JP4646355B2 - 生分解性樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は生分解性を有し、緩衝材、トレー等として実用上十分な物性を保持した生分解性樹脂発泡体の製造方法に関する。さらに詳しくは、澱粉を含む生分解性ポリマーをベースとし、水発泡成形により製造する生分解性樹脂発泡体の製造方法に関する。
【0002】
なお「DS(Degree of Substiution)」(置換度)は、誘導体のエステル化、エーテル化度を表す。グルコース残基1個当たりの置換水酸基の平均値である。すべて入ればDS=3、グルコース100個に1個の置換であればDS0.01、高置換度はDS2以上を便宜上、意味する。(二國二郎監「澱粉科学ハンドブック」(1977)朝倉書店 、p497〜498参照)
また、「多糖類固形分」とは、無水固形分(水分0wt%)を意味し、「水分」とは、湿量(含水状態)基準における水含有率(百分率)のことである。
【0003】
【背景技術】
使用済プラスチック製品の処理については近年大きな社会問題となっている。特に、発泡製品、すなわち発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ウレタン等を用いたトレー、カップ、緩衝材等は廃棄処理問題の解決策として生分解性素材での代替が希求されている。
【0004】
本発明は、上記にかんがみて、実用的な生分解性発泡体を容易に成形することができる新規な生分解性樹脂発泡体の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、下記製造方法を用いて水発泡成形した発泡体は、優れた生分解性、熱水分散溶解性、寸法安定性を有していることを見いだし、本発明に想到した。
【0006】
生分解性ポリマーをベースとする生分解性樹脂組成物を用いて水発泡成形により生分解性樹脂発泡体を製造する方法において、
前記生分解性ポリマーが、水不溶性で熱可塑化可能な母材ポリマーと、水溶性で可塑化後脱水により剛直化可能な多糖類とからなり、
前記母材ポリマーと前記多糖類の重量比率が、前者/後者=30/70〜85/15であるとともに、
前記母材ポリマーが、有機酸のエステル澱粉と生分解性ポリエステルとからなり、前記母材ポリマー中における前記エステル澱粉の含有率が55〜95wt%であり、前記エステル澱粉が、置換度(DS)1.0〜2.5の有機酸のエステル澱粉であり、また、
前記多糖類が、澱粉類であるものとし、
該生分解性樹脂組成物を可塑化温度以上に加熱・混練後、造粒するペレット調製工程、該ペレット材料を所定水分まで含水させるペレット含水工程、該含水成形材料を、密閉加圧空間内で加熱混練して可塑化後、前記密閉加圧空間から大気圧下に附形放出する発泡体附形工程、を経て前記水発泡成形を行なうことを特徴とする。
【0009】
さらに、エステル澱粉を、同一澱粉分子の反応性水酸基の水素が、短鎖アシル基及び長鎖アシル基で置換されてなり、長鎖アシル基及び短鎖アシル基の各置換度が調製されて可塑剤レスでも熱可塑化して成形加工可能とされているものとすることが、母材ポリマー中におけるエステル澱粉(澱粉置換体)の含有比率を高くすることが容易となる。
【0010】
上記澱粉エステルを使用する場合においては、副生分解性ポリマーとして、ポリカプロラクトン、ポリアルキレンカルボキシレート、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチルバリレートの中から単独又は2種以上選択される生分解性ポリエステルを使用することが澱粉エステルとの混和性にすぐれており、発泡体に実用強度を確実に得易い。
【0011】
【手段の詳細な説明】
A.本発明の製造方法に使用する生分解性樹脂組成物は、澱粉を含む生分解性ポリマーをベースとし、水発泡成形に使用される生分解性樹脂組成物である。
【0012】
ここで、水発泡成形とは、発泡剤として水を使用し、押出バレルや射出バレル等の密閉加圧空間内で含水させた樹脂組成物(成形材料)を加熱・混練して可塑化したものを大気圧下に移行させて発泡体を得る成形法を言う。発泡体が得られる理由は、下記の如くであると推定される。
【0013】
樹脂材料中の加圧・加熱下にあった水分子が常温・大気圧下におかれるため、爆発的に気化(突沸)すると同時に大気中に逸散しようとする。該各部位に均一分散されている水の突沸作用で気泡が発生するとともに、突沸後の水は略分子の大きさ(nm単位:水素結合が破壊された状態)となっているため隔壁(水分子を透過させる微小隙間はある)を経て外部へ一気に逸散する。そして、外部へ出た各水分子は凝集して水蒸気化する。また、成形体の外表面は水の突沸により一時的に気泡が発生するが、外気温により冷却されるためスキン(表皮層)が形成される。 通常、附形するために押出ダイ等の附形空間を経て大気圧下に放出、ないし、射出成形、ブロー成形及びトランスファの如く、大気圧下の附形空間に放出して所定形状の成形体とする。
【0014】
B.本発明は、上記構成において、生分解性ポリマーが、実質的に水不溶性で熱可塑化可能な母材ポリマーと、実質的に水溶性で可塑化(溶融化)後脱水により剛直化(硬化)可能な多糖類とからなり、母材ポリマーが澱粉置換体を必須成分とする。
【0015】
ここで、上記可塑化(溶融化)とは、澱粉(スターチ)における糊化(ゲル化)を含む広い概念で、通常、可塑剤(ゲル化剤)として水を添加後、加熱により行なう。ゲル化剤は、多糖類の水素結合を破壊する媒体、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、液体アンモニア、アルカリ溶液、ロダン酸ナトリウム溶液等であってもよい。
【0016】
(1) 母材ポリマーにおける澱粉置換体は、熱可塑化可能で実質的に水不溶性であれば、特に限定されず、澱粉の反応性水酸基がエステル置換(有機酸、無機酸の、さらには、グラフト置換体を含む。)、エーテル置換(グラフト置換体を含む。)等、任意である。
【0017】
これらの内で有機酸のエステル澱粉が望ましい。エステル澱粉は、澱粉誘導体の内で、熱可塑化可能で水不溶性の生分解性ポリマーを調製し易いためである。通常、エステル化可能な炭素数(アシル基の)範囲2〜22で、発泡体の要求特性に応じて適宜選択できる。一般的に炭素数が大きい程、融点が低下して、柔軟性、伸張性、耐水性が得易く、逆に、炭素数が小さい程、剛性、硬度が得易い。
炭素数が大きい程、澱粉の結晶性が阻害されるためと推定される。
【0018】
また、エステル澱粉の置換度は、DS:1.0以上、望ましくは1.5〜2.95、さらに望ましくは1.8〜2.5とする。
【0019】
澱粉置換体のDSが小さすぎると、所要の耐水性(水不溶性:疎水性)及び熱可塑性を得難い。DSが高すぎると、耐水性は得られるが、組成及び発泡において母材ポリマーの可塑化粘度が低下し、多糖類の硬化(剛直化)作用とのバランスが崩れ、発泡体に均質性を確保し難い。
【0020】
エステル澱粉としては、特許第2939586号公報において、本発明者らが提案した下記構成のものが好適に使用できる。後述の可塑剤を無配合の組成物処方とできる。特に、可塑剤を無配合としたときは、可塑剤設計及び可塑剤ブリードの問題を考慮する必要がなくなる。
【0021】
「同一澱粉分子の反応性水酸基の水素が、炭素数2〜4のアシル基(以下「短鎖アシル基」という。)及び炭素数6〜18のアシル基(以下「長鎖アシル基」という。)で置換されてなり、長鎖アシル基及び短鎖アシル基の各置換度が調製されて可塑剤レスでも熱可塑化して成形加工可能とされている。」
上記エステル澱粉の原料澱粉としては、▲1▼コーンスターチ、ハイアミロースコーンスターチ、コムギ澱粉、米澱粉、サゴ澱粉等の地上澱粉、▲2▼馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉等の地下澱粉、及び▲3▼それらの澱粉の低度エステル化・エーテル化、架橋、酸化、酸処理、デキストリン化、α化(pregelatinization)された化工澱粉を使用できる。
【0022】
そして、エステル澱粉の対応有機酸としては、下記のようなものを挙げることができる。なお、酸名の後の括弧内は炭素数である。
【0023】
▲1▼酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、吉草酸(C5)、カプロン酸(C6)、カプリル酸(C8)、カプリン酸(C10)、ラウリン酸(C12)、ミリスチン酸(C14)、パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)、アラキン酸(C20)、ベヘン酸(C22)、さらには、一般式R1 (R2 )(R3 )CCOOH(ただし、R1 、R2 、R3 はすべてアルキル基でこれらの合計炭素数は4〜16である。)で示される分岐飽和脂肪族カルボン酸等の飽和カルボン酸
▲2▼アクリル酸(C3)、クロトン酸(C4)、イソクロトン酸(C4)、オレイン酸(C18)、等の不飽和カルボン酸
▲3▼安息香酸(C7)、フタル酸(C8)、テレフタル酸(C8)等の芳香族モノ・ジカルボン酸
▲4▼マロン酸(C3)、コハク酸(C4)、マレイン酸(C4)、フマル酸(C4)等の飽和・不飽和ジカルボン酸
▲5▼乳酸(C3)、リンゴ酸(C4)、酒石酸(C4)等のヒドロキシカルボン酸、
▲6▼ε−カプロラクトン(C6)、γ−カプリロラクトン(C8)、γ−ラウロラクトン(C12)、γ−ステアロラクトン(C18)さらには、一般式(CH2n COO (ただしn=5〜17)で示される大環状ラクトン等の環状エステル(カプロラクトン類)
▲7▼ 下記式で示されるアルキレンケテンダイマー(ただし、R:炭素数5〜17のアルキル基、アルキレン基、アリール基及びそれらの誘導体基)
【0024】
【化1】
Figure 0004646355
【0025】
(2) 上記多糖類は、澱粉置換体(澱粉エステル)と相乗して発泡体における骨格保持(形態保持・補強)作用を奏する。すなわち、発泡体の成形後における後収縮・崩壊を防止して、実用的な機械的特性を有する発泡体の成形を可能とする。特に、多糖類は、水の逸散により剛直化(硬化)し易いため、澱粉エステルの基材とする場合好適である。
【0026】
多糖類としては、実質的に水溶性で可塑化(溶融化)後脱水化により剛直化(硬化)するものであれば、特に限定されない。例えば、下記各多糖類を使用できるが、澱粉類(未変性澱粉とともにわずかに変性された化工澱粉を含む。)を使用することが望ましい。澱粉類は水存在下、加熱することで容易に糊状になり、またエステル澱粉との混和性に優れているため、発泡成形において収縮することなく高発泡体を得るのに好適である。
【0027】
1)澱粉類
・コーンスターチ、小麦澱粉等の地上茎未変性澱粉、
・タピオカ、馬鈴薯澱粉等の地下茎未変性澱粉、
・各地上茎、地下茎澱粉の低度エステル化、低度エーテル化された澱粉、その他、わずかに架橋、酸化、酸処理、デキストリン化、α化された化工澱粉
)海藻多糖類寒天、アルギン酸、カラーギナン等
)微生物多糖類プルラン、デキストラン、キサンタンガム等
)その他の植物性多糖類マンナン、アラビアガム、グアガム、トラガントガム、ローカストビンガム、タマリンド等。
【0028】
(3) 本発明は、母材ポリマーとして、澱粉置換体に加えて、澱粉置換体以外の生分解性ポリマー(副母材ポリマー)を使用することができる。該副母材ポリマーは、澱粉置換体と混和可能で可塑化作用を担うものが望ましい。
【0029】
当該副母材ポリマーとしては、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、エステル化又はエーテル化セルロース、ポリエステルアミド、ポリエステルカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリアミノ酸、蛋白(グルテン、ツェイン等)、キチン、キトサン類等の生分解性を有する樹脂の中から単独、又は複数選択して使用することができる。
【0030】
特に、澱粉置換体として、エステル澱粉を使用する場合、ポリカプロラクトン、ポリアルキレンカルボキシレート、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチルバリレートから一種、又は二種以上選択されるポリエステルとすることが望ましい。
【0031】
上記ポリエステルはエステル澱粉との混和性に優れ、可塑化作用を発揮し易い上、耐熱性、柔軟性等、発泡体を形成する材料としての総合的物性において優れている。
【0032】
(4) 上記生分解性ポリマーの母材ポリマーと多糖類の比率、及び、澱粉置換体の含有率は、成形体(製品)に要求される特性の応じて変わり、通常、母材ポリマー/多糖類=20/80〜95/5(望ましくは30/70〜85/15とし、且つ、母材ポリマー中における澱粉置換体の含有率が、15wt%以上(望ましくは55〜95wt%)とする。
【0033】
多糖類の比率が過少であると、多糖類の補強作用を十分に得難い。このため、成形直後及び成形品取扱時に、気泡が潰れ(崩壊)易く(極端な場合は成形体が収縮して)、実用的な(使用可能な)発泡体を得難い。
【0034】
多糖類の比率が過多であると、相対的に耐水性成分(耐水性の澱粉置換体)の比率が小さくなる。このため、高温多湿下における寸法安定性が低下して、結果的に実用的な(使用可能な)発泡体を得難い。
【0035】
また、澱粉置換体の含有率が低過ぎると、多糖類の補強作用を成形体(発泡体)に均一に得難い。副母材ポリマーの含有率が多すぎると、多糖類との混和性に問題が発生し易く、結果的に均一な水分散及び補強作用が得難くなり、均質気泡分布の発泡体が得難くなる。即ち、結果的に実用的(使用可能な)発泡体を得難くなる。
【0036】
(4) 上記生分解性樹脂組成物は、上記生分解性ポリマーに加えて、通常の成形体に配合されている副資材:着色料、無機充填剤、熱安定剤、消臭剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等を適宜配合して使用する。
【0037】
また、本生分解性樹脂組成物は、基本的には水発泡成形に使用するものであるが、水とともに、補助的に下記発泡剤等を併用することも可能である。
【0038】
▲1▼有機発泡剤:アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等
▲2▼無機発泡剤:重炭酸ソーダ、重炭酸アンモニア等
▲3▼ガス充填:ブタン、ペンタン、窒素、二酸化炭素等
さらに、気泡調製剤としてタルク、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等を添加することもできる。
【0039】
B.次に上記組成の生分解性樹脂組成物を使用しての生分解性樹脂発泡体(水発泡成形法)の製造方法の一例について説明する。
【0040】
該製造方法は、下記(a) ペレット調製工程、(b) ペレット含水工程、(c) 発泡体附形工程を経る。なお、ペレット含水工程は、発泡体附形押出工程において、直接、混練・熱可塑化時に水を添加することによって、発泡体附形押出工程と一体化することもできる。
【0041】
(a) ペレット調製工程:
生分解性樹脂組成物を、可塑化温度以上に加熱・混練後、ペレット化する
各耐水性の母材ポリマー(水分0%)、多糖類(平衡水分:10〜15%)、必要な副資材の混合物を、バンバリ型ミキサー等の密閉型混練機で混練後、ペレット化(造粒)する。このときの加熱温度は130〜230℃とする。混練の態様は、バンバリ型ミキサー等のバッチ型や二軸押出混練機の如く連続型等任意であり、造粒(ペレット化)は、バッチ型の場合は、混練物を熱プレスでシート状として、裁断して調製し、押出機を用いる場合は押出物(ストランド)を細断して調製する。
【0042】
(b) ペレット含水工程:
上記ペレットを水中に、所定水分になるまで浸漬する。この含水工程は浸漬に限らず任意である。例えば、ペレットに、所定水分になるような量の水を加え、密閉容器中で時々攪拌しながら1〜2日放置する等の手法でもよい。
【0043】
(c) 発泡体附形工程:
含水成形材料を、密閉加圧空間内で加熱混練して可塑化後、前記密閉加圧空間から大気圧下に附形放出する発泡体附形工程、
すなわち、構成成分に水を含有し、組成物を熱可塑化(溶融)させるに充分な温度(100〜250℃)で、剪断をかけ溶融体とし可塑化させた後、水を蒸発させることによって発泡体を得る。
【0044】
水は発泡剤としての作用を担うと同時に、多糖類を糊化又は膨潤させ発泡直後の収縮を抑制させる作用を担う。
【0045】
本工程は従来からの汎用技術で実施できるものであり、例えば押出機を用いて、押出機ダイ出口で発泡させる手法が適用できる。
【0046】
本工程において、組成物可塑化時の水分は、対多糖類固形分100部に対する水量(以下「対多糖類固形分水量」)45部以上となるようなものとすることが望ましい。対多糖類固形分水量45部以上であると、良好な高発泡体(発泡倍率約20倍以上:発泡体密度で60kg/m3 (0.06g/cm3 )以下)を得ることが可能となる。なお、中・低発泡体(発泡倍率20倍未満:発泡体密度で60kg/m3 (0.06g/cm3 )超)を得る場合には、対多糖類固形分水量45部未満でよく、多糖類を可塑化(糊化)可能で、目的の発泡率を得ることができる対多糖類固形分水量を適宜選択すればよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明の生分解性樹脂組成物を使用して水発泡成形することにより、温度、湿度に対し安定性に優れた実用的な生分解性樹脂発泡体を提供することができる。
【0048】
そして当該生分解性樹脂発泡体は、生分解性であるだけでなく、熱アルカリ水に溶解し、強攪拌下、水に分散するため排水処理システムにおいて処理することも可能である。よって、バラ状緩衝材、シート状包装緩衝材、断熱材、カップ、トレー等幅広い用途に適用が期待できる。
【0049】
なお、水発泡成形に関する公知技術として、本発明の発明性(進歩性)を阻害するものではないが、特開平2−298525号公報等がある。
【0050】
【実施例】
以下、本発明における効果を確認するために行なった実施例及び比較例について説明をする。
【0051】
各実施例・比較例において使用した原材料(試薬類)は下記の通りである。
【0052】
1)エステル澱粉A(ラウリン酸・酢酸澱粉 DS2.10)
ハイアミロースコーンスターチ50g(固形分)をジメチルスルホキシド(DMSO)200gに懸濁させ、攪拌しながら80℃まで昇温し、20分間保持して澱粉を糊化させた。この溶液に重炭酸ソーダ2.5gを添加し、80℃に維持しながらラウリン酸ビニル17.4gを加え90〜95℃で60分反応させた。途中、30分経過後から150mmHgに減圧した。60分後、重炭酸ソーダ1.5gを加え、酢酸ビニル74.3gを添加し、還流させながら90℃、120分反応させた。さらにその後200mmHgに減圧し、40分間反応を継続した。 50%硫酸7.9gをDMSO30gに溶解させて上記反応液に加え、中和を行った。硫酸添加後200mmHgとして、20分間保持した。この反応液を水道水中に流し込み高速で攪拌しながら粉砕洗浄し、澱粉エステルの沈殿物を得た。これを濾過、乾燥してエステル澱粉Aを得た。
【0053】
2)エステル澱粉B(ステアリン酸・酢酸澱粉 DS2.05)
上記のラウリン酸ビニル17.4gに変えてステアリン酸ビニル23.9gを用いた以外は上記エステル澱粉Aの合成方法に準じて合成を行ない、目的のエステル澱粉Bを得た。
【0054】
3)ポリカプロラクトン:分子量70000〜80000の市販品
4)ポリブチレンサクシネートアジペート:分子量30000〜40000の市販品
5)ポリブチレンサクシネート:分子量30000〜40000の市販品
6)コーンスターチ:特級市販品
7)ヒドロキシプロピルタピオカスターチ:DS0.02の市販品
<実施例1>
エステル化澱粉A、ポリカプロラクトン、ヒドロキシプロピルタピオカスターチ(平衡水分12%)を50/30/20の重量比で65g採り、東洋精機株式会社製「ラボプラストミルC型」で175℃、10分、50rpmで混練した。
【0055】
混練物を175℃の熱プレスでシートにした後細片状ペレットにした。ペレットを40℃の水に24時間浸し、水分12.9%(対多糖類固形分水量82部)の含水ペレットを調製した。
【0056】
この含水ペレット5gを東洋精機株式会社製「メルトインデクサーS101型」(シリンダー全長160×φ9.55、ダイ8×φ2.095mm)に充填し、ダイ出口を試料充填棒で、投入口をピストンで、それぞれ圧もれのないよう密封し、195℃において、3分間保持した。3分後ダイ出口を開放し、ピストンに荷重をかけ押出発泡を行い発泡体を得た。
【0057】
<実施例2〜3>
実施例1と同配合、同条件で細片状ペレットを得、このペレットを次の条件でそれぞれ対多糖類固形分水量となるように水分を調製し(含水させ)、実施例1と同様の手法で押出発泡を行ない、各発泡体を得た。
【0058】
実施例2:23℃の水に6時間浸し、水分6.5%(対多糖類固形分水量39部)
実施例3:40℃の水に72時間浸し、水分16.3%(対多糖類固形分水量108部)
<実施例4>
エステル澱粉A、ポリカプロラクトン、ヒドロキシプロピルタピオカスターチを15/65/20の重量比とし、実施例1と同様の手法で、水分11.8%(対多糖類固形分水量74部)の含水ペレットを調製し押出発泡を行ない発泡体を得た。
【0059】
<実施例5>
エステル澱粉A、ポリカプロラクトン、コーンスターチ(平衡水分12%)を40/30/30の重量比とし、実施例1と同様の手法で、水分13.5%(対多糖類固形分水量57部)の含水ペレットを調製し押出発泡を行ない発泡体を得た。
【0060】
<実施例6>
エステル澱粉A、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ヒドロキシプロピルタピオカスターチを50/18/12/20の重量比とし、実施例1と同様の手法で、水分12.0%(対多糖類固形分水量76部)の含水ペレットを調製し押出発泡を行ない発泡体を得た。
【0061】
<実施例7>
エステル澱粉B、ポリブチレンサクシネートアジペート、コーンスターチを30/30/40の重量比とし、実施例1と同様の手法で、水分15.0%(対多糖類固形分水量48部)の含水ペレットを調製し押出発泡を行い発泡体を得た。
【0062】
<実施例8>
エステル澱粉B、ポリカプロラクトン、ヒドロキシプロピルタピオカスターチを30/20/50の重量比とし、実施例1と同様の手法で、水分17.6%(対多糖類固形分水量46部)の含水ペレットを調製し押出発泡を行い発泡体を得た。
【0063】
<実施例9>
実施例8において配合比を15/10/75に変えた他は同様の手法で、水分19.0%(対多糖類固形分水量32部)の含水ペレットを調製し押出発泡を行ない発泡体を得た。
【0064】
<実施例10>
実施例1と同様の配合からなる組成物を東洋精機株式会社製「2軸押出機2D25F型(φ25mm、L/D=25)」を用い、シリンダ温度:試料供給口から順にC1 50℃、C2 160℃、C3 190℃、C4 190℃、C5 190℃、ダイ190℃、スクリュー回転数:60rpm、処理量:2.8kg/hの条件で発泡成形用ペレットを製造した。次いで、スクリュー回転数を40rpmとした他は同一の条件で、水分12.0%(対多糖類固形分水量76部)になるよう試料供給口に定量ポンプで水を添加しながら原料ペレットを供給し、押出発泡を行い発泡体を得た(生産量2.5kg/h)。
【0065】
<比較例1>
実施例5においてエステル澱粉Aを除き、ポリカプロラクトン、コーンスターチを70/30の重量比とし、実施例1と同様の手法で、水分13.0%(対多糖類固形分水量55部)の含水ペレットを調製し押出発泡を行なった。その結果、ほとんど発泡しなかった。
【0066】
<比較例2>
実施例7においてコーンスターチを除き、エステル澱粉B、ポリブチレンサクシネートアジペートを50/50の重量比として実施例1と同様の手法で、水分9.8%の含水ペレットを調製し押出発泡を行なった。その結果、生成した発泡体は発泡直後に収縮してしまった。
【0067】
<試験結果>
表1・2に各実施例・比較例の組成物処方及び組成物水分、対多糖類固形分水量を表示するともに、各発泡体の密度を示す。
【0068】
なお、対多糖類固形分水量(多糖類固形分100部に対する水量)は、下記計算手順にしたがって求めたものである(多糖類として平衡水分12%のスターチ類を用いた場合を例にとる。)。
【0069】
例えば、母材ポリマーa部、多糖類b部とすると、無水固形分(母材ポリマー+多糖類固形分)1部に対する多糖類固形分比率Bは、平衡水分12%であるから、B=0.88b/(a+0.88b)となる。そして、含水化工程後の生分解性組成物の水分をc%とすると、そのときの無水固形分(母材ポリマー+多糖類固形分)の含有率は(100−c)%となる。
【0070】
したがって、無水固形分中における多糖類固形分含有率は(100−c)・B%となる。
【0071】
よって、対多糖類固形分水量をx部とすると、多糖類固形分100部に対するものであるから、
x/100=c/{(100−c)・B}、すなわち、
x=100c/{(100−c)・B}となる。
【0072】
また、密度の測定は、JIS K 6767に準拠した。表1・2から、下記のことが分かる。
【0073】
可塑化直前時の対多糖類固形分水量が多いほど、高発泡体が得られることが分かる(実施例1〜3参照)。
【0074】
また、母材ポリマー中における、エステル澱粉の含有率が55%未満の実施例4(19%)及び実施例7(50%)では、同程度の水分を含有するがエステル澱粉含有率が高いそれぞれ実施例6(62.5%)及び実施例8(60%)と比較しても、明らかに発泡性が低いことが分かる。
【0075】
さらに、多糖類の含有比率が高い実施例9は、対多糖類固形分水量を高くすることが困難で、高い発泡倍率も得難いことが分かる。
【0076】
そして、上述の如く、エステル澱粉を含有しない比較例1では発泡体そのものが得られず、多糖類を含有しない比較例2では、発泡体を一次的に得ることができるが、直ちに収縮して実質的に発泡体を得ることができない。
【0077】
さらに、本発明で得られた各実施例の発泡体は、次の試験例に示したように高温多湿下における寸法安定性に優れ、水分散性、アルカリ熱水溶解性であり、しかも生分解性であることを確認した。
【0078】
(寸法安定性)
実施例1にしたがって成形した発泡体35×φ16mmを50℃、80%RHの条件に2時間保持した。処理前後において寸法を測定したところ、全く変化がなく高温多湿下における寸法安定性に優れていた。
【0079】
(水分散性)
実施例1に従って成形した同様の発泡体3個を家庭用ミキサー(「日立ミキサー VA−W26型」)に入れ、23℃の水300ml中で10秒間攪拌したところ、微片状に分散した。
【0080】
(アルカリ熱水溶解性)
実施例1に従って成形した同様の発泡体2個を80℃の1%苛性ソーダ溶液300ml中に投入し、30分間攪拌したところ完全に溶解した。
【0081】
(生分解性)
実施例1に従って成形した同様の発泡体4個を「日立家庭用生ごみ処理機BGD−100型」に投入し生分解性試験を行なった。(運転条件:日立指定品の分解微生物を基材として、家庭生ごみを0.5kg/日で週4日投入し、適宜水分補充を行なった。運転中は25〜50℃を保持した。)その結果60日で完全に消失していることを確認した。
【0082】
【表1】
Figure 0004646355
【0083】
【表2】
Figure 0004646355

Claims (6)

  1. 澱粉を含む生分解性ポリマーをベースとする生分解性樹脂組成物を用いて水発泡成形により生分解性樹脂発泡体を製造する方法において、
    前記生分解性ポリマーが、水不溶性で熱可塑化可能な母材ポリマーと、水溶性で可塑化後脱水により剛直化可能な多糖類とからなり、
    前記母材ポリマーと前記多糖類の重量比率が、前者/後者=30/70〜85/15であるとともに、
    前記母材ポリマーが、有機酸のエステル澱粉と生分解性ポリエステルとからなり、前記母材ポリマー中における前記エステル澱粉の含有率が55〜95wt%であり、前記エステル澱粉が、置換度(DS)1.0〜2.5の有機酸のエステル澱粉であり、また、
    前記多糖類が、澱粉類であるものとし、
    該生分解性樹脂組成物を可塑化温度以上に加熱・混練後、造粒するペレット調製工程、該ペレット材料を所定水分まで含水させるペレット含水工程、該含水成形材料を、密閉加圧空間内で加熱混練して可塑化後、前記密閉加圧空間から大気圧下に附形放出する発泡体附形工程、を経て前記水発泡成形を行なうことを特徴とする生分解性樹脂発泡体の製造方法。
  2. 前記エステル澱粉以外の母材ポリマーが、ポリカプロラクトン、ポリアルキレンカルボキシレート、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチルバリレートの中から単独又は2種以上選択されるものであることを特徴とする請求項1記載の生分解性樹脂発泡体の製造方法。
  3. 前記エステル澱粉が、同一澱粉分子の反応性水酸基の水素が、炭素数2〜4のアシル基(以下「短鎖アシル基」という。)及び炭素数6〜22のアシル基(以下「長鎖アシル基」という。)で置換されてなり、長鎖アシル基及び短鎖アシル基の各置換度が調製されて可塑剤レスでも熱可塑化して成形加工可能とされているものであることを特徴とする請求項1記載の生分解性樹脂発泡体の製造方法。
  4. 前記エステル澱粉が、同一澱粉分子の反応性水酸基の水素が、炭素数2〜4のアシル基(以下「短鎖アシル基」という。)及び炭素数6〜22のアシル基(以下「長鎖アシル基」という。)で置換されてなり、長鎖アシル基及び短鎖アシル基の各置換度が調製されて可塑剤レスでも熱可塑化して成形加工可能とされているものであることを特徴とする請求項2記載の生分解性樹脂発泡体の製造方法。
  5. 前記水分が、前記多糖類固形分100重量部に対する水量45〜120重量部となるものであることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の生分解樹脂発泡体の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の生分解性樹脂発泡体の製造方法により製造されてなることを特徴とする生分解性樹脂発泡体。
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