JP4641444B2 - 物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置 - Google Patents

物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置に関し、具体的には、例えば、溶液のpH、圧力、磁界、あるいは温度の二次元分布など、様々の物理現象または化学現象を定量化する場合に用いるケミカルCCD(Cemical−CCD)を用いた測定装置などに関する。
物理現象または化学現象には、濃度、温度、磁気、圧力、加速度、速度、音波、超音波、酸化還元電位、反応速度など様々な現象があるが、これらの現象は、様々な電気信号(電流、電圧、抵抗、電荷容量、電位)に変換することができる。
また、例えば、フォトダイオードのように、光を照射すると光量に応じた電子正孔対が生成し、光量を電荷量に変化してその電荷量を評価することにより光量を測定する方法などのように、物理現象または化学現象を電荷情報に変換して測定する方法があった。
しかしながら、光以外のその他の物理・化学現象においては、ほとんどの場合、電荷量ではなく、電圧値、電流値、抵抗値などの電気信号に変換し、それらの値を読み取るようにしているため、電荷特有の取扱い方法である蓄積および転送を行うことができず、また複数点の情報を同時に取り込んで高速処理したり、測定結果を画像化するといったことが非常に困難であった。
近年、環境あるいは医療の分野を含め各種の分野において、こうした物理現象または化学現象の高速処理化あるいは画像化の要請が高まり、例えば、物理的または化学的な量の大きさに対応して深さを変化するように構成されたポテンシャル井戸に電荷を供給して、前記物理的または化学的な量をこのポテンシャル井戸の大きさに応じた電荷に変換することによって、複数点の情報を同時に取り込み、蓄積、転送などを行い、様々な物理現象または化学現象を容易に画像化できるようにした方法および装置などが提案されている(例えば特許文献1参照)。具体的には、デバイスとして、MOS形の電界効果型トランジスタ(MOS形FET)、イオン感応性電界効果型トランジスタ(ISFET)またはいわゆるケミカルCCDなどを用いた測定方法や装置が該当する。
例えば、図11に示すように、半導体基板51の表面に、基板と逆型の拡散領域からなる入力ダイオード部52及び浮遊拡散部53と、入力ダイオード部から浮遊拡散部までの間の絶縁膜55上に固定された入力ゲート56及び出力ゲート57と、その入/出力ゲート間の絶縁膜上に固定されたイオン感応膜からなるセンシング部59と、浮遊拡散部の他の側部に連なる位置の絶縁膜上に固定されたリセットゲート58と、リセットゲートにおける浮遊拡散部と反対側に形成された基板と逆型の拡散領域からなるリセットダイオード部54とを備え、センシング部に作用するイオン濃度に応じて変化するポテンシャル井戸の深さと汲み出し回数に応じて浮遊拡散部が蓄積する電荷量を検出するFET型センサを用いて、イオン濃度検出及び塩基配列の検出を行うFETセンサが提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開平10−332423号公報 WO2003/042683号公報
しかしながら、上述のようなデバイスは、絶縁膜の膜厚のバラツキや拡散層へのイオン注入のバラツキ、感応膜の膜厚あるいは特性のバラツキ、さらには絶縁膜などの局所的なバラツキによるデバイス全体としてのバラツキ、等々均一なセンサ特性を有するセンサを作製することは非常に難しい。従って、デバイスを単体として使用している場合であっても、保守などによって交換が必要になった場合には、交換するデバイスに特性を確認することや互換性のあるデバイスを選別するという煩雑な作業が不可欠であった。
また、複数のデバイスを用いた測定装置においては、デバイス間のバラツキを低減するために多数のデバイスから特性の近いデバイスの組み合わせを選び出す必要があった。あるいは、デバイスの特性を調整する機能を付加し各デバイスを所定の基準特性になるように合わせこみを行う必要があった。
特に、例えば、周囲温度や圧力などの外乱影響を補正する目的で使用される2つのデバイスを組み合わせたデュアル式のセンシングデバイスについては、センサの特性のばらつきによって、本来有する補償機能を十分に発揮することが困難であった。
また、液体試料を測定対象とする場合においては、薄膜などを介して接するデバイスのドリフトによる特性の経時変化が大きいことが知られている。こうした経時変化についても、デバイス毎に特性が異なることから、例えば1時間ごとの定時測定などにおいて毎回個別の特性調整が必要となり、装置の複雑化・操作の煩雑化を招来することとなる。
そこで、この発明の目的は、デバイスの出力特性のバラツキあるいは経時変化を簡便な方法で補正し、汎用性が高くかつ精度のよい物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置を提供することにある。特に、デュアル型ケミカルCCDを用いて測定を行う場合など、2つのセンサの出力特性を自動的に、かつ正確に修正することができる物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、以下に示す測定装置によって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は、電荷をセンシング部に供給する電荷供給部、物理的または化学的な量の大きさに対応して電位が変化するセンシング部、該センシング部に供給された電荷を取出すフローティングディフュージョン、を有する少なくとも1つの検出系と、前記センシング部が当接する試料導入部に設けて前記検出系の測定電位を規定する基準電位設定部と、を有する物理現象または化学現象に係るポテンシャルを測定する装置であって、(1)該基準電位設定部の電位をスキャンして前記検出系の出力特性を取得し、(2)前記センシング部に供給する電荷量の制御によって該出力特性の立ち上がりREF電圧の調整を行い、(3)前記出力特性を自動的に修正する、制御調整部を有することを特徴とする。
