JP4651720B2 - 眼振記録装置及びこれを用いた眼振検査システム - Google Patents

眼振記録装置及びこれを用いた眼振検査システム Download PDF

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Description

本発明は、被験者の異常眼球運動(眼振)を記録する眼振記録装置に係り、特に、基礎医学や臨床医学において適用可能なめまい患者の診断に際して有効な眼振記録装置及びこれを用いた眼振検査システムに関する。
従来、基礎医学や臨床医学においては、めまい検査の一手法として眼振検査が既に知られている。
この種の眼振検査は、一般的に、病院の検査室にて電気眼振検査計(ENG:Electro Nystagmo Graphの略)を利用して行われる(例えば特許文献1,2参照)。
特許文献1には、ENGを用いた検査方法として、被験者に検査目的に応じた刺激を与え、それから得られる眼振図によって診断が行われていたことが開示されている。ここで、前記刺激の与え方としては、耳の近くに電気刺激を与えたり、耳内に一定の冷水又は温水等を注入したり、空気を出し入れし、加圧、減圧したり、スクリーン上に描かれた像を目で追わせたり、被験者を回転椅子に乗せて回転する方法などがある。
特許文献2には、被験者に提示する映像によって被験者の眼球を左右に往復運動させ、眼球の動きを眼球計測手段により計測し、この計測データに基づいてリズムゆらぎ解析を行う技術が開示されている。
また、夜間睡眠中においても眼振記録を行う要請があり、例えば睡眠時無呼吸症候群の診断に利用されている(例えば特許文献3参照)。
この種の検査としては、病院の検査室にて睡眠ポリグラフ(PSG:Polysomnographyの略)と呼ばれる装置を用い、脳波、筋電、眼電、心電などの様々な生理データを計測し、睡眠深度、レム睡眠/ノンレム睡眠の状態を把握する手法が一般的であるが、被験者の額部に装着し眼球運動を計測する手段と、外乱の状況を計測する手段とを一体化し、外乱の大きさが予め設定した閾値を超えたときに外乱を受けていると判断し、眼球運動の情報から外乱の影響を修正する簡易型の睡眠状態検出装置も既に提供されている。
更に、睡眠中の眼振については、非特許文献1,2には、内耳性めまい患者の病的眼振がレム睡眠時には抑制されると報告されており、また、非特許文献3,4には、中枢性疾患においてレム睡眠下眼振が正常者と比べ異常に出ると報告されており、睡眠中の眼振を検査することは、内耳性疾患や中枢性疾患に対して診断的意義が高いものと言える。
特開平10−276988号公報(従来の技術) 特開2003−250763号公報(発明の実施の形態,図1) 特開2004−187961号公報(発明の実施の形態,図1,図2)
Edward S. Tauber et al. Arch Neurol−Vol 27, Sept 1972 P221〜P228「Vestibular Stimulation During Sleep in Young Adults」 I Eisensehr et al. J. Neurol. Neurosurg. Psychiatry 2001;71;386-389「Absence of nystagmus during REM sleep in patients with vestibular neuritis」 O. Appenzeller et al. Electroenceph. Clin. Neurophysiol., 1968,25:29-35「DISTURBANCES OF RAPID EYE MOVEMENTS DURING SLEEP IN PATIENTS WITH LESIONS OF THE NERVOUS SYSTEM」 Ryuzo Kawahara et al. Waking and Sleeping (1980),4:205-210「Nystagmus and REM-Density During Sleep in Patients with Various Brain Lesions」
しかしながら、特許文献1,2に示すように、従来における眼振検査としてENGを用いた手法は、検査装置の大きさのために耳鼻咽喉科外来において検査室にて行われることから、被験者の生活環境の中でのめまい発作を捉えることは難しかった。また、仮にめまい発作期であっても、必ずしも検査時間中に特徴的な発作が生じるとは限らず、めまい発作を正確に記録することは適わなかった。
