実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機(弾球遊技機)1を正面からみた正面図である。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよい。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された可変表示装置9が設けられている。可変表示装置9の表示画面には、第1の実行条件である第1始動条件の成立(例えば、打球が第1始動入賞口13に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄(第1飾り図柄)を可変表示し表示結果を導出表示する表示領域(以下、第1飾り図柄表示部9aという。)と、第2の実行条件である第2始動条件の成立(例えば、打球が第2始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄(第2飾り図柄)を可変表示し表示結果を導出表示する表示領域(以下、第2飾り図柄表示部9bという。)と、第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9bよりも遊技者が表示内容を視認することが容易な表示領域(以下、背景図柄表示部9cという。)とがある。なお、表示内容を視認することが容易とは、例えば、表示領域のサイズが大きいことであったり、第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9bにおける表示内容が常に単色であるのに対して表示色が変わったりすることである。また、この実施形態では、背景図柄演出部9cには、左・中・右の3つの表示領域に識別情報(以下、背景図柄ともいう。)が表示制御される。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。この実施の形態では、2つの飾り図柄表示部(第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9b)に対して1つの背景図柄演出部9cが設けられ、背景図柄演出部9cにおいて、2つの飾り図柄表示部において可変表示される飾り図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)のいずれかに対応した演出が実行されるので、飾り図柄の状況(例えば、大当り図柄が導出表示されるか否か)を把握しづらくする。なお、この実施の形態では、所定の演出表示部は、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示に対応した背景図柄の可変表示を実行する背景図柄表示部9cによって実現される。
なお、第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9bを可変表示装置9の表示領域の一部として設けるのではなく、例えば、可変表示装置9とは別に設けられた0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現してもよい。また、例えば、第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9bを、可変表示装置9とは別に設けられた液晶表示装置(LCD)で実現してもよい。また、第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9bは、ランプやLEDのような表示器で構成されていてもよい。
可変表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8aおよび第2特別図柄表示器8bが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。なお、特別図柄表示器8a,8bは、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、「0」〜「99」など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。以下、第1特別図柄表示器8aにおいて可変表示される識別情報を第1特別図柄といい、第2特別図柄表示器8bにおいて可変表示される識別情報を第2特別図柄ということがある。また、第1特別図柄と第2特別図柄とを、特別図柄と総称することがある。なお、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、一部が異なっていてもよい。一例として、第1特別図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタとを含み、第2特別図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタであって第1特別図柄のキャラクタとは異なるものとを含むようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第1飾り図柄表示部9aは、第1特別図柄表示器8aによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。また、第2飾り図柄表示部9bは、第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。以下、第1飾り図柄表示部9aにおいて可変表示される識別情報を第1飾り図柄といい、第2飾り図柄表示部9bにおいて可変表示される識別情報を第2飾り図柄ということがある。また、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがある。なお、第1飾り図柄の種類と第2飾り図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。種類が異なる場合、一部が異なっていてもよい。一例として、第1飾り図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタとを含み、第2飾り図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタであって第1飾り図柄のキャラクタとは異なるものとを含むようにしてもよい。
可変表示装置9の表示画面には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数と、可変入賞球装置15が遊技球を受け入れやすくなった状態で形成される第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、図柄保留記憶表示部18cという。)がある。なお、この実施の形態では、可変入賞球装置15が遊技球を受け入れやすくなった状態は、可変入賞球装置15が開放状態になったときである。このように、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を、比較的遊技者に視認されやすい図柄保留記憶表示部18cにおいて表示することによって、遊技者に、第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれを把握しづらくする。なお、図柄保留記憶表示部18cは、可変表示装置9の表示画面上に設けるのではなく、ランプやLEDのような8つの表示器で構成されてもよい。また、可変表示装置9の表示画面に合算保留記憶数を表示する図柄保留記憶表示部18cを設けるのではなく、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部と第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部とを設けるようにしてもよい。
なお、図柄保留記憶表示部18cに合算保留記憶数を表示する際に、第1保留記憶数に対応する表示と第2保留記憶数に対応する表示とを別々の色で表示するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数が1増加したことにもとづいて図柄保留記憶表示部18cに表示する合算保留記憶数の表示数を1増加する場合には、新たに増加させる表示を所定の表示色(例えば、赤)で表示する。また、第2保留記憶数が1増加したことにもとづいて図柄保留記憶表示部18cに表示する合算保留記憶数の表示数を1増加する場合には、新たに増加させる表示を第1保留記憶数とは異なる表示色(例えば、緑)で表示する。なお、この場合に、例えば、通常時に保留記憶数のコマンドを送信するときに、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの保留記憶数であるかを示すコマンドと共通の保留記憶数コマンドとを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100が第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの保留記憶数であるかを認識し区別して表示する構成であるときに、遊技機への電力供給が停止した後に電力供給が再開した場合には、図柄保留記憶表示部18cの表示を復旧するときに全ての表示を同じ表示色(第1保留記憶数に対応する表示とも第2保留記憶数に対応する表示とも特定できない表示色。例えば、青)で表示するようにしてもよい。例えば、遊技機への電力供給が停止した後に電力供給が再開した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、停電復旧したことを示す停電復旧指定コマンドを送信するとともに、保留記憶数のみを特定可能なコマンド(例えば、合算保留記憶数を特定可能なコマンド)を送信する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、その場合、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのそれぞれの保留記憶数を認識できないので、受信したコマンドにもとづいて、全ての表示を同じ表示色で表示させることによって図柄保留記憶表示部18cの表示を復旧する。その後、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを特定できる保留記憶数コマンドを受信したときには、通常通りの表示色(第1保留記憶数と第2保留記憶数とで異なる表示色)にすればよい。なお、停電復旧後も第1保留記憶数に対応する表示であるか第2保留記憶数に対応する表示であるか特定できない表示については、消化される(その保留記憶数に対する変動が実行される)まで、そのままの表示色(第1保留記憶数に対応する表示とも第2保留記憶数に対応する表示とも特定できない表示色)で表示される。
また、この実施の形態では、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、それぞれ、図柄保留記憶表示部18cよりも小型のランプやLEDのような4つの表示器で構成されているが、第1保留記憶数と第2保留記憶数とをより把握しづらくするために、他の態様の表示器を用いてもよい。一例として、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bをそれぞれ1個の表示器で構成し、保留記憶数に応じて表示色を異ならせたり、表示濃度を異ならせるようにする。
この実施の形態では、表示可能な合算保留記憶数すなわち合算保留記憶数の上限値は8である。図柄保留記憶表示部18cは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示領域の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bの可変表示が開始される毎に、点灯する表示領域の数を1減らす。または、図柄保留記憶表示部18cにおける8つの表示領域のうち、あらかじめ有効始動入賞として決められている色で表示される領域の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bの可変表示が開始される毎に、あらかじめ有効始動入賞として決められている色で表示される領域の数を1減らす。
また、この実施の形態では、第1保留記憶数の上限値を4にし、第2保留記憶数の上限値を4にする。従って、第1保留記憶数が4である場合に第1始動入賞口13に遊技球が入賞したときには、その入賞は第1始動条件を成立させない無効始動入賞になる。第1保留記憶数が4未満である場合に第1始動入賞口13に遊技球が入賞したときには、その入賞は第1始動条件を成立させる有効始動入賞(第1有効始動入賞)になる。同様に、第2保留記憶数が4である場合に第2始動入賞口14に遊技球が入賞したときには、その入賞は第2始動条件を成立させない無効始動入賞になる。第2保留記憶数が4未満である場合に第2始動入賞口14に遊技球が入賞したときには、その入賞は第2始動条件を成立させる有効始動入賞(第2有効始動入賞)になる。なお、この例では、第1保留記憶数の上限値を4にし、第2保留記憶数の上限値を4にし、合算保留記憶数の上限値を8にするが、それらの値は一例である。また、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
この実施の形態では、第1始動入賞口13を有する入賞装置が、可変表示装置9の下方に設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口13の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14の下部にのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれの下部にも開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
可変入賞球装置15の下方には、第1特別図柄表示部8aまたは第2特別図柄表示部8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開状態とされる特別可変入賞球装置が設けられている。特別可変入賞球装置は、開閉板20を備え、大入賞口を形成する。大入賞口に入った遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
可変表示装置9の下方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
なお、この実施の形態では、1つの普通図柄表示器10と1つの可変入賞球装置15が設けられているが、2つの可変入賞球装置を設けた場合に、2つの普通図柄表示器を設けてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。また、左枠ランプ28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示部8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示部9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄は第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1特別図柄保留記憶表示器18aに表示される第1保留記憶数を1増やす。また、第1保留記憶数を指定するコマンド(後述する第1始動入賞記憶指定コマンド)が遊技制御手段から演出制御手段に送信されることによって、第1保留記憶数が増えるに従って図柄保留記憶表示部18cに表示される合算保留記憶数(合計数)が増やされる。なお、この実施の形態では、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とが同時に実行される。また、この実施の形態において、第1の開始条件は、第1特別図柄の前回の可変表示が終了したことによって成立する。
また、遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示部8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示部9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄は第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2特別図柄保留記憶表示器18bに表示される第2保留記憶数を1増やす。また、第2保留記憶数を指定するコマンド(後述する第2始動入賞記憶指定コマンド)が遊技制御手段から演出制御手段に送信されることによって、第2保留記憶数が増えるに従って図柄保留記憶表示部18cに表示される合算保留記憶数(合計数)が増やされる。なお、この実施の形態では、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とが同時に実行される。また、この実施の形態において、第2の開始条件は、第2特別図柄の前回の可変表示が終了したことによって成立する。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示および第1飾り図柄表示部9aにおける第1飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第1特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、遊技状態が大当り遊技状態以外の通常状態のときと比較して遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する。特定遊技状態(大当り遊技状態)では、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞球装置(大入賞口)が開放される。大入賞口が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。所定個数の遊技球が大入賞口に入賞すると、または大入賞口が開放されてから一定期間経過すると、継続権が発生し特別可変入賞球装置の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば、15ラウンド)許容される。なお、大入賞口にV入賞領域を設け、大入賞口の開放中に打球がV入賞領域に入賞したことを条件に、継続権が発生するようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」など)にすることに決定された場合には、次に大当りとなる確率が通常状態(通常遊技状態ともいう。)および時短状態(特別図柄および飾り図柄の変動時間が短縮される遊技状態である時間短縮状態、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態の一例)よりも高い確変状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態の一例)という遊技者にとってさらに有利な状態になる。なお、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて確変状態に制御された場合すなわち確変状態に移行した場合には、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第1始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第2始動入賞にもとづく大当りの判定においても通常状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示および第2飾り図柄表示部9bにおける第2飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第2特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。
第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」など)にすることに決定された場合には、次に大当りとなる確率が通常状態および時短状態における確率よりも高い特別遊技状態に制御される。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態になる。この実施の形態では、所定の移行条件が成立したときに遊技状態が確変状態に移行される。具体的には、内部的に確変とすることが決定され、上記のように特別図柄の変動表示の終了時に停止図柄として確変図柄を停止表示したとき(背景図柄が左中右の奇数の図柄が揃った状態で停止表示したとき)、所定の移行条件が成立したとして確変状態に移行される。また、後述する再抽選演出において確変に昇格したことを報知することにより、所定の移行条件が成立したとして確変状態に移行される。
なお、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて大当り遊技状態終了後に特別遊技状態に制御された場合は、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第2始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第1始動入賞にもとづく大当りの判定においても通常状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
特別遊技状態としての確変状態では、上述したように、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおいて可変表示される第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄(特定表示結果:例えば、0〜9のうちの奇数)になる確率が通常状態より高められる。さらに、普通図柄表示器10において、停止図柄が当り図柄になる確率が通常状態より高められるとともに、可変入賞球装置15における開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が通常状態よりも高められ、遊技者にとってさらに有利な状態になる。
なお、確変状態において、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示時間(変動時間)が通常状態よりも短縮されるようにしてもよい。その場合には、頻繁に特別図柄の可変表示が実行されるようになり、そのことからも、所定時間当たりの大当り発生の可能性が高まる。また、確変状態において、普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常状態よりも短縮されるようにしてもよい。その場合には、第2始動入賞口14への始動入賞がさらに起こりやすくなり、所定期間内での第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示回数が増加して第2特別図柄が大当り図柄になる可能性が通常状態よりも高まり、遊技者にとってさらに有利な状態になる。さらに、確変状態において、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高くしたり、可変入賞球装置15の開放回数を多くしたり開放時間を長くするようにしてもよい。
第1特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの特別遊技状態と第2特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの特別遊技状態とで格差をつけるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの特別遊技状態を確変状態にし、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの特別遊技状態を時短状態(大当りが発生する確率は高くならないが、特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)にするようにして、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの方が第2特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときよりも遊技者にとって有利な状態になるように構成してもよい。そのように構成することによって、遊技者に与えられる興趣をさらに向上させることができる。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1飾り図柄表示部9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2飾り図柄表示部9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示部9aにおいて大当り図柄が停止表示される。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示部9bにおいて大当り図柄が停止表示される。
さらに、第1特別図柄表示器8aにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示部9aにおいて確変図柄を想起させるような飾り図柄(例えば「−」以外の「0」〜「9」)が停止表示される。第2特別図柄表示器8bにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示部9bにおいて確変図柄を想起させるような特別の飾り図柄(例えば「−」以外の「0」〜「9」)が停止表示される。
また、背景図柄表示部9cでは、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄が可変表示されているときに、第1特別図柄の可変表示に対応した演出が実行される。例えば、背景図柄表示部9cにおける3つの表示領域において背景図柄が可変表示される。リーチ演出を行う場合には、例えば、可変表示中に左右に同一の背景図柄が停止表示される。そして、後述するように例外はあるが、基本的に第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の停止図柄が導出表示されるときに、背景図柄表示部9cにおいて背景図柄の停止図柄が導出表示される(3つの表示領域において背景図柄が最終停止される。)。第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、背景図柄の停止図柄は、第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄であることを遊技者に想起させるような背景図柄(例えば、左中右が揃った状態の3つの背景図柄)になる。以下、そのような背景図柄も、大当り図柄という。
第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄が可変表示されているときに、第2特別図柄の可変表示に対応した演出が実行される。例えば、背景図柄表示部9cにおける3つの表示領域において背景図柄が可変表示される。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄が可変表示され、同時に第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄が可変表示されているときには、第1特別図柄と第2特別図柄とのうちのいずれかの可変表示に対応した演出が実行される。
そして、第1特別図柄または第2特別図柄が単独で可変表示されている場合には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示が終了し第1特別図柄または第2特別図柄の停止図柄が導出表示されるときに、背景図柄の可変表示は終了し、背景図柄の停止図柄が導出表示される。また、第1特別図柄および第2特別図柄が同時に可変表示されている場合、具体的には、第1特別図柄および第2特別図柄が同時に可変表示されている期間が存在する場合には、遅く可変表示が終了する方の特別図柄が停止表示されるときに、背景図柄の可変表示は終了する。ただし、この実施の形態では、例外的に、早く可変表示が終了する方の特別図柄が停止表示されるときに、背景図柄の可変表示が終了することもある。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、3つの背景図柄のうち停止した背景図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない背景図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の背景図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、背景図柄表示部9cにおける左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、背景図柄表示部9cにおける左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と背景図柄表示部9cにおけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、背景図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景図柄表示部9cの背景(図柄およびキャラクタとは異なる地の色や模様など)の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、およびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載され、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。また、主基板31には、試験信号を遊技機外部に出力するための試験信号出力回路(図示せず)も設けられている。なお、この実施の形態では、システムリセット回路が電源基板910に搭載される場合を説明するが、主基板31が、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路を搭載していてもよい。また、システムリセット回路を払出制御基板37が搭載していてもよい。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9bと、背景図柄を可変表示する背景図柄表示部9cと、図柄保留記憶表示部18cとの表示制御を行う。
図3は、中継基板77および演出制御基板80の回路構成例を示すブロック図である。なお、この実施の形態では、1つの制御基板(演出制御基板80)を用いて、可変表示装置9の表示制御や、音出力装置27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行う場合を説明するが、複数の制御基板を用いて行ってもよい。例えば、演出制御に関して演出制御基板80に加えて、各ランプを制御するランプドライバ基板や、音出力装置を制御する音出力基板を設けてもよい。なお、この場合、演出制御手段は、演出制御用マイクロコンピュータ100に加えて、ランプドライバ基板および音出力基板に搭載される制御用マイクロコンピュータや制御回路によって実現される。また、この実施の形態では、表示制御手段は、可変表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100によって実現される。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ランプドライバ352に対してランプを駆動する信号を出力する。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、ボタンランプ130などの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。音声合成用IC173は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ352および音声合成IC173との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて可変表示装置9の表示制御を実行する。
この実施の形態では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを可変表示装置9に出力する。
図4は、図柄保留記憶表示部18cの表示の仕方を説明するための説明図である。図4(A)に示すように、図柄保留記憶表示部18cには、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計として8つの合計数まで表示可能である。そして、第1始動条件が成立したときに、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1特別図柄保留記憶表示器18aに表示される第1保留記憶数が1増やされる。また、第2始動条件が成立したときに、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2特別図柄保留記憶表示器18bに表示される第2保留記憶数が1増やされる。また、第1保留記憶数や第2保留記憶数を指定するコマンド(第1始動入賞記憶指定コマンドや第2始動入賞記憶指定コマンド)が遊技制御手段から演出制御手段に送信されることによって、第1保留記憶数や第2保留記憶数が増えるに従って図柄保留記憶表示部18cに表示される保留記憶数(合計数)が増やされる(図4(B)参照)。
次に遊技機の動作について説明する。図5および図6は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。ステップS4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(ステップS5)。遊技機に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、ステップS5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することによりCPU56は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、CPU56は、所定期間(例えば、0.1秒)の遅延時間の後に(ステップS80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、電源断信号がオフ状態である場合に、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、表示図柄乱数更新処理(ステップS17)および初期値決定用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。CPU56は、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(ステップS16)、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(ステップS19)。
なお、表示図柄乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示図柄乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリーチ判定用乱数が用いられる。また、表示図柄乱数更新処理とは、表示図柄乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、初期値決定用乱数更新処理とは、初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値決定用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用乱数(例えば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当たり判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている可変表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS25,S26でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17,S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示図柄乱数や初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17,S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチ921をオン状態してクリア信号が出力される状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
次に、遊技制御処理について説明する。図7は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップSS16〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次いで、CPU56は、特別図柄表示器8や、普通図柄表示器10、状態表示灯などの各種表示器へのDG信号の出力やクリアを行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞を検出したことを報知する異常入賞報知処理を実行する(ステップS23)。具体的には、後述する特別図柄プロセス処理において大入賞口を開放する前である(具体的には、後述するステップS300〜S303の処理の段階である)にもかかわらず、カウントスイッチ23のオンを検出した場合に、大入賞口への異常入賞を検出したと判定し報知する制御を行う。
次に、遊技制御に用いられる各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(乱数更新処理:ステップS24)。また、CPU56は、初期値決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値決定用乱数更新処理:ステップS25)。さらに、CPU56は、表示図柄乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示図柄乱数更新処理:ステップS26)。
乱数更新処理、初期値決定用乱数更新処理および表示図柄乱数更新処理を行うと、CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27A)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、CPU56は、第2特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27B)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、第2特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS29)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、小当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。なお、後述するように、第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理において、第1特別図柄プロセスフラグおよび第2特別図柄プロセスフラグは「0」〜「10」の値をとりうる。また、それらの値のうち第1特別図柄プロセスフラグまたは第2特別図柄プロセスフラグの値が「8」〜「10」である場合に、小当りに関する処理が実行される。そのため、情報出力処理において外部情報を出力するときに、小当りに関する情報であるか否かを容易に判定して小当り情報として出力することができる。例えば、CPU56は、現在の第1特別図柄プロセスフラグまたは第2特別図柄プロセスフラグの値が「8」以上であるか否かを確認し、「8」以上であれば、小当りに関する情報であると判定し小当り情報として出力する。また、第1特別図柄プロセスフラグまたは第2特別図柄プロセスフラグの値が「4」〜「10」である場合に、大入賞口の開放制御を行う処理(大当りのときと小当りのときとを含む)が実行される。そのため、情報出力処理において外部情報を出力するときに、大入賞口の開放制御に関する情報であるか否かを容易に判定して出力することができる。例えば、CPU56は、現在の第1特別図柄プロセスフラグまたは第2特別図柄プロセスフラグの値が「4」以上であるか否かを確認し、「4」以上であれば、大入賞口の開放制御に関する情報であると判定して外部情報を出力する。
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数コマンド等の払出指令コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球個数を示す賞球個数コマンドの受信に応じて球払出装置97を駆動する。
また、CPU56は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート2のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS33:ソレノイド出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS34)。
また、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグまたは第2特別図柄プロセスフラグの値に応じて第1特別図柄または第2特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。
次いで、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。
さらに、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS37)。この場合、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)である場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯1の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。また、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯2の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。
この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(例えば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことにもとづいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。なお、この実施の形態において、ステップS21〜S37の処理(ステップS30およびS32を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
その後、CPU56は、割込許可状態に設定し(ステップS38)、処理を終了する。
図8および図9は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する第1特別図柄プロセス処理(ステップS27A)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第1特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aおよび特別可変入賞球装置を制御するための処理が実行される。なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS27B)のプログラムも同様に構成される。すなわち、以下の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。
なお、上述したように、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bの2つの表示器によって第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行される。そして、この実施の形態では、2つの表示器において大当り図柄が導出表示されたことにもとづく大当りが同時に発生しないような制御が行われる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口13に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、第1始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行う。第1始動口スイッチ13aがオンしていなければ、そのままステップS314に移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄プロセスフラグの値が、第2大入賞口開放前処理〜第2大当り終了処理のいずれかに応じた値である場合には(ステップS314)、ステップS315,S316の処理を実行した後、第1特別図柄プロセス処理を終了する。そうでない場合には、ステップS317,S318の処理を実行した後、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。なお、この実施の形態では、第2大入賞口開放前処理〜第2大当り終了処理に応じた値は連続する値(例えば、4〜7)である。よって、CPU56のステップS314の判定処理を簡易な処理にすることができる。なお、後述するように、第1特別図柄変動停止処理(第2特別図柄変動停止処理)に代えて、第1大当り図柄停止処理(第2大当り図柄停止処理)と第1はずれ図柄停止処理(第2はずれ図柄停止処理)とを行う場合には、ステップS314において、第2特別図柄プロセスフラグの値が第2大当り図柄停止処理〜第2大当り終了処理のいずれかに応じた値であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、第2大当り図柄停止処理〜第2大当り終了処理のいずれかに応じた値である場合には、ステップS315,S316の処理を実行した後に第1特別図柄プロセス処理を終了するようにし、そうでなければ、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行うようにしてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄プロセスフラグの値が、第2大入賞口開放前処理〜第2小当り終了処理のいずれかに応じた値(例えば、4〜10)である場合に、ステップS315,S316の処理を実行した後、第1特別図柄プロセス処理を終了するようにしてもよい。そして、そうでない場合に、ステップS317,S318の処理を実行した後、内部状態に応じてステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行うようにしてもよい。そのようにすれば、第2特別図柄の可変表示の表示結果として小当りを表示したにもかかわらず、さらに第1特別図柄の可変表示の表示結果として大当りを表示してしまう事態を防止することができる。なお、後述するように、第1特別図柄変動停止処理(第2特別図柄変動停止処理)に代えて、第1大当り図柄停止処理(第2大当り図柄停止処理)と第1はずれ図柄停止処理(第2はずれ図柄停止処理)とを行う場合には、ステップS314において、第2特別図柄プロセスフラグの値が第2大当り図柄停止処理〜第2小当り終了処理のいずれかに応じた値であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、第2大当り図柄停止処理〜第2小当り終了処理のいずれかに応じた値である場合には、ステップS315,S316の処理を実行した後に第1特別図柄プロセス処理を終了するようにし、そうでなければ、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行うようにしてもよい。
ステップS315では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動中であって、かつ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して第1中断指定コマンドを未送信であるか否か確認する。変動中でない場合、または変動中であっても既に第1中断指定コマンドを送信している場合(例えば、第1中断指定コマンドの送信時に送信済みフラグをセットするようにして、送信済みフラグがセットされていた場合)には処理を終了するが、変動中であり、まだ第1中断指定コマンドを送信していない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して第1中断指定コマンドを送信した後に処理を終了する(ステップS316)。また、ステップS317では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1中断指定コマンドを送信した後(例えば、第1中断指定コマンドの送信時に送信済みフラグをセットするようにして、送信済みフラグがセットされているとき)にステップS317の処理が実行される場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して第1再開指定コマンドを送信した後に、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動中であるか否かを、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS302の処理に応じた値であるか否かによって判定できる。また、第2大当り遊技が実行中であるか否かを、第2特別図柄プロセスフラグによって判定できる。すなわち、第2特別図柄プロセス処理で扱われる第2特別図柄プロセスフラグの値が、ステップS304〜S307に相当する値である場合に、第2大当り遊技が実行中であると判定する。
以上の処理によって、第2大当り図柄が停止表示されているとき、および第2大当り図柄の停止表示に応じた大当り遊技が開始されてから終了報知されるまでの間(例えば、第2大入賞口開放中処理や第2大当り終了処理の実行中)、ステップS300〜S310の処理が実行されない状態となる。そのため、第1特別図柄の変動中である場合には、第1特別図柄変動中処理における第1変動時間タイマを用いた変動時間の計測が中断される。
なお、変動時間の計測を中断するだけでなく、第1特別図柄の変動も中断するようにしてもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄プロセスフラグの値が、第2大入賞口開放前処理〜第2大当り終了処理のいずれかに応じた値である場合、第1特別図柄表示器8aにはずれ図柄を停止表示し、第1特別図柄の変動を中断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄プロセスフラグの値が、第2大入賞口開放前処理〜第2大当り停止処理以外の処理に応じた値になると、変動時間の計測を再開するとともに、第1特別図柄の変動を再開する。なお、第1特別図柄の変動を中断および再開する場合には、第1飾り図柄の変動も同期して中断および再開される。
演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101は、第1中断指定コマンドを受信すると、第1飾り図柄の変動(可変表示)の計測を中断する。また、第1再開指定コマンドを受信すると、第1飾り図柄の変動の計測を再開する。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
第1特別図柄通常処理(ステップS300):第1特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、第1保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(第1保留記憶数)を確認する。第1保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は第1保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、第1保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、遊技状態が確変状態であるか否か確認し、第1特別図柄の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否か(大当りとするか否か)を決定する。特定表示結果とする場合には第1大当りフラグをセットする。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、第1大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
第1変動パターン設定処理(ステップS301):第1特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。第1特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示図柄乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の第1変動パターンの中から選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して、第1変動パターンを指令する情報(第1変動パターンコマンドすなわち第1可変表示パターンコマンド)を送信するために、変動パターンコマンドを変動パターンバッファにセットする。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値(この例では2)に更新する。
第1特別図柄変動処理(ステップS302):第1特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。第1変動パターン設定処理で選択された第1変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウトすなわち特別図柄プロセスタイマの値が0になる)すると、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS303(この例では3)に移行するように制御する。
第1特別図柄変動停止処理(ステップS303):第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄を停止させる。そして、第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。または、第1特別図柄の停止図柄が小当り図柄である場合には、内部状態を(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
なお、当り図柄(大当り図柄および小当り図柄)を導出表示する場合と、はずれ図柄を導出表示する場合とで、共通の第1特別図柄変動停止処理を実行するのでなく、別々の変動停止処理として実行するようにしてもよい。この場合、例えば、第1特別図柄プロセス処理は、第1特別図柄変動停止処理に変えて、第1大当り図柄停止処理と第1はずれ図柄停止処理とを含む。また、第1特別図柄変動処理において、変動時間が経過したときに、大当りまたは小当りと決定されている場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)を第1大当り図柄停止処理に移行するように制御し、はずれと決定されている場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)を第1はずれ図柄停止処理に移行するように制御する。
第1大当り図柄停止処理では、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄(大当り図柄または小当り図柄)を停止させる。そして、第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)を第1大入賞口開放前処理に移行するように更新する。または、第1特別図柄の停止図柄が小当り図柄である場合には、内部状態を(第1特別図柄プロセスフラグ)を第1小当り開放前処理に移行するように更新する。第1はずれ図柄停止処理では、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄(はずれ図柄)を停止させる。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)を第1特別図柄通常処理に移行するように更新する。
この実施の形態では、大入賞口は、遊技者にとって有利な第1状態(開状態)と遊技者にとって不利な第2状態(閉状態)とのいずれかの状態に変化する。この実施の形態では、大当り遊技状態に移行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口を所定期間(例えば、29.5秒)第1状態に変化させることを所定回数(例えば15ラウンド)行うことにより終了するように制御する。
また、この実施の形態では、いわゆる突然確変大当り(各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が確変状態に移行したように遊技者に見せる特別な演出を行う大当り)に移行されることがある。突然確変大当り遊技状態に移行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口を上記の所定期間よりも短い期間(例えば0.1秒)および上記の所定回数よりも少ない回数(例えば2回)の少なくともいずれかで第1状態に変化させることにより終了し、突然確変大当り遊技状態終了後に第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が通常状態よりも向上しかつ始動領域への遊技媒体の進入しやすさが通常状態と同一である第1高確率状態に制御する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り遊技状態終了後に第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が第1高確率状態と同一でありかつ第1高確率状態より始動領域への遊技媒体が進入しやすく設定された第2高確率状態に制御するようにしてもよい。なお、始動領域への遊技媒体が進入しやすく設定された状態とは、具体的には、始動入賞口14が開状態となる頻度が高められ遊技球が入賞しやすさが通常状態よりも向上した状態(高ベース状態)のことである。例えば、遊技状態を高確率状態に移行するとともに時短状態に移行することによって第2高確率状態に制御される。また、この実施の形態では、通常の確変大当り(突然確変以外の15ラウンドの確変大当り)の大当り遊技状態終了後には、大当り遊技状態終了後に第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が第1高確率状態と同一でありかつ第1高確率状態より始動領域に遊技媒体が進入しやすく設定された第2高確率状態に制御される。
また、この実施の形態では、いわゆる小当り(発生前と発生後とで遊技状態の変化を生じさせず、大入賞口を短時間だけ開放させるとともに特別な演出を行う当り)に移行されることがある。小当り遊技状態に移行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口を突然確変遊技状態と同一期間(または、突然確変遊技状態と同一期間かつ突然確変遊技状態と同一の回数)で第1状態に変化させることにより終了し、小当り遊技状態終了後の遊技状態として小当り遊技状態開始直前の遊技状態が継続されるように制御する。なお、小当り遊技状態において、大入賞口を突然確変遊技状態とは異なる期間または異なる回数第1状態に変化させてもよい。
第1大入賞口開放前処理(ステップS304):第1特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって第1大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値(この例では5)に更新する。なお、第1大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、ラウンドを開始する場合には、第1大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1大入賞口開放前処理を実行することによって特定遊技状態移行制御手段を実現している。また、特定遊技状態移行制御手段は、演出制御用マイクロコンピュータ100が第1大当り表示処理を実行することによって実現されると定義してもよい。すなわち、特定遊技状態が開始される時点を、大当りの発生を報知するための演出が開始される時点であるとしてもよい。この場合、可変表示装置9に表示結果として特定表示結果を導出表示する時点からの特定時間は、大当り図柄が表示されている期間に相当する。
第1大入賞口開放中処理(ステップS305):第1特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口の閉成条件が成立したときには、大入賞口を閉成する制御を行う。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を閉状態にして大入賞口を閉成する。また、プロセスタイマによって第1大入賞口開放後処理の実行時間を設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値(この例では6)に更新する。
第1大入賞口開放後処理(ステップS306):第1特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態の残りラウンドがあるか否かを確認する処理等を行う。まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に応じた値(この例では7)に更新する。
第1大当り終了処理(ステップS307):第1特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
第1小当り開放前処理(ステップS308:第1特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。第1小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって第1小当り開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に応じた値(この例では9)に更新する。なお、第1小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、ラウンドを開始する場合には、第1小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
第1小当り開放中処理(ステップS309):第1特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口の閉成条件が成立したときには、大入賞口を閉成する制御を行う。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を閉状態にして大入賞口を閉成する。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に応じた値(この例では10)に更新する。
第1小当り終了処理(ステップS310):第1特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態を終了するための制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
図10は、第1始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ通過処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、第1始動入賞カウンタが示す第1始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS3201)。第1始動入賞記憶数が4に達していなければ、CPU56は、第1始動入賞カウンタのカウント数を1加算することで第1始動入賞記憶数を1増やす(ステップS3202)。また、CPU56は、判定用乱数や表示図柄乱数などの各乱数(ソフトウェア乱数)の値を抽出し、それらを第1始動入賞記憶数の値に対応した保存領域(第1特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS3203)。なお、乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出したカウント値を乱数値とすることである。
