JP4646395B2 - ガラス溶融処理用金属材料及びその製造方法 - Google Patents
ガラス溶融処理用金属材料及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4646395B2 JP4646395B2 JP2000385328A JP2000385328A JP4646395B2 JP 4646395 B2 JP4646395 B2 JP 4646395B2 JP 2000385328 A JP2000385328 A JP 2000385328A JP 2000385328 A JP2000385328 A JP 2000385328A JP 4646395 B2 JP4646395 B2 JP 4646395B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- platinum
- iridium
- rhodium
- alloy
- diffusion layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B5/00—Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
- C03B5/16—Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
- C03B5/167—Means for preventing damage to equipment, e.g. by molten glass, hot gases, batches
- C03B5/1672—Use of materials therefor
- C03B5/1675—Platinum group metals
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
- Chemically Coating (AREA)
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学ガラス、光ファイバーガラスその他の高性能ガラス(高品位ガラス)を溶融処理するガラス溶解槽や、この溶解槽に付随する攪拌機、ハンドル類等を製作するために使用するガラス溶融処理用金属材料及びその製造方法に係り、特に1000℃以上の高温域での耐熱材料として要求される化学的、物理的に極めて安定なガラス溶融処理用金属材料と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光学ガラスの進歩又環境問題等から使用するガラス材料の内、特に重金属類の使用が制限されている中で、より優れた高性能ガラス(高品位ガラス)が要求されるようになってきている。そのために、光学ガラス類を製造するに当り、その溶解温度がきわめて高くなっている。最近では1600℃以上での溶解が広く行われるようになってきている。
【0003】
そこで、従来においてはこの溶解のために極めて高価ではあるが、高温安定性で、しかも溶融ガラス中への溶解(剥離又は溶出された不純物の混入)が殆ど起らず、更には長期に亘り安定な白金合金が使われるようになっている。
即ち、白金合金は1500℃程度での使用においも化学的、物理的な面から極めて安定で、溶融ガラス中への溶出も殆ど無い材料であることは良く知られている。又、白金の場合は加工性がよいことから比較的に広範囲で使われる理由になっている。
但し、白金の場合は加熱により粒成長が起り易く、又、粒界からの破壊が起る等により変形が起り易いと言う問題がある。従って、この粒成長を制限するために白金中に酸化ジルコニウムの微少粒を添加したガラス専用の溶解容器用材料の開発が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし乍ら、この様な白金合金でも基本的には白金と同等の物理的並びに化学的な強度しか備えていないために、1500℃以下の使用では問題になることは殆ど無いが、この1500℃以上の使用では粒成長が起り易く、又、粒界からの破壊が起る等により変形が起り易くなり、結果として使用可能な装置寿命が短くなると言う問題がある。
【0005】
そのために、物理的強度が大きな白金にロジウムを加えた合金が一部では使用されているが、これは1550℃以上の高温域での使用が可能であり、安定性も飛躍的に向上するが、溶融ガラス中に鉛を含む場合、ロジウムが選択的に鉛と反応して合金を作り、この合金から抜け出てしまうと言う問題があるためにその使用は限られていた。又、材料自体が極めて高価であると言う問題があった。
【0006】
又、1550℃以上の高温域での安定性と言う点では、最近は融点が2400℃以上ときわめて高く、物理的、化学的にも安定なイリジウムが注目されている。
即ち、イリジウムは坩堝としてタンタル酸リチウム等の電子デバイス用単結晶の製造用等として広く使われていることは良く知られているところである。特に従来では困難と言われていたイリジウムも近年の加工技術の進歩により加工が可能となり、又、高温域での物理的な強度や化学的な耐食性を変えずに加工性を向上させた合金の開発によってより使い易くなっていると言う事実がある。
【0007】
ところで、イリジウムの場合、極めて安定とは言っても空気中や酸素気流中等の酸化性雰囲気中では酸化し易く、その酸化物(IrO3)は1060℃以上では揮発してしまうと言う問題が残されている。
即ち、イリジウムの揮発速度は、ロジウムや白金の数倍に達することが知られている。これを避けるために、従来ではイリジウムで例えばガラス溶解槽等の構造体(坩堝)を作り、この構造体の表面(槽内面)に白金箔を張り付けると言うことが行なわれている。
この様に白金箔を構造体の表面に設けることで、空気中又は酸素気流中等の酸化性雰囲気中でのイリジウム基材の耐酸化性を図る上では有効且つ安定ではあるが、大量の材料が必要となると共に、その製作においても実質的に2倍以上の手間が掛かるばかりか、価格的にも2倍以上と極めて高価になると言う問題がある。従って、その用途範囲は限られていた。
