JP2001104612A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2001104612A
JP2001104612A JP29034299A JP29034299A JP2001104612A JP 2001104612 A JP2001104612 A JP 2001104612A JP 29034299 A JP29034299 A JP 29034299A JP 29034299 A JP29034299 A JP 29034299A JP 2001104612 A JP2001104612 A JP 2001104612A
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詔八 鵜川
Takehiro Kondo
武宏 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変表示制御手段が指令情報を正しく受信で
きなかったことに関する異常が生じた場合に、遊技者に
不信感を与えないようにすることが可能な遊技機を提供
することである。 【解決手段】 回転ドラムの駆動により図柄の可変表示
が行なわれる可変表示装置での表示制御に関して、遊技
制御基板側から表示制御基板側へ送信される複数の表示
制御コマンドデータのうち、正しく受信できなかったコ
マンドが1つでもある場合に、その状態が生じた旨を特
定可能な所定の報知を、可変表示装置での回転ドラムの
動作の制御およびドラムランプ41の表示制御により行
なう(たとえばS726a)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばパチンコ
遊技機やコイン遊技機、スロットマシンなどで代表され
る遊技機に関し、詳しくは、複数種類の識別情報が付さ
れた可動部材が電気的駆動源により駆動されることに応
じて前記識別情報が可変表示可能な可変表示装置を有
し、該可変表示装置における識別情報の表示結果が予め
定められた特定の表示態様となった場合に、遊技者にと
って有利な状態に制御可能な遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の遊技機として従来から一般的に
知られたものとして、図柄等の複数種類の識別情報が付
された回転ドラム等の可動部材がモータ等の電気的駆動
源により駆動されることに応じて識別情報が可変表示可
能な可変表示装置を有し、該可変表示装置における識別
情報の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たと
えば大当り図柄)となった場合に、遊技者にとって有利
な状態(たとえば大当り状態)に制御可能なものがあっ
た。
【0003】このような遊技機においては、遊技状態を
制御するマイクロコンピュータよりなる遊技制御手段
と、可動部材の駆動制御に基づいて可変表示装置の表示
状態を制御するマイクロコンピュータよりなる可変表示
制御手段とが設けられていた。遊技制御手段からは、可
変表示装置における表示を制御するための指令情報が順
次出力される。そして、可変表示制御手段では、指令情
報を受け、その指令情報にしたがって、可動部材の駆動
制御に基づいて、識別情報を可変開始させた後、識別情
報の表示結果を導出表示させる制御が行なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の遊技
機においては、表示制御指令のために用いられる指令情
報がノイズ等の影響を受けることがあるため、表示制御
手段側で指令情報を正常に受信することができなくなる
異常状態が生じる場合がある。このような場合には、指
令情報の指令と異なる可変表示が可変表示装置において
行なわれなくなり、遊技制御手段による遊技制御内容
と、可変表示制御手段による可変表示制御内容とに食違
いが生じるおそれがある。そのような状態になると、遊
技に対する不信感を遊技者に与えてしまうという問題が
ある。
【0005】本発明は、かかる実情に鑑み考え出された
ものであり、その目的は、可変表示制御手段が指令情報
を正しく受信できなかったことに関する異常が生じた場
合に、遊技者に不信感を与えないようにすることが可能
な遊技機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、複数種類の識別情報が付された可動部材が電気的駆
動源により駆動されることに応じて前記識別情報が可変
表示可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置におけ
る識別情報の表示結果が予め定められた特定の表示態様
となった場合に、遊技者にとって有利な状態に制御可能
な遊技機であって、前記遊技機の前記遊技状態を制御す
る手段であって、可変表示装置における前記識別情報を
可変表示させるために複数の指令情報を順次出力するこ
とが可能な遊技制御手段と、該遊技制御手段から出力さ
れた指令情報を受け、前記指令情報にしたがって前記可
変表示装置での可変表示の制御を行なう手段であって、
前記可動部材の駆動制御に基づいて、前記識別情報を可
変開始させた後、前記識別情報の表示結果を導出表示さ
せる制御を行なうことが可能な可変表示制御手段とを含
み、該可変表示制御手段は、前記遊技制御手段から順次
出力される前記複数の指令情報が正しく受信できたか否
かを判断する指令情報受信判断手段と、前記複数の指令
情報のうち、正しく受信できなかったと前記指令情報受
信判断手段により判断された指令情報が1つでもある場
合に、その状態が生じた旨を特定可能な所定の報知を行
なうことが可能な報知手段とを含むことを特徴とする。
【0007】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明の構成に加えて、前記遊技制御手段は、前記指
令情報として、少なくとも前記識別情報の可変表示パタ
ーンを特定可能な可変表示パターン情報と、前記識別情
報の表示結果を特定可能な表示結果情報とを出力するこ
とを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の本発明は、請求項1また
は2に記載の発明の構成に加えて、前記遊技制御手段
は、前記指令情報として、前記識別情報の表示結果を確
定させるのに関連した時期に、前記識別情報の表示結果
の確定表示要求を特定可能な確定表示情報をさらに出力
することを特徴とする。
【0009】請求項4に記載の本発明は、請求項1から
3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記報知手
段は、前記指令情報が正しく受信できなかったことを前
記指令情報受信判断手段が判断した時点で前記所定の報
知を行なうことを特徴とする。
【0010】請求項5に記載の本発明は、請求項1から
4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記報知手
段は、前記遊技制御手段の指令に応じて行なわれる報知
とは区別可能に前記所定の報知を行なうことを特徴とす
る。
【0011】請求項6に記載の本発明は、請求項1から
5のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記報知手
段は、前記識別情報の次回の可変開始まで前記所定の報
知を継続することを特徴とする。
【0012】請求項7に記載の本発明は、請求項1から
6のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記報知手
段は、正しく受信できなかった前記指令情報がある場合
に、その指令情報に対応して予め定められた前記可変表
示装置における異常時表示による報知を行なうことを特
徴とする。
【0013】請求項8に記載の本発明は、請求項7に記
載の発明の構成に加えて、前記報知手段は、前記異常時
表示として、前記識別情報を可変表示させ続けることを
特徴とする。
【0014】請求項9に記載の本発明は、請求項7に記
載の発明の構成に加えて、前記可変表示装置は、前記可
動部材を光により照らす発光手段をさらに含み、前記報
知手段は、前記異常時表示として、前記発光手段を所定
の動作状態に制御することを特徴とする。
【0015】請求項10に記載の本発明は、請求項2か
ら7のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記報知
手段は、正しく受信できなかった前記指令情報が前記表
示結果情報である場合には、前記可変表示装置において
予め定められた識別情報の表示結果を表示することに基
づく報知を行なうことを特徴とする。
【0016】請求項11に記載の本発明は、請求項10
に記載の発明の構成に加えて、前記報知手段による報知
のために表示される前記予め定められた識別情報は、前
記遊技機の電源投入時に表示される識別情報であること
を特徴とする。
【0017】請求項12に記載の本発明は、請求項10
に記載の発明の構成に加えて、前記報知手段による報知
のために表示される前記予め定められた識別情報の表示
結果は、報知時専用の識別情報の表示結果であることを
特徴とする。
【0018】請求項13に記載の本発明は、請求項7、
9、10、11、または、12に記載の発明の構成に加
えて、前記報知手段による報知時に表示される識別情報
は、前記可変表示装置において、表示結果が有効となる
ように定められた有効ラインからずらされて表示される
ことを特徴とする。
【0019】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば、次のように
作用する。遊技機の前記遊技状態を制御する手段である
遊技制御手段の働きにより、可変表示装置における識別
情報を可変表示させるために複数の指令情報を順次出力
することが可能である。遊技制御手段から出力された指
令情報を受け、指令情報にしたがって前記可変表示装置
での可変表示の制御を行なう手段である可変表示制御手
段の働きにより、可動部材の駆動制御に基づいて、識別
情報を可変開始させた後、識別情報の表示結果を導出表
示させる制御を行なうことが可能な可変表示制御手段が
構成されている。可変表示制御手段に含まれる指令情報
受信判断手段の働きにより、遊技制御手段から順次出力
される複数の指令情報が正しく受信できたか否かが判断
される。可変表示制御手段に含まれる報知手段の働きに
より、複数の指令情報のうち、正しく受信できなかった
と前記指令情報受信判断手段により判断された指令情報
が1つでもある場合に、その状態が生じた旨を特定可能
な所定の報知を行なうことが可能である。このように、
複数の指令情報のうち、正しく受信できなかった指令情
報が1つでもある場合に、その状態が生じた旨を特定可
能な所定の報知が行なわれるため、指令情報を正しく受
信できなかったことに関する異常が生じた場合に遊技者
に不信感を与えないようにすることが可能になる。さら
に、そのような状態に起因する異常な表示状態について
の遊技者の誤解を防止することも可能になる。
【0020】請求項2に記載の本発明によれば、請求項
1に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。
遊技制御手段のさらなる働きにより、指令情報として、
少なくとも識別情報の可変表示パターンを特定可能な可
変表示パターン情報と、識別情報の表示結果を特定可能
な表示結果情報とが出力される。このように、可変表示
制御手段が、表示結果情報に加えて可変表示パターン情
報を受け、その可変表示パターン情報により特定された
可変表示パターンにしたがったパターンで可変表示装置
の表示が制御される。このように比較的少ない指令情報
にしたがって可変表示制御を行なう場合には、表示結果
情報を正しく受け取れなかった場合に可変表示制御に重
大な障害が生じるおそれがある。しかし、表示結果情報
を正しく受け取れなかった場合であっても、その状態が
生じた旨を特定可能な所定の報知が行なわれることによ
り、そのような状態になったことを容易に知ることが可
能になる。
【0021】請求項3に記載の本発明によれば、請求項
1または2に記載の発明の作用に加えて、次のように作
用する。遊技制御手段のさらなる働きにより、指令情報
として、識別情報の表示結果を確定させるのに関連した
時期に、識別情報の表示結果の確定表示要求を特定可能
な確定表示情報がさらに出力される。このように、識別
情報の表示結果を確定させるのに関連した時期に、識別
情報の表示結果の確定表示要求を特定可能な確定表示情
報がさらに出力されるため、識別情報の表示結果の確定
表示時期が可変表示制御手段側に通知されることによっ
て、識別情報をより確実に確定表示させることが可能に
なる。また、可変開始から表示結果の確定表示までの可
変表示期間を検査する場合において、確定表示情報に基
づいて、識別情報の表示結果の確定表示時期を明確化す
ることが可能になる。
【0022】請求項4に記載の本発明によれば、請求項
1から3のいずれかに記載の発明の作用に加えて、次の
ように作用する。報知手段のさらなる働きにより、指令
情報が正しく受信できなかったことを指令情報受信判断
手段が判断した時点で所定の報知が行なわれる。このよ
うに、指令情報が正しく受信できなかったことが判断さ
れた時点で所定の報知が行なわれるため、指令情報が正
しく受信できなかった異常が生じた時に、直ちにその旨
を報知することが可能になる。
【0023】請求項5に記載の本発明によれば、請求項
1から4のいずれかに記載の発明の作用に加えて、次の
ように作用する。報知手段のさらなる働きにより、遊技
制御手段の指令に応じて行なわれる報知とは区別可能に
所定の報知が行なわれる。このように、指令情報を正し
く受信できなかったことに関する異常が生じた場合の所
定の報知が、遊技制御手段により行なわれる報知とは区
別可能に行なわれるため、指令情報の受信に異常が生じ
た場合の所定の報知を遊技制御手段により行なわれる報
知と差別化することが可能になる。これにより、所定の
報知を受けた者が直ちにその報知内容を認識することが
可能になる。
【0024】請求項6に記載の本発明によれば、請求項
1から5のいずれかに記載の発明の作用に加えて、次の
ように作用する。報知手段のさらなる働きにより、識別
情報の次回の可変開始まで所定の報知が継続される。こ
のように、指令情報を正しく受信できなかったことに関
する異常が生じた場合の所定の報知が次回の可変開始ま
で継続されるため、報知を受ける者が報知内容を認識す
るに十分な期間にわたり報知を行なうことが可能にな
る。さらに、報知期間の長さに起因して、強調された報
知を行なうことが可能になる。
【0025】請求項7に記載の本発明によれば、請求項
1から6のいずれかに記載の発明の作用に加えて、次の
ように作用する。報知手段のさらなる働きにより、正し
く受信できなかった指令情報がある場合に、その指令情
報に対応して予め定められた可変表示装置における異常
時表示による報知が行なわれる。このように、正しく受
信できなかった指令情報がある場合に、その指令情報に
対応して予め定められた可変表示装置における異常時表
示による報知が行なわれるため、遊技者に誤解を与える
ような可変表示装置の表示を異常時表示に基づいて防ぐ
ことが可能になる。
【0026】請求項8に記載の本発明によれば、請求項
7に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。
報知手段のさらなる働きにより、異常時表示として、識
別情報が可変表示させ続けられる。このように、正しく
受信できなかった指令情報がある場合に、異常時表示と
して識別情報が可変表示させ続けられるようにしたこと
により、その間は確定表示が行なわれ得ないので、遊技
者に誤解を与えるような確定表示を行なってしまうこと
を防ぐことが可能になる。
【0027】請求項9に記載の本発明によれば、請求項
7に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。
可変表示装置に含まれた発光手段の働きにより、可動部
材が光により照らされる。報知手段のさらなる働きによ
り、異常時表示として、発光手段が所定の動作状態に制
御される。このように、異常時表示として、発光手段が
所定の動作状態に制御されるが、別の目的のために用意
されている発光手段の動作制御という比較的簡単な処理
によって異常時表示が行なわれるため、異常時表示を行
なう際の可変表示制御手段の制御負担を軽減することが
可能になる。
【0028】請求項10に記載の本発明によれば、請求
項2から7のいずれかに記載の発明の作用に加えて、次
のように作用する。報知手段のさらなる働きにより、正
しく受信できなかった指令情報が表示結果情報である場
合には、可変表示装置において予め定められた識別情報
を表示することに基づく報知が行なわれる。このよう
に、表示結果情報を正しく受信できなかった場合に、可
変表示装置において予め定められた識別情報を表示する
ことに基づく報知が行なわれるため、たとえば、報知の
際に、識別情報の表示結果が予め定められた特定の表示
態様となってしまうというような遊技者に誤解を与える
ような表示を行なわないようにすることが可能になる。
【0029】請求項11に記載の本発明によれば、請求
項10に記載の発明の作用に加えて、次のように作用す
る。報知手段による報知のために表示される予め定めら
れた識別情報は、遊技機の電源投入時に表示される識別
情報である。このように、表示結果情報を正しく受信で
きなかった場合に表示する識別情報として、別の目的の
ために用意されている識別情報の表示結果である遊技機
の電源投入時に表示される識別情報が表示されるので、
比較的簡単な処理によって、表示結果情報を正しく受信
できなかった場合の識別情報を表示することが可能にな
るため、異常時表示を行なう際の可変表示制御手段の制
御負担を軽減することが可能になる。
【0030】請求項12に記載の本発明によれば、請求
項10に記載の発明の作用に加えて、次のように作用す
る。報知手段による報知のために表示される予め定めら
れた識別情報の表示結果は、報知時専用の識別情報の表
示結果である。このように、表示結果情報を正しく受信
できなかった場合に表示する識別情報として、報知時専
用の識別情報の表示結果が表示されるので、報知を受け
る者にとって報知内容がわかりやすいようにすることが
可能になる。さらに、予め定められた報知時専用の識別
情報の表示結果を用いる方が、それ以外の識別情報の表
示結果を用いる場合よりも比較的簡単な処理によって、
表示結果情報を正しく受信できなかった場合の識別情報
を表示することが可能になる。これにより、異常時表示
を行なう際の可変表示制御手段の制御負担を軽減するこ
とが可能になる。
【0031】請求項13に記載の本発明によれば、請求
項7、9、10、11、または、12に記載の発明の作
用に加えて、次のように作用する。報知手段による報知
時に表示される識別情報は、可変表示装置において、表
示結果が有効となるように定められた有効ラインからず
らされて表示される。このように、表示結果情報を正し
く受信できなかった場合に表示する識別情報が有効ライ
ンからずらされて表示されるため、報知を受ける者にと
って報知内容がわかりやすいようにすることが可能にな
る。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態
においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示す
が、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機やス
ロットマシンなどであってもよく、複数種類の識別情報
が付された可動部材が電気的駆動源により駆動されるこ
とに応じて前記識別情報が可変表示可能な可変表示装置
を有し、該可変表示装置における識別情報の表示結果が
予め定められた特定の表示態様となった場合に、遊技者
にとって有利な状態に制御可能な遊技機であれば、すべ
てに適用することが可能である。
【0033】第1実施形態 図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機1
およびこれに対応して設置されたカードユニット50の
正面図である。
【0034】カードユニット50には、カード利用可表
示ランプ151が設けられており、カードユニット50
が使用可能な状態にある旨が、このカード利用可表示ラ
ンプ151の点灯または点滅により遊技者に知らされ
る。このカードユニット50は、遊技機設置島に設置さ
れている複数台のパチンコ遊技機1の間に挿入された状
態で設置されており、左右どちらの遊技機に接続されて
いるかが連結台方向表示器153により表示される。
【0035】遊技者がカード残高の記録されたプリペイ
ドカードをカード挿入口155に挿入すると、そのプリ
ペイドカードに記録されているカード残高が読取られ
る。次に、遊技者が所定の貸玉操作を行なうことによ
り、予め入力設定されている貸出単位額分の残高が減額
されるとともに、その貸出単位額分の打玉がパチンコ遊
技機1の打球供給皿3に貸出される。
【0036】カードユニット50には端数表示スイッチ
152が設けられている。この端数表示スイッチ152
を押圧操作することにより、たとえばカード残高やエラ
ーが発生した場合のエラーコードなどの情報がパチンコ
遊技機1に設けられた情報表示器(図示省略)に表示さ
れる。図中156はカードユニット錠であり、このカー
ドユニット錠156に所定のキーを挿入して解錠操作す
ることにより、カードユニット50の前面側を開成でき
るように構成されている。
【0037】パチンコ遊技機1は、額縁状に形成された
ガラス扉枠2を有する。このガラス扉枠2の後方には、
遊技盤6が着脱自在に取付けられている。また、ガラス
扉枠2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿
3の下部には、打球供給皿3から溢れた玉を貯留する余
剰玉受皿4と、遊技者が打球操作するための操作ノブ5
とが設けられている。操作ノブ5を遊技者が操作するこ
とにより、打球供給皿3内に貯留されているパチンコ玉
を1個ずつ発射することができる。遊技領域7の中央に
は、識別情報の一例となる複数種類の特別図柄を可変表
示(以下、変動表示ともいう)させる可変表示装置8が
設けられている。
【0038】この可変表示装置8には、普通図柄が可変
表示される普通図柄用の可変表示器10と、始動記憶表
示器18とが設けられている。さらに、可変表示装置8
の下方には、始動口14が構成された始動用電動役物1
5と、開閉板20の傾動により打玉の入賞可能な開放状
態となる可変入賞球装置19とが設けられている。始動
用電動役物15には、可動片が左右に設けられている。
また、一般入賞口として、可変表示装置8の上部や、可
変入賞球装置19の左右、遊技領域7の下方左右に入賞
口24がそれぞれ設けられている。また、26は、打込
まれた打玉がいずれの入賞口や可変入賞球装置にも入賞
しなかった場合にアウト玉として回収するアウト口であ
り、25は、装飾ランプである。
【0039】遊技領域7の外周には枠ランプ(遊技効果
LED28aおよび遊技効果ランプ28b,28c)
と、賞球の払出し時に点灯する賞球ランプ51と、玉切
れ中に点灯するランプ玉切れランプ52とが設けられて
おり、遊技領域7の上部の左右にはステレオ音の音声な
どの効果音を発生するためのスピーカ27,27が設け
られている。
【0040】可変表示装置8には、複数種類の特別図柄
を可変表示可能な図柄表示領域9が設けられている。可
変表示装置8の中央の図柄表示領域9では、表示画面の
左から右へ並ぶ態様で、左可変表示部9a、中可変表示
部9b、および右可変表示部9cの3つの可変表示部が
設けられている。これらの可変表示部9a〜9cの内部
においては、それぞれ後述するドラムモータにより回転
駆動される回転ドラム90a〜90cが設けられてい
る。回転ドラム90a〜90cの各々の外周面には、複
数種類の識別情報としての特別図柄が予め定められた配
列で描かれたドラムシールが貼付けられており、回転ド
ラムの回転動作に応じて、ドラムシールに描かれた特別
図柄が上下方向に移動表示可能である。可変表示部9a
〜9cにおいては、この回転ドラム90a〜90cの回
転に基づいて、複数種類の識別情報としての特別図柄が
個別に変動表示可能であるこの例の場合、各可変表示部
において表示される特別図柄は、0〜11の12種類の
数字よりなる図柄であり、予め配列が定められており、
その配列順序にしたがってスクロール(上下方向の移動
表示)等の変動態様で可変表示装置において巡回表示さ
れる。
【0041】始動入賞が発生したことを条件として、回
転ドラム90a〜90cが駆動されて、左,中,右のす
べての可変表示部が一斉に可変開始し、各可変表示部に
おいて、複数種類の特別図柄が上から下に向かってスク
ロール表示される。そして、回転ドラム90a〜90c
の順次的な駆動停止により、まず左可変表示部9aが停
止制御され、次に右可変表示部9cが停止制御され、最
後に中可変表示部9bが停止制御される。左可変表示部
9aで可変表示される図柄は左図柄と呼ばれ、中可変表
示部9bで可変表示される図柄は中図柄と呼ばれ、右可
変表示部9cで可変表示される図柄は右図柄と呼ばれ
る。
【0042】各可変表示部9a〜9cには、縦方向に3
つの特別図柄が停止表示可能である。したがって可変表
示装置8によって表示される特別図柄は、3×3のマト
リックス状の配列となる。このマトリックスのうち、水
平方向に形成されるラインのうちの中段のラインが、組
合せ有効列として有効ラインとして定められている。
【0043】また、可変表示装置8の内部には、ドラム
ランプ41〜49が設けられている。ドラムランプ41
〜49は、点灯または点滅することにより各可変表示部
9a〜9cによって表示される識別情報を照らして明る
く表示できるように構成されており、可変表示装置8で
表示される特別図柄を見やすくすること等を主目的とし
て設けられている。ドラムランプ41〜43は、左可変
表示部9aにおいて上段、中段、下段のそれぞれに停止
される3つの図柄をそれぞれ照らすように、左可変表示
部9aの内部の上段、中段、下段に設けられている。ド
ラムランプ44〜46は、中可変表示部9bにおいて上
段、中段、下段のそれぞれに停止される3つの図柄をそ
れぞれ照らすように、中可変表示部9bの内部の上段、
中段、下段に設けられている。ドラムランプ47〜49
は、右可変表示部9cにおいて上段、中段、下段のそれ
ぞれに停止される3つの図柄をそれぞれ照らすように、
右可変表示部9cの内部の上段、中段、下段に設けられ
ている。
【0044】可変表示部9a〜9cの各々においては、
可変表示装置8の変動開始時に目的とする予定停止図柄
すなわち停止時の識別情報の組合せが予め決定されてお
り、各可変表示部9a〜9cは、停止時の有効ライン上
の図柄がその予定停止図柄となるように停止制御され
る。
【0045】特別図柄の変動表示における変動表示パタ
ーンは、予め複数種類定められており、その中から選択
的に用いられる。この変動表示パターンは、変動開始か
ら表示結果の確定表示(停止表示)までに要する変動表
示時間を特定可能である。これらの変動表示パターンの
うちの一部の変動表示パターンについては、同じ変動態
様であるが変動表示時間が通常(通常変動パターン)よ
りも短縮された短縮変動パターンが設定されており、通
常変動パターンと短縮変動パターンとが選択的に用いら
れる。
【0046】この可変表示装置8が可変停止された状態
で、有効ライン上の特別図柄が予め定められた特定の特
別図柄の組合せ(たとえば777のようなゾロ目の図柄
の組合せ)となることにより、表示結果が予め定められ
た特定の表示態様となった場合には、特定遊技状態とし
ての大当たり状態が発生する。以下、このような大当り
状態が発生する特定の特別図柄の組合せを大当り図柄と
いう。大当りとなれば、可変入賞球装置19の開閉板2
0が傾動して大入賞口が開口する。これにより、打玉を
大入賞口に入賞させることが可能な遊技者にとって有利
な第1の状態に制御され、遊技状態が遊技者にとって有
利な特定遊技状態(大当り状態)となる。開閉板20
は、ソレノイド21によって駆動される。
【0047】可変表示装置8の可変表示中においては、
リーチ状態が発生する場合がある。ここで、リーチと
は、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変
表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示
し、該複数の表示結果が予め定められた特定の表示態様
の組合せとなった場合に、遊技状態が遊技者にとって有
利な特定遊技状態となる遊技機において、前記複数の表
示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に
導出表示されている表示結果が前記特定の表示態様の組
合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。また、
別の表現をすれば、リーチとは、表示状態が変化可能な
可変表示部を複数有する可変表示装置の表示結果が予め
定められた特定の表示態様の組合せになった場合に、遊
技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技
機において、前記可変表示装置の表示結果がまだ導出表
示されていない段階で、前記特定の表示態様の組合せが
表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせ
るための表示状態をいう。そして、たとえば、前記特定
の表示態様の組合せが揃った状態を維持しながら複数の
前記可変表示部による可変表示を行なう状態もリーチ表
示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現
すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすい
ものがある。このような特定のリーチをスーパーリーチ
という。
【0048】また、リーチ状態とは、可変表示装置が可
変開始された後表示制御が進行して表示結果が導出表示
される前段階にまで達した時点でも、前記特定の表示態
様となる表示条件から外れていない表示態様をもいう。
【0049】また、リーチ状態とは、可変表示装置の表
示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にま
で達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導
出表示される以前に決定されている複数の可変表示領域
の表示結果の少なくとも一部が前記特定の表示態様とな
る条件を満たしている場合の表示状態をもいう。
【0050】可変入賞球装置19の大入賞口内部には可
変入賞球装置19に入賞した玉を検出するカウントスイ
ッチ23が設けられている。また、大入賞口内は、特定
入賞領域と通常入賞領域とに区分されており、特定入賞
領域には、V入賞を検出するVカウントスイッチ22が
設けられている。特定入賞領域に入賞した入賞玉はVカ
ウントスイッチ22により検出された後、カウントスイ
ッチ23により検出される。一方、通常入賞領域に入賞
した通常入賞玉は大入賞口内においてはカウントスイッ
チ23のみにより検出される。可変入賞球装置19に入
賞した入賞玉がカウントスイッチ23により検出される
毎に15個の賞球が払出される。
【0051】パチンコ遊技機1の背面側には、各入賞口
および入賞球装置に入賞した入賞玉を所定の入賞経路に
沿って導く入賞玉集合カバー(図示省略)が設けられて
おり、この入賞玉集合カバーにより導かれた入賞玉は、
入賞玉を1個宛処理する入賞玉処理装置(図示省略)に
供給される。入賞玉処理装置には入賞球検出スイッチ
(図2参照)が設けられており、これにより、入賞玉処
理装置による景品玉の払出しの対象となる入賞玉が検出
される。
【0052】可変入賞球装置19の第1の状態は、大入
賞口に進入した打玉の数が所定個数(たとえば9個)に
達した場合、または所定期間(たとえば30秒間)経過
した場合のうちのいずれか早い方の条件が成立した場合
に一旦終了して開閉板20が閉成する。これにより、可
変入賞球装置19は打玉を入賞させることが不可能な遊
技者にとって不利な第2の状態に制御される。そして、
可変入賞球装置19が第1の状態となっている期間中に
進入した打玉が特定入賞領域に特定入賞し、Vカウント
スイッチ22により検出されたことを条件として、再
度、可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続
制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数
はたとえば16回と定められている。繰返し継続制御に
おいて、可変入賞球装置19が第1の状態にされている
状態がラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御の実行上限
回数が16回の場合には、第1ラウンドから第16ラウ
ンドまでの16ラウンド分、可変入賞球装置19が第1
の状態にされ得る。
【0053】可変表示装置8の左側方部分および右側方
部分には、それぞれワープ入口11が設けられている。
このワープ入口11に進入した打玉は、可変表示装置8
の裏面側を通って下方に流下してワープ出口13から再
度遊技領域7に放出される。このため、ワープ出口13
から放出された打玉は、始動口14に比較的入賞しやす
い状態となる。
【0054】ワープ入口11に進入した打玉は、ゲート
スイッチ12で検出される。打玉がゲートスイッチ12
で検出されることを条件として、普通図柄用可変表示器
10が可変開始される。なお、普通図柄用可変表示器1
0が可変表示している最中にさらに打玉がゲートスイッ
チ12で検出された場合には、「4」を記憶数の上限と
して通過球が記憶されてその記憶数が通過記憶表示器
(図示省略)においてLEDの点灯数により表示され
る。
【0055】普通図柄用可変表示器10は7セグメント
表示器で構成されており、普通図柄と呼ばれる識別情報
が可変表示される。普通図柄用可変表示器10の表示結
果が予め定められた特定の表示態様(たとえば7)とな
れば普通図柄の「当り」となる。普通図柄用可変表示器
10に「当り」の表示結果が導出されると、始動用電動
役物15に設けられた左右1対の可動片が1回開成す
る。これにより始動用電動役物15が開放状態となって
打玉がより始動入賞しやすくなる。始動用電動役物15
が開放状態にある際に打玉が1つ始動入賞すれば、可動
片が元の位置まで閉成して打玉が始動入賞しにくい状態
に戻る。また、始動用電動役物15が開放状態となって
から所定の開放期間が経過すれば、始動入賞が発生しな
くとも可動片が元の位置まで閉成して開放状態は終了す
る。なお、確率変動状態においては、始動用電動役物1
5は2回開成し、かつ、1回の開成期間が延長される。
【0056】始動口14に入賞した始動入賞玉は遊技盤
6に設けられた始動口スイッチ17により検出される。
始動入賞玉が始動口スイッチ17で検出されると5個の
賞球が払出されるとともに、その検出出力に基づいて可
変表示装置8が可変開始される。可変表示装置8が可変
表示中に始動口スイッチ17により検出された始動入賞
は、「4」を記憶数の上限として記憶されてその記憶数
が始動記憶表示器18においてLEDの点灯数により表
示される。前述した特別図柄の短縮変動は、始動入賞の
記憶数が「4」になっている場合に行なわれる。このよ
うな始動入賞の記憶は、後述する基本回路のRAMにお
いて行なわれる。
【0057】可変表示装置8の変動表示の停止表示結果
が大当り図柄となり、その大当り図柄が予め定められた