上記のような種々の要因から、物理現象または化学現象を電荷情報に変換することによって微小な変化を定量化するセンサデバイスにおける出力特性のバラツキが生じることが知られていた。このとき、出力特性は、後述するように、2つの特性要素によって規定することができる。1つは、試料の濃度あるいは状態の変化に対応して変化するセンサ出力である「立ち上がりREF電圧」であり、もう1つには、試料の濃度あるいは状態の変化に対応したセンサ出力の勾配である「REF電圧の立ち上がり傾斜度」である。
本発明者は、ケミカルCCDのように、センサデバイスと基準電位設定部(例えば、比較電極など)を有する測定装置にあっては、特に、比較電極のフラツキやドリフトなどの要因によって変動の可能性の高い「立ち上がりREF電圧」を調整することによって精度のよい測定が可能となることを見出したもので、基準電位設定部である比較電極の電位をスキャンし随時出力特性をチェックし、センシング部に供給する電荷量を制御して「立ち上がりREF電圧」を自動的に調整することによって、デバイスの出力特性のバラツキあるいは経時変化を簡便な方法で補正し、汎用性が高くかつ精度のよい物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置を提供することが可能となった。
また、本発明は、電荷をセンシング部に供給する電荷供給部、物理的または化学的な量の大きさに対応して電位が変化するセンシング部、該センシング部に供給された電荷を取出すフローティングディフュージョン、を有する少なくとも1つの検出系と、前記センシング部が当接する試料導入部に設けて前記検出系の測定電位を規定する基準電位設定部(比較電極)と、を有する物理現象または化学現象に係るポテンシャルを測定する装置であって、(1)該基準電位設定部の電位をスキャンして前記検出系の出力特性を取得し、(2)前記電荷供給部の電位の制御によって該出力特性のREF電圧の立ち上がり傾斜度の調整を行い、(3)前記出力特性を自動的に修正する、制御調整部を有することを特徴とする。
上記のセンサデバイスのもう1つの出力特性である「REF電圧の立ち上がり傾斜度」のバラツキは、センシング部とフローティングディフュージョンの容量費のバラツキ、センシング部からフローティングディフュージョンへの電荷転送効率のバラツキ、センシング部絶縁膜厚のバラツキ、といった要因によって生じることが多く、比較電極の電位をスキャンし随時出力特性をチェックし、電荷供給部の電位を制御して「REF電圧の立ち上がり傾斜度」を自動的に調整することによって、デバイスの出力特性のバラツキあるいは経時変化を簡便な方法で補正し、汎用性が高くかつ精度のよい物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置を提供することが可能となった。
さらに、本発明は、同一の構造の電荷をセンシング部に供給する電荷供給部、物理的または化学的な量の大きさに対応して電位が変化するセンシング部、該センシング部に供給された電荷を取出すフローティングディフュージョン、を有する少なくとも一対の検出系と、前記一対のセンシング部がともに当接する試料導入部に設けて前記検出系の測定電位を規定する基準電位設定部と、を有する物理現象または化学現象に係るポテンシャルを測定する装置であって、前記一対の検出系の一方が物理的または化学的な量の大きさに対応して電位が変化するセンシング部を有する前記機能を有する検出系Aと、他方が物理的または化学的な量の変化に感応しないセンシング部を有しセンシング部以外の機能を同じくする検出系Bによって構成されるとともに、(1)該基準電位設定部の電位をスキャンして前記両検出系の出力特性を取得し、(2)いずれか一方の検出系の出力特性を基準として、(3)該他方のセンシング部に供給する電荷量の制御によって他方の出力特性の立ち上がりREF電圧の調整を行い、(4)該他方の電荷供給部の電位の制御によって他方の出力特性のREF電圧の立ち上がり傾斜度の調整を行い、(5)両出力特性が略合致するように自動的に修正する、制御調整部を有することを特徴とする。
デュアル式のセンサデバイスは、周囲温度や圧力などの外乱影響の補正などに非常に有効であることから、各種用途に多く用いられている。従って、一対となる各センサの出力特性が一致するほど補正精度は高くなり、また、両センサは常に減算あるいは除算によって補正されることが多いことから、2つの特性要素「立ち上がりREF電圧」と「REF電圧の立ち上がり傾斜度」の両方における制御調整が好ましい。このようにデバイスの出力特性を自動的に調整することによって、デバイス間の出力特性のバラツキあるいは経時変化を簡便な方法で補正し、汎用性が高くかつ精度のよい物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置を提供することが可能となった。
このときの調整方法としては、基準とするセンサを固定して他方のセンサ出力をその出力特性に合わせる方法、予め所定範囲の「立ち上がりREF電圧」と「REF電圧の立ち上がり傾斜度」を定めておき、実測時の両センサのいずれかの出力特性が当該範囲にあるときはその範囲にあるセンサを基準とする方法などがあり、測定目的に応じて選択可能とすうことが好ましい。
また、本発明は、電荷をセンシング部に供給する電荷供給部、物理的または化学的な量の大きさに対応して電位が変化するセンシング部、該センシング部から転送された電荷を蓄積するセンシング電荷蓄積部、を有する複数の検出系と、該センシング電荷蓄積部に供給された電荷を取出す少なくとも1のフローティングディフュージョンと、前記検出系とフローティングディフュージョンの中間に配設された電荷転送手段と、前記センシング部が当接する試料導入部に設けて前記検出系の測定電位を規定する基準電位設定部と、を有する物理現象または化学現象に係るポテンシャルを測定する装置であって、前記電荷転送手段が電荷結合素子であり、複数のセンシング電荷蓄積部の電荷を1つのフローティングディフュージョンに転送するとともに、特定の検出系の出力特性を基準に、(1)各センシング部に供給する電荷量の制御によって前記特定の検出系を除く他の検出系の出力特性の立ち上がりREF電圧の調整を行い、(2)各電荷供給部の電位の制御によって特定の検出系を除く他の検出系の出力特性のREF電圧の立ち上がり傾斜度の調整を行い、(3)特定の検出系の出力特性と、特定の検出系を除く他の検出系の各出力特性が略合致するように自動的に修正する、制御調整部を有することを特徴とする。