【0008】
そこで、従来ではイリジウムの表面に白金をメッキすると言う試みが行われているが、加熱、冷却によりイリジウムとの材料の違いによる熱膨張率の差から表面層が剥離することが多く、結果として実用性に欠けるものであった。
【0009】
又、接合性(密着性)の面で問題が無い場合でも白金族金属同士では相互拡散が比較的に起り易いために、イリジウムと白金との合金になってしまう。従って、初期の使用段階では問題が少ないものの、ある期間を経過すると相互拡散によりイリジウムが表面に出てきてイリジウム酸化物(IrO3)となるために揮発が増加し、結果として装置寿命が短くなると言う問題になる。
尚、溶融ガラスが接触している部分では問題は起らないが、空気との接触部分では酸化がイリジウムの酸化が顕著に起り、その酸化による消耗が加速される。
従って、従来では事実上、イリジウムを基材(主体)としたガラス溶解槽や、この溶解槽に付随する攪拌機、ハンドル類等の製造は極めて限られた用途範囲でしか使えないものであった。
【0010】
本発明はこの様な従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、1550℃以上の高温域で物理的、化学的にも最も安定な材料の一つとして知られているイリジウムの酸化を抑制する白金や白金合金からなる表面層のイリジウムに対する接合性が効果的に強化されて装置寿命の延命を図り、高い信頼性が得られるガラス溶融処理用金属材料と、その製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を達成するための手段】
課題を達成するために本発明は、イリジウム又はイリジウム基合金からなる基材の表面に、表面層の接合性を強化すると共に高温域での安定性を図る少なくとも白金とロジウムとの合金からなる中間拡散層を設け、該中間拡散層の少なくとも一部を酸化物とし、更にこの中間拡散層の表面を白金又は白金合金からなる前記表面層にて被覆してなることを要旨とするガラス溶融処理用金属材料である。又、本発明では中間拡散層を、特に白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金から形成することが望ましい。そして、上記ロジウムとしてロジウム樹脂酸塩、或いは有機ロジウム錯体を加えたロジウム化合物を使用することが望ましい。更に、白金合金としては白金に粒径0.05〜5μmの酸化ジルコニウムを分散混入させてなる微細混合物、又は、白金とロジウムとの合金に粒径0.05〜5μmの酸化ジルコニウムを分散混入させてなる微細混合物を使用することが望ましい。
【0012】
而して、本発明のガラス溶融処理用金属材料によれば、イリジウム又はイリジウム基合金からなる基材の表面に、表面層の接合性を強化する少なくとも白金とロジウム、特に望ましくは白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金からなる少なくとも一部に酸化物を有する中間拡散層を設け、その表面に白金や白金合金からなる表面層を設ける。即ち、イリジウム又はイリジウム基合金からなる基材表面との接合性を強化すると共に高温域での安定性を図る中間拡散層を介して当該表面を高温域での酸化消耗による揮発が少ない白金又は白金合金からなる表面層にて被覆してなることで、特に1550℃以上の高温域の空気中や酸素気流中等の酸化性雰囲気中に長時間晒されても化学的な耐食性を変えずに安定で物理的にも十分な機械的強度(耐久強度)を有し、しかも、中間拡散層に含まれているロジウム成分それ自体が高温域での物理耐性を与える。即ち、高温域の酸化性雰囲気中でのイリジウムの酸化揮発を防ぐことを強化する役目を成すことで、より一層安定性が増すことにより、更に長寿命な金属材料となる。
【0013】
又、本発明ではイリジウム又はイリジウム基合金からなる基材の表面に、少なくとも白金とロジウムとを含む塗布液を塗布した後、熱分解処理によって前記表面に少なくとも白金とロジウムとの合金で尚且つ少なくとも一部に酸化物を有する中間拡散層を形成し、且つ熱処理によってイリジウムと白金、ロジウムを相互拡散させた後、白金とロジウムとを含む塗布液を塗布して熱分解処理を行うことによって前記中間拡散層の表面に白金とロジウムとの合金からなる前記表面層を形成するようにしたことを要旨とするガラス溶融処理用金属材料の製造方法である。
又、本発明では上記中間拡散層を作る少なくとも白金とロジウムとを含む塗布液が、イリジウムをも含む塗布液であり、この塗布液の塗布とその熱分解処理とを複数回行った後に、熱処理によって相互拡散させることにより白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金からなる一部にロジウム酸化物とイリジウム中間拡散層を形成するようにしたことである。
又、上記中間拡散層を作るロジウムがロジウム化合物で、この化合物がロジウム樹脂酸塩である。
又、白金合金が白金と粒径0.05〜5μmの酸化ジルコニウムとの混合物からなる表面層であり、該表面層の形成するに当り、非塩化物白金塩とジルコニウム化合物ゾルとを含む塗布液を使用し、この塗布液を塗布した後の熱分解処理することにより、表面層を形成する。
又、上記熱分解処理条件としては特に限定されるものではないが、空気中400〜900℃の範囲で行うことが望ましく、特に望ましくは500〜700℃である。
【0014】