確変図柄であれば、その停止表示結果に基づく大当り状
態の終了後、確率変動状態に制御される。ここで、確率
変動状態とは、特定遊技状態とは異なる遊技者にとって
有利な特別遊技状態の一種であり、通常時(通常遊技状
態)に比べて大当りが発生する確率が高く向上された状
態をいう。また、確変図柄は、複数種類存在する大当り
図柄のうちの予め定められた種類の大当り図柄であり、
この確変図柄として定められた大当り図柄が変動表示の
停止表示結果となった場合には、確率変動状態に制御が
されるのである。確率変動状態の発生を伴う大当りを確
変大当りといい、確率変動状態の発生を伴わない大当り
を非確変大当りという。
【0058】このような確率変動状態は、後述するよう
に定められた継続期間だけ継続し、次回の大当りが再
度、確変大当りであった場合には、その2回目の確変大
当りに伴なう特定遊技状態の終了後に、再び確率変動状
態となる。
【0059】したがって、確変大当りが連続する回数を
制限しない場合には、極めて長期間に亘って確率変動状
態に繰返し制御される場合があり、特別遊技状態により
遊技者の射倖心を煽り過ぎてしまうことになる。
【0060】そこで、このパチンコ遊技機1の場合に
は、初回の確変大当りが発生した後、所定回、確変大当
りが連続すると、確変大当りが発生しないように制限が
かけられる。なお、このような制限をかけることを以下
においては、「リミッタの作動」と呼ぶ。また、また、
低確率状態(高確率状態に対して大当りの発生確率が低
く設定された状態であり、前述した通常遊技状態を意味
する)において発生した大当りを初当りともいう。
【0061】また、確率変動状態は、高確率状態、確率
向上状態、または、確変状態とも呼ばれる。確率変動状
態においては、さらに、普通図柄用可変表示器10の表
示結果が当りとなる確率も向上させられる。
【0062】図2は、遊技制御基板31における回路構
成の一例を示すブロック図である。図2には、制御基板
として、遊技制御基板(主基板ともいう)31、賞球基
板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、発射
制御基板91および表示制御基板80が示されている。
【0063】賞球基板37、ランプ制御基板35、音声
制御基板70、発射制御基板91および表示制御基板8
0には、マイクロコンピュータ等が搭載されており、た
とえば、CPUやI/Oポートが設けられている。
【0064】賞球基板37には、玉払出装置97、およ
び、カードユニット50が接続される。ランプ制御基板
35には、遊技効果LED28a、賞球ランプ51、玉
切れランプ52、および遊技効果ランプ28b,28c
が接続される。発射制御基板91には、操作ノブ(打球
操作ハンドル)5と打球ハンマー(図示省略)を駆動す
る駆動モータ94とが接続される。駆動モータ94の駆
動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。表示
制御基板80には可変表示装置8(図示省略)が接続さ
れる。音声制御基板70にはスピーカ27が接続され
る。
【0065】遊技制御基板31には、遊技制御用のプロ
グラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路
(遊技制御用マイクロコンピュータ)53と、スイッチ
回路58と、ソレノイド回路59と、ランプ・LED回
路60と、情報出力回路64と、初期リセット回路65
と、アドレスデコード回路67とが設けられている。
【0066】基本回路53は、遊技制御用のマイクロコ
ンピュータであり、遊技制御用のプログラム等を記憶す
るROM54、ワークメモリとして使用されるRAM5
5、遊技制御用のプログラムに従って制御動作を行なう
CPU56、I/Oポート57を含む。基本回路53
は、タイマ割込みにしたがって、ROM54に記憶され
ている遊技用制御プログラムを定期的(たとえば2ms
ec毎)に先頭から繰返し実行する。
【0067】初期リセット回路65は、電源投入時に基
本回路53をリセットする回路である。基本回路53
は、初期リセット回路65から送られてきた初期リセッ
トパルスに応答してパチンコ遊技機1を初期化する。ア
ドレスデコード回路67は、基本回路53から与えられ
るアドレス信号をデコードしてI/Oポート57のうち
のいずれかのポートを選択するための信号を出力する回
路である。
【0068】スイッチ回路58は、各種スイッチからの
信号を基本回路53に与える回路である。スイッチ回路
58には、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、
Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、およ
び、入賞球検出スイッチ99が接続される。
【0069】情報出力回路64は、基本回路53から与
えられるデータに従って、確率変動が生じて確率変動状
態となっていることを示す確変情報、大当りが発生し特
定遊技状態となっていることを示す大当り情報、およ
び、始動入賞のうち図柄表示領域9の可変表示に有効に
使用される始動入賞の発生を示す始動入賞情報をホール
管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力
する回路である。
【0070】ソレノイド回路59は、始動用電動役物1
5の可動片を動作させるソレノイド16および可変入賞
球装置19の開閉板20を開閉するソレノイド21を基
本回路53からの指令に従って駆動する回路である。
【0071】ランプ・LED回路60は、可変表示器
(普通図柄用可変表示器)10、装飾ランプ25、およ
び始動記憶表示器18の点灯および滅灯を制御する回路
である。遊技制御基板31から賞球基板37、ランプ制
御基板35、音声制御基板70、および表示制御基板8
0には、指令情報の一例となるコマンドが送信される。
【0072】遊技制御基板31から賞球基板37に伝送
されるコマンドには、賞球の払出制御に関する指令情報
としてのコマンドと、貸玉の払出制御に関する指令情報
としてのコマンド(たとえば、玉貸し禁止コマンド、玉
貸し禁止解除コマンド等)とが含まれる。
【0073】また、遊技制御基板31から表示制御基板
80に伝送されるコマンドは表示制御コマンドであり、
その表示制御コマンドのうち特別図柄に関するコマンド
には、可変表示装置8の変動表示を開始させるとともに
変動パターンを指定するための変動開始コマンド、左,
中,右の特別図柄のそれぞれの予定停止図柄を指定する
左,中,右の停止図柄コマンド、図柄の変動表示の終了
を指定する全図柄停止コマンド等がある。この表示制御
コマンドは1バイトデータからなるMODEデータ(C
MD1)とEXTデータ(CMD2)との2組の2バイ
トデータから構成されている。MODEデータは、変動
開始コマンドや停止図柄コマンド等のコマンド種別を示
すデータである。EXTデータは、MODEデータによ
り示されたコマンド種別のうちの特定の表示制御内容を
具体的に指定するデータである。このようなコマンドデ
ータは、基本回路53のROM54に記憶されている。
【0074】基本回路53は、大当りあるいは入賞等の
発生に基づき、所定のランプ制御コマンドをランプ制御
基板35へ出力する。ランプ制御基板35では、ランプ
制御コマンドに基づく上記電気的装飾部品の点灯制御が
行なわれる。
【0075】基本回路53は、大当りあるいは入賞等の
発生に基づき、所定の音声制御コマンドを音声制御基板
70へ出力する。音声制御基板70では、音声制御コマ
ンドに基づいて所定の効果音をスピーカ27から出力さ
せる制御が行なわれる。
【0076】基本回路53は、入賞球検出スイッチ99
の検出信号と始動口スイッチ17の検出信号、Vカウン
トスイッチ22の検出信号、カウントスイッチ23の検
出信号に基づいて、所定個数の景品玉を払出すための賞
球信号を賞球基板37に出力する。賞球基板37では、
その出力されてきた賞球信号に基づいて玉払出装置を制
御して所定個数の景品玉を払出すための制御を行なう。
【0077】具体的には、可変入賞球装置19の大入賞
口に入賞した入賞玉については1個の入賞玉につきたと
えば15個の景品玉が払出され、始動入賞口14に入賞
した入賞玉については1個の入賞玉につきたとえば6個
の景品玉が払出され、その他の入賞口24に入賞した入
賞玉については入賞玉1個につきたとえば10個の景品
玉が払出されるように制御される。
【0078】このような3種類の個数の景品玉を払出制
御するべく、遊技制御基板31は、次のような制御動作
を行なう。始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ2
2またはカウントスイッチ23からの検出信号が入力さ
れると、その検出信号を賞球の払出個数決定の際に用い
る払出個数決定用データとして、スイッチに応じた賞球
の払出個数別に一時的に内部に記憶する。その後、入賞
球検出スイッチ99からの検出信号が入力されれば、そ
の入力以前に始動口スイッチ17からの検出信号があっ
たかどうかを払出個数決定用データを参照することによ
って判断し、あった場合には遊技制御基板31は賞球基
板37に対し「6」の賞球個数を払出指令するための賞
球指令信号を出力する。一方、入賞球検出スイッチ99
からの検出信号があった場合に、それ以前にVカウント
スイッチ22またはカウントスイッチ23からの検出信
号があった場合には、遊技制御基板31は「15」の賞
球個数の賞球指令信号を賞球基板37に出力する。さら
に、入賞球検出スイッチ99からの検出信号があった場
合において、それ以前に始動口スイッチ17,Vスイッ
チ22,カウントスイッチ23のいずれからも検出信号
が入力されていなかった場合には、遊技制御基板31は
「10」の賞球個数を払出し指令するための賞球指令信
号を賞球基板37に出力する。
【0079】遊技制御基板31から賞球基板37に送ら
れた賞球個数信号は、賞球基板37に設けられた払出制
御用マイクロコンピュータ(図示省略)により受信され
る。払出制御用マイクロコンピュータは、玉払出装置9
7を駆動して賞球個数信号により特定される個数の賞球
を払出す制御を行なう。
【0080】図3は、表示制御基板80およびその制御
対象装置の回路構成を示すブロック図である。RAM1
01aを内蔵する表示制御用CPU101は、制御デー
タROM102に格納された制御用プログラムに従って
動作し、遊技制御基板31から入力バッファ回路105
における入力バッファ105aを介してストローブ信号
としての表示制御信号INT(割込信号ともいう)が入
力されると表示制御用CPU101が割込動作状態とな
って表示制御用のコマンドデータを取込む。そして、取
込んだ表示制御コマンドデータに従って、特別図柄の変
動表示を行なうために、ドラムモータ900a〜900
cを動作制御し、前述した左〜右可変表示部9a〜9c
の回転ドラム90a〜90cを回転駆動させて左〜右可
変表示部9a〜9cに表示される特別図柄の表示制御を
行なう。制御データROM102には、変動表示の表示
パターンに関するデータ等の表示制御用のデータが各種
記憶されており、表示制御用CPU101は、制御用プ
ログラムの実行にしたがって、制御データROM102
に格納された表示制御用のデータを読出して制御に用い
ることにより、表示制御コマンドデータにより指定され
た表示パターンに対応する特別図柄の変動表示制御を行
なう。
【0081】ドラムモータ900aは、ステッピングモ
ータよりなり、左可変表示部9aに対応する回転ドラム
90aを駆動する電気的駆動源である。また、ドラムモ
ータ900bは、ステッピングモータよりなり、中可変
表示部9bに対応する回転ドラム90bを駆動する電気
的駆動源である。また、ドラムモータ900cは、ステ
ッピングモータよりなり、右可変表示部9cに対応する
回転ドラム90cを駆動する電気的駆動源である。
【0082】また、回転ドラム90a〜90cのそれぞ
れに対応して、ドラム位置を光学的に検出するためドラ
ム位置センサ91a〜91cが設けられている。ドラム
位置センサ91a〜91cの検出出力は、表示制御CP
U101に与えられる。これにより、表示制御CPU1
01は、各回転ドラムのドラム位置を認識する。各回転
ドラムにおいては、ドラム位置と表示図柄との関係が予
め定められており、表示制御CPU101においては、
認識したドラム位置に基づいて、現在どの図柄が有効ラ
イン上にあるかを認識する。
【0083】ドラムモータ900a〜900cは、モー
タドライブ回路104に接続されており、モータドライ
ブ回路104から与えられる駆動制御信号(駆動電流を
含む)に基づいて、回転駆動される。前述したドラムラ
ンプ41〜49は、それぞれドラムランプ回路108に
接続されており、ドラムランプ回路108からの制御信
号に基づいて、点灯、点滅、または、消灯状態に制御さ
れる。
【0084】具体的に、表示制御用CPU101は、表
示制御コマンドデータに応じた変動表示制御を行なうた
めに、表示制御基板80内の出力バッファ回路103を
介してモータドライブ回路104にモータ制御信号を与
える。モータドライブ回路104は、モータ用電源回路
106からドラムモータ駆動用の電力を受け、表示制御
用CPU101から受けたモータ制御信号にしたがって
ドラムモータ900a〜900cに駆動制御信号を与
え、ドラムモータ900a〜900cを表示制御用CP
U101から受けたモータ制御信号に応じた状態に駆動
する。
【0085】特別図柄の変動表示が行なわれる場合、表
示制御CPU101は、表示制御コマンドデータにより
指定された変動パターンに対応する表示制御データを制
御データROM102から読出し、その表示制御データ
にしたがって特別図柄の変動表示時間の終了タイミング
で予定停止図柄が停止できるように回転ドラム90a〜
90cを駆動する。そのような特別図柄の変動表示制御
は、ドラム位置センサ91a〜91cの検出出力に基づ
いて、回転ドラム90a〜90cの位置、すなわち、表
示されている図柄を確認しながら行なわれ、最終的に予
定停止図柄が有効ライン上に停止表示されるように行な
われる。
【0086】また、表示制御用CPU101は、表示制
御コマンドデータに応じた変動表示制御を行なうため
に、表示制御基板80内の出力バッファ回路103を介
してドラムランプ回路108にランプ制御信号を与え
る。ドラムランプ回路108は、ランプ用電源回路10
7からドラムランプ駆動用の電力を受け、表示制御用C
PU101から受けたランプ制御信号にしたがってドラ
ムランプ41〜49に通電し、ドラムランプ41〜49
を表示制御用CPU101から受けたランプ制御信号に
応じた状態にする。
【0087】表示制御用CPU101は、後述する表示
制御コマンドデータを記憶しておくためのRAM101
aを内蔵しており、遊技制御基板31から表示制御コマ
ンドを受信すると、各変動パターンにおいて予め決めら
れている演出表示制御をも行なう。なお、可変表示装置
8においては、大当り予告も行なわれるが、それらは、
表示制御用CPU101が独自に制御する。
【0088】また、表示制御基板80側において表示制
御コマンドが入力される入力バッファ回路105は、遊
技制御基板31から表示制御基板80へ向かう方向にの
み信号の伝送を許容するが表示制御基板80側から遊技
制御基板31側へ向かう信号の伝送を行なわない不可逆
性入力手段である。入力バッファ回路105を構成する
入力バッファ105aとして、たとえば、汎用のCMO
S−ICである74HC244が2チップ用いられる。
この入力バッファ105aのイネーブル端子には常にロ
ーレベル(GNDレベル)が与えれている。このような
構成によれば、表示制御基板80から遊技制御基板31
に信号が与えられる可能性を確実になくすことができ
る。従って、表示制御基板80側から遊技制御基板31
側に信号が伝わる余地はなく、表示制御コマンドの伝送
経路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力
される信号が遊技制御基板31側に伝わることはない。
このため、遊技制御基板31と表示制御基板80との間
の信号の一方向通信が担保され、表示制御コマンドの伝
送経路を介して遊技制御基板31に不正な信号(デー
タ)を入力させて不正な制御動作を行なわせる不正行為
を確実に防ぐことができる。また、不可逆性入力手段
は、バッファIC回路で構成されているために、比較的
容易に遊技制御手段への不正情報の入力を阻止できる。
なお、不可逆性入力手段として、個別のトランジスタ等
の他の回路素子を設けてもよい。
【0089】また、遊技制御基板31側において表示制
御コマンドが出力される出力バッファ回路63も同様
に、遊技制御基板31から表示制御基板80へ向かう方
向にのみ信号の伝送を許容するが表示制御基板80側か
ら遊技制御基板31側へ向かう信号の伝送を行なわない
不可逆性を有する出力インタフェースである。従って、
表示制御基板80側から遊技制御基板31側に信号が伝
わる余地はなく、表示制御コマンドの伝送経路に不正改
造が加えられても、不正改造によって出力される信号が
遊技制御基板31側に伝わることはない。
【0090】図4は、遊技制御基板31側の基本回路5
3が遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを示す図で
ある。図4には、C_RND1、C_RND_L、C_
RND_C、C_RND_R、C_RND_RACTの
5種類のランダムカウンタが示されている。
【0091】C_RND1は、始動入賞記憶(始動記憶
ともいう)がある場合にその始動入賞記憶に基づく特別
図柄の可変表示の結果を大当りとするか否かを決定する
ために用いられる大当り決定(判定)用のランダムカウ
ンタである。このランダムカウンタは、タイマ割込毎
(具体的には0.002秒毎)に1ずつ加算更新され、
0から加算更新されてその上限である299まで加算更
新された後再度0から加算更新される。
【0092】C_RND_L、C_RND_C、C_R
ND_Rは、図柄表示領域9に最終的に停止表示される
停止図柄(確定図柄)の種類(予定停止図柄)を決定す
るために用いられるランダムカウンタである。
【0093】C_RND_Lは左図柄決定用であり、0
から加算されてその上限である11まで加算されると再
度0から加算される。C_RND_Lは、タイマ割込毎
すなわち0.002秒毎に1ずつ加算される。なお、大
当りとなる場合には、中図柄および右図柄が、このC_
RND_Lに基づいて決定され、左図柄と同じ図柄に揃
えられる。
【0094】C_RND_Cは、中図柄決定用のランダ
ムカウンタであり、0から加算されてその上限である1
1まで加算されると再度0から加算される。C_RND
_Cは、タイマ割込毎すなわち0.002秒毎、およ
び、割込処理余り時間毎に1ずつ加算される。ここで、
割込処理余り時間とは、後述する図19の割込処理ルー
チンが一通り実行された後次のタイマ割込が発生するま
での余り時間のことであり、この余り時間を利用して後
述する図19のステップS3に従い無限ループで加算処
理が実行される。
【0095】C_RND_Rは、右図柄決定用のランダ
ムカウンタであり、0から加算されてその上限である1
1まで加算された後再度0から加算される。C_RND
_Rはその上限である11まで加算された後再度0から
加算される。C_RND_Rは、前述のC_RND_C
の桁上げごとに1ずつ加算される。
【0096】C_RND_RACTは、リーチ状態の演
出表示を行なう場合において、リーチ演出表示の種類を
選択決定するためのリーチ選択用のランダムカウンタで
あり、0から加算されてその上限である119まで加算
された後再度0から加算される。C_RND_RACT
は、タイマ割込毎すなわち0.002秒毎、および、割
込処理余り時間毎に1ずつ加算される。このC_RND
_RACTがとり得る0〜119のそれぞれの値は、複
数種類用意されたリーチ演出表示の種類(後述するリー
チ1〜リーチ5)のうちのいずれかの種類に対応付けら
れており、このC_RND_RACTの抽出値に対応す
る種類のリーチ演出表示が行なわれる。
【0097】次に、可変表示装置8の図柄表示領域9に
表示される特別図柄の配列構成について説明する。左図
柄、中図柄、および、右図柄の各特別図柄は、数字によ
る複数種類(この例では12種類)の図柄により構成さ
れており、スクロール表示等の表示態様で可変表示され
る。各特別図柄は、複数の図柄が所定の順序で配列され
た図柄データとして、基本回路53のROM54に記憶
されている。特別図柄は、この配列順序にしたがった順
序でスクロール等して変動表示される。
【0098】特別図柄の図柄データの具体的な構成は、
次のとおりである。左,中,右図柄の各々においては、
12種類の図柄のそれぞれに対応して、0,1,…,1
1の図柄ポジション番号が割り振られている。このよう
な図柄ポジション番号は、前述したC_RND_L、C
_RND_C、C_RND_Rの各々から抽出され得る
0〜11のカウンタ値のそれぞれに対応している。
【0099】前述したC_RND1の抽出値に基づいて
大当たりが事前決定された場合には、前述したC_RN
D_Lの抽出値が図柄ポジション番号と一致する場所の
図柄が左,中,右の各予定停止図柄として選択決定され
る。これにより、大当りが事前決定された場合には、
左,中,右の各予定停止図柄が同じ図柄に揃う。一方、
はずれが事前決定された場合には、C_RND_L、C
_RND_C、C_RND_Rのそれぞれの抽出値がそ
れぞれに対応する図柄ポジション番号と一致する場所の
図柄が左,中,右の各予定停止図柄として選択決定され
る。ただし、そのように選択決定された予定停止図柄が
すべて一致してしまう場合には、左,中,右の各予定停
止図柄が同じ図柄の種類に揃わないように中図柄が1図
柄分ずらされることにより、強制的にはずれ図柄に補正
される。
【0100】図5は、始動記憶がある場合にその始動記
憶に基づく特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか
否かを決定する処理手順を説明するためのフローチャー
トである。
【0101】始動入賞があれば、C_RND1のカウン
ト値が抽出される。C_RND1の抽出値は大当り判定
用バンクに格納される。ここで、大当り判定用バンク
は、始動入賞に応じて抽出されたC_RND1の抽出値
のデータを一時的に格納するための記憶領域をいい、基
本回路53のRAM55の作業領域に設けられている。
始動入賞は最大4つまで記憶されるため、大当り判定用
バンクは、バンク0〜バンク3の4つの記憶領域を有す
るシフトレジスタにより構成されている。大当り判定用
バンクにおいては、始動入賞が検出された時点で、大当
り判定用バンク0,1,2,3の順序で、始動入賞に対
応するC_RND1の抽出値のデータが記憶されて行
く。
【0102】具体的に、始動入賞に応じたC_RND1
の抽出値は、最大4つ記憶されるが、最も古いタイミン
グでの抽出値が大当り判定用バンク0に記憶され、始動
入賞に応じて、バンク1,2,3の順に抽出値が記憶さ
れて行く。大当り判定用バンク0〜3のうちのバンク0
に記憶されている抽出値が、大当りを発生させるか否か
の判定に用いられる。そして、バンク0の判定が済む
と、バンク0の記憶データがクリアされるとともに、バ
ンク1,2,3のそれぞれの記憶データが、1バンクず
つバンク0に向けてシフトされる。そして、そのような
大当りの判定とデータのシフトとが繰返し実行されるこ
とにより、始動入賞記憶に応じた大当りの判定が行なわ
れるのである。
【0103】また、始動入賞が検出されるのと同時にC
_RND_Lのカウント値も抽出され、その抽出値は左
図柄判定用バンクに格納される。左図柄判定用バンクに
ついても大当り判定用バンクと同様に基本回路53のR
AM55の作業領域に設けられており、左図柄判定用バ
ンク0〜左図柄判定用バンク3の4つの記憶領域を有す
るシフトレジスタにより構成されている。そして、左図
柄判定用バンクにおいては、始動入賞が検出された時点
で、左図柄判定用バンク0,1,2,3の順序で、始動
入賞に対応するC_RND_Lの抽出値のデータが記憶
されて行く。
【0104】次に、大当り判定用バンクに格納された抽
出値を判定するための大当り判定値が設定される。ここ
で、高確率時(確率変動状態)でない通常時(通常遊技
状態)においては、大当り判定値として「7」が設定さ
れる。一方、高確率時では、大当り判定値として
「3」,「7」,「11」,「17」,「79」の5つ
が設定される。
【0105】次に、設定された大当り判定値と抽出値と
が比較され、通常時では、抽出値が「7」のときには大
当りとすることが決定され、それ以外の時にははずれと
することが決定される。一方、高確率時では、抽出値が
「3」,「7」,「11」,「17」,「79」のうち
のいずれかのときには大当りとすることが決定され、そ
れ以外の時にははずれとすることが決定される。これに
より、確率変動状態以外の通常時の大当り確率が1/3
00であるのに対し、確率変動状態時においては、大当
り確率が1/60というように5倍に向上する。
【0106】大当りとすることが決定された場合には、
左図柄判定用バンクに格納されているC_RND_Lの
値が参照され、ゾロ目で停止させる大当り図柄がその抽
出値に基づいて決定される。一方、はずれとすることが
決定された場合には、変動表示の開始時においてC_R
ND_L、C_RND_C、C_RND_Rの値がそれ
ぞれ抽出され、それらの抽出値に基づいて図柄表示領域
9に最終的に停止させるはずれ図柄が決定される。ここ
で、この決定されたはずれ図柄が偶然ゾロ目の図柄であ
った場合には、C_RND_Cの抽出値に「1」が加算
され、強制的にはずれ図柄とされる。
【0107】図5を用いて説明した処理のうち、はずれ
図柄の決定以外の処理は、特別図柄の変動表示を開始さ
せる前に事前に行なわれる。はずれ図柄の決定の処理
は、特別図柄の変動開始時に行なわれる。
【0108】このパチンコ遊技機1の場合には、確率変
動状態が発生した場合において、その継続期間が2種類
設けられている。その一方の種類の継続期間(第1の継
続期間)は、次回の大当りが発生するまでである。ま
た、その他方の種類の継続期間(第2の継続期間)は、
確率変動状態が発生後、所定回数の変動表示が実行され
るまでである。ただし、この場合における第2の継続期
間は、次回の大当りが発生すればたとえ変動表示回数が
所定回数まで達していなくても継続期間が終了する。こ
のような継続期間は、大当り図柄の種類に応じて選択的
に用いられる。
【0109】次に、大当り図柄の種類と確変図柄および
継続期間との関係を説明する。図6は、大当り図柄の種
類と確変図柄および継続期間との関係を表形式で示す図
である。この図6においては、(a)により、この実施
の形態によるパチンコ遊技機の場合の確変図柄および継
続期間の設定が示され、(b)により、(a)に示され
る確変図柄および継続期間の設定を設定データの変更に
伴って変更した例が示されている。図6の対応関係を示
すデータは、ROM54に記憶されており、ROM54
からRAM55に読出されて使用される。
【0110】まず、図6の(a)を参照して、0,2,
4,6,8,10の大当り図柄については、「確変な
し」を示すデータが設定されている。また、1,5,9
の大当り図柄については、確変図柄として、「1000
0回の変動まで」の継続期間を示すデータが設定されて
いる。つまり、10000回の変動までというデータ
は、継続期間の他に確変図柄であることをも示している
のである。また、3,7,11の大当り図柄について
は、確変図柄として、「次回の大当りまで」の継続期間
を示すデータが設定されている。つまり、次回の大当り
までというデータは、継続期間の他に確変図柄であるこ
とをも示しているのである。
【0111】このように、この実施形態のパチンコ遊技
機1の場合は、大当り図柄の種類に応じて、確率変動状
態に制御するか否かが選択決定され、それとともに、確
率変動状態に制御する場合の継続期間が2種類の継続期
間のうちから選択決定される。
【0112】大当り図柄が「10000回の変動まで」
の継続期間に対応する図柄になった場合には、確率変動
状態に制御された後の変動表示の回数が10000回に
なるまで確率変動状態が継続される。ただし、その変動
表示の回数が10000回になるまでに大当りが発生す
ると、変動表示の回数の計数は強制的に終了する。一
方、大当り図柄が「次回の大当りまで」の継続期間に対
応する図柄になった場合には、確率変動状態に制御され
た後、次回の大当りが発生するまで確率変動状態が継続
される。
【0113】ここで、前述した「10000回の変動ま
で」というデータに基づいて継続期間を規定する制御を
行なう遊技制御用プログラムは、後述する図24に示す
ように、変動回数を示すデータが示す変動回数まで確率
変動状態を継続させる処理を実行するように構成されて
いる。したがって、この「10000回の変動まで」と
いうデータが示す変動表示の回数のデータを変更すれ
ば、同じ遊技制御用プログラムを用いて、確率変動状態
を継続させる処理内容が異なる制御を行なうことができ
る。
【0114】図6の(a)に示すように、「10000
回の変動まで」と継続期間を設定した場合、確率変動状
態における大当り確率が1/60であることを考える
と、確率理論的には、10000回の変動表示が実行さ
れた場合に少なくとも1回の大当りが発生する確率が次
のようになる。たとえば、確率変動状態において1回の
変動表示が行なわれる場合にはずれが発生する確率は5
9/60である。そして、そのようなはずれが1000
0回連続して発生する確率は、(59/60)10 000
1.08×10-73 となる。これを大当りの発生という
立場から逆に考えると、このようにして得られるはずれ
が10000回連続して発生する確率の数値を1から減
算することにより、10000回の変動表示が実行され
た場合に少なくとも1回の大当りが発生する確率が、1
−(59/60)10000 ≒1というように求められる。
言い換えると、10000回の変動表示が実行される
と、少なくとも1回は大当りが発生するはずである。
【0115】大当りが発生するとその時点で確率変動状
態の継続期間は一旦終了するため、「10000回の変
動まで」という継続期間を設定した場合、実質的には、
前述した「次回の大当りまで」という継続期間の設定と
同様の意味合いの設定となる。したがって、この場合の
変動表示回数を確率変動状態での大当り確率(1/6
0)の逆数(60)以上の変動表示回数(10000
回)に設定したことにより、大当りが発生した場合に、
1/2の確率(「10000回の変動表示まで」が「次
回の大当りまで」と実質的に同じであるため、実質的に
は、大当り図柄が1,3,5,7,9,11の場合がす
べて「次回の大当りまで」の継続期間と同じであり、大
当り図柄のうちの1/2が「次回の大当りまで」の継続
期間での確率変動状態になると言える)で、次回の大当
りまで継続する確率変動状態に制御する設定を行なった
ことと実質的に同様となるのである。
【0116】図6の(b)は、図6の(a)に示された
データに基づいて確率変動状態を継続させる処理内容を
異ならせる場合の一例である。図6の(b)の場合、
1,5,9の大当り図柄については、確変図柄として、
「50回の変動まで」の継続期間を示すデータが設定さ
れている。つまり、前述した10000回を示すデータ
が50回を示すデータに変更設定されているのである。
このように、制御用のプログラムは変更せず、データを
変更設定することにより、変動表示回数により規定され
る継続期間を容易に変更することができる。
【0117】図6の(b)の場合は、変動回数のデータ
が50回であり、確率変動状態での大当り確率(1/6
0)の逆数(60)以上の変動表示回数に設定されてい
ない。図6の(b)の場合、図6の(a)の場合と同様
の考え方で50回の変動表示が実行された場合に少なく
とも1回の大当りが発生する確率は、1−(59/6
0)50≒0.57というように求められる。言い換える
と、50回の変動表示が実行された場合に少なくとも1
回の大当りが発生するとはいいにくい。しかし、この場
合は、「50回の変動まで」の継続期間は、「次回の大
当りまで」の継続期間と実質的に同様のものにはなり得
ない。このため、図6の(b)の場合は、図6の(a)
の場合と異なり、確率変動状態になった場合に、50回
の変動表示回数までという変動表示回数によって規定さ
れる継続期間と、次回の大当りまでという大当りの発生
によって規定される継続期間との異なる2種類の継続期
間が選択的に用いられることとなる。
【0118】以上に示したような継続期間を設定するよ
うにすれば、次のような効果を得ることができる。複数
種類の継続期間を選択的に用いて特別遊技状態を継続さ
せる制御が行なわれるため、遊技内容の幅が広くなる。
そして、変動表示回数により規定される第2の継続期間
は、特定遊技状態を発生させる確率の逆数に相当する回
数以上に予め定められた所定回数の可変表示が計数され
るまで確率変動状態を継続可能にするものであり、この
所定回数の可変表示が行なわれると、確率理論上では確
率変動状態の発生する確率が高い。また、第2の継続期
間における大当り状態は、第2の継続期間を規定する変
動表示の回数を極めて多くすればする程、より確実に発
生する。したがって、第2の継続期間を規定する変動表
示の設定回数を極めて多くすれば、より一層確実に第2
の継続期間において大当り状態が発生するので、その場
合の第2の継続期間は、第1の継続期間、すなわち、次
回の大当り状態が発生するまでの継続期間と実質的に同
種類の継続期間となる。一方、第2の継続期間を規定す
る変動表示の回数を比較的少なくすれば、第2の継続期
間において大当り状態が発生する確実さが比較的低くな
るので、その場合には、第2の継続期間が第1の継続期
間とは異なる種類の継続期間となる。したがって、この
ような第2の継続期間を第1の継続期間と選択的に用い
るようにすることにより、第2の継続期間であっても、
期間を規定する変動表示の回数の設定次第で、第1の継
続期間と実質的に同種類の継続期間と、第1の継続期間
とは異なる種類の継続期間との何れにも設定し得る。こ
のため、可能な限り簡単な変更に基づいて、確率変動状
態の継続期間に関する異なる2つの種類の制御内容
(「次回の大当りまで」という1種類の継続期間を用い
る確率変動状態の制御と、「次回の大当りまで」および
「所定回数の変動表示が実行されるまで」の2種類の継
続期間を選択的に用いる制御との2種類の制御)を選択
的に実現することが可能となる遊技機を提供することが
できる。
【0119】また、特別遊技状態としての確率変動状態
は、大当り状態の発生確率が向上した遊技者にとって有
利な状態であり、確率変動状態の制御により遊技者の期
待感を高めることができる。この第2の継続期間の場
合、確率変動状態の制御期間が可変表示の実行回数によ
って制限されているため、期間を規定する可変表示の回
数の設定次第で、確率変動状態中の遊技者に緊張感を提
供することができ、それに伴って遊技者の興趣を向上さ
せることができる。また、確率変動状態の制御期間が可
変表示の実行回数によって制限されていると、その回数
が比較的少なく設定された場合には、確率変動状態がだ
らだらと長期間継続しないので、遊技者にめりはりのあ
る遊技を提供することができる。
【0120】なお、この例では、変動表示回数により規
定される継続期間について、該当する確変図柄すべてに
ついて同一回数に設定した場合を説明した。しかし、こ
れに限らず、該当する確変図柄ごとに変動表示回数の設
定を異ならせる等、該当する確変図柄について、複数種
類の変動表示回数を設定するようにしてもよい。
【0121】また、図6の(a)の例では、変動表示回
数により規定される継続期間を10000回の変動表示