更に、PSGを用いた睡眠状態検査では、PSGが病院の検査室設置型の大型機器であることから、被験者の生活環境の中での睡眠状態を正確に捉えることは難しい上、睡眠下での眼振を解析するものとは言えない。
更にまた、特許文献3に示す簡易型の睡眠状態検出装置では、被験者の生活環境の中での睡眠状態を正確に捉えることは可能かも知れないが、睡眠下での眼振を解析するものとは言えない。
本発明は、以上の観点に立ってなされたものであって、被験者の生活環境に対応して被験者の異常眼球運動(眼振)を長時間に亘って記録可能とする眼振記録装置及びこれを用いた眼振検査システムを提供するものである。
請求項1に係る発明は、被験者の頭位に着脱自在に装着され且つ被験者の頭位変化を三次元的に計測する頭位計測手段と、被験者の眼球の周辺に着脱自在に装着され且つ被験者の頭位変化に伴う眼球運動である眼振を三次元的に計測する眼振計測手段と、被験者がめまい発作を自覚したときに報知する報知手段と、被験者の周囲に設置され、前記頭位計測手段及び眼振計測手段からの計測情報並びに前記報知手段の報知情報を記録する情報記録手段とを備えることを特徴とする眼振記録装置である
請求項に係る発明は、請求項に係る眼振記録装置において、前記情報記録手段は被験者が携帯可能であることを特徴とする眼振記録装置である。
請求項に係る発明は、請求項1又は2に係る眼振記録装置において、被験者の頭部に着脱自在に装着されて被験者の脳波を計測する脳波計測手段と、被験者の頭部に着脱自在に装着されてレム睡眠時における筋変化を計測する筋変化計測手段とを備え、前記情報記録手段に前記脳波計測手段及び筋変化計測手段からの計測情報をも記録することを特徴とする眼振記録装置である。
請求項に係る発明は、被験者の眼振検査を行う眼振検査システムにおいて、請求項1ないしいずれかに係る眼振記録装置と、この眼振記録装置の情報記録手段に記録された各情報に基づいて被験者の眼振状態を解析する眼振解析装置とを備えたことを特徴とする眼振検査システムである。
請求項1に係る発明によれば、被験者の生活環境に対応して被験者の頭位変化と眼振とを長時間に亘り記録することができる。このため、被験者の眼振検査に当たり、被験者の頭位変化と眼振とを関連付けることができる。
更に、報知手段の報知情報を見て、めまい発作時期を把握することが可能になるため、被験者の眼振検査に当たり、めまい発作時期と被験者の眼振とを関連付けることができる。
請求項に係る発明によれば、情報記録手段が非携帯型である態様に比べて、被験者の生活環境の中での眼振記録をより広範囲に行うことができる。
請求項に係る発明によれば、被験者がレム睡眠下にあるか否かを判別することが可能になるため、眼振検査に当たり、レム睡眠下における被験者の眼振を検査対象にすることができる。
請求項に係る発明によれば、被験者の眼振検査に当たり、少なくとも被験者の頭位変化と眼振とを関連付けて検査することができる。
更に、被験者がレム睡眠下にあるか否かの情報を利用可能な態様では、レム睡眠下の眼振をより正確に検査することができる。
本発明が適用された眼振記録装置及びこれを用いた眼振検査システムの実施の形態の概要を示す説明図である。 実施の形態1に係る眼振検査システムの全体構成を示す説明図である。 (a)は図2の眼振検査システムで用いられる頭位センサ及び眼振センサの取付状態を示す説明図、(b)は脳波センサ及び筋電センサの取付状態を示す説明図である。 実施の形態1に係る眼振検査システムで用いられる眼振検査過程のフローチャートを示す説明図である。 図4中の眼振解析原理を示す説明図である。 眼振解析の一例として、被験者にめまい発作が生じたときの頭位データ、眼振データの変化状態を模式的に示す説明図である。 (a)は眼振解析の一例としてREM睡眠と頭位データ、眼振データとの関係を模式的に示す説明図、(b)は眼振解析の一例としてトリガスイッチからのトリガ信号と頭位データ、眼振データとの関係を模式的に示す説明図である。 実施の形態1に係る眼振検査システムの変形形態を示す説明図である。 実施例1に係る眼振検査システムの眼振解析装置の出力例を示す説明図である。
◎実施の形態の概要
図1は本発明が適用された眼振記録装置及びこれを用いた眼振検査システムの実施の形態の概要を示す説明図である。
同図において、眼振検査システムは、被験者Mの眼振検査を行う際に用いられるシステムであって、被験者Mの眼振を記録する眼振記録装置11と、この眼振記録装置11に記録された各情報に基づいて被験者Mの眼振状態を解析する眼振解析装置12とを備えている。