而して、本発明のガラス溶融処理用金属材料の製造法方によれば、イリジウム又はイリジウム基合金で作製した基材の表面に少なくとも白金とロジウムとを含む塗布液、特に白金、ロジウムとイリジウムを含む塗布液の塗布と空気中400〜900℃での熱分解処理を複数回繰り返すことによって前記基材の表面に白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金からなる中間拡散層を形成する。次に、このものを熱処理することによってイリジウムと白金、ロジウムとを相互拡散させると共にイリジウム、ロジウムの一部に酸化イリジウムと酸化ロジウムを生成する。これにより、イリジウム又はイリジウム基合金からなる基材の表面には少なくともイリジウム、ロジウムの一部に酸化イリジウム、酸化ロジウムを含む白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金からなる中間拡散層が形成される。
その後、白金又は白金合金を含む塗布液、特にこの時白金合金が白金と粒径0.05〜5μmの酸化ジルコニウムとの混合物からなる表面層であり、該表面層を形成するに当り、非塩化物白金塩とジルコニウム化合物ゾルとを含む塗布液を前記中間拡散層の表面に塗布する塗布と空気中400〜900℃での熱分解処理を複数回繰り返すことによって前記中間拡散層の表面に高温域での酸化による揮発が少ない白金と酸化ジルコニウムとの微細混合物からなる表面層を形成する。この時、中間拡散層のイリジウムの一部が酸化イリジウムになっていることから、このイリジウム酸化物の存在(部分)で表面層へのイリジウム並びに表面白金の中間拡散層及び基材イリジウムの拡散が抑制される。
これにより、白金合金が白金と粒径0.05〜5μmの酸化ジルコニウムとの混合物からなる表面層はその状態が保持されることとなることから、特に1550℃以上の高温域の空気中や酸素気流中に長時間晒されても化学的な耐食性を変えずに安定で物理的にも十分な機械的強度(耐久強度)を有し、しかも、中間拡散層に含まれているロジウム成分それ自体が高温域での物理耐性を与える。即ち、高温域の酸化性雰囲気中でのイリジウムの酸化揮発を防ぐことを強化する役目を成すことで、より一層安定性が増すことにより、更に長寿命な金属材料が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の具体例について説明する。
本発明において例えばガラス溶解槽を製作する場合には図1に例示したように、まず始めに基材となる本体(坩堝)等の構造体1をイリジウム金属で作る。この場合、溶融処理する光学ガラス、光ファイバーガラスその他の高性能ガラス(高品位ガラス)の溶解温度等の用途目的に応じて選択的にロジウムを含む等のイリジウム基合金を用いて構造体1を作ることもできる。
この様にイリジウム又はイリジウム基合金は用途目的によって任意に選択すればよいが、イリジウムやイリジウム基合金は例えば1000℃以上の高温域での使用において物理的、化学的に極めて安定な金属ではあるが、空気中や酸素気流中等の酸化成雰囲気中に晒された場合、表面が酸化すると共に酸化物である酸化イリジウムの蒸気圧が高いために、イリジウムの揮発が起り酸化消耗してしまうことから、この酸化消耗を防ぐためにイリジウムやイリジウム基合金から作製される構造体1の表面に白金、ロジウムとイリジウムとの合金からなる中間拡散層2を形成し、次にこの中間拡散層2の表面に酸化性雰囲気中での耐酸化性に優れた特性を有する白金からなる表面層3を形成することで、イリジウム又はイリジウム基合金からなる構造体1を保護強化する。
【0016】
即ち、本発明ではまずイリジウム又はイリジウム基合金からなる構造体1の表面を安定させるために、又、表面層3との接合性(密着性)をより良好に強化するために、更にはイリジウムと材質が異なる表面層3との材質上の熱膨張差を緩和して、たとえ急熱・急冷と言った過酷な温度変化に対しても表面層3の剥離が起らないようにするために、該表面層3と基材イリジウムとの間に白金とロジウムを含む塗布液を基材イリジウムの表面に塗布した後、熱分解処理、そして必要に応じて熱処理を行うことによって表面層3の基材イリジウムとの接合性を強化する中間拡散層2を設ける。
これにより、例えば1500℃に急熱された後、300℃位まで急冷されると言った急熱・急冷が繰り返し行なわれても表面層3の剥離が起らないようにする。
【0017】
中間拡散層2を作る塗布液としては特に限定されるものではないが、白金とロジウムを含む塗布液の被覆過程中に前記表面の酸化を防ぐために、尚且つ、ロジウムが酸化物ではなく、金属として析出させるために塗布液に塩素等のハロゲン元素を含ませないことが好ましく、ジニトロジアンミン白金水溶液のような白金以外の完全に揮発するような液を選択して使うことが望ましく、これにロジウム樹脂酸塩又は有機ロジウム錯体を加えた液を使用することが望ましい。
例えば、ジニトロジアンミン白金を水とイソプロピルアルコールとの混合溶液に溶解し、それにロジウムブチラートを添加した混合溶液を塗布液とし、この塗布液をイリジウム又はイリジウム基合金の表面に塗布し、乾燥処理した後400〜900℃程度により熱分解処理を行うことで、当該表面に白金からなる中間拡散層2を生成するものである。
尚、この時、これらの塗布液材料、溶媒は前述に限られるものではなく、ここで用いる塗布液はたとえ大気中で熱分解処理が行われても金属が析出するものであり、この時、より安定な中間拡散層2を生成するために、溶媒は前述に限られるものではなく、任意のものでも良いが、ここではたとえ空気中で熱分解処理されても金属が析出するものであり、熱分解処理を、酸素を断った窒素やアルゴンガス等の不活性雰囲気中又は水素等の還元性雰囲気中で行う場合には塩化物や硝酸塩溶液であっても良い。又、有機錯体であっても勿論良いものである。
【0018】
本発明において前述の中間拡散層2及び表面層3を生成(成膜)する熱分解処理を空気中400〜900℃の範囲で行うことが本発明を成立させる上で重要である。
その理由は、400℃以下では、確かに金属としての析出は起るが、結晶化が十分に進まず状態が不安定になるからである。即ち、この状態で析出させたものを後で長時間熱を加えて加熱してもなかなか安定なものとはなり難いと言うことがあるからであり、900℃を越えると、熱分解処理中の昇温、降温時の温度差が大きくなりすぎる。従って、この処理途中でも熱膨張、熱収縮の差から表面層3の剥離が起り易くなると言う問題になる。
