JP4654678B2 - 硬質発泡合成樹脂の製造方法 - Google Patents
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また、前記ポリマー微粒子が、ニトリル系モノマーとスチレン系モノマーとを重合、またはニトリル系モノマーとカルボン酸ビニルエステル系モノマーとを重合して得られるポリマー微粒子であることが好ましく、特に、アクリトニトリルとスチレンとを重合、またはアクリロニトリルと酢酸ビニルとを重合して得られるポリマー微粒子であることが好ましい。前記ポリマー微粒子の濃度が、ポリオールのうち0.05〜4質量%であることが好ましい。
また、前記発泡剤としての水の使用量が、ポリオール100質量部に対し0.5〜15質量部であることが好ましい。
また、製造された硬質発泡合成樹脂の密度が15〜30kg/m3であることが好ましい。
本発明において、ポリオールの少なくとも一部として、ポリオール(AA)を用いる。ここでポリオール(AA)とは、フェノール類、アルデヒド類、および、アルカノールアミン類を反応させて得られたマンニッヒ化合物に、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドをこの順で開環付加重合させて得られ、水酸基価が100〜400mgKOH/gであり、かつ、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとの合計量に対するエチレンオキシドの割合が55質量%を超え80質量%以下であるポリエーテルポリオールである。すなわちポリオール(AA)はマンニッヒポリオールである。またこのポリオール(AA)は、前記マンニッヒ化合物にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られるポリエーテルポリオールである。
本発明においてはポリオールとして、前述のポリオール(AA)に加えて、以下に説明するポリオール(AB)を併用することが好ましい。すなわち、ポリオール(AB)とは、開始剤として芳香族化合物(ただし芳香族アミン化合物を除く)を用い、アルキレンオキシドを開環付加重合させて製造されたポリエーテルポリオール、または、芳香族化合物を含むモノマーを重縮合して製造されたポリエステルポリオールであって、水酸基価が100〜700mgKOH/gであるポリオールである。このポリオール(AB)のうちのポリエステルポリオールを製造するために用いるモノマーとしては、芳香環を有するジオールまたは芳香環を有するジカルボン酸を用いる。芳香環を有するジオールとしては、ビスフェノールAにエチレンオキシドを付加させて得られたジオール等が挙げられる。また芳香環を有するジカルボン酸としては、テレフタル酸等のフタル酸類が挙げられる。
本発明においてはポリオールとして、ポリマー微粒子が安定に分散したポリオールを用いることが好ましい。ポリマー微粒子が安定に分散したポリオールを用いることにより、硬質フォームの製造の際の収縮を効果的に抑制できる。特に軽量(具体的にはコア密度が15〜30kg/m3である)硬質フォームを製造する際に、収縮の抑制に顕著な効果がある。このポリマー微粒子が安定に分散したポリオールは、ポリオールにポリマー微粒子を安定に分散させて製造してもよく、ポリマー微粒子が安定に分散したポリオールと前記ポリオール(AA)等とを混合して製造してもよい。しかし、ポリオールにおけるポリマー微粒子の安定性が高く、かつ、本発明に係るポリオールの製造が容易であることから、後者が特に好ましい。なお、ポリマー微粒子が安定に分散したポリオールを、以下、ポリマー分散ポリオールという。また、本発明において、ポリオール(AA)等と混合するのに好適なポリマー分散ポリオールを、以下、ポリマー分散ポリオール(W)という。
上記のポリエーテルポリオール(X)は、水酸基価が84mgKOH/g以下であってかつオキシエチレン基含有量40質量%以上のポリエーテルポリオールである。ポリエーテルポリオール(X)の水酸基価は、84mgKOH/g以下であるが、5〜84mgKOH/gが好ましく、30〜60mgKOH/gが特に好ましい。またポリエーテルポリオール(X)の製造に用いる開始剤としては、3価以上の多価アルコールが好ましい。その具体例としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオールが挙げられる。またポリエーテルポリオール(X)の製造に用いるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド単独、または、プロピレンオキシド等の炭素数3以上のアルキレンオキシドとエチレンオキシドとの併用が好ましい。ここでポリエーテルポリオール(X)におけるエチレンオキシドに由来するオキシエチレン基の含有量は40質量%以上であるが、50〜90質量%が好ましい。
上記のアミン系ポリエーテルポリオール(Y)は、後述するアミン化合物を開始剤としてアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られる、水酸基価が250〜900mgKOH/gであるポリエーテルポリオールである。ただし前述したポリオール(AA)のうち水酸基価が上記範囲に入るものであってもよい。アミン系ポリエーテルポリオール(Y)の水酸基価は、250〜900mgKOH/gであるが、300〜800mgKOH/gが好ましく、350〜800mgKOH/gが特に好ましい。またアミン系ポリエーテルポリオール(Y)の製造に用いる開始剤のアミン化合物としては、脂肪族アミンおよび脂環族アミンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。