次いで、CPU56は、ステップS3203で更新した第1始動入賞記憶カウンタの値に応じて、第1演出記憶情報指定コマンドを送信する(ステップS3204)。この場合、CPU56は、更新後の第1保留記憶数が1である場合には第1演出記憶情報1指定コマンドを送信し、更新後の第1保留記憶数が2である場合には第1演出記憶情報2指定コマンドを送信し、更新後の第1保留記憶数が3である場合には第1演出記憶情報3指定コマンドを送信し、更新後の第1保留記憶数が4である場合には第1演出記憶情報4指定コマンドを送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄保留記憶表示器18aの表示状態を、第1保留記憶数カウンタの変更後の値に応じた状態にする(ステップS3205)。すなわち、第1特別図柄保留記憶表示器18aに表示されている第1保留記憶数を変更後の値に応じた数にする。そして、第1始動口スイッチ通過処理を終了する。
ステップS3201において第1始動入賞記憶数を記憶するが最大値である4に達している場合、そのまま第1始動口スイッチ通過処理を終了する。
図11〜図13は、演出制御用マイクロコンピュータ100に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図11に示す例において、コマンド8000(H)〜800B(H)は、第1特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9の第1飾り図柄表示部9aにおいて可変表示される第1飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(第1変動パターンコマンド)である。なお、第1変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8000(H)〜800B(H)のいずれかを受信すると、可変表示装置9の第1飾り図柄表示部9aにおいて第1飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8010(H)〜801B(H)は、第2特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9の第2飾り図柄表示部9bにおいて可変表示される第2飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(第2変動パターンコマンド)である。なお、第2変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8010(H)〜801B(H)のいずれかを受信すると、可変表示装置9の第2飾り図柄表示部9bにおいて第2飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C00(H)は、第1変動パターンコマンドで指定する第1飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(第1はずれ指定コマンド)である。コマンド8C01(H)は、第1変動パターンコマンドで指定する第1飾り図柄の可変表示の表示結果を通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(第1通常大当り指定コマンド)である。コマンド8C02(H)は、第1変動パターンコマンドで指定する第1飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(第1確変大当り指定コマンド)である。
コマンド8C03(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における第1飾り図柄および背景図柄の可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第1ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C04(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における第1飾り図柄および背景図柄の可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第1大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C05(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における第1飾り図柄および背景図柄の可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技のラウンド中および大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第1再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。
なお、「再抽選演出」とは、可変表示装置9において左中右の背景図柄を同一の非確変図柄(非確変図柄が一般的であるが、はずれ図柄であってもよい)が揃った状態で停止表示し、その揃った状態の非確変図柄を再変動させてから大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)を導出表示する演出をいう。この実施の形態では、非確変図柄を停止表示し、その後、所定の実行タイミングで再抽選演出を実行する場合を説明する。なお、「再抽選演出」は、可変表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを登場させたり、「確変大当り」などの文を表示させるなど、図柄の変動以外の演出態様で確変に昇格したことを報知するものであってもよい。この実施の形態では、再抽選演出は、大当り遊技のラウンド中と大当り遊技の終了後のエンディング演出実行時の2回実行される場合がある。以下、大当り遊技のラウンド中に実行される再抽選演出をラウンド中再抽選演出ともいい、大当り遊技終了後のエンディングにおいて実行される再抽選演出を大当り後再抽選演出ともいう。なお、再抽選演出の詳細な内容については後述する。
コマンド8C06(H)は、第1変動パターンコマンドで指定する第1飾り図柄の可変表示の表示結果を突然確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(第1突然確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C07(H)は、第1変動パターンコマンドで指定する第1飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(第1小当り指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、後述するように、第1飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすると決定された場合、第1飾り図柄の可変表示の表示結果を突然確変大当りとすると決定された場合と同じ背景図柄が導出表示される。例えば、確変大当りと決定された場合と小当りと決定された場合とで、背景図柄の停止図柄として同じ「123」の図柄が導出表示される。
コマンド8C10(H)は、第2変動パターンコマンドで指定する第2飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(第2はずれ指定コマンド)である。コマンド8C11(H)は、第2変動パターンコマンドで指定する第2飾り図柄の可変表示の表示結果を通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(第2通常大当り指定コマンド)である。コマンド8C12(H)は、第2変動パターンコマンドで指定する第2飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(第2確変大当り指定コマンド)である。
コマンド8C13(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における第2飾り図柄および背景図柄の可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C14(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における第2飾り図柄および背景図柄の可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C15(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における第2飾り図柄および背景図柄の可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技のラウンド中および大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。
コマンド8C16(H)は、第2変動パターンコマンドで指定する第2飾り図柄の可変表示の表示結果を突然確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(第2突然確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C17(H)は、第2変動パターンコマンドで指定する第2飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(第2小当り指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、後述するように、第2飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすると決定された場合、第2飾り図柄の可変表示の表示結果を突然確変大当りとすると決定された場合と同じ背景図柄が導出表示される。例えば、確変大当りと決定された場合と小当りと決定された場合とで、背景図柄の停止図柄として同じ「123」の図柄が導出表示される。
以下、第1はずれ指定コマンド、第1通常大当り指定コマンド、第1確変大当り指定コマンド、第1ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンド、第1大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンド、および第1再抽選付き確変大当り指定コマンドを、第1表示結果コマンドということがある。また、第2はずれ指定コマンド、第2通常大当り指定コマンド、第2確変大当り指定コマンド、第2ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンド、第2大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンド、および第2再抽選付き確変大当り指定コマンドを、第2表示結果コマンドということがある。また、第1表示結果コマンドと第2表示結果コマンドとを包括的に表現する場合に、表示結果コマンドということがある。
また、コマンド8C03(H)〜8C05(H),8C13(H)〜8C15(H)は、大当り遊技中(ラウンド中およびエンディングを含む)に再抽選演出を実行することを指定する表示結果コマンドである。図11に示すように、この実施の形態では、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドは、確変大当りにすると事前決定されているか否かも認識可能な状態で送信される。
コマンド8F00(H)は、第1飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンド(第1飾り図柄停止指定コマンド)である。また、コマンド8F01(H)は、第2飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンド(第2飾り図柄停止指定コマンド)である。
コマンド8F10(H)は、第1飾り図柄表示部9aにおける飾り図柄の可変表示の計測の中断を指示する演出制御コマンド(第1中断指定コマンド)であり、コマンド8F11(H)は、第1飾り図柄表示部9aにおける飾り図柄の可変表示の計測の再開を指示する演出制御コマンド(第1再開指定コマンド)である。
コマンド8F12(H)は、第2飾り図柄表示部9bにおける飾り図柄の可変表示の計測の中断を指示する演出制御コマンド(第2中断指定コマンド)であり、コマンド8F13(H)は、第2飾り図柄表示部9bにおける飾り図柄の可変表示の計測の再開を指示する演出制御コマンド(第2再開指定コマンド)である。
また、コマンド9500(H)は、遊技状態が通常状態であるときに送信される演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)であり、コマンド9501(H)は、確変大当り後に遊技状態が高確率状態であるときに送信される演出制御コマンド(高確率状態背景指定コマンド)である。コマンド9502(H)は、突然確変大当り後に遊技状態が高確率状態であるときに送信される演出制御コマンド(突然確変状態背景指定コマンド)である。以下、9500(H)〜9502(H)の演出制御コマンドを背景指定コマンドという。演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した背景指定コマンドに応じて、可変表示装置9に表示する背景の種類を選択する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
コマンドAXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、A000(H)は、通常大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(通常大当り開始指定コマンド:第1ファンファーレ指定コマンド)である。A001(H)は、確変大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(確変大当り開始指定コマンド:第2ファンファーレ指定コマンド)である。A002(H)は、突然確変大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(突然確変大当り開始指定コマンド:第3ファンファーレ指定コマンド)である。A003(H)は、大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(ラウンド中再抽選付き大当り開始指定コマンド:第4ファンファーレ指定コマンド)である。A004(H)は、大当り遊技終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大当り終了後再抽選付き大当り開始指定コマンド:第5ファンファーレ指定コマンド)である。A005(H)は、大当り遊技のラウンド中と大当り遊技終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(再抽選付き大当り開始指定コマンド:第6ファンファーレ指定コマンド)である。
コマンドA1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドA2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
A300(H)は、通常大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(通常大当り終了指定コマンド:第1エンディング指定コマンド)である。A301(H)は、確変大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(確変大当り終了指定コマンド:第2エンディング指定コマンド)である。A302(H)は、突然確変大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(突然確変大当り終了指定コマンド:第3エンディング指定コマンド)である。A303(H)は、大当り遊技を終了すること、および大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行したことを指定する演出制御コマンド(ラウンド中再抽選付き大当り終了指定コマンド:第4エンディング指定コマンド)である。A304(H)は、大当り遊技を終了すること、および大当り遊技終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大当り終了後再抽選付き大当り終了指定コマンド:第5エンディング指定コマンド)である。A305(H)は、大当り遊技を終了すること、および大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行したことと、大当り遊技終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(再抽選付き大当り終了指定コマンド:第6エンディング指定コマンド)である。
A600(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド:第7ファンファーレ指定コマンド)である。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1演出記憶情報指定コマンド)である。そのうち、コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が0であることを指定する演出制御コマンド(第1演出記憶情報0指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第1保留記憶数が1であることを指定する演出制御コマンド(第1演出記憶情報1指定コマンド)である。コマンドC002(H)は、第1保留記憶数が2であることを指定する演出制御コマンド(第1演出記憶情報2指定コマンド)である。コマンドC003(H)は、第1保留記憶数が3であることを指定する演出制御コマンド(第1演出記憶情報3指定コマンド)である。コマンドC004(H)は、第1保留記憶数が4であることを指定する演出制御コマンド(第1演出記憶情報4指定コマンド)である。
コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2演出記憶情報指定コマンド)である。そのうち、コマンドC010(H)は、第2保留記憶数が0であることを指定する演出制御コマンド(第2演出記憶情報0指定コマンド)である。コマンドC011(H)は、第2保留記憶数が1であることを指定する演出制御コマンド(第2演出記憶情報1指定コマンド)である。コマンドC012(H)は、第2保留記憶数が2であることを指定する演出制御コマンド(第2演出記憶情報2指定コマンド)である。コマンドC013(H)は、第2保留記憶数が3であることを指定する演出制御コマンド(第2演出記憶情報3指定コマンド)である。コマンドC014(H)は、第2保留記憶数が4であることを指定する演出制御コマンド(第2演出記憶情報4指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図11〜図13に示された内容に応じて可変表示装置9の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図11〜図13に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板31から演出制御基板80に送信される。
図14は、この実施の形態で用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)の一例を示す説明図である。図14において、「EXT」とは、2バイト構成の飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄および飾り図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。また、図14において、EXTデータが「00(H)」〜「0B(H)」である変動パターンは、第1特別図柄および第1飾り図柄の変動パターン(第1変動パターン)である。また、EXTデータが「10(H)」〜「1B(H)」である変動パターンは、第2特別図柄および第2飾り図柄の変動パターン(第2変動パターン)である。
この例では、特別図柄および飾り図柄の変動パターンとして、はずれにするか否か、大当りにするか否か、リーチにするか否か、リーチにする場合のリーチ態様、確変大当りとするか否か、突然確変大当りにするか否か、小当りにするか否かなど、各種の演出態様の違いに応じて複数種類用意されている。なお、この実施の形態では、リーチ演出は、背景図柄の変動表示を行う可変表示装置9の背景図柄表示部9cを用いて行う。
EXTデータが「00(H)」〜「03(H)」である第1変動パターンおよびEXTデータが「10(H)」〜「13(H)」である第2変動パターンは、はずれ変動時に用いられる変動パターンである。また、EXTデータが「04(H)」〜「08(H)」である第1変動パターンおよびEXTデータが「14(H)」〜18(H)」である第2変動パターンは、大当り変動時(確変大当りおよび通常大当りの両方を含む)に用いられる変動パターンである。このうち、EXTデータが「07(H)」である第1変動パターンおよびEXTデータが「17(H)」である第2変動パターンは、確変大当りと事前決定された場合の大当り変動時に用いられる変動パターンである。また、EXTデータが「08(H)」である第1変動パターンおよびEXTデータが「18(H)」である第2変動パターンは、通常大当りと事前決定された場合の大当り変動時に用いられる変動パターンである。また、EXTデータが「04(H)」〜「06(H)」である第1変動パターンおよびEXTデータが「14(H)」〜「16(H)」である第2変動パターンは、確変大当りと決定された場合の大当り変動時と通常大当りと事前決定された場合の大当り変動時とで兼用に用いられる変動パターンである。
また、EXTデータが「09(H)」である第1変動パターンおよびEXTデータが「19(H)」である第2変動パターンは、突然確変大当り時に用いられる変動パターンである。また、EXTデータが「0A(H)」である第1変動パターンおよびEXTデータが「1A(H)」である第2変動パターンは、小当り時に用いられる変動パターンである。また、EXTデータが「0B(H)」である第1変動パターンおよびEXTデータが「1B(H)」である第2変動パターンは、短縮変動の変動パターンである。
なお、「通常変動」とは、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「リーチA」は、「リーチB」および「リーチC」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。「リーチB」は、「リーチA」および「リーチC」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。「リーチC」は、「リーチB」および「リーチC」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様の変動態様(速度や回転方向等)やキャラクタ等が現れることをいう。
また、図14に示すように、突然確変大当りと決定した場合と小当りと決定した場合とで、変動時間が同じ10秒である変動パターンを用いる。そのようにすることによって、突然確変大当りのときも小当りのときも特別図柄を同じ10秒間だけ変動表示させるようにし、変動表示を見ただけでは突然確変であるか否かを認識できないようにすることができる。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100も、突然確変大当りまたは小当りを指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、可変表示装置9において飾り図柄を同じ10秒間だけ変動表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りのときも小当りのときも同じ態様(例えば、同じ背景色)を用いて飾り図柄の変動表示を実行する。
図15は、背景図柄の変動パターン(変動時間)の種類を示す説明図である。この実施の形態では、通常状態および確変状態において、12種類(No.1、No.2、No.4、No.6、No.9およびNo.2*〜No.8*)の変動パターンが用いられる。No.2*〜No.8*の変動時間は、No.2〜No.8の変動時間と同じであるが、No.2*〜No.8*の背景図柄変動パターンは、一例として最初の5秒間において高速変動(例えば、左中右の背景図柄がそれぞれ高速変動)し、5秒経過後に例えば左右の背景図柄が揃って停止し、その後、背景図柄表示部9cにおいてリーチ演出が行われるような変動パターンである。なお、No.2〜No.8の背景図柄変動パターンの背景図柄変動パターンを用いる場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常変動が終了したときに、例えば左右の背景図柄が揃って停止させる。また、No.2〜No.8の背景図柄変動パターンの背景図柄変動パターンは、リーチ演出が行われるような変動パターンである。
なお、背景図柄変動パターンNo.1は、背景図柄が通常変動(リーチ態様を伴わない変動)する変動パターンである。また、背景図柄変動パターンNo.9は、背景図柄が短縮変動(通常変動と比べて、表示される背景図柄が短時間で変わるような変動)する変動パターンである。この実施の形態では、後述するように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数の値が所定値(例えば4)以上であれば、短縮変動の変動パターン(第1変動パターン#8または第2変動パターン#8)を選択する。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、合算保留記憶数の値が所定値(例えば、4)以上であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドにもとづいて、短縮変動である背景図柄変動パターンNo.9の態様を用いることになる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、合算保留記憶数の値が所定値以上でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドにもとづいて、通常変動である背景図柄変動パターンNo.1の態様を用いることになる。
また、「リーチ変動」になっている変動パターンは、変動時間が経過する前に、リーチ態様を表示するような変動パターンである。具体的には、背景図柄変動パターン名に「*」が付されていない背景図柄変動パターンは、背景図柄の変動が開始されるときに選択される背景図柄変動パターン(ステップS921の処理で選択される背景図柄変動パターンNo.1)、後述する背景図柄の変動の切替が行われないときに切替タイミングにおいて選択される背景図柄変動パターン(ステップS969,S959の処理で選択される背景図柄変動パターンNo.2、No.4、No.6)、および背景図柄の変動の切替は行われるが切替後の変動時間(変動開始から変動終了までの全体の変動時間)が10秒であるときに選択される背景図柄変動パターン(ステップS641の処理で選択される背景図柄変動パターンNo.1)である。背景図柄変動パターン名に「*」が付されている背景図柄変動パターンは、背景図柄の変動の切替が行われるときに切替後の背景図柄変動パターンとして選択される背景図柄変動パターン(ステップS983の処理で選択される背景図柄変動パターンNo.2*〜No.7*、およびステップS642の処理で選択されるNo.4*、No.6*、No.8*)として使用される。
図15に示す可変表示時間(変動時間)の種類は、図14に示す変動時間の種類とは異なっている。このように異なっているのは、原則として背景図柄の可変表示は特別図柄の可変表示と同期(可変表示時間が同じことを意味する。)するのであるが、第1特別図柄の可変表示期間と第2特別図柄の可変表示期間とが一部重複した場合には、背景図柄の変動時間は、第1特別図柄の変動時間にも一致しないし、第2特別図柄の変動時間にも一致しないからである。例えば、第1特別図柄の変動時間が10秒であり、第2特別図柄の変動時間が20秒であり、第1特別図柄の可変表示期間と第2特別図柄の可変表示期間とが5秒間重複した場合には、背景図柄の可変表示と特別図柄の可変表示とを同期させると、背景図柄の変動時間は25秒になる。
なお、第1特別図柄の可変表示期間と第2特別図柄の可変表示期間とが重複しない場合には、特別図柄の変動パターンに対応する背景図柄の変動パターンは、図15に示された背景図柄変動パターンのうちの2つの組み合わせ(一方は、No.1(短縮変動の場合はNo.9))で実現される。例えば、特別図柄の変動時間(可変表示時間)が20秒である場合には、背景図柄の変動パターンとしてNo.1およびNo.2が用いられる。
次に、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS300)について説明する。図16〜図18は、第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、第1特別図柄の変動を開始することができる状態(例えば第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合)には(ステップS1501)、第1始動入賞記憶数(第1保留記憶数)の値を確認する(ステップS1502)。具体的には、第1始動入賞記憶カウンタのカウント値を確認する。なお、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、可変表示装置9において第1飾り図柄の変動がなされておらず、小当り制御もされていないとともに、大当り遊技中でもない場合である。
ステップS1501で第1特別図柄の変動開始不可能である場合や、ステップS1502で第1保留記憶数が0である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の変動を開始することができる状態(例えば第2特別図柄プロセスフラグの値がステップS300に相当する処理を示す値となっている場合)であるか否かを確認するとともに(ステップS1501a)、第2始動入賞記憶数(第2保留記憶数)の値を確認する(ステップS1502a)。具体的には、第2始動入賞記憶カウンタのカウント値を確認する。なお、第2特別図柄プロセスフラグの値がステップS300に相当する処理を示す値となっている場合とは、可変表示装置9において第2飾り図柄の変動がなされておらず、小当り制御もされていないとともに、大当り遊技中でもない場合である。
第2特別図柄の変動を開始することができる状態でもなく、第2保留記憶数も0である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、デモ表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1503)。デモ表示フラグとは、客待ちデモンストレーションの演出が実行されていることを示すフラグである。セットされていれば、そのまま第1特別図柄通常処理を終了する。セットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、デモ表示フラグをセットし(ステップS1504)、デモ表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1505)。
ステップS1502で第1保留記憶数が0でなければ、第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(各判定用乱数や表示図柄乱数)を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS1506)、各保存領域の内容をシフトし(ステップS1507)、かつ、第1保留記憶数の値を1減らす(第1始動入賞記憶カウンタの値を1減らす)。すなわち、第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする処理を実行する。
なお、ステップS1507において第1始動入賞記憶カウンタの値が更新(RAMに設けられた所定の作業領域の値が更新)されたことにもとづいて、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出図柄コマンド制御処理(ステップS29)において、第1演出記憶情報指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、更新後の保留記憶数が0である場合には第1演出記憶情報0指定コマンドを送信し、更新後の保留記憶数が1である場合には第1演出記憶情報1指定コマンドを送信し、更新後の保留記憶数が2である場合には第1演出記憶情報2指定コマンドを送信し、更新後の保留記憶数が3である場合には第1演出記憶情報3指定コマンドを送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄保留記憶表示器18aの表示状態を、第1保留記憶数カウンタの変更後の値に応じた状態にする(ステップS1507a)。すなわち、第1特別図柄保留記憶表示器18aに表示されている第1保留記憶数を変更後の値に応じた数にする。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS1507b)。第2大当りフラグがセットされていれば、第1特別図柄表示器8aの表示結果を強制はずれとすることに決定し、ステップS1516に移行する。すなわち、既に第2特別図柄表示器8bの表示結果を大当り図柄にすると決定されているので、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS1509,S1510の大当り判定処理を行うことなく、そのまま無条件で第1特別図柄表示器8aの表示結果をはずれ図柄にすると決定する。
なお、第2大当りフラグは、第2特別図柄プロセス処理において、大当りとすることに決定した場合にセットされる。また、第2大当りフラグは、例えば、第2特別図柄の変動が終了したときにリセットされる(または、大当り遊技が終了した場合にリセットされる)。すなわち、第2大当りフラグがセットされているということは、第2特別図柄表示器8bの表示結果を大当り図柄にすると決定したことを意味する。従って、第2大当りフラグがセットされているということは、第2特別図柄表示器8bの表示結果を大当り図柄にすると決定したことにもとづいて第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動が実行されていることを意味する(ただし、大当り遊技が終了した場合にリセットされる場合には、変動が実行されていること、または大当り遊技が実行されていることを意味する)。
また、この実施の形態では、既に第2特別図柄表示器8bの表示結果を大当り図柄にすると決定されているときに、ステップS1509,S1510の大当り判定処理を行わないことによって第1特別図柄表示器8aの表示結果を強制はずれとする場合を説明するが、他の方法を用いて強制はずれとするようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2大当りフラグがセットされていれば、大当り判定用乱数として強制的にハズレとなる値を用いて、後述する大当り判定モジュールを実行する(ステップS1509参照)ことによって、第1特別図柄表示器8aの表示結果を強制はずれとしてもよい。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り判定処理(ステップS1509,S1510)を実行して第1特別図柄表示器8aの表示結果を大当りにすると決定したときに、第2大当りフラグがセットされていれば、大当りの判定結果を無効にして強制はずれとするように制御してもよい。
第2大当りフラグがセットされていない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとするか否かを判定する大当り判定処理(ステップS1508〜S1511)を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS1508)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS1509)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りの判定に用いる大当り判定用乱数として、ソフトウェア乱数を用いてもよく、乱数回路が出力するハードウェア乱数を用いてもよい。
大当りとすることに決定した場合には(ステップS1510のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグをセットする(ステップS1511)。大当りフラグは、大当りとすることを決定したことを示すフラグである。
大当りとしないことに決定した場合には(ステップS1510のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りとするか否かを判定する小当り判定処理(ステップS1512〜S1515)を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS1512)、小当り判定用モジュールを実行する(ステップS1513)。小当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。なお、この実施の形態では、大当りとするか否かを判定する場合と小当りとするか否かを判定する場合とで、共通の大当り判定用乱数を用いる場合を説明するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り専用の判定用乱数(小当り判定用乱数)を用いて小当りとするか否かを決定してもよい。
小当りとすることに決定した場合には(ステップS1514)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグをセットする(ステップS1515)。なお、小当りフラグは、小当りとすることを決定したことを示すフラグである。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄や大当りの種別、小当り図柄を設定する特別図柄情報設定処理(ステップS1516〜S1541)を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1516)。大当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄を決定するとともに大当りの種別を決定するための大当り図柄設定用テーブルをロードする(ステップS1517)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから、大当りと決定した場合の第1特別図柄の停止図柄および大当りの種別を決定するための大当り図柄用乱数を読み出す(ステップS1518)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄設定用テーブルと大当り図柄用乱数とにもとづいて、第1特別図柄の停止図柄および大当りの種別を決定する(ステップS1519)。
図19(A)は、大当り図柄設定用テーブルの例を示す説明図である。図19(A)に示すように、大当り図柄設定用テーブルは、大当り図柄用乱数の乱数値と、特別図柄の停止図柄と、大当りの種類とを対応付けて含む。ステップS1519では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄用乱数の乱数値に応じて、図19(A)に示す設定内容に従って、第1特別図柄の停止図柄をのいずれかに決定する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄用乱数の乱数値に応じて、図19(A)に示す設定内容に従って、通常大当り、確変大当り、突然確変大当りのいずれかの大当りの種別を決定する。さらに、突然確変大当り以外の15ラウンドの確変大当りとする場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図19(A)に示す設定内容に従って、再抽選演出の実行の有無や、再抽選演出の実行タイミング(ラウンド中、エンディング、またはラウンド中とエンディングの両方)を決定する。なお、第1特別図柄の停止図柄を決定する際、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えば、大当り決定用乱数の乱数値が「0」〜「9」であれば停止図柄を「0」と決定し、乱数値が「10」〜「19」であれば停止図柄を「1」と決定し、乱数値が「20」〜「29」であれば停止図柄を「2」と決定し、乱数値が「30」〜「39」であれば停止図柄を「3」と決定し、乱数値が「40」〜「49」であれば停止図柄を「4」と決定する。
なお、第1特別図柄の停止図柄や大当りの種別、再抽選演出の実行の有無を決定するときと、第2特別図柄の停止図柄や大当りの種別、再抽選演出の実行の有無などを決定するときとで、別々の大当り図柄用乱数を用いるようにしてもよい。そして、第1特別図柄と第2特別図柄とで、異なる大当り図柄設定用テーブル(それぞれ異なる乱数値を振り分けた大当り図柄設定用テーブル)を用いて、停止図柄や大当りの種別、再抽選演出の実行の有無などを決定するようにしてもよい。
なお、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、「0」〜「99」など2桁の数字を可変表示するように特別図柄表示器8a,8bを構成してもよい。この場合、例えば、大当り図柄設定用テーブルは、乱数値が0〜49であれば特別図柄の停止図柄「0」〜「49」を、乱数値が50〜69であれば停止図柄「50]〜「69」を、乱数値が70〜79であれば停止図柄「70」〜「79」を、乱数値が80〜89であれば停止図柄「80」〜「89」を、乱数値が90〜99であれば停止図柄「90」〜「99」を、対応付けて含んでもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した大当りの種別が確変大当りでなければ(ステップS1520のN)、決定した大当りの種別が突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS1521)。そして、突然確変大当りであれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りとすることを決定したことを示す突然確変大当りフラグをセットする(ステップS1522)とともに、突然確変大当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1523)。突然確変大当りでもなければ、通常大当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1524)。
決定した大当りの種別が確変大当りであれば(ステップS1520のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りとすることを決定したことを示す確変大当りフラグをセットする(ステップS1525)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出を実行すると決定されたか否かを確認し(ステップS1526)、再抽選演出を実行しない場合には、確変大当り(再抽選演出なし)を示す演出指定値を第1演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1527)。
再抽選演出する場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出の実行タイミングが大当り遊技のラウンド中であるか否かを確認する(ステップS1528)。大当り遊技のラウンド中であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド中再抽選演出の実行を示すとともに確変大当りを示す演出指定値を第1演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1529)。また、ラウンド中再抽選演出を実行することを示すラウンド中再抽選フラグをセットする(ステップS1530)。
ステップS1530で大当り遊技のラウンド中でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出の実行タイミングが大当り遊技終了後のエンディング中であるか否かを確認する(ステップS1531)。大当り遊技終了後のエンディング中であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り後再抽選演出の実行を示すとともに確変大当りを示す演出指定値を第1演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1532)。また、大当り後再抽選演出を実行することを示す大当り後再抽選フラグをセットする(ステップS1533)。
ステップS1533で大当り遊技終了後のエンディング中でもなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド中再抽選演出および大当り後再抽選演出の両方の実行を示すとともに確変大当りを示す演出指定値を第1演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1534)。また、ラウンド中再抽選演出および大当り後再抽選演出の両方を実行することを示す再抽選フラグをセットする(ステップS1535)。
ステップS1516で大当りフラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1536)。小当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄を決定するための小当り図柄設定用テーブルをロードする(ステップS1537)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから、小当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄を決定するための小当り図柄用乱数を読み出す(ステップS1538)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り図柄設定用テーブルと小当り図柄用乱数とにもとづいて、第1特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS1539)。そして、小当りを示す演出指定値を第1演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1540)。
図19(B)は、小当り図柄設定用テーブルの例を示す説明図である。図19(B)に示すように、小当り図柄設定用テーブルは、小当り図柄用乱数の乱数値と、特別図柄の停止図柄とを対応付けて含む。ステップS1539では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り図柄用乱数の乱数値に応じて、図19(B)に示す設定内容に従って、第1特別図柄の停止図柄を「9」に決定する。なお、小当り用の特別図柄の停止図柄として、突然確変大当り用の特別図柄の停止図柄と同じ図柄を決定するようにしてもよい。
ステップS1536で小当りフラグもセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれを示す演出指定値を第1演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1541)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1542)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する高確率フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かを確認し、高確率フラグおよび高ベースフラグが両方ともセットされていれば、高確率状態背景指定コマンド(図12に示すコマンド9501(H))を送信し、高確率フラグのみセットされていれば、突然確変状態背景指定コマンド(図12に示すコマンド9502(H))を送信する。また、高確率フラグおよび高ベースフラグのいずれもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンド(図12に示すコマンド9500(H))を送信する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理(ステップS301)を示す値に更新する(ステップS1543)。
なお、この実施の形態では、ステップS1519において、大当り図柄設定用テーブルおよび大当り図柄用乱数を用いて大当りの種別を一括して決定する場合を説明したが、別々の乱数を用いて大当りの種別を別々に決定するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変決定用乱数を用いて確変とするか否かを決定するとともに、確変決定用乱数とは別に突然確変決定用乱数を用いて突然確変とするか否かを決定してもよい。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出決定用乱数を用いて再抽選演出を実行するか否かを決定してもよい。
図20は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS201)。大当りフラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS202)。小当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り用の変動パターン(図14に示すEXTデータが「0A(H)」の変動パターン)を用いることに決定する。
小当りフラグもセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合算した合算保留記憶数を算出する(ステップS203A)。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数カウンタの値と第2保留記憶数カウンタの値とを合算して合算保留記憶数を算出する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、算出した合算保留記憶数が所定値(本例では4)以上であるか否かを確認する(ステップS203B)。合算保留記憶数が4以上である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、5秒の変動時間(すなわち、短縮変動の変動時間)を有する第1変動パターンを決定し(ステップS203C)、ステップS207に移行する。
なお、遊技状態を時短状態や高ベース状態に移行する場合にも、短縮変動の変動パターンを決定するようにしてもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグや高ベースフラグがセットされていることにもとづいて、5秒の変動時間を有する第1変動パターン(図14に示す第1変動パターン#12)を決定するようにしてもよい。また、例えば、短縮変動用の第1変動パターン#12とは別に、時短用(または高ベース用)の変動パターンをあらかじめ用意し、時短フラグや高ベースフラグがセットされていることにもとづいて、時短用(または高ベース用)の第1変動パターンを決定するようにしてもよい。
ステップS201で第1大当りフラグがセットされているときは、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS204)。また、ステップS203Bで合算保留記憶数が4以上でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS205)。
第1大当り用変動パターン決定テーブルには、予め図14に示した大当りのときに選択される変動パターン(「04(H)」〜「09(H)」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。また、第1はずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図14に示したはずれのときに選択される変動パターン(「00(H)」〜「03(H)」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、第1大当り用変動パターン決定テーブルまたは第1はずれ用変動パターン決定テーブルを用いて第1飾り図柄の変動パターンを決定する(ステップS206)。具体的には、変動パターン決定用乱数値と一致する判定値に対応した変動パターンが可変表示装置9にて実行される第1飾り図柄の変動パターンと決定される。なお、大当りのうち突然確変大当りとすることが決定されている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り用の変動パターン(図14に示すEXTデータが「09(H)」の変動パターン)を用いることに決定する。また、確変大当りとすることが決定されている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ550は、EXTデータが「04(H)」〜「07(H)」のいずれかの変動パターンを用いることに決定する。また、通常大当りとすることが決定されている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、EXTデータが「04(H)」〜「06(H)」,「08(H)」のいずれかの変動パターンを用いることに決定する。なお、この実施の形態では、ラウンド中再抽選演出や大当り後再抽選演出を実行することに決定された場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当り/通常大当り兼用のEXTデータが「04(H)」〜「06(H)」のいずれかの変動パターンを用いることに決定する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定された変動パターン(変動時間)に応じた第1変動パターン指定値を第1演出図柄変動パターンバッファにセットする(ステップS207)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1コマンド送信テーブルの先頭アドレスを第1ポインタにセットする(ステップS208)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS207で変動パターン指定値を第1演出図柄変動パターンバッファにセットし、ステップS208で第1コマンド送信テーブルの先頭アドレスを第1ポインタにセットしたことにもとづいて、後述する演出図柄コマンド制御処理において、まず、第1コマンド送信テーブルの先頭アドレスに対応する第1演出図柄変動パターンバッファにセットされた変動パターン指定値にもとづいて第1変動パターンコマンドを送信する。そして、演出図柄コマンド制御処理において、第1コマンド送信テーブルを指すアドレスを1ずつ加算していくことによって、図33(A)に示す第1コマンド送信テーブルに従って、第1変動パターンコマンド、第1表示結果コマンドおよび第1演出記憶情報コマンドの順に2ms毎にコマンド送信を行うことになる。なお、この実施の形態では、第1変動パターンコマンド、第1表示結果コマンドおよび第1演出記憶情報コマンドを2ms毎に送信することによって、演出制御用マイクロコンピュータ100がコマンドの受信に失敗する事態を発生しにくくしている。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスタイマに変動時間をセットする(ステップS209)。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値に更新する(ステップS210)。
図21は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS302)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、まず、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS351)。そして、第1特別図柄プロセスタイマがタイムアップしているかどうかを確認し(すなわち第1特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認し)、タイムアップしていなければ(ステップS352のN)、そのまま第1特別図柄変動処理を終了する。第1特別図柄プロセスタイマがタイムアップしていれば(ステップS352のY)、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する(ステップS353)。
図22および図23は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動停止処理(ステップS303)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動を止めて、停止図柄を導出表示する(ステップS1301)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9における第1飾り図柄の変動の停止を指定する第1飾り図柄停止指定コマンド(8F00(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1302)。そして、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1303)。
第1大当りフラグがセットされていれば(ステップS1303のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1304)。セットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、突然確変大当り図柄を停止表示した後に突然確変大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(突然確変大当り表示時間(例えば5秒))をセットする(ステップS1305)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り開始指定コマンド(第3ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1306)。そして、ステップS1317に移行する。
突然確変大当りフラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(大当り表示時間(例えば、3秒))をセットする(ステップS1307)。なお、通常の大当り(15ラウンドの大当り)のときと突然確変大当り(2ラウンドの大当り)のときとで同じ表示時間をセットするように構成されていてもよい。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1308)。セットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常大当り開始指定コマンド(第1ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1309)。そして、ステップS1317に移行する。
確変大当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド中再抽選フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1310)。セットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド中再抽選付き大当り開始指定コマンド(第4ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1311)。そして、ステップS1317に移行する。
ラウンド中再抽選フラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り後再抽選フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1312)。セットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り終了後再抽選付き大当り開始指定コマンド(第5ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1313)。そして、ステップS1317に移行する。
大当り後再抽選フラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1314)。セットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選付き大当り開始指定コマンド(第6ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1315)。そして、ステップS1317に移行する。
再抽選フラグもセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当り開始指定コマンド(第2ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1316)。そして、ステップS1317に移行する。
ステップS1317では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変フラグおよび高ベースフラグをリセットする(ステップS1317)。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する(ステップS1318)。
ステップS1303で第1大当りフラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1319)。セットされていなければ、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する(ステップS1323)。
第1小当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、小当り表示時間をセットする(ステップS1320)。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り表示時間(例えば5秒)と同じ時間を大入賞口制御タイマにセットする。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り開始指定コマンド(第7ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1321)。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に応じた値に更新する(ステップS1322)。
図24は、第1特別図柄プロセス処理における第1大入賞口開放前処理(ステップS304)を示すフローチャートである。第1大入賞口開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、その値が0になっていなければ(ステップS402のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS402のY)、突然確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS403)。
