JP4645080B2 - インクカートリッジ - Google Patents

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本発明は、インクカートリッジに関し、特に、インクジェット記録装置への着脱によりインク室と外部との間の連通と遮断とを選択的に切り替えることができるインクカートリッジに関するものである。
特開2001−113723号公報(特許文献1)に開示されているように、インクを貯留するインク室と外部との間の連通と遮断とを選択的に切り替える為に、弁体とバネとを備えるインクカートリッジが知られている。このインクカートリッジは、インク室と外部とを連通するインク供給口に、インク供給針の挿入路を形成する筒状パッキングが圧入されている。その筒状パッキングよりインク室側にはインク誘導室が形成されており、そのインク誘導室内には、弁体と、その弁体を筒状パッキングに弾接するよう付勢するバネとが配設されている。
このインクカートリッジをインクジェット記録装置に装着すると、インク供給針が筒状パッキングの挿入路を通って弁体に当接し、弁体をインク室側に移動させることでインク室とインク供給針との間でインク流路が形成される。また、この際、筒状パッキングの挿入路の内周面はインク供給針の外周面に当接するので、筒状パッキングの挿入路からインク室内のインクが漏れ出すことを防止できる。一方、インクカートリッジをインクジェット記録装置から脱着させた場合には、弁体がバネにより筒状パッキングに弾接するよう付勢されその弁体が筒状パッキング上に着座し、挿入路が閉塞される。よって、インク室のインクが、その挿入路から外部に漏れ出すことを防止できる。
特開2001−113723号公報(図4等)
しかしながら、上述したインクカートリッジでは、インク室と外部との間の連通と遮断とを選択的に切り替えるために、弁体と弾接する筒状パッキング及びバネ、弁体の複数の部品を備える必要があり、構造が複雑になるだけでなく、組み付け工数も増え、コスト高になるという問題点があった。また、バネを金属材料で製作すると、インクカートリッジを廃棄するとき、バネと他の部品とを分別することが必要になり、廃棄コストもかさむという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、部品点数を少なくし且つ簡単な構造によりインク室と外部との間の連通と遮断とを選択的に切り替えることができるインクカートリッジを提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載のインクカートリッジは、
記録ヘッドよりインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に着脱自在に構成され、前記インクジェット記録装置に装着されることで、前記インクを貯留するインク室に外気が導入されると共に、前記インクジェット記録装置から突出して設けられた中空管部材を介して前記インク室から前記記録ヘッドにインクを供給するものであり、前記インク室から前記記録ヘッドに前記インクを供給するため、前記中空管部材が抜き差しされるインク供給室と、前記インク室と前記インク供給室とを連通する第1連通孔と、前記インク供給室内の第1及び第2位置間を前記中空管部材の抜き差し方向に沿って進退移動可能な弾性シール部材とを備え、その弾性シール部材は、前記中空管部材を抜き差し可能な内部空間を有する中空筒状をなし、その中空筒状の外周部と前記内部空間とを連通する第2連通孔を有するものであり、前記弾性シール部材とその内部空間に配置された前記中空管部材との間に、前記中空管部材の挿入方向の動作により前記弾性シール部材を前記第2位置から第1位置へ移動させる第1係合部、及び前記中空管部材の抜き出し方向の動作により前記弾性シール部材を前記第1位置から第2位置へ移動させる第2係合部を備え、前記第1位置では、前記インク供給室に対して前記弾性シール部材が、前記第1連通孔と第2連通孔とを連通させる位置にあって、前記インク室が前記弾性シール部材の内部空間と連通し、前記第2位置では、前記インク供給室に対して前記弾性シール部材が、前記第1連通孔を閉塞させる位置にある。
請求項2記載のインクカートリッジは、請求項1記載のインクカートリッジにおいて、前記弾性シール部材は、前記第1位置において前記第1連通孔と対応し前記第2連通孔を有する第1筒状部分と、前記第2位置において前記第1連通孔を閉塞する第2筒状部分とを前記進退移動方向に並んで有する。
請求項3記載のインクカートリッジは、記録ヘッドよりインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に着脱自在に構成され、そのインクジェット記録装置から突出して設けられた中空管部材を介して、前記インクを貯留するインク室に外気を導入するものであり、前記インク室へ外気を導入するため、前記中空管部材が抜き差しされる外気導入室と、前記インク室と前記外気導入室とを連通する外気導入孔と、前記外気導入室内の第1及び第2位置間を前記中空管部材の抜き差し方向に沿って進退移動可能な弾性シール部材とを備え、その弾性シール部材は、前記中空管部材を抜き差し可能な内部空間を有する中空筒状をなし、その中空筒状の外周部と前記内部空間とを連通する第2連通孔を有するものであり、前記弾性シール部材とその内部空間に配置された前記中空管部材との間に、前記中空管部材の挿入方向の動作により前記弾性シール部材を前記第2位置から第1位置へ移動させる第1係合部、及び前記中空管部材の抜き出し方向の動作により前記弾性シール部材を前記第1位置から第2位置へ移動させる第2係合部を備え、前記第1位置では、前記外気導入室に対して前記弾性シール部材が、前記外気導入孔と第2連通孔とを連通させる位置にあって、前記外気導入孔が前記弾性シール部材の内部空間と連通し、前記第2位置では、前記外気導入室に対して前記弾性シール部材が、前記外気導入孔を閉塞させる位置にある。
請求項4記載のインクカートリッジは、請求項3記載のインクカートリッジにおいて、前記弾性シール部材は、前記第1位置において前記外気導入孔と対応し前記第2連通孔を有する第1筒状部分と、前記第2位置において前記外気導入孔を閉塞する第2筒状部分とを前記進退移動方向に並んで有する。
請求項5記載のインクカートリッジは、記録ヘッドよりインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に着脱自在に構成され、そのインクジェット記録装置から突出して設けられた中空管部材を介して前記記録ヘッドに連通するものであり、前記インクを貯留するインク室と、そのインク室から前記記録ヘッドに前記インクを供給すると共に、前記インク室に外気を導入するため、前記中空管部材が抜き差しされるインク供給兼外気導入室と、前記インク室と前記インク供給兼外気導入室とを連通する第1連通孔と、前記インク室と前記インク供給兼外気導入室とを連通する外気供給路と、前記インク供給兼外気導入室と外気とを連通する外気導入孔と、前記インク供給兼外気導入室内の第1及び第2位置間を前記中空管部材の抜き差し方向に沿って進退移動可能な弾性シール部材とを備え、その弾性シール部材は、前記中空管部材を抜き差し可能な第1内部空間、及び前記外気供給路と前記外気導入孔とを連通させる外気連通路を有する中空筒状をなし、その中空筒状の外周部と前記第1内部空間とを連通する第2連通孔を有するものであり、前記弾性シール部材とその内部空間に配置された前記中空管部材との間に、前記中空管部材の挿入方向の動作により前記弾性シール部材を前記第2位置から第1位置へ移動させる第1係合部、及び前記中空管部材の抜き出し方向の動作により前記弾性シール部材を前記第1位置から第2位置へ移動させる第2係合部を備え、前記第1位置では、前記インク供給兼外気導入室に対して前記弾性シール部材が、前記第1連通孔と第2連通孔とを連通させ、前記インク室が前記弾性シール部材の内部空間と連通し、前記外気連通路が前記外気供給路と前記外気導入孔とを連通させる位置にあり、前記第2位置では、前記インク供給兼外気導入室に対して前記弾性シール部材が、前記第1連通孔及び前記外気導入孔を閉塞させる位置にある。
請求項6記載のインクカートリッジは、請求項5記載のインクカートリッジにおいて、前記弾性シール部材は、前記第1位置において前記第1連通孔と対応し前記第2連通孔を有する筒状部分と、前記外気連通路を内部に有しその外気連通路の一端を外周に開口した筒状部分とを前記進退移動方向に並んで有し、前記第2位置において前記第1連通孔及び前記外気導入孔を閉塞させる。