又、熱プロセスが複雑になることも問題になるからである。尚、900℃を越える温度で必ずしもできないこともないが、手間が掛かる等の後処理が大変になると言う虞れがある。
従って、本発明においては中間拡散層2を作る白金とロジウムを含む塗布液を、イリジウム又はイリジウム基合金からなる構造体1の表面に塗布した後、そして、表面層3を作る後述の白金を含む塗布液を、中間拡散層2の表面に塗布した後の熱分解処理を空気中400〜900℃で行うことが問題を起すことなく、しかも、生産性良く行う上で重要であり、特に好ましくは500〜700℃である。
【0019】
上記中間拡散層2の形成に当っては、その厚さは必要に応じて任意に調整すれば良いが、この調整は塗布、熱分解処理の回数により行うことができる。通常は2〜5回程度が望ましい。
この様にしてイリジウム又はイリジウム基合金から作製した構造体1の表面に白金とロジウムとの合金からなる中間拡散層2を形成した後、これを熱拡散させて該表面の安定化を図る。
即ち、熱拡散により白金とロジウムとの合金からなる中間拡散層2中に基材イリジウムを拡散させて該中間拡散層2を白金、ロジウムとイリジウムとの三元系からなる合金とする。それにより、たとえ空気中や酸素気流中等の酸化成雰囲気中に直接晒されても酸化物の蒸気圧を低下することによって消耗を防ぐことができる。
この場合の熱拡散処理温度並びに雰囲気条件としては特に限定されるものではないが、500〜900℃程度で空気中で行うことが好ましい。
又、この処理時間においては条件によって異なるが、1〜10時間程度が好ましい。つまり、これによって白金、ロジウムとイリジウムとの三元合金からなる中間拡散層2を形成すると共にその表面のイリジウムとロジウムの一部を酸化物としてそれを表面に分散混入させることにより、このイリジウムとロジウムとの酸化物は障壁層となって当該表面に形成される表面層3のバルク内への拡散を抑え、それにより、イリジウムの酸化揮発を防ぐ酸化保護層としての役割を長期に亘って維持するようにすることができる。
【0020】
この様にしてイリジウム又はイリジウム基合金からなる構造体1の表面に中間拡散層2を形成した後に、その表面に高温域における空気中や酸素気流中での耐酸化性に優れた特性を有する白金からなる表面層3を形成するものであるが、この表面層3の形成は前述の中間拡散層2と同様の条件で行えば良い。この場合、表面層を形成する材料として白金に変えて例えば白金を含む塗布液にテトラブチルジルコネートのようなジルコニウム化合物を加えた塗布液を中間拡散層2の表面に塗布し、空気中400〜800℃で熱分解処理を行うことで、白金中に酸化ジルコニウムの分散層が形成された表面層3が中間拡散層2の表面に生成される。これにより、加熱使用時においても白金の結晶成長が抑制される結果となり、化学的、物理的な耐久強度が増すと言う効果が得られる。
【0021】
又、白金、ロジウムその他の金属元素を加えた合金とすることもできる。この場合も特に限定されるものではないが、より安定な表面層3を形成するために前述のように白金以外は樹脂酸塩や有機錯体を使用することで酸化を防ぐ。つまり、酸化物の生成を防ぐ必要があるからである。
【0022】
この様にして中間拡散層2の表面に、高温域における空気中や酸素気流中での耐酸化性に優れた特性を有する白金又は白金合金からなる表面層3を形成するものであるが、中間拡散層2との安定化のために1000℃程度で焼鈍することが有効である。この場合、白金又は白金合金からなる表面層3の厚さは特に限定されるものではないが、より安定なものにする場合には1〜5μm程度が好ましく、塗布、熱分解処理を5〜20回程度繰り返す。特に好ましくは5〜10回程度である。
【0023】
又、本発明においてはより安定な表面層3を形成するために前述の白金と酸化ジルコニウムとの微細混合物からなる表面層3の形成するに当り、非塩化物白金塩とジルコニウムゾルとを含む塗布液を使用することが望ましい。
【0024】
尚、イリジウムやイリジウム基合金からなる前述の構造体1の中間拡散層2や表面層3による被覆は空気中や酸素気流中に晒される構造体の表面部分のみに行うことも任意であり、これらは用途に応じて選択的に行うものである。又、予め構造体1を作り、その表面に形成するも、或いは板状のイリジウム又はイリジウム基合金基材の表面を中間拡散層2と表面層3とで前述の仕法により被覆した後に、該板状基材を曲げ加工等の適宜の加工手段により加工することで、表面層3を有するイリジウム又はイリジウム基合金からなる構造体1を製作するも良く、任意である。
【0025】
次に、本発明を実施例1乃至4によって更に具体的に説明する。
実施例1
厚さ0.2mmのイリジウム板を基材(以後、イリジウム基板と称する)とし、このイリジウム基板の表面に活性化のためにグラスビーズをメディアとしてブラストをかけ、希塩酸を用いて洗浄する洗浄処理を行う。
次に、このイリジウム基板の表面に、ジニトロジアンミン白金をモノイソプロパールアミンと脱イオンの混合液に加熱溶解し、更にイソプロピルアルコールを加えた溶液にトリブチルロジメートのブチアルコールを混合した混合溶液を塗布液として塗布した。尚、この時のロジウム量を白金の10モル%とし、イリジウム基材の表面に塗布し、これを空気中500℃で10分間熱分解処理を行った。この塗布と熱分解処理とを3回繰り返すことで、白金とロジウムの合計量にして4g/m2の被覆を行い。これを800℃の空気中で3時間熱処理(拡散処理)を行った。すると、白金、ロジウムと基材イリジウムが相互拡散すると共に表面に酸化イリジウムと酸化ロジウムからなる中間拡散層が生成された。この時、中間拡散層の表面は黒色であった。
次に、中間拡散層の表面にジニトロジアンミン白金溶液を塗布した後、空気中600℃で10分間熱分解処理を行った。この塗布と熱分解処理とを5回繰り返すことで、白金量にして5g/m2になるように調整した。これにより、白金からなる表面層を有する金属材料を作製した。