一般に、半導体デバイスにおける電荷転送手段には種々の方法があるが、電荷結合素子(CCD)はS/N比の高さ、転送速度、転送効率および操作性の点で優れた特性を有している。ケミカルCCDはこうした特性を活かし、センシング部を含む検出系からフローティングディフュージョンの中間に電荷転送部を設けることによって応答速度の向上を図るとともに、1つのフローティングディフュージョンに対し電荷転送部を介して複数のセンシング部(より具体的にはセンシング電荷蓄積部)からの電荷を順次移動させるCCD機能を有することによって、物理的または化学的な現象の一次元分布または二次元分布を容易に画像化することが可能となる。
このとき、各検出系の出力特性のバラツキは、個々の検出系の測定精度の低下のみならず、装置全体の測定精度の低下や画像のひずみなどに繋がることになる。本発明においては、こうした複数の検出系の出力特性を、そのうちの特定の検出系の出力特性を基準として自動的に調整することによって、デバイス間の出力特性のバラツキあるいは経時変化を簡便な方法で補正し、応答性が高くかつ精度のよい物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置を提供することが可能となった。また、ひずみのない画像による二次元分布の把握が可能となった。
本発明の物理現象または化学現象の測定装置によれば、対象となる物理現象または化学現象に伴う電荷あるいはそれによって生じる出力のバラツキあるいは経時変化を自動的に補正しつつ、優れた応答性を有し微小な変化の定量化を行うことができる。従って、従来行っていたようなデバイス毎の特性調整をマニュアルで行う必要がなく、調整時間の削減とともに、特性調整のバラツキをなくすことができる。
特に、デュアルタイプのセンサデバイスにあっては、一対の検出系の出力のバラツキを制御調整することによって、センサデバイスに対する外乱などの補正を精度よく行うことができることから、汎用性が高くかつ精度のよい物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置を提供する。また、CCDなどを用いることにより物理的または化学的な現象の二次元分布を容易に画像化することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<本発明に係る測定装置の基本的な構成>
図1(A)および(B)は、この発明に係る物理現象または化学現象のポテンシャル測定装置の基本的な構成(第1構成例)を例示する。
図1(A)に示す装置の基本構成は、センサユニット21と制御調整部22とからなる。センサユニット21は、試料液23を導入し一時的に貯留する試料導入部24と、試料液23と当接するように配置したセンサデバイス25と、試料導入部24に浸漬した比較電極26から構成される。図1(B)は、このセンサユニット21の断面を表したもので、制御調整部22との間において電源や各種信号のやりとりを行う接続部27を有している。
制御調整部22においては、後段にて詳述するセンサデバイス25の対する印加電圧の制御を行うとともに、センサデバイス25の出力特性の修正を行う。修正方法およびそのときのセンサデバイスの出力特性については、後述するが、こうした修正処理を所定のシーケンスによって自動的に行うことが可能である。特に、定時測定を行う装置の場合には自動的に測定前に修正処理・調整することによって、高い測定精度を確保することができる。むろん手動あるいは外部信号による随時の修正処理も可能とすることが好ましい。
また、制御調整部22は、センサ出力を受信し種々の演算処理を行い、試料の状態あるいは特定成分の濃度信号を外部への出力、および例えば試料液のpHの分布などの二次元情報の画面表示などを行う。なお、制御調整部22を外部からの入力端末として使用することも可能であり、外部との交信についても、特定の有線のみならず無線やインターネットなどを利用することができる。
比較電極26は試料液23の測定における基準電位を設定するとともに、電極電位を変更することによって、センサデバイス25が接液するセンシング部の設定電位を変更することができる。従って、比較電極26の電位を特定の範囲でスキャニングすることによって、センサデバイス25の出力特性を得ることができる。
センサデバイス25の出力特性は、図2のように、2つの特性要素によって規定することができる。1つには、「立ち上がりREF電圧」EaあるいはEbであり、試料の濃度あるいは状態の変化(つまり、比較電極26の電位の変化)に対応したセンサ出力が変化し始める点Ea、あるいはセンサ出力の変化幅の略中心となる値Ebによって表現することができる。一般には、認定が容易なEbによって代表することが可能である。また、もう1つには、出力特性の「REF電圧の立ち上がり傾斜度」θであり、試料の濃度あるいは状態の変化に対応したセンサの出力の勾配をいい、通常Eb近傍のセンサ出力/比較電極の電位の変化量ΔVによって代表することが可能である。
<本発明に係るセンサデバイスの構成例>
図3は、この発明に係る物理現象または化学現象の測定するセンサデバイス25の基本的な構成を例示する。
図3において、Bは例えばp型Si(シリコン)よりなる半導体基板で、厚さ500μm程度である。半導体基板Bは例えばシリコン酸化膜の絶縁膜Pを有し、それを挟むようにして、電荷供給部1、電荷供給調節部2、センシング部3、障壁部4、フローティングディフュージョン5、リセットゲート6、リセットドレイン7からなる検出系が形成される。そして、半導体基板Bは、樹脂モールドなどを施すことにより溶液試料などに対して耐性をもたせている。フローティングディフュージョン5には例えば出力トランジスタ(図示せず)が形成され、その出力が、入出力処理部8を介して装置の制御調整部22に入力される。