請求項7記載のインクカートリッジは、請求項1から6のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記第1位置に前記弾性シール部材があるとき、その弾性シール部材の内周面の少なくとも一部が前記中空管部材の外周面に密着し、外部に対してシール状態にして前記第2連通孔を前記中空管部材内と連通させる。
請求項8記載のインクカートリッジは、請求項7記載のインクカートリッジにおいて、前記弾性シール部材は、前記内周面に、周方向に連続して内側に張り出した内周突部を有し、前記第1位置にあるとき、その内周突部を前記中空管部材の外周面に密着させる。
請求項9記載のインクカートリッジは、請求項1から8のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記弾性シール部材は、前記内部空間の一端を前記中空管部材の抜き差しを可能にするために開口し、該開口を拡径または縮径する方向に弾性を有する。
請求項10記載のインクカートリッジは、請求項1から9のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記弾性シール部材は、前記内部空間の一端を前記中空管部材の抜き差しを可能にするために開口し、その開口と反対側の他端に、前記第1係合部の一部をなし前記中空管部材の先端と当接する壁部を有し、その壁部を前記中空管部材の挿入にともない押圧することで、前記第1位置に向け移動される。
請求項11記載のインクカートリッジは、請求項2記載のインクカートリッジにおいて、前記弾性シール部材は、前記第1筒状部分と第2筒状部分とのほぼ間の外周部分と、その部分から前記第2連通孔を挟んだ前記第1筒状部分の外周部分と、前記第2連通孔とは反対側へ前記部分から間隔をおいた第2筒状部分の外周部分とにそれぞれ環状に突出し、前記インク供給室の内面に密着する外周突部を有し、その外周突部のうち隣接する2つの外周突部の間隔は、前記第1位置及び第2位置において前記第1連通孔を挟む関係にある。
請求項12記載のインクカートリッジは、請求項4記載のインクカートリッジにおいて、前記弾性シール部材は、前記第1筒状部分と第2筒状部分とのほぼ間の外周部分と、その部分から前記第2連通孔を挟んだ前記第1筒状部分の外周部分と、前記第2連通孔とは反対側へ前記部分から間隔をおいた第2筒状部分の外周部分とにそれぞれ環状に突出し、前記外気導入室の内面に密着する外周突部を有し、その外周突部のうち隣接する2つの外周突部の間隔は、前記第1位置及び第2位置において前記第1連通孔を挟む関係にある。
請求項13記載のインクカートリッジは、請求項6記載のインクカートリッジにおいて、前記弾性シール部材は、前記中空管部材が抜き差しされる前記内部空間の開口側端部の外周部分と、その部分から前記第2連通孔を挟んだ位置の外周部分と、さらにその後者の部分から前記外気連通路の開口を挟んだ位置の外周部分と、さらにその後者の部分から間隔をおいた位置の外周部分とにそれぞれ環状に突出し、前記インク供給兼外気導入室の内面に密着する外周突部を有し、その外周突部のうち隣接する2つの外周突部の間隔は、前記第1位置及び第2位置において前記第1連通孔及び外気導入孔を挟む関係にある。
請求項1記載のインクカートリッジによれば、中空管部材が抜き差しされるインク供給室内には、そのインク供給室内の第1位置と第2位置との間を中空管部材の抜き差し方向に沿って進退移動可能な弾性シール部材を備えており、中空管部材の挿入方向の動作によって、第1係合部により弾性シール部材が第1位置に移動されると、その弾性シール部材がインク供給室に対して第1連通孔と第2連通孔とを連通させ、インク室が弾性シール部材の内部空間と連通する。よって、インク室のインクを中空管部材を介して記録ヘッドに供給することができる。一方、中空管部材の抜き出し方向の動作によって、第2係合部により弾性シール部材が第2位置に移動されると、その弾性シール部材がインク供給室に対して第1連通孔を閉塞させるので、インク室から外部へのインクの供給を遮断することができる。
その結果、従来のインクカートリッジのように、多くの部品を必要とせず、弾性シール部材をインク供給室内に配設するだけの簡単な構成でインク室から外部へのインク供給とその遮断とを選択的に切り替えることができるという効果がある。また、インクジェット記録装置とインクカートリッジとの位置関係をもって、弾性シール部材の進退移動を行うので、インクカートリッジの装着状態を保つ為に必要な力が不要となるという効果がある。
請求項2記載のインクカートリッジによれば、請求項1記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弾性シール部材は、第1位置において第1連通孔と対応し、第2連通孔を有する第1筒状部分と、第2位置において第1連通孔を閉塞する第2筒状部分とを進退移動方向に並んで有している。よって、中空管部材の抜き差し動作、即ち、直線運動に連動して、弾性シール部材を第1及び第2位置に進退移動させることができるので、その進退移動動作の信頼性を確保することができるという効果があることに加え、インク供給室の構成を簡素化することができ、その分、製作コストを低減することができるという効果がある。
請求項3記載のインクカートリッジによれば、中空管部材が抜き差しされる外気導入室内には、その外気導入室の第1位置と第2位置との間を中空管部材の抜き差し方向に沿って進退移動可能な弾性シール部材を備えており、中空管部材の挿入方向の動作によって、第1係合部により弾性シール部材が第1位置に移動されると、その弾性シール部材が外気導入室に対して外気導入孔と第2連通孔とを連通させ、インク室が弾性シール部材の内部空間と連通されるので、中空管部材からの外気をインク室に供給することができる。一方、中空管部材の抜き出し方向の動作によって、第2係合部により弾性シール部材が第2位置に移動されると、その弾性シール部材が外気導入室に対して外気連通孔を閉塞させ、外部からインク室への外気の供給を遮断することができる。その結果、弾性シール部材を外気導入室内に配設するだけの簡単な構成で外部からインク室への外気供給とその遮断とを選択的に切り替えることができるという効果がある。また、インクジェット記録装置とインクカートリッジとの位置関係をもって、弾性シール部材の進退移動を行うので、インクカートリッジの装着状態を保つ為に必要な力が不要となるという効果がある。
請求項4記載のインクカートリッジによれば、請求項3記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弾性シール部材は、第1位置において外気導入孔と対応し、第2連通孔を有する第1筒状部分と、第2位置において外気導入孔を閉塞する第2筒状部分とを進退移動方向に並んで有している。よって、中空管部材の抜き差し動作、即ち、直線運動に連動して、弾性シール部材を第1及び第2位置に進退移動させることができるので、その進退移動動作の信頼性を確保することができるという効果があることに加え、外気導入室の構成を簡素化することができ、その分、製作コストを低減することができるという効果がある。
請求項5記載のインクカートリッジによれば、中空管部材が抜き差しされるインク供給兼外気導入室内には、そのインク供給兼外気導入室の第1位置と第2位置との間を中空管部材の抜き差し方向に沿って進退移動可能な弾性シール部材を備えており、中空管部材の挿入方向の動作によって、第1係合部により弾性シール部材が第1位置に移動されると、その弾性シール部材がインク供給兼外気導入室に対して第1連通孔と第2連通孔とを連通させ、インク室が弾性シール部材の内部空間と連通する。よって、インク室のインクを中空管部材を介して記録ヘッドに供給することができる。同時に、外気連通路が外気供給路と外気導入孔とを連通させるので、外気を外部からインク室へ供給することができる。一方、中空管部材の抜き出し方向の動作によって、第2係合部により弾性シール部材が第2位置に移動されると、その弾性シール部材がインク供給兼外気導入室に対して第1連通孔及び外気連通孔を閉塞させ、インク室から外部へのインクの供給及び外部からインク室への外気の供給を遮断することができる。
その結果、従来のインクカートリッジのように、多くの部品を必要とせず、弾性シール部材をインク供給兼外気導入室内に配設するだけの簡単な構成でインク室から外部へのインク供給とその遮断とを選択的に切り替えることができるという効果がある。また、インクジェット記録装置とインクカートリッジとの位置関係をもって、弾性シール部材の進退移動を行うので、インクカートリッジの装着状態を保つ為に必要な力が不要となるという効果がある。
更に、本発明のインクカートリッジによれば一つの弾性シール部材でインク供給及び外気導入との2つの動作を行うことができるので、部品点数を削減して、部品コスト及び組み立てコストを削減することができ、また、インク供給兼外気導入室がインク供給と外気導入との2つの機能を有するので、インク室内のスペースをより大きくすることができ、その分、より多くのインクを充填することができるという効果がある。