【0026】
この様にして作製した金属材料と同時に作った試料について以下の評価を行った。
この試料を1600℃の高温域に1時間保持した後に空冷によって5分間で300℃まで降下させ、更に再加熱によって1600℃まで上昇させる急熱・急冷による耐久強度試験を行った。すると、この急熱・急冷を10回繰り返した後に、顕微鏡で観察して見たところ、表面層の剥離は全く認められず、又、エックス線回折で調べて見たところ、表面層への基材イリジウムの拡散も全く認められなかった。
【0027】
比較例1
前述の実施例1と同様にしてイリジウム基板の表面に白金からなる表面層を直接設けて作製した金属材料の試料を実施例1と同様の条件にて急熱・急冷を繰り返したところ、6回目で一部の表面層に剥離が起り、又、イリジウムの拡散が認められた。
【0028】
実施例2
実施例1と同様にして準備処理したイリジウム基板の表面に白金:ロジウム:イリジウム=70:15:15からなる中間拡散層を設けた。この際、塗布液は実施例1と同様の条件にて作製し、これに大研化学(株)社製のイリジウム樹脂酸塩のブチルアルコール溶液を加えた混合溶液を作り、この混合溶液をブラストによる前処理を行ったイリジウム基板の表面に塗布し、空気中500℃で熱分解処理を行った。この塗布と熱分解処理とを3回繰り返すことで、白金、ロジウムとイリジウムとからなる中間拡散層(合金層)をイリジウム基板の表面に形成した。この時、エックス線回折により調べてみたところ中間拡散層には僅かではあるが酸化イリジウムの存在が認められた。そして、これを750℃の空気中で熱処理(拡散処理)を行った。これについて、EPMA分析を行った結果、中間拡散層の表面組成は白金:ロジウム:イリジウム=52:11:37の割合(%)であることが分かった。尚、この時の表面は黒色となり酸化物になっていることが分かった。
そして、この白金、ロジウム、イリジウムとの三元合金からなる中間拡散層の表面に実施例1と同様にして白金からなる表面層を、白金量にして5g/m2になるように調整して作った塗布液を塗布することで形成した。これにより、白金からなる表面層を有する金属材料を作製した。尚、処理条件としては空気中350℃に設定した以外は実施例1と同様である。
【0029】
この様にして作製した金属材料と同時に作った試料について実施例1と同様の試験条件により急熱・急冷を繰り返す評価を行った。すると、急熱・急冷を10回繰り返した後に、顕微鏡で観察して見たところ、表面層の剥離は全く認められなかった。又、この試料について1600℃で30時間加熱した後に、エックス線回折により調べて見たところ、表面層への基材イリジウムの拡散も全く認められなかった。
【0030】
実施例3
実施例1と同様に白金とロジウムからなる中間拡散層をイリジウム基板の表面に形成した後、この中間拡散層の表面に白金中に白金量が10%に相当するジルコニウム塩を加えた。
即ち、実施例1と同様にジニトロジアンミン白金にテトラブチルジルコネートをブチルアルコールに溶解した溶液を加えた塗布液を中間拡散層の表面に塗布した後、空気中600℃で10分間熱分解処理を行った。この塗布と熱分解処理とを5回繰り返すことで、白金からなる表面層を有する金属材料を作製した。
【0031】
この様にして作製した金属材料と同時に作った試料についてエックス回折で観察して見たところみたところ、表面層が白金と酸化ジルコニウムとの混合物からなることが分かった。
又、この試料について1600℃で20時間の連続加熱を行った後に、顕微鏡で観察して見たところ、表面層には全く剥離が起らず、又、その表面層の変化も全く見られなかった。
【0032】
実施例4
イリジウムに15wt%ロジウムと2wt%ルテニウムを含有する厚さ mmのイリジウム基合金板を基材(以後、イリジウム合金基板と称する)とし、このイリジウム合金基板の表面に前述の実施例1と同様の処理条件によって白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金からなる中間拡散層を形成した。その後、空気中850℃で4時間保持して中間拡散層の熱分解処理(拡散処理)を行った。これについて、エックス線回折で調べてみたところ、中間拡散層の表面は灰黒色となり、拡散したイリジウムとロジウムの一部が酸化物となっていることが分かった。尚、この時、中間拡散層の表面組成は白金:イリジウム=65:35であり、又僅かではあるがロジウムの存在が認められた。
そして、この中間拡散層の表面に実施例3と同様の処理条件にて白金と酸化ジルコニウムとの微細混合物からなる表面層を形成した。但し、表面層の形成は空気中750℃で20分間の熱分解処理を行った。この塗布と熱分解処理とを5回繰り返すことで、白金量にして5g/m2になるように調整した表面層にて被覆を行った。これにより、白金と酸化ジルコニウムとの微細混合物からなる表面層を有する金属材料を作製した。
【0033】
この様にして作製した金属材料と同時に作った試料について1600℃で溶融したガラス中に、その半分が空気中に露出するように浸漬させて5時間保持した後、取り出して空冷によって急冷する操作を20回繰り返した後に、顕微鏡で観察して見たところ、表面層の剥離は全く認められなかった。又、重量変化も全く無かったことから溶出はないものと考えられる。
又、蛍光エックス線によって表面層中のイリジウム含有量を調べて見たところ、試験前と全く変わらなかったことから表面層へのイリジウムの拡散も全く無いものと考えられる。
【0034】
【発明の効果】
本発明のガラス溶融処理用金属材料及びその製造方法は叙上の如く構成してなることから下記の作用効果を奏する。