ここで、眼振記録装置11は、被験者Mの頭位に着脱自在に装着され且つ被験者Mの頭位変化を三次元的に計測する頭位計測手段1と、被験者Mの眼球の周辺に着脱自在に装着され且つ被験者Mの頭位変化に伴う眼球運動である眼振を三次元的に計測する眼振計測手段2と、被験者Mがめまい発作を自覚したときに報知する報知手段4と、被験者Mの周囲に設置され、前記頭位計測手段1及び眼振計測手段2からの計測情報並びに前記報知手段4の報知情報を記録する情報記録手段3とを備えている。
このような技術的手段において、本願でいう眼振検査は、少なくとも頭位変化に伴う病的眼振を検査するものを広く含み、代表的には末梢性めまい(メニエール病など)の診断、中枢性めまい(脳梗塞など)と末梢性めまいとの判別などが挙げられる。
また、頭位計測手段1としては、角速度センサ、加速度センサなど頭位変化を計測可能なものであれば適宜選定してもよく、被験者Mの頭位に着脱自在に装着されるものであればよく、少なくとも一箇所に設置されればよいが、頭位変化をより正確に計測するという観点から複数箇所に設置するようにしてもよい。また、頭位の表記についても実数値でもよいし、あるいは単純に正中、右下、左下などと予め固定設定しておいてもよい。更に、頭位計測手段1の設置方法としては、被験者Mの例えば前頭部に直接貼り付けるほか、例えば帽子状のものに内蔵し頭にかぶるなどの手法でもよい。
更に、眼振計測手段2としては、被験者Mの眼球の周囲に着脱自在に装着されるもので、被験者Mの眼振を計測可能なものであれば、眼球運動に伴って発生する眼球電位(EOG:Electro Oculogramの略)を計測する態様や、眼球運動を撮影する撮影素子が組み込まれた機器にて計測する態様を始め適宜選定して差し支えない。また、眼振計測手段2にて眼振を正確に計測するという観点からすれば、両眼球の眼振を計測するものが好ましいが、片眼球の眼振だけを計測するようにしてもよい。
更にまた、情報記録手段3としては、被験者Mの周囲に設置されるものであればよいが、被験者Mが歩行などする際には被験者Mに携帯可能なものが好ましい。そして、情報記録手段3としては、頭位計測手段1や眼振計測手段2にて計測される情報を記録する格納部を有していればよく、格納部としては例えば大容量ハードディスクを固定的に設けてもよいし、情報記録手段3の本体部にカード型メモリ、USBメモリなどのフラッシュメモリを抜き差し可能に設けるようにしてもよい。
また、情報記録手段3と頭位計測手段1、眼振計測手段2との接続についてはハーネスを介して接続する態様に限られるものではなく、情報記録手段3に通信部を具備させると共に、頭位計測手段1、眼振計測手段2の全部若しくは一部に通信部を具備させ、無線通信可能にしてもよい。
また、眼振記録装置11の好ましい態様としては、被験者Mのめまい発作時期と眼振との関連性を把握するという観点から、被験者Mがめまい発作を自覚したときに報知する報知手段4を備え、前記情報記録手段3に前記報知手段4の報知情報も記録することが好ましい。
ここでいう報知手段4としては、被験者Mがめまい発作を自覚したときに直ちに報知可能なものであればよく、スイッチ型、ボタン型など適宜選定して差し支えない。そして、この報知手段4として、被験者Mが歩行しているときなどに対応するには被験者Mに携帯可能な態様にすることが好ましい。
更にまた、眼振記録装置11の好ましい態様としては、被験者Mの睡眠状態と眼振との関連性を把握するという観点から、被験者Mの頭部に着脱自在に装着されて被験者Mの脳波を計測する脳波計測手段5と、被験者Mの頭部に着脱自在に装着されてレム睡眠時における筋変化を計測する筋変化計測手段6とを備え、前記情報記録手段3に前記脳波計測手段5及び筋変化計測手段6からの計測情報をも記録することが好ましい。
ここで、脳波計測手段5としては、被験者Mの頭部に着脱自在に装着されるものであれば脳波センサを始め適宜選定して差し支えなく、その計測原理については公知のものを広く含む。
また、筋変化計測手段6についても、被験者Mの頭部のうち、少なくともレム睡眠時における筋変化を計測可能な部位に着脱自在に装着されるものであれば、筋電センサを始め適宜選定して差し支えなく、その計測原理については公知のものを広く含む。
また、眼振解析装置12としては、眼振記録装置11の情報記録手段3に記録された情報を例えばUSBメモリ等の記録媒体やネットワークを介して転送するようにすればよい。
この眼振解析装置12としては、パーソナルコンピュータなどのプログラムに少なくとも眼振解析可能な所定のアルゴリズムを具備していればよいが、睡眠時の眼振検査を可能にする態様では、脳波及びレム睡眠時の筋変化に関する情報に基づいて睡眠状態を分析し、これを眼振に関連付ける睡眠状態が分析可能なアルゴリズムを具備するようにすればよい。
更に、眼振解析装置12としては、眼振検査するユーザ各人が個々的に用意するようにすればよいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えばネットワークやUSBメモリ等の記録媒体を介して例えば眼振検査センタ内に設置された眼振解析装置12に各被験者Mの計測情報を送り、眼振解析を行うようにしてもよい。
◎実施の形態1
図2は実施の形態1に係る眼振検査システムの全体構成を示す説明図である。
同図において、眼振検査システムは、被験者Mの生活環境に対応して日常の動作(例えば電車通勤や買い物など)だけでなく、夜間の睡眠中に至るまでの多くの場合を想定し、被験者Mの眼振を検査可能とするものであり、被験者Mの眼振を記録する眼振記録装置20と、この眼振記録装置20に記録された計測情報に基づいて眼振を解析する眼振解析装置50とを備えている。
本実施の形態において、眼振記録装置20は、図2及び図3(a)(b)に示すように、被験者Mの頭位変化を三次元的に計測する頭位センサ21と、被験者Mの眼振を三次元的に計測する眼振センサ22と、被験者Mの脳波を計測する脳波センサ23と、被験者Mのレム睡眠時における筋変化を計測する筋電センサ24と、被験者Mがめまい発作を自覚したときに報知するためのトリガスイッチ25と、各センサ21〜24からの計測情報及びトリガスイッチ25からのトリガ信号情報を記録する携帯型情報記録器30とを備えている。
ここで、各センサ21〜24について説明すると、以下の通りである。
−頭位センサ−
頭位センサ21は、例えばセンサ本体内に加速度センサ又は角速度センサを内蔵したもので、被験者Mの頭部の位置(頭位)を計測するものである。この頭位センサ21は、図3(a)に示すように、被験者Mの額略中央部に図示外の接着テープにて貼り付けられる。
尚、本実施の形態では、頭位センサ21は被験者Mの額中央部に一つ設けられているが、これに限られるものではなく、例えば図3(a)に仮想線で示すように、更に、被験者Mの額中央部の左右に頭位センサ21a,21bを付加するようにしてもよい。
−眼振センサ−
眼振センサ22は、例えば四つの平板状電極22a〜22dを有し、例えば被験者Mの顔面のうち右目の上下に一対の電極22a,22bを図示外の接着シールにて貼り付け、更に、被験者Mの両目の外側に一対の電極22c,22dを図示外の接着シールにて貼り付け、一対の電極22a,22b間の電位差で眼球の上下方向運動情報を、一対の電極22c,22d間の電位差で眼球の左右方向運動情報を計測するものである。
尚、本実施の形態では、被験者Mの額中央部には眼振センサ22に対して安定した基準電位を確保するためのアース電極26が図示外の接着シールにて貼り付けられている。
−脳波センサ−
脳波センサ23は、図3(b)に示すように、皿状電極からなり、例えば被験者Mの頭頂部のうちやや後方の部位に図示外の接着ペーストを介して貼り付けられる。
尚、本実施の形態では、被験者Mの左右(又は一方の)の耳たぶには脳波センサ23に対して安定した基準電位を確保するためのアース電極27が図示外の接着シールにて貼り付けられている。
−筋電センサ−
筋電センサ24は例えば被験者Mの顎のうち上下筋上に図示外の接着テープにて貼り付けられている。本実施の形態では、筋電センサ24は被験者Mの顎の左右に一対設けられているが、片側だけでもよい。
−携帯型情報記録器−
本実施の形態において、携帯型情報記録器30は、記録器本体31に各センサ21〜24及びトリガスイッチ25からの情報入力ポート32を有し、記録器本体31には情報入力ポート32からの情報が記録可能な大容量ハードディスク33を配置すると共に、記録器本体31には例えばUSBメモリが抜き差し可能なメモリコネクタ34を設けたものである。尚、符号35はアース電極26,27が接続可能なアース端子である。
そして、本実施の形態では、各センサ21〜24からの計測情報及びトリガスイッチ25からのトリガ信号、更にはアース電極26,27はハーネス36を介して情報入力ポート32及びアース端子35に接続されている。
特に、本実施の形態では、被験者Mに設置されるセンサ21〜24類が多いため、被験者Mに対して眼振検査時にストレスを生ずる可能性があり、センサ21〜24類やトリガスイッチ25からのハーネス36を図示外のホルダで束ね固定することが好ましい。
−眼振解析装置−
本実施の形態において、眼振解析装置50は、図2及び図4に示すように、装置本体51内にCPU、ROM、RAM、I/Oポート等を組み込み、装置本体51に表示ディスプレイ52を設けてなるパーソナルコンピュータにて構成されており、携帯型情報記録器30の大容量ハードディスク33に記録された情報をUSBメモリ等の記録媒体53を介してRAM内に取り込むようになっている。
そして、この眼振解析装置50は、前記ROM内に例えば図4に示す眼振検査処理を具現化する眼振検査プログラムを予め内蔵し、CPUにて前記眼振検査プログラムを実行するようにしたものである。
ここで、眼振検査プログラムは、図4に示すように、先ず、計測データ表示処理にて各センサ21〜24からの計測データ及びトリガスイッチ25からのトリガ信号を表示ディスプレイ52に表示し、次いで、計測データ判別処理(データ変換・演算処理)にて各計測データからの必要情報を判別した後、REM睡眠解析処理及び眼振解析処理を行い、解析結果表示処理にて表示ディスプレイ52上に解析結果を表示するものである。
−REM睡眠解析−
本実施の形態において、REM睡眠解析処理は、脳波センサ23からの脳波信号及び筋電センサ24からの筋電信号に基づいてREM睡眠か否かを解析し、REM睡眠領域を割り出すものである。
ここで、REM睡眠解析のアルゴリズムは、脳波信号によって睡眠状態を基本的に判別し、更に、REM睡眠時に生ずる顎部分の筋変化を筋電センサ24にて捉えることによってREM睡眠領域を正確に割り出すようにしたものである。
−眼振解析−
本実施の形態において、眼振解析装置50は、頭位センサ21及び眼振センサ22からの計測情報を取り込んだ後、デジタルデータとして保存する。そして、保存されたデジタルデータについては必要な時間領域だけ区域設定した後に、眼振解析を開始する。
本実施の形態では、眼振解析は、例えば(1)眼振の頻度、(2)眼振数、(3)最大緩除相速度を解析対象とする。
ここで、本実施の形態で用いられる眼振解析のアルゴリズムの一例について図5に基づいて説明する。
今、被験者に眼振が生じ、例えば眼球の左右方向運動を示すデジタルデータが図5に示すようなノコギリ刃状になっているものと仮定すると、デジタルデータのうち緩やかな坂はゆっくりと眼球が左右のいずれかの方向に移動していることを示し、急さな坂はその逆の方向へ急速に移動していることを示す。
このように、眼振とは、弓を引いて離すときのような緩除運動と急速運動とが交互に起こる状態である。
図中のデジタルデータのうち、1回のノコギリ刃部分が1回の眼振を意味し、これが1秒間に何回起こるかが(1)眼振の頻度(Hz)として算定されるものである。一方、(2)眼振数はめまい発作全体で何回眼振が起こったかとして算定される。
また、デジタルデータを微分変換すると、急速運動時(急速相)の微分波形は上下どちらかに棘状に突出した波形になり、予め閾値レベルを選定し、もとのデジタルデータ波形上で前記閾値レベルに対応するピーク閾値を決め、このピーク閾値の前後で変曲点1,2を割り出し、割り出した変曲点2から次の眼振の変曲点1に至るまでの変化(緩除相)から緩除相速度を算定するようにしたものである。そして、(3)最大緩除相速度は予め設定された区域内で算出した緩除相速度の最大値として算定される。
次に、本実施の形態に係る眼振検査システムの眼振解析例について説明する。
(1)めまい発作の発生時
今、図6に示すように、被験者Mに各センサ21,22(センサ23,24は省略)を装着し、眼振記録を行っていると仮定する。
今、めまい発作が発生する前では、被験者Mの頭位センサ21からの頭位データはあまり動いておらず、眼振センサ22からの眼振データも正常範囲になっている。
ところが、被験者Mにめまい発作が発生すると、被験者Mの頭位がめまい発作前に比べて大きく変化するため、頭位センサ21からの頭位データが激しく変化する。
更に、めまい発作に伴って被験者Mの眼振が異常になるため、眼振センサ22からの眼振データが正常範囲を外れて異常に変化する。
このように、被験者Mにめまい発作が起こると、頭位センサ21及び眼振センサ22からの計測データが大きく変化し、眼振検査においてめまい発作の発生が正確に把握される。