請求項6記載のインクカートリッジは、請求項5記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弾性シール部材は、第1位置において第1連通孔と対応し第2連通孔を有する第1筒状部分と、外気連通路を内部に有しその外気連通路の一端を外周に開口した筒状部分とを進退移動方向に並んで有し、第2位置において第1連通孔及び外気導入孔を閉塞させる。よって、中空管部材の抜き差し動作、即ち、直線運動に連動して、弾性シール部材を第1及び第2位置に進退移動させることができるので、その進退移動動作の信頼性を確保することができるという効果があることに加え、インク供給兼外気導入室の構成を簡素化することができ、その分、製作コストを低減することができるという効果がある。
請求項7記載のインクカートリッジは、請求項1から6のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弾性シール部材が第1位置に位置するとき、その弾性シール部材の内周面の少なくとも一部が中空管部材の外周面に密着し、外部に対してシール状態とすることで第2連通孔を中空管部材内と連通させる。よって、インクの外部への漏れ出しを抑制しつつ、第2連通孔と中空管部材内との連通状態を確実に保持することができるという効果がある。
請求項8記載のインクカートリッジは、請求項7記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弾性シール部材は、内周面に、周方向に連続して内側に張り出した内周突部を有し、第1位置にあるとき、その内周突部を中空管部材の外周面に密着させる。よって、中空管部材の抜き出し方向への動作時には、内周突部を中空管部材に係合させることで、弾性シール部材を第1位置から第2位置へ確実に移動させることができるという効果がある。
請求項9記載のインクカートリッジは、請求項1から8のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弾性シール部材は、内部空間の一端を中空管部材の抜き差しを可能にするために開口し、その開口を拡径または縮径する方向に弾性を有する。よって、開口からの中空管部材の抜き差しをスムーズに行うことができるという効果がある。
請求項10記載のインクカートリッジは、請求項1から9のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弾性シール部材は、内部空間の一端を中空管部材の抜き差しを可能にするための開口とし、その開口と反対側の他端に、第1係合部の一部をなし中空管部材の先端と当接する壁部を有している。よって、この壁部が中空管部材の挿入に伴い押圧されることで、シール部材を第1位置に向けて移動させることができるので、弾性シール部材を移動させるための特別な部材を別途設けることを不要として、その分、製品コストを削減することができるという効果がある。
請求項11記載のインクカートリッジは、請求項2記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弾性シール部材は、第1筒状部分と第2筒状部分とのほぼ間の外周部分と、その部分から第2連通孔を挟んだ第1筒状部分の外周部分と、第2連通孔とは反対側へ前記部分から間隔をおいた第2筒状部分の外周部分とにそれぞれ環状に突出し、インク供給室の内面に密着する外周突部を有し、その外周突部のうち隣接する2つの外周突部の間隔は、第1位置及び第2位置において第1連通孔を挟む関係にある。このように、弾性シール部材の外周面には、各外周突部がインク供給室の内面に向かって突設されているので、弾性シール部材がインク供給室に配設された状態においては、その各突部が押し潰される。この押し潰し代、即ち、シール代が増大し、より確実にインクの漏出及び外気の流入を防ぐことができるという効果がある。
請求項12記載のインクカートリッジは、請求項4記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弾性シール部材は、第1筒状部分と第2筒状部分とのほぼ間の外周部分と、その部分から第2連通孔を挟んだ第1筒状部分の外周部分と、第2連通孔とは反対側へ前記部分から間隔をおいた第2筒状部分の外周部分とにそれぞれ環状に突出し、外気導入室の内面に密着する外周突部を有し、その外周突部のうち隣接する2つの外周突部の間隔は、第1位置及び第2位置において第1連通孔を挟む関係にある。このように、弾性シール部材の外周面には、各外周突部が外気導入室の内面に向かって突設されているので、弾性シール部材が外気導入室に配設された状態においては、その各突部が押し潰される。この押し潰し代、即ち、シール代が増大し、より確実に外気の漏出及び流入を防ぐことができるという効果がある。
請求項13記載のインクカートリッジは、請求項6記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弾性シール部材は、中空管部材が抜き差しされる内部空間の開口側端部の外周部分と、その部分から第2連通孔を挟んだ位置の外周部分と、さらにその後者の部分から外気連通路の開口を挟んだ位置の外周部分と、さらにその後者の部分から間隔をおいた位置の外周部分とにそれぞれ環状に突出し、インク供給兼外気導入室の内面に密着する外周突部を有し、その外周突部のうち隣接する2つの外周突部の間隔は、第1位置及び第2位置において第1連通孔及び外気導入孔を挟む関係にある。このように、弾性シール部材の外周面には、各外周突部が外気導入室の内面に向かって突設されているので、弾性シール部材が外気導入室に配設された状態においては、その各突部が押し潰される。この押し潰し代、即ち、シール代が増大し、より確実にインクの漏出及び外気の漏出と流入を防ぐことができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施例におけるインクカートリッジ1と、そのインクカートリッジ1を装着するインクジェット記録装置2とを示した概略図である。
インクカートリッジ1は、インクを吐出する記録ヘッド7を備えたインクジェット記録装置2に着脱可能に構成され、記録ヘッド7に供給されるインクを貯留するためのものである。
インクカートリッジ1は、上面を開口した中空箱状の本体ケース1aと、その本体ケース1aの開口上面を密閉する蓋1bとを備え、記録ヘッド7に供給するインクは本体ケース1aの内部に形成されるインク室16(図2参照)に貯留されている。尚、インクジェット記録装置2には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のカラーインクがそれぞれ充填された複数個のインクカートリッジ1が装着される。
インクジェット記録装置2は、インクカートリッジ1を着脱可能に装着する装着部3と、インクカートリッジ1からインク供給チューブ4を介して供給されるインクを貯留するタンク5と、そのタンク5に貯留されたインクを記録用紙6に向けて吐出する記録ヘッド7と、タンク5と記録ヘッド7とが搭載され直線方向に往復動作するキャリッジ8と、そのキャリッジ8が往復移動するガイドとなるキャリッジ軸9と、記録用紙6を搬送する搬送機構10と、パージ装置11とを備えている。
装着部3は、ベース部3aと、そのベース部3aの両側から立設するガイド部3bとから成り、ガイド部3bに挟まれたベース部3aからは、インクカートリッジ1内に貯留されたインクを抽出する中空状のインク抽出管12と、インクカートリッジ1内に外気を導入する中空状の外気導入管13とが突出して配設されている。
このインク抽出管12の一端側には、インク供給チューブ4が連結され、インク抽出管12は、インク供給チューブ4を介してタンク5と連通されている。外気導入管13の一端側には、外気導入チューブ15が連結され、外気導入管13は、外気導入チューブ15を介して外部と連通されている。
インクカートリッジ1は、装着部3に対して垂直方向(矢印X方向)から装着される。この際、後述する図5に示すようにインク抽出管12は、インクカートリッジ1の内部に備えられた弾性シール部材31を、外気導入管13は、弾性シール部材51をそれぞれ変位させてインク室16の内部と連通する。
また、インク抽出管12は、その側面に内部流路12aと連通するインク孔12eが形成され、その内部流路12aを介して記録ヘッド7にインクが供給される。同様に、外気導入管13は、その側面に内部流路13aと連通する外気孔13eが形成され、その内部流路13aを介してインク室16内に外気が導入される。