▲1▼.本発明によれば、イリジウム又はイリジウム基合金からなる基材の表面に、該基材と白金又は白金合金からなる表面層との接合性を強化すると共に高温域での安定性を図る例えば白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金からなる中間拡散層を設けてこの拡散層の表面を前記表面層にて被覆してなる。即ち、表面層の基材表面に対する接合性と高温域の化学的、物理的な安定性とを中間拡散層の存在による相互拡散より強化することで、1500℃に1時間保持された後に5分間で300℃まで急冷降下される過酷な使用においても基材と表面層との材質の違いによる熱膨張差は中間拡散層により緩和される。
従って、表面層の基材との接合性と高温域での安定性が白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金からなる中間拡散層によって効果的に強化された高い信頼性と長寿命が期待し得る。特に、中間拡散層に含まれているロジウム成分それ自体が高温域での物理耐性を与える。即ち、高温域の酸化性雰囲気中でのイリジウムの酸化揮発を防ぐことを強化する役目を成すことで、より一層安定性が増すことにより、更に長寿命が期待し得るガラス溶融処理用金属材料を提供することができる。
【0035】
▲2▼.又、イリジウム又はイリジウム基合金からなる基材の表面に、一部を酸化物とする例えば白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金からなる中間拡散層を設け、その表面に白金又は白金合金からなる表面層を設けてなる。即ち、中間拡散層の一部又はその表面にイリジウムとロジウムの一部を酸化物として分散存在させることによって、このイリジウムとロジウムの酸化物が障害層となって当該最表面の白金又は白金合金からなる表面層への基材イリジウムの拡散を抑えることができる。
これにより、表面層は基材イリジウムの酸化揮発を防ぐ酸化保護層としての役割を長期に亘って維持することとなることから、特に1550℃以上の高温域の酸化性雰囲気中に長時間晒されても化学的な耐食性を変えずに安定で物理的にも十分な機械的強度(耐久強度)を有し、しかも、酸化消耗が極めて少ない長期使用に亘ってより安定で長寿命が期待できるガラス溶融処理用金属材料を提供することができる。
【0036】
▲3▼.本発明によれば、イリジウム又はイリジウム基合金で作製した基材の表面に、例えば白金、ロジウムとイリジウムを含む塗布液の塗布と空気中400〜800℃での熱分解処理を複数回繰り返すことによって前記基材の表面に白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金からなる中間拡散層を形成した後、熱処理することによってイリジウムと白金、ロジウムとを相互拡散させると共に中間拡散層の一部又はその表面にイリジウムとロジウムの一部を酸化物として分散型に存在させる。即ち、イリジウム又はイリジウム基合金からなる基材の表面には少なくとも一部又は表面にイリジウムとロジウムとの酸化物を分散混合した白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金からなる中間拡散層が形成される。
そして、この中間拡散層の表面に白金又は白金合金を含む塗布液の塗布と空気中での熱分解処理を複数回繰り返すことによって中間拡散層の表面に白金又は白金合金からなる表面層を形成する。この時、中間拡散層の一部又は表面がイリジウムとロジウムの酸化物になっていることから、この酸化物の存在で白金又は白金合金からなる表面層への基材イリジウムの拡散が抑制される。
従って、白金又は白金合金からなる表面層はその状態が保持され、基材イリジウムの酸化揮発を防ぐ酸化保護層としての役割を長期に亘って維持することとなることから、特に1550℃以上の高温域の空気中や酸素気流中に長時間から晒されても化学的な耐食性を変えずに安定で物理的にも十分な機械的強度(耐久強度)を有し、しかも、酸化消耗が極めて少ない長期使用に亘ってより安定で長寿命が期待できる。特に、中間拡散層に含まれているロジウム成分それ自体が高温域での物理耐性を与える。即ち、高温域の酸化性雰囲気中でのイリジウムの酸化揮発を防ぐことを強化する役目を成すことで、より一層安定性が増すことにより、更に長寿命なガラス溶融処理用金属材料を製造することができる。
【0037】
従って、本発明によれば、1550℃以上の高温域での物理的、化学的にも最も安定な材料の一つとして知られているイリジウムを主体とした構造体でありながら酸化性雰囲気中に長時間晒されても酸化する虞れがない酸化防止を図った上で、表面層の接合性が白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金からなる中間拡散層により効果的に強化されたガラス溶解層等を製作することができて装置寿命の延命を図り、高い信頼性が得られるガラス溶融処理用金属材料と、その製造方法を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ガラス溶融処理用金属材料の実施の一例を示した部分断面図
【符号の説明】
1:構造体(基材) 2:中間拡散層
3:表面層
Claims (9)
- イリジウム又はイリジウム基合金からなる基材の表面に、表面層の接合性を強化する少なくとも白金とロジウムとの合金からなる中間拡散層を設け、該中間拡散層の少なくとも一部を酸化物とし、更にこの中間拡散層の表面を白金又は白金合金からなる前記表面層にて被覆してなることを特徴とするガラス溶融処理用金属材料。
- 前記中間拡散層が、白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金からなることを特徴とする請求項1記載のガラス用溶融金属材料。
- 前記白金合金が、白金に粒径0.05〜5μmの酸化ジルコニウムを分散混入させてなることを特徴とする請求項1記載のガラス溶融処理用金属材料。
- 前記白金合金が、白金とロジウムとの合金に粒径0.05〜5μmの酸化ジルコニウムを分散混入させてなることを特徴とする請求項1記載のガラス溶融処理用金属材料。