突然確変大当りフラグがセットされていなければ(ステップS403のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当り時または通常大当り時における大入賞口の開放時間(ラウンド時間)を設定するための大入賞口開放時設定テーブル(通常用)のアドレスをポインタにセットする(ステップS404)。突然確変大当りフラグがセットされていれば(ステップS403のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り時における大入賞口の開放時間(ラウンド時間)を設定するための大入賞口解放時設定テーブル(突然確変用)のアドレスをポインタにセットする(ステップS405)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、大当りにおける各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(ラウンド時間)をセットする(ステップS406)。この場合、突然確変大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS404でセットしたポインタが指す大入賞口開放時設定テーブル(通常用)のアドレスのラウンド時間(15ラウンド用のラウンド時間)をセットする。なお、15ラウンド用のラウンド時間は、例えば29.5秒とされる。また、突然確変大当りフラグがセットされている場合には、ステップS405でセットしたポインタが指す大入賞口開放時設定テーブル(突然確変用)のアドレスのラウンド時間(突然確変大当り用の2ラウンドのランド時間)をセットする。なお、2ラウンド用のラウンド時間は、例えば0.1秒とされる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中表示コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS407)。なお、ラウンド数は、大当り遊技中のラウンド数をカウントするラウンド数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行うとともに(ステップS408)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS409)。なお、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS408において出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を、駆動するソレノイドの開閉状態に応じて設定する。そして、ステップS33のソレノイド出力処理において出力ポートのRAM領域に設定された内容を出力ポートに出力する。これにより、駆動指令の信号が出力ポートからソレノイド回路59に出力される。ソレノイド回路59は、駆動指令の信号に応じてソレノイドを駆動するための駆動信号をソレノイドに出力して、ソレノイドを駆動させる。以下、ソレノイドを開閉駆動させる処理では、このような動作が行われる。
そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する(ステップS410)。
図25は、第1特別図柄プロセス処理における第1大入賞口開放中処理(ステップS305)を示すフローチャートである。第1大入賞口開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、カウントスイッチ23がオンしたか否かを確認することにより、大入賞口への遊技球の入賞があったかどうかを確認する(ステップS421)。カウントスイッチ23がオンしていなければ(ステップS421のN)、ステップS424に移行する。カウントスイッチ23がオンしていれば(ステップS421のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントする入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS422)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10個)になっているか否かを確認する(ステップS423)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップS423のN)、ステップS424に移行する。
ステップS424では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1する。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認する(ステップS425)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS425のN)、そのまま処理を終了する。
入賞個数カウンタの値が所定数に達している場合(ステップS423のY)または大入賞口制御タイマの値が0になっている場合(ステップS425のY)には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS426)。
突然確変大当りフラグがセットされていなければ(ステップS426のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当り時または通常大当り時におけるラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を設定するための大入賞口開放後時テーブル(通常用)のアドレスをポインタにセットする(ステップS427)。突然確変大当りフラグがセットされていれば(ステップS426のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り時におけるラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を設定するための大入賞口開放後時テーブル(突然確変用)のアドレスをポインタにセットする(ステップS428)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、大当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)をセットする(ステップS429)。この場合、突然確変大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS427でセットしたポインタが指す大入賞口開放後時設定テーブル(通常用)のアドレスのインターバル時間(15ラウンド用のインターバル時間)をセットする。なお、15ラウンド用のインターバル時間は、例えば5秒とされる。また、突然確変大当りフラグがセットされている場合には、ステップS428でセットしたポインタが指す大入賞口開放後時設定テーブル(突然確変用)のアドレスのインターバル時間(突然確変大当り用の2ラウンドのインターバル時間)をセットする。なお、2ラウンド用のインターバル時間は、極めて短い時間であり、例えば0.1秒とされている。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後表示指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS430)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS431)。また、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS432)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値をステップS306(第1大入賞口開放後処理)に応じた値に更新する(ステップS433)。
図26は、第1特別図柄プロセス処理における第1大入賞口開放後処理(ステップS306)を示すフローチャートである。第1大入賞口開放後処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS441)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認する(ステップS442)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS442のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS442のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS443)。突然確変大当りフラグがセットされていなければ(ステップS443のN)、ラウンド数カウンタの値が15に達しているか否かを確認する(ステップS444)。突然確変大当りフラグがセットされていれば、ラウンド数カウンタの値が2に達しているか否かを確認する(ステップS445)。
ステップS444でラウンド数カウンタの値が15に達していない場合(ステップS444のN)またはステップS445でラウンド数カウンタの値が2に達していない場合(ステップS445のN)には、第1特別図柄プロセスフラグの値をステップS304(第1大入賞口開放前処理)に応じた値に更新し(ステップS446)、処理を終了する。
ステップS444でラウンド数カウンタの値が15であるときは(ステップS444のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド中再抽選フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS447)。セットされていれば、ラウンド中再抽選付き大当り終了指定コマンド(第4エンディング指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS448)。
ラウンド中再抽選フラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り後再抽選フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS449)。セットされていれば、大当り終了後再抽選付き大当り終了指定コマンド(第5エンディング指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS450)。
大当り後昇格フラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS451)。セットされていれば、再抽選付き大当り終了指定コマンド(第6エンディング指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS452)。
再抽選フラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS453)。セットされていれば、確変大当り終了指定コマンド(第2エンディング指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS454)。セットされていなければ、通常大当り終了指定コマンド(第1エンディング指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS455)。
ステップS445でラウンド数カウンタの値が2になっていれば(ステップS445のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2ラウンドの確変大当りの終了を表示することを指定するエンディング3コマンド(A302(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS456)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに大当り終了を遊技者に報知する演出(エンディング演出)の実行時間(大当り終了時間)をセットし(ステップS457)、第1特別図柄プロセスフラグの値をステップS307(第1大当り終了処理)に応じた値に更新する(ステップS458)。なお、ステップS457において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを決定している場合には、再抽選演出を実行しないと決定したときと比較して長い実行時間を大当り終了時間としてセットする。例えば、再抽選演出を実行しない場合に大当り終了時間(10秒)をセットする場合、再抽選演出を実行すると決定した場合には大当り終了時間(20秒)をセットするようにしてもよい。そのようにすれば、大当り終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行する実行期間を確保することができる。
図27は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS461)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS462)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS462のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS462のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS463)。確変大当りフラグがセットされていれば(ステップS463のY)、遊技状態が高確率状態であることを示す高確率フラグをセットする(ステップS464)とともに高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットする(ステップS465)。すなわち、この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されると、大当り遊技終了後に特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が通常状態よりも向上した状態である高確率状態に移行されるとともに、始動入賞口14への遊技球の入賞のしやすさが通常状態よりも向上した状態である高ベース状態に移行される。
確変大当りフラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS466)。セットされていれば、高確率フラグをセットする(ステップS467)。すなわち、この実施の形態では、遊技状態が突然確変状態に移行されると、高確率状態にのみ移行され、高ベース状態には移行されない(前述した第1高確率状態)。なお、突然確変状態に移行する場合であっても、遊技状態を高確率状態に移行するとともに高ベース状態に移行するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS467において、高確率フラグをセットするとともに、高ベースフラグもセットすることになる。また、既に高確率状態に移行されているときに突然確変大当りと決定され突然確変大当りフラグがセットされた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS467において高ベースフラグをセットし、高ベース状態に移行させるようにしてもよい。また、既に高ベース状態に移行されているときに突然確変大当りと決定された場合にのみ、ステップS467において高ベースフラグをセットするとともに、高ベース状態の継続回数をカウントするための高ベース回数カウンタに所定のカウント値(例えば50回)をセットしてもよい。そして、高ベース回数カウンタにセットしたカウント値で示される回数分の特別図柄の変動表示を実行するまで高ベース状態を継続するようにしてもよい。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1大当りフラグをリセットする(ステップS468)。そして、確変大当りフラグや突然確変大当りフラグがセットされている場合は、その確変大当りフラグや突然確変大当りフラグをリセットする(ステップS469)。また、ラウンド中再抽選フラグや大当り後再抽選フラグ、再抽選フラグがセットされている場合は、そのラウンド中再抽選フラグや大当り後再抽選フラグ、再抽選フラグをリセットする(ステップS470)。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグの値)をステップS300(第1特別図柄通常処理)に応じた値に更新する(ステップS471)。
図28は、第1特別図柄プロセス処理における第1小当り開放前処理(ステップS308)を示すフローチャートである。第1小当り開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS1401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS1402)、その値が0になっていなければ(ステップS1402のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS1402のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り時における大入賞口の開放時間を設定するための小当り開放時設定テーブルのアドレスをポインタにセットする(ステップS1403)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、小当りにおける大入賞口の開放時間をセットする(ステップS1404)。この場合、ステップS1403でセットしたポインタが指す小当り開放時設定テーブルのアドレスの開放時間をセットする。なお、小当り用の開放時間は、例えば、0.1秒とされる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行うとともに(ステップS1405)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS1406)。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS309(第1小当り開放中処理)に応じた値に更新する(ステップS1407)。
図29は、第1特別図柄プロセス処理における第1小当り開放中処理(ステップS309)を示すフローチャートである。第1小当り開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、カウントスイッチ23がオンしたか否かを確認することにより、大入賞口への遊技球の入賞があったかどうかを確認する(ステップS1421)。カウントスイッチ23がオンしていなければ(ステップS1421のN)、ステップS1424に移行する。カウントスイッチ23がオンしていれば(ステップS1421のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントする入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS1422)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10個)になっているか否かを確認する(ステップS1423)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップS1423のN)、ステップS1424に移行する。
ステップS1424では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1する。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認し(ステップS1425)、大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS1425のN)、そのまま処理を終了する。
入賞個数カウンタの値が所定数に達している場合(ステップS1423のY)または大入賞口制御タイマの値が0になっている場合(ステップS1425のY)には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数カウンタの値が2に達したか否かを確認する(ステップS1426)。
ラウンド数カウンタの値が2に達していなければ、小当り時におけるラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を設定するための小当り開放後時テーブルのアドレスをポインタにセットする(ステップS1427)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、小当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)をセットする(ステップS1428)。なお、2ラウンド用のインターバル時間は、極めて短い時間であり、例えば0.1秒とされている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS1429)。また、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS1430)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値をステップS308(第1小当り開放前処理)に応じた値に更新する(ステップS1431)。
ラウンド数カウンタの値が2に達していれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS1432)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS1433)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに小当終了時間をセットし(ステップS1434)、第1特別図柄プロセスフラグの値をステップS310(第1小当り終了処理)に応じた値に更新する(ステップS1435)。
なお、この実施の形態では、小当りにおいてラウンド数にもとづいて大入賞口を開放と閉鎖を制御する場合を示すが、小当り時における大入賞口の制御方法は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り時に、大入賞口の開放時間および閉鎖時間を示すデータセットし、セットした開放時間および閉鎖時間を示すデータにもとづいて、小当りにおいて大入賞口を制御してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2ラウンドの小当りを行う場合に、第1小当り開放前処理において、ステップS1404で1回目の大入賞口の開放時間(例えば、0.1秒)を第1の制御タイマにセットする。また、1回目の大入賞口の開放が終わった後の大入賞口の閉鎖時間(例えば、0.1秒)を第2の制御タイマにセットする。また、2回目の大入賞口の開放時間(例えば、0.1秒)を第3の制御タイマにセットする。第1小当り開放中処理(ステップS309参照)では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1の制御タイマを1減算し、第1の制御タイマがタイムアップしていれば、ソレノイドを駆動して大入賞口を閉鎖する(この場合、第1特別図柄プロセスフラグの値は更新しない。)。次いで、第1小当り開放中処理で第2の制御タイマを1減算し、第2の制御タイマがタイムアウトしていれば、ソレノイドを駆動して大入賞口を開放する(この場合も、第1特別図柄プロセスフラグの値は更新しない。)。さらに、第1小当り開放中処理で第3の制御タイマを1減算し、第3の制御タイマがタイムアウトしていれば、ソレノイドを駆動して大入賞口を閉鎖する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1小当り終了処理に応じた値に更新する(ステップS1435参照)。
図30は、第1特別図柄プロセス処理における第1小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。第1小当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS1451)。なお、この大入賞口制御タイマの値は、第1小当り開放中処理においてステップS1428の処理でセットされる。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS1452)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS1452のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS1452のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1小当りフラグをリセットする(ステップS1453)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグの値)をステップS300(第1特別図柄通常処理)に応じた値に更新する(ステップS1454)。
図31および図32は、演出図柄コマンド制御処理の処理例を示すフローチャートである。演出図柄コマンド制御処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1コマンド送信テーブルに送信対象の演出制御コマンドがあるか否かを確認する(ステップS331a)。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1ポインタが指す第1コマンド送信テーブルのアドレスに演出制御コマンドがセットされているか否かを判定する。なければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS331bに移行する。送信対象の演出制御コマンドがあれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1ポインタが指していた第1コマンド送信テーブルのコマンドデータをロードする(ステップS332a)。
図33は、コマンド送信テーブルの例を示す説明図である。図33(A)は、第1変動パターンコマンド、第1表示結果コマンドおよび第1演出記憶情報コマンドの送信に用いる第1コマンド送信テーブルである。図33(B)は、第2変動パターンコマンド、第2表示結果コマンドおよび第2演出記憶情報コマンドの送信に用いる第2コマンド送信テーブルである。図33(A)に示すように、第1コマンド送信テーブルには、第1変動パターンコマンドのMODEデータ、第1変動パターンコマンドのEXTデータ、第1表示結果コマンドのMODEデータ、第1表示結果コマンドのEXTデータ、第1演出記憶情報コマンドのMODEデータ、第1演出記憶情報コマンドのEXTデータ、および終了コードの順にセットされる。従って、この実施の形態では、図33(A)に示す第1コマンド送信テーブルに従って演出図柄コマンド制御処理が実行されることによって、第1変動パターンコマンド、第1表示結果コマンドおよび第1演出記憶情報コマンドの順にコマンド送信がなされる。また、図33(B)に示すように、第2コマンド送信テーブルには、第2変動パターンコマンドのMODEデータ、第2変動パターンコマンドのEXTデータ、第2表示結果コマンドのMODEデータ、第2表示結果コマンドのEXTデータ、第2演出記憶情報コマンドのMODEデータ、第2演出記憶情報コマンドのEXTデータ、および終了コードの順にセットされる。従って、この実施の形態では、図33(B)に示す第2コマンド送信テーブルに従って演出図柄コマンド制御処理が実行されることによって、第2変動パターンコマンド、第2表示結果コマンドおよび第2演出記憶情報コマンドの順にコマンド送信がなされる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ロードしたコマンドデータ1を送信するコマンド送信処理を実行する(ステップS333a)。ここでは、まず、図33(A)に示す第1コマンド送信テーブルに従って、第1変動パターンコマンドのMODEデータが送信されることになる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1コマンド送信テーブルを指す値を1加算する(ステップS334a)。従って、2バイト目のコマンドデータ2の領域が指定される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1ポインタが指す第1コマンド送信テーブルのアドレスのコマンドデータ2の内容をロードする(ステップS335a)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1コマンド送信テーブルのアドレス(送信信号指示手段としてのポインタの内容)をスタック等に退避する(ステップS336a)。
また、コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であるか否か確認する(ステップS337a)。0でなければ、第1コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレスを第1ポインタにセットし(ステップS338a)、その第1ポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算してアドレスを算出する(ステップS339a)。そして、そのアドレスが指すエリアのデータをロードする(ステップS340a)。
第1コマンド拡張データアドレステーブルには、電気部品制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)に送出されうるEXTデータが順次設定されている。よって、以上の処理によって、ワークエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じた第1コマンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータがロードされ、ワークエリア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ2の内容がそのままロードされる。なお、第1コマンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ロードしたコマンドデータ2を送信するコマンド送信処理を実行する(ステップS341a)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1コマンド送信テーブルのアドレスを復帰し(ステップS342a)、第1コマンド送信テーブルを指す値を1加算する(ステップS343a)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2コマンド送信テーブルに送信対象の演出制御コマンドがあるか否かを確認する(ステップS331b)。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2ポインタが指す第2コマンド送信テーブルのアドレスに演出制御コマンドがセットされているか否かを判定する。なければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、そのまま処理を終了する。送信対象の演出制御コマンドがあれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2ポインタが指していた第2コマンド送信テーブルのコマンドデータをロードする(ステップS332b)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ロードしたコマンドデータ1を送信するコマンド送信処理を実行する(ステップS333b)。ここでは、まず、図33(B)に示す第2コマンド送信テーブルに従って、第2変動パターンコマンドのMODEデータが送信されることになる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2コマンド送信テーブルを指す値を1加算する(ステップS334b)。従って、2バイト目のコマンドデータ2の領域が指定される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2ポインタが指す第2コマンド送信テーブルのアドレスのコマンドデータ2の内容をロードする(ステップS335b)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2コマンド送信テーブルのアドレス(送信信号指示手段としてのポインタの内容)をスタック等に退避する(ステップS336b)。
また、コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であるか否か確認する(ステップS337b)。0でなければ、第2コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレスを第2ポインタにセットし(ステップS338b)、その第2ポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算してアドレスを算出する(ステップS339b)。そして、そのアドレスが指すエリアのデータをロードする(ステップS340b)。
第2コマンド拡張データアドレステーブルには、電気部品制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)に送出されうるEXTデータが順次設定されている。よって、以上の処理によって、ワークエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じた第2コマンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータがロードされ、ワークエリア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ2の内容がそのままロードされる。なお、第2コマンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ロードしたコマンドデータ2を送信するコマンド送信処理を実行する(ステップS341b)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2コマンド送信テーブルのアドレスを復帰し(ステップS342b)、第2コマンド送信テーブルを指す値を1加算する(ステップS343b)。
この実施の形態では、第1変動パターン設定処理において、ステップS207で変動パターン指定値が第1演出図柄変動パターンバッファにセットされ、ステップS208で第1コマンド送信テーブルの先頭アドレスが第1ポインタにセットされる。そして、演出図柄コマンド制御処理で、第1コマンド送信テーブルの先頭アドレスが第1ポインタにセットされていることにもとづいて、まず、第1コマンド送信テーブルの先頭アドレスに対応する第1演出図柄変動パターンバッファにセットされた変動パターン指定値により第1変動パターンコマンドが送信される。また、この実施の形態では、第1特別図柄通常処理において、ステップS1523,S1524,S1527,S1529,S1532,S1534,S1540,S1541で演出指定値が第1演出図柄情報バッファにセットされる。そして、また、演出図柄コマンド制御処理で、第1変動パターンコマンドを送信したことによって第1コマンド送信テーブルを指すアドレスが1ずつ加算され(ステップS334a,S343a参照)、第1変動パターンコマンドを送信した次のタイマ割込で、第1コマンド送信テーブルのアドレスに対応する第1演出図柄情報バッファにセットされた演出指定値により第1表示結果コマンドが送信される。また、この実施の形態では、第1特別図柄通常処理において、第1特別図柄の変動開始が可能であると判定されたときに(ステップS1501参照)、第1始動入賞記憶カウンタの値が1減算される(ステップS1507参照)。そして、演出図柄コマンド制御処理で、第1表示結果コマンドを送信したことによって第1コマンド送信テーブルを指すアドレスが1ずつ加算され(ステップS334,S343参照)、第1変動パターンコマンドを送信した次のタイマ割込で、第1コマンド送信テーブルのアドレスに対応する第1始動入賞記憶カウンタの値ににより第1演出記憶情報コマンドが送信される。以上の処理によって、図33(A)に示す第1コマンド送信テーブルに従って、第1変動パターンコマンド、第1表示結果コマンドおよび第1演出記憶情報コマンドの順に送信される。なお、第1特別図柄通常処理において背景指定コマンドを送信する処理(ステップS1542参照)が実行されるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の変動表示を行う際に、背景指定コマンド、第1変動パターンコマンド、第1表示結果コマンドおよび第1演出記憶情報コマンドの順にコマンドを送信することになる。
この実施の形態では、第2変動パターン設定処理において、ステップS207と同様の処理で変動パターン指定値が第2演出図柄変動パターンバッファにセットされ、ステップS208と同様の処理で第2コマンド送信テーブルの先頭アドレスが第2ポインタにセットされる。そして、演出図柄コマンド制御処理で、第2コマンド送信テーブルの先頭アドレスが第2ポインタにセットされていることにもとづいて、まず、第2コマンド送信テーブルの先頭アドレスに対応する第2演出図柄変動パターンバッファにセットされた変動パターン指定値により第2変動パターンコマンドが送信される。また、この実施の形態では、第2特別図柄通常処理において、ステップS1523,S1524,S1527,S1529,S1532,S1534,S1540,S1541と同様の処理で演出指定値が第2演出図柄情報バッファにセットされる。そして、また、演出図柄コマンド制御処理で、第2変動パターンコマンドを送信したことによって第2コマンド送信テーブルを指すアドレスが1ずつ加算され(ステップS334a,S343a参照)、第2変動パターンコマンドを送信した次のタイマ割込で、第2コマンド送信テーブルのアドレスに対応する第2演出図柄情報バッファにセットされた演出指定値により第2表示結果コマンドが送信される。また、この実施の形態では、第2特別図柄通常処理において、第2特別図柄の変動開始が可能であると判定されたときに(ステップS1501参照)、第2始動入賞記憶カウンタの値が1減算される(ステップS1507参照)。そして、演出図柄コマンド制御処理で、第2表示結果コマンドを送信したことによって第2コマンド送信テーブルを指すアドレスが1ずつ加算され(ステップS334,S343参照)、第2変動パターンコマンドを送信した次のタイマ割込で、第2コマンド送信テーブルのアドレスに対応する第2始動入賞記憶カウンタの値ににより第2演出記憶情報コマンドが送信される。以上の処理によって、図33(B)に示す第2コマンド送信テーブルに従って、第2変動パターンコマンド、第2表示結果コマンドおよび第2演出記憶情報コマンドの順に送信される。なお、第2特別図柄通常処理において背景指定コマンドを送信する処理(ステップS1542に相当する処理)が実行されるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の変動表示を行う際に、背景指定コマンド、第2変動パターンコマンド、第2表示結果コマンドおよび第2演出記憶情報コマンドの順にコマンドを送信することになる。
なお、この実施の形態では、背景表示コマンド、変動パターンコマンド、表示結果コマンド、演出記憶情報コマンドの順に送信する場合を示したが、コマンドを送信する順番は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出記憶情報コマンドを送信してから表示結果コマンドを送信してもよい。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出記憶情報コマンドを送信した後に、変動パターンコマンドおよび表示結果コマンドを送信するなど、送信順序を問わない。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図34は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出内容決定処理を行う(ステップS704a)。演出内容決定処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンド(変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド)にもとづいて、可変表示装置9を用いて行う演出内容(予告演出を行うか否かや、予告演出の種類)を決定する。
なお、「予告演出」とは、大当りとなるまたはその可能性があることを事前(可変表示装置9において飾り図柄や背景図柄の停止図柄が導出表示される前に)に遊技者に報知するための演出をいう。例えば、変動中に異なった態様(速度や回転方向等)の変動を行ったりキャラクタ等を登場させたりすることにより大当りになる可能性があることを遊技者に報知する。
次いで、演出制御用CPU101は、第1飾り図柄プロセス処理を行う(ステップS705A)。第1飾り図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第1演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第1飾り図柄表示部9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄プロセス処理を行う(ステップS705B)。第2飾り図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第2演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第2飾り図柄表示部9bの表示制御を実行する。さらに、背景図柄表示部9cの表示状態の制御を行う背景図柄プロセス処理を実行する(ステップS706)。また、図柄保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS707)。また、可変表示装置9に表示する飾り図柄や左中右の背景図柄のはずれ図柄を決定するためのはずれ表示図柄決定用乱数、可変表示装置9に表示する飾り図柄や背景図柄の大当り図柄を決定するための大当り表示図柄決定用乱数、予告決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS708)。その後、ステップS702に移行する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図11〜図13参照)であるのか解析する。
図35は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、INT割込で実行されるコマンド受信処理において、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS1611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドを受信したことを示すコマンド受信フラグをセットし(ステップS1612)、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS1613)。
なお、INT割込で実行されるコマンド受信処理で受信した演出制御コマンドをコマンド受信バッファに格納する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したコマンドがプログラム上存在する演出制御コマンドであるか否かを確認するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドの1バイト目のMODEデータが「80」や「8C」、「A0」などプログラム上存在するものであるか否かを確認し(図11〜図13参照)、プログラム上存在しないMODEデータであれば、データ化けなどの原因によって演出制御コマンドを正しく受信できなかったと判断して、受信コマンドを破棄してもよい。また、プログラム上存在するMODEデータであっても、2バイト目のEXTデータがそのMODEデータに対してプログラム上存在するものであるか否かを確認し(図11〜図13参照)、プログラム上存在しないEXTデータであれば、データ化けなどの原因によって演出制御コマンドを正しく受信できなかったと判断して、受信コマンドを破棄してもよい。この場合、受信コマンドはコマンド受信バッファに格納されず、コマンド解析処理において、演出制御コマンドを受信していないものとして処理される。
受信した演出制御コマンドが、第1変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜800B(H))または第2変動パターン指定の演出制御コマンド(第2変動パターンコマンド:8010(H)〜801B(H))であれば(ステップS1614)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、RAMに記憶する表示結果をクリアする(ステップS1615)。この実施の形態では、後述するように、ステップS1619において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドに示される表示結果をRAMに記憶している。そして、第1飾り図柄または第2飾り図柄の変動表示を実行した後、次の変動パターンコマンドを受信したときに、ステップS1615でRAMに記憶する表示結果がクリアされる。
上記のようにすることによって、次の飾り図柄の変動表示を実行する際に、前回の変動表示の実行の際に記憶した表示結果を確実にクリアすることができる。そのため、変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを正しく受信できなかったときや、表示結果コマンドを全く受信できなかったときに、前回の可変表示の際に記憶した表示結果にもとづいて誤った表示結果(前回の可変表示に対応する表示結果)を導出表示してしまう事態を防止することができる。例えば、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したあとに表示結果コマンドの受信に失敗した場合には、前回の変動で記憶した表示結果が残っていると、前回記憶した表示結果にもとづいて誤った表示結果を導出表示してしまうおそれがある。この実施の形態では、変動パターンコマンドを受信したタイミングで前回記憶した表示結果をクリアするので、前回記憶した表示結果にもとづいて誤った表示結果を導出表示するような事態を防止することができる。
例えば、前回の飾り図柄の変動表示を行った際の表示結果が確変大当りであって、今回の飾り図柄の変動表示の表示結果が通常大当りであると事前決定されている場合を考える。この場合、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したあとに表示結果コマンド(通常大当り指定のもの)の受信に失敗した場合には、前回の変動で記憶した確変大当りの表示結果にもとづいて、確変大当りの表示結果を導出表示してしまい、誤った表示結果を導出表示してしまうことになる。上記のように、変動パターンコマンドを受信したタイミングで前回記憶した表示結果をクリアするようにすれば、誤った表示結果を導出表示するような事態を防止することができる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドに示される変動パターンをセーブする(ステップS1616)。具体的には、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1変動パターンコマンドを受信したことを示す第1変動パターン受信フラグ、または第2変動パターンコマンドを受信したことを示す第2変動パターン受信フラグをセットする(ステップS1617)。
受信した演出制御コマンドが、第1表示結果コマンド(コマンド:8C00(H)〜8C07(H))または第2表示結果コマンド(コマンド:8C10(H)〜8C17(H))であれば(ステップS1618)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドに示される表示結果をセーブする(ステップS1619)。具体的には、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける表示結果データ格納領域に格納する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドを受信したことを示す第1表示結果受信フラグ、または第2表示結果コマンドを受信したことを示す第2表示結果受信フラグをセットする(ステップS1620)。
また、受信した演出制御コマンドが、ファンファーレ指定の演出制御コマンド(ファンファーレコマンド:A0XX(H))であれば(ステップS1621)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるファンファーレデータ格納領域に格納し(ステップS1622)、ファンファーレコマンドを受信したことを示すファンファーレフラグをセットする(ステップS1623)。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果不受信フラグまたは表示結果不正規受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1624)。表示結果不受信フラグは、変動パターンコマンドを受信してから所定時間以内に表示結果コマンドを受信できなかったことを示すフラグである。表示結果不正規受信フラグは、表示結果コマンドを受信したがデータ化けなどの理由によって表示結果コマンドを正しく受信できなかったことを示すフラグである。
表示結果不受信フラグおよび表示結果不正規受信フラグのいずれもセットされていなければ、そのままステップS1611に移行する。表示結果不受信フラグまたは表示結果不正規受信フラグのいずれかがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドで確変大当りが指定されているか否かを確認する(ステップS1625)。指定されていれば、ラウンド中再抽選実行フラグをセットし(ステップS1626)、ステップS1611に移行する。
また、受信した演出制御コマンドが、エンディング指定の演出制御コマンド(エンディングコマンド:A300(H)〜A305(H))であれば(ステップS1628)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるエンディングデータ格納領域に格納し(ステップS1629)、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグをセットする(ステップS1630)。
ステップS1613で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS1631)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドが第1飾り図柄停止指定コマンド(または第2飾り図柄停止指定コマンド)である場合には、第1飾り図柄停止指定コマンド(または第2飾り図柄停止指定コマンド)を受信したことを示す第1飾り図柄停止指定受信フラグ(または第2飾り図柄停止指定受信フラグ)をセットする。
図36は、演出制御処理で用いる各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:予告演出を実行するか否かを決定する(予告演出実行決定用)。この実施の形態では、可変表示装置9においてリーチ態様の飾り図柄の可変表示を行う際に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、ランダム1があらかじめ決められている1つの値と一致した場合には、予告演出を行うと決定する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リーチ態様の可変表示を行うか否かに関わらず、ランダム1を用いて予告演出を行うか否かを決定してもよい。
(2)ランダム2:予告演出を行う場合に、可変表示装置9を用いて行う予告演出の種類を決定する(予告演出種類決定用)
図37は、図34に示された演出内容決定処理(ステップS704a)を示すフローチャートである。演出内容決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1変動パターン受信フラグまたは第2変動パターン受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS2851)。
第1変動パターン受信フラグまたは第2変動パターン受信フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドにもとづいて第1飾り図柄または第2飾り図柄の変動パターンを特定する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特定した変動パターンにもとづいて、可変表示装置9を用いて実行すべき可変表示がリーチを伴う変動であるか否かを判定する(ステップS2852)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドに示される変動パターンがリーチを伴うパターンである場合(例えば、図14に示すEXTデータ「01H」〜「08H」である第1変動パターンである場合、またはEXTデータ「11H」〜「18H」である第2変動パターンである場合)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リーチを伴う変動であると判定する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを確認し、大当りである場合にリーチを伴う変動であると判定してもよい。また、ステップS2851で第1変動パターン受信フラグおよび第2変動パターン受信フラグのいずれもセットされていなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま処理を終了する。
リーチを伴う変動であると判定した場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出実行決定用乱数(ランダム1)にもとづいて、予告演出を行うか否かを決定する(ステップS2853)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ランダム1が所定値と一致すると、可変表示装置9を用いた予告演出を行うと決定する。なお、ステップS2852でリーチを伴う変動でなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま処理を終了する。
予告演出を行うと決定すると(ステップS2854)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出種類決定用乱数(ランダム2)にもとづいて、可変表示装置9を用いて行わせる予告演出の種類を決定する(ステップS2855)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ランダム2にもとづいて、予告演出において、飾り図柄をどの程度の速度で変動させるかや、飾り図柄や背景図柄をいずれの回転方向に変動させるか、可変表示装置9にいずれのキャラクタを登場させるかを決定する。なお、ステップS2854で予告演出を実行しないと決定した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま処理を終了する。
なお、この実施の形態では、演出内容決定処理において、予告演出の実行の有無および予告演出の内容を決定する場合を説明したが、演出モードを変更するか否かを決定するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態の種類に応じて、異なる演出モードで遊技演出を行う。例えば、遊技状態が高ベース状態か否かに従って、異なる演出モードで遊技演出を行う。また、大当りの際に遊技状態が変化すると、例えば、主基板31から受信した特定大当り終了表示コマンドにもとづいて、遊技演出を行う際の演出モードを変更する。この場合に、所定の演出変更決定用乱数を用いた判定により演出モードを変更すると決定されると、現在の遊技状態に関わらず、演出モードが変更され、変更後の演出モードで遊技演出が行われる。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、所定の演出変更決定用乱数があらかじめ決められている1つの値と一致した場合には、演出モードを変更すると決定する。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出モードを変更する場合に、所定の変更後演出決定用乱数を用いた判定により、いずれの演出モードに変更するかを決定するようにしてもよい。
図38は、図34に示されたメイン処理における第1飾り図柄プロセス処理(ステップS705A)を示すフローチャートである。第1飾り図柄プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S803のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、第2飾り図柄プロセス処理(ステップS705B)も、制御対象が第2飾り図柄表示部9bであるという違いはあるが、第1飾り図柄プロセス処理と同様に構成される。
第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって第1変動パターン指定の演出制御コマンド(第1変動パターンコマンド)を受信されたことが確認されたか否か確認する。具体的には、第1変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(第1変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。第1変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理で第1変動パターン指定のいずれか(8001(H)〜800B(H)のいずれか)の第1変動パターンコマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる。第1変動パターンコマンドを受信した場合には、第1飾り図柄の変動態様(変動期間中の飾り図柄の変動速度など)を、それぞれの変動パターンに応じてあらかじめ決められている複数種類のうちから選択する。なお、それぞれの変動パターンについて、あらかじめ1種類の変動態様が決められている場合には、受信した変動パターンに応じた変動態様を使用することに決定する。そして、演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する。
第1飾り図柄変動開始処理(ステップS801):第1飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
第1飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンに応じて決められている変動時間の終了を監視する。また、第1飾り図柄の停止制御を行う。変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
第1飾り図柄停止処理(ステップS803):第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したことにもとづいて、第1飾り図柄の変動を最終停止し停止図柄を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図39および図40は、第1飾り図柄プロセス処理における第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。第1変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1変動パターン受信フラグがセットされているか否か(第1変動パターンコマンドを受信したか否か)確認し(ステップS2831)、受信している場合には、第1飾り図柄の変動態様を、変動パターンに応じてあらかじめ決められている複数種類のうちから選択する(ステップS2833)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した第1変動パターンコマンドがはずれ指定であるか否かを確認する(ステップS2834)。はずれ指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれ図柄決定用乱数を抽出し(ステップS2835)、はずれ図柄決定用乱数の値にもとづいて、はずれに対応した第1飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS2836)。そして、決定した第1飾り図柄の停止図柄をRAMにおける第1飾り図柄格納領域に格納するとともに、第1飾り図柄の停止図柄を決定したことを示す第1飾り図柄決定済フラグをセットする(ステップS2837)。
受信した第1変動パターンコマンドがはずれ指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定であるか否かを確認する(ステップS2838)。通常大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄(飾り図柄)決定用テーブルを選択する(ステップS2839)。この実施の形態では、飾り図柄の停止図柄として確変図柄を決定するときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(確変時大当り図柄決定用テーブル)と、通常大当りのときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(通常時大当り図柄決定用テーブル)とが予め用意されている。確変時大当り図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、通常時大当り図柄決定用テーブルには各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。なお、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、後述するように、確変図柄として奇数の飾り図柄が決定される。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、後述するように、非確変図柄として偶数の飾り図柄が決定される。
受信した第1変動パターンコマンドが通常大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定であるか否かを確認する(ステップS2840)。確変大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして確変時大当り(飾り図柄)図柄決定用テーブルを選択する(ステップS2841)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数の値と、選択した図柄決定用テーブルとにもとづいて、大当りに対応した第1飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS2842)。この場合、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、第1飾り図柄の停止図柄として確変図柄(例えば、奇数の図柄)を決定する。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、第1飾り図柄の停止図柄として非確変図柄(例えば、偶数の図柄)を決定する。そして、決定した第1飾り図柄の停止図柄をRAMにおける第1飾り図柄格納領域に格納するとともに、第1飾り図柄決定済フラグをセットする(ステップS2843)。
受信した第1変動パターンコマンドが確変大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当り指定であるか否かを確認する(ステップS2844)。突然確変大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS2847に移行する。
受信した第1変動パターンコマンドが突然確変大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り指定であるか否かを確認する(ステップS2845)。小当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS2847に移行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変図柄決定用乱数を抽出する(ステップS2847)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変図柄決定用乱数の値にもとづいて、突然確変に対応した第1飾り図柄の停止図柄(例えば、奇数図柄のうちの図柄「9」)を決定する(ステップS2848)。そして、決定した第1飾り図柄の停止図柄をRAMにおける第1飾り図柄格納領域に格納するとともに、第1飾り図柄決定済フラグをセットする(ステップS2849)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS2850)。なお、この実施の形態では、ステップS2845〜S2849の処理が実行されることによって、小当りが指定されている場合であっても、突然確変と同じ第1飾り図柄の停止図柄が決定されることになる。
なお、確変大当りや通常大当り、小当りにおける第1飾り図柄の停止図柄を、、後述する第1飾り図柄変動中処理において、第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて決定するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定の第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、第1飾り図柄の停止図柄として確変図柄を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定の第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、第1飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれ指定の第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、第1飾り図柄の停止図柄としてはずれ図柄を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当り指定の第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、突然確変に対応した第1飾り図柄の停止図柄を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り指定の第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、突然確変に対応した第1飾り図柄の停止図柄と同じ図柄を決定してもよい。なお、この場合に、第1表示結果コマンドを受信できなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変に対応した第1飾り図柄の停止図柄と同じ図柄を決定すればよい。
ステップS2845で小当り指定でもなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままステップS2850に移行する。すなわち、この場合、確変大当りと通常大当りとで兼用に用いられる変動パターン(図14に示すEXTデータが「04(H)」〜「06(H)」の変動パターン)を指定する演出制御コマンド(第1変動パターンコマンド)を受信した場合であるので、第1変動パターンコマンドだけでは、大当りの種別が確変大当りであるか通常大当りであるかを特定できない。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄の停止図柄を決定することなく、そのままステップS2850に移行する。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドを受信した場合には、第1飾り図柄の停止図柄として所定の図柄の組合せ(例えば、非確変図柄)を仮に決定するようにしてもよい。そして、第1表示結果コマンドを受信したときに、第1表示結果コマンドの指定内容にもとづいて第1飾り図柄の停止図柄を決定しなおし、RAMにおける第1飾り図柄格納領域に上書きして格納するようにしてもよい。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS2850)。
図41は、第1飾り図柄プロセス処理における第1飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。第1飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄の変動を開始するように制御する(ステップS841)。例えば、VDP109に第1飾り図柄の変動開始を指示する。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドに応じた変動時間に相当する値を変動時間タイマに設定(すなわち、変動時間タイマをスタート)する(ステップS842)するとともに、第1表示結果コマンドの受信時間を計測するための第1表示結果受信時間計測タイマをスタートする。演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述するように、第1表示結果受信時間計測タイマがタイムアップするまでに第1表示結果コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信できなかった場合には、第1表示結果コマンドの受信に失敗したものと判断する。なお、ステップS842において、第1表示結果受信時間計測タイマには、例えば、第1飾り図柄の変動を開始してから高速変動になるまでの時間(例えば2秒)がセットされる。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動中処理(ステップS802)に応じた値に更新する(ステップS843)。
図42および図43は、第1飾り図柄プロセス処理における第1飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。第1飾り図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄決定済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1830)。セットされていれば、ステップS1844に移行する。なお、第1変動パターンコマンドではずれ指定、確変大当り指定、通常大当り指定、突然確変大当り指定または小当り指定がされていた場合には、第1変動パターンコマンド受信待ち処理において既に第1飾り図柄の停止図柄が決定され第1飾り図柄決定済フラグがセットされている(ステップS2837,S2843,S2849参照)ので、そのままステップS1844に移行する。第1変動パターンコマンドで確変大当り/通常大当りが指定されていた場合(すなわち、確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドを受信した場合)には、第1飾り図柄決定済フラグがセットされていないので、ステップSS1831に移行する。
第1飾り図柄決定済フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1831)。セットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果受信時間計測タイマの値を1減算する(ステップS1832)とともに、第1表示結果受信時間計測タイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS1833)。タイムアウトしていなければ、そのままステップS1844に移行する。タイムアウトしていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドを受信できなかったことを示す第1表示結果不受信フラグをセットし(ステップS1834)、第1飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄(飾り図柄)決定用テーブルを選択する(ステップS1841)。すなわち、第1変動パターンコマンドを受信した後、所定期間(例えば、第1飾り図柄の変動を開始してから高速変動に達するまでの時間)を経過しても何ら演出制御コマンドを受信していない場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドを受信できなかったと判断する。
ステップS1831でコマンド受信フラグがセットされておらず第1表示結果受信時間計測タイマもタイムアップした場合とは、確変大当り/通常大当り指定の第1変動パターンコマンドを受信したものの第1表示結果コマンドを受信できなかった場合である。そのため、少なくとも確変大当りまたは通常大当りのいずれかであることが分かっている場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択することによって、後述するステップS1842で第1飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定するように制御する。
コマンド受信フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したコマンドがプログラム上存在する演出制御コマンドであるか否かを確認する(ステップS1835)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドの1バイト目のMODEデータが「80」や「8C」、「A0」などプログラム上存在するものであるか否かを確認する(図11〜図13参照)。プログラム上存在する演出制御コマンドでなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、データ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS1838に移行する。また、プログラム上存在するMODEデータであっても、2バイト目のEXTデータがそのMODEデータに対してプログラム上存在するものであるか否かを確認し(図11〜図13参照)、プログラム上存在しないEXTデータであれば、データ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS1838に移行する。
プログラム上存在する演出制御コマンドであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1836)。セットされていなければ、第1表示結果コマンドより先に第1表示結果コマンド以外の演出制御コマンド(例えば、第1表示結果コマンドの2ms後に送信される第1演出記憶情報指定コマンド)を受信した場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS1838に移行する。
第1表示結果受信フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドの指定内容が第1変動パターンコマンドの指定内容と合致するが否かを確認する(ステップS1837)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1616でセーブした第1変動パターンコマンドのEXTデータと、ステップS1619でセーブした第1表示結果コマンドのEXTデータとにもとづいて、指定内容が合致するか否かを確認する。
この実施の形態では、ステップS1837の処理が実行されるのは、演出制御用マイクロコンピュータ100が確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドを受信したときである。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りを指定する第1表示結果コマンドまたは通常大当りを指定する第1表示結果コマンド(ラウンド中や大当り後の再抽選演出の実行を指定する第1表示結果コマンドを含む)を受信するはずである。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1変動パターンコマンドが確変大当り/通常大当りを指定するものであるにもかかわらず、第1表示結果コマンドがはずれ指定や、突然確変大当り指定、小当り指定のコマンドであった場合には、指定内容が合致しないと判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、データ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS1838に移行する。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1837において、第2飾り図柄の可変表示に関する演出制御コマンド(第2表示結果コマンドや第2変動パターンコマンド)を受信した場合にも、データ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS1838に移行するようにしてもよい。同様に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2飾り図柄変動中処理を行う場合には、ステップS1837と同様の処理において、第1飾り図柄の可変表示に関する演出制御コマンド(第1表示結果コマンドや第1変動パターンコマンド)を受信した場合に、データ化けなどの原因によって第2表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS1838と同様の処理に移行するようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドが確変大当りや通常大当りを指定するコマンドであった場合には、指定内容が合致すると判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドを正しく受信したと判断し、ステップS1839に移行する。
ステップS1838では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、データ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドを正しく受信できなかったことを示す第1表示結果不正規受信フラグをセットする。また、第1飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS1841)。
ステップS1835でプログラム上存在するコマンドでなかった場合、ステップS1836で第1表示結果受信フラグがセットされていなかった場合、またはステップS1837で第1表示結果コマンドの指定内容が第1変動パターンコマンドの指定内容と合致しなかった場合とは、確変大当り/通常大当り指定の第1変動パターンコマンドを受信したものの、データ化けなどの原因により第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合である。そのため、少なくとも確変大当りまたは通常大当りのいずれかであることが分かっている場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択することによって、後述するステップS1842で飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定するように制御する。
ステップS1839では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドが確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(コマンド8C02(H)〜8C05(H))であるか否かを確認する(ステップS1839a)。確変大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドで再抽選演出の実行が指定されているか否か(コマンド8C03(H)〜8C05(H)であるか否か)を確認する(ステップS1839b)再抽選演出の実行が指定されていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして確変時大当り図柄(飾り図柄)決定用テーブルを選択する(ステップS1840)。確変大当り指定でない(すなわち、通常大当り指定である)場合または再抽選演出の実行が指定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄(飾り図柄)決定用テーブルを選択する(ステップS1841)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数の値と、選択した図柄決定用テーブルとにもとづいて、大当りに対応した第1飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1842)。この場合、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、第1飾り図柄の停止図柄として確変図柄を決定する。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、第1飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定する。そして、決定した第1飾り図柄の停止図柄をRAMにおける第1飾り図柄格納領域に格納するとともに、第1飾り図柄決定済フラグをセットする(ステップS1843)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1計測中断フラグがセットされているか否か確認し(ステップS1844)、第1計測中断フラグがセットされていなければ第1中断指定コマンドを受信したか否か確認する(ステップS1845)。第1中断指定コマンドを受信していれば第1計測中断フラグをセットし(ステップS1846)、処理を終了する。すなわち、第1中断指定コマンドを受信してから第1再開指定コマンドを受信するまで(第2大当り図柄の停止表示に応じた大当り遊技が開始されてから終了報知されるまで)、ステップS1827以降の処理が実行されない状態となり、変動時間タイマを用いた変動時間の計測が中断される。
なお、変動時間の計測を中断するだけでなく、第1特別図柄の変動も中断するように制御する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄の変動も中断するようにしてもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1中断指定コマンドを受信すると、第1飾り図柄表示部9aにはずれ図柄を停止表示し、第1飾り図柄の変動を中断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1再開指定コマンドを受信すると、変動時間の計測を再開するとともに、第1飾り図柄の変動を再開する。
また、ステップS1821で第1計測中断フラグがセットされていることを確認したら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1再開指定コマンドを受信したか否か確認する(ステップS1850)。第1再開指定コマンドを受信していれば、第1計測中断フラグをリセットする(ステップS1851)。第1再開指定コマンドを受信していなければ第1飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS1845で第1中断指定コマンドを受信していないことを確認したら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS1847)。受信していれば、ステップS1852に移行する。受信していなければ、変動時間タイマを1減算する(ステップS1848)。また、変動時間タイマがタイムアウトしていなければ(ステップS1849)、第1飾り図柄変動中処理を終了する。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS1852)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の変動時間が経過したことにもとづいて第1飾り図柄変動停止処理に移行し、第1飾り図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示する。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄停止指定コマンド(確定コマンド)を受信すると、所定の変動時間が経過したと判断し、第1飾り図柄変動停止処理に移行する。また、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、所定の変動時間が経過したと判断し、第1飾り図柄変動停止処理に移行する。
なお、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことのいずれか一方のみを監視して第1飾り図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示するようにしてもよい。また、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したことのみを監視して第1飾り図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示する場合、変動時間タイマがタイムアウトしても第1飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、第1飾り図柄変動中処理において、第1飾り図柄の変動表示を完全には停止させないようにし、第1飾り図柄を揺れ表示したり、第1飾り図柄を少し拡大縮小する表示を繰り返したりしてもよい。
以上のような制御によって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄表示器8bおよび第2飾り図柄表示部9bに大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態となるときには、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1中断指定コマンドを受信したことにもとづいて第1計測中断フラグをセットするとともに変動計測中断処理を行う。そして、再開指定コマンドを受信するまでステップS1847〜S1852(ステップS1850を除く)の処理を実行しないように制御する。すなわち、第1飾り図柄の変動の計測を行わない制御がなされる。
この実施の形態では、第1飾り図柄の変動表示を行う場合には、第1飾り図柄変動開始処理で第1飾り図柄の変動表示が開始され、第1飾り図柄変動中処理において変動時間が計測されるとともに(ステップS1848参照)、変動時間がタイムアウトするまで第1飾り図柄の変動が継続される(ステップS1849参照)。一方、第1飾り図柄の変動中に第1中断指定コマンドを受信した場合には(ステップS1845参照)、変動時間の計測が中断される。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1中断指定コマンドを受信したことにもとづいてステップS1845でYと判定し、ステップS1846で第1計測中断フラグをセットする。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1再開指定コマンドを受信するまで、第1飾り図柄変動中処理において、第1計測中断フラグがセットされていることにもとづいてステップS1844でYと判定し、ステップS1850でNと判定することによって、ステップS1847〜S1849の処理を実行しないように制御する。また、この場合、第1飾り図柄の変動表示は継続して行われるものの変動時間の計測(変動時間タイマの更新)は行われなくなる。そして、第1再開指定コマンドを受信すると(ステップS1850参照)。変動時間の計測が再開され(ステップS1850でYと判定されるとステップS1851に移行する)、変動時間タイマがタイムアウトするまで第1飾り図柄の変動が継続される。
図44は、第1飾り図柄プロセス処理における第1飾り図柄停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。第1飾り図柄停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、記憶されている第1飾り図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り表示図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS2871)。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS2872)。
図45は、保留記憶表示制御処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶表示制御処理において、第1演出記憶情報指定コマンドまたは第2演出記憶情報指定コマンドを受信したか否か確認する(ステップS851)。第1演出記憶情報指定コマンドまたは第2演出記憶情報指定コマンドを受信していたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、合算保留記憶数を算出する(ステップS852)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1始動入賞記憶格納領域に現在格納されている第1保留記憶数と第2始動入賞記憶格納領域に現在格納されている第2保留記憶数とを合算して合算保留記憶数を算出する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄保留記憶表示部18cの表示状態を、算出した合算保留記憶数の値に応じた状態にする(ステップS853)。
なお、第1演出記憶情報指定コマンドまたは第2演出記憶情報指定コマンドを受信したタイミングで図柄保留記憶表示部18cの表示状態を更新するのでなく、例えば、可変表示装置9の背景図柄表示部9cにおける背景図柄の可変表示を切り替えるタイミングで、図柄保留記憶表示部18cの表示状態を更新するようにしてもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述する背景図柄変動開始待ち処理(ステップS902参照)において、ステップS851と同様の処理に従って、第1演出記憶情報指定コマンドまたは第2演出記憶情報指定コマンドを受信したか否かを確認する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄変動開始待ち処理において、ステップS852と同様の処理に従って合算保留記憶数を算出する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄変動開始待ち処理において、ステップS853と同様の処理に従って、図柄保留記憶表示部18cの表示状態を、算出した合算保留記憶数の値に応じた状態にする。また、この実施の形態では、背景図柄変動中(前半)処理において、第1特別図柄に対応する背景図柄の停止図柄を一旦導出表示した後に、切り替えポイントで第2特別図柄に対応する背景図画の変動が開始される。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって第2保留記憶数が減算され、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄変動中(前半)処理において、第1演出記憶情報指定コマンドまたは第2演出記憶情報指定コマンドを受信したか否かを確認する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄変動中(前半)処理において、ステップS852と同様の処理に従って合算保留記憶数を算出する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄変動中(前半)処理において、ステップS853と同様の処理に従って、図柄保留記憶表示部18cの表示状態を、算出した合算保留記憶数の値に応じた状態にする。
図46は、図34に示す背景図柄プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄プロセスフラグの値に応じてステップS900〜S907のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900):背景図柄の変動開始条件が成立したか否か判定し、背景図柄の変動開始条件が成立した場合には、背景図柄表示部9cにおいて、左中右の背景図柄の変動が開始されるように制御する。背景図柄の変動開始条件は、コマンド解析処理で第1変動パターン指定のいずれか(8000(H)〜800B(H)のいずれか)または第2変動パターン指定のいずれか(8010(H)〜801B(H)のいずれか)の演出制御コマンドが受信されたことが確認された場合に成立する。また、受信している第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドに応じて背景図柄の停止図柄を決定し、背景図柄の変動時間として10秒(または5秒)を設定する。そして、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動中(前半)処理(ステップS901)に対応した値に更新する。
背景図柄変動中(前半)処理(ステップS901):背景図柄の変動時間(この場合には、10秒または5秒)の終了を監視する。変動時間が終了したら、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)または背景図柄変動中(後半)処理(ステップS902)に対応した値に更新する。なお、飾り図柄(第1飾り図柄または第2飾り図柄)の変動時間が10秒または5秒であれば、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)に対応した値に更新し、飾り図柄の変動時間が10秒を越える時間であれば、背景図柄変動中(後半)処理(ステップS902)に対応した値に更新する。背景図柄変動中(後半)処理に対応した値に更新する場合には、背景図柄の変動時間として、飾り図柄の変動時間の残り時間(例えば、飾り図柄の変動時間が20秒であれば、残り時間は10秒)を設定する。また、背景図柄変動中(前半)処理が完了する時点(変動開始から10秒が経過した時点)は、上述した切替ポイントに相当する。
背景図柄変動中(後半)処理(ステップS902):背景図柄の変動時間の終了を監視する。変動時間が終了したら、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄停止処理(ステップS903)に対応した値に更新する。なお、背景図柄変動中(後半)処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄の変動時間を延長することがある。例えば、第1変動パターン指定のいずれかを受信したことに応じて背景図柄の変動を開始し、背景図柄変動中(後半)処理中に、第2変動パターン指定のいずれかを受信したような場合である。
背景図柄停止処理(ステップS903):背景図柄の変動を最終停止し停止図柄を表示する制御を行う。そして、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)または大当り表示処理(ステップS904)に対応した値に更新する。なお、大当り表示処理(ステップS904)に対応した値に更新する場合には、第1大当り開始指定コマンドまたは第2大当り開始指定コマンドを受信していることを条件に、大当り表示処理(ステップS904)に対応した値に更新する。なお、背景図柄停止処理が実行される期間は遊技制御用マイクロコンピュータ560によって第1特別図柄変動停止処理または第2特別図柄変動停止処理が実行されている期間と同じである。
大当り表示処理(ステップS904):大当り表示の制御を行う。そして、実際に大当り遊技が開始されたことを示すことになる大入賞口開放中表示コマンド(第1ラウンドに関する大入賞口開放中表示コマンド)を受信したら背景図柄プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS905)に対応した値に更新する。なお、大当り表示処理が実行される期間は遊技制御用マイクロコンピュータ560によって第1大当り表示処理または第2大当り表示処理が実行されている期間と同じである。
ラウンド中処理(ステップS905):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信するまで、ラウンド数の表示制御等を行う。また、ラウンド中再抽選実行フラグがセットされている場合には再抽選演出を実行する。
ラウンド後処理(ステップS906):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信するまで、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS907):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、ラウンド中処理で大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したことが確認されると、エンディング演出を実行する。そして、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)に応じた値に更新する。なお、エンディングコマンドで再抽選演出(大当り後再抽選演出)の実行が指定されていれば、エンディング演出の中で再抽選演出を実行する。
図47は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用マイクロコンピュータ100が背景図柄の制御を実行する際に参照するデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセステーブルに設定されているデータに従って背景図柄表示部9cの制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、背景図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で背景図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示制御実行データにもとづく背景図柄表示部9cの制御に同期して、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。すなわち、各種ランプおよびスピーカ27は、背景図柄表示部9cの制御に同期して制御される。
図47に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。さらに、予告演出を実行する場合に演出態様の違いに応じて異なるプロセステーブルが用意されている。すなわち、この実施の形態では、予告演出の演出態様は、選択されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータにもとづいて実現される。つまり、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出を実行するときに、予告演出の演出態様に応じたプロセステーブルの内容に従って演出制御を行う。
以下、背景図柄プロセス処理における背景図柄変動開始待ち処理等の処理について説明する。以下の説明は、遊技状態が確変状態または通常状態の場合を例にする。遊技状態が時短状態の場合には、各種タイマに設定される時間は、以下の説明における時間の半分の時間に相当する値になる。また、背景図柄変動開始開始待ち処理において第1変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて背景図柄の変動を開始する制御を開始する場合と、第2変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて背景図柄の変動を開始する制御を開始する場合とがあるが、以下の説明は、第1変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて背景図柄の変動を開始する制御を開始する場合を例にする。なお、第2変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて背景図柄の変動を開始する制御を開始する場合には、以下の説明において背景図柄変動時間タイマAに設定される値と背景図柄変動時間タイマBに設定される値とが逆になる。
図48および図49は、背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)を示すフローチャートである。背景図柄変動開始待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS1801)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS1802)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドがはずれ指定であるか否かを確認する(ステップS1803)。はずれ指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれ図柄決定用乱数を抽出し(ステップS1804)、はずれ図柄決定用乱数の値にもとづいて、はずれに対応した左中右の背景図柄の停止図柄を決定する(ステップS1805)。そして、決定した背景図柄の停止図柄をRAMにおける背景図柄格納領域に格納するとともに、背景図柄の停止図柄を決定したことを示す図柄決定済フラグをセットする(ステップS1806)。
受信した変動パターンコマンドがはずれ指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定であるか否かを確認する(ステップS1807)。通常大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットする(ステップS1808)。また、背景図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS1809)。この実施の形態では、確変図柄を決定するときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(確変時大当り図柄決定用テーブル)と、通常大当りのときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(通常時大当り図柄決定用テーブル)とが予め用意されている。確変時大当り図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、通常時大当り図柄決定用テーブルには各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。なお、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、後述するように、確変図柄として左中右の背景図柄が同一の奇数図柄で揃うように決定される。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、後述するように、非確変図柄として左中右の背景図柄が同一の偶数図柄で揃うように決定される。
受信した変動パターンコマンドが通常大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定であるか否かを確認する(ステップS1810)。確変大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットする(ステップS1811)。また、背景図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして確変時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS1812)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数の値と、選択した図柄決定用テーブルとにもとづいて、大当りに対応した左中右の背景図柄の停止図柄を決定する(ステップS1813)。この場合、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、背景図柄の停止図柄として確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の奇数図柄で揃うように)を決定する。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、背景図柄の停止図柄として非確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の偶数図柄で揃うように)を決定する。そして、決定した背景図柄の停止図柄をRAMにおける背景図柄格納領域に格納するとともに、図柄決定済フラグをセットする(ステップS1814)。
受信した変動パターンコマンドが確変大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当り指定であるか否かを確認する(ステップS1815)。突然確変大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りが指定されたことを示す突然確変大当り演出フラグをセットし(ステップS1816)、ステップS1820に移行する。
受信した変動パターンコマンドが突然確変大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り指定であるか否かを確認する(ステップS1817)。小当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当りが指定されたことを示す小当り演出フラグをセットし(ステップS1818)、ステップS1820に移行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1820)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変図柄決定用乱数の値にもとづいて、突然確変に対応した左中右の背景図柄の停止図柄を決定する(ステップS1821)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変に対応した背景図柄の停止図柄として「123」や「357」などの図柄の組合せを決定する。そして、決定した背景図柄の停止図柄をRAMにおける背景図柄格納領域に格納するとともに、図柄決定済フラグをセットする(ステップS1822)。なお、この実施の形態では、ステップS1817〜S1822の処理が実行されることによって、小当りが指定されている場合であっても、突然確変と同じ「123」や「357」などの図柄の組合せが決定されることになる。
なお、突然確変大当りにおける背景図柄の停止図柄と小当りにおける背景図柄の停止図柄とを、後述する背景図柄変動中(前半)処理において、表示結果コマンドを受信したことにもとづいて決定するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、突然確変に対応した背景図柄の停止図柄として「123」や「357」などの図柄の組合せを決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、突然確変に対応した背景図柄の停止図柄と同じ「123」や「357」などの図柄の組合せを決定してもよい。なお、この場合に、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変に対応した背景図柄の停止図柄と同じ「123」や「357」などの図柄の組合せを決定すればよい。
また、確変大当り専用の変動パターンコマンドを受信した場合や通常大当り専用の変動パターンコマンドを受信した場合であっても、背景図柄の停止図柄を、後述する背景図柄変動中(前半)処理において、表示結果コマンドを受信したことにもとづいて決定するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り変動パターンコマンドを受信しても直ちに背景図柄の停止図柄を決定しないようにし、確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、背景図柄の停止図柄として確変図柄を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り変動パターンコマンドを受信しても直ちに背景図柄の停止図柄を決定しないようにし、通常大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、背景図柄の停止図柄として非確変図柄を決定してもよい。
ステップS1817で小当り指定でもなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままステップS1823に移行する。すなわち、この場合、確変大当りと通常大当りとで兼用に用いられる変動パターン(図14に示すEXTデータが「04(H)」〜「06(H)」の第1変動パターン、またはEXTデータが「14(H)」〜「16(H)」の第2変動パターン)を指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信した場合であるので、変動パターンコマンドだけでは、大当りの種別が確変大当りであるか通常大当りであるかを特定できない。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄の停止図柄を決定することなく、そのままステップS1823に移行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンド(本例では、第1変動パターンコマンド)にもとづいて、背景図柄変動パターンNo.1またはNo.9を選択する(ステップS1823)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、短縮変動を指定する変動パターンコマンドを受信している場合には、5秒の変動時間(すなわち、短縮変動の変動時間)を有する背景図柄変動パターンNo.9を選択する。そうでなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、10秒の変動時間を有する背景図柄変動パターンNo.1を選択する。
なお、第1特別図柄(第1飾り図柄)の変動表示と第2特別図柄(第2飾り図柄)の変動表示とを同時に実行しないように制御する場合であって、リーチ演出を指定する変動パターンコマンドを受信した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1823において、変動パターンコマンドで特定される変動時間に対応したリーチ演出ありの背景図柄の変動パターンを選択するようにしてもよい。例えば、リーチA指定且つ変動時間が20秒である変動パターンコマンド8001(H)を受信した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図15に示す背景図柄変動パターン4を選択してもよい。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する背景図柄の変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS1824)。また、予告演出を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出を含むプロセスデータを選択する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したプロセスデータに従ってステップS1826,S962,S986の処理を実行することによって、背景図柄の変動中に予告内容に応じた演出を実行する。
また、ステップS1824において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した背景指定コマンドが高確率状態背景指定コマンド、通常状態背景指定コマンドまたは突然確変状態背景指定コマンドのいずれであるかを確認する。高確率状態背景指定コマンドを受信していれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する背景図柄の変動パターンに応じて、確変用のプロセスデータを選択する。また、通常状態背景指定コマンドを受信していれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する背景図柄の変動パターンに応じて、通常用のプロセスデータを選択する。
また、突然確変状態背景指定コマンドを受信した場合(すなわち、突然確変大当りと決定されている場合)には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する背景図柄の変動パターンに応じて、特別の演出用のプロセスデータを選択する。また、通常状態背景指定コマンドを受信している場合であっても小当りと決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する背景図柄の変動パターンに応じて、特別の演出用のプロセスデータを選択する。そして、突然確変大当りまたは小当りと決定された場合には、特別の演出用のプロセスデータを用いた演出期間を計測するための特別演出期間計測タイマがタイムアウトするまで、突然確変大当りまたは小当りの制御が終了した後も、所定期間にわたって特別の演出用のプロセスデータが選択され、背景図柄の変動表示が実行されることになる。
この実施の形態では、背景図柄の変動パターンに応じたプロセスデータとして、遊技状態が確変状態に移行されているときに用いる確変用のプロセスデータと、遊技状態が通常状態であるときに用いる通常用のプロセスデータと、突然確変大当りまたは小当りのときに用いる特別の演出用のプロセスデータとが用いられる。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変用のプロセスデータまたは通常用のプロセスデータを選択することによって、遊技状態が確変状態であるときと通常状態であるときとで、異なる背景色(例えば、確変状態のときは「赤」、通常状態のときは「青」)を表示して背景図柄の可変表示を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別の演出用のプロセスデータを選択することによって、確変用および通常用のプロセスデータを用いるときとは異なる背景色(例えば「緑」)を表示して背景図柄の可変表示を実行する。なお、特別の演出用のプロセスデータを用いて行う演出は、通常時および確変時に用いる演出パターンと異なる演出パターンを使用して演出を行うものであればよく、例えば、背景図柄の変動を伴わずに単に可変表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを登場させる演出を実行するものであってもよい。そのようにすることによって、突然確変大当りまたは小当りのときに背景図柄の可変表示を行うときには、遊技状態が確変状態または通常状態のいずれの状態であるかを分からなくすることができ、遊技者に対して確変かもしれないし確変ではないかもしれないという期待感を高めることができる。
なお、特別演出期間計測タイマを用いて特別の演出用のプロセスデータを用いた背景図柄の変動表示を行う期間を計測するのでなく、突然確変大当りまたは小当りとなった後に実行した背景図柄の変動表示の回数を計測するようにしてもよい。そして、背景図柄の変動表示を所定回数(例えば10回。なお、10回に限られず、例えば10回より多い回数であってもよい)実行するまで、特別の演出用のプロセスデータを用いた背景図柄の変動表示を行うようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別の演出用のプロセスデータを用いた背景図柄の変動表示を行う期間の終了時に、確変であることを報知してもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、期間の終了時に、可変表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを登場させたり、「確変大当り」などの文を表示させることによって、確変であることを報知してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変であることを報知した後には、確変用(高確率用)のプロセスデータや突然確変用のプロセスデータを用いて背景図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1825)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS1826)。例えば、背景図柄表示部9cにおいて変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。そして、変動時間に応じた値を背景図柄変動時間タイマAに設定して背景図柄変動時間タイマAをスタートさせる(ステップS1827)。以下、この実施の形態では、背景図柄変動時間タイマAに10秒を設定する場合を説明する。なお、変動パターンコマンドにおいて短縮変動の変動パターンが指定されている場合には、背景図柄変動時間タイマAに短縮変動の変動時間5秒が設定される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、全体時間タイマに飾り図柄(第1変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて背景図柄の変動を行う場合には第1飾り図柄、第2変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて背景図柄の変動を行う場合には第2飾り図柄)の変動時間に応じた値を設定し全体変動時間タイマをスタートさせる(ステップS1828)。なお、飾り図柄の変動時間が10秒(または5秒)である場合には、全体変動時間タイマに設定される値は、ステップS1827で背景図柄変動時間タイマAに設定される値と同じである。なお、全体変動時間タイマは、後述するように、ステップS976において、背景図柄変動時間タイマBが設定されている場合(背景図柄の変動が開始された後に新たな変動パターンコマンドを受信している場合)、背景図柄変動時間タイマBの値に更新される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドが大当り指定の変動パターンコマンド(コマンド8004(H)〜8006(H),8014(H)〜8016(H))であるか否かを確認する(ステップS1829)。大当り指定の変動パターンコマンドであれば、表示結果コマンドの受信時間を計測するための表示結果受信時間計測タイマをスタートする(ステップS1830)。演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述するように、表示結果受信時間計測タイマがタイムアップするまでに第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信できなかった場合には、第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドの受信しに失敗したものと判断する。なお、ステップS1830において、表示結果受信時間計測タイマには、例えば、背景図柄の変動を開始してから高速変動になるまでの時間(例えば5秒)がセットされる。そして、背景図柄プロセスフラグを、背景図柄変動中(前半)処理(ステップS901)に応じた値に更新する(ステップS1831)。
なお、第1変動パターン設定処理や第2変動パターン設定処理において、合算保留記憶数が所定値(本例では4)以上であると判定されると、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄を導出表示するまでの可変表示時間が短縮され、短縮変動を指定する変動パターンコマンドが送信される。そのため、第1変動パターン設定処理や第2変動パターン設定処理において合算保留記憶数が所定値(本例では4)以上であると判定されると、背景図柄変動開始待ち処理によって第1特別図柄(第1飾り図柄)または第2特別図柄(第2飾り図柄)の停止図柄に対応する背景図柄を背景図柄表示部9cに導出表示するまでの可変表示時間も短縮される(ステップS921参照)。従って、合算保留記憶数が所定値以上であるにもかかわらず、第1特別図柄(第1飾り図柄)または第2特別図柄(第2飾り図柄)のいずれか一方の可変表示時には短縮変動が行われるが、他方の可変表示時には短縮変動が行われない事態が発生することを防止することができる。
例えば、合算保留記憶数が4である場合(例えば、第1保留記憶数が4で第2保留記憶数が2である場合)や、合算保留記憶数が5である場合(例えば、第1保留記憶数が3で第2保留記憶数が2である場合、合算保留記憶数が4である場合(例えば、第1保留記憶数が3で第2保留記憶数が1である場合には、合算保留記憶数が所定値「4」以上であるので、背景図柄表示部9cにおいて背景図柄の短縮変動が行われる。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数のいずれか一方が0であっても、合算保留記憶数が4以上である場合(例えば、第1保留記憶数が4で第2保留記憶数が0である場合)には、背景図柄表示部9cにおいて背景図柄の短縮変動が行われる。
図50〜図55は、背景図柄変動中(前半)処理(ステップS901)を示すフローチャートである。背景図柄変動中(前半)処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、図柄決定済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS910)。セットされていれば、ステップS941に移行する。なお、変動パターンコマンドではずれ指定、確変大当り指定、通常大当り指定、突然確変大当り指定または小当り指定がされていた場合には、背景図柄変動開始待ち処理において既に背景図柄の停止図柄が決定され図柄決定済フラグがセットされている(ステップS1806,S1814,S1822参照)ので、そのままステップS941に移行する。変動パターンコマンドで確変大当り/通常大当りが指定されていた場合(すなわち、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信した場合)には、図柄決定済フラグがセットされていないので、ステップS911に移行する。
図柄決定済フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS911)。セットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果受信時間計測タイマの値を1減算する(ステップS912)とともに、表示結果受信時間計測タイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS913)。タイムアウトしていなければ、そのままステップS941に移行する。タイムアウトしていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを受信できなかったことを示す表示結果不受信フラグをセットし(ステップS914)、背景図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS933)。すなわち、変動パターンコマンドを受信した後、所定期間(例えば、背景図柄の変動を開始してから高速変動に達するまでの時間)を経過しても何ら演出制御コマンドを受信していない場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを受信できなかったと判断する。
ステップS911でコマンド受信フラグがセットされておらず表示結果受信時間計測タイマもタイムアップした場合とは、確変大当り/通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信したものの表示結果コマンドを受信できなかった場合である。そのため、少なくとも確変大当りまたは通常大当りのいずれかであることが分かっている場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択することによって、後述するステップS934で背景図柄の停止図柄として非確変図柄を決定するように制御する。
コマンド受信フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したコマンドがプログラム上存在する演出制御コマンドであるか否かを確認する(ステップS911)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドの1バイト目のMODEデータが「80」や「8C」、「A0」などプログラム上存在するものであるか否かを確認する(図11〜図13参照)。プログラム上存在する演出制御コマンドでなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、データ化けなどの原因によって表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS918に移行する。
プログラム上存在する演出制御コマンドであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果受信フラグまたは第2表示結果受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS916)。セットされていなければ、表示結果コマンドより先に表示結果コマンド以外の演出制御コマンド(例えば、演出記憶情報指定コマンド)を受信した場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS918に移行する。
第1表示結果受信フラグまたは第2表示結果受信フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドの指定内容が変動パターンコマンドの指定内容と合致するが否かを確認する(ステップS917)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1616でセーブした変動パターンコマンドのEXTデータと、ステップS1619でセーブした表示結果コマンドのEXTデータとにもとづいて、指定内容が合致するか否かを確認する。
この実施の形態では、ステップS917の処理が実行されるのは、演出制御用マイクロコンピュータ100が確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したときである。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りを指定する表示結果コマンドまたは通常大当りを指定する表示結果コマンド(ラウンド中や大当り後の再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを含む)を受信するはずである。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドが確変大当り/通常大当りを指定するものであるにもかかわらず、表示結果コマンドがはずれ指定や、突然確変大当り指定、小当り指定のコマンドであった場合には、指定内容が合致しないと判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、データ化けなどの原因によって表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS918に移行する。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1801で第1変動パターン受信フラグがセットされていた場合に、ステップS916,S917において第2飾り図柄の可変表示に関する演出制御コマンド(第2表示結果コマンドや第2変動パターンコマンド)を受信した場合にも、データ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS918に移行するようにしてもよい。同様に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1801で第2変動パターン受信フラグがセットされていた場合に、ステップS916,S917において第1飾り図柄の可変表示に関する演出制御コマンド(第1表示結果コマンドや第1変動パターンコマンド)を受信した場合にも、データ化けなどの原因によって第2表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS918に移行するようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドが確変大当りや通常大当りを指定するコマンドであった場合には、指定内容が合致すると判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドを正しく受信したと判断し、ステップS919に移行する。
ステップS918では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、データ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを正しく受信できなかったことを示す表示結果不正規受信フラグをセットする。また、背景図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS933)。
ステップS915でプログラム上存在するコマンドでなかった場合、ステップS916で表示結果受信フラグがセットされていなかった場合、またはステップS917で表示結果コマンドの指定内容が変動パターンコマンドの指定内容と合致しなかった場合とは、確変大当り/通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信したものの、データ化けなどの原因により表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合である。そのため、少なくとも確変大当りまたは通常大当りのいずれかであることが分かっている場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択することによって、後述するステップS934で背景図柄の停止図柄として非確変図柄を決定するように制御する。
ステップS919では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドが通常大当り(非確変大当り)であることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド:8C01(H),8C11(H))であるか否かを確認する。通常大当り指定であれば、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットし(ステップS920)、ステップS933に移行する。
通常大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドが確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド:8C02(H),8C12(H))であるか否かを確認する(ステップS921)。確変大当り指定であれば、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットし(ステップS922)、ステップS932に移行する。
確変大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドが確変大当りであることを指定するとともに、ラウンド中再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンド:8C03(H),8C13(H))であるか否かを確認する(ステップS923)。ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンドであれば、確変大当り演出フラグをセットする(ステップS924)。また、大当り遊技のラウンド中において再抽選演出を実行することを示すラウンド中再抽選実行フラグをセットし(ステップS925)、ステップS933に移行する。
ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンドでなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りであることを指定するとともに、大当り後再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンド:8C04(H),8C14(H))であるか否かを確認する(ステップS926)。大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンドであれば、確変大当り演出フラグをセットする(ステップS927)。また、大当りの終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを示す大当り終了後再抽選実行フラグをセットし(ステップS928)、ステップS933に移行する。
大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンドでなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100が、確変大当りであることを指定するとともに、ラウンド中再抽選演出および大当り後再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(再抽選付き確変大当り指定コマンド:8C05(H)、8C15(H))を受信したことを意味する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り演出フラグをセットする(ステップS929)とともに、ラウンド中再抽選実行フラグをセットし(ステップS930)、大当り後再抽選実行フラグをセットする(ステップS931)。そして、ステップS933に移行する。
ステップS932では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして確変時大当り図柄決定用テーブルを選択する。また、ステップS933では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数の値と、選択した図柄決定用テーブルとにもとづいて、大当りに対応した左中右の背景図柄の停止図柄を決定する(ステップS934)。この場合、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、背景図柄の停止図柄として確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の奇数図柄で揃うように)を決定する。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、背景図柄の停止図柄として非確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の偶数図柄で揃うように)を決定する。そして、決定した背景図柄の停止図柄をRAMにおける背景図柄格納領域に格納するとともに、図柄決定済フラグをセットする(ステップS935)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、全体変動時間タイマの値および背景図柄変動時間タイマAの値を−1する(ステップS941,S942)。なお、全体変動時間タイマの値が0になっているときには全体変動時間タイマの値を−1する処理を実行せず、背景図柄変動時間タイマAの値が0になっているときには背景図柄変動時間タイマAの値を−1する処理を実行しない。また、背景図柄変動時間タイマBが設定されている場合には、背景図柄変動時間タイマBの値を−1する(ステップS943)。なお、背景図柄変動時間タイマBとは、背景図柄の変動が開始された後に新たな変動パターンコマンド(この例では、第2変動パターンコマンド)を受信したときに設定されるタイマであり、そのときに、背景図柄変動時間タイマBには、新たに受信した変動パターンコマンドが示す飾り図柄(この例では、第2飾り図柄)の変動時間に応じた値が設定される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄変動時間タイマAがタイムアウトしたか否かすなわち背景図柄変動時間タイマAの値が0になったか否か確認する(ステップS944)。背景図柄変動時間タイマAがタイムアウトしている場合にはステップS953に移行する。タイムアウトしていない場合には、プロセスタイマの値を−1する(ステップS945)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(値が0になったら)、プロセスデータの切替を行う(ステップS946,S947)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定するとともに、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置(可変表示装置9等)に対する制御状態を変更する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、新たな変動パターンコマンド(この例では、第2変動パターンコマンド)を受信したか否か確認し(ステップS949)、受信していたら、背景図柄B変動要求フラグをセットし(ステップS950)、背景図柄変動時間タイマBに、新たに受信した変動パターンコマンドが示す飾り図柄(この例では、第2飾り図柄)の変動時間に応じた値を設定する(ステップS951)。背景図柄B変動要求フラグとは、切替ポイントになる前に新たな変動パターンコマンドを受信したことを示すフラグである。背景図柄Bとは、新たな変動パターンコマンドの受信にもとづいて開始されたと仮定した場合に変動開始される背景図柄である。ただし、切替ポイントの時点では背景図柄Bの変動はなされていない。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、新たに受信した変動パターンコマンドがはずれ指定の変動パターンコマンド(コマンド8000(H)〜8003(H))であるか否かを確認する(ステップS951a)。はずれ指定の変動パターンコマンドでなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定であるか否かを確認する(ステップS951b)。通常大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットする(ステップS951c)。また、背景図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS951d)。
受信した変動パターンコマンドが通常大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定であるか否かを確認する(ステップS951e)。確変大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットする(ステップS951f)。また、背景図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして確変時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS951g)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数の値と、選択した図柄決定用テーブルとにもとづいて、大当りに対応した左中右の背景図柄の停止図柄を決定する(ステップS951h)。この場合、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、背景図柄の停止図柄として確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の奇数図柄で揃うように)を決定する。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、背景図柄の停止図柄として非確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の偶数図柄で揃うように)を決定する。そして、決定した背景図柄の停止図柄をRAMにおける背景図柄格納領域に格納する(ステップS951i)。
受信した変動パターンコマンドが確変大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当り指定であるか否かを確認する(ステップS951j)。突然確変大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りが指定されたことを示す突然確変大当り演出フラグをセットし(ステップS951k)、ステップS951oに移行する。
受信した変動パターンコマンドが突然確変大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り指定であるか否かを確認する(ステップS951l)。小当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当りが指定されたことを示す小当り演出フラグをセットし(ステップS951m)、ステップS951oに移行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変図柄決定用乱数を抽出する(ステップS951o)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変図柄決定用乱数の値にもとづいて、突然確変に対応した左中右の背景図柄の停止図柄を決定する(ステップS951p)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変に対応した背景図柄の停止図柄として「123」や「357」などの図柄の組合せを決定する。そして、決定した背景図柄の停止図柄をRAMにおける背景図柄格納領域に格納する(ステップS951q)。
ステップS951lで小当り指定でもなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままステップS951rに移行する。すなわち、この場合、確変大当りと通常大当りとで兼用に用いられる変動パターン(図14に示すEXTデータが「04(H)」〜「06(H)」の第1変動パターン、またはEXTデータが「14(H)」〜「16(H)」の第2変動パターン)を指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信した場合であるので、変動パターンコマンドだけでは、大当りの種別が確変大当りであるか通常大当りであるかを特定できない。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄の停止図柄を決定することなく、そのままステップS951rに移行する。
ステップS951rでは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄決定済フラグをリセットするとともに、図柄再設定実行フラグをセットする(ステップS951r)。図柄再設定実行フラグは、背景図柄の変動中に大当りを指定する新たな変動パターンコマンドを受信した場合に背景図柄の停止図柄の再設定を指定するフラグである。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果受信時間計測タイマをスタートさせる(ステップS951s)。なお、この場合、ステップS951rで図柄再設定フラグがセットされたことにもとづいて、後述する背景図柄変動中(後半)処理において、背景図柄の停止図柄が再設定されることになる(ステップS613a〜S613k参照)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS944で背景図柄変動時間タイマAがタイムアウトしたと判定したら、背景図柄B変動決定フラグがセットされているか否か確認し(ステップS953)、セットされていたら、背景図柄のはずれ図柄を仮停止させる制御を行い(ステップS956)、背景図柄B変動決定フラグをリセットする(ステップS957)。そして、ステップS976に移行する。なお、背景図柄のはずれ図柄を仮停止させる場合には所定の仮停止期間だけ仮停止状態を維持する制御を行うが、そのような制御は、プロセステーブルに、仮停止を示すデータを仮停止期間を示すデータと対応付けて設定しておくことによって実現される。
なお、背景図柄B変動決定フラグとは、背景図柄の変動開始時から10秒を経過したときに、以後の背景図柄の変動は新たな変動パターンコマンドが示す飾り図柄の変動に対応したものに切り替えることに決定されたが、切替後の変動時間が図15に示す変動時間のいずれにも一致しない場合にセットされる。例えば、新たな変動パターンコマンドが示す飾り図柄の変動時間が20秒であるが、背景図柄の変動開始時から10秒を経過したときに既に3秒間の変動がなされていた(背景図柄の変動開始時から7秒を経過したときに新たな変動パターンコマンドが示す飾り図柄の変動が開始された)場合には、切替後の変動時間は17秒である。その場合、図15に示す変動時間のいずれにも一致しない。
この実施の形態では、そのような状況が生じたときには、図15に示す背景図柄の変動時間のいずれかを用いれば、新たな変動パターンコマンドが示す飾り図柄の変動の終了の時点が背景図柄の変動時間の経過時になるように、切替ポイントを移動させるように制御する。上の例では、15秒の背景図柄の変動時間を用いれば飾り図柄の変動の終了の時点が背景図柄の変動時間の経過時になるように、切替ポイントを2秒ずらす。すなわち、背景図柄の変動開始時から12秒後が変更後の切替ポイントになる。
ステップS953で背景図柄B変動決定フラグがセットされていないことを確認したら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄停止指定コマンドまたは第2飾り図柄停止指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS953A)。受信していたら、ステップS954Bに移行する。第1飾り図柄停止指定コマンドおよび第2飾り図柄停止指定コマンドのいずれも受信していなければ、全体変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS954A)。全体変動時間タイマがタイムアウトしていたら、背景図柄B変動要求フラグがセットされているか否か確認する(ステップS954B)。背景図柄B変動要求フラグがセットされている場合には、背景図柄B変動要求フラグをリセットし(ステップS954C)、ステップS975に移行する。背景図柄B変動要求フラグがセットされていない場合には、背景図柄プロセスフラグを、背景図柄停止処理(ステップS905)に応じた値に更新する(ステップS955)。全体変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、ステップS958に移行する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の変動時間が経過したことにもとづいて背景図柄変動停止処理に移行し、背景図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示する。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄停止指定コマンドまたは第2飾り図柄停止指定コマンド(確定コマンド)を受信すると、所定の変動時間が経過したと判断し、背景図柄変動停止処理に移行する。また、第1飾り図柄停止指定コマンドまたは第2飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、全変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、所定の変動時間が経過したと判断し、背景図柄変動停止処理に移行する。
なお、第1飾り図柄停止指定コマンドまたは第2飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または全変動時間タイマがタイムアウトしたことのいずれか一方のみを監視して背景図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示するようにしてもよい。また、第1飾り図柄停止指定コマンドまたは第2飾り図柄停止指定コマンドを受信したことのみを監視して背景図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示する場合、全変動時間タイマがタイムアウトしても第1飾り図柄停止指定コマンドまたは第2飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、背景図柄変動中(前半)処理において、背景図柄の変動表示を完全には停止させないようにし、背景図柄を揺れ表示したり、背景図柄を少し拡大縮小する表示を繰り返したりしてもよい。
なお、全体変動時間タイマがタイムアウトしたときに背景図柄B変動要求フラグがセットされていないということは、背景図柄の変動に対応する飾り図柄(この例では、第1飾り図柄)の変動時間が10秒であって、変動時間中に新たな変動パターンコマンドを受信しなかったことを意味する。また、全体変動時間タイマがタイムアウトしていないということは、背景図柄の変動に対応する飾り図柄(この例では、第1飾り図柄)の変動時間が10秒を越えることを意味する。
ステップS958では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄B変動要求フラグがセットされているか否か確認する。背景図柄B変動要求フラグがセットされていない場合、すなわち背景図柄の変動開始時から10秒が経過する前に新たな変動パターンコマンドを受信していない場合には、全体変動時間タイマの値(飾り図柄の変動時間から10秒を差し引いた時間に相当)に応じた背景図柄変動パターン(図15参照)を選択する(ステップS959)。そして、使用する背景図柄の変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS960)。そして、選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS961)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS962)。そして、背景図柄プロセスフラグを、背景図柄変動中(後半)処理(ステップS902)に応じた値に更新する(ステップS963)。
具体的には、ステップS962において、プロセスデータ1の内容に従って演出装置の制御が実行されることによって、可変表示装置9において背景図柄の変動表示が実行されることになる。なお、この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドを受信できなかったときや、データ化けなどの原因によって表示結果コマンドを正しく受信できなかったときには、可変表示装置9の表示画面の一部(例えば、表示画面の端の部分)にエラー表示(例えば、「エラー」などの文字や「?」などの記号)を表示するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果不受信フラグや表示結果不正規受信フラグがセットされていれば、可変表示装置9の表示画面の一部にエラー表示をしてもよい。
背景図柄B変動要求フラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄B変動要求フラグをリセットする(ステップS965)。そして、背景図柄Aの変動に対応した飾り図柄(この例では、第1飾り図柄。また、背景図柄Aの変動は第1特別図柄の変動にも対応。)の停止図柄が大当り図柄に決定されているか否か確認する(ステップS965B)。大当り図柄に決定されている場合には、ステップS969に移行する。大当り図柄に決定されていない場合には、全体変動時間タイマの値(飾り図柄の変動時間から10秒を差し引いた時間に相当)と背景図柄変動時間タイマBの値(新たな変動パターンコマンドが示す飾り図柄の変動時間から、その変動の開始時から切替ポイントまでの時間を差し引いた時間に相当)とを比較する(ステップS966)。全体変動時間タイマの値の方が大きい場合には、ステップS969に移行する。
背景図柄変動時間タイマBの値の方が大きい場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄変動時間タイマBの値に合致する変動時間を有する背景図柄変動パターン(図15参照)があるか否か判定する(ステップS975)。そのような背景図柄変動パターンがある場合には、背景図柄のはずれ図柄を仮停止させる制御を行い(ステップS975B)、背景図柄変動時間タイマBの値を全体変動時間タイマに設定し(ステップS976)、ステップS983に移行する。
また、背景図柄変動時間タイマBの値に合致する変動時間を有する背景図柄変動パターンがない場合には、背景図柄変動時間タイマBの値よりも小さい変動時間(図15参照)のうち最大の値から背景図柄変動時間タイマBの値を差し引いた値を、背景図柄変動時間タイマAに設定し(ステップS978)、背景図柄変動決定フラグをセットする(ステップS979)。例えば、背景図柄変動時間タイマBの値が17秒に相当する値であった場合には、背景図柄変動時間タイマBの値よりも小さい変動時間(図15参照)のうち最大の値は15秒であるから、背景図柄変動時間タイマAに2秒に相当する値が設定される。なお、この実施の形態では、背景図柄Aの変動時間を調整するが、背景図柄Bの方の変動時間を調整するようにしてもよい。例えば、背景図柄Bの最初に実行される高速変動の時間を調整するようにしてもよい。
ステップS978,S979の処理は、切替ポイントを変更するための処理である。ステップS978,S979の処理が実行された後、背景図柄変動中(前半)処理が実行されると、ステップS942〜S944の処理が実行され、背景図柄変動時間タイマAがタイムアウトとすると、変更後の切替ポイントが到来したことになり、ステップS953の処理が実行される。
ステップS969では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄変動中処理(後半)で用いる背景図柄変動パターンを決定する。具体的には、全体変動時間タイマの値に応じた変動時間を有する背景図柄変動パターンを選択する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS949で判定した新たな変動パターンコマンド(この例では、第2変動パターンコマンド)が示す飾り図柄の変動の停止図柄が大当り図柄であるか否か判定する(ステップS970)。大当り図柄でない場合にはステップS960に移行する。大当り図柄である場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄停止要求フラグをセットする(ステップS973)。そして、ステップS960に移行する。なお、背景図柄停止要求フラグは、背景図柄を停止することを指定するフラグである。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄および第1飾り図柄の表示結果を大当り図柄にすると決定した後から、少なくとも表示結果が導出表示されるまでの特定期間において、第2特別図柄および第2飾り図柄の表示結果は強制的にはずれ図柄に決定される。従って、停止図柄を大当り図柄にする第1特別図柄および第1飾り図柄の変動と停止図柄を大当り図柄にする第2特別図柄および第2飾り図柄の変動とが同時に実行されることはなく、ステップS965BでYと判定された後にステップS970でもYと判定されることはない。従って、ステップS970でYと判定されるのは、ステップS966で全体変動時間タイマの値の方が大きいと判定されてステップS969に移行したときである。
なお、この実施の形態では、所定時間は、大当り図柄の表示時間と大当り表示の時間の合計(図22および図23に示す第1特別図柄変動停止処理におけるステップS1307で設定される大当り表示時間の値に相当、第2特別図柄変動停止処理については、ステップS1307の処理に相当する処理で設定される大当り表示時間の値に相当)である。すなわち、大当り図柄が導出表示されてから大当り遊技が開始されるまでの時間である。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば第2変動パターンコマンドの受信の直後に受信した表示結果コマンドが確変時短大当り指定コマンド、確変大当り指定コマンド、時短大当り指定コマンドまたは通常大当り指定コマンドである場合にフラグをセットし、そのフラグがセットされているか否かによって、新たな変動パターンコマンド(この例では、第2変動パターンコマンド)が示す飾り図柄の変動の停止図柄が大当り図柄であるか否か判定することができる。また、その飾り図柄の変動終了時を、背景図柄変動時間タイマBの値によって確認することができる。
また、第1特別図柄の変動と第1飾り図柄の変動とは同期し、第2特別図柄の変動と第2飾り図柄の変動とは同期しているので、また、この例では背景図柄Aは第1飾り図柄の変動に対応して開始されているので、背景図柄Aの変動終了時と第1飾り図柄の変動終了時は同じ時点であり、ステップS970〜S973の処理は、第1特別図柄および第1飾り図柄の変動開始後変動終了時までに、第2特別図柄および第2飾り図柄の変動が開始され、さらに、背景図柄停止要求フラグをセットする(ステップS973)ことになる。
ステップS983では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、全体変動時間タイマに値に応じた変動時間を有する背景図柄変動パターンを選択する。ステップS983の処理で選択される背景図柄変動パターンは、ステップS975の判定が「Y」であったときには、No.3*、No.5*またはNo.7*(変動時間が、15秒、25秒または35秒。ステップS949の処理で新たな変動パターンコマンドが受信されたと判断されたときにステップS951の処理で背景図柄変動時間タイマBに変動時間に相当する値(10秒、20秒、30秒または40秒に相当する値))が設定されるが、その後、切替ポイントについてのステップS944の判定が行われる前に必ず背景図柄変動時間タイマBの値は減算されるので(ステップS943参照)、ステップS975の判定で「Y」になる場合には、ステップS983の処理で変動時間が10秒、20秒、30秒または40秒の背景図柄変動パターンが選択されることはない。なお、ステップS951の処理で背景図柄変動時間タイマBに10秒に相当する値が設定されたときには、ステップS975の判断で「N」と判定されたときには、ステップS978に移行し、背景図柄変動時間タイマBの値(10秒に相当する値よりも小さい)よりも小さい短縮変動の変動時間5秒から背景図柄変動時間タイマBの値を差し引いた値を、背景図柄変動時間タイマAに設定することになる。なお、この場合に、ステップS975の判断で「N」と判定されたときには、ステップS955に移行するようにしてもよい。また、ステップS953の判定が「Y」であったときには、ステップS983の処理でNo.2*〜No.7*のうちのいずれか(変動時間が、10秒、15秒、20秒、25秒、30秒または35秒)の背景図柄変動パターンが選択される。
なお、ステップS983の処理が実行されるのはステップS966の判定で背景図柄変動時間タイマBの方が大きいと判断された場合である(ステップS954AおよびS954Bの判定でともに「Y」となった場合を除く。)。その場合、背景図柄Bに対応する特別図柄および飾り図柄の変動時間の残り時間が10秒以上であって、かつ、背景図柄Bに対応する特別図柄および飾り図柄の全体の変動時間が20秒、30秒または40秒であった場合である(図15参照)。すなわち、ステップS983の処理が実行される場合に、背景図柄Bに対応する特別図柄および飾り図柄の全体の変動時間が10秒であったということはない。
そして、使用する背景図柄の変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS984)。そして、選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS985)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS986)。そして、背景図柄プロセスフラグを、背景図柄変動中(後半)処理(ステップS902)に応じた値に更新する(ステップS987)。
図56〜図59は、背景図柄変動中(後半)処理(ステップS902)を示すフローチャートである。背景図柄変動中(後半)処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、全体変動時間タイマの値を−1する(ステップS611)とともに、第1飾り図柄停止指定コマンドまたは第2飾り図柄停止指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS612a)。受信していたら、ステップS613に移行する。第1飾り図柄停止指定コマンドおよび第2飾り図柄停止指定コマンドのいずれも受信していなければ、全体変動時間タイマがタイムアウトしている(全体変動時間タイマの値が0になった)か否か確認し(ステップS612b)、全体変動時間タイマがタイムアウトしている場合には、背景図柄プロセスフラグを、背景図柄停止処理(ステップS905)に応じた値に更新する(ステップS613)。
全体変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄再設定実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS613a。セットされていなければ、ステップS614に移行する。なお、第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドではずれ指定がされていた場合には、背景図柄変動開始待ち処理において既に背景図柄の停止図柄が決定され図柄決定済フラグがセットされている(ステップS1805,S1806参照)ので、そのままステップS614に移行する。
図柄再設定実行フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS613b)。セットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果受信時間計測タイマの値を1減算する(ステップS613c)とともに、表示結果受信時間計測タイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS613d)。タイムアウトしていなければ、そのままステップS614に移行する。タイムアウトしていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを受信できなかったことを示す表示結果不受信フラグをセットし(ステップS613e)、背景図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS613x)。すなわち、変動パターンコマンドを受信した後、所定期間を経過しても何ら演出制御コマンドを受信していない場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを受信できなかったと判断する。
ステップS613bでコマンド受信フラグがセットされておらず表示結果受信時間計測タイマもタイムアップした場合とは、確変大当り/通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信したものの表示結果コマンドを受信できなかった場合である。そのため、少なくとも確変大当りまたは通常大当りのいずれかであることが分かっている場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択することによって、後述するステップS613yで背景図柄の停止図柄として非確変図柄を決定するように制御する。
コマンド受信フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したコマンドがプログラム上存在する演出制御コマンドであるか否かを確認する(ステップS613f)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドの1バイト目のMODEデータが「80」や「8C」、「A0」などプログラム上存在するものであるか否かを確認する(図11〜図13参照)。プログラム上存在する演出制御コマンドでなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、データ化けなどの原因によって表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS613iに移行する。
プログラム上存在する演出制御コマンドであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果受信フラグまたは第2表示結果受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS613g)。セットされていなければ、表示結果コマンドより先に表示結果コマンド以外の演出制御コマンド(例えば、演出記憶情報指定コマンド)を受信した場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS613iに移行する。
第1表示結果受信フラグまたは第2表示結果受信フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドの指定内容が変動パターンコマンドの指定内容と合致するが否かを確認する(ステップS613h)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1616でセーブした変動パターンコマンドのEXTデータと、ステップS1619でセーブした表示結果コマンドのEXTデータとにもとづいて、指定内容が合致するか否かを確認する。
この実施の形態では、ステップS613hの処理が実行されるのは、演出制御用マイクロコンピュータ100が確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したときである。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りを指定する表示結果コマンドまたは通常大当りを指定する表示結果コマンド(ラウンド中や大当り後の再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを含む)を受信するはずである。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドが確変大当り/通常大当りを指定するものであるにもかかわらず、表示結果コマンドがはずれ指定や、突然確変大当り指定、小当り指定のコマンドであった場合には、指定内容が合致しないと判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、データ化けなどの原因によって表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS613iに移行する。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1801で第1変動パターン受信フラグがセットされていた場合に、ステップS613g,S613hにおいて第2飾り図柄の可変表示に関する演出制御コマンド(第2表示結果コマンドや第2変動パターンコマンド)を受信した場合にも、データ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS613iに移行するようにしてもよい。同様に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1801で第2変動パターン受信フラグがセットされていた場合に、ステップS613g,S613hにおいて第1飾り図柄の可変表示に関する演出制御コマンド(第1表示結果コマンドや第1変動パターンコマンド)を受信した場合にも、データ化けなどの原因によって第2表示結果コマンドの受信に失敗したと判断し、ステップS613iに移行するようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドが確変大当りや通常大当りを指定するコマンドであった場合には、指定内容が合致すると判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドを正しく受信したと判断し、ステップS613jに移行する。
ステップS613iでは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、データ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを正しく受信できなかったことを示す表示結果不正規受信フラグをセットする。また、背景図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS613x)。
ステップS613fでプログラム上存在するコマンドでなかった場合、ステップS613gで表示結果受信フラグがセットされていなかった場合、またはステップS613hで表示結果コマンドの指定内容が変動パターンコマンドの指定内容と合致しなかった場合とは、確変大当り/通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信したものの、データ化けなどの原因により表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合である。そのため、少なくとも確変大当りまたは通常大当りのいずれかであることが分かっている場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択することによって、後述するステップS613yで背景図柄の停止図柄として非確変図柄を決定するように制御する。
ステップS613jでは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドが通常大当り(非確変大当り)であることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド:8C01(H),8C11(H))であるか否かを確認する。通常大当り指定であれば、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットし(ステップS613k)、ステップS613xに移行する。
通常大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドが確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド:8C02(H),8C12(H))であるか否かを確認する(ステップS613l)。確変大当り指定であれば、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットし(ステップS613m)、ステップS613nに移行する。
確変大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドが確変大当りであることを指定するとともに、ラウンド中再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンド:8C03(H),8C13(H))であるか否かを確認する(ステップS613o)。ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンドであれば、確変大当り演出フラグをセットする(ステップS613p)。また、大当り遊技のラウンド中において再抽選演出を実行することを示すラウンド中再抽選実行フラグをセットし(ステップS613q)、ステップS613xに移行する。
ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンドでなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りであることを指定するとともに、大当り後再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンド:8C04(H),8C14(H))であるか否かを確認する(ステップS613r)。大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンドであれば、確変大当り演出フラグをセットする(ステップS613s)。また、大当りの終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを示す大当り終了後再抽選実行フラグをセットし(ステップS613t)、ステップS613xに移行する。
大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンドでなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100が、確変大当りであることを指定するとともに、ラウンド中再抽選演出および大当り後再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(再抽選付き確変大当り指定コマンド:8C05(H)、8C15(H))を受信したことを意味する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り演出フラグをセットする(ステップS613u)とともに、ラウンド中再抽選実行フラグをセットし(ステップS613v)、大当り後再抽選実行フラグをセットする(ステップS613w)。そして、ステップS613xに移行する。
ステップS613nでは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして確変時大当り図柄決定用テーブルを選択する。また、ステップS613xでは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数の値と、選択した図柄決定用テーブルとにもとづいて、大当りに対応した左中右の背景図柄の停止図柄を決定する(ステップS613y)。この場合、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、背景図柄の停止図柄として確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の奇数図柄で揃うように)を決定する。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、背景図柄の停止図柄として非確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の偶数図柄で揃うように)を決定する。そして、決定した背景図柄の停止図柄をRAMにおける背景図柄格納領域に格納するとともに、図柄決定済フラグをセットする(ステップS613z)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄停止要求フラグ(ステップS973およびステップS636参照)がセットされているか否か確認し(ステップS614)、セットされていなければ、ステップS616に移行する。背景図柄停止要求フラグがセットされている場合には、新たな変動パターンコマンド(この例では、第2変動パターンコマンド、ステップS620および図52におけるステップS949参照)を受信したことにもとづく飾り図柄(この例では、第2飾り図柄)の変動が終了したか否か確認する(ステップS615)。なお、新たな変動パターンコマンドを受信したことにもとづく飾り図柄の変動が終了したか否かは、例えば、第2飾り図柄停止指定コマンドを受信したことや、第2飾り図柄プロセスフラグの値が第2飾り図柄停止処理に応じた値に変化したことによって判定される。
新たな変動パターンコマンドを受信したことにもとづく飾り図柄の変動が終了した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄プロセスフラグを、背景図柄停止処理(ステップS903)に応じた値に更新する(ステップS627)。
ステップS616では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を−1する。プロセスタイマがタイムアウトしたら(値が0になったら)、プロセスデータの切替を行う(ステップS617,S618)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定するとともに、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置(可変表示装置9等)に対する制御状態を変更する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、新たな変動パターンコマンド(この例では、第1特別図柄および第1飾り図柄に対応する背景図柄の変動が行われている場合には第2変動パターンコマンド、第2特別図柄および第2飾り図柄に対応する背景図柄の変動が行われている場合には第1変動パターンコマンド)を受信したか否か確認し(ステップS620)、受信していたら、ステップS630に移行する。
なお、第1特別図柄に対応する背景図柄の変動中に第2変動パターンコマンドを受信したことにより第2特別図柄に対応する背景図柄の変動を開始した後である場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS620で、さらに第1変動パターンコマンドを受信したか否かを判定することになる。
ステップS630では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄(第1特別図柄および第1飾り図柄に対応する背景図柄の変動が行われている場合には背景図柄A、第2特別図柄および第2飾り図柄に対応する背景図柄の変動が行われている場合には背景図柄B)の変動に対応した飾り図柄の停止図柄が大当り図柄に決定されているか否か確認する。大当り図柄に決定されている場合には、ステップS633に移行する。大当り図柄に決定されていない場合には、全体変動時間タイマの値(背景図柄の変動時間の残り時間に相当)と新たに受信した変動パターンコマンドが示す飾り図柄の変動パターンの変動時間とを比較する(ステップS631)。全体変動時間タイマの値の方が大きい場合には、ステップS633に移行する。新たに受信した変動パターンコマンドが示す飾り図柄の変動パターンの変動時間の方が大きい(長い)場合には、ステップS631aに移行する。
ステップS630の処理によって、既に実行されている背景図柄(例えば、背景図柄Aとする。)の変動に対応した飾り図柄の停止図柄が大当り図柄に決定されている場合には、背景図柄Aの変動が継続されることになる。この場合、既に実行されている背景図柄Aの変動に対応した飾り図柄の変動終了時よりも、新たに受信した変動パターンコマンドが示す飾り図柄の変動終了時の方が遅い場合もある。この実施の形態では、そのような場合には、背景図柄Aの変動が終了すると、可変表示装置9において、大当り遊技に関連する演出が実行される。そして、大当り遊技が実行されている間、背景図柄Bの変動に対応した飾り図柄(この例では、第2飾り図柄)の変動時間の計測が中断される。その後、大当り遊技が終了すると、飾り図柄(この例では、第2飾り図柄)の変動時間の計測が再開される。しかし、例えば第2飾り図柄の変動時間の計測が再開されても、第2飾り図柄の変動に対応する背景図柄Bの変動は再開されない。なお、第2飾り図柄の変動を再開するとともに、背景図柄の変動も再開するようにしてもよい。
新たに受信した変動パターンコマンドが示す飾り図柄の変動パターンの変動時間の方が長い場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、新たに受信した変動パターンコマンドが大当り指定の変動パターンコマンド(コマンド8004(H)〜8006(H),8014(H)〜8016(H))であるか否かを確認する(ステップS631a)。大当り指定の変動パターンコマンドであれば、表示結果受信時間計測タイマをスタートさせる(ステップS631b)とともに、図柄再設定実行フラグをセットする(ステップS631c)。そして、ステップS637に移行する。
ステップS637以降の処理では、新たに受信した変動パターンコマンドが示す飾り図柄の変動パターンの変動時間の方が長い場合には、背景図柄の変動を、新たに受信した変動パターンコマンドが示す飾り図柄の変動に対応する変動(背景図柄Bの変動)に切り替えるための制御を行う。具体的には、まず、背景図柄を仮停止し(ステップS637)、新たに受信した変動パターンコマンドが示す飾り図柄の変動パターンの変動時間を全体変動時間タイマに設定する(ステップS638)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、全体変動時間タイマに値に応じた変動時間を有する背景図柄変動パターンを選択する(ステップS642)。ステップS642の処理で選択される背景図柄変動パターンは、No.1(通常変動の場合)、No.4*(変動時間が20秒の場合)、No.6*(変動パターンが30秒の場合)、またはNo.8*(変動時間が40秒の場合)である。また、この実施の形態では、切替ポイントを過ぎてから新たな変動パターンコマンドを受信すると直ちに背景図柄の変動を切り替えるか否か判定し、新たな変動パターンコマンドが示す変動時間の方が長いときには背景図柄の変動を切り替えるが、切替ポイントでのみ背景図柄の変動の切替が可能であるように制御してもよい。そのように制御することにより、背景図柄の切替をより自然に行うことができる。また、あらかじめ切替ポイントを複数設け、変動時間が長い背景図柄の変動が行われている場合には、新たな変動パターンコマンドを受信したときには、まだ経過していない切替ポイントのうちいずれかの切替ポイントで背景図柄を切り替えるようにしてもよい。
そして、使用する背景図柄の変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS643)。そして、選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS644)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS645)。
ステップS633では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS620で判定した新たな変動パターンコマンド(この例では、第2変動パターンコマンド)が示す飾り図柄の変動の停止図柄が大当り図柄であるか否か判定する(ステップS633)。大当り図柄でない場合には処理を終了する。大当り図柄である場合には、背景図柄停止要求フラグをセットする(ステップS636)。
なお、この実施の形態では、所定時間は、大当り表示の時間(図39に示す第1特別図柄変動停止処理におけるステップS1307で設定される大当り表示時間の値に相当、第2特別図柄変動停止処理については、ステップS1307の処理に相当する処理で設定される大当り表示時間の値に相当)である。すなわち、大当り図柄が導出表示されてから大当り遊技が開始されるまでの時間である。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果受信時間計測タイマをスタートさせる(ステップS636a)とともに、図柄再設定実行フラグをセットする(ステップS636b)。
図60および図61は、可変表示装置9における背景図柄表示部9cでの背景図柄の可変表示の一例を示す説明図である。なお、この実施の形態では、第1飾り図柄表示部9aと第2飾り図柄表示部9bとの2つの飾り図柄表示部において、飾り図柄の変動表示を並行して行うことが可能である。図60および図61において、(1)(2)(3)・・・というように番号順に表示状態が遷移する。なお、図60および図61において、飾り図柄および背景図柄としての矢印は、飾り図柄および背景図柄が変動中であることを示す。上述したように、図60および図61に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。
図60において、(1)の時点では、第1飾り図柄表示部9aと第2飾り図柄表示部9bの双方において第1飾り図柄および第2飾り図柄の変動表示が並行して実行されている。また、背景図柄表示部9cでは、第1飾り図柄と第2飾り図柄のうちのいずれかに対応した背景図柄の可変表示が行われている。(2)に示すように、第1飾り図柄表示部9aにおける第1飾り図柄の可変表示(変動)が第2飾り図柄表示部9bにおける第2飾り図柄の可変表示よりも先に終了して停止図柄(はずれ図柄)が導出表示されている。第1飾り図柄表示部9aにおいて第1飾り図柄の停止図柄が導出表示されると、第1飾り図柄の可変表示を開始できる状態であるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次の可変表示についての大当り判定を行う(ステップS1509,S1510)。大当り判定の結果が大当りであったとする。
その後、第2飾り図柄表示部9bにおける第2飾り図柄の可変表示が終了して停止図柄が導出され、新たな可変表示が開始される例が示されている((3),(4))。この実施の形態では、(4)の時点から開始される可変表示については強制はずれに決定される。なお、(8)の時点から開始される可変表示についても強制はずれに決定される。
また、(9)の時点で、第1飾り図柄表示部9aにおける第1飾り図柄の可変表示が終了し、第1飾り図柄表示部9aおよび背景図柄表示部9cにおいて大当り図柄が導出表示されている。そして、背景図柄表示部9cにおいて、大当りを報知するための表示がなされる((10)参照)。そのとき、第2飾り図柄表示部9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が行われていた場合には、(9)に示すように第2飾り図柄表示部9bにおける第2飾り図柄の可変表示の計測は中断される(図43におけるステップS1845,S1845(ただし、ステップS1845,S1845において「第2」を「第1」と読み替え、「第1」を「第2」と読み替える。)参照)。その後、大当り遊技が実行されていることが示されている((11)〜(12))。また、図61には、大当り遊技が終了すると、第2飾り図柄の可変表示の計測が再開される例が示されている((13)参照、図43におけるステップS1850,S1851(ただし、ステップS1850,S1851において「第2」を「第1」と読み替え、「第1」を「第2」と読み替える。)参照)。
図62は、背景図柄停止処理(ステップS903)を示すフローチャートである。背景図柄停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄の大当り図柄が既に導出表示されているか否か確認する(ステップS1870)。既に導出表示されている場合には、ステップS1878に移行する。背景図柄の大当り図柄が導出表示されていない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動を行っていた背景図柄の停止図柄を大当り図柄とするか否か判定する(ステップS1872)。例えば、第1飾り図柄の変動に対応して背景図柄の変動を行っていた場合、第1飾り図柄の停止図柄が大当り図柄であるときには、背景図柄の停止図柄も大当り図柄である。背景図柄の停止図柄を大当り図柄と決定した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄表示部9cに大当り図柄を導出表示する(ステップS1873)。なお、ステップS1873では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄の変動の切替が行われなかった場合や、背景図柄の変動中に受信した新たな変動パターンコマンドが大当りを指定するものでない場合には、ステップS934で決定された停止図柄を導出表示するが、背景図柄の変動中に受信した新たな変動パターンコマンドが大当りを指定するものであれば、ステップS934で決定された停止図柄ではなく、ステップS613yで決定した背景図柄の停止図柄を導出表示するように制御する。
この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS932またはS613nで確変時大当り図柄決定用テーブルを選択し、ステップS934またはステップS613yで背景図柄の停止図柄として確変図柄を決定している場合には、ステップS1873で大当り図柄として確変図柄を導出表示することになる。また、ステップS933またはS613xで通常時大当り図柄決定用テーブルを選択し、ステップS934またはS613yで背景図柄の停止図柄として非確変図柄を決定している場合には、ステップS1873で大当り図柄として非確変図柄を導出表示することになる。また、ステップS911またはS613bでコマンド受信フラグがセットされていないと判定し、ステップS913またはS613dで表示結果受信時間計測タイマがタイムアウトしたと判定したとき(すなわち、第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドの受信に失敗したとき)には、ステップS933またはS613xで選択した通常時大当り図柄決定用テーブルにもとづいて、ステップS934またはS613yで非確変図柄が決定される。また、ステップS915〜S917またはステップS613f〜S613hでNと判定したとき(すなわち、データ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを正しく受信できなかったときや、変動パターンコマンドの指定内容と表示結果コマンドの指定内容との整合がとれなかったとき)には、ステップS933またはS613xで選択した通常時大当り図柄決定用テーブルにもとづいて、ステップS934またはS613yで非確変図柄が決定される。そして、ステップS1873で大当り図柄として非確変図柄が導出表示されることになる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1815またはステップS951jでYと判定し(突然確変大当り指定と判定し)、ステップS1821またはステップS951pで背景図柄の停止図柄として突然確変大当り図柄を決定している場合には、ステップS1873で大当り図柄として突然確変大当り図柄を導出表示することになる。また、突然確変大当り指定の第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドの受信に失敗した場合であっても、突然確変大当り指定の第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドを受信したときに、ステップS1815またはステップS951jでYと判定し、ステップS1821またはステップS951pで背景図柄の停止図柄として突然確変大当り図柄を決定し、ステップS1873で大当り図柄として突然確変大当り図柄を導出表示することになる。
また、ステップS1817またはステップS951lでYと判定し(小当り指定と判定し)、ステップS1821またはステップS951pで背景図柄の停止図柄として突然確変大当り図柄と同じ図柄を決定している場合には、ステップS1873で小当り図柄として突然確変大当り図柄と同じ図柄を導出表示することになる。また、小当り指定の第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドの受信に失敗した場合であっても、小当り指定の第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドを受信したときに、ステップS1817またはステップS951lでYと判定し、ステップS1821またはステップS951pで背景図柄の停止図柄として突然確変大当り図柄と同じ図柄を決定し、ステップS1873で小当り図柄として突然確変大当り図柄と同じ図柄を導出表示することになる。
背景図柄の停止図柄を大当り図柄としない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄停止要求フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1874)。背景図柄停止要求フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄停止要求フラグをリセットするとともに(ステップS1875)、ステップS1873に移行し、背景図柄表示部9cに大当り図柄を導出表示する(ステップS1873参照)。背景図柄停止要求フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄表示部9cにはずれ図柄を導出表示し(ステップS1876)、背景図柄プロセスフラグを、背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)に応じた値に更新する(ステップS1877)。
ステップS1870で背景図柄の大当り図柄が既に導出表示されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS1878)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS1878のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1878a)。また、小当り演出フラグがセットされていなければ、突然確変大当り演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1878b)。突然確変大当り演出フラグおよび小当り演出フラグのいずれもセットされていなければ、格納されたファンファーレコマンドの内容にもとづいて、大当り用のファンファーレ演出を選択する(ステップS1879)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1879にて選択したファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1880)。
突然確変大当り演出フラグがセットされていれば(ステップS1878bのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当り用のファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1878e)。
小当り演出フラグがセットされていれば(ステップS1878aのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り時のファンファーレ演出の実行時間を計測するための小当り表示時間計測タイマをセットし(ステップS1878d)、ステップS1878eに移行して、突然確変大当り用のファンファーレ演出に応じたプロセスデータと同じプロセスデータを選択する。すなわち、この実施の形態では、突然確変大当りのときと小当りのときとで、同じプロセスデータを用いてファンファーレ演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1881)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄プロセスフラグを、大当り表示処理(ステップS904)に応じた値に更新する(ステップS1882)。