脂肪族アミンとしてはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン等が挙げられる。脂環族アミンとしては、ピペリジン類、ピペラジン類、ピロリジン類等が挙げられ、ピペラジン類が特に好ましく、アミノアルキル基で置換されたピペラジンが最も好ましい。ピペラジン類はウレタン結合生成反応を促進する触媒としての効果が高く、硬質フォーム製造時の反応性を高くする効果が得られる。ピペリジン類としては、1−(2−アミノエチル)ピペリジン等が挙げられる。ピペラジン類としては、ピペラジン、N−アミノメチルピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン等が挙げられる。ピロリジン類としては、1−(2−アミノエチル)ピロリジン等が挙げられる。またアミン系ポリエーテルポリオール(Y)の製造に用いるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等が好ましい。
上記のその他のポリオール(Z)は、ポリエーテルポリオール(X)、アミン系ポリエーテルポリオール(Y)以外の任意のポリオールである。すなわちその他のポリオール(Z)とは、ポリオール(AA’)、ポリオール(AB)およびポリオール(V)からなる群から選ばれる1種以上のポリオールである。ただしポリオール(AA’)とは、ポリオール(AA)のうち、水酸基価の範囲がはずれる点でポリオール(Y)以外のポリエーテルポリオールである。またポリオール(V)とは、前述のポリオール(AA)、ポリオール(AB)、ポリエーテルポリオール(X)、またはアミン系ポリエーテルポリオール(Y)以外のポリオールである。このポリオール(V)としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、多価アルコール、末端に水酸基を有する炭化水素系ポリマー等が挙げられる。その他のポリオール(Z)の水酸基価は、200〜1000mgKOH/gが好ましく、400〜850mgKOH/gが特に好ましい。
本発明におけるポリマー微粒子は、重合性不飽和結合を有するモノマーを重合して得られるポリマー微粒子であることが好ましい。この重合性不飽和結合を有するモノマーの具体例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、2,4−ジシアノ−1−ブテン等のニトリル系モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアクリル系モノマー;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル系モノマー;イソプレン、ブタジエン、その他のジエン系モノマー;マレイン酸ジエステル、イタコン酸ジエステル等の不飽和脂肪酸エステル系モノマー;塩化ビニル等のハロゲン化ビニル系モノマー;塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系モノマー;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル系モノマー等が挙げられる。これらモノマーは2種以上併用してもよい。
ポリマー分散ポリオール(W)を製造する方法は下記の2通りの方法等が挙げられる。
本発明においてはポリオールとしては、上述したポリオール(AA)を用いることを必須とする。本発明におけるポリオールとしては、さらに水酸基価が100〜700mgKOH/gであり、かつ、ポリマー微粒子が安定に分散しているポリオール混合物が好ましい。ここでポリオール混合物の水酸基価は100〜700mgKOH/gが好ましいが、150〜600mgKOH/gがより好ましい。上記水酸基価がこの範囲であれば、良好な物性の硬質フォームが得られる。またポリマー微粒子の濃度としては、ポリオール混合物のうち0.05〜4質量%が好ましく、0.2〜1質量%がより好ましい。ポリマー微粒子の濃度が上記範囲であれば、得られる硬質フォームの収縮が効果的に抑制できる。すなわち、ポリマー濃度が25質量%のポリマー分散ポリオール(W)を混合してポリオール混合物を得るとした場合には、ポリマー分散ポリオール(W)の割合は、0.2〜16質量%が好ましく、0.8〜4質量%がより好ましい。
本発明においては、発泡剤の少なくとも一部として水を用いる。また発泡剤として、低沸点の含フッ素化合物、不活性ガスを併用することができる。本発明においては、発泡剤として、水のみを用いるか、または、水と低沸点の含フッ素化合物とを併用することが好ましい。発泡剤としての水の使用量は、ポリオール100質量部に対し0.5〜15質量部が好ましく、0.5〜8質量部が特に好ましい。水の使用量が0.5質量部未満であると、得られた硬質フォームが軽くなりにくく好ましくない。また使用量が15質量部を超えて多いと、水とポリオール化合物との混合性が悪くなりやすく好ましくない。
本発明においてポリイソシアネートとしては、イソシアネート基を2以上有する芳香族系、脂環族系、脂肪族系等のポリイソシアネート;前記ポリイソシアネートの2種類以上の混合物;これらを変性して得られる変性ポリイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(通称:クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等のポリイソシアネートまたはこれらのプレポリマー型変性体、ヌレート変性体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体等が挙げられる。このうち、クルードMDI、またはその変性体が好ましく、クルードMDIの変性体が特に好ましい。
本発明において用いられる触媒としては、ウレタン化反応を促進する触媒であれば特に制限はない。例えば、トリエチレンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミンなどの3級アミン類;ジブチルスズジラウレート等の有機金属化合物が挙げられる。またイソシアネート基の三量化反応を促進させる触媒を併用してもよく、酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等のカルボン酸金属塩等が挙げられる。また硬質フォームの製造方法としてスプレー発泡を採用する場合には、反応を短時間で完結させるために、2−エチルヘキサン酸鉛等の有機金属触媒を併用することが好ましい。触媒の使用量は、ポリオール化合物100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。
本発明においては良好な気泡を形成するため整泡剤を用いる。整泡剤としては例えば、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤が挙げられる。整泡剤の使用量は、適宜選定すればよいが、ポリオール化合物100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましい。
本発明では、上述したポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤、触媒、整泡剤の他に、任意の配合剤が使用できる。配合剤としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の充填剤;酸化防止剤、紫外線吸収剤等の老化防止剤;難燃剤、可塑剤、着色剤、抗カビ剤、破泡剤、分散剤、変色防止剤等が挙げられる。
本発明の硬質フォームの製造方法はスプレー法である。スプレー法による発泡製造方法は種々の方法が知られているが、このうち特に配合液をミキシングヘッドで混合して発泡させるエアレススプレー発泡が好ましい。ここでスプレー発泡とは、ポリオールシステム液とポリイソシアネート化合物とを吹き付けながら反応させる発泡方法であり、触媒等の選定により反応を短時間で完結させることを特徴とする。スプレー発泡は、建築現場において壁、天井等に硬質フォームの断熱材を施工する際に採用されることが多い。スプレー発泡は、工事現場にて直接硬質フォームを製造することから、工事コストを抑制できる、凹凸のある施工面にも隙間なく施工できる等の長所を有する。具体的な施工例としては、マンション、オフィスビル、プレハブ冷凍倉庫等の断熱材が挙げられ、また近年は高気密用戸建住宅の断熱材としても採用されつつある。
本発明の製造方法により製造される硬質フォームの密度は、15〜30kg/m3が好ましい。この密度は、発泡剤を多く用いれば軽くすることは可能であるが、発泡剤を多く用いると得られた硬質フォームが収縮しやすい傾向がある。ただし前述のポリマー分散ポリオール(W)を使用すると、発泡剤の使用量を増やし、軽量化を行った場合でも、収縮が少なく、寸法安定性に優れた硬質フォームが製造しやすく好ましい。
ポリオールAA1:ノニルフェノール1モルに対し、ホルムアルデヒドを1.5モル、ジエタノールアミンを2.2モル反応させてマンニッヒ化合物1を得た。このマンニッヒ化合物1に対し、プロピレンオキシド(PO)、エチレンオキシド(EO)をこの順で開環付加重合させて、25℃における粘度が1000mPa・s、水酸基価が300mgKOH/gのマンニッヒポリオールを得た。このときのPOとEOとの合計量に対するEOの割合は、60質量%であった。
ポリオールAX2:上記マンニッヒ化合物1に対し、POとEOとをこの順で開環付加重合させて、25℃における粘度が3000mPa・s、水酸基価が300mgKOH/gのマンニッヒポリオールを得た。このときのPOとEOとの合計量に対するEOの割合は、23質量%であった。
ポリオールAX3:上記マンニッヒ化合物1に対し、POとEOとをこの順で開環付加重合させて、25℃における粘度が500mPa・s、水酸基価が300mgKOH/gのマンニッヒポリオールを得た。このときのPOとEOとの合計量に対するEOの割合は、90質量%であった。
ポリオールAB2:ジエチレングリコールとテレフタル酸とを重縮合して得られた、水酸基価が250mgKOH/gのポリエステルポリオール。
ポリオールYC2:開始剤としてエチレンジアミンを用い、アルキレンオキシドとしてプロピレンオキシドのみを反応させて得られた、水酸基価が500mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
ポリオールYD3:開始剤として1−(2−アミノエチル)ピペラジンを用い、アルキレンオキシドとしてエチレンオキシドのみを反応させて得られた、水酸基価が350mgKOH/gのポリオキシエチレンポリオール。
ポリオールZ2:開始剤としてグリセリンを用い、アルキレンオキシドとしてプロピレンオキシドのみを反応させて得られた、水酸基価が650mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
発泡剤1:HFC−245fa。
発泡剤2:HFC−365mfc。
発泡剤3:HFC−134a。
表1に示したポリオールを混合して用いた。5Lの加圧反応槽にこのポリオール混合物のうち70質量%を投入し120℃に昇温した。温度を保ちながら、ポリオール混合物の残り、表1に示したモノマーおよびAIBNの混合物を撹拌下で4時間かけて投入した。投入終了後、温度を保ちながら30分撹拌した。モノマーの反応率は92%であった。反応終了後、120℃の温度、50Paの圧力のもとで2時間かけて未反応モノマーを除去した。以上によりポリオールW1を得た。ポリオールW1の水酸基価は325mgKOH/g、25℃における粘度は4000mPa・sであった。
表1に示したポリオールを混合して用いた。5Lの加圧反応槽にこのポリオール混合物、表1に示したモノマーおよびAIBNの混合物を投入した。撹拌下で80℃まで昇温した。温度を保ちながら10時間撹拌した。モノマーの反応率は85%であった。反応終了後、110℃の温度、50Paの圧力のもとで2時間かけて未反応モノマーを除去した。以上によりポリオールW2を得た。ポリオールW2の水酸基価は330mgKOH/g、25℃における粘度は1500mPa・sであった。
表2〜4に示したポリオールを混合してそれぞれ用いた。また発泡剤は表2〜4に示したものを用いた。ポリオール混合物および発泡剤に以下の触媒、整泡剤、難燃剤を添加、混合してポリオール組成物とした。触媒としては、トリエチレンジアミンのジプロピレングリコール溶液(トリエチレンジアミン濃度33%。商品名DABCO33LV)を2.0質量部、2−エチルヘキサン酸鉛のミネラルスピリット溶液(鉛濃度:20%、商品名:ニッカオクチックス鉛20%、日本化学産業社製)を1.0質量部用いた。整泡剤としては、シリコーン整泡剤(商品名:SH−193、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を1.5質量部用いた。難燃剤としては、トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート(商品名:TMCPP、大八化学社製)を15質量部用いた。
表5〜7に示したポリオールを混合してそれぞれ用いた。また発泡剤は表5〜7に示したものを用いた。ポリオール混合物および発泡剤に以下の触媒、整泡剤、難燃剤を添加、混合してポリオール組成物とした。触媒としては、N,N’,N”−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン(商品名:ポリキャット41、エアプロダクツ社製)を2.0質量部と、2−エチルヘキサン酸カリウムのジエチレングリコール溶液(カリウム濃度15%、商品名:プキャット15G、日本化学産業社製)を4.0質量部、2−エチルヘキサン酸鉛のミネラルスピリット溶液(鉛濃度:20%、商品名:ニッカオクチックス鉛20%、日本化学産業社製)を2.0質量部用いた。整泡剤としては、SH−193を1.5質量部用いた。難燃剤としては、TMCPPを20質量部用いた。
前述のポリオール混合物とポリイソシアネートとを、液温35℃、室温10℃にて、ガスマー社製発泡機(FF−1600)を用いてスプレー法にて、壁面に貼り付けたボードに吹き付け、硬質フォームの製造を各々実施した。具体的な施工は、10℃に冷却した600×600mmのフレキシブルボードに、厚さ1mmの下吹き層を施工した後に、厚さ25mmでさらに2層施工した。
Claims (8)
- ポリオールとポリイソシアネートとを整泡剤、触媒および発泡剤の存在下にスプレー法で反応、発泡させて硬質発泡合成樹脂を製造する方法において、
発泡剤の少なくとも一部として水を用い、ポリオールとして、ポリマー微粒子が安定に分散したポリオールを用い、かつ、ポリオールの少なくとも一部として下記ポリオール(AA)を用いることを特徴とする硬質発泡合成樹脂の製造方法。
ポリオール(AA):フェノール類、アルデヒド類、および、アルカノールアミン類を反応させて得られたマンニッヒ化合物に、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドをこの順で開環付加重合させて得られ、水酸基価が100〜400mgKOH/gであり、かつ、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとの合計量に対するエチレンオキシドの割合が55質量%を超え80質量%以下であるポリエーテルポリオール。 - 前記マンニッヒ化合物を得る際の原料の割合が、フェノール類の1モルに対し、アルデヒド類の1〜1.8モル、アルカノールアミン類の2〜2.5モルである請求項1に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
- 前記ポリイソシアネートの25℃における粘度が50〜150mPa・sである請求項1または2に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
- 前記ポリマー微粒子が、ニトリル系モノマーとスチレン系モノマーとを重合、またはニトリル系モノマーとカルボン酸ビニルエステル系モノマーとを重合して得られるポリマー微粒子である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
- 前記ポリマー微粒子が、アクリトニトリルとスチレンとを重合、またはアクリロニトリルと酢酸ビニルとを重合して得られるポリマー微粒子である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
- 前記ポリマー微粒子の濃度が、ポリオールのうち0.05〜4質量%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
- 前記発泡剤としての水の使用量が、ポリオール100質量部に対し0.5〜15質量部である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
- 製造された硬質発泡合成樹脂の密度が15〜30kg/m3である請求項1〜7のいずれか一項に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
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