(2)REM睡眠時の眼振解析
図4及び図7(a)に示すように、睡眠解析の一つであるREM睡眠解析によりREM睡眠領域が算定されるため、REM睡眠領域にて眼振解析を実施することが可能である。
(3)トリガスイッチによる眼振解析
図2及び図7(b)に示すように、例えば被験者Mが睡眠中にめまい発作を患い、途中で起きたような場合には、被験者Mがめまい発作を自覚していることを、トリガスイッチ25をオン操作することによりトリガ信号を記録するようにしている。
これにより、睡眠中にめまい発作が起きた場合でも、トリガ信号の存在により、睡眠中にめまい発作が発生した状況にて眼振解析を実施することが可能である。
(4)介護、在宅医療への適用
本実施の形態では、眼振記録装置20は、図2に示すように、携帯型情報記録器30に各種センサ21〜24及びトリガスイッチ25を接続したものであるため、装置自体が小型で軽量である。このため、寝たきりの患者や在宅医療にある患者にも適用することが可能であり、病床往診にて高度な眼振検査を患者に提供することが可能である。
◎変形形態
本実施の形態では、検査者が眼振解析装置50を操作しながら、眼振検査を行うようにしているが、これに限られるものではなく、例えば図8に示すように、ネットワーク150経由で検査管理センタに眼振解析装置50としての集中管理用コンピュータ200を設置しておき、各医院のコンピュータ100(具体的には100(1),100(2),100(3)…100(n))から被験者Mの眼振検査に伴う計測データを集中管理用コンピュータ200にネットワーク150経由にてアップロードし、集中管理用コンピュータ200にて眼振検査処理を行うようにしてもよい。尚、図8中、210は集中管理用コンピュータ200に付設される記憶装置で、被験者Mの各種データが格納されている。
◎実施例1
図9は実施例1に係る眼振検査システムの眼振解析装置の表示画面例を示す。
この実施例1は、図3(a)に示すように、複数の頭位センサ21,21a,21bを用い、頭位センサ21出力として上下方向出力と左右方向出力とに分けて表示するようにしたものである。
同図において、表示画面の各波形は、上から順に、脳波センサ23出力(CH1)、眼振センサ22(電極22c−22d間)出力(眼球の水平方向運動信号:CH3)、眼振センサ22(電極22a−22b間)出力(眼球の上下方向運動信号:CH4)、筋電センサ24出力(CH5)、頭位センサ21出力(頭位の上下方向出力:CH7)、頭位センサ21出力(頭位の左右方向出力:CH8)、トリガスイッチ25出力(DCH1)を示す。
同図によれば、脳波、眼振、その他の出力波形をシンクロさせて記録することが可能になる。
1…頭位計測手段,2…眼振計測手段,3…情報記録手段,4…報知手段,5…脳波計測手段,6…筋変化計測手段,11…眼振記録装置,12…眼振解析装置,M…被験者

Claims (4)

  1. 被験者の頭位に着脱自在に装着され且つ被験者の頭位変化を三次元的に計測する頭位計測手段と、
    被験者の眼球の周辺に着脱自在に装着され且つ被験者の頭位変化に伴う眼球運動である眼振を三次元的に計測する眼振計測手段と、
    被験者がめまい発作を自覚したときに報知する報知手段と、
    被験者の周囲に設置され、前記頭位計測手段及び眼振計測手段からの計測情報並びに前記報知手段の報知情報を記録する情報記録手段とを備えることを特徴とする眼振記録装置。
  2. 請求項記載の眼振記録装置において、
    前記情報記録手段は被験者が携帯可能であることを特徴とする眼振記録装置。
  3. 請求項1又は2記載の眼振記録装置において、
    被験者の頭部に着脱自在に装着されて被験者の脳波を計測する脳波計測手段と、
    被験者の頭部に着脱自在に装着されてレム睡眠時における筋変化を計測する筋変化計測手段とを備え、
    前記情報記録手段に前記脳波計測手段及び筋変化計測手段からの計測情報をも記録することを特徴とする眼振記録装置。
  4. 被験者の眼振検査を行う眼振検査システムにおいて、
    請求項1ないしいずれかに記載の眼振記録装置と、
    この眼振記録装置の情報記録手段に記録された各情報に基づいて被験者の眼振状態を解析する眼振解析装置とを備えたことを特徴とする眼振検査システム。
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