JP4654546B2 - ノート型パソコン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パソコン内部のプリント基板上のCPUなどで発生した熱がパソコン底面やキーボードの表面に伝わり、利用者に熱による不快感を与えることを防いだノート型パソコンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノート型パソコンのパソコン内部で発生した熱がパソコン表面に伝達され、表面温度が上昇したとき、パソコン利用者の身体とパソコン表面とが接触する部分の熱が、利用者に不快感を与えることが問題になっている。
【0003】
例として、パソコン内部での発熱源は主にプリント基板上のCPUや各チップ、電源等であるが、特にCPUの表面温度は100℃を超える温度に達するため、CPUに近接したパソコン底面では局所的に高温になることもあり、パソコンを利用者の膝の上において作業した場合のパソコン底面の熱や、キーボード表面や手のひらが触れる面の熱が利用者に不快感を与える場合がある。
【0004】
このような中で、最近の技術として、高さ方向の寸法を高くせずにCPUなどの発熱体を効率よく冷却する技術や、パソコン内部の発熱部分を断熱材で囲み、ヒートパイプでパソコン内部の熱を伝達・放熱することによりパソコンのケース表面の温度上昇を抑える技術が提案されている。
【0005】
例えば、特開2000−277964号公報に示されるように、CPUなどの発熱体から発する熱をヒートパイプなどの熱移送手段とヒートシンクにより、発熱体の箇所とは異なる箇所に移送し、移送した箇所で強制放熱手段によって迅速に冷却するノート型パソコンが提案されている。
【0006】
また、例えば、特開平11−202978号公報に示されるように、装置内部の発熱部とパソコン底面の間を遮断する断熱材と、表示部の裏面に設けられた放熱板と、装置内部で発生した熱を放熱板に伝達するヒートパイプと、表示部ケースの上下に設けた通気孔とを有する構成により、装置内の発熱をパソコン底面などには伝えないようにし、極力人が触れにくい箇所へ移送するノート型パソコンが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000−277964号公報の場合、ノート型パソコンの薄型を保ちつつ、CPUの放熱を促進してCPU自体の異常な温度上昇は防止できるが、CPU下面や、CPU上部のヒートシンクからの輻射熱の発生は免れず、パソコン底面やキーボードの局所的な高温部の発生は防ぎきれない。
【0008】
さらに、特開平11−202978号公報の場合、断熱材の断熱性能が低いとパソコン表面に伝達される熱量の抑制効果が小さく、効果を得るためには断熱材の厚さを増やす必要があり、近年、ノート型パソコンに望まれている薄型化が困難になる。
【0009】
また、プリント基板とキーボード,HDD,グランド用アルミ板,および本体部のケースとの間は、断熱材で囲まれた構造であり、熱がこもりやすく、プリント基板上のCPU他発熱部品の放熱がほとんどヒートパイプから放熱板への熱移送に頼るため、ヒートパイプや放熱板の性能を大きなものにする必要がある。
【0010】
本発明の目的は、ノート型パソコンの内部の発熱部とパソコン表面の間に熱伝達を遮断する高性能な真空断熱材を、限られた大きさで、断熱効率が良くなるように装着することにより、長期間にわたりパソコン表面の局所的な温度上昇を防止してパソコン表面全体の温度上昇を抑え、利用者が長時間にわたって使用しても、膝や手に熱による不快感を与えることを防ぐことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のノート型パソコンは、プリント基板と、プリント基板上にCPUと、CPUの放熱を排除する放熱装置と、CPUの平面面積以上の大きさを有する真空断熱材とを有し、前記真空断熱材の外被材が2種類の積層フィルムで構成され、前記外被材の一方がアルミニウム箔層を有する積層フィルム、前記外被材のもう一方がアルミニウム蒸着層を有する積層フィルムであり、前記真空断熱材の前記外被材周縁の熱溶着部を、前記アルミニウム箔層を有する積層フィルム側に折り曲げ、前記アルミニウム蒸着層を有する積層フィルム面をパソコン底面の内側、またはキーボード裏面に密着させて装着したノート型パソコンであり、固体熱伝導率が低い芯材をガスバリア性が高い外被材で覆い内部を真空にした真空断熱材で、CPUに近接した部分へのCPUからの輻射熱を防ぐ。さらに、真空断熱材をパソコン底面やキーボード裏面に密着させて装着することにより、真空断熱材との間に存在する空気による熱伝達を防止し、かつ、断熱性能に優れた真空断熱材を装着しているため、パソコン内部からパソコン表面への熱伝達を、常圧の汎用断熱材を装着した場合より、薄い厚さで大きく低減させることができる。