記録ヘッド7には、記録用紙6と対向する面に複数のノズル孔が備えられ、圧電素子からなるアクチュエータを駆動することによって、タンク5に貯留されたインクがノズル孔から記録用紙6に向けて吐出される。尚、実際に記録動作をする場合には、記録ヘッド7を搭載したキャリッジ8が往復移動しながら、記録用紙6に記録が行われる。
また、記録ヘッド7は、装着部3よりも上方に配置されており、ノズル孔内のインクは、装着部3に装着されたインクカートリッジ1とノズル孔との水頭差により負の圧力(背圧)が与えられている。
パージ装置11は、記録範囲外であって記録ヘッド7に対向するように配置されており、記録ヘッド7のノズル孔形成面を覆うパージキャップ11aと、パージキャップ11aと連通する廃インクチューブ11bと、廃インクチューブ11bを介してノズル孔からインクを吸引するポンプ11cとを備えている。
パージ処理を実行する場合には、キャリッジ8をパージ処理実行位置に移動させ、記録ヘッド7のノズル孔形成面をパージキャップ11aで覆う。この状態でポンプ11cを駆動して、記録ヘッド7の内部に溜まる気泡などを含んだ不良インクを吸引する。吸引された不良インクは、廃インクチューブ11bを介して図示しない廃インクタンクに貯められる。なお、記録動作やパージ処理は、インクジェット記録装置2に搭載された中央演算装置であるCPU(図示せず)の下で制御される。
次に、インクカートリッジ1のインクジェット記録装置2へのジョイント部分(図1のA部分)について説明する。図2は、インクジェット記録装置2に装着する前の状態を示すインクカートリッジ1の断面図である。
インクカートリッジ1は、インク抽出管12と対応する位置に開口36を、また外気導入管13と対応する位置に開口56をそれぞれ有し、その各開口36,56にそれぞれ対応して連通したインク供給室30と、外気導入室50とが形成されている。
インク供給室30は、底面1cからインク室16内に一体に立ち上がった区画壁35によりインク室16に対して仕切られている。また、インク供給室30には、インク抽出管12の抜き差し方向(図2上下方向)に沿う軸線方向と平行する平行内壁面30aと、その平行内壁面30aから開口36へ向けて漸次拡径する傾斜内壁面30bとがそれぞれ形成されている。
そして、傾斜内壁面30bの下端側(図2下側)には、その周縁に沿って傾斜内壁面30bよりもさらに拡径する段部37が形成されている。この段部37の下端側には、段部37よりも内側に張り出して前記開口36を形成するカバー部材33が固着されている。
区画壁35の側面には、インク供給室30とインク室16とを連通する第1連通孔32が、平行内壁面30aの側面と対応する位置に貫通形成されている。
外気導入室50は、底面1cからインク室16内部に向けて立ち上がった区画壁55により画定されている。外気導入室50は、インク供給室30と同形状に形成され、外気導入管13の抜き差し方向(図2上下方向)に沿う軸線方向と平行する平行内壁面50aと、傾斜内壁面50bと、段部57とが形成されている。この段部57を覆って、開口56を有するカバー部材53が固着されている。区画壁55の側面には、インク供給室30における第1連通孔32と同位置に外気導入孔52が形成されている。
区画壁55の外周には、筒状の外気誘導部材21が嵌合連結され、区画壁55の側面には、外気導入孔52と外気誘導部材21の内部流路23とを連通する外気誘導溝22が形成されている。外気誘導部材21の内部流路23の上端はインク室16の上部空間に接続している。
ここで、図3を参照して、弾性シール部材31の構成について詳細に説明する。
弾性シール部材31は、インク抽出管12の抜き差し方向と平行な中心軸線を有する中空筒状にゴム等の弾性材料により一体形成され、一端の開口31kからインク抽出管12が抜き差しされる内部空間31hを有する。さらに詳しくは、この弾性シール部材31は、中心軸線方向の一端側に、その中心軸線と平行な外周面を有する第2筒状部分31a、他端側すなわち開口31k側に、第1筒状部分31bをそれぞれ備え、第2筒状部分31a内を上下に仕切る中間壁31fよりも開口31k側を、インク抽出管12が抜き差しされる内部空間31hとしている。第1筒状部分31bは、常態において第2筒状部分31a側よりも開口31k側において拡径するテーパ状をなしている。
弾性シール部材31は、インク供給室30内に、その軸線方向に摺動可能に配設され、後述するようにインク抽出管12によって第1位置と第2位置とに移動される。
第2筒状部分31a及び第1筒状部分31bの外周面には、上から順に第1外周突部31c1、第2外周突部31c2及び第3外周突部31c3が周方向に連続してフランジ状に張り出して形成されている。なお、第2外周突部31c2は、第2筒状部分31aと第1筒状部分31bとの間の外周部分に位置し、第1外周突部31c1は、第2筒状部分31aの上端外周部分に位置し、第3外周突部31c3は、第1筒状部分31bの下端外周部分に位置する。また、第1外周突部31c1と第2外周突部31c2との間の間隔(図2(b)上下方向寸法)は、後述する第2位置において第1連通孔32を挟む距離にあり、第2外周突部31c2と第3外周突部31c3との間の間隔(図2(b)上下方向寸法)は、後述する第1位置において第1連通孔32を挟む距離にある。
また、第1筒状部分31bの内周面の下端部(図2(b)下側)には、周方向に連続した内周突部31dがフランジ状に張り出し形成されている。
第2外周突部31c2と第3外周突部31c3との間には、第1筒状部分31bの外周面側と内周面側とを連通する第2連通孔31eが形成され、中間壁31fはその上面側と下面側とを連通する貫通孔31gを備えている。
弾性シール部材31の各外周突部31c1〜31c3は、その断面形状がインク供給室30の内壁面に向かって凸の円弧状に形成され、内周突部31dは、弾性シール部材31の中心側に向かって凸の円弧状に形成されている。これにより、弾性シール部材31がインク供給室30内に配設された場合には、各突部を押し潰して圧入され、その押し潰し代を大きくして、そのシール性を確保している(図5参照)。
また、これら各突部31c1〜31c3,31d及びインク供給室30は、平面視において円形に形成されているので、インク供給室30に対する弾性シール部材31の回転方向での取付方向を考慮する必要がない。
外気導入室50内に配設される弾性シール部材51は、上述したインク供給室30に配設された弾性シール部材31と同形状に形成されるものであり、第2筒状部分51aと、第1筒状部分51bと、中間壁51fとを備え、その外周部及び内周部には、外周突部51c1〜51c3及び内周突部51dが突設されている。また、第1筒状部分51bには、第2外周突部51c2と第3外周突部51c3との間に、第2連通孔51eが貫通形成されると共に、中間壁51fには、その上面側と下面側とを連通する貫通孔51gが貫通形成されている。
次に、図4を参照して、インク抽出管12の構造について詳細に説明する。
インク抽出管12は、内側に内部流路12aを有する中空筒状体12cと、その先端を封止する先端部12bとからなる。筒状体12cの側面には、内部流路12aと外周面側とを連通するインク孔12eが貫通形成されている。また、先端部12bには、インク抽出管12の挿入方向に沿う軸線方向(図4(b)上下方向)と垂直な方向に先端張出部12dが筒状体12cよりも大径に張り出し形成されている。
この先端張出部12dの外径は、後述するようにインク抽出管の筒状体12cの外周に内周突部31dが密着したとき、その内周突部31dの内径よりも大きく設定され、インク抽出管12をインク供給室30から引き抜くとき、先端張出部12dが内周突部31dに当接し、弾性シール部材31がインク抽出管12と一緒にインク供給室30に対し相対移動するようになっている。
先端部12bの上面には、図4に示すように、十字状の先端溝12fが形成されており、その先端溝12fは、先端張出部12dの側面まで延設されている。この先端溝12fは、弾性シール部材31を押圧する際のエア抜き用の溝である。先端溝12fに代え、中間壁31fにリブ等を設けて空気排出経路を形成しても良い。
外気導入管13は、上述したインク抽出管12と同形状の、内部流路13a、外気孔13e、筒状体13c、先端部13b、先端張出部13dからなる。
インクカートリッジ1を装着部3に装着する前の状態では、図2に示すように、弾性シール部材31、51は、インク供給室30、外気導入室50内において開口36、56側に引き出された位置(第2位置)にある。以下、インク供給室30側についてのみ動作、作用を説明するが、外気導入室50側でも同様である。この位置では、弾性シール部材31の第1筒状部分31bは自身の弾性によって拡径して、第3外周突部31c3を段部37に嵌合させ、弾性シール部材31が開口36から抜け出る方向に対してカバー部材33で阻止され、かつインク供給室30の奥方向に対しても、外周突部31c1、31c2とインク供給室30の内壁面との摩擦も協働して小さな力で移動してしまうのを阻止されている。
また、この第2位置では、弾性シール部材31の第1外周突部31c1と第2外周突部31c2との間の第2筒状部分31aが第1連通孔32と対向して位置し、その第1連通孔32が弾性シール部材31の内部空間に対して閉塞されている。同様に、外気導入孔52も弾性シール部材51によって閉塞されている。これによって、インク室16内には大気の侵入が阻止され、また、インク室16内のインクが漏出することも阻止されている。
インクカートリッジ1が装着部3に装着されると、図5に示すように、インク抽出管12、外気導入管13は、それぞれ開口36、56からインク供給室30、外気導入室50に挿入される。以下、インク供給室30側についてのみ動作、作用を説明するが、外気導入室50側でも同様である。このとき、インク抽出管12は、弾性シール部材31の下端の開口31kからその内部空間31hに挿入され、先端部12bが中間壁31fに当接してその中間壁31fをインク供給室30の奥方向(図5の上方向)に押圧する。これにより、弾性シール部材31は、第2外周突部31c2と第3外周突部31c3との間に第1連通孔32を配置する位置(第1位置)に移動し、インク室16が第1連通孔32、第2連通孔31eを介して弾性シール部材31の内部空間31hに連通する。
弾性シール部材31がインク供給室30の奥方向へ移動するのにともなって、第1筒状部分31bは自身の弾性に抗して傾斜内壁面30bに沿って縮径され、内周突部31dがインク抽出管12のインク孔12eよりも下側の外周面に密着する。したがって、弾性シール部材31の内部空間31hの下端開口31kは、外部に対して閉塞され、内部空間31hがインク抽出管12のインク孔12eに連通するようになり、インク室16から第1連通孔32、第2連通孔31e、弾性シール部材31の内部空間31hを経てインク抽出管12に至るインク流路Bが形成され、記録ヘッド7にインクが供給される。
なお、弾性シール部材31が第1位置へ移動するとき、中間壁31fとインク供給室30の天井部との間の空気が圧縮されるが、この空気は、中間壁の貫通孔31gからインク抽出管12の上端溝12fを経て内部空間12hへ逃がされる。
一方、上記と同様に、外気導入管13によって弾性シール部材51が外気導入室50の奥に移動され、外気導入管13から、外気孔51e、外気導入孔52,外気誘導部材21を経てインク室16の上部に至る外気流路Cが形成される。
本実施例において、外気導入管13の上端をインク抽出管12の上端よりもわずかに高く設定するか、外気導入管13側の弾性シール部材51の第2位置をインク抽出管12側の弾性シール部材31の第2位置よりもわずかに低く設定することで、インクカートリッジ1の装着時に、インク抽出管12がインク室16に連通するよりも先に外気導入管13がインク室16に連通するようにできる。これにより、装着前のインクカートリッジ1内の圧力が大気圧と異なるとき、その圧力差を解消することができる。
一方、装着したインクカートリッジ1を装着部3から引き上げると、インク抽出管12の先端張出部12dが第1筒状部分31bの内周突部31dと当接する。この位置では第1筒状部分31bが平行内壁面30aに拘束されていて拡径できないため、弾性シール部材31が第1位置から開口36へ引き出され、第2位置に復帰する。それによって、第1連通孔32が閉塞されて、流路Bが遮断される。
この際に、第1筒状部分31bは、その弾性復元力により傾斜内壁面30bに沿って拡径されるので、第2位置の弾性シール部材31に対してインク抽出管12の引き抜きを抵抗なく行うことができる。
同様に、外気導入管13によって弾性シール部材51が第1位置から第2位置に復帰される。そして、外気導入孔52が閉塞されて、流路Cが遮断される(図2参照)。
次いで、図6から図9を参照して、第2実施例について説明する。この実施例のインクカートリッジ101では、インク供給室と外気導入室を一つのインク供給兼外気導入室130で兼用するように構成されている。なお、このインクカートリッジ101が装着されるインクジェット記録装置は、前記実施例のものと同様で、前記実施例のインク抽出管12と同様にインク抽出管112(図9)が装着部3から突出して設けられ、前記実施例の外気導入管13は設けられていない。
まず、図6を参照して、インクカートリッジ101のインクジェット記録装置2へのジョイント部分の構成について説明する。図6は、インクジェト記録装置2に装着する前の状態を示すインクカートリッジ101の断面図である。
インクカートリッジ101は、底面101cに、インク抽出管112と対応する位置に開口136を有し、その開口136に対応して連通したインク供給兼外気導入室130が形成されている。
インク供給兼外気導入室130は、底面101cからインク室116内に一体に立ち上がった区画壁135によりインク室116に対して区切られている。区画壁135の上端(図6上側)には、外気誘導部材121がインク抽出管112の抜き差し方向(図6上下方向)に沿う軸線方向と平行に立ち上がっており、この外気誘導部材121の内部流路123を経て、インク供給兼外気導入室130がインク室116の上部空間と連通されている。
また、インク供給兼外気導入室130には、インク抽出管112の抜き差し方向(図9上下方向)に沿う軸線方向と平行する平行内壁面130aと、その平行内壁面130aからインク抽出管112が挿入される開口136へ向けて漸次拡径する傾斜内壁面130bとがそれぞれ形成されている。
そして、傾斜内壁面130bの下端側(図6下側)には、その周縁に沿って傾斜内壁面130bよりもさらに拡径する段部137が形成されている。この段部137の下端側には、段部137よりも内側に張り出して前記開口136を形成するカバー部材133が固着されている。
区画壁135の側面には、インク供給兼外気導入室130とインク室116とを連通する第1連通孔132が、平行内壁面130aの側面と対応する位置に貫通形成されている。
また、インクカートリッジの本体ケース101aの一部の側壁と間隔をおいた位置で、仕切壁161が底壁101cから上端開口部へ向け立ち上がって形成され、仕切壁161と本体ケース101aの側壁との間に外気導入路160が形成されている。インク供給兼外気導入室130は、仕切壁161の下端部分を挟んで外気導入路160と隣接して配置されている。インク供給兼外気導入室130と外気導入路160との間の仕切壁161には、その両者を連通する外気導入孔152が貫通形成されており、第1連通孔132とはほぼ直径方向に対向し、かつ、インク抽出管112の挿入方向(図9上方向)に沿う軸線方向へ一定距離を隔てて形成される。
本体ケース101aの上端開口部を覆う蓋101bには、外部連通孔170が、外気導入路160と連通する位置に貫通形成され、外部連通孔170には、空気透過膜171が覆設されている。空気透過膜171は空気の通過を許容する一方、インクの通過を遮断する素材で形成されている。
ここで、図7と図8を参照して、弾性シール部材131の構成について詳細に説明する。弾性シール部材131は、インク抽出管112の抜き差し方向と平行な中心軸線を有する中空筒状にゴム等の弾性材料により一体形成され、一端の開口131kからインク抽出管112が抜き差しされる内部空間131hを有する。さらに詳しくは、この弾性シール部材131は、中心軸線方向の一端側に、その中心軸線と平行な外周面を有する第2筒状部分131a、他端側すなわち開口131k側に、第1筒状部分131bをそれぞれ備え、第2筒状部分131a内を上下に仕切る中間壁131fよりも開口131k側を、インク抽出管112が抜き差しされる内部空間131hとしている。第1筒状部分131bは、常態において第2筒状部分131a側よりも開口31k側において拡径するテーパ状をなしている。
弾性シール部材131は、インク供給室130内に、その軸線方向に摺動可能に配設され、後述するようにインク抽出管112によって第1位置と第2位置とに移動される。
第2筒状部分131a及び第1筒状部分131bの外周面には、上から順に第4外周突部131c1、第5外周突部131c2、第6外周突部131c3、第7外周突部131c4が周方向に連続してフランジ状に張り出して形成されている。第6外周突部131c3は、第2筒状部分131aと第1筒状部分131bとの間の外周部分に位置し、第4外周突部131c1は、第2筒状部分131aの上端外周部分に位置し、第5外周突部131c2は、第6外周突部131c3と第4外周突部131c1との間の第2筒状部分131aの外周部分に位置し、第7外周突部131c4は、第1筒状部分131bの下端外周部分に位置する。
なお、第4外周突部131c1と第5外周突部131c2との間の間隔(図8(a)上下方向寸法)は、後述する第2位置において外気導入孔152(図6参照)を挟む距離にあり、一方、第5外周突部131c2と第6外周突部131c3との間の間隔(図8(a)上下方向寸法)は、第2位置において第1連通孔132(図6参照)を挟む距離にある。
一方、第5外周突部131c2と第6外周突部131c3との間の間隔(図8(a)上下方向寸法)は、後述する第1位置において外気導入孔152(図9参照)を挟む距離にあり、一方、第6外周突部131c3と第7外周突部131c4との間の間隔(図8(a)上下方向寸法)は、第1位置において第1連通孔132(図9参照)を挟む距離にある。
また、第1筒状部分131bの内周面の下端部(図8(a)下側)には、周方向に連続した内周突部131dがフランジ状に張り出し形成されている。
第6外周突部131c3と第7外周突部131c4の間には、第1筒状部分131bの外周面と内周面側とを連通する第2連通孔131eが形成され、一方、第5外周突部131c2と第6外周突部131c3との間には、第2筒状部分131aの外周面と内周面側とを連通する外気連通孔131gと備えている。
弾性シール部材131の各外周突部131c1〜131c4は、その断面形状がインク供給兼外気導入室130の内壁面に向かって凸の円弧状に形成され、内周突部131dは、弾性シール部材131の中心側に向かって凸の円弧状に形成されている。これにより、弾性シール部材131がインク供給兼外気導入室130内に配設された場合には、各突部を押し潰して圧入され、その押し潰し代を大きくして、そのシール性を確保している。
そのほぼ直径方向に対向する位置に一対のリブ131mが、第4〜第6外周突部131c1〜131c3を接続するように弾性シール部材131の中心軸線方向と平行で、かつインク供給兼外気導入室130の内壁面に向けて突出して形成されている。このリブ131mは、インク供給兼外気導入室130の内壁面にその中心軸線方向と平行に形成された嵌合溝(図示せず)と嵌合することにより、弾性シール部材131を摺動方向に案内し、また第5外周突部131c2と第6外周突部131c3との間でかつインク供給兼外気導入室130の内壁面と第2筒状部分131aとの間の空間を二分し、外気連通孔131gがそれと反対側の空間と連通しないようにしている。
インク抽出管112は、前記実施例のインク抽出管12とほぼ同形状で、内部流路112aを有する筒状体112cの側面にインク孔112eが開口し、またその先端を先端部112bで閉塞し、その外周に先端張出部112dが張り出している。内周突部131dに対する先端張出部112dの大きさも、前記実施例と同様である。ただし、前記実施例の先端溝12fは存在しない。
インクカートリッジ101を装着部3に装着する前の状態では、図6に示すように、弾性シール部材131は、インク供給兼外気導入室130内において開口136側に引き出された位置(第2位置)にある。この位置では、弾性シール部材131は、第7外周突部131c4を段部137に嵌合させ、前記実施例と同様に開口136から抜け出る方向及びインク供給兼外気導入室130の奥方向への動きを阻止されている。
また、この第2位置では、弾性シール部材131の第5外周突部131c2と第6外周突部131c3との間の第2筒状部分131aが第1連通孔132と対向して位置し、第1連通孔132が弾性シール部材131の内部空間に対して閉塞されている。同様に、外気導入孔152も第4外周突部131c1と第5外周突部131c2との間の第2筒状部分131aが対向して位置し閉塞されている。これによって、インク室116内には大気の侵入が阻止され、また、インク室116内のインクが漏出することも阻止されている。なお、第1連通孔132と外気導入孔152は、ともに第5外周突部131c2と第6外周突部131c3との間に位置しているが、リブ131mによって両者の連通は遮断されている。
インクカートリッジ101が装着部3に装着されると、図9に示すように、インク抽出管112が、開口136からインク供給兼外気導入室130に挿入される。このとき、インク抽出管112は、弾性シール部材131の下端の開口131kからその内部空間131hに挿入され、その先端部112bが中間壁131fに当接してその中間壁131fをインク供給兼外気導入室130の奥方向(図9の上方向)に押圧する。これにより、弾性シール部材131は、第5外周突部131c2と第6外周突部131c3との間に外気導入孔152を、第6外周突部131c3と第7外周突部131c4との間に第1連通孔132をそれぞれ配置する位置(第1位置)に移動する。
これにより、外気導入路160が外気導入孔152,外気連通孔131g、第2筒状部分131a内の中間壁131fよりも上の空間、外気誘導部材121の内部流路123を介して、インク室116の上部空間に連通する外気流路Eが形成される。
また、インク室116が第1連通孔132、第2連通孔131eを介して弾性シール部材131の内部空間131hに連通する。弾性シール部材131がインク供給兼外気導入室130の奥方向へ移動するのにともなって、第1筒状部分131bは自身の弾性に抗して傾斜内壁面130bに沿って縮径され、内周突部131dがインク抽出管112のインク孔112eよりも下側の外周面に密着する。したがって、弾性シール部材131の内部空間131hの下端開口131kは、外部に対して閉塞され、内部空間131hがインク抽出管112のインク孔12eを経て内部流路112aに連通するようになり、インク室116から第1連通孔132、第2連通孔131e、弾性シール部材131の内部空間131hを経てインク抽出管112に至るインク流路Dが形成され、記録ヘッド7にインクが供給される。
一方、装着したインクカートリッジ101を装着部3(図1参照)から引き上げると、インク抽出管112の先端張出部112dが第1筒状部分131bの内周突部131dと当接する。この位置では第1筒状部分131bは平行内壁面130aに拘束され拡径できないため、弾性シール部材131が第1位置から開口136方向へ引き出され、第2位置に復帰する。それによって、第1連通孔132が閉塞されて流路Dが遮断されると同時に、外気導入孔152が閉塞されて流路Eが遮断される。
この際に、第1筒状部分131bが弾性復元力により傾斜内壁面130bに沿って拡径されるので、インク抽出管112の引き抜きを抵抗なく行うことができる。
更に、1つの弾性シール部材131でインク供給と外気導入との2つの動作を行うことができるので、部品点数を削減して、部品コスト及び組み立てコストを削減することができる。また、インク室116内にはインク供給兼外気導入室130のみを配設すればよいので、インク室116内のスペースをより大きくすることができ、その分、より多くのインクを充填することができる。
次いで、図10と図11を参照して、第3実施例について説明する。第3実施例は、第2実施例の弾性シール部材131に対して下方部分の形状、またインク供給兼外気導入室130の下方部分の形状において相違するが、他の部分では共通であるので、第2実施例と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図10は、インクジェット記録装置2に装着する前の状態を示すインクカートリッジ201の断面図である。
この実施例における弾性シール部材231は、第2実施例と同様に第1筒状部分231bと第2筒状部分231aとを有するが、第1筒状部分231bは、その弾性シール部材231の中心軸線と平行な外周面を有する筒状に形成されている。これら第1筒状部分231bと第2筒状部分231aに対して、第4〜第7外周突部231c1〜231c4、内周突部231dが設けられ、外気連通孔231g、第2連通孔231e、中間壁231f及び第4〜第6外周突部231c1〜231c3間を接続するリブ(図示しないが図7の131mと同等のもの)が形成されている点も、第2実施例と同様である。
インク供給兼外気導入室230は、上端からほぼ下端までその中心軸線と平行な内周面を有する筒状に形成され、第2実施例のような傾斜内壁面130bを有しない。そのインク供給兼外気導入室230の下端部には、その周縁に沿って、該室230よりも拡径する段部237が形成されている。この段部の下端側には、段部237よりも内側に張り出して開口236を形成するカバー部材233が固着されている。
インク抽出管212は、図11に示すように、前記各実施例と同様に、内部流路212aを有する筒状体212cの側面にインク孔212eが開口し、またその先端を先端部212bで閉塞し、その外周に先端張出部212dが張り出している。ただし、第1実施例の先端溝12fは存在しない。先端張出部212dの外径は、第1筒状部分231bの内径(中間壁231fの下面の直径も含む)とほぼ同じかそれよりもやや小さく形成され、内周突部231dの内径よりも大きく形成されている。
先端張出部212dを第1筒状部分231bの内部空間に挿入し、またはそこから引き抜くとき、第1筒状部分231bの弾性に抗して内周突部231dの内径を拡径させるために、先端張出部212d及び内周突部231dの上下(抜き差し方向)の両周縁部は、円弧状または傾斜状のテーパ形状に形成されている。
インクカートリッジ201を装着部3に装着する前の状態では、図10に示すように、弾性シール部材231は、インク供給兼外気導入室230内において開口236側に引き出された位置(第2位置)にある。この位置では、弾性シール部材231は、下端開口の周縁部をカバー部材233に当接させて開口236から抜け出る方向の動きを阻止され、また第4〜第6外周突部231c1〜231c3とインク供給兼外気導入室230の内壁面との摩擦によりそのインク供給兼外気導入室230の奥方向への動きを阻止されている。
また、この第2位置では、弾性シール部材231の第5外周突部231c2と第6外周突部231c3との間の第2筒状部分231aが第1連通孔132と対向して位置し、その第1連通孔132が弾性シール部材231の内部空間に対して閉塞されている。同様に、外気導入孔152も第4外周突部231c1と第5外周突部231c2との間の第2筒状部分231aが対向して位置し閉塞されている。これによって、インク室116内には大気の侵入が阻止され、また、インク室116内のインクが漏出することも阻止されている。
インクカートリッジ201が装着部3に装着されると、インク抽出管212が、開口236からインク供給兼外気導入室230に挿入される。このとき、インク抽出管212の先端張出部212dは、弾性シール部材231の内周突部231dを弾性に抗して段部237側へ拡径させ、その弾性シール部材231の内部空間に挿入される。そして先端部212bが中間壁231fに当接してその中間壁をインク供給兼外気導入室230の奥方向(図10の上方向)に押圧する。これにより、図9の状態と同様に、弾性シール部材231は、第5外周突部231c2と第6外周突部231c3との間に外気導入孔152を、第6外周突部231c3と第7外周突部231c4との間に第1連通孔132をそれぞれ配置する位置(第1位置)に移動する。
これにより、外気導入路160が外気導入孔152,外気連通孔231g、第2筒状部分231a内の中間壁231fよりも上の空間、外気誘導部材121の内部流路123を介して、インク室116の上部空間に連通する外気流路が形成される。
また、インク室116が第1連通孔132、第2連通孔231eを介して弾性シール部材231の第1筒状部分231bの内部空間に連通する。弾性シール部材231がインク供給兼外気導入室230の奥方向へ移動するのにともなって、第7外周突部231c4がインク供給兼外気導入室230の内壁面に密着すると、内周突部231dもインク抽出管212のインク孔212eよりも下側の外周面に密着する。したがって、第1筒状部分231bの内部空間の下端開口が、外部に対して閉塞され、その内部空間がインク抽出管212のインク孔212eを経て内部流路212aに連通するようになり、インク室116から第1連通孔132、第2連通孔231e、弾性シール部材231の内部空間を経てインク抽出管212に至るインク流路が形成され、記録ヘッド7にインクが供給される。
一方、装着したインクカートリッジ201を装着部3から引き上げると、インク抽出管212の先端張出部212dが第1筒状部分231bの内周突部231dと当接する。この位置では第1筒状部分231bはインク供給兼外気導入室230の内壁面に拘束されていて拡径できないため、弾性シール部材231が第1位置から開口236方向へ引き出され、第2位置に復帰する。それによって、第1連通孔132が閉塞されてインク流路が遮断されると同時に、外気導入孔152が閉塞されて外気流路が遮断される。
そして、弾性シール部材231がカバー部材233に当接した後、先端張出部212dが内周突部231dを弾性に抗して段部237側へ拡径させることで、インク抽出管212はインク供給兼外気導入室230内から抜き出しされる。
以上説明したように、本発明のインクカートリッジ1,101,201によれば、インクカートリッジ1,101,201をインクジェット記録装置2に装着あるいは脱着したとき、弾性シール部材31,51,131,231の変位によって、インク室16,116と外部との間の連通と遮断とを選択的に切り替えることができる。
また、弾性シール部材31,51,131,231をそれぞれインク供給室30、外気導入室50、インク供給兼外気導入室130,230内に配設するだけで、インクカートリッジ1,101,201を組み立てられる。これにより、従来のようにシール部材の変位を発生させるためのコイルバネ等の部品を必要としないので、部品点数を少なくすることができるだけでなく、組み立て工数を少なくでき、製作コストの低減を図ることができる。さらに、コイルバネ等の金属部品を用いることなく製作できるので、インクカートリッジ1,101,201の廃棄も容易にできる。
以上実施例に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、第1実施例では、弾性シール部材31の第1筒状部分31bはインク供給室30の開口36に向けて末広がりの傾斜を有する構成にしたが、第3実施例の場合と同様にインク抽出管12の挿入方向に沿う軸線方向と平行に第1筒状部分31bを構成しても良い。
また、例えば、上記各実施例では、各外周突部31c1〜31c3,51c1〜51c3,131c1〜131c4,231c1〜231c4及び内周突部31d,51d,131d,231dは凸の円弧状に形成されるものとしたが、断面矩形状、断面台形状などであっても良い。即ち、内壁面と密着した際にシール代を確保できる形状であれば、どのような形状であっても良い。
本発明の第1実施例におけるインクカートリッジと、そのインクカートリッジを装着するインクジェット記録装置とを示した概略図である。 インクジェット記録装置に装着する前の状態のインクカートリッジの縦断面図である。 (a)は弾性シール部材の上面図、(b)は(a)のIIIb−IIIb線断面図である。 (a)はインク抽出管の上面図、(b)は(a)のIVb−IVb線断面図である。 インクジェット記録装置に装着した状態のインクカートリッジの縦断面図である。 第2実施例におけるインクジェット記録装置に装着する前の状態のインクカートリッジの縦断面図である。 弾性シール部材の上面図である。 (a)は図7のVIIIa−VIIIa線断面図、(b)は図7のVIIIb−VIIIb線断面図である。 インクジェット記録装置に装着した状態のインクカートリッジの縦断面図である。 第3実施例におけるインクジェット記録装置に装着する前の状態のインクカートリッジの縦断面図である。 (a)はインク抽出管の上面図、(b)は(a)のXIb−XIb線断面図である。
符号の説明
1 インクカートリッジ
2 インクジェット記録装置
7 記録ヘッド
12,112,212 インク抽出管(中空管部材)
12b,13b,112b,212b 先端部(第1係合部の一部)
12d,13b,112d,212d 先端張出部(第2係合部の一部)
13 外気導入管(中空管部材)
16,116 インク室
23,123 内部流路(外気供給路)
30 インク供給室
31,51,131,231 弾性シール部材
31a,51a,131a,231a 第2筒状部分
31b,51b,131b,231b 第1筒状部分
31c1〜31c3,51c1〜51c3 外周突部
31d,51d,131d,231d 内周突部(第2係合部の一部)
31e,51e,131e,231e 第2連通孔
31f,51f,131f,231f 中間壁(第1係合部の一部、壁部)
32,132 第1連通孔
50 外気導入室
52,152 外気導入孔
130,230 インク供給兼外気導入室
131c1〜131c4 外周突部
231c1〜231c4 外周突部

Claims (13)

  1. 記録ヘッドよりインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に着脱自在に構成され、前記インクジェット記録装置に装着されることで、前記インクを貯留するインク室に外気が導入されると共に、前記インクジェット記録装置から突出して設けられた中空管部材を介して前記インク室から前記記録ヘッドにインクを供給するインクカートリッジにおいて
    前記インク室から前記記録ヘッドに前記インクを供給するため、前記中空管部材が抜き差しされるインク供給室と、
    前記インク室と前記インク供給室とを連通する第1連通孔と、
    前記インク供給室内の第1及び第2位置間を前記中空管部材の抜き差し方向に沿って進退移動可能な弾性シール部材とを備え、
    その弾性シール部材は、前記中空管部材を抜き差し可能な内部空間を有する中空筒状をなし、その中空筒状の外周部と前記内部空間とを連通する第2連通孔を有するものであり、
    前記弾性シール部材とその内部空間に配置された前記中空管部材との間に、前記中空管部材の挿入方向の動作により前記弾性シール部材を前記第2位置から第1位置へ移動させる第1係合部、及び前記中空管部材の抜き出し方向の動作により前記弾性シール部材を前記第1位置から第2位置へ移動させる第2係合部を備え、
    前記第1位置では、前記インク供給室に対して前記弾性シール部材が、前記第1連通孔と第2連通孔とを連通させる位置にあって、前記インク室が前記弾性シール部材の内部空間と連通し、
    前記第2位置では、前記インク供給室に対して前記弾性シール部材が、前記第1連通孔を閉塞させる位置にあることを特徴とするインクカートリッジ。
  2. 前記弾性シール部材は、前記第1位置において前記第1連通孔と対応し前記第2連通孔を有する第1筒状部分と、前記第2位置において前記第1連通孔を閉塞する第2筒状部分とを前記進退移動方向に並んで有することを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
  3. 記録ヘッドよりインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に着脱自在に構成され、そのインクジェット記録装置から突出して設けられた中空管部材を介して、前記インクを貯留するインク室に外気を導入するインクカートリッジにおいて、
    前記インク室へ外気を導入するため、前記中空管部材が抜き差しされる外気導入室と、
    前記インク室と前記外気導入室とを連通する外気導入孔と、
    前記外気導入室内の第1及び第2位置間を前記中空管部材の抜き差し方向に沿って進退移動可能な弾性シール部材とを備え、
    その弾性シール部材は、前記中空管部材を抜き差し可能な内部空間を有する中空筒状をなし、その中空筒状の外周部と前記内部空間とを連通する第2連通孔を有するものであり、
    前記弾性シール部材とその内部空間に配置された前記中空管部材との間に、前記中空管部材の挿入方向の動作により前記弾性シール部材を前記第2位置から第1位置へ移動させる第1係合部、及び前記中空管部材の抜き出し方向の動作により前記弾性シール部材を前記第1位置から第2位置へ移動させる第2係合部を備え、
    前記第1位置では、前記外気導入室に対して前記弾性シール部材が、前記外気導入孔と第2連通孔とを連通させる位置にあって、前記外気導入孔が前記弾性シール部材の内部空間と連通し、
    前記第2位置では、前記外気導入室に対して前記弾性シール部材が、前記外気導入孔を閉塞させる位置にあることを特徴とするインクカートリッジ。
  4. 前記弾性シール部材は、前記第1位置において前記外気導入孔と対応し前記第2連通孔を有する第1筒状部分と、前記第2位置において前記外気導入孔を閉塞する第2筒状部分とを前記進退移動方向に並んで有することを特徴とする請求項3に記載のインクカートリッジ。
  5. 記録ヘッドよりインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に着脱自在に構成され、そのインクジェット記録装置から突出して設けられた中空管部材を介して前記記録ヘッドに連通するインクカートリッジにおいて、
    前記インクを貯留するインク室と、
    そのインク室から前記記録ヘッドに前記インクを供給すると共に、前記インク室に外気を導入するため、前記中空管部材が抜き差しされるインク供給兼外気導入室と、
    前記インク室と前記インク供給兼外気導入室とを連通する第1連通孔と、
    前記インク室と前記インク供給兼外気導入室とを連通する外気供給路と、
    前記インク供給兼外気導入室と外気とを連通する外気導入孔と、
    前記インク供給兼外気導入室内の第1及び第2位置間を前記中空管部材の抜き差し方向に沿って進退移動可能な弾性シール部材とを備え、
    その弾性シール部材は、前記中空管部材を抜き差し可能な第1内部空間、及び前記外気供給路と前記外気導入孔とを連通させる外気連通路を有する中空筒状をなし、その中空筒状の外周部と前記第1内部空間とを連通する第2連通孔を有するものであり、
    前記弾性シール部材とその内部空間に配置された前記中空管部材との間に、前記中空管部材の挿入方向の動作により前記弾性シール部材を前記第2位置から第1位置へ移動させる第1係合部、及び前記中空管部材の抜き出し方向の動作により前記弾性シール部材を前記第1位置から第2位置へ移動させる第2係合部を備え、
    前記第1位置では、前記インク供給兼外気導入室に対して前記弾性シール部材が、前記第1連通孔と第2連通孔とを連通させ、前記インク室が前記弾性シール部材の内部空間と連通し、前記外気連通路が前記外気供給路と前記外気導入孔とを連通させる位置にあり、
    前記第2位置では、前記インク供給兼外気導入室に対して前記弾性シール部材が、前記第1連通孔及び前記外気導入孔を閉塞させる位置にあることを特徴とするインクカートリッジ。
  6. 前記弾性シール部材は、前記第1位置において前記第1連通孔と対応し前記第2連通孔を有する筒状部分と、前記外気連通路を内部に有しその外気連通路の一端を外周に開口した筒状部分とを前記進退移動方向に並んで有し、前記第2位置において前記第1連通孔及び前記外気導入孔を閉塞させることを特徴とする請求項5記載のインクカートリッジ。
  7. 前記第1位置に前記弾性シール部材があるとき、その弾性シール部材の内周面の少なくとも一部が前記中空管部材の外周面に密着し、外部に対してシール状態にして前記第2連通孔を前記中空管部材内と連通させることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  8. 前記弾性シール部材は、前記内周面に、周方向に連続して内側に張り出した内周突部を有し、前記第1位置にあるとき、その内周突部を前記中空管部材の外周面に密着させることを特徴とする請求項7記載のインクカートリッジ。
  9. 前記弾性シール部材は、前記内部空間の一端を前記中空管部材の抜き差しを可能にするために開口し、該開口を拡径または縮径する方向に弾性を有することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  10. 前記弾性シール部材は、前記内部空間の一端を前記中空管部材の抜き差しを可能にするために開口し、その開口と反対側の他端に、前記第1係合部の一部をなし前記中空管部材の先端と当接する壁部を有し、その壁部を前記中空管部材の挿入にともない押圧することで、前記第1位置に向け移動されることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  11. 前記弾性シール部材は、前記第1筒状部分と第2筒状部分とのほぼ間の外周部分と、その部分から前記第2連通孔を挟んだ前記第1筒状部分の外周部分と、前記第2連通孔とは反対側へ前記部分から間隔をおいた第2筒状部分の外周部分とにそれぞれ環状に突出し、前記インク供給室の内面に密着する外周突部を有し、
    その外周突部のうち隣接する2つの外周突部の間隔は、前記第1位置及び第2位置において前記第1連通孔を挟む関係にあることを特徴とする請求項2に記載のインクカートリッジ。
  12. 前記弾性シール部材は、前記第1筒状部分と第2筒状部分とのほぼ間の外周部分と、その部分から前記第2連通孔を挟んだ前記第1筒状部分の外周部分と、前記第2連通孔とは反対側へ前記部分から間隔をおいた第2筒状部分の外周部分とにそれぞれ環状に突出し、前記外気導入室の内面に密着する外周突部を有し、
    その外周突部のうち隣接する2つの外周突部の間隔は、前記第1位置及び第2位置において前記第1連通孔を挟む関係にあることを特徴とする請求項4に記載のインクカートリッジ。
  13. 前記弾性シール部材は、前記中空管部材が抜き差しされる前記内部空間の開口側端部の外周部分と、その部分から前記第2連通孔を挟んだ位置の外周部分と、さらにその後者の部分から前記外気連通路の開口を挟んだ位置の外周部分と、さらにその後者の部分から間隔をおいた位置の外周部分とにそれぞれ環状に突出し、前記インク供給兼外気導入室の内面に密着する外周突部を有し、
    その外周突部のうち隣接する2つの外周突部の間隔は、前記第1位置及び第2位置において前記第1連通孔及び外気導入孔を挟む関係にあることを特徴とする請求項6に記載のインクカートリッジ。
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