までとしたが、この場合の継続期間の変動表示回数は、
少なくとも大当りの発生確率の逆数にすればよい。すな
わち、この場合には、確率変動状態の大当り確率の1/
60の逆数である60回以上にすることが望ましい。そ
の理由は、確率変動状態において60回の可変表示が行
なわれれば、確率理論上において大当りの発生する確率
が比較的高く、継続期間が次回の大当りまでと同様に感
じられる程度の確率で大当りが発生するからである。こ
のように、変動表示回数により規定される継続期間を実
質的に次回の大当りまでと同様にする場合には、継続期
間を大当りの発生確率の逆数に相当する可変表示回数以
上の回数にすれば、遊技者に対して自らに有利な遊技状
態であると感じさせる態様での特別遊技状態を提供でき
る。
【0122】また、変動表示回数により規定される継続
期間を実質的に次回の大当りまでと同様にする場合に
は、非確率変動状態である通常状態の大当り確率の1/
300の逆数である300回以上にすれば、より高い確
率で、特別遊技状態において大当りを発生させることが
できる。その場合には、前述した図6に示される大当り
図柄のうちの1,5,9のそれぞれに対応する確変種類
を300回の変動までという設定にする。たとえば、図
6の(a)を例にとった場合には、1,5,9の大当り
図柄に対応する「10000回変動まで」というデータ
の代わりに、「300回変動まで」というデータをRO
M54に設定しておき、確率変動状態の継続期間として
用いるのである。これにより、大当りが発生した場合の
大当り図柄が1,5,9のいずれかである場合には、3
00回の変動表示の実行まで確率変動状態を継続させる
制御がパチンコ遊技機1において行なわれる。このよう
に、1,5,9の大当り図柄に対応して、「300回変
動まで」というデータ設定がなされた実施の形態の場合
には、300回の変動表示が実行された場合に少なくと
も1回の大当りが発生する確率が1−(59/60)
300 ≒0.9935というように求められる。言い換え
ると、300回の変動表示が実行されると、少なくとも
1回は大当りが発生するはずである。しがたって、この
場合にも、「10000回の変動まで」という継続期間
を設定した場合と同様に、実質的には、前述した「次回
の大当りまで」という継続期間の設定と同様の意味合い
の設定となる。したがって、この場合には、大当りが発
生した場合に、1/2の確率(「300回の変動表示ま
で」が「次回の大当りまで」と実質的に同じであるた
め、実質的には、大当り図柄が1,3,5,7,9,1
1の場合がすべて「次回の大当りまで」の継続期間と同
じであり、大当り図柄のうちの1/2が「次回の大当り
まで」の継続期間での確率変動状態になると言える)
で、次回の大当りまで継続する確率変動状態に制御する
設定を行なったことと実質的に同様となるのである。
【0123】このように、確率変動状態の継続期間を変
動表示回数により制限する場合には、継続期間を規定す
る変動表示回数を極めて多くした場合において、変動回
数により規定される第2の継続期間を次回の大当りまで
の第1の継続期間と実質的に同種類の継続期間により一
層近づけることができる。また、特定遊技状態の発生が
第2の継続期間の終了条件の一つになることにより、第
2の継続期間中に特定遊技状態が多発することが防がれ
るので、遊技者の射倖心を煽りすぎないようにすること
ができる。
【0124】次に、特別遊技状態としての確率変動状態
の制御タイミングをタイミングチャートを用いて説明す
る。図7は、特別遊技状態の制御タイミングを示すタイ
ミングチャートである。
【0125】図7において、(a)には、継続期間が次
回の大当りまでである場合の特別遊技状態中において確
変大当りが発生した制御動作例が示されている。また、
(b)には、継続期間が10000回である場合(図6
の(a)参照)の特別遊技状態中において非確変大当り
が発生した制御動作の例が示されている。また、(c)
には、継続期間が50回である場合(図6の(b)参
照)の特別遊技状態中において大当りが発生しなかった
制御動作の例が示されている。また、(d)には、継続
期間が50回である場合(図6の(b)参照)の特別遊
技状態中において大当りが発生しなかった制御動作の例
が示されている。
【0126】図7の(a)〜(d)の各々においては、
大当り状態についての作動(大当り制御時),停止(非
大当り制御時)が示されており、特別遊技状態について
の作動(確率変動制御時時),停止(非確率変動制御
時)が示されている。
【0127】まず、図7の(a)を参照して、大当りが
発生し、この大当りの発生時における大当り図柄が
「3」、「7」、または、「11」となっていれば、大
当り状態の終了後に、継続期間が次回の大当りまでに設
定された特別遊技状態(確率変動状態)に制御される。
この場合は、特別遊技状態において必ず大当りが発生す
る。そして、たとえば特別遊技状態において発生した大
当りが確変大当りであれば、図に示すように、その大当
り終了後に再び特別遊技状態に制御される。
【0128】次に、図7の(b)を参照して、変動表示
回数により規定される継続期間が10000回に設定さ
れている場合には、大当りの発生時における大当り図柄
の組合せが「1」、「5」、または、「9」となってい
れば、大当り状態の終了後に、継続期間が10000回
の変動表示までに設定された特別遊技状態(確率変動状
態)に制御される。この場合は、継続期間が変動表示回
数によって規定されるが、その変動表示回数が1000
0回に設定されているために、特別遊技状態において極
めて高い確率で大当りが発生する。つまり、前述したよ
うに、継続期間が10000回の変動表示までに設定さ
れた場合は、実質的には次回の大当りまでの場合と同様
の継続期間となるのである。そして、たとえば特別遊技
状態において発生した大当りが非確変大当り(「0」,
「2」,「4」,「6」,「8」,「10」の大当り図
柄での大当り)であれば、図に示すように、その大当り
終了後には特別遊技状態に制御されない。継続期間の計
数は、大当りが発生した時点で終了する。
【0129】次に、図7の(c)を参照して、変動表示
回数により規定される継続期間が50回に設定されてい
る場合には、大当りが発生し、この大当りの発生時にお
ける大当り図柄の組合せが「1」、「5」、または、
「9」となっていれば、継続期間が50回の変動表示ま
でに設定された特別遊技状態(確率変動状態)に制御さ
れる。この場合は、前述した継続期間が10000回に
設定されている場合と比べれば特別遊技状態において大
当りが発生する確率があまり高くない。つまり、継続期
間が50回の変動表示までに設定された場合は、理論的
には、継続期間中に少なくとも1回の大当りが発生する
場合ではないため、次回の大当りまでの場合と実質的に
同様の継続期間であるとは言えない。この場合、大当り
が発生せずに50回の変動表示が行なわれれば、その時
点で特別遊技状態が終了する。
【0130】次に、図6の(d)を参照して、変動表示
回数により規定される継続期間が50回に設定されてい
る場合において、前述したように大当りの発生に基づい
て継続期間が50回の変動表示までに設定された特別遊
技状態(確率変動状態)に制御され、その後、50回の
変動表示が行なわれるまで(たとえば40回)に、大当
りが発生すれば、その時点で特別遊技状態が終了する。
そして、たとえば、特別遊技状態において発生した大当
りにおける大当り図柄の組合せが「1」、「5」、また
は、「9」となっていれば、50回の変動表示までに継
続期間が設定された特別遊技状態(確率変動状態)に再
び制御される。この例では、2回目の特別遊技状態が5
0回の変動表示の実行により終了している場合が示され
ている。
【0131】なお、この実施の形態においては、変動表
示回数により規定される第2の継続期間が継続期間中の
大当りの発生により終了する場合を説明した。しかし、
これに限らず、第2の継続期間については、予め定めら
れた設定された回数の変動表示がまだ実行されていない
時点で大当りが発生しても、継続期間が終了せず、その
後も、残りの変動表示回数分確率変動状態が継続するよ
うにしてもよい。
【0132】次に、パチンコ遊技機1における特別図柄
の変動表示制御時間と、基本回路53により実行される
割込み処理回数との関係を説明する。図8は、パチンコ
遊技機1における特別図柄の変動表示時間と基本回路5
3により実行される割込み処理回数との関係を示すタイ
ミングチャートである。図8の(a)には特別図柄の非
短縮制御時(通常時)における特別図柄の変動表制御示
時間と割込み処理回数との関係が示されている。また、
図8の(b)には特別図柄の短縮制御時における特別図
柄の変動表示時間と割込み処理回数との関係が示されて
いる。
【0133】図8の(a)を参照して、特別図柄の短縮
制御時ではない通常時においては、たとえば10522
msに設定された変動表示制御時間で変動表示制御が行
なわれる。この10522msという変動表示時間は、
2ms周期の割込みが素数回(この例では5261回)
実行される時間である。
【0134】特別図柄の変動表示には一定のインターバ
ル時間が設けられており、始動入賞が集中的に発生して
変動表示が連続的に行なわれる場合には、先の変動表示
終了後、このインターバル時間が経過したことにより次
の変動表示制御が許可されるのである。したがって、変
動表示が連続的に行なわれる場合には、1回の変動表示
毎に所定時間のインターバルが設けられることとなる。
変動表示制御時間には、インターバル時間が含まれてい
る。これにより、特別図柄が変動する時間とインターバ
ル時間とを合わせたものが1回の変動表示制御時間を構
成している。
【0135】このように、この実施の形態の場合は、1
回の変動表示時間とインターバル時間とを合わせた制御
時間である1回の変動表示制御時間が、2ms周期の割
込みが素数回(5261回)実行される時間(1052
2ms)となるように設定されているのである。
【0136】次に、図8の(b)を参照して、特別図柄
の短縮制御時における変動表示時間と割込み処理回数と
の関係を説明する。短縮制御時は、一律に、非短縮制御
時よりも6020msだけ変動表示制御時間が短縮され
る。この場合の、変動表示制御時間は、素数回(175
1回)の割込みが実行される時間である4502msに
設定されている。また、この場合には、インターバル時
間が非短縮制御時と同様の一定時間に設定されている。
【0137】以上説明した変動表示制御時間と割込み処
理回数との関係は、この実施の形態の場合、少なくと
も、リーチ演出表示がなされない変動表示である通常変
動表示について適用されている。つまり、図13に示す
ように、少なくとも、通常変動表示について、変動表示
制御時間が、非短縮時および短縮時ともに素数回の割込
みが行なわれる時間に設定されている。
【0138】このような1回の変動表示制御時間におい
て素数回の割込みを行なうようにしたことにより、次の
ような効果を得ることができる。
【0139】制御用プログラムを定期的に繰返し実行し
て遊技状態を制御する基本回路53のコマンドにしたが
って、可変表示装置8、各種ランプ、および、スピーカ
27を含む遊技関連装置の動作が制御される。そして、
始動入賞に応じた可変表示装置8での変動制御開始時と
いうような変動表示動作に関連したタイミングで、ラン
ダムカウンタを用いた特別図柄の予定停止図柄の抽選と
いうような遊技に関連した所定の抽選が行なわれる。そ
して、可変表示装置8における1回の変動表示制御時間
において、パチンコ遊技機1の遊技状態を制御する基本
回路53による割込み処理が公約数を持たない回数であ
る素数回実行されるため、前述した抽選において同じ抽
選結果が繰返し出るタイミングと抽選の実行タイミング
とが同期しくくなるので、たとえば、変動表示が連続し
て行なわれるときのように一定の時間間隔で抽選が繰返
し行なわれる場合であっても、変動表示動作に関連した
タイミングで行なわれる抽選結果に周期性が生じにくく
なるようにすることができる。これにより、このような
抽選に関連して行なわれる可変表示装置8を含む遊技関
連装置の制御内容に周期性が生じにくくなるようにする
ことができる。
【0140】また、特に、一般的に出現率が高い通常変
動表示(リーチ状態での変動を除く変動表示)において
変動表示の制御内容(特に停止図柄)に周期性が生じに
くくなるようにすることができる。
【0141】また、パチンコ遊技機1では、周期的に更
新される数値データに基づいて、可変表示装置8の予定
停止図柄(表示結果)が変動開始時において選択的に決
定されるが、1回の変動表示の制御のために要する変動
表示制御時間において、割込み処理が素数回実行される
ため、予定停止図柄の決定のために用いられるランダム
カウンタの数値データの更新周期とそのような変動表示
制御期間の実行周期とが同期しにくくなるため、可変表
示装置8の表示結果について周期性が生じにくくなるよ
うにすることが可能になり、表示結果のランダム性を向
上させることができる。
【0142】また、素数回の割込みが行なわれる変動制
御時間の開始段階で図柄決定用のランダムカウンタC_
RND_L、C_RND_C、C_RND_Rにより選
択的に決定される表示結果の図柄が、はずれ図柄である
ため、大当り状態が発生しない表示結果について周期性
が生じにくくなるようにすることができ、はずれ図柄の
表示結果に偏りが生じにくくなるようにすることができ
る。
【0143】また、前述したように、素数回の割込みが
行なわれる変動表示制御期間が、インターバル時間を含
むため、連続する変動表示間にインターバル時間が設け
られている場合において、可変表示が連続して行なわれ
る場合であっても、1回の変動表示制御期間における制
御処理の素数回の実行に起因して、連続する変動表示に
おいて特別図柄の表示結果に周期性が生じにくくなるよ
うにすることができる。
【0144】なお、この実施の形態においては、はずれ
図柄のみを変動開始段階でのデータ抽出に基づいて選択
決定するようにしたが、これに限らず、大当り図柄も、
変動開始段階でのデータ抽出に基づいて選択決定するよ
うにしてもよい。このようにすれば、素数回の割込みが
行なわれる変動表示制御の開始段階で表示結果決定手段
により決定される表示結果が、大当り図柄であるため、
大当り図柄について周期性が生じにくくなるようにする
ことが可能になり、大当り図柄の表示結果に偏りが生じ
にくくなるようにすることができる。
【0145】なお、この実施の形態においては、すべて
の変動表示パターンの変動表示制御期間が、素数回の割
込みが行なわれる時間に設定されている場合を説明した
が、これに限らず、はずれになる場合の変動表示制御期
間、リーチ状態となる場合の変動表示期間、大当りとな
る場合の変動表示制御期間等のいずれか、または、その
組合せのように、予め定められた一部の変動表示パター
ンの変動表示時間のみが、素数回の割込みが行なわれる
時間に設定されていてもよい。
【0146】次に、遊技制御基板31から表示制御基板
80に送信される表示制御コマンドについて詳細に説明
する。
【0147】図9は、遊技制御基板31から表示制御基
板80へ一方向通信で送信される表示制御用のコマンド
データを示す図である。表示制御用のコマンドデータは
CD0〜CD7の8ビットのデータで構成されており、
各ビットデータが図9に示すようにパラレル転送され
る。さらに、遊技制御基板31から表示制御基板80へ
ストローブ信号としての表示制御信号INT(割込信
号)が送信される。表示制御基板80は、この割込信号
が入力されることにより表示制御用CPU101が割込
状態となり、コマンドデータCD0〜CD7を取込む動
作を行なう。さらに、遊技制御基板31から表示制御基
板80に対し、+12V,+5Vの直流電圧が供給され
るとともに、グランドラインGNDが接続された状態と
なる。
【0148】図10は、遊技制御基板31から表示制御
基板80に与えられる表示制御コマンドの送信タイミン
グの例を示すタイミングチャートである。この例では、
表示制御コマンドを構成する2バイトの表示制御データ
CMD1,CMD2は、2ms周期の割込みごとに送出
される。ここで、先に出力される1バイトの表示制御デ
ータCMD1は前述したMODEデータであり、後に出
力される1バイトの表示制御データCMD2は前述した
EXTデータである。
【0149】そして、各表示制御データに同期してスト
ローブ信号(表示制御信号INT)が出力される。表示
制御用CPU101には、ストローブ信号の立上がりで
割込がかかり、割込処理プログラムによって表示制御コ
マンドが表示制御用CPU101に受信データとして取
込まれる。
【0150】図11は、リーチ状態に関する制御の設定
内容を表形式で示す図である。図11においては、大当
り(図中当り)の場合、−2コマハズレの場合、−1コ
マハズレの場合、+1コマハズレの場合、+2コマハズ
レの場合、および、大ハズレの場合のそれぞれについ
て、出現率、実行可能なリーチ種類、C_RND_RA
CTの抽出値により各リーチが選択される範囲、各リー
チの実行が選択される場合の選択率(C_RND_RA
CTの値により選択される率)が示されている。ここ
で、−2〜+2コマハズレとは、はずれの表示結果の一
種であり、リーチ図柄(左,中図柄)から中図柄の停止
図柄が何コマずれてはずれとなったかを示すものであ
る。この場合のコマ数は、図柄数であり、リーチ図柄
と、中図柄との図柄差(前述した図柄の配列上での図柄
ポジションの差)の1図柄を1コマとして表わされる。
そして、リーチ図柄の予定指定図柄の図柄ポジション番
号を基準値「0」とみなし、その基準値となる図柄ポジ
ション番号から番号が小さくなる方向が「−」で表わさ
れ、番号が大きくなる方向が「+」で表わされる。した
がって、たとえば、+2コマハズレとは、中図柄の停止
図柄がリーチ図柄から+2コマずれたはずれ状態をい
う。また、大ハズレとは、中図柄の停止図柄がリーチ図
柄から±2コマを超えてずれたはずれ状態をいう。
【0151】図11を参照して、大当りの場合は、必ず
リーチが出現する。大当りの場合には、リーチ1〜リー
チ5のすべての種別のリーチが発生し得る。そして、リ
ーチ5は、大当りの場合にのみ表示され得る全回転リー
チである。ここで、全回転リーチとは、左,中,右図柄
がすべて一致した状態でスクロールする表示が行なわれ
る特別なリーチ状態をいう。このリーチ5の場合は、全
図柄が一致した状態でスクロールする図柄数が10〜1
4コマの5種類選択可能に設定されている。このような
リーチ5が表示されると、大当りが発生することを遊技
者が事前に知ることができるので、可変表示中における
遊技者の期待感を極めて向上させることができ、遊技の
興趣を向上させることができる。また、遊技者は、リー
チ1が表示された場合にはハズレとなるおそれが高いと
認識し、リーチ5が表示された場合に大当りが発生する
可能性が高いと認識することができる等、表示されたリ
ーチの種類に応じて、大当りの発生しやすさを把握する
ことができる。
【0152】大当りの場合におけるC_RND_RAC
Tの抽出値と、選択されるリーチの種別との関係は次の
とおりである。C_RND_RACTの抽出値が0〜5
の場合は、リーチ1が選択される。すなわち、大当りの
場合、リーチ1は、6/120の確率で選択される。C
_RND_RACTの抽出値が6〜17の場合は、リー
チ2が選択される。すなわち、大当りの場合、リーチ2
は、12/120の確率で選択される。C_RND_R
ACTの抽出値が18〜35の場合は、リーチ3が選択
される。すなわち、大当りの場合、リーチ3は、18/
120の確率で選択される。C_RND_RACTの抽
出値が36〜71の場合は、リーチ4が選択される。す
なわち、大当りの場合、リーチ4は、36/120の確
率で選択される。
【0153】また、C_RND_RACTの抽出値が7
2〜81の場合は、10コマのリーチ5が選択される。
C_RND_RACTの抽出値が82〜91の場合は、
11コマのリーチ5が選択される。C_RND_RAC
Tの抽出値が92〜101の場合は、12コマのリーチ
5が選択される。すなわち、10コマ〜12コマのリー
チ5の各々は、10/120の確率で選択される。C_
RND_RACTの抽出値が102〜110の場合は、
13コマのリーチ5が選択される。C_RND_RAC
Tの抽出値が111〜119の場合は、14コマのリー
チ5が選択される。すなわち、13コマおよび14コマ
のリーチ5の各々は、9/120の確率で選択される。
【0154】次に、−2コマハズレの場合は、はずれの
リーチ状態において1/12の出現率で出現する。この
場合の出現確率は、特別図柄の図柄数(図柄の種類の
数)が12図柄であるため、その12図柄のうちの1つ
の図柄が選択されるという意味で1/12となるのであ
る。−2コマハズレの場合は、C_RND_RACTの
抽出値に応じて、リーチ1およびリーチ2の種別のリー
チが発生し得る。抽出値が0〜23の場合は、リーチ1
が選択される。すなわち、−2コマハズレの場合、リー
チ1は、24/120の確率で選択される。抽出値が2
4〜119の場合は、リーチ2が選択される。すなわ
ち、−2コマハズレの場合、リーチ2は、96/120
の確率で選択される。
【0155】次に、−1コマハズレの場合は、はずれの
リーチ状態において1/12の出現率で出現する。−1
コマハズレの場合は、C_RND_RACTの抽出値に
応じて、リーチ1〜リーチ3の種別のリーチが発生し得
る。抽出値が0〜11の場合は、リーチ1が選択され
る。すなわち、−1コマハズレの場合、リーチ1は、1
2/120の確率で選択される。抽出値が12〜47の
場合は、リーチ2が選択される。すなわち、−1コマハ
ズレの場合、リーチ2は、36/120の確率で選択さ
れる。抽出値が48〜119の場合は、リーチ3が選択
される。すなわち、−1コマハズレの場合、リーチ3
は、72/120の確率で選択される。
【0156】次に、+1コマハズレの場合は、不作為に
+1コマハズレとなる場合と、大当り図柄からの補正処
理により作為的に+1コマハズレとなる場合とがあるた
め、はずれのリーチ状態において2/12の出現率で出
現する。+1コマハズレの場合は、C_RND_RAC
Tの抽出値に応じて、リーチ1〜リーチ3の種別のリー
チが発生し得る。+1コマハズレの場合は、−1コマハ
ズレの場合と同様の選択率でリーチ1〜リーチ3がそれ
ぞれ選択される。
【0157】次に、+2コマハズレの場合は、はずれの
リーチ状態において1/12の出現率で出現する。−2
コマハズレの場合は、C_RND_RACTの抽出値に
応じて、リーチ1およびリーチ2の種別のリーチが発生
し得る。抽出値が0〜23の場合は、リーチ1が選択さ
れる。すなわち、+2コマハズレの場合は、−2コマハ
ズレの場合と同様の選択率でリーチ1と、リーチ2とが
それぞれ選択される。
【0158】次に、大ハズレの場合は、はずれのリーチ
状態において7/12の出現率で出現する。大ハズレの
場合は、C_RND_RACTの抽出値に応じて、リー
チ1およびリーチ4の種別のリーチが発生し得る。抽出
値が0〜95の場合は、リーチ1が選択される。すなわ
ち、大ハズレの場合、リーチ1は、96/120の確率
で選択される。抽出値が96〜119の場合は、リーチ
4が選択される。すなわち、大ハズレの場合、リーチ4
は、24/120の確率で選択される。
【0159】次に、図11に示されたようなリーチ状態
に関する制御の設定がなされた場合のリーチ1〜リーチ
5についての個別の出現率を説明する。図12は、リー
チ1〜リーチ5についての個別の出現率を表形式で示す
図である。
【0160】図12を参照して、大当りの場合、リーチ
1〜リーチ4のそれぞれについての出現率は前述したと
おりであり、リーチ5の出現率は10コマ〜14コマの
すべての場合の出現率を加算して得られる48/120
である。つまり、大当りの場合は、出現率がリーチ1<
リーチ2<リーチ3<リーチ4<リーチ5のような関係
にある。
【0161】一方、ハズレの場合の各リーチの出現率
は、−2コマハズレ〜+2コマハズレおよび大ハズレの
各状態について出現率×選択率を演算し、各状態での演
算結果を合計した値が各リーチの出現率となる。たとえ
ば、リーチ3の場合は、−1コマハズレと+1コマハズ
レとにおいて生じることにより、「(1/12)×(7
2/120)+(2/12)×(72/120)=18
/120」という出現率が得られる。具体的に、ハズレ
の場合、リーチ1の出現率が63/120、リーチ2の
出現率が25/120、リーチ3の出現率が8/12
0、リーチ4の出現率が14/120、リーチ4の出現
率が0となり、出現率の傾向が大当りの場合と逆で、出
現率がリーチ1>リーチ2>リーチ3>リーチ4>リー
チ5のような関係にある。
【0162】以上に示したように、リーチ1〜リーチ5
については、大当りの場合と、ハズレの場合とで出現率
が異なっているため、大当りの場合に出現しやすいリー
チ状態が表示された場合には、遊技者の期待感を向上さ
せることができる。
【0163】次に、変動パターンコマンドデータを含む
変動開始コマンドをテーブル形式でROM54に記憶し
た変動開始コマンドテーブルについて説明する。この変
動開始コマンドテーブルは、変動開始コマンドデータを
出力する場合に使用されるものであり、この変動開始コ
マンドテーブルのデータが変動パターンを指定する変動
開始コマンドの設定のために使用される。この変動開始
コマンドテーブルは、前述した変動時間短縮制御時に使
用される短縮時テーブルと、変動時間短縮制御時以外の
通常時に使用される通常時テーブルとに分けられてお
り、これらのテーブルが、変動時間短縮制御が行なわれ
るか否かという遊技制御の状況に応じて選択的に使用さ
れる。
【0164】図13は、変動開始コマンドテーブルを表
形式で示す図である。この図13においては、(a)に
通常時テーブルが示され、(b)に短縮時テーブルが示
されている。
【0165】図13の(a)および(b)のそれぞれを
参照して、1バイト目のデータCMD1の値「80H」
により、変動開始コマンドのデータであることが指定さ
れる。そして、2バイト目のデータCMD2の値によ
り、変動パターンの動作内容が指定される。2バイト目
のデータが「00H」〜「15H」のデータは、変動時
間短縮制御時以外の通常時の変動パターンデータであ
り、(a)の通常時テーブルに記憶されている。一方、
2バイト目のデータが「16H」〜「2BH」のデータ
は、変動時間短縮制御時の変動パターンデータであり、
(b)の短縮時テーブルに記憶されている。このよう
に、変動開始コマンドのデータは、CMD1の値が「8
0H」であって、CMD2の値が「00H」〜「2B
H」の範囲内のデータである。
【0166】変動開始コマンドの2バイト目のデータに
より指定される動作内容としては、特別図柄の変動表示
制御時間(変動開始から全図柄停止を経てインターバル
時間の終了までの時間)が指定される。たとえば、通常
時テーブルの場合には、指定される変動パターンが10
522ms〜23122msの範囲内での変動表示制御
時間に設定されている。このように指定される変動表示
制御時間は、変動表示制御時間自体の他、変動の種別
(通常変動およびリーチ1〜リーチ5)、短縮の有無
(通常変動,通常変動短縮、リーチ1,リーチ1短縮
等)、および、当りハズレ状態の種別(−2〜+2コマ
ハズレ時、大ハズレ時、10コマ〜14コマ移行当り
時)という各種の動作内容をも表わしている。これは、
コマンドデータにより示す変動表示制御時間は、変動時
間短縮制御時と、通常時との各々のうちでは同じ時間に
重複設定されるものがないようにされており、さらに、
表示制御基板80の側の制御データROM102におい
て、変動時間短縮制御時と通常時とに分けて、変動パタ
ーンコマンドが指定する変動表示制御時間のそれぞれに
1対1で対応する変動パターン(具体的には前述した動
作内容)が記憶されており、その変動パターンコマンド
が指定する変動表示制御時間に基づいて、変動パターン
の動作内容が1対1で決まるからである。したがって、
変動表示制御時間を指定するということは、前述したよ
うなその他の動作内容をも指定していることになる。
【0167】短縮時テーブルの場合には、通常時テーブ
ルに記憶されたすべての変動パターンに対応する変動時
間短縮制御についての変動パターンが記憶されている。
この場合、変動時間短縮制御の変動パターンとして、通
常時の各変動パターンの変動時間を一律に6020ms
短縮した変動パターンが短縮時テーブルに記憶されてい
る。したがって、通常時テーブルに記憶された変動パタ
ーンのデータ数と、短縮時テーブルに記憶された変動パ
ターンのデータ数とが同じデータ数(この場合、22
個)になっている。たとえば、この場合、「リーチn」
と「リーチn短縮」とは同じ変動パターンの変動表示で
あり、短縮と表示されているパターンとそうでないパタ
ーンとは、変動表示制御時間のみ異なる。具体例を挙げ
ると、たとえば、通常時テーブルにおいて変動表示制御
時間が10522msである通常変動,ハズレ時の変動
パターンに対応して、変動表示制御時間が4502ms
である通常変動短縮,ハズレ時の変動パターンが短縮時
テーブルに記憶されている。また、通常時テーブルにお
いて変動表示制御時間が11122msであるリーチ
1,−2コマハズレ時の変動パターンに対応して、変動
表示制御時間が5102msであるリーチ1短縮,−2
コマハズレ時の変動パターンが短縮時テーブルに記憶さ
れている。
【0168】このように、通常時テーブルに記憶された
変動パターンのデータ数と、短縮時テーブルに記憶され
た変動パターンのデータ数とが同じデータ数になってい
るため、短縮時テーブルの変動パターンを設定する場合
に、通常時テーブルの変動パターンとの対応関係がとり
やすいので、通常時テーブルの変動パターンに対応して
短縮時テーブルの変動パターンを容易に設定することが
できる。
【0169】また、短縮時テーブルにおける変動パター
ンのそれぞれが、対応する通常時テーブルにおける変動
パターンにおける変動表示制御時間との時間差が同じに
されており、通常時テーブルにおける変動パターンのそ
れぞれに対して、短縮時テーブルにおける変動パターン
が一律に短くなっている。これにより、時間短縮表示の
際の変動表示制御時間を確実に短縮することができる。
【0170】この例では、通常時の方の変動パターンの
変動表示制御時間は、多くのパターンにおいて素数回の
割込みが実行される時間に設定されているが、通常変動
と短縮変動との一律の時間差により、短縮時の方の変動
表示制御時間は、素数回の割込みが実行される時間に設
定されているわけではない。また、変動表示制御時間を
素数回の割込みが実行される時間に設定するのは、少な
くとも、リーチ状態が発生しない変動パターンであれば
よい。これは、リーチ状態が発生しない変動パターン
は、リーチ状態が発生する変動パターンと比べて極めて
表示の出現率が高く、連続的に表示される可能性が高い
ため、このような変動パターンこそ、素数回の割込みが
行なわれる変動表示制御時間を設定して、連続的に行わ
れる変動表示において特別図柄の停止表示結果に周期性
が生じにくくなるようにすることが必要だからである。
【0171】また、短縮変動パターンを設けたことによ
り、次のような効果を得ることができる。図柄の変動時
間が短いということは短期間で変動が終了するというこ
とであるから、始動入賞記憶が早く減ることになる。言
い換えると、短縮変動パターンでの変動表示が行なわれ
る場合には、始動入賞記憶が上限に達してしまう可能性
が低くなって、遊技者に有利な状況を提供することがで
きる。
【0172】なお、この例では、変動表示パターン(通
常変動およびリーチ1〜5)のすべて短縮変動パターン
を設定した例を示したが、これに限らず、すべての変動
表示パターンのうちの1部の変動表示パターンについて
のみ1つの変動表示パターンに対応して複数の変動表示
パターン(この例では、変動時間が短縮された表示パタ
ーンと変動表示制御時間が短縮されていない表示パター
ン)を設定してもよい。その場合には、複数種類の変動
表示パターンのうち、比較的変動表示制御時間が短く設
定されている変動表示パターンについて、短縮変動パタ
ーンを設定するのが望ましい。このように、すべての変
動表示パターンのうちの1部の変動表示パターンについ
てのみ短縮変動パターンを設定する場合には、すべての
変動表示パターンについて短縮変動パターンを設定する
場合と比べて、表示制御コマンド数を削減することがで
きる。また、このように、短縮変動パターンが比較的変
動時間の短い変動表示パターンの変動表示制御時間を短
縮したものとなるようにした場合には、非短縮変動表示
が行なわれる場合の平均変動表示制御時間に対して、短
縮変動表示が行なわれる場合の平均変動表示制御時間が
極めて短いものになるので、短縮変動表示が行なわれる
場合において、始動入賞記憶がより一層平均的に短い期
間で消化されるため、遊技者にとって有利となる遊技を
提供することができる。
【0173】図14は、左図柄に関する停止図柄を指示
する表示制御コマンドとしての左停止図柄コマンドを表
形式で示す図である。図14に示すように、2バイトの
表示制御データCMD1,CMD2で構成される表示制
御コマンドによって12種類の左停止図柄(「0」〜
「11」)が指定され得る。なお、それらの指定におい
て、1バイト目の表示制御データCMD1の値は「8B
(H)」であって、2バイト目の表示制御データCMD
2の値は「00(H)」〜「8B(H)」の範囲内の値
をとり得る。
【0174】図15は、中図柄に関する停止図柄を指定
する表示制御コマンドとしての中停止図柄コマンドを表
形式で示す図である。図15に示すように、2バイトの
表示制御データCMD1,CMD2で構成される表示制
御コマンドによって12種類の中停止図柄(「0」〜
「11」)が指定され得る。なお、それらの指定におい
て、1バイト目の表示制御データCMD1の値は「8G
(H)」であって、2バイト目の表示制御データCMD
2の値は「00(H)」〜「8B(H)」の範囲内の値
をとり得る。
【0175】図16は、右図柄に関する停止図柄を指定
する表示制御コマンドとしての右停止図柄コマンドを表
形式で示す図である。図16に示すように、2バイトの
表示制御データCMD1,CMD2で構成される表示制
御コマンドによって12種類の右停止図柄(「0」〜
「11」)が指定され得る。なお、それらの指定におい
て、1バイト目の表示制御データCMD1の値は「8D
(H)」であって、2バイト目の表示制御データCMD
2の値は「00(H)」〜「8B(H)」の範囲内の値
をとり得る。
【0176】図17は、変動表示の終了を指定する表示
制御コマンドとしての全図柄停止コマンドを示す図であ
る。図17に示すように、2バイトの表示制御データC
MD1,CMD2で構成される表示制御コマンドによっ
て全図柄停止が指定される。なお、その指定において、
1バイト目の表示制御データCMD1の値は「8E
(H)」であり、2バイト目の表示制御データCMD2
の値は「00(H)」であ。
【0177】なお、特定の表示時間(可変表示期間)を
変動開始コマンドにより指定する場合、EXTデータに
よって指定することに代え、表示時間そのものをコマン
ドとして指定するようにしてもよい。たとえば、可変表
示期間が10秒の場合には、その時間を指定する「0A
H」をEXTデータとすることが考えられる。
【0178】図18は、変動開始から変動終了時までの
間に遊技制御基板31から表示制御基板80に送出され
る変動表示に関する表示制御コマンドの送出タイミング
を示すタイミング図である。図18に示すように、この
実施の形態では、図柄の変動開始時には、変動表示パタ
ーンの指定を含み、「変動開始」を指示するための変動
開始コマンドが送出される。変動開始コマンドは、図1
3に示されたコマンド[80H,00H]〜[80H,
2BH]のいずれかである。すなわち1回の変動全体の
変動表示パターンを示すコマンドである。次いで、左中
右図柄の停止図柄を示す表示制御コマンド(左停止図柄
コマンド,中停止図柄コマンド,右停止図柄コマンド)
が順次送出される。そして、特別図柄の変動表示の終了
時(図柄停止時)に、「全図柄停止」を指示する全図柄
停止コマンド([8EH,00H])が送出される。
【0179】この実施の形態では、表示制御基板80に
おける表示制御用CPU101が、変動開始コマンド、
すなわち変動表示パターンを示すコマンドを受信する
と、そのコマンドに応じた予め定められている変動時間
を含む変動パターンの表示制御データに従ってドラムモ
ータ900a〜900cを制御して回転ドラム90a〜
90cを駆動し、左中右図柄の可変表示制御を行なう。
つまり、各変動表示パターンは、パターンごとに予め定
められた変動表示時間が経過した時点で表示結果を導出
表示するように、制御データROM102に格納された
表示制御用データに基づいて表示パターンの進行のスケ
ジュ−ルが予め定められ、そのスケジュ−ルにしたがっ
た変動表示が行なわれる。
【0180】このため、表示制御用CPU101では、
変動開始コマンドを受けた場合に、そのコマンドに基づ
いて特定される変動表示制御時間に基づいて、表示結果
の確定表示予定のタイミングを予め認識し(変動表示制
御時間の終了タイミングからインターバル時間(一定)
分だけ逆上ったタイミングを確定表示予定のタイミング
として認識する)、変動開始コマンドにより特定された
変動表示パターンのデータにしたがって表示制御を行な
い、確定表示予定のタイミングにおいて、全図柄停止コ
マンドの受信に応じて、左,中,右停止図柄コマンドに
より特定された停止図柄が丁度表示できるように、ドラ
ムモータ900a〜900cを制御して回転ドラム90
a〜90cを駆動し、図柄の表示順序(配列順序)にし
たがって特別図柄を変動表示させる。
【0181】そして、図柄の変動時間の終了時(変動停
止時)に、停止図柄が遊技制御基板31からの左,中,
右の停止図柄コマンドにより特定された左中右図柄の停
止図柄となるように、たとえば、揺れ表示等のスクロ−
ル以外の変動態様での表示制御等も行なう。ここで、揺
れ変動表示(揺れ表示とも呼ばれる)とは、仮停止状態
(表示結果が導出されているが、まだ停止表示結果が確
定していない状態)の一種であり、導出された図柄を図
柄のスクロールの順方向と逆方向とに交互に揺動する態
様で示す表示をいう。このような揺れ変動表示は、全図
柄停止コマンドの受信により確定表示へと移行する。そ
して、変動表示制御時間のうちの図柄の変動停止時に送
信される全図柄停止コマンドを表示制御用CPU101
が受信すれば、それに応じて変動表示が停止する。
【0182】このように、遊技制御基板31の基本回路
53は、表示制御基板80に対して連続的に同一の表示
制御コマンドデータを繰返して出力するのではなく、所
定の待機時間を設けるなどして表示制御基板80側のデ
ータの受信性能を考慮し、表示制御コマンドデータを表
示制御基板80側が認識可能な態様で1回のみ出力す
る。これにより、基本回路53が表示制御基板80に表
示制御コマンドデータを出力する際の処理負担を軽減で
きる。
【0183】図19は、変動表示パターンの一例を示す
タイミングチャートである。(a)には短縮変動パター
ンではない非短縮変動パターンが示されており、(b)
には変動短縮パターンが示されている。両者は同一の変
動パターンであるが、変動時間のみが異なっている。
【0184】1回の変動表示には、加速変動、高速変
動、中速変動、低速変動、揺れ表示が含まれる。変動時
間を異ならせるためには、たとえば、高速変動期間が短
縮される。その他の期間は同一である。なお、図19に
は、比較的単純な変動パターンが例示されているが、逆
変動等の変動パターンを含む場合であっても、同一の変
動パターンにおける短縮変動パターンではない可変表示
パターンと短縮変動パターンとでは、たとえば変動初期
の高速変動時間の長さの相違で変動時間の長短が決めら
れる。あるいは、変動期間中の中速変動の期間または低
速変動の期間(図19参照)を増減してもよい。
【0185】次に、可変表示装置8の図柄表示領域9に
おいて行なわれる大当り予告表示について説明する。ま
た、大当り予告とは、大当りが発生する可能性がある旨
を大当り発生前に報知することをいう。この実施の形態
の場合には、リーチ状態が発生した場合に、大当り予告
表示がされ得る。
【0186】図柄表示領域9においては、9つのドラム
ランプ41〜49を自由に点灯、点滅、または、消灯す
ることが可能である。大当り予告は、ドラムランプ41
〜49が通常行なわないような状態で動作されることに
より行なわれる。
【0187】図20は、可変表示装置8の図柄表示領域
9において行なわれる大当り予告表示の表示制御動作を
示すタイミングチャートである。図20を参照して、こ
の場合は、リーチ状態を指定する変動開始コマンドを表
示制御用CPU101が受信したことに応じて、変動表
示が開始されている。そして、表示制御用CPU101
は、左停止図柄コマンド、中停止図柄コマンド、およ
び、右停止図柄コマンドを順次受けるが、この時点で大
当り予告をするか否かの抽選が表示制御用CPU101
において行なわれる。この抽選についての詳細は、後述
する。
【0188】変動開始当初においては、左,中,右の特
別図柄が表示されており、左,右図柄については図示を
省略)、ドラムランプはすべて消灯されている。左,
中,右図柄のうち、左,右図柄は、変動開始後予め定め
られた時間の経過にしたがって順次停止(揺れ表示等の
仮停止も含む)していく。中図柄のみがスクロール変動
しているリーチ状態が発生すると、前述した抽選により
大当り予告を表示する旨の決定がなされている場合に
は、大当り予告用のパターン(たとえば左,右の可変表
示部に対応するドラムランプ41〜43,47〜49が
点滅状態になる予告Aのパターン、または、たとえば中
可変表示部に対応するドラムランプ44〜46が点滅状
態になる予告Aのパターン)でドラムランプが動作し、
このパターンにより、大当り予告がなされる。中図柄
は、図に示されるように、たとえば、加速変動a、一定
速変動b、減速後一定速変動d、一定速変動b、揺れ変
動cを順次経て停止するが、このうちの減速後一定速変
動dと、一定速変動bと間の時点でリーチ状態となり、
大当り予告が行なわれる。
【0189】次に、基本回路53のROM54の構成に
ついて説明する。図21は、基本回路53のROM54
の構成を示すデータ領域図である。
【0190】図21を参照して、ROM54の記憶領域
は、プログラム管理エリア541、ROMコメントエリ
ア542、データエリア543、未使用エリア544,
546、プログラムコードエリア545、および、割込
みベクタアドレスエリア547に分けられている。
【0191】前述したような遊技制御用のプログラム
は、プログラムコードエリア545に格納(記憶)さ
れ、RAM55に読出されて実行される。また、前述し
たような大当り図柄の種類と確変図柄および継続期間と
の関係を示すデータは、データエリア543に格納(記
憶)され、RAM55に読出されて継続期間の制御に用
いられる。具体的には、遊技制御用のプログラムには、
データエリア543に格納された継続期間用の変動回数
を示すデータが示す変動回数まで確率変動状態を継続さ
せる処理を実行するプログラムが含まれている。したが
って、このデータエリア543に記憶されている継続期
間規定用の変動回数を示すデータを変更すれば、同じ制
御用プログラムを用いて、確率変動状態を継続させる処
理内容が異なる制御を行なうことができるのである。
【0192】また、このようなデータエリア543に格
納されたデータに基づいて特定される継続期間を用いて
確率変動状態を継続させる制御が行なわれるので、プロ
グラムの変更ではなく、データの変更により、第2の継
続期間の設定を変更することができる。このため、この
ようなデータエリア543の記憶データに基づいて確率
変動状態を継続させる制御を行なえば、プログラムを変
更する場合と比べて、確率変動状態の継続期間に関する
異なる2つの種類の制御内容を選択的に実現することが
極めて容易となる。
【0193】次に、基本回路53により実行される処理
の一部をフローチャートを参照して説明する。
【0194】図22は、基本回路53により実行される
遊技制御メイン処理および割込み処理を示すフローチャ
ートである。図22においては、(a)に遊技制御メイ
ン処理が示され、(b)に割込み処理が示されている。
【0195】図22の(a)を参照して、遊技制御メイ
ン処理においては、まず、スタックポインタの指定アド
レスをセットするためのスタックセット処理が行なわれ
る(S1)。次いで、初期化処理が行なわれる(S
2)。初期化処理では、RAM55にエラーが含まれて
いるか否かが判定され、エラーが含まれている場合に
は、RAM55を初期化することおよび各種フラグの初
期設定などの処理が行なわれる。さらに、初期化処理で
は、後述する割込み処理を実行するタイミングを規定す
るタイマ割込み時間(たとえば0.002秒)をCPU
56に設定する処理がなされる。これにより、電源投入
等によるリセット後の最初の割込み処理の実行タイミン
グ規定のための計時が開始される。
【0196】次に、停止図柄を決定する等のための表示
用乱数更新処理が行なわれる(S3)。このパチンコ遊
技機1においては、可変表示装置8の可変表示での特別
図柄の停止図柄が乱数(ランダムカウンタのカウンタ
値)に基づいて決定される。このS3では、特別図柄の
一部の停止図柄を決定するための表示用乱数が更新され
る。表示用乱数更新処理は、無限ループにより繰返し実
行され続けるが、後述する割込み処理が起動された場合
には、表示用乱数更新処理を構成するプログラムのうち
の実行中の位置で一時停止され、その割込み処理が終了
すると一時停止したプログラムの位置から実行が再開さ
れる。
【0197】次に、図22の(b)を参照して、割込み
処理は、CPU56により管理されるタイマ割込み用の
タイマの計時値が設定値(S2またはS13で設定され
るタイマ割込み時間)になるごとに実行が開始される。
【0198】割込み処理においては、まず、ランプ制御
基板35および音声制御基板70に音声発生やLED点
灯制御用の所定のコマンドを送信するための処理が行な
われるとともに、情報出力回路64を介してホール管理
用コンピュータに大当り情報、始動情報、確率変動情報
などのデータを送信するためのデータ出力処理が行なわ
れる(S4)。次に、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断をし、そ
の結果に応じて必要ならば警報を発生させるためのエラ
ー処理が行なわれる(S5)。次に、遊技制御に用いら
れる各種の判定用乱数を示す各ランダムカウンタを更新
する判定用乱数更新処理が行なわれる(S6)。
【0199】次に、特別図柄プロセス処理が行なわれる
(S7)。特別図柄プロセス処理では、複数種類の処理
のうちの1つが特別図柄プロセスフラグの値に従って選
択されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグ
の値は、遊技状態に応じて各処理中において更新され
る。次に、普通図柄プロセス処理が行なわれる(S
8)。普通図柄プロセス処理では、7セグメントLED
による普通図柄用可変表示器10を所定の順序で制御す
るための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理
が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセス
フラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新され
る。
【0200】次に、ゲートスイッチ12、始動口スイッ
チ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ2
3等の状態を入力し、各入賞口や可変入賞球装置に対す
る入賞があったか否か等を判定するスイッチ処理が行な
われる(S9)。始動口スイッチ17により始動入賞が
検出された場合には、このスイッチ処理において、始動
記憶処理が実行される。具体的には、始動口スイッチ1
7により始動入賞が検出されると、そのタイミングで大
当り判定用のランダムカウンタのカウンタ値が抽出さ
れ、始動記憶用の大当り判定用バンクにその抽出値が記
憶される。これにより始動記憶(始動入賞記憶)がなさ
れる。前述したように始動記憶用の大当り判定用バンク
は、バンク0〜バンク3の4つ構成されており、この4
つのバンクによって最大4つの始動記憶を可能にしてい
る。よって、始動入賞が検出された際にすべてのバンク
に記憶がある場合には、その始動入賞が無効とされる。
【0201】次に、S3と同様の表示用乱数更新処理が
行なわれる(S10)。次に、賞球基板37との間の入
賞球信号処理が行なわれる(S11)。すなわち、基本
回路53は、賞球基板37より賞球数要求信号が入力さ
れると、賞球基板37に対して出力すべき賞球コマンド
(賞球数指定信号)を選択する。次に、選択した賞球コ
マンドを出力するための賞球コマンド出力処理が行なわ
れる(S12)。賞球基板37は、この賞球数指定信号
に基づいて玉払出装置97を駆動制御する。
【0202】次に、タイマ割込み時間設定処理が行なわ
れる(S13)。S13においては、前述したようなタ
イマ割込み時間(たとえば0.002秒)をS2の場合
と同様に設定する処理が実行される。S13の後、この
割込み処理が終了する。これにより、この割込み処理の
終了時にS13によってタイマ割込み時間が設定され、
次の割込み処理の実行タイミングを規定するための計時
が開始されることとなる。したがって、割込み処理が終
了するごとにタイマ割込みのための時間が計時され、そ
の後タイマ割込み時間が経過するごとに割込み処理が実
行されることとなる。この割込み処理が終了すると、前
述したメイン処理のプログラムの実行が、一時停止して
いた位置から再開される。
【0203】図23は特別図柄プロセス処理を説明する
ためのフローチャートである。特別図柄プロセス処理
は、図22の(b)のS7で実行される処理である。こ
の特別図柄プロセス処理においては、特別図柄プロセス
フラグの値に応じてS300〜S307のうちのいずれ
かの処理が実行された後、S308の表示制御データ処
理が実行される。特別図柄プロセス処理が実行されるこ
とにより、特別図柄の変動が制御されるとともに、大当
り状態における制御が行なわれる。ここで、特別図柄プ
ロセスフラグとは、各特別図柄の可変表示を実行する際
に実行するプロセスを指定するフラグをいう。
【0204】図23には、特別図柄プロセスフラグ値が
各ステップS300〜S307の左肩にPF1〜PF8
として示されている。特別図柄の可変表示動作は、複数
のプロセスに分けられており、特別図柄プロセスフラグ
のデータにより指定されるプロセスに応じた状態に制御
される。
【0205】特別図柄変動待ち処理(S300)は、始
動入賞があるか否か(始動記憶があるか否か)を判定
し、始動入賞がない場合には図柄表示領域9における各
可変表示部9a〜9cの状態を客待ちのための待機状態
にするための指令情報を設定し、始動入賞がある場合に
は特別図柄プロセスフラグを更新して特別図柄判定処理
に移行可能とする処理である。
【0206】特別図柄判定処理(S301)は、始動記
憶に関連するデータを抽出し、大当りとするか否かなど
を事前決定する処理である。詳細については、図24を
用いて後述する。図柄変動設定処理(S302)は、停
止図柄や変動パターンを設定する処理である。詳細につ
いては図25を用いて後述する。図柄確定設定処理(S
303)は、可変表示を終了させる(特別図柄の変動を
終了させる)ための図柄確定コマンドを表示制御基板8
0に対して出力する処理である。詳細については図26
を用いて後述する。
【0207】大当り開始処理(S304)は、1ラウン
ド目を開始させるためのコマンドを表示制御基板80に
対して出力する処理である。詳細については、図28を
用いて後述する。大当り中処理(S305)は、2ラウ
ンド目以降を開始させるためのコマンドを表示制御基板
80に対して出力する処理である。大当り終了処理(S
306)は、大当り状態を終了させる際に実行される処
理である。
【0208】確変抽選処理(S307)は、確変の抽選
演出結果を確変とするか否かを特定可能な抽選データを
設定する処理である。この確変抽選処理において設定さ
れた抽選データは、確変抽選演出の表示制御前に事前に
表示制御基板80に対して出力される。詳細について
は、図29を用いて後述する。
【0209】表示制御データ処理(S308)は、上記
各種処理(S300〜S307)において設定された表
示制御用のコマンドデータを表示制御基板80へ出力す
る処理である。この表示制御データ処理(S308)に
ついては、特別図柄プロセスフラグの値如何にかかわら
ず、特別図柄プロセス処理が実行された際には常に実行
される。表示制御データ処理の詳細については、図30
を用いて後述する。
【0210】図24は、特別図柄判定処理を説明するた
めのフローチャートである。特別図柄判定処理において
は、まず、特別図柄の変動表示の開始時であるか否かの
判断がなされる(SA0)。変動表示開始時ではないと
判断された場合は、この特別図柄判定処理が実行され
る。一方、変動表示開始時であると判断された場合は、
この特別図柄判定処理のSA1以降の処理が実行され
る。このように、特別図柄判定処理は、特別図柄の変動
表示の開始時において実行される処理である。
【0211】変動表示開始時であると判断された場合
は、SA1に進み、確率変動フラグ1または2がオンさ
れているか、すなわち、パチンコ遊技機1が確率変動状
態に制御されている最中であるか否かが判断される(S
A1)。以下、確率変動状態であるか否かを区別するこ
とを目的として、確率変動状態を高確率時または高確率
状態と呼び、非確率変動状態である通常状態を低確率時
または低確率状態と呼ぶ場合がある。
【0212】ここで、確率変動フラグとは、確率変動状
態に制御されているか否かを示すフラグをいい、オン状
態にされた場合に、確率変動状態に制御されていること
を示し、オフ状態にされた場合に、確率変動状態に制御
されていないことを示す。また、確率変動フラグ1は、
継続期間が次回の大当りが発生するまでに設定されてい
る場合(第1の継続期間)の確率変動状態を示すフラグ
であり、確率変動フラグ2は、継続期間が所定回数の変
動表示が行なわれるまでに設定されている場合(第2の
継続期間)の確率変動状態を示すフラグである。確率変
動フラグ1または2の詳細については、後述する。高確
率状態に制御されている場合には、高確率時すなわち確
変状態にある場合の大当り判定値データを大当り判定用
データとしてセットする処理を行なわれる(SA3)。
確変状態にある場合の大当り判定値データとは、具体的
には、「3」,「7」,「11」,「17」,「79」
である。
【0213】一方、高確率状態に制御されていない場合
には、低確率時すなわち高確率状態にない通常時の特別
図柄判定値データを大当り判定用データとしてセットす
る処理が行なわれる(SA2)。通常時の特別図柄判定
値データとは、具体的には「7」である。
【0214】SA2またはSA3の後、大当りフラグを
クリアする処理が行なわれる(SA4)。これにより、
前回の大当り状態の記憶がクリアされる。次に、大当り
判定用バンク0に記憶された大当り判定用乱数が、SA
2またはSA3でセットした大当り判定値データと一致
するか否かが判断される(SA5)。SA5において、
高確率時大当り判定値データにより判定がなされる場合
には、複数の大当り判定値のうちの選択された1つの大
当り判定値データを用いて1回の判定が行なわれる。高
確率時大当り判定値データを構成する複数の大当り判定
値のそれぞれは、判定に用いられる順序が予め定められ
ており、最初の順番の大当り判定値から順にSA5での
判断に用いられる。SA5での判断に用いられる大当り
判定値が、後述するSA7の処理により順次更新されて
行くことにより、高確率時大当り判定値データのすべて
についての判定が行なわれる。
【0215】SA5により大当り判定用バンク0のC_
RND1の記憶データが大当り判定値と一致すると判断
された場合は、大当りを発生させる場合であり、後述す
るSA6に進む。一方、SA5により大当り判定用バン
ク0のC_RND1の記憶データが大当り判定値ではな
いと判断された場合は、次の順序の大当り判定値のデー
タをSA5での判定に用いられる大当り判定値として設
定する処理がなされる(SA7)。ここで、低確率時大
当り判定値データおよび高確率時大当り判定値データの
それぞれは、大当り判定値の他に判定終了コードと呼ば
れるデータを含んでいる。低確率時大当り判定値データ
がSA5での判定のために設定されている場合には、S
A7において、常に判定終了コードが設定される。一
方、高確率時大当り判定値データがSA5での判定のた
めに設定されている場合にSA5で最後の順序の大当り
判定値を用いた判定がなされた後には、SA7におい
て、判定終了コードが設定される。
【0216】SA7の後、SA7で設定された大当り判
定値のデータが判定終了コードであるか否かの判断がな
される(SA8)。ここで判定終了コードではないと判
断された場合には、SA7により設定された次の大当り
判定値を用いて大当りの判定を行なうため、SA5に戻
る。これにより、高確率時の場合には、複数の大当り判
定値による大当りの判定が繰返し行なわれる。
【0217】SA5により大当り判定用バンク0のC_
RND1の記憶データが大当り判定値と一致すると判断
された場合は、大当りを発生させるため、大当りフラグ
を設定する処理がなされる(SA6)。次にリーチフラ
グを設定する処理がなされる(SA11)。ここでリー
チフラグとは、リーチ状態が表示される場合に設定され
るフラグをいう。このリーチフラグが設定された場合
は、最終的な表示結果が導出表示される前にリーチ状態
が表示される場合である。
【0218】SA8により判定終了コードであると判断
された場合には、大当り判定値を用いた大当りの判定が
すべて終了し、はずれにすることが決定される。そし
て、はずれ図柄の決定のために、C_RND_L、C_
RND_C、C_RND_Rのカウント値が抽出され、
記憶される。
【0219】そして、SA9での抽出値のうちのC_R
ND_LおよびC_RND_Rの抽出値が一致するか否
かを判断することに基づいて、左停止図柄と右停止図柄
とが一致したリーチ状態(はずれのリーチ)が発生する
か否かが判断される(SA10)。
【0220】SA10によりリーチ状態が発生する旨の
判断がなされた場合は、前述した大当りの場合と同様
に、リーチフラグを設定する処理がなされる(SA1
1)。SA11でリーチフラグが設定された後、または
SA10でNOと判断された後は、特別図柄プロセスフ
ラグの値が図柄変動処理に移行できる値に更新され(S
A12)、この特別図柄判定処理が終了する。
【0221】図25は図柄変動設定処理を説明するため
のフローチャートである。この図柄変動設定処理におい
ては、まず、出力タイマが設定済みであるか否かが判断
される(SC1)。出力タイマは、特別図柄の変動パタ
ーン(可変表示制御時間等)を指定するコマンドデータ
が出力データ格納領域にセットされた後に、後述するS
C11においてセットされる。出力タイマが設定されて
いない場合には、変動短縮変動を行なう条件となる変動
短縮条件が成立しているか否かの判断がなされる(SC
2)。この実施の形態の場合は、RAM54に記憶され
ている現在の始動入賞記憶数が「4」になっている場合
に成立する。
【0222】SC2により変動短縮条件が成立していな
いと判断された場合は、図13の(a)に示した通常時
テーブルを変動パターンコマンドの出力のために使用す
る設定を行なう処理(SC3)がなされた後、後述する
SC5に進む。一方、SC2により変動短縮条件が成立
していると判断された場合は、図13の(b)に示した
短縮時テーブルを変動パターンコマンドの出力のために
使用する設定を行なう処理(SC4)がなされた後、後
述するSC5に進む。このように、まず先に、変動時間
短縮制御を行なうか否かに応じて、変動パターンコマン
ドの出力のためのテーブルが設定される。
【0223】SC5に進んだ場合は、前述した大当りフ
ラグが設定(ON)されているか否かの判断がなされ
る。大当りフラグが設定されていないと判断された場合
は、はずれの場合の変動パターンのコマンドを設定する
場合であり、後述するSC6に進む。一方、大当りフラ
グが設定されていると判断された場合は、大当りの場合
の変動パターンのコマンドを設定する場合であり、SC
6に進み、次のような処理が行なわれる。すなわち、図
11に示した大当り時におけるC_RND_RACTと
リーチの種類との相関関係データを用い、C_RND_
RACTの抽出値に対応したリーチの種類を選択する。
そして、前述したSC3またはSC4により現在の状況
に応じて設定された通常時テーブルまたは短縮時テーブ
ルを参照して、C_RND_RACTにより選択したリ
ーチの種類に対応するコマンドデータを選択して読出
し、そのコマンドデータを表示制御コマンドデータとし
て出力する変動パターンコマンドとして設定する。以上
の処理により、SC6では、大当り時における前記相関
関係データを用い、C_RND_RACTの値に応じ
て、変動パターンコマンドが設定される。その後、この
後述するSC10に進む。
【0224】また、前述したSC5により大当りフラグ
が設定されていないと判断されてSC7に進んだ場合
は、前述したリーチフラグが設定されているか否かの判
断がなされる。SC7によりリーチフラグが設定されて
いないと判断された場合は、リーチ状態を発生させない
場合であり、後述するSC9に進む。一方、SC7によ
りリーチフラグが設定されていると判断された場合は、
リーチ状態(はずれのリーチ)を発生させる場合であ
り、SC8に進み、次のような処理が行なわれる。すな
わち、C_RND_Lの抽出値に基づく左図柄の予定停
止図柄と、C_RND_Cの抽出値に基づく中図柄の予
定停止図柄との図柄差により求められるハズレコマ数に
より、図11に示したC_RND_RACTとリーチの
種類との関係を示す相関関係データ(−2コマハズレ〜
+2コマハズレ、大ハズレのいずれか)を選択し、その
選択した相関関係データを用いて、C_RND_RAC
Tの抽出値に対応したリーチの種類を選択する。そし
て、前述したSC3またはSC4により現在の状況に応
じて設定された通常時テーブルまたは短縮時テーブルを
参照して、C_RND_RACTにより選択したリーチ
の種類に対応するコマンドデータを選択して読出し、そ
のコマンドデータを表示制御コマンドデータとして出力
する変動パターンコマンドとして設定する。以上の処理
により、SC8では、ハズレ時の図柄差に対応する前記
相関関係データを用い、C_RND_RACTの値に応
じて、変動パターンコマンドが設定される。その後、後
述するSC10に進む。
【0225】また、前述したSC7によりリーチフラグ
が設定されていないと判断されてSC9に進んだ場合
は、リーチ状態を生じさせずに表示結果が導出される通
常変動が行なわれる場合であり、前述したSC3または
SC4により現在の状況に応じて設定された通常時テー
ブルまたは短縮時テーブルを参照して、通常変動に該当
するコマンドデータを選択して読出し、そのコマンドデ
ータを表示制御コマンドデータとして出力する変動パタ
ーンコマンドとして設定する。その後、後述するSC1
0に進む。
【0226】このように、変動時間短縮制御が行なわれ
る場合には、変動パターンコマンドが、変動パターンの
平均可変表示時間が短く設定された方のデータテーブル
である短縮時テーブルに基づいて選択される。このた
め、変動時間短縮制御を行なう場合に、変動表示制御時
間が短縮された表示が実際に行なわれることを確実に担
保することができる。また、遊技機の変動表示に関する
制御動作の検査時において、変動コマンドデータの選択
が、平均変動表示時間が短く設定された方の短縮時テー
ブルに基づいて選択されたことを基本回路53側で確認
することにより、時間短縮表示が実際に行なわれている
ことを確認することができる。
【0227】遊技制御基板31の基本回路53において
設定される変動パターンは、表示の演出態様を具体的に
特定するものではなく、単に可変表示期間およびリーチ
状態の表示の必要性の有無を指定するものである。表示
制御基板80は、この変動パターンを受信した際に、そ
の変動パターンに応じた演出態様を独自に決定する。
【0228】SC10に進んだ場合は、前述したように
設定された変動パターンを特定可能な変動パターンデー
タが出力データ格納領域にセットされる。出力データ格
納領域は、表示制御基板80に対して出力するコマンド
データを格納する領域である。この出力データ格納領域
にセットされたコマンドデータは、図23のS308に
示した表示制御データ処理において、変動開始コマンド
として表示制御基板80に対して出力される。
【0229】次に、変動パターンに対応した出力タイマ
がセットされる(SC11)。たとえば、変動パターン
によって特定される変動表示制御時間が10522ms
の場合には、その変動表示制御時間に対応して、図柄の
変動開始からた図柄の変動停止までの時間が出力タイマ
としてセットされる。遊技制御基板31は、出力データ
格納領域にセットされた変動パターンデータが表示制御
基板80に対して出力された時点からこの出力タイマの
減算更新を開始し、出力タイマのタイマ値が0となった
時点で後述するSC17によりプロセスフラグを更新し
て大当り開始処理または特別図柄変動待ち処理に移行す
る。
【0230】次に、特別図柄の確定図柄(予定停止図
柄)データを出力データ格納領域にセットする処理がな
される(SC12)。具体的にSC12では、大当りフ
ラグが設定されている場合には、すでに左図柄判定用バ
ンク0に格納されているC_RND_Lの抽出値と、特
別図柄テーブルとに基づいて、確定図柄(大当り図柄)
が決定され、その図柄データが出力データ格納領域にセ
ットされる。ここで、特別図柄テーブルは、左,中,右
の停止図柄決定用のランダムカウンタ(C_RND_
L、C_RND_C、C_RND_R)のそれぞれカウ
ント値と特別図柄の種類との対応関係を定めたテーブル
である。大当りフラグがセットされている場合には、
左,中,右の全図柄の予定停止図柄がC_RND_Lの
抽出値に対応する図柄に揃えられる。一方、大当りフラ
グが設定されていない場合には、前述した特別図柄判定
処理のSA9により抽出されたC_RND_L、C_R
ND_C、C_RND_Rのそれぞれの値に基づいて、
特別図柄テーブルから左,中,右の特別図柄データが抽
出され、その図柄データが出力データ格納領域にセット
される。
【0231】次に、大当り判定用バンクと左図柄判定用
バンクのデータをシフトさせる処理が実行される(SC
13)。すなわち、バンク0のデータが廃棄され、バン
ク1〜3のそれぞれのデータが1つ先のバンクにシフト
される。これにより、大当り判定用バンクの場合には、
次のデータ(新たにバンク0にシフトされたC_RND
1の抽出値)が大当り判定の処理に用いられる状態にな
る。
【0232】次に、大当り判定用バンク3の記憶データ
がクリアされる(SC14)。これは、SC13による
データのシフトにより、データのシフト前の大当り判定
用バンク3の記憶データを保持する必要がなくなったた
めであり、これにより、新たな始動入賞に応じたC_R
ND1の抽出値を大当り判定用バンク3に記憶させるこ
とが可能になる。
【0233】次に、左図柄判定用バンク3の記憶データ
をクリアする処理がなされる(SC15)。これは、S
A13によるデータのシフトにより、データのシフト前
の左図柄判定用バンク3の記憶データを保持する必要が
なくなったためであり、これにより、新たな始動入賞に
応じたC_RND_Lの抽出値を左図柄判定用バンク3
に記憶させることが可能になる。
【0234】次に、出力タイマのタイマ値が0になって
いるか否かが判断される(SC16)。出力タイマのタ
イマ値が0になっていない場合には、変動パターンに対
応した可変表示期間が終了していないために可変表示装
置8において特別図柄の変動が継続されているものと判
断できる。したがって、この場合にはプロセスフラグを
更新する処理を行なうことなく、図柄変動設定処理が終
了される。これにより、再度、特別図柄プロセス処理
(図23参照)が実行された場合には、この図柄変動設
定処理が再度実行され、SC1において出力タイマが設
定済みであると判断されて再度SC16において出力タ
イマのタイマ値が0であるか否かが判断される。そし
て、出力タイマのタイマ値が0になっている場合には可
変表示装置8における特別図柄の可変表示を終了させて
表示結果を導出表示できる条件が成立していると判断で
きるために、プロセスフラグの値が図柄確定設定処理を
実行できる値に更新される(SC17)。
【0235】図26は、図柄確定設定処理を説明するた
めのフローチャートである。図柄確定設定処理において
は、まず、出力タイマが設定済みであるか否かが判断さ
れる(SC18)。ここでの出力タイマは後述する図柄
確定コマンドを表示制御基板80に出力した後の待機期
間を計時するタイマである。この出力タイマによって計
時される待機期間においては表示制御コマンドが出力さ
れないために、可変表示装置8の図柄表示領域9には、
図柄確定コマンドの受信に対応して停止表示された確定
図柄がその待機期間だけ継続的に表示された状態とな
る。
【0236】出力タイマが設定済みでない場合には、可
変表示を終了させて(特別図柄の変動を終了させて)、
確定図柄を表示させるための図柄確定コマンドが出力デ
ータ格納領域にセットされる(SC19)。出力データ
格納領域は、表示制御基板80に対して出力するコマン
ドデータを一時的に格納する領域である。この出力デー
タ格納領域にセットされたコマンドデータは、図20の
S308に示した表示制御データ処理において表示制御
基板80に対して出力される。次に、出力タイマに所定
のタイマ値がセットされる(SC20)。ここでセット
されるタイマ値は、前記待機期間に対応する値である。
【0237】この出力タイマは、前述した確定図柄の継
続表示期間の他、可変表示期間(変動時間)を計時する
等、表示制御基板80側の表示制御とのタイミングをと
るために、各プロセス(S300〜S307)のうち必
要とされるプロセスにおいて様々な値にセットされる。
なお、セットされた出力タイマの計時(更新)は、表示
制御データ処理(S308)により行なわれる。
【0238】次に、出力タイマのタイマ値が0となった
か否かが判断される(SC21)。出力タイマのタイマ
値が0でない場合には、特別図柄プロセスフラグが更新
されることなく、処理が終了する。この場合には、図柄
確定設定処理の後に実行される表示制御データ処理(S
308)において、SC19で設定された図柄確定コマ
ンドが表示制御基板80へ出力され、さらに、出力タイ
マが更新される。その後、再度特別図柄プロセス処理に
移行した場合には、特別図柄プロセスフラグが更新され
ていないために再度図柄確定設定処理に移行する。かか
る場合、SC18で出力タイマが設定済みであると判断
され、再度SC21で出力タイマのタイマ値が0である
か否かが判断される。そして、出力タイマのタイマ値が
0となっていれば確定図柄の継続表示期間が終了してい
るために、SC21でYESの判断がなされて、SC2
1aに進む。SC21aにおいては、確率変動状態の継
続期間を管理するための確率変動フラグ処理が実行され
る。確率変動フラグ処理の処理内容については、図27
を用いて後述する。
【0239】次に、SC21aの後、特別図柄プロセス
フラグの値が大当り開始処理を実行できる値「5」また
は特別図柄変動待ち処理を実行できる値「1」に更新さ
れる(SC22)。具体的には、大当りフラグが設定さ
れている場合には、特別図柄プロセスフラグの値が
「5」に更新され、大当りフラグが設定されていない場
合には特別図柄プロセスフラグの値が「1」に更新され
る。
【0240】図27は、確率変動フラグ処理を説明する
ためのフローチャートである。確率変動フラグ処理にお
いては、まず、大当りが発生する場合であるか否の判断
がなされる(Sd0)。具体的には、大当りフラグがセ
ットされているか否かの判断に基づいて、Sd0の判断
が行なわれる。大当りが発生しないと判断された場合
は、後述するSd1に進む。一方、大当りが発生すると
判断された場合は、確率変動フラグ1または2がオン状
態、つまり、高確率時を示しているか否かの判断がなさ
れる(Sd8)。つまり、ここでは、現在が確率変動状
態であるか否かの判断がなされるのである。Sd8によ
り確率変動フラグ1または2がオン状態にされていない
と判断された場合は、この確率変動フラグ処理が終了す
る。
【0241】一方、Sd8により確率変動フラグ1また
は2がオン状態にされていると判断された場合は、オン
状態にされている方の確率変動フラグをオフ状態にする
処理がなされる(Sd9)。これにより、確率変動状態
が終了させられる。それは、確率変動フラグがオフ状態
になっている場合には、前述した特別図柄判定処理によ
り、フラグの状態に応じて低確率時の大当り判定値デー
タが大当り判定に用いられるようになるからである。つ
まり、大当りが発生した場合には、前述した第1の継続
期間(次回大当りまで)および第2の継続期間(所定回
数の変動表示まで)の両方とも、その時点で終了するた
め、大当りが発生した場合には、どちらの種類の継続期
間であっても、該当する継続期間を終了させるのであ
る。
【0242】Sd9の後、変動数カウンタ実行フラグが
セットされているか否かの判断がなされる(Sd1
0)。ここで、変動数カウンタは、特別遊技状態である
確率変動状態中に行なわれた特別図柄の変動表示回数を
計数するためのカウンタである。また、変動数カウンタ
実行フラグは、変動数カウンタによる計数が実行中であ
るか否かを示すためのフラグである。前述した第2の継
続期間の継続中においては、変動数カウンタによる計数
が実行中であるが、大当りの発生により継続期間が終了
した場合には、変動数カウンタによる計数をリセットす
る必要がある。そこで、Sd10では、そのような変動
数カウンタによる計数をリセットするために、終了した
継続期間が第2の継続期間であるか否かを判断している
のである。
【0243】Sd10により変動数カウンタ実行フラグ
がセットされていないと判断された場合は、第一の継続
期間が終了した場合であり、変動数カウンタによる計数
をリセットする必要がないため、この確率変動フラグ処
理が終了する。一方、Sd10により変動数カウンタ実
行フラグがセットされていると判断された場合は、変動
数カウンタによる計数をリセットする処理がなされ(S
d7)、この確率変動フラグ処理が終了する。
【0244】また、Sd0により大当りが発生しないと
判断されてSd1に進んだ場合は、前述した変動数カウ
ンタ実行フラグがセットされているか否かの判断がなさ
れる(Sd1)。
【0245】Sd1により変動数カウンタ実行フラグが
セットされていないと判断された場合は、変動数カウン
タによる計数が実行中ではないので、この確率変動フラ
グ処理が終了する。一方、Sd1により変動数カウンタ
実行フラグがセットされていると判断された場合は、変
動数カウンタによる計数が実行中なので、前述した図柄
確定設定処理の実行に伴う変動の終了に応じて、変動数
カウンタを「1」だけ加算更新する処理がなされる(S
d2)。これにより、変動表示されている特別図柄が停
止して表示結果が確定する度に変動数カウンタが加算更
新される。次に、前述したように、ROM54のデータ
エリア543に記憶されている継続期間規定用の変動回
数のデータ(たとえば前述したような10000回)で
ある所定変動数をロードし、変動回数のチェックに用い
ることができるようにする処理がなされる(Sd3)。
【0246】次に、現在の変動数カウンタの計数値を読
出す処理がなされる(Sd4)。次に、Sd4により読
出した変動数カウンタの計数値と、Sd3により読出し
た所定変動数(確変制限値)とを比較し、変動数カウン
タの計数値が前述した所定変動数(たとえば10000
回)であるか否か(一致するか否か)の判断、すなわ
ち、確率変動状態中にその状態の継続期間の終了タイミ
ングに該当する所定変動数の変動表示が行なわれたか否
かの判断がなされる(Sd5)。
【0247】Sd5により所定変動数ではないと判断さ
れた場合は、この第1確率変動フラグ処理が終了する。
一方、Sd5により所定変動数であると判断された場合
は、確率変動状態中に継続期間の終了条件が可変表示回
数により満たされているため、確率変動状態の継続期間
を終了させるために、確率変動フラグ2をオフ状態にす
る処理がなされる(Sd6)。これにより、確率変動状
態が終了させられる。その後、変動数カウンタ実行フラ
グをリセットする処理がなされた後(Sd7)、この確
率変動フラグ処理が終了する。
【0248】図28は、大当り開始処理を説明するため
のフローチャートである。大当り開始処理においては、
まず、出力タイマが設定されているか否かが判断される
(SF1)。ここでの出力タイマは、大当り開始時に表
示する大当り開始画面の継続表示時間を計時するタイマ
である。出力タイマが設定済みでないと判断された場合
には、その大当り開始画面を表示すべきことを表示制御
基板80に対して指令するための大当り開始時表示デー
タ(コマンドデータ)が出力データ格納領域にセットさ
れる(SF2)。次に、その大当り画面の継続表示時間
を計時するための出力タイマがセットされる(SF
3)。次に、遊技状態が大当り状態であることを示す大
当り中フラグがセットされる(SF4)。
【0249】次に、SF3で設定された出力タイマのタ
イマ値が0となっているか否かが判断される(SF
6)。出力タイマのタイマ値が0になっていない場合に
は、一旦処理が終了する。これにより、次に図23に示
した表示制御データ処理(S308)が実行され、SF
2で出力データ格納領域にセットされた大当り開始時表
示データが表示制御基板80に対して出力される。表示
制御基板80は、出力された大当り開始時表示データに
基づいて、図柄表示領域9に大当り開始画面を表示させ
る。その後、再度特別図柄プロセス処理が実行された場
合には、プロセスフラグが更新されていないために再度
大当り開始処理に移行し、出力タイマが設定済みである
か否かが判断される(SF1)。出力タイマが設定済み
の場合には、出力タイマが0であるか否かがSF6によ
って再度判断される。この時点で出力タイマが0となっ
ている場合には、大当り開始画面の継続表示時間が経過
しているためにSF6でYESの判断がなされる。この
場合には、1ラウンド目の表示を指令するための1ラウ
ンドデータが出力データ格納領域にセットされ(SF
7)、続いて出力タイマがセットされる(SF8)。次
に、大入賞口を開放させるためのソレノイド21を励磁
するために、大入賞口ソレノイドONがセットされる
(SF9)。次に、プロセスフラグの値が、大当り中処
理を実行できる値に更新され(SF10)、処理が終了
する。
【0250】図29は、確変抽選処理を説明するための
フローチャートである。確変抽選処理においては、ま
ず、現在が大当り終了時であるか否かの判断がなされる
(SH0)。大当り終了時ではないと判断された場合
は、この確変抽選処理が終了する。一方、大当り終了時
であると判断された場合は、この確変抽選処理のSH1
以降の処理が実行される。このように、確変抽選処理
は、大当り終了時において実行される処理である。つま
り、確率変動状態は、大当りの終了時において開始され
るのである。
【0251】前述したSH0により大当り終了時である
と判断された場合は、大当り図柄が「3」,「7」,
「11」のいずれかに該当するか否かの判断がなされる
(SH1)。つまり、ここでは、大当り図柄が確変図柄
のうちの次回の大当りまでという第1の継続期間が設定
される確変図柄であるか否かが判断されるのである。
【0252】SH1により大当り図柄が該当しないと判
断された場合は、後述するSH3に進む。一方、SH1
により大当り図柄が該当すると判断された場合は、確率
変動フラグ1をオン状態にする処理がなされる(SH
1)。これにより、次回の大当りまで継続する確率変動
状態に制御されることとなる。SH1の後、この確変抽
選処理が終了する。
【0253】一方、SH1により大当り図柄が該当しな
いと判断された場合は、大当り図柄が「1」,「5」,
「9」のいずかに該当するか否かの判断がなされる(S
H3)。つまり、ここでは、大当り図柄が、確変図柄の
うちの変動表示回数により規定される第2の継続期間が
設定される確変図柄であるか否かが判断されるのであ
る。
【0254】SH3により大当り図柄が該当しないと判
断された場合は、プロセスフラグが特別図柄プロセスフ
ラグの値が特別図柄変動待ち処理を実行できる値に更新
されれ(SH7)、この確変抽選処理が終了する。
【0255】一方、SH3により大当り図柄が該当する
と判断された場合は、確率変動フラグ2をオン状態にす
る処理がなされる(SH4)。これにより、変動表示回
数により規定される継続期間を有する確率変動状態に制
御されることなる。次に、前述した変動数カウンタを
「0」にセットする処理がなされる(SH5)。つま
り、この時点から変動表示回数を計数するために、変動
数カウンタのカウンタ値が初期化されるのである。次
に、前述した変動数カウンタ実行フラグをセットする処
理がなされる(SH6)。これにより、変動表示回数に
よって継続期間が規定される確率変動状態の発生に応じ
て変動数カウンタによる計数が実行中である旨が示され
る。その後、プロセスフラグが特別図柄プロセスフラグ
の値が特別図柄変動待ち処理を実行できる値に更新され
(SH7)、この確変抽選処理が終了する。
【0256】図30は、表示制御データ処理を説明する
ためのフローチャートである。表示制御データ処理にお
いては、まず、出力データ格納領域が参照され(SX
1)、出力すべき表示制御コマンドが格納されているか
否かが判断される(SX2)。出力すべき表示制御コマ
ンドが格納されていない場合には、後述するSX11に
移行する。
【0257】一方、たとえば、変動開始コマンド等の表
示制御コマンドが出力データ格納領域に格納された後、
表示制御データ処理に移行した場合には、このSX2に
おいてYESの判断がなされる。そして、格納されてい
る2バイト1単位のコマンドデータのうち、始めに先頭
の1バイト目のMODEデータが出力コマンドデータと
して設定される(SX3)。次に、表示制御データ出力
処理が実行される(SX4)。この表示制御データ出力
処理が実行されることにより、SX3で設定されたMO
DEデータが表示制御基板80に対して出力される。な
お、表示制御データ出力処理の詳細については、図31
を用いて後述する。
【0258】次に、格納されている2バイト1単位のコ
マンドデータのうち、後半の2バイト目のEXTデータ
が出力コマンドデータとして設定される(SX5)。次
に、出力待機処理が実行される(SX6)。出力待機処
理は、1バイト目のMODEデータの出力が完了した
後、所定期間をおいて2バイト目のEXTデータが出力
されるように時間調整をするための処理である。なお、
この出力待機処理については、表示制御基板80側の表
示制御用CPU101の性能によっては、省略すること
も可能である。すなわち、1バイト目のMODEデータ
と2バイト目のEXTデータとを連続送信するようにし
てもよい。出力待機処理が終了した後、SX5で設定さ
れたEXTデータを出力するための表示制御データ出力
処理(SX7)が実行される。
【0259】次に、出力した表示制御データの種別が判
別され、その表示制御データが停止図柄コマンド以外で
あるか否かが判断される(SX8)。停止図柄コマンド
は、確定図柄を指定するコマンドであり、前記SC12
において出力データ格納領域にセットされるコマンドで
ある。出力した表示制御データが停止図柄コマンド以外
である場合には、特別図柄プロセス処理の各処理のいず
れかにおいてセットされた出力タイマのタイマ値が更新
される(SX11)。これにより、たとえば、出力され
た表示制御コマンドが変動開始コマンドの場合には、前
記SC11で変動パターンに対応してセットされた出力
タイマの計時が開始され、遊技制御基板31側での変動
表示制御時間の計時が行なわれる。
【0260】一方、SX8において停止図柄コマンドで
あると判断された場合には、停止図柄コマンドがすべて
出力されたか否かが判断される(SX9)。停止図柄コ
マンドは、左中右図柄別に確定図柄(予定停止図柄)を
指定するために、合計3つ出力する必要がある。これら
3つの停止図柄コマンドがすべて出力された場合には、
SX11で出力タイマのタイマ値が更新された後、処理
が終了するが、そうでない場合には次の停止図柄コマン
ドを出力するためのポインタが設定され(SX10)、
続いてSX11で出力タイマのタイマ値が更新された
後、処理が終了する。この場合、再度、この表示制御デ
ータ処理に移行した際、SX2において次の停止図柄コ
マンドがまだ格納されており、SX3〜SX7でその停
止図柄コマンドを出力する処理が実行される。そして、
3つ目の停止図柄コマンドの出力が終了した段階でSX
9においてYESの判断がなされる。
【0261】図31は、表示制御データ出力処理を説明
するためのフローチャートである。表示制御データ出力
処理においては、まず、出力データ(出力コマンドデー
タ)が出力ポートに設定される(SY1)。次に、出力
データ信号が有効であることを示すINT信号がオンに
設定される(SY2)。次に、出力待機カウンタが設定
される(SY3)。ここでの出力待機カウンタは、1バ
イトのデータを送信する期間、すなわち、INT信号の
オン状態を維持する期間を定めるものである。この出力
待機カウンタのカウント値は、出力データの受け手側で
ある表示制御基板80の性能に応じて異なる。
【0262】次に、出力待機カウンタの値が減算更新
(−1)される(SY4)。次に、出力待機カウンタの
値が0であるか否かが判断される(SY5)。出力待機
カウンタの値が0でない場合には、再度前記SY4に移
行する。そして、出力待機カウンタの値が0になった時
点で、INT信号がオフに設定され(SY6)、表示制
御データ出力処理が終了する。
【0263】次に、表示制御基板80側で実行される表
示制御について説明する。表示制御基板80側での表示
制御においては、たとえば、前述したように、大当り予
告をするか否かの抽選等のために、各種ランダムカウン
タが用いられる。ここでは、ランダムカウンタの代表例
として、大当り予告用のランダムカウンタを説明する。
大当り予告用ランダムカウンタは、後述する図33に示
される表示用乱数処理において1ずつ加算更新され、0
から加算更新されてその上限である24まで加算更新さ
れた後再度0から加算更新される。この大当り予告用ラ
ンダムカウンタの値は、左,中,右の停止図柄コマンド
を受けたことに応じて抽出され、大当り予告の選択のた
めに用いられる。
【0264】次に、大当り予告用ランダムカウンタから
抽出されたカウント値と、それによって決定される大当
り予告の表示パターンとの関係を説明する。図32は、
大当り予告用ランダムカウンタから抽出されたカウント
値と、それによって決定される大当り予告の表示パター
ンとの関係を表形式で説明する図である。
【0265】図32を参照して、大当り予告用ランダム
カウンタの抽出値と、大当り予告の表示パターンとの関
係は、大当りとなることが事前決定されている場合と、
はずれとなることが事前決定されている場合とで異な
る。抽出値が0〜17の場合に、はずれ決定時には大当
り予告なしが決定され、大当り決定時には予告Aの表示
が決定される。大当り予告なしの決定がなされた場合に
は、大当り予告が行なわれない。予告Aの表示が決定さ
れた場合には、左,右の可変表示部9a,9cのドラム
ランプが点滅されることにより、大当り予告表示が行な
われる。
【0266】また、抽出値が18〜22の場合には、は
ずれ決定時および大当り決定時ともに予告Bの表示が決
定される。予告Bの表示が決定された場合には、前述し
た予告Aとは異なり、中可変表示部9bのドラムランプ
が点滅されることにより、大当り予告表示が行なわれ
る。また、抽出値が23,24の場合、はずれ決定時に
は予告Aの表示が決定され、大当り決定時には予告なし
が決定される。
【0267】この場合には、リーチ状態が発生したこと
を条件として大当り予告の抽選が行なわれるのである
が、予告Aの決定に基づいて大当り予告が行なわれた場
合には、大当りとなる確率が極めて高いため、遊技者の
期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、予告Bの決定に基づいて大当り予告が行なわれた
場合には、大当りとなる確率が予告Aの場合よりも低い
のであるが、大当りとなる場合もあるので、遊技の興趣
を向上させることができる。また、大当り状態は、抽出
値が23または24となった場合のように大当り予告が
行なわれずに発生する場合もあるため、そのような場合
には、大当り発生の意外性により遊技の興趣を向上させ
ることができる。
【0268】図32に示された関係を示すデータは、テ
ーブルデータとして、制御データROM102に記憶さ
れており、大当り予告の抽選時に読出されて用いられ
る。
【0269】図33は、表示制御基板80の表示制御用
CPU101が実行する表示制御メイン処理を説明する
ためのフローチャートである。表示制御メイン処理にお
いては、まず、RAM101a、I/Oなどをイニシャ
ライズする処理が実行される(S701)。そして、図
柄表示領域9の表示状態を初期状態にする表示制御が行
なわれる(S702)。なお、初期状態においては、図
柄表示領域9に、たとえば、「1」(左図柄),「2」
(中図柄),「3」(右図柄)が表示される。その後、
メイン処理では、前述した予告用ランダムカウンタ等の
ランダムカウンタを更新させるための表示用乱数更新処
理が繰返し実行される(S703)。
【0270】後述するように、この実施の形態では、実
際の表示制御処理は、定期的に発生するタイマ割込によ
って起動される割込処理で実行される。
【0271】この実施の形態では、上述したように、実
際の図柄変動制御等はタイマ割込処理によって行なわれ
る。タイマ割込は、たとえば2msごとに発生する。
【0272】図34は、タイマ割込にしたがって実行さ
れるタイマ割込処理の内容を示すフローチャートであ
る。タイマ割込処理において、表示制御用CPU101
は、表示制御プロセス処理(S711)を実行する。表
示制御プロセスでは、表示制御プロセスフラグの値に応
じた各種表示制御処理が行なわれる。
【0273】遊技制御基板31からの表示制御コマンド
は、IRQ2割込によって表示制御用CPU101に受
信される。図35は、表示制御用CPU101のIRQ
2割込処理を示すフローチャートである。
【0274】IRQ2割込処理において、表示制御用C
PU101は、まず、データ受信中フラグがセットされ
ているか否かを確認する(S601)。セットされてい
なければ、この割込が表示制御コマンドデータにおける
第1バイトの表示制御データ送出による割込である。そ
こで、ポインタをクリアするとともに(S602)、デ
ータ受信中フラグをセットする(S603)。そして、
S604に移行する。ポインタは、表示制御用CPU1
01が内蔵しているRAMにおける表示制御コマンドデ
ータ格納エリアにおける何バイト目に受信データを格納
するかを指示するものである。
【0275】データ受信中フラグがセットされている場
合、ストローブ信号(表示制御信号INT)がオフした
ら(S604)、表示制御用CPU101は、入力ポー
トからデータを入力し、表示制御コマンドデータ格納エ
リアにおいてポインタにより示されているアドレスに、
入力データを格納する(S605)。
【0276】そして、表示制御用CPU101は、ポイ
ンタの値をプラス1する(S606)。そして、ポイン
タの値が2になった場合には(S607)、2バイトで
構成される表示制御コマンドデータの受信が完了したこ
とになるので、データ受信完了フラグをセットするとと
もに、データ受信中フラグをリセットする(S608,
S609)。以上のような処理によって、2バイトの表
示制御データCMD1,CMD2が、表示制御基板80
において受信される。
【0277】図36は、図34に示されたタイマ割込処
理における表示制御プロセス処理(ステップS711)
を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理で
は、表示制御プロセスフラグの値に応じてS720、S
750、S780、S810、S840、S870のう
ちのいずれかの処理が行なわれる。各処理においては、
以下のような処理が実行される。
【0278】変動開始コマンド受信待ち処理(S72
0)では、IRQ2割込処理によって変動パターンを示
す変動開始コマンドを受信したか否かを確認する。全図
柄変動開始処理(S780)では、左中右図柄の変動が
開始されるように制御する。予告設定処理(S750)
では、リーチ状態が発生した場合に、大当り予告に関す
る設定処理を行なう。予告設定処理の処理内容について
は、図38を用いて後述する。図柄変動中処理(S81
0)では、変動パターンを構成する各変動状態(変動速
度等)の切換タイミングを制御するとともに、変動時間
の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行な
う。
【0279】図柄停止設定処理(S840)では、特別
図柄の変動表示の終了時に、図柄の変動を停止し最終停
止図柄(確定図柄)を表示する制御を行なう。大当り表
示処理(S870)では、変動表示制御時間の終了後、
確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行なう。
【0280】この実施の形態において、表示制御コマン
ドを正しく受信できなかった場合には、変動表示開始
後、特別図柄が停止表示されなければならないタイミン
グになっても、回転ドラム90a〜90cの回転をさせ
続けるエラー時駆動制御を実行するとともに、ドラムラ
ンプが予め定められたエラー表示態様(ドラムランプ4
1の点滅表示)となることにより、表示制御コマンドを
正しく受信できなかった旨を示すドラムランプによるエ
ラー表示(以下、ドラムランプエラー表示と呼ぶ)を実
行するエラー動作がなされる。
【0281】図37は、図36に示された表示制御プロ
セス処理の変動開始コマンド受信待ち処理(S720)
を示すフローチャートである。変動開始コマンド受信待
ち処理において、表示制御用CPU101は、まず、こ
の時点で、変動開始コマンドのCMD1(「80H」)
のデータを含む2バイトの表示制御コマンドを受信した
か否かを確認する(S721)。この実施の形態では、
変動パターンを示す変動開始コマンドは、図13に示す
ように、CMD1が「80(H)」であって、CMD2
が「00(H)」〜「2B(H)」の範囲内のものであ
る。
【0282】S721により受信していないと確認され
た場合には、後述するS725に進む。一方、S721
により受信したと確認された場合には、該当コマンドの
CMD2が変動開始コマンドのCMD2(「00
(H)」〜「2B(H)」)のデータであるか否かを確
認する(S722)。S722により変動開始コマンド
のCMD2であると確認した場合には、表示制御プロセ
スフラグの値を予告設定処理に対応した値に設定する
(S723)。また、後述するようにセットされるエラ
ーフラグがセットされていればドラムランプエラー表示
を消去(消灯)し(S742)、エラーフラグをクリア
する。つまり、変動パターンを示す表示制御コマンド
(変動開始コマンド)の受信に基づく正常な可変表示が
開始される際に、ドラムランプによるエラー表示が消去
される。そして、回転ドラム90a〜90cの回転開始
時である旨を示すために全ドラムランプ41〜49を一
時的に点灯させた後に消灯する回転開始時態様の表示が
行なわれる(S742a)。この回転開始時態様の表示
により、遊技者は特別図柄の変動表示が開始されること
を認識することができるとともに、前述したエラー時駆
動制御により回転ドラム90a〜90cが回り続けてい
る場合でも、新たな始動入賞に応じた新たな変動表示が
開始されることを認識することができる。そして、監視
タイマをスタートし(S743)、この処理が終了す
る。この状況でスタートされる監視タイマは、変動開始
コマンドにより指定された変動表示制御時間により特定
される全図柄停止コマンドの受信予定タイミングに全図
柄停止コマンドを受信したか否かを判断するために用い
られる。
【0283】一方、S722により変動開始コマンドの
CMD2ではないと確認された場合は、正しいデータ内
容の変動開始コマンドを受信していないと判断して、エ
ラー時駆動制御およびドラムランプエラー表示を行ない
(S726a)、後述するS736に進む。
【0284】S725に進んだ場合は、この時点で左停
止図柄コマンドのCMD1(「8BH」)のデータを含
む2バイトの表示制御コマンドを受信したか否かを確認
する。この実施の形態では、左停止図柄コマンドは、図
14に示すように、CMD1が「8B(H)」であっ
て、CMD2が「00(H)」〜「0B(H)」の範囲
内のものである。
【0285】S725により受信していないと確認され
た場合には、後述するS728に進む。一方、S725
により受信したと確認された場合には、該当コマンドの
CMD2が左停止図柄コマンドのCMD2(「00
(H)」〜「0B(H)」)のデータであるか否かを確
認する(S726)。S726により左停止図柄コマン
ドのCMD2であると確認した場合には、当該コマンド
に応じた左停止図柄を示すデータを左図柄格納エリアに
格納する(S727)。そして、表示制御コマンドの誤
った受信順序に起因して、エラー時駆動制御およびドラ
ムランプエラー表示をし(S734)、後述するS73
5に進む。一方、S726により左停止図柄コマンドの
CMD2ではないと確認した場合には、正しいデータ内
容の左停止図柄コマンドを受信していないと判断して、
エラー時駆動制御およびドラムランプエラー表示をし
(S726a)、後述するS736に進む。
【0286】S728に進んだ場合は、この時点で中停
止図柄コマンドのCMD1(「8CH」)のデータを含
む2バイトの表示制御コマンドを受信したか否かを確認
する。この実施の形態では、中停止図柄コマンドは、図
15に示すように、CMD1が「8C(H)」であっ
て、CMD2が「00(H)」〜「0B(H)」の範囲
内のものである。
【0287】S728により受信していないと確認され
た場合には、後述するS731に進む。一方、S728
により受信したと確認された場合には、該当コマンドの
CMD2が中停止図柄コマンドのCMD2(「00
(H)」〜「0B(H)」)のデータであるか否かを確
認する(S729)。S729により中停止図柄コマン
ドのCMD2であると確認した場合には、当該コマンド
に応じた中停止図柄を示すデータを中図柄格納エリアに
格納する(S730)。そして、表示制御コマンドの誤
った受信順序に起因して、エラー時駆動制御およびドラ
ムランプエラー表示をし(S734)、後述するS73
5に進む。一方、S729により中停止図柄コマンドの
CMD2ではないと確認した場合には、正しいデータ内
容の中停止図柄コマンドを受信していないと判断して、
エラー時駆動制御およびドラムランプエラー表示をし
(S726a)、後述するS736に進む。
【0288】S731に進んだ場合は、この時点で右停
止図柄コマンドのCMD1(「8DH」)のデータを含
む2バイトの表示制御コマンドを受信したか否かを確認
する。この実施の形態では、右停止図柄コマンドは、図
16に示すように、CMD1が「8D(H)」であっ
て、CMD2が「00(H)」〜「0B(H)」の範囲
内のものである。
【0289】S731により受信していないと確認され
た場合には、後述するS736に進む。一方、S731
により右停止図柄コマンドのCMD1を受信したと確認
された場合には、該当コマンドのCMD2が右停止図柄
コマンドのCMD2(「00(H)」〜「0B
(H)」)のデータであるか否かを確認する(S73
2)。S732により右停止図柄コマンドのCMD2で
あると確認した場合には、当該コマンドに応じた右停止
図柄を示すデータを右図柄格納エリアに格納する(S7
33)。そして、表示制御コマンドの誤った受信順序に
起因して、エラー時駆動制御およびドラムランプエラー
表示をし(S734)、後述するS735に進む。一
方、S732により中停止図柄コマンドのCMD2では
ないと確認した場合には、正しいデータ内容の中停止図
柄コマンドを受信していないと判断して、エラー時駆動
制御およびドラムランプエラー表示をし(S726
a)、後述するS736に進む。S735に進んだ場合
は、監視タイマをスタートし(S735)、後述するS
736に進む。
【0290】前述したように左,中,右の停止図柄コマ
ンドを受信したか否かを確認するのは、変動パターンを
示す変動開始コマンドを受信できなかった場合を考慮し
てのことである。すなわち、S725,S726、S7
28,S729、または、S731,S732において
停止図柄コマンドの受信を確認したということは、変動
パターンを示す変動開始コマンドを受信できずに停止図
柄を示す表示制御コマンドを受信したことを意味する。
言い換えると、たとえばデータ化け等の異常原因によ
り、変動パターンを示す変動開始コマンドが正しく受信
されなかったことになる。
【0291】そこで、表示制御用CPU101は、エラ
ー時駆動制御およびドラムランプエラー表示を実行する
とともに、監視タイマをスタートする(S735)ので
ある。なお、エラー時駆動制御およびドラムランプエラ
ー表示を行なう場合には、エラーフラグをセットする。
このようなエラーフラグは、その他のステップによるエ
ラー表示についても同様にセットされる。エラーフラグ
は前述したS742(ただし、次回の変動開始時)で参
照される。また、S735による監視タイマは、処理を
簡便にするために、左,中,右の停止図柄コマンドを受
信するたびに再スタートされる。よって、実質的に、最
後に受信した停止図柄を示す表示制御コマンドの受信時
に監視タイマがスタートされることになる。また、前述
した監視タイマのタイムアウト時間は、たとえば、図1
3に示された複数の各変動パターンのうちの最長期間に
やや余裕を持たせた時間である。
【0292】S736に進んだ場合、表示制御用CPU
101は、この時点で全図柄停止を示す全図柄停止コマ
ンドのCMD1(「8EH」)のデータを含む2バイト
の表示制御コマンドを受信したか否かを確認する。この
実施の形態では、右停止図柄コマンドは、図17に示す
ように、CMD1が「8E(H)」であって、CMD2
が「00(H)」である。
【0293】S736により受信していないと確認され
た場合には、後述するS737に進む。一方、S736
により受信したと確認された場合には、該当コマンドの
CMD2が全図柄停止コマンドのCMD2(「00
(H)」)のデータであるか否かを確認する(S73
8)。ここで、全図柄停止コマンドを受信したか否かを
確認するのは、変動パターンを示す変動開始コマンドを
受信できなかったが、全図柄停止コマンドを受信した場
合を考慮してのことである。そこで、全図柄停止コマン
ドを受信した場合、すなわち、S738により全図柄停
止コマンドのCMD2であると確認した場合には、変動
パターンを示す変動開始コマンドを受信できずに全図柄
停止コマンドを受信したことを報知するためにエラー時
駆動制御およびドラムランプエラー表示を行なった後
(S739)、表示制御プロセスフラグの値を全図柄停
止処理に対応した値に設定する(S740)。その後、
この変動開始コマンド受信待ち処理が終了する。一方、
S738により全図柄停止コマンドのCMD2ではない
と確認した場合には、正しいデータ内容の全図柄停止コ
マンドを受信していないと判断して、エラー時駆動制御
およびドラムランプエラー表示をし(S741)、この
変動開始コマンド受信待ち処理が終了する。
【0294】S737では、監視タイマが起動されてい
る場合にはS753によりスタートされた監視タイマが
タイムアウトしているか否かを確認する。ここで監視タ
イマがタイムアウトしているか否かを確認するのは、変
動開始コマンドおよび全図柄停止コマンドをともに受信
できなかった場合を考慮してのことである。ここで、監
視タイマがタイムアウトしている場合には、エラー時駆
動制御およびドラムランプエラー表示を行なった後に
(S739)、表示制御プロセスフラグの値を全図柄停
止処理に対応した値に設定する(S740)。
【0295】図38は、図36に示された表示制御プロ
セス処理の予告設定処理(S750)を示すフローチャ
ートである。予告設定処理においては、まず、受信した
変動開始コマンドの指定内容に基づいて、リーチ状態で
の変動表示をする場合であるか否かの判断がなされる
(S758)。つまり、図13に示されるように、変動
開始コマンドでは、リーチ変動であるか否かが指定され
ており、その指定内容に基づいてリーチ状態での変動表
示をする場合であるか否かを判断するのである。
【0296】リーチ状態での変動表示をしない場合であ
る旨の判断がなされた場合は、後述するS762に進
む。一方、リーチ状態での変動表示をする場合である旨
の判断がなされた場合は、大当り予告の抽選を行なう処
理がなされる。具体的には、前述した大当り予告用ラン
ダムカウンタの値を抽出し、その抽出値に基づいて、図
32に示されたテーブルデータを用いて予告の有無およ
び予告の種類を抽選する(S759)。次に、S759
の抽選結果に基づいて、大当り予告をすることが決定さ
れたか否かの判断がなされる(S760)。
【0297】大当り予告をしない旨の決定がなされた場
合は、後述するS762に進む。一方、大当り予告をす
る旨の決定がなされた場合は、大当り予告用の表示デー
タを大当り予告データ格納エリアに格納する処理がなさ
れる(S761)。これにより、リーチ状態になった段
階で、大当り予告データ格納エリアに格納されたデータ
に基づいて大当り予告が行なわれる。その後、S762
に進む。S762では、表示制御プロセスフラグの値を
全図柄変動開始処理に対応した値に設定する(S73
5)。その後、この予告設定処理が終了する。
【0298】このように、表示制御用CPU101側に
おいて、抽選結果の決定が基本回路53からの指令によ
らず独自に行なわれる抽選が大当り予告のために実行さ
れる。その抽選については、基本回路53からの抽選要
求に相当するリーチ変動が指定された変動開始コマンド
を受信した場合に行なわれるが、基本回路53からのの
指令によらず独自に抽選の結果が決定されること、およ
び、1回の変動表示時間における基本回路53での素数
回の割込み処理により大当り予告の抽選結果の決定のた
めの抽選結果において周期性が生じにくくなるので、そ
のような大当り予告の抽選結果に周期性が生じにくくな
るようにすることができる。
【0299】図39は、全図柄変動開始処理(S78
0)を示すフローチャートである。全図柄変動開始処理
において、表示制御用CPU101は、変動パターンに
応じたプロセステーブルを使用することを決定する(S
781)。各プロセステーブルには、その変動パターン
中の各変動状態(変動速度(回転ドラム90a〜90c
の回転速度)、その速度での変動期間等)が設定されて
いる。また、各プロセステーブルは制御データROM1
02に設定されている。
【0300】ここで、プロセスデータの構成例を説明す
る。図40は、プロセステーブルの構成例を示す説明図
である。それぞれの変動パターンに対応した各プロセス
テーブルには、時系列的に、変動速度、その速度での変
動期間、ドラムランプの動作(点灯、点滅等)タイミン
グ、音声制御データ等が設定されている。また、ある速
度での変動期間を決めるためのプロセスタイマ値も設定
されている。また、各プロセステーブルは、複数の3バ
イト単位のプロセスデータで構成されている。
【0301】表示制御用CPU101は、使用すること
が決定されたプロセステーブルの最初に設定されている
プロセスタイマ値でタイマをスタートさせる(S78
2)。また、3バイト目に設定されている変動状態を示
すデータに基づいて、図柄変動制御の表示制御を開始す
る(S783)。そして、表示制御プロセスフラグの値
を図柄変動中処理(S810)に対応した値に変更する
(S784)。その後、この全図柄変動開始処理が終了
する。
【0302】図41は、図柄変動中処理(S810)を
示すフローチャートである。図柄変動中処理において、
表示制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムア
ウトしたか否かを確認する(S811)。プロセスタイ
マがタイムアウトしていると確認した場合は、後述する
S811aに進む。一方、プロセスタイマがタイムアウ
トしていないと確認した場合は、この時点で左停止図柄
コマンドのCMD1(「8BH」)のデータを含む2バ
イトの表示制御コマンドを受信したか否かを確認する
(S817)。S817により受信していないと確認さ
れた場合には、後述するS817aに進む。
【0303】一方、S817により受信したと確認され
た場合には、該当コマンドのCMD2が左停止図柄コマ
ンドのCMD2(「00(H)」〜「0B(H)」)の
データである否かを確認する(S818)。S818に
より左停止図柄コマンドのCMD2であると確認した場
合には、当該コマンドに応じた左停止図柄を示すデータ
を左図柄格納エリアに格納し(S819)、この図柄変
動中処理が終了する。一方、左停止図柄コマンドのCM
D2ではないと確認した場合には、正しいデータ内容の
左停止図柄コマンドを受信していないと判断して、エラ
ー時駆動制御およびドラムランプエラー表示をし(S8
20)、この図柄変動中処理が終了する。
【0304】S817aに進んだ場合は、左停止図柄コ
マンドの受信タイミングが終了したか否かを確認する。
具体的にS817aにおいては、前述したS782によ
りスタートされたプロセスタイマの計数値が2バイトの
左停止図柄コマンドの受信を完了すべきタイミングとし
て予め定められたタイミング(たとえば、4msに所定
の誤差を見込んだタイミング)になった時に受信タイミ
ングが終了したと判断する。S817aにより受信タイ
ミングが終了していないと確認した場合には、後述する
S821に進む。一方、S817aにより受信タイミン
グが終了したと確認した場合には、前述した左停止図柄
を示すデータが格納済であるか否かが確認される(S8
17b)。S817bにより左停止図柄を示すデータが
格納済ではないと確認された場合は、正しいタイミング
で左停止図柄コマンドが受信されていないと判断して、
エラー時駆動制御およびドラムランプエラー表示をし
(S817c)、後述するS821に進む。一方、S8
17bにより左停止図柄を示すデータが格納済であると
確認された場合は、正しいタイミングで左停止図柄コマ
ンドが受信されたと判断して、そのままS821に進
む。
【0305】S821に進んだ場合は、この時点で中停
止図柄コマンドのCMD1(「8CH」)のデータを含
む2バイトの表示制御コマンドを受信したか否かを確認
する。中停止図柄コマンドのCMD1を受信していない
と確認された場合には、後述するS821aに進む。一
方、中停止図柄コマンドのCMD1を受信したと確認さ
れた場合には、該当コマンドのCMD2が中停止図柄コ
マンドのCMD2(「00(H)」〜「0B(H)」)
のデータであるか否かを確認する(S822)。
【0306】S822により中停止図柄コマンドのCM
D2ではないと確認した場合には、正しいデータ内容の
中停止図柄コマンドを受信していないと判断して、エラ
ー時駆動制御およびドラムランプエラー表示をし(S8
24)、この図柄変動中処理が終了する。一方、S82
2により中停止図柄コマンドのCMD2であると確認し
た場合には、当該コマンドに応じた中停止図柄を示すデ
ータを中図柄格納エリアに格納する(S823)。そし
て、左停止図柄コマンドがすでに格納されているか否か
を確認する(S825)。左停止図柄コマンドがすでに
格納されていると確認された場合は、表示制御コマンド
の受信順序が正しい場合であり、図柄変動中処理が終了
する。一方、左停止図柄コマンドがまだ格納されていな
いと確認された場合は、表示制御コマンドの受信順序が
誤っていると判断し、エラー時駆動制御およびドラムラ
ンプエラー表示を行ない(S826)、この図柄変動中
処理が終了する。
【0307】S821aに進んだ場合は、中停止図柄コ
マンドの受信タイミングが終了したか否かを確認する。
具体的にS821aにおいては、前述したS782によ
りスタートされたプロセスタイマの計数値が2バイトの
中停止図柄コマンドの受信を完了すべきタイミングとし
て予め定められたタイミング(たとえば、8msに所定
の誤差を見込んだタイミング)になった時に受信タイミ
ングが終了したと判断する。S821aにより受信タイ
ミングが終了していないと確認した場合には、後述する
S827に進む。一方、S821aにより受信タイミン
グが終了したと確認した場合には、前述した中停止図柄
を示すデータが格納済であるか否かが確認される(S8
21b)。S821bにより中停止図柄を示すデータが
格納済ではないと確認された場合は、正しいタイミング
で中停止図柄コマンドが受信されていないと判断して、
エラー時駆動制御およびドラムランプエラー表示をし
(S821c)、後述するS827に進む。一方、S8
17bにより中停止図柄を示すデータが格納済であると
確認された場合は、正しいタイミングで中停止図柄コマ
ンドが受信されたと判断して、そのままS827に進
む。
【0308】S827に進んだ場合は、この時点で右停
止図柄コマンドのCMD1(「8DH」)のデータを含
む2バイトの表示制御コマンドを受信したか否かを確認
する。S827により受信していないと確認された場合
には、後述するS827aに進む。一方、S827によ
り受信したと確認された場合には、該当コマンドのCM
D2が右停止図柄コマンドのCMD2(「00(H)」
〜「0B(H)」)のデータであるか否かを確認する
(S828)。S828により右停止図柄コマンドのC
MD2ではないと確認した場合には、正しいデータ内容
の右停止図柄コマンドを受信していないと判断して、エ
ラー表示をし(S830)、この図柄変動中処理が終了
する。一方、S828により右停止図柄コマンドのCM
D2を受信したと確認した場合には、当該コマンドに応
じた右停止図柄を示すデータを右図柄格納エリアに格納
する(S829)。そして、中左停止図柄コマンドがす
でに格納されているか否かを確認する(S831)。中
停止図柄コマンドがすでに格納されていると確認された
場合は、表示制御コマンドの受信順序が正しい場合であ
り、図柄変動中処理が終了する。一方、中停止図柄コマ
ンドがまだ格納されていないと確認された場合は、表示
制御コマンドの受信順序が誤っていると判断し、エラー
時駆動制御およびドラムランプエラー表示を行ない(S
832)、この図柄変動中処理が終了する。
【0309】S827aに進んだ場合は、右停止コマン
ドの受信タイミングが終了したか否かを確認する。具体
的にS827aにおいては、前述したS782によりス
タートされたプロセスタイマの計数値が2バイトの右停
止図柄コマンドの受信を完了すべきタイミングとして予
め定められたタイミング(たとえば、12msに所定の
誤差を見込んだタイミング)になった時に受信タイミン
グが終了したと判断する。S827aにより受信タイミ
ングが終了していないと確認した場合には、この図柄変
動中処理が終了する。一方、S827aにより受信タイ
ミングが終了したと確認した場合には、前述した右停止
図柄を示すデータが格納済であるか否かが確認される
(S827b)。S827bにより右停止図柄を示すデ
ータが格納済ではないと確認された場合は、正しいタイ
ミングで右停止図柄コマンドが受信されていないと判断
して、エラー時駆動制御およびドラムランプエラー表示
をし(S827c)、この図柄変動中処理が終了する。
一方、S827bにより中停止図柄を示すデータが格納
済であると確認された場合は、正しいタイミングで中停
止図柄コマンドが受信されたと判断して、そのままこの
図柄変動中処理が終了する。
【0310】このように、プロセスタイマがタイムアウ
トするまでは、左,中,右の停止図柄コマンドの受信に
応じて、それらの停止図柄のデータを格納する処理が行
なわれる。
【0311】プロセスタイマがタイムアウトしてS81
1aに進んだ場合は、左,中,右の停止図柄コマンドを
すべて受信したか否かを確認する(S811a)。停止
図柄コマンドのすべてを受信した場合は、S812に進
む。一方、停止図柄コマンドの少なくとも1つを受信し
ていない場合は、この段階で受信すべき3つの停止図柄
コマンドを正しく受信していないと判断して、エラー時
駆動制御およびドラムランプエラー表示をし(S811
b)、S812に進む。
【0312】S812では、プロセステーブル中のデー
タを示すポインタをプラス3する。そして、ポインタが
示す領域のデータが終了コードであるか否かを確認する
(S813)。終了コードでなければ、ポインタが示す
プロセスデータの3バイト目に設定されている変動状態
を示すデータに基づいて図柄変動制御、背景およびキャ
ラクの表示制御を変更するとともに(S814)、1,
2バイト目に設定されているプロセスタイマ値でタイマ
をスタートさせる(S815)。その後、表示制御プロ
セスフラグの値を全図柄停止処理(S840)に対応し
た値に変更(S816)し、この図柄変動中処理が終了
する。
【0313】また、ステップS813で、終了コードで
あれば、表示制御プロセスフラグの値を全図柄停止処理
(S840)に対応した値に変更し(S816)、この
図柄変動中処理が終了する。
【0314】図42は、全図柄停止処理(S840)を
示すフローチャートである。全図柄停止処理において、
表示図柄用CPU101は、まず、全図柄停止コマンド
のCMD1(「8EH」)のデータを含む2バイトの表
示制御コマンドを受信したか否かを確認する(S841
a)。S841aにより受信していないと確認された場
合には、S846に進む。一方、全図柄停止コマンドの
CMD1を受信したと確認された場合には、該当コマン
ドのCMD2が全図柄停止コマンドのCMD2(「00
(H)」)のデータであるか否かを確認する(S841
b)。S841bにより全図柄停止コマンドのCMD2
ではないと確認した場合には、正しい全図柄停止コマン
ドを受信していないと判断して、エラー時駆動制御およ
びドラムランプエラー表示をし(S841c)、後述す
るS846に進む。
【0315】一方、S841bにより全図柄停止コマン
ドのCMD2であると確認した場合は、全図柄停止コマ
ンドを正しく受信した場合であり、特別図柄の最終的な
表示結果を停止表示するための停止図柄表示処理を行な
う(S842)。この停止図柄表示処理については、図
43を用いて後述する。そして、停止図柄が大当りを表
示させる図柄の組合せであるか否かが判断される(S8
43)。
【0316】S843により大当り図柄の組合せではな
いと判断された場合は、S845に進み、表示制御プロ
セスフラグを変動開始コマンド受信待ち処理に対応した
値に変更した後、この全図柄停止処理が終了する。一
方、S843により大当り図柄の組合せであると判断さ
れた場合は、現在がエラー動作中(前述したエラー時駆
動制御およびドラムランプエラー表示を行なうエラー動
作中)であるか否かの判断がなされる(S843a)。
S843aによりエラー動作中ではないと判断された場
合は表示制御プロセスフラグを大当り表示処理を示す値
に更新する(S844)。一方、S843aによりエラ
ー動作中であると判断された場合は、S845に進み、
表示制御プロセスフラグを変動開始コマンド受信待ち処
理に対応した値に変更した後、この全図柄停止処理が終
了する。このように、エラー動作中である場合には、前
述した変動開始コマンド受信待ち処理に移行し、前述し
たエラー時駆動制御およびドラムランプエラー表示が継
続的に行なわれる。
【0317】また、S846においては、前述した監視
タイマ(S743またはS735によりスタートされた
もの)がタイムアウトしているかどうかを確認する。監
視タイマがタイムアウトしている場合は、全図柄停止コ
マンドを所定期間内に受信できなかったことにより全図
柄停止コマンドを正しいタイミングで受信できなかった
と判断してエラー時駆動制御およびドラムランプエラー
表示を行ない(S844a)、その後、S845に進ん
で表示制御プロセスフラグを変動開始コマンド受信待ち
処理に対応した値に変更した後、この全図柄停止処理が
終了する。このように、エラー動作が行なわれた場合に
は、前述した変動開始コマンド受信待ち処理に移行し、
前述したエラー時駆動制御およびドラムランプエラー表
示が継続的に行なわれる。
【0318】図43は、停止図柄表示処理(S842)
を示すフローチャートである。停止図柄表示処理におい
て、表示制御用CPU101は、まず、左,中,右の停
止図柄コマンドをすべて受信しているか否かを確認する
(S851)。具体的には、左中右図柄格納エリアに図
柄を示す情報が格納されているか否かを確認する。
【0319】S851により左,中,右の停止図柄コマ
ンドのうちの少なくとも一つを受信していないと確認し
た場合には、S854に進み、前述したエラー時駆動制
御およびドラムランプエラー表示を行なった後、この停
止図柄表示処理が終了する。一方、S851により左,
中,右の停止図柄コマンドをすべて受信していると確認
した場合には、全図柄停止コマンドの受信タイミングが
予定タイミング(変動開始コマンドにより特定された変
動表示制御時間からインターバル時間を差引いた時間に
基づいて把握できる変動表示の終了タイミング)と一致
しているか否かの判断がなされる(S851a)。
【0320】S851aにより全図柄停止コマンドの受
信タイミングが予定タイミングと一致していないと確認
した場合には、S854に進み、前述したエラー時駆動
制御およびドラムランプエラー表示を行なった後、この
停止図柄表示処理が終了する。一方、S851aにより
全図柄停止コマンドの受信タイミングが予定タイミング
と一致していると判断された場合は、正常な受信が行な
われたため、そのままS852に進み、通常通り、予定
停止図柄を表示する処理が行なわれた後、S853に進
む。
【0321】S853に進んだ場合は、変動開始時に変
動パターンを示す表示制御コマンドを受信し、かつ、全
図柄停止を指定する表示制御コマンドを受信できていた
か否かの確認がなされる。そして、S853により双方
のコマンドを受信できていたと確認された場合には(S
853)、この停止図柄表示処理を終了する。一方、S
853によりいずれか一方または双方を受信できていな
いと確認された場合には、前述したエラー時駆動制御お
よびドラムランプエラー表示を行なう(S854)。た
だし、エラー表示は、ここに至るまでに既になされてい
る場合もある。
【0322】前述した変動開始コマンド受信処理、図柄
変動中処理、全図柄停止処理、および、停止図柄表示処
理のそれぞれにおいては、コマンドの受信エラーの発生
によりエラー時駆動制御およびドラムランプエラー表示
が行なわれるが、そのようなエラー時駆動制御およびド
ラムランプエラー表示のうち、ドラムランプエラー表示
は、前述したS742により消去(消灯)される。一
方、エラー時駆動制御は、特に解除するステップが設け
られていないが、次回の変動表示が開始されると、エラ
ーの有無にかかわらず回転ドラムが回転動作されるた
め、解除されたことと同様の処理が行なわれるのであ
る。
【0323】以上に示した各種処理によれば、コマンド
受信エラーが生じた場合にはエラー時駆動制御により回
転ドラムが停止しなければならないタイミングでも回転
し続けることになるので、そのような通常とは異なる異
常な動作により、回転ドラム型のパチンコ遊技機特有の
エラー報知を行なうことができる。また、エラー時駆動
制御に加えてドラムランプエラー表示が行なわれるが、
そのようなエラー報知をさらに強調して行なうことがで
きる。また、ドラムランプエラー表示によっても、ドラ
ムランプが設けられた回転ドラム型のパチンコ遊技機特
有のエラー報知を行なうことができる。
【0324】図44は特別図柄の表示例を示す説明図で
ある。(a)を参照して、電源投入時に表示される左中
右図柄の例を示す。予定停止図柄は、有効ラインL上に
停止表示されるが、この場合は、電源投入時であり、予
め定められた電源投入時の表示図柄として左図柄
「1」,中図柄「2」,右図柄「3」が有効ラインL上
に停止表示される。
【0325】次に、(b)には、前述したエラー時駆動
制御およびドラムランプエラー表示の例が示される。な
お、図中においては、具体的な特別図柄が示されている
が、これらの特別図柄は、停止されているわけではなく
動作中の図柄である。この場合のドラムランプエラー表
示は、ドラムランプ41〜49のうちのドラムランプ4
1(左可変表示部の上段を照らすランプ)のみが点滅
(その他のドラムランプは消灯)する表示である。この
ような表示態様でのドラムランプエラー表示は、表示制
御コマンドを正しく受け取れなかった異常状態が生じた
場合にのみ行なわれるため、コマンド受信エラーが生じ
た場合の報知用表示としての意味がある。また、この実
施の形態の場合の回転ドラム9a〜9cは、図中下方向
へ回転する回転態様が通常の順方向回転(通常のスクロ
ール時の回転)であるが、エラー時駆動制御において
は、図中の矢印に示されるように図中上方向へ回転ドラ
ム9a〜9cが回転する逆方向回転が行なわれ、その回
転態様で回転が継続される。したがって、このようなエ
ラー時駆動制御によれば、回転ドラム9a〜9cが回転
を継続していることに加えて、回転ドラム9a〜9cの
回転方向が通常と逆方向になっていることを視認するこ
とによっても、コマンドの受信エラーがあった旨を報知
することができる。そして、この実施の形態の場合に
は、エラー時駆動制御およびドラムランプエラー表示が
同時に行なわれることにより、回転ドラム動作態様およ
びドラムランプの表示態様の両方によってコマンドの受
信エラーがあった旨を報知することができので、そのよ
うなコマンドの受信エラーがあった旨をより強調して報
知することができる。
【0326】次に、(c)には、遊技制御基板31のC
PU56が遊技機の異常を検出し、表示制御用CPU1
01に対してエラー表示を指令したときに、表示制御用
CPU101が表示するエラー表示の例を示す。遊技制
御用CPU56が遊技機の異常を検出し、表示制御手段
に対してエラー表示を指示した場合は、ドラムランプ4
1〜49のうちのドラムランプ49(右可変表示部の下
段を照らすランプ)のみが点滅(その他のドラムランプ
は消灯)される。図44の(b),(c)に示すよう
に、表示制御用CPU101が検出したエラーに基づく
表示と、遊技制御用CPU56が検出した遊技機異常に
基づく表示とは異なっている。よって、遊技者は、図柄
の可変表示に関してエラーが生じたことを、遊技機の異
常と容易に区別して認識することができる。
【0327】また、この実施の形態の場合には、音声制
御基板70が遊技制御基板31からの指令のみに応じて
効果音の制御を行ない、ランプ制御基板35が遊技制御
基板31からの指令のみに応じてLEDおよびランプの
制御を行なっている。遊技制御基板31のCPU56
は、遊技機の異常を検出した場合に、これらの効果音、
LED(たとえば、エラーコード表示)、ランプを用い
てエラー動作を行なう場合がある。これに対し、表示制
御基板80側でコマンドの受信エラーを検出した場合
は、、図柄表示領域9において前述したようなエラー時
駆動制御およびドラムランプエラー表示を行ない、効果
音、ランプ、LEDを用いたエラー動作を行なわないの
で、エラー動作に用いられる装置の相違という観点から
も、表示制御用CPU101が検出したエラーに基づく
エラー動作と、遊技制御用CPU56が検出した遊技機
異常に基づくエラー動作とは異なっている。よって、こ
のようなエラー動作を行なう装置の相違という観点から
も、遊技者は、図柄の可変表示に関してエラーが生じた
ことを、遊技機の異常と容易に区別して認識することが
できる。
【0328】なお、前述したような音声制御基板70、
ランプ制御基板35は、遊技制御基板31のみならず、
表示制御基板80からの指令信号に応じて効果音、LE
D、ランプの制御を行なうように構成されていてもよ
い。そのような場合には、表示制御用CPU101が検
出したエラーに基づくエラー動作として、遊技制御用C
PU56が検出した遊技機異常に基づく効果音、LE
D、ランプの動作と異なる態様の動作(たとえば、異な
る種類の効果音、異なる種類のエラーコード、異なる種
類のランプ動作)を行なうようにしてもよい。
【0329】次に、この実施の形態により得られる主な
効果を説明する。この実施の形態のパチンコ遊技機のよ
うに比較的少ない表示制御コマンドにしたがって可変表
示制御を行なう場合には、左,中,右停止図柄コマンド
を正しく受け取れなかった場合に可変表示制御に重大な
障害が生じるおそれがある。しかし、左,中,右停止図
柄コマンドを正しく受け取れなかった場合であっても、
その状態が生じた旨を特定可能な所定の報知がエラー時
駆動制御およびドラムランプエラー表示により行なわれ
るため、そのような状態になったことを容易に知ること
ができる。
【0330】また、特別図柄の表示結果を確定させるの
に関連した時期に、全図柄停止コマンドが出力され、こ
のコマンドによって特別図柄の確定タイミングが表示制
御用CPU101に通知されることによって、特別図柄
の変動開始から表示結果の確定表示までの期間を検査す
る場合において、全図柄停止コマンドに基づいて、特別
図柄の表示結果の確定表示タイミングを明確化すること
ができる。
【0331】また、図37のS726a,S734,S
739,S741、図41のS811b,S817c,
S820,S821c,S824,S826,S827
c,S830,S832、図42のS841c,S84
4a、図43のS854に示されるように、表示制御コ
マンドを正しく受信できていないことが判断された場合
には、その時点で直ちにエラー表示等の報知が行なわれ
るので、表示制御コマンドが正しく受信できなかった異
常が生じた時に、直ちにその旨を報知することができ、
報知を受ける者が異常が生じたことを直ちに認識するこ
とができる。
【0332】また、図44に示されるように、表示制御
コマンドを正しく受信できなかったことに関する異常が
生じた場合の報知が、基本回路53の指令に応じて行な
われる報知とは区別可能に行なわれるため、表示制御コ
マンドの受信に異常が生じた場合に表示制御用CPU1
01側の判断により行なわれる報知を、基本回路53側
の判断により行なわれる報知と差別化することができ
る。さらに、表示制御コマンドを正しく受信できなかっ
たことに関する異常が生じた場合の報知としてのエラー
時駆動制御およびドラムランプエラー表示が次回の可変
開始時まで継続されるため、報知を受ける者が報知内容
を認識するに十分な期間にわたり報知を行なうことがで
きる。さらに、報知期間の長さに起因して、強調された
報知を行なうことができる。
【0333】また、正しく受信できなかった表示制御コ
マンドがある場合に、エラー時駆動制御およびドラムラ
ンプエラー表示による報知が行なわれるため、遊技者に
誤解を与えるような可変表示装置の表示を異常時表示に
基づいて防ぐことができる。
【0334】また、正しく受信できなかった表示制御コ
マンドがある場合に、異常時表示として、特別図柄が可
変表示され続けるエラー時駆動制御が行なわれるように
したことにより、その間は特別図柄の確定表示が行なわ
れ得ないので、遊技者に誤解を与えるような特別図柄の
確定表示を行なってしまうことを防ぐことができる。
【0335】また、異常時表示として、予め定められた
ドラムランプ41が点滅状態に制御されるドラムランプ
エラー表示が行なわれるが、別の目的のために用意され
ているドラムランプの動作制御という比較的簡単な処理
によって異常時表示が行なわれるため、異常時表示を行
なう際の表示制御用CPU101の制御負担を軽減する
ことができる。
【0336】この実施の形態では、表示制御コマンドは
2バイト構成であったが、表示制御コマンドの構成はど
のようなものであってもよい。また、この実施の形態
は、図柄の可変表示に関して、遊技制御基板31から表
示制御基板80に、変動パターンを示す変動制御コマン
ド、左中右図柄の停止図柄を示す表示制御コマンドおよ
び全図柄停止を示す表示制御コマンドが送出される構成
であったが、より細かなタイミング(たとえば、表示状
態が変化するごとのタイミング)で表示制御コマンドが
送出されるように構成されていてもよい。
【0337】第2実施形態 次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態にお
いては、表示制御用CPU101側が、変動開始コマン
ドに応じて把握している表示結果の確定予定タイミング
と異なるタイミングで全図柄停止コマンドを受信した場
合に、特別図柄の停止表示を、表示図柄が最初に予定停
止図柄となるまで待つ遅延制御が行なわれる例を説明す
る。この実施の形態においては、第1実施形態との相違
点を主に説明する。
【0338】図45は、表示制御コマンドを受信できな
かったときの表示制御の動作例を説明するための説明図
である。図45において、バツ印は、該当コマンドが受
信できなかったことを示し、丸印は該当コマンドが受信
できたことを示す。
【0339】図45に示すように、変動パターンを指定
する表示制御コマンド(変動開始コマンドを意味する、
以下も同様)は受信できなかったが、左中右の停止図柄
を示す表示制御コマンド(左,中,右停止図柄コマンド
を意味する、以下も同様)および全図柄停止を示す表示
制御コマンド(全図柄停止コマンドを意味する、以下も
同様)を受信できた場合には、演出変動なしの最短変動
(現在表示中の図柄から予定停止図柄が有効ライン上に
表示されるまでの最短時間の変動)をし、全図柄停止を
示す表示制御コマンドを受信したときに、左中右の停止
図柄を示す表示制御コマンドで指定された図柄を表示す
る。
【0340】変動パターンを指定する表示制御コマンド
および全図柄停止を示す表示制御コマンドを受信できた
が、左中右の停止図柄を示す表示制御コマンドの一部ま
たはすべてを受信できなかった場合には、指定された変
動パターンで左中右図柄の変動を行ない、全図柄停止を
示す表示制御コマンドを受信したときに、左中右の停止
図柄を示す表示制御コマンドで指定された図柄を表示す
る。ただし、表示制御コマンドを受信できなかった停止
図柄については、電源投入時に表示される図柄を表示す
る。
【0341】変動パターンを指定する表示制御コマンド
および左中右の停止図柄を示す表示制御コマンドの一部
またはすべては受信できなかったが、全図柄停止を示す
表示制御コマンドを受信できた場合には、演出変動なし
の前記最短変動をし、全図柄停止を示す表示制御コマン
ドを受信したときに、左中右の停止図柄を示す表示制御
コマンドで指定された図柄を表示する。ただし、表示制
御コマンドを受信できなかった停止図柄については、電
源投入時に表示される図柄を表示する。
【0342】変動パターンを指定する表示制御コマンド
および左中右の停止図柄を示す表示制御コマンドを受信
できたが、全図柄停止を示す表示制御コマンドを受信で
きなかった場合には、指定された変動パターンで左中右
図柄の変動を行ない、表示制御用CPU101が起動し
た監視タイマのタイムアウト時に左中右の停止図柄を示
す表示制御コマンドで指定された図柄を表示する。
【0343】変動パターンを指定する表示制御コマンド
を受信できたが、全図柄停止を示す表示制御コマンドお
よび左中右の停止図柄を示す表示制御コマンドの一部ま
たはすべてを受信できなかった場合には、指定された変
動パターンで左中右図柄の変動を行ない、表示制御用C
PU101が起動した監視タイマのタイムアウト時に左
中右の停止図柄を示す表示制御コマンドで指定された図
柄を表示する。ただし、表示制御コマンドを受信できな
かった停止図柄については、電源投入時に表示されてい
る図柄を表示する。
【0344】なお、以上に説明したすべての場合におい
て、変動パターンを指定する表示制御コマンド、左中右
の停止図柄を示す表示制御コマンドおよび全図柄停止を
示す表示制御コマンドのうちの1つでも受信できなかっ
た場合には、表示制御用CPU101は、図柄表示領域
9においてドラムランプ41を点滅させることに基づい
て、エラーが発生した旨を報知する。
【0345】図46は、第2実施形態による表示制御プ
ロセス処理の変動開始コマンド受信待ち処理を示すフロ
ーチャートである。この変動開始コマンド受信待ち処理
は、前述した図37に示された変動開始コマンド受信待
ち処理と置換えられる処理である。図46において、図
37と共通する部分については、同一のステップ番号を
付し、その説明を繰返し行なわない。
【0346】図46の変動開始コマンド受信待ち処理が
図37のものと異なるのは、次の点である。図37のS
734,S726a,S739,S741のそれぞれに
対応するS734b,S726b,S739b,S74
1bにおいて、コマンド受信エラーについてのエラー動
作として、ドラムランプエラー表示のみが行なわれる。
また、S735でスタートされる監視タイマは、全図柄
停止コマンドを受信できなかったときに図柄を停止させ
るタイミングを決めるために用いられる。
【0347】図47は、第2実施形態による図柄変動中
処理を示すフローチャートである。この図柄変動中処理
は、前述した図41に示された図柄変動中処理と置換え
られる処理である。図47において、図41と共通する
部分については、同一のステップ番号を付し、その説明
を繰返し行なわない。
【0348】図47の図柄変動中処理が図41のものと
異なるのは、次の点である。図41のS811b,S8
17c,S820,S821c,S824,S826,
S827c,S830,S832のそれぞれに対応する
S811d,S817d,S820d,S821d,S
824d,S826d,S827d,S830d,S8
32dにおいて、コマンド受信エラーについてのエラー
動作として、ドラムランプエラー表示のみが行なわれ
る。
【0349】図48は、第2実施形態による全図柄停止
処理を示すフローチャートである。この全図柄停止処理
は、前述した図42に示された全図柄停止処理と置換え
られる処理である。図48において、図42と共通する
部分については、同一のステップ番号を付す。
【0350】S841aおよび841bにより、前述し
た図42と同様の処理が実行される。S841bにより
全図柄停止コマンドのCMD2ではないと確認した場合
には、正しい全図柄停止コマンドを受信していないと判
断して、ドラムランプエラー表示をし(S841d)、
S846に進む。
【0351】一方、S841bにより全図柄停止コマン
ドのCMD2であると確認した場合は、全図柄停止コマ
ンドを正しく受信した場合であり、停止図柄表示処理を
行なう(S842a)。このS842aによる停止図柄
表示処理については、図49を用いて後述する。そし
て、停止図柄が大当りを表示させる図柄の組合せである
か否かが判断される(S843)。
【0352】S843により大当り図柄の組合せではな
いと判断された場合は、後述するS847aに進む。一
方、S843により大当り図柄の組合せであると判断さ
れた場合は、図柄調整フラグがセットされているか否か
を判断する(S843a)。ここで、図柄調整フラグ
は、全図柄停止コマンドの受信タイミングが予定タイミ
ングと一致しない場合に行なわれる停止表示図柄の調整
中にセットされるフラグである(図49のS851h参
照)。図柄調整フラグがセットされていない場合には表
示制御プロセスフラグを更新する(S844)が、図柄
調整フラグがセットされていない場合には、停止表示図
柄の調整が終了するまで待つために、表示制御プロセス
フラグを更新せずに、そのまま全図柄停止処理が終了す
る。これにより、全図柄停止処理は、図柄調整フラグが
クリアされるまで実行され続けられることとなる。
【0353】S846においては、前述した監視タイマ
(S743またはS735によりスタートされたもの)
がタイムアウトしているかどうかを確認する。監視タイ
マがタイムアウトしている場合は、全図柄停止コマンド
を所定期間内に受信できなかったことにより全図柄停止
コマンドを正しいタイミングで受信できなかったと判断
してドラムランプエラー表示を行ない(S844b)、
その後、停止図柄表示処理を行なう(S847)。この
S847による停止図柄表示処理は、前述したS842
aによる停止図柄表示処理と同様の処理である。
【0354】S847による停止図柄表示処理の後、ま
たは、前述したS843において大当り図柄の組合せで
はないと判断された場合は、図柄調整フラグがセットさ
れているか否かを判断する(S847a)。図柄調整フ
ラグがセットされていない場合には表示制御プロセスフ
ラグを変動開始コマンド受信待ち処理に対応した値に変
更した後(S845)、この全図柄停止処理が終了す
る。一方、図柄調整フラグがセットされる場合には、停
止表示図柄の調整が終了するまで待つために、表示制御
プロセスフラグを更新せずに、そのまま全図柄停止処理
が終了する。これにより、全図柄停止処理は、図柄調整
フラグがクリアされるまで実行され続けられることとな
る。
【0355】図49は、第2実施形態による停止図柄表
示処理(S842a,S847)を示すフローチャート
である。この停止図柄表示処理は、前述した図43に示
された停止図柄表示処理と置換えられるものである。停
止図柄表示処理において、表示制御用CPU101は、
まず、左,中,右の停止図柄コマンドをすべて受信して
いるか否かを確認する(S851)。具体的には、左中
右図柄格納エリアに図柄を示す情報が格納されているか
否かを確認する。
【0356】S851により左,中,右の停止図柄コマ
ンドをすべて受信していると確認した場合には、全図柄
停止コマンドの受信タイミングが予定タイミング(変動
開始コマンドにより特定された変動表示制御時間からイ
ンターバル時間を差引いた時間に基づいて把握できる変
動表示の終了タイミング)と一致しているか否かの判断
がなされる(S851a)。
【0357】S851aにより全図柄停止コマンドの受
信タイミングが予定タイミングと一致していると判断さ
れた場合は、正常な受信が行なわれたため、そのままS
852に進み、通常通り、停止図柄を表示する処理が行
なわれた後、S853に進む。一方、受信タイミングが
予定タイミングと一致していないと判断された場合は、
異常な受信が行なわれた場合であり、現在の表示図柄
(有効ライン上の表示図柄)が予定停止図柄と一致して
いるか否かの判断がなされる(S851e)。
【0358】S851eで、現在の表示図柄が予定停止
図柄と一致していないと判断された場合は、そのまま図
柄を停止表示させると、停止図柄コマンドとのつじつま
が合わなくなる。この場合は、図柄調整フラグがセット
されているか否かの判断がなされる(S851f)。図
柄調整フラグがセットされていない場合は、図柄の変動
速度を通常時の変動速度よりも高速度の変動速度にする
ことにより、図柄を高速でスクロールさせる(S851
g)。そして、図柄調整フラグをセットし(S851
h)、S853に進む。一方、図柄調整フラグがセット
されている場合は、図柄の変動速度の高速化処理および
図柄調整フラグのセット処理が既に行なわれているの
で、それらの処理を行なわずに、S853に進む。図柄
調整フラグがセットされた状態で停止図柄表示処理が終
了した場合には、前述したように、全図柄停止処理が再
度実行されるので、停止図柄表示処理も再度実行される
こととなる。これにより、高速度による図柄の変動表示
は、S851eにより有効ライン上の表示図柄が最初に
予定停止図柄と一致するまで継続される。つまり、表示
図柄の停止表示は、表示図柄が最初に予定停止図柄とな
るまで待つ遅延制御が行なわれる。
【0359】一方、S851eで、現在の表示図柄が予
定停止図柄と一致していると判断された場合は、図柄調
整フラグがセットされているか否かが判断される(S8
51i)。図柄調整フラグがセットされていない場合
は、図柄調整なしでたまたま現在の表示図柄が予定停止
図柄と一致している場合であり、そのままS852に進
み、その時点での表示図柄を停止表示させる。一方、図
柄調整フラグがセットされている場合は、図柄調整によ
り現在の表示図柄が予定停止図柄と一致している場合で
あり、図柄調整フラグをクリアした(S851j)後、
S852に進み、図柄調整により予定停止図柄に一致さ
せられた表示図柄を停止表示させた後、S853に進
む。
【0360】これにより、現在の表示図柄が予定停止図
柄と一致していると判断された場合は、その時点で、停
止図柄コマンドに基づく予定停止図柄を停止表示する処
理が行なわれる。このため、図柄調整が行なわれた場合
は、最初に予定停止図柄と一致する図柄が表示された時
点で図柄の停止表示がなされ、また、たとえば、全図柄
停止コマンドの受信タイミングに異常が生じた場合であ
っても、たまたまその受信タイミングで表示できる図柄
が予定停止図柄であれば、図柄がそのまま停止される。
【0361】S853に進んだ場合は、変動開始時に変
動パターンを示す表示制御コマンドを受信し、かつ、全
図柄停止を指定する表示制御コマンドを受信できていた
か否かの確認がなされる。そして、S853により双方
のコマンドを受信できていたと確認された場合には(S
853)、処理を終了する。S853によりいずれか一
方または双方を受信できていないと確認された場合に
は、画像表示領域9においてドラムランプエラー表示を
行なう(S854)。ただし、ドラムランプエラー表示
は、ここに至るまでに既になされている場合もある。
【0362】前述したS851において、左,中,右の
停止図柄コマンドのうちいずれか1つが受信できていな
いことを確認した場合には、表示制御コマンドを受信で
きた停止図柄については、画像表示領域9の該当可変表
示部に表示するとともに、表示制御コマンドを受信でき
なかった停止図柄については、該当可変表示部におい
て、前述したような電源投入時に表示される図柄を表示
する(S855)。その表示例については、図50に示
す。そして、ドラムランプエラー表示を行なう(S85
4)。ただし、ドラムランプエラー表示は、ここに至る
までに既になされている場合もある。
【0363】なお、表示制御コマンドを受信できなかっ
た停止図柄について電源投入時に表示される図柄を表示
したのでは、左中右図柄が揃ってしまう場合には、左中
右図柄が揃わないように調整する。また、表示制御コマ
ンドを受信できなかった停止図柄について電源投入時に
表示される図柄を表示したのでは、左右図柄が揃ってリ
ーチとなってしまう場合には、左右図柄が揃わないよう
に調整するようにしてもよい。また、この実施の形態で
は、表示制御コマンドを受信できなかった停止図柄につ
いて電源投入時に表示される図柄を表示するようにした
が、左中右図柄の停止図柄を示す表示制御コマンドのう
ちのいずれか1つでも受信できていない場合には、すべ
ての表示エリアに、電源投入時に表示される各図柄を表
示するようにしてもよい。
【0364】この場合におけるS855による電源投入
時の表示図柄を用いた表示およびS854によるドラム
ランプエラー表示は、次回の変動表示が行なわれるまで
継続される。それは、前述したようにドラムランプエラ
ー表示の消去が変動開始コマンドを受信した段階で行な
われ、また、特別図柄は、一旦停止表示されると、次の
変動表示が開始されるまで停止状態が維持されるからで
ある。
【0365】なお、ここでは、表示図柄が最初に予定停
止図柄と一致するまで図柄の停止を待つ例を示したが、
これに限らず、表示図柄が予定停止図柄と一致した段階
であれば、最初に予定停止図柄と一致したタイミングで
あるか否かは問われず、複数回目に予定停止図柄と一致
したタイミングであってもよい。
【0366】また、この実施の形態では、表示制御コマ
ンドを受信できなかった停止図柄について電源投入時に
表示される図柄を表示するようにしたが、左中右図柄の
停止図柄を示す表示制御コマンドのうちのいずれか1つ
でも受信できていない場合には、左,中,右のすべての
表示部に、電源投入時に表示される各図柄を表示するよ
うにしてもよい。
【0367】図50は、前述したS855により行なわ
れる電源投入時の図柄の表示例を示す図である。図50
を参照して、中図柄の停止図柄(この例では、「9」)
を示す表示制御コマンドを受信できたが、左右図柄の停
止図柄を示す表示制御コマンドを受信できなかった場合
の表示例を示す。つまり、左右図柄の可変表示部9a,
9b,9cには、電源投入時に表示される「1」および
「3」が有効ラインL上に表示される。このような電源
投入時の停止図柄の表示は、元々通常用いられる図柄の
うちから選択された図柄の表示であるが、異常が生じる
たびにこのような電源投入時の表示図柄が表示されれ
ば、そのような表示内容を知る者は、電源投入時以外に
おけるそのような図柄の表示に基づいて、表示制御コマ
ンドを正しく受け取れなかったことを知ることができ
る。このため、このような表示は、表示制御コマンドを
正しく受け取れなかった異常が生じた場合の報知用表示
としての意味がある。
【0368】なお、図50に示された例では、停止図柄
を示す表示制御コマンドを受信できなかった場合に電源
投入時に表示される図柄(この例では左,中、右の図柄
が「1」,「2」,「3」)を表示するようにしたが、
これに限らず、予め定められたエラー報知用の図柄を表
示してもよい。
【0369】図51は、図49の停止図柄表示処理によ
る前述した遅延制御の制御動作を示すタイミングチャー
トである。図51においては、表示制御コマンドデー
タ、左図柄、右図柄、予定タイミングで制御された中図
柄(図中予定)、および、予定タイミングと異なるタイ
ミングで制御された中図柄(図中遅延)の状態が時間経
過にしたがって示されている。
【0370】図51を参照して、変動表示の開始に関連
するタイミングにおいて、変動開始コマンドA、左停止
図柄コマンドB、中停止図柄コマンドC、および、右中
停止図柄コマンドDが表示制御用CPU101により順
次受信される。これらのうちの変動開始コマンドAの受
信に応じて、左,中,右の全図柄が一斉にスクロール変
動開始され、その後、左図柄、右図柄が順次停止(揺れ
変動表示等の仮停止の場合もある)する。そして、予定
のタイミング(変動開始コマンドにより特定される変動
時間の終期に該当するタイミングであって、表示制御用
CPU101側で認識している予定タイミング)で正常
な全図柄停止コマンドE1を受信した場合は、その受信
に応じて、変動中の中図柄が停止表示される(左,右の
図柄が揺れ変動により仮停止している場合には、全図柄
が停止表示される。)。最終的に停止する図柄は、変動
開始コマンドにより特定される変動時間の終期におい
て、図柄の表示順序にしたがって丁度有効ライン上に表
示されるように表示制御される。
【0371】ところが、図中に示されるような予定のタ
イミングと異なるタイミング(変動開始コマンドにより
特定される変動制御時間の終期に該当しないタイミン
グ)での異常な全図柄停止コマンドE2を受信した場合
には、図柄の表示順序の関係上、最終的に停止する図柄
をその時点で有効ライン上に停止表示できない場合があ
る。そこで、前述した停止図柄表示処理においては、異
常なタイミングでの全図柄停止コマンドE2を受信した
場合に、その時点から予定停止図柄が表示されるまで待
ち、予定停止図柄が表示された時点で最終停止図柄を停
止させる遅延制御、すなわち、全図柄停止コマンドE2
を受信してから最終停止図柄が表示されるまで図柄の停
止表示タイミングを遅延させる制御を行なう。これによ
り、停止図柄コマンドにより指定された図柄を停止表示
させてコマンドと、実表示とのつじつまを合わせること
ができる。その制御の際には、予定停止図柄の表示を待
つ期間において、通常時の変動速度aよりも高速度の変
動速度bで図柄を変動表示させる。このように、予定停
止図柄の表示を待つ期間において、高速度で変動表示す
ることにより、全図柄停止コマンドE2の受信タイミン
グと、実際の図柄の停止タイミングとの間の時間差を少
なくすることができる。
【0372】また、図51の停止図柄表示処理による遅
延制御については、次のようなことが言える。表示制御
用CPU101では、基本回路53側から出力された全
図柄停止コマンドを受けたことに応じて、回転ドラム9
0a〜90cの駆動を停止させる制御を行なうことによ
り、停止図柄コマンドにより特定された表示結果を導出
して確定表示させる制御が行なわれる。したがって、表
示制御用CPU101が全図柄停止コマンドを受信した
ことにより特定される表示結果の確定タイミングが、表
示制御用CPU101側で変動開始コマンドに基づいて
予め認識している確定予定タイミングと異なる場合に
は、そのまま全図柄停止コマンドの受信に応じて表示結
果を確定表示すると、ほとんどの場合、回転ドラム90
a〜90cの位置が予定停止図柄を有効ライン上に表示
できる位置になっていないため、左,中,右停止図柄コ
マンドにより特定された表示結果を正しく確定表示させ
ることが不可能になる場合がある。
【0373】これに対し、全図柄停止コマンドを受信し
たことにより特定される表示結果の確定タイミングが表
示制御用CPU101側の認識している確定予定タイミ
ングと異なる場合に、前述したような停止タイミングの
遅延という回転ドラム90a〜90cの駆動制御の予定
の変更により、表示制御用CPU101によって変動表
示期間を調整する制御(確定予定タイミングと異なるタ
イミングで図柄を確定表示させる制御、すなわち、変動
表示期間を調整する制御)が行なわれるため、この調整
により、全図柄停止コマンドの受信に応じてそのまま回
転ドラム90a〜90cの停止に基づいて表示結果を確
定表示させなくて済み、停止図柄コマンドにより特定さ
れた表示結果を正しく確定表示させることが可能にな
る。さらに、基本回路53側の指令と、表示制御用CP
U101による制御内容との食違いにより、たとえば、
ランプおよび効果音等の可変表示制御以外の制御が表示
結果のはずれ時に対応する制御を行なっているにもかか
わらず、可変表示装置8において大当りの表示結果とな
っている場合等に生じる遊技者の遊技状態に関する誤解
を極力防ぐことが可能になる。
【0374】次に、図柄表示領域9におけるエラー報知
時の表示の変形例を説明する。図52は、停止図柄表示
処理の変形例を示すフローチャートである。
【0375】この図52の停止図柄表示処理では、図4
9に示された停止図柄表示処理に比べて、S855の処
理が異なっている。すなわち、ここでは、左,中,右の
停止図柄コマンドのうちのいずれか1つでも受信できて
いないことを確認した場合には、停止図柄コマンドを受
信できた停止図柄については図柄表示領域9の該当可変
表示部に表示するとともに、停止図柄コマンドを受信で
きなかった可変表示部の停止図柄については、エラー報
知用の図柄を表示する(S855A)。
【0376】予め定められたエラー報知用の図柄として
は、たとえば、エラー報知用の左,中,右の図柄とし
て、「×」,「×」,「×」等の図柄を設け、その図柄
を有効ライン上に表示する。このように構成しても、表
示制御コマンドにエラーが生じた場合には、常に同一の
エラー報知用図柄が表示されるので、遊技者は、エラー
が生じたときに、図柄表示に基づいてエラーの発生を容
易に認識することができる。なお、左中右図柄の停止図
柄を示す表示制御コマンドのうちいずれか1つでも受信
できていない場合に、すべての可変表示部にエラー報知
用の図柄(たとえば、左,中および右の図柄として
「×」,「×」および「×」)を表示するようにしても
よい。
【0377】この場合におけるS855Aによるエラー
報知用の図柄を用いた表示およびS854によるドラム
ランプエラー表示は、前述したように、次回の変動表示
が行なわれるまで継続される。
【0378】図53は、図52の処理に基づくエラー報
知用の図柄を示す説明図である。この例は中図柄の停止
図柄(この例では「9」)を示す表示制御コマンドを受
信できたが、左,右図柄の停止図柄を示す表示制御コマ
ンドを受信できなかった場合の表示例である。つまり、
左右図柄の可変表示部においては、エラー報知用の
「×」が有効ラインL上に表示される。このようなエラ
ー報知用の図柄の表示は、元々通常の表示に用いられな
い図柄であるため、異常が生じた場合にこのような電源
投入時の表示図柄が表示されれば、そのような表示内容
を知る者は、そのような図柄の表示に基づいて、表示制
御コマンドを正しく受け取れなかったことを知ることが
可能になる。このため、このような表示は、表示制御コ
マンドを正しく受け取れなかった異常が生じた場合の報
知用表示としての意味がある。
【0379】次に、図柄表示領域9におけるエラー報知
時の表示の変形例を説明する。図54は、停止図柄表示
処理のその他の変形例を示すフローチャートである。
【0380】この図54の停止図柄表示処理では、図4
9に示された停止図柄表示処理に比べて、S855の処
理が異なっている。すなわち、ここでは、左,中,右の
停止図柄コマンドのうちのいずれか1つでも受信できて
いないことを確認した場合には、特別の速度(通常行な
われる変動速度と異なる速度、たとえばこの場合は通常
よりも低速度)で変動表示させ続けるための処理が行な
われる(S855B)。これにより、そのような場合の
全図柄停止処理においては、図柄が停止されず、その
後、変動開始コマンド受信待ち処理に進むので(S84
5参照)、次回の変動表示が行なわれるまで特別の速度
での変動表示が継続される。また、この場合におけるS
854によるドラムランプエラー表示は、次回の変動表
示が行なわれるまで継続される。
【0381】このような特別の速度での変動表示の継続
は、通常と異なる変動速度で行なわれること、および、
次回の変動まで行なわれること等の通常の変動表示とは
異なる変動表示であるため、そのような表示を見る者が
通常の変動表示とは容易に区別して認識することができ
る。このため、表示制御コマンドを正しく受け取れなか
った異常が生じた場合にそのような変動表示が行なわれ
ることにより、その表示内容を知る者は、そのような変
動表示に基づいて、表示制御コマンドを正しく受け取れ
なかったことを知ることが可能になる。このため、この
ような表示は、表示制御コマンドを正しく受け取れなか
った異常が生じた場合の報知用表示としての意味があ
る。
【0382】次に、図柄表示領域9におけるエラー報知
時の表示の変形例を説明する。図55は、停止図柄表示
処理のその他の変形例を示すフローチャートである。
【0383】この図55の停止図柄表示処理では、図4
9に示された停止図柄表示処理に比べて、S855の処
理が異なっている。すなわち、ここでは、左,中,右の
停止図柄コマンドのうちのいずれか1つでも受信できて
いないことを確認した場合には、停止図柄コマンドを受
信できた停止図柄については図柄表示領域9の該当可変
表示部において有効ラインL上に表示するとともに、停
止図柄コマンドを受信できなかった可変表示部の停止図
柄については、エラー報知用の図柄を有効ラインL上か
らずらして表示する(S855C)。
【0384】予め定められたエラー報知用の図柄として
は、前述したように、前述したエラー報知用の左,中,
右の図柄として、「×」,「×」,「×」等を用いる。
【0385】なお、左中右図柄の停止図柄を示す表示制
御コマンドのうちいずれか1つでも受信できていない場
合に、すべての可変表示部にエラー報知用の図柄(たと
えば、左,中および右の図柄として「×」,「×」およ
び「×」)を有効ラインL上からずらして表示するよう
にしてもよい。
【0386】この場合におけるS855Cによる図柄の
ずらし表示およびS854によるドラムランプエラー表
示は、次回の変動表示が行なわれるまで継続される。
【0387】図56は、図55の処理に基づくエラー報
知用の図柄を示す説明図である。この例は中図柄の停止
図柄(この例では「9」)を示す表示制御コマンドを受
信できたが、左,右図柄の停止図柄を示す表示制御コマ
ンドを受信できなかった場合の表示例である。つまり、
左右図柄の可変表示部においては、エラー報知用の
「×」が有効ラインL上から少しずらされて表示され
る。
【0388】このような図柄のずらし表示は、有効ライ
ン上で図柄が停止される通常の表示とは異なる表示であ
るため、そのような表示を見る者が通常の変動表示とは
容易に区別して認識することができる。このため、表示
制御コマンドを正しく受け取れなかった異常が生じた場
合にそのような表示が行なわれることにより、その表示
内容を知る者は、そのような変動表示に基づいて、表示
制御コマンドを正しく受け取れなかったことを知ること
が可能になる。このため、このような表示は、表示制御
コマンドを正しく受け取れなかった異常が生じた場合の
報知用表示としての意味がある。
【0389】なお、図49〜図56に示したような表示
制御コマンドを正しく受信できなかった異常が生じた場
合における報知等の制御については、制御内容を適宜組
み合わせて用いてもよい。
【0390】次に、この実施の形態により得られる主な
効果をまとめて説明する。この実施の形態では、表示制
御用CPU101は基本回路53からの複数の一連の表
示制御コマンドのうち正しく受信できなかったものがあ
る場合には、全く図柄の表示制御を行なわないのではな
く、正しく受信できたコマンドについてはそのコマンド
に応じた表示制御を行なう。よって、極力、正規の可変
表示に近い表示を行なうことができ、遊技者に与える不
信感を最小限に止めることができる。また複数の表示制
御コマンドのうち、正しく受信できなかったコマンドが
1つでもある場合に、その状態が生じた旨を特定可能な
報知が、特別図柄の表示態様およびドラムランプを用い
て行なわれるため、表示制御用CPU101が表示制御
コマンドを正しく受信できなかったことに関する異常が
生じた場合に遊技者に不信感を与えないようにすること
ができる。さらに、そのような状態に起因する可変表示
装置での異常な表示状態についての遊技者の誤解を防止
することもできる。
【0391】さらに、正しく受信できなかった表示制御
コマンドについて、それぞれの表示制御コマンドに対し
て適切な所定の制御が行なわれる。たとえば、変動パタ
ーンを示す表示制御コマンドを受信できなかった場合
に、左中右図柄の停止図柄を示す表示制御コマンドの受
信に応じて、確定図柄表示のタイミングを決める監視タ
イマをスタートさせる。また、全図柄停止を示す表示制
御コマンドを受信できなかった場合には、監視タイマの
タイムアウトによって確定図柄表示のタイミングを決め
る。また、左中右図柄の停止図柄を示す表示制御コマン
ドを受信できなかった場合には、予め決められている所
定の図柄を表示する。
【0392】また、この実施の形態のパチンコ遊技機の
ように比較的少ない表示制御コマンドにしたがって可変
表示制御を行なう場合には、左,中,右停止図柄コマン
ドを正しく受け取れなかった場合に可変表示制御に重大
な障害が生じるおそれがある。しかし、左,中,右停止
図柄コマンドを正しく受け取れなかった場合であって
も、その状態が生じた旨を特定可能な所定の報知が特別
図柄の表示態様およびドラムランプにより行なわれるた
め、そのような状態になったことを容易に知ることがで
きる。
【0393】また、特別図柄の表示結果を確定させるの
に関連した時期に、全図柄停止コマンドが出力され、こ
のコマンドによって特別図柄の確定タイミングが表示制
御用CPU101に通知されることによって、特別図柄
の変動開始から表示結果の確定表示までの期間を検査す
る場合において、全図柄停止コマンドに基づいて、特別
図柄の表示結果の確定表示タイミングを明確化すること
ができる。
【0394】また、図46のS726b,S734b,
S739b,S741b、図47のS811d,S81
7d,S820d,S821d,S824d,S826
d,S827d,S830d,S832d、図48のS
841d,S844d、図49のS854等に示される
ように、表示制御コマンドを正しく受信できていないこ
とが判断された場合には、その時点で直ちにドラムラン
プエラー表示等の報知が行なわれるので、表示制御コマ
ンドが正しく受信できなかった異常が生じたた時に、直
ちにその旨を報知することができ、報知を受ける者が異
常が生じたことを直ちに認識することができる。
【0395】また、図52に示されるように、表示制御
コマンドを正しく受信できなかったことに関する異常が
生じた場合の報知が、基本回路53の指令に応じて行な
われる報知とは区別可能に行なわれるため、表示制御コ
マンドの受信に異常が生じた場合の報知を、基本回路5
3側の指令に応じて行なわれる報知と差別化することが
できる。さらに、表示制御コマンドを正しく受信できな
かったことに関する異常が生じた場合の報知が次回の可
変開始まで継続されるため、報知を受ける者が報知内容
を認識するに十分な期間にわたり報知を行なうことがで
きる。さらに、報知期間の長さに起因して、強調された
報知を行なうことができる。
【0396】また、この第2実施形態においても、正し
く受信できなかった表示制御コマンドがある場合に、そ
のコマンドに対応して予め定められた可変表示装置にお
ける異常時表示による報知、たとえばドラムランプ41
のみの点滅による報知、が行なわれるため、遊技者に誤
解を与えるような可変表示装置の表示を異常時表示に基
づいて防ぐことができる。
【0397】また、正しく受信できなかった表示制御コ
マンドがある場合に、図52のS855Bにより、異常
時表示としての特別図柄が特別な速度で可変表示され続
けるようにしたことにより、その間は確定表示が行なわ
れ得ないので、遊技者に誤解を与えるような特別図柄の
確定表示を行なってしまうことを防ぐことができる。
【0398】また、この第2実施形態においても、異常
時表示として、予め定められたドラムランプ41が点滅
状態に制御されるが、別の目的のために用意されている
ドラムランプの動作制御という比較的簡単な処理によっ
て異常時表示が行なわれるため、異常時表示を行なう際
の表示制御用CPU101の制御負担を軽減することが
できる。
【0399】また、表示制御コマンドを正しく受信でき
なかった場合に、可変表示装置において電源投入時の図
柄、エラー報知用図柄のような予め定められた特別図柄
を表示することに基づく報知が行なわれるため、たとえ
ば、特別図柄を用いた報知の際に、特別図柄の表示結果
が大当り図柄となってしまうというような遊技者に誤解
を与えるような表示を行なわないようにすることができ
る。また、このような図柄が報知専用図柄ではなくて
も、異常がたびたび生じれば、そのような図柄がその他
の図柄よりも頻繁に表示されることにより、遊技者等の
そのような報知を見る者がそのような図柄を報知用の図
柄であることを認識することができる。
【0400】また、表示制御コマンドを正しく受信でき
なかった場合に表示する特別図柄として、別の目的のた
めに用意されている特別図柄の表示結果である遊技機の
電源投入時に表示される特別図柄が表示されるので、比
較的簡単な処理によって、表示制御コマンドを正しく受
信できなかった場合の特別図柄を表示することができ
る。このため、異常時表示を行なう際の表示制御用CP
U101の制御負担を軽減することができる。
【0401】また、図56に示したように、表示制御コ
マンドを正しく受信できなかった場合に表示する特別図
柄の表示結果として、有効ラインから特別図柄をずらし
て表示するというような特別図柄の報知時専用の表示結
果が表示されるので、報知を受ける者にとって報知内容
がわかりやすいようにすることができる。さらに、その
ような予め定められた表示結果を用いる方が、それ以外
の態様の表示結果を用いる場合よりも比較的簡単な処理
によって、表示制御コマンドを正しく受信できなかった
場合の特別図柄の表示を行なうことができる。これによ
り、異常時表示を行なう際の表示制御用CPU101の
制御負担を軽減することができる。
【0402】また、この第2実施形態でも、前述した第
1実施形態の場合と同様に、表示制御コマンドは2バイ
ト構成であったが、表示制御コマンドの構成はどのよう
なものであってもよい。また、この第2実施形態でも、
前述した第1実施形態の場合と同様に、図柄の可変表示
に関して、遊技制御基板31から表示制御基板80に、
変動パターンを示す変動制御コマンド、左中右図柄の停
止図柄を示す表示制御コマンドおよび全図柄停止を示す
表示制御コマンドが送出される構成であったが、より細
かなタイミング(たとえば、表示状態が変化するごとの
タイミング)で表示制御コマンドが送出されるように構
成されていてもよい。
【0403】第3実施形態 次に、第3実施形態を説明する。この第3実施形態にお
いては、表示制御用CPU101側が、変動開始コマン
ドに応じて把握している表示結果の確定予定タイミング
と異なるタイミングで全図柄停止コマンドを受信した場
合に、停止図柄が予定停止図柄になるか否かを問わず直
ちに停止させ、大当り,はずれの点で表示制御コマンド
の指令とのつじつまが合わない場合に限り、停止図柄を
補正する制御(補正制御と呼ぶ)を説明する。
【0404】図57は、第3実施形態による補正制御が
行なわれる場合の制御動作を示すフローチャートであ
る。図57においては、表示制御コマンドデータ、左図
柄、右図柄、予定タイミングで制御された中図柄(図中
予定)、および、予定タイミングと異なるタイミングで
制御された中図柄(図中補正)の状態が時間経過にした
がって示されている。図57については、図51と共通
する部分についての重複した説明は繰返さず、相違点を
主に説明する。
【0405】図57を参照して、この第3実施形態にお
いては、異常なタイミングで全図柄停止コマンドE2を
受信した場合に、基本的にその受信時点で表示されてい
る図柄を停止表示させる。つまり、大当り,はずれのつ
じつまさえ合えば、予定停止図柄と実停止図柄とが相違
しても、かまわずに停止表示を行なう。これにより、全
図柄停止コマンドE2の受信タイミングと、実際の図柄
の停止タイミングとの間の時間差を可能な限りなくすこ
とができる。ただし、そのような図柄の停止の際に大当
り,はずれのつじつまが合わない場合には、図に示すよ
うに停止させる図柄を補正する処理がなされる。この補
正は、具体的に、現在表示中の図柄から、大当り図柄ま
たははずれ図柄となる図柄が表示されるまで回転ドラム
を通常よりも高速回転させて、図柄を高速でスクロール
させた後、表示された図柄を停止表示させるという、大
当り,はずれのつじつまを合わせる補正である。このよ
うな補正をすることにより、大当り,はずれの点で表示
制御コマンドの指令とのつじつまを合わせることがで
き、図柄の表示結果と、可変表示装置以外の制御とが食
い違いが生じることに起因して遊技者に不信感を与えな
いようにすることができる。また、停止図柄の補正制御
を高速で行なうため、全図柄停止コマンドE2の受信タ
イミングと、実際の図柄の停止タイミングとの間の時間
差を少なくすることができる。
【0406】次に、前述したような補正制御の制御内容
を説明する。図58は、第3実施形態による停止図柄表
示処理を説明するフローチャートである。この図58
は、第2実施形態による図49の停止図柄表示処理と置
換えられるものである。この図58については、図49
と共通する部分の説明は重複して繰り返さず、図49と
の相違点を主に説明する。
【0407】図58の停止図柄表示処理が図49に示さ
れたものと異なるのは、S851aのステップとS85
3のステップとの間に、S851m〜S851zのステ
ップが追加されていることである。
【0408】図58の場合、S851aにより全図柄停
止コマンドの受信タイミングが予定タイミングと一致し
ていると判断された場合は、正常な受信が行なわれたた
め、そのままS852に進む。一方、S851aにより
受信タイミングが予定タイミングと一致していないと判
断された場合は、異常な受信が行なわれた場合であり、
受信した停止図柄コマンドに基づいて、予定停止図柄が
大当り図柄であるか否かの判断がなされる(S851
m)。
【0409】予定停止図柄が大当り図柄であると判断さ
れた場合は、後述するS851sに進む。一方、予定停
止図柄が大当り図柄ではないと判断された場合は、現在
の表示図柄が大当り図柄であるか否かの判断がなされる
(S851n)。
【0410】S851nにより現在の表示図柄が大当り
図柄であると判断された場合は、予定停止図柄と現在の
表示図柄とが大当り,はずれの点で異なっている場合で
あり、図柄調整フラグがセットされているか否かが判断
される(S851p)。図柄調整フラグがセットされて
いない場合には、現在の表示図柄をはずれ図柄に補正す
る処理がなされる(S851q)。具体的には、中図柄
を1図柄分次の表示順序の図柄に補正するための高速ス
クロール(通常のスクロール速度よりも高速のスクロー
ル)が行なわれる。そして、そのような高速スクロール
補正による図柄調整が実行中である旨を示すために図柄
調整フラグをセットする処理がなされ(S851r)、
前述したS853に進む。一方、図柄調整フラグがセッ
トされている場合は、図柄の補正処理が現在実行中であ
り、図柄調整フラグのセットが既に行なわれているの
で、それらの処理を行なわずに、S853に進む。ここ
で、図柄調整フラグがセットされた状態で停止図柄表示
処理が終了すると、前述した図48の全図柄停止処理の
場合は、再度その全図柄停止処理が実行されるので、停
止図柄表示処理も再度実行されることとなる。これによ
り、この場合の高速スクロールによる図柄の補正表示
は、S851nにより表示図柄がはずれ図柄であると判
断されるまで継続される。
【0411】一方、S851nにより現在の表示図柄が
はずれ図柄であると判断された場合は、図柄調整フラグ
がセットされているか否かが判断される(S851
w)。この処理での図柄調整フラグは、前述した停止図
柄の補正が行なわれる場合にセットされるものである。
図柄調整フラグがセットされていない場合は、図柄調整
なしで現在の表示図柄と予定停止図柄とが大当り,はず
れの点で(この状況ではともにはずれ図柄である点で)
一致している場合であり、そのまま現在の表示図柄を停
止表示させ(S851z)、前述したS853に進む。
これにより、予定停止図柄がはずれ図柄であり、コマン
ド受信時点の表示図柄が大当り図柄である場合には、表
示中の図柄がはずれ図柄に補正されて停止表示される。
また、予定停止図柄がはずれ図柄であり、コマンド受信
時点の表示図柄もはずれ図柄である場合には、表示中の
図柄がそのまま停止表示される。
【0412】このような大当り図柄をはずれ図柄にする
補正が行なわれることにより、予定停止図柄がはずれ図
柄であるが、コマンド受信時点の表示図柄が大当り図柄
である場合には、はずれ図柄に補正された表示中の図柄
が停止表示される。
【0413】また、予定停止図柄が大当り図柄であると
判断されてS851sに進んだ場合は、現在の表示図柄
がはずれ図柄であるか否かの判断がなされる。現在の表
示図柄がはずれ図柄であるか否かの判断がなされる。
【0414】S851sにより現在の表示図柄が大当り
図柄であると判断された場合は、予定停止図柄と現在の
表示図柄とが大当り,はずれの点で異なっている場合で
あり、図柄調整フラグがセットされているか否かが判断
される(S851t)。図柄調整フラグがセットされて
いない場合には、現在の表示図柄を大当り図柄に補正す
る処理がなされる(S851u)。
【0415】具体的には、中図柄が、大当り図柄を構成
する図柄となるまで図柄の表示順序にしたがって補正す
るための高速スクロール(通常のスクロール速度よりも
高速のスクロール)が行なわれる。そして、そのような
高速スクロール補正による図柄調整が実行中である旨を
示すために図柄調整フラグをセットする処理がなされ
(S851v)、前述したS853に進む。一方、図柄
調整フラグがセットされている場合は、図柄の補正処理
が実行中であり、図柄調整フラグのセットが既に行なわ
れているので、それらの処理を行なわずに、S853に
進む。この場合の高速スクロールによる図柄の補正表示
は、S851sにより表示図柄が大当り図柄であると判
断されるまで継続される。
【0416】一方、S851sにより現在の表示図柄が
大当り図柄であると判断された場合は、図柄調整フラグ
がセットされているか否かが判断される(S851
w)。この場合において、図柄調整フラグがセットされ
ていないということは、図柄調整なしで現在の表示図柄
と予定停止図柄とが大当り,はずれの点で(この状況で
はともに大当り図柄である点で)一致している場合であ
り、そのまま現在の表示図柄を停止表示させ(S851
z)、前述したS853に進む。これにより、予定停止
図柄が大当り図柄であり、コマンド受信時点の表示図柄
がはずれ図柄である場合には、表示中の図柄が大当り図
柄に補正されて停止表示される。また、予定停止図柄が
大当り図柄であり、コマンド受信時点の表示図柄も大当
り図柄である場合には、表示中の図柄がそのまま停止表
示される。
【0417】このようなはずれ図柄を大当り図柄にする
補正が行なわれることにより、予定停止図柄が大当り図
柄であるがコマンド受信時点の表示図柄がはずれ図柄で
ある場合には、大当り図柄に補正された表示中の図柄が
停止表示される。
【0418】以上のような第3実施形態によれば、次の
ようなことが言える。第3実施形態では、全図柄停止コ
マンドを受信したことにより特定される表示結果の確定
タイミングが表示制御用CPU101側の認識している
確定予定タイミングと異なる場合に、前述したような図
柄の補正という回転ドラム90a〜90cの駆動制御の
予定の変更により、表示制御用CPU101によって変
動表示期間を調整する制御(確定予定タイミングと異な
るタイミングで図柄を確定表示させる制御、すなわち、
変動表示期間を調整する制御)が行なわれるため、この
調整により、全図柄停止コマンドの受信に応じてそのま
ま回転ドラム90a〜90cの停止に基づいて表示結果
を確定表示させなくて済み、停止図柄コマンドにより特
定された表示結果を正しく確定表示させることが可能に
なる。さらに、基本回路53側の指令と、表示制御用C
PU101による制御内容との食違いにより、たとえ
ば、ランプおよび効果音等の可変表示制御以外の制御が
表示結果のはずれ時に対応する制御を行なっているにも
かかわらず、可変表示装置8において大当りの表示結果
となっている場合等に生じる遊技者の遊技状態に関する
誤解を極力防ぐことが可能になる。
【0419】第4実施形態 次に、第4実施形態を説明する。この第4実施形態にお
いては、大当りが発生する場合の大当り図柄の予定停止
図柄を、始動入賞時ではなく、特別図柄の変動開始時に
おいて抽出したデータに基づいて決定する例を説明す
る。この第4実施形態においては、第1実施形態により
説明された大当り図柄の予定停止図柄の決定のための処
理と異なる部分を主に説明する。
【0420】この第4実施形態の場合には、大当り図柄
の決定のための左図柄決定用のランダムカウンタC_R
ND_Lのカウンタ値が、始動入賞時に抽出されず、特
別図柄の変動開始時において抽出される。このように、
特別図柄の変動開始時においてカウンタ値が抽出される
ため、始動入賞に対応してカウンタ値を記憶する必要が
ないので、前述したような左図柄判定用バンクが使用さ
れない。大当り図柄の予定停止図柄の決定のためのC_
RND_Lのカウンタ値の抽出は、特別図柄判定処理に
より行なわれる。
【0421】次に、第4実施形態による特別図柄判定処
理を説明する。図59は、第4実施形態による特別図柄
判定処理を説明するためのフローチャートである。この
図59は、第1実施形態による図24の特別図柄判定処
理と置換えられるものである。この図59については、
図24と共通する部分の説明は重複して繰り返さず、図
24との相違点を主に説明する。
【0422】図59の特別図柄判定処理の内容が図24
の場合と異なるのは、SA6とSA11との間に、SA
6aのステップが設けられている点である。第4実施形
態による特別図柄判定処理の場合には、SA6により大
当りフラグが設定された後に、SA6aにより、左図柄
決定用のランダムカウンタC_RND_Lのカウンタ値
を抽出することにより、左図柄用のデータの抽出値を得
る。その後、SA11に進む。
【0423】そして、次に図柄変動設定処理(図25参
照)が実行された場合、前述したSC12において、大
当りフラグが設定されている場合には、SA6aにより
抽出されたC_RND_Lの抽出値と、特別図柄テーブ
ルとに基づいて、確定図柄(大当り図柄)が決定され、
その図柄データが出力データ格納領域にセットされる。
その場合には、左,中,右の全図柄の予定停止図柄がC
_RND_Lの抽出値に対応する図柄に揃えられる。
【0424】この第4実施形態によれば、はずれ図柄の
みならず、大当り図柄も、変動開始段階でのデータ抽出
に基づいて選択決定する。このため、素数回の割込みが
行なわれる変動表示制御の開始段階で大当り図柄の表示
結果が決定されるため、前述したはずれ図柄の場合と同
様に、大当り図柄についても、周期性が生じにくくなる
ようにすることが可能になり、大当り図柄の表示結果に
偏りが生じにくくなるようにすることができる。
【0425】次に、以上説明した実施の形態の変形例や
特徴点を以下に列挙する。 (1) この実施の形態においては、1回の変動表示制
御期間において、基本回路53が遊技制御用プログラム
を素数回繰返し実行する例を示した。その場合におい
て、基本回路53が、特別図柄の変動表示に合わせて、
特別図柄の変動開始時にランプ制御または音制御、ある
いはその両方の内容を複数種類の制御内容のうちから抽
選により選択決定する構成を採用してもよい。そのよう
な場合には、変動表示制御に合わせて抽選を行なうよう
にする。そのようにすれば、1回の変動表示制御期間に
おける遊技制御用プログラムの素数回の割込みにより、
変動表示の図柄の場合と同様に、ランプ制御、音制御の
制御内容に周期性が生じにくいようにすることができ
る。
【0426】(2) この実施の形態においては、複数
種類の変動表示パターンのうちの一部について、1回の
変動表示制御期間において、基本回路53が遊技制御用
プログラムを素数回繰返し実行するように変動時間を設
定した例を示した。しかし、これに限らず、変動時間の
設定を行なうように複数種類の変動表示パターンのすべ
てについて、1回の変動表示制御期間において、基本回
路53が遊技制御用プログラムを素数回繰返し実行する
ように変動時間を設定してもよい。
【0427】(3) 前記特別遊技状態は、確率変動
状態の他に、普通図柄の変動時間短縮制御が行なわれ
る状態、普通図柄の当りの発生確率を向上させる普通
図柄当り確率向上制御が行なわれる状態、特別図柄の
変動時間短縮制御が行なわれる状態、始動口に設けら
れた一対の開成翼片の開放回数を増加させる開放回数増
加制御が行なわれる状態、始動口に設けられた一対の
開成翼片の開放時間を延長させる開放時間延長制御が行
なわれる状態も含まれる。具体的には、特別遊技状態
は、前記〜前記のうちのいずれかの単独制御または
その〜が組合わされた制御でもよい。
【0428】(4) 表示パターンのデータは、表示制
御基板80側の制御データROM102に記憶させ、か
つ、表示パターンの選択が表示制御用CPU101によ
り行なわれるように構成したが、これに代えて、遊技制
御基板31側に表示パターンデータを記憶させ、かつ、
表示パターンの選択が遊技制御基板31側の基本回路5
3により行なわれるように構成して、その選択結果を特
定可能な表示制御コマンドが遊技制御基板31から表示
制御基板80に出力されるように構成してもよい。
【0429】(5) 前述した実施の形態においては、
リーチ状態が発生したことを条件として、大当り予告の
抽選を行なうようにしていた。しかし、これに限らず、
大当り予告は、リーチ状態の発生とは無関係に抽選し、
リーチ状態が発生しない場合にも行なうようにしてもよ
い。たとえば、図32において、はずれ時をリーチが発
生する場合と、リーチが発生しない場合とに分け、これ
らの場合において、ランダムカウンタの値と予告の選択
との関係について異なる設定をしてもよい。具体的に
は、図32において、リーチが発生しないはずれ時につ
いては、リーチが発生するはずれ時よりも予告を行なわ
ない確率を高くする等、リーチが発生するか否かの条件
別、予告の有無および予告の選択確率を異ならせるよう
にしてもよい。つまり、大当り予告の抽選においては、
大当り、はずれによる抽選データの振分けに加えて、リ
ーチの発生の有無による抽選データの振分けを行なうよ
うにしてもよい。
【0430】(6) 前述した実施の形態においては、
表示制御用CPU101側において、大当り予告の抽選
を行う例を示した。基本回路53以外の制御手段により
行なう抽選としては、前述したような大当り予告に限ら
ず、音、ランプのいずれか、または、それらの両方の制
御態様を複数種類の制御態様の中から抽選により決定す
るようにしてもよい。そのような抽選については、音制
御の抽選を音声制御基板70に設けられた制御手段で行
ない、ランプ制御の抽選をランプ制御基板35に設けら
れた制御手段で行なう。また、これらの以外の音および
ランプを統合的に制御する制御基板が設けられている場
合には、その制御基板に設けられた制御手段により音制
御の抽選およびランプ制御の抽選を行なうようにしても
よい。
【0431】(7) この実施の形態においては、有効
ラインが1本である場合を示したが、これに限らず、有
効ラインは複数本設けてもよい。たとえば、水平方向の
3本のラインと、2本の対角線との合計5本の表示ライ
ンを有効ラインとしてもよい。
【0432】(8) この実施の形態においては、ドラ
ムランプを用いて表示制御コマンドの受信に関するドラ
ムランプエラー表示を行なう場合に、一部のドラムラン
プを点滅させることにより、ドラムランプエラー表示を
行なう例を示した。しかし、ドラムランプを用いたエラ
ー表示の態様は、これに限られず、そのようなエラー表
示以外の時のドラムランプの表示態様とは異なる表示態
様であればどのような表示態様であってもよい。たとえ
ば、一例として、表示制御コマンドの受信に関するドラ
ムランプエラー表示以外の時にドラムランプが全部点灯
または点滅している状態がないのであれば、ドラムラン
プを全部点灯または点滅させることによりドラムランプ
エラー表示を行なってもよい。すなわち、ドラムランプ
を用いた表示制御コマンドの受信に関するドラムランプ
エラー表示は、そのドラムランプエラー表示以外の時の
ドラムランプの表示態様と異なる表示態様であれば、ど
のような表示態様で行なうようにしてもよい。
【0433】(9) この実施の形態においては、ドラ
ムランプを用いて表示制御コマンドの受信に関するドラ
ムランプエラー表示を行なう場合に、ドラムランプの動
作状態(点滅状態)をエラー表示以外の時の動作状態
(たとえば消灯状態)から変更する場合を説明した。し
かし、これに限らず、次のようなことをしてもよい。た
とえば、ドラムランプを複数種類の色で選択的に発光で
きるように構成しておき、表示制御コマンドの受信に関
するドラムランプエラー表示を行なう場合に、エラー表
示の発光色をドラムランプエラー表示以外の場合の色か
ら変更するようにしてもよい。
【0434】(10) この実施の形態においては、回
転ドラムおよびドラムランプを用い、それらの回転ドラ
ムの動作状態または表示態様、および、ドラムランプの
表示態様を用いて表示制御コマンドの受信に関するエラ
ー報知動作を行なう例を示したが、これに限らず、その
ようなエラー報知は、たとえば普通図柄表示用の可変表
示器10のような特別図柄の可変表示装置以外の表示装
置(たとえばLED表示装置)を用いた表示により行な
うようにしてもよい。その際には、ランプ・LED回路
60のような表示装置駆動回路が基本回路31以外に、
表示制御基板80の表示制御用CPU101の指令信号
に応じて表示を行なうことが前提であり、当該表示装置
におけるエラー報知は、基本回路53からの直接的な指
令に基づく表示とは区別可能な態様での表示にする。ま
た、前述した回転ドラムおよびドラムランプの組合せを
用いて表示制御コマンドの受信に関するエラー報知を行
なうことに代えて、前述したような次回の変動開始まで
の回転ドラムの変動表示の継続のみをエラー表示として
用いてもよい。また、表示制御コマンドの受信に関する
エラー表示は、前述した回転ドラムの動作状態(変動表
示の異常な継続)、回転ドラムの停止表示態様(電源投
入図柄の表示等)、ドラムランプを用いた表示、およ
び、前述した特別図柄の可変表示装置以外の表示装置を
用いた表示を個別にまたは適宜組み合わせることにより
行なうようにしてもよい。
【0435】(11) 前述した実施の形態において
は、可変表示装置が回転ドラム式のものである場合を一
例として示した。しかし、これに限らず、可変表示装置
は、表面に複数種類の図柄が描かれたベルトを回転移動
させるものや複数種類の図柄が描かれた円盤を回転させ
るもの(ロタミント)等のその他の機械式(電気的駆動
源により駆動される機械式のもの)の可変表示装置であ
ってもよい。つまり、本発明は、複数種類の識別情報が
付された可動部材が電気的駆動源により駆動させること
に応じて識別情報が可変表示可能な可変表示装置を有
し、該可変表示装置における識別情報の表示結果が予め
定められた特定の表示態様となった場合に、遊技者にと
って有利な状態に制御可能な遊技機であれば、すべてに
適用することが可能である。
【0436】(12) 今回開示された実施の形態はす
べての点で例示であって制限的なものではないと考えら
れるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく
て特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均
等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれること
が意図される。
【0437】
【課題を解決するための手段の具体例】(1) 図1等
に示されたパチンコ遊技機1により、複数種類の識別情
報(特別図柄)が付された可動部材(回転ドラム90a
〜90c)が電気的駆動源(ドラムモータ900a〜9
00c)により駆動されることに応じて前記識別情報が
可変表示可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置に
おける識別情報の表示結果が予め定められた特定の表示
態様(有効ライン上で大当り図柄)となった場合に、遊
技者にとって有利な状態(大当り状態)に制御可能な遊
技機が構成されている。図2に示された基本回路53、
さらに具体的にはCPU56により、前記遊技機の前記
遊技状態を制御する手段であって、可変表示装置におけ
る前記識別情報を可変表示させるために複数の指令情報
(表示制御コマンドデータ)を順次出力することが可能
な遊技制御手段が構成されている。図3に示された表示
制御用CPU101により、該遊技制御手段から出力さ
れた指令情報を受け、前記指令情報にしたがって前記可
変表示装置での可変表示の制御を行なう手段であって、
前記可動部材の駆動制御に基づいて、前記識別情報を可
変開始(変動開始)させた後、前記識別情報の表示結果
を導出表示(停止表示)させる制御を行なうことが可能
な可変表示制御手段が構成されている。前記可変表示制
御手段は、指令情報受信判断手段と、報知手段とを含ん
でいる。図37に示されたS722,S725,S72
6,S728,S729,S731,S732,S73
6,S738、図41に示されたS811a,S81
8,S817b,S822,S825,S821b,S
828,S831,S827b、図42に示されたS8
41a,S841b,S846、図43に示されたS8
51、S851a、S853等により、前記遊技制御手
段から順次出力される前記複数の指令情報が正しく受信
できたか否かを判断する指令情報受信判断手段が構成さ
れている。図37に示されたS726a,S734,S
739,S741、図41に示されたS811b,S8
20,S817c,S824,S826,S821c,
S830,S832,S827c、図42に示されたS
841c,S844a、図43に示されたS854等
(たとえば第2〜第4実施形態の場合にこれらに相当す
るものも含む)により、前記複数の指令情報のうち、正
しく受信できなかったと前記指令情報受信判断手段によ
り判断された指令情報が1つでもある場合に、その状態
が生じた旨を特定可能な所定の報知(たとえばエラー時
駆動制御およびドラムランプエラー表示)を行なうこと
が可能な報知手段が構成されている。
【0438】(2) 図18に示されるように、前記遊
技制御手段は、前記指令情報として、少なくとも前記識
別情報の可変表示パターンを特定可能(図13参照)な
可変表示パターン情報(変動開始コマンド)と、前記識
別情報の表示結果を特定可能な表示結果情報(左,中,
右停止図柄コマンド)とを出力する。
【0439】(3) 図18等に示されるように、前記
遊技制御手段は、前記指令情報として、前記識別情報の
表示結果を確定させるのに関連した時期(全図柄停止
時)に、前記識別情報の表示結果の確定表示要求を特定
可能な確定表示情報(全図柄停止コマンド)をさらに出
力する。
【0440】(4) 図37、図41、図42、図43
等(たとえば第2〜第4実施形態の場合にこれらに相当
するものも含む)に示されるように、前記報知手段は、
前記指令情報が正しく受信できなかったことを前記指令
情報受信判断手段が判断した時点で前記所定の報知を行
なう。
【0441】(5) 図44に示されるように、前記報
知手段は、前記遊技制御手段により行なわれる報知(図
46(c)参照)とは区別可能に前記所定の報知を行な
う(図46(b)参照)。
【0442】(6) 図37のS742および図54の
S855B等に示されるように、前記報知手段は、前記
識別情報の次回の可変開始まで前記所定の報知を継続す
る(また、第1実施形態の場合のエラー時駆動制御の場
合は、特にドラム停止処理がないが、次回の変動表示が
開始されると、当該ドラムの変動表示は、次回の変動表
示制御にしたがって行なわれるため、次回の可変開始ま
で前記所定の報知を継続すると言える)。
【0443】(7) 図45等に示されるように、前記
報知手段は、正しく受信できなかった前記指令情報があ
る場合に、その指令情報に対応して予め定められた前記
可変表示装置における異常時表示による報知を行なう。
【0444】(8) 図37、図41〜図43の処理、
または、図54のS855Bに示されるように、前記報
知手段は、前記異常時表示として、前記識別情報を可変
表示させ続ける(たとえば前述したエラー時駆動制御、
または、特別速度での低速表示の継続が該当する)。
【0445】(9) 図1等に示されたドラムランプ4
1〜49により、前記可変表示装置に含まれ、前記可動
部材を光により照らす発光手段が構成されている。図4
4の(b)に示されるように、前記報知手段は、前記異
常時表示として、前記発光手段を所定の動作状態に制御
する。
【0446】(10) 図50,図53等に示されるよ
うに、前記報知手段は、正しく受信できなかった前記指
令情報が前記表示結果情報である場合には、前記可変表
示装置において予め定められた識別情報を表示すること
に基づく報知を行なう。
【0447】(11) 図50等に示されるように、前
記報知手段による報知のために表示される前記予め定め
られた識別情報は、前記遊技機の電源投入時に表示され
る識別情報である。
【0448】(12) 図53,図56等に示されるよ
うに、前記報知手段による報知のために表示される前記
予め定められた識別情報の表示結果は、報知時専用の識
別情報の表示結果(特定の図柄「×」等が報知用の図柄
として停止表示された表示結果、特定の図柄が有効ライ
ンからずれて表示された表示結果等)である。
【0449】(13) 図56に示されるように、前記
報知手段による報知時に表示される識別情報は、前記可
変表示装置において、表示結果が有効となるように定め
られた有効ライン(有効ラインL)からずらされて表示
される。
【0450】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】請求項1
に関しては、次のような効果を得ることができる。複数
の指令情報のうち、正しく受信できなかった指令情報が
1つでもある場合に、その状態が生じた旨を特定可能な
所定の報知が行なわれるため、指令情報を正しく受信で
きなかったことに関する異常が生じた場合に遊技者に不
信感を与えないようにすることができる。さらに、その
ような状態に起因する異常な表示状態についての遊技者
の誤解を防止することもできる。
【0451】請求項2に関しては、請求項1に関する効
果に加えて、次のような効果を得ることができる。可変
表示制御手段が、表示結果情報に加えて可変表示パター
ン情報を受け、その可変表示パターン情報により特定さ
れた可変表示パターンにしたがったパターンで可変表示
装置の表示が制御される。このように比較的少ない指令
情報にしたがって可変表示制御を行なう場合には、表示
結果情報を正しく受け取れなかった場合に可変表示制御
に重大な障害が生じるおそれがある。しかし、表示結果
情報を正しく受け取れなかった場合であっても、その状
態が生じた旨を特定可能な所定の報知が行なわれること
により、そのような状態になったことを容易に知ること
ができる。
【0452】請求項3に関しては、請求項1または請求
項2に関する効果に加えて、次のような効果を得ること
ができる。識別情報の表示結果を確定させるのに関連し
た時期に、識別情報の表示結果の確定表示要求を特定可
能な確定表示情報がさらに出力されるため、識別情報の
表示結果の確定表示時期が可変表示制御手段側に通知さ
れることによって、識別情報をより確実に確定表示させ
ることができる。また、可変開始から表示結果の確定表
示までの可変表示期間を検査する場合において、確定表
示情報に基づいて、識別情報の表示結果の確定表示時期
を明確化することができる。
【0453】請求項4に関しては、請求項1から3のい
ずれかに関する効果に加えて、次のような効果を得るこ
とができる。指令情報が正しく受信できなかったことが
判断された時点で所定の報知が行なわれるため、指令情
報が正しく受信できなかった異常が生じた時に、直ちに
その旨を報知することができる。
【0454】請求項5に関しては、請求項1から4のい
ずれかに関する効果に加えて、次のような効果を得るこ
とができる。指令情報を正しく受信できなかったことに
関する異常が生じた場合の所定の報知が、遊技制御手段
の指令に応じて行なわれる報知とは区別可能に行なわれ
るため、指令情報の受信に異常が生じた場合の所定の報
知を遊技制御手段により行なわれる報知と差別化するこ
とができる。これにより、所定の報知を受けた者が直ち
にその報知内容を認識することができる。
【0455】請求項6に関しては、請求項1から5のい
ずれかに関する効果に加えて、次のような効果を得るこ
とができる。指令情報を正しく受信できなかったことに
関する異常が生じた場合の所定の報知が次回の可変開始
まで継続されるため、報知を受ける者が報知内容を認識
するに十分な期間にわたり報知を行なうことができる。
さらに、報知期間の長さに起因して、強調された報知を
行なうことができる。
【0456】請求項7に関しては、請求項1から6のい
ずれかに関する効果に加えて、次のような効果を得るこ
とができる。正しく受信できなかった指令情報がある場
合に、その指令情報に対応して予め定められた可変表示
装置における異常時表示による報知が行なわれるため、
遊技者に誤解を与えるような可変表示装置の表示を異常
時表示に基づいて防ぐことができる。
【0457】請求項8に関しては、請求項7に関する効
果に加えて、次のような効果を得ることができる。正し
く受信できなかった指令情報がある場合に、異常時表示
として識別情報が可変表示させ続けられるようにしたこ
とにより、その間は確定表示が行なわれ得ないので、遊
技者に誤解を与えるような確定表示を行なってしまうこ
とを防ぐことができる。
【0458】請求項9に関しては、請求項7に関する効
果に加えて、次のような効果を得ることができる。異常
時表示として、発光手段が所定の動作状態に制御される
が、別の目的のために用意されている発光手段の動作制
御という比較的簡単な処理によって異常時表示が行なわ
れるため、異常時表示を行なう際の可変表示制御手段の
制御負担を軽減することができる。
【0459】請求項10に関しては、請求項2から7の
いずれかに関する効果に加えて、次のような効果を得る
ことができる。表示結果情報を正しく受信できなかった
場合に、可変表示装置において予め定められた識別情報
を表示することに基づく報知が行なわれるため、たとえ
ば、報知の際に、識別情報の表示結果が予め定められた
特定の表示態様となってしまうというような遊技者に誤
解を与えるような表示を行なわないようにすることがで
きる。
【0460】請求項11に関しては、請求項10に関す
る効果に加えて、次のような効果を得ることができる。
表示結果情報を正しく受信できなかった場合に表示する
識別情報として、別の目的のために用意されている識別
情報の表示結果である遊技機の電源投入時に表示される
識別情報が表示されるので、比較的簡単な処理によっ
て、表示結果情報を正しく受信できなかった場合の識別
情報を表示することができるため、異常時表示を行なう
際の可変表示制御手段の制御負担を軽減することができ
る。
【0461】請求項12に関しては、請求項10に関す
る効果に加えて、次のような効果を得ることができる。
表示結果情報を正しく受信できなかった場合に表示する
識別情報として、報知時専用の識別情報の表示結果が表
示されるので、報知を受ける者にとって報知内容がわか
りやすいようにすることができる。さらに、予め定めら
れた報知時専用の識別情報の表示結果を用いる方が、そ
れ以外の識別情報の表示結果を用いる場合よりも比較的
簡単な処理によって、表示結果情報を正しく受信できな
かった場合の識別情報を表示することができる。これに
より、異常時表示を行なう際の可変表示制御手段の制御
負担を軽減することができる。
【0462】請求項13に関しては、請求項7、9、1
0、11、または、12に関する効果に加えて、次のよ
うな効果を得ることができる。表示結果情報を正しく受
信できなかった場合に表示する識別情報が有効ラインか
らずらされて表示されるため、報知を受ける者にとって
報知内容がわかりやすいようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カードユニットが隣接された遊技機の一例の
パチンコ遊技機を示す全体正面図である。
【図2】 遊技制御基板における回路構成の一例を示す
ブロック図である。
【図3】 表示制御基板およびその制御対象装置の回路
構成を示すブロック図である。
【図4】 遊技制御基板側の基本回路が遊技制御に用い
る各種ランダムカウンタを示す図である。
【図5】 始動記憶がある場合にその始動記憶に基づく
特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか否かを決定
する処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】 大当り図柄の種類と確変図柄および継続期間
との関係を表形式で示す図面である。
【図7】 特別遊技状態の制御タイミングを示すタイミ
ングチャートである。
【図8】 パチンコ遊技機における特別図柄の変動表示
時間と基本回路により実行される割込み処理回数との関
係を示すタイミングチャートである。
【図9】 遊技制御基板から表示制御基板へ一方向通信
で送信される表示制御用のコマンドデータを示す図であ
る。
【図10】 遊技制御基板から表示制御基板に与えられ
る表示制御コマンドの送信タイミングの例を示すタイミ
ングチャートである。
【図11】 リーチ状態に関する制御の設定内容を表形
式で示す図である。
【図12】 リーチ1〜リーチ5についての個別の出現
率を表形式で示す図である。
【図13】 変動開始コマンドテーブルを表形式で示す
図である。
【図14】 左図柄に関する停止図柄を指示する表示制
御コマンドとしての左停止図柄コマンドを表形式で示す
図である。
【図15】 中図柄に関する停止図柄を指定する表示制
御コマンドとしての中停止図柄コマンドを表形式で示す
図である。
【図16】 右図柄に関する停止図柄を指定する表示制
御コマンドとしての右停止図柄コマンドを表形式で示す
図である。
【図17】 変動表示の終了を指定する表示制御コマン
ドとしての全図柄停止コマンドを示す図である。
【図18】 変動開始から変動終了時までの間に遊技制
御基板から表示制御基板に送出される図柄変動に関する
表示制御コマンドの送出タイミングを示すタイミング図
である。
【図19】 変動表示パターンの一例を示すタイミング
チャートである。
【図20】 可変表示装置の図柄表示領域においてキャ
ラクタを用いて行なわれる大当り予告表示の表示制御動
作を示すタイミングチャートである。
【図21】 基本回路のROMの構成を示すデータ領域
図である。
【図22】 基本回路により実行される遊技制御メイン
処理および割込み処理を示すフローチャートである。
【図23】 特別図柄プロセス処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図24】 特別図柄判定処理を説明するためのフロー
チャートである。
【図25】 図柄変動設定処理を説明するためのフロー
チャートである。
【図26】 図柄確定設定処理を説明するためのフロー
チャートである。
【図27】 確率変動フラグ処理を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図28】 大当り開始処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図29】 確変抽選処理を説明するためのフローチャ
ートである。
【図30】 表示制御データ処理を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図31】 表示制御データ出力処理を説明するための
フローチャートである。
【図32】 大当り予告用ランダムカウンタから抽出さ
れたカウント値と、それによって決定される大当り予告
の表示パターンとの関係を表形式で説明する図である。
【図33】 表示制御基板の表示制御用CPUが実行す
る表示制御メイン処理を説明するためのフローチャート
である。
【図34】 タイマ割込にしたがって実行されるタイマ
割込処理の内容を示すフローチャートである。
【図35】 表示制御用CPUのIRQ2割込処理を示
すフローチャートである。
【図36】 図34に示されたタイマ割込処理における
表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図37】 図36に示された表示制御プロセス処理の
変動開始コマンド受信待ち処理を示すフローチャートで
ある。
【図38】 図36に示された表示制御プロセス処理の
予告設定処理を示すフローチャートである。
【図39】 全図柄変動開始処理を示すフローチャート
である。
【図40】 プロセステーブルの構成例を示す説明図で
ある。
【図41】 図柄変動中処理を示すフローチャートであ
る。
【図42】 全図柄停止処理を示すフローチャートであ
る。
【図43】 停止図柄表示処理を示すフローチャートで
ある。
【図44】 特別図柄の表示例を示す説明図である。
【図45】 表示制御コマンドを受信できなかったとき
の表示制御の動作例を説明するための説明図である。
【図46】 第2実施形態による変動開始コマンド受信
待ち処理を示すフローチャートである。
【図47】 第2実施形態による図柄変動中処理を示す
フローチャートである。
【図48】 第2実施形態による全図柄停止処理を示す
フローチャートである。
【図49】 第2実施形態による停止図柄表示処理を示
すフローチャートである。
【図50】 電源投入時の図柄の表示例を示す図であ
る。
【図51】 図49の停止図柄表示処理による遅延制御
の制御動作を示すタイミングチャートである。
【図52】 停止図柄表示処理の変形例を示すフローチ
ャートである。
【図53】 図52の処理に基づくエラー報知用の図柄
を示す説明図である。
【図54】 停止図柄表示処理のその他の変形例を示す
フローチャートである。
【図55】 停止図柄表示処理のその他の変形例を示す
フローチャートである。
【図56】 図55の処理に基づくエラー報知用の図柄
を示す説明図である。
【図57】 第3実施形態による補正制御が行なわれる
場合の制御動作を示すフローチャートである。
【図58】 第3実施形態による停止図柄表示処理を説
明するフローチャートである。
【図59】 第4実施形態による特別図柄判定処理を説
明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、90a〜90c 回転ドラム、9
00a〜900c ドラムモータ、8 可変表示装置、
9 図柄表示領域9、31 遊技制御基板、53 基本
回路、56 CPU、41〜49 ドラムランプ、L
有効ライン。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類の識別情報が付された可動部材
    が電気的駆動源により駆動されることに応じて前記識別
    情報が可変表示可能な可変表示装置を有し、該可変表示
    装置における識別情報の表示結果が予め定められた特定
    の表示態様となった場合に、遊技者にとって有利な状態
    に制御可能な遊技機であって、 前記遊技機の前記遊技状態を制御する手段であって、可
    変表示装置における前記識別情報を可変表示させるため
    に複数の指令情報を順次出力することが可能な遊技制御
    手段と、 該遊技制御手段から出力された指令情報を受け、前記指
    令情報にしたがって前記可変表示装置での可変表示の制
    御を行なう手段であって、前記可動部材の駆動制御に基
    づいて、前記識別情報を可変開始させた後、前記識別情
    報の表示結果を導出表示させる制御を行なうことが可能
    な可変表示制御手段とを含み、 該可変表示制御手段は、 前記遊技制御手段から順次出力される前記複数の指令情
    報が正しく受信できたか否かを判断する指令情報受信判
    断手段と、 前記複数の指令情報のうち、正しく受信できなかったと
    前記指令情報受信判断手段により判断された指令情報が
    1つでもある場合に、その状態が生じた旨を特定可能な
    所定の報知を行なうことが可能な報知手段とを含むこと
    を特徴とする、遊技機。
  2. 【請求項2】 前記遊技制御手段は、前記指令情報とし
    て、少なくとも前記識別情報の可変表示パターンを特定
    可能な可変表示パターン情報と、前記識別情報の表示結
    果を特定可能な表示結果情報とを出力することを特徴と
    する、請求項1に記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 前記遊技制御手段は、前記指令情報とし
    て、前記識別情報の表示結果を確定させるのに関連した
    時期に、前記識別情報の表示結果の確定表示要求を特定
    可能な確定表示情報をさらに出力することを特徴とす
    る、請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 前記報知手段は、前記指令情報が正しく
    受信できなかったことを前記指令情報受信判断手段が判
    断した時点で前記所定の報知を行なうことを特徴とす
    る、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 前記報知手段は、前記遊技制御手段の指
    令に応じて行なわれる報知とは区別可能に前記所定の報
    知を行なうことを特徴とする、請求項1から4のいずれ
    かに記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 前記報知手段は、前記識別情報の次回の
    可変開始まで前記所定の報知を継続することを特徴とす
    る、請求項1から5のいずれかに記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 前記報知手段は、正しく受信できなかっ
    た前記指令情報がある場合に、その指令情報に対応して
    予め定められた前記可変表示装置における異常時表示に
    よる報知を行なうことを特徴とする、請求項1から6の
    いずれかに記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 前記報知手段は、前記異常時表示とし
    て、前記識別情報を可変表示させ続けることを特徴とす
    る、請求項7に記載の遊技機。
  9. 【請求項9】 前記可変表示装置は、前記可動部材を光
    により照らす発光手段をさらに含み、 前記報知手段は、前記異常時表示として、前記発光手段
    を所定の動作状態に制御することを特徴とする、請求項
    7に記載の遊技機。
  10. 【請求項10】 前記報知手段は、正しく受信できなか
    った前記指令情報が前記表示結果情報である場合には、
    前記可変表示装置において予め定められた識別情報の表
    示結果を表示することに基づく報知を行なうことを特徴
    とする、請求項2から7のいずれかに記載の遊技機。
  11. 【請求項11】 前記報知手段による報知のために表示
    される前記予め定められた識別情報は、前記遊技機の電
    源投入時に表示される識別情報であることを特徴とす
    る、請求項10に記載の遊技機。
  12. 【請求項12】 前記報知手段による報知のために表示
    される前記予め定められた識別情報の表示結果は、報知
    時専用の識別情報の表示結果であることを特徴とする、
    請求項10に記載の遊技機。
  13. 【請求項13】 前記報知手段による報知時に表示され
    る識別情報は、前記可変表示装置において、表示結果が
    有効となるように定められた有効ラインからずらされて
    表示されることを特徴とする、請求項7、9、10、1
    1、または、12に記載の遊技機。
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