【0013】
さらに、本発明のノート型パソコンは、真空断熱材の外被材が2種類の積層フィルムで構成され、外被材の一方がアルミニウム箔層を有する積層フィルム、もう一方がアルミニウム蒸着層を有する積層フィルムであり、真空断熱材の外被材周縁の熱溶着部を、アルミニウム箔層を有する積層フィルム側に折り曲げ、アルミニウム蒸着層を有する積層フィルム面をパソコン底面の内側、またはキーボード裏面に密着させて装着するもので、真空断熱材の外被材周縁の熱溶着部を折り曲げて装着しているため、断熱したい空間に対する、有効断熱部である芯材部分の面積の割合が上昇し、パソコン内部とパソコン底面やキーボード裏面との断熱効率が向上し、一定の面積に対する底面の温度低減効果を上昇させることができる。
【0014】
また、真空断熱材の外被材周縁の熱溶着部を、アルミニウム箔層を有する面側に折り曲げて、パソコンに装着しているため、アルミニウム箔層の熱伝導により生じる熱漏洩の影響を、両面にアルミニウム蒸着層を用いた場合と同程度まで少なくすることができる。さらに、真空断熱材の片面にガスバリア性の高いアルミニウム箔層を有するため、両面にアルミニウム蒸着層を有する真空断熱材と比較し長期信頼性に優れている。
【0015】
また、本発明のノート型パソコンは、CPUの放熱を排除する放熱装置が、放熱板,ヒートシンク,ヒートパイプ,サーモモジュールおよびファンのうちの、少なくとも一つ以上で構成されるものである。
【0016】
さらに、真空断熱材の芯材を、断熱性能に優れたヒュームドシリカを母材として選択し、粉末状カーボンを少なくとも1重量%以上含有して均一に分散することにより、優れた断熱性能と長期信頼性を有する高性能な真空断熱材を提供できる。
【0017】
なお、真空断熱材の芯材のヒュームドシリカの平均一次粒子径が50nm以下とすると、粉末間の空隙が微細で気体熱伝導率をより低下させたヒュームドシリカとなり、より優れた断熱性能を有する高性能な真空断熱材を提供することができる。
【0018】
さらに、真空断熱材の芯材に分散した粉末状カーボンを、比表面積100m2/g未満の粉末状カーボンブラックとすることにより、粉末状カーボンブラックから経時的に発生するガスが、断熱性能の向上の妨害にならない程度に抑制されるため、経時的な断熱性能の劣化が少ない高性能な真空断熱材を提供することができる。
【0019】
なお、比表面積100m2/g以上、300m2/g未満の粉末状カーボンブラックとすれば、その添加量が1重量%以上、30重量%以下とすることにより、粉末状カーボンブラックからり経時的に発生するガスが断熱性能向上の妨害とならない程度に抑制され、経時的な断熱性能の劣化が少ない高性能な真空断熱材を提供することができる。
【0020】
さらに、これらの粉末状カーボンを、黒鉛化炭素粉末とすることにより、黒鉛化炭素粉末はあらかじめ高温焼成により結晶化度の高い構造を有しており、有機ガスのような不純物を含むことがなく、また、末端に反応活性基を有することもないため、経時的にガスを発生することがなく、断熱性能の悪化が少ない高性能な真空断熱材を提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるノート型パソコンの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0022】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1によるノート型パソコンの側面図、図2は本発明の実施の形態1によるノート型パソコンを上から見た透視図、図3は真空断熱材の平面図、図4は真空断熱材の断面図、図5は図4の熱溶着部の要部詳細図である。