検出系の具体的な形成は、例えば、次のようにして行われる。
(1)p型Si基板Bを熱酸化し、酸化膜(SiO)を形成し、その上に窒化膜(Si)を形成する。
(2)その一部分をエッチングし、その部分を選択的に酸化する。その後、その選択的に酸化された部分のSiOをエッチングし、さらに熱酸化することによりゲート酸化膜Pを形成する。このゲート酸化膜の膜厚は約500Åである。
(3)その上面の電荷供給調節部2や障壁部4にそれぞれ対応する部分にリンドープされた低抵抗のポリシリコンを堆積させて電極を形成する。この電極の膜厚は約3000Åで、堆積させた後、約1000Å程度熱酸化する。
(4)その後、Si(TaまたはAlでもよい)を700Å程度堆積してセンシング部3を形成する。
測定に際しては、電荷供給部1、障壁部4、リセットゲート6にパルス電圧を印加し、他の部位に直流電圧を印加し、p型半導体を用いたMOS構造において、正の電圧を加えることによって、半導体−絶縁膜界面近傍での電位状態を形成することができる。電荷供給部1、障壁部4、リセットゲート6へのパルス電圧の印加の回数あるいは印加のタイミングは、入出力処理部8によって制御される。
ここで、電荷供給部1は、「High」レベルから「Low」レベルに電位を変化させることによってセンシング部3への電荷供給を担い、各レベル電位は、通常の測定の繰り返しがあっても変更することはない。しかし、「Low」レベルの電位を変更することによって、センサデバイス25の出力特性における「REF電圧の立ち上がり傾斜度」を変更することができることから、後述するように、センサデバイス25の出力特性の修正および調整を行うことが可能である。
また、電荷供給調節部2は、電荷供給部1からセンシング部3への供給され蓄積される電荷量を規定することから、レベル電位は、通常の測定の繰り返しがあっても変更することはない。しかし、レベルの電位を変更することによって、センサデバイス25の出力特性における「立ち上がりREF電圧」を変更することができることから、後述するように、センサデバイス25の出力特性の修正および調整を行うことが可能である。
センシング部3は、物理的または化学的な量の大きさに対応して電位が変化する測定部位であり、例えばpH測定の場合には、水溶液や測定対象物などの試料液23を導入する試料導入部24が設けられた電極部を形成し、試料中のpHに対応する電位を発生する。こうした電位あるいは電位の変化を電荷に変換し、検出部における電荷の変化を、MOS構造の出力トランジスタによって出力変換される。
また、フローティングディフュージョン5は、センシング部5の電荷が転送されることから、センシング3との接触部分を基に大きさが設定される。形状は問わないが、その面積を小さくするために、図1のように台形形状などを形成することも可能である。
次に、上記のようなセンサデバイス25における基本的な動作を、図4に示す電位図を参照しながら説明する。
(1)初期電位状態
当初は、電荷供給部1の電位は高く(矢印方向が高い)設定されており、センシング部3には電荷は供給されていない。
(2)電荷の供給
電荷供給部1の電位を下げることによって、センシング部3に電荷を供給する。
(3)電荷の蓄積
電荷供給部1の電位を上げることによって、供給された電荷の一部がオーバーフローし電荷供給調節部2によって制限された量の電荷がセンシング部3に蓄積される。
(4)電荷の転送
障壁部4の電位を上げることによって、センシング部3に蓄積された電荷をフローティングディフュージョン5に転送する。
(5)電荷の測定
障壁部4の電位を下げて閉じ、電荷の流入を止める。この電位をMOS構造の出力トランジスタなどによって測定する。
(6)リセット
フローティングディフュージョン5の電位を読み取った後、リセットゲート6をオンにしてリセットドレイン7から電荷を供出し、フローティングディフュージョン5の電位をリセットドレイン7の電位にリセットする。
(7)検出サイクル
上記のリセットにより、再び(1)と同じ状態に戻ることになる。つまり、検出サイクルとは、このように、(1)〜(6)の動作を繰り返すことをいい、これによって、センシング部3での電位の状態に対応した電荷量を順次出力することができる。
以上のように、この測定装置においては、物理的または化学的な量の大きさに対応して電位を変化するように構成されたセンシング部3を半導体基板Bに形成し、このセンシング部3に電荷を供給して、前記物理的または化学的な量をこのセンシング部の大きさに応じた電荷に変換するようにした電荷変換機構を用いている。
上記測定における増幅度Aは、正確には下式1で表わすことができる。
[式1]
Figure 0004641444
ここで、Q[C] :1回にフローティングディフュージョンに転送される電荷量
n[回] :蓄積回数
FD[F] :フローティングディフュージョンの電荷容量
ΔVs :センシング部の電位変化
蓄積回数は、検出感度を調整するとともに、予め設定された測定範囲あるいはフローティングディフュージョンに蓄積された電荷に対応して設定される。なお、センシング部3における同一の電位状態での検出を繰り返すことによって、外乱等のノイズの平均化を図ることができ、実質的にランダムノイズを削減することができる。
<センサの出力特性の修正方法>
次に、上記図1のような出力特性のセンサを有する装置について、センサの出力特性の修正方法を図5、図6および表1に基づき説明する。
Figure 0004641444
第1構成例において、センシング部3の電位は比較電極の電位Eを変化させることによって変化させることができる。このとき、センサの出力特性の特定については、出力特性を曲線データとしてメモリすることも可能であるが、上述のように、立ち上がりREF電圧については最大出力の半値に対応する電圧EbやEbで代表し、REF電圧の立ち上がり傾斜度についてはEb近傍のセンサ出力/比較電極の電位の変化量ΔVやΔVで代表し、(Eb、ΔV)あるいは(Eb、ΔV)として規定することも可能となる。なお、基準となる立ち上がりREF電圧およびREF電圧の立ち上がり傾斜度について、各々所定の幅の裕度を設定することも可能である(Eb±e、ΔV±v)。
(1)予め修正の目標となるセンサの出力特性を図5の特性D(Eb、ΔV)のように設定し、制御・操作部22にメモリしておく。設定条件は、例えば、特定の試料についての測定条件が決まれば自動的に設定可能な場合にはその特性をメモリし、不定の場合には、センサの設計基準あるいはマスデータから得られた平均値など、最適条件をメモリする。このとき、センサデバイス25の各構成部位の電位は、図6(D)および表1の状態(D)に例示する状態になる。
(2)測定装置に所定の試料を導入し、測定モードにする。所定時間後の安定した状態で比較電極26の電位をスキャンし、現状での出力特性を取得する。図5の特性A(Eb、ΔV)とする。このときのセンサデバイス25の各構成部位の電位は、図6(A)および表1の状態(A)に例示する状態になる。
(3)特性B(Eb、ΔV)を特性Dに略一致するように修正するには、次の2つの手順を実行する必要があるが、その順序は特に限定されない。
(3−1)立ち上がりREF電圧を合致させる。つまり、図5の特性B(Eb、ΔV)のようにΔE=Eb−Eb分シフトさせる。具体的には、後述するケミカルCCDのようなセンサデバイス25については、センシング部3に供給する電荷量を制御して「立ち上がりREF電圧」を調整することができる。このときのセンサデバイス25の各構成部位の電位は、図6(B)および表1の状態(B)に例示する状態になる。
(3−2)REF電圧の立ち上がり傾斜度を合致させる。つまり、図5の特性C(Eb、ΔV)のように傾きΔVを傾きΔVにシフトさせる。具体的には、後述するケミカルCCDのようなセンサデバイス25については、電荷供給部1の電位をΔSシフトするように制御して「REF電圧の立ち上がり傾斜度」を調整することができる。このときのセンサデバイス25の各構成部位の電位は、図6(C)および表1の状態(C)に例示する状態になる。
(3−3)以上の(3−1)と(3−2)をその順番にあるいは逆に、さらには同時に実施することによって目標とするセンサの出力特性の修正を行うことができる。
<デュアルタイプのセンサデバイスを有する本発明に係る測定装置>
図7(A)および(B)は、デュアルタイプのセンサデバイスを有する物理現象または化学現象のポテンシャル測定装置の構成(第2構成例)を例示する。
図7(A)に示すように、センサユニット21において試料導入部24に導入される試料液23と当接するように配置された一対の同一構造のセンサデバイス25aと25bと、試料導入部24に浸漬した比較電極26から構成される。図7(B)は、このセンサユニット21の断面を表したもので、制御調整部22との間において電源や各種信号のやりとりを行う接続部27を有している。一対のセンサデバイス25aと25bを有することおよびこれに伴う出力処理以外の構成は、第1構成例と同様である。
一対のセンサデバイス25aと25bは、各々図3に例示する構造を有し、一方のセンサデバイス25aには測定対象に対する感応膜が形成されたセンシング部3aが接液し、物理現象または化学現象に対応して電位が変化する。他方のセンサデバイス25aには物理現象または化学現象に対して感応しない膜あるいは異なる感応特性を有する膜が形成されたセンシング部3bが接液し、測定対象に対する電位の変化がないが、オフセット電荷や外乱成分に対してセンサデバイス25aと同様の変化を生じることによって、検出系の補償機能を高めることができる。
つまり、測定に際して、センサデバイス25aの電荷信号は「検出信号+オフセット信号+外乱信号」に相当しセンサデバイス25bの電荷信号は「オフセット信号+外乱信号」に相当する。従って、両者の差を求めることで、真の「検出信号」を得ることができる。
しかし、こうした補償機能は両方のセンサデバイス25aと25bが同様の出力特性を有することによって初めて発揮できるものであり、従来のように個別のセンサデバイスの出力特性の修正ができない場合には、実質的に十分機能しない。
例えば、センサデバイスとしてケミカルCCDを用い、その特徴である高感度測定を行う場合、ダイナミックレンジが非常に狭くなる。つまり、図8に例示するように、「REF電圧の立ち上がり傾斜度」が非常に大きくなるため、センシング部3でのREF電位の微小変化を大きな出力変化として取り出すことができる反面、センサのバラツキに対しても大きな影響を受けることとなる。
センサデバイス25aと25bを用いた装置において、前者をCH1、後者をCH2とすると、センサのバラツキが大きい場合には、図8のようにセンサ毎で立ち上がりREF電圧も異なるため、両方のセンサの検出範囲(図8のCH1ではPa〜PaおよびCH2ではPb〜Pb)が重複する領域が小さくなり測定できない場合がある。また、デュアル測定において比較電極電位を用いた場合、比較電極電位のふらつきをキャンセルさせるためには、比較電極はCH1とCH2共通で使用し1つの比較電極の電位を2つのセンサに印加する必要があり、同時にその比較電極の電位がCH1とCH2の変化率の高い領域に存在する必要がある。また、液体中の電位を測定する場合には、液体測定特有のドリフトが存在し、調整を行わずに行うと、一方のセンサがダイナミックレンジを外れたり、感度の異なる領域でそれぞれのセンサが測定を行うことになる。
従って、本発明のように、センサデバイス25aおよび25bの出力特性、つまり、「立ち上がりREF電圧」および「REF電圧の立ち上がり傾斜度」を把握し、両者が合致するように修正することによってデュアルタイプのセンサデバイスが有する優れた補償機能を十分に発揮することが可能となる。
このとき、出力特性の修正には、(1)一方を基準に他方の出力特性を修正する方法、(2)所定の基準を設けいずれか一方がその基準内にあれば、その基準内の出力特性に合うように修正する方法、(3)所定の基準を設け、両者の出力特性をそれに合うように修正する方法などを挙げることができる。ここでは方法(1)によってセンサの出力特性を修正する場合について説明する。
この修正処理の自動シーケンスの具体例は、以下のとおりである。
(1)初期条件設定開始コマンドを開始する。
(2)同じ測定条件で、比較電極の電位をスキャニングし、2つのセンサデバイスCH1およびCH2の比較電極電位−出力電圧特性を取得する。
(3)2点以上比較電極電位、出力電圧がCH1とCH2とで一致する点が出るまで、電荷供給調整部(CON)のレベル、電荷供給部(SOR)のLOWレベルを自動的に調整し、最適条件を見つける。
その際できる限り比較電極電位が0に近づくよう調整することが好ましい。電位が高くなりすぎると、電気分解を生じる可能性があるためである。
(4)一致した時点での測定条件設定をメモリする。
(5)サンプルを測定する。この時にそのメモリされた設定条件を自動的に設定し、測定を開始する。
次に、一方のセンサデバイスを基準に他方のセンサデバイスの出力特性を修正する方法を、図8、表2および3に基づき例示する。基本的には、第1構成例における修正方法に準じ、「修正目標とした出力特性」に代えてCH1の出力特性に合うようにCH2の出力特性を修正する。
(1)自動修正機能をスタートさせる。
このときの各電極の設定を表2のとおりとする。
Figure 0004641444
(2)例えばセンサデバイスの出力電圧が5Vとした時のREF電圧の低いチャンネル(CH1)のCON電圧を10mV単位で減少させ、REF電圧スキャンの出力データを取っていく。
(3)出力電圧が、例えば4Vと6VのときのCH1とCH2の比較電極の電圧差を比較し、出力電圧が4V、6Vのいずれかで比較電極電位が一致するまで、CH2のCON電圧を減少させる(「立ち上がりREF電圧」の調整完了)。
(4)CH1とCH2の出力電圧が4Vで一致した場合、次に、SORのLOWレベルを10mV単位で減少させる。
(5)出力電圧が6Vのときに一致した場合、SORのLOWレベルを10mV単位で上昇させる(「REF電圧の立ち上がり傾斜度」の調整)。
(6)SORのLOWレベルを変化させると、出力電圧が一致点から再びずれていく。このとき、再び(3)〜(5)の工程を行い徐々に近づけていく。
(7)出力電圧が4Vと6Vで、CH1とCH2の比較電極電位の差がともに10mV未満になった時点で調整を終了する。「初期設定終了」と表示する。
(8)実際に調整後の各電極の測定条件を以下に示す。
Figure 0004641444
(9)次に、実際の試料をセットし、「測定」ボタンを押せば、この条件をもとに測定を行うことができる。むろん自動測定モードであれば、自動的に、試料を導入し測定を行うことができる。
(10)次のサンプルを測定する際には、その条件を使用するか、もしくは再度測定初期設定を行う。
このように、立ち上がりREF電圧が大きくずれたセンサをデュアル化しても電極への印加電圧を自動的に調整し「立ち上がりREF電圧」および「REF電圧の立ち上がり傾斜度」を調整するので、マニュアル操作で調整していた時間を削減することができる。また、センサごとに測定して調整あるいは選別する必要もない。
<本発明に係る測定装置の実施形態>
本発明に係る測定装置は、実際に図9に例示するような計測装置あるいは評価装置として利用することができる。上記のようなセンサデバイス25を含む測定手段31、本体32、本体からの各種信号・指令を表示するとともに、データおよび画像をソフト画面として表示するパソコン33から構成される。本体32においては、測定手段31からの出力を演算処理することによって出力データおよび画像データを作成するとともに、センサデバイス25の電位などを制御するとともに、センサの出力特性の修正を自動的に行う。作成されたデータは、ULBを介して例えば反応評価を行う評価装置としてパソコン33に入力し、画像としてソフト画面に表示することによって、試料の物理現象あるいは化学現象を定量的に把握することができる。また、パソコン33においては、外部との信号・指令のやりとりを行う。
デュアルタイプのセンサデバイス25を用いた場合には、センサの出力特性の修正を自動的に行うことによって、一対のセンサの補正機能および比較電極26の補償機能が、一層効率よく働くようになる。また、センサデバイス25としてCCDを利用した場合には、ソフト画面に表示された二次元画像によって、物理現象あるいは化学現象の二次元的な追跡が可能となる。
また、こうした測定装置には以下のような装置仕様・機能を有することが好ましい。
(1)ケミカルCCD動作および装置の駆動に必要な電源をすべて含むことが好ましい。ケミカルCCDはセンサの駆動電力が小さく、小容量の電源の仕様が可能であり、可搬型装置としての利用も可能となる。
(2)ケミカルCCDのデータを、経時変化、比較電極電位スキャンモード、CON電位スキャンモードで観察できるようにすることが好ましい。装置の機能は自動化が好ましいが、測定装置の主要部、特にセンサの特性に関する情報の把握は、試料からの正確な情報入手に有用である。直接センサデバイスの状態を知ることによって、デバイスを構成する各部位の状態を把握することができ、接液部の汚れや破損の有無など保守の必要性を判断することができるとともに、センサの出力特性は修正機能が適切に働く状態か否かの判断を行うことができる。
(3)ケミカルCCDにおいては動作スピードを変更することができることが好ましい。後述するように、試料の二次元測定において特定の部位を高精度に測定したい場合には、そのセンサ部の検出サイクルを増加したり、使用するセンサ部を増加することがある。こうした場合、転送効率にあった動作スピードに変更することによって、より精緻な測定が可能となる。試料の部分的な測定精度あるいは試料の全体の把握など測定目的に合った機能の調整が有用である。
(4)CDS回路(Correlated Double Sampling回路)を内蔵することが好ましい。リセット時と信号読み出し時の2つのタイミングの信号の差を読み取る、といった機能を有することによって、リセットノイズ低減効果を得ることができる。ワンプッシュあるいは自動的にセンサの出力特性の調整が可能となる。
(5)データを平均化する時間の設定をすることができることが好ましい。本発明は、試料中の低濃度の特定成分を測定対象とすることがある。こうした場合、検出出力に含まれるいわゆるランダムノイズを低減するためにデータを平均化することが好ましい。一方、測定の迅速化の面からは平均化する時間は短い方が好ましく、高濃度測定の場合は長い平均化する時間は必要がない。従って、任意に平均化する時間を設定することによって、特定成分の濃度あるいは測定範囲あるいは精度・仕様に対応した測定装置を提供することが可能となる。データの繰り返し平均あるいは平均化するデータの数量を変更可能とすることによって、測定目的に合った測定精度あるいは試料の全体の把握など機能の調整が可能である。特に、データの移動平均を行う場合には有用である。
こうした仕様・機能を有することによって、(1)測定毎の特性調整をマニュアルで行う必要がない。(2)特性調整のバラツキが少ない。(3)特性調整にかかる時間が削減できる。といった従来にない優れた測定装置を構成することができる。
<CCD機能を有するセンサデバイスを用いた測定装置の構成例>
さらに、1つのフローティングディフュージョンに対し電荷転送部を介して複数のセンサ部からの電荷を順次移動させるCCD機能を有することによって、物理的または化学的な現象の一次元分布または二次元分布を容易に画像化することができる。具体的には、図10に例示するような第3構成例が可能である。
つまり、複数のセンサ部10(a,a)、10(a,b)、・・・と、各センサ部において変換された電荷を矢印方向に転送する電荷転送部11と、転送されてきた電荷をさらに転送する1つのフローティングディフュージョン5と、フローティングディフュージョン5n蓄積された電荷を供出するリセットゲート6、転送されてきた電荷を出力信号に変換する出力トランジスタ(図示せず)とからなる。ここで、個々のセンサ部10は、図3に例示した電荷供給部1、電荷供給調節部2、センシング部3、障壁部4の後段に、センシング部3から転送された電荷を蓄積するセンシング電荷蓄積部(図示せず)および堰部(図示せず)を有する構成が好ましい。後述するように、蓄積された電荷を電荷転送部11によって順に転送する場合におけるセンシング部3への誘導ノイズなどの外乱防止を図ることができるためである。
センサ部10(a,a)、10(a,b)、・・・を一次元的あるいは二次元的に配置してアレイ化することにより、複数点の情報を同時に取り込み、電荷転送部11によって、複数点の信号を秩序よく処理することができる。出力された信号は、そのままCRTなどの画像出力装置(図示せず)に入力して画像出力したり、出力信号をAD変換してコンピュータに入力することができる。
つまり、各センサ部10(a,a)、10(a,b)、・・・と電荷転送部11との接合部におけるゲートを順次開として蓄積された電荷を供出し、CCD駆動電位を順にON−OFFすることによって電荷転送部16の転送路を経由して転送される。このとき、電荷転送部16におけるCCDの駆動は、一相駆動、二相駆動あるいは四相駆動など、転送される電荷量に応じて適宜選定することができる。なお、センサ部10の数が多くなるに伴って転送効率が大きな問題となるが、その場合は、転送経路として転送効率の高いバルクチャンネルを用いるのが好ましい。転送されてきた電位は、フローティングディフュージョン5に転送され、このフローティングディフュージョン5の電位を変化させる。この電位の変化を、検出出力とする。
このとき、各センサ部10(a,a)、10(a,b)、・・・の出力特性にバラツキがあると、個々の検出系の測定精度の低下のみならず、装置全体の測定精度の低下や画像のひずみなどに繋がることになる。そこで、こうした複数のセンサ部10(a,a)、10(a,b)、・・・の出力特性を、上記のような方法を用いて修正・調整する必要がある。
具体的には、
(1)各センサ部10(a,a)、10(a,b)、・・・の「立ち上がりREF電圧」および「REF電圧の立ち上がり傾斜度」を把握し、
(2)そのうちの特定のセンサ部(例えばセンサ部10(a,a))の出力特性を基準として、センサ部10(a,a)の出力特性と他のセンサ部10(a,b)、10(a,c)・・・が合致するように、センサ部10(a,b)、10(a,c)・・・の荷供給調整部(CON)のレベル、電荷供給部(SOR)のLOWレベルを自動的に修正することによって、デバイス間の出力特性のバラツキあるいは経時変化を補正することができる。
また、CCDは、S/N比の高さ、転送速度、転送効率および操作性の点で優れた特性を有しており、複数の電極を作動させる場合において非常に有用である。つまり、CCDを構成する複数の電極が、上記のセンシング電荷蓄積部あるいは障壁部4や堰部の機能を果たすことが可能であり、転送の迅速化が可能である点においても優位である。さらに、各電極に印加する電圧に差を設ける必要がないことからセンシング部3とフローティングディフュージョン5間の電位差を制限したり、電極数を制限する必要がない点においても有用である。さらに、CCDは、センシング部3に蓄積された電荷量に応じて、電荷転送時に、同時に稼動させる電極数を変更することによって、最適条件で電荷を転送することが可能である。つまり、転送する電荷量が多い場合には複数の電極を稼動することによって、電荷の未転送をなくすことができる。さらに、転送する電荷量が少ない場合には1つの電極を稼動することによって、電極部における残留電荷をなくし、測定誤差要因をなくすことができる。
以上、この発明は、広く溶液などサンプルのイオン濃度の二次元分布測定に好適に用いることができるほか、以下のような分野にも適用することができる。
(1)化学顕微鏡としての応用分野・化学;イオン濃度計測・電気化学的分野、ガス分布計測分野・滴定の二次元的動的観察および解析
(2)環境計測・環境;バイオリメディエーションへの適用
(3)食品検査・食品、微生物
(4)ME分野・医学・生態組織;組織細胞の表面イオン濃度計測、細胞表面電位計測、DNA計測
(5)バイオ分野
(6)動植物分野・植物;カルスの表面電位分布計測・生物・正面図動物
(7)腐蝕計測分野・金属;金属腐蝕と塗装・コーティング
(8)ゼータ電位等表面解析・粉体、セラミックスのゼータ電位。
また、測定対象(サンプル)は、気体、液体、固体、粉体のいずれであってもよく、センサ部の特定感応層により選択的に反応する化学センシングと、物理的接触による界面現象に電荷変動をするあらゆる現象に適用でき、例えば液の流れや一瞬の化学反応の過渡現象の分布を高感度、高画質の化学画像として得ることができる。さらに、滴定現象のリアルタイム画像化から画像ソフトによる他の種類の解析、表示にも有用であり、携帯化カメラにも有効である。
本発明に係る測定装置の基本的な構造(第1構成例)を示す説明図。 本発明に係るセンサデバイスの出力特性に例示する説明図。 本発明に係るセンサデバイスの基本的な構造(第1構成例)を示す説明図。 本発明の測定方法に係る他の電位の変化を例示する説明図。 本発明に係るセンサデバイスの出力特性の修正方法を例示する説明図。 本発明に係るセンサデバイスの出力特性の修正方法における電位の変化を例示する説明図。 本発明に係る第2の構成例を示す説明図。 第2の構成例に係るセンサデバイスの出力特性に例示する説明図。 本発明に係る測定装置の概要を例示する説明図。 本発明に係る第3の構成例を示す説明図。 従来の測定装置に係る構成例を示す説明図。
符号の説明
1 電荷供給部
2 電荷供給調整部
3 センシング部
4 障壁部
5 フローティングディフュージョン
6 リセットゲート
7 リセットドレイン
8 入出力処理部
21 センサユニット(検出系)
22 制御調整部
23 試料液
24 試料導入部
25 センサデバイス
26 比較電極(基準電位設定部)

Claims (4)

  1. 電荷をセンシング部に供給する電荷供給部、物理的または化学的な量の大きさに対応して電位が変化するセンシング部、該センシング部に供給された電荷を取出すフローティングディフュージョン、を有する少なくとも1つの検出系と、
    前記センシング部が当接する試料導入部に設けて前記検出系の測定電位を規定する基準電位設定部と、を有する測定装置であって、
    該基準電位設定部の電位をスキャンして前記検出系の出力特性を取得し、
    前記センシング部に供給する電荷量の制御によって該出力特性の立ち上がりREF電圧の調整を行い、
    前記出力特性を自動的に修正する、制御調整部を有することを特徴とする物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置。
  2. 電荷をセンシング部に供給する電荷供給部、物理的または化学的な量の大きさに対応して電位が変化するセンシング部、該センシング部に供給された電荷を取出すフローティングディフュージョン、を有する少なくとも1つの検出系と、
    前記センシング部が当接する試料導入部に設けて前記検出系の測定電位を規定する基準電位設定部と、を有する測定装置であって、
    該基準電位設定部の電位をスキャンして前記検出系の出力特性を取得し、
    前記電荷供給部の電位の制御によって該出力特性のREF電圧の立ち上がり傾斜度の調整を行い、
    前記出力特性を自動的に修正する、制御調整部を有することを特徴とする物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置。
  3. 同一の構造の電荷をセンシング部に供給する電荷供給部、物理的または化学的な量の大きさに対応して電位が変化するセンシング部、該センシング部に供給された電荷を取出すフローティングディフュージョン、を有する少なくとも一対の検出系と、
    前記一対のセンシング部がともに当接する試料導入部に設けて前記検出系の測定電位を規定する基準電位設定部と、を有する測定装置であって、
    前記一対の検出系の一方が物理的または化学的な量の大きさに対応して電位が変化するセンシング部を有する前記機能を有する検出系Aと、他方が物理的または化学的な量の変化に感応しないセンシング部を有しセンシング部以外の機能を同じくする検出系Bによって構成されるとともに、
    該基準電位設定部の電位をスキャンして前記両検出系の出力特性を取得し、
    いずれか一方の検出系の出力特性を基準として、
    該他方のセンシング部に供給する電荷量の制御によって他方の出力特性の立ち上がりREF電圧の調整を行い、
    該他方の電荷供給部の電位の制御によって他方の出力特性のREF電圧の立ち上がり傾斜度の調整を行い、
    両出力特性が略合致するように自動的に修正する、制御調整部を有することを特徴とする物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置。
  4. 電荷をセンシング部に供給する電荷供給部、物理的または化学的な量の大きさに対応して電位が変化するセンシング部、該センシング部から転送された電荷を蓄積するセンシング電荷蓄積部、を有する複数の検出系と、
    該センシング電荷蓄積部に供給された電荷を取り出す少なくとも1のフローティングディフュージョンと、前記検出系とフローティングディフュージョンの中間に配設された電荷転送手段と、
    前記センシング部が当接する試料導入部に設けて前記検出系の測定電位を規定する基準電位設定部と、を有する測定装置であって、
    前記電荷転送手段が電荷結合素子であり、複数のセンシング電荷蓄積部の電荷を1つのフローティングディフュージョンに転送するとともに、
    特定の検出系の出力特性を基準に、各センシング部に供給する電荷量の制御によって前記特定の検出系を除く他の検出系の出力特性の立ち上がりREF電圧の調整を行い、
    各電荷供給部の電位の制御によって特定の検出系を除く他の検出系の出力特性のREF電圧の立ち上がり傾斜度の調整を行い、
    特定の検出系の出力特性と、特定の検出系を除く他の検出系の各出力特性が略合致するように自動的に修正する、制御調整部を有することを特徴とする物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置。
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