図63は、背景図柄プロセス処理における大当り表示処理(ステップS904)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、小当り演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2900)。小当り演出フラグがセットされていれば、そのままステップS2902に移行する。小当り演出フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS2901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS2902)、セットされている場合には小当り表示時間計測タイマの値を1減算する(ステップS2902a)。次いで、小当り表示時間計測タイマがセットされているときには、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り表示時間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS2902b)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、小当り演出フラグがセットされているときにのみ、ステップS2902bの判定を行うようにし、小当り演出フラグがセットされていなければ、そのままステップS2903に移行する。従って、小当り以外の場合において、ステップS2902bの処理でYesと判定されることはない。タイムアウトしていれば、ステップS2902cに移行し、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)に対応した値に設定する(ステップS2902c)。
小当り表示時間計測タイマがセットされていない場合、または小当り表示時間タイマがタイムアウトしていない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS2903)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。なお、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄/演出指定コマンド(表示結果コマンド)の内容とファンファーレコマンドの内容とが一致するか否かを確認してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄/演出指定コマンドの内容とファンファーレコマンドの内容とが不一致だった場合には、大当り表示図柄として特定の図柄(「???」)を表示するようにしてもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドとして同じ確変大当り指定のファンファーレコマンドを受信した場合であっても、コマンドA002(H)、A003(H)〜A005(H)のいずれを受信したかに応じて異なる態様でファンファーレ演出を実行する。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示装置9において異なる文字や異なるキャラクタを表示することによって、それぞれ異なる演出を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS2904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS2905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS2906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS2901のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS2907)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常のラウンド中演出を選択する。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS2908)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2909)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS2910)、背景図柄プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS905)に対応した値に設定する(ステップS2911)。
図64および図65は、背景図柄プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS905)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1901)。エンディングフラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1902)。
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは(ステップS1902のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ラウンド中再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1903)。ラウンド中再抽選実行フラグもセットされていなければ(ステップS1903のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1904)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1905)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1906)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1907)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1908)。
ステップS1902において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS1902のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS1909)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS1910)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1911)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1912)、背景図柄プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS906)に対応した値に設定する(ステップS1913)。なお、突然確変大当りである場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドを受信した場合であっても、ステップS1911でインターバル演出に応じたプロセスデータへの切り替えを行わないように制御する。
ステップS1901においてエンディングフラグがセットされたときは(ステップS1901のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560からエンディングコマンドを受信したときである。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したエンディングコマンドが確変大当りを指定するエンディングコマンド(コマンドA301(H))であるか否かを確認する(ステップS1914)。確変大当りを指定するエンディングコマンドであれば、表示結果不受信フラグまたは表示結果不正規受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1915)。セットされていれば、既に確変に昇格した旨を報知したことを示す昇格報知済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1916)。昇格報知済フラグは、後述するように、再抽選演出において確変に昇格した旨を報知したことにもとづいてセットされる(ステップS1935参照)。昇格報知済フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを示す大当り後再抽選実行フラグをセットする(ステップS1917)。また、大当り図柄決定用乱数の値にもとづいて、大当りに対応した左中右の背景図柄の停止図柄を決定する(ステップS1920)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変時大当り図柄決定用テーブルにもとづいて、大当り図柄として確変図柄を決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した背景図柄の停止図柄をRAMにおける背景図柄格納領域に格納し、ステップS1921に移行する。
受信したエンディングコマンドが確変大当りを指定するエンディングコマンドでない場合、表示結果不受信フラグおよび表示結果不正規受信フラグのいずれもセットされていなかった場合、または昇格報知済フラグが既にセットされていた場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1918)。セットされていれば、昇格報知済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1919)。昇格報知済フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数の値にもとづいて、大当りに対応した左中右の背景図柄の停止図柄を決定する(ステップS1920)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変時大当り図柄決定用テーブルにもとづいて、大当り図柄として確変図柄を決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した背景図柄の停止図柄をRAMにおける背景図柄格納領域に格納し、ステップS1921に移行する。
大当り後再抽選実行フラグがセットされていなかった場合、または昇格報知済フラグが既にセットされていた場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1921に移行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したエンディングコマンドに応じてエンディング演出を選択する(ステップS1921)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングフラグをリセットし(ステップS1922)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1923)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出期間計測タイマをスタートさせるとともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1924)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS907)に対応した値に設定する(ステップS1925)。なお、エンディングコマンドで大当り後再抽選演出の実行が指定されている場合には、ステップS1924において、通常のエンディング演出を実行する場合よりも長い演出期間がセットされ、演出期間計測タイマがスタートされる。例えば、ステップS1924において、大当り後再抽選演出を実行しない場合には演出期間として10秒がセットされ、大当り後再抽選演出を実行する場合には演出期間として20秒がセットされる。
ステップS1903でラウンド中再抽選実行フラグがセットされていた場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在のラウンドが再抽選演出の実行ラウンド(例えば、ラウンド10)であるか否かを確認する(ステップS1926)。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した大入賞口開放中表示コマンド(図9に示すコマンドA1XX(H))の内容にもとづいて、現在が何ラウンドであるかを特定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特定した現在のラウンドがあらかじめ定められた実行ラウンド(例えば、ラウンド10)と合致するか否かを判断することによって、再抽選演出の実行ラウンドであるか否かを確認する。再抽選演出の実行ラウンドでなければ、ステップS1904に移行する。なお、再抽選演出の実行ラウンドをあらかじめ定めておくのではなく、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の実行ラウンド決定用乱数を用いた抽選により、再抽選演出の実行ラウンドを決定するようにしてもよい。
再抽選演出の実行ラウンドであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドのEXTデータから認識可能な再抽選演出の開始時間を確認し、さらに演出期間計測タイマの値を確認することにより、ラウンド中演出開始後の時間が再抽選演出の開始時間(例えば5秒)を経過しているか否かを判定する(ステップS1927)。未だ再抽選演出の開始時間を経過していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1904に移行する。
ラウンド中演出開始後の時間が再抽選演出の開始時間を経過していれば(ステップS1927のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果データ格納領域に格納されているEXTデータから認識可能な大当り図柄確定演出の開始時間を確認するとともに、演出期間計測タイマの値を確認することにより、ラウンド中演出開始後の時間が大当り図柄確定演出の開始時間(例えば、10秒)を経過しているか否かを判定する(ステップS1928)。
大当り図柄確定演出の開始時間を経過していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出期間計測タイマの値を確認することにより、再抽選演出を実行している最中であるかどうかを判定する(ステップS1929)。このとき、再抽選演出を実行している最中でないと判定されたということは、再抽選演出が開始された直後であることを意味する。再抽選演出を実行している最中でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出のプロセスデータを選択し(ステップS1930)、選択したプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1931)。そして、再抽選演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS1932)。再抽選演出を実行している最中であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままステップS1932に移行し、再抽選演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する。
ステップS1928において大当り図柄確定演出の開始時間を経過していると判定した場合は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出期間計測タイマの値を確認することにより、大当り図柄確定演出を実行している最中であるかどうかを判定する(ステップS1933)。このとき、大当り図柄確定演出を実行している最中でないと判定されたということは、大当り図柄確定演出が開始された直後であることを意味する。大当り図柄確定演出を実行している最中でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1979で決定された図柄が反映された図柄配列に対応した大当り図柄確定演出のプロセスデータを選択する(ステップS1934)。また、ステップS1979で決定された図柄が確変図柄である場合には(ステップS1935のY)、確変に昇格したことを報知した旨を示す昇格報知済フラグをセットする(ステップS1936)。確変図柄でない場合には(ステップS1935のN)、確変に昇格しなかったことを報知した旨を示す非昇格報知済フラグをセットする(ステップS1937)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1938)。なお、大当り図柄確定演出のプロセスデータは、決定されうる図柄の全ての組み合わせに対応可能な図柄配列のプロセスデータが予め複数用意されている。そして、大当り図柄確定演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS1939)。なお、この実施の形態では、後述するラウンド後処理において再抽選演出の実行ラウンドと判定したときに、背景図柄の停止図柄として確変図柄または非確変図柄のいずれかを決定するので(ステップS1979参照)、ステップS1939で大当り図柄の確定演出を実行する場合に、確変図柄または非確変図柄のいずれかが停止表示される。
ステップS1933において大当り図柄確定演出を実行している最中であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままステップS1939に移行し、大当り図柄確定演出のプロセスデータの内容に従って演出装置の制御を実行する。
図66は、背景図柄プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS906)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1971)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1971のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1972)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1973)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1974)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1975)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1976)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1971のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ラウンド中再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1977)。ラウンド中再抽選実行フラグがセットされていれば(ステップS1977のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1978に移行する。ステップS1977でラウンド中再抽選実行フラグがセットされていなければ、ステップS1985に移行する。
例えば、ラウンド中再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを受信した場合には、ステップS613qまたはステップS613vでラウンド中再抽選実行フラグがセットされているので、ステップS1977でYと判定されステップS1978に移行する。また、表示結果コマンドを受信できなかったときや表示結果コマンドの受信に失敗したあとに確変大当り指定のファンファーレコマンドを受信した場合には、ステップS1626でラウンド中再抽選実行フラグがセットされているので、ステップS1977でYと判定されステップS1978に移行する。
ステップS1978では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在のラウンドが再抽選演出の実行ラウンド(例えば、ラウンド10)であるか否かを確認する。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した大入賞口開放中表示コマンド(図12に示すコマンドA1XX(H))の内容にもとづいて、現在が何ラウンドであるかを特定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特定した現在のラウンドがあらかじめ定められた実行ラウンド(例えば、ラウンド10)と合致するか否かを判断することによって、再抽選演出の実行ラウンドであるか否かを確認する。再抽選演出の実行ラウンドでなければ、ステップS1985に移行する。
再抽選演出の実行ラウンドであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数にもとづいて、左中右の背景図柄の停止図柄を決定する(ステップS1979)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄として確変図柄または非確変図柄のいずれかを決定する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した左中右の背景図柄の停止図柄をRAMにおける背景図柄格納領域に格納する。そして、ステップS1985に移行する。なお、この実施の形態では、ステップS1979で確変図柄または非確変図柄のいずれかが決定されることによって、ラウンド中処理において再抽選演出が実行されたときに大当り図柄として確変図柄が導出表示される場合と非確変図柄が導出される場合とがある。
なお、この実施の形態では、確変大当りと事前決定された場合に再抽選演出を実行する場合を示すが、通常大当りと事前決定した場合にも再抽選演出を実行するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1807で受信した変動パターンコマンドが通常大当りであると判定したときや、ステップS1839で受信した表示結果コマンドが通常大当りであると判定したときに、所定の再抽選決定乱数を用いた抽選を行い、再抽選演出を実行するか否かを決定してもよい。また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1807で受信した変動パターンコマンドが通常大当りであると判定したときや、ステップS1839で受信した表示結果コマンドが通常大当りであると判定したときに、無条件に再抽選演出を実行するようにしてもよい。なお、通常大当りと事前決定されている場合であって大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行する場合には、ステップS1979において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄として非確変図柄を決定する。そして、ラウンド中に再抽選演出を実行したときに大当り図柄として非確変図柄を停止表示するように制御する。また、通常大当りと事前決定されている場合であって大当り遊技後のエンディングにおいて再抽選演出を実行する場合には、後述するステップS1920において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄として非確変図柄を決定する。そして、エンディングにおいて再抽選演出を実行したときに大当り図柄として非確変図柄を停止表示するように制御する。
なお、ラウンド中に再抽選演出を実行するときにラウンドが短期間に終了してしまった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数のラウンドにまたがって再抽選演出を実行してもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、ラウンドが切り替わるときにラウンド数の表示のみを更新し、再抽選演出を継続してもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ラウンド中の再抽選演出の実行を開始すると、再抽選演出を実行中であることを示す再抽選演出実行中フラグをセットする。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1902で大入賞口開放後フラグがセットされていれば、再抽選演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する。再抽選演出実行中フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1909以降のインターバル演出に移行することなく、ステップS1926以降の再抽選演出を実行する。その後、次のラウンドが開始し大入賞口開放後フラグがリセットされると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1902で大入賞口開放後フラグがセットされていないと判断するとともに、ステップS1903で再抽選実行中フラグがセットされていれば、ステップS1926以降の再抽選演出を実行する。そして、再抽選演出において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、大入賞口開放中表示コマンド「A1XX」を受信したか否かを確認し、受信していれば、大入賞口開放中表示コマンドで特定されるラウンド数にもとづいて、可変表示装置9に表示するラウンド数を更新する。
ステップS1985では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS1985)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS1986)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1987)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1988)、背景図柄プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS905)に対応した値に設定する(ステップS1989)。
図67は、背景図柄プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS907)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算するとともに(ステップS2971)、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS2972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS2972のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS2973)、大当り後再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2973a)。大当り後再抽選実行フラグがセットされていなければ、そのままステップS2974に移行する。
大当り後再抽選実行フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドのEXTデータから認識可能な再抽選演出の開始時間を確認し、さらに演出期間計測タイマの値を確認することにより、エンディング演出開始後の時間が再抽選演出の開始時間(例えば5秒)を経過しているか否かを判定する(ステップS2973b)。未だ再抽選演出の開始時間を経過していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS2974に移行する。
エンディング演出開始後の時間が再抽選演出の開始時間を経過していれば(ステップS2973bのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果データ格納領域に格納されているEXTデータから認識可能な大当り図柄確定演出の開始時間を確認するとともに、演出期間計測タイマの値を確認することにより、エンディング演出開始後の時間が大当り図柄確定演出の開始時間(例えば、10秒)を経過しているか否かを判定する(ステップS2973c)。
大当り図柄確定演出の開始時間を経過していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出期間計測タイマの値を確認することにより、再抽選演出を実行している最中であるかどうかを判定する(ステップS2973d)。このとき、再抽選演出を実行している最中でないと判定されたということは、再抽選演出が開始された直後であることを意味する。再抽選演出を実行している最中でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出のプロセスデータを選択し(ステップS2973e)、選択したプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS2973f)。そして、再抽選演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS2973g)。再抽選演出を実行している最中であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままステップS2973gに移行し、再抽選演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する。ステップS2973gでは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出として背景図柄を再変動表示する処理を実行する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出として、可変表示装置9に所定のキャラクタを表示させるなど背景図柄の再変動以外の表示を行ってもよい。そして、例えば、キャラクタのセリフとして「確変大当り」などの文を表示させることによって確変を報知するようにしてもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを受信したことにもとづいて大当り後再抽選演出を実行する場合と、表示結果コマンドを受信できなかったことやデータ化けなどの原因によって正しく受信できなかった後に確変大当りを指定するエンディングコマンドを受信したことにもとづいて大当り後再抽選演出を実行する場合とで異なる演出データ(再抽選演出の演出時間が異なるデータ)を用いて再抽選演出を実行する。例えば、表示結果コマンドの受信に失敗したあとに確変大当り指定のエンディングコマンドを受信したことにもとづいて大当り後再抽選演出を実行する場合には、通常のエンディング演出を行う場合と同じ演出期間の演出データを用いて再抽選演出を実行するようにすることによって、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で行うエンディングの時間管理と演出制御用マイクロコンピュータ100側で行うエンディングの時間管理との整合をとることができる。
ステップS2973cにおいて大当り図柄確定演出の開始時間を経過していると判定した場合は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出期間計測タイマの値を確認することにより、大当り図柄確定演出を実行している最中であるかどうかを判定する(ステップS2973h)。このとき、大当り図柄確定演出を実行している最中でないと判定されたということは、大当り図柄確定演出が開始された直後であることを意味する。大当り図柄確定演出を実行している最中でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1920で決定された図柄が反映された図柄配列に対応した大当り図柄確定演出のプロセスデータを選択する(ステップS2973i)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS2973j)。なお、大当り図柄確定演出のプロセスデータは、変更された図柄の全ての組み合わせに対応可能な図柄配列のプロセスデータが予め複数用意されている。そして、大当り図柄確定演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS2973k)。なお、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1920で決定した背景図柄にもとづいて大当り図柄として確変図柄を表示することになる。
ステップS2973hにおいて大当り図柄確定演出を実行している最中であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままステップS2973kに移行し、大当り図柄確定演出のプロセスデータの内容に従って演出装置の制御を実行する。
ステップS2974では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS2974)。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出を行わない場合の通常のエンディング演出を実行する。例えば、大当りが終了することを表示したり、可変表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを表示させ、キャラクタのセリフとして「またね!」などの文章を表示させることによって、大当りが終了することを報知する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS2975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS2976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS2977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS2972のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り演出フラグや確変大当り演出フラグ等の所定のフラグをリセットし(ステップS2978)、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)に対応した値に設定する(ステップS2979)。
なお、この実施の形態では、大当り指定の変動パターンコマンドを受信したが表示結果コマンドを受信できなかった場合やデータ化けなどの原因によって正しく表示結果コマンドを受信できなかった場合には、確変大当り指定のエンディングコマンドを受信したことにもとづいて、大当り後のエンディングにおいて再抽選演出を行う場合を説明したが、再抽選を行うことなく、エンディング演出において無条件に確変に昇格したことを報知するようにしてもよい。また、確変大当り指定のファンファーレコマンドを受信したことにもとづいて、大当り遊技のラウンド中において再抽選演出を行う場合を説明したが、再抽選を行うことなく、大当り遊技のラウンド中に無条件に確変に昇格したことを報知するようにしてもよい。
次に、可変表示装置9において実行される大当り図柄の再抽選演出の演出態様について説明する。図68は、可変表示装置において実行される大当り図柄の再抽選演出の表示例を示す説明図である。図68において、(1)(2)(3)(4)というように番号順に表示状態が遷移する。また、図68に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。
前提条件として、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、大当りの判定(ステップS1509,S1510)において大当りとする旨の判定を行ったものとする。また、通常大当りとする旨を決定するとともに、大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行すると決定したものとする(ステップS1519)。これに応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信したものとする。なお、図68に示す例では、大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行する場合を説明するが、大当り遊技後のエンディングにおいて再抽選演出を実行する場合も同様である。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンドを受信することにより、通常大当り演出フラグをセットする(ステップS924)とともに、ラウンド中再抽選実行フラグをセットする(ステップS925)。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS933)、背景図柄の停止図柄として非確変図柄を決定する(ステップS934)。
図68(1)に示すように、可変表示装置9において背景図柄の変動(可変表示)が開始されてから変動時間が経過すると、背景図柄の変動を停止してステップS934で決定された非確変図柄の大当り図柄(停止図柄)が停止表示される。(1)に示す例では、非確変図柄「222」が停止表示されている。その後、大当り遊技状態に移行し、あらかじめ定められた再抽選演出の実行ラウンド(本例ではラウンド10)になると(ステップS1977のY、ステップS1978のY)、大当り図柄決定用乱数の値にもとづいて背景図柄の停止図柄(確変図柄)を決定する(ステップS1979)。なお、ラウンド中に加えて大当り後のエンディングにおいても再抽選演出を実行する場合には、背景図柄の停止図柄として確変図柄または非確変図柄が決定される。そして、大当り図柄の再抽選演出が開始される(ステップS1918のY、ステップS1919のN)。
大当り図柄の再抽選演出が開始されると、図68(2)に示すように、左中右の背景図柄の変動が開始される(ステップS1926〜S1932)。なお、再抽選演出を実行する際に、図68(1)に示す非確変図柄を一旦仮表示させてから背景図柄の変動を開始するようにしてもよい。
その後、大当り図柄確定演出の実行時間になると(ステップS1927のY、ステップS1928のY)、大当り図柄確定演出が開始される(ステップS1933〜S1939)。大当り図柄確定演出では、図68(3)に示すように、可変表示装置9においてステップS1979にて決定された大当り表示図柄(確変図柄)が停止表示される。この実施の形態では、左中右の確変図柄「777」が揃った状態で表示されている。そして、(4)に示すように、確変大当りが確定した旨が表示され、大当り遊技の終了後に、遊技状態が確変状態に制御されることになる。
なお、図68に示す例では、再抽選演出において左中右の背景図柄の再変動を行う場合を説明したが、再抽選演出の演出態様は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出において、可変表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを登場させ、登場させるキャラクタの種類によって確変に昇格したことを報知してもよく、キャラクタのセリフとして確変に昇格した旨の文を表示させてもよい。
なお、図68に示した例では、可変表示装置9の背景図柄表示部9cにおいて背景図柄を再変動させて再抽選演出を行う場合を説明したが、可変表示装置9の第1飾り図柄表示部9aや第2飾り図柄表示部9bを用いて再抽選演出を実行するようにしてもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ラウンド開始後(またはエンディング演出開始後)の時間が再抽選演出の開始時間を経過すると(ステップS1927,S2973b参照)、第1飾り図柄表示部9aの第1飾り図柄を再変動させたり、第2飾り図柄表示部9bの第2飾り図柄を再変動させたりしてもよい。そして、大当り確定演出の開始時間を経過すると(ステップS1928,S2973c参照)、第1飾り図柄表示部9aに第1飾り図柄の停止図柄を表示させたり、第2飾り図柄表示部9bに第2飾り図柄の停止図柄を表示させたりしてもよい。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される各演出制御コマンドの送信タイミングと、演出制御用マイクロコンピュータ100による演出の実行タイミングについて説明する。
図69は、15ラウンドの大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミング及び演出の実行タイミングを示すタイミング図である。なお、図69は、大当り(本例では確変大当り)と決定されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100が全て正常に受信できた場合を示す。なお、図69に示す例では、2つの特別図柄のうち第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとする場合を説明するが、第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとする場合も同様である。
図69に示すように、第1始動入賞口13に始動入賞があり第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示が開始される度に、第1特別図柄通常処理(ステップS300)において、大当り判定の判定結果、通常大当りか確変大当りか(確変大当りになるかどうか)の決定結果、および再抽選演出の実行の有無の決定結果に応じた図柄/演出指定コマンド(表示結果コマンド)が演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
具体的には、大当り判定の判定結果が「はずれ」のときは、第1表示結果コマンドとして、第1はずれ指定コマンドが送信される。大当り判定の判定結果が「大当り」である場合には、通常大当りか確変大当りかの決定結果が「通常大当り」であるときは、第1通常大当り指定コマンドが送信される。通常大当りか確変大当りかの決定結果が「確変大当り」である場合には、再抽選演出の実行の有無の決定結果が「再抽選演出の不実行」であるときは、第1確変大当り指定コマンドが送信される。また、再抽選演出の実行の有無の決定結果が「再抽選演出の実行」であるときは、第1ラウンド中再抽選演出付き確変大当り指定コマンドや、第1大当り後再抽選演出付き確変大当り指定コマンド、第1再抽選演出付き確変大当り指定コマンドが送信される。また、突然確変大当りとすると決定したときには、第1突然確変大当り指定コマンドが送信される。また、小当りとすると決定したときには、第1小当り指定コマンドが送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれと決定された場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの第1変動パターンコマンドにもとづいて、可変表示装置9の第1飾り図柄表示部9aにおいて停止表示する第1飾り図柄の停止図柄および背景図柄表示部9cにおいて停止表示する背景図柄の停止図柄を選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りと決定された場合であって、確変大当り指定の第1変動パターンコマンドまたは通常大当り指定の第1変動パターンコマンドを受信したときには、受信した第1変動パターンコマンドにもとづいて、可変表示装置9の第1飾り図柄表示部9aにおいて停止表示する第1飾り図柄の停止図柄および背景図柄表示部9cにおいて停止表示する背景図柄の停止図柄を選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りと決定された場合であって、確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドを受信したときには、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄/演出指定コマンド(第1表示結果コマンド)にもとづいて、可変表示装置9において停止表示する第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として、確変図柄または非確変図柄を決定する。
そして、第1変動パターン設定処理(ステップS301)において、所定の変動パターン決定テーブルを用いて飾り図柄の変動パターン(変動時間)が決定され、決定された変動パターンを示す第1変動パターンコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの第1変動パターンコマンドの受信に応じて、可変表示装置9において第1飾り図柄の変動(可変表示)を開始するとともに、背景図柄の変動を開始する。上述したように、可変表示装置9における第1飾り図柄の変動は、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動と同期している。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄変動処理(ステップS302)において、第1特別図柄の変動時間を計測するとともに、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示の制御を行う(ステップS301〜S303)。第1飾り図柄の変動時間が経過すると、第1特別図柄変動停止処理(ステップS303)において、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動が停止されるとともに、第1飾り図柄停止指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。また、大当り判定における判定結果が大当りであるときは、ファンファーレコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレコマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて15ラウンドの大当りが開始することを遊技者に報知するファンファーレ演出を所定期間実行する。例えば、可変表示装置9に背景図柄の大当り図柄(「222」や「777」など)を表示するとともに、大当りになったことを示す文字(「大当り!」)などを表示する。また、スピーカ27から大当りになったときの効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等を大当りになったときの点灯パターンで点灯させたりする。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、第1大入賞口開放前処理(ステップS304)において、大当り表示時間(大当り図柄を停止表示してから大当りの第1ラウンドが開始するまでの時間)の計測を開始する。大当り表示時間が経過すると、15ラウンドの大当りを開始するときは、大入賞口開放中表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。大入賞口開放中表示コマンドによって各ラウンド中における可変表示装置9の表示状態が指定される。また、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が開放される。これにより、大当り遊技中の第1ラウンドが開始する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中表示コマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて大当り遊技のラウンド中であることを遊技者に報知するラウンド演出(ラウンド表示)を実行する。例えば、可変表示装置9に背景図柄の大当り図柄(「222」や「777」など)を表示するとともに、現在のラウンドを示す文字(「第1ラウンド」)やその他のキャラクタなどを表示する。また、スピーカ27からラウンド中の効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等をラウンド中の点灯パターンで点灯させたりする。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大入賞口開放中処理(ステップS305)において、15ラウンド用のラウンド時間の計測を開始する。また、カウントスイッチ23のオンを検出する毎に入賞個数カウンタの値を+1することにより大入賞口への入賞球数をカウントする。また、カウント数を指定するカウント数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。なお、大当り遊技のラウンド中における再抽選演出の実行が指定された第1表示結果コマンドを受信したときには、大当り遊技のラウンド中において再抽選演出(ラウンド中再抽選演出)が実行されることになる。
ラウンド時間が経過したとき、または入賞個数が所定数になったときは、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が閉鎖される。これにより、大当り遊技中の第1ラウンドが終了する。このとき、ラウンド数が15ではないので、大入賞口開放後表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後表示コマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いてラウンド間のインターバルであることを遊技者に報知するインターバル演出(インターバル表示)を所定期間実行する。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、第1大入賞口開放前処理(ステップS306)において、インターバル時間(ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間)の計測を開始する。インターバル時間が経過すると、大入賞口開放中表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。また、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が開放される。
以上のような第1大入賞口開放前処理、第1大入賞口開放中処理および第1大入賞口開放後処理は、15ラウンドが終了するまで繰り返し実行される。
第1大入賞口開放後処理において、ラウンド数カウンタの値が15になったときは、確変大当りフラグがセットされているか否かや各再抽選フラグがセットされているか否かに応じたエンディングコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて大当りが終了することを遊技者に報知するエンディング演出(大当り終了表示)を所定期間実行する。例えば、可変表示装置9に大当りの終了を示す文字(「またね!!」)や、確変状態に移行することを示す文字(「確変!!」)などを表示したり、スピーカ27からエンディング演出用の効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等をエンディング演出用の点灯パターンで点灯させたりする。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、第1大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間(大当り終了を遊技者に報知するエンディング演出の実行時間)の計測を開始する。なお、大当り終了後のエンディングにおける再抽選演出の実行が指定された第1表示結果コマンドを受信したときには、エンディング演出において再抽選演出(大当り後再抽選演出)が実行されることになる。大当り終了時間が経過すると、所定のフラグ(大当りフラグ、確変大当りフラグ、再抽選フラグ)のセット/リセットの処理が行われる。そして、再び、第1特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って第1特別図柄の変動が開始される。
次に、大当りと決定されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドのうち、データ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合の演出制御コマンドの送信タイミングを説明する。図70は、データ化けによって第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合の演出制御コマンドの送信タイミング及び演出の実行タイミングを示すタイミング図である。
図70に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から確変大当り/通常大当り指定の第1変動パターンコマンドを受信したものの、データ化けした図柄/演出指定コマンド(第1表示結果コマンド)を受信したものとする(ステップS1835〜S1838参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果不正規受信フラグをセットする(ステップS1838参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1変動パターンコマンドによって少なくとも大当りであることは認識できるので、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して第1飾り図柄の停止図柄(非確変図柄)および背景図柄の停止図柄(非確変図柄)を決定する(ステップS1841,S1842,S933、S934参照)。そして、通常大当りの第1飾り図柄の停止図柄(非確変図柄)および背景図柄の停止図柄(非確変図柄)を可変表示装置9に導出表示する(ステップS2871,S1873参照)。
確変大当りにすることが事前決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定のファンファーレコマンドを受信する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは、表示結果不正規受信フラグがセットされていれば(ステップS1624参照)、ラウンド中再抽選実行フラグをセットし(ステップS1626)、再抽選演出の実行ラウンド(例えばラウンド10)になると、再抽選演出を実行して確変図柄または非確変図柄を停止表示する(ステップS1926〜S1939参照)。図70に示す例では、ラウンド中再抽選演出において非確変図柄を停止表示したものとする。
また、確変大当りにすることが事前決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定のエンディングコマンドを受信する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは、表示結果不正規受信フラグがセットされていれば(ステップS1915参照)、大当り後再抽選実行フラグをセットし(ステップS1918)、大当り終了後のエンディング演出において、再抽選演出を実行して確変図柄を停止表示する(ステップS2973a〜S2973k参照)。なお、ラウンド中再抽選演出において既に確変に昇格したことを報知した場合には、昇格報知済フラグがセットされていることにもとづいて、大当り後再抽選演出を実行しないように制御する(ステップS1916参照)。
以上のように、この実施の形態によれば、確変大当り/通常大当りを指定する第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドは受信したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560からデータ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを正しく受信できなかったときには、可変表示装置9に飾り図柄や背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。そのように構成することによって、演出制御用マイクロコンピュータ100が第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを受信できなかった場合であっても、飾り図柄や背景図柄の変動表示の表示結果を遊技者に認識させることができ、遊技者に必要以上に不利益を与えることを防止できる。
例えば、大当りと決定されたにもかかわらず第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを受信できなかったために可変表示装置9に何ら表示結果を導出表示しないのであれば、遊技者は、飾り図柄や背景図柄の変動表示の表示結果を認識することができない。そのため、大当りであったにもからわらず、大当りであることに気づくのが遅れ、大当り遊技状態で本来得られるはずの利益を遊技者が十分に得られないおそれがある。従来の遊技機では、例えば特開2000−317092号公報に記載されているように、遊技制御手段は、左中右の背景図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドをそれぞれ別々に演出制御手段に送信する。そのため、演出制御手段は、左中右の背景図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドのうちの1つでも受信できなかった場合には、表示結果を特定することができず、初期出目の図柄を表示することができるにすぎない。そのため、大当り遊技状態で本来得られるはずの利益を遊技者が十分に得られないおそれがある。この実施の形態では、確変大当り/通常大当りを指定する第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドを受信した場合には、少なくとも大当りであることは認識できるのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを受信できずに確変大当りであるか通常大当りであるかを認識できない場合であっても、非確変図柄を導出表示する。そのようにすることによって、遊技者に対して少なくとも大当りであることを認識させることができ、遊技者に必要以上に不利益を与えることを防止できる。
また、この実施の形態では、背景図柄の停止図柄を示すコマンドを図柄ごとに別々に送信するのではなく、変動表示の表示結果(大当りやはずれ)を示す1つの第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを送信する。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、1つの第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドにもとづいて大当りであるか否かを判断することができる。そのため、遊技制御手段が送信すべきコマンド数を削減することができ、遊技制御手段の制御負担を軽減することができる。
図71は、表示結果コマンドや飾り図柄停止指定コマンドを正しく受信できなかったときの演出制御手段の動作例を説明するための説明図である。なお、図71では、第1表示結果コマンドや第1飾り図柄停止指定コマンドを正しく受信できなかったときの動作例を示すが、第2表示結果コマンドや第2飾り図柄停止指定コマンド正しく受信できなかった場合も同様である。すなわち、図71において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2表示結果コマンドや第2飾り図柄停止指定コマンドを正しく受信できなかったときの演出制御手段の動作例が説明されたことになる。また、図71において、×印は、該当コマンドを受信できなかったこと、またはデータ化けなどの原因によって正しく受信できなかったことを示す。○印は、該当コマンドを正しく受信できたことを示す。
図71に示すように、はずれ指定の第1変動パターンコマンドは受信したが、第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄としてはずれ図柄を導出表示する。通常大当り指定の第1変動パターンコマンドは受信したが、第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。確変大当り指定の第1変動パターンコマンドは受信したが、第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として確変図柄を導出表示する。
確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドを受信し、かつ通常大当り指定の第1表示結果コマンドを受信した場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。
確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドを受信し、かつ確変大当り指定の第1表示結果コマンドを受信した場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として確変図柄を導出表示する。なお、受信した第1表示結果コマンドでラウンド中再抽選演出や大当り後再抽選演出の実行が指定されていた場合には、確変大当り指定の第1表示結果コマンドを受信した場合であっても、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。そして、大当り遊技のラウンド中または大当り後のエンディングにおいて再抽選演出を実行する。
確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドは受信したが、第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。すなわち、少なくとも大当りであることは特定できるので、非確変図柄を導出表示する。なお、第1表示結果コマンドでラウンド中再抽選演出や大当り後再抽選演出の実行が指定されていた場合にも、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。ただし、再抽選演出の実行の指定の有無を特定できないため、第1表示結果コマンドにもとづいて再抽選演出を実行することができなくなる。この場合、確変大当りを指定するファンファーレコマンドやエンディングコマンドを受信することになるので、確変大当りを指定するファンファーレコマンドにもとづいて大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行することになる。また、確変大当りを指定するエンディングコマンドにもとづいて大当り後のエンディングにおいて再抽選演出を実行することになる。
突然確変大当り指定の第1変動パターンコマンドは受信したが、第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として突然確変大当り図柄を導出表示する。小当り指定の第1変動パターンコマンドは受信したが、第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として小当り図柄(この実施の形態では、突然確変大当り図柄と同じ図柄)を導出表示する。
なお、図71に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信できた場合には、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したことにもとづいて第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄を導出表示する。また、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄を導出表示する。
なお、この実施の形態では、はずれ指定、通常大当り指定、確変大当り指定、突然確変大当り指定、および小当り指定の第1変動パターンコマンドを受信した場合には、第1変動パターンコマンドの指定内容にもとづいて停止図柄を決定し、確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドを受信した場合にのみ、第1表示結果コマンドの指定内容にもとづいて停止図柄を決定する場合を示したが、確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドに加えて、通常大当り指定の第1変動パターンコマンドや確変大当り指定の第1変動パターンコマンドを受信した場合にも、第1表示結果コマンドの指定内容にもとづいて停止図柄を決定するようにしてもよい。
図72は、第1飾り図柄プロセス処理における第1変動パターンコマンド受信待ち処理の他の例を示すフローチャートである。図72に示す第1変動パターンコマンド受信待ち処理は、第1変動パターンコマンドが通常大当り指定または確変大当り指定であった場合に第1飾り図柄の停止図柄を決定する処理(ステップS2838〜S2843参照)を行わない点で、図39および図40に示した第1変動パターン受信待ち処理と異なる。図72に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1変動パターンコマンドがはずれ指定でなかった場合には、そのままステップS2844に移行する。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれ指定、突然確変大当り指定または小当り指定の第1変動パターンコマンドを受信したときのみ、第1変動パターンコマンドにもとづいて第1飾り図柄の停止図柄を決定する。
また、図72に示す第1変動パターンコマンド受信待ち処理を行う場合には、確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドを受信したときに加えて、確変大当り指定の第1変動パターンコマンドや、通常大当り指定の第1変動パターンコマンドを受信にしたときにも、第1変動パターンコマンド受信待ち処理において第1飾り図柄決定済フラグがセットされないことになる。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定の第1変動パターンコマンドや、通常大当り指定の第1変動パターンコマンドを受信したときであっても、図42に示す飾り図柄変動中処理において、第1飾り図柄決定済フラグがセットされていないと判定し(ステップS1830参照)。ステップS1831以降の処理が実行されることになる。この場合、確変大当り指定の第1変動パターンコマンドを受信していた場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定の第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、ステップS1839で第1表示結果コマンドが確変大当り指定であると判定し、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS1840参照)、第1飾り図柄の停止図柄として確変図柄を決定する(ステップS1842参照)ことになる。また、通常大当り指定の第1変動パターンコマンドを受信していた場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定の第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、ステップS1839で第1表示結果コマンドが確変大当り指定でない(すなわち、通常大当り指定である)と判定し、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS1841参照)、第1飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定する(ステップS1842参照)ことになる。
また、確変大当り指定の第1変動パターンコマンドまたは通常大当り指定の第1変動パターンコマンドを受信していた場合に、第1表示結果コマンドを受信できなかった場合(ステップS1831〜S1834参照)や、データ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合(ステップS1835〜S1838)には、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS1841参照)、第1飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定する(ステップS1842参照)ことになる。
図73は、背景図柄プロセス処理における背景図柄変動開始待ち処理の他の例を示すフローチャートである。図73に示す背景図柄変動開始待ち処理は、変動パターンコマンド(第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンド。以下、同じ)が通常大当り指定または確変大当り指定であった場合に背景図柄の停止図柄を決定する処理(ステップS1807〜S1814参照)を行わない点で、図48および図49に示した背景図柄変動開始待ち処理と異なる。図73に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドがはずれ指定でなかった場合には、そのままステップS1815に移行する。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれ指定、突然確変大当り指定または小当り指定の変動パターンコマンドを受信したときのみ、変動パターンコマンドにもとづいて背景図柄の停止図柄を決定する。
また、図73に示す背景図柄変動開始待ち処理を行う場合には、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したときに加えて、確変大当り指定の変動パターンコマンドや、通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信にしたときにも、背景図柄変動開始待ち処理において図柄決定済フラグがセットされないことになる。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定の変動パターンコマンドや、通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信したときであっても、図50〜図55に示す背景図柄変動中(前半)処理において、図柄決定済フラグがセットされていないと判定し(ステップS910参照)。ステップS911以降の処理が実行されることになる。この場合、確変大当り指定の変動パターンコマンドを受信していた場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定の表示結果コマンド(第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンド。以下、同じ)を受信したことにもとづいて、ステップS921で表示結果コマンドが確変大当り指定であると判定し、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS932参照)、背景図柄の停止図柄として確変図柄を決定する(ステップS934参照)ことになる。また、通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信していた場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、ステップS919で表示結果コマンドが通常大当り指定であると判定し、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS933参照)、背景図柄の停止図柄として非確変図柄を決定する(ステップS934参照)ことになる。
また、確変大当り指定の変動パターンコマンドまたは通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信していた場合に、表示結果コマンドを受信できなかった場合(ステップS911〜S914参照)や、データ化けなどの原因によって表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合(ステップS915〜S918)には、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS933参照)、背景図柄の停止図柄として非確変図柄を決定する(ステップS934参照)ことになる。
図72および図73に示すように構成すれば、確変大当りを指定する変動パターンコマンド、通常大当りを指定する変動パターンコマンド、または確変大当り/通常大当りを指定する変動パターンコマンドは受信したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560からデータ化けなどの原因によって表示結果コマンドを正しく受信できなかったときには、可変表示装置9に飾り図柄および背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示するようにすることができる。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合であっても、飾り図柄および背景図柄の変動表示の表示結果を遊技者に認識させることができ、遊技者に必要以上に不利益を与えることを防止できる。
図74および図75は、表示結果コマンドや飾り図柄停止指定コマンドを正しく受信できなかったときの演出制御手段の他の動作例を説明するための説明図である。なお、図74および図75では、第1表示結果コマンドや第1飾り図柄停止指定コマンドを正しく受信できなかったときの動作例を示すが、第2表示結果コマンドや第2飾り図柄停止指定コマンド正しく受信できなかった場合も同様である。すなわち、図74および図75において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2表示結果コマンドや第2飾り図柄停止指定コマンドを正しく受信できなかったときの演出制御手段の動作例が説明されたことになる。
また、図74および図75は、確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドに加えて、通常大当り指定の第1変動パターンコマンドや確変大当り指定の第1変動パターンコマンドを受信した場合にも、第1表示結果コマンドの指定内容にもとづいて停止図柄を決定する場合の動作例を示したものに相当する。また、図74および図75において、×印は、該当コマンドを受信できなかったこと、またはデータ化けなどの原因によって正しく受信できなかったことを示す。○印は、該当コマンドを正しく受信できたことを示す。
図74および図75に示すように、はずれ指定の第1変動パターンコマンドは受信したが、第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄としてはずれ図柄を導出表示する。
通常大当り指定の第1変動パターンコマンドを受信し、かつ通常大当り指定の第1表示結果コマンドを受信した場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。通常大当り指定の第1変動パターンコマンドは受信したが、第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。
確変大当り指定の第1変動パターンコマンドを受信し、かつ確変大当り指定の第1表示結果コマンドを受信した場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として確変図柄を導出表示する。確変大当り指定の第1変動パターンコマンドは受信したが、第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。
確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドを受信し、かつ通常大当り指定の第1表示結果コマンドを受信した場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。
確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドを受信し、かつ確変大当り指定の第1表示結果コマンドを受信した場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として確変図柄を導出表示する。なお、受信した第1表示結果コマンドでラウンド中再抽選演出や大当り後再抽選演出の実行が指定されていた場合には、確変大当り指定の第1表示結果コマンドを受信した場合であっても、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。そして、大当り遊技のラウンド中または大当り後のエンディングにおいて再抽選演出を実行する。
確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンドは受信したが、第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。すなわち、少なくとも大当りであることは特定できるので、非確変図柄を導出表示する。なお、第1表示結果コマンドでラウンド中再抽選演出や大当り後再抽選演出の実行が指定されていた場合にも、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。ただし、再抽選演出の実行の指定の有無を特定できないため、第1表示結果コマンドにもとづいて再抽選演出を実行することができなくなる。この場合、確変大当りを指定するファンファーレコマンドやエンディングコマンドを受信することになるので、確変大当りを指定するファンファーレコマンドにもとづいて大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行することになる。また、確変大当りを指定するエンディングコマンドにもとづいて大当り後のエンディングにおいて再抽選演出を実行することになる。
突然確変大当り指定の第1変動パターンコマンドは受信したが、第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として突然確変大当り図柄を導出表示する。小当り指定の第1変動パターンコマンドは受信したが、第1表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合には、第1飾り図柄および背景図柄の変動を開始し、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄として小当り図柄(この実施の形態では、突然確変大当り図柄と同じ図柄)を導出表示する。
なお、図74および図75に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信できた場合には、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したことにもとづいて第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄を導出表示する。また、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて第1飾り図柄および背景図柄の停止図柄を導出表示する。
また、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことのいずれか一方のみを監視して第1飾り図柄および背景図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示するようにしてもよい。また、第1飾り図柄停止指定コマンドを受信したことのみを監視して第1飾り図柄および背景図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示する場合、変動時間タイマがタイムアウトしても第1飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、第1飾り図柄変動中処理において、第1飾り図柄および背景図柄の変動表示を完全には停止させないようにし、第1飾り図柄および背景図柄を揺れ表示したり、第1飾り図柄および背景図柄を少し拡大縮小する表示を繰り返したりしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aや第1飾り図柄表示部9aにて大当り図柄が導出表示されたことにもとづいて、第2飾り図柄表示部9bにおける第2飾り図柄の可変表時間の計測を中断させる。そのため、第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9bに同時に大当り図柄が導出表示される事態が発生することを防止することができる。
また、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aや第1飾り図柄表示部9aの可変表示の表示結果を大当り図柄にすると決定した後から大当り図柄が導出表示されるまでの特定期間には、第2特別図柄表示器8bや第2飾り図柄表示部9bの可変表示の表示結果を大当り図柄としないことに決定する。そのため、第1飾り図柄表示部9aにおいて大当り図柄が導出表示されることと、第2飾り図柄表示部9bにおいて大当り図柄が導出表示されることとが同時に発生する事態を確実に防止することができる。
例えば、従来、2つの特別図柄を同時に可変表示可能で、2つの特別図柄の可変表示の進行に応じて識別情報としての1つの報知図柄を可変表示する可変表示装置を備えた遊技機がある(例えば、特開2005−185353参照)。このような遊技機では、2つの特別図柄の可変表示が同時に進行しているときは、あらかじめ設定されている優先順位にもとづいて、可変表示装置においていずれか一方の特別図柄に対応した報知図柄の可変表示が実行され、可変表示時間(変動時間という)が経過すると停止図柄が導出表示されるように構成されている。また、2つの特別図柄のいずれもが大当りになる(大当り図柄になる)と判定されたときは、2つの特別図柄が同時に大当りになることを防止するために、後に大当りになると判定された特別図柄の可変表示の開始を待機するように構成されている。しかし、そのような遊技機では、後に大当りになると判定された特別図柄の可変表示自体が開始されない構成であるため、特別図柄の変動が開始されなくなることにより大当りになることが事前に認識されてしまうことになり、また、大当り中に特別図柄の変動が開始されることによりその変動がはずれであることが事前に認識されてしまうことになる。このように2つの特別図柄の変動が同時に実行されているか否かにより、大当りになるかはずれになるかが遊技者(特に遊技に慣れた遊技者)に悟られてしまい、遊技の興趣を著しく低下させてしまうという問題がある。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aや第1飾り図柄表示部9aの可変表示の表示結果を大当り図柄にすると決定すると、第2特別図柄表示器8bや第2飾り図柄表示部9bの可変表示の表示結果を大当り図柄としないことに強制的に決定するので、第1の可変表示部において特定表示結果が導出表示されることと、第2の可変表示部において特定表示結果が導出表示されることとが同時に発生しないようにすることができ、特定表示結果ではない表示結果が可変表示部に導出表示されることを遊技者に認識されないようにすることができる。
また、この実施の形態では、遊技機内部では別々に記憶される第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を特定可能に表示する。そのため、合計保留記憶数を背景図柄表示部9cに対応する保留記憶数として遊技者に認識させることができる。
また、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数にもとづいて短縮変動の変動パターンを決定する。そのため、第1飾り図柄表示部9aまたは第2飾り図柄表示部9bのいずれか一方の可変表示時には短縮変動が行われるが、他方の可変表示時には短縮変動が行われない事態が発生することを防止することができる。また、合計保留記憶数を背景図柄表示部9cに対応する保留記憶数として遊技者に見せているにもかかわらず、可変表示時間の変化によって遊技者に違和感を与えてしまう事態を防止することができる。
また、この実施の形態では、突然確変大当り指定の変動パターンコマンドまたは小当り指定の変動パターンコマンドを受信したときに、いわゆるチャンス目と呼ばれる図柄の組合せ(本例では、「123」や「357」の図柄を表示する場合を示したが、これらの図柄に限られない)を導出表示し、大入賞口を開放制御する期間において突然確変大当り用の演出(例えば、内部的に確変か否かを認識することができない特別の演出を実行する状態(例えば、いわゆるチャンスタイム)に移行することを示す演出)を実行する場合を示したが、突然確変大当り指定の変動パターンコマンドまたは小当り指定の変動パターンコマンドを受信したときの表示態様は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、背景図柄の変動を開始した後に可変表示装置9の表示画面から背景図柄をフェードアウトさせる表示をし、背景図柄の停止図柄を導出表示する前に突然確変大当り用の演出を開始してもよい。そして、突然確変大当りまたは小当りにもとづく大入賞口の開放制御中においても、突然確変大当り用の演出を継続するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄の停止図柄が導出表示されるタイミングで、可変表示装置9の表示画面の一部(例えば、表示画面の端)にチャンス目と呼ばれる背景図柄の組合せを導出表示するようにしてもよく、背景図柄の停止図柄を全く表示しないようにしてもよい。
また、この実施の形態では、再抽選演出の実行を指定する第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを送信することによって、大当り遊技状態に移行した後に確変に昇格したことを報知する再抽選演出を実行する。そのように構成することによって、確変に昇格するか否かの期待感を遊技者に対して長期間維持させることができるとともに、再抽選演出がいつ実行されるか分からないという興奮感を与えることができる。また、演出制御コマンドを正常に受信できた場合であっても、大当り終了時のエンディング演出において再抽選演出が実行される場合があるので、確変に昇格するか否かの期待感を遊技者に対して長期間維持させることができる。
なお、この実施の形態では、再抽選演出を大当り遊技のラウンド中と大当り遊技終了時のエンディング演出において実行する場合を示したが、背景図柄の変動表示中に実行してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出の実行の有無を指定する第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出の実行を指定する第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドを受信すると、背景図柄の変動中に所定のタイミングで再抽選演出を実行する。
また、この実施の形態では、大当り遊技状態を終了するときに再抽選演出を実行すると決定されたときに、大当り遊技状態を終了するときに再抽選演出を実行しないと決定されたときと比較して、エンディング演出の演出期間として長い期間を選択する。そのように構成することによって、大当り遊技状態を終了するときに再抽選演出を実行しないときに、エンディング演出が無駄に長く実行されてしまう事態を防止することができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りを指定するエンディングコマンドを受信したことにもとづいて、確変に昇格したことを報知する再抽選演出を実行する。そのように構成することによって、演出制御用マイクロコンピュータ100が第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを受信できなかった場合であっても、確変に昇格したことを報知することができる。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を増加させることなく、遊技機の内部状態と表示状態とを整合させることができる。また、確変状態に昇格したかのような演出を実行できるので、遊技者に遊技に対する興趣を向上させることができる。また、逆に、確変であることを報知したあとに実は確変ではなかったことを報知する場合と比較して、遊技者に対して不利になったという印象を与えないようにすることができる。
また、この実施の形態では、確変大当りを指定するファンファーレコマンドを受信したことにもとづいて、確変に昇格したことを報知する再抽選演出を実行する。そのように構成することによって、演出制御用マイクロコンピュータ100が第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを受信できなかった場合であっても、確変に昇格したことを報知することができる。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を増加させることなく、遊技機の内部状態と表示状態とを整合させることができる。また、確変状態に昇格したかのような演出を実行できるので、遊技者に遊技に対する興趣を向上させることができる。また、逆に、確変であることを報知したあとに実は確変ではなかったことを報知する場合と比較して、遊技者に対して不利になったという印象を与えないようにすることができる。
また、この実施の形態では、再抽選演出において確変に昇格したことを報知したときには、再抽選演出の実行を禁止する。そのように構成することによって、再抽選演出において既に確変に昇格したことを報知してしまったにもかかわらず、さらに再抽選演出を実行してしまう事態が発生することを防止することができる。
また、この実施の形態では、小当り指定の第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドは受信したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを受信できなかったとき、またはデータ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを正しく受信できなかったときには、可変表示装置9に突然確変大当りと同じ表示結果を導出表示する。そのため、突然確変大当りと同じ表示結果が導出表示された場合であっても、突然確変状態に移行する場合と移行しない場合とをつくることができ、遊技者に遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から突然確変大当り指定の第1変動パターンコマンドもしくは第2変動パターンコマンド、または小当り指定の第1変動パターンコマンドもしくは第2変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、突然確変であるか否かを特定不能な演出パターンを用いて可変表示装置9の背景図柄の可変表示を実行する。そのため、同じ演出パターンを用いて可変表示を実行している場合であっても、内部的に確変のときと確変ではない状況とをつくることができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1変動パターンコマンドもしくは第1表示結果コマンドのうちの少なくとも一方、または第2変動パターンコマンドもしくは第2表示結果コマンドのうちの少なくとも一方にもとづいて、可変表示装置9を用いた遊技演出の内容(予告演出の有無や、予告演出の種類)の少なくとも一部を決定する。そのため、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減することができる。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、さらに、演出モードを変更するか否かを決定するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態の種類に応じて、異なる演出モードで遊技演出を行う。例えば、遊技状態が高ベース状態か否かに従って、異なる演出モードで遊技演出を行う。また、大当りの際に遊技状態が変化すると、例えば、主基板31から受信した特定大当り終了表示コマンドにもとづいて、遊技演出を行う際の演出モードを変更する。この場合に、所定の演出変更決定用乱数を用いた判定により演出モードを変更すると決定されると、現在の遊技状態に関わらず、演出モードが変更され、変更後の演出モードで遊技演出が行われる。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、所定の演出変更決定用乱数があらかじめ決められている1つの値と一致した場合には、演出モードを変更すると決定する。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出モードを変更する場合に、所定の変更後演出決定用乱数を用いた判定により、いずれの演出モードに変更するかを決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンド(第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンド)を受信したあとに表示結果コマンド(第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンド)を正しく受信できなかった場合、または確変大当り指定、通常大当り指定、もしくは確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したあとに表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合に、非確変図柄を導出表示する場合を示したが、演出制御コマンドを正しく受信できなかった場合の処理方法は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、突然確変大当り指定の変動パターンコマンドを受信したにもかかわらず、小当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の可変表示の表示結果として小当り図柄(突然確変大当り図柄とは異なる図柄)を表示するようにしてもよい。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドの指定内容と表示結果コマンドの指定内容との整合がとれているか否かを判断するために、少なくとも大当りか否かや、確変大当りか否か、突然確変大当りか否か、小当りか否かを判断すればよい。
また、表示結果コマンド(第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンド)は受信したが、変動パターンコマンド(第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンド)の指定内容と表示結果コマンドの指定内容とが合致しない場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドに指定される内容をそのまま表示してもよいし、とりあえず遊技者にとって不利な内容を表示をしておいて、その後受信した演出制御コマンド(例えば、ファンファーレコマンドやエンディングコマンド)の指定内容にもとづいて表示してもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドの指定内容と表示結果コマンドの指定内容とが合致しない場合に、とりあえず「はずれ」を表示し、その後大当りを指定する演出制御コマンドを受信した場合には、「はずれ」を「大当り」の表示に差し替えて表示してもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りまたは小当りが発生したとき(突然確変指定または小当り指定の変動パターンコマンドや表示結果コマンドを受信したとき)、所定のフラグをセットし、突然確変大当りまたは小当りが終了した後に飾り図柄の変動表示を行う際に、確変状態であるか否か特定不能な演出パターンを用いて飾り図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変状態とは異なる背景色を可変表示装置9に表示させたり、確変状態とは異なる方向に背景図柄をスクロール表示させることによって、背景図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、突然確変大当りと決定したときに突然確変大当りを指定する表示結果コマンド(第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンド)を送信する場合を示したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りと決定したときであっても、通常の確変大当り(15ラウンドの確変大当り)を指定する表示結果コマンドと同じ表示結果コマンドを送信するようにしてもよい。そのようにしても、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、突然確変大当りを指定する変動パターンコマンド(第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンド)を受信したことにもとづいて、突然確変用の大当り図柄を導出表示することができる。
また、この実施の形態では、大当り遊技のラウンド中または大当り後のエンディングにおいて再抽選演出を実行することに決定した場合には、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを送信した後に、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを送信する場合を説明したが、確変大当り指定の変動パターンコマンドを送信した後に、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、変動パターンコマンド受信待ち処理(第1変動パターンコマンド受信待ち処理または第2変動パターンコマンド受信待ち処理)や背景図柄変動開始待ち処理において、受信した変動パターンコマンドが確変大当り指定であった場合には飾り図柄や背景図柄の停止図柄を決定しないようにしてもよい。そして、飾り図柄変動中処理(第1飾り図柄変動中処理または第2飾り図柄変動中処理)や背景図柄変動中(前半)処理において確変大当り指定の表示結果コマンド(再抽選なし)を受信すると、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択して、飾り図柄や背景図柄の停止図柄として確変図柄を決定するようにしてもよい。また、飾り図柄変動中処理や背景図柄変動中(前半)処理において再抽選付き確変大当り指定の表示結果コマンド(ラウンド中再抽選演出もしくは大当り後再抽選演出、またはそれら両方)を受信すると、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して、飾り図柄や背景図柄の停止図柄として非確変図柄を決定するようにしてもよい。また、例えば、変動パターンコマンド受信待ち処理や背景図柄変動開始待ち処理において、確変大当り指定の変動パターンコマンドを受信すると、とりあえず飾り図柄や背景図柄の停止図柄として確変図柄を決定するようにしてもよい。そして、飾り図柄変動中処理や背景図柄変動中(前半)処理において再抽選付き確変大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、飾り図柄や背景図柄の停止図柄として非確変図柄を決定しなおし、飾り図柄格納領域や背景図柄格納領域に上書きして格納するようにしてもよい。
また、確変大当り指定の変動パターンコマンドを送信した後に、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを送信する場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りを指定する変動パターンコマンドは受信されたが、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンド以外のコマンドが受信されたときには、可変表示時間が経過したことにもとづいて、可変表示装置9に確変図柄を導出表示する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変図柄を導出表示したときには、再抽選演出を実行しないように制御する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、ステップS2840〜S2843,S1810〜S1814の処理を実行しないように制御し、変動パターンコマンド受信待ち処理(第1変動パターンコマンド待ち処理または第2変動パターンコマンドパターン待ち処理)や背景図柄変動開始待ち処理において確変大当り指定の変動パターンコマンドを受信しても直ちに飾り図柄や背景図柄の停止図柄の決定を行わない。次いで、表示結果コマンドの受信に失敗し、飾り図柄変動中処理(第1飾り図柄変動中処理または第2飾り図柄変動中処理)のステップS1835〜S1837の処理でNと判定されたときや、背景図柄変動中(前半)処理のステップS915〜S917の処理でNと判定されたときに、コマンド解析処理のステップS1616でRAM領域に格納したEXTデータにもとづいて変動パターンコマンドが確変大当り指定であることを特定し、ステップS1840やステップS932に移行して確変時大当り図柄決定用テーブルを選択する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した確変時大当り図柄決定用テーブルにもとづいて、ステップS1842やステップS934で飾り図柄や背景図柄の停止図柄として確変図柄を決定し、ステップS1871やステップSS1873で導出表示する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景図柄変動中(前半)処理において、確変大当り指定であることを特定したときに、確変大当り演出フラグをセットするのみで、ラウンド中再抽選実行フラグや大当り後再抽選演出実行フラグをセットしない。そのようにすることによって、確変図柄を導出表示ししたときには、再抽選演出を実行しないように制御する。
また、再抽選演出を実行することに決定した場合に、通常大当り指定の変動パターンコマンドを送信した後に、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、変動パターンコマンド受信待ち処理や背景図柄変動開始待ち処理において、通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して、飾り図柄や背景図柄の停止図柄として非確変図柄を決定するようにしてもよい。また、飾り図柄変動中処理や背景図柄変動中(前半)処理において、通常大当り指定の表示結果コマンド(再抽選演出の実行の指定のあるものと、再抽選演出の実行の指定のないものとの両方を含む)を受信したことにもとづいて、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して、飾り図柄や背景図柄の停止図柄として非確変図柄を決定するようにしてもよい。また、再抽選演出を実行することに決定した場合に、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドと通常大当り専用の変動パターンコマンドとのいずれかを選択して送信した後に、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄(第1飾り図柄)および第2特別図柄(第2飾り図柄)の可変表示が同時に実行されうる形態を説明したが、同時に実行しないようにし、始動入賞があった順に第1特別図柄(第1飾り図柄)または第2特別図柄(第2飾り図柄)の可変表示を実行するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13に入賞して第1特別図柄の可変表示の実行条件が成立したが、未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示の実行条件の成立回数と、第2始動入賞口14に入賞して第2特別図柄の可変表示の実行条件が成立したが、未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示の実行条件の成立回数とを共通に記憶する特図保留メモリを備える。また、特図保留メモリは、8つのエントリを備え、各エントリに、保留番号と、ランダムRの値と、第1特別図柄または第2特別図柄を示す値とを対応付けて記憶してもよい。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄通常処理(または第2特別図柄通常処理)におけるステップS1501において、第2特別図柄が変動中でなく且つ開始条件の成立していない実行条件のうち最も早く成立した実行条件が第1の実行条件であるとき(特図保留メモリが第1特別図柄を示す値を記憶している場合に)のみ、特図保留メモリから乱数値を読み出す等、ステップS1507以降の処理を実行するようにしてもよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特図保留メモリと第2特図保留メモリとを別々に備え、それぞれ各エントリに、保留番号と、ランダムRの値と、入賞順を示す値とを対応付けて記憶することによって、入賞順を特定できるようにしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えば、第2特別図柄通常処理(または第1特別図柄通常処理)において第2保留記憶数が0でない(ステップS1502参照)ことにもとづいて第2特別図柄の変動を開始するときに、第2特別図柄の変動中であることを示す第2変動中フラグをセットするようにし、第2はずれ図柄停止処理または第2大当り終了処理においてリセットするようにしてもよい。そして、第1特別図柄プロセス処理(または第2特別図柄プロセス処理)において、第2変動中フラグがセットされていれば、ステップS300〜S307の処理に移行しないようにしてもよい。第2変動中フラグがリセットされた後に、第2特別図柄が変動中でなく且つ開始条件の成立していない実行条件のうち最も早く成立した実行条件が第1の実行条件であるときであれば、ステップS300〜S307の処理を実行するようにしてもよい。従って、この場合には、第1の開始条件は、現在記憶する保留記憶数のうち最も早く入賞したものが第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく第1保留記憶数であって、第1特別図柄の前回の可変表示が終了するとともに第2特別図柄の可変表示が実行されていないときに成立する。また、第2の開始条件は、現在記憶する保留記憶数のうち最も早く入賞したものが第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく第2保留記憶数であって、第2特別図柄の前回の可変表示が終了するとともに第1特別図柄の可変表示が実行されていないときに成立する。また、この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄(第1飾り図柄)と第2特別図柄(第2飾り図柄)とで、共通の変動パターンコマンドおよび共通の表示結果コマンドを送信するようにしてもよい。その場合には、変動パターンを送信する前に、今回の変動がいずれの特別図柄に対応する変動であるかを表示制御手段が認識可能なコマンドを送信すればよい。そのようにすれば、コマンドを共通化することによってコマンド数を削減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減できる。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターンコマンドおよび表示結果コマンドを送信する前に、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれに対応する可変表示であるかを示す演出制御コマンド(変動指定コマンド)を送信する。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1変動パターン設定処理(ステップS301参照)において、第1特別図柄に対応する可変表示であることを示す第1変動指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、コマンド解析処理(ステップS704参照)において、ステップS1613で読み出したコマンドが第1変動指定コマンドであった場合には、第1変動指定フラグをセットする。そして、読み出したコマンドが変動パターンコマンドであった場合には(ステップS1614参照)、第1変動指定フラグがセットされていれば、第1変動パターンとしてステップS1615でセーブする。また、読み出したコマンドが表示結果コマンドであった場合には(ステップS1618参照)、第1変動指定フラグがセットされていれば、第1表示結果コマンドを受信したものとして第1表示結果受信フラグをセットする。
上記のように構成すれば、第1特別図柄(第1飾り図柄)と第2特別図柄(第2飾り図柄)とで、変動パターンコマンドと表示結果コマンドとを共通化できるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信するコマンド数を削減することができる。なお、上記のように構成する場合であっても、遊技機は、1つの液晶表示装置(可変表示装置9)を備え、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bそれぞれに対応する第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9bを備える。なお、第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9bを可変表示装置9の表示領域の一部として設けるのではなく、例えば、可変表示装置9とは別に設けられた0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現してもよい。また、例えば、第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9bを、可変表示装置9とは別に設けられた液晶表示装置(LCD)で実現してもよい。また、第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9bは、ランプやLEDのような表示器で構成されていてもよい。さらに、第1飾り図柄表示部9aおよび第2飾り図柄表示部9bを設けずに、可変表示装置9において背景図柄の変動表示のみを行うようにしてもよい。
また、上記のように構成した場合には、始動入賞があった順に第1特別図柄(第1飾り図柄)または第2特別図柄(第2飾り図柄)の可変表示を実行するので、例えば、第1始動入賞口13、第1始動入賞口13、第2始動入賞口14および第1始動入賞口13の順に始動入賞した場合には、内部的には、第1飾り図柄、第1飾り図柄、第2飾り図柄および第1飾り図柄の順に可変表示が実行されるが、背景図柄表示部9cにおいては見た目上1つの背景図柄が4回実行される。
なお、始動入賞があった順に第1特別図柄(第1飾り図柄)または第2特別図柄(第2飾り図柄)の可変表示を実行するのではなく、例えば、始動入賞の順にかかわりなく、第1特別図柄(第1飾り図柄)の変動表示と第2特別図柄(第2飾り図柄)の変動表示とを交互に行うようにしてもよい。また、始動入賞の順にかかわりなく、第1特別図柄(第1飾り図柄)の変動表示と第2特別図柄(第2飾り図柄)の変動表示とのいずれかを優先して実行するようにしてもよい。例えば、高ベース状態に移行されているとき(すなわち、始動入賞口14が開状態であり入賞しやすくなっているとき)には第2特別図柄(第2飾り図柄)の変動表示を実行するようにし、低ベース状態であるとき(すなわち、始動入賞口14が閉状態であり、始動入賞口13の方が入賞しやすくなっているとき)には第1特別図柄(第1飾り図柄)の変動表示を実行するようにしてもよい。また、例えば、第1保留記憶数が第2保留記憶数より多いときには第1特別図柄(第1飾り図柄)の変動表示を実行するようにし、第2保留記憶数が第1保留記憶数より多いときには第2特別図柄(第2飾り図柄)の変動表示を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bに対して1つの可変表示装置9を備える場合を説明したが、遊技機は、2つの特別図柄表示器8a,8bそれぞれに対応する2つの可変表示装置を備えていてもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の可変表示に同期して、第1可変表示装置で左中右の第1飾り図柄の可変表示を実行したり、第1可変表示装置において再抽選演出を実行したりしてもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の可変表示に同期して、第2可変表示装置で左中右の第2飾り図柄の可変表示を実行したり、第2可変表示装置において再抽選演出を実行したりしてもよい。なお、この場合、所定の演出表示部は、第1特別図柄の可変表示に対応した第1飾り図柄の可変表示を実行する第1可変表示装置と、第2特別図柄の可変表示に対応した第2飾り図柄の可変表示を実行する第2可変表示装置とによって実現される。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、演出制御基板80を用いて全ての演出手段(可変表示装置9、音出力装置(スピーカ)27および各ランプ25,28a,28b,28c)を制御する場合を説明したが、別々の制御基板を用いて各演出手段を制御してもよい。以下、音出力装置27および各ランプ25,28a,28b,28cを制御する音/ランプ制御基板と、可変表示装置9を制御する図柄制御基板とを備えた第2の実施の形態を説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図76は、第2の実施の形態における中継基板77、音/ランプ制御基板80bおよび図柄制御基板80aの回路構成例を示すブロック図である。この実施の形態では、音/ランプ制御基板80bは、音出力装置27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行う。また、図柄制御基板80aは、可変表示装置9の表示制御を行う。また、この実施の形態では、「演出制御」とは、可変表示装置9の表示制御や、スピーカ27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行うことによって、遊技演出などの演出を行うことをいう。また、この実施の形態では、演出制御手段は、可変表示装置9の表示制御を行う図柄制御用マイクロコンピュータ100aと、スピーカ27の音出力制御、および各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行う音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bとによって実現される。また、この実施の形態では、表示制御手段は、可変表示装置9を制御する図柄制御用マイクロコンピュータ100aによって実現される。また、電気部品制御手段は、スピーカ27および各ランプ25,28a,28b,28cを制御する音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bによって実現される。
音/ランプ制御基板80bは、音/ランプ制御用CPU101bおよびRAMを含む音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bを搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。音/ランプ制御基板80bにおいて、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作する。
さらに、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、ランプドライバ352に対してランプを駆動する信号を出力する。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、ボタンランプ130などの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。音声合成用IC173は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bとランプドライバ352および音声合成IC173との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
図柄制御基板80aは、図柄制御用CPU101aおよびRAMを含む図柄制御用マイクロコンピュータ100aを搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。図柄制御基板80aにおいて、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行わせる。
図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから入力されたデータにもとづいて可変表示装置9の表示制御を実行する。
この実施の形態では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が図柄制御基板80aに搭載されている。VDP109は、図柄制御用マイクロコンピュータ100aとは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを可変表示装置9に出力する。
図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、図柄制御基板80aにおいて、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を図柄制御基板80aの内部に向かう方向にしか通過させない(図柄制御基板80aの内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を図柄制御基板80aに向かう方向にしか通過させない(図柄制御基板80aから中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図76には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、演出制御コマンド(例えば、変動パターンコマンド)にもとづいて、可変表示装置9を用いて行う演出内容を決定する。例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、可変表示装置9を用いて予告演出を行うか否かを決定する。また、例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、可変表示装置9を用いた予告演出の種類を決定する。
また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、主基板31からの演出制御コマンド(変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド)を、入出力ポート104を介して音/ランプ制御基板80bに送信する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、決定した演出内容(予告演出を行うか否かや、予告演出の種類)を示す演出内容指定コマンドを生成する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、生成した演出内容指定コマンドを、入出力ポート104を介して音/ランプ制御基板80bに送信する。
なお、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、決定した演出内容(予告演出を行うか否かや、予告演出の種類)を、演出制御コマンド(変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド)に付加してもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、演出内容を付加した演出制御コマンドを、入出力ポート104を介して音/ランプ制御基板80bに送信してもよい。例えば、この実施の形態では、図11に示すように、各変動パターンコマンド(8000(H)〜801B(H))のEXTデータ中の最初の3ビットは全て「0」である。図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、演出内容を変動パターンコマンドに付加する場合、例えば、決定した演出内容を特定可能な値をEXTデータの最初の3ビットの部分に付加して、音/ランプ制御基板80bに送信してもよい。
次に、図柄制御用マイクロコンピュータ100aの動作を説明する。図77は、第2の実施の形態における図柄制御用マイクロコンピュータ100aが実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対する電力供給が開始され、リセット信号がハイレベルになると、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、メイン処理を開始する。メイン処理では、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS781)。その後、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、タイマ割込フラグの監視(ステップS782)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、そのフラグをクリアし(ステップS783)、以下の図柄制御処理を実行する。
タイマ割込は例えば33ms毎にかかる。すなわち、図柄制御処理は、例えば33ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な図柄制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で図柄制御処理を実行してもよい。
図柄制御処理において、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS784)。なお、この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1の実施の形態で示したコマンド解析処理(図35に示す演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理)と同様の処理に従って、演出制御コマンドを解析する。
次いで、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、演出内容決定処理を行う(ステップS785)。演出内容決定処理では、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、演出制御コマンド(変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド)にもとづいて、可変表示装置9を用いて行う演出内容(予告演出を行うか否かや、予告演出の種類)を決定する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、決定した演出内容を示す演出内容指定コマンドを生成する。
次いで、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1飾り図柄プロセス処理を行う(ステップS787)。この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1の実施の形態で示したステップS705Aと同様の処理に従って、可変表示装置9の第1飾り図柄表示部9aにおける第1飾り図柄の可変表示を制御する。次いで、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第2飾り図柄プロセス処理を行う(ステップS788)。この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1の実施の形態で示したステップS705Bと同様の処理に従って、可変表示装置9の第2飾り図柄表示部9bにおける第2飾り図柄の可変表示を制御する。次いで、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、背景図柄プロセス処理を行う(ステップS789)。この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1の実施の形態で示したステップS706と同様の処理に従って、可変表示装置9の背景図柄表示部9cを用いた演出を制御する。
そして、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS790)。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、主基板31から受信した演出制御コマンドや、ステップS785の演出内容決定処理で生成した演出内容指定コマンドを、音/ランプ制御基板80bに送出する処理を行う(コマンド制御処理:ステップS791)。その後、ステップS782のタイマ割込フラグの確認を行う処理に戻る。
ステップS791のコマンド制御処理では、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、第1変動パターンコマンドの内容を特定可能な第1表示側変動パターンコマンドを音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する制御を行う。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第2変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、第2変動パターンコマンドの内容を特定可能な第2表示側変動パターンコマンドを音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する制御を行う。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、第1表示結果コマンドの内容を特定可能な第1表示側表示結果コマンドを音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する制御を行う。さらに、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第2表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、第2表示結果コマンドの内容を特定可能な第2表示側表示結果コマンドを音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する制御を行う。
なお、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1変動パターンコマンドを受信したときにのみ、第1表示側変動パターンコマンドを音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第2変動パターンコマンドを受信したときにのみ、第2表示側変動パターンコマンドを音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1表示結果コマンドを受信したときにのみ、第1表示側表示結果コマンドを音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第2表示結果コマンドを受信したときにのみ、第2表示側表示結果コマンドを音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する。
また、ステップS791のコマンド制御処理において、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドをそのまま音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信してもよく、受信した演出制御コマンドを加工した上で音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信するようにしてもよい。例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、変動パターンコマンドと表示結果コマンドとを1つの演出制御コマンドに作りなおして、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信してもよい。この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、例えば、変動パターンコマンドと表示結果コマンドとにもとづいて、飾り図柄および背景図柄の変動中に実行すべき演出の種類と演出時間のみ特定可能な演出制御コマンドと新たに生成し、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する。そのように構成すれば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信するコマンド数を低減することができる。
主基板31からの演出制御用のINT信号は図柄制御用マイクロコンピュータ100aの割込端子に入力されている。例えば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、図柄制御用マイクロコンピュータ100aにおいて割込がかかる。そして、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、受信した演出制御コマンドデータをコマンド受信バッファに格納する。
図78は、図77に示された演出内容決定処理(ステップS785)を示すフローチャートである。演出内容決定処理において、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1変動パターンコマンド受信フラグまたは第2変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS2851A)。
第1変動パターンコマンド受信フラグまたは第2変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の変動パターンを特定する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、特定した変動パターンにもとづいて、可変表示装置9を用いて実行すべき可変表示がリーチを伴う変動であるか否かを判定する(ステップS2852A)。例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、受信した変動パターンコマンドに示される変動パターンがリーチを伴うパターンである場合(例えば、図14に示すEXTデータ「01H」〜「08H」,「11H」〜「18H」である変動パターンである場合)、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、リーチを伴う変動であると判定する。なお、ステップS2851Aで第1変動パターンコマンド受信フラグまたは第2変動パターンコマンド受信フラグがセットされていなかった場合には、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、そのまま処理を終了する。
リーチを伴う変動であると判定した場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、予告演出実行決定用乱数(ランダム1)にもとづいて、予告演出を行うか否かを決定する(ステップS2853A)。例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、ランダム1が所定値と一致すると、可変表示装置9を用いた予告演出を行うと決定する。なお、ステップS2852Aでリーチを伴う変動でなかった場合には、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、そのまま処理を終了する。
ステップS2854Aで予告演出を行わないと決定した場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、変動パターンコマンドを受信しているとともに表示結果指定コマンドを受信している場合には、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに転送し、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、スピーカおよび各ランプ25,28a,28b,28cを用いた遊技演出を実行することになる。この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、ステップS2854Aで予告演出を行わないと決定すると、予告演出を行わない旨を指定する通知コマンドを生成し、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する(ステップS2857A)。
予告演出を行うと決定すると(ステップS2854A)、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、予告演出種類決定用乱数(ランダム2)にもとづいて、可変表示装置9を用いて行わせる予告演出の種類を決定する(ステップS2855A)。例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、ランダム2にもとづいて、予告演出において、背景図柄をどの程度の速度で変動させるかや、背景図柄をいずれの回転方向に変動させるか、可変表示装置9にいずれのキャラクタを登場させるかを決定する。なお、ステップS2854Aで予告演出を実行しないと決定した場合には、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、そのまま処理を終了する。
また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、決定した演出内容(予告演出を行うか否かや、予告演出の種類)を示す演出内容指定コマンドを生成する。そして、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、生成した演出内容指定コマンドを、音/ランプ制御基板80bに対して送信する処理を行う(ステップS2856A)。なお、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、演出内容指定コマンドとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した表示結果指定コマンドおよび変動パターンコマンドを音/ランプ制御基板80bに転送(送信)する。そして、音/ランプ制御基板80bの音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから受信した演出内容指定コマンド、表示結果指定コマンドおよび変動パターンコマンドにもとづいて、スピーカ27および各ランプ25,28a,28b,28cを用いた遊技演出を行う。
なお、ステップS2856Aにおいて、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、演出内容指定コマンドを生成するのでなく、決定した演出内容を、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンドに付加してもよい。例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、コマンドのヘッダ部分に演出内容を示す値を付加することによって、演出内容を変動パターンコマンドや表示結果指定コマンドに付加する。この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、変動パターンコマンドのみのヘッダ部分に演出内容を示す値を付加してもよく、表示結果指定コマンドのみのヘッダ部分に演出内容を示す値を付加してもよい。さらに、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドの両方のヘッダ部分に演出内容を示す値を付加してもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、演出内容を付加した変動パターンコマンドや表示結果指定コマンドを、音/ランプ制御基板80bに対して送信する処理を行ってもよい。なお、予告演出を行わない場合には、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、そのまま音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに転送することになる。
また、この実施の形態では、ステップS2856Aで送信テーブルのアドレスがセットされたことにもとづいて、図柄制御メイン処理におけるコマンド制御処理(ステップS791参照)が実行されることによって、演出内容指定コマンドが音/ランプ制御基板80bに送信される。
また、この実施の形態では、演出内容決定処理において、予告演出の実行の有無および予告演出の内容を決定する場合を説明したが、演出モードを変更するか否かを決定するようにしてもよい。例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、現在の遊技状態の種類に応じて、異なる演出モードで遊技演出を行う。例えば、遊技状態が高ベース状態か否かに従って、異なる演出モードで遊技演出を行う。また、大当りの際に遊技状態が変化すると、例えば、主基板31から受信した特定大当り終了表示コマンドにもとづいて、遊技演出を行う際の演出モードを変更する。この場合に、所定の演出変更決定用乱数を用いた判定により演出モードを変更すると決定されると、現在の遊技状態に関わらず、演出モードが変更され、変更後の演出モードで遊技演出が行われる。なお、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、例えば、所定の演出変更決定用乱数があらかじめ決められている1つの値と一致した場合には、演出モードを変更すると決定する。さらに、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、演出モードを変更する場合に、所定の変更後演出決定用乱数を用いた判定により、いずれの演出モードに変更するかを決定するようにしてもよい。
以上のように、この実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、確変大当り/通常大当りを指定する第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドは受信したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560からデータ化けなどの原因によって第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを正しく受信できなかったときには、可変表示装置9に飾り図柄や背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。そのように構成することによって、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンドを受信できなかった場合であっても、飾り図柄や背景図柄の変動表示の表示結果を遊技者に認識させることができ、遊技者に必要以上に不利益を与えることを防止できる。さらに、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したコマンドにもとづいて、各演出手段を用いた遊技演出の内容の少なくとも一部を決定するので、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減することができる。
また、この実施の形態において、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンド(第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンド)に加えて、通常大当り指定の変動パターンコマンドや確変大当り指定の変動パターンコマンドを受信した場合にも、表示結果コマンド(第1表示結果コマンドまたは第2表示結果コマンド)の指定内容にもとづいて停止図柄を決定するように構成すれば、確変大当りを指定する変動パターンコマンド、通常大当りを指定する変動パターンコマンド、または確変大当り/通常大当りを指定する変動パターンコマンドは受信したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560からデータ化けなどの原因によって表示結果コマンドを正しく受信できなかったときには、可変表示装置9に飾り図柄や背景図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示するようにすることができる。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合であっても、飾り図柄や背景図柄の変動表示の表示結果を遊技者に認識させることができ、遊技者に必要以上に不利益を与えることを防止できる。
なお、この実施の形態では、別々の制御基板を用いて各演出手段を制御する例として、図柄制御基板80aに搭載された図柄制御用マイクロコンピュータ100aが、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを音/ランプ制御基板80bに搭載された音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに転送する場合を説明したが、別々の制御基板を用いて各演出手段を制御する態様は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bが、最初に遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御コマンドを受信し、図柄制御用マイクロコンピュータ100aに転送するようにしてもよい。
図79は、中継基板77、音/ランプ制御基板80bおよび図柄制御基板80aの他の回路構成例を示すブロック図である。図79に示す例では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、演出制御コマンド(例えば、変動パターンコマンド)にもとづいて、可変表示装置9を用いて行う演出内容を決定する。例えば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、可変表示装置9を用いて予告演出を行うか否かを決定する。また、例えば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、可変表示装置9を用いた予告演出の種類を決定する。
また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、主基板31からの演出制御コマンド(変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド)を、入出力ポート104を介して図柄制御基板80aに送信する。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、決定した演出内容(予告演出を行うか否かや、予告演出の種類)を示す演出内容指定コマンドを生成する。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、生成した演出内容指定コマンドを、入出力ポート104を介して図柄制御基板80aに送信する。
なお、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、決定した演出内容(予告演出を行うか否かや、予告演出の種類)を、演出制御コマンド(変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド)に付加してもよい。そして、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、演出内容を付加した演出制御コマンドを、入出力ポート104を介して図柄制御基板80aに送信してもよい。例えば、この実施の形態では、図11に示すように、各変動パターンコマンド(8000(H)〜801B(H))のEXTデータ中の最初の4ビットは全て「0」である。図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、演出内容を変動パターンコマンドに付加する場合、例えば、決定した演出内容を特定可能な値をEXTデータの最初の4ビットの部分に付加して、図柄制御基板80aに送信してもよい。
図80に示す音/ランプ制御手段(音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100b)の動作を説明する。図80は、音/ランプ制御基板80bに搭載されている音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100b(具体的には、音/ランプ制御用CPU101b)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対する電力供給が開始され、リセット信号がハイレベルになると、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、メイン処理を開始する。メイン処理では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS881)。その後、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、タイマ割込フラグの監視(ステップS882)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、そのフラグをクリアし(ステップS883)、以下の音/ランプ制御処理を実行する。
タイマ割込は例えば33ms毎にかかる。すなわち、音/ランプ制御処理は、例えば33ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な音/ランプ制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で音/ランプ制御処理を実行してもよい。
音/ランプ制御処理において、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS884)。
次いで、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、演出内容決定処理を行う(ステップS885)。演出内容決定処理では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、演出制御コマンド(変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド)にもとづいて、可変表示装置9を用いて行う演出内容(予告演出を行うか否かや、予告演出の種類)を決定する。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、決定した演出内容を示す演出内容指定コマンドを生成する。
次いで、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、音出力処理を行う(ステップS886)。この場合、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、音声合成用IC703に対して音番号データ(例えば、変動パターンコマンドに示される変動パターンに対応する音番号データ)を出力する。そして、音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。
次いで、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、ランプ表示処理を行う(ステップS887)。この場合、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、プロセスデータ中に設定されているランプ制御実行データにもとづいてランプ制御を行う。
また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS888)。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、主基板31から受信した演出制御コマンドや、ステップS885の演出内容決定処理で生成した演出内容指定コマンドを、図柄制御基板80aに送出する処理を行う(コマンド制御処理:ステップS889)。その後、ステップS882のタイマ割込フラグの確認を行う処理に戻る。
ステップS889のコマンド制御処理では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、第1変動パターンコマンドの内容を特定可能な第1音/ランプ側変動パターンコマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する制御を行う。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第2変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、第2変動パターンコマンドの内容を特定可能な第2音/ランプ側変動パターンコマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する制御を行う。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、第1表示結果コマンドの内容を特定可能な第1音/ランプ側表示結果コマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する制御を行う。さらに、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第2表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、第2表示結果コマンドの内容を特定可能な第2音/ランプ側表示結果コマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する制御を行う。
なお、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1変動パターンコマンドを受信したときにのみ、第1音/ランプ側変動パターンコマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第2変動パターンコマンドを受信したときにのみ、第2音/ランプ側変動パターンコマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1表示結果コマンドを受信したときにのみ、第1音/ランプ側表示結果コマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第2表示結果コマンドを受信したときにのみ、第2音/ランプ側表示結果コマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する。
また、この実施の形態では、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bから受信した第1音/ランプ側変動パターンコマンドや、第2音/ランプ側変動パターンコマンド、第1音/ランプ側表示結果コマンド、第2音/ランプ側表示結果コマンドにもとづいて、第1の実施の形態における演出制御用マイクロコンピュータ100と同様の処理に従って、各飾り図柄や背景図柄を用いた表示制御を行う。なお、この場合に、第1の実施の形態における第1変動パターンコマンドを第1音/ランプ側変動パターンコマンドと読み替え、第2変動パターンコマンドを第2音/ランプ側変動パターンコマンドと読み替え、第1表示結果コマンドを第1音/ランプ側表示結果コマンドと読み替え、第2表示結果コマンドを第2音/ランプ側表示結果コマンドと読み替えて考えればよい。
図81は、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bから図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。以下、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bから図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送出される演出制御コマンドを、音/ランプ側演出制御コマンドともいう。なお、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを、そのまま音/ランプ側演出制御コマンドとして、図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信してもよい。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御コマンドを受信したことにもとづいて、図81に示す音/ランプ側演出制御コマンドを生成し、図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信してもよい。
図81に示す例において、コマンド7000(H)〜700B(H)は、第1特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9の第1飾り図柄表示部9aにおいて可変表示される第1飾り図柄の変動パターンを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第1音/ランプ側変動パターンコマンド)である。なお、第1変動パターンを指定する音/ランプ側演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、コマンド7000(H)〜700B(H)のいずれかを受信すると、可変表示装置9の第1飾り図柄表示部9aにおいて第1飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
この実施の形態では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、第1変動パターンコマンドの内容を特定可能な第1音/ランプ側変動パターンコマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する。具体的には、はずれ指定の第1変動パターンコマンド8000(H)〜8003(H)のいずれかを受信したことにもとづいて、はずれ指定の第1音/ランプ側変動パターンコマンド7000(H)〜7003(H)を送信する。また、確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンド8004(H)〜8006(H)のいずれかを受信したことにもとづいて、確変大当り/通常大当り兼用の第1音/ランプ側変動パターンコマンド7004(H)〜7006(H)を送信する。また、確変大当り指定の第1変動パターンコマンド8007(H)を受信したことにもとづいて、確変大当り指定の第1音/ランプ側変動パターンコマンド7007(H)を送信する。また、通常大当り指定の第1変動パターンコマンド8008(H)を受信したことにもとづいて、通常大当り指定の第1音/ランプ側変動パターンコマンド7008(H)を送信する。また、突然確変大当り指定の第1変動パターンコマンド8009(H)を受信したことにもとづいて、突然確変大当り指定の第1音/ランプ側変動パターンコマンド7009(H)を送信する。また、小当り指定の第1変動パターンコマンド800A(H)を受信したことにもとづいて、小当り指定の第1音/ランプ側変動パターンコマンド700A(H)を送信する。さらに、短縮変動指定の第1変動パターンコマンド800B(H)を受信したことにもとづいて、短縮変動指定の第1音/ランプ側変動パターンコマンド700B(H)を送信する。
コマンド7010(H)〜701B(H)は、第2特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9の第2飾り図柄表示部9bにおいて可変表示される第2飾り図柄の変動パターンを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第2音/ランプ側変動パターンコマンド)である。なお、第2変動パターンを指定する音/ランプ側演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド7010(H)〜701B(H)のいずれかを受信すると、可変表示装置9の第2飾り図柄表示部9bにおいて第2飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
この実施の形態では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第2変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、第2変動パターンコマンドの内容を特定可能な第2音/ランプ側変動パターンコマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する。具体的には、はずれ指定の第2変動パターンコマンド8010(H)〜8013(H)のいずれかを受信したことにもとづいて、はずれ指定の第2音/ランプ側変動パターンコマンド7010(H)〜7013(H)を送信する。また、確変大当り/通常大当り兼用の第2変動パターンコマンド8014(H)〜8016(H)のいずれかを受信したことにもとづいて、確変大当り/通常大当り兼用の第2音/ランプ側変動パターンコマンド7014(H)〜7016(H)を送信する。また、確変大当り指定の第2変動パターンコマンド8017(H)を受信したことにもとづいて、確変大当り指定の第2音/ランプ側変動パターンコマンド7017(H)を送信する。また、通常大当り指定の第2変動パターンコマンド8018(H)を受信したことにもとづいて、通常大当り指定の第2音/ランプ側変動パターンコマンド7018(H)を送信する。また、突然確変大当り指定の第2変動パターンコマンド8019(H)を受信したことにもとづいて、突然確変大当り指定の第2音/ランプ側変動パターンコマンド7019(H)を送信する。また、小当り指定の第2変動パターンコマンド801A(H)を受信したことにもとづいて、小当り指定の第2音/ランプ側変動パターンコマンド701A(H)を送信する。さらに、短縮変動指定の第2変動パターンコマンド801B(H)を受信したことにもとづいて、短縮変動指定の第2音/ランプ側変動パターンコマンド701B(H)を送信する。
コマンド7C00(H)は、第1変動パターンコマンドで指定する第1飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第1音/ランプ側はずれ指定コマンド)である。コマンド7C01(H)は、第1変動パターンコマンドで指定する第1飾り図柄の可変表示の表示結果を通常大当りとすることを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第1音/ランプ側通常大当り指定コマンド)である。コマンド7C02(H)は、第1変動パターンコマンドで指定する第1飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りとすることを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第1音/ランプ側確変大当り指定コマンド)である。
コマンド7C03(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における第1飾り図柄および背景図柄の可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行することを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第1音/ランプ側ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。コマンド7C04(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における第1飾り図柄および背景図柄の可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行することを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第1音/ランプ側大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。コマンド7C05(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における第1飾り図柄および背景図柄の可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技のラウンド中および大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行することを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第1音/ランプ側再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。
この実施の形態では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、第1表示結果コマンドの内容を特定可能な第1音/ランプ側表示結果コマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する。具体的には、はずれ指定の第1表示結果コマンド8C00(H)を受信したことにもとづいて、はずれ指定の第1音/ランプ側表示結果コマンド7C00(H)を送信する。また、通常大当り指定の第1表示結果コマンド8C01(H)を受信したことにもとづいて、通常大当り指定の第1音/ランプ側表示結果コマンド7C01(H)を送信する。また、確変大当り指定の第1表示結果コマンド8C02(H)〜8C05(H)のいずれかを受信したことにもとづいて、確変大当り指定の第1音/ランプ側表示結果コマンド7C02(H)〜7C05(H)を送信する。また、突然確変大当り指定の第1表示結果コマンド8C06(H)を受信したことにもとづいて、突然確変大当り指定の第1音/ランプ側表示結果コマンド7C06(H)を送信する。さらに、小当り指定の第1表示結果コマンド8C07(H)を受信したことにもとづいて、小当り指定の第1音/ランプ側表示結果コマンド7C07(H)を送信する。
コマンド7C10(H)は、第2変動パターンコマンドで指定する第2飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第2音/ランプ側はずれ指定コマンド)である。コマンド7C11(H)は、第2変動パターンコマンドで指定する第2飾り図柄の可変表示の表示結果を通常大当りとすることを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第2音/ランプ側通常大当り指定コマンド)である。コマンド7C12(H)は、第2変動パターンコマンドで指定する第2飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りとすることを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第2音/ランプ側確変大当り指定コマンド)である。
コマンド7C13(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における第2飾り図柄および背景図柄の可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行することを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第2音/ランプ側ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。コマンド7C14(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における第2飾り図柄および背景図柄の可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行することを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第2音/ランプ側大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。コマンド7C15(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における第2飾り図柄および背景図柄の可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技のラウンド中および大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行することを指定する音/ランプ側演出制御コマンド(第2音/ランプ側再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。
この実施の形態では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第2表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、第2表示結果コマンドの内容を特定可能な第2音/ランプ側表示結果コマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する。具体的には、はずれ指定の第2表示結果コマンド8C10(H)を受信したことにもとづいて、はずれ指定の第2音/ランプ側表示結果コマンド7C10(H)を送信する。また、通常大当り指定の第2表示結果コマンド8C11(H)を受信したことにもとづいて、通常大当り指定の第2音/ランプ側表示結果コマンド7C11(H)を送信する。また、確変大当り指定の第2表示結果コマンド8C12(H)〜8C15(H)のいずれかを受信したことにもとづいて、確変大当り指定の第2音/ランプ側表示結果コマンド7C12(H)〜7C15(H)を送信する。また、突然確変大当り指定の第2表示結果コマンド8C16(H)を受信したことにもとづいて、突然確変大当り指定の第2音/ランプ側表示結果コマンド7C16(H)を送信する。さらに、小当り指定の第2表示結果コマンド8C17(H)を受信したことにもとづいて、小当り指定の第2音/ランプ側表示結果コマンド7C17(H)を送信する。
なお、図81に示された音/ランプ側演出制御コマンド以外の音/ランプ側演出制御コマンドも音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bから図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信される。例えば、図11〜図13に示された演出制御コマンドそれぞれに対応する音/ランプ側演出制御コマンドや、大当り遊技に関するより詳細な音/ランプ側演出制御コマンド、遊技状態を示す音/ランプ側演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す音/ランプ側演出制御コマンド)も図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信される。
また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、ステップS885の演出内容決定処理において、図78に示すステップS2851A〜S2857Aと同様の処理に従って、演出内容(予告演出の実行の有無や、予告演出の種類)を決定し、決定した演出内容を含む演出内容コマンドを生成する。そして、ステップS889のコマンド制御処理で演出内容コマンドを、図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する。
図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、図77に示したステップS781〜S790と同様の処理に従ってメイン処理を実行する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、ステップS787に相当する第1飾り図柄プロセス処理において、図38に示した第1飾り図柄プロセス処理と同様の処理に従って、可変表示装置9の表示制御を行う。また、ステップS788に相当する第2飾り図柄プロセス処理において、図38に示した第1飾り図柄プロセス処理と同様の処理に従って、可変表示装置9の表示制御を行う。また、ステップS789に相当する背景図柄プロセス処理において、図46に示した背景図柄プロセス処理と同様の処理に従って、可変表示装置9の表示制御を行う。この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bから受信した演出内容コマンドにもとづいて、背景図柄プロセス処理において予告演出を実行する。具体的には、演出内容コマンドにおいて予告演出の実行が指定されている場合には、演出内容コマンドで指定された予告演出の種類に応じて、背景図柄変動開始待ち処理で予告演出を含むプロセスデータを選択する(ステップS1824参照)。そして、選択したプロセスデータの内容に従って、背景図柄の変動中に予告演出を実行する(ステップS962,S986,S645参照)。例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、可変表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを登場させることによって大当りを予告する演出を行う。
なお、図79〜図81に示す例では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bが決定した演出内容に従って図柄制御用マイクロコンピュータ100aが予告演出を実行する場合を説明したが、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが演出内容を決定するようにしてもよい。この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、メイン処理において演出内容決定処理を実行し、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bから受信した音/ランプ側変動パターンコマンドや音/ランプ側表示結果コマンドにもとづいて、演出内容(予告演出の実行の有無や、予告演出の種類)を決定するようにしてもよい。そして、決定した演出内容に従って背景図柄の変動中に予告演出を実行するようにしてもよい。
図79〜図81に示す遊技機では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄通常処理でステップS1509,S1510,S1519の処理に従って、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当り図柄にするか否かと、確変大当りとするか否かとを決定する。また、第1変動パターン設定処理でステップS203,S204,S205,S206の処理に従って、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間を決定する。また、第2特別図柄通常処理でステップS1509,S1510,S1519と同様の処理に従って、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当り図柄にするか否かと、確変大当りとするか否かとを決定する。また、第2変動パターン設定処理でステップS203,S204,S205,S206と同様の処理に従って、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間を決定する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出図柄コマンド制御処理で、図33(A)に示すコマンド送信テーブルに従ってステップS332a〜S343aを実行することによって、決定された可変表示時間を特定可能な第1変動パターンコマンドを音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する。また、演出図柄コマンド制御処理で、図33(B)に示すコマンド送信テーブルに従ってステップS332b〜S343bを実行することによって、決定された可変表示時間を特定可能な第2変動パターンコマンドを音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する。また、図33(A)に示すコマンド送信テーブルに従ってステップS332a〜S343aを実行することによって、大当り図柄とするか否かと確変大当りとするか否かとの決定結果を特定可能な第1表示結果コマンドを音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する。また、図33(B)に示すコマンド送信テーブルに従ってステップS332b〜S343bを実行することによって、大当り図柄とするか否かと確変大当りとするか否かとの決定結果を特定可能な第2表示結果コマンドを音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する。
音/ランプ制御用マイクロコンピュータ(電気部品制御手段)100bは、第1変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、第1変動パターンコマンドの内容を特定可能な第1音/ランプ側変動パターンコマンド(図81に示すコマンド7000(H)〜700B(H))を、図柄制御用マイクロコンピュータ(表示制御手段)100aに送信する(ステップS889参照)。また、第2変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、第2変動パターンコマンドの内容を特定可能な第2音/ランプ側変動パターンコマンド(図81に示すコマンド7010(H)〜701B(H))を、図柄制御用マイクロコンピュータ(表示制御手段)100aに送信する(ステップS889参照)。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、第1表示結果コマンドの内容を特定可能な第1音/ランプ側表示結果コマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する(ステップS889参照)。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、第2表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、第2表示結果コマンドの内容を特定可能な第2音/ランプ側表示結果コマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する(ステップS889参照)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当り図柄とするか否かや、確変大当りとするか否か、第1特別図柄の可変表示時間の決定結果にもとづいて、第1特別図柄表示器8aの第1特別図柄の可変表示を実行し、決定された第1特別図柄の可変表示時間が経過したことにもとづいて、第1特別図柄表示器8aに表示結果を導出表示する。また、第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当り図柄とするか否かや、確変大当りとするか否か、第2特別図柄の可変表示時間の決定結果にもとづいて、第2特別図柄表示器8bの第2特別図柄の可変表示を実行し、決定された第2特別図柄の可変表示時間が経過したことにもとづいて、第2特別図柄表示器8bに表示結果を導出表示する。
また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、ステップS1825〜S1831,S941〜S987,S611〜S645,S1870〜S1876の処理に従って、第1音/ランプ側変動パターンコマンドおよび第1音/ランプ側表示結果コマンドにもとづいて背景図柄表示部9cの背景図柄の可変表示を実行したときに、第1音/ランプ側変動パターンコマンドで特定される可変表示時間が経過したことにもとづいて背景図柄表示部9cに表示結果を導出表示する。また、ステップS1825〜S1831,S941〜S987,S611〜S645,S1870〜S1876の処理に従って、第2音/ランプ側変動パターンコマンドおよび第2音/ランプ側表示結果コマンドにもとづいて背景図柄表示部9cの背景図柄の可変表示を実行したときに、第2音/ランプ側変動パターンコマンドで特定される可変表示時間が経過したことにもとづいて背景図柄表示部9cに表示結果を導出表示する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1変動パターンコマンドを送信するときに、第1変動パターンコマンドとして可変表示装置9の第1飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りにすると決定されたことを特定可能な第1変動パターンコマンド(コマンド8007(H)、特定表示用移行条件成立可変表示コマンド)を送信する。また、第1変動パターンコマンドとして、可変表示装置9の第1飾り図柄の可変表示の表示結果を通常大当りにすると決定されたことを特定可能な第1変動パターンコマンド(コマンド8008(H)、特定表示用移行条件非成立可変表示コマンド)を送信する。また、第1変動パターンコマンドとして、第1特別図柄表示器8aの第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当りにすると決定されたことのみを特定可能な第1変動パターンコマンド(確変大当り/通常大当り兼用の第1変動パターンコマンド:コマンドコマンド8004(H)〜8006(H)、第1特定表示用可変表示コマンド)を送信する。また、第1変動パターンコマンドとして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄表示器9aの第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当りにしないと決定されたことを特定可能な第1変動パターンコマンド(コマンド8000(H)〜8003(H)、第1非特定表示用可変表示コマンド)を送信する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2変動パターンコマンドを送信するときに、第2変動パターンコマンドとして、可変表示装置9の第2飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りにすると決定されたことを特定可能な第2変動パターンコマンド(コマンド8017(H)、特定表示用移行条件成立可変表示コマンド)を送信する。また、第2変動パターンコマンドとして、可変表示装置9の第2飾り図柄の可変表示の表示結果を通常大当りにすると決定されたことを特定可能な第2変動パターンコマンド(コマンド8018(H)、特定表示用移行条件非成立可変表示コマンド)を送信する。また、第2変動パターンコマンドとして第2特別図柄表示器8bの第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りにすると決定されたことのみを特定可能な第2変動パターンコマンド(確変大当り/通常大当り兼用の第2変動パターンコマンド:コマンドコマンド8014(H)〜8016(H)、第2特定表示用可変表示コマンド)を送信する。また、第2変動パターンコマンドとして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄表示器8bの第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りにしないと決定されたことを特定可能な第2変動パターンコマンド(コマンド8010(H)〜8013(H)、第2非特定表示用可変表示コマンド)を送信する。
また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、ステップS932と同様の処理で選択した確変時大当り図柄決定用テーブルを用いてステップS934と同様の処理で決定した確変図柄をステップS1873と同様の処理で導出表示する。すなわち、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1特定表示用可変表示コマンド(コマンド8004(H)〜8006(H))を受信したことにもとづいて送信された第1音/ランプ側変動パターンコマンド(コマンド7004(H)〜7006(H))と、第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当り図柄とすると決定されるとともに確変大当りとすると決定されたことを特定可能な第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて送信された第1音/ランプ側表示結果コマンド(図81に示すコマンド7C02(H))とを受信したときに、可変表示時間が経過したことにもとづいて、背景図柄の大当り図柄として、大当り遊技状態が終了したのちに確変状態に移行することを示す確変図柄を背景図柄表示部9cに導出表示する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第2特定表示用可変表示コマンド(コマンド8014(H)〜8016(H))を受信したことにもとづいて送信された第2音/ランプ側変動パターンコマンドと、第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当り図柄とすると決定されるとともに確変大当りとすると決定されたことを特定可能な第2表示結果コマンドを受信したことにもとづいて送信された第2音/ランプ側表示結果コマンド(図81に示すコマンド7C12(H))とを受信したときに、可変表示時間が経過したことにもとづいて、背景図柄の大当り図柄として、大当り遊技状態が終了したのちに確変状態に移行することを示す確変図柄を背景図柄表示部9cに導出表示する。
また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、ステップS933と同様の処理で選択した通常時大当り図柄決定用テーブルを用いてステップS934と同様の処理で決定した非確変図柄をステップS1873と同様の処理で導出表示する。すなわち、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1特定表示用可変表示コマンド(コマンド8004(H)〜8006(H))を受信したことにもとづいて送信された第1音/ランプ側変動パターンコマンド(コマンド7004(H)〜7006(H))と、第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当り図柄とすると決定されるとともに通常大当りとすると決定されたことを特定可能な第1表示結果コマンドを受信したことにもとづいて送信された第1音/ランプ側表示結果コマンド(図81に示すコマンド7C01(H))とを受信したときに、可変表示時間が経過したことにもとづいて、背景図柄の大当り図柄として、大当り遊技状態が終了したのちに通常状態に移行することを示す非確変図柄を背景図柄表示部9cに導出表示する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第2特定表示用可変表示コマンド(コマンド8014(H)〜8016(H))を受信したことにもとづいて送信された第2音/ランプ側変動パターンコマンド(例えば、コマンド7014(H)〜7016(H))と、第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当り図柄とすると決定されるとともに通常大当りとすると決定されたことを特定可能な第2表示結果コマンドを受信したことにもとづいて送信された第2音/ランプ側表示結果コマンド(図81に示すコマンド7C11(H))とを受信したときに、可変表示時間が経過したことにもとづいて、背景図柄の大当り図柄として、大当り遊技状態が終了したのちに通常状態に移行することを示す非確変図柄を背景図柄表示部9cに導出表示する。
また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、ステップS1805と同様の処理で決定したはずれ図柄をステップS1876と同様の処理で導出表示する。すなわち、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1非特定表示用可変表示コマンド(コマンド8000(H)〜8003(H))を受信したことにもとづいて送信された第1音/ランプ側変動パターンコマンド(コマンド7000(H)〜7003(H))を受信したときに、可変表示時間が経過したことにもとづいて、背景図柄の停止図柄としてはずれ図柄を背景図柄表示部9cに導出表示する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第2非特定表示用可変表示コマンド(コマンド8010(H)〜8013(H))を受信したことにもとづいて送信された第2音/ランプ側変動パターンコマンド(コマンド7010(H)〜7013(H))を受信したときに、可変表示時間が経過したことにもとづいて、背景図柄の停止図柄としてはずれ図柄を背景図柄表示部9cに導出表示する。
また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、ステップS911と同様の処理でNと判定し、ステップS913と同様の処理でYと判定したときに、ステップS933と同様の処理で選択した通常時大当り図柄決定用テーブルを用いてステップS934と同様の処理で決定した非確変図柄をステップS1873と同様の処理で導出表示する。すなわち、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1特定表示用可変表示コマンド(コマンド8004(H)〜8006(H))を受信したことにもとづいて送信された第1音/ランプ側変動パターンコマンド(コマンド7004(H)〜7006(H))は受信したが、第1音/ランプ側表示結果コマンドを受信できず、可変表示時間が経過したときに、背景図柄表示部9cに非確変図柄を導出表示する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第2特定表示用可変表示コマンド(コマンド8014(H)〜8016(H))を受信したことにもとづいて送信された第2音/ランプ側変動パターンコマンド(コマンド7014(H)〜7016(H))は受信したが、第2音/ランプ側表示結果コマンドを受信できず、可変表示時間が経過したときに、背景図柄表示部9cに非確変図柄を導出表示する。
また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、ステップS915、S916またはS917と同様の処理でNと判定したときに、ステップS933と同様の処理で選択した通常時大当り図柄決定用テーブルを用いてステップS934と同様の処理で決定した非確変図柄をステップS1873と同様の処理で導出表示する。すなわち、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1特定表示用可変表示コマンド(コマンド8004(H)〜8006(H))を受信したことにもとづいて送信された第1音/ランプ側変動パターンコマンド(コマンド7004(H)〜7006(H))は受信したが、データ化けなどの原因によって第1音/ランプ側表示結果コマンドを正しく受信できなかったときには、可変表示時間が経過したときに、背景図柄表示部9cに非確変図柄を導出表示する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第2特定表示用可変表示コマンド(コマンド8014(H)〜8016(H))を受信したことにもとづいて送信された第2音/ランプ側変動パターンコマンド(コマンド7014(H)〜7016(H))は受信したが、データ化けなどの原因によって第2音/ランプ側表示結果コマンドを正しく受信できなかったときには、可変表示時間が経過したときに、背景図柄表示部9cに非確変図柄を導出表示する。
なお、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが音/ランプ側表示結果コマンドを受信できなかった場合(データ化けなどの原因によって正しく受信できなかったときを含む)には、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bが表示結果コマンドを受信できなかったために(または、データ化けなどの原因によって正しく受信できなかったために)音/ランプ側表示結果コマンド自体が送信されなかった場合と、送信されたが図柄制御用マイクロコンピュータ100aが音/ランプ側表示結果コマンドの受信に失敗した場合(データ化けなどの原因によって正しく受信できなかったときを含む)との両方が考えられるが、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、いずれの場合であっても、音/ランプ側表示結果コマンドを受信できなかったときには、可変表示装置9に非確変図柄を導出表示する。
また、この実施の形態では、別々の制御基板を用いて各演出手段を制御する例として、遊技機が図柄制御基板80aと音/ランプ制御基板80bとを備える場合を説明したが、他の種類の制御基板を複数備えるものであってもよい。例えば、遊技機は、可変表示装置9とスピーカ27とを制御する図柄/音制御基板と、各ランプ25,28a,28b,28cを制御するランプ制御基板とを備えていてもよい。この場合、表示制御手段は、可変表示装置9を制御する図柄/音制御基板が搭載する図柄/音制御用マイクロコンピュータによって実現される。また、電気部品制御手段は、各ランプを制御するランプ制御基板が搭載するランプ制御用マイクロコンピュータによって実現される。また、図柄/音制御基板が搭載する図柄/音制御用マイクロコンピュータが演出内容を決定し、ランプ制御基板が搭載するランプ制御用マイクロコンピュータに、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した各演出制御コマンドを転送するとともに、決定した演出内容を含む演出内容指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、例えば、遊技機は、可変表示装置9と各ランプ25,28a,28b,28cとを制御する図柄/ランプ制御基板と、スピーカ27を制御する音制御基板とを備えていてもよい。この場合、表示制御手段は、可変表示装置9を制御する図柄/ランプ制御基板が搭載する図柄/ランプ制御用マイクロコンピュータによって実現される。また、電気部品制御手段は、スピーカを制御する音制御基板が搭載する音制御用マイクロコンピュータによって実現される。また、図柄/ランプ制御基板が搭載する図柄/ランプ制御用マイクロコンピュータが演出内容を決定し、音制御基板が搭載する音制御用マイクロコンピュータに、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した各演出制御コマンドを転送するとともに、決定した演出内容を含む演出内容指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、上記に示した各実施の形態では、第1特別図柄の変動を開始する場合と第2特別図柄の変動を開始する場合とで別々の演出制御コマンド(変動パターンコマンド、表示結果コマンド、演出記憶情報コマンド)を送信する場合を示したが、第1特別図柄または第2特別図柄の変動を開始する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄または第2特別図柄のうちのいずれの変動を開始するかを示す演出制御コマンド(図柄変動指定コマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の変動を開始するときと第2特別図柄の変動を開始するときとで、共通の変動パターンコマンドおよび共通の表示結果コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、第1特別図柄の変動を開始するときと第2特別図柄の変動を開始するときとで変動パターンコマンドおよび表示結果コマンドを共通化できるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの数を低減することができる。
図82は、図柄変動指定コマンドと共通の変動パターンコマンドおよび共通の表示結果コマンドとを用いる場合の各演出制御コマンドの送信タイミングの例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始時に、背景指定コマンド(可変表示装置9に表示する背景の種類を指定する演出制御コマンド)、図柄変動指定コマンド、変動パターンコマンド、演出図柄指定コマンド(表示結果コマンド)および演出記憶情報コマンドを送信する。具体的には、タイマ割込にもとづく遊技制御処理で背景指定コマンドを送信すると、次のタイマ割込にもとづく遊技制御処理で図柄変動指定コマンドおよび変動パターンコマンドを送信する。さらに次のタイマ割込にもとづく遊技制御処理で演出図柄指定コマンドを送信する。さらに次のタイマ割込にもとづく遊技制御処理で演出記憶情報コマンドを送信する。そして、可変表示時間が経過すると、図柄確定指定コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を送信する。そのようにすることによって、第1特別図柄の変動を開始するときと第2特別図柄の変動を開始するときとで変動パターンコマンドおよび表示結果コマンドを共通化できるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの数を低減することができる。
また、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。