【0023】
1はノート型パソコンで、プリント基板2上にCPU3とその他各チップを実装している。4はCPU3の冷却装置で、CPU3に接する伝熱ブロック5、熱を移送するヒートパイプ6、移送された熱をノート型パソコン1より強制的に放熱するヒートシンク7とファン8により構成される。9は内部の熱を拡散かつ放熱する放熱板である。10は真空断熱材で、CPU3の真下のパソコン底面11の内側、およびCPU3の真上のキーボード裏面12に接着剤で密着させて装着している。
【0024】
この真空断熱材10は、ガスバリア性のある外被材13に芯材14を充填し、外被材周縁を熱溶着して熱溶着部15として構成し、内部を減圧または真空にしたものである。材料は、芯材14として湿式シリカ粉末、外被材13として表面保護層13aにポリエチレンテレフタレートフィルム、ガスバリア層13bにエチレンビニルアルコール共重合体樹脂フィルムにアルミ蒸着を施したもの、熱溶着層13cに高密度ポリエチレンを使用している。真空断熱材10の内圧は133.3Paで、大きさは95(mm)×50(mm)×2(mm)としている。この真空断熱材10の熱伝導率を測定したところ0.0080W/mKであった。
【0025】
このように構成されたノート型パソコン1の表面温度を測定したところ、真空断熱材未装着時より、CPU3の真下のパソコン底面11で約4℃低減させることができ、CPU3の真上のキーボードで約3.5℃低減させることができた。さらにパソコン底面全体でも2℃以上低減させることができた。
【0026】
これは同じ厚みの汎用の常圧断熱材を密着させて装着した場合の、CPU3の真下のパソコン底面11で約1.5℃、CPU3の真上のキーボードで約1℃の温度低減しか観測されなかったのと比較して大きな効果が得られ、利用者がパソコンを長時間膝の上において作業した場合の底面から受ける熱による不快感や、利用者が作業中キーボード上に手を置いたときに受ける熱による不快感を減らすことができる。
【0027】
なお、真空断熱材10を装着する位置は、局所発熱を起こすものならばCPU3に限らないし、パソコン底面には放熱等のために放熱板9やアルミの蒸着が全面に施されている場合もあるが、真空断熱材10の装着はこれらの上でもかまわない。
【0028】
ここで真空断熱材の芯材としては、ポリスチレンやポリウレタンなどのポリマー材料の連通気泡体や、無機および有機の粉末、無機および有機の繊維材料などが利用できる。
【0029】
本願発明では、凝集シリカ粉末,発泡パーライト粉砕粉末,珪藻土粉末,珪酸カルシウム粉末,炭酸カルシウム粉末,クレーおよびタルクなどの無機粉末や、グラスウール,セラミックファイバーなどの無機繊維が好ましく、その中でも二次凝集粒子径が20μm以下の無機粉末が望ましい。
【0030】
また、外被材は表面保護層に、ナイロンフィルム,ポリエチレンテレフタレートフィルム,ポリプロピレンなどの延伸加工品、ガスバリア層に、金属蒸着フィルム,無機質蒸着フィルムおよび金属箔など、熱溶着層に、低密度ポリエチレンフィルム,高密度ポリエチレンフィルム,エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム,ポリプロピレンフィルム,ポリアクリロニトリルフィルムおよび無延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどが使用可能である。
【0031】
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2によるノート型パソコン1に装着された真空断熱材10aの断面図である。ノート型パソコン1としての構成は実施の形態1と同一である。16は外被材13のガスバリア層13bにアルミニウム箔層を有する積層フィルム、17は外被材13のガスバリア層13bにアルミニウム蒸着層を有する積層フィルムであり、熱溶着部15はアルミニウム箔層を有する積層フィルム16側に折り曲げられている。
【0032】
このように構成された真空断熱材10aを、アルミニウム箔層を有する積層フィルム16側をパソコン内部の高温となるCPU3側に向けて、アルミニウム蒸着層を有する積層フィルム17をパソコン底面11の内側、またはキーボードの裏面12に密着させて装着したノート型パソコン1は、真空断熱材10aの外被材周縁の熱溶着部15をパソコン内部のCPU3側に折り曲げて装着しているため、断熱したい空間に対する、有効断熱部である芯材部分の面積の割合が上昇し、温度低減効果を上昇させることができる。