- イリジウム又はイリジウム基合金からなる基材の表面に、少なくとも白金とロジウムとを含む塗布液を塗布した後、熱分解処理によって前記表面に少なくとも白金とロジウムとの合金で尚且つ少なくとも一部に酸化物を有する中間拡散層を形成し、且つ熱処理によってイリジウムと白金、ロジウムを相互拡散させた後、白金又は白金合金を含む塗布液を塗布して熱分解処理を行うことによって前記中間拡散層の表面に白金又は白金合金とからなる表面層を形成するようにしたことを特徴とするガラス溶融処理用金属材料の製造方法。
- 前記少なくとも白金とロジウムとを含む塗布液が、イリジウムをも含む塗布液であり、この塗布液の塗布とその熱分解処理とを複数回行った後に、熱処理によって相互拡散させることにより白金、ロジウムとイリジウムとの三元系合金からなる中間拡散層を形成するようにしたことを特徴とする請求項5記載のガラス溶融処理用金属材料の製造方法。
- 前記ロジウムがロジウム化合物であり、このロジウム化合物がロジウム樹脂酸塩であることを特徴とする請求項5又は6記載のガラス溶融処理用金属材料の製造方法。
- 前記白金合金が白金と粒径0.05〜5μmの酸化ジルコニウムとの混合物からなる表面層であり、該表面層を形成するに当り、非塩化物白金塩とジルコニウム化合物ゾルとを含む塗布液を使用し、この塗布液を塗布した後に熱分解処理を行うことにより表面層を形成するようにしたことを特徴とする請求項5記載のガラス溶融処理用金属材料の製造方法。
- 前記中間拡散層及び表面層を形成する熱分解処理を、空気中400〜900℃で行うことを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれか1項記載のガラス溶融処理用金属材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000385328A JP4646395B2 (ja) | 2000-12-19 | 2000-12-19 | ガラス溶融処理用金属材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000385328A JP4646395B2 (ja) | 2000-12-19 | 2000-12-19 | ガラス溶融処理用金属材料及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002180268A JP2002180268A (ja) | 2002-06-26 |
JP4646395B2 true JP4646395B2 (ja) | 2011-03-09 |
Family
ID=18852612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000385328A Expired - Fee Related JP4646395B2 (ja) | 2000-12-19 | 2000-12-19 | ガラス溶融処理用金属材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4646395B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006003531A1 (de) * | 2006-01-24 | 2007-08-02 | Schott Ag | Verfahren und Vorrichtung zum blasenfreien Transportieren, Homogenisieren und Konditionieren von geschmolzenem Glas |
US20080057275A1 (en) * | 2006-08-31 | 2008-03-06 | Paul Richard Grzesik | Method and apparatus for minimizing oxidation pitting of refractory metal vessels |
US20100218855A1 (en) * | 2007-10-05 | 2010-09-02 | Duncan Roy Coupland | Metal protection |
JP5326329B2 (ja) * | 2008-04-03 | 2013-10-30 | 旭硝子株式会社 | 白金構造体およびその製造方法 |
JP2011037244A (ja) * | 2009-08-18 | 2011-02-24 | Furuya Kinzoku:Kk | 複合構造体及びその製造方法 |
JP2011051858A (ja) * | 2009-09-04 | 2011-03-17 | Furuya Kinzoku:Kk | ガラス融液の均質化方法及びガラス溶融装置用部品 |
JP5796731B2 (ja) * | 2011-03-02 | 2015-10-21 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス物品製造装置及びガラス物品製造方法 |
KR102288421B1 (ko) * | 2013-10-18 | 2021-08-11 | 코닝 인코포레이티드 | 유리 제조 기기 및 그 방법 |
JP6275533B2 (ja) * | 2014-04-11 | 2018-02-07 | 株式会社フルヤ金属 | ガラス溶解用スターラー及びガラス溶解炉 |
JP6051239B2 (ja) * | 2015-01-27 | 2016-12-27 | 株式会社フルヤ金属 | ガラス製造装置の成形部 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002167674A (ja) * | 2000-11-29 | 2002-06-11 | Furuya Kinzoku:Kk | ガラス溶融処理用金属材料及びその製造方法 |
-
