JP4651344B2 - Mpeg−2ストリームのワイプ切換方法 - Google Patents

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本発明は、映像信号をMPEG−2方式により圧縮した映像ストリームを蓄積した蓄積媒体より映像ストリームを読み出してカット編集する際のMPEG−2ストリームのワイプ切換方法に関するものである。
映像信号の圧縮方法には、MPEG−2(Moving Picture Experts Group phase 2)規格による方法がある。MPEG−2方式では、連続したフレーム間の相関を利用し、フレーム間予測を行うことでデータ量を削減する動画圧縮方法であり、I,P及びBピクチャの3種類のピクチャタイプで構成されている。ピクチャタイプの設定順序は、例えば、Iピクチャが15フレーム間隔、Pピクチャが3フレーム間隔、Bピクチャが2フレーム連続し、1フレームスキップという設定順序となっている。フレーム内オブジェクトの動きに対しては16×16画素のマクロブロック単位でフレーム間の予測符号化を行い、映像信号を圧縮している。
映像の加工・編集は放送局のみならず、家庭でも行われるようになり、MPEG−2方式による映像データであっても編集が容易にできることが望まれる。映像信号がフレーム間予測符号化を行わないビットストリームであれば、ビットストリームをピクチャ単位で切り換える場合、切換のポイントのピクチャヘッダを検索して切り換えることができる。ピクチャヘッダのスタートポイントを示すピクチャヘッダコードはビットストリーム上でユニークなコード(値は0x00000100)として定義されており、このスタートポイントの検索は容易であり、ピクチャ単位での切り換えが可能である。
しかし、フレーム間の予測符号化を行うビットストリームでは、ビットストリームの第1のストリームから第2のストリームへワイプして切り換える場合、フレーム間予測符号化が行われているため、ワイプ処理では、参照されるフレーム(基準画像)を用いて復号する処理を必要とする。また、ワイプ処理を行わない切り換えを行う場合においても、切り換え後の予測ピクチャが、参照されるフレーム(基準画像)が本来のフレームとは異なるフレームとなり、このような映像ストリームを復号した場合、復号画像はマクロブロック単位にアーテファクトと呼ばれるノイズを含んだ画像となる。
このアーテファクトを最小限に抑える方法としては、第2ストリームの切り換えポイントとしてIピクチャの境界を使用する方法が考えれるが、Iピクチャ後に連続するBピクチャに対して、エンコード時、クローズ型GOP(Goup Of Picture)を(closed gop=1)とし、何枚かの画像をまとめて処理できるように切り換えポイント(エントリーポイント)を設定するといった予測方向の制限をしない限り、アーテファクト発生を回避することができない。
上記のような切り換えポイントを制限することなく、かつアーティファクト発生を回避する方法としては、圧縮されたストリームを一旦復号して非圧縮のストリーム上でフレーム単位の切り換えを行い、再符号化する方法が考えられる。この方法は切り換えポイントの選択の自由度があり、その他の特殊効果を施すことが可能などの利点があり、柔軟で幅広い切り換え操作が可能である一方、再符号化で発生した符号歪みが重畳されるため、このような方法により圧縮された映像データをカット編集すると画質が劣化し好ましいものではない。
この種に関連する先行技術文献としては、圧縮動画像信号をワイプ等による編集が可能な圧縮動画像特殊効果装置及びMPEGストリームの切換方法が開示されている(例えば、特許文献1,2を参照)。
特開平8−223480号公報(明細書段落〔0009〕〜〔0014〕,図面図1) 特開2000−78584号公報(明細書全文)
上述のように、ワイプ等による映像データのカット編集に際し、圧縮処理した映像信号を一旦復号して非圧縮の映像データとし、この復号された非圧縮映像信号上で切り換え処理を行い、再度圧縮する方法により、カット編集が行われたとすると、映像信号を復号し再圧縮するため処理量の増加に伴うハードウェアの追加が必要であり、カット編集を行う編集装置等が高価なものになり、さらに画質の劣化を招くという問題があった。
本発明は、MPEG−2方式で圧縮された映像ストリームをワイプして切り換える際に、復号及び再符号化処理を行うことなく、編集した映像の画質を劣化させないMPEG−2ストリームのワイプ切換方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決したものであり、請求項1の発明は、MPEG−2方式により符号化されたIピクチャ、Pピクチャ、及びBピクチャからなる映像ストリームのワイプ切換方法において、
該映像ストリームの第1映像ストリームから第2映像ストリームにワイプして切り換える際、ワイプ開始点を前記第1映像ストリームのI又はPピクチャの直前とし、前記映像ストリームのワイプ開始直後の画像を、ワイプ終了時の基準画像である前記第2映像ストリームのIピクチャに置き換え、ワイプ開始点からワイプ終了点までの間を、前記第1及び第2映像ストリームとは異なり、動きベクトル情報のみのBピクチャに置き換え、
ワイプ終了後の第2映像ストリームのテンポラリ・リファレンス値を、前記ワイプ前の第2映像ストリームのPピクチャの間隔をM、前記動きベクトル情報のみのBピクチャのフレーム数をNとして、ワイプ前の第2映像ストリームのテンポラリ・リファレンス値にN−(M−1)を補正値として加算した値とすることを特徴とするMPEG−2方式のワイプ切換方法である。
なお、ワイプとはビデオ切り換え時の特殊効果の一つであり、切り換え前の画像が徐々に拭うように切り換え後の画像に移行する画面切り換え技法である。また、第1と第2映像ストリームは、同一記録媒体から読み出した映像データであってもよいし、第1と第2映像ストリームが異なる映像素材であってもよく、異なった記録媒体から読み出した映像ストリーム同士を接続することができる。
なお、動きベクトル情報のみのBピクチャとは、いわゆるダミーピクチャである。ダミーピクチャは、ダミーピクチャ作成手段により生成され、ワイプ開始時にダミーピクチャ作成手段がダミーBピクチャを出力し、ワイプ開始点から終了点までの間のピクチャを補う。
本発明の効果について以下に説明する。
請求項1の発明では、MPEG−2方式により符号化されたIピクチャ、Pピクチャ、及びBピクチャからなる映像ストリームのワイプ切換方法において、
該映像ストリームの第1映像ストリームから第2映像ストリームにワイプして切り換える際、ワイプ開始点を前記第1映像ストリームのI又はPピクチャの直前とし、前記映像ストリームのワイプ開始直後の画像を、ワイプ終了時の基準画像である前記第2映像ストリームのIピクチャに置き換え、ワイプ開始点からワイプ終了点までの間を、前記第1及び第2映像ストリームとは異なり、動きベクトル情報のみのBピクチャに置き換え、
ワイプ終了後の第2映像ストリームのテンポラリ・リファレンス値を、前記ワイプ前の第2映像ストリームのPピクチャの間隔をM、前記動きベクトル情報のみのBピクチャのフレーム数をNとして、ワイプ前の第2映像ストリームのテンポラリ・リファレンス値にN−(M−1)を補正値として加算した値とすることを特徴とするMPEG−2方式のワイプ切換方法であるので、MPEG−2方式で符号化された圧縮映像を蓄積している記録媒体より、圧縮映像データ(映像ストリーム)を読み出し、映像ストリームをワイプして編集する際に、復号処理及び再符号化処理を行う必要がない利点があり、簡便な演算処理で実現できるとともに、その構成は簡便なものとなる。しかも、切換え後の画質が切り換え前の画質と同等の画質を提供することが可能である。
さらに、サーバ等のメモリ容量が豊富な設備を使用することにより、編集機能をシンプルに構成することが可能である。また、本発明の第1と第2映像ストリームは、同一記録媒体から読み出した映像データであってもよいし、第1と第2映像ストリームが異なる映像素材である場合であってもよく、異なった記録媒体から読み出した映像ストリーム同士を接続することも可能であり、特殊編集に効果的である。
また、本発明では、第1及び第2映像ストリーム間のワイプ切り換え期間の画像は、動きベクトル情報のみのBピクチャデータであり、予め作成したデータを利用することができ、ワイプ切換え装置の構成を簡便なものにすることができる。
また、本発明では、1GOPが、例えば15ピクチャから構成されており、I又はPピクチャの直前をワイプ開始点とすれば、編集される映像を再生した際に切れ目が発生することがない利点がある。
以下、本発明に係るMPEG−2ストリームのワイプ切換方法の一実施形態について、説明する。本実施形態の映像ストリームのワイプ切換方法は、コンピュータによる画像処理により達成することが可能であり、コンピュータのモニタで映像及びタイムコード(映像の位置情報)を確認しながら消し去りたい映像を、ワイプ開始操作及びワイプ終了操作により編集することができる編集方法である。本実施形態の映像データは、MPEG−2方式で圧縮した映像データを対象とし、映像データは一枚の静止画像として取り扱う。先に説明したように、この映像データはIピクチャ(基準として用いる画像)、Pピクチャ(一方向に予測した予測画像)、Bピクチャ(P又はIピクチャの両方からの動きを予測した予測画像)からなる符号化した画像データである。
本実施形態は、コンピュータを利用して実行可能であり、記録媒体から読み出された映像ストリームに対し、ワイプ開始信号を入力し、ワイプ開始点設定手段により、映像ストリームのワイプ開始点を設定する。ワイプ開始点は第1映像ストリームのI又はPピクチャの直前とする。ワイプ終了操作によるワイプ終了信号をワイプ終了点設定手段により、映像ストリームのワイプ終了点を設定する。ワイプ終了点設定信号に基づいて、Iピクチャ検索手段が第2の映像ストリームのIピクチャを検索する。ワイプ切換制御手段が、このIピクチャをワイプ開始点に書き込み、ダミーピクチャ生成手段が生成したBピクチャ(ダミーBピクチャ)を、このIピクチャに続いて書き込み、第2の映像ストリームのワイプ終了点以降のピクチャを書き込みワイプ切り換えを行う。このような手順で切り換え操作を行うことにより、ワイプ開始点の第1映像ストリームと、ワイプ終了点の第2映像ストリームとを接続することができる。
ダミーBピクチャは、第1及び第2映像ストリームのBピクチャとは異なるピクチャであり、動きベクトル情報を符号化したデータで構成されている。動きベクトル情報のみのピクチャをダミーピクチャとし、ダミーピクチャはダミーピクチャ作成手段により生成される。ダミーピクチャ作成手段は、ワイプ開始時のタイミングで、ダミーBピクチャを出力し、ワイプ開始点からワイプ終了点までの間をこのピクチャで補い、第1の映像ストリームの開始点から第2の映像ストリームの終了点を接続し、圧縮した映像データのままでワイプした映像ストリームを作成する。
以下、図1を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は本実施形態の映像ストリームのワイプ切換方法を説明するためにビットストリームを時間軸で表した図であり、MPEG−2方式で符号化された圧縮画像の第1ストリームから、同様にMPEG−2で符号化された圧縮画像の第2ストリームとを接続した映像ストリームを作成する例を示している。
図1において、(1)は第1のストリームであり、図中のP及びBはMPEG−2方式で符号化された圧縮画像のPピクチャ及びBピクチャである。(2)はダミーストリームと呼ばれるストリームであり、BdはMPEG−2で符号化されたダミーBピクチャを示すもので、詳細は後述する。(3)は第2のストリームであり、図中のIn,Pn及びBnは、MPEG−2で符号化された圧縮画像のIピクチャ、Pピクチャ及びBピクチャを示すものである。(4)は出力となるスプライスストリームである。(1)〜(4)は符号化順に図示している。(5)は(4)のスプライスストリームを表示順に並び替えたものであり、(1),(2)及び(3)の圧縮画像から構成されている。図中の点線(イ)はワイプ開始点及び点線(ロ)はワイプ終了点を示している。
本実施形態の動作について図1を参照し説明する。第1のストリームの所望の位置でワイプを開始すると、ワイプ開始点(イ)は第1のストリームのIピクチャ又はPピクチャの直前で切り換え開始となる。ワイプ開始点(イ)がBピクチャのときは、IピクチャまたはPピクチャが来るまで待ち、その直前で切り換え開始となる。次に、第2のストリームの所望の位置でワイプ終了する。ワイプ終了点(ロ)が第2のストリームである。第2のストリームのIピクチャを検出する。図1(3),(4)に図示したように、ワイプ開始点(イ)における切り換え直後のPピクチャ(P)を、第2のストリームのIピクチャ(In)で置き換え、第2のストリームのIピクチャ(In)に続くワイプ終了点(ロ)までのBピクチャ(Bn)を削除し、ワイプ開始点(イ)からワイプ終了点(ロ)までをダミーBピクチャ(Bd)とし、ワイプ終了点(ロ)直後は第2のストリームのPピクチャ(Pn)とし、以後を第2のストリームのピクチャの符号化順とする。このようなワイプ切換方法により、第1と第2のストリームが切れ目なく接続され、再生時、アーテファクトが発生することがない。
図1(2)のダミーストリームのダミーBピクチャ(Bd)について説明する。ダミーBピクチャ(Bd)は、MPEG−2で符号化されたBピクチャのみで構成されるが、全てのマクロブロック(16画素×16画素輝度の領域)のDCT係数(離散的コサイン変換係数であり、MPEG−1による機能)が除かれ、動きベクトル情報のみで構成されたピクチャである。簡単に言えば、通常のBピクチャは予測符号化画像のため差分データが存在するが、ダミーBピクチャには差分データ、すなわちDCT係数が存在しないピクチャである。本実施形態には、このようなダミーBピクチャを生成するダミーピクチャ生成手段が備えられている。
図1(5)のスプライスストリームにおけるダミーBピクチャ(Bd)は、第1のストリームの参照フレーム(Pピクチャ)から前方向予測が可能となり、第2のストリームの参照フレーム(In)から後方向予測が可能になる。なお、マクロブロックの予測タイプが、フレーム構造の場合フレーム予測、フィールド構造の場合フィールド予測となる。また、ダミーBピクチャにはワイプ境界が存在し、ワイプ境界をシフトする際は、マクロブロックを最小単位としてシフトし、次のピクチャに新しいワイプ境界を設定する。なお、ピクチャは複数のスライスからなり、スライスはマクロブロックを複数集合したものである。
図2はダミーBピクチャ(Bd)の参照ピクチャ対応図あり、ダミーBピクチャ内の各マクロブロックは、前方向又は後方向の動きベクトル情報で構成され、ワイプ境界を境として予測方向が異なる。図2に矢印で前方向予測及び後方向予測を示したが、ダミーBピクチャ(Bd)はPピクチャにより前方向予測を行い、Inピクチャにより後方向予測を行う。図3はダミーBピクチャ(Bd)のワイプ境界線に隣接するマクロブロックの予測方向及び動きベクトル値の算出例を示すものである。なお、図2及び図3は垂直方向に境界線を設定した例であり、水平方向のブッシュワイプ(スプライス前の画像がスプライス後の画像で押し出される効果)を示したものである。上記以外にもワイプの境界の領域を、例えば矩形などに設定すると様々なワイプ効果を表現可能となる。
本発明の実施例におけるダミーBピクチャについて詳細に説明する。
図4はダミーBピクチャ(Bd)のシンタクス構成の例を示し、ダミーピクチャ生成手段を構成するものである。始めに、ピクチャ水平サイズをマクロブロックサイズで割った値を変数Nとし、ピクチャ垂直サイズをマクロブロックサイズで割った値を変数Mとする。ダミーピクチャデータは、picture_ header(),picture_coding_extension(),picture_data()の各シンタクスから構成される。picture_data()はM個のスライス(slice(1) 〜slice(M))で構成されており、各スライスは3つのマクロブロックで構成されている。
各マクロブロックは、スライス先頭のマクロブロックにあたるMB(1)、ワイプ境界後最初のマクロブロックにあたるMB(n)、スライス最後のマクロブロックにあたるMB(N)である。nは変数であり、2からN−1までの値をとり、ワイプ境界を決定するパラメータである。
各マクロブロックには前のマクロブロックとの相対マクロブロック距離を示すmacroblock_address_increment パラメータが存在する。macroblock_address_incrementの値は、MB(1)では値1、MB(n)では値S1及びMB(N)では値S2である。S1,S2は変数であり、ワイプ境界を設定するパラメータnと水平マクロブロック数Nには以下の関係式が成り立つ。
Figure 0004651344
ワイプ境界を決定するパラメータnはワイプ境界の位置に応じて、ピクチャ間で変化する。このパラメータnのピクチャ間の変化量は、ワイプ継続時間の長短を決定し、継続時間が短い場合、nの変化量は大きい。また、長い場合、nの変化量は小さい。また、ダミーBピクチャ(Bd)はフレーム数やワイプパターンが既存のときは、符号化ストリームを作成できるので、予め作成することが可能である。
次に、ダミーBピクチャのfコード(f_code)値について説明する。fコード値はMPEG−2方式のシンタクスであるpicture_coding_extension()内に割り当てられているパラメータであり、ピクチャ内マクロブロックの動きベクトル検索範囲を制限するパラメータである。ピクチャ間での予測方向(前方向又は後方向)及びピクチャ内での予測方向(水平・垂直)それぞれに対して設定される。下記の表1は、fコード値と許容される検索範囲の一例を示す。
Figure 0004651344
MPEG−2方式では、幅広いアプリケーションをサポートすることを目的としてプロファイルとレベルというカテゴリがある。プロファイルではクロマフォーマットやBピクチャ有無などの特定の機能を制限し、レベルは画素サイズやビットレート等の量を制限している。fコード値はレベルカテゴリで制限されている。
次に、放送方式で用いられるSDTV(Standard Definition Television)とHDTV(High Definition Television)を例にしてダミーBピクチャ(Bd)に必要なfコード値について説明する。
SDTVはMainレベルに相当し、フレーム画素数は、一般に水平720×垂直480である。Mainレベルのfコード値の制約は、水平(1〜8)、垂直(1〜5)である。表1よりfコード値が8では、−1024.0〜+1023.5画素、fコード値が5では、−128.0〜+127.5画素であるため、画面端から画面端まで予測を必要とするワイプの場合、水平方向で行えるが、垂直方向では行えない。また、HDTVの場合は、Highレベルに相当し、一般の画素数は水平1920×垂直1080である。Highレベルのfコード値は水平(1〜9)、垂直(1〜5)で、fコード値が9は−2048.0〜+2047.5画素、fコード値が5では、−128.0〜+127.5画素であるため、SDTVと同様に画面端から画面端まで予測を必要とするワイプの場合は水平方向では行えるが、垂直方向では行えない。
また、VBVバッファ制御では、すなわち(vbv_delay)値の挿入又は書き換え制御であるが、ダミーBピクチャ(Bd)は符号量が少ないのでデコーダのバッファアンダーフローの心配はないが、オーバーフローの可能性は大きい。その問題点は、オーバーフローの可能性は、NULL(Stuff)データを追加することで回避することができる。
次に、MPE−2の圧縮方式では、picture_header()内にテンポラル・リファレンス(temporal_reference)が定義されている。テンポラル・リファレンスは、GOP単位でピクチャの表示順番を示すパラメータである。スプライスされたストリームでは、挿入されるダミーBピクチャ(Bd)が第2のストリームの第1GOPに吸収される。従って、第2のストリームの第1GOPに属していたピクチャデータは表示順番が変わり、テンポラル・リファレンスの書き換え処理が必要となる。
図5はテンポラル・リファレンスの書き換え例を示している。同図よりダミーBピクチャ(Bd)のフレーム数により書き換える値が変化する。従来のGOP構成でPピクチャの間隔がMであり、ダミーBピクチャ(Bd)のピクチャデータがNフレームである場合、書き換えられるテンポラル・リファレンス値(new_temporal_reference)は書き換え前のテンポラル・リファレンス値(old_temporal_reference)を使い以下の式で導出される。
Figure 0004651344
以上のように、書き換えられるテンポラル・リファレンス値が簡単に算出され、ピクチャ表示順序が正しく設定される。
本実施形態は、MPEG−2で符号化処理されて記録された蓄積媒体から編集するときの実施例であり、リアルタイム処理を必要としないため、遅延等が発生したとしてもサーバ等で処理することにより実現することが可能である。
本発明の活用例としては、圧縮映像データのカット編集を行う圧縮動画像特殊効果装置に利用することができる。
本発明に係るMPEG−2ストリームのワイプ切換方法の一実施形態を説明するためのストリームを時間軸で示したものであり、(1)は第1映像ストリーム、(2)はダミーストリーム、(3)は第2映像ストリーム、(4)は符号化順のスプライスストリーム、(5)は表示順のスプライスストリームである。 ダミーBピクチャの参照ピクチャの対応図である。 ダミーBピクチャのワイプ境界線に隣接するマクロブロックの予測方向及び動きベクトル値の算出例を示す図である。 ダミーBピクチャのシンタクス構成の例を示す図である。 ダミーピクチャにおけるテンポラル・リファレンスの書き換えを説明するための図である。
符号の説明
第1映像ストリームのPピクチャ
第1映像ストリームのBピクチャ
Pn 第2映像ストリームのPピクチャ
Bn 第2映像ストリームのBピクチャ
In 第2映像ストリームのIピクチャ
Bd ダミーBピクチャ

Claims (1)

  1. MPEG−2方式により符号化されたIピクチャ、Pピクチャ、及びBピクチャからなる映像ストリームのワイプ切換方法において、
    該映像ストリームの第1映像ストリームから第2映像ストリームにワイプして切り換える際、ワイプ開始点を前記第1映像ストリームのI又はPピクチャの直前とし、前記映像ストリームのワイプ開始直後の画像を、ワイプ終了時の基準画像である前記第2映像ストリームのIピクチャに置き換え、ワイプ開始点からワイプ終了点までの間を、前記第1及び第2映像ストリームとは異なり、動きベクトル情報のみのBピクチャに置き換え、
    ワイプ終了後の第2映像ストリームのテンポラリ・リファレンス値を、前記ワイプ前の第2映像ストリームのPピクチャの間隔をM、前記動きベクトル情報のみのBピクチャのフレーム数をNとして、ワイプ前の第2映像ストリームのテンポラリ・リファレンス値にN−(M−1)を補正値として加算した値とすることを特徴とするMPEG−2方式のワイプ切換方法。
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