【0033】
また、真空断熱材10aの外被材周縁の熱溶着部15を、アルミニウム箔層を有する積層フィルム16側に折り曲げて、パソコン内部に装着しているため、アルミニウム箔層の熱伝達により生じる熱漏洩の影響を、実施の形態1に示す、両面にアルミニウム蒸着層を有する積層フィルムを有した真空断熱材と同程度まで少なくすることができ、同等の温度低減効果を得ることができる。
【0034】
さらに、真空断熱材10aの片面にガスバリア性の高いアルミニウム箔層を有する積層フィルム16を有しているため、両面にアルミニウム蒸着層を有する積層フィルムを有する真空断熱材と比較して約2倍の長期信頼性に優れており、より長期間断熱効果を保持することができる。
【0035】
(実施の形態3)
図7,図8,および図9は、本発明の実施の形態3によるノート型パソコン1に装着された、真空断熱材10a,10b,10cのそれぞれの平面図で、熱溶着部15が芯材14部分からはみ出たヒレ部18を折り曲げる前の状態である。真空断熱材10aは、外被材13を一枚の積層フィルムを二つ折りにして3辺を熱溶着して構成し、真空断熱材10bは、外被材13を一枚の積層フィルムを筒状にしたピロー型で構成している。真空断熱材10cも筒状のピロー型であるが、1枚の外被材13を接続する熱溶着部15aに補助フィルム19を用いることにより、ピロー型の中でもガスバリア性がより高い構造とすることができる。ノート型パソコン1としての構成は実施の形態1と同一である。
【0036】
これらの真空断熱材10a,10b,10cは、外被材周縁の熱溶着部15が芯材14部分からはみ出たヒレ部18が2辺または3辺で、四方シール形態の外被材の場合の4辺と比較して少ないため、ガスバリアに対する信頼性がより向上する。
【0037】
さらに、ヒレ部18をパソコン内部のCPU3側に折り曲げて装着する場合、折り曲げによる余分な厚みが少ない状態で真空断熱材をパソコン内部の薄型空間に装着することができるため、四方シール形態の外被材を使用した真空断熱材より約1.5mm薄い空間にでも装着することができる。
【0038】
(実施の形態4)
図10は、本発明の実施の形態4による真空断熱材10eの断面図であり、積層フィルム層を有する外被材13に、芯材14としてヒュームドシリカ20に粉末状カーボン21を少なくとも1重量%以上含有して均一分散し、充填したものである。
【0039】
このような真空断熱材は、断熱性能に優れたヒュームドシリカを母材として選択し、さらに、粉末状カーボンが均一に分散することにより、長期信頼性と優れた断熱性能を有する高性能な真空断熱材を提供できる。
【0040】
(実施の形態5)
図11は、本発明の実施の形態5による真空断熱材10fの断面図であり、実施の形態4において、積層フィルム層を有する外被材13に、平均一次粒子径が50nm以下であるヒュームドシリカ20aと粉末状カーボン21を均一分散し、充填したものである。
【0041】
このような真空断熱材は、粉末間の空隙が微細になり気体熱伝導率をより低下させることができる。本発明の実施の形態5による真空断熱材10fを、実施の形態1と同様にして内圧と熱伝送率を測定すると、133.3Paで0.0050W/mKであった。
【0042】
この真空断熱材を具備したノート型パソコンは、CPU真下のパソコン底面の温度は真空断熱材未装着時より約6℃低減することができた。
【0043】
(実施の形態6)
図12は、本発明の実施の形態6による真空断熱材10gの断面図であり、実施の形態4において、積層フィルム層を有する外被材13に、平均一次粒子径が50nm以下であるヒュームドシリカ20aと、粉末カーボン21として比表面積100m2/g未満の粉末状カーボンブラック21aを均一分散し、充填したものである。
【0044】
このような真空断熱材は、粉末状カーボンブラックから経時的に発生するガスを断熱性能の向上の妨害にならない程度に抑制できるため、経時的な断熱性能の劣化がなく、この真空断熱材を具備したノート型パソコンは、より長期間パソコン表面への熱伝達を抑制することができる。