2000
- 2000-12-19 JP JP2000385328A patent/JP4646395B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002167674A (ja) * | 2000-11-29 | 2002-06-11 | Furuya Kinzoku:Kk | ガラス溶融処理用金属材料及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002180268A (ja) | 2002-06-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4588868B2 (ja) | ガラス溶融処理用金属材料及びその製造方法 | |
JP4646395B2 (ja) | ガラス溶融処理用金属材料及びその製造方法 | |
EP1559801B1 (en) | Metallic material for electronic part, electronic part, electronic equipment, method of working metallic material, process for producing electronic part and electronic optical part | |
TWI624357B (zh) | 熔合金屬奈米結構網絡、具有還原劑之熔合溶液及形成金屬網絡的方法 | |
JP2006164961A (ja) | 積層型透明電極層の製造方法及びこの方法に使用する積層型透明電極形成用の積層体 | |
WO2019109752A1 (zh) | 一种钨铼热电偶高温抗氧化涂层及其应用 | |
RU2761278C2 (ru) | Закаляемые покрытия с алмазоподобным углеродом | |
JP2010138418A (ja) | 白金イリジウム合金及びその製造方法 | |
CN104540777B (zh) | 用于形成透明导电膜的核-壳纳米颗粒及使用其的透明导电膜的制造方法 | |
JP4022891B2 (ja) | 配線膜用Al合金膜および配線膜形成用スパッタリングターゲット材 | |
KR101400899B1 (ko) | 스텐레스 스틸을 스핀코팅법을 이용하여 산화 그래핀 또는 환원된 산화 그래핀으로 코팅하는 방법 및 이에 의한 산화 그래핀 또는 환원된 산화 그래핀이 코팅된 스텐레스 스틸 | |
EP2617860B1 (en) | Alloy material for high temperature service having excellent oxidation resistance properties, and process for production thereof | |
TWI527912B (zh) | An Ag alloy film for a reflective electrode or a wiring electrode, a reflective electrode or a wiring electrode, and an Ag alloy sputtering target | |
US20080311414A1 (en) | Method of forming thin metal film and thin metal film manufactured by the forming method | |
JP3304541B2 (ja) | オーミック電極の形成方法 | |
EP0567867A2 (en) | Oxidation-resistant compound of Cu3Si and fabrication thereof | |
JP3536531B2 (ja) | TiAl系合金部品及びその製造方法 | |
JP4264397B2 (ja) | フラットパネルディスプレイ用Ag基合金配線電極膜およびAg基合金スパッタリングターゲット、並びにフラットパネルディスプレイ | |
JP2010146995A (ja) | 透明導電性シートの製造方法 | |
JP6908164B2 (ja) | Ag合金膜 | |
JP6908163B2 (ja) | Ag合金スパッタリングターゲット | |
US20050148255A1 (en) | Platinum metal based article for high temperature applications | |
KR101735999B1 (ko) | 이중구조 산화주석 박막 및 이의 제조 방법 | |
JPH05299156A (ja) | 高融点金属ヒーターとその製造方法 | |
CN114761608A (zh) | Ag合金膜及Ag合金溅射靶 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071207 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20071207 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100907 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101018 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101109 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20101207 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131217 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |