JP4646471B2 - モータ式駆動装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、例えば、洗濯機や食洗機等の貯水槽用の排水弁を開閉するための駆動源等として好適に採用されるモータ式駆動装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、電気モータにより減速歯車列等の減速手段を介して出力部材を駆動せしめて、出力部材に連結される復帰力を持った駆動対象を初期位置から作動位置に駆動変位せしめると共に、かかる駆動対象を作動位置へ保持せしめ、更に駆動対象の復帰力による作動位置から初期位置への返戻作動を許容するモータ式駆動装置が知られている。例えば、家庭用洗濯機における排水弁の開閉作動や、換気扇のシャッタの開閉作動を行わしめるために用いられているモータ式駆動装置が、それである。
【0003】
このようなモータ式駆動装置においては、例えば、洗濯槽のブレーキ作動と連動せしめられる排水弁等のように作動位置から初期位置への返戻作動に緊急性が要求されるような場合を除いて、近年、駆動対象の急速な返戻作動に伴う当接音や衝撃の発生を抑えるために、駆動対象の復帰力による返戻作動の速度を抑えて緩やかな作動を実現せしめることが要求されるようになってきた。
【0004】
そこで、このような要求に対処するために、図15に示されているように、電気モータ12の回転駆動力が、1乃至4番車11,13,15,17によって構成された減速歯車列14を介して伝達される出力軸16に対して、回転式出力部材10を、中心軸回りで相対回動可能に組み付けると共に、出力軸16にワンウェイ式クラッチ手段を構成する連結コイルスプリング18を外挿せしめて、連結コイルスプリング18の一端部を出力軸16に係止せしめた構造のモータ式駆動装置が考えられる。このようなモータ式駆動装置においては、電気モータ12の回転駆動力が1乃至4番車11,13,15,17を介して出力軸16に伝達されて、出力軸16が連結コイルスプリング18を緩める方向に回転駆動せしめられることとなり、連結コイルスプリング18と回転式出力部材10との摩擦抵抗によって、回転式出力部材10が洗濯機の排水弁等の駆動対象を返戻付勢力に抗して作動位置まで変位せしめるようになっている。また、回転式出力部材10の返戻作動時には、電気モータ12によって回転駆動せしめられる出力軸16の回転速度よりも返戻付勢力によって回転駆動せしめられる回転式出力部材の回転速度の方が大きくなることから、回転式出力部材12が連結コイルスプリング18を巻き締める方向に回転駆動せしめられることとなり、連結コイルスプリング18と回転式出力部材10との摺動抵抗によって、回転式出力部材10の返戻作動、即ち、駆動対象の返戻作動を時間的に緩やかにすることが可能となって、駆動対象の返戻作動完了時の作動音を小さくすることが出来る。
【0005】
しかしながら、このようなモータ式駆動装置においては、出力軸16に連結コイルスプリング18が外挿配置されていることから、駆動対象を往作動せしめる場合において、1乃至4番車11,13,15,17によって増幅された電気モータ12の回転駆動力が連結コイルスプリング18に及ぼされるようになっていると共に、駆動対象の返戻作動(復作動)時において、駆動対象に及ぼされている返戻付勢力が、直接に、連結コイルスプリング18に及ぼされるようになっており、それによって、連結コイルスプリング18に耐荷重性や強度が要求されることとなる。また、連結コイルスプリング18がモータ式駆動装置のハウジング内に収容されていないことから、連結コイルスプリング18に付着する埃やゴミ等によって、或いは、連結コイルスプリング18自身の腐食によって、モータ式駆動装置の作動特性の安定化を図ることが難しいという問題もあった。
【0006】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、簡単な構造で、駆動対象の返戻付勢力による返戻作動の速度を抑えて、緩やかな返戻作動を実現することが出来る、新規な構造のモータ式駆動装置を提供することにある。
【0007】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される各構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0008】
すなわち、モータ式駆動装置に関する本発明の第一の態様は、(a)通電により一方向だけに回転作動せしめられるロータピニオンを備えた電気モータと、(b)該電気モータのロータピニオンに噛合された減速歯車列と、(c)該減速歯車列を介して前記電気モータで回転駆動せしめられる出力軸と、(d)該出力軸に固設されて該出力軸の軸直角方向に離隔位置せしめられ、該出力軸と共に該出力軸の中心軸回りで一方向だけに回転駆動せしめられることにより、剛性の連結部材で連結せしめられた所定の駆動対象を、軸直角方向一方向に常時及ぼされる返戻付勢力に抗して往復作動せしめるものであって、下死点となる0度の回転位置から上死点となる180度の回転位置に至る回転領域で該駆動対象を初期位置から作動位置まで変位せしめ且つ該上死点を超えた位置から再び該下死点に至る回転領域で該駆動対象を該作動位置から該初期位置まで変位せしめる回転式出力部材と、(e)前記減速歯車列において、前記電気モータのロータピニオンに噛合された一番車と、二番車に噛合された一番ピニオンを一体的に有し該一番車と同一中心軸上で該一番車に対して相対回転可能に配された伝動軸との間に介在せしめられることにより、該一番車の該伝動軸に対する中心軸回りの相対回転を、前記回転式出力部材の回転駆動方向で阻止せしめる一方、それと反対方向で抵抗力を及ぼしつつ許容せしめ、以て、該回転式出力部材の前記下死点から前記上死点までの回転領域では該一番ピニオンを該一番車と一体回転させて該一番車から該二番車に回転駆動力を直結状態で伝達させる一方、該回転式出力部材の該上死点を超えた位置から再び該下死点に至る回転領域では前記返戻付勢力の及ぼされる該二番車が該一番車と同じ回転方向で該一番車を超えた速さで回転する作動を該一番車と該伝動軸との間に生ぜしめられる該抵抗力を該二番車に及ぼしつつ許容するワンウェイ式クラッチ手段とを、有することを、特徴とする。
【0009】
このような本態様に従う構造とされたモータ式駆動装置においては、電気モータの回転駆動力が減速歯車列を介して出力軸に伝達されて、出力軸に固設された回転式出力部材が出力軸の中心軸回りで一方向に回転駆動せしめられることとなり、回転式出力部材が所定の駆動対象を返戻付勢力に抗して往作動せしめることとなる。また、駆動対象の返戻作動(復作動)時には、電気モータの回転駆動力によって回転駆動せしめられる一番車の回転速度よりも返戻付勢力によって回転駆動せしめられる回転式出力部材に減速歯車列によって連結された伝動軸の回転速度の方が大きくなって、一番車と伝動軸との間に介在せしめられたワンウェイ式クラッチ手段によって抵抗力が及ぼされつつ、一番車の伝動軸に対する中心軸回りの相対回転が許容されることとなり、それによって、駆動対象が復作動せしめられることとなる。
【0010】
そこにおいて、本態様においては、一番車と伝動軸との間にワンウェイ式クラッチ手段が介在せしめられていることから、駆動対象の往作動時において、回転式出力部材に電気モータの回転駆動力を及ぼす際に、ワンウェイ式クラッチ手段に作用せしめられるトルクを小さく抑えることが出来るのであり、また、駆動対象の復作動時において、ワンウェイ式クラッチ手段によって伝動軸に及ぼされる抵抗力を、減速歯車列を介して増幅せしめて回転式出力部材に及ぼすことが出来るのであり、それによって、駆動対象の返戻付勢力による復作動時の速度を抑えて駆動対象の復作動完了時の作動音を小さくすることが出来るのである。
【0011】
また、本態様においては、駆動対象の復作動時において、返戻付勢力によって回転駆動せしめられる回転式出力部材から減速歯車列を通じて伝動軸に及ぼされる回転駆動力を、減速歯車列によって小さくすることが可能となり、それによって、回転抵抗力を与えるワンウェイ式クラッチ手段に及ぼされる外力が小さくされるのであり、ワンウェイ式クラッチ手段に要求される強度が小さくされて部品の小型化も可能となる。
【0012】
また、本発明の第二の態様は、前記第一の態様に従う構造とされたモータ式駆動装置において、前記伝動軸に対してねじりコイルスプリングを外挿して接触状態で巻き付けると共に、該ねじりコイルスプリングの一方の端部を前記一番車に係止して、該一番車が該伝動軸に対して前記回転式出力部材の回転駆動方向に回転駆動せしめられた際に該ねじりコイルスプリングが該伝動軸の外周面に巻き締められるようにすることにより、前記ワンウェイ式クラッチ手段を構成したことを、特徴とする。このような本態様に従えば、目的とするモータ式駆動装置が有利に構成され得ることとなり、ワンウェイ式クラッチ手段がねじりコイルスプリングを用いて少ない部品点数で簡単な構造をもって実現可能となる。
【0013】
また、本発明の第三の態様は、前記第一の態様に従う構造とされたモータ式駆動装置において、前記一番車と前記伝動軸の何れか一方において噛合歯を中心軸回りの全周に亘って固定的に形成すると共に、それら一番車と伝動軸の他方において該噛合歯に対して弾性的に係止せしめられる係止片を形成して、該一番車が該伝動軸に対して前記回転式出力部材の回転駆動方向に回転駆動せしめられた際に該係止片が該噛合歯に対して離脱不能に係止されて、それら一番車と伝動軸の相対回転が阻止される一方、該一番車が該伝動軸に対して反対方向に回転駆動せしめられた際に、該係止片の該噛合歯に対する弾性的な離脱作用に基づく回動抵抗の作用の下で相対回転が許容されるようにすることにより、前記ワンウェイ式クラッチ手段を構成したことを、特徴とする。このような本態様に従えば、目的とするモータ式駆動装置が有利に構成され得ることとなり、係止片の形成材料や形状等の変更、噛合歯の形状や形成材料の変更等によって、係止片の噛合歯に対する弾性的な離脱作用に基づく回動抵抗を大きな自由度で容易にチューニングすることも可能となる。
【0014】
また、本発明の第四の態様は、前記第一の態様に従う構造とされたモータ式駆動装置において、前記一番車と前記伝動軸の何れか一方において噛合歯を中心軸回りの全周に亘って固定的に形成すると共に、それら一番車と伝動軸の他方において該噛合歯に対して択一的に係止される一対の係止部を備えたアンクルを揺動可能に配設支持せしめて、該一番車が該伝動軸に対して前記回転式出力部材の回転駆動方向に回転駆動せしめられた際に該アンクルの一方の係止部が該噛合歯に対して離脱不能に係止されて、それら一番車と伝動軸の相対回転が阻止される一方、該一番車が該伝動軸に対して反対方向に回転駆動せしめられた際に、前記一対の係止部が該噛合歯に対して交互に係合と離脱を繰り返して該アンクルの揺動作動に基づく回動抵抗の作用の下で相対回転が許容されるようにすることにより、前記ワンウェイクラッチ手段を構成したことを、特徴とする。このような本態様に従えば、目的とするモータ式駆動装置が有利に構成され得ることとなり、アンクルの形状や大きさ,揺動ストローク量の他,一対の係止部の形状や噛合歯の形状等を変更することにより、アンクルの揺動作動に基づく回転抵抗を容易にチューニングすることも可能となる。
【0015】
また、本発明の第五の態様は、前記第一乃至第四の何れかの態様に従う構造とされたモータ式駆動装置において、洗濯機や食洗機における貯水槽の排水弁を開閉操作せしめることを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたモータ式駆動装置においては、排水弁の開作動時において、ワンウェイ式クラッチ手段に作用せしめられる電気モータのトルクを小さくすることが出来るのであり、また、排水弁の閉作動時には、排水弁を閉じるスピードを遅くすることが出来ることから、排水弁を閉じた際の作動音を小さくすることが出来る。
【0016】
また、本発明の第六の態様は、前記第五の態様に従う構造とされたモータ式駆動装置において、前記回転式出力部材が、前記排水弁による返戻付勢力の作用方向に対して周方向で半周に満たない弁開用の回転作動位置で停止されることにより、該排水弁を開状態に保持せしめるようになっていることを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたモータ式駆動装置においては、駆動対象に及ぼされている電気モータの回転駆動力と返戻付勢力が略反対方向とされる位置で回転式出力部材が停止されることから、排水弁の開状態への保持作動を安定して行うことが出来る。
【0017】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0018】
先ず、図1乃至7には、本発明の第一の実施形態としての洗濯機における排水弁の開閉駆動用のモータ式駆動装置20が示されている。このモータ式駆動装置20は、洗濯機本体に取りつけられる中空箱体構造のハウジング22を有しており、電気モータ24,減速歯車列26,出力軸としての出力車28および回転式出力部材としての出力部材30が、ハウジング22に組み込まれている。そして、電気モータ24の回転駆動力を減速歯車列26を介して出力車28に伝達し、出力車28に固設された出力部材30を出力車28の中心軸回りで一方向に回転駆動せしめることにより、出力部材30に連結された図示しない駆動対象としての排水弁を、返戻付勢力に抗して往作動せしめるようになっている。なお、以下の説明において、上下方向とは、原則として、図1中の上下方向をいうものとする。
【0019】
より詳細には、ハウジング22は、全体として略箱形状を有するハウジング本体32と、ハウジング本体32の開口部に嵌め込まれる仕切部材34と、ハウジング本体32の開口部に重ね合せられて該開口部を覆蓋する蓋体36から構成されており、それらハウジング本体32と仕切部材34と蓋体36が相互に固着されることにより、ハウジング22の上下方向で重ね合わせられた2つの領域を有する中空箱体構造をもって形成されている。そして、ハウジング22の下側の領域には、電気モータ24が収容配置されている。
【0020】
この電気モータ24は、例えば、交流同期モータで構成されており、ロータ38と円環形状のコイル40が巻回されたステータ42を備えている。ロータ38は、円環ブロック形状の永久磁石44に回転中心軸46が固定された構造とされており、回転中心軸46の中心孔48において、ステータ42の中心軸上に立設されたロータ支軸50に回転可能に外挿されている。また、回転中心軸46には、係止爪52が設けられており、かかる係止爪52の近くには、係止爪52に対してロータ38の回転方向一方向で係止される係止部材54が一軸回りで揺動可能に配設されている。そして、これら係止爪52と係止部材54によって、ロータ38の回転方向を規定する逆転防止機構が構成されている。また、永久磁石44の外周面には、周方向に交互に複数対のN磁極とS磁極が設定されている。
【0021】
一方、コイル40は、電気絶縁材で形成されて糸巻き形状を有するボビン56に対してワイヤが巻回された構造とされている。また一方、ステータ42は、それぞれ強磁性材からなる上側ステータ部材58と下側ステータ部材60によって構成されている。上側ステータ部材58は、全体として薄肉円板形状を有しており、その内周縁部には、周方向に所定距離を隔てて複数の突出部62が形成されており、それぞれ、軸方向一方(図1中の下方)の側に屈曲されている。一方、下側ステータ部材60は、全体として浅底の有底円筒形状を有しており、底壁部から切り起こされた複数の突出片64が、同一円周上で周方向に所定距離を隔てて突設されている。そして、これら上側ステータ部材58と下側ステータ部材60がコイル40を上下に挟むようにして固定的に組み付けられることによって、ステータ42がコイル40に固定されており、かかる固定状態下において、上側ステータ部材58に設けられた複数の突出部62と下側ステータ部材60に設けられた複数の突出片64は、コイル40の内周面上において、周方向で相互に離隔して同一円周上に位置せしめられている。このようにコイル40の内周面上において、周方向に所定距離を隔てて位置せしめられた上側ステータ部材58の複数の突出部62と下側ステータ部材60の複数の突出片64によって、複数の磁極部が形成されており、それら複数の磁極部がロータ38の外周面に設けられた磁極に対して径方向で離隔して対向位置せしめられている。これにより、コイル40への通電によって、ステータ42とロータ38の両磁極部間に作用する磁力の作用に基づいてロータ38に回転駆動力が及ぼされるようになっている。
【0022】
また、減速歯車列26は、第一車66,第二車68,第三車70および第四車72を含んで構成されている。第一車66は、伝動軸74と一番車としての1番歯車76を含んで構成されている。伝動軸74の軸方向一方の端部には、1番ピニオン78が固設されている。また、1番歯車76は、ロータ38の回転中心軸46に固設されたロータピニオン80に噛合されている。そして、伝動軸74は、その中心孔82において、1番歯車76の上面中央部分に設けられた上側ボス部84に外挿されて、相対回転可能に組み付けられており、それら伝動軸74と1番歯車76の間に設けられたワンウェイ式クラッチ手段としてのワンウェイクラッチ機構86を介して、1番歯車76から伝動軸74に回転駆動力が伝達されるようになっている。
【0023】
かかるワンウェイクラッチ機構86は、図8に示されているように、1番歯車76の上面において、上側ボス部84を囲むように立設された筒壁部88の内周面上に周方向に形成された複数の鋸歯状の内面係止歯90と、伝動軸74の軸方向下端部において、径方向外方に広がりながら周方向に延びるように一体形成された複数の弾性係止片92によって構成されており、弾性係止片92の内面係止歯90への弾性的な係止作用によって伝動軸74と1番歯車76の相対回転が周方向の一方向だけで許容されて、他方向で阻止されることによって、ワンウェイクラッチ機能が発揮されるようになっている。ここにおいて、本実施形態では、出力部材30の回転方向において、伝動軸74と1番歯車76の相対回転が阻止されるようになっていると共に、その反対方向では、伝動軸74と1番歯車76の相対回転が許容されるようになっている。
【0024】
また、第二車68は、同軸上に一体形成された2番ピニオン94と二番車としての2番歯車96を備えており、2番歯車96が1番ピニオン78に噛合されている。更に、第三車70は、同軸上に一体形成された3番ピニオン98と3番歯車100を備えており、3番歯車100が2番ピニオン94に噛合されている。更にまた、第四車72は、同軸上に一体形成された4番ピニオン102と4番歯車104を備えており、4番歯車104が3番ピニオン98に噛合されている。なお、これら第一乃至第四車66,68,70,72は、何れも、ポリオキシメチレンやポリアミド等の合成樹脂材によって形成されている。また、第一乃至第四車66,68,70,72の支軸106,108,110,112は、それぞれ、上側ステータ部材58と仕切部材34の間に跨って固定的に配設されており、互いに平行とされている。また、第四車72の近くには、出力車28が配設されている。この出力車28は、軸部114の下端部に出力歯車116が一体形成された構造とされており、軸部114の軸方向下端部に形成された凹所118に対して、ボビン56に固設された突起120が内挿されると共に、軸部114の上端部が仕切部材34に形成された貫通孔122に挿通されることにより、一軸回りに回転可能に配設されている。そして、出力歯車116が4番ピニオン102に噛合されており、それによって、電気モータ24の回転駆動力が減速歯車列26を介して出力車28に伝達されるようになっている。
【0025】
また、出力車28における軸部114の上端部には、出力部材30が組み付けられている。この出力部材30は、全体として厚肉円筒形状を有する筒壁部124の軸方向上端部に排水弁が連結される連結部126が一体形成された構造とされている。そして、出力部材30は、筒壁部124が出力車28の軸部114の軸方向上端部に外挿されてボルト固定されることによって、出力車28に固設されており、それによって、出力部材30と出力車28は一体的に回転駆動せしめられるようになっている。また、筒壁部124の軸方向下端部の外周面には、切欠部128が設けられており、それによって、切欠部128が形成された部分が小径部130とされていると共に、それ以外の部分が大径部132とされている。
【0026】
更に、出力部材30の近くには、スイッチ134が配設されている。このスイッチ134は、可動接点板136と固定接点板138によって構成されており、可動接点板136の屈曲部140は、出力部材30の筒壁部124の外周面に摺接されるようになっている。ここにおいて、可動接点板136の屈曲部140が小径部130に当接されている状態では、スイッチ134はOFF状態となっており、また、可動接点板136の屈曲部140が大径部132に当接されている状態では、スイッチ134はON状態となっている。そして、可動接点板136は、接続端子143を介して、後述するコントローラ144に接続されていると共に、固定接点板138は、一方の給電端子142bに接続されている。
【0027】
このような構造とされたモータ式駆動装置20の作動について説明する。先ず、図9には、モータ式駆動装置20の電気回路図が示されており、モータ式駆動装置20に電源が接続されていない状態では、駆動対象は初期位置に位置せしめられており、スイッチ134はOFF状態となっている。そして、コントローラ144からの信号により、電気モータ24に対して、給電端子142a,142bからコイル40に給電されて、ロータ38が回転せしめられることとなり、かかる電気モータ24の回転駆動力が、第一乃至第四車66,68,70,72を介して、出力車28に伝達されて、出力車28が周方向一方向に回転駆動せしめられることにより、出力車28に固設された出力部材30が初期位置から弁開用の回転作動位置に向って回転駆動せしめられて、排水弁の開作動が開始される。
【0028】
ここにおいて、本実施形態では、図10に示されているように、出力部材30が初期位置から10度回転せしめられると、出力部材30の小径部130に当接せしめられていた可動接点板136の屈曲部140が大径部132に当接せしめられることとなり、それによって、スイッチ134がON状態となり、スイッチ134がON状態になった信号がコントローラ144に入力されて、コントローラ144が計時を開始し始める。
【0029】
そして、所定時間が経過した後、即ち、本実施形態では、出力部材30が155度回転せしめられる時間が経過した後、電気モータ24への給電が中止されて、出力部材30が、初期位置から165度回転した位置において保持されることとなり、それによって、排水弁が開いた状態に維持されるようになっている。このことから明らかなように、本実施形態では、出力部材30が初期位置から165度回転した位置が弁開用の回転作動位置とされており、かかる位置は、周方向で半周に満たない位置とされている。
【0030】
そして、排水が完了した信号がコントローラ144に入力されると、再び、電気モータ24に給電が開始されることとなり、出力部材30が、停止する前と同じ方向に回転駆動せしめられる。また、出力部材30が初期位置から180度以上回転せしめられると、排水弁に常時及ぼされている返戻付勢力によって、出力部材30が回転駆動せしめられることとなり、それによって、出力部材30の回転駆動力が伝達される伝動軸74の回転速度が電気モータ24の回転駆動力が伝達される1番歯車76の回転速度よりも大きくなり、伝動軸74と1番歯車76の間で、弾性係止片92が内面係止歯90を乗越える方向に相対回転が生ぜしめられて、弾性係止片92が内面係止歯90を乗越える抵抗力が伝動軸74に及ぼされる。そして、かかる抵抗力が、第二乃至第四車68,70,72と出力車28によって増幅されて、出力部材30に伝達されることとなり、それによって、出力部材30の回転駆動、即ち、排水弁の返戻作動が遅くされる。
【0031】
また、出力部材30が初期位置から330度回転駆動せしめられると、可動接点板136の屈曲部140が大径部132に摺接した状態となり、スイッチ134がOFFになった信号がコントローラ144に入力されて、電気モータ24への給電が中止される。その後、排水弁が閉じた状態となり、出力部材30が初期位置に位置せしめられる。
【0032】
このような構造とされたモータ式駆動装置20においては、ワンウェイクラッチ機構86が、ロータピニオン80に噛合された1番歯車76と、2番歯車96に噛合された1番ピニオン78を備えた伝動軸74の間に介在せしめられていることから、排水弁の開作動時において、ワンウェイクラッチ機構86に作用せしめられる電気モータ24のトルクを小さくすることが出来るのであり、また、排水弁の閉作動時において、弾性係止片92が内面係止歯90を乗越える際の抵抗力を、減速歯車列26を構成する第二乃至第四車68,70,72および出力車28によって増幅して出力部材30に伝達せしめることが可能となり、それによって、排水弁の閉作動のスピードが抑えられ得て、排水弁が閉じる音を小さくすることが出来る。
【0033】
また、本実施形態では、排水弁の閉作動時において、排水弁に常時及ぼされる返戻付勢力によって回転駆動せしめられる出力部材30から減速歯車列26を通じて伝動軸74に及ぼされるの回転駆動力を、出力車28と減速歯車列26を構成する第二乃至第四車68,70,72によって小さくすることが可能となり、それによって、回転抵抗力を与えるワンウェイクラッチ機構86に及ぼされる外力が小さくされるのであり、ワンウェイクラッチ機構86に要求される強度が小さくされて部品の小型化も可能となる。
【0034】
さらに、本実施形態では、排水弁のみが駆動対象とされていることから、モータ式駆動装置20に要求される駆動力を小さくすることが可能となり、また、排水弁の返戻作動を遅くすることも出来るのである。
【0035】
また、図11及び12には、本発明の第二の実施形態としてのモータ式駆動装置145の要部が示されている。なお、以下の説明において、第一の実施形態と同様な構造とされた部材及び部位については、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付すことにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0036】
より詳細には、本実施形態のモータ式駆動装置145は、第一の実施形態のモータ式駆動装置(10)に比して、ワンウェイクラッチ機構146の構造が異なっている。かかるワンウェイクラッチ機構146は、伝動軸74に巻きつけられたコイルスプリング148を含んで構成されており、かかるコイルスプリング148の一方の端部は、1番歯車76の筒壁部88に形成された切欠150によって係止されている。そして、ロータ38が回転駆動せしめられると、ロータピニオン80に噛合された1番歯車76が、伝動軸74にコイルスプリング148を巻きつける方向に回転駆動せしめられて、1番歯車76と伝動軸74が一体的に回転せしめられることとなり、それによって、電気モータ24の回転駆動力が出力部材30に伝達されて、出力部材30が回転駆動せしめられることとなり、駆動対象が駆動変位せしめられる。また、駆動対象の返戻作動時には、電気モータ24の回転駆動力が伝達せしめられる1番歯車76の回転速度よりも出力部材30の回転駆動力が伝達される伝動軸74の回転速度の方が大きくなって、伝動軸74に巻き締められたコイルスプリング148を緩める方向に1番歯車76の伝動軸74に対する相対回転が生ぜしめられることとなり、かかる状態下において、伝動軸74には、コイルスプリング148の摺動抵抗が及ぼされるようになっている。
【0037】
従って、このような構造とされたモータ式駆動装置145においても、ワンウェイクラッチ機構146が、ロータピニオン80に噛合された1番歯車76と、2番歯車96に噛合された1番ピニオン78を備えた伝動軸74との間に介在せしめられていることから、第一の実施形態と同様な効果を得ることが出来る。
【0038】
また、図13及び14には、本発明の第三の実施形態としてのモータ式駆動装置151の要部が示されている。なお、以下の説明において、第一の実施形態と同様な構造とされた部材及び部位については、第一の実施形態と同一の符号を付すことにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0039】
より詳細には、本実施形態のモータ式駆動装置151は、第一の実施形態のモータ式駆動装置(10)に比して、ワンウェイクラッチ機構152の構造が異なっている。かかるワンウェイクラッチ機構152は、伝動軸74の軸方向下端部に設けられたガンギ車154と、1番歯車76の上面において一軸回りに揺動可能に配設されたアンクル156を含んで構成されている。ガンギ車154は、伝動軸74の軸方向下端部において中心軸回りに全周に亘って固定的に形成された複数の噛合歯によって構成されている。一方、アンクル156は、全体として略三日月形状を有しており、その周方向(長手方向)両端部には、一対の係止部としての一対の係止爪158,158が一体形成されている。そして、アンクル156は、周方向(長手方向)中央部分に形成された貫通孔160が1番歯車76の上面に突設された突起162に外挿されて、一軸回りで揺動可能な状態でガンギ車154の近くに配設されている。
【0040】
このような構造とされたワンウェイクラッチ機構152は、ロータ38が回転せしめられると、アンクル156の一方の係止爪158がガンギ車154の噛合歯に対して離脱不能に係止されて、伝動軸74と1番歯車76が一体的に回転駆動せしめられる。それによって、電気モータ24の回転駆動力が減速歯車列26を介して出力部材30に及ぼされて、出力部材30が回転駆動せしめられて、駆動対象が駆動変位せしめられることとなる。また、駆動対象の返戻作動時においては、電気モータ24の回転駆動力が伝達される1番歯車76の回転速度よりも出力部材30の回転駆動力が伝達される伝動軸74の回転速度の方が大きくなり、一方の係止爪158がガンギ車154の噛合歯に離脱不能に係止される方向と反対方向に、1番歯車76と伝動軸74の間で相対回転が生ぜしめられることとなる。そして、かかる相対回転時には、一対の係止爪158,158がガンギ車154の噛合歯に対して交互に係合と離脱を繰り返すことによって、アンクル156が揺動作動せしめられることとなり、かかるアンクル156の揺動作動に基づく回動抵抗が伝動軸74に及ぼされるようになっている。
【0041】
このような構造とされたモータ式駆動装置151においても、ワンウェイクラッチ機構152が、ロータピニオン80に噛合された1番歯車76と、2番歯車96に噛合された1番ピニオン78を備えた伝動軸74の間に介在せしめられていることから、第一の実施形態と同様な効果を得ることが出来る。
【0042】
以上、本発明の幾つかの実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0043】
例えば、前記第一の実施形態では、3端子構造のものに本発明を適用したものが示されていたが、電気モータ24への給電を制御する制御装置を別途設けることにより、本発明を、2端子構造のものに適用することも可能である。
【0044】
また、前記第一の実施形態では、電気モータ24として交流同期モータが採用されていたが、本発明において、採用される交流同期モータのコイルの数等の具体的構造は、かかる実施形態の記載等によって、何等、限定されるものではない。
【0045】
また、減速歯車列の構造や各歯車対の減速比の他、減速歯車列を構成する歯車の数等は、前記第一乃至第三の実施形態のものに限定されるものではない。
【0046】
加えて、前記第一乃至第三の実施形態では、本発明を洗濯機の排水弁の開閉のための駆動源に適用したものの一具体例を示したが、本発明は、その他、例えば、換気扇のシャッタの開閉のための駆動源や食洗機の排水弁の駆動源等に適用することも可能である。
【0047】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0048】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされたモータ式駆動装置においては、ロータピニオンに噛合された一番車と、二番車に噛合された一番ピニオンを備えた伝動軸との間にワンウェイ式クラッチ手段が介在せしめられていることから、駆動対象の往作動時において、電気モータの回転駆動力を回転式出力部材に及ぼす際に、ワンウェイ式クラッチ手段に作用せしめられるトルクを小さく抑えることが出来るのであり、また、駆動対象の復作動時において、ワンウェイ式クラッチ手段によって伝動軸に及ぼされる抵抗力を、減速歯車列で増幅して、回転式出力部材に大きな抵抗力として及ぼすことが出来るのであり、それによって、駆動対象の復作動時の速度を抑えることが可能となり、駆動対象の復作動完了時の作動音を小さくすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのモータ式駆動装置の組立説明図である。
【図2】図1に示されたモータ式駆動装置の平面図である。
【図3】図2におけるIII−III断面図である。
【図4】図1に示されたモータ式駆動装置の蓋体を取り外した状態を示す平面図である。
【図5】図1に示されたモータ式駆動装置の下面図である。
【図6】図1に示されたモータ式駆動装置の正面図である。
【図7】図1に示されたモータ式駆動装置の側面図である。
【図8】図1に示されたモータ式駆動装置に採用されているワンウェイクラッチ機構を示す平面図である。
【図9】図1に示されたモータ式駆動装置の回路図である。
【図10】図1に示されたモータ式駆動装置に採用されているスイッチの作動状態と出力部材の回転角度の関係を示す図である。
【図11】本発明の第二の実施形態としてのモータ式駆動装置の要部を示す断面図である。
【図12】図11に示されたモータ式駆動装置に採用されているワンウェイクラッチ機構を示す平面図である。
【図13】本発明の第三の実施形態としてのモータ式駆動装置の要部を示す断面図である。
【図14】図13に示されたモータ式駆動装置に採用されているワンウェイクラッチ機構を示す平面図である。
【図15】ワンウェイ式クラッチ手段が出力部材に設けられたモータ式駆動装置の一具体例を示す平面図である。
【符号の説明】
20 モータ式駆動装置
24 電気モータ
26 減速歯車列
28 出力車
30 出力部材
74 伝動軸
76 1番歯車
78 1番ピニオン
80 ロータピニオン
86 ワンウェイクラッチ機構
90 内面係止歯
92 弾性係止片
96 2番歯車
Claims (6)
- 通電により一方向だけに回転作動せしめられるロータピニオンを備えた電気モータと、
該電気モータのロータピニオンに噛合された減速歯車列と、
該減速歯車列を介して前記電気モータで回転駆動せしめられる出力軸と、
該出力軸に固設されて該出力軸の軸直角方向に離隔位置せしめられ、該出力軸と共に該出力軸の中心軸回りで一方向だけに回転駆動せしめられることにより、剛性の連結部材で連結せしめられた所定の駆動対象を、軸直角方向一方向に常時及ぼされる返戻付勢力に抗して往復作動せしめるものであって、下死点となる0度の回転位置から上死点となる180度の回転位置に至る回転領域で該駆動対象を初期位置から作動位置まで変位せしめ且つ該上死点を超えた位置から再び該下死点に至る回転領域で該駆動対象を該作動位置から該初期位置まで変位せしめる回転式出力部材と、
前記減速歯車列において、前記電気モータのロータピニオンに噛合された一番車と、二番車に噛合された一番ピニオンを一体的に有し該一番車と同一中心軸上で該一番車に対して相対回転可能に配された伝動軸との間に介在せしめられることにより、該一番車の該伝動軸に対する中心軸回りの相対回転を、前記回転式出力部材の回転駆動方向で阻止せしめる一方、それと反対方向で抵抗力を及ぼしつつ許容せしめ、以て、該回転式出力部材の前記下死点から前記上死点までの回転領域では該一番ピニオンを該一番車と一体回転させて該一番車から該二番車に回転駆動力を直結状態で伝達させる一方、該回転式出力部材の該上死点を超えた位置から再び該下死点に至る回転領域では前記返戻付勢力の及ぼされる該二番車が該一番車と同じ回転方向で該一番車を超えた速さで回転する作動を該一番車と該伝動軸との間に生ぜしめられる該抵抗力を該二番車に及ぼしつつ許容するワンウェイ式クラッチ手段とを、
有することを特徴とするモータ式駆動装置。 - 前記伝動軸に対してねじりコイルスプリングを外挿して接触状態で巻き付けると共に、該ねじりコイルスプリングの一方の端部を前記一番車に係止して、該一番車が該伝動軸に対して前記回転式出力部材の回転駆動方向に回転駆動せしめられた際に該ねじりコイルスプリングが該伝動軸の外周面に巻き締められるようにすることにより、前記ワンウェイ式クラッチ手段を構成した請求項1に記載のモータ式駆動装置。
- 前記一番車と前記伝動軸の何れか一方において噛合歯を中心軸回りの全周に亘って固定的に形成すると共に、それら一番車と伝動軸の他方において該噛合歯に対して弾性的に係止せしめられる係止片を形成して、該一番車が該伝動軸に対して前記回転式出力部材の回転駆動方向に回転駆動せしめられた際に該係止片が該噛合歯に対して離脱不能に係止されて、それら一番車と伝動軸の相対回転が阻止される一方、該一番車が該伝動軸に対して反対方向に回転駆動せしめられた際に、該係止片の該噛合歯に対する弾性的な離脱作用に基づく回動抵抗の作用の下で相対回転が許容されるようにすることにより、前記ワンウェイ式クラッチ手段を構成した請求項1に記載のモータ式駆動装置。
- 前記一番車と前記伝動軸の何れか一方において噛合歯を中心軸回りの全周に亘って固定的に形成すると共に、それら一番車と伝動軸の他方において該噛合歯に対して択一的に係止される一対の係止部を備えたアンクルを揺動可能に配設支持せしめて、該一番車が該伝動軸に対して前記回転式出力部材の回転駆動方向に回転駆動せしめられた際に該アンクルの一方の係止部が該噛合歯に対して離脱不能に係止されて、それら一番車と伝動軸の相対回転が阻止される一方、該一番車が該伝動軸に対して反対方向に回転駆動せしめられた際に、前記一対の係止部が該噛合歯に対して交互に係合と離脱を繰り返して該アンクルの揺動作動に基づく回動抵抗の作用の下で相対回転が許容されるようにすることにより、前記ワンウェイクラッチ手段を構成した請求項1に記載のモータ式駆動装置。
- 洗濯機や食洗機における貯水槽の排水弁を開閉操作せしめる請求項1乃至4の何れかに記載のモータ式駆動装置。
- 前記回転式出力部材が、前記排水弁による返戻付勢力の作用方向に対して周方向で半周に満たない弁開用の回転作動位置で停止されることにより、該排水弁を開状態に保持せしめるようになっている請求項5に記載のモータ式駆動装置。
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