAD変換される。この音声データは、特徴抽出部42および音声区間検出部47に供給される。
【0057】
特徴抽出部42は、入力される音声データについて、適当なフレームごとに、例えば、MFCC(Mel Frequency Cepstrum Coefficient)分析を行い、その分析結果を、特徴パラメータ(特徴ベクトル)として、マッチング部43に出力する。なお、特徴抽出部42では、その他、例えば、線形予測係数、ケプストラム係数、線スペクトル対、所定の周波数帯域ごとのパワー(フィルタバンクの出力)等を、特徴パラメータとして抽出することが可能である。
【0058】
マッチング部43は、特徴抽出部42からの特徴パラメータを用いて、音響モデル記憶部44、辞書記憶部45、および文法記憶部46を必要に応じて参照しながら、マイク15に入力された音声(入力音声)を、例えば、連続分布HMM(Hidden Markov Model)法に基づいて音声認識する。
【0059】
即ち、音響モデル記憶部44は、音声認識する音声の言語における個々の音素や音節などの音響的な特徴を表す音響モデルを記憶している。ここでは、連続分布HMM法に基づいて音声認識を行うので、音響モデルとしては、HMM(Hidden Markov Model)が用いられる。辞書記憶部45は、認識対象の各単語について、その発音に関する情報(音韻情報)が記述された単語辞書を記憶している。文法記憶部46は、辞書記憶部45の単語辞書に登録されている各単語が、どのように連鎖する(つながる)かを記述した文法規則を記憶している。ここで、文法規則としては、例えば、文脈自由文法(CFG)や、統計的な単語連鎖確率(N−gram)などに基づく規則を用いることができる。
【0060】
マッチング部43は、辞書記憶部45の単語辞書を参照することにより、音響モデル記憶部44に記憶されている音響モデルを接続することで、単語の音響モデル(単語モデル)を構成する。さらに、マッチング部43は、幾つかの単語モデルを、文法記憶部46に記憶された文法規則を参照することにより接続し、そのようにして接続された単語モデルを用いて、特徴パラメータに基づき、連続分布HMM法によって、マイク15に入力された音声を認識する。即ち、マッチング部43は、特徴抽出部42が出力する時系列の特徴パラメータが観測されるスコア(尤度)が最も高い単語モデルの系列を検出し、その単語モデルの系列に対応する単語列の音韻情報(読み)を、音声の認識結果として出力する。
【0061】
より具体的には、マッチング部43は、接続された単語モデルに対応する単語列について、各特徴パラメータの出現確率を累積し、その累積値をスコアとして、そのスコアを最も高くする単語列の音韻情報を、音声認識結果として出力する。
【0062】
以上のようにして出力される、マイク15に入力された音声の認識結果は、状態認識情報として、モデル記憶部32および行動決定機構部33に出力される。
【0063】
なお、音声区間検出部47は、AD変換部41からの音声データについて、特徴抽出部42がMFCC分析を行うのと同様のフレームごとに、音声入力レベル(パワー)を算出している。さらに、音声区間検出部47は、各フレームの音声入力レベルを所定の閾値と比較することにより、その閾値以上のパワーを有するフレームで構成される区間を、ユーザの音声が入力されている音声区間として検出する。すなわち、音声区間とは、所定の閾値以上の音声入力レベルを有するフレームで構成される区間を示す。そして、音声区間検出部47は、検出した音声区間を、特徴抽出部42とマッチング部43に供給しており、特徴抽出部42とマッチング部43は、音声区間のみを対象に処理を行う。
【0064】
次に、図5は、図3のエコーバック部36の構成例を示している。
【0065】
マイク15からの音声信号は、AD変換部51に供給される。AD変換部51では、マイク15からのアナログ信号である音声信号がサンプリング、量子化され、ディジタル信号である音声データにA/D変換される。この音声データは、韻律分析部52および音声区間検出部56に供給される。
【0066】
韻律分析部52は、そこに入力される音声データを、適当なフレームごとに音響分析することにより、例えば、ピッチ周波数やパワー等といった音声データの韻律情報を抽出する。この韻律情報は、音生成部53に供給される。
【0067】
音生成部53は、韻律分析部52からの韻律情報に基づいて、韻律を制御したエコーバック音声を生成する。
【0068】
即ち、音生成部43は、韻律分析部42からの韻律情報と同一の韻律を有する、音韻のない音声(以下、適宜、無音韻音声という)を、例えば、サイン(sin)波を重畳することにより生成し、エコーバック音声として、出力部44に供給する。
【0069】
なお、韻律情報としての、例えば、ピッチ周波数とパワーから音声データを生成する方法については、例えば、鈴木、石井、竹内、「非分節音による反響的な模倣とその心理的影響」、情報処理学会論文誌、vol.41,No.5,pp1328-1337,May,2000や、特開2000-181896号公報等に、その詳細が記載されている。
【0070】
出力部44は、音生成部43からのエコーバック音声のデータを、メモリ45に記憶させるとともに、出力制御部38(図3)に出力する。
【0071】
音声区間検出部56は、AD変換部51からの音声データについて、図4の音声区間検出部47における場合と同様の処理を行うことにより、音声区間を検出し、韻律分析部52と音生成部53に供給する。これにより、韻律分析部52と音生成部53では、音声区間のみを対象に処理が行われる。
【0072】
なお、図5のAD変換部51または音声区間検出部56と、図4のAD変換部41または音声区間検出部47とは、それぞれ兼用することが可能である。
【0073】
次に、図6は、図3の音声合成部37の構成例を示している。
【0074】
テキスト生成部61には、行動決定機構部33が出力する、音声合成の対象とするテキストを含む行動指令情報が供給されるようになっており、テキスト生成部61は、辞書記憶部63や生成用文法記憶部64を参照しながら、その行動指令情報に含まれるテキストを解析する。
【0075】
即ち、辞書記憶部63には、各単語の品詞情報や、読み、アクセント等の情報が記述された単語辞書が記憶されており、また、生成用文法記憶部64には、辞書記憶部63の単語辞書に記述された単語について、単語連鎖に関する制約等の生成用文法規則が記憶されている。そして、テキスト生成部61は、この単語辞書および生成用文法規則に基づいて、そこに入力されるテキストの形態素解析や構文解析等の解析を行い、後段の規則合成部62で行われる規則音声合成に必要な情報を抽出する。ここで、規則音声合成に必要な情報としては、例えば、ポーズの位置や、アクセントおよびイントネーションを制御するための情報その他の韻律情報や、各単語の発音等の音韻情報などがある。
【0076】
テキスト生成部61で得られた情報は、規則合成部62に供給され、規則合成部62では、音素片記憶部65を参照しながら、テキスト生成部51に入力されたテキストに対応する合成音の音声データ(ディジタルデータ)が生成される。
【0077】
即ち、音素片記憶部65には、例えば、CV(Consonant, Vowel)や、VCV、CVC等の形で音素片データが記憶されており、規則合成部62は、テキスト生成部61からの情報に基づいて、必要な音素片データを接続し、さらに、音素片データの波形を加工することによって、ポーズ、アクセント、イントネーション等を適切に付加し、これにより、テキスト生成部61に入力されたテキストに対応する合成音の音声データを生成する。
【0078】
以上のようにして生成された音声データは、出力制御部38(図3)を介して、スピーカ18に供給され、これにより、スピーカ18からは、テキスト生成部61に入力されたテキストに対応する合成音が出力される。
【0079】
なお、図3の行動決定機構部33では、上述したように、行動モデルに基づいて、次の行動が決定されるが、合成音として出力するテキストの内容は、ロボットの行動と対応付けておくことが可能である。
【0080】
即ち、例えば、ロボットが、座った状態から、立った状態になる行動には、テキスト「よっこいしょ」などを対応付けておくことが可能である。この場合、ロボットが、座っている姿勢から、立つ姿勢に移行するときに、その姿勢の移行に同期して、合成音「よっこいしょ」を出力することが可能となる。
【0081】
次に、以上の実施の形態の動作について説明する。
【0082】
まず、ペットロボットのコントローラ10の出力制御部38が、音声のディジタルデータをアナログの音声信号にD/A変換し、スピーカ18に供給して出力させている場合を考える。
【0083】
図7に示されるように、出力制御部38は、時刻P1から、エコーバック部36または音声合成部37から供給されるディジタルデータをD/A変換し、時間T1の期間、スピーカ18に供給して出力させている(図7(D))。この時刻P1から時間T1の期間には、マイク15に、ユーザの発話を含む周囲の音声(音)が入力されていない(音声区間検出部47で音声区間が検出されない)。
【0084】
そして、時刻P2からマイク15に音声が入力され始めると、音声区間検出部47は、AD変換部41を介して入力される音声データを基に、環境音レベルを推定する。すなわち、マイク15には、ユーザがロボットに対して発話していない場合においても、様々なノイズが音声入力されるが、そのノイズをユーザの発話として音声認識することは誤動作の原因になる。従って、ユーザの発話を音声認識していない状態(音声認識OFF状態)において、環境音レベルを推定する必要がある。
【0085】
図8に示されるように、マイク15およびAD変換部41を介して入力される音声データの音声入力レベルは、音声認識OFF状態においても一定ではない。そこで、環境音レベルをENV、現在の音声入力レベルをPとして、次の式(1)および式(2)により、所定の短い時間毎に、環境音レベルを算出する。
ENV=a×ENV+b×P ・・・(1)
a+b=1.0 ・・・(2)
【0086】
ここで、変数aは、0.9など、1に比較的近い数字に設定され、変数bは、0.1などに設定されることにより、瞬間的にパワーの大きなノイズ(例えば、ドアがばたんと閉まる音など)が、環境音全体に大きな影響を与えないようになされている。
【0087】
環境音レベルの推定は、予め決められた閾値L1を基に、音声入力レベルが、ENV+L1を越えるまで継続される。
【0088】
音声区間検出部47は、音声入力レベルがENV+L1(図7の例の場合、時刻P3)を越えると、環境レベルの推定を止め、音声区間の検出を開始するとともに(図7(B))、その内部に有する図示せぬカウンタ(タイマ)を用いて、音声認識開始カウントを開始する。
【0089】
音声区間検出部47は、音声認識開始カウントが所定の値(例えば、図8のCNT_ONで示される値)を超えたとき、音声区間の検出の開始を、特徴抽出部42およびマッチング部43に出力する。特徴抽出部42およびマッチング部43は、音声認識処理を実行する(図7(C))。
【0090】
そして、時刻P4において、出力制御部38からアナログの音声信号がスピーカ18を介して出力されると(図7(D))、音声区間検出部47は、音声区間の検出をキャンセル(中止)する(図7(B))。
【0091】
すなわち、通常、時刻P3からマージンMを戻った時刻P5から時間t1の期間が音声区間として検出されるが、途中、出力制御部38からアナログの音声信号がスピーカ18を介して出力されるので、音声区間検出部47は、音声区間の検出を、時刻P5から時間t2が経過したところでキャンセルする。それにともなって、特徴抽出部42およびマッチング部43は、通常、時刻P5から時間t3(=t1)の期間を音声認識するが、音声区間検出部47から、音声区間が入力されなくなるので、時刻P5から時間t4(=t2)までの期間を音声認識することになる。
【0092】
出力制御部38は、時刻P4から時間T2の期間、アナログの音声信号をスピーカ18に供給して出力させる(図7(D))。
【0093】
このように、ロボットが発話(音声を出力)している場合には、マイク15より音声入力があったとしても、それを認識しないようにする。これにより、ロボットの発話自体を音声として誤って入力してしまうことがなくなり、音声の誤認識を防止することができる。
【0094】
なお、時刻P4までの認識結果は、破棄してもよいし、あるいは、音声認識のスコアが所定のスレッショルド以上の信頼度がある場合は、そこまでの結果を採用してもよい。
【0095】
次に、音声入力の途中でペットロボットが発話し、一旦、音声認識をキャンセルし、ペットロボットの発話が終了したとき(出力制御部38からスピーカ18を介して、アナログの音声信号の出力が終了され、音声認識が再開されたとき)、音声入力がまだ継続している場合を考える。
【0096】
図9に示されるように、時刻P1において、音声区間検出部47は、音声区間の検出を開始する。特徴抽出部42およびマッチング部43は、時刻P1+CNT_ONから音声認識を開始する。
【0097】
時刻P2において、出力制御部38からアナログの音声信号がスピーカ18を介して出力されると(図9(D))、音声区間検出部47は、音声区間の検出をキャンセルする(図9(B))。それにともなって、特徴抽出部42およびマッチング部43は、音声認識をキャンセルする(図9(C))。出力制御部38は、時刻P2から時間Tの期間、アナログの音声信号をスピーカ18に供給して出力させる(図9(D))。
【0098】
アナログの音声信号の出力が終了した時刻P3において、マイク15に音声がまだ入力されている場合、音声区間検出部47は、再び、環境音レベルを推定する。すなわち、マイク15には、ロボットが発話を終了した後も、様々なノイズまたは音声が音声入力される場合があるので、そのノイズを音声認識することは誤動作の原因になる。従って、音声入力レベルが、一定の値を上回った場合、音声認識処理を行わないように(音声認識OFF状態に)する必要がある。
【0099】
図10に示されるように、マイク15およびAD変換部41を介して入力される音声データの音声入力レベルが、所定の閾値L2と、音声認識処理が開始された時点においての環境音レベルENVとの和(L2+ENV)を下回るか否かを判断することにより、音声区間検出部47は、音声入力が終了したか否かを判断することができる。
【0100】
また、所定の時間が経過しても、音声認識処理が開始された時点においての環境音レベルENVとの和(L2+ENV)を下回らなかった場合、環境レベルが高くなった(周囲がうるさくなった)とみなされ、新たな環境音レベルとして更新される。
【0101】
そして、音声区間検出部47は、時刻P4から時間t5の期間、再び、音声区間の検出を開始する。特徴抽出部42およびマッチング部43は、マージンMを考慮して時刻P5から時間t5(=t6)の期間、音声認識を開始する。
【0102】
次に、図11のフローチャートを参照して、音声認識処理について説明する。
【0103】
ステップS1において、音声区間検出部47は、AD変換部41を介して入力された音声データを基に、環境音レベルを推定する。ステップS2において、音声区間検出部47は、音声入力レベルが、閾値(L1+ENV)を越えたか否かを判定し、音声入力レベルが、閾値(L1+ENV)を越えていないと判定した場合、ステップS1に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0104】
ステップS2において、音声入力レベルが閾値(L1+ENV)を越えたと判定されると、ステップS3に進み、音声区間検出部47は、環境音レベルの推定を止め、その内部に有する図示しないカウンタ(タイマ)を用いて、音声認識開始カウントを開始する。
【0105】
ステップS4において、音声区間検出部47は、音声認識開始カウントが所定の値(例えば、図8のCNT_ONで示される値)を超えたか否かを判定し、音声認識開始カウントが所定の値を超えたと判定されるまで待機する。そして、音声認識開始カウントが所定の値を超えたと判定されると、ステップS5に進み、音声区間検出部47は、音声区間の開始を特徴抽出部42およびマッチング部43に出力する。特徴抽出部42およびマッチング部43は、図4を用いて説明した音声認識処理を実行する。
【0106】
ステップS6において、音声合成部37は、音声のディジタルデータを出力制御部38に出力したか否かを判定し、音声を出力していないと判定した場合、ステップS7に進む。
【0107】
ステップS7において、音声区間検出部47は、音声認識処理が終了したか否かを判定し、音声認識処理が終了していないと判定した場合、ステップS5に戻り、上述した処理を繰り返す。そして、ステップS7において、音声認識処理が終了したと判定された場合、ステップS1に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0108】
ステップS6において、音声のディジタルデータが出力制御部38に出力されたと判定された場合、ステップS8に進み、音声区間検出部47は、音声認識処理をキャンセル(中止)する。ステップS9において、音声合成部37は、音声のディジタルデータの出力を終了したか否かを判定し、音声の出力が終了するまで待機する。
【0109】
ステップS9において、音声の出力が終了したと判定されると、ステップS10に進み、音声区間検出部47は、AD変換部41を介して入力された音声データを基に、環境音レベルを推定する。
【0110】
ステップS11において、音声区間検出部47は、環境音レベルが元の環境音レベルになったか否か、すなわち、閾値(L2+ENV)以下になったか否かを判定し、元の環境音レベルになったと判定した場合、ステップS1に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0111】
ステップS11において、環境音レベルが元の環境音レベルではないと判定された場合、ステップS12に進み、音声区間検出部72は、所定の時間(例えば、20秒)が経過したか否かを判定する。ステップS12において、所定の時間が経過していないと判定した場合、ステップS11に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0112】
ステップS12において、所定の時間が経過したと判定された場合、ステップS13に進み、音声区間検出部72は、環境レベルが高くなった(周囲がうるさくなった)と判断し、現在の環境音レベルを新たな環境音レベルとして更新した後、ステップS1に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0113】
以上、本発明を、エンターテイメント用のロボット(疑似ペットとしてのロボット)に適用した場合について説明したが、本発明は、これに限らず、例えば、産業用のロボット等の各種のロボットに広く適用することが可能である。また、本発明は、現実世界のロボットだけでなく、例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置に表示される仮想的なロボットにも適用可能である。
【0114】
また、以上においては、ロボット以外に、例えば、対話システムなどにも適用可能である。
【0115】
図12は、本発明を適用した対話システムの構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図3における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
【0116】
マイク15は、ユーザの発話である音声を入力し、その音声信号を音声認識部31Aに出力する。音声認識部31Aは、マイク15から与えられる音声信号について音声認識を行う。
【0117】
対話管理部71は、音声認識部31Aにより音声認識された結果に基づいて、所定の言語(テキスト)を選択し、その選択された言語を音声合成部37に出力する。音声合成部37は、入力された言語に基づき、対応する合成音の音声データ(ディジタルデータ)を生成し、出力制御部38を介して、スピーカ18に供給して出力させる。
【0118】
より具体的には、例えば、ユーザが、マイク15を介して「いま何時ですか?」を入力すると(問いかけると)、音声認識部31Aは、その音声信号について音声認識を行う。対話管理部71は、音声認識された結果に基づき、予め用意されている複数の言語(テキスト)の中から、所定の言語(例えば、12時です)を選択し、その選択された言語を音声合成部37に出力する。音声合成部37は、入力された言語に基づき、対応する合成音の音声データを生成し、出力制御部38に出力する。出力制御部38は、入力された音声データをアナログの音声信号に変換し、スピーカ18に供給して出力させる。これにより、スピーカ18からは、「12時です」の音声出力が行われる。
【0119】
このように、ユーザからの問いかけに対して、その音声を認識し、適切な言葉で返答するようにすることで、ユーザは、あたかも、そのシステムと対話しているような感覚を得ることができる。
【0120】
また、本実施の形態においては、上述した一連の処理を、CPU10A(図2)にプログラムを実行させることにより行うようにしたが、一連の処理は、それ専用のハードウェアによって行うことも可能である。
【0121】
なお、プログラムは、あらかじめメモリ10B(図2)に記憶させておく他、フロッピーディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。そして、このようなリムーバブル記録媒体を、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供し、ロボット(メモリ10B)にインストールするようにすることができる。
【0122】
また、プログラムは、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、有線で転送し、メモリ10Bにインストールすることができる。
【0123】
この場合、プログラムがバージョンアップされたとき等に、そのバージョンアップされたプログラムを、メモリ10Bに、容易にインストールすることができる。
【0124】
ここで、本明細書において、CPU10Aに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0125】
また、プログラムは、1のCPUにより処理されるものであっても良いし、複数のCPUによって分散処理されるものであっても良い。
【0126】
【発明の効果】
本発明の音声処理装置および音声処理方法、並びに記録媒体に記録されているプログラムによれば、音声データの認識の途中で、音声が出力されたとき、その認識を中断するようにしたので、音声の誤認識を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したロボットの一実施の形態の外観構成例を示す斜視図である。
【図2】ロボットの内部構成例を示すブロック図である。
【図3】コントローラの機能的構成例を示すブロック図である。
【図4】音声認識部の構成例を示すブロック図である。
【図5】エコーバック部の構成例を示すブロック図である。
【図6】音声合成部の構成例を示すブロック図である。
【図7】音声認識について説明するための図である。
【図8】環境レベルの推定を説明するための図である。
【図9】音声認識について説明するための図である。
【図10】環境レベルの推定を説明するための図である。
【図11】音声認識処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明を適用した対話システムを説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
4 頭部ユニット, 4A 下顎部, 10 コントローラ, 10A CPU, 10B メモリ, 15 マイク, 16 CCDカメラ, 17 タッチセンサ, 18 スピーカ, 31 センサ入力処理部, 31A 音声認識部, 31B 画像認識部, 31C 圧力処理部, 32 モデル記憶部, 33 行動決定機構部, 34 姿勢遷移機構部, 35 制御機構部, 36エコーバック部, 37 音声合成部, 38 出力制御部, 41 AD変換部, 42 特徴抽出部, 43 マッチング部, 44 音響モデル記憶部, 45 辞書記憶部, 46 文法記憶部, 47 音声区間検出部, 51AD変換部, 52 韻律分析部, 53 音生成部, 54 出力部, 55 メモリ, 56 音声区間検出部, 61 テキスト生成部, 62 規則合成部, 63 辞書記憶部, 64 生成用文法記憶部, 65 音素片記憶部, 71 対話管理部

Claims (4)

  1. 音声データの入力を受ける音声入力手段と、
    前記音声入力手段により入力が受けられた前記音声データを認識する認識手段と、
    音声を出力する音声出力手段と、
    前記音声出力手段により前記音声が出力されておらず、前記認識手段により前記音声データが認識されていない場合に、前記音声データのレベルに基づいて、前記音声データに含まれるノイズのレベルを推定する推定手段と、
    前記音声データのレベルが前記推定手段により推定された前記ノイズのレベルと第1の所定値の和を超えたとき、前記認識手段による前記音声データの認識が開始されるように制御し、前記認識手段による前記音声データの認識の途中で、前記音声出力手段により前記音声が出力されたとき、前記認識手段による前記音声データの認識が中断されるように制御する認識制御手段と
    を備え
    前記認識制御手段は、前記音声出力手段による前記音声の出力が終了したときに前記推定手段により推定された前記ノイズのレベルが、その音声が出力される前の前記ノイズのレベルと第2の所定値の和を超えている場合、前記認識手段による前記音声データの認識が開始されないように制御する
    ことを特徴とする音声処理装置。
  2. 前記認識制御手段は、前記音声出力手段による前記音声の出力が終了した後に前記推定手段により推定された前記ノイズのレベルが、その音声が出力される前の前記ノイズのレベルと前記第2の所定値の和を所定の時間超え続けた場合、前記音声データのレベルが現在の前記ノイズのレベルと前記第1の所定値の和を超えたとき、前記認識手段による前記音声データの認識が開始されるように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
  3. 音声データの入力を受ける音声入力ステップと、
    前記音声入力ステップの処理により入力が受けられた前記音声データを認識する認識ステップと、
    音声を出力する音声出力ステップと、
    前記音声出力ステップの処理により前記音声が出力されておらず、前記認識ステップの処理により前記音声データが認識されていない場合に、前記音声データのレベルに基づいて、前記音声データに含まれるノイズのレベルを推定する推定ステップと、
    前記音声データのレベルが前記推定ステップの処理により推定された前記ノイズのレベルと第1の所定値の和を超えたとき、前記認識ステップの処理による前記音声データの認識が開始されるように制御し、前記認識ステップの処理による前記音声データの認識の途中で、前記音声出力ステップの処理により前記音声が出力されたとき、前記認識ステップの処理による前記音声データの認識が中断されるように制御する認識制御ステップと
    を含み、
    前記認識制御ステップの処理では、前記音声出力ステップの処理による前記音声の出力が終了したときに前記推定ステップの処理により推定された前記ノイズのレベルが、その音声が出力される前の前記ノイズのレベルと第2の所定値の和を超えている場合、前記認識ステップの処理による前記音声データの認識が開始されないように制御する
    ことを特徴とする音声処理方法。
  4. コンピュータに、
    音声データの入力を受ける音声入力ステップと、
    前記音声入力ステップの処理により入力が受けられた前記音声データを認識する認識ステップと、
    音声を出力する音声出力ステップと、
    前記音声出力ステップの処理により前記音声が出力されておらず、前記認識ステップの処理により前記音声データが認識されていない場合に、前記音声データのレベルに基づいて、前記音声データに含まれるノイズのレベルを推定する推定ステップと、
    前記音声データのレベルが前記推定ステップの処理により推定された前記ノイズのレベルと第1の所定値の和を超えたとき、前記認識ステップの処理による前記音声データの認識が開始されるように制御し、前記認識ステップの処理による前記音声データの認識の途中で、前記音声出力ステップの処理により前記音声が出力されたとき、前記認識ステップの処理による前記音声データの認識が中断されるように制御する認識制御ステップと
    を含み、
    前記認識制御ステップの処理では、前記音声出力ステップの処理による前記音声の出力が終了したときに前記推定ステップの処理により推定された前記ノイズのレベルが、その音声が出力される前の前記ノイズのレベルと第2の所定値の和を超えている場合、前記認識ステップの処理による前記音声データの認識が開始されないように制御する
    処理を実行させることを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
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