【0045】
(実施の形態7)
図13は、本発明の実施の形態7による真空断熱材10hの断面図であり、実施の形態4において、積層フィルム層を有する外被材13に、平均一次粒子径が50nm以下であるヒュームドシリカ20aと、粉末カーボン21として比表面積100m2/g以上で300m2/g未満の粉末状カーボンブラック21bを均一分散し、充填したものである。
【0046】
このような真空断熱材は、粉末状カーボンブラックから経時的に発生するガスを断熱性能の向上の妨害にならない程度に抑制できるため、経時的な断熱性能の劣化がなく、この真空断熱材を具備したノート型パソコンは、より長期間パソコン表面への熱伝達を抑制することができる。
【0047】
(実施の形態8)
図14は、本発明の実施の形態8による真空断熱材10iの断面図であり、実施の形態4において、積層フィルム層を有する外被材13に、平均一次粒子径が50nm以下であるヒュームドシリカ20aに、粉末カーボン21として黒鉛化炭素粉末21cを均一分散し、充填したものである。
【0048】
このような真空断熱材は、真空断熱材の芯材に含有する黒鉛化炭素粉末が、高温焼成により結晶化度の高い構造を有しており、有機ガスのような不純物を含まず、末端の反応活性基からの経時的なガス発生もないため、断熱性能の悪化が少なく、より長期間パソコン表面への熱伝達を抑制することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のノート型パソコンは、プリント基板と、プリント基板上にCPUと、CPUの放熱を排除する放熱装置と、最低限CPUの平面面積以上の大きさを有する真空断熱材を有し、真空断熱材をCPU真下のパソコン底面の内側、またはCPU真上のキーボード裏面の、少なくともどちらか一方に密着させて装着することを特徴とするノート型パソコンであり、CPUに近接した部分へのCPUからの輻射熱を防ぎ、さらに、真空断熱材をパソコン底面やキーボード裏面に密着させて装着することにより、真空断熱材との間に存在する空気による熱伝達を防止して、ノート型パソコンの内部から表面への熱伝達を抑制する。
【0050】
真空断熱材を、外被材の一方がアルミニウム箔層を有する積層フィルム、もう一方がアルミニウム蒸着層を有する積層フィルムで構成し、真空断熱材の外被材周縁の熱溶着部を、アルミニウム箔層を有する積層フィルム側に折り曲げ、アルミニウム蒸着層を有する積層フィルム面をパソコン底面の内側、またはキーボード裏面に密着させて装着することにより、断熱したい空間に対する、有効断熱部である芯材部分の面積の割合が上昇し、パソコン内部とパソコン底面やキーボード裏面との断熱効率が向上するとともに、真空断熱材の片面にガスバリア性の高いアルミニウム箔層を有するため、長期信頼性に優れている。
【0052】
さらに、真空断熱材の芯材を、断熱性能に優れたヒュームドシリカを母材として選択し、粉末状カーボンを少なくとも1重量%以上含有して均一に分散することにより、優れた断熱性能と長期信頼性を有する高性能な真空断熱材を提供できる。
【0053】
なお、真空断熱材の芯材のヒュームドシリカの平均一次粒子径が50nm以下とすると、粉末間の空隙が微細で気体熱伝導率をより低下させたヒュームドシリカとなり、より優れた断熱性能を有する高性能な真空断熱材を提供することができる。
【0054】
さらに、真空断熱材の芯材に分散した粉末状カーボンを、比表面積100m2/g未満の粉末状カーボンブラックとすることにより、粉末状カーボンブラックから経時的に発生するガスが、断熱性能の向上の妨害にならない程度に抑制されるため、経時的な断熱性能の劣化が少ない高性能な真空断熱材を提供することができる。
【0055】
なお、比表面積100m2/g以上、300m2/g未満の粉末状カーボンブラックとすれば、その添加量が1重量%以上、30重量%以下とすることにより、粉末状カーボンブラックから経時的に発生するガスが断熱性能向上の妨害とならない程度に抑制され、経時的な断熱性能の劣化が少ない高性能な真空断熱材を提供することができる。
【0056】
さらに、粉末状カーボンを、黒鉛化炭素粉末とすることにより、黒鉛化炭素粉末はあらかじめ高温焼成により結晶化度の高い構造を有しており、有機ガスのような不純物を含むことがなく、また、末端に反応活性基を有することもないため、経時的にガスを発生することがなく、断熱性能の悪化が少ない高性能な真空断熱材を提供することができる。
【0057】
以上のことから、本発明は、ノート型パソコンの薄型化を阻害することなく、パソコン内部の発熱部とパソコン表面の間に熱伝達を遮断する高性能な真空断熱材を、限られた大きさで、断熱効率が良くなるように装着することにより、長期間にわたりパソコン表面の局所的な温度上昇を防止してパソコン表面全体の温度上昇を抑え、利用者が長時間にわたって使用しても、膝や手に熱による不快感を与えることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるノート型パソコンの側面図
【図2】本発明の実施の形態1によるノート型パソコンを上から見た透視図
【図3】本発明の実施の形態1による真空断熱材の平面図
【図4】本発明の実施の形態1による真空断熱材の断面図
【図5】図4の熱溶着部の要部詳細図
【図6】本発明の実施の形態2による真空断熱材の断面図
【図7】本発明の実施の形態3による真空断熱材の平面図
【図8】本発明の実施の形態3による真空断熱材の平面図
【図9】本発明の実施の形態3による真空断熱材の平面図
【図10】本発明の実施の形態4による真空断熱材の断面図
【図11】本発明の実施の形態5による真空断熱材の断面図
【図12】本発明の実施の形態6による真空断熱材の断面図
【図13】本発明の実施の形態7による真空断熱材の断面図
【図14】本発明の実施の形態8による真空断熱材の断面図
【符号の説明】
1 ノート型パソコン
2 プリント基板
3 CPU
4 放熱装置
5 伝熱ブロック
6 ヒートパイプ
7 ヒートシンク
8 ファン
9 放熱板
10,10a〜10i 真空断熱材
11 パソコン底面
12 キーボード裏面
13 外被材
13a 表面保護層
13b ガスバリア層
13c 熱溶着層
14 芯材
15,15a 熱溶着部
16 アルミニウム箔層を有する積層フィルム
17 アルミニウム蒸着層を有する積層フィルム
18 ヒレ 部
19 補助フィルム
20,20a ヒュームドシリカ
21 粉末状カーボン
21a,21b 粉末状カーボンブラック
21c 黒鉛化炭素粉末

Claims (7)

  1. プリント基板と、前記プリント基板上にCPUと、前記CPUの放熱を排除する放熱装置と、CPUの平面面積以上の大きさを有する真空断熱材とを有し、前記真空断熱材の外被材が2種類の積層フィルムで構成され、前記外被材の一方がアルミニウム箔層を有する積層フィルム、前記外被材のもう一方がアルミニウム蒸着層を有する積層フィルムであり、前記真空断熱材の前記外被材周縁の熱溶着部を、前記アルミニウム箔層を有する積層フィルム側に折り曲げ、前記アルミニウム蒸着層を有する積層フィルム面をパソコン底面の内側、またはキーボード裏面に密着させて装着したノート型パソコン。
  2. CPUの放熱を排除する放熱装置が、放熱板,ヒートシンク,ヒートパイプ,サーモモジュール素子およびファンのうちの、少なくとも一つ以上で構成されることを特徴とする請求項1に記載のノート型パソコン。
  3. 真空断熱材の芯材が、粉末状カーボンを少なくとも1重量%以上含有するヒュームドシリカであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のノート型パソコン。
  4. 真空断熱材の芯材のヒュームドシリカが、平均一次粒子径50nm以下であることを特徴とする請求項に記載のノート型パソコン。
  5. 真空断熱材の芯材に含有される粉末状カーボンが、比表面積100m2/g未満の粉末状カーボンブラックであることを特徴とする請求項または請求項に記載のノート型パソコン。
  6. 真空断熱材の芯材に含有される粉末状カーボンが、比表面積100m2/g以上、300m2/g未満の粉末状カーボンブラックであり、その添加量が1重量%以上、30重量%以下であることを特徴とする請求項または請求項に記載のノート型パソコン。
  7. 真空断熱材の芯材に含有される粉末状カーボンが、黒鉛化炭素粉末であることを特徴とする請求項または請求項に記載のノート